説明

合成潤滑油の製造方法

【課題】高い耐熱酸化安定性を有し、かつ、高い粘度指数、低温粘度特性、剪断安定性に優れる合成潤滑油、および潤滑油組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式[3]または特定式で表される周期律表第4族の遷移金属化合物(A)と、特定の化合物とからなるオレフィン重合用触媒の存在下に炭素数8〜20のα−オレフィンなどを単独重合または共重合することにより単独重合体または共重合体を得る工程を含む、特定の物性を有するα−オレフィン(共)重合体からなる合成潤滑油の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い耐熱酸化安定性を有し、かつ、高い粘度指数、低温粘度特性、剪断安定性に優れる合成潤滑油および潤滑油組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
グリース用潤滑油、エンジン油、ギヤ油、作動油用などには、多様な性能が要求され、しかも近年、内燃機関の高性能化、高出力化、運転条件の過酷化などに伴い、内燃機関各部の耐摩耗性、耐熱性、耐スラッジ性、潤滑油消費特性、省燃費性など高度な性能が要求されてきている。特に、ロングドレイン化(長寿命化)が求められており、そのために、潤滑油の蒸発損失、剪断に起因する低粘度化を一層低減する必要が生じている。また、一方では、省燃費性の確保のため、ワイドレンジ化が進んでおり、良好な潤滑油の低温粘度性状が必要となっている。従って、グリース用潤滑油、エンジン油、ギヤ油、作動油用などには、長寿命、すなわち低蒸発性であって、かつ良好な温度粘度特性をもつものが求められている。
【0003】
自動車用ギヤ油、エンジン油あるいは工業用潤滑油、作動油などの潤滑油基油として用いられる合成潤滑油としては、ポリ−α−オレフィン(PAO)が多く工業的に使用されている。このようなPAOは米国特許第3780128号公報、同第4032591号公報、特開平1−163136号公報などに記載のように、酸触媒により高級α−オレフィンをオリゴメリゼーションすることにより得ることができる。
【0004】
一方、特開昭57−117595号公報に記載されているようにエチレン・α−オレフィン共重合体も粘度指数、酸化安定性、剪断安定性、耐熱性に優れる合成潤滑油として使用可能であることが知られている。
【0005】
合成潤滑油として使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法としては従来、特公平2−1163号公報および特公平2−7998号公報に記載されているようなバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触媒による方法が使用されてきた。このようなエチレン・α−オレフィン共重合体としては特にエチレン・プロピレン共重合体が主に使用されている。
【0006】
また、高い重合活性で共重合体を製造する方法として特開昭61−221207号公報、特公平7−121969号公報に記載されているようなジルコノセンなどのメタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合物(アルミノキサン)からなる触媒系を用いる方法などが知られており、特許第2796376号公報には特定のメタロセン触媒とアルミノキサンを組み合わせた触媒系を用いることにより得られるエチレン・α−オレフィン共重合体からなる合成潤滑油の製造方法が開示されている。
【0007】
近年、潤滑油の使用環境が苛酷化する一方で、環境問題への配慮から長寿命化が求められる傾向にあり、低温粘度特性および耐熱・酸化安定性に優れるPAOあるいはエチレン・プロピレン共重合体などの合成潤滑油の需要は増大する傾向にあるが、低燃費化・省エネルギーの観点から、粘度指数、低温粘度特性の更なる改善が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第3780128号公報
【特許文献2】米国特許第4032591号公報
【特許文献3】特開平1−163136号公報
【特許文献4】特開昭57−117595号公報
【特許文献5】特公平2−1163号公報
【特許文献6】特公平2−7998号公報
【特許文献7】特開昭61−221207号公報
【特許文献8】特公平7−121969号公報
【特許文献9】特許第2796376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、高い耐熱酸化安定性を有し、かつ、高い粘度指数、低温粘度特性、剪断安定性に優れる合成潤滑油、および潤滑油組成物に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の炭素原子数のα−オレフィンを単独重合、またはエチレンと共重合することにより得られる、特定の分子量分布を有する低分子量重合物が合成潤滑油として優れた耐熱酸化安定性、粘度指数、低温粘度特性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、
下記の(i)〜(v)で規定されるα−オレフィン(共)重合体からなる合成潤滑油、並びに、前記合成潤滑油と低粘度基油を含む潤滑油組成物である。
(i)(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類の単量体から導かれる構成単位を90〜100モル%の範囲で含有し、(b)エチレンから導かれる構成単位を0〜10モル%の範囲の量で含有し、
(ii)100℃での動粘度が8〜500mm2/sの範囲にあり、
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した数平均分子量(Mn)が500〜15,000の範囲にあり、
(iv)下記の式(I)および(II)を満足し、
A≦24.0×Exp(−0.0239×K) ・・・(I)
B≦0.0775×K ・・・(II)
(式中、Aはゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量1,000以下の(共)重合体の含有量(%)、Bは分子量20,000以上の(共)重合体の含有量(%)、Kは100℃における動粘度(mm2/s))
(v)分子量分布(Mw/Mn)が1.1〜1.8の範囲にある。
【発明の効果】
【0012】
本発明の合成潤滑油は、従来の鉱油あるいは合成油に比べて高温において低蒸発性、優れた耐熱酸化安定性を有し、かつ、高い粘度指数、低温粘度特性に優れる。従って、単独で、または鉱油やα−オレフィンオリゴマーのような、それ以外の基油と混合して潤滑油基油とすることにより、優れた温度粘度特性、剪断安定性を有し、かつ耐熱酸化安定性を格段に改良できる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の合成潤滑油は、以下のα−オレフィン(共)重合体からなる。
本発明においてα−オレフィン(共)重合体を構成する(a)炭素原子数8〜20の単量体としては、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセンの直鎖状α―オレフィンや8−メチル−1−ノネン、7−メチル−1−デセン、6−メチル−1−ウンデセン、6,8−ジメチル−1−デセンなどの分岐を有するα―オレフィンを挙げることができるが、好ましくは炭素原子数8〜12の直鎖状α―オレフィンであり、特に好ましくは1−デセンである。
【0014】
α−オレフィン(共)重合体を構成する(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンからなる単量体から導かれる構成単位の含有率は、90〜100モル%の範囲であり、好ましくは95〜100モル%である。
【0015】
また、α−オレフィン(共)重合体を構成する(b)エチレンから導かれる構成単位の含有率は0〜10モル%の範囲であり、好ましくは0〜5モル%の範囲である。
さらに必要に応じて加えられる(c)炭素原子数3〜6のα−オレフィンから導かれる構成単位の含有率は0〜30モル%の範囲であることが好ましい。
【0016】
α−オレフィン(共)重合体は、少なくとも1種以上の上記(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンからなる単量体の重合体(α−オレフィン含有率100モル%)、または(b)エチレンとの共重合体である。さらに、必要に応じて(c)炭素原子数3〜6のα−オレフィンを共重合成分として含有させることもできる。この様な炭素原子数3〜6のα−オレフィンとしてはプロピレン,1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンなどの直鎖状α−オレフィンや4−メチル−1−ペンテンなどの分岐を有するα−オレフィンを挙げることができる。これらのα−オレフィンは単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0017】
本発明におけるα−オレフィン(共)重合体の100℃での動粘度は8〜500mm2/sの範囲にあり、好ましくは20〜150mm2/sの範囲である。
また、本発明におけるα−オレフィン(共)重合体の数平均分子量(Mn)は500〜15,000の範囲にあり、好ましくは1,500〜4,300の範囲である。
【0018】
数平均分子量は分子量既知の標準物質(単分散ポリスチレン(PSt))を用いて較正されたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。
【0019】
さらに、本発明におけるα−オレフィン(共)重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量1,000以下の含有量が式(I)の範囲にあり、かつ、分子量20,000以上の含有量が式(II)の範囲にある。
【0020】
A≦24.0×Exp(−0.0239×K) ・・・(I)
B≦0.0775×K ・・・(II)
(式中、Aはゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量1,000以下の含有量(%)、Bは分子量20,000以上の含有量(%)、Kは100℃における動粘度(mm2/s)である。)
【0021】
また、本発明におけるα−オレフィン(共)重合体の分子量分布(Mw/Mn)が1.1〜1.8の範囲にあり、好ましくは1.2〜1.7の範囲にある。
分子片末端における不飽和基の含有率は1H-NMRによる不飽和基部分のプロトンのピーク面積と全プロトンのピーク面積との比から、全プロトン数に対する不飽和基数Nを得ることができ、分子片末端における不飽和基の含有率は、絶対分子量Mを用いて、N×M×2/14より算出することができる。本発明において、分子片末端における不飽和基の含有率は、0.001〜10%の範囲にあり、好ましくは0.05〜8%の範囲にある。
【0022】
(α−オレフィン(共)重合体の製造)
上記のようなα−オレフィン(共)重合体の製造の際には、特開平2-41303号公報、特開平2−41305号公報、特開平2-274703号公報、特開平2-274704号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3−193796号公報、特開平4-69394号公報、特開平5-17589号公報、特開平6−122718号公報、特開平8−120127号公報、特開平8−239414号公報、特開平10−087716号公報、特開2000−212194号公報あるいはWO01/27124、WO02/074855、WO04/029062、EP0881236、EP1416000に記載されているような、α−オレフィン(共)重合体を製造する際に使用される触媒を参考にすることによって製造可能である。
【0023】
具体的にはα―オレフィン(共)重合体の製造の際には、たとえば、遷移金属化合物が周期表第4族の遷移金属化合物(A)と、
(B)(B−1)有機金属化合物、
(B−2)有機アルミニウム化合物、
(B−3)有機アルミニウムオキシ化合物、
(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、
とから選ばれる少なくとも1種以上の化合物とからなるオレフィン重合用触媒の存在下に炭素数8〜20のα−オレフィン単独重合および、炭素数8〜20のα−オレフィン、エチレン、さらに必要に応じて炭素数3〜6のα−オレフィンを共重合することにより単独重合体または共重合体を得ることができる。
【0024】
さらに詳しく述べると、今回用いた(A)、(B)は以下の通りである。
(A)遷移金属化合物
本発明で用いられる遷移金属化合物(A)は、公知のオレフィン重合能を有する周期律表4〜6族の遷移金属化合物であれば特に制限なく使用できるが、たとえば周期律表4〜6族の遷移金属ハロゲン化物、遷移金属アルキル化物、遷移金属アルコキシ化物、非架橋性または架橋性メタロセン化合物などを例示することができる。
好ましくは、周期律表4族の遷移金属ハロゲン化物、遷移金属アルキル化物、遷移金属アルコキシ化物、非架橋性または架橋性メタロセン化合物などである。以下、これら遷移金属化合物(A)の好ましい形態について述べる。
【0025】
遷移金属ハロゲン化物、遷移金属アルキル化物、遷移金属アルコキシ化物として、具体的には、四塩化チタン、ジメチルチタニウムジクロライド、テトラベンジルチタン、テトラベンジルジルコニウム、テトラブトキシチタンなどを例示することができる。
【0026】
非架橋性または架橋性メタロセン化合物としては、シクロペンタジエニル骨格を有する周期律表第4族の遷移金属化合物としての、下記一般式[1]で表される化合物を例示することができる。
MLx ---------[1]
式中、Mは周期律表第4族から選ばれる1種の遷移金属原子を示し、好ましくはジルコニウム、チタンまたはハフニウムである。xは、遷移金属の原子価であり、Lの個数を示す。Lは、遷移金属に配位する配位子または基を示し、少なくとも1個のLは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、該シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLは、ハロゲン、および水素原子、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれた1種の基または原子である。
【0027】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては、たとえばシクロペンタジエニル基、アルキル置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、アルキル置換インデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基、アルキル置換フルオレニル基などを例示することができる。これらの基はハロゲン原子、トリアルキルシリル基などが置換していてもよい。
【0028】
上記一般式[1]で表される化合物が、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を2個以上含む場合、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子同士は、アルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基、置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。(以下の説明では、このような化合物を「架橋性メタロセン化合物」という場合がある。また、このような化合物以外を「非架橋メタロセン化合物」という場合がある。)
このなかでも好ましいものとしては、上記一般式[2]で表される化合物を例示することができる。
MLab---------[2]
(式中、Mは、周期律表第4族の遷移金属であり、具体的には、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、Lは、遷移金属に配位する配位子であり、aは1以上の整数であって、Lの個数を示し、Xは遷移金属に結合するハロゲン、および水素原子、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれた1種の基または原子であり、bは1以上の整数であって、Xの個数を示す。)
上記一般式[2]において、Lは遷移金属に配位する配位子であり、そのうち少なくとも1つはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子である。シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては、たとえばシクロペンタジエニル基;メチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、メチルエチルシクロペンタジエニル基、プロピルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、ブチルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基などのアルキル置換シクロペンタジエニル基;インデニル基;4,5,6,7-テトラヒドロインデニル基;フルオレニル基などを例示することができる。これらの基はハロゲン原子、トリアルキルシリル基などが置換していてもよい。
【0029】
上記一般式[2]において、aは1以上の整数であり、Lの個数を示す。上記一般式[2]において、Mはジルコニウム、チタンまたはハフニウムである。Xは、遷移金属に結合する、ハロゲン、および水素原子、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれた1種の基または原子であり、ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1,1,2,2-テトラメチルプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メチル-1-シクロヘキシルなどが挙げられる。炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエンの具体例としては、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-3-メチル-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジベンジル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-2,4-ヘキサジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジトリル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ビス(トリメチルシリル)-1,3-ブタジエンなどが挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシなどのアルコキシ基、アセテート、ベンゾエートなどのカルボキシレート基、メシレート、トシレートなどのスルホネート基などが挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類が挙げられる。これらのうち、Xは同一でも異なった組み合わせでもよい。上記一般式[2]において、bは1以上の整数であり、Xの個数を示す。
【0030】
上記一般式[2]で表される化合物が、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を2個以上含む場合、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は、エチレン、プロピレンなどのアルキレン基;ジフェニルメチレンなどの置換アルキレン基;イソプロピリデンなどのアルキリデン基;シリレン基;ジメチルシリレン、ジフェニルシリレン、メチルフェニルシリレンなどの置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。また、2個以上のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は、同一であっても異なっていてもよい。
【0031】
上記一般式[2]で表される化合物が、シクロペンタジエニル骨格を2つ有する配位子である場合、より具体的には下記一般式[3]または[4]で表される。
【0032】
【化1】

(式中、Mは、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR10までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成していてもよく、Xは、ハロゲン、および水素原子、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれた1種の基または原子であり、nは1または2であり、Xの個数を示す。)
【0033】
【化2】

(式中、Mは、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR8までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成していてもよく、Xは、ハロゲン、および水素原子、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれた1種の基または原子であり、nは1または2であって、Xの個数を示し、Qは、炭素、ケイ素またはゲルマニウムから選ばれ、Y1およびY2は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)
【0034】
上記一般式[3]または[4]において、炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアリールアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアルキルアリール基であり、1つ以上の環構造を含んでいてもよい。その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1,1,2,2-テトラメチルプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メチル-1-シクロヘキシル、1-アダマンチル、2-アダマンチル、2-メチル-2-アダマンチル、メンチル、ノルボルニル、ベンジル、2-フェニルエチル、1-テトラヒドロナフチル、1-メチル-1-テトラヒドロナフチル、フェニル、ナフチル、トリルなどが挙げられる。
【0035】
上記一般式[3]または[4]において、ケイ素含有炭化水素基としては、好ましくはケイ素数1〜4、炭素数3〜20のアルキルまたはアリールシリル基であり、その具体例としては、トリメチルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。
【0036】
本発明において、上記一般式[3]のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。好ましい炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。また、上記一般式[4]のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。好ましい炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。
【0037】
上記一般式[3]のシクロペンタジエニル環上のR1からR10までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。そのような置換シクロペンタジエニル基として、インデニル、2-メチルインデニル、テトラヒドロインデニル、2-メチルテトラヒドロインデニル、2,4,4-トリメチルテトラヒドロインデニル、フルオレニル、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、オクタヒドロジベンゾフルオレニル、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニルなどを挙げることができる。また、上記一般式[4]のシクロペンタジエニル環上のR1からR8までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。そのような置換シクロペンタジエニル基として、インデニル、2-メチルインデニル、テトラヒドロインデニル、2-メチルテトラヒドロインデニル、2,4,4-トリメチルテトラヒドロインデニル、フルオレニル、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、オクタヒドロジベンゾフルオレニル、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニルなどを挙げることができる。
【0038】
本発明において、一般式[3]または[4]のMは、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムである。
Xは、ハロゲン、および水素原子、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれた1種の基または原子であり、ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1,1,2,2-テトラメチルプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メチル-1-シクロヘキシルなどが挙げられる。炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエンの具体例としては、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-3-メチル-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジベンジル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-2,4-ヘキサジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジトリル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ビス(トリメチルシリル)-1,3-ブタジエンなどが挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシなどのアルコキシ基、アセテート、ベンゾエートなどのカルボキシレート基、メシレート、トシレートなどのスルホネート基などが挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類が挙げられる。これらのうち、Xは同一でも異なった組み合わせでもよい。
nは1または2であり、Xの個数を示す。
【0039】
上記一般式[4]で表される化合物の中でも好ましい具体的として挙げられる構造は下記一般式[5]または[6]で表される。
【0040】
【化3】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR14までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Mはジルコニウム、チタンまたはハフニウムである。Yは第14族原子であり、Qはハロゲン、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選んでもよく、nは2または3の整数、jは1〜4の整数である。)
【0041】
【化4】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R15、R16は、水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ各々が同一でも異なっていてもよく、隣接する基同士が互いに結合して環を形成していてもよい。R6とR11は、水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれる同一の原子または同一の基であり互いに結合して環を形成していてもよく、R7とR10は水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれる同一の原子または同一の基であり互いに結合して環を形成していてもよく、R6、R7、R10およびR11は同時に水素原子ではない。R15とR16は相互に同一でも異なっていてもよい。Mはジルコニウム、チタンまたはハフニウムである。好ましくはZrまたはHfである。Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)
【0042】
以下、架橋メタロセン化合物の化学構造上の特徴であるシクロペンタジエニル基、フルオレニル基、架橋部、およびその他特徴について順次説明した後に、これらの特徴を併せ持つ好ましい架橋メタロセン化合物およびその例示する。
【0043】
シクロペンタジエニル基
シクロペンタジエニル基は置換されていてもいなくてもよい。置換されていてもいなくてもよいシクロペンタジエニル基とは、上記一般式[5]または[6]におけるシクロペンタジエニル基部分が保有するR1、R2、R3およびR4が全て水素原子であるか、またはR1、R2、R3およびR4の内のいずれか一つ以上が炭化水素基(f1)、好ましくは総炭素数1から20の炭化水素基(f1')、またはケイ素含有基(f2)、好ましくは総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')で置換されたシクロペンタジエニル基であることを意味する。また、総炭素数1から20の炭化水素基とは、炭素および水素のみから構成されるアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール基である。この中には、隣接する任意の二つの水素原子が同時に置換されて脂環族あるいは芳香族環を形成しているものも含む。総炭素数1から20の炭化水素基(f1')としては、炭素および水素のみから構成されるアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール基以外に、これらの炭素に直結した水素原子の一部がハロゲン原子、酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基で置換されたヘテロ原子含有炭化水素基や、隣接する任意の二つの水素原子が脂環族を形成しているものも含む。このような基(f1')としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、アリル(allyl)基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デカニル基などの直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、t-ブチル基、アミル基、3-メチルペンチル基、1,1-ジエチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチル-1-プロピルブチル基、1,1-プロピルブチル基、1,1-ジメチル-2-メチルプロピル基、1-メチル-1-イソプロピル-2-メチルプロピル基などの分岐状炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基などの環状不飽和炭化水素基およびこれらの核アルキル置換体;ベンジル基、クミル基などのアリール基の置換した飽和炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基N-メチルアミノ基、トリフルオロメチル基、トリブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基などのヘテロ原子含有炭化水素基を挙げることができる。
【0044】
ケイ素含有基(f2)とは、たとえば、シクロペンタジエニル基の環炭素がケイ素原子と直接共有結合している基であり、具体的にはアルキルシリル基やアリールシリル基である。総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')としては、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などを例示することができる。
【0045】
フルオレニル基
上記一般式[5]におけるフルオレニル基は置換されていてもいなくてもよい。置換されていてもいなくてもよいフルオレニル基とは、上記一般式[5]におけるフルオレニル基部分が保有するR5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12が全て水素原子であるか、またはR5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12の内のいずれか一つ以上が炭化水素基(f1)、好ましくは総炭素数1から20の炭化水素基(f1')、またはケイ素含有基(f2)、好ましくは総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')で置換されたフルオレニル基であることを意味する。本発明の重合方法で用いられる、前記一般式[5]で表わされる化学構造式におけるフルオレニル基部分において重要な点は、本発明のα−オレフィン(共)重合体を合成する視点からは前記一般式[5]におけるR6とR11は、水素、炭化水素基(f1)、ケイ素含有基(f2)から選ばれる同一の原子または同一の基であり互いに結合して環を形成していてもよく、R7とR10は水素、炭化水素基(f1)、ケイ素含有基(f2)から選ばれる同一の原子または同一の基であり互いに結合して環を形成していてもよく、R6、R7、R10およびR11は同時に水素原子ではないことである。この中でもR6、R7、R10およびR11が全て水素原子ではないことが好ましい。その中でもR6とR7、R10とR11がそれぞれ結合して環を形成していることがさらに好ましい。これにより、本発明のα−オレフィン(共)重合体を合成するにおいて、狭分子量分布と分子片末端における不飽和基の含有率を低減することが可能となった。炭化水素基(f1)の好ましい基は、前記した総炭素数1から20の炭化水素基(f1')であり、ケイ素含有基(f2)の好ましい例は、前記した総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')である。
【0046】
上記一般式[6]で表わされる化学構造式におけるフルオレニル基部分において重要な点は、前記一般式[6]におけるR6とR11は、水素、炭化水素基(f1)、ケイ素含有基(f2)から選ばれる同一の原子または同一の基であり互いに結合して環を形成していてもよく、R7とR10は水素、炭化水素基(f1)、ケイ素含有基(f2)から選ばれる同一の原子または同一の基であり互いに結合して環を形成していてもよく、R6、R7、R10およびR11は同時に水素原子ではないことである。このなかでも、本発明のα−オレフィン(共)重合体を合成する視点からは、R6、R7、R10およびR11が全て水素原子ではないことが好ましい。その中でもR6とR7、R10とR11がそれぞれ結合して環を形成していることがさらに好ましい。これにより、本発明のα−オレフィン(共)重合体を合成するにおいて、狭分子量分布と分子片末端における不飽和基の含有率を低減することが可能となった。炭化水素基(f1)の好ましい基は、前記した総炭素数1から20の炭化水素基(f1')であり、ケイ素含有基(f2)の好ましい例は、前記した総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')である。
【0047】
フルオレンは、具体的には無置換フルオレン、3,6-二置換フルオレン、2,7-二置換フルオレンまたは2,3,6,7-四置換フルオレンである。フルオレン環上のR5からR12までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成したフルオレニル基の例は、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、オクタヒドロジベンゾフルオレニル、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニルなどを挙げることができる。ここでフルオレン環上の2位、3位、6位、7位はそれぞれR6、R7、R10、R11に対応する。
【0048】
共有結合架橋
シクロペンタジエニル基とフルオレニル基を結ぶ結合の主鎖部は、上記一般式[5]または[6]において、架橋原子Yが第14族原子であり、好ましくは炭素および珪素である。
【0049】
一般式[5]においてnは2または3の整数であり、さらに好ましくは2である。本発明において重要な点は、架橋原子Yが相互に同一でも異なっていてもよいR13とR14を有することである。R13とR14は水素原子、前記した総炭素数1から20の炭化水素基(f1')、前記した総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')、ハロゲン原子が挙げられる。
【0050】
これにより本発明のα−オレフィン(共)重合体を合成するにおいて、狭分子量分布と分子片末端における不飽和基の含有率を低減することが可能となった。
上記一般式[6]において架橋原子Yが相互に同一でも異なっていてもよいR15とR16を有することである。R15とR16は前記した総炭素数1から20の炭化水素基(f1')、前記した総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')、ハロゲン原子が挙げられる。本発明において重要な点は、共有結合架橋部の架橋原子Yが、相互に同一でも異なっていてもよい基[R15とR16]を有することである。このなかでも好ましいものとして挙げられるのはアリール基または置換アリール基である。例示としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基および、これらの芳香族水素(sp2型水素)の一つ以上が置換基で置換された基を例示することができる。なお置換基としては、前記した総炭素数1から20の炭化水素基(f1')、前記した総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')、ハロゲン原子が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、t-ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ビフェニル基、シクロヘキシルフェニル基、(トリフルオロメチル)フェニル基、ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、クロロフェニル基やジクロロフェニル基などのハロゲン原子が置換基に導入されたものがさらに好ましく、これらの置換基がメタ位および/またはパラ位に位置する置換フェニル基が特に好ましい。なお、本発明に関わる架橋メタロセン化合物においては、その製造上の容易性からR15とR16が相互に同一であるものが好んで使用される。
【0051】
後述するように、本発明に関わるオレフィン重合触媒の構成成分は前記一般式[6]を遷移金属化合物が周期表第4族の遷移金属化合物(A)として用いる場合、(B)化合物としては、(B−1)有機金属化合物および/また(B−2)有機アルミニウム化合物および/また(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物が使用されることが好ましい。特に、前記一般式[6]のR15とR16がフェニル基である場合は、本発明に関わるオレフィン重合触媒の構成成分である(B)化合物としては、(B−1)有機金属化合物および/また(B−2)有機アルミニウム化合物および/また(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物が使用され、(B−3)有機アルミニウムオキシ化合物が使用されることはない。
【0052】
架橋メタロセン化合物のその他の特徴
前記一般式[5]または[6]において、Qはハロゲン、炭素数が1〜10の炭化水素基、または炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれる。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1,1,2,2-テトラメチルプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メチル-1-シクロヘキシルなどが挙げられる。炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエンの具体例としては、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-3-メチル-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジベンジル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-2,4-ヘキサジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジトリル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ビス(トリメチルシリル)-1,3-ブタジエンなどが挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシなどのアルコキシ基、アセテート、ベンゾエートなどのカルボキシレート基、メシレート、トシレートなどのスルホネート基などが挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル類が挙げられる。jは1〜4の整数であり、jが2以上の時は、Qは互いに同一でも異なっていてもよい。
【0053】
好ましい架橋メタロセン化合物およびその例示
以下に、上記一般式[3]、[4]、[5]、[6]で表される第4族遷移金属化合物の具体例を示すが、特にこれによって本発明の範囲が限定されるものではない。
【0054】
上記一般式[3]として具体的には、シクロペンタジエニルトリクロライド、シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(シクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドなどを含むビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドなどを含むビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(1,3−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドなどを含むビス(ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(メチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(1-メチル-3-n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドなどを含むビス(メチルプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(1-メチル-3-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドなどを含むビス(メチルブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドなどを例示することができる。
【0055】
上記一般式[4]として具体的には、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(1-インデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(ジ-tert-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2-メチル-4,5-ベンズインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2-メチル-4-ナフチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2-メチル-4,5-ベンズインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2-メチル-4-ナフチルインデニル)ジルコニウムジクロライドである。
【0056】
上記一般式[5]として具体的には、エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、プロピレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルジシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライドである。
【0057】
上記一般式[6]として具体的には、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、
イソプロピリデン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
【0058】
シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、アダマンチリデン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
【0059】
ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル) (オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)
(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
【0060】
ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル) (2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ (p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン (シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
【0061】
ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-イソプロピルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-イソプロピルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-イソプロピルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-イソプロピルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
【0062】
ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル) (2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチル-tert-ブチルシクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)
(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドなどを例示することができる。
【0063】
また同様な立体構造を有するチタニウム化合物やハフニウム化合物、さらには臭化物、ヨウ化物などの他に、たとえば特開平3−9913号公報、特開平2−131488号公報、特開平3−21607号公報、特開平3−106907号公報、特開平3−188092号公報、特開平4−69394号公報、特開平4-300887号公報、WO01/27124A1などに記載されているような遷移金属化合物を挙げることができる。
【0064】
なお、ここでオクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレンとは式[7]で示される構造の化合物を指し、オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレンとは式[8]で示される構造の化合物を指し、ジベンゾフルオレンとは式[9]で示される構造の化合物を指し、1,1',3,6,8,8'-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニルとは式[10]で示される構造の化合物を指し、1,3,3',6,6',8-ヘキサメチル-2,7-ジヒドロジシクロペンタフルオレニルとは式[11]で示される構造の化合物を指す。
【0065】
【化5】

