営業活動支援システム、営業活動支援方法及びコンピュータプログラム
【課題】本発明の営業活動支援システムは、顧客に生じたイベントを地図上に配置させ、かつ、訪問ルートを自動生成することにより、営業活動の効率を高める。
【解決手段】イベント情報検出部2Aは、指定された条件に基づいて、顧客情報記憶部3Aを検索することにより、「大口入金」等のイベントを検出する。イベント配置地図生成部2Bは、イベントに関する顧客の位置に、そのイベントを示すマークを配置させて、イベント配置地図8を作成する。イベント関係検出部2Cは、法人顧客とその法人の社員である個人顧客のイベントとの関係を検出し、イベント配置マップ8のイベント説明部8Bに表示させる。訪問ルート生成部4は、顧客と商談可能であると予測される時間やルート生成条件に基づいて、訪問ルートを生成し、イベント配置地図8に表示させる。
【解決手段】イベント情報検出部2Aは、指定された条件に基づいて、顧客情報記憶部3Aを検索することにより、「大口入金」等のイベントを検出する。イベント配置地図生成部2Bは、イベントに関する顧客の位置に、そのイベントを示すマークを配置させて、イベント配置地図8を作成する。イベント関係検出部2Cは、法人顧客とその法人の社員である個人顧客のイベントとの関係を検出し、イベント配置マップ8のイベント説明部8Bに表示させる。訪問ルート生成部4は、顧客と商談可能であると予測される時間やルート生成条件に基づいて、訪問ルートを生成し、イベント配置地図8に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、営業活動支援システム、営業活動支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
各種商品やサービスを販売するために種々の営業活動が行われる。顧客を訪問する担当者(営業員)の活動を支援するために、担当者の現在位置または訪問経路上の近傍に位置する顧客を抽出して、地図上に表示させる技術が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−275553号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記文献に記載の技術では、営業担当者の位置や訪問経路上に位置する新規顧客を地図上に表示させることができる。しかし、顧客に生じる各種イベントを地図上に表示させることができないため、使い勝手が低い。また、例えば、地方銀行等の場合は、法人とその法人の従業員との両方を同一の営業担当者が担当することが多い。この場合、担当者がある目的をもって法人を訪問したときに、ついでに従業員も訪問すれば効率的である。しかし、従来技術では、従業員に関するイベントと法人に関するイベントとを対応付けて可視化することができない。さらに、従来技術では、訪問予定の個人客の周辺にどのような見込み客が存在するのかを知ることができない。また、従来技術では、顧客に生じる各種イベントに対応させて、訪問ルートを生成することができない。
【0004】
そこで、本発明の目的は、営業担当者の活動をコンピュータ装置を用いて支援することができるようにした営業活動支援システム、営業活動支援方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の他の目的は、第1顧客に生じる第1イベントと第2顧客に生じる第2イベントとを対応付けて出力することができるようにした営業活動支援システム、営業活動支援方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の更なる目的は、後述する実施形態の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決すべく、本発明の第1観点に従う営業活動支援システムは、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶する顧客情報記憶部と、顧客関連情報に基づいて、顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出部と、検出されたイベントを顧客の位置に対応付けて地図上に配置することにより、イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成部と、イベント配置地図を出力する出力部と、イベントに対応する顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成部とを備え、イベント配置地図生成部は、生成される前記訪問ルートを含んでイベント配置地図を生成する、ことを特徴とする。
【0006】
イベントに対応する顧客と商談可能な時間を予測するための商談可能時間予測部を備え、訪問ルート生成部は、予測された商談可能時間に基づいて訪問ルートを生成することもできる。
【0007】
訪問ルートを生成するためのルート生成条件を記憶する記憶部を備え、訪問ルート生成部は、ルート生成条件に基づいて訪問ルートを生成することもできる。
【0008】
顧客が所定のウェブサイトを利用した履歴を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部を備え、商談可能時間予測部は、利用履歴情報に基づいて、商談可能な時間を予測することもできる。
【0009】
顧客と営業担当者との商談履歴を示す商談履歴情報を記憶する商談履歴情報記憶部を備え、商談可能時間予測部は、商談履歴情報に基づいて、商談可能な時間を予測することもできる。
【0010】
第1顧客に対応する第2顧客を検出し、第1顧客に生じる第1イベントと第2顧客に生じる第2イベントとを対応付けて出力するイベント関係検出部をさらに備えてもよい。第1顧客及び第2顧客は、法人または個人のいずれであってもよい。即ち、第1顧客が法人であり、第2顧客が個人である場合と、第1顧客及び第2顧客のいずれもが個人である場合と、第1顧客及び第2顧客のいずれもが法人である場合とがある。さらに、第1顧客が個人であり、第2顧客が法人の場合もあり得る。「第1顧客に対応する第2顧客」とは、例えば、第1顧客と第2顧客の距離が所定範囲にある場合(第1顧客の所在地で第2顧客が勤務する場合や、第1顧客と第2顧客が近所の場合等)、第1顧客と第2顧客との間に雇用関係や取引関係等の所定の関係が存在する場合等を挙げることができる。
【0011】
それぞれ重要度の異なる複数種類のイベントが予め設定されており、イベント検出部は、複数種類のイベントのうちいずれのイベントが顧客に生じたかを検出してもよい。
【0012】
イベント検出部は、顧客関連情報からイベント配置地図の生成に必要な第1情報を抽出する第1情報抽出部と、第1情報のうち予め指定されるイベント条件に合致する第2情報のみを抽出する第2情報抽出部と、を備えてもよい。
【0013】
イベント検出部は、顧客に対する営業活動の活発度に基づくイベントも検出することができる。
【0014】
本発明の第2観点に従う営業活動支援システムは、サーバ装置と、該サーバ装置に接続される端末装置と、サーバ装置に接続されるデータ供給装置とを備える営業活動支援システムであって、データ供給装置は、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶しており、サーバ装置は、データ供給装置から取得される顧客関連情報に基づいて、顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出部と、検出されたイベントを顧客の位置に対応付けて地図上に配置することにより、イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成部と、イベントに対応する顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成部と、を備えており、イベント配置地図生成部は、訪問ルートを含んでイベント配置地図を生成する。
