説明

原稿搬送装置、画像読取装置、原稿搬送装置の制御方法、制御プログラム及び記録媒体

【課題】原稿を自動的に反転させることができる原稿搬送装置において、スキュー補正機能によるコスト増を低減した原稿搬送装置を提供すること。
【解決手段】原稿を自動的に反転させることができる原稿搬送装置であって、原稿を搬送して排紙する排紙ローラ11と、排紙ローラ11によって搬送される原稿の搬送経路上に配置され、原稿をスイッチバックさせることにより反転ガイド19に搬送する反転ローラ16と、反転ローラ19を制御して原稿のスキューを補正する制御部20及び反転モータ24を有し、制御部20は、排紙ローラ11によって搬送された原稿が反転ローラ16と反転コロ17とのニップ部に突き当てられて撓むことによりスキューが補正されるように反転ローラ16を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿搬送装置、画像読取装置、原稿搬送装置の制御方法、制御プログラム及び記録媒体に関し、特に原稿搬送装置における原稿の自動反転に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やスキャナ等の画像読取装置には、原稿台に載置された原稿を1枚ずつ分離して搬送するADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)が設けられることが一般的である。
【0003】
このような原稿搬送装置においては、搬送経路を搬送される原稿のスキュー、即ち搬送方向に対する傾きを補正する機構が各種提案されている。例えば、原稿のスキューを好適に補正するため、搬送経路上に設けられた突き当てローラに原稿を突き当て、原稿を撓ませることによってスキューを補正する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に開示された方法においては、原稿を突き当てローラに突き当てる際の突き当て量を調整可能とすることにより、紙質の違いや機械毎の誤差に応じて高精度なスキュー補正が可能となる。
【特許文献1】特開2000−313548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のADFにおけるスキュー補正方法では、部品点数の増加によるコスト増の問題がある。例えば、突き当てローラに原稿を突き当ててスキューを補正する場合、原稿を突き当てている間は突き当てローラを停止させ、原稿が撓んでスキューが補正された後に突き当てローラを回転駆動して原稿を搬送する。この場合、突き当てローラ及び突き当てローラを駆動する駆動機構の分、部品点数が増加する。
【0006】
搬送経路において原稿を搬送する搬送ローラを上記突き当てローラとしても機能させれば、別途突き当てローラを設ける必要がない。その場合であっても、その搬送ローラを突き当てローラとして機能させるため、停止及び回転を制御する機構が別途必要であり、コスト増となる。
【0007】
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、原稿を自動的に反転させることができる原稿搬送装置において、スキュー補正機能によるコスト増を低減した原稿搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、搬送する原稿を反転経路に搬送することによって反転させることができる原稿搬送装置であって、前記原稿を搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラによって搬送される原稿の搬送経路上に配置され、前記原稿をスイッチバックさせることにより前記反転経路に搬送する反転ローラと、前記反転ローラを制御して前記原稿のスキューを補正する反転ローラ制御手段とを有し、前記反転ローラ制御手段は、前記搬送ローラによって搬送された原稿が前記反転ローラとその対向ローラとのニップ部に突き当てられて撓むことによりスキューが補正されるように前記反転ローラを制御する。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の原稿搬送装置において、前記反転ローラ制御手段は、前記反転ローラの回転を停止することにより、前記原稿が前記ニップ部に突き当てられるように前記反転ローラを制御することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の原稿搬送装置において、前記反転ローラ制御手段は、前記反転ローラが前記搬送ローラによって搬送される方向とは逆の方向に前記原稿を搬送するように回転することにより、前記原稿が前記ニップ部に突き当てられるように前記反転ローラを制御することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3いずれかに記載の原稿搬送装置において、前記原稿が搬送されて前記反転ローラに近付いていることを検知する原稿検知手段を更に備え、前記反転ローラ制御手段は、前記原稿検知手段による前記原稿の検知に基づいて、前記原稿が前記ニップ部に突き当てられるように前記反転ローラを制御することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の原稿搬送装置において、前記反転ローラ制御手段は、前記原稿検知手段による前記原稿の検知により前記原稿が前記ニップ部に突き当てられるように前記反転ローラを制御した後、所定期間経過後に前記反転ローラを駆動して前記スイッチバックにより前記原稿を前記反転経路に搬送することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の原稿搬送装置において、前記反転ローラ制御手段は、前記原稿検知手段による前記原稿の検知の後、前記搬送ローラの駆動パルスをカウントすることにより、前記所定期間の経過を認識することを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の原稿搬送装置において、前記原稿検知手段が前記原稿を検知してから前記原稿が前記ニップ部に突き当てられて撓むまでの間における前記搬送ローラの駆動パルス数の情報を記憶しているパルス数情報記憶部を更に有し、前記反転ローラ制御部は、前記原稿のサイズを示す情報及び前記パルス数情報記憶部に記憶されている情報に基づいて前記所定期間の経過を認識することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の原稿搬送装置において、前記パルス情報記憶部は、前記搬送経路を搬送される原稿のサイズ毎に前記搬送ローラの駆動パルス数の情報を記憶していることを特徴とする。
【0016】
また、請求項9に記載の発明は、請求項4乃至8いずれかに記載の原稿搬送装置において、前記原稿検知手段は、前記搬送経路を搬送される原稿を光学的に走査して画像情報を生成する画像読取手段によって構成されることを特徴とする。
【0017】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の原稿搬送装置において、前記原稿検知手段は、主走査方向に隣接する二つの画像情報を前記画像読取手段によって生成し、前記二つの画像情報による画像の濃度の差に基づいて前記原稿を検知することを特徴とする。
【0018】
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10いずれかに記載の原稿搬送装置において、前記搬送ローラ及び前記反転ローラを回転駆動する駆動モータと、前記反転ローラの正回転及び逆回転を切り替える回転方向切替手段とを更に有することを特徴とする。
【0019】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の原稿搬送装置において、前記回転方向切替手段は、前記駆動モータと前記反転ローラとの間に介在する動力伝達系を切り替えることにより、前記反転ローラの正回転及び逆回転を切り替えることを特徴とする。
【0020】
また、請求項13に記載の発明は、画像読取装置であって、請求項1乃至12いずれかに記載の原稿搬送装置と、原稿台に載置された原稿を前記原稿搬送装置に給紙する給紙手段と、前記原稿搬送装置によって搬送された原稿を光学的に走査して画像情報を生成する画像読取手段とを有する。
【0021】
また、請求項14に記載の発明は、搬送する原稿を反転経路に搬送することによって反転させることができる原稿搬送装置の制御方法であって、搬送ローラによって前記原稿を搬送し、反転ローラとその対向ローラとのニップ部に、前記原稿を突き当てて撓ませることにより前記原稿のスキューを補正し、前記反転ローラが、前記原稿をスイッチバックさせることにより前記反転経路に搬送することを特徴とする。
【0022】
また、請求項15に記載の発明は、情報処理装置を、搬送する原稿を反転経路に搬送することによって反転させることができる原稿搬送装置として動作させる制御プログラムであって、搬送ローラに前記原稿を搬送させるステップと、反転ローラとその対向ローラとのニップ部に、前記原稿を突き当てて撓ませることにより前記原稿のスキューを補正するステップと、前記反転ローラに前記原稿をスイッチバックさせることにより前記反転経路に搬送するステップとを前記情報処理装置に実行させることを特徴とする。
【0023】
また、請求項16に記載の発明は、記録媒体であって、請求項15に記載の制御プログラムを情報処理装置が読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、原稿を自動的に反転させることができる原稿搬送装置において、スキュー補正機能によるコスト増を低減した原稿搬送装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ及び複写機等の機能を有する複合機としての画像処理装置に設けられるADF(Auto Document Feeder:原稿自動搬送装置)を例として説明する。
【0026】
図1(a)、(b)は、本実施形態に係るADF100を示す断面図である。図1(a)、(b)の断面図は、ADF100における用紙の搬送経路全体が確認可能なように切断された断面図である。以下、図1(a)、(b)を、参照して、本実施形態に係るADF100の構成及び原稿の搬送動作について説明する。