【0066】
【化6】

【0067】
【化7】

【0068】
【化8】

【0069】
【化9】

今回実施例に用いた遷移金属化合物(A)は具体的には下記式[12]、[13]、[14]、[15]、[16]、[17]、[18]および[19]であるが、本発明においてはこの化合物に何ら限定されるものではない。
【0070】
【化10】

【0071】
【化11】

【0072】
【化12】

【0073】
【化13】

【0074】
【化14】

【0075】
【化15】

【0076】
【化16】

【0077】
【化17】

得られた遷移金属化合物の構造は、270MHz 1H-NMR(日本電子GSH-270)、FD-質量分析(日本電子SX-102A)により、決定される。
本発明の架橋メタロセン化合物をオレフィン重合触媒として用いる場合、触媒成分は、(A)前記一般式[1]、[2]、[3]、[4]、[5]および[6]で表される架橋メタロセン化合物、並びに(B)(B−1)有機金属化合物、(B−2)有機アルミニウム化合物、(B−3)有機アルミニウムオキシ化合物、(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくても1種の化合物から構成される。
【0078】
以下、(B)成分について具体的に説明する。
(B−1)有機金属化合物
本発明で用いられる(B−1)有機金属化合物として、具体的には下記のような有機金属化合物が用いられる。
【0079】
一般式 Rab3 -------------[20]
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、M3はMg、ZnまたはCdである。)で表される周期律表第2族または第12族金属のジアルキル化合物。
また、このような有機金属化合物(B−1)は、1種単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0080】
(B−2)有機アルミニウム化合物
オレフィン重合用触媒を形成する(B−2)有機アルミニウム化合物としては、たとえば下記一般式[21]で表される有機アルミニウム化合物、下記一般式[22]で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物、または有機アルミニウムオキシ化合物などを挙げることができる。
【0081】
am Al(ORbnpq------------- [21]
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物。このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライドを例示することができる。
【0082】
2 AlRa4 -------------[22]
(式中、M2 はLi、NaまたはKを示し、Ra は炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示す。)で表される周期律表第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。このような化合物としては、LiAl(C25)4、LiAl(C715)4 などを例示することができる。
【0083】
上記一般式[21] で表される有機アルミニウム化合物としては、たとえば下記一般式[23]、[24]、[25]、または[26]で表される化合物などを例示できる。
am Al(ORb3-m ------------- [23]
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、mは好ましくは1.5≦m≦3の数である。)
am AlX3-m ------------- [24]
(式中、Ra は炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは好ましくは0<m<3である。)
am AlH3-m ------------- [25]
(式中、Ra は炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、mは好ましくは2≦m<3である。)
am Al(ORbnq -------------[26]
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+q=3である。)
【0084】
上記一般式[23]、[24]、[25]、または[26]で表されるアルミニウム化合物として、より具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリn-アルキルアルミニウム;トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert-ブチルアルミニウム、トリ2-メチルブチルアルミニウム、トリ3-メチルブチルアルミニウム、トリ2-メチルペンチルアルミニウム、トリ3-メチルペンチルアルミニウム、トリ4-メチルペンチルアルミニウム、トリ2-メチルヘキシルアルミニウム、トリ3-メチルヘキシルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;一般式(i-C49)xAly(C510)z (式中、x、y、zは正の数であり、z≦2xである。)などで表されるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシド、イソブチルアルミニウムイソプロポキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;一般式Ra2.5Al(ORb)0.5 などで表される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)、エチルアルミニウムビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)、ジイソブチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)、イソブチルアルミニウムビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)などのアルキルアルミニウムアリーロキシド;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
【0085】
また、上記一般式[21]で表される化合物に類似する化合物も使用することができ、たとえば窒素原子を介して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を挙げることができる。このような化合物として具体的には、(C25)2AlN(C25)Al(C25)2などを挙げることができる。
【0086】
上記一般式[22]で表される化合物としては、たとえば、LiAl(C25)4、LiAl(C715)4などを挙げることができる。
また重合系内で上記有機アルミニウム化合物が形成されるような化合物、たとえばハロゲン化アルミニウムとアルキルリチウムとの組み合わせ、またはハロゲン化アルミニウムとアルキルマグネシウムとの組み合わせなどを使用することもできる。
【0087】
これらのうち、有機アルミニウム化合物が好ましい。
上記一般式[21]で表される有機アルミニウム化合物、または上記一般式[22]で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0088】
(B−3)有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で用いられる(B-3)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンをそのまま使用できる。具体的には、下記一般式[27]
【0089】
【化18】