【0015】
本発明の第3観点に従うコンピュータプログラムは、端末装置及びデータ供給装置にそれぞれ接続されるサーバ装置を、営業活動支援装置として機能させるためのコンピュータプログラムであって、データ供給装置は、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶しており、サーバ装置を、データ供給装置から取得される顧客関連情報に基づいて、顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出機能と、検出されたイベントを顧客の位置に対応付けて地図上に配置させ、イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成機能と、イベント配置地図を出力させる出力機能と、イベントに対応する顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成機能と、としてそれぞれ機能させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施形態の全体構成を模式的に示す概念図である。より詳細な構成はさらに後述する。本実施形態では、営業活動支援システムの一例として、いわゆる外回りを担当する銀行員の活動を支援するためのシステムを説明する。しかし、本発明は、銀行関係の営業活動に限定されず、種々の営業活動の支援にも用いることができる。
【0017】
営業活動支援システム1は、例えば、サーバコンピュータのようなコンピュータ装置を用いて構成される。図1に示す営業活動支援システム1(以下、支援システム1)は、例えば、イベント情報検出部2Aと、イベント配置地図生成部2Bと、イベント関係検出部2Cと、出力部2Dと、顧客情報記憶部3Aと、地図情報記憶部3Bと、訪問ルート生成部4と、商談可能時間予測部5と、ルート生成条件記憶部6と、スケジュール情報記憶部7とを、を備える。
【0018】
支援システム1は、いわゆるASP(Application Service Provider)として構築され、後述するイベント配置地図8等の情報をユーザに提供する。つまり、各銀行の各銀行員は、パーソナルコンピュータや携帯情報機器等の端末からインターネット等の通信ネットワークを介して支援システム1にログインし、イベント配置地図8等を入手できる。なお、各銀行毎に、支援システム1を設ける構成でもよい。
【0019】
顧客情報記憶部3Aは、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶する。顧客関連情報としては、例えば、その顧客の個人情報と、その顧客の取引情報、その顧客に対する営業活動に関する情報等を挙げることができる。
【0020】
顧客の個人情報には、例えば、顧客の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、年齢、性別、勤務先、家族構成が含まれる。顧客の取引情報には、例えば、口座残高、残高の変化、金融商品の購入履歴等が含まれる。顧客に対する営業活動の情報には、例えば、営業担当者が顧客に接触した履歴、顧客の対応、受注確度等が含まれる。
【0021】
顧客関連情報には、上述した各項目以外の他の項目を含ませることができるし、逆に、上述した各項目のうち一部の項目を除外することもできる。支援システム1の利用者が販売しようとする商品またはサービスの特性等に応じて、顧客関連情報に含ませる項目を適宜設定できる。なお、後述の実施例に示すように、顧客情報記憶部3Aは、支援システム1の外部に設けてもよい。また、例えば、営業活動管理用データベース、顧客管理データベース、取引管理データベース等のように複数のデータベースから顧客情報記憶部3Aを構成してもよい。
【0022】
地図情報記憶部3Bには、少なくとも営業活動が行われる地域を含む地図情報が記憶されている。なお、支援システム1は、営業活動の行われる地域を含む地図情報を利用できればよく、支援システム1内に地図情報を保持する必要はない。支援システム1は、例えば、地図情報を提供するウェブサーバから地図情報を取得するための機能(API:Application Program Interface)を備えることにより、支援システム1の外部から地図情報を取得することができる。
【0023】
「イベント検出部」としてのイベント情報検出部2Aは、入力される検索条件に基づいて、顧客に生じる各種のイベントをそれぞれ検出する。イベントとは、営業活動に役立つ出来事を意味し、例えば、ライフイベント、取引イベント、市場イベントに分類することができる。
【0024】
ライフイベントとは、顧客の生活や人生に関するイベントである。ライフイベントとしては、例えば、結婚、住宅購入、転職、自家用車購入等が挙げられる。取引イベントとは、営業担当者の属する組織(本実施例では、銀行)と顧客との間で行われる各種取引に関するイベントである。取引イベントとしては、例えば、定期預金が満期、国債が満期、マイカーローンが完済(あるいはマイカーローンが所定年数に達した)、所定金額以上の大口入金があった等が挙げられる。市場イベントとは、金融市場や証券市場等の外部環境で生じるイベントを意味する。市場イベントとしては、例えば、株価が所定値以上上昇または下降した、投資信託が所定値以上上昇または下降した、公定歩合の変化、為替レートが所定値以上変動した等が挙げられる。なお、各取引イベントのうち少なくとも一つ以上の取引イベントは、その契約内容に基づいて、事前に検出することができる。つまり、例えば、定期預金が満期であることを示すイベントは、実際の満期日よりも所定期間だけ前に発生させて地図に表示させることができる。これにより、営業担当者は、早めに営業活動を行うことができる。
【0025】
イベント配置地図生成部2Bは、イベント情報検出部2Aによって検出されたイベントを、顧客の位置(イベントの発生位置)に応じて、地図情報記憶部3Bから取得した地図上に配置する。これにより、イベント配置地図生成部2Bは、顧客のイベントが配置された地図8を生成する。
【0026】
出力部2Dは、イベント配置地図生成部2Bによって生成されたイベント配置地図8を、出力装置に出力させる。出力装置としては、例えば、ディスプレイ装置やプリンタ装置等を挙げることができる。つまり、イベント配置地図は、ディスプレイ装置に表示されたり、印刷用紙に印刷される。また、出力装置として、例えば、携帯電話、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、携帯式プリンタ等を用いることができる。
【0027】
イベント関係検出部2Cは、例えば、法人顧客(第1顧客)に関する法人イベント(第1イベント)と、その法人顧客に属する個人顧客(第2顧客)に関する個人イベント(第2イベント)との関係を検出する。なお、これは一例であって、第1顧客及び第2顧客のいずれもが個人顧客の場合もあるし、第1顧客及び第2顧客のいずれもが法人顧客の場合もある。さらに、第1顧客が個人顧客であり、第2顧客が法人顧客の場合もある。ここでは、第1顧客が法人顧客であり、第2顧客がその法人の従業員である場合を例に挙げて説明する。
