説明

吐出方法及び液晶パネルの製造方法

【課題】生産性を低下させることなく、配置した液晶の濡れ広がり具合を同等にし、歩留まりの向上を図る吐出方法及び液晶パネルの製造方法を提供する。
【解決手段】マザーガラス基板100にセル101を区画形成されている。全てのセル101の配置領域に予め定めた同じ量の液晶を供給するとともに、各セル101毎に、配置順序に相対して、液晶の配置パターンの平面形状が相違させる。そして、一つのセル101に液晶を配置すると、その間に、先に液晶を配置した各セル101内を濡れ広がっている液晶の平面形状は、その最新のセル101に配置した液晶の配置パターンと同じ形状となる。従って、各セル101の液晶の広がり具合が均一になり、マザーガラス基板100と、対向基板用にマザーガラス基板を貼り合わせをする際、各セル101が均一に貼り合わすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出方法及び液晶パネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、薄膜トランジスタが形成された素子基板と、共通電極が形成された対向基板との間に液晶を封入されている。この液晶の封入方法の1つとして、素子基板上に形成した四角枠状のシール材に囲まれた部分に液晶を供給した後に、同素子基板と対向基板とを貼り合わす方法が知られている。また、基板上に多数に素子基板(セル)を区画形成した大判のガラス基板(マザーガラス基板)と、同じく基板上に多数に対向基板(セル)を区画形成した大判のガラス基板(マザーガラス基板)とを用意し、その両マザー基板同士を貼り合わせたのち、カットして多数の液晶表示装置を製造する方法も提案されている。
【0003】
また、素子基板上に形成したシール材に囲まれた部分に液晶を供給する方法として、ディスペンサーに代わって、液滴吐出装置を使用して液晶材料の液滴を吐出させることが提案されている。この種の液滴吐出装置は、ステージに載置した素子基板となる各セルをマトリクス状に区画形成したマザーガラス基板と、マザーガラス基板上に形成された各セルのシール材で囲まれた部分に液晶を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドと、マザーガラス基板(ステージ)と液滴吐出ヘッドを2次元的に相対移動させる機構を備えている。
【0004】
液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドから吐出させた液晶の液滴を、各セルの四角枠状にシール材で囲まれた部分に、所定の量だけ配置させる。このとき、各セルに配置される液晶の液滴の量は、全て同じである必要がある。
【0005】
図12は、マザーガラス基板に区画形成した2点鎖線で示すセル101のシール材102で囲まれた部分(配置領域Z)に配置された液晶Fの状態を説明する模式図である。図12(a)において、マザーガラス基板の各セル101に形成されたシール材102で囲まれた部分(配置領域Z)の中心位置Coに、液晶Fが半円球状になって配置される。この半円球状の液晶Fは、図12(b)に示すように、放射状に一様に濡れ広がり、図12(c)に示すように四角枠状のシール材102の最も距離の短い中央の部分P2に最も速く到達する。そいて、対向基板と貼り合わさる時、該対向基板によって押圧されてシール材102で囲まれた部分(配置領域Z)の隅々まで広がって、素子基板、対向基板、及び、シール材で形成される密閉空間に封止される。
【0006】
一方、液晶は常温において粘度が高く、粘度が高い状態で液滴吐出ヘッドから吐出すると、吐出重量が安定しないため、各セルに均一に液晶を配置できない。また、目詰まりの原因にもなる。そのため、液滴吐出装置では、液晶を加熱手段で加熱し粘度を下げた状態にして液晶を液滴にして吐出させるようにしている(特許文献1)。特許文献1では、液滴吐出ヘッドに加熱手段を設け、その加熱手段を制御手段で制御し常に、液晶が所定の温度になるようにしている。
【特許文献1】特開2003−19790号 公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、素子基板用のマザーガラス基板には、素子基板となるセル101をマトリクス状に多数区画形成されている。液滴吐出装置は、各セル101に対して、予め定めた順番で、所定の量の液晶Fを配置する。このとき、セル101の数が多いことから、全ての
セル101に液晶を配置するのに時間を要する。従って、初期の段階にセル101に配置された液晶Fは、全てのセル101に対して液晶Fの配置が終了するまでに、濡れ拡がって、シール材102まで到達し、該シール材102と液晶Fとが接触する。
【0008】
つまり、各セル101毎に、該セル101に配置された液晶Fの濡れ拡がり具合に差ができる。
このように、各セル101毎に配置された液晶Fの濡れ拡がりが相違した状態で、対向基板用のマザーガラス基板と貼り合わせが行われると、各部分で、即ち各セル101毎に、貼り合わせむらが生じて、該貼り合わせの均一性が損なわれる問題があった。