および/または一般式[28]
【0090】
【化19】

(ここで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)で代表される化合物を挙げることができ、特にRがメチル基であるメチルアルミノキサンでnが3以上、好ましくは10以上のものが利用される。これらアルミノキサン類に若干の有機アルミニウム化合物が混入していても差し支えない。本発明の高温溶液重合において特徴的な性質は、特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物をも適用できることである。また、特開平2-167305号公報に記載されている有機アルミニウムオキシ化合物、特開平2-24701号公報、特開平3-103407号公報に記載されている二種類以上のアルキル基を有するアルミノキサンなども好適に利用できる。なお、本発明の高温溶液重合で用いられる「ベンゼン不溶性の」有機アルミニウムオキシ化合物とは、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であることをいう。
【0091】
また、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては下記[29]のような修飾メチルアルミノキサンなども挙げられる。
【0092】
【化20】

(ここで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、m,nは2以上の整数を示す。)
この修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムを用いて調製されるものである。このような化合物[29]は一般にMMAOと呼ばれている。このようなMMAOはUS4960878およびUS5041584で挙げられている方法で調製することができる。また、東ソー・ファインケム社などからもトリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを用いて調製したRがイソブチル基であるものがMMAOやTMAOといった名称で商業生産されている。このようなMMAOは各種溶媒への溶解性および保存安定性を改良したアルミノキサンである。
【0093】
さらに、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては、下記一般式[30]で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物を挙げることもできる。
【0094】
【化21】

(式中、Rcは炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。Rdは、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。)
【0095】
上記一般式[30]で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物は、下記一般式[31]で表されるアルキルボロン酸と有機アルミニウム化合物とを、不活性ガス雰囲気下に不活性溶媒中で、−80℃〜室温の温度で1分〜24時間反応させることにより製造できる。
cB(OH)2 -------------[31]
(式中、Rcは前記と同じ基を示す。)
【0096】
上記一般式[31]で表されるアルキルボロン酸の具体的なものとしては、メチルボロン酸、エチルボロン酸、イソプロピルボロン酸、n-プロピルボロン酸、n-ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸、n-ヘキシルボロン酸、シクロヘキシルボロン酸、フェニルボロン酸、3,5-ジフルオロフェニルボロン酸、ペンタフルオロフェニルボロン酸、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸などが挙げられる。これらの中では、メチルボロン酸、n-ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸、3,5-ジフルオロフェニルボロン酸、ペンタフルオロフェニルボロン酸が好ましい。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0097】
このようなアルキルボロン酸と反応させる有機アルミニウム化合物として具体的には、上記一般式[21]または[22]で表される有機アルミニウム化合物として例示したものと同様の有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
【0098】
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、特にトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好ましい。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0099】
(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B-4)(以下、「イオン性化合物」と略称する場合がある。)としては、特開平1-501950号公報、特開平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、USP5321106号などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
【0100】
本発明において、好ましく採用されるイオン性化合物は下記一般式[32]で表される化合物である。
【0101】
【化22】