【0028】
イベント関係検出部2Cは、法人顧客に関連する個人顧客のイベントを抽出する。法人イベントには、法人顧客の訪問目的も含まれる。訪問目的としては、例えば、集金、提案、相談、挨拶、新規開拓、深耕等を挙げることができる。深耕とは、既存の法人顧客におけるシェアを増大させるための営業活動である。イベント関係検出部2Cにより、営業担当者が訪問しようとする法人顧客について、その法人顧客に属する個人顧客のイベントが検出されて表示される。
【0029】
訪問ルート生成部4は、検出された各イベントに対応する顧客を訪問するための、訪問ルートを生成する。訪問ルート生成部4は、後述のように、例えば、スケジュール情報記憶部7に記憶されているスケジュールや、顧客と商談可能であると予測される時間、あるいは、予め入力される条件に基づいて、各イベントに対応する顧客を訪問するためのルートを生成する。生成される訪問ルートは、出力部2Dにより、イベント地図8に含められて出力される。
【0030】
商談可能時間予測部5は、営業担当者が顧客に商談可能な時間(時間帯)を予測するものである。商談可能時間予測部5は、例えば、顧客が銀行のウェブサイトにアクセスした履歴や、営業担当者が顧客と面談または電話で商談を行った履歴等に基づいて、各顧客に面談可能な時間(時間帯)を予測する。
【0031】
ルート生成条件記憶部6は、訪問ルートを生成するための条件を記憶する。ルート生成条件は、例えば、営業担当者により設定される。あるいは、営業担当者を管理する管理職が、営業担当者用のルート生成条件を設定してもよい。ルート生成条件としては、例えば、「所定金額以上の大口入金イベントがあった顧客を優先して訪問する」、「所定数以上のイベントが発生している地域を優先して訪問する」、「訪問頻度の低下している顧客を訪問する」、「所定金額以上のイベントが所定数以上発生している地域を訪問する」等のように設定することができる。
【0032】
スケジュール情報記憶部7は、各営業担当者のスケジュールをそれぞれ記憶する。スケジュールは、営業担当者によって作成することができる。
【0033】
イベント配置地図8の構成例を説明する。イベント配置地図8は、例えば、マップ部8Aと、イベント説明部8Bとを含んで構成することができる。マップ部8Aには、営業担当者により自動的にまたは手動操作で指示された範囲の地図が表示されている。地図には、イベントを示すマーク(図1中の逆三角形印)が表示される。また、本実施形態では、表示された各イベントのうち選択されたイベント間を結ぶ、訪問ルートを表示させることができる。
【0034】
マップ部8Aには、営業担当者によって予め指定された範囲の地図を表示させることができる。あるいは、営業担当者の現在位置に関する情報を用いて、営業担当者の現在位置を中心とする所定範囲内の地図を表示させることもできる。
【0035】
イベント説明部8Bでは、例えば、法人顧客の名称と、各法人顧客に属する個人顧客のうちイベントの発生した個人顧客の氏名と、その個人顧客に生じたイベントの内容とが、関係づけられて表示される。なお、紙面の都合上、図1では省略しているが、例えば、訪問目的、法人顧客との折衝の履歴、取引の履歴等を表示させることもできる。また、イベント説明部8Bには、マップ部8A内に表示される訪問ルートに対応する、スケジュールを表示させることができる。
【0036】
マップ部8A内には、イベント説明部8Bに表示されているA社を示すマークMaと、B社を示すマークMbとがそれぞれ黒い逆三角形印で示されている。さらに、別の法人顧客または個人顧客に関するイベントが白い逆三角形印で示されている。つまり、支援システム1は、ある顧客のイベントを中心として、そのイベント発生地の周辺に位置する他のイベントも自動的に検出し、地図上に表示させることができる。
【0037】
営業担当者は、A社とB社のいずれか一方を訪問しようとする場合、イベント配置地図8を用いて、A社とB社のいずれを訪問すべきかを判断することができる。例えば、マップ部8Aに注目すると、A社を示すマークMaの近傍には、他のイベントを示すマークが3個表示されている。
【0038】
つまり、A社の近傍には、比較的訪問し易い法人顧客または個人顧客が少なくとも3つ存在することを意味する。これに対し、B社を示すマークMbの近傍には、他のイベントを示すマークが1つだけ表示されている。従って、A社とB社のいずれか一社を選ぶとするなら、「ついでの訪問」が可能な他の顧客数の多いA社を選択する方が、営業活動の効率は高くなる。
【0039】
営業担当者は、イベント説明部8Bに表示されている情報を利用して、A社とB社のいずれを訪問すべきかを判断することもできる。イベント説明部8Bには、A社の従業員に生じているイベントやB社の従業員に生じているイベント等が表示されている。営業担当者は、各社の従業員のイベントを比較考量し、訪問先を決定することができる。訪問ルート生成部4は、訪問先が決定された後、営業担当者の指示により、訪問ルートを生成してマップ部8Aに表示させることができる。
【0040】
以上、訪問スケジュールが未作成の場合において、営業担当者が、イベント配置地図8を利用する様子を述べた。しかし、訪問スケジュールが既に作成されている場合でも、営業担当者は、イベント配置地図8を利用して営業活動を効率化することができる。
【0041】
例えば、午前中にA社を訪問し、同日の午後にB社を訪問することが決定されている場合、営業担当者は、A社からB社に移動するための移動時間等を考慮して、スケジュールの隙間を埋めることができる。例えば、営業担当者は、隙間時間を利用して、A社周辺の他の顧客(マップ部8A内の白い逆三角形印)を予約無しで訪問することを予定したり、あるいは、A社の従業員のうちイベントが発生している従業員への挨拶回りを予定することができる。訪問ルート生成部4は、営業担当者の指示に応じて、選択された訪問先(イベントの発生している顧客)を訪問するためのルートを生成し、マップ部8Aに表示させることができる。
【0042】
なお、上記の例では、イベント配置マップ8を用いて、法人顧客A社及び法人顧客B社のいずれを訪問すべきかについて判断する場合を説明した。しかし、実際には、法人顧客間で訪問の是非を悩む場合よりも、個人顧客間でいずれを先に訪問すべきか悩む場合の方が多いと考えられる。図1に示すマークMaを個人顧客A氏のイベント、マークMbを個人顧客B氏のイベントであるとそれぞれ仮定すると、営業担当者は、A氏とB氏のいずれか一方を訪問しようとする場合、イベント配置地図8を用いて、A氏とB氏のいずれを訪問すべきかを判断することができる。例えば、A氏を示すマークMaの近傍には、他のイベントを示すマークが3個表示されている。つまり、A氏の近傍には、訪問の口実にできるイベントを有する顧客が少なくとも3人存在することを意味する。これに対し、B氏の周辺には、訪問の口実にできるイベントを有する顧客が1人しかいない。従って、営業担当者は、例えば、訪問件数の大小を優先する場合、B氏よりもA氏を優先して訪問することを決定することができる。
【0043】
このように本実施形態によれば、イベントを割り付けて構成されるイベント配置地図8を用いることにより、営業担当者の活動する地域で生じている種々のイベントを「面」として把握し、管理することができる。従って、営業担当者の営業活動の効率を高めることができる。例えば、支援システム1は、手動または自動で選択される特定の顧客を中心として、その特定顧客の周辺に位置する他の顧客のイベントを地図上に表示させることができる。従って、営業担当者は、訪問予定先の顧客の周辺に分布する見込み客を容易に把握することができ、営業活動に役立たせることができる。
