説明

同期検出回路、これを用いたパルス幅変調回路、及び同期検出方法

【課題】部品点数の削減、高い検出精度の確保、処理速度低下の防止等を図る。
【解決手段】位相ロックループ回路15により、基準クロック信号に基づいて互いに位相が異なる複数相の多相クロック信号を生成する多相クロック生成回路11と、前記多相クロック信号の中から、同期信号に同期するクロック信号を特定する同期クロック特定回路12とを有する同期検出回路2であって、前記多相クロック生成回路11は、前記基準クロック信号を逓倍した周波数を有する高速多相クロック信号と、前記高速多相クロック信号を分周した周波数を有する低速多相クロック信号とを生成し、前記同期クロック特定回路は、同期信号と前記高速多相クロック信号との比較結果と、前記同期信号と前記低速多相クロック信号から選択された代表クロック信号との比較結果とに基づいて、前記同期信号の同期位置を示す同期位置信号を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多相クロック信号を利用した同期検出に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、様々な電気機器において、同期信号を利用した制御が行われている。例えば、レーザビームプリンタ、ディジタルコピー機等において、印字階調を制御するために同期信号が利用されている。このような制御を実現するために、同期信号の入力タイミングを、多相クロック信号を用いて検出する同期検出回路が利用される。この同期検出回路の基本的な構成は、同期信号のパルスエッジと、多相クロック信号を構成する各クロック信号のパルスエッジとを比較し、多相クロック信号の中から同期信号に最も近いパルスエッジを有するクロック信号を特定するものである。
【0003】
上記のような同期検出回路に関する技術が、特許文献1及び特許文献2に開示されている。特許文献1に係る構成は、基準クロック信号に基づいて多相クロック信号を生成する際に、位相ロックループ回路により中間クロック信号を生成し、更にこの中間クロック信号に位相補間処理を施すものである。このように、位相ロックループ回路だけでなく位相補間回路も用いて多相クロック信号を生成することにより、位相ロックループ回路のみの場合に生ずる処理速度の低下、位相補間回路のみの場合に生ずる検出精度の低下を防ぐことができる。
【0004】
特許文献2おいては、同期信号と、基準クロック信号のk倍の周波数を有する多相クロック信号とが比較される。そして、この高速化された多相クロック信号から選択される1つの代表クロック信号、例えばこの多相クロック信号の先頭クロックの出現回数がカウントされる。このカウントにより、前記多相クロック信号の周期が特定される。前記高速化された多相クロック信号は、高速化される前のものに比べ、その位相ずれの間隔が小さくなるため、分解能が高くなる。従って、この高速化された多相クロック信号を用いることにより、同期検出を高い精度で行うことができる。
【特許文献1】特開2006−20109号公報
【特許文献2】特開2008−55750号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1においては、同期信号と多相クロック信号との比較結果を得るために用いられるフリップフロップ(以下、FFと略記する)の数や、これらFFの出力を所定のビット幅の信号に変換するエンコーダの入力数が、クロックの相数の増加に伴い大きくなる。そのため、部品点数、処理速度等の点で改善の余地がある。例えば、256相の多相クロック信号を用いる場合、同期位置の検出を行うために256個のFFが必要となり、またエンコーダの入力数も256となる(同文献図8参照)。FFの数の増大は、チップ面積、コストの増大を招き、エンコーダの入力数の増大は、処理速度の低下を招くこととなる。
【0006】
また、上記特許文献2においては、上述したように、前記高速化された多相クロック信号の周期を特定するために、この多相クロック信号から選択された代表クロック信号の出現回数をカウントする構成が採用されている。このような構成によると、カウントアップに時間がかかり、処理速度が大幅に低下する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題の解決を図る本発明は、位相ロックループ回路により、基準クロック信号に基づいて互いに位相が異なる複数相の多相クロック信号を生成する多相クロック生成回路と、前記多相クロック信号の中から、同期信号に同期するクロック信号を特定する同期クロック特定回路とを有する同期検出回路であって、前記多相クロック生成回路は、前記基準クロック信号を逓倍した周波数を有する高速多相クロック信号と、前記高速多相クロック信号を分周した周波数を有する低速多相クロック信号とを生成し、前記同期クロック特定回路は、同期信号と前記高速多相クロック信号との比較結果と、前記同期信号と前記低速多相クロック信号から選択された代表クロック信号との比較結果とに基づいて、前記同期信号の同期位置を示す同期位置信号を生成するものである。
【0008】
上記構成によれば、前記同期信号と前記高速多相クロック信号との比較結果と、前記同期信号と前記代表クロック信号との比較結果とに基づいて、前記同期位置信号が生成される。前記同期位置信号を生成するためには、前記同期信号に同期する前記高速多相クロック信号の周期を特定しなければならないが、この周期は、前記同期信号と前記代表クロックとの比較結果に基づいて特定される。
【0009】