式中、Re+としては、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。Rf〜Riは、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリール基である。
【0102】
前記カルベニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンなどが挙げられる。
【0103】
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n-プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
【0104】
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げられる。
【0105】
上記のうち、Re+としては、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ましく、特にトリフェニルカルベニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
【0106】
カルベニウム塩として具体的には、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4-メチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5-ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることができる。
【0107】
アンモニウム塩としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩などを挙げることができる。
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえばトリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス (ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムなどが挙げられる。
【0108】
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえばN,N-ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが挙げられる。
【0109】
ジアルキルアンモニウム塩として具体的には、たとえばジ(1-プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートなどが挙げられる。
【0110】
その他、本出願人によって開示(特開2004-51676号公報)されているイオン性化合物も制限無く使用が可能である。
なお、上記のようなイオン性化合物(B-4)は、2種以上混合して用いることができる。
【0111】
今回実施例に用いた(B)成分としては、遷移金属化合物(A)が上記一般式[12]の場合は、上記に示した(B−3)有機アルミニウムオキシ化合物を用いた。具体的には市販されている日本アルキルアルミ株式会社製のMAO/トルエン溶液である。また、遷移金属化合物(A)が上記一般式[13]、[14]、[15]、[16]、[17]、[18]および[19]の場合は、上記に示した(B−2)有機アルミニウム化合物と、(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物との2つを用いた。具体的にはトリイソブチルアルミニウムとN,N-ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレートである。
【0112】
これまで挙げた化合物の中でも本発明のα−オレフィン(共)重合体を製造するにもっとも適しているのは一般式[5]または[6]で表される化合物であり、この場合用いる(B)化合物としては、(B−1)有機金属化合物および/または(B−2)有機アルミニウム化合物および/または(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物が使用されることが好ましい。特に[6]の場合、R15とR16がフェニル基である場合は、本発明のα−オレフィン(共)重合体を製造するためには、本発明に関わるオレフィン重合触媒の構成成分である(B)化合物として(B−1)有機金属化合物および/または(B−2)有機アルミニウム化合物および/または(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物が使用され、(B−3)有機アルミニウムオキシ化合物が使用されることはない。
【0113】
また、本発明において用いられるオレフィン重合用触媒の調製において、必要に応じて担体を使用することができる。担体は、通常無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。このうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機塩化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物などを挙げることができる。
【0114】
多孔質酸化物として、具体的にはSiO2、Al23、MgO、ZrO、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2など、またはこれらを含む複合物または混合物を使用、たとえば天然または合成ゼオライト、SiO2-MgO、SiO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-V25、SiO2-Cr23、SiO2-TiO2-MgOなどを使用することができる。
【0115】
本発明では、上記のようなオレフィン重合用触媒の存在下に炭素数6〜20のα−オレフィンを単独重合させるか、あるいはオレフィン同士を共重合させてオレフィン低分子量重合体を製造する。
【0116】
ここで炭素数6〜20のα−オレフィンとしては1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数が6〜20、好ましくは6〜16のα−オレフィンを挙げることができる。また共重合体の場合は、炭素原子数が6〜20のオレフィンと炭素数2〜20のα−オレフィンの2種以上任意に組み合わせて用いる。
【0117】
ここで炭素数2〜20のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどを挙げることができる。このなかでも、特に好ましいのはの炭素原子数が2〜16のα−オレフィンである。
【0118】
オレフィンの少なくとも一つが1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンまたは1-テトラデセンであることは、オレフィンの好ましい態様である。特に好ましいのは、1-オクテンの単独重合、1-デセンの単独重合、1-ドデセンの単独重合または1-テトラデセンの単独重合および、これらを主モノマーに用いた共重合である。
【0119】
本発明に用いられるα−オレフィン(共)共重合体であるオレフィン低分子量重合体を製造する具体的態様を、以下に詳細に説明する。
本発明では、重合反応は炭化水素媒体中で実施される。このような炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石油留分などを挙げることができる。さらに、重合に用いるオレフィンを用いることもできる。
【0120】
本発明では、上記のようなオレフィン重合用触媒の存在下に重合を行うが、この際には、上記第4族遷移金属化合物(A)は、重合反応系内の遷移金属原子の濃度として通常、上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンの重合を行うに際して、成分(A)は、反応容積1リットル当り、通常10-9〜10-1モル、好ましくは10-8〜10-2モルになるような量で用いられる。
【0121】
成分(B-1)は、成分(B-1)と、成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(B-1)/M〕が通常1〜5,000、好ましくは10〜2,000となるような量で用いられる。成分(B-2)は、成分(B-2)と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比[(B-2) /M]が、通常100〜25,000、好ましくは200〜10,000となるような量で用いられる。成分(B-3)は、成分(B-3)と、成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比[(B-3)/M]が通常10〜5,000、好ましくは20〜2,000となるような量で用いられる。成分(B-4)は、成分(B-4)と成分(A)中の全遷移金属(M)とのモル比[(B-4)/M]が、通常1〜1,000、好ましくは1.5〜500となるような量で用いられる。さらに好ましくは2〜200となるような量で用いられる。
【0122】
また、このようなオレフィン重合触媒を用いたオレフィンの重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜180℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによっても調節することができる。
【0123】
本発明の潤滑油組成物は、
(A)上記のα−オレフィン(共)重合体15〜90重量部と、
(B)鉱物油、合成炭化水素油およびエステル油から選ばれる少なくとも1種の基油から
なり、100℃での動粘度が2〜10mm2/sの範囲にある低粘度基油10〜85重量部と、
必要に応じて
(C)清浄分散剤、粘度指数向上剤、酸化防止剤、腐食防止剤、耐摩耗剤、摩擦調整剤、流動点降下剤、防錆剤、消泡剤および極圧剤からなる群より選ばれた少なくとも1種類の添加剤からなる。
【0124】
本発明の潤滑油組成物に用いられる低粘度基油としては100℃での動粘度が2〜10mm2/sの範囲にある、従来公知の鉱物油、合成炭化水素油、およびエステル油から選ばれる少なくとも1種の基油が用いられる。
【0125】
鉱物油は一般に精製の仕方により幾つかの等級があるが、一般に0.5〜10%のワックス分を含む鉱物油が使用される。たとえば、水素分解精製法で製造された流動点が低く、粘度指数の高い、イソパラフィンを主体とした組成の高度精製油を用いることができる。
【0126】
合成炭化水素油としては、たとえばα−オレフィンオリゴマー、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類などが挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。このうちα−オレフィンオリゴマーとしては、炭素原子数8〜12のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンの低分子量オリゴマーが使用できる。この様なα−オレフィンオリゴマーは、チーグラー触媒、ルイス酸を触媒としたカチオン重合、熱重合、ラジカル重合によって製造することができる。
【0127】
アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類は通常大部分がアルキル鎖長が炭素原子数6〜14のジアルキルベンゼンまたはジアルキルナフタレンであり、このようなアルキルベンゼン類またはアルキルナフタレン類は、ベンゼンまたはナフタレンとオレフィンとのフリーデルクラフトアルキル化反応によって製造される。アルキルベンゼン類またはアルキルナフタレン類の製造において使用されるアルキル化オレフィンは、線状もしくは枝分かれ状のオレフィンまたはこれらの組み合わせでもよい。これらの製造方法は、たとえば、米国特許第3909432号に記載されている。
【0128】
エステル油としては、一塩基酸とアルコールから製造されるモノエステル;二塩基酸とアルコールとから、またはジオールと一塩基酸または酸混合物とから製造されるジエステル;ジオール、トリオール(たとえばトリメチロールプロパン)、テトラオール(たとえばペンタエリスリトール)、ヘキサオール(たとえばジペンタエリスリトール)などと一塩基酸または酸混合物とを反応させて製造したポリオールエステルなどが挙げられる。これらのエステルの例としては、トリデシルペラルゴネート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、トリメチロールプロパントリヘプタノエート、ペンタエリスリトールテトラヘプタノエートなどが挙げられる。