【0009】
そこで、最後に液晶Fを配置したセル101の該液晶Fが、完全にシール材102に囲まれた全て部分(配置領域Z)まで濡れ広がるのを待って、貼り合わせを行うことが考えられるが、生産効率が低下する。
【0010】
しかも、早い段階で液晶Fが配置されたセル101ほど、該液晶Fが該セル101のシール材102との接触している時間が長いことになる。これは、紫外線(UV)照射で硬化される前のシール材102と該液晶Fとが接触している時間が長く続き、シール材102自身を変質し溶出させる虞がある。
【0011】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、生産性を低下させることなく、配置した液晶の濡れ広がり具合を同等にし、歩留まりの向上を図ることができる吐出方法及び液晶パネルの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の吐出方法は、吐出手段から液状体を、基板に区画形成した複数の領域に、予め定めた順序で吐出して前記液状体を予め定めた量だけ配置する吐出方法であって、前記領域毎に、配置する前記液状体の配置パターンを、前記液状体が配置される順序に相対して大きくした。
【0013】
本発明の吐出方法によれば、各領域は、異なった時間に液状体が配置されるが、最後の領域に液状体が配置されると、各領域に配置された液状体の濡れ広がり具合を同等にできる。
【0014】
この吐出方法において、前記各領域に配置される液状体の配置パターンは、それぞれ濡れ広がって、最後に領域に液状体が配置されたときに、該最後の液状体に配置された該液状体の配置パターンと同じになるようにした。
【0015】
この吐出方法によれば、最後の領域に液状体が配置された時点で、全ての領域の液状体の配置パターンは全て同じにするができ、各領域に配置した液状体の濡れ広がり具合を同等にできる。
【0016】
本発明の吐出方法は、吐出手段から液状体を、基板に区画形成した複数の領域に、予め定めた順序で吐出して前記液状体を予め定めた量だけ配置する吐出方法であって、前記液状体が配置される順序に基づいて、前記各領域を複数の組に区分し、該組毎に、該領域に配置する液状体の配置パターンを、液状体が配置される順序に相対して大きくした。
【0017】
本発明の吐出方法によれば、各セルは、異なった時間に液晶が配置されるが、最後の組の各セルに液晶を配置すると、各セルに配置された液晶が濡れ拡がってそれぞれのシール材に到達するタイミングをほぼ同時にすることができ、マザー基板を他のマザー基板と貼り合わせる時点で、各セルに配置した液晶の濡れ広がり具合を同等にできる。
【0018】
この吐出方法において、前記各組の領域に配置される液状体の配置パターンは、それぞれ濡れ広がって、最後の組の最後の領域に液状体が配置されたときに、該最後の組の領域に配置された該液状体の配置パターンと同じになるようにした。
【0019】
この吐出方法によれば、最後の組の最後の領域に液状体が配置された時点で、全ての組の領域の液状体の配置パターンを全て同じにするができ、各領域に配置した液状体の濡れ広がり具合を同等にできる。
【0020】
本発明の液晶パネルの製造方法は、液晶を吐出手段にて吐出して、基板にマトリクス状に区画形成した各セルの閉ループ状のシール材に囲まれた領域に、予め定めた順序で、前記液晶を予め定め量だけ配置する液晶パネルの製造方法であって、前記セル毎に、閉ループのシール材に囲まれた領域に配置する液晶の配置パターンを、液晶が配置される順序に相対して大きくした。
【0021】
本発明の液晶パネルの製造方法によれば、各セルは、異なった時間に液晶が配置されるが、最後のセルに液晶が配置されると、各セルに配置された液晶が濡れ拡がってそれぞれのシール材に到達するタイミングをほぼ同時にすることができ、基板を他の基板と貼り合わせる時点で、各セルに配置した液晶の濡れ広がり具合を同等にできる。
【0022】
この液晶パネルの製造方法において、前記各セルに配置される液晶の配置パターンは、それぞれ濡れ広がって、最後にセルに液晶が配置さたときに、該最後のセルに配置された該液晶の配置パターンと同じになるようにした。
【0023】
この液晶パネルの製造方法によれば、最後のセルに液晶が配置された時点で、全てのセルの液晶のパターンは全て同じにするができ、基板を他の基板と貼り合わせる時点で、各セルに配置した液晶の濡れ広がり具合を同等にでき、基板を他の基板と貼り合わせる時点で、各セルに配置した液晶の濡れ広がり具合を同等にできる。
【0024】
この液晶パネルの製造方法において、前記最後にセルに配置される液晶の配置パターンは、前記基板と他の基板との貼り合わせる前までに、濡れ広がって、前記シール材に到達しないパターンである。
【0025】
この液晶パネルの製造方法によれば、貼り合わせるまで、シール材に液晶が接触する機会がないので、シール材を変質し溶出させることない。
