説明

吸引キャップおよびこれを備えた吸引ユニット、並びにヘッド洗浄装置、液滴吐出装置、機能液滴吐出ヘッドの洗浄方法および機能液滴吐出ヘッドのメンテナンス方法

【課題】機能液滴吐出ヘッドを損傷せず、吐出不良を解消することができる吸引キャップ等を提供する。
【解決手段】インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッド27のノズル面443に離接自在に密接し、ノズル面443に形成した吐出ノズル445に対し吸引処理を行うための吸引キャップ62であって、真空吸引機構に連なるキャップ本体625と、キャップ本体625に装着され、ノズル面443に対し、ノズル面443に形成した全吐出ノズル445のうちの一部となる複数の吐出ノズル445についてのみ吸引可能に密接する密接シール621と、を備え、密接シール621は、吸引対象となる複数の吐出ノズル445に対応する吸引開口部622と、吸引対象外となる残りの吐出ノズル445を全て封止する密接封止部623と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密接し、吐出ノズルに対し吸引処理を行うための吸引キャップおよびこれを備えた吸引ユニット、並びにヘッド洗浄装置、液滴吐出装置、機能液滴吐出ヘッドの洗浄方法および機能液滴吐出ヘッドのメンテナンス方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の吸引ユニットは、吸引キャップと、吸引キャップを機能液滴吐出ヘッドに対し離接自在に支持する昇降機構と、吸引キャップに連通する吸引ポンプと、で構成されている(例えば、特許文献1参照)。吸引キャップは、弾性部材で形成され吸引ポンプに連なるキャップ本体と、キャップ本体の上縁部に環状に設けられノズル面に形成した全ての吐出ノズルを囲繞するシールパッキンと、キャップ本体の凹部に敷設した機能液吸収材と、を有している。
吸引ユニットは、吸引キャップの直上に移動した機能液滴吐出ヘッドに対し、昇降機構を駆動し吸引キャップを機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密接した後、吸引ポンプを駆動する。これにより、全ての吐出ノズルから機能液の吸引が行われ、ノズル詰りが解消される。
【特許文献1】特開2006−272679号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、機能液滴吐出ヘッドのノズル詰り(吐出不良)には、吐出ノズル内の機能液の単なる増粘によるものの他、増粘の繰り返しで吐出ノズルの内壁に機能液の固形成分がこびり付いたものや、機能液に混入した異物が吐出ノズルにつかえてしまったもの等があり、後者のものでは、通常の吸引処理では取り除くことができない場合がある。かかる場合、吸引ポンプによる吸引力を高め、強く吸引することが考えられる。しかし、このようにするためには、吸引ポンプを定格出力の高いものに替える必要があり、またノズル面に大きな吸引力が作用し、ノズルプレートの剥がれ等、機能液滴吐出ヘッドが損傷するおそれがある。
【0004】
本発明は、吐出不良が機能液滴吐出ヘッドの一部の吐出ノズルにのみ発生することに着目してなされたものであり、機能液滴吐出ヘッドに損傷を生ずることなく、吐出不良を解消することができる吸引キャップおよびこれを備えた吸引ユニット、並びにヘッド洗浄装置、液滴吐出装置、機能液滴吐出ヘッドの洗浄方法および機能液滴吐出ヘッドのメンテナンス方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の吸引キャップは、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドのノズル面に離接自在に密接し、ノズル面に形成した吐出ノズルに対し吸引処理を行うための吸引キャップであって、真空吸引機構に連なるキャップ本体と、キャップ本体に装着され、ノズル面に対し、ノズル面に形成した全吐出ノズルのうちの一部となる複数の吐出ノズルについてのみ吸引可能に密接する密接シールと、を備えたことを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、密接シールにより、吐出不良となった吐出ノズルを含む複数の吐出ノズルに対してのみ、吸引処理を行うことができる。このため、従来のように全ての吐出ノズルを吸引する場合に比べて、全体の吸引力と同じであっても、個々の吐出ノズルに対する吸引力を高めることができる。したがって、真空吸引機構を吸引力の大きなものすることなく、機能液滴吐出ヘッドの吐出不良を解消することができる。また、ノズル面に対し、吸引する面積が小さいため、吸引によりノズルプレートが撓むことがなく、機能液滴吐出ヘッドの破損を防止することができる。
【0007】