また、本発明は、上述のような構成を基本構成とする同期検出回路を有し、前記多相クロック生成回路により生成される多相クロック信号と、前記同期クロック特定回路により生成される同期位置信号と、ディジタルパルスデータとに基づいて、パルス幅変調信号を出力するパルス幅変調回路である。
【0010】
これにより、上記同期検出回路の作用効果を利用したパルス幅変調回路を提供することができる。
【0011】
また、本発明は、基準クロック信号に位相同期し、前記基準クロック信号を逓倍した周波数を有し、互いに位相が異なる複数相の高速多相クロック信号を生成するステップと、前記基準クロック信号に位相同期し、前記高速多相クロック信号を分周した周波数を有し、互いに位相が異なる複数相の低速多相クロック信号を生成するステップと、前記低速多相クロック信号から、前記高速多相クロック信号の周期を特定可能な代表クロック信号を選択するステップと、同期信号と前記高速多相クロック信号とを比較するステップと、前記同期信号と前記代表クロック信号とを比較するステップと、前記同期信号と前記高速多相クロック信号との比較結果と、前記同期信号と前記代表クロック信号との比較結果とに基づいて、前記同期信号の同期位置を特定する同期位置信号を生成するステップとを有する同期検出方法である。
【0012】
この同期検出方法は、上記同期検出回路と同様の作用効果を奏するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、同期信号と多相クロック信号の全てとを比較する必要がないため、フリップフロップ等の部品点数を削減することができる。また、同期位置の検出には、分解能の高い高速多相クロック信号が利用されるため、高い検出精度を確保することができる。更に、同期信号と代表クロックとの比較結果に基づいて、高速多相クロック信号の周期を特定することにより、処理速度の低下を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。尚、異なる実施の形態において、同一又は同様の作用効果を奏する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0015】
発明の実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係るパルス幅変調回路1の構成を示すブロック図である。このパルス幅変調回路1は、例えばレーザビームプリンタに搭載され、印字階調を調整するためのパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号を出力するものである。このパルス幅変調回路1は、同期検出回路2、ディジタルパルスデータ信号処理回路3、多相クロック選択回路4、PWM信号生成回路5を有して構成される。
【0016】
前記同期検出回路2は、多相クロック生成回路11及び同期クロック特定回路12を有して構成され、水平同期信号等の同期信号の同期位置を検出するものである。この検出は、前記多相クロック生成回路11により生成される多相クロック信号と前記同期信号とのパルスエッジを比較し、この多相クロック信号の中から前記同期信号に同期するクロック信号を特定することにより行われる。この同期検出回路2の構成については、後に詳述する。この同期検出回路2により検出された前記同期信号の同期位置を示す同期位置信号は、前記ディジタルパルスデータ信号処理回路3及び前記多相クロック選択回路4に出力される。
【0017】
前記ディジタルパルスデータ信号処理回路3には、入力データであるディジタルパルスデータと、前記同期位置信号とが入力される。このディジタルパルスデータ信号処理回路3は、前記同期信号と前記PWM信号との同期を取るため、前記同期位置信号に基づいて、前記ディジタルパルスデータを前記PWM信号のパルスの立ち上がり及び立ち下がり情報に変換する。この立ち上がり及び立ち下がり情報を含む信号は、前記多相クロック選択回路4に出力される。
【0018】
前記多相クロック選択回路4には、前記多相クロック信号と、前記同期位置信号と、前記立ち上がり及び立ち下がり情報を含む信号とが入力される。この多相クロック選択回路4は、前記立ち上がり及び立ち下がり情報のそれぞれに応じて、前記多相クロック信号の中から任意のクロック信号を選択する。この選択されたクロック信号(選択クロック信号と称する)は、前記PWM信号生成回路5に出力される。
【0019】
前記PWM信号生成回路5には、前記選択クロック信号が入力される。このPWM信号生成回路5は、前記選択クロック信号に基づいて前記PWM信号を生成する。
【0020】
図2は、前記同期検出回路2の構成をより詳細に示すブロック図である。この同期検出回路2は、前記多相クロック生成回路11及び前記同期クロック特定回路12を有して構成される。
【0021】
前記多相クロック生成回路11は、位相ロックループ(PLL:Phase Locked Loop)回路15により、基準クロック信号に基づいて、高速多相クロック信号及び低速多相クロック信号を生成する。また、前記PLL回路15は、逓倍回路21、位相補間回路22、分周回路23を有して構成される。前記逓倍回路21は、クロック信号の周波数をh(hは2以上の整数)倍に変換する。前記位相補間回路22は、複数のクロック信号の位相を補間するクロック信号を出力する。前記分周回路23は、クロック信号の周波数を1/k(kは2以上の整数)倍に変換する。
【0022】
前記高速多相クロック信号は、前記基準クロック信号をh逓倍した周波数を有し、互いに位相が異なるm(mは2以上の整数)相の多相クロック信号である。この高速多相クロック信号は、後述する高速クロック比較回路31に出力される。
【0023】