本発明の液晶パネルの製造方法は、液晶を吐出手段にて吐出して、基板にマトリクス状に区画形成した各セルの閉ループ状のシール材に囲まれた領域に、予め定めた順序で、前記液晶を予め定め量だけ配置する液晶パネルの製造方法において、前記液晶が配置される順序に基づいて、前記各セルを複数の組に区分し、該組毎に、閉ループのシール材に囲まれた部分に配置する液晶の配置パターンを、液晶が配置される順序に相対して大きくした。
【0026】
本発明の液晶パネルの製造方法によれば、各セルは、異なった時間に液晶が配置されるが、最後の組の各セルに液晶を配置すると、各セルに配置された液晶がそれぞれのシール材に濡れ拡がって到達するタイミングをほぼ同時にすることができ、基板を他の基板と貼り合わせる時点で、各セルに配置した液晶の濡れ広がり具合を同等にできる。
【0027】
この液晶パネルの製造方法において、前記各組のセルに配置される液晶のパターンは、それぞれ濡れ広がって、最後の組の最後のセルに液晶が配置されたときに、該最後の組のセルに配置された該液晶の配置パターンと同じになるようにした。
【0028】
この液晶パネルの製造方法によれば、最後の組の最後のセルに液晶が配置された時点で、全ての組のセルの液晶のパターンを全て同じにするができ、基板を他の基板と貼り合わせる時点で、各セルに配置した液晶の濡れ広がり具合を同等にできる。
【0029】
この液晶パネルの製造方法において、前記最後の組のセルに配置される液晶の配置パターンは、前記基板と他の基板との貼り合わせる前までに、濡れ広がって、前記シール材に到達しない配置パターンである。
【0030】
この液晶パネルの製造方法によれば、貼り合わせまで、シール材に液晶が接触する機会がないので、シール材を変質させ溶出させることない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を具体化したマザーガラス基板上に区画形成された各セル内に液晶を配置する液滴吐出装置について説明する。
図1は、液滴吐出装置10を説明するための全体斜視図を示す。図1において、液滴吐出装置10は、直方体形状に形成された基台11を有している。基台11の上面には、その長手方向(Y矢印方向)に沿って延びる一対の案内溝12が形成されている。案内溝12の上方には、案内溝12に沿って主走査方向(Y矢印方向及び反Y矢印方向)に移動するステージ13が備えられている。ステージ13の上面には、載置部14が形成されて、マザー基板としてのマザーガラス基板100が載置される。マザーガラス基板100は、載置部14において位置決め固定されてY矢印方向及び反Y矢印方向に搬送される。
【0032】
マザーガラス基板100は、図2に示すように、大判のガラス基板であって、2点鎖線で示すように、薄膜トランジスタ、走査線、データ線等が形成された液晶表示装置の素子基板を形成するセル101が、マトリクス状に多数区画形成されている。マザーガラス基板100に区画形成された各セル101は、それぞれ四角枠状のシール材102がそれぞれ形成され、そのシール材102で囲まれた範囲(以下、配置領域Zという)に液晶F(図6参照)が配置される。各セル101は、全て同じ量の液晶Fが配置されるようになっている。
【0033】
尚、各セル101に液晶Fが配置されたマザーガラス基板100は、共通電極が形成された液晶表示装置の対向基板を形成するセルがマトリクス状に多数区画形成されたマザーガラス基板と、対応するセル同士が相対向するように、貼り合わされる。そして、貼り合わされたセル毎にカットすることによって、素子基板と対向基板の間にシール材102を介して液晶Fを封入した液晶表示装置が多数製造される。
【0034】
以下、説明の便宜上、マザーガラス基板100の縦方向をY矢印方向とし、マザーガラス基板100の横方向をX矢印方向とする。
基台11には、主走査方向と直交する副走査方向(X矢印方向及び反X矢印方向)に跨ぐ門型のガイド部材15が架設されている。ガイド部材15の上側には、X矢印方向に延びるタンク16が配設され、そのタンク16には液晶Fが収納されている。
【0035】
そのタンク16に収容された液晶Fは、該タンク16に接続された供給チューブT(図4参照)を介して液滴吐出ヘッド(以下単に、吐出ヘッドという。)20に所定の圧力で供給されるようになっている。そして、吐出ヘッド20に供給された液晶Fは、該吐出ヘッド20から液滴Fb(図4参照)となって載置部14に載置されたマザーガラス基板100に向かって吐出されるようになっている。
【0036】
ガイド部材15には、そのX矢印方向略全幅にわたって、X矢印方向に延びる上下一対
のガイドレール18が形成されている。上下一対のガイドレール18には、キャリッジ19が取り付けられている。キャリッジ19は、ガイドレール18に案内されてX矢印方向及び反X矢印方向に移動する。キャリッジ19には、液滴吐出ヘッド20が搭載されている。
【0037】