この場合、密接シールは、吸引対象となる複数の吐出ノズルに対応する吸引開口部と、吸引対象外となる残りの吐出ノズルを全て封止する密接封止部と、を有していることが、好ましい。
【0008】
この構成によれば、密接封止部により、吸引処理を行わない吐出ノズルを封止しておくことができるため、吸引に際し、吸引処理を行わない吐出ノズルからエアーが吸い込まれてしまうことがない。また、吸引処理を行わない吐出ノズルにおけるメニスカスを適切に維持することができる。
【0009】
本発明の吸引ユニットは、上記した吸引キャップと、真空吸引機構と、機能液滴吐出ヘッドのノズル面に対し、吸引キャップを離接させる離接機構と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、他の吸引ユニットは、上記した吸引キャップと、真空吸引機構と、機能液滴吐出ヘッドのノズル面に対し、吸引キャップを離接させる離接機構と、吸引キャップを、密接面内において180°回転させる回転機構と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
これらの構成によれば、吸引開口部に対し、吸引対象となる複数の吐出ノズルを位置合せしておいて、離接機構により吸引キャップをノズル面に密着させ、真空吸引機構を駆動させることで、吸引キャップ内を負圧にして吸引を行う。吸引処理は、局所的に吸引を行えばよく、相対的に小さな吸引力を発生させれば足りる。このため、吸引力を発生させる真空吸引機構を大型化する必要がない。
また、回転機構を設けることで、吸引キャップをノズル面の長辺方向片側だけを吸引可能に形成しておけば、これを180°反転させることにより、ノズル面の全域を吸引可能範囲とすることができる。これにより、吸引キャップの大型化を抑制することができる。
【0012】
本発明のヘッド洗浄装置は、上記した吸引ユニットと、機能液滴吐出ヘッドに洗浄液を供給する洗浄液供給機構と、機能液滴吐出ヘッドに対し吸引ユニットを相対的に移動させ、吸引対象となる複数の吐出ノズルに吸引キャップを合せ込む合込み機構と、吸引ユニット、洗浄液供給機構および合込み機構を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、機能液滴吐出ヘッドに吸引キャップを合せ込んだ後、機能液滴吐出ヘッドに洗浄液を供給すると共に機能液滴吐出ヘッドに対し吸引処理を行って、機能液滴吐出ヘッドの洗浄を実施することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、一部の吐出ノズルのみを集中的に洗浄することができ、機能液滴吐出ヘッドの吐出不良を解消することができる。これにより、いったん吐出不良となった機能液滴吐出ヘッドを機能回復させることができ、その使用寿命を延ばすことができる。
【0014】
この場合、洗浄対象となる機能液滴吐出ヘッドの全吐出ノズルに対する吐出検査結果を取得する検査結果取得手段、を更に備え、制御手段は、吐出検査結果により吐出不良と判定された吐出ノズルを含む複数の吐出ノズルに対し、機能液滴吐出ヘッドの洗浄を実施することが好ましい。
【0015】
この構成によれば、検査と検査結果に基づく洗浄とを一連の処理として行うことができる。このため、より的確に且つ迅速に、機能液滴吐出ヘッドの洗浄を行うことができる。
【0016】
本発明の液滴吐出装置は、ワークに対し、機能液滴を吐出して描画を行なう機能液滴吐出ヘッドと、上記した吸引ユニットと、機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給する機能液供給機構と、機能液滴吐出ヘッドに対し吸引ユニットを相対的に移動させ、吸引対象となる複数の吐出ノズルに吸引キャップを合せ込む合込み機構と、吸引ユニット、機能液供給機構および合込み機構を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、機能液滴吐出ヘッドに吸引キャップを合せ込んだ後、機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給すると共に機能液滴吐出ヘッドに対し吸引処理を行って、機能液滴吐出ヘッドのクリーニングを実施することを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、一部の吐出ノズルに対し、クリーニングを実施することにより、機能液滴吐出ヘッドを破損させることなく吐出不良を解消することができる。このため、機能液滴吐出ヘッドの交換頻度を減少でき、液滴吐出装置の生産性向上を達成できる。
【0018】
この場合、機能液滴吐出ヘッドの全吐出ノズルに対する吐出検査結果を取得する検査結果取得手段、を更に備え、制御手段は、吐出検査結果により吐出不良と判定された吐出ノズルを含む複数の吐出ノズルに対し、機能液滴吐出ヘッドのクリーニングを実施することが、好ましい。