【0044】
さらに、本実施形態では、選択される各イベントを訪問するための訪問ルートを自動的に生成して、マップ部8Aに表示させる。従って、営業担当者は、訪問ルートに基づいて効率的に顧客を訪問することができる。
【0045】
また、本実施形態では、例えば、スケジュール、ルート生成条件、商談可能時間という要素の全部または少なくとも一部を考慮して、訪問ルートを生成できる。従って、複数の地点を単純に結ぶだけではなく、商談の機会が高まるように訪問ルートを生成することができる。
【0046】
また、本実施形態では、法人顧客に関連する個人顧客(従業員等)のイベントを関連付けて可視化することができるため、訪問先の法人顧客において接触すべき個人顧客を見逃す可能性を低下させ、受注機会を増大させることができる。特に、銀行等のような同一の営業担当者が法人顧客及び個人顧客の両方を担当する業種の場合に、法人顧客及び個人顧客を効率的に訪問することができ、営業活動に役立てることができる。
【0047】
つまり、本実施形態では、マップ部8Aによって担当地域のイベントを面として管理することができ、さらに、イベント説明部8Bによって階層関係にある各イベントを可視化することができる。従って、本実施形態のイベント配置地図8によって、営業担当者の担当地域の各イベントを立体的に管理して把握することができる。以下、本実施形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0048】
図2は、営業活動支援システム10の全体構成を示す説明図である。営業活動支援システム10(以下、支援システム10)は、例えば、営業活動支援サーバ100と、データ供給部20と、スケジューラ30と、地図データ記憶部40と、LAN(Local Area Network)端末50と、無線基地局60と、携帯端末70とを備えることができる。
【0049】
先に図1との対応関係を説明する。支援システム10は図1中の支援システム1に、データ供給部20は図1中の顧客情報記憶部3Aに、地図データ記憶部40は図1中の地図情報記憶部3Bに、EBMエンジン130及びデータベース部120は図1中のイベント情報検出部2A及びイベント関係検出部2Cに、MAP−EBMエンジン150は図1中のイベント配置地図生成部2B及び出力部2Dに、それぞれ該当する。訪問ルート生成部161は図1中の訪問ルート生成部4に、商談可能時間予測部162は図1中の商談可能時間予測部5に、ルート生成条件記憶部163は図1中のルート生成条件記憶部6に、それぞれ対応する。
【0050】
営業活動支援サーバ100(以下、支援サーバ100)の構成は、後述する。データ供給部20は、例えば、銀行や証券会社、保険会社等の支援システム10を使用する企業(以下、システム利用企業とも呼ぶ)が既に有しているデータを、支援サーバ100に供給する装置である。
【0051】
データ供給部20から供給されるデータとしては、例えば、各顧客(法人顧客及び個人顧客の両方を含む)の取引関係のホストデータ21と、顧客の個人情報や営業担当者の接触履歴等を含むCRMデータ22と、各顧客の資産状況等を時系列で保持するM−CIFデータ23とを挙げることができる。なお、データ21〜23の種類は一例であって、本発明はこれに限定されない。
【0052】
スケジューラ30は、営業担当者が顧客を訪問するためのスケジュール(訪問予定)を記憶する。営業担当者は、MAP−EBMエンジン150から取得した情報に基づいて、スケジュールを作成することができる。地図データ記憶部40は、少なくとも営業活動が行われる地域を含む地図データを記憶するものである。しかし、上述のように、支援システム10が地図データを保持している必要はなく、地図サービスを提供するウェブサイトから地図データを取得できる機能を備えていれば足りる。
【0053】
LAN端末50は、例えば、システム利用企業の営業所等に配置されているコンピュータ端末である。営業担当者は、LAN端末50を用いて、支援サーバ100にログインすることにより、自分の担当する地域及び顧客に関するイベントマップ(図5のG10や図6のG20)を利用することができる。
【0054】
携帯端末70は、例えば、携帯電話や携帯情報端末、電子手帳等のように構成されるコンピュータ端末である。携帯端末70は、例えば、移動体通信や無線LAN等の通信を制御する無線基地局60を介して、支援サーバ100にアクセス可能である。営業担当者は、携帯端末70を用いることにより、外出先から支援サーバ100にアクセスして、イベントマップを入手することができる。携帯端末70を用いることにより、営業担当者は、その場でイベント発生状況を直ちに確認することができる。例えば、顧客が不在のため訪問先で時間が余ってしまった場合でも、営業担当者は、携帯端末70を用いて支援サーバ100にアクセスすることにより、近場の訪問可能な顧客イベントを確認し、臨機応変に訪問することができる。営業担当者は、外出先において最新のイベント状況を適宜確認できるため、新しいイベントにも速やかに対応可能である。
【0055】
携帯端末70は、例えば、米国電気電子学会で標準化されたWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)を用いて、支援サーバ100にアクセスすることができる構成としてもよい。また、携帯端末70は、最小限の機能のみを搭載するシンクライアントとして構成されてもよい。携帯端末70をシンクライアントとして構成し、顧客データ等を携帯端末70内に保存させない構成とすることにより、携帯端末70の紛失や盗難等によって個人情報等のデータが漏洩するのを未然に防止でき、セキュリティ性を向上させることができる。
【0056】
支援サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のハードウェア資源と、OS(Operating System)110や各種ドライバソフトウェア等のソフトウェア資源とを備えている。支援サーバ100は、ASPとして構成することができる。その場合、支援サーバ100は、例えば、各銀行でそれぞれ管理されている各種データ21〜23のうち必要とする一部のデータだけを読込み、データベース部120に格納する。支援サーバ100は、各銀行の各銀行員向けにカスタマイズされたイベントマップをそれぞれ作成し、提供する。
【0057】
さらに、支援サーバ100は、データベース部120と、EBMエンジン130と、管理部140と、MAP−EBMエンジン150と、訪問ルート生成部161と、商談可能時間予測部162と、ルート生成条件記憶部163とを備える。ここで、EBMとは、Event Based Marketingの略である。
【0058】
データベース部120は、データ供給部20から取得された情報121やEBMエンジン130によって作成された情報122等を記憶し、管理する。EBM必要情報121は、イベントに基づいたマーケティング活動を行うために使用される情報であり、「第1情報」に該当する。換言すれば、EBM必要情報121とは、EBMエンジン130に入力するための情報である。データ供給部20から供給されるデータの中から、EBMに使用する情報のみを抽出することにより、EBM必要情報121が生成される。
【0059】
