取り付けアセンブリ
取り付けアセンブリが、プリントヘッドモジュールを取り付け、および収容するために記載される。この取り付けアセンブリは、下部プレート、上部プレートおよび複数の取り付けブロックを含む。下部プレートは、取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態の開口部を含み得、この表面は、複数のインクノズル開口部を含む。各開口部は、このプリントヘッドモジュールを第1の方向および第2の方向に整列する整列基準を含み得る。上部プレートは、下部プレートとほぼ平行であり、そして取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供する複数の開口部を含み得る。取り付けブロックが、下部プレートと上部プレートとの間に位置決めされ、そしてそれらの間に固定され、そしてプリントヘッドモジュールに連結するような形態である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2004年4月30日に出願された、「取り付けアセンブリ」と題する、係属中の米国仮出願番号第60/567,070号に対する優先権を主張し、そして2004年4月30日に出願された、「再循環アセンブリ」と題する。係属中の米国仮出願番号第60/567,035号に対する優先権を主張している。
【背景技術】
【0002】
(背景)
以下の説明は、取り付けアセンブリに関する。
【0003】
インクジェットプリンターは、代表的には、インクサプライから、インク液滴が放出されるノズル開口部を含むインクノズルアセンブリへのインク経路を含む。インク液滴放出は、このインク経路中のインクをアクチュエーターで加圧することにより制御され得、このアクチュエーターは、例えば、圧電偏向器、サーマルバブルジェット発生器、または静電偏向要素であり得る。代表的なプリントヘッドは、対応するインク経路のアレイおよび関連するアクチュエーターを備えたノズル開口部のラインを有し、そして各ノズル開口部からの液滴放出は、独立に制御され得る。いわゆる、「ドロップ−オン−デマンド」プリントヘッドでは、このプリントヘッドおよび印刷媒体が互いに対して移動されるとき、各アクチュエーターは発射されて、イメージの特定の画素位置で液滴を選択的に放出する。高性能プリントヘッドでは、上記ノズル開口部は、代表的には、50ミクロン以下(例えば、25ミクロン)の直径を有し、1インチあたり100〜300ノズルのピッチで分離され、そして約1〜70ピコリットル(pl)以下の液滴サイズを提供する。液滴放出周波数は、代表的には、10kHz以上である。
【0004】
プリントヘッド、例えば、Hoisingtonらの特許文献1に記載のプリントヘッドは、半導体プリントヘッド本体および圧電アクチュエーターを含み得る。このプリントヘッド本体は、シリコンから作製され得、これは、エッチングされてインクチャンバー規定する。ノズル開口部は、このシリコン本体に取り付けられる別個のノズルプレートによって規定され得る。上記圧電アクチュエーターは、印加された電圧に応答して、幾何学的形状を変化するか、または曲がる圧電材料の層を有し得る。この圧電層の曲がりは、上記インク経路に沿って位置するポンプ輸送チャンバー中のインクを加圧する。
【0005】
印刷精度は、プリントヘッド、そしてプリンター中の複数のプリントヘッド中のノズルによって放出されるインク液滴のサイズおよび速度における均一性を含む、多くの因子によって影響され得る。この液滴サイズおよび液滴速度均一性は、次いで、インク経路の寸法的均一性、音響妨害効果、インク流れ経路中の汚染、および上記アクチュエーターによって生成される圧力パルスの均一性のような因子によって影響される。インク流れ中の汚染または残渣は、上記インク流れ経路における1つ以上のフィルターの使用で低減され得る。
【特許文献1】米国特許第5,265,315号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
いくつかの適用では、上記インクは、インク供給源からプリントヘッドまで、そしてこのインク供給源に戻って再循環され、例えば、インクの凝固を防ぎ、そして/または、例えば、加熱されたインク供給源を用いることにより、インクを、周囲温度を超える特定温度に維持する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要旨)
一般に、1つの局面では、本発明は、複数のプリントヘッドモジュールを取り付け、および収容するための取り付けアセンブリであることを特徴とする。この取り付けアセンブリは、下部プレート、上部プレートおよびこの下部および上部プレートに位置決めされ、そして固定される複数の取り付けブロックを含む。この下部プレートは、複数の開口部を含む。各開口部は、この取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態であり、そして各開口部は、このプリントヘッドモジュールを第1の方向に整列するための少なくとも1つの整列基準、およびこのプリントヘッドモジュールを第2の方向に整列するための少なくとも1つの整列基準を含み、このプリントヘッドモジュールの表面は、複数のインクノズル開口部を含む。上記上部プレートは、この下部プレートにほぼ平行であり、この上部プレートは、上記取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供するような形態の複数の開口部を含む。上記複数の取り付けブロックは、上記下部プレートと上部プレートとの間に位置決め、かつ固定される。各取り付けブロックは、プリントヘッドモジュールに連結するような形態であり、そしてこのプリントヘッドモジュールを第3の方向に整列するための基準を含む。
【0008】
本発明の履行は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。上記下部プレートおよび上部プレートが、低熱膨張係数を備えた材料から形成され得る。
【0009】
上記取り付けアセンブリは、この取り付けアセンブリ内に収容され、そして上記複数の取り付けブロックに固定される複数のプリントヘッドモジュールをさらに備え得、各プリントヘッドモジールは、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズル開口部を含む。この複数のインクノズル開口部は、インク液滴の間に実質的に均一な間隔を提供するように配列される。この複数のプリントヘッドモジュールは、インク液滴間の実質的に均一な間隔がね隣接するプリントヘッドモジュールの最も外側のインクノズル開口部から放出されるインク液滴間で維持されるように、第1、第2および第3の方向で整列される。
【0010】
各整列基準は、上記開口部の内側表面の突出領域を含み得、この突出領域は、上記内側表面の残りに対して上記開口部に向かって内方に延びる。各開口部の第1の方向に2つの整列基準が存在し得、開口部のこの2つの整列基準は同じ平面内にある。上記第2の方向で隣接している上記第1の方向の開口部中の整列基準は、上記第1の方向にある整列基準が同じ平面内にあるように形成され得る。各開口部の第2の方向にある上記少なくとも1つの整列基準は、隣接する開口部の上記第2の方向にある整列基準が同じ平面にあるように形成され得る。各開口部の第2の方向にある上記少なくとも1つの整列基準は、隣接する開口部の上記第2の方向にある整列基準が、互いに実質的に平行であり、そして互いから所定の距離離れた異なる平面中にあるように形成され得る。上記取り付けブロック上に形成される第3の方向にある上記整列基準は、上記整列基準が同じ平面にあるように形成され得る。
【0011】
一般に、別の局面において、本発明は、取り付けアセンブリ中にプリントヘッドモジュールを取付ける方法であることを特徴とする。この方法は、複数のプリントヘッドモジュールを取り付けアセンブリの下部プレート中に形成される複数の開口部中に複数のプリントヘッドモジュールを位置決めする工程であって、この取り付けアセンブリが複数取り付けブロックによって分離される実質的に平行な上部プレートおよび下部プレートを含む工程を含む。各プリントヘッドモジュールは、上記開口部の第1の内側表面中に形成される少なくとも1つの整列基準と整列され、上記プリントヘッドモジュールを第1の方向に整列する。各プリントヘッドモジュールは、上記開口部の第2の内側表面中に形成される少なくとも1つの整列基準とさらに整列され、このプリントヘッドモジュールを第2の方向に整列する。各プリントヘッドモジュールは、少なくとも2つの取り付けブロックの受容表面上に取付けられ、各取り付けブロックのこの受容表面は、第3の方向の整列基準を提供する。
【0012】
本発明の履行は、以下の特徴の1つ以上を含み得る。上記複数のプリントヘッドモジュールの各々は、上記プリントヘッドモジュールの下部表面中に複数のインクノズル開口部を含み得、そしてこの下部表面は、上記取り付けアセンブリの下部プレート中に形成される開口部によって曝される。この複数のインクノズル開口部は、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態であり、そしてインク液滴間で実質的に均一な間隔を提供するように整列される。上記方法は、上記複数のプリントヘッドモジュールを、第1、第2および第3の方向に、上記インク液滴間の実質的に均一な間隔が、隣接するプリントヘッドモジュールの最も外側のインクノズル開口部から放出されるインク液滴間で維持されるように、互いに対して整列する工程をさらに包含し得る。
【0013】
上記方法は、上記開口部の第1の内側表面中に少なくとも1つの突出領域を形成する工程であって、この突出領域が、上記第1の方向の少なくとも1つの整列基準を備える工程、および上記開口部の第2の内側表面中に少なくとも1つの突出領域を形成する工程であって、この突出領域が、上記第2の方向の少なくとも1つの整列基準を備える工程、をさらに含み得る。上記第1の方向には2つの整列基準が存在し得、そして上記方法は、各開口部の第1の方向に少なくとも2つの整列基準を、開口部の該少なくとも2つの整列基準が同じ平面中にあるように形成する工程をさらに含み得る。上記方法はまた、上記第2の方向で隣接している上記第1の方向の開口部中の整列基準を、この第1の方向にある整列基準が同じ平面にあるように形成する工程をさらに含み得る。上記方法はさらに、各開口部の上記第2の方向にある上記少なくとも1つの整列基準を、上記隣接する開口部の少なくとも1つの整列基準が、同じ平面内にあるように形成する工程をさらに含み得る。上記方法はさらに、各開口部の上記第2の方向にある少なくとも1つの整列基準を、隣接する開口部の上記少なくとも1つの整列基準が、互いに実質的に平行であり、そして互いから所定の距離間隔を置かれた異なる平面中にあるように形成する工程をさらに包含する。上記方法は、実質的に同じ平面にある第3の方向に上記整列基準のすべてを形成する工程をさらに含む。
【0014】
一般に、別の局面では、本発明は、プリントヘッドモジュールを収容するためのシステムを特徴とする。このシステムは、取り付けアセンブリ、再循環アセンブリおよび複数のプリントヘッドモジュールを含む。
【0015】
この取り付けアセンブリは、下部プレート、上部プレートおよびこの下部プレートと上部プレートとの間に位置決めされ、そしてこれに固定される複数の取り付けブロックを含む。この下部プレートは、複数の開口部を含み、ここで、各開口部は、この取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態である。各開口部は、第1の方向に上記プリントヘッドモジュールを整列する少なくとも2つの整列基準および第2の方向に上記プリントヘッドモジュールを整列する少なくとも1つの整列基準を含み、このプリントヘッドモジュールの表面は、複数のインクノズル開口部を含む。上記上部プレートは、上記下部プレートにほぼ平行であり、そして上記取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供するような形態の複数の開口部を含む。この複数の取り付けブロックの各々は、プリントヘッドモジュールに連結されるような形態であり、そしてこのプリントヘッドモジュールを第3の方向に整列するための基準を含む。
【0016】
上記再循環アセンブリは、上記取り付けアセンブリの上部プレートに取り付けられ、そして主要インク入口、主要インク出口、およびチャネルを含む。この主要インク入口は、インク供給源からインクを受容するような形態である。この主要インク出口は、インク供給源にインクを向けるような形態である。上記チャネルは、上記主要インク入口と主要インク出口との間に延び、そして入口部分および出口部分を含む。この入口部分は、上記主要インク入口から、複数のプリントヘッドモジュールの各々のための複数のインク入口と流体連通する複数のインクチャネルまでインクを移動するような形態である。上記出口部分は、インクを、上記複数のプリントヘッドモジュールの各々のために複数のインク出口と流体連通する複数のインクチャネルから離れ、そして主要インク出口に向かって移動するような形態である。
【0017】
上記複数のプリントヘッドモジュールの各々は、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズル開口部、上記再循環アセンブリ中に形成されるインクチャネルと流体連通する少なくとも1つのインク入口、およびこの再循環アセンブリ中に形成されるインクチャネルと流体連通する少なくとも1つのインク出口を含むる
本発明の履行は、1つ以上の以下の特徴含み得る。上記システムは、プリントヘッドモジュールの各インク入口チャネルと、上記再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間に位置決めされ、そしてプリントヘッドモジュールの各インク出口チャネルと、この再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間に位置決めされ、上記取り付けアセンブリの上部プレートおよび下部プレートが、互いに対して移動し、そして、上記プリントヘッドモジュールの上記インク入口および出口チャネルと、上記再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間でシールを維持する圧縮可能なシールをさらに含み得る。
【0018】
本発明は、以下の利点の1つ以上を実現するために履行され得る。取り付けアセンブリ内で互いに隣接して位置決めされるプリントヘッドモジュールの剥き出た表面中に形成されるインクノズルは、少なくとも3つの方向(例えば、x、yおよびz方向)で互いと正確に整列され得、異なるプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴間の一致したピッチを維持する。この取り付けアセンブリの形態は、組立ておよび製造を容易にする。なぜなら、このプリントヘッドモジュールは、取り付けブロックに取り付けられ得、そして上部プレートに直接固定されず:従って、上部プレートおよび下部プレートは、互いにz方向に移動し得るからである。これは、偏向およびねじれを減少し、そして平坦さを維持するために、より厚いプレート(より高いセクション係数)を必要とし得るより大きな取り付けアセンブリで特に重要である。低い熱膨張係数の材料、例えばインバー(Invar)から作製される上部プレートおよび下部プレートを用いることは、上記取り付けアセンブリへの剛直であり、かつ寸法的に正確な構造を提供する。隅の支持体および/または取り付けブロックは、上記構造にさらなる支持を提供し、そして必要に応じて整列基準を提供する。
【0019】
1つ以上の履行の詳細は、添付の図面および以下の説明に提示される。その他の構造および利点は、この説明および図面、ならびに請求項から明らかであり得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
これらおよびその他の局面は、ここで、添付の図面を参照して詳細に説明される。
【0021】
種々の図面中の同様の参照シンボルは、同様の要素を示す。
【0022】
(詳細な説明)
図1Aは、複数のプリントヘッドモジュールを取り付け、および収容するための取り付けアセンブリ100を示す。各プリントヘッドモジュールは、2003年10月10日に出願された「薄膜を備えたプリントヘッド」と題する米国仮出願第60/510,459号中に記載される半導体プリントヘッドユニットのような、プリントヘッドユニットを含み得る。このプリントヘッドユニットは、ノズル開口部から、このプリントヘッドユニットに対して移動する印刷媒体上にインク液滴を放出するためのインクノズルユニットを含む。
【0023】
この取り付けアセンブリ100は、上部プレート105と下部プレート110との間に固定され、かつ位置決めされる複数の取り付けブロック115によって分離される上部プレート105と下部プレート110を含む。図1Bは、上部プレート105が除かれ、上記アセンブリ100内に収容されるプリントヘッドモジュール125を剥き出して取り付けアセンブリ100を示す。
【0024】
図1Cは、上記取り付けアセンブリ100の図1Aに示されるのとは反対の図であり、そして下部プレート110を描写する。図1A〜Cに示される取り付けアセンブリ100の実施形態は、図1Bに示されるように、少なくとも16のプリントヘッドモジュールを収容し得るけれども、図1Aおよび1C中では例示の目的のために、取り付けアセンブリ100は、4つのプリントヘッドモジュール125を収容して示され、この取り付けアセンブリ100の特徴は、16すべてのプリントヘッドモジュール125の存在によっては不明瞭ではない。