【0027】
図1(a)に示すように、本実施形態に係るADF100は、これから分離・搬送される原稿束1、その原稿束1がセットされる原稿台2を含む。また、原稿台2は、原稿セットセンサ21有し、原稿台2上の原稿の有無を検知可能である。
【0028】
原稿台2上に設置された原稿束1は、ピックアップローラ3及びフィードローラ4により、分離・搬送される。即ち、ピックアップローラ3及びフィードローラ4が、原稿分離部として機能する。
【0029】
ピックアップローラ3は、待機状態において、図1(a)中に破線で示される状態、即ち、原稿台2の上部に配置されている。これにより、原稿台2とピックアップローラ3との間に隙間が生じ、原稿台2に原稿束1をセットすることが可能となる。また、ピックアップローラ3は、フィードローラ4を始点として移動可能に設置されており、下降して図1(a)中に実線で示される状態、即ち、原稿台2にセットされた原稿束1に接触する状態に遷移可能である。
【0030】
ADF100に搬送開始命令が入力されると、ピックアップローラ3は原稿台2に向かって下降し、図1(a)中に破線で示される状態から実線で示される状態に遷移する。これにより、ピックアップローラ3は、原稿台2にセットされた原稿束1に当接し、原稿束1に搬送力を与える。
【0031】
原稿束1から原稿を搬送すると、ピックアップローラ3は、原稿台2から上昇し、図1(a)中に実線で示される状態から破線で示される状態に遷移する。ピックアップローラ3の上昇及び下降の動作は、フィードローラ4の駆動時のフリクションによって実行される。即ち、ピックアップローラ3の下降は、フィードローラ4の正回転によって実行され、上昇は逆回転によって実行される。
【0032】
フィードローラ4によって分離された原稿束1の最上紙、即ち一番上にスタックされていた原稿は、1対のプルアウトローラ5により第1ガイド6を介してR1ローラ部7に搬送され第2ガイド8を介してスキャナ部9に搬送される。
【0033】
第2ガイド8は、原稿がスキャナ部9に近接したことを検知するためのレジストセンサ22を有する。これにより、スキャナ部9が原稿をスキャンするタイミングを認識することができる。スキャナ部9では、図示していないイメージセンサが原稿を光学的に走査して読み取る。
【0034】
スキャナ部9を通過した原稿は第3ガイド10を介して排紙ローラ11へ搬送される。排紙ローラ11には上下2対の対向コロが設けられている。排紙ローラ11の下側に設けられた対向コロである排紙コロ13は、排紙ローラ11に従動し、排紙トレイ14への原稿の排紙及び反転経路への原稿の搬送を行なう。また、排紙ローラ11の上側に設けられた対向コロである中継コロ18は、反転ガイド19更にはR1ローラ部7への原稿の搬送を行なう。
【0035】
排紙ローラ11の付近には排紙センサ41が設けられている。排紙センサ41は、原稿が正しく排紙されたことを検出する。排紙ローラ11の先には分岐板12が設けられている。分岐板12は、読み取りが終了した原稿の排紙トレイ14への排紙及び原稿を反転させる反転経路への搬送とを切り替える機能を有する。
【0036】
読み取りが終了した原稿がそのまま排出される場合、分岐板12は、図1(a)の状態に位置する。この場合、原稿先端が排紙ローラ11および排紙コロ13により装置外へ搬送され原稿後端が排紙ローラ11を抜けると、そのまま自重にて排紙トレイ14に落下する。15は排紙が完了した排紙原稿束である。
【0037】
他方、片面の読み取りが完了した原稿の裏面を続けて読み取る場合、分岐板12は、図1(b)の状態に位置する。この場合、原稿は、排紙ローラ11および排紙コロ13によって反転ローラ16および反転コロ17のニップに搬送される。即ち、排紙ローラ11が原稿を反転ローラ16に搬送する搬送ローラとして機能する。そして、原稿後端が排紙ローラ11を抜けると、ADF100に含まれる各ローラは、いったん回転を停止する。その際、分岐板12は原稿後端を反転ガイド19に案内するため、図1(a)の位置に上昇する。
【0038】
反転ローラ16は、分岐板12が図1(b)の状態から図1(a)の状態に遷移すると、逆回転することにより排紙ローラ11と中継コロ18とのニップに原稿後端を搬送する。排紙ローラ11及び中継コロ18は、反転ローラ16によって搬送された原稿を、反転ガイド19を介してR1ローラ部7へ搬送する。これにより、原稿の裏面についてもスキャナ部9において読み取りが実行される。
【0039】
反転された後スキャナ部9を通過した原稿は、再度排紙ローラ11および排紙コロ13のニップへ到達する。既に両面の読み取りが完了しているため、搬送された原稿は排紙トレイ14に排紙されるべきものであるが、裏面を読み取る状態で排紙した場合、複数の原稿を排紙してスタックすると、原稿面が揃わない。従って、分岐板12が、再度図1(b)の状態とし、もう一度反転経路へ搬送する。これにより、原稿は、反転ローラ16でスイッチバックされ、反転ガイド19を介してR1ローラ部7へ搬送される。原稿は表面、裏面とも読み取り済みのため、読取処理は行われずに排紙ローラ11へ到達する。この際、分岐板12は図1(a)に示す状態となり、原稿はそのまま排紙トレイ14に排出される。