前記低速多相クロック信号は、前記高速多相クロック信号をk分周した周波数を有し、互いに位相が異なるn(nは2以上の整数)相の多相クロック信号である。n=m*hの関係が成り立つことが好ましい。この低速多相クロック信号は、前記多相クロック選択回路4に出力される。
【0024】
前記低速多相クロック信号の中から、p(pは1以上の整数)相の代表クロック信号が選択される。この代表クロック信号は、前記同期信号との同期関係により、前記高速多相クロック信号の周期を特定可能にするものである。この代表クロック信号は、後述する代表クロック比較回路32に出力される。
【0025】
前記同期クロック特定回路12は、前記同期信号と前記高速多相クロック信号との比較結果、及び前記同期信号と前記代表クロック信号との比較結果に基づいて、前記同期信号の同期位置を示す前記同期位置信号を生成する。
【0026】
また、前記同期クロック特定回路12は、前記高速クロック比較回路31、前記代表クロック比較回路32、高速クロックエンコーダ33、代表クロックエンコーダ34、同期位置信号生成回路35を有して構成される。
【0027】
前記高速クロック比較回路31は、前記同期信号のパルスエッジと前記高速多相クロック信号のパルスエッジとを比較し、その結果を出力する。
【0028】
前記代表クロック比較回路32は、前記同期信号のパルスエッジと前記代表クロック信号のパルスエッジとを比較し、その結果を出力する。
【0029】
前記高速クロックエンコーダ33は、前記高速クロック比較回路31による比較結果に基づいて、前記同期信号に同期する前記高速クロック信号を特定する高速クロック特定信号を生成する。前記代表クロック信号エンコーダ34は、前記代表クロック信号比較回路32による比較結果に基づいて、前記同期信号に同期する前記代表クロック信号を特定する代表クロック特定信号を生成する。前記同期位置信号生成回路35は、前記高速クロック特定信号及び前記代表クロック特定信号に基づいて、前記同期位置信号を生成する。前記同期位置信号は、前記ディジタルパルスデータ信号処理回路3及び前記多相クロック選択回路4に出力される。
【0030】
図3(a)は、前記多相クロック生成回路11の具体的な構成例を示すブロック図である。この多相クロック生成回路11は、位相比較器(PFD.CP:Phase Frequency Detector, Charge Pump)41、電圧制御発信器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)42、第1の位相補間器(PIP:Phase InterPolator)43、第2の位相補間器44、第1の分周器(FF)45、第2の分周器46を有するPLL回路により構成される。
【0031】
前記位相比較器41は、入力される2つのクロック信号の位相差を電圧に変換して出力する。本実施の形態に係る位相比較器41は、前記基準クロック信号CLKIと、フィードバックされる前記帰還クロック信号CLKIP[0]とを比較する。本実施の形態においては、前記帰還クロック信号CLKIP[0]は、当該PLL回路により生成される256相の前記低速多相クロック信号CLKIP[255:0]の先頭クロックである。
【0032】
前記電圧制御発振器42は、前記位相比較器41により出力された電圧に応じて前記基準クロック信号を逓倍したクロック信号を生成し、これを多相化して出力する。本実施の形態に係る電圧制御発振器42は、前記基準クロック信号CLKIを4逓倍すると共に、16相出力する。
【0033】
前記第1の位相補間器43及び前記第2の位相補間器44は、位相が異なる2つのクロック信号の位相を補間するクロック信号を生成する(タイミング差分割回路、インターポレータ等とも称されるものである)。この位相補間器43,44の具体的な構成は、例えば前記特許文献1に記載されている。本実施の形態においては、前記第1の位相補間器43により、前記電圧制御発振器42から出力された、16相の多相クロックを32相に多相化し、更に前記第2の位相補間器44により、64相に多相化する。これら第1及び第2の位相補間器43,44により、64相の前記高速多相クロック信号CLKIP4X[63:0]が生成される。この高速多相クロック信号CLKIP4X[63:0]は、前記同期クロック特定回路12の64DTFF51に入力される。この64DTFF51は、後述するが、前記同期信号と前記高速多相クロック信号CLKIP4X[63:0]とのパルスエッジを比較し、その結果を、前記高速多相クロック信号を構成する高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]毎に2値信号として出力する。
【0034】
前記第1の分周器45及び前記第2の分周器46は、入力されるクロック信号を分周して出力するものであり、FFを含んで構成される。本実施の形態においては、前記第2の位相補間器44から出力される前記高速多相クロック信号CLKIP4X[63:0]が、前記第1の分周器45により2分周され、更に前記第2の分周器46により2分周される。
【0035】
前記第2の分周器46の出力により、前記低速多相クロックCLKIP[255:0]が生成される。この低速多相クロック信号CLKIP[255:0]は、前記基準クロック信号と同じ周波数を有し、互いに位相が異なる256相の多相クロック信号である。この低速多相クロック信号CLKIP[255:0]は、前記多相クロック選択回路4へ出力され、その先頭のクロック信号CLKIP[0]は、前記帰還クロック信号として前記位相比較器41にフィードバックされる。
【0036】