図3は、吐出ヘッド20をマザーガラス基板100側(下側)から見た図である。吐出ヘッド20のノズルプレート25は、一対のノズル列NLを備えている。一対のノズル列NLでは、X矢印方向から見て、一方のノズル列NLの各ノズルNが、他方のノズル列NLの各ノズルNの間を補間する。すなわち、吐出ヘッド20は、X矢印方向に、1インチ当りに180個×2=360個のノズルNを有する(最大解像度が360dpiである)。
【0038】
図4は、吐出ヘッド20の内部構成を説明するための要部断面図である。
図4において、吐出ヘッド20の上側には、供給チューブTが連結されている。供給チューブTは、タンク16の液晶Fを吐出ヘッド20に供給する。
【0039】
ノズルプレート25の各ノズルNの上側には、供給チューブTに連通するキャビティ26が形成されている。キャビティ26は、供給チューブTからの液晶Fを収容して、対応するノズルNに液晶Fを供給する。キャビティ26の上側には、上下方向に振動してキャビティ26内の容積を拡大及び縮小する振動板27が貼り付けられている。振動板27の上側には、ノズルNに対応する圧電素子PZが配設されている。圧電素子PZは、上下方向に収縮及び伸張して振動板27を上下方向に振動させる。上下方向に振動する振動板27は、液晶Fを所定サイズの液滴Fbにして対応するノズルNから吐出させる。吐出された液滴Fbは、対応するノズルNの反Z矢印方向に飛行して、直下を通過するマザーガラス基板100の吐出面100aに対して着弾するようになっている。
【0040】
つまり、吐出ヘッド20の直下を主走査方向にマザーガラス基板100が移動するとき、マザーガラス基板100の各セル101のシール材102で囲まれた配置領域Zに対して順番に、吐出ヘッド20から液滴Fbが吐出される。そして、本実施形態では、図5に矢印で示す順番で、マザーガラス基板100の各セル101に液晶Fを全て同じ量だけ配置するようになっている。従って、図5において、最も反X矢印側のセル列の最もY矢印側のセル101(101s)が、最初に液晶Fが配置され、最もX矢印側のセル列の最もY矢印側のセル101(101n)が、最後に液晶Fが配置されるようになっている。
【0041】
そして、本実施形態では、マザーガラス基板100の各セル101毎に、配置する液晶Fの量は同じであるが、配置領域Zに配置される液晶Fの配置パターンを相違させている。
【0042】
図6は、吐出ヘッド20が、各セル101に、液滴Fbを吐出して形成する液晶Fの配置パターンを示す図である。図6に示すように、各セル101に配置される液晶Fの配置パターンは、平面からみて全て四角形の相似形であって、早く液晶Fが配置されるセル101ほど、配置パターン形状が小さく、遅く液晶Fが配置されるセル101ほど、配置パターンの平面形状が大きくなっている。
【0043】
つまり、一つのセル101の配置領域Zに液晶Fを配置すると、その間に、先に液晶Fを配置した各セル101の配置領域Z内を濡れ広がっている液晶Fの平面形状は、その最新のセル101に配置した液晶Fの配置パターンと同じ形状となるようにしている。換言すると、最後のセル101(101n)に液晶Fが配置されたとき、その最後のセル101(101n)に配置された液晶Fの配置パターンの平面形状と、先に液晶Fが配置された全てのセル101おける液晶Fが濡れ広がった濡れ広がりパターンの平面形状が全て同
じになるようにしている。
【0044】
すなわち、全てのセル101に対して液晶Fを配置するのに時間を要しても、全てのセル101に対して液晶Fの配置が終了すると同時に、各セル101に配置された液晶Fの全て平面形状が同じとなる。
【0045】
しかも、本実施形態では、最後のセル101nに配置される液晶Fの配置パターンは、前記マザーガラス基板100と前記対向基板用のマザーガラス基板との貼り合わせる前までは、セル101nに配置された液晶Fが濡れ広がって、シール材102に到達しない平面形状のパターンである。従って、各セル101に配置された液晶Fは、貼り合わせがおこなわれると、ほぼ同じタイミングで、シール材102まで到達し接触する。
【0046】
尚、本実施形態では。この各セル101に配置される液晶Fの配置パターンは、予め実験や試験によって求めている。
また、吐出ヘッド20のY矢印側の側面には、ラバーヒータHが取着され、キャビティ26に収容された液晶Fを予め定めた目標温度に加熱する。ここで、目標温度とは、吐出ヘッド20が液滴Fbとして吐出することができる粘性になる液晶Fの温度であって、本実施形態では、70℃としている。吐出ヘッド20の反Y矢印側の側面には、温度検出手段としての温度検出センサSEが取着され、吐出ヘッド20を介してキャビティ26に収容された液晶Fの温度を検出するようになっている。
【0047】
次に、上記のように構成した液滴吐出装置10の電気的構成を図7に従って説明する。
図7において、温度制御手段としての制御装置50は、CPU50A、ROM50B、RAM50C等を有している。制御装置50は、格納された各種データ及び各種制御プログラムに従って、ステージ13の搬送処理、キャリッジ19の搬送処理、吐出ヘッド20の液滴吐出処理を実行する。また、制御装置50は、同様に、ラバーヒータHの駆動制御を実行する。