【0040】
次に、本実施形態に係るADF100を含む原稿読取装置の制御系について説明する。図2は、本実施形態に係る原稿読取装置の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る原稿読取装置は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を含む。
【0041】
即ち、本実施形態に係る原稿読取装置は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、エンジン103、ROM(Read Only Memory)104、NVRAM(Non―Volatile Random Access Memory)105及びI/F106がバス109を介して接続されている。また、I/F106にはLCD(Liquid Crystal Display)107及び操作部108が接続されている。
【0042】
CPU101は演算手段であり、原稿読取装置全体の動作を制御する。RAM102は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU101が情報を処理する際の作業領域として用いられる。エンジン103は、図1(a)、(b)の各部の構成及び原稿読取装置としての撮像機構等である。ROM104は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。
【0043】
NVRAM105は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム及びアプリケーション・プログラムの動作パラメータの情報等が格納される。I/F106は、バス109と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD107は、ユーザが原稿読取装置の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部108は、キーボードやマウス等、ユーザが原稿読取装置に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
【0044】
このようなハードウェア構成において、ROM104やNVRAM105若しくは図示しないHDD(Hard Disk Drive)や光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM102に読み出され、RAM102に読み出されたプログラムに従ってCPU101が動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る原稿読取装置の機能を実現する機能ブロックが構成される。
【0045】
次に、本実施形態に係る原稿読取装置の機能構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係る原稿読取装置は、制御部20、原稿セットセンサ21、レジストセンサ22、メインモータ23、反転モータ24、分離板切替ソレノイド25、スキュー補正部26、イメージセンサ27及びメモリ28を有する。
【0046】
制御部20は、図2に示すRAM102にロードされたプログラムがCPU101の制御に従って動作することにより構成され、原稿読取装置全体の動作を制御する。原稿セットセンサ21は、図1において説明したように、原稿が原稿台2にセットされたことを検知する。レジストセンサ22は、図1において説明したように、原稿がスキャナ部9に近接したことを検知する。
【0047】
メインモータ23は、ピックアップローラ3、フィードローラ4、プルアウトローラ5、R1ローラ部7、排紙ローラ11を駆動する。反転モータ24は、反転ローラ16を駆動する。分離板切替ソレノイド25は、分岐板12の位置を図1(a)に示す状態と図1(b)に示す状態とに切り替える。
【0048】
スキュー補正部26は、本実施形態に係るスキュー補正機能を実現するために必要として、制御部20によって参照されるパラメータ情報を記憶している。スキュー補正部26が記憶しているパラメータ情報については、後に詳述する。イメージセンサ27は、スキャナ部9において原稿を光学的に読み取る。メモリ28は、図2に示すROM104若しくはNVRAM105によって実現され、原稿読取装置を制御するための制御プログラム等を記憶している。
【0049】
このような原稿読取装置に含まれるADF100において、本実施形態に係る要旨は、搬送経路を搬送される原稿のスキュー補正にある。以下、図4を参照して、本実施形態に係るADF100による原稿搬送動作について説明する。図4は、本実施形態に係るADF100の原稿搬送動作を示すフローチャートである。
【0050】