【0019】
この構成によれば、検査と検査結果に基づくクリーニングとを一連の処理として行うことができる。このため、より的確に且つ迅速に、機能液滴吐出ヘッドのクリーニングを実施することができる。
【0020】
本発明の機能液滴吐出ヘッドの洗浄方法は、上記した吸引キャップを用い、機能液滴吐出ヘッドに洗浄液を供給すると共に機能液滴吐出ヘッドに対し吸引処理を行って、機能液滴吐出ヘッドを洗浄することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の機能液滴吐出ヘッドのメンテナンス方法は、上記した吸引キャップを用い、機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給すると共に機能液滴吐出ヘッドに対し吸引処理を行って、機能液滴吐出ヘッドをクリーニングすることを特徴とする。
【0022】
これらの方法によれば、吐出不良を的確に解消することができるため、機能液滴吐出ヘッドの交換頻度を減少できる。さらに、機能液滴吐出ヘッドの使用寿命を延ばすことができる。なお、これら洗浄方法およびメンテナンス方法は、吐出不良の予防策として、実施するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1実施形態)
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る吸引ユニット(部分吸引ユニット)を備えた液滴吐出装置について説明する。液滴吐出装置は、インクジェットヘッドである機能液滴吐出ヘッドを用いた印刷技術により、ワークである基板に対し機能液滴を吐出し、液晶ディスプレイのカラーフィルタ等を製造するものである。
【0024】
図1に示すように、液滴吐出装置1は、機台11と、機台11に搭載されワークWに対し機能液滴を吐出する機能液滴吐出ヘッド27を搭載した描画装置12と、機能液滴吐出ヘッド27に機能液を供給する機能液供給機構13と、全吐出ノズル445に対して吐出検査を行う吐出検査装置14と、機台11上に設けられたメンテナンス装置15と、で構成されている。また、液滴吐出装置1には、各構成部品への駆動・制御用等の圧縮エアーを供給するエアー供給装置やパソコン等(図示省略)が構成され、液滴吐出装置1の各構成装置を制御する制御装置16が組み込まれている。
【0025】
描画装置12は、X軸テーブル22およびX軸テーブル22に直交するY軸テーブル23から成るXY移動機構21と、Y軸テーブル23に移動自在に取り付けられ、θ軸テーブル28を有するメインキャリッジ24と、メインキャリッジ24に垂設したヘッドユニット25と、を有している。そして、ヘッドユニット25には、サブキャリッジ26を介して、複数の機能液滴吐出ヘッド27(図示では、1個のみ記載)が搭載されている。一方、ワークWは、X軸テーブル22に位置決めされた状態で搭載されている。
【0026】
X軸テーブル22は、モータ駆動のX軸スライダ31を有し、これに吸着テーブル33およびワークθ軸テーブル34等から成るセットテーブル32を移動自在に搭載して、構成されている。同様に、Y軸テーブル23は、モータ駆動のY軸スライダ35を有し、これに上記のメインキャリッジ24を介してヘッドユニット25を移動自在に搭載して、構成されている。
【0027】
X軸テーブル22は、機台11上に直接支持される一方、Y軸テーブル23は、機台11上に立設した左右の支柱36に支持されている。X軸テーブル22とメンテナンス装置15の移動テーブル54(後述する)とは、X軸方向に相互に平行に配設されており、Y軸テーブル23は、X軸テーブル22と移動テーブル54とを跨ぐように延在している。そして、Y軸テーブル23は、これに搭載したヘッドユニット25を、X軸テーブル22の直上部に位置する描画エリア29と、移動テーブル54の直上部に位置するメンテナンスエリア37との相互間で、適宜移動させる。すなわち、Y軸テーブル23は、X軸テーブル22に導入したワークWに描画を行う場合には、ヘッドユニット25を描画エリア29に臨ませる一方、機能液滴吐出ヘッド27のメンテナンス処理を行う場合には、ヘッドユニット25をメンテナンスエリア37に臨ませる。
【0028】
図2に示すように、機能液滴吐出ヘッド27は、機能液滴を吐出するものであって、2本の接続針42を有する機能液導入部41と、機能液導入部41の下側に連なるヘッド基板43と、ヘッド基板43の下側に連なり2本のノズル列444を有するヘッド本体44と、で構成されている。接続針42は、逆止弁を介して給液チューブ132により機能液供給機構13(機能液タンク131)に接続され、機能液滴吐出ヘッド27のヘッド内流路に機能液を供給する。
【0029】