【0048】
制御装置50には、各種操作スイッチとディスプレイを有した入出力装置51が接続されている。入出力装置51は、液滴吐出装置10が実行する各種処理の処理状況を表示する。入出力装置51は、マザーガラス基板100上に液滴Fbでパターンを形成するためのビットマップデータBDを生成し、そのビットマップデータBDを制御装置50に入力する。
【0049】
ビットマップデータBDは、各ビットの値(0あるいは1)に応じて各圧電素子PZのオンあるいはオフを規定したデータである。ビットマップデータBDは、吐出ヘッド20(各ノズルN)の通過する各セル101のシール材102で囲まれた配置領域Zの各位置に、液滴Fbを吐出するか否かを規定したデータである。すなわち、ビットマップデータBDは、図6に示すように、各セル101毎に、シール材102で囲まれた配置領域Zに予め定めた配置パターンを形成させるための目標形成位置に液滴Fbを吐出させるためのデータである。
【0050】
詳述すると、本実施形態のビットマップデータBDは、図6に示すように、マザーガラス基板100の全てのセル101(配置領域Z)に対して予め定めた同じ量の液晶Fを供給するとともに、各セル101毎に、配置領域Zに配置される液滴Fbの配置パターンの平面形状が相違するようにしたデータである。つまり、平面からみて全て四角形の相似形であって、早く液晶Fが配置されるセル101ほど、配置パターン形状が小さく、遅く液晶Fが配置されるセル101ほど、配置パターンの平面形状が大きくなっている。
【0051】
つまり、四角枠状のシール材102の中心位置Coを中心とした平面四角形状の液晶F
が配置され、早く液晶Fが配置されるセル101ほど、その平面四角形状が小さくなっている。詳述すると、一つのセル101の配置領域Zに液晶Fを配置すると、その間に、先に液晶Fを配置した各セル101の配置領域Z内を濡れ広がっている液晶Fの平面形状は、その最新のセル101に配置した液晶Fの配置パターンと同じ形状となるようにしている。
【0052】
しかも、本実施形態では、最後のセル101nに配置される液晶Fの配置パターンは、前記マザーガラス基板100と対向基板用のマザーガラス基板との貼り合わせを行う時間が経過した時に、セル101nに配置された液晶Fが濡れ広がって、シール材102に到達する平面形状のパターンにしている。従って、各セル101に液晶Fが配置されると、配置された各セル101の液晶Fは、貼り合わせが行われると、シール材102に、ほぼ同じタイミングで接触するようにしている。
【0053】
そして、本実施形態では、この各セル101の液晶Fの配置パターンは、予め実験や試験等で求め、その求めた配置パターンからビットマップデータBDが作成される。
制御装置50には、X軸モータ駆動回路52が接続されている。制御装置50は、駆動制御信号をX軸モータ駆動回路52に出力する。X軸モータ駆動回路52は、制御装置50からの駆動制御信号に応答して、キャリッジ19を移動させるためのX軸モータMXを正転又は逆転させる。制御装置50には、Y軸モータ駆動回路53が接続されている。制御装置50は、駆動制御信号をY軸モータ駆動回路53に出力する。Y軸モータ駆動回路53は、制御装置50からの駆動制御信号に応答して、ステージ13を移動させるためのY軸モータMYを正転又は逆転させる。
【0054】
制御装置50には、ヘッド駆動回路54が接続されている。制御装置50は、所定の吐出周波数に同期させた吐出タイミング信号LTaをヘッド駆動回路54に出力する。制御装置50は、各圧電素子PZを駆動するための駆動電圧COMaを吐出周波数に同期させてヘッド駆動回路54に出力する。
【0055】
制御装置50は、ビットマップデータBDを利用して所定の周波数に同期したパターン形成用制御信号SIaを生成し、パターン形成用制御信号SIaをヘッド駆動回路54にシリアル転送する。ヘッド駆動回路54は、制御装置50からのパターン形成用制御信号SIaを各圧電素子PZに対応させて順次シリアル/パラレル変換する。ヘッド駆動回路54は、制御装置50からの吐出タイミング信号LTaを受けるたびに、シリアル/パラレル変換したパターン形成用制御信号SIaをラッチし、パターン形成用制御信号SIaによって選択される圧電素子PZにそれぞれ駆動電圧COMaを供給する。
【0056】
制御装置50には、ラバーヒータ駆動回路55が接続されている。制御装置50は、ラバーヒータ駆動回路55に駆動制御信号を出力する。ラバーヒータ駆動回路55は、制御装置50からの駆動制御信号に応答して、ラバーヒータHを駆動制御する。そして、吐出ヘッド20に取着したラバーヒータHは、吐出ヘッド20内の液晶Fを予め定めた目標温度にまで加熱する。即ち、ラバーヒータHによって、吐出ヘッド20に供給された液晶Fは、予め定めた目標温度(本実施形態では70℃)に加熱されるようになっている。
【0057】