ピックアップローラ3及びフィードローラ4により原稿の搬送が開始されると、まず制御部20は、反転経路への搬送か否か判断する(S401)。反転経路への搬送ではない場合(S401/NO)、制御部20は、分離板切替ソレノイド25を制御して分岐板12の位置を図1(a)に示す状態とする。これにより、原稿は、第1ガイド6、第2ガイド8及び第3ガイド10を経て排紙トレイ14に排紙され(S408)、処理が終了する。
【0051】
反転経路への搬送である場合(S401/YES)、制御部20は、分離板切替ソレノイド25を制御して分岐板12の位置を図1(b)に示す状態とする。そして、原稿が第1ガイド6及び第2ガイド8を経てスキャナ部9に到達したことを検知する(S402)と、制御部20は、反転モータ24を制御して反転ローラ16の回転を停止させる(S403)。また、制御部20は、メインモータ23の駆動パルスのカウントを開始する(S403)。
【0052】
スキュー補正部26は、図5に示すように、上記制御部20によるメインモータ23の駆動パルスのカウント数(以降、閾値カウント数とする)を、用紙のサイズ別にパラメータ情報として記憶している。即ち、スキュー補正部26が、パルス数情報記憶部として機能する。制御部20は、S403においてメインモータ23の駆動パルスのカウントを開始した後、スキュー補正部26が記憶しているカウント数に達するまで、メインモータ23を駆動して原稿を搬送する(S404/NO)。そして、制御部20は、カウント中のカウント数がスキュー補正部26によって記憶されているカウント数のうち、搬送中の原稿のサイズに対応するカウント数に達すると(S404/YES)、反転モータ12を駆動して反転ローラ16を正回転させる(S405)。尚、搬送経路を搬送されている原稿のサイズは、原稿搬送開始時にユーザによって制御部20に入力される他、搬送経路に設けられた図示しないセンサによって検出することも可能である。
【0053】
ここで、スキュー補正部26が記憶しているカウント数は、搬送経路を搬送される原稿の先端が、スキャナ部9を通過した後に停止している反転ローラ16と反転コロ17とのニップ部に到達し、更に搬送されて撓む間の駆動パルスのカウント数に等しい。従って、搬送経路を搬送されている原稿は、制御部20が上記閾値カウント数をカウント終了した時、図6に太線示すように、反転ローラ16と反転コロ17とのニップ部に突き当てられて撓んでいる。その後反転ローラ16が回転を開始することにより、原稿はスキューが補正された状態で反転ローラ16によって搬送される。このように、本実施形態に係るスキュー補正機能において、原稿は、反転ローラ16と反転コロ17とのニップ部に突き当てられることにより、そのスキューが補正される。即ち、制御部20が反転ローラ制御手段として機能する。
【0054】
制御部20は、原稿がスイッチバック位置に達するまで反転モータ24を駆動して原稿を搬送する(S406/NO)。そして、原稿がスイッチバック位置に到達すると(S406/YES)、制御部20は、分離板切替ソレノイド25を制御して分岐板12の位置を図1(a)に示す状態とすると共に、反転モータ24を駆動して反転ローラ16を逆回転させる(S407)。これにより、原稿が、排紙ローラ11と中継コロ18とのニップに案内され、排紙ローラ11によって反転ガイド19に搬送される。
【0055】
原稿を反転ガイド19に搬送すると、制御部20は、S401に戻り、原稿を再度反転する必要があるか否か判断する(S401)。このような処理により、本実施形態に係るADF100による原稿搬送動作が完了する。
【0056】
次に、図4のS402において、原稿の先端がスキャナ部9に到達したことを検知する際の動作について説明する。図7は、本実施形態に係るADF100において、原稿の先端がスキャナ部9に到達したことを検知する際の、制御部20の動作を示すフローチャートである。尚、図7の動作においては、常にメインモータ23が駆動されており、搬送経路中を原稿が搬送されている。
【0057】
図7に示すように、先ず、イメージセンサ27が、制御部20の制御に従い、スキャナ部9の1ライン分の画像データを読み取る(S701)。そして、制御部20は、イメージセンサ27が読み取った1ライン分の画像データを複数の範囲に分割し、夫々の範囲の濃度を計算する(S702)。
【0058】
スキャナ部9に原稿が到達していない場合、イメージセンサ27は、搬送経路の対向面をスキャンすることになる。搬送経路の対向面は白色で構成されているため、スキャナ部9に原稿が到達していない場合、S702において算出される濃度は、白色の濃度となる。制御部20は、S702において算出した濃度を次工程における比較対照の濃度として保存する。
【0059】
比較対照の濃度を保存すると、制御部20は、再度イメージセンサ27を制御し、1ライン分の画像データを読み取らせる(S704)。尚、S701〜S703の間に原稿が搬送経路中を1ライン分搬送されているため、仮にスキャナ部9を原稿が搬送されている場合、S704において読み取られるラインは、S701において読み取られるラインの次のラインとなる。
【0060】