ヘッド基板43には、制御用回路配線が形成されており、ヘッド基板43の機能液導入部41側の面には、制御ケーブルが接続される2つのコネクタ433が設けられている。ヘッド本体44は、ヘッド基板43の下側に連なり各ノズル列444に対応する2つのポンプ部441と、ポンプ部441の下側に接着され、複数の吐出ノズル445を形成したノズルプレート442と、で構成されている。各ポンプ部441内には、吐出ノズル445の数に対応する圧電素子および圧力室を有しており、各圧力室は、各吐出ノズル445に連通している。ノズルプレート442は、ステンレス板等で形成されおり、そのノズル面443には、2本のノズル列444が相互に平行に列設されている。各ノズル列444は、等ピッチで並べた180個(図2(b)では模式的に表している)の吐出ノズル445で構成されており、2本のノズル列444は半ピッチずれた状態で配設されている。そして、コネクタ433に接続された制御ケーブルを介して、圧電素子に電力を印加することにより、各吐出ノズル445から機能液滴が吐出される。
【0030】
図1に示すように、機能液供給機構13は、機能液の供給源となる機能液タンク131と、機能液タンク131と機能液滴吐出ヘッド27とを接続する供給チューブ132と、供給チューブ132に介設した圧力調整弁133と、を有している。この場合、図示では、1系統で表されているが、実際には、R・G・Bの3色、3系統で構成されており、これに対応して機能液滴吐出ヘッド27(ヘッドユニット25)も、各色4個、3系統で構成されている。
【0031】
吐出検査装置14は、描画エリア29とメンテナンスエリア37との間に配設されており、ワークWに対し描画処理を行う前に、全吐出ノズル445から機能液滴を吐出させ、吐出不良の吐出ノズル445の有無を検査すると共に、不良の吐出ノズル445の特定を行う。吐出検査装置14は、吐出直後の機能液滴を撮影する観測カメラCと、撮影の際の照明となるストロボFとを有し、上記の制御装置16により、機能液滴の吐出とストロボFの発光との同期をとるようになっている。また、検査は、XY移動機構21および移動テーブル54により、ヘッドユニット25を移動しながら行われ、一回の撮影で複数(7個程度)の吐出ノズル445を撮り込むようにしている。なお、吐出不良には、不吐出、飛行曲がり、不良吐出(ミスト状吐出や低い吐出速度等)がある。
【0032】
メンテナンス装置15は、全機能液滴吐出ヘッド27に対しキャッピングおよび吸引を行う主吸引ユニット51と、吐出検査装置14により吐出不良と判定された吐出ノズル445を含む部分のみを吸引する部分吸引ユニット52(吸引ユニット)と、洗浄液を染み込ませたワイピングシート533により機能液滴吐出ヘッド27のノズル面443を払拭するワイピングユニット53と、X軸方向に並べた主吸引ユニット51、部分吸引ユニット52およびワイピングユニット53を、X軸方向に移動させる移動テーブル54と、で構成されている。主吸引ユニット51は、機能液滴吐出ヘッド27の個数に対応する個数の吸引キャップ62を有し、ヘッドユニット25に搭載した全機能液滴吐出ヘッド27に対し一括してキャッピング(封止)および吸引処理を行う。一方、部分吸引ユニット52は、後述するように単一の吸引キャップ62を有し、主吸引ユニット51やワイピングユニット53によっても機能回復しない機能液滴吐出ヘッド27に対し、部分的に吸引処理を行う。なお、請求項に言う「合込み機構」は、上記のY軸テーブル23とこの移動テーブル54と、で構成されている。
【0033】
このように構成された液滴吐出装置1は、メンテナンス装置15により機能液滴吐出ヘッド27に対し適宜メンテナンス処理を行うと共に、描画装置12によりワークWに描画処理を行うようにしている。すなわち、描画装置12は、ワークWをX軸テーブル22によりX軸方向に往動させると共に、これに同期して機能液滴吐出ヘッド27を選択的に駆動させて、ワークWに対する機能液の主走査が行われる。そして、Y軸テーブル23によりヘッドユニット25をY軸方向に副走査させた後、ワークWをX軸方向に復動させると共に、これに同期して機能液滴吐出ヘッド27を選択的に駆動させて、再度主走査が行われる。このようなワークWの往復動に伴う主走査およびヘッドユニット25の副走査を複数回繰り返すことで、ワークWに所定の描画が行われる(例えば、カラーフィルタの画素を描画する)。
【0034】
ここで、図3を参照して、特殊な構造を有する部分吸引ユニット52について説明する。図3に示すように、部分吸引ユニット52は、各機能液滴吐出ヘッド27にそれぞれ密着可能な単一の吸引キャップ62を有するキャップユニット61と、吸引キャップ62を介して機能液滴吐出ヘッド27内の機能液を吸引する真空吸引ポンプ63と、吸引キャップ62と真空吸引ポンプ63とを接続する吸引チューブ64と、吸引チューブ64の下流端に設けた廃液タンク65と、を備えている。また、部分吸引ユニット52は、キャップユニット61を昇降させ、吸引キャップ62を各機能液滴吐出ヘッド27に対し離接させる離接機構66と、これらを移動テーブル54上に支持するキャップスタンド69(図1参照)と、で構成されている。なお、真空吸引ポンプ63に代えて、エジェクタを用いるようにしてもよい。