【0025】
図1Bでは、可撓性回路130が、この複数のプリントヘッドモジュールから延びて示され、そして図1Aでは、この回路130は、この取り付けアセンブリ100の上部プレート105中のアパーチャ165を通って延びて示されている。可撓性回路130は、プリンター内に収容されたプロセッサーを、このプリントヘッドモジュール内の圧電アクチュエーターに連結し得、インクノズルからのインク液滴の放出を制御する。
【0026】
図1Cを参照して、下部プレート110は、複数の開口部135を含む。各開口部135は、プリントヘッドモジュール125を受容するような形態であり、そしてこのプリントヘッドモジュールの下表面を剥き出す。プリントヘッドモジュールの下表面は、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズルを含み、この複数のインクノズルは、インク液滴間の均一な間隔を提供するように配列される。複数のプリントヘッドモジュールを収容するような形態の取り付けアセンブリにおいて、互いに対するプリントヘッドモジュールの整列は、インク液滴間の均一な間隔が、隣接するプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴間で維持されることを確実にするために重要である。
【0027】
1つの実施形態では、図1Cに示されるように、4つのプリントヘッドモジュールの少なくとも4つのセットが存在し、そして各セットは、異なる色、例えば、シアン、マジェンタ、黄色および黒のインク液滴を放出し得、これら4つの色の組み合わせを用いて着色イメージが印刷され得る。あるいは、このプリントヘッドモジュールは、すべてが同じ色のインクを放出し得、各セットのプリントヘッドモジュールで異なるインク色が用いられる場合より高い解像度を提供する。
【0028】
いずれの実施形態においても、放出されたインク液滴の正確で均一な間隔は重要である。なぜなら、この均一な間隔からのわずかな偏位でさえ、ヒトの眼よって検出され得るからである。正確で均一な間隔は、プリントヘッドモジュール125a〜cのxおよびy方向における正確な整列を必要とする。z方向の正確な整列は、各プリントヘッドモジュール中のインクノズルを印刷媒体から均一な距離に維持する。インク液滴の位置は、とりわけ、インクノズルから印刷媒体までの距離とともに変動し、そしてそれによって、このインクノズルをz方向に整列することは、プリントヘッドモジュール125a〜cの各々から放出されたインク液滴が、誤って位置される可能性を低減する。
【0029】
これらプリントヘッドモジュール125a〜cは、取り付けアセンブリ100の下部プレート110中に形成された基準を用いてxおよびy方向に整列される。図2Aは、図1Cに描写される取り付けアセンブリ100の拡大部分を示す。x方向にプリントヘッドモジュールを整列するための少なくとも1つのx−整列基準140が、開口部135の長い内表面に沿って含められ、そしてプリントヘッドモジュールをy方向に整列するためのy−整列基準145がこの開口部135の横の内側表面に沿って含められる。1つの実施形態では、示されるように、基準は、内側表面の残りに対し、プリントヘッドモジュールに向かって内方に延びる開口部135の内側表面の突出領域として形成され得る。
【0030】
図3A〜Cを参照して、このx−整列基準140およびy−整列基準145は、この開口部135内に受容されるプリントヘッドモジュール125の外表面上に形成された整列タブ305、310と嵌合するような形態である。図3Aを参照して、このx−整列タブ305は、プリントヘッドモジュール135の長い外表面に沿った高められた表面であり得、そしてy−整列タブ310は、このプリントヘッドモジュール135の横の外表面に沿った高められた表面であり得る。示される実施形態では、2つのx−整列タブ305および1つのy−整列タブ310がプリントヘッドモジュール125上に含められるが、より多い、またはより少ないタブが用いられ得、そしてこれら整列タブは、描写される形態とは異なった(例えば、より幅広く、またはより高く)形状であり得る。
【0031】
図3Bを参照して、このx−整列基準140およびy−整列基準145は、開口部135の内側表面上の反転した領域として示される。図3Cを参照して、このプリントヘッドモジュール125は、開口部135内に、x−整列タブ305が、開口部135の内側表面中に形成されたx−整列基準140と嵌合するように位置決めされる。
【0032】
開口部135を含む取り付けアセンブリの下部プレート110は、正確な研磨または電気放電機械加工によるように、正確に機械加工される。このx−整列基準140およびy−基準整列145は、従って、正確に位置決めされ得る。より詳細には、隣接する開口部135のx−整列基準140およびy−基準整列145は、互いに対して正確に位置決めされ得る。
【0033】
例示の目的のために、図3Dに示される開口部135a〜bおよびプリントヘッドモジュール125a〜bを参照して、x−整列基準140は、プリントヘッドモジュールのノズル開口部を以下のようにx方向に整列するために用いられ得る。これらのx−整列基準140は、隣接する開口部135aおよび135b中の基準140が同じ平面330中にあるように正確に機械加工される。プリントヘッドモジュール125aは、対応するx−整列基準140に対してx−整列タブ305を備えた開口部135a中に位置決めされる。
【0034】
プリントヘッドモジュール125aのx−整列タブ305は、このプリントヘッドモジュール125aが開口部135a中に位置決めされる前に正確に機械加工される。例として図3Aを参照して、ヒトオペレーター(またはそれに代わって自動化オペレーター)のような製造者は、組み立てられたプリントヘッドモジュール125aの下部表面中に形成されたノズル開口部312を(例えば、顕微鏡を用いて)検査し、そしてこのノズル開口部と横切る軸325から、x−整列タブ305によって形成される平面330までの距離を測定する。このノズル開口部312は、x−整列タブ305によって形成される平面330から所定の距離xに位置決めされるべきである。ノズル開口部312がこのx−整列タブ305から距離xでないとき、オペレーターは、x−整列タブ305の1つ、または両方のサイズを調節する。オペレーターは、ノズル開口部312を横切る軸325がx−整列タブ305によって形成される平面330から正確に距離xであるまで、このx−整列タブ305を調節する。このx−整列タブ305は、これらタブ305がプリントヘッドモジュール125aを整列するために適切なサイズまで研磨または切断され得るように、x方向で整列を提供するために必要な予期されるよりわずかに大きく形成され得る。対照的に、このx−整列タブ305が小さ過ぎる場合、それらは、より大きいように調節するのは容易ではなく、そしてこのモジュール125aは、特定の履行のためには有用でないとされ得る。
【0035】
上記y−整列タブ310は、オペレーターによって、プリントヘッドモジュールの上記ノズル開口部がy方向に整列され得るように同様に正確に機械加工される。例えば、オペレーターは、y−整列タブ310に最も近い最も外側のノズル開口部から、このy−整列タブ310までの距離を(例えば、顕微鏡を用いて)測定し得る。必要であれば、このy−整列タブ310は、最も外側のノズル開口部からy−整列タブ310までの距離を、この距離が正確に所定の距離yであるまで、研磨または切断される。
【0036】
正確に機械加工されたx−整列タブ305およびy−整列タブ310を備えたプリントヘッドモジュール125aは、開口部135a中に位置決めされ、そして取り付けアセンブリ100に固定される。示される実施形態では、このプリントヘッドモジュール125aは、プリントヘッドモジュール125aを通る2つのねじによって取り付けアセンブリ100に固定され、そして、以下にさらに詳細に説明されるように取り付けブロック115に固定される。このプリントヘッドモジュール125aは、取り付けアセンブリ100に、上記x−整列タブ305が上記対応するx−整列基準140に対して押され、そして上記y−整列タブ310が上記y−整列基準145に対して押されるように固定される。
【0037】
隣接するプリントヘッドモジュール125bおよび125eは、同様に、正確に機械加工され、そして開口部135bおよび135e中にそれぞれ位置決めされる。すなわち、それらの個々のx−整列タブ305は、ノズル開口部312がこれらx−整列タブ305によって形成される平面から所定の距離xに位置決めされるように調節される。それらの個々のy−整列タブ310は、上記最も外側のノズル開口部から上記y−整列タブ310での距離が、正確に所定の距離yであるように調節される。
【0038】
x−方向について、プリントヘッドモジュール125aおよび125bのノズル開口部312は、それによって、x方向に整列され、すなわち、軸325は、両方のプリントヘッドモジュール125aおよび125bにおいてノズル開口部312の中心を通過し、そしてx−整列基準140によって形成される平面330から距離xにある。y方向について、開口部135aおよび135bのy−整列基準145は、同じ平面335にあり、そして各プリントヘッドモジュール125aおよび125eの最も外側のノズルは、対応するy−整列基準145から同じ距離yである。従って、隣接するプリントヘッドモジュール125aおよび125eのノズルは、y方向に整列される。
【0039】
1つの履行において、プリントヘッドモジュール125aから放出されたインク液滴は、例えば、各プリントヘッドモジュールから放出されるインクの色が異なり、そしてこのインク液滴が異なる色を形成するように重複することが意図される場合、望ましくは、隣接するプリントヘッドモジュール125eから放出されるインク液滴と整列される。従って、同じ列内の隣接する開口部135a、135e、135iおよび135mのy−整列基準145は、同じ平面335中に整列される。対応するプリントヘッドモジュール125a、125e、125iおよび125mは、各プリントヘッドモジュール中の最も外側のノズル開口部が、上記のように、y−整列基準145から正確に距離yであるように位置決めされる。従って、同じ列内の隣接するプリントヘッドモジュールの各々におけるインクノズル開口部312はy方向に整列され、そしてこれらインクノズルから放出されるインク液滴もまた整列される。
【0040】
y方向に隣接するプリントヘッドモジュールのノズル開口部312はまた、互いに対して正確に位置決めされなければならず、その結果、これらノズル開口部から放出されるインク液滴間のピッチは、y方向で一致する。例えば、4つのプリントヘッドモジュール125a〜dのセットを考える。複数のインクノズル開口部312は、これらプリントヘッドモジュールの各々の下表面の長さに沿って整列され、例えば、各プリントヘッドモジュールは、60の均一に間隔を置かれたインクノズルを含み得、そしてそれによって、60の均一に間隔を置かれたインク液滴を放出し得る。この4つのプリントヘッドモジュール125a〜dは、互いに対して、これら4つのプリントヘッドモジュール間で、240の均一に間隔を置かれたインク液滴(すなわち、4×60)がy方向に放出され得るように整列される。プリントヘッドモジュール125aの最も外側のインクノズル340は、隣接するプリントヘッドモジュール125c中の最も外側のインクノズル342から正確な距離で間隔を置かれ、その結果、インクノズル340、342から放出されるインク液滴は、同じプリントヘッドモジュール内のインクノズルから放出されるインク液滴間のような均一な間隔を維持し、すなわち、y方向におけるインク液滴のピッチは、隣接するプリントヘッドモジュール125a、125c間で維持される。同様に、プリントヘッドモジュール125c中の対向する最も外側のインクノズル344は、隣接するプリントヘッドモジュール125b中の最も外側のインクノズル346から正確に間隔を置かれ、放出されるインク液滴間で一致したピッチを維持する。あるいは、プリントヘッドモジュール125aおよび125cは、y方向に整列され得、一致したピッチを維持しながら、それらの対応するインクノズルから放出されるインク液滴間でいくらかの重複を可能にする。
【0041】
別の履行では、隣接するプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴は、所望であれば、例えば、各プリントヘッドモジュールから放出されるインクの色が同じである場合、より高い印刷解像度のためにy方向で互いからオフセットされ得る。例示の目的のために、隣接する開口部135a、135f、135jおよび135n、および対応するプリントヘッドモジュール125b、125f、125jおよび125nが論議される。隣接するプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴は、互いからオフセットされた対応する開口部中にy−整列基準145を形成することによるか、またはプリントヘッドモジュールのy−整列タブ310を調節することにより、y方向で互いからオフセットされ得、その結果、上記ノズル開口部は、対応するy−整列基準から異なる距離で位置決めされる。
【0042】
図3Eは、隣接する開口部135b、135f、135jおよび135nのy−整列基準145が、これらy−整列基準145が同じ平面中になく、むしろ、隣接する開口部から所定の距離Δyだけオフセットするように正確に機械加工される実施形態の単純化された概略表示を示す。例示の目的のために、開口部135b、135f、135jおよび135nだけの概略表示が図3Eに示される。1つの実施形態では、このオフセット距離Δyは、列あたりのノズルの数nによって除された、各プリントヘッドモジュール中のインクノズル開口部のピッチpであり得、すなわち、Δy=p/nである。例えば、開口部135bのy−整列基準145は平面350中にあり、そして開口部135nのy−整列基準145は平面352中にある。各開口部のy−整列基準145は、隣接する開口部の平面からΔyの平面にあるので、これら平面350と352は、互いからd=3×Δy離れている。
【0043】
プリントヘッドモジュールは、z方向に以下のように整列され得る。図2Bは、直線A−Aに沿って取った図1Cに示される、取り付けアセンブリ100およびプリントヘッドモジュール125bの一部の断面を示す。このプリントヘッドモジュール125bは、このモジュール125bのいずれかの端部で取り付けブロック115の間に位置決めされる。この取り付けブロック115は、上部プレート105と下部プレート110との間に固定される。プリントヘッドモジュール125bは、例えば、取り付けねじ225を用いて、取り付けブロック115に固定される。プリントヘッドモジュール125bの接触表面126は、この取り付けブロック115の受容表面230と接触する。この取り付けねじ225は、プリントヘッドモジュール125bの下部表面中の貫通穴226中に入る。この貫通穴226は、このモジュールを通って延びる。この取り付けねじ225は、プリントヘッドモジュール125bの接触表面126を出て、そして取り付けブロック115の受容表面230中に形成された対応するアパーチャによって受容される。この受容表面はz−整列基準230であり、そしてプリントヘッドモジュール125bの、そしてそれ故、インクノズルの位置をz方向に制御するために用いられ得る。
【0044】
取り付けアセンブリ100中に含められるすべての取り付けブロック115のz−整列基準230を上部プレート105および下部プレート110から正確に同じ距離に(すなわち、同じ平面に)位置決めすることにより、このz−整列基準上に取り付けられたプリントヘッドモジュールのインクノズルは、z方向で実質的に同じ平面内に位置決めされ得る。これらインクノズルは、それ故、インクノズルからインク液滴が放出される印刷媒体から均一な距離であり、それによって、実質的に一様な形状およびサイズのインク液滴を提供する。各取り付けブロック115は、実質的に同じ高さ235で生成され、平行な上部プレート105および下部プレート110を互いから実質的に一様な距離に維持する。
【0045】
プリントヘッドモジュール125aのようなプリントヘッドモジュールは、以下のように、取り付けアセンブリ100中に位置決め、および固定される。プリントヘッドモジュール125aは、開口部135a内に、x−整列タブ305がx−整列基準140に対して押され、そしてy−整列タブ310がy−整列基準145に対して押されるように位置決めされる。スプリングまたは撓曲のような据え付けツールが、据え付けの間に位置にプリントヘッドモジュール125aを付勢するために用いられ得る。プリントヘッドモジュール125aは、次いで、取り付けねじ225を貫通穴226中に挿入し、そしてそれを取り付けブロック115中にねじ込むことにより、取り付けアセンブリ100にクランプ留めされ得る。この貫通穴226は、取り付けねじ225に対してxおよびy方向でプリントヘッドモジュール125aのいくらかの移動を提供するような形態であり得る。しかし、一旦、取り付けねじ225が取り付けブロック115中にねじ込まれると、プリントヘッドモジュール125aの下表面に対する取り付けねじ225のクランプ力が、プリントヘッドモジュール125aをその位置に強固に保持する。一旦、固定されると、据え付けツールは、除去され得る。プリントヘッドモジュール125aは、それによって、xおよびy方向に整列される。なぜなら、x−整列タブ305はx−整列基準140に整列され、そしてy−整列タブ310がy−整列基準145に整列されるからである。プリントヘッドモジュール125aはまたz方向に整列される。なぜなら、プリントヘッドモジュール125aの接触表面126が、受容表面230によって形成されるz−整列基準と整列されるからである。