また、前記低速多相クロック信号CLKIP[255:0]から、前記代表クロック信号が選択される。この代表クロック信号は、前記同期信号との同期関係により、前記高速多相クロック信号CLKIP4X[63:0]の周期を特定可能にするものであり、本実施の形態においては、CLKIP[0],CLKIP[64],CLKIP[128],CLKIP[192]が選択される。これらの代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]は、前記同期クロック特定回路12の4DTFF52に入力される。この4DTFF52は、後述するが、前記同期信号と前記代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]とのパルスエッジを比較し、その結果を各代表クロック信号毎に2値信号として出力する。
【0037】
図3(b)は、前記同期クロック特定回路12の具体的な構成例を示すブロック図である。この同期クロック特定回路12は、前記64DTFF51、前記4DTFF52、64to6エンコーダ53、4to2エンコーダ54を有して構成されている。
【0038】
前記64DTFF51は、前記高速多相クロック信号CLKIP4X[63:0]の相数と同数の64個のFF回路を有する。これらのFF回路には、それぞれ前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]と、前記同期信号BDとが入力され、両者のパルスエッジの組み合わせに応じた信号FFOUT[63:0]が出力される。
【0039】
図4(a)は、前記同期信号BD、前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]の一部、及び前記FF回路の出力信号Q[0]〜[63]の一部についてのタイミングチャートの例である。この例に係る前記FF回路は、前記同期信号BD及び前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]の入力値が共に"1(H)"である場合に、その出力信号Q[0]〜[63]が"1"となるように論理設計されている。このチャート例では、前記同期信号BDの立ち上がりにおいて、前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[10]の入力値が"1"、CLKIP4X[11]〜[63]の入力値が"0(L)"となる。従って、前記出力信号Q[0]〜[10]は"1"、Q[11]〜[63]は"0"となる。この結果により、前記高速クロック信号CLKIP4X[10]が、前記同期信号BDに同期すると判定することができる。
【0040】
ここで、前記高速多相クロック信号は、前記基準クロック信号の4倍の周波数を有するため、前記基準クロック信号の1周期内には、前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]と同一の要素が4周期分含まれることとなる。また、前記基準クロック信号の1周期を256相に分割して構成される前記低速多相クロック信号は、前記64相の高速多相クロック信号を4周期分使用することにより生成される。即ち、第1周期の前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]が、前記低速多相クロック信号を構成する低速クロック信号CLKIP[0]〜[63]に対応し、第2周期の前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]が、前記低速クロック信号CLKIP[64]〜[127]に対応し、第3周期の前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]が、前記低速クロック信号CLKIP[128]〜[191]に対応し、前記第4周期の前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]が、前記低速クロック信号CLKIP[192]〜[255]に対応する。
【0041】
従って、上記チャート例のように、前記同期信号BDに同期する前記高速クロック信号がCLKIP4X[10]である場合には、この同期信号BDに同期する前記低速多相クロック信号の候補として、図4(b)に示すように、CLKIP[10],[74],[138],[202]の4つが挙げられる。そして、これら4つの候補は、前記同期信号BDと前記代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]との同期関係に基づいて、1つに絞ることができる。
【0042】
前記同期信号BDと前記代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]との同期関係は、前記4DTFF52(図3(b)参照)により判定される。この4DTFF52は、前記代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]と同数の4個のFF回路を有する。これらのFF回路には、前記各代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]と、前記同期信号BDとが入力され、両者のパルスエッジの組み合わせに応じた信号Q2[3:0]が出力される。
【0043】