【0035】
キャップユニット61は、吸引キャップ62と、これを支持するキャップベース68と、で構成されている。また、離接機構66は、キャップベース68の下面に接続したエアーシリンダ661と、キャップベース68の上下動を案内する一対の昇降ガイド(図示省略)と、で構成され、キャップベース68を介して吸引キャップ62を昇降させる。なお、離接機構66は、モータとリードねじとで構成してもよい。
【0036】
図3ないし図5に示すように、吸引キャップ62は、ノズル面443に密着して封止する密接シール621と、密接シール621を支持すると共に真空吸引ポンプ63に連通する皿状の凹部Dを形成したキャップ本体625と、キャップ本体625の凹部Dに連通する大気開放弁626と、キャップ本体625を上方に付勢し且つ位置規制した状態で保持するキャップホルダ627と、で構成されている。各キャップ本体625には、凹部Dに嵌合し且つシール押え629により周縁部を押さえられるようにして、密接シール621が組み込まれている。なお、大気開放弁626は、図外のアクチュエータにより開閉動作される。
【0037】
密接シール621は、機能液に対して耐薬品性を有するシリコンゴム等で構成されており、吸引対象となる複数(数個)の吐出ノズル445に対応する吸引開口部622と、吸引対象外となる残りの吐出ノズル445を全て封止する密接封止部623と、シール押え629により押えられる周縁部の被押え枠部624と、で矩形一体に形成されている(図4参照)。吸引開口部622は、密接シール621の中央に形成されており、真空吸引ポンプ63に連通する凹部Dの連通口Hに臨んでいる。すなわち、吸引キャップ62(密接封止部623)を、ノズル面443に密着すると、吸引開口部622と吸引対象となる複数の吐出ノズル445との間に、小さな吸引空間ASが形成される(図5参照)。
【0038】
図6(a)に示すように、密接封止部623は、ノズル面443のいかなる部分が吸引対象(吐出不良)となったとしても、吸引開口部622に、その吸引対象を位置合わせした際、吸引対象以外となる残りの吐出ノズル445を全て封止できるように、ノズルプレート442長の約2倍の長さに形成されている。すなわち、部分吸引ユニット52の吸引キャップ62は、主吸引ユニット51の吸引キャップ62に比べて略倍の長さを有している。
【0039】
このように構成された部分吸引ユニット52の吸引処理では、先ず、吐出検査装置14による検査結果に基づいて、Y軸テーブル23および移動テーブル54(合込み機構)を駆動して、吐出不良の吐出ノズル445が吸引キャップ62の吸引開口部622の中心にくるように、機能液滴吐出ヘッド27(ヘッドユニット25)および吸引キャップ62を移動させる。次いで、離接機構66を駆動し、吸引キャップ62を上昇させて密接シール621(密接封止部623)をノズル面443に押し付け密着させる。続いて、真空吸引ポンプ63を駆動し、吸引開口部622を介して吐出不良の吐出ノズル445を含む複数の吐出ノズル445から機能液を吸引する。
【0040】
この部分吸引では、機能液滴吐出ヘッド27にダメージを与えることなく吸引圧を高めることができるため、主吸引ユニット51により除去できなかった異物等も除去することが可能となる。また、吸引対象となる吐出ノズル445以外の吐出ノズル445を封止しておくことができるため、これらの吐出ノズル445を介して機能液滴吐出ヘッド27にエアーが吸い込まれることがない。このようにして、所定時間、吸引処理を行ったら、大気開放弁626を開弁して吸引キャップ62内の機能液を吸い出す。最後に再度、離接機構66を駆動し、吸引キャップ62を下降させ、一連の部分吸引処理を完了する。
【0041】
なお、吸引キャップ62を180°反転させる反転機構Rを別途設ければ、吸引キャップ62の長さを最小限に抑えつつ、ノズル面全範囲を吸引可能範囲とすることができる。かかる場合には、図3の仮想線部に示すように、部分吸引ユニット52をターンテーブルT上に載置し、ターンテーブルTの下部に設置された反転機構Rにより吸引キャップ62を180°反転させる構造とする。また、この場合の吸引キャップ62(密接シール621)は、図6(b)に示すように、ノズル面443の長辺方向中央から片側のみを吸引可能範囲として、密接封止部623を吸引対象範囲とは反対側に延設するように形成する。これにより、反転機構Rにより吸引キャップ62を180°反転させることで、その反対側も吸引可能範囲とすることができ、吸引キャップ62を小型化することが可能となる。
【0042】