例えば、データ供給部20では、顧客の住所氏名のみならず電話番号や趣味等も管理することができる。データ供給部20で管理されている各情報のうち、電話番号や趣味等のようにEBMに使用されない不要情報は取り除かれ、EBMに使用する情報のみがEBM必要情報121として支援サーバ100内に一時的に保存される。
【0060】
リード情報122は、EBMエンジン130によって生成される情報であり、「第2情報」に該当する。EBMエンジン130は、EBM必要情報121を一つまたは複数の条件式で検索することにより、所望の条件を満たす顧客を抽出する。例えば、EBMエンジン130は、「前日の入金額が100万円以上の顧客」や「流動性資産と定期預金の合計金額が500万円以上の顧客」等のような条件を満たす顧客をEBM必要情報121から抽出する。各条件を満たす顧客の情報はリード情報122として支援サーバ100内に一時的に保存される。
【0061】
顧客位置情報123は、リード情報122で抽出された各顧客の位置情報(例えば、緯度及び経度)を示す情報である。顧客位置情報123は、緯度経度で表現される必要はなく、例えば、郵便番号や地図上の座標データで表現されてもよい。
【0062】
EBMエンジン130は、上述の通り、EBM必要情報121の中から所定の条件を満たす顧客を抽出し、リード情報122を生成するものである。
【0063】
管理部140は、営業担当者の利用権限等を管理するものである。管理部140は、例えば、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)のように構成され、各営業担当者がアクセス可能なディレクトリ等を管理する。
【0064】
管理部140は、例えば、担当者情報141と、担当顧客情報142と、ロール情報143とを備える。担当者情報141は、例えば、営業担当者の属する支店名や部署、社員番号等のような、営業担当者の各種属性を示す情報である。担当顧客情報142は、営業担当者が担当している顧客を特定するための情報である。ロール情報143は、営業担当者の役割、地位や役職を管理する情報である。
【0065】
営業担当者がLAN端末50や携帯端末70を用いて支援サーバ100にアクセスした場合、管理部140は、その営業担当者のアクセス権限を確認し、その営業担当者が知ることのできる情報のみを提供させる。例えば、支店長は、支店内の全ての顧客及び営業担当者に関する情報を利用することができるが、一般の営業担当者は自分自身の担当する顧客に関する情報のみを利用することができる。
【0066】
MAP−EBMエンジン150は、各イベントがそれぞれ配置された「イベント配置地図」としてのイベントマップを作成するものである。MAP−EBMエンジン150(以下、イベントマップ作成エンジン150)は、リード情報122と顧客位置情報123とに基づいて、地図データ記憶部40から読み出した地図上にイベントの生じている顧客を示すマークを配置することにより、イベントマップを作成する。
【0067】
訪問ルート生成部161は、例えば、営業担当者のスケジュールや、商談可能と予測される時間、予め設定される条件に基づいて、営業担当者の訪問ルートを自動的に生成する機能である。
【0068】
商談可能時間予測部162は、イベントに対応する顧客を訪問して商談可能な時間(時間帯または時刻)を予測する機能である。商談可能な時間を予測する方法については、図3と共に後述する。
【0069】
ルート生成条件記憶部163は、訪問ルートの生成に関する条件を記憶する。例えば、営業担当者や管理職が、ルート生成条件を設定することができる。ルート生成条件には、例えば、優先して処理すべきイベントの種類や数、訪問件数、日時等が含まれる。
【0070】
なお、図2に示す構成は一例に過ぎず、本発明は図1に示す構成に限定されない。顧客に関する各種情報からEBMに使用する情報を抽出し、顧客のイベントを地図上に配置可能な全ての構成は、特許請求の範囲から明確に取り除かれない限り、本発明の範囲に含まれる。
【0071】
図3は、商談可能な時間を予測するための方法を模式的に示す説明図である。顧客は、パーソナルコンピュータや携帯情報端末(携帯電話を含む)等の端末173と、電話機176(固定電話、携帯電話を含む)とを有している。銀行は、インターネット上に、ウェブサイト172を有している。
【0072】
顧客は、端末173を用いてウェブサイト172にアクセスし、ユーザID及びパスワードを入力する。ウェブサイト172は、予め登録されている顧客であるか否かを確認するためのユーザ認証を行った後で、例えば、口座残高の確認や振り込み等のサービスを顧客に提供する。顧客によるウェブサイト172へのアクセスは、アクセスログ170に記憶される。
【0073】
アクセスログ170には、例えば、日付、アクセス先、顧客名、アクセス元IP(Internet Protocol)アドレス、ウェブブラウザ情報等の各種情報が記憶される。従って、アクセスログ170を解析することにより、どの顧客が何時どのようなサービスを利用したか否か等を検出することができる。つまり、アクセスログ170を解析することにより、例えば、顧客の在宅時間、顧客の興味対象等を知ることができる。
【0074】
営業担当者は、支店内の電話機を用いて、顧客の電話機176を呼び出し、電話を介して顧客と会話可能である。支店内の電話機はIP電話として構成されており、構内交換機175を介してインターネットCNに接続されている。電話機174の使用履歴は、使用履歴ログ171に記憶される。使用履歴ログ171を解析することにより、例えば、顧客の在宅時間等を検出することができる。
【0075】
上述のように、CRMデータ22は、顧客の個人情報や営業担当者の接触履歴等に関する情報が記憶されている。従って、CRMデータ22を解析することにより、例えば、顧客の在宅時間等を検出することができる。
【0076】
商談可能時間予測部162は、例えば、アクセスログ170,使用履歴ログ171,CRMデータ22の各データを解析することにより、顧客の在宅時間帯を検出する。在宅時間内に営業担当者が訪問すれば、商談に結びつく可能性が高まる。そこで、商談可能時間予測部162は、各顧客毎に在宅可能性の高い時間帯を検出する。
【0077】
図4は、データ供給部20で管理されている元データと、EBM必要情報121と、リード情報122との関係を模式的に示す説明図である。図4の上側に示すように、データ供給部20が管理する元データには、例えば、営業担当者と顧客との接触履歴、顧客の氏名、年齢、住所、電話番号、入出金履歴、資産状況、営業活動の対応結果(顧客の反応)等のように各種の情報が含まれている。
【0078】
EBMでは、顧客に生じたイベントに基づいて営業活動を行うものであり、元データの全てがEBMで必要とされるわけではない。例えば、電話番号や趣味等の情報は、EBMでは使用しない。元データの中からEBMに使用する情報として予め設定されている情報のみを抽出することにより、EBM必要情報121が生成される。
【0079】
EBMエンジン130は、EBM必要情報121について一つまたは複数の条件で検索することにより、所定のイベントを有する顧客に関する情報を全て抽出し、リード情報122を作成する。
【0080】
即ち、EBMエンジン130は、所定のイベントを有する顧客を抽出するために、所定のイベントを検出するための条件式でEBM必要情報121を検索し、リード情報122を得る。リード情報122は、有望な見込み客の一覧情報となる。
【0081】
図5は、「イベント配置地図」としてのイベントマップの画面例を示す。イベントマップ画面G10は、例えば、図中右側のマップ部M10と、図中左側のイベント説明部とを備えて構成される。