図5は、前記同期信号BD、前記高速クロック信号CLKIP4X[0]〜[63]の一部、前記出力信号Q[0]〜[63]の一部、及び前記代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]についてのタイミングチャートの例である。このチャート例では、前記同期信号BDの立ち上がりにおいて、前記代表クロック信号CLKIP[0],[64]の入力値が"1"、CLKIP[128],[192]の入力値が"0"となっている。この結果により、前記代表クロック信号CLKIP[64]が、前記同期信号BDに同期していると判定することができる。
【0044】
そして、この判定結果、即ち前記同期信号BDと前記代表クロック信号CLKIP[64]とが同期しているとの結果から、前記同期信号BDと同期する前記高速クロックCLKIP4X[10]は、第2周期の前記高速多相クロックCLKIP4X[63:0]に属するものであることが特定される。これにより、前記同期信号BDに同期する前記低速クロック信号は、64+10=74から、CLKIP[74]であると特定することができる。
【0045】
前記64to6エンコーダ53は、図3(b)に示すように、前記64DTFF51により得られた64ビットの出力値Q[63:0]を入力値として、6ビットの高速クロック特定信号CLKDTE[5:0]を生成する。
【0046】
前記4to2エンコーダ54は、前記4DTFF52により得られた4ビットの出力値FFOUT[3:0]を入力値として、2ビットの代表クロック特定信号CLKDTE[7:6]を生成する。
【0047】
前記高速クロック特定信号CLKDTE[5:0]及び前記代表クロック特定信号CLKDTE[7:6]により、8ビットの前記同期位置信号CLKDTE[7:0]が生成される。この同期位置信号CLKDTE[7:0]は、前記同期信号BDに同期する前記低速多相クロック信号を示すデータとなる。
【0048】
上述のように、本実施の形態に係る同期検出回路2によれば、前記同期信号と前記64相の高速多相クロック信号との比較結果、及び前記同期信号と前記4相の代表クロック信号との比較結果に基づいて、前記256相の低速多相クロック信号の中から、当該同期信号に同期するクロック信号を特定することができる。即ち、本実施の形態においては、68個の比較手段(FF回路)により、256相の中から1つを特定することができるので、部品点数、設置面積、コスト等を大幅に削減することができる。また、分解能の高い前記高速多相クロック信号を利用することにより、高い精度での検出が可能となる。更に、本実施の形態においては、前記高速多相クロックの周期の特定に、前記低速多相クロック信号から選択された少数相の前記代表クロック信号を利用するため、処理速度の低下がほとんど生じない。
【0049】
発明の実施の形態2.
図6は、本実施の形態に係る同期クロック特定回路62の構成を示すブロック図である。この同期クロック特定回路62は、上記実施の形態1における4DTFF52に相当するものとして、2つのDTFF、即ち4−1DTFF65及び4−2DTFF66を備える。また、上記実施の形態1における4to2エンコーダ54に相当するものとして、2つのエンコーダ、即ち第1の4to2エンコーダ67及び第2の4to2エンコーダ68を備える。更に、これら第1及び第2の4to2エンコーダ67,68の出力値を選択的に出力するマルチプレクサ69を備える。
【0050】
前記4−1DTFF65は、上記実施の形態1に係る4DTFF52と同様の構成及び作用を有し、又上記実施の形態1と同様の前記代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]が入力される。即ち、これらの代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]と前記同期信号BDとを比較し、その比較結果を4ビットの信号として出力する。
【0051】
前記4−2DTFF66は、前記4−1DTFF65及び前記4DTFF52と同様の構成及び作用を有するものであるが、これに入力される前記代表クロック信号が異なっている。この4−2DTFF66には、前記代表クロック信号CLKIP[32],[96],[160],[224]が入力され、これらと前記同期信号BDとの比較結果を4ビットの信号として出力する。
【0052】
前記第1の4to2エンコーダ67は、前記4−1DTFF65の4ビットの出力値を2ビットの第1の代表クロック特定信号CLKDTE1[7:6]に変換する。
【0053】
前記第2の4to2エンコーダ68は、前記4−2DTFF66の4ビットの出力値を2ビットの第2の代表クロック特定信号CLKDTE2[7:6]に変換する。
【0054】
前記マルチプレクサ69には、前記第1の代表クロック特定信号CLKDTE1[7:6]、前記第2の代表クロック特定信号CLKDTE2[7:6]、及び前記64to6エンコーダ53が生成する前記高速クロック特定信号CLKDTE[5:0]が入力される。そして、このマルチプレクサ69は、前記高速クロック特定信号CLKDTE[5:0]に基づいて、前記第1及び第2の代表クロック特定信号のうちのどちらかを選択し、選択されたものを2ビットの代表クロック特定信号CLKDTE[7:6]として出力する。
【0055】
そして、前記マルチプレクサ69により選択された前記代表クロック特定信号CLKDTE[7:6]と、前記高速クロック特定信号CLKDTE[5:0]とにより、8ビットの前記同期位置信号CLKDTE[7:0]が生成される。
【0056】
上記構成の同期クロック特定回路62を有する本実施の形態においては、図7に示すように、前記多相クロック生成回路11により生成される256相の前記低速多相クロック信号の中から合計8相の前記代表クロック信号が選択されて、当該同期クロック特定回路62に入力されることとなる。