【0129】
本発明の潤滑油組成物に用いられる添加剤としては下記のものを例示することができ、これらを単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
清浄分散剤 :金属スルホネート、金属フェネート、金属フォスファネート、コハク酸イミドなどを例示することができ、通常0〜15重量%の範囲で用いられる。
流動点降下剤:ポリメタクリレート、アルキルナフタレンなどを例示することができ、通常0〜3重量%の範囲で用いられる。
極圧剤 :スルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、チオホスフィネート類、チオカーボネート類、硫化油脂、硫化オレフィンなどのイオウ系極圧剤;リン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩、亜リン酸エステルアミン類などのリン酸類;塩素化炭化水素などのハロゲン系化合物などを例示することができる。極圧剤は、必要に応じて0〜15重量%の範囲で用いられる。
耐摩耗剤 :二硫化モリブデンなどの無機または有機モリブデン化合物、アルキルメルカプチルボレートなどの有機ホウ素化合物;グラファイト、硫化アンチモン、ホウ素化合物、ポリテトラフルオロエチレンなどを例示することができる。摩耗防止剤は、必要に応じて0〜3重量%の範囲で用いられる。
酸化防止剤 :2,6−ジ-tert-ブチル−4−メチルフェノールなどのフェノール系やアミン系の化合物が挙げられる。酸化防止剤は、必要に応じて0〜3重量%の範囲で用いられる。
防錆剤 :各種アミン化合物、カルボン酸金属塩、多価アルコールエステル、リン化合物、スルホネートなどの化合物が挙げられる。防錆剤は、必要に応じて0〜3重量%の範囲で用いられる。
消泡剤 :ジメチルシロキサン、シリカゲル分散体などのシリコーン系化合物、アルコール系またはエステル系の化合物などを例示することができる。消泡剤は、必要に応じて0〜0.2重量%の範囲で用いられる。
【0130】
上記の添加剤以外にも、抗乳化剤、着色剤、油性剤(油性向上剤)などを必要に応じて用いることができる。
【実施例】
【0131】
本発明の合成潤滑油は潤滑油(エンジン油、トランスミッションギヤ油、ATF,CVT−F,デファレンシャルギヤ油)および工業用潤滑油(ギヤ油、作動油)やグリース用基油として用いられる。以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0132】
平均分子量・分子量分布
数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)は、島津製作所製のGPC(クロマトパックC−R4A)を用い以下のようにして測定した。分離カラムとして、TSK G6000H XL、G4000H XL、G3000H XL、G2000H XLを用い、カラム温度を40℃とし、移動相にはテトラヒドロフラン(和光純薬)を用い、展開速度を0.8ml/分とし、試料濃度を0.2重量%とし、試料注入量を20マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンとしては、東ソー社製のものを用いた。
【0133】
分子片末端における不飽和基の含有率
分子片末端における不飽和基の含有率は、日本電子製EX400型核磁気共鳴装置を用い以下のようにして測定した。1H−NMRは、サンプル管中で重合体を、ロック溶媒として重水素化クロロホルム中(アルドリッチ、99.8atom%D)、2重量%に調整した試料を常温において測定した。該重合体の各水素のピークは、末端の飽和メチル基に基づくピーク(A)が0.65〜0.85ppm、ビニリデン基に基づくピーク(B)が4.70ppm〜4.80ppm、ビニル基に基づくピーク(C)および(D)が各々4.85〜5.0ppmと5.7〜5.9ppm、内部オレフィンに基づくピーク(E)が5.10〜5.30ppm、メチレン基に基づくピーク(F)が0.90〜2.0ppmに観測される。各ピーク(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)のピーク面積を各々SA、SB、SC、SD、SE、SFとすれば、全プロトン数あたりの不飽和結合の個数Nは(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)のピークの強度から下記式(33)にて算出される。
A:メチル 0.65〜0.85ppm
B:ビニリデン 4.70〜4.80ppm
C:ビニル 4.85〜5.00ppm
D:ビニル 5.70〜5.90ppm
E:内部オレフィン(3置換体) 5.1〜5.3ppm
F:メチレン 0.9〜2.0ppm
【0134】
分子片末端における不飽和基の含有率は、上記式(33)より求めたNとVPOにより測定した絶対平均分子量Mを用いて、下記式(34)にて算出される。
分子片末端における不飽和基の含有率[%]=N×M×2/14(34)
N:不飽和基数[個/全プロトン]
M:絶対分子量
【0135】
粘度特性
ポリマーの100℃および40℃での動粘度、粘度指数はJIS K2283に記載の方法により、測定、算出した。
また、配合油の粘度特性は、100℃における動粘度が14mm2/sとなるような比率でポリマーとPAO−6(新日鐵化学株式会社 シンフルード601)、エステル油(大八化学工業株式会社 DIDA)を15%、極圧剤(LUBRIZOL社 アングラモル98A)を6.5%混合し、得られた混合油の100℃および40℃での動粘度、粘度指数をJIS K2283に記載の方法により、測定、算出した。
【0136】
配合油の流動点は、JIS K2269に記載の方法により測定した。
配合油の低温粘度は、ASTM D2983に準拠して、ブルックフィールド粘度計により−40℃における粘度を測定した。
【0137】
剪断安定性
配合油の剪断安定性はDIN 52350−6に記載の方法に準拠し、KRL剪断安定性試験機を用いて評価した。配合油を60℃で20hrの間、剪断条件下(1450rpm)におき、試験前後での100℃での動粘度の減少率を評価した。
【0138】
耐熱酸化安定性
耐熱酸化安定性は以下のように試験を行った。直径55mmのガラス製シャーレに試料を30g入れ、180℃に保った循風乾燥機中に24時間静置後、取り出し、室温まで放冷し、試験前後の試料の質量を測定することにより下記の式(35)により蒸発量を求めた。
減量割合[wt%]=(W1−W2)/W1×100 ・・・(35)
W1:試験前重量
W2:試験後重量
【0139】
また、試験前後の100℃での動粘度をJIS K2283に記載の方法により測定し、下記の式(36)により粘度増加を算出した。
動粘度変化率[%]=V2/V1×100 ・・・(36)
V1:試験前の動粘度
V2:試験後の動粘度
試験前後の試料の全酸価をJIS K2501に記載の方法により測定し、下記の式(37)により全酸価増加量を算出した。
全酸価増加量[mgKOH/g]=試験後全酸価 ― 試験前全酸価・・・(37)
【0140】
[実施例1]
充分に窒素置換した内容積1Lのガラス製オートクレーブに温度計、気体吹き込み管、ガラス製攪拌羽根を備え、充分に窒素置換した。その後、n−デカン250mlと1−デセン250mlを装入し、窒素を50L/時間で流通させながら温度を100℃にした。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーチップを入れ、これに遷移金属化合物としてエチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.002ミリモル、およびメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53M)2ミリモルを加え、30分間攪拌した。ガラス製オートクレーブ中の窒素を止め、次に水素を20L/時間、エチレンを5L/時間の量で流通させてから、次いで上記溶液を加え、攪拌回転数を650rpmにして、重合を開始した。重合中は水素を20L/時間、エチレンを5L/時間の量で連続的に供給し、常圧下、100℃で60分間重合を行った後、少量のイソプロパノールを添加し重合を停止した。1Nの塩酸300ml中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0141】
得られた透明の液状ポリマーは81.07gであり、重合活性は40.5kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=1,950、Mw/Mn=1.70であった。
【0142】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0143】
[実施例2]
充分に窒素置換した内容積1Lのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン300ml、1−デセン200mlを装入し、続いてエチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.0015mmol、およびメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53M)1.5mmolを加え、その後オートクレーブを水素ガスで0.785MPa-Gに加圧し、攪拌回転数を350rpmにして63℃で60分間攪拌しながら重合した。重合後、脱圧し、少量のイソプロパノールを添加し重合を停止した。1Nの塩酸300ml中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0144】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は34.18gであり、重合活性は22.8kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=2,080、Mw/Mn=1.80であった。
【0145】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0146】
[実施例3]
充分に窒素置換した内容積1Lのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン630ml、1−デセン70mlを装入し、続いてトリイソブチルアルミニウム0.2mmol、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.0021mmol、最後にN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液0.0084mmolを加え、その後オートクレーブを水素ガスで0.785MPa−Gに加圧し、攪拌回転数を350rpmにして63℃で180分間攪拌しながら重合した。重合後、脱圧し、少量のイソプロパノールを添加し重合を停止した。1Nの塩酸300ml中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0147】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は15.29gであり、重合活性は2.4kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=2,130、Mw/Mn=1.51であった。
【0148】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0149】
[実施例4]
充分に窒素置換した内容積1Lのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン630ml、1−デセン70mlを装入し、続いてトリイソブチルアルミニウム0.2mmol、ジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.002mmol、最後にN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液0.008mmolを加え、その後オートクレーブを水素ガスで0.785MPa-Gに加圧し、攪拌回転数を350rpmにして90℃で60分間攪拌しながら重合した。重合後、脱圧し、少量のイソプロパノールを添加し重合を停止した。1Nの塩酸300ミリリットル中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0150】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は40.03gであり、重合活性は20.0kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=3,850、Mw/Mn=1.58であった。