【0082】
マップ部M10は、各顧客のイベントが地図上に種別毎にそれぞれ表示される。イベント説明部には、各イベントの種別を示すマークB10,B11,B12,B13が示されている。営業担当者(支援システム10を使用するユーザでもある)は、マップ部M10を見ることにより、担当地域のどこでどのようなイベントが生じているかを直ちに把握することができる。
【0083】
図5では、イベント種類として、例えば、大口入金B10(図中、太い実線で示す)と、定期満期B11(図中、細い実線で示す)と、国債満期B12(図中、一点鎖線で示す)と、ローン完済B13(図中、点線で示す)との4種類を挙げている。これらのイベントは、説明のための例示であって、図5に示す以外の他のイベントも本実施例では採用可能である。
【0084】
マップ部M10に注目すると、駅の西側(図中左側)には、大口入金(金額¥M11)があった顧客を示すマークM11が表示されており、駅の東側(図中右側)には、別の大口入金(金額¥M12)があった顧客を示すマークM12が表示されている。なお、マークはイベントを示すものであるから、以下の説明では、M11やM12等のマークをイベントと呼ぶ場合がある。
【0085】
ここで、例えば、イベントM12の金額¥M12の方がイベントM11の金額¥M11よりも若干大きい場合を考える。例えば、金額¥M12が310万円、金額¥M11が300万円のような場合である。この場合、イベントM12の顧客を訪問した方が営業活動上有利のように思われる。しかし、イベントM11の周辺には、金額¥M13の定期預金が満期となった顧客を示すマークM13と、ローンを完済した顧客を示すマークM14とがそれぞれ位置する。従って、営業担当者がイベントM11の顧客を訪問するついでに、その周辺のイベントM13,M14の顧客を訪問する方が、たった1件の大口顧客(M12)を訪問する場合よりも、結果的に受注機会が増大するであろう。M11への訪問が結果的に不調の場合でも、その近所のM13やM14へ訪問できるためである。
【0086】
図6は、別の構成のイベントマップを示す画面例G20である。イベントマップ画面G20は、図中下側のマップ部M20と、図中上側のイベント説明部G21とを備えて構成される。マップ部M20は、図5で述べたマップ部M10と同様に構成されており、各イベントを示すマークM21〜M23が地図上に配置されている。
【0087】
イベント説明部G21は、法人顧客に関する情報を示す企業情報部G21Aと、その法人顧客に属する各従業員のイベントを示す社員イベント状況部G21Bとを備える。企業情報部G21Aは、例えば、企業名、訪問目的、企業情報等を含む。企業情報には、例えば、資産状況、その企業への営業担当者の訪問頻度等が含まれる。社員イベント状況部G21Bは、例えば、大口入金、定期満期、国債満期、ローン完済等のイベント毎に、それぞれ該当する社員の人数が表示される。社員イベントの詳細情報の取得を希望する場合、営業担当者は、所望欄を選択することにより、詳細情報画面G22を表示させることができる。
【0088】
図6に示すように、イベントマップには、担当地域内で発生している各種イベントの分布状況や、法人顧客のイベントに隠れている個人顧客(社員)のイベントを可視化することができる。従って、本実施例では、営業担当者は、担当地域内のイベントの分布を面として捉えることができ、さらに、法人顧客を訪問したついでに、イベントの発生している各個人顧客を効率的に回って営業活動を行うことができる。
【0089】
図7は、営業活動支援処理を示すフローチャートである。この処理は、支援サーバ100によって実行される。本フローチャートを含む以下の各フローチャートは、本発明の理解及び実施に必要な範囲で各処理の概要を示しており、実際のコンピュータプログラムとは相違する可能性がある。いわゆる当業者であれば、図示されたステップの変更や削除、順番の入れ替え、新たなステップの追加を行うことができるであろう。
【0090】
営業担当者がLAN端末50または携帯端末70を用いて支援サーバ100にアクセスすると(S10)、支援サーバ100は、ログイン画面を表示させてログイン処理を実行する(S11)。即ち、営業担当者がユーザID(識別コード)とパスワードとを入力すると、支援サーバ100は、ユーザ認証を行う。なお、ユーザ認証は、ユーザID及びパスワードを使用するものに限定されない。例えば、指紋や声紋、虹彩、静脈パターン等の生体情報を用いても良い。あるいは、記憶媒体に格納されている暗号化された鍵情報を用いて認証を行う構成でもよい。
【0091】
ユーザ認証に成功すると、支援サーバ100は、S11でログインした営業担当者のスケジュールをスケジューラ30から取得し(S12)、さらに、スケジュールに対応する顧客情報等(リード情報や顧客位置情報)を取得する(S12)。
【0092】
支援サーバ100は、初期画面を生成し、クライアント(営業担当者の使用する端末50,70)に送信する(S13)。初期画面とは、支援サーバ100が営業担当者に提供する最初の情報提供画面である。
【0093】
クライアントは、支援サーバ100から受信した初期画面を端末画面に表示させる(S14)。営業担当者は、その画面を見ながら操作を行うことができる(S15,S18,S19,S21)。営業担当者は、端末画面に表示されたメニューの中から所望のメニューを選択することができる(S15)。
【0094】
支援サーバ100は、選択されたメニューに関する画面を生成し(S16)、生成した画面をクライアントに送信する(S17)。クライアントは、支援サーバ100から受信した画面を表示させる(S18)。営業担当者は、例えば、詳細情報の表示等の各種操作を行うことができる(S19)。支援サーバ100は、営業担当者の操作に応じた情報をクライアントに送信する(S20)。クライアントは、支援サーバ100から受信した情報を端末画面に表示させる(S21)。
【0095】
図8は、図7中のS13〜S21の詳細を示すフローチャートである。支援サーバ100は、メニュー200を表示する(S30)。メニュー200には、例えば、スケジュール別、担当顧客別、イベント別、地域別等の個別メニューが用意されている。メニューの具体例は、図15〜図19で後述する。
【0096】
営業担当者は、メニュー200の中から所望の個別メニューを選択する。支援サーバ100は、メニューが選択されると(S31:YES)、選択されたメニューに関連するEBM必要情報121を読込み(S32)、EBM必要情報121に基づいてリード情報122を生成する(S33)。
【0097】
そして、支援サーバ100は、各リード情報122を顧客の位置に応じて地図上に配置し、表示させる(S34)。支援サーバ100は、端末50,70から詳細情報の表示が要求された場合(S35:YES)、詳細情報を端末画面に表示させる(S36)。
【0098】
図9は、法人顧客に関連する個人顧客のイベントを表示させるための処理を示すフローチャートである。支援サーバ100は、法人顧客を特定し(S40)、続いて、その法人顧客に属する各個人顧客を特定する(S41)。支援サーバ100は、特定された各個人顧客に関するイベントを検出し(S42)、検出されたイベントをイベント種類毎に集計し(S43)、法人顧客の企業情報やイベントに対応付けて表示させる(S44)。
【0099】