【0057】
前記4−2DTFF66に入力される前記代表クロック信号CLKIP[32],[96],[160],[224]は、前記4−1DTFF65に入力される前記代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192]の中間にそれぞれ位置するものである。
【0058】
前記マルチプレクサ69は、前記高速クロック特定信号CLKDTE[5:0]が0〜15又は48〜63の時、即ち前記同期信号BDの同期位置が、CLKIP4X[32]のグループ(第2の代表クロック信号CLKIP[32],[96],[160],[224])よりも、CLKIP4X[0]のグループ(第1の代表クロック信号CLKIP[0],[64],[128],[192])に近い時には、前記第2の代表クロック特定信号CLKDTE2[7:6]を前記代表クロック特定信号CLKDTE[7:6]として出力する。一方、前記高速クロック特定信号CLKDTE[5:0]が16〜47の時には、前記第1の代表クロック特定信号CLKDTE1[7:6]を前記代表クロック特定信号CLKDTE[7:6]として出力する。
【0059】
図8は、前記同期信号BD、前記高速多相クロック信号CLKIP4X[63:0]の一部、及び前記代表クロック信号CLKIP[0],[32],・・の一部についてのタイミングチャートの例である。この例では、前記同期信号BDは前記高速クロック信号CLKIP4X[0]と同期している。この場合、前記代表クロック信号として、CLKIP[0]を含むグループ([0],[64],[128],[192])を用いると、セットアップ時間又はホールド時間が十分確保できない可能性があるため、CLKIP[32]を含むグループ([32],[96],[160],[224])が用いられる。
【0060】
上記のように、前記代表クロック信号が前記同期信号BDの同期位置に近いと、セットアップ/ホールド違反が生ずる危険がある。そこで、上記のように、前記マルチプレクサ69により、前記同期信号BDの同期位置からより遠い方のクロック信号を含む前記代表クロック信号による比較結果を選択することにより、4−1又は4−2DTFF65,66におけるセットアップ/ホールド違反を防ぐことができる。これにより、上記実施の形態1よりも更に精度の高い同期検出を行うことが可能となる。
【0061】
発明の実施の形態3.
図9(a)は、本実施の形態に係る多相クロック生成回路71の構成を示すブロック図であり、図9(b)は、本実施の形態に係る同期クロック特定回路72の構成を示すブロック図である。
【0062】
前記多相クロック生成回路71は、上記実施の形態1又は2と同様の構成を有するものであるが、前記代表クロック信号の選択の仕方が異なっている。本実施の形態においては、前記第1の分周器45から出力される2分周の低速多相クロック信号CLKIP2X[127:0]から、2つの第3の代表クロック信号CLKIP2X[0],[64]が選択され、前記第2の分周器46から出力される、さらに2分周された低速多相クロック信号CLKIP[256:0]から、2つの第4の代表クロック信号CLKIP[0],[128]が選択される。
【0063】
前記同期クロック特定回路72は、上記実施の形態1における4DTFF52に相当するものとして、2つのDTFF、即ち2−1DTFF75及び2−2DTFF76を備える。また、上記実施の形態1における4to2エンコーダ54に相当するものとして、2つのエンコーダ、即ち第3の2to1エンコーダ77及び第4の2to1エンコーダ78を備える。
【0064】
前記2−1DTFF75は、前記同期信号BDと前記第3の代表クロック信号CLKIP2X[0],[64]とを比較し、その比較結果を2ビットの信号として出力する。
【0065】
前記2−2DTFF76は、前記同期信号BDと前記第4の代表クロック信号CLKIP[0],[126]とを比較し、その比較結果を2ビットの信号として出力する。
【0066】
前記第3の2to1エンコーダ77は、前記2−1DTFF75の2ビットの出力値を1ビットの第3の代表クロック特定信号CLKDTE[6]に変換する。
【0067】
前記第4の2to1エンコーダ78は、前記2−2DTFF76の2ビットの出力値を1ビットの第4の代表クロック特定信号CLKDTE[7]に変換する。
【0068】
そして、前記高速クロック特定信号CLKDTE[5:0]、前記第3の代表クロック特定信号CLKDTE[6]、及び前記第4の代表クロック特定信号CLKDTE[7]により、8ビットの前記同期位置信号CLKDTE[7:0]が生成される。
【0069】
上記構成の同期クロック特定回路72を有する本実施の形態においては、図10に示すように、前記多相クロック生成回路71により生成される前記低速多相クロック信号CLKIP2X[127:0]から、2相の前記第3の代表クロック信号CLKIP2X[0],[64]が選択されると共に、前記低速多相クロック信号CLKIP[255:0]から、2相の前記第4の代表クロック信号CLKIP[0],[128]が選択され、これらが当該同期クロック特定回路72に入力されることとなる。
【0070】
上述のように、本実施の形態においては、前記代表クロック信号として、周波数の異なるクロック信号を用いている。このような構成によっても、上記実施の形態1と同様に、前記高速多相クロック信号の周期を特定し、前記同期信号BDの同期位置を正確に検出することができる。このように、本発明において、前記代表クロック信号の選択は、様々な方法により行うことができる。
【0071】
発明の実施の形態4.