【0151】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0152】
[実施例5]
充分に窒素置換した内容積2Lのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン850ml、1−デセン150mlを装入し、系内の温度を85℃に昇温した後、水素を供給することにより全圧を4MPa-Gとした。次にトリイソブチルアルミニウム0.4mmol、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド0.004mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.016mmolを窒素で圧入し、攪拌回転数を400rpmにして90℃で60分間重合を行った。少量のイソプロパノールを系内に添加することにより重合を停止した。1Nの塩酸300ml中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0153】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は83.00gであり、重合活性は20.8kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=2,110、Mw/Mn=1.52であった。
【0154】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0155】
[実施例6]
充分に窒素置換した内容積1Lのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン400ml、1−デセン100mlを装入し、続いてトリイソブチルアルミニウム0.2mmol、エチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.0025mmol、最後にN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液0.01mmolを加え、その後オートクレーブを水素ガスで0.785MPa-Gに加圧し、攪拌回転数を350rpmにして65℃で60分間攪拌しながら重合した。重合後、脱圧し、少量のイソプロパノールを添加し重合を停止した。1Nの塩酸300ml中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0156】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は28.44gであり、重合活性は11.4kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=2,180、Mw/Mn=1.46であった。
【0157】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0158】
[実施例7]
充分に窒素置換した内容積1Lのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン630ml、1−デセン70mlを装入し、続いてトリイソブチルアルミニウム0.2mmol、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−3,6−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.002mmol、最後にN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液0.008mmolを加え、その後オートクレーブを水素ガスで0.785MPa-Gに加圧し、攪拌回転数を350rpmにして90℃で60分間攪拌しながら重合した。重合後、脱圧し、少量のイソプロパノールを添加し重合を停止した。1Nの塩酸300ミリリットル中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0159】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は39.97gであり、重合活性は20.0kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=4,740、Mw/Mn=1.60であった。
【0160】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0161】
[実施例8]
実施例7において、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−3,6−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドに変えた以外は、実施例7と同様な操作を行った。
【0162】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は43.07gであり、重合活性は21.5kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=4,240、Mw/Mn=1.60であった。
【0163】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0164】
[実施例9]
実施例7において、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−3,6−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジフェニル−3,6−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドに変えた以外は、実施例7と同様な操作を行った。
【0165】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は43.95gであり、重合活性は22.0kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=8,150、Mw/Mn=1.71であった。
【0166】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0167】
[実施例10]
実施例7において、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−3,6−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−3,6−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドに変えた以外は、実施例7と同様な操作を行った。
【0168】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は42.72gであり、重合活性は21.4kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=5,130、Mw/Mn=1.64であった。
【0169】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0170】
[比較例1]
充分に窒素置換した内容積1Lのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン300ml、1−デセン200mlを装入し、続いてジ(フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.002mmol、およびメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53M)2mmolを加え、その後オートクレーブを水素ガスで0.785MPa-Gに加圧し、攪拌回転数を350rpmにして90℃で60分間攪拌しながら重合した。重合後、脱圧し、少量のイソプロパノールを添加し重合を停止した。1Nの塩酸300ml中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0171】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は28.89gであり、重合活性は14.4kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=6,800、Mw/Mn=2.02であった。
【0172】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0173】
[比較例2]
充分に窒素置換した内容積2Lのステンレス製オートクレーブに1−デセン1000mlを装入し、系内の温度を145℃に昇温した後、水素を供給することにより全圧を2.5MPa−Gとした。次にジ(フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液0.005mmol、およびメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53M)2.0mmolを窒素で圧入し、攪拌回転数を400rpmにして150℃で60分間重合を行った。少量のイソプロパノールを系内に添加することにより重合を停止した。1Nの塩酸300ml中にポリマー溶液を加え攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。
【0174】
得られた透明の液状ポリマー(1−デセン重合体)は305.40gであり、重合活性は61.1kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、Mn=4,280、Mw/Mn=1.62であった。
【0175】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0176】
[比較例3]
窒素置換した100mlのガラス製フラスコにトルエン100mlとビス(1,3ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド3mmolを装入し、触媒の調製を行った。
【0177】
連続重合反応器を用いて、精製トルエンを1L/hr、精製1−デセンを1L/hrメチルアルミノオキサンを11mmol/L、前記で調製したジルコニウム触媒をジルコニウムで0.02mmol/Lの割合で連続的に供給し、重合器内において同時にエチレン50L/hr、窒素120L/hr、水素30L/hrの割合で連続的に供給し、重合温度45℃、常圧、滞留時間1.0時間となる条件下に重合を行った。ポリマー溶液を重合器より連続的に抜き出し、少量のメタノールを添加することにより重合を停止した。そのポリマー溶液に水1L、塩酸少々(20mL程度)を加え、15分間攪拌した後、静置し、水層を分離する。次に水2Lを加え10分間攪拌後、静置し、水層を分離する。これを2回繰り返した。その後、ポリマー溶液よりトルエンを除去することにより無色透明な液状ポリマー(エチレン・1−デセン共重合体)を得た。さらにこの液状ポリマーを180℃で1時間減圧(15mmHg)乾燥した。
【0178】
単位ジルコニウム当りの活性は、1.02Kg−polymer/mmol−Zr・hrであつた。ポリマー分析の結果、Mw=4,310、Mn=2,890、Mw/Mn=1.49であった。
【0179】
得られた透明の液状ポリマーの動粘度、粘度指数、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量(Mn)20,000以上の含有量、1,000以下の含有量、耐熱酸化安定性を表1に示した。また、配合油の温度粘度特性、剪断安定性を表2に示した。
【0180】
[比較例4]
実施例1において液状ポリマーとして市販のエチレン・プロピレン共重合体(三井化学(株)ルーカントHC−40を用いたこと以外は実施例1と同様に評価を行った。結果を表1および表2に示した。
【0181】
【表1】