制御装置50には、温度検出センサSEが接続されている。制御装置50は、温度検出センサSEからの検出信号を入力して、その時々の吐出ヘッド20内の液晶Fの温度を求めるようになっている。制御装置50は、求めた液晶Fの温度と前記予め設定した目標温度と比較し、液晶Fの温度が目標温度になるように、ラバーヒータ駆動回路55を介してラバーヒータHを駆動制御するようになっている。
【0058】
次に、上記液滴吐出装置10を利用してマザーガラス基板100の各セル101に、予
め定めた量の液晶Fを配置する方法について説明する。
いま、図1に示すように、吐出ヘッド20は、ステージ13から離間した反X矢印方向の待機位置で待機している。この待機状態において、制御装置50は、温度検出センサSEからの検出信号を入力し、吐出ヘッド20内の液晶Fが目標温度になるように、ラバーヒータ駆動回路55を介してラバーヒータを駆動して、加熱制御している。
【0059】
また、マザーガラス基板100の各セル101毎に異なる液晶Fの配置パターンを形成するためのビットマップデータBDが入出力装置51から制御装置50に入力されている。従って、制御装置50は、入出力装置51からのビットマップデータBDを格納している。
【0060】
そして、マザーガラス基板100をステージ13に載置する。このとき、マザーガラス基板100は、ステージ13の載置部14上の反Y矢印方向側に配置され、入出力装置51から、制御装置50へ作業開始の指令信号が出力される。
【0061】
制御装置50は、X軸モータ駆動回路52を介してX軸モータMXを駆動して吐出ヘッド20を待機位置からX矢印方向に移動させる。そして、吐出ヘッド20が、マザーガラス基板100の最も反X矢印方向側にある各セル101(配置領域Z)がその直下をY矢印方向に通過する位置まで移動すると、制御装置50は、X軸モータ駆動回路52を介してX軸モータMXを停止させるとともに、Y軸モータ駆動回路53を介してY軸モータMYを駆動して、マザーガラス基板100をY矢印方向移動させる。
【0062】
マザーガラス基板100をY矢印方向に移動させると、制御装置50は、ビットマップデータBDに基づいてパターン形成用制御信号SIaを生成して、パターン形成用制御信号SIaと駆動電圧COMaをヘッド駆動回路54に出力する。すなわち、制御装置50は、ヘッド駆動回路54を介して各圧電素子PZを駆動制御して、各セル101の配置領域Zが吐出ヘッド20の直下を通過するとき、当該セル101に対応する液晶の配置パターンを形成するために選択されたノズルNから液滴Fbを吐出させる。
【0063】
そして、Y矢印方向の各セル101の配置領域Zには、図6に示すように、各セル101毎で、配置される配置パターン形状が平面からみて四角形の相似形のパターンとなる。そして、一つのセル101の配置領域Zに液晶Fを配置すると、先に液晶Fを配置した各セル101の配置領域Z内を濡れ広がっている液晶Fの平面形状は、その最新のセル101に配置した液晶Fの配置パターンと同じ形状となる。
【0064】
マザーガラス基板100の最も反X矢印方向側にある各セル101(配置領域Z)への液晶F(液滴Fb)の供給が終了すると、制御装置50は、Y軸モータ駆動回路53を介してY軸モータMYを停止させるとともに、X軸モータ駆動回路52を介してX軸モータMXを駆動して吐出ヘッド20を、マザーガラス基板100の次の反X矢印方向側にある各セル101(配置領域Z)が、その直下を反Y矢印方向に通過する位置まで、移動(フィード)させる。
【0065】
この時点で、図8に示すように、Y方向の各セル101に配置されている液晶Fの平面形状は、同じ形状となる。
吐出ヘッド20がフィードされると、制御装置50は、Y軸モータ駆動回路53を介してY軸モータMYを駆動して、ステージ13を反Y矢印方向に移動(スキャン)させる。ステージ13の反Y矢印方向に移動を開始させると、制御装置50は、ビットマップデータBDに基づいてパターン形成用制御信号SIaを生成して、パターン形成用制御信号SIaと駆動電圧COMaをヘッド駆動回路54に出力する。すなわち、制御装置50は、ヘッド駆動回路54を介して各圧電素子PZを駆動制御して、各セル101の配置領域Z
が吐出ヘッド20の直下を通過するとき、当該セル101に対応する液晶の配置パターンを形成するために選択されたノズルNから液滴Fbを吐出させる。
【0066】
以後、同様な動作を繰り返して、マザーガラス基板100の全てのセル101に全て同じ量の液晶Fを所定の配置パターンに配置して、一つのマザーガラス基板100に対する各セル101への液晶Fの供給が完了する。
【0067】
そして、最後のセル101(101n)に液晶Fが配置されると、図9に示すように、全てのセル101に配置されている液晶Fの平面形状は、同じ形状となる。そして、マザーガラス基板100は、対向基板用のマザーガラス基板との貼り合わせが行われ、配置された各セル101の液晶Fは、シール材102にほぼ同じタイミングで接触する。
【0068】