【0046】
再び図1Aおよび1Bを参照して、取り付けアセンブリ100は、これもまた、上部プレート105および下部プレート110を互いから実質的に一様な距離に維持するように、取り付けブロック115と実質的に同じ高さで生成される隅支持体120をさらに含み得る。この隅支持体120は、この取り付けアセンブリ100にさらなる剛直性を提供し、そしてねじ、接着剤または両者を含む、任意の適切な様式で、上部プレート105および下部プレート110に固定され得る。
【0047】
上部プレート105は、複数の可撓性回路開口部165およびインクチャネル開口部160を含み得る。各プリントヘッドモジュール125から延びる可撓性回路130は、上部プレート中の対応する開口部165を、プリンター中に位置するプロセッサーまで通過し得る。インクチャネル開口部160は、プリントヘッドモジュール注の対応するインクチャネルと、インクが各プリントヘッドモジュール中に、そして/またはそれから輸送され得るように整列する。このインクチャネル開口部160および可撓性回路開口部165は、取り付けアセンブリ100内に収容されるプリントヘッドモジュールの形態に従った形状であり、そして位置決めされる。
【0048】
1つの実施形態では、プリントヘッドモジュールは、2004年4月30日に出願されたKevin von Essenの「細長いフィルターアセンブリ」と題する米国特許出願第10/836,456号に記載のような形態であり得る。図1Aおよび1Bに示される取り付けアセンブリ100の実施形態に収容されるプリントヘッドモジュール125は、図4A〜Dに示されるような形態であり得る。各プリントヘッドモジュールは、フィルターアセンブリ400およびプリントヘッドハウジング420を含む。このフィルターアセンブリ400は、上部部分405、下部部分410、およびこの上部部分405と下部部分410との間に位置決めされる薄い膜415を含む。このフィルターアセンブリ400は、2003年10月10日に出願された「薄膜を備えたプリントヘッド」と題する米国仮出願番号第60/510,459号に記載の半導体プリントヘッド本体のような、インクノズルユニットからインク液滴を放出するためのプリントヘッド本体を収容するような形態である。
【0049】
上部部分405および下部部分410の各々は、少なくとも1つのインクチャネルを含む。図4Aに示される実施形態では、上部部分405に2つのインクチャネル422,424、そして下部部分410に2つのインクチャネル426、428がある。インクチャネルは、インク流れの方向に依存して、そしてこのインクがプリントヘッドモジュール400を通って再循環しているか否かで、入口チャネルまたは出口チャネルのいずれかとして機能し得る。インクが再循環している場合、そのときは、上部部分405中の1つのインクチャネルが入口として作動し、そして他方が出口として作動し、そして同様に、下部部分410中の1つのインクチャネルが入口として作用し、そして他方が出口として作用する。
【0050】
取り付けアセンブリ100内に収容される各プリントヘッドモジュール125の上部部分405中に形成されるインクチャネル422、424は、取り付けアセンブリ100の上部プレート105中に形成される対応するインクチャネル開口部160と実質的に整列される。この上部プレート105中に形成される開口部160は、プリントヘッドモジュール125のインクチャネル422、424が1つ以上のインク供給源と連結することを可能にする。
【0051】
図4Dは、下部部分410の平面図、および上部部分405の傾けた側面図であり、上部部分405と下部部分410との関係を示す。この上部部分405と下部部分410とが、図4Aに示されるように組立てられるとき、内側の細長いチャンバーが、インクチャネルの各ペア(上部部分にあるインクチャネルと下部部分にある対応するインクチャネルであるペア)について、これら部分415と420との間に形成される。すなわち、示される実施形態では、2つのペアのインクチャネルがあり、そしてそれ故、組み立てられるとき、上部部分405と下部部分410との間に形成される2つの内側の細長いチャンバーがある。
【0052】
第1の細長いチャンバー430の上部セクションは、フィルターアセンブリ400の上部部分405中に形成され、これは、このフィルターアセンブリ400の下部部分410中に形成される第1の細長いチャンバー435の下部セクションと対応する。この第1の細長いチャンバー430−435は、上部部分405中に形成されるインクチャネル424と、下部部分410の対向する端部上に形成される対応するインクチャネル426との間で流れるインクのための第1のインク経路を形成する。
【0053】
同様に、第2の細長いチャンバー440の上部セクションは、上部部分405中に形成され、これは、下部部分410中に形成される第2の細長いチャンバー445の下部セクションに対応する。第2の細長いチャンバー440−445は、上部部分405中に形成されるインクチャネルも422と、下部部分410の対向する端部上に形成される対応するインクチャネル428との間に流れるインクのための第2のインク経路を形成する。
【0054】
フィルターアセンブリ400内に形成される細長いチャンバーの上部セクションと下部セクションの間に透過性セパレーターを提供する膜は、インクがこの細長いチャンバーの1つの端部から他方に流れるときインクを濾過し得る。例えば、膜415が、図4A中に示されるようにフィルターアセンブリ400の上部部分405と下部部分410との間に位置決めされ得、それによって、第1の細長いチャンバーの上部セクション430を下部セクション435から分離し、そして第2の細長いチャンバーの上部セクション440を下部セクション445から分離する。あるいは、分離膜が、これら細長いチャンバーの各々を分離するために用いられ得る。
【0055】
図5A〜Cを参照して、プリントヘッドハウジング420が示される。図5Aは、フィルターアセンブリ400の下部部分410と嵌合するプリントヘッドハウジング420の表面550の平面図を示す。インクチャネル555への開口部は、フィルターアセンブリ400の下部部分410中に形成されるインクチャネル426と整列し、そして第2のインクチャネル560への第2の開口部は、下部セクション410中に形成されるインクチャネル428と整列する。図5Bは、プリントヘッドハウジング420の対向する表面552の平面図を示す。開口部565は、インク液滴を注入するためのインクノズルユニットを含む、例えば、半導体プリントヘッドであるプリントヘッドアセンブリを収容するような形態である。インクチャネル555および560は、開口部565のいずれかの側面上に形成されたチャネル570および572で終わる。線A−Aに沿ってとったプリントヘッドハウジング520の断面図が図5Cに示され、プリントヘッドアセンブリ410の長さに沿って形成されたチャネル570および572を示す。インクは、チャネル570、572から、プリントヘッド(図示せず)内のインクノズルアセンブリに向かい、かつその中への示される経路571に沿って流れ、これは、開口部565内に取り付けられ得る。
【0056】
2つのペアのインクチャネルを含む、図4A〜Dに示されるプリントヘッドモジュールの実施形態では、少なくとも2つのインク流れパターンがあり;第1のインク流れパターンでは、上部部分405中に形成された両方のインクチャネル422、424がインク入口として作動し、そして下部部分410中に形成された両方のインクチャネル426、428がインク出口として作動する。第2のインク流れパターンでは、上部部分405中の1つのインクチャネル424および下部部分410中の1つのインクチャネル428がインク入口として作動し、その一方、上部部分405中の残りのインクチャネル422および下部部分410中のインクチャネル426がインク出口として作動する。この第2のインク流れパターンは、再循環スキームであり得る。いくつかの適用では、インクは凝固しないように移動し続けなければならず、そして/または室温を有意に超える温度で維持されなければならない。このような適用では、再循環スキームが適切であり得る。
【0057】
図6を参照して、取り付けアセンブリ100が、この取り付けアセンブリ100の上部プレート105上に取り付けられた再循環アセンブリ600とともに示される。1つの実施形態では、再循環アセンブリは、2004年4月30日に出願された、Kevin von Essenによる「再循環アセンブリ」と題する米国仮出願番号第60/567,035号に記載されるような形態であり得る。
【0058】
この再循環アセンブリ600は、上部層605および下部層610を含む。インクは、主要インク入口630を通って再循環アセンブリ600に入り得、そして主要インク出口635を通って出る。インクは、主要インク入口630から、この再循環アセンブリ600を通って流れ、そこでは、インクのいくらかは、複数のプリントヘッド125まで通過され;インクの残りは、再循環アセンブリ600を通って移動し、そして主要インク出口635を通って出る。複数のプリントヘッドモジュール125まで通過されるインクは、印刷操作の間に消費され得るか、またはプリントヘッドモジュール125を通って再循環され得、そして再循環アセンブリ600まで戻って通過し、そして主要インク出口635を通って出る。
【0059】
このインク流れは、インク供給源で始まる。いくつかの適用では、インク供給源は、例えば、インクの所望の粘度を維持するために、周囲温度を超える特定温度にインクを維持するために加熱される。一旦、このインクが再循環アセンブリ600およびプリントヘッドモジュール125を通って流れると、インクは、同じインク供給源まで、温度が維持され得るように戻り得る。
【0060】
あるいは、上記インクは、上記インク供給源と流体連通にあり得るが、またはもはやいていなくても良い異なる位置まで戻り得る。
【0061】
図7Aは、下部層610に固定された再循環アセンブリ600の上部層605を示し;上部層605は、下部層610中に形成されたチャネル700が見えるように透明として描かれる。下部層610の1つの側面に沿って主要インク入口630から延びる入口チャネル705は、主要インク入口630からチャネルの入口/出口部分の4つのセットまでインクを運び、入口/出口部分の各セットは、取り付けアセンブリ100中に収容されるプリントヘッドモジュールのセットに対応する。入口チャネル705は図7Bに示され、これは、下部層610の内側表面707を描写している。図7Cは上部層605を示し、これは、このチャネルの各出口部分に連結し、そして主要インク出口で終わる出口チャネル720を含む。
【0062】
図7Dは、下部層610の外側表面712を示し、この外側表面712は、取り付けアセンブリ100の上部プレート105と嵌合する。下部層610中のチャネル700中に形成される開口部は、下部層610の外側表面712上に形成されるインクチャネル715に至る。このインクチャネル715は、取り付けアセンブリ100の上部プレート105中に形成される対応するインクチャネル開口部160と係合するような形態であり、そしてこの取り付けアセンブリ100によって収容されるプリントヘッドモジュール125中に形成されるインクチャネルと勘合する。このようにして、チャネル700を通って流れるインクは、取り付けアセンブリ100によって収容されるプリントヘッドモジュール125と流体連通する。
【0063】
再循環アセンブリ600の上部層605および下部層610は、任意の便利な材料から形成され得る。1つの実施形態では、Ticona A130LCP(Liquid Crystal Polymer)のような結晶ポリマーが用いられ、そしてこれらチャネルは、射出成形によって上部層605および下部層610中に形成されるが、その他の技法、例えば、機械加工、減圧または加圧成形、キャスティングなどがこれらチャネルを形成するために用いられ得る。上部層605および下部層610は、液体密な連結で互いに連結され、これら層の間を通過するインクが逃れないことを確実にする。例えば、B−ステージエポキシが用いられ得、これらの層をともに接続し、そしてシールを提供し、インクの漏れを防ぐ。あるいは、または、このB−ステージエポキシのような接着剤に加え、複数のねじを用いて、上部層605および下部層610を接続し得る。これらの層を接続するその他の技法は、超音波または溶媒溶接、弾性シールまたはガスケット、分与された接着剤、または金属対金属融合結合を含み得る。
【0064】
下部層610は、ねじ、接着剤または両方のような任意の従来手段を用いて、取り付けアセンブリ100の上部プレート105に固定され得る。図8を参照して、圧縮可能なシール805が、下部層610の外側表面712上に形成された各インクチャネル715と、プリントヘッドモジュール125上に形成された対応するインクチャネル422、424との間に位置決めされ、その結果、インクは、再循環アセンブリ700とプリントヘッドモジュール125との間を移動する間に逃れることはできない。この圧縮可能なシール805は、例えば、O−リングであり得る。プリントヘッドモジュール125は、取り付けブロック115上に取り付けられ、そして取り付けアセンブリの上部プレート105に直接固定されない。シール805は圧縮可能であるので、上部プレート105および下部プレート110は、それ故、z方向に互いに対して移動し得、そしてこのシールは、プリントヘッドモジュール125中のインクチャネル422、424と、再循環アセンブリ600中のインクチャネル715との間で維持され得る。
【0065】
好ましくは、取り付けアセンブリは、熱膨張係数が可能な限りゼロに近い材料から形成される。僅かな量の熱膨張でさえ、プリントヘッドモジュールの位置決めを、このプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴を誤整列するに十分変動し得る。1つの実施形態では、上部プレート105および下部プレート110は、インバー(Invar)、例えば、Wyomissing、PAのCarpenter Technology Corporationから入手可能なインバー36から形成され得る。インバーは、ほぼゼロに近い熱膨張係数(CTE)を有する。例えば、インバー36のCTEは、200゜Fまでの間、ほぼ華氏1゜あたり7.2×10−6インチである。取り付けブロックは、インバーから、またはステンレス鋼または液晶ポリマーのような異なる材料から形成され得る。
【0066】
圧縮可能なシールが、再循環アセンブリ600のインクチャネルと、プリントヘッドモジュール125の対応するインクチャネルとの間で用いられるので、上部プレート105および下部プレート110は、シールを危うくすることなく互いに対して移動し得、z方向におけるある程度の量の熱膨張は許容され得る。
【0067】
取り付けアセンブリ100は、上部プレート105および下部プレート110が、図9に示されるプロセス961に従って互いに実質的に平行であるように組み立てられ得る。取り付けブロック115および隅支持体120は、プレートの1つ、例えば、下部プレート110に固定され得る(ステップ962)。固定された取り付けブロック115を備えたこの下部プレート110は、光学的に平坦なグラニット(granite)の片のような、光学的に平坦な表面に強固にクランプ留めされる。グラニットは、非常に正確な平坦度仕様で市販され入手可能であり、そして上記下部プレート110を平坦な状態に変形するための剛直性構造を提供する。上部プレートは、ねじ、接着剤または両者を用いて取り付けブロック115および隅支持体120に固定される(ステップ966);下部プレート110の平坦な状態は、それ故、全体として取り付けアセンブリ100の平坦な状態を生じる。この取り付けアセンブリ100は、グラニットの光学的に平坦な片から外され、そして向きを変え、下部プレート110の外側表面への接近を提供する。プリントヘッドモジュール125が、下部プレート110中に形成された対応する開口部135中に挿入され、そして可撓性回路130が、上部プレート105中の対応する開口部165を通って供給される(ステップ970)。各プリントヘッドモジュール125は、対応する開口部165中に形成されたx−整列140、y−整列145およびz−整列基準230に整列され、そしてプリントヘッドモジュール125のいずれかの端部で取り付けブロック115に固定される(ステップ974)。
【0068】
図10Aおよび10Bを参照して、取り付けアセンブリ900の代替の実施形態が示される。この取り付けアセンブリ900は、上部プレート905および下部プレート910を含み、この上部プレート905および下部プレート910は、互いに対して実質的に平行である。下部プレート910は、対応するプリントヘッドモジュール925を収容するような形態である複数の開口部935を含む。示される実施形態では、取り付けアセンブリ900は、並んで位置決めされる、例えば、シアン、マジェンタ、黄色および黒のインクをそれぞれ印刷するための4つのプリントヘッドモジュールを収容する形態である。各開口部935は、長い方の内側表面に沿って2つのx−整列基準940を、そして横の内側表面に沿って1つのy−整列基準945を有する内側表面を含む。より多い、または少ない整列基準が用いられ得る。対応するx−整列タブおよびy−整列タブを含むプリントヘッドモジュール925が、それぞれx−整列基準940およびy−整列基準945と整列して、開口部935内に位置決めされ得る。