次に、図1および図7を参照して、制御装置16による液滴吐出装置1における機能液滴吐出ヘッド27のメンテナンス方法について説明する。機能液滴吐出ヘッド27(ヘッドユニット25)は、メンテナンスエリア37内のホーム位置において、主吸引ユニット51によりキャッピングされた状態で待機している。この状態から描画処理に移行する場合、先ず、吐出検査装置14に臨ませて、全機能液滴吐出ヘッド27の全吐出ノズル445に対して吐出検査を行う(S1)。吐出検査の結果、吐出不良がない場合(OK)、機能液滴吐出ヘッド27(ヘッドユニット25)を描画エリア29に移動させて、描画処理を行う(S4)。一方、吐出不良と判定された吐出ノズル445が存在する場合(NG)、全機能液滴吐出ヘッド27に対して吸引処理(全ノズル吸引処理)を行い(S2)、さらにワイピング処理を行う(S3)。なお、吐出検査の前に、別途、吸引処理およびワイピング処理を行うようにしてもよい。
【0043】
ここで再度、上記と同様の吐出検査を行い(S1)、「OK」となった場合、描画処理に移行する(S4)。しかし、この吐出検査により「NG」となった場合、今度は、機能液滴吐出ヘッド27を部分吸引ユニット52に臨ませ、吐出不良の吐出ノズル445を含む複数の吐出ノズル445の部分吸引処理を行う(S5)。続いて、吸引処理(全ノズル吸引処理:S2)およびワイピング処理(S3)を行い、さらに吐出検査を行う(S1)。この吐出検査により、吐出不良が解消された場合(OK)は、描画処理に移行する(S4)。一方、吐出不良が解消されない場合(NG)は、機能液滴吐出ヘッド27を廃棄処分とする(S6)。すなわち、ヘッドユニット25を交換する。
【0044】
以上の部分吸引ユニット52を備えた液滴吐出装置1によれば、一部の吐出ノズル445を吸引するようにしているため、従来の全吐出ノズル445を吸引する場合に比べて、単位面積当りの吸引力を高めることができ、全吐出ノズル445を吸引の際には解消不可能であったノズル詰り等を解消することができる。しかも、部分吸引となるため、機能液滴吐出ヘッド27の破損を防止することができる。また、従来の全吐出ノズル445を吸引する場合に比べて、機能液の吸引流量を最小限に止めることができ、高価な機能液を用いる場合には、機能液の無駄な消費を抑えることができる。また、上記吸引空間ASに対してのみ吸引処理を行うため、全体として発生させる吸引力を低く抑えることができ、大きな真空吸引ポンプ63を必要としない。その結果、機能液滴吐出ヘッド27の交換頻度を減少でき、液滴吐出装置1の生産性向上を達成することができる。
【0045】
(第2実施形態)
次に、図8および図9を参照して、本発明の一実施形態に係る吸引ユニット(部分吸引ユニット52)を備えたヘッド洗浄装置7について説明する。ヘッド洗浄装置7は、機能液により単品で吐出検査された機能液滴吐出ヘッド27に対し、そのヘッド内部流路45に洗浄液を通液して、機能液滴吐出ヘッド27を洗浄するものであり、洗浄後の機能液滴吐出ヘッド27は、ヘッドユニット25の組立装置に供給される。
【0046】
ヘッド洗浄装置7は、セットされた機能液滴吐出ヘッド27のヘッド内部流路45に洗浄液を通液して機能液滴吐出ヘッド27を洗浄する洗浄装置本体71と、洗浄装置本体71に洗浄液を供給する洗浄液供給機構72と、各構成装置を制御する洗浄制御装置(図示省略)と、で構成されている。なお、機能液滴吐出ヘッド27は、第1実施形態と同様の吐出検査装置14により吐出検査される。
【0047】
洗浄装置本体71は、単一の機能液滴吐出ヘッド27をセットすると共に、セットした機能液滴吐出ヘッド27をY軸方向に移動させるヘッド移動テーブル711と、ヘッド移動テーブル711の下方に配置され、機能液滴吐出ヘッド27のノズル面443全体から洗浄液を吸引する主吸引ユニット51と、ヘッド移動テーブル711の下方に配置され、吐出検査により吐出不良と判定された機能液滴吐出ヘッド27につい洗浄液の吸引を行う部分吸引ユニット52(吸引ユニット)と、主吸引ユニット51および部分吸引ユニット52を搭載して、これらをX軸方向に移動させるユニット移動テーブル55と、で構成されている。
【0048】
主吸引ユニット51は、単一の機能液滴吐出ヘッド27に対応する吸引キャップ62を有し、その他の基本構成・動作は第1実施形態で記載のものと同様である。部分吸引ユニット52の構成・動作は、第1実施形態で記載のものと同様である。但し、この場合には、第1実施形態と異なり、主吸引ユニット51と部分吸引ユニット52とは、共有の廃液タンク65を有し、吸引チューブ64に介設した流路切替バルブBにより、廃液の流れを切替え得るようになっている。
【0049】
なお、請求項に言う「合込み機構」は、上記のヘッド移動テーブル711とユニット移動テーブル55と、で構成されている。したがって、部分吸引ユニット52の吸引処理では、吐出検査による検査結果に基づいて、ヘッド移動テーブル711およびユニット移動テーブル55(合込み機構)を駆動して、吐出不良の吐出ノズル445が吸引キャップ62の吸引開口部622の中心にくるように、機能液滴吐出ヘッド27および吸引キャップ62を移動させる。