【0182】
【表2】

上記のとおり、本発明のα−オレフィン(共)重合体は高い耐熱酸化安定性を有し、かつ優れた粘度指数、低温粘度、剪断安定性を有する。
【産業上の利用可能性】
【0183】
本発明のα−オレフィン(共)重合体からなる合成潤滑油は、従来の鉱油あるいは合成油に比べて高温において低蒸発性、優れた耐熱酸化安定性を有し、かつ、高い粘度指数、低温粘度特性、剪断安定性に優れる。
【0184】
従って、単独で、または鉱油やα−オレフィンオリゴマーのような、それ以外の基油と混合して潤滑油基油とすることにより、温度粘度特性、剪断安定性および耐熱酸化安定性が優れた潤滑油を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式[3]または[4]で表される周期律表第4族の遷移金属化合物(A)と、
(B)(B−1)有機金属化合物、
(B−2)有機アルミニウム化合物、
(B−3)有機アルミニウムオキシ化合物、
(B−4)前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、
とから選ばれる少なくとも1種以上の化合物と
からなるオレフィン重合用触媒の存在下に炭素数8〜20のα−オレフィン単独重合または、炭素数8〜20のα−オレフィン、エチレン、さらに必要に応じて炭素数3〜6のα−オレフィンを共重合する工程を含む、
下記の(i)〜(v)で規定されるα−オレフィン(共)重合体からなる合成潤滑油の製造方法:
(i)(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類の単量体から導かれる構成単位を90〜100モル%の範囲で含有し、(b)エチレンから導かれる構成単位を0〜10モル%の範囲の量で含有し、
(ii)100℃での動粘度が8〜500mm2/sの範囲にあり、
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した数平均分子量(Mn)が500〜15,000の範囲にあり、
(iv)下記の式(I)および(II)を満足し、
A≦24.0×Exp(−0.0239×K) ・・・(I)
B≦0.0775×K ・・・(II)
(式中、Aはゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量1,000以下の(共)重合体の含有量(%)、Bは分子量20,000以上の(共)重合体の含有量(%)、Kは100℃における動粘度(mm2/s))
(v)分子量分布(Mw/Mn)が1.1〜1.8の範囲にある。
【化1】

(式中、Mは、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR10までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成していてもよく、Xは、ハロゲン、および水素原子、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれた1種の基または原子であり、nは1または2であり、Xの個数を示す。)
【化2】

(式中、Mは、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR8までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成していてもよく、Xは、ハロゲン、および水素原子、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれた1種の基または原子であり、nは1または2であって、Xの個数を示し、Qは、炭素、ケイ素またはゲルマニウムから選ばれ、Y1およびY2は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)
【請求項2】
一般式[4]で表される化合物が一般式[5]または[6]で表される化合物である請求項1に記載の合成潤滑油の製造方法。
【化3】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR14までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Mはジルコニウム、チタンまたはハフニウムである。Yは第14族原子であり、Qはハロゲン、炭素数が1〜10の炭化水素基、あるいは炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選んでもよく、nは2または3の整数、jは1〜4の整数である。)
【化4】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R15、R16は、水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ各々が同一でも異なっていてもよく、隣接する基同士が互いに結合して環を形成していてもよい。R6とR11は、水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれる同一の原子または同一の基であり互いに結合して環を形成していてもよく、R7とR10は水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれる同一の原子または同一の基であり互いに結合して環を形成していてもよく、R6、R7、R10およびR11は同時に水素原子ではない。R15とR16は相互に同一でも異なっていてもよい。Mはジルコニウム、チタンまたはハフニウムである。Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)
【請求項3】
前記α−オレフィン(共)重合体が下記の式(vi)を満足する請求項1または2に記載の合成潤滑油の製造方法:
(vi)分子片末端における不飽和基の含有率が0.001〜10%の範囲にある。
【請求項4】
前記α−オレフィン(共)重合体が下記の式(III)を満足する請求項1〜3のいずれかに記載の合成潤滑油の製造方法:
C≧0.3178×K+140 ・・・(III)
(式中、CはJIS K2283の方法により測定した粘度指数。但し、Kは100℃に
おける動粘度(mm2/s)である。)。
【請求項5】
前記合成潤滑油が、100℃での動粘度が20〜150mm2/sの範囲にあり、数平均分子量(Mn)が1,500〜4,300の範囲である請求項1〜4のいずれかに記載の合成潤滑油の製造方法。
【請求項6】
前記α−オレフィンが1−デセンである請求項1〜5のいずれかに記載の合成潤滑油の製造方法。

【公開番号】特開2013−28809(P2013−28809A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−183285(P2012−183285)
【出願日】平成24年8月22日(2012.8.22)
【分割の表示】特願2008−188559(P2008−188559)の分割
【原出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【出願人】(000005887)三井化学株式会社 (2,318)
【Fターム(参考)】