【0069】
図10Bを参照して、上部プレート905は、下部プレート910中に含まれる開口部935に対応する開口部960を含む。各プリントヘッドモジュール925の一部は、上部プレート905中の開口部960を通って延び得るか、またはそれに代わって、この上部プレートは、図1Aに示される上部プレート105と類似の様式で成形され得る。すなわち、各プリントヘッドモジュールについてインクチャネルおよび可撓性回路のための別個の開口部を含む。
【0070】
取り付け構造920は、上部プレート905と下部プレート910との間の取り付けアセンブリ900中に含まれる。この取り付け構造920は、これら上部プレートおよび下部プレート中に形成される開口部に対応する開口部を備えた上部プレート905と下部プレート910との間の固体支持体として形成され得、それによって、各プリントヘッドモジュール925のためのハウジングを提供する。この取り付け構造920は一様な高さを有し、それによって上部プレート905および下部プレート910を互いから均一な距離に、そして実質的に平行に維持する。
【0071】
この取り付け構造920は、プリントヘッドモジュール925のための開口部の各端部内に形成された取り付けブロック915を含む。取り付けブロック915は、プリントヘッドモジュールの各端部のためのz−整列基準930を形成する取り付け表面を提供する。取り付けブロック915は、取り付け構造920と一体であり得るか、または、例えば、ねじ、接着剤または両者によって、取り付け構造に取り付けられる。各プリントヘッドモジュール925の位置は、取り付けアセンブリ100を参照して上記に記載されのと類似の様式で、このプリントヘッドモジュール925をx−整列基準940、y−整列基準940と整列すること、およびプリントヘッドモジュール925を各取り付けブロック915のz−整列基準930に固定することによって制御され得る。
【0072】
図10Cを参照して、別の実施形態では、プリントヘッドモジュール925は、上部プレート905に直接取り付けられ得る。図10Cに示されるアセンブリは、説明の目的のために除去された下部プレート910を有する。このプリントヘッドモジュール925は、ねじ926によって上部プレート905に取り付けられる。このねじ926は、プリントヘッドモジュール925を、その中に含められる貫通穴を経由して通過し、そして、次いで、上部プレート905中のアパーチャ927中にねじ込まれ、このプリントヘッドモジュール925を取り付けアセンブリ900にクランプ留めする。この実施形態では、図10Aに示される取り付け構造920に類似の構造が、上部プレート905と下部プレート910との間隔をあけるために用いられ得るが、取り付けブロック915は含めなくて良い。
【0073】
明細書および請求項全体で、「上部」および「下部」のような用語の使用は、説明の目的のためだけであり、取り付けアセンブリ、再循環アセンブリおよび細長いフィルターアセンブリの種々の構成要素間を区別する。「上部」および「下部」の使用は、これらアセンブリの特定の配向を意味しない。例えば、取り付けアセンブリの上部プレートは、この取り付けアセンブリが、水平方向で上に面し、水平方向に下に面し、または垂直に位置決めさるか否かに依存して、下部プレートの上、下または横に配向し得、そして逆もまた同じである。
【0074】
少数の実施形態が、上記で詳細に論議されてきたが、その他の改変も可能である。その他の実施形態は、添付の請求項の範囲内であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1A】図1Aは、取り付けアセンブリを示す。
【図1B】図1Bは、上部プレートが除かれた図1Aの取り付けアセンブリを示す。
【図1C】図1Cは、図1Aの取り付けアセンブリの反対の図を示す。
【図2A】図2Aは、図1Cの取り付けアセンブリの拡大部分を示す。
【図2B】図2Bは、図1Cの取り付けアセンブリの一部の断面領域を示す。
【図3A】図3Aは、プリントヘッドハウジングの下表面を示す。
【図3B】図3Bは、取り付けアセンブリの下部プレート中に形成された開口部を示す。
【図3C】図3Cは、図3Bに示される開口部中に収容される図3Aのプリントヘッドハウジングを示す。
【図3D】図3Dは、取り付けアセンブリの下部プレートの平面図を示す。
【図3E】図3Eは、取り付けアセンブリプレート中の開口部の概略表示である。
【図4A】図4Aは、プリントヘッドモジュールフィルターアセンブリを示す。
【図4B】図4Bは、プリントヘッドハウジング上の取り付けられた図4Aのフィルターアセンブリを示す。
【図4C】図4Cは、図4Bのフィルターアセンブリおよびプリントヘッドハウジングの分解図である。
【図4D】図4Dは、図4Aのフィルターアセンブリの分解図である。
【図5A】図5Aは、プリントヘッドハウジングの上表面を示す。
【図5B】図5Bは、プリントヘッドハウジングの下表面を示す。
【図5C】図5Cは、図5Bのプリントヘッドハウジングの断面図を示す。
【図6】図6は、取り付けアセンブリ上に取り付けられた再循環アセンブリを示す。
【図7A】図7Aは、図6の再循環アセンブリを示す。
【図7B】図7Bは、図6の再循環アセンブリを示す。
【図7C】図7Cは、図6の再循環アセンブリを示す。
【図7D】図7Dは、図6の再循環アセンブリを示す。
【図8】図8は、図6の再循環アセンブリおよび取り付けアセンブリの一部の断面図を示す。
【図9】図9は、取り付けアセンブリを組み立てるためのプロセスを示すフローチャートである。
【図10A】図10Aは、取り付けアセンブリを示す。
【図10B】図10Bは、取り付けアセンブリを示す。
【図10C】図10Cは、取り付けアセンブリを示す。
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2004年4月30日に出願された、「取り付けアセンブリ」と題する、係属中の米国仮出願番号第60/567,070号に対する優先権を主張し、そして2004年4月30日に出願された、「再循環アセンブリ」と題する。係属中の米国仮出願番号第60/567,035号に対する優先権を主張している。
【背景技術】
【0002】
(背景)
以下の説明は、取り付けアセンブリに関する。
【0003】
インクジェットプリンターは、代表的には、インクサプライから、インク液滴が放出されるノズル開口部を含むインクノズルアセンブリへのインク経路を含む。インク液滴放出は、このインク経路中のインクをアクチュエーターで加圧することにより制御され得、このアクチュエーターは、例えば、圧電偏向器、サーマルバブルジェット発生器、または静電偏向要素であり得る。代表的なプリントヘッドは、対応するインク経路のアレイおよび関連するアクチュエーターを備えたノズル開口部のラインを有し、そして各ノズル開口部からの液滴放出は、独立に制御され得る。いわゆる、「ドロップ−オン−デマンド」プリントヘッドでは、このプリントヘッドおよび印刷媒体が互いに対して移動されるとき、各アクチュエーターは発射されて、イメージの特定の画素位置で液滴を選択的に放出する。高性能プリントヘッドでは、上記ノズル開口部は、代表的には、50ミクロン以下(例えば、25ミクロン)の直径を有し、1インチあたり100〜300ノズルのピッチで分離され、そして約1〜70ピコリットル(pl)以下の液滴サイズを提供する。液滴放出周波数は、代表的には、10kHz以上である。
【0004】
プリントヘッド、例えば、Hoisingtonらの特許文献1に記載のプリントヘッドは、半導体プリントヘッド本体および圧電アクチュエーターを含み得る。このプリントヘッド本体は、シリコンから作製され得、これは、エッチングされてインクチャンバー規定する。ノズル開口部は、このシリコン本体に取り付けられる別個のノズルプレートによって規定され得る。上記圧電アクチュエーターは、印加された電圧に応答して、幾何学的形状を変化するか、または曲がる圧電材料の層を有し得る。この圧電層の曲がりは、上記インク経路に沿って位置するポンプ輸送チャンバー中のインクを加圧する。
【0005】
印刷精度は、プリントヘッド、そしてプリンター中の複数のプリントヘッド中のノズルによって放出されるインク液滴のサイズおよび速度における均一性を含む、多くの因子によって影響され得る。この液滴サイズおよび液滴速度均一性は、次いで、インク経路の寸法的均一性、音響妨害効果、インク流れ経路中の汚染、および上記アクチュエーターによって生成される圧力パルスの均一性のような因子によって影響される。インク流れ中の汚染または残渣は、上記インク流れ経路における1つ以上のフィルターの使用で低減され得る。
【特許文献1】米国特許第5,265,315号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
いくつかの適用では、上記インクは、インク供給源からプリントヘッドまで、そしてこのインク供給源に戻って再循環され、例えば、インクの凝固を防ぎ、そして/または、例えば、加熱されたインク供給源を用いることにより、インクを、周囲温度を超える特定温度に維持する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要旨)
一般に、1つの局面では、本発明は、複数のプリントヘッドモジュールを取り付け、および収容するための取り付けアセンブリであることを特徴とする。この取り付けアセンブリは、下部プレート、上部プレートおよびこの下部および上部プレートに位置決めされ、そして固定される複数の取り付けブロックを含む。この下部プレートは、複数の開口部を含む。各開口部は、この取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態であり、そして各開口部は、このプリントヘッドモジュールを第1の方向に整列するための少なくとも1つの整列基準、およびこのプリントヘッドモジュールを第2の方向に整列するための少なくとも1つの整列基準を含み、このプリントヘッドモジュールの表面は、複数のインクノズル開口部を含む。上記上部プレートは、この下部プレートにほぼ平行であり、この上部プレートは、上記取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供するような形態の複数の開口部を含む。上記複数の取り付けブロックは、上記下部プレートと上部プレートとの間に位置決め、かつ固定される。各取り付けブロックは、プリントヘッドモジュールに連結するような形態であり、そしてこのプリントヘッドモジュールを第3の方向に整列するための基準を含む。
【0008】
本発明の履行は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。上記下部プレートおよび上部プレートが、低熱膨張係数を備えた材料から形成され得る。
【0009】
上記取り付けアセンブリは、この取り付けアセンブリ内に収容され、そして上記複数の取り付けブロックに固定される複数のプリントヘッドモジュールをさらに備え得、各プリントヘッドモジールは、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズル開口部を含む。この複数のインクノズル開口部は、インク液滴の間に実質的に均一な間隔を提供するように配列される。この複数のプリントヘッドモジュールは、インク液滴間の実質的に均一な間隔がね隣接するプリントヘッドモジュールの最も外側のインクノズル開口部から放出されるインク液滴間で維持されるように、第1、第2および第3の方向で整列される。
【0010】
各整列基準は、上記開口部の内側表面の突出領域を含み得、この突出領域は、上記内側表面の残りに対して上記開口部に向かって内方に延びる。各開口部の第1の方向に2つの整列基準が存在し得、開口部のこの2つの整列基準は同じ平面内にある。上記第2の方向で隣接している上記第1の方向の開口部中の整列基準は、上記第1の方向にある整列基準が同じ平面内にあるように形成され得る。各開口部の第2の方向にある上記少なくとも1つの整列基準は、隣接する開口部の上記第2の方向にある整列基準が同じ平面にあるように形成され得る。各開口部の第2の方向にある上記少なくとも1つの整列基準は、隣接する開口部の上記第2の方向にある整列基準が、互いに実質的に平行であり、そして互いから所定の距離離れた異なる平面中にあるように形成され得る。上記取り付けブロック上に形成される第3の方向にある上記整列基準は、上記整列基準が同じ平面にあるように形成され得る。
【0011】
一般に、別の局面において、本発明は、取り付けアセンブリ中にプリントヘッドモジュールを取付ける方法であることを特徴とする。この方法は、複数のプリントヘッドモジュールを取り付けアセンブリの下部プレート中に形成される複数の開口部中に複数のプリントヘッドモジュールを位置決めする工程であって、この取り付けアセンブリが複数取り付けブロックによって分離される実質的に平行な上部プレートおよび下部プレートを含む工程を含む。各プリントヘッドモジュールは、上記開口部の第1の内側表面中に形成される少なくとも1つの整列基準と整列され、上記プリントヘッドモジュールを第1の方向に整列する。各プリントヘッドモジュールは、上記開口部の第2の内側表面中に形成される少なくとも1つの整列基準とさらに整列され、このプリントヘッドモジュールを第2の方向に整列する。各プリントヘッドモジュールは、少なくとも2つの取り付けブロックの受容表面上に取付けられ、各取り付けブロックのこの受容表面は、第3の方向の整列基準を提供する。
【0012】
本発明の履行は、以下の特徴の1つ以上を含み得る。上記複数のプリントヘッドモジュールの各々は、上記プリントヘッドモジュールの下部表面中に複数のインクノズル開口部を含み得、そしてこの下部表面は、上記取り付けアセンブリの下部プレート中に形成される開口部によって曝される。この複数のインクノズル開口部は、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態であり、そしてインク液滴間で実質的に均一な間隔を提供するように整列される。上記方法は、上記複数のプリントヘッドモジュールを、第1、第2および第3の方向に、上記インク液滴間の実質的に均一な間隔が、隣接するプリントヘッドモジュールの最も外側のインクノズル開口部から放出されるインク液滴間で維持されるように、互いに対して整列する工程をさらに包含し得る。
【0013】
上記方法は、上記開口部の第1の内側表面中に少なくとも1つの突出領域を形成する工程であって、この突出領域が、上記第1の方向の少なくとも1つの整列基準を備える工程、および上記開口部の第2の内側表面中に少なくとも1つの突出領域を形成する工程であって、この突出領域が、上記第2の方向の少なくとも1つの整列基準を備える工程、をさらに含み得る。上記第1の方向には2つの整列基準が存在し得、そして上記方法は、各開口部の第1の方向に少なくとも2つの整列基準を、開口部の該少なくとも2つの整列基準が同じ平面中にあるように形成する工程をさらに含み得る。上記方法はまた、上記第2の方向で隣接している上記第1の方向の開口部中の整列基準を、この第1の方向にある整列基準が同じ平面にあるように形成する工程をさらに含み得る。上記方法はさらに、各開口部の上記第2の方向にある上記少なくとも1つの整列基準を、上記隣接する開口部の少なくとも1つの整列基準が、同じ平面内にあるように形成する工程をさらに含み得る。上記方法はさらに、各開口部の上記第2の方向にある少なくとも1つの整列基準を、隣接する開口部の上記少なくとも1つの整列基準が、互いに実質的に平行であり、そして互いから所定の距離間隔を置かれた異なる平面中にあるように形成する工程をさらに包含する。上記方法は、実質的に同じ平面にある第3の方向に上記整列基準のすべてを形成する工程をさらに含む。
【0014】
一般に、別の局面では、本発明は、プリントヘッドモジュールを収容するためのシステムを特徴とする。このシステムは、取り付けアセンブリ、再循環アセンブリおよび複数のプリントヘッドモジュールを含む。
【0015】
この取り付けアセンブリは、下部プレート、上部プレートおよびこの下部プレートと上部プレートとの間に位置決めされ、そしてこれに固定される複数の取り付けブロックを含む。この下部プレートは、複数の開口部を含み、ここで、各開口部は、この取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態である。各開口部は、第1の方向に上記プリントヘッドモジュールを整列する少なくとも2つの整列基準および第2の方向に上記プリントヘッドモジュールを整列する少なくとも1つの整列基準を含み、このプリントヘッドモジュールの表面は、複数のインクノズル開口部を含む。上記上部プレートは、上記下部プレートにほぼ平行であり、そして上記取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供するような形態の複数の開口部を含む。この複数の取り付けブロックの各々は、プリントヘッドモジュールに連結されるような形態であり、そしてこのプリントヘッドモジュールを第3の方向に整列するための基準を含む。
【0016】