制御部20は、S702と同様に、S704において読み取られた画像データを複数の範囲に分割し、夫々の範囲の濃度を計算する(S705)。そして、制御部20は、S705において算出された濃度とS703において保存した比較対照の濃度とを比較する(S706)。S706においては、分割された夫々の範囲毎に濃度を比較する。
【0061】
S706の結果、分割された夫々の範囲において、1つでも濃度差のある範囲がある場合、制御部20は、原稿の先端がスキャナ部9に到達したと判断し(S707)、原稿の読取を実行して(S708)、処理を終了する。他方、濃度差のある範囲が無い場合、制御部20は、S705において算出した濃度を次工程における比較対照の濃度として保存し(S709)、S704からの処理を繰り返す。図7に示すS707の処理が、図4に示すS402の処理に対応する。
【0062】
このように、本実施形態においては、イメージセンサ27によって読み取られた画像データの濃度に差がある場合、原稿が到達したものとして判断する。これにより、イメージセンサ27を用いてスキャナ部9に原稿が到達したことを検出することができる。即ち、イメージセンサ27及び制御部20が連動して原稿検知手段として機能する。
【0063】
尚、S706において、“差がある”と判断する場合の濃度差には所定の閾値を設けることが好ましい。例えば、微少な濃度差でも“差がある”と判断してしまうと、未だ原稿が到達していない場合において対向面をスキャンした結果の誤差によって“差がある”と判断されてしまう場合がある。従って、上記濃度差弐式位置を設け、スキャンの誤差による誤検知を防止することが好ましい。
【0064】
以上、説明したように、本実施形態に係るADF100によれば、原稿にスキュー補正のための撓みを生じさせるために、反転ローラ16を停止する。反転ローラ16は、原稿のスイッチバックのため、メインモータ23とは異なる反転モータ24によって駆動されることが従来から一般的である。即ち、本実施形態に係るADF100は、従来の機械的な構成に大きな変更を加えることなく、制御部20及びスキュー補正部26によって実現されるソフトウェア機能だけで容易に実現することができる。
【0065】
排紙ローラ11と中継コロ18とのニップ部に突き当てることにより原稿を撓ませてスキューを補正するような従来の機構の場合、排紙ローラ11を停止させるためにクラッチ等の部品を設ける必要があり、コストの増大し、生産性が低下するという課題があった。本実施形態に係るADF100は、上述した効果により、このような課題を解決することが可能となる。即ち、正回転、逆回転の機能が必要であるため、他のローラとは独立して停止させることが容易である反転ローラ16に原稿を突き当てることにより、上記課題を解決することが可能となる。
【0066】
尚、上記実施形態においては、S403において反転ローラ16を停止させる例を説明した。しかしながら、ここで必要なのは、原稿が反転ローラ16と反転コロ17とのニップ部に突き当てられた状態で排紙ローラ11によって原稿が搬送されることにより原稿が撓むことである。即ち、原稿が反転ローラ16と反転コロ17とのニップ部に吸い込まれなければ良い。従って、制御部20は、S403において、反転モータ24を駆動し、反転ローラ16を逆回転させても良い。これによっても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0067】
また、上記実施形態においては、原稿が反転ローラ16と反転コロ17とのニップ部に到達してから撓むまでの期間を、スキャナ部9を通過してからの期間に基づいて判断する。この際、原稿がスキャナ部9に到達したことは、図7において説明したように、イメージセンサ27によって検知する。この他、第2ガイド8、第3ガイド10等に原稿を検知するセンサを設けることによっても上記と同様の効果を得ることができる。しかしながら、イメージセンサ27を用いて図7の処理により原稿を検知することにより、レジストセンサ22のようなセンサを設ける必要がなく、部品点数を抑え、コストを低減することができる。
【0068】
また、上記実施形態においては、図3に示すように、メインモータ23及び反転モータ24を設け、反転ローラ16と他のローラとを異なるモータで駆動する例を説明した。この他、全ローラを同一のモータ、即ちメインモータ23で駆動し、反転ローラ16の逆回転機構を別途設けることによっても上記と同様の効果を得ることが可能である。そのような例について、以下に説明する。
【0069】
図8は、反転ローラ16をメインモータ23で駆動する場合の例を示す図である。図8に示す例においては、図3の態様から反転モータ24が省略され、替わりに反転切替ソレノイド29が設けられている。反転切替ソレノイド29は、制御部20の制御に従い、反転ローラ12の正回転と逆回転とを切り替える。
【0070】
図9(a)、(b)は、反転切り替えソレノイド29が反転ローラ12の回転方向を切り替えるための機械的構成を示す図である。図9(a)は、反転ローラ16を逆回転させる場合の状態を示している。図9(a)に示すように、排紙ローラ11の回転軸には駆動ギア30が取り付けられている。メインモータ23は図示しない駆動伝達機構を介して駆動ギア30を回転させ、これにより排紙ローラ11が駆動される。一方、反転ローラ16の回転軸には駆動ギア34が取り付けられている。