図11は、本実施の形態に係る同期クロック特定回路82の構成を示すブロック図である。この同期クロック特定回路82は、上記実施の形態1に係る同期クロック特定回路12の構成に加え、遅延防止回路83を備えるものである。また、図12は、本実施の形態に係る同期クロック特定回路82によるタイミングチャートの例である。
【0072】
前記遅延防止回路83は、第1及び第2の遅延回路85,86により、前記同期信号BDの入力から前記PWM信号(図1参照)の出力までの遅延に相当する時間だけ前記同期信号BDを遅らせた遅延同期信号BDDを生成し、これら同期信号BD及び遅延同期信号BDDの両方のパルスエッジを有する合成同期信号BD2を生成する。この合成同期信号BD2の立ち下がりエッジは、前記第1の遅延回路85により生成された中間遅延同期信号BDHDの立ち上がりエッジに対応して生成される。
【0073】
前記合成同期信号BD2は、前記64DTFF51及び前記4DTFF52に入力される。そして、前記64DTFF51及び前記4DTFF52は、前記合成同期信号BD2の立ち上がりエッジ毎に動作する。これにより、前記64to6エンコーダ53及び前記4to2エンコーダ54により、前記同期信号BDに対応する信号と、前記遅延同期信号BDDに対応する信号とが生成される。
【0074】
即ち、前記64to6エンコーダ53により、前記同期信号BDに対応する第1の高速クロック特定信号CLKDTE_BD[5:0]と、前記遅延同期信号BDDに対応する第2の高速クロック特定信号CLKDTE_BDD[5:0]とが生成される。また、前記4to2エンコーダ54により、前記同期信号BDに対応する第1の代表クロック特定信号CLKDTE_BD[7:6]と、前記遅延同期信号BDDに対応する第2の代表クロック特定信号CLKDTE_BDD[7:6]とが生成される。
【0075】
そして、前記第1の高速クロック特定信号CLKDTE_BD[5:0]と前記第1の代表クロック特定信号CLKDTE_BD[7:6]とにより、第1の同期位置信号CLKDTE_BD[7:0]が生成される。また、前記前記第2の高速クロック特定信号CLKDTE_BDD[5:0]と前記第2の代表クロック特定信号CLKDTE_BDD[7:6]とにより、第2の同期位置信号CLKDTE_BDD[7:0]が生成される。
【0076】
前記合成同期信号BD2の最初の立ち上がりエッジにより、前記同期信号BDに対応する前記第1の同期位置信号CLKDTE_BD[7:0]が生成され、ラッチ回路87に保持される。前記合成同期信号BD2の2番目の立ち上がりエッジによる前記64DTFF51及び前記4DTFF52の動作時には、前記ラッチ回路87のGB入力に信号が入力され、前記第1の同期位置信号CLKDTE_BD[7:0]が保持される。そして、よる前記64DTFF51及び前記4DTFF52の動作により、前記第2の同期位置信号CLKDTE_BDD[7:0]が生成される。
【0077】
前記第2の同期位置信号CLKDTE_BDD[7:0]−前記第1の同期位置信号CLKDTE_BD[7:0]は、前記同期信号BDの入力から前記PWM信号の出力までの遅延に相当するデータとなる。従って、このデータを考慮して前記ディジタルパルスデータ信号処理回路3における演算を行うことにより、前記多相クロック生成回路11及び前記PWM生成回路5における遅延をキャンセルすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係るパルス幅変調回路の構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1に係る同期検出回路の構成を示す図である。
【図3】図3(a)は、本発明の実施の形態1に係る多相クロック生成回路の構成を示す図である。図3(b)は、本発明の実施の形態1に係る同期クロック特定回路の構成を示す図である。
【図4】図4(a)は、本発明の実施の形態1に係るタイミングチャートの例である。図4(b)は、図4(a)に示す例に基づいて想定される同期位置の候補を示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態1に係るタイミングチャートの例である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態2に係る同期クロック特定回路の構成を示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態2に係るパルス幅変調回路の構成を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態2に係るタイミングチャートの例である。
【図9】図9(a)は、本発明の実施の形態3に係る多相クロック生成回路の構成を示す図である。図9(b)は、本発明の実施の形態3に係る同期クロック特定回路の構成を示す図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態3に係るパルス幅変調回路の構成を示す図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態4に係る同期クロック特定回路の構成を示す図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態4に係るタイミングチャートの例を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1,59,64 パルス幅変調(PWM)回路