上記再循環アセンブリは、上記取り付けアセンブリの上部プレートに取り付けられ、そして主要インク入口、主要インク出口、およびチャネルを含む。この主要インク入口は、インク供給源からインクを受容するような形態である。この主要インク出口は、インク供給源にインクを向けるような形態である。上記チャネルは、上記主要インク入口と主要インク出口との間に延び、そして入口部分および出口部分を含む。この入口部分は、上記主要インク入口から、複数のプリントヘッドモジュールの各々のための複数のインク入口と流体連通する複数のインクチャネルまでインクを移動するような形態である。上記出口部分は、インクを、上記複数のプリントヘッドモジュールの各々のために複数のインク出口と流体連通する複数のインクチャネルから離れ、そして主要インク出口に向かって移動するような形態である。
【0017】
上記複数のプリントヘッドモジュールの各々は、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズル開口部、上記再循環アセンブリ中に形成されるインクチャネルと流体連通する少なくとも1つのインク入口、およびこの再循環アセンブリ中に形成されるインクチャネルと流体連通する少なくとも1つのインク出口を含むる
本発明の履行は、1つ以上の以下の特徴含み得る。上記システムは、プリントヘッドモジュールの各インク入口チャネルと、上記再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間に位置決めされ、そしてプリントヘッドモジュールの各インク出口チャネルと、この再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間に位置決めされ、上記取り付けアセンブリの上部プレートおよび下部プレートが、互いに対して移動し、そして、上記プリントヘッドモジュールの上記インク入口および出口チャネルと、上記再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間でシールを維持する圧縮可能なシールをさらに含み得る。
【0018】
本発明は、以下の利点の1つ以上を実現するために履行され得る。取り付けアセンブリ内で互いに隣接して位置決めされるプリントヘッドモジュールの剥き出た表面中に形成されるインクノズルは、少なくとも3つの方向(例えば、x、yおよびz方向)で互いと正確に整列され得、異なるプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴間の一致したピッチを維持する。この取り付けアセンブリの形態は、組立ておよび製造を容易にする。なぜなら、このプリントヘッドモジュールは、取り付けブロックに取り付けられ得、そして上部プレートに直接固定されず:従って、上部プレートおよび下部プレートは、互いにz方向に移動し得るからである。これは、偏向およびねじれを減少し、そして平坦さを維持するために、より厚いプレート(より高いセクション係数)を必要とし得るより大きな取り付けアセンブリで特に重要である。低い熱膨張係数の材料、例えばインバー(Invar)から作製される上部プレートおよび下部プレートを用いることは、上記取り付けアセンブリへの剛直であり、かつ寸法的に正確な構造を提供する。隅の支持体および/または取り付けブロックは、上記構造にさらなる支持を提供し、そして必要に応じて整列基準を提供する。
【0019】
1つ以上の履行の詳細は、添付の図面および以下の説明に提示される。その他の構造および利点は、この説明および図面、ならびに請求項から明らかであり得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
これらおよびその他の局面は、ここで、添付の図面を参照して詳細に説明される。
【0021】
種々の図面中の同様の参照シンボルは、同様の要素を示す。
【0022】
(詳細な説明)
図1Aは、複数のプリントヘッドモジュールを取り付け、および収容するための取り付けアセンブリ100を示す。各プリントヘッドモジュールは、2003年10月10日に出願された「薄膜を備えたプリントヘッド」と題する米国仮出願第60/510,459号中に記載される半導体プリントヘッドユニットのような、プリントヘッドユニットを含み得る。このプリントヘッドユニットは、ノズル開口部から、このプリントヘッドユニットに対して移動する印刷媒体上にインク液滴を放出するためのインクノズルユニットを含む。
【0023】
この取り付けアセンブリ100は、上部プレート105と下部プレート110との間に固定され、かつ位置決めされる複数の取り付けブロック115によって分離される上部プレート105と下部プレート110を含む。図1Bは、上部プレート105が除かれ、上記アセンブリ100内に収容されるプリントヘッドモジュール125を剥き出して取り付けアセンブリ100を示す。
【0024】
図1Cは、上記取り付けアセンブリ100の図1Aに示されるのとは反対の図であり、そして下部プレート110を描写する。図1A〜Cに示される取り付けアセンブリ100の実施形態は、図1Bに示されるように、少なくとも16のプリントヘッドモジュールを収容し得るけれども、図1Aおよび1C中では例示の目的のために、取り付けアセンブリ100は、4つのプリントヘッドモジュール125を収容して示され、この取り付けアセンブリ100の特徴は、16すべてのプリントヘッドモジュール125の存在によっては不明瞭ではない。
【0025】
図1Bでは、可撓性回路130が、この複数のプリントヘッドモジュールから延びて示され、そして図1Aでは、この回路130は、この取り付けアセンブリ100の上部プレート105中のアパーチャ165を通って延びて示されている。可撓性回路130は、プリンター内に収容されたプロセッサーを、このプリントヘッドモジュール内の圧電アクチュエーターに連結し得、インクノズルからのインク液滴の放出を制御する。
【0026】
図1Cを参照して、下部プレート110は、複数の開口部135を含む。各開口部135は、プリントヘッドモジュール125を受容するような形態であり、そしてこのプリントヘッドモジュールの下表面を剥き出す。プリントヘッドモジュールの下表面は、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズルを含み、この複数のインクノズルは、インク液滴間の均一な間隔を提供するように配列される。複数のプリントヘッドモジュールを収容するような形態の取り付けアセンブリにおいて、互いに対するプリントヘッドモジュールの整列は、インク液滴間の均一な間隔が、隣接するプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴間で維持されることを確実にするために重要である。
【0027】
1つの実施形態では、図1Cに示されるように、4つのプリントヘッドモジュールの少なくとも4つのセットが存在し、そして各セットは、異なる色、例えば、シアン、マジェンタ、黄色および黒のインク液滴を放出し得、これら4つの色の組み合わせを用いて着色イメージが印刷され得る。あるいは、このプリントヘッドモジュールは、すべてが同じ色のインクを放出し得、各セットのプリントヘッドモジュールで異なるインク色が用いられる場合より高い解像度を提供する。
【0028】
いずれの実施形態においても、放出されたインク液滴の正確で均一な間隔は重要である。なぜなら、この均一な間隔からのわずかな偏位でさえ、ヒトの眼よって検出され得るからである。正確で均一な間隔は、プリントヘッドモジュール125a〜cのxおよびy方向における正確な整列を必要とする。z方向の正確な整列は、各プリントヘッドモジュール中のインクノズルを印刷媒体から均一な距離に維持する。インク液滴の位置は、とりわけ、インクノズルから印刷媒体までの距離とともに変動し、そしてそれによって、このインクノズルをz方向に整列することは、プリントヘッドモジュール125a〜cの各々から放出されたインク液滴が、誤って位置される可能性を低減する。
【0029】
これらプリントヘッドモジュール125a〜cは、取り付けアセンブリ100の下部プレート110中に形成された基準を用いてxおよびy方向に整列される。図2Aは、図1Cに描写される取り付けアセンブリ100の拡大部分を示す。x方向にプリントヘッドモジュールを整列するための少なくとも1つのx−整列基準140が、開口部135の長い内表面に沿って含められ、そしてプリントヘッドモジュールをy方向に整列するためのy−整列基準145がこの開口部135の横の内側表面に沿って含められる。1つの実施形態では、示されるように、基準は、内側表面の残りに対し、プリントヘッドモジュールに向かって内方に延びる開口部135の内側表面の突出領域として形成され得る。
【0030】
図3A〜Cを参照して、このx−整列基準140およびy−整列基準145は、この開口部135内に受容されるプリントヘッドモジュール125の外表面上に形成された整列タブ305、310と嵌合するような形態である。図3Aを参照して、このx−整列タブ305は、プリントヘッドモジュール135の長い外表面に沿った高められた表面であり得、そしてy−整列タブ310は、このプリントヘッドモジュール135の横の外表面に沿った高められた表面であり得る。示される実施形態では、2つのx−整列タブ305および1つのy−整列タブ310がプリントヘッドモジュール125上に含められるが、より多い、またはより少ないタブが用いられ得、そしてこれら整列タブは、描写される形態とは異なった(例えば、より幅広く、またはより高く)形状であり得る。
【0031】
図3Bを参照して、このx−整列基準140およびy−整列基準145は、開口部135の内側表面上の反転した領域として示される。図3Cを参照して、このプリントヘッドモジュール125は、開口部135内に、x−整列タブ305が、開口部135の内側表面中に形成されたx−整列基準140と嵌合するように位置決めされる。
【0032】
開口部135を含む取り付けアセンブリの下部プレート110は、正確な研磨または電気放電機械加工によるように、正確に機械加工される。このx−整列基準140およびy−基準整列145は、従って、正確に位置決めされ得る。より詳細には、隣接する開口部135のx−整列基準140およびy−基準整列145は、互いに対して正確に位置決めされ得る。
【0033】
例示の目的のために、図3Dに示される開口部135a〜bおよびプリントヘッドモジュール125a〜bを参照して、x−整列基準140は、プリントヘッドモジュールのノズル開口部を以下のようにx方向に整列するために用いられ得る。これらのx−整列基準140は、隣接する開口部135aおよび135b中の基準140が同じ平面330中にあるように正確に機械加工される。プリントヘッドモジュール125aは、対応するx−整列基準140に対してx−整列タブ305を備えた開口部135a中に位置決めされる。
【0034】
プリントヘッドモジュール125aのx−整列タブ305は、このプリントヘッドモジュール125aが開口部135a中に位置決めされる前に正確に機械加工される。例として図3Aを参照して、ヒトオペレーター(またはそれに代わって自動化オペレーター)のような製造者は、組み立てられたプリントヘッドモジュール125aの下部表面中に形成されたノズル開口部312を(例えば、顕微鏡を用いて)検査し、そしてこのノズル開口部と横切る軸325から、x−整列タブ305によって形成される平面330までの距離を測定する。このノズル開口部312は、x−整列タブ305によって形成される平面330から所定の距離xに位置決めされるべきである。ノズル開口部312がこのx−整列タブ305から距離xでないとき、オペレーターは、x−整列タブ305の1つ、または両方のサイズを調節する。オペレーターは、ノズル開口部312を横切る軸325がx−整列タブ305によって形成される平面330から正確に距離xであるまで、このx−整列タブ305を調節する。このx−整列タブ305は、これらタブ305がプリントヘッドモジュール125aを整列するために適切なサイズまで研磨または切断され得るように、x方向で整列を提供するために必要な予期されるよりわずかに大きく形成され得る。対照的に、このx−整列タブ305が小さ過ぎる場合、それらは、より大きいように調節するのは容易ではなく、そしてこのモジュール125aは、特定の履行のためには有用でないとされ得る。
【0035】
上記y−整列タブ310は、オペレーターによって、プリントヘッドモジュールの上記ノズル開口部がy方向に整列され得るように同様に正確に機械加工される。例えば、オペレーターは、y−整列タブ310に最も近い最も外側のノズル開口部から、このy−整列タブ310までの距離を(例えば、顕微鏡を用いて)測定し得る。必要であれば、このy−整列タブ310は、最も外側のノズル開口部からy−整列タブ310までの距離を、この距離が正確に所定の距離yであるまで、研磨または切断される。
【0036】
正確に機械加工されたx−整列タブ305およびy−整列タブ310を備えたプリントヘッドモジュール125aは、開口部135a中に位置決めされ、そして取り付けアセンブリ100に固定される。示される実施形態では、このプリントヘッドモジュール125aは、プリントヘッドモジュール125aを通る2つのねじによって取り付けアセンブリ100に固定され、そして、以下にさらに詳細に説明されるように取り付けブロック115に固定される。このプリントヘッドモジュール125aは、取り付けアセンブリ100に、上記x−整列タブ305が上記対応するx−整列基準140に対して押され、そして上記y−整列タブ310が上記y−整列基準145に対して押されるように固定される。
【0037】
隣接するプリントヘッドモジュール125bおよび125eは、同様に、正確に機械加工され、そして開口部135bおよび135e中にそれぞれ位置決めされる。すなわち、それらの個々のx−整列タブ305は、ノズル開口部312がこれらx−整列タブ305によって形成される平面から所定の距離xに位置決めされるように調節される。それらの個々のy−整列タブ310は、上記最も外側のノズル開口部から上記y−整列タブ310での距離が、正確に所定の距離yであるように調節される。
【0038】
x−方向について、プリントヘッドモジュール125aおよび125bのノズル開口部312は、それによって、x方向に整列され、すなわち、軸325は、両方のプリントヘッドモジュール125aおよび125bにおいてノズル開口部312の中心を通過し、そしてx−整列基準140によって形成される平面330から距離xにある。y方向について、開口部135aおよび135bのy−整列基準145は、同じ平面335にあり、そして各プリントヘッドモジュール125aおよび125eの最も外側のノズルは、対応するy−整列基準145から同じ距離yである。従って、隣接するプリントヘッドモジュール125aおよび125eのノズルは、y方向に整列される。
【0039】
1つの履行において、プリントヘッドモジュール125aから放出されたインク液滴は、例えば、各プリントヘッドモジュールから放出されるインクの色が異なり、そしてこのインク液滴が異なる色を形成するように重複することが意図される場合、望ましくは、隣接するプリントヘッドモジュール125eから放出されるインク液滴と整列される。従って、同じ列内の隣接する開口部135a、135e、135iおよび135mのy−整列基準145は、同じ平面335中に整列される。対応するプリントヘッドモジュール125a、125e、125iおよび125mは、各プリントヘッドモジュール中の最も外側のノズル開口部が、上記のように、y−整列基準145から正確に距離yであるように位置決めされる。従って、同じ列内の隣接するプリントヘッドモジュールの各々におけるインクノズル開口部312はy方向に整列され、そしてこれらインクノズルから放出されるインク液滴もまた整列される。
【0040】
y方向に隣接するプリントヘッドモジュールのノズル開口部312はまた、互いに対して正確に位置決めされなければならず、その結果、これらノズル開口部から放出されるインク液滴間のピッチは、y方向で一致する。例えば、4つのプリントヘッドモジュール125a〜dのセットを考える。複数のインクノズル開口部312は、これらプリントヘッドモジュールの各々の下表面の長さに沿って整列され、例えば、各プリントヘッドモジュールは、60の均一に間隔を置かれたインクノズルを含み得、そしてそれによって、60の均一に間隔を置かれたインク液滴を放出し得る。この4つのプリントヘッドモジュール125a〜dは、互いに対して、これら4つのプリントヘッドモジュール間で、240の均一に間隔を置かれたインク液滴(すなわち、4×60)がy方向に放出され得るように整列される。プリントヘッドモジュール125aの最も外側のインクノズル340は、隣接するプリントヘッドモジュール125c中の最も外側のインクノズル342から正確な距離で間隔を置かれ、その結果、インクノズル340、342から放出されるインク液滴は、同じプリントヘッドモジュール内のインクノズルから放出されるインク液滴間のような均一な間隔を維持し、すなわち、y方向におけるインク液滴のピッチは、隣接するプリントヘッドモジュール125a、125c間で維持される。同様に、プリントヘッドモジュール125c中の対向する最も外側のインクノズル344は、隣接するプリントヘッドモジュール125b中の最も外側のインクノズル346から正確に間隔を置かれ、放出されるインク液滴間で一致したピッチを維持する。あるいは、プリントヘッドモジュール125aおよび125cは、y方向に整列され得、一致したピッチを維持しながら、それらの対応するインクノズルから放出されるインク液滴間でいくらかの重複を可能にする。