【0071】
駆動ギア34と駆動ギア30の間にはアイドラギア31、アイドラギア32、アイドラギア33、アイドラギア35、アイドラギア36が設けられており、アイドラギア32、アイドラギア33、アイドラギア35、アイドラギア36は基板40に回転自在に取り付けられている。
【0072】
基板40には反転切替ソレノイド29の駆動バー38が取り付けられており、反転切替ソレノイド29のON/OFFにより基板40は軸37を軸として回転動作する。図9(a)は反転切替ソレノイド29がOFFの状態である。基板40に取り付けられたバネ39によってアイドラギア31とアイドラギア32が噛合する。これにより、アイドラギア31、32、33を介して駆動ギア34が回転して反転ローラが逆回転する。
【0073】
他方、図9(b)は、反転切替ソレノイド29がONの状態を表している。反転切替ソレノイド29がONの状態になると、反転切替ソレノイド29に駆動バー38が引き込まれ、基板40が軸37を軸として回転し、アイドラギア31とアイドラギア36が噛合する。これにより、アイドラギア31、36、35、33を介して駆動ギア34が回転し、反転ローラが正回転する。即ち、反転切替ソレノイド29が、反転ローラ16の回転方向を切り替える回転方向切替手段として機能する。
【0074】
図8、図9(a)、(b)に示す態様であっても、その動作は、図4、図7において説明した動作と同様である。ここで、図8、図9(a)、(b)に示す例の場合、S403において、制御部20は、アイドラギア31がアイドラギア32及びアイドラギア36のいずれとも噛合しない状態となるように、反転切替ソレノイド29を制御する。これにより、メインモータ23の動力は反転ローラ16に伝わらないため、反転ローラ16が回転を停止する。
【0075】
このように、図8、図9(a)、(b)の例においては、反転ローラ16も含む全てのローラをメインモータ23により駆動する。従って、図3の例のように、メインモータ23と別に反転モータ24を設ける必要がなく、コストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施形態に係るADFを示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るADFを含む原稿読取装置の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るADFを含む原稿読取装置の制御系の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係るADFの動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係るスキュー補正部が記憶している情報の例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るADFにおいて原稿の撓みを示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係るADFにおいてイメージセンサによる原稿検知動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態に係るADFを含む原稿読取装置の制御系の機能構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るADFにおいて反転ローラの正回転と逆回転とを切り替える機構を示す断面図である。
【符号の説明】
【0077】
1 原稿束
2 原稿台
3 ピックアップローラ
4 フィードローラ
5 プルアウトローラ
6 第1ガイド
7 R1ローラ部
8 第2ガイド
9 スキャナ部
10 第3ガイド
11 排紙ローラ
12 分岐板
13 排紙コロ
14 排紙トレイ
16 反転ローラ
17 反転コロ
18 中継コロ
19 反転ガイド
20 制御部
21 原稿セットセンサ
22 レジストセンサ
23 メインモータ
24 反転モータ
25 分離板切替ソレノイド
26 スキュー補正部
27 イメージセンサ
28 メモリ
29 反転切替ソレノイド
30、34 駆動ギア
31、32、33、35、36 アイドラギア
37 軸
38 駆動バー
39 バネ
40 基板
41 排紙センサ
100 ADF
101 CPU
102 RAM
103 エンジン
104 ROM
105 NVRAM
106 I/F
107 LCD
108 操作部
109 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送する原稿を反転経路に搬送することによって反転させることができる原稿搬送装置であって、
前記原稿を搬送する搬送ローラと、
前記搬送ローラによって搬送される原稿の搬送経路上に配置され、前記原稿をスイッチバックさせることにより前記反転経路に搬送する反転ローラと、
前記反転ローラを制御して前記原稿のスキューを補正する反転ローラ制御手段とを有し、