図10は、イベントを地図上に配置して表示させる処理を示すフローチャートである。支援サーバ100は、表示させるイベントに対応するリード情報122を特定し(S50)、そのリード情報に関する座標(顧客位置情報)を検出する(S51)。そして、支援サーバ100は、イベントに対応するマークを、地図上のイベント発生位置に配置して表示させる(S52)。
【0100】
図11は、訪問ルートを自動的に生成する処理を示すフローチャートである。支援サーバ100は、各営業担当者毎にそれぞれ訪問ルートを生成することができる。支援サーバ100は、営業担当者のスケジュールに所定時間以上の空き時間があるか否かを判定する(S60)。例えば、支援サーバ100は、13時から16時まで何の予定も入っていない場合等のように、一または複数の顧客を訪問可能な、空いている時間があるか否かを判定する。スケジュールに所定時間以上の空き時間が無い場合(S60:NO)、支援サーバ100は、スケジューラ30からスケジュールを読出す(S61)。そして、支援サーバ100は、スケジュールに基づいて、訪問ルートを生成する(S62)。
【0101】
これに対し、スケジュールに所定時間以上の空き時間がある場合(S60:YES)、支援サーバ100は、スケジュールを自動的に設定するか否かを判定する(S63)。例えば、「推奨行動設定ボタン」等のような、スケジュールの自動設定を指示するための指示部を予め用意しておき、自動設定が指示された場合にのみ、支援サーバ100がスケジュールを自動的に設定する。
【0102】
自動設定が指示されなかった場合(S63:NO)、手動設定モードに移行する(S64)。営業担当者は、手動でスケジュールを作成する。営業担当者が自動設定を希望した場合(S63:YES)、後述の自動設定処理(S65〜S70)が実行される。なお、スケジュールを自動的に設定するか否かの判定は、S60の前に行うこともできる。つまり、先にS63を実行し、スケジュールを自動設定と判定した場合にS60を実行し、S60でYESと判定された場合にS65以下を実行する構成でもよい。
【0103】
スケジュールを自動的に設定する場合、支援サーバ100は、ルート生成条件記憶部163からルート生成条件を取得し(S65)、さらに、営業担当者に関連するイベント情報を取得する(S66)。
【0104】
支援サーバ100は、ルート生成条件に適合する全てのイベント情報を、訪問先候補としてそれぞれ抽出する(S67)。支援サーバ100は、各訪問先候補に関する商談可能時間をそれぞれ予測し(S68)、さらに、予測された時間を考慮して訪問先を選択する(S69)。
【0105】
支援サーバ100は、各訪問先候補のうち、時間的制限のある訪問先候補を優先的に選択してスケジュールに配置し、スケジュール中の余った時間帯に時間的制限の無い(あるいは時間的制限の少ない)訪問先候補を配置する(S69)。時間的制限とは、例えば、「9−11時のみ訪問可能」や「13−15時のみ在宅」のように、その顧客を訪問可能な時間が制限されていることを意味する。その一例は、図12と共に後述する。
【0106】
支援サーバ100は、例えば、商談可能と予測された時間(時間帯)、商談に要する時間、訪問先候補の位置、前後の訪問先候補間の距離及び移動時間等を考慮して、訪問ルートを生成する(S70)。簡単に説明すると、支援サーバ100は、選択された各訪問先候補を順番通りに訪問できるように、かつ、所要時間や移動距離が最小となるように、各訪問先候補を結ぶ訪問ルートを検出する。
【0107】
図12は、訪問ルートの一例を示す説明図である。図12(a)は、スケジュールが予め設定されている場合の訪問ルート(S62)を示す。例えば、「9時に顧客C1、11時に顧客C2、13時に顧客C3、15時に顧客C4、17時に顧客C5をそれぞれ訪問する。」というスケジュールが既に設定されている場合、支援サーバ100は、このスケジュールに従って訪問ルートを生成する。
【0108】
なお、各訪問先の周辺に位置する他のイベント(他の顧客)を、訪問ルート上に表示させることもできる。例えば、商談が短時間で完了した場合や、顧客が不在だった場合等に、営業担当者は、その周辺の顧客を訪問して営業活動を行うことができる。
【0109】
図12(b)は、支援サーバ100がスケジュールを自動的に設定する場合の訪問ルート(S70)を示す。図12(b)中の上側には、商談可能であると予測された時間が、斜線部として各顧客毎に示されている。例えば、顧客C1が在宅していると予測される時間帯は9時から11時まで、顧客C2の場合は13時から15時まで、顧客C3の場合は17時から19時まで、顧客C4の場合は13時から19時まで(午後は在宅)、顧客C5の場合は9時から12時まで(午前中のみ在宅)、となっている。
【0110】
支援サーバ100は、訪問可能な時間帯に制限があるか否かに基づいて、つまり、訪問に関する時間的制限の有無に基づいて、顧客を選択する。支援サーバ100は、例えば、その顧客を訪問可能な時間の長さが、予め設定されている基準時間(例えば2時間)以下の場合に、時間的制限有りと判定する。訪問可能な時間の少ない順番で高い優先度が設定される。図12(b)では、優先度としてP1〜P3の3段階を示す。
【0111】
図12(b)の場合、顧客C1,C2,C3は、それぞれ一日のうち2時間しか訪問できず、他の顧客C4,C5に関する訪問可能時間よりも短いため、最も高い優先度P1が与えられる。そこで、支援サーバ100は、C1,C2,C3を優先的に選択してスケジュールに設定する。つまり、9−11時の訪問先としてC1、13−15時の訪問先としてC2、17時−19時の訪問先としてC3を、それぞれスケジュールに登録する。
【0112】
続いて、支援サーバ100は、P1の次に高い優先度P2を有するC5を、スケジュールに追加する。C5は、午前中の3時間(9−12時)のみ訪問可能であり、C1−C3の次に時間的制限がきつい。そこで、支援サーバ100は、11−12時の訪問先としてC5を選択し、スケジュールに追加する。なお、12−13時は予め昼食休憩として確保されているが、営業担当者の指示により解除することもできる。
【0113】
最後に、支援サーバ100は、スケジュール中の空いている時間帯15−17時の訪問先に、最も低い優先度P3を有する顧客C4を設定する。C4を訪問可能な時間は13時から19時までの6時間であり、もっとも時間的制限が緩いため、最も低い優先度P3が設定される。
【0114】
なお、商談可能な時間の重なる複数の顧客が存在する場合、支援サーバ100は、例えば、イベント優先度の高い顧客を優先的に選択したり、あるいは、移動距離が最小となる顧客を選択することができる。例えば、13−19時までの時間帯を訪問可能な訪問先候補としてC4A,C4B,C4Cの3人が居る場合、支援サーバ100は、各候補C4A,C4B,C4Cのそれぞれに関するイベントの種別や数を検出し、イベント優先度をそれぞれ算出する。支援サーバ100は、各候補C4A,C4B,C4Cのうち、イベント優先度の最も高い候補を訪問先として選択する。
【0115】
図12(b)に示すように、支援サーバ100は、訪問ルートを生成する。この訪問ルートは、上述のように、訪問先候補を訪問する場合の時間的制限を優先的に考慮して作成される。従って、訪問ルートの総距離は、各訪問先候補を結ぶ最短距離とならない。
【0116】
このように構成される本実施例によれば、各顧客に関するイベントを検出し、検出されたイベントを地図上に配置することにより、イベントマップを生成できる。従って、営業担当者は、担当地域で生じている各種のイベントを一見して把握することができる。これにより、訪問スケジュールの策定等に役立たせることができ、営業活動の効率を向上させることができる。そして、本実施例によれば、指定したイベント(顧客)の周辺に存在する他のイベントを一緒に表示させることができる。従って、本実施例では、ある顧客のイベントと、その顧客の周辺に位置する他のイベントとの関係を地図上に表示させて可視化することができ、営業活動を支援することができる。