【0041】
別の履行では、隣接するプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴は、所望であれば、例えば、各プリントヘッドモジュールから放出されるインクの色が同じである場合、より高い印刷解像度のためにy方向で互いからオフセットされ得る。例示の目的のために、隣接する開口部135a、135f、135jおよび135n、および対応するプリントヘッドモジュール125b、125f、125jおよび125nが論議される。隣接するプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴は、互いからオフセットされた対応する開口部中にy−整列基準145を形成することによるか、またはプリントヘッドモジュールのy−整列タブ310を調節することにより、y方向で互いからオフセットされ得、その結果、上記ノズル開口部は、対応するy−整列基準から異なる距離で位置決めされる。
【0042】
図3Eは、隣接する開口部135b、135f、135jおよび135nのy−整列基準145が、これらy−整列基準145が同じ平面中になく、むしろ、隣接する開口部から所定の距離Δyだけオフセットするように正確に機械加工される実施形態の単純化された概略表示を示す。例示の目的のために、開口部135b、135f、135jおよび135nだけの概略表示が図3Eに示される。1つの実施形態では、このオフセット距離Δyは、列あたりのノズルの数nによって除された、各プリントヘッドモジュール中のインクノズル開口部のピッチpであり得、すなわち、Δy=p/nである。例えば、開口部135bのy−整列基準145は平面350中にあり、そして開口部135nのy−整列基準145は平面352中にある。各開口部のy−整列基準145は、隣接する開口部の平面からΔyの平面にあるので、これら平面350と352は、互いからd=3×Δy離れている。
【0043】
プリントヘッドモジュールは、z方向に以下のように整列され得る。図2Bは、直線A−Aに沿って取った図1Cに示される、取り付けアセンブリ100およびプリントヘッドモジュール125bの一部の断面を示す。このプリントヘッドモジュール125bは、このモジュール125bのいずれかの端部で取り付けブロック115の間に位置決めされる。この取り付けブロック115は、上部プレート105と下部プレート110との間に固定される。プリントヘッドモジュール125bは、例えば、取り付けねじ225を用いて、取り付けブロック115に固定される。プリントヘッドモジュール125bの接触表面126は、この取り付けブロック115の受容表面230と接触する。この取り付けねじ225は、プリントヘッドモジュール125bの下部表面中の貫通穴226中に入る。この貫通穴226は、このモジュールを通って延びる。この取り付けねじ225は、プリントヘッドモジュール125bの接触表面126を出て、そして取り付けブロック115の受容表面230中に形成された対応するアパーチャによって受容される。この受容表面はz−整列基準230であり、そしてプリントヘッドモジュール125bの、そしてそれ故、インクノズルの位置をz方向に制御するために用いられ得る。
【0044】
取り付けアセンブリ100中に含められるすべての取り付けブロック115のz−整列基準230を上部プレート105および下部プレート110から正確に同じ距離に(すなわち、同じ平面に)位置決めすることにより、このz−整列基準上に取り付けられたプリントヘッドモジュールのインクノズルは、z方向で実質的に同じ平面内に位置決めされ得る。これらインクノズルは、それ故、インクノズルからインク液滴が放出される印刷媒体から均一な距離であり、それによって、実質的に一様な形状およびサイズのインク液滴を提供する。各取り付けブロック115は、実質的に同じ高さ235で生成され、平行な上部プレート105および下部プレート110を互いから実質的に一様な距離に維持する。
【0045】
プリントヘッドモジュール125aのようなプリントヘッドモジュールは、以下のように、取り付けアセンブリ100中に位置決め、および固定される。プリントヘッドモジュール125aは、開口部135a内に、x−整列タブ305がx−整列基準140に対して押され、そしてy−整列タブ310がy−整列基準145に対して押されるように位置決めされる。スプリングまたは撓曲のような据え付けツールが、据え付けの間に位置にプリントヘッドモジュール125aを付勢するために用いられ得る。プリントヘッドモジュール125aは、次いで、取り付けねじ225を貫通穴226中に挿入し、そしてそれを取り付けブロック115中にねじ込むことにより、取り付けアセンブリ100にクランプ留めされ得る。この貫通穴226は、取り付けねじ225に対してxおよびy方向でプリントヘッドモジュール125aのいくらかの移動を提供するような形態であり得る。しかし、一旦、取り付けねじ225が取り付けブロック115中にねじ込まれると、プリントヘッドモジュール125aの下表面に対する取り付けねじ225のクランプ力が、プリントヘッドモジュール125aをその位置に強固に保持する。一旦、固定されると、据え付けツールは、除去され得る。プリントヘッドモジュール125aは、それによって、xおよびy方向に整列される。なぜなら、x−整列タブ305はx−整列基準140に整列され、そしてy−整列タブ310がy−整列基準145に整列されるからである。プリントヘッドモジュール125aはまたz方向に整列される。なぜなら、プリントヘッドモジュール125aの接触表面126が、受容表面230によって形成されるz−整列基準と整列されるからである。
【0046】
再び図1Aおよび1Bを参照して、取り付けアセンブリ100は、これもまた、上部プレート105および下部プレート110を互いから実質的に一様な距離に維持するように、取り付けブロック115と実質的に同じ高さで生成される隅支持体120をさらに含み得る。この隅支持体120は、この取り付けアセンブリ100にさらなる剛直性を提供し、そしてねじ、接着剤または両者を含む、任意の適切な様式で、上部プレート105および下部プレート110に固定され得る。
【0047】
上部プレート105は、複数の可撓性回路開口部165およびインクチャネル開口部160を含み得る。各プリントヘッドモジュール125から延びる可撓性回路130は、上部プレート中の対応する開口部165を、プリンター中に位置するプロセッサーまで通過し得る。インクチャネル開口部160は、プリントヘッドモジュール注の対応するインクチャネルと、インクが各プリントヘッドモジュール中に、そして/またはそれから輸送され得るように整列する。このインクチャネル開口部160および可撓性回路開口部165は、取り付けアセンブリ100内に収容されるプリントヘッドモジュールの形態に従った形状であり、そして位置決めされる。
【0048】
1つの実施形態では、プリントヘッドモジュールは、2004年4月30日に出願されたKevin von Essenの「細長いフィルターアセンブリ」と題する米国特許出願第10/836,456号に記載のような形態であり得る。図1Aおよび1Bに示される取り付けアセンブリ100の実施形態に収容されるプリントヘッドモジュール125は、図4A〜Dに示されるような形態であり得る。各プリントヘッドモジュールは、フィルターアセンブリ400およびプリントヘッドハウジング420を含む。このフィルターアセンブリ400は、上部部分405、下部部分410、およびこの上部部分405と下部部分410との間に位置決めされる薄い膜415を含む。このフィルターアセンブリ400は、2003年10月10日に出願された「薄膜を備えたプリントヘッド」と題する米国仮出願番号第60/510,459号に記載の半導体プリントヘッド本体のような、インクノズルユニットからインク液滴を放出するためのプリントヘッド本体を収容するような形態である。
【0049】
上部部分405および下部部分410の各々は、少なくとも1つのインクチャネルを含む。図4Aに示される実施形態では、上部部分405に2つのインクチャネル422,424、そして下部部分410に2つのインクチャネル426、428がある。インクチャネルは、インク流れの方向に依存して、そしてこのインクがプリントヘッドモジュール400を通って再循環しているか否かで、入口チャネルまたは出口チャネルのいずれかとして機能し得る。インクが再循環している場合、そのときは、上部部分405中の1つのインクチャネルが入口として作動し、そして他方が出口として作動し、そして同様に、下部部分410中の1つのインクチャネルが入口として作用し、そして他方が出口として作用する。
【0050】
取り付けアセンブリ100内に収容される各プリントヘッドモジュール125の上部部分405中に形成されるインクチャネル422、424は、取り付けアセンブリ100の上部プレート105中に形成される対応するインクチャネル開口部160と実質的に整列される。この上部プレート105中に形成される開口部160は、プリントヘッドモジュール125のインクチャネル422、424が1つ以上のインク供給源と連結することを可能にする。
【0051】
図4Dは、下部部分410の平面図、および上部部分405の傾けた側面図であり、上部部分405と下部部分410との関係を示す。この上部部分405と下部部分410とが、図4Aに示されるように組立てられるとき、内側の細長いチャンバーが、インクチャネルの各ペア(上部部分にあるインクチャネルと下部部分にある対応するインクチャネルであるペア)について、これら部分415と420との間に形成される。すなわち、示される実施形態では、2つのペアのインクチャネルがあり、そしてそれ故、組み立てられるとき、上部部分405と下部部分410との間に形成される2つの内側の細長いチャンバーがある。
【0052】
第1の細長いチャンバー430の上部セクションは、フィルターアセンブリ400の上部部分405中に形成され、これは、このフィルターアセンブリ400の下部部分410中に形成される第1の細長いチャンバー435の下部セクションと対応する。この第1の細長いチャンバー430−435は、上部部分405中に形成されるインクチャネル424と、下部部分410の対向する端部上に形成される対応するインクチャネル426との間で流れるインクのための第1のインク経路を形成する。
【0053】
同様に、第2の細長いチャンバー440の上部セクションは、上部部分405中に形成され、これは、下部部分410中に形成される第2の細長いチャンバー445の下部セクションに対応する。第2の細長いチャンバー440−445は、上部部分405中に形成されるインクチャネルも422と、下部部分410の対向する端部上に形成される対応するインクチャネル428との間に流れるインクのための第2のインク経路を形成する。
【0054】
フィルターアセンブリ400内に形成される細長いチャンバーの上部セクションと下部セクションの間に透過性セパレーターを提供する膜は、インクがこの細長いチャンバーの1つの端部から他方に流れるときインクを濾過し得る。例えば、膜415が、図4A中に示されるようにフィルターアセンブリ400の上部部分405と下部部分410との間に位置決めされ得、それによって、第1の細長いチャンバーの上部セクション430を下部セクション435から分離し、そして第2の細長いチャンバーの上部セクション440を下部セクション445から分離する。あるいは、分離膜が、これら細長いチャンバーの各々を分離するために用いられ得る。
【0055】
図5A〜Cを参照して、プリントヘッドハウジング420が示される。図5Aは、フィルターアセンブリ400の下部部分410と嵌合するプリントヘッドハウジング420の表面550の平面図を示す。インクチャネル555への開口部は、フィルターアセンブリ400の下部部分410中に形成されるインクチャネル426と整列し、そして第2のインクチャネル560への第2の開口部は、下部セクション410中に形成されるインクチャネル428と整列する。図5Bは、プリントヘッドハウジング420の対向する表面552の平面図を示す。開口部565は、インク液滴を注入するためのインクノズルユニットを含む、例えば、半導体プリントヘッドであるプリントヘッドアセンブリを収容するような形態である。インクチャネル555および560は、開口部565のいずれかの側面上に形成されたチャネル570および572で終わる。線A−Aに沿ってとったプリントヘッドハウジング520の断面図が図5Cに示され、プリントヘッドアセンブリ410の長さに沿って形成されたチャネル570および572を示す。インクは、チャネル570、572から、プリントヘッド(図示せず)内のインクノズルアセンブリに向かい、かつその中への示される経路571に沿って流れ、これは、開口部565内に取り付けられ得る。
【0056】
2つのペアのインクチャネルを含む、図4A〜Dに示されるプリントヘッドモジュールの実施形態では、少なくとも2つのインク流れパターンがあり;第1のインク流れパターンでは、上部部分405中に形成された両方のインクチャネル422、424がインク入口として作動し、そして下部部分410中に形成された両方のインクチャネル426、428がインク出口として作動する。第2のインク流れパターンでは、上部部分405中の1つのインクチャネル424および下部部分410中の1つのインクチャネル428がインク入口として作動し、その一方、上部部分405中の残りのインクチャネル422および下部部分410中のインクチャネル426がインク出口として作動する。この第2のインク流れパターンは、再循環スキームであり得る。いくつかの適用では、インクは凝固しないように移動し続けなければならず、そして/または室温を有意に超える温度で維持されなければならない。このような適用では、再循環スキームが適切であり得る。
【0057】
図6を参照して、取り付けアセンブリ100が、この取り付けアセンブリ100の上部プレート105上に取り付けられた再循環アセンブリ600とともに示される。1つの実施形態では、再循環アセンブリは、2004年4月30日に出願された、Kevin von Essenによる「再循環アセンブリ」と題する米国仮出願番号第60/567,035号に記載されるような形態であり得る。
【0058】
この再循環アセンブリ600は、上部層605および下部層610を含む。インクは、主要インク入口630を通って再循環アセンブリ600に入り得、そして主要インク出口635を通って出る。インクは、主要インク入口630から、この再循環アセンブリ600を通って流れ、そこでは、インクのいくらかは、複数のプリントヘッド125まで通過され;インクの残りは、再循環アセンブリ600を通って移動し、そして主要インク出口635を通って出る。複数のプリントヘッドモジュール125まで通過されるインクは、印刷操作の間に消費され得るか、またはプリントヘッドモジュール125を通って再循環され得、そして再循環アセンブリ600まで戻って通過し、そして主要インク出口635を通って出る。
【0059】
このインク流れは、インク供給源で始まる。いくつかの適用では、インク供給源は、例えば、インクの所望の粘度を維持するために、周囲温度を超える特定温度にインクを維持するために加熱される。一旦、このインクが再循環アセンブリ600およびプリントヘッドモジュール125を通って流れると、インクは、同じインク供給源まで、温度が維持され得るように戻り得る。
【0060】
あるいは、上記インクは、上記インク供給源と流体連通にあり得るが、またはもはやいていなくても良い異なる位置まで戻り得る。
【0061】
図7Aは、下部層610に固定された再循環アセンブリ600の上部層605を示し;上部層605は、下部層610中に形成されたチャネル700が見えるように透明として描かれる。下部層610の1つの側面に沿って主要インク入口630から延びる入口チャネル705は、主要インク入口630からチャネルの入口/出口部分の4つのセットまでインクを運び、入口/出口部分の各セットは、取り付けアセンブリ100中に収容されるプリントヘッドモジュールのセットに対応する。入口チャネル705は図7Bに示され、これは、下部層610の内側表面707を描写している。図7Cは上部層605を示し、これは、このチャネルの各出口部分に連結し、そして主要インク出口で終わる出口チャネル720を含む。
【0062】
図7Dは、下部層610の外側表面712を示し、この外側表面712は、取り付けアセンブリ100の上部プレート105と嵌合する。下部層610中のチャネル700中に形成される開口部は、下部層610の外側表面712上に形成されるインクチャネル715に至る。このインクチャネル715は、取り付けアセンブリ100の上部プレート105中に形成される対応するインクチャネル開口部160と係合するような形態であり、そしてこの取り付けアセンブリ100によって収容されるプリントヘッドモジュール125中に形成されるインクチャネルと勘合する。このようにして、チャネル700を通って流れるインクは、取り付けアセンブリ100によって収容されるプリントヘッドモジュール125と流体連通する。
【0063】