【0050】
洗浄液供給機構72は、洗浄液の供給源となる洗浄液タンク721と、洗浄液タンク721と機能液滴吐出ヘッド27との接続部材であるジョイント724と、洗浄液タンク721から機能液滴吐出ヘッド27に洗浄液を導く洗浄液供給チューブ725と、洗浄液タンク721とジョイント724との間に介設された大気開放切替バルブ726と、大気開放切替バルブ726の上流に介設された開閉バルブ727と、で構成されている。洗浄液タンク721は、第1洗浄液(機能液溶媒)を貯留する第1洗浄タンク722と、第2洗浄液(アルコール(エタノール))を貯留する第2洗浄タンク723と、で構成されている。また、洗浄液タンク721は、洗浄パターンに応じ、洗浄液供給チューブ725に介設された開閉バルブ727で洗浄液を切替えるようになっている。
【0051】
本実施形態の洗浄パターンは、先ず真空吸引ポンプ63を駆動して、第1洗浄タンク722から第1洗浄液を導入し、機能液滴吐出ヘッド27に通液する。そして、大気開放切替バルブ726を大気開放して第1洗浄液を完全に抜き取った後、再度、真空吸引ポンプ63駆動して、第2洗浄タンク723から第2洗浄液を導入し、機能液滴吐出ヘッド27に通液する。最後に、大気開放切替バルブ726を大気開放し、第2洗浄液を完全に抜き取って、洗浄作業を完了する。
【0052】
次に図8および図9を参照して、洗浄制御装置によるヘッド洗浄装置7における機能液滴吐出ヘッド27の洗浄方法について説明する。実施形態のヘッド洗浄装置7は、2つの洗浄機能を有している。すなわち、ヘッドユニット25の組立装置に供給するために、吐出検査(S1)により良品とされた機能液滴吐出ヘッド27に、主吸引ユニット51を用いて洗浄を行う機能(S2)と、吐出検査(S1)により不良品(吐出不良)とされた機能液滴吐出ヘッド27の機能回復を図るために、部分吸引ユニット52を用いて洗浄を行う機能(S5)とがある。後者の洗浄では、洗浄後に再度吐出検査を行い、機能回復を確認する。
【0053】
この部分吸引ユニット52による洗浄では、上述のように、ヘッド移動テーブル711およびユニット移動テーブル55(合込み機構)を駆動して、吐出不良の吐出ノズル445が吸引キャップ62の吸引開口部622の中心にくるように、機能液滴吐出ヘッド27および吸引キャップ62を移動させる。次に、吸引キャップ62を上昇させ機能液滴吐出ヘッド27に密接させた後、部分吸引ユニット52に臨ませ、吐出不良の吐出ノズル445を含む複数の吐出ノズル445の部分吸引処理を行う(S5)。
【0054】
続いて、吐出検査を行い(S1)、吐出不良が解消された場合(OK)は、機能液滴吐出ヘッド27に対して吸引処理(全ノズル吸引処理)を行い(S2)、その後、機能液滴吐出ヘッド27は、ヘッドユニット25の組立装置に供給される。一方、吐出不良が解消されない場合(NG)は、機能液滴吐出ヘッド27を廃棄処分とする(S6)。
【0055】
以上の部分吸引ユニット52を備えたヘッド洗浄装置7によれば、一部の吐出ノズル445のみを集中的に洗浄することができ、機能液滴吐出ヘッド27の吐出不良を解消することができる。これにより、いったん吐出不良となった機能液滴吐出ヘッド27の機能を回復させることができ、その使用寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態に係る液滴吐出装置の平面模式図である。
【図2】液滴吐出装置に搭載した機能液滴吐出ヘッドの表裏外観斜視図である。
【図3】部分吸引ユニットの概念断面図である。
【図4】部分吸引ユニットの吸引キャップの外観斜視図である。
【図5】部分吸引ユニットの吸引キャップの概念断面図である。
【図6】機能液滴吐出ヘッドと部分吸引ユニットの吸引キャップの密接シールとの位置関係を模式的に表した図である。
【図7】機能液滴吐出ヘッドのクリーニング方法のフローチャートである。
【図8】ヘッド洗浄装置の洗浄液供給機構、主吸引ユニットおよび部分吸引ユニットの概念図である。
【図9】ヘッド洗浄装置による機能液滴吐出ヘッドの洗浄方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
1・・・液滴吐出装置 7・・・ヘッド洗浄装置 13・・・機能液供給機構 14・・・吐出検査装置 16・・・制御装置 23・・・Y軸テーブル 27・・・機能液滴吐出ヘッド 52・・・部分吸引ユニット 54・・・移動テーブル 55・・・ユニット移動テーブル 62・・・吸引キャップ 63・・・真空吸引ポンプ 66・・・離接機構 72・・・洗浄液供給機構 443・・・ノズル面 445・・・吐出ノズル 621・・・密接シール 622・・・吸引開口部 623・・・密接封止部 625・・・キャップ本体 711・・・ヘッド移動テーブル R・・・反転機構 W・・・ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドのノズル面に離接自在に密接し、前記ノズル面に形成した吐出ノズルに対し吸引処理を行うための吸引キャップであって、