前記反転ローラ制御手段は、前記搬送ローラによって搬送された原稿が前記反転ローラとその対向ローラとのニップ部に突き当てられて撓むことによりスキューが補正されるように前記反転ローラを制御する、原稿搬送装置。
【請求項2】
前記反転ローラ制御手段は、前記反転ローラの回転を停止することにより、前記原稿が前記ニップ部に突き当てられるように前記反転ローラを制御することを特徴とする、請求項1に記載の原稿搬送装置。
【請求項3】
前記反転ローラ制御手段は、前記反転ローラが前記搬送ローラによって搬送される方向とは逆の方向に前記原稿を搬送するように回転することにより、前記原稿が前記ニップ部に突き当てられるように前記反転ローラを制御することを特徴とする、請求項1に記載の原稿搬送装置。
【請求項4】
前記原稿が搬送されて前記反転ローラに近付いていることを検知する原稿検知手段を更に備え、
前記反転ローラ制御手段は、前記原稿検知手段による前記原稿の検知に基づいて、前記原稿が前記ニップ部に突き当てられるように前記反転ローラを制御することを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の原稿搬送装置。
【請求項5】
前記反転ローラ制御手段は、前記原稿検知手段による前記原稿の検知により前記原稿が前記ニップ部に突き当てられるように前記反転ローラを制御した後、所定期間経過後に前記反転ローラを駆動して前記スイッチバックにより前記原稿を前記反転経路に搬送することを特徴とする、請求項4に記載の原稿搬送装置。
【請求項6】
前記反転ローラ制御手段は、前記原稿検知手段による前記原稿の検知の後、前記搬送ローラの駆動パルスをカウントすることにより、前記所定期間の経過を認識することを特徴とする、請求項5に記載の原稿搬送装置。
【請求項7】
前記原稿検知手段が前記原稿を検知してから前記原稿が前記ニップ部に突き当てられて撓むまでの間における前記搬送ローラの駆動パルス数の情報を記憶しているパルス数情報記憶部を更に有し、
前記反転ローラ制御部は、前記原稿のサイズを示す情報及び前記パルス数情報記憶部に記憶されている情報に基づいて前記所定期間の経過を認識することを特徴とする、請求項6に記載の原稿搬送装置。
【請求項8】
前記パルス情報記憶部は、前記搬送経路を搬送される原稿のサイズ毎に前記搬送ローラの駆動パルス数の情報を記憶していることを特徴とする、請求項7に記載の原稿搬送装置。
【請求項9】
前記原稿検知手段は、前記搬送経路を搬送される原稿を光学的に走査して画像情報を生成する画像読取手段によって構成されることを特徴とする、請求項4乃至8いずれかに記載の原稿搬送装置。
【請求項10】
前記原稿検知手段は、主走査方向に隣接する二つの画像情報を前記画像読取手段によって生成し、前記二つの画像情報による画像の濃度の差に基づいて前記原稿を検知することを特徴とする、請求項9に記載の原稿搬送装置。
【請求項11】
前記搬送ローラ及び前記反転ローラを回転駆動する駆動モータと、
前記反転ローラの正回転及び逆回転を切り替える回転方向切替手段とを更に有することを特徴とする、請求項1乃至10いずれかに記載の原稿搬送装置。
【請求項12】
前記回転方向切替手段は、前記駆動モータと前記反転ローラとの間に介在する動力伝達系を切り替えることにより、前記反転ローラの正回転及び逆回転を切り替えることを特徴とする、請求項11に記載の原稿搬送装置。
【請求項13】
請求項1乃至12いずれかに記載の原稿搬送装置と、
原稿台に載置された原稿を前記原稿搬送装置に給紙する給紙手段と、
前記原稿搬送装置によって搬送された原稿を光学的に走査して画像情報を生成する画像読取手段とを有する画像読取装置。
【請求項14】
搬送する原稿を反転経路に搬送することによって反転させることができる原稿搬送装置の制御方法であって、
搬送ローラによって前記原稿を搬送し、
反転ローラとその対向ローラとのニップ部に、前記原稿を突き当てて撓ませることにより前記原稿のスキューを補正し、
前記反転ローラが、前記原稿をスイッチバックさせることにより前記反転経路に搬送することを特徴とする、原稿搬送装置の制御方法。
【請求項15】
情報処理装置を、搬送する原稿を反転経路に搬送することによって反転させることができる原稿搬送装置として動作させる制御プログラムであって、
搬送ローラに前記原稿を搬送させるステップと、
反転ローラとその対向ローラとのニップ部に、前記原稿を突き当てて撓ませることにより前記原稿のスキューを補正するステップと、
前記反転ローラに前記原稿をスイッチバックさせることにより前記反転経路に搬送するステップとを前記情報処理装置に実行させることを特徴とする、制御プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の制御プログラムを情報処理装置が読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−83600(P2010−83600A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−251870(P2008−251870)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】