次に、上記のように構成した実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、全てのセル101の配置領域Zに対して予め定めた同じ量の液晶Fを供給するとともに、各セル101毎に、配置順序に相対して、配置領域Zに配置される液滴Fb(液晶F)の配置パターンの平面形状が相違するようにした。そして、一つのセル101の配置領域Zに液晶Fを配置すると、その間に、先に液晶Fを配置した各セル101の配置領域Z内を濡れ広がっている液晶Fの平面形状は、その最新のセル101に配置した液晶Fの配置パターンと同じ形状となるようにした。従って、各セル101の液晶Fの広がり具合が均一になり、マザーガラス基板100と、対向基板用にマザーガラス基板を貼り合わせをする際、各セル101が均一に貼り合わすことができ、貼り合わせムラを低減し歩留まりの向上を図ることができる。
(2)上記実施形態によれば、各セル101に配置された液晶Fは、シール材102の各部分に対してほぼ同じタイミングで液晶Fが接触するが、その接触するまでの時間は、長い。つまり、全てのセル101に液晶Fを配置し、マザーガラス基板100を貼り合わせが行われるまで接触しないので、接触するまでの時間は長くなる。従って、従来のように、全てのセル101に液晶Fを配置する前に、すでに、最初に配置したセル101の液晶Fがシール材102に早期に接触して、紫外線(UV)照射を行って固化し安定する前のシール材102を変質させてしまう虞がない。
【0069】
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、マザーガラス基板100の全てのセル101について、配置される液晶Fの平面形状が相違するようにした。これを、全てのセル101を、液晶Fが配置される順序で、複数の組に区分し、その組毎に、配置される液晶Fの平面形状が相違するようにしてもよい。これによって、配置パターンの数が低減し、ビットマップデータBDの作成が容易となる。
【0070】
例えば、図10に示すように、Y矢印方向に並ぶセル101同士は、共通の配置パターンで、X矢印方向のセル列ほど、配置パターンの形状が大きくなるようにする。このとき、最後の組のセルに配置される液晶Fの配置パターンは、貼り合わせを行うまで、シール材102に接触しない大きさにしてもよい。また、例えば、2つのセル101に液晶Fを配置するごとに、配置パターンの形状が大きくなるようにする。勿論、この場合にも、最後のセル101に配置される液晶Fの配置パターンは、貼り合わせを行うまで、シール材102に接触しない大きさにしてもよい。
【0071】
・上記実施形態では、各セル101に配置する液晶Fの配置パターンは、四角形状であったが、各セル101の液晶Fの広がり具合が均一になればよいので、その形状は限定されない。例えば、各セルに配置される液晶Fの配置パターンがそれぞれ相似形の平面円形であったり、図11に示すように、各セルに配置される液晶Fの配置パターンがそれぞれ相似形のクロス形状であってもよい。
【0072】
・上記実施形態では、加熱手段としてラバーヒータHで液晶Fを加熱制御したが、例えば、ペルチェ素子等、その他加熱手段を使用して実施してもよい。
・上記実施形態では、目標温度を70℃としたが、これに限定されるものではなく、要は、目標温度は液晶Fの粘性が吐出ヘッド20から吐出できる粘性になる温度であればよい。
【0073】
・上記実施形態では、吐出ヘッド20を停止させた状態で、ステージ13(マザーガラス基板100)を移動させて、吐出ヘッド20から液滴Fbを吐出させるようにした。これを、ステージ13(マザーガラス基板100)が停止させた状態で、吐出ヘッド20を移動させて、その吐出ヘッド20から液滴Fbを吐出させるようにしてもよい。
【0074】
・上記実施形態では、素子基板のためのマザーガラス基板100に、各セル101にシール材102を形成し、そのシール材102で囲まれた範囲(配置領域Z)に液晶Fを配置したが、対向基板用のマザーガラス基板100にシール材102を形成し、そのシール材102で囲まれた範囲(配置領域Z)に液晶Fを配置して、貼り合わせる場合にも応用してもよい。
【0075】
・上記実施形態では、液状体を液晶Fとし、シール材102に囲まれた領域Zに配置する液晶Fについて具体化したが、これに限定されるものではなく、液状体を、例えば、レジストの形成、層間膜の形成、又は、配線層の形成するための液状体とし、これら液状体を吐出ヘッド20によって吐出させてパターンを形成するようにしてもよい。このレジストの形成、層間膜の形成、配線層の形成する場合、液晶表示装置以外の、例えば有機EL表示装置等その他の基板に応用してもよいことは勿論である。
【0076】
・上記実施形態では、液滴吐出手段を、圧電素子駆動方式の液滴吐出ヘッド20に具体化した。これに限らず、液滴吐出ヘッドを、抵抗加熱方式や静電駆動方式の吐出ヘッドに具体化してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】液滴吐出装置の全体斜視図。
【図2】マザーガラス基板を説明するための平面図。
【図3】液滴吐出ヘッドをマザーガラス基板側から見た下面図。
【図4】液滴吐出ヘッドの要部側断面図。