再循環アセンブリ600の上部層605および下部層610は、任意の便利な材料から形成され得る。1つの実施形態では、Ticona A130LCP(Liquid Crystal Polymer)のような結晶ポリマーが用いられ、そしてこれらチャネルは、射出成形によって上部層605および下部層610中に形成されるが、その他の技法、例えば、機械加工、減圧または加圧成形、キャスティングなどがこれらチャネルを形成するために用いられ得る。上部層605および下部層610は、液体密な連結で互いに連結され、これら層の間を通過するインクが逃れないことを確実にする。例えば、B−ステージエポキシが用いられ得、これらの層をともに接続し、そしてシールを提供し、インクの漏れを防ぐ。あるいは、または、このB−ステージエポキシのような接着剤に加え、複数のねじを用いて、上部層605および下部層610を接続し得る。これらの層を接続するその他の技法は、超音波または溶媒溶接、弾性シールまたはガスケット、分与された接着剤、または金属対金属融合結合を含み得る。
【0064】
下部層610は、ねじ、接着剤または両方のような任意の従来手段を用いて、取り付けアセンブリ100の上部プレート105に固定され得る。図8を参照して、圧縮可能なシール805が、下部層610の外側表面712上に形成された各インクチャネル715と、プリントヘッドモジュール125上に形成された対応するインクチャネル422、424との間に位置決めされ、その結果、インクは、再循環アセンブリ700とプリントヘッドモジュール125との間を移動する間に逃れることはできない。この圧縮可能なシール805は、例えば、O−リングであり得る。プリントヘッドモジュール125は、取り付けブロック115上に取り付けられ、そして取り付けアセンブリの上部プレート105に直接固定されない。シール805は圧縮可能であるので、上部プレート105および下部プレート110は、それ故、z方向に互いに対して移動し得、そしてこのシールは、プリントヘッドモジュール125中のインクチャネル422、424と、再循環アセンブリ600中のインクチャネル715との間で維持され得る。
【0065】
好ましくは、取り付けアセンブリは、熱膨張係数が可能な限りゼロに近い材料から形成される。僅かな量の熱膨張でさえ、プリントヘッドモジュールの位置決めを、このプリントヘッドモジュールから放出されるインク液滴を誤整列するに十分変動し得る。1つの実施形態では、上部プレート105および下部プレート110は、インバー(Invar)、例えば、Wyomissing、PAのCarpenter Technology Corporationから入手可能なインバー36から形成され得る。インバーは、ほぼゼロに近い熱膨張係数(CTE)を有する。例えば、インバー36のCTEは、200゜Fまでの間、ほぼ華氏1゜あたり7.2×10−6インチである。取り付けブロックは、インバーから、またはステンレス鋼または液晶ポリマーのような異なる材料から形成され得る。
【0066】
圧縮可能なシールが、再循環アセンブリ600のインクチャネルと、プリントヘッドモジュール125の対応するインクチャネルとの間で用いられるので、上部プレート105および下部プレート110は、シールを危うくすることなく互いに対して移動し得、z方向におけるある程度の量の熱膨張は許容され得る。
【0067】
取り付けアセンブリ100は、上部プレート105および下部プレート110が、図9に示されるプロセス961に従って互いに実質的に平行であるように組み立てられ得る。取り付けブロック115および隅支持体120は、プレートの1つ、例えば、下部プレート110に固定され得る(ステップ962)。固定された取り付けブロック115を備えたこの下部プレート110は、光学的に平坦なグラニット(granite)の片のような、光学的に平坦な表面に強固にクランプ留めされる。グラニットは、非常に正確な平坦度仕様で市販され入手可能であり、そして上記下部プレート110を平坦な状態に変形するための剛直性構造を提供する。上部プレートは、ねじ、接着剤または両者を用いて取り付けブロック115および隅支持体120に固定される(ステップ966);下部プレート110の平坦な状態は、それ故、全体として取り付けアセンブリ100の平坦な状態を生じる。この取り付けアセンブリ100は、グラニットの光学的に平坦な片から外され、そして向きを変え、下部プレート110の外側表面への接近を提供する。プリントヘッドモジュール125が、下部プレート110中に形成された対応する開口部135中に挿入され、そして可撓性回路130が、上部プレート105中の対応する開口部165を通って供給される(ステップ970)。各プリントヘッドモジュール125は、対応する開口部165中に形成されたx−整列140、y−整列145およびz−整列基準230に整列され、そしてプリントヘッドモジュール125のいずれかの端部で取り付けブロック115に固定される(ステップ974)。
【0068】
図10Aおよび10Bを参照して、取り付けアセンブリ900の代替の実施形態が示される。この取り付けアセンブリ900は、上部プレート905および下部プレート910を含み、この上部プレート905および下部プレート910は、互いに対して実質的に平行である。下部プレート910は、対応するプリントヘッドモジュール925を収容するような形態である複数の開口部935を含む。示される実施形態では、取り付けアセンブリ900は、並んで位置決めされる、例えば、シアン、マジェンタ、黄色および黒のインクをそれぞれ印刷するための4つのプリントヘッドモジュールを収容する形態である。各開口部935は、長い方の内側表面に沿って2つのx−整列基準940を、そして横の内側表面に沿って1つのy−整列基準945を有する内側表面を含む。より多い、または少ない整列基準が用いられ得る。対応するx−整列タブおよびy−整列タブを含むプリントヘッドモジュール925が、それぞれx−整列基準940およびy−整列基準945と整列して、開口部935内に位置決めされ得る。
【0069】
図10Bを参照して、上部プレート905は、下部プレート910中に含まれる開口部935に対応する開口部960を含む。各プリントヘッドモジュール925の一部は、上部プレート905中の開口部960を通って延び得るか、またはそれに代わって、この上部プレートは、図1Aに示される上部プレート105と類似の様式で成形され得る。すなわち、各プリントヘッドモジュールについてインクチャネルおよび可撓性回路のための別個の開口部を含む。
【0070】
取り付け構造920は、上部プレート905と下部プレート910との間の取り付けアセンブリ900中に含まれる。この取り付け構造920は、これら上部プレートおよび下部プレート中に形成される開口部に対応する開口部を備えた上部プレート905と下部プレート910との間の固体支持体として形成され得、それによって、各プリントヘッドモジュール925のためのハウジングを提供する。この取り付け構造920は一様な高さを有し、それによって上部プレート905および下部プレート910を互いから均一な距離に、そして実質的に平行に維持する。
【0071】
この取り付け構造920は、プリントヘッドモジュール925のための開口部の各端部内に形成された取り付けブロック915を含む。取り付けブロック915は、プリントヘッドモジュールの各端部のためのz−整列基準930を形成する取り付け表面を提供する。取り付けブロック915は、取り付け構造920と一体であり得るか、または、例えば、ねじ、接着剤または両者によって、取り付け構造に取り付けられる。各プリントヘッドモジュール925の位置は、取り付けアセンブリ100を参照して上記に記載されのと類似の様式で、このプリントヘッドモジュール925をx−整列基準940、y−整列基準940と整列すること、およびプリントヘッドモジュール925を各取り付けブロック915のz−整列基準930に固定することによって制御され得る。
【0072】
図10Cを参照して、別の実施形態では、プリントヘッドモジュール925は、上部プレート905に直接取り付けられ得る。図10Cに示されるアセンブリは、説明の目的のために除去された下部プレート910を有する。このプリントヘッドモジュール925は、ねじ926によって上部プレート905に取り付けられる。このねじ926は、プリントヘッドモジュール925を、その中に含められる貫通穴を経由して通過し、そして、次いで、上部プレート905中のアパーチャ927中にねじ込まれ、このプリントヘッドモジュール925を取り付けアセンブリ900にクランプ留めする。この実施形態では、図10Aに示される取り付け構造920に類似の構造が、上部プレート905と下部プレート910との間隔をあけるために用いられ得るが、取り付けブロック915は含めなくて良い。
【0073】
明細書および請求項全体で、「上部」および「下部」のような用語の使用は、説明の目的のためだけであり、取り付けアセンブリ、再循環アセンブリおよび細長いフィルターアセンブリの種々の構成要素間を区別する。「上部」および「下部」の使用は、これらアセンブリの特定の配向を意味しない。例えば、取り付けアセンブリの上部プレートは、この取り付けアセンブリが、水平方向で上に面し、水平方向に下に面し、または垂直に位置決めさるか否かに依存して、下部プレートの上、下または横に配向し得、そして逆もまた同じである。
【0074】
少数の実施形態が、上記で詳細に論議されてきたが、その他の改変も可能である。その他の実施形態は、添付の請求項の範囲内であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1A】図1Aは、取り付けアセンブリを示す。
【図1B】図1Bは、上部プレートが除かれた図1Aの取り付けアセンブリを示す。
【図1C】図1Cは、図1Aの取り付けアセンブリの反対の図を示す。
【図2A】図2Aは、図1Cの取り付けアセンブリの拡大部分を示す。
【図2B】図2Bは、図1Cの取り付けアセンブリの一部の断面領域を示す。
【図3A】図3Aは、プリントヘッドハウジングの下表面を示す。
【図3B】図3Bは、取り付けアセンブリの下部プレート中に形成された開口部を示す。
【図3C】図3Cは、図3Bに示される開口部中に収容される図3Aのプリントヘッドハウジングを示す。
【図3D】図3Dは、取り付けアセンブリの下部プレートの平面図を示す。
【図3E】図3Eは、取り付けアセンブリプレート中の開口部の概略表示である。
【図4A】図4Aは、プリントヘッドモジュールフィルターアセンブリを示す。
【図4B】図4Bは、プリントヘッドハウジング上の取り付けられた図4Aのフィルターアセンブリを示す。
【図4C】図4Cは、図4Bのフィルターアセンブリおよびプリントヘッドハウジングの分解図である。
【図4D】図4Dは、図4Aのフィルターアセンブリの分解図である。
【図5A】図5Aは、プリントヘッドハウジングの上表面を示す。
【図5B】図5Bは、プリントヘッドハウジングの下表面を示す。
【図5C】図5Cは、図5Bのプリントヘッドハウジングの断面図を示す。
【図6】図6は、取り付けアセンブリ上に取り付けられた再循環アセンブリを示す。
【図7A】図7Aは、図6の再循環アセンブリを示す。
【図7B】図7Bは、図6の再循環アセンブリを示す。
【図7C】図7Cは、図6の再循環アセンブリを示す。
【図7D】図7Dは、図6の再循環アセンブリを示す。
【図8】図8は、図6の再循環アセンブリおよび取り付けアセンブリの一部の断面図を示す。
【図9】図9は、取り付けアセンブリを組み立てるためのプロセスを示すフローチャートである。
【図10A】図10Aは、取り付けアセンブリを示す。
【図10B】図10Bは、取り付けアセンブリを示す。
【図10C】図10Cは、取り付けアセンブリを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプリントヘッドモジュールを取り付け、および収容するための取り付けアセンブリであって:
複数の開口部を含む下部プレートであって、ここで、各開口部が、該取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態であり、そして各開口部が、該プリントヘッドモジュールを第1の方向に整列するための少なくとも1つの整列基準、および該プリントヘッドモジュールを第2の方向に整列するための少なくとも1つの整列基準を含み、該プリントヘッドモジュールの表面が、複数のインクノズル開口部を含む、下部プレート;
該下部プレートにほぼ平行である上部プレートであって、該取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供するような形態の複数の開口部を含む、上部プレート;および
該下部プレートと上部プレートとの間に位置決め、かつ固定される複数の取り付けブロックであって、各取り付けブロックが、プリントヘッドモジュールに連結するような形態であり、そして該プリントヘッドモジュールを第3の方向に整列するための基準を含む、ブロック、を備える、取り付けアセンブリ。
【請求項2】
前記下部プレートおよび上部プレートが、低熱膨張係数を備えた材料から形成される、請求項1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項3】
前記下部プレートおよび上部プレートがインバーから形成される、請求項2に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載の取り付けアセンブリであって、該取り付けアセンブリ内に収容され、そして前記複数の取り付けブロックに固定される複数のプリントヘッドモジュールをさらに備え、各プリントヘッドモジールが印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズル開口部を含み、該複数のインクノズル開口部がインク液滴の間に実質的に均一な間隔を提供するように配列され;そして
ここで、該複数のプリントヘッドモジュールが、該インク液滴間の実質的に均一な間隔が隣接するプリントヘッドモジュールの最も外側のインクノズル開口部から放出されるインク液滴間で維持されるように、第1、第2および第3の方向で整列される、取り付けアセンブリ。
【請求項5】
整列基準が、前記開口部の内側表面の突出領域を備え、該突出領域が該内側表面の残りに対して該開口部に向かって内方に延びる、請求項1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項6】
各開口部の第1の方向に2つの整列基準があり、そして開口部の該2つの整列基準が同じ平面内にある、請求項5に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項7】
前記第2の方向にある前記開口部の第1の方向にある整列基準が、該第1の方向にある整列基準が同じ平面内にあるように形成される、請求項6に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項8】
各開口部の第2の方向にある前記少なくとも1つの整列基準が、隣接する開口部の該第2の方向にある整列基準が同じ平面にあるように形成される、請求項5に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項9】
各開口部の第2の方向にある前記少なくとも1つの整列基準が、隣接する開口部の該第2の方向にある整列基準が、互いに実質的に平行であり、そして互いから所定の距離離れた異なる平面中にあるように形成される、請求項5に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項10】
前記取り付けブロック上に形成される第3の方向にある前記整列基準が、該整列基準が同じ平面にあるように形成される、請求項5に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項11】
取り付けアセンブリ中にプリントヘッドモジュールを取付ける方法であって:
複数のプリントヘッドモジュールを取り付けアセンブリの下部プレート中に形成される複数の開口部中に複数のプリントヘッドモジュールを位置決めする工程であって、該取り付けアセンブリが複数取り付けブロックによって分離される実質的に平行な上部プレートおよび下部プレートを含む工程;
各プリントヘッドモジュールを、該開口部の第1の内側表面中に形成される少なくとも1つの整列基準と整列する工程であって、該プリントヘッドモジュールを第1の方向に整列する工程;
各プリントヘッドモジュールを、該開口部の第2の内側表面中に形成される少なくとも1つの整列基準と整列する工程であって、該プリントヘッドモジュールを第2の方向に整列する工程;
各プリントヘッドモジュールを、少なくとも2つの取り付けブロックの受容表面上に取付ける工程であって、各取り付けブロックの該受容表面が、第3の方向の整列基準を提供する工程、を包含する、方法。
【請求項12】
前記複数のプリントヘッドモジュールの各々が、該プリントヘッドモジュールの下部表面中に複数のインクノズル開口部を含み、そして該下部表面が、該取り付けアセンブリの下部プレート中に形成される開口部によって曝され、ここで、該複数のインクノズル開口部が、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態であり、そしてインク液滴間で実質的に均一な間隔を提供するように整列され:
該複数のプリントヘッドモジュールを、第1、第2および第3の方向に、該インク液滴間の実質的に均一な間隔が、隣接するプリントヘッドモジュールの最も外側のインクノズル開口部から放出されるインク液滴間で維持されるように、互いに対して整列する工程、をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記開口部の第1の内側表面中に少なくとも1つの突出領域を形成する工程であって、該突出領域が、前記第1の方向の少なくとも1つの整列基準を備える工程;および前記開口部の第2の内側表面中に少なくとも1つの突出領域を形成する工程であって、該突出領域が、前記第2の方向の少なくとも1つの整列基準を備える工程、をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の方向に2つの整列基準があり:
各開口部の第1の方向に少なくとも2つの整列基準を、開口部の該少なくとも2つの整列基準が同じ平面中にあるように形成する工程、をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の方向で隣接している前記第1の方向の開口部中の整列基準を、該第1の方向にある整列基準が同じ平面にあるように形成する工程、をさらに包含する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
各開口部の前記第2の方向にある少なくとも1つの整列基準を、前記隣接する開口部の少なくとも1つの整列基準が、同じ平面内にあるように形成する工程をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
各開口部の前記第2の方向にある少なくとも1つの整列基準を、隣接する開口部の前記少なくとも1つの整列基準が、互いに実質的に平行であり、そして互いから所定の距離間隔を置かれた異なる平面中にあるように形成する工程、をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
実質的に同じ平面にある第3の方向に前記整列基準のすべてを形成する工程、をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
プリントヘッドモジュールを収容するためのシステムであって:
取り付けアセンブリであって:
複数の開口部を含む下部プレートであって、各開口部が、該取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態であり、そして各開口部が、第1の方向に該プリントヘッドモジュールを整列する少なくとも2つの整列基準および第2の方向に該プリントヘッドモジュールを整列する少なくとも1つの整列基準を含み、該プリントヘッドモジュールの表面が複数のインクノズル開口部を含む、下部プレート;
該下部プレートにほぼ平行である上部プレートであって、該取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供するような形態の複数の開口部を含む上部プレート;および
該下部プレートと上部プレートとの間に位置決めされ、そしてそれらに固定される複数の取り付けブロックであって、各取り付けブロックが、プリントヘッドモジュールに連結されるような形態であり、そして該プリントヘッドモジュールを第3の方向に整列するための基準を含む、複数の取り付けブロック;を備える取り付けアセンブリ;
該取り付けアセンブリの上部プレートに取り付けられる再循環アセンブリであって:
インク供給源からインクを受容するような形態の主要インク入口;
インク供給源にインクを向けるような形態の主要インク出口;
該主要インク入口と主要インク出口との間に延び、入口部分および出口部分を含むチャネルであって、ここで:
該入口部分が、該主要インク入口から、複数のプリントヘッドモジュールの各々のための複数のインク入口と流体連通する複数のインクチャネルまでインクを移動するような形態であり;そして
該出口部分が、インクを、該複数のプリントヘッドモジュールの各々のために複数のインク出口と流体連通する複数のインクチャネルから離れ、そして主要インク出口に向かって移動するような形態である、チャネル;を備える再循環アセンブリ、および
該取り付けアセンブリ内に収容される複数のプリントヘッドモジュールであって、各プリントヘッドモジュールが:
印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズル開口部;
該再循環アセンブリ中に形成されるインクチャネルと流体連通する少なくとも1つのインク入口;および
該再循環アセンブリ中に形成されるインクチャネルと流体連通する少なくとも1つのインク出口を含む、複数のプリントヘッドモジュール、を備える、システム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムであって:
プリントヘッドモジュールの各インク入口チャネルと、上記再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間に位置決めされ、そしてプリントヘッドモジュールの各インク出口チャネルと、該再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間に位置決めされ、前記取り付けアセンブリの上部プレートおよび下部プレートが、互いに対して移動し、そして、該プリントヘッドモジュールの該インク入口および出口チャネルと、該再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間でシールを維持する圧縮可能なシール、をさらに備える、システム。
【請求項1】
複数のプリントヘッドモジュールを取り付け、および収容するための取り付けアセンブリであって:
複数の開口部を含む下部プレートであって、ここで、各開口部が、該取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態であり、そして各開口部が、該プリントヘッドモジュールを第1の方向に整列するための少なくとも1つの整列基準、および該プリントヘッドモジュールを第2の方向に整列するための少なくとも1つの整列基準を含み、該プリントヘッドモジュールの表面が、複数のインクノズル開口部を含む、下部プレート;
該下部プレートにほぼ平行である上部プレートであって、該取り付けアセンブリ内に収容されたプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供するような形態の複数の開口部を含む、上部プレート;および
該下部プレートと上部プレートとの間に位置決め、かつ固定される複数の取り付けブロックであって、各取り付けブロックが、プリントヘッドモジュールに連結するような形態であり、そして該プリントヘッドモジュールを第3の方向に整列するための基準を含む、ブロック、を備える、取り付けアセンブリ。
【請求項2】
前記下部プレートおよび上部プレートが、低熱膨張係数を備えた材料から形成される、請求項1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項3】
前記下部プレートおよび上部プレートがインバーから形成される、請求項2に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載の取り付けアセンブリであって、該取り付けアセンブリ内に収容され、そして前記複数の取り付けブロックに固定される複数のプリントヘッドモジュールをさらに備え、各プリントヘッドモジールが印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズル開口部を含み、該複数のインクノズル開口部がインク液滴の間に実質的に均一な間隔を提供するように配列され;そして
ここで、該複数のプリントヘッドモジュールが、該インク液滴間の実質的に均一な間隔が隣接するプリントヘッドモジュールの最も外側のインクノズル開口部から放出されるインク液滴間で維持されるように、第1、第2および第3の方向で整列される、取り付けアセンブリ。
【請求項5】
整列基準が、前記開口部の内側表面の突出領域を備え、該突出領域が該内側表面の残りに対して該開口部に向かって内方に延びる、請求項1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項6】
各開口部の第1の方向に2つの整列基準があり、そして開口部の該2つの整列基準が同じ平面内にある、請求項5に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項7】
前記第2の方向にある前記開口部の第1の方向にある整列基準が、該第1の方向にある整列基準が同じ平面内にあるように形成される、請求項6に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項8】
各開口部の第2の方向にある前記少なくとも1つの整列基準が、隣接する開口部の該第2の方向にある整列基準が同じ平面にあるように形成される、請求項5に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項9】
各開口部の第2の方向にある前記少なくとも1つの整列基準が、隣接する開口部の該第2の方向にある整列基準が、互いに実質的に平行であり、そして互いから所定の距離離れた異なる平面中にあるように形成される、請求項5に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項10】
前記取り付けブロック上に形成される第3の方向にある前記整列基準が、該整列基準が同じ平面にあるように形成される、請求項5に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項11】
取り付けアセンブリ中にプリントヘッドモジュールを取付ける方法であって:
複数のプリントヘッドモジュールを取り付けアセンブリの下部プレート中に形成される複数の開口部中に複数のプリントヘッドモジュールを位置決めする工程であって、該取り付けアセンブリが複数取り付けブロックによって分離される実質的に平行な上部プレートおよび下部プレートを含む工程;
各プリントヘッドモジュールを、該開口部の第1の内側表面中に形成される少なくとも1つの整列基準と整列する工程であって、該プリントヘッドモジュールを第1の方向に整列する工程;
各プリントヘッドモジュールを、該開口部の第2の内側表面中に形成される少なくとも1つの整列基準と整列する工程であって、該プリントヘッドモジュールを第2の方向に整列する工程;
各プリントヘッドモジュールを、少なくとも2つの取り付けブロックの受容表面上に取付ける工程であって、各取り付けブロックの該受容表面が、第3の方向の整列基準を提供する工程、を包含する、方法。
【請求項12】
前記複数のプリントヘッドモジュールの各々が、該プリントヘッドモジュールの下部表面中に複数のインクノズル開口部を含み、そして該下部表面が、該取り付けアセンブリの下部プレート中に形成される開口部によって曝され、ここで、該複数のインクノズル開口部が、印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態であり、そしてインク液滴間で実質的に均一な間隔を提供するように整列され:
該複数のプリントヘッドモジュールを、第1、第2および第3の方向に、該インク液滴間の実質的に均一な間隔が、隣接するプリントヘッドモジュールの最も外側のインクノズル開口部から放出されるインク液滴間で維持されるように、互いに対して整列する工程、をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記開口部の第1の内側表面中に少なくとも1つの突出領域を形成する工程であって、該突出領域が、前記第1の方向の少なくとも1つの整列基準を備える工程;および前記開口部の第2の内側表面中に少なくとも1つの突出領域を形成する工程であって、該突出領域が、前記第2の方向の少なくとも1つの整列基準を備える工程、をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の方向に2つの整列基準があり:
各開口部の第1の方向に少なくとも2つの整列基準を、開口部の該少なくとも2つの整列基準が同じ平面中にあるように形成する工程、をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の方向で隣接している前記第1の方向の開口部中の整列基準を、該第1の方向にある整列基準が同じ平面にあるように形成する工程、をさらに包含する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
各開口部の前記第2の方向にある少なくとも1つの整列基準を、前記隣接する開口部の少なくとも1つの整列基準が、同じ平面内にあるように形成する工程をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
各開口部の前記第2の方向にある少なくとも1つの整列基準を、隣接する開口部の前記少なくとも1つの整列基準が、互いに実質的に平行であり、そして互いから所定の距離間隔を置かれた異なる平面中にあるように形成する工程、をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
実質的に同じ平面にある第3の方向に前記整列基準のすべてを形成する工程、をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
プリントヘッドモジュールを収容するためのシステムであって:
取り付けアセンブリであって:
複数の開口部を含む下部プレートであって、各開口部が、該取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュールの表面を曝すような形態であり、そして各開口部が、第1の方向に該プリントヘッドモジュールを整列する少なくとも2つの整列基準および第2の方向に該プリントヘッドモジュールを整列する少なくとも1つの整列基準を含み、該プリントヘッドモジュールの表面が複数のインクノズル開口部を含む、下部プレート;
該下部プレートにほぼ平行である上部プレートであって、該取り付けアセンブリ内に収容されるプリントヘッドモジュール中に形成されたインクチャネルへの接近を提供するような形態の複数の開口部を含む上部プレート;および
該下部プレートと上部プレートとの間に位置決めされ、そしてそれらに固定される複数の取り付けブロックであって、各取り付けブロックが、プリントヘッドモジュールに連結されるような形態であり、そして該プリントヘッドモジュールを第3の方向に整列するための基準を含む、複数の取り付けブロック;を備える取り付けアセンブリ;
該取り付けアセンブリの上部プレートに取り付けられる再循環アセンブリであって:
インク供給源からインクを受容するような形態の主要インク入口;
インク供給源にインクを向けるような形態の主要インク出口;
該主要インク入口と主要インク出口との間に延び、入口部分および出口部分を含むチャネルであって、ここで:
該入口部分が、該主要インク入口から、複数のプリントヘッドモジュールの各々のための複数のインク入口と流体連通する複数のインクチャネルまでインクを移動するような形態であり;そして
該出口部分が、インクを、該複数のプリントヘッドモジュールの各々のために複数のインク出口と流体連通する複数のインクチャネルから離れ、そして主要インク出口に向かって移動するような形態である、チャネル;を備える再循環アセンブリ、および
該取り付けアセンブリ内に収容される複数のプリントヘッドモジュールであって、各プリントヘッドモジュールが:
印刷媒体上にインク液滴を放出するような形態の複数のインクノズル開口部;
該再循環アセンブリ中に形成されるインクチャネルと流体連通する少なくとも1つのインク入口;および
該再循環アセンブリ中に形成されるインクチャネルと流体連通する少なくとも1つのインク出口を含む、複数のプリントヘッドモジュール、を備える、システム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムであって:
プリントヘッドモジュールの各インク入口チャネルと、上記再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間に位置決めされ、そしてプリントヘッドモジュールの各インク出口チャネルと、該再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間に位置決めされ、前記取り付けアセンブリの上部プレートおよび下部プレートが、互いに対して移動し、そして、該プリントヘッドモジュールの該インク入口および出口チャネルと、該再循環アセンブリの対応するインクチャネルとの間でシールを維持する圧縮可能なシール、をさらに備える、システム。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【公表番号】特表2007−535431(P2007−535431A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511041(P2007−511041)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/014952
【国際公開番号】WO2005/108097
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.バブルジェット
【出願人】(506358373)ダイマティクス, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/014952
【国際公開番号】WO2005/108097
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.バブルジェット
【出願人】(506358373)ダイマティクス, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]