2,60,70 同期検出回路
3 ディジタルパルスデータ信号処理回路
4 多相クロック選択回路
5 PWM信号生成回路
11,71 多相クロック生成回路
12,62,72,82 同期クロック特定回路
15 位相ロックループ(PLL)回路
21 逓倍回路
22 位相補間回路
23 分周回路
31 高速クロック比較回路
32 代表クロック比較回路
33 高速クロックエンコーダ
34 代表クロックエンコーダ
35 同期位置信号生成回路
83 遅延防止回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位相ロックループ回路により、基準クロック信号に基づいて互いに位相が異なる複数相の多相クロック信号を生成する多相クロック生成回路と、
前記多相クロック信号の中から、同期信号に同期するクロック信号を特定する同期クロック特定回路とを有する同期検出回路であって、
前記多相クロック生成回路は、
前記基準クロック信号を逓倍した周波数を有する高速多相クロック信号と、前記高速多相クロック信号を分周した周波数を有する低速多相クロック信号とを生成し、
前記同期クロック特定回路は、
同期信号と前記高速多相クロック信号との比較結果と、前記同期信号と前記低速多相クロック信号から選択された代表クロック信号との比較結果とに基づいて、前記同期信号の同期位置を示す同期位置信号を生成する、
同期検出回路。
【請求項2】
前記位相ロックループ回路は、
クロック信号に対して逓倍処理を行う逓倍回路と、
複数のクロック信号の位相を補間する位相補間回路と、
クロック信号に対して分周処理を行う分周回路とを有する、
請求項1記載の同期検出回路。
【請求項3】
前記同期クロック特定回路は、
前記同期信号のパルスエッジと、前記高速多相クロック信号のパルスエッジとを比較する高速クロック比較回路と、
前記同期信号のパルスエッジと、前記代表クロック信号のパルスエッジとを比較する代表クロック比較回路と、
前記高速クロック比較回路の比較結果に基づいて、前記高速多相クロック信号の中から前記同期信号に同期するクロック信号を特定する高速クロック特定信号を生成する高速クロックエンコーダと、
前記代表クロック比較回路の比較結果に基づいて、前記代表クロック信号の中から前記同期信号に対応するクロック信号を特定する代表クロック特定信号を生成する代表クロック信号エンコーダと、
前記高速クロック特定信号及び前記代表クロック特定信号に基づいて、前記同期位置信号を生成する同期位置信号生成回路とを有する、
請求項1又は2記載の同期検出回路。
【請求項4】
前記同期信号に対して所定の遅延を考慮した遅延同期信号を生成すると共に、
前記遅延同期信号の同期位置を示す遅延同期位置信号を生成し、
前記同期位置信号と前記遅延同期位置信号とを保持する、
遅延防止回路を有する、
請求項1〜3のいずれか1つに記載の同期検出回路。
【請求項5】
前記遅延防止回路は、
前記同期信号及び前記遅延同期信号の2つのパルスエッジを有する遅延合成同期信号を生成し、
前記同期クロック検出回路は、
前記遅延合成同期信号と前記多相クロックとを比較する、
請求項4記載の同期検出回路。
【請求項6】
前記請求項1〜5のいずれか1つに記載の同期検出回路を有し、
前記多相クロック生成回路により生成される多相クロック信号と、前記同期クロック特定回路により生成される同期位置信号と、ディジタルパルスデータとに基づいて、パルス幅変調信号を出力する、
パルス幅変調回路。
【請求項7】
前記多相クロック信号は、前記低速多相クロック信号である、
請求項6記載のパルス幅変調回路。
【請求項8】
基準クロック信号に位相同期し、前記基準クロック信号を逓倍した周波数を有し、互いに位相が異なる複数相の高速多相クロック信号を生成するステップと、
前記基準クロック信号に位相同期し、前記高速多相クロック信号を分周した周波数を有し、互いに位相が異なる複数相の低速多相クロック信号を生成するステップと、
前記低速多相クロック信号から、前記高速多相クロック信号の周期を特定可能な代表クロック信号を選択するステップと、
同期信号と前記高速多相クロック信号とを比較するステップと、
前記同期信号と前記代表クロック信号とを比較するステップと、
前記同期信号と前記高速多相クロック信号との比較結果と、前記同期信号と前記代表クロック信号との比較結果とに基づいて、前記同期信号の同期位置を特定する同期位置信号を生成するステップとを有する、
同期検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−74201(P2010−74201A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235840(P2008−235840)
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】