【図5】マザーガラス基板を各セルに液晶を配置する順番を示す平面図。
【図6】各セルに配置される液晶の配置パターンを示す平面図。
【図7】液滴吐出装置の電気的構成を説明するための電気ブロック回路図。
【図8】最初の1列のセルに液晶が配置された状態を示す図。
【図9】全てのセルに液晶が配置された状態を示す図。
【図10】その他の、液晶の配置パターンを示す図。
【図11】その他の、液晶の配置パターンを示す図。
【図12】従来のセルに配置された液晶の状態を説明する図であって、(a)はセルに配置された状態を示す図、(b)は濡れ広がり状態を示す図、(c)はシール材に到達する直前の状態を示す図。
【符号の説明】
【0078】
10…液滴吐出装置、13…ステージ、20…液滴吐出ヘッド、30…待機ステージ、50…制御装置、F…液晶、Fb…液滴、100…マザーガラス基板、PT…ペルチェ素子、PZ…圧電素子、H…ラバーヒータ、101…セル、102…シール材、L5…線(外縁、P1…コーナー部、P2…部分、SE…温度検出センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐出手段から液状体を、基板に区画形成した複数の領域に、予め定めた順序で吐出して前記液状体を予め定めた量だけ配置する吐出方法であって、
前記領域毎に、配置する前記液状体の配置パターンを、前記液状体が配置される順序に相対して大きくしたことを特徴とする吐出方法。
【請求項2】
請求項1に記載の吐出方法において、
前記各領域に配置される液状体の配置パターンは、それぞれ濡れ広がって、最後の領域に液状体が配置されたときに、該最後の液状体に配置された該液状体の配置パターンと同じになるようにしたことを特徴とする吐出方法。
【請求項3】
吐出手段から液状体を、基板に区画形成した複数の領域に、予め定めた順序で吐出して前記液状体を予め定めた量だけ配置する吐出方法であって、
前記液状体が配置される順序に基づいて、前記各領域を複数の組に区分し、該組毎に、該領域に配置する液状体の配置パターンを、液状体が配置される順序に相対して大きくしたことを特徴とする吐出方法。
【請求項4】
請求項3に記載の吐出方法において、
前記各組の領域に配置される液状体の配置パターンは、それぞれ濡れ広がって、最後の組の最後の領域に液状体が配置されたときに、該最後の組の領域に配置された該液状体の配置パターンと同じになるようにしたことを特徴とする吐出方法。
【請求項5】
液晶を吐出手段にて吐出して、基板にマトリクス状に区画形成した各セルの閉ループ状のシール材に囲まれた領域に、予め定めた順序で、前記液晶を予め定め量だけ配置する液晶パネルの製造方法であって、
前記セル毎に、閉ループのシール材に囲まれた領域に配置する液晶の配置パターンを、液晶が配置される順序に相対して大きくしたことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記各セルに配置される液晶のパターンは、それぞれ濡れ広がって、最後にセルに液晶が配置されたときに、該最後のセルに配置された該液晶の配置パターンと同じになるようにしたことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記最後にセルに配置される液晶の配置パターンは、前記基板と他の基板との貼り合わせる前までに、それぞれ濡れ広がって、前記シール材に到達しないパターンであることを特徴とする液晶パネルの製造方法。
【請求項8】
液晶を吐出手段にて吐出して、基板にマトリクス状に区画形成した各セルの閉ループ状のシール材に囲まれた領域に、予め定めた順序で、前記液晶を予め定め量だけ配置する液晶パネルの製造方法であって、
前記液晶が配置される順序に基づいて、前記各セルを複数の組に区分し、該組毎に、閉ループのシール材に囲まれた部分に配置する液晶の配置パターンを、液晶が配置される順序に相対して大きくしたことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記各組のセルに配置される液晶の配置パターンは、それぞれ濡れ広がって、最後の組の最後のセルに液晶が配置されたときに、該最後の組のセルに配置された該液晶の配置パターンと同じになるようにしたことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記最後の組のセルに配置される液晶の配置パターンは、前記基板と他の基板との貼り合わせる前までに、濡れ広がって、前記シール材に到達しない配置パターンであることを特徴とする液晶パネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−145882(P2008−145882A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−335027(P2006−335027)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】