真空吸引機構に連なるキャップ本体と、
前記キャップ本体に装着され、前記ノズル面に対し、前記ノズル面に形成した全吐出ノズルのうちの一部となる複数の吐出ノズルについてのみ吸引可能に密接する密接シールと、を備えたことを特徴とする吸引キャップ。
【請求項2】
前記密接シールは、吸引対象となる前記複数の吐出ノズルに対応する吸引開口部と、吸引対象外となる残りの吐出ノズルを全て封止する密接封止部と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の吸引キャップ。
【請求項3】
請求項1に記載の吸引キャップと、
前記真空吸引機構と、
前記機能液滴吐出ヘッドのノズル面に対し、前記吸引キャップを離接させる離接機構と、を備えたことを特徴とする吸引ユニット。
【請求項4】
請求項2に記載の吸引キャップと、
前記真空吸引機構と、
前記機能液滴吐出ヘッドのノズル面に対し、前記吸引キャップを離接させる離接機構と、
前記吸引キャップを、密接面内において180°回転させる回転機構、とを更に備えたことを特徴とする吸引ユニット。
【請求項5】
請求項3または4に記載の吸引ユニットと、
前記機能液滴吐出ヘッドに洗浄液を供給する洗浄液供給機構と、
前記機能液滴吐出ヘッドに対し前記吸引ユニットを相対的に移動させ、吸引対象となる前記複数の吐出ノズルに前記吸引キャップを合せ込む合込み機構と、
前記吸引ユニット、前記洗浄液供給機構および前記合込み機構を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記機能液滴吐出ヘッドに前記吸引キャップを合せ込んだ後、前記機能液滴吐出ヘッドに洗浄液を供給すると共に前記機能液滴吐出ヘッドに対し吸引処理を行って、前記機能液滴吐出ヘッドの洗浄を実施することを特徴とするヘッド洗浄装置。
【請求項6】
洗浄対象となる機能液滴吐出ヘッドの全吐出ノズルに対する吐出検査結果を取得する検査結果取得手段、を更に備え、
前記制御手段は、前記吐出検査結果により吐出不良と判定された吐出ノズルを含む前記複数の吐出ノズルに対し、前記機能液滴吐出ヘッドの洗浄を実施することを特徴とする請求項5に記載のヘッド洗浄装置。
【請求項7】
ワークに対し、機能液滴を吐出して描画を行なう機能液滴吐出ヘッドと、
請求項3または4に記載の吸引ユニットと、
前記機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給する機能液供給機構と、
前記機能液滴吐出ヘッドに対し前記吸引ユニットを相対的に移動させ、吸引対象となる前記複数の吐出ノズルに前記吸引キャップを合せ込む合込み機構と、
前記吸引ユニット、前記機能液供給機構および前記合込み機構を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記機能液滴吐出ヘッドに前記吸引キャップを合せ込んだ後、前記機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給すると共に前記機能液滴吐出ヘッドに対し吸引処理を行って、前記機能液滴吐出ヘッドのクリーニングを実施することを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項8】
前記機能液滴吐出ヘッドの全吐出ノズルに対する吐出検査結果を取得する検査結果取得手段、を更に備え、
前記制御手段は、前記吐出検査結果により吐出不良と判定された吐出ノズルを含む前記複数の吐出ノズルに対し、前記機能液滴吐出ヘッドのクリーニングを実施することを特徴とする請求項7に記載の液滴吐出装置。
【請求項9】
請求項1または2に記載の吸引キャップを用い、
前記機能液滴吐出ヘッドに洗浄液を供給すると共に前記機能液滴吐出ヘッドに対し吸引処理を行って、前記機能液滴吐出ヘッドを洗浄することを特徴とする機能液滴吐出ヘッドの洗浄方法。
【請求項10】
請求項1または2に記載の吸引キャップを用い、
前記機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給すると共に前記機能液滴吐出ヘッドに対し吸引処理を行って、前記機能液滴吐出ヘッドをクリーニングすることを特徴とする機能液滴吐出ヘッドのメンテナンス方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−214415(P2009−214415A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−60503(P2008−60503)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】