【0117】
本実施例では、検出される各イベントを訪問するための訪問ルートを自動的に作成し、イベントマップに表示させる。従って、営業担当者は、訪問ルートに基づいて効率的に営業活動を行うことができる。
【0118】
また、本実施例では、例えば、スケジュール、ルート生成条件、商談可能時間という要素の少なくとも一部を考慮して、訪問ルートを生成できる。従って、複数の地点を単純に結ぶだけではなく、商談の機会や効果が高まるように訪問ルートを生成できる。
【0119】
本実施例では、法人顧客の企業情報やイベント(法人顧客を訪問する目的等)に、その法人顧客に属する個人顧客のイベントを対応付けて表示させる。従って、法人顧客を訪問したついでに、成約の可能性が高い個人顧客を訪問することができ、営業活動の効率を高めることができる。
【実施例2】
【0120】
図13に基づいて第2実施例を説明する。本実施例では、営業担当者の営業活動の活発度をイベントとして検出し、表示させる。営業活動の活発度とは、営業担当者による顧客への働きかけの程度、活動のレベルを意味する。具体的には、例えば、営業担当者が頻繁に顧客を訪問したり、顧客との商談時間が長い場合等には、活発度が大きくなり、逆に、顧客への訪問頻度が少なかったり、商談時間が短い場合等には、活発度は低下する。
【0121】
支援サーバ100は、前回の訪問時から所定日数以上経過している顧客をEBM情報121から抽出する(S80)。また、支援サーバ100は、所定期間内の合計訪問回数が所定値以下の顧客を抽出する(S81)。さらに、支援サーバ100は、重点顧客を抽出する(S82)。重点顧客は、例えば、営業会議等によって予め選定することもできるし、何らかの基準を超えた顧客を重点顧客として自動的に選定してもよい。基準としては、例えば、「直近3ヶ月間の取引金額が大きい顧客」等を挙げることができる。
【0122】
支援サーバ100は、得点管理テーブル210を用いることにより、S80〜S82で抽出された各顧客について、それぞれの得点を集計する(S83)。支援サーバ100は、総得点が所定点以上の顧客についてイベントを設定する(S84)。
【0123】
得点管理テーブル210は、例えば、「前回の訪問時から所定日数以上経過している場合」、「所定期間内の訪問回数が所定値以下の場合」、「重点顧客に指定されている場合」、「取引関係のイベント(大口入金、定期満期、国債満期、ローン完済等)が発生している場合」等のような各項目毎に、それぞれの得点を管理する。営業活動の活発度が低いことを示す項目には、比較的高い得点が予め設定されている。顧客別得点集計テーブル220は、各顧客毎の総得点を管理する。総得点が所定点以上の場合、その顧客についてイベントが発生したものとして扱われる(S84)。
【0124】
従って、営業活動の活発度が低い顧客の場合、取引関係のイベントが発生していなくても、イベントが設定される可能性が高くなる。設定されたイベントは地図上に表示されるため、営業担当者は、訪問すべき顧客を忘れずに訪問することができる。
【0125】
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施例では、営業活動の活発度が低い顧客を検出してイベントを設定するため、営業担当者に訪問を促すことができ、営業活動を活性化させることができる。一般的に、営業担当者は、商談のし易い顧客に脚を多く運び、商談のしづらい顧客をなかなか訪問しないという傾向がある。苦手な顧客への訪問回数が低下するほど、ますます苦手意識が強くなり、取引金額(受注金額)も低下していく。これに対し、本実施例では、営業活動の活発度が低い顧客を自動的に検出して表示するため、その顧客への訪問を営業担当者に促し、営業活動を活発化させることができる。
【実施例3】
【0126】
図14に基づいて第3実施例を説明する。本実施例では、法人顧客のイベントを示すマークM21A,M22Aに、その法人顧客に属する個人顧客のイベントを示すサブマークMPを対応付けて表示する。
【0127】
図14は、本実施例によるイベントマップ画面を示す。C1社のイベント(集金)を示すマークM21Aには、C1社に属する各個人顧客のイベントを示すサブマークMPが対応付けられている。同様に、C2社のイベント(提案)を示すマークM22Aには、C2社に属する各個人顧客のイベントを示すサブマークMPが対応付けられている。サブマークMPの詳細を知る場合は、例えば、サブマークMPを選択して詳細情報画面G23を表示させればよい。あるいは、イベント説明部G21を参照すればよい。
【0128】
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏する。さらに、本実施例では、法人顧客のイベントを示すマークとその法人顧客に属する個人顧客のイベントを示すマーク(サブマーク)とを対応付けてイベントマップ上に表示させる。従って、営業担当者は、イベントマップを一見するだけで、「ついでの訪問」や「挨拶回り」等を多くできる法人顧客を直ちに判別することができる。
【実施例4】
【0129】
図15〜図19に基づいて第4実施例を説明する。本実施例では、営業活動の支援メニュー(イベントマップの表示メニューと呼び変えてもよい)の具体例を説明する。図15は、担当顧客別メニューを選択した場合のイベントマップ画面を示す。
【0130】
イベントマップ画面G30は、例えば、予定欄G31と、タブメニューG32〜G35と、イベント説明部G36と、地図解説部G37と、カレンダー部G38と、マップ部M30とを備えている。
【0131】
予定欄G31には、営業担当者の訪問スケジュールが表示される。スケジュールは、例えば、訪問予定の顧客名と、訪問予定時刻と、訪問目的と、訪問先顧客に関連付けられている他の顧客のイベントの数等を対応付けて構成することができる。例えば、図15左側に示すC1社の場合、9時半から10時の間に集金を目的として訪問すべき旨が表示されている。C1社の訪問予定の右隣に表示される「30件」とは、C1社の社員に生じているイベントの総数を示す。
【0132】
イベント説明部G36には、営業担当者が担当する各顧客の情報が表示される。地図解説部G37には、例えば、マップ部M30に表示される各マークの内容(顧客名称や住所、イベント種別等)が表示される。
【0133】
図16は、予定別メニューを選択した場合のイベントマップ画面G30Aを示す。図16に示すイベントマップ画面G30Aは、図15に示す画面G30とほぼ同様に構成することができる。相違点を中心に述べると、イベント説明部G36Aでは、営業担当者が予定欄G31に表示されている訪問予定先の顧客を選択すると、その選択された顧客の周辺に位置する他の顧客のイベントが一覧表示される。マップ部30には、図17に示すように、抽出された複数のイベントを効率的に訪問するためのルートが表示される。
【0134】
図18は、イベント別メニューを表示した場合のイベントマップ画面G30Bを示す説明図である。イベント説明部は、イベント種別を指定するための指定部G40と、指定されたイベントの一覧を表示させる一覧表示部G41とが設けられている。例えば、営業担当者が「大口入金」イベントを指定すると、一覧表示部G41には、その営業担当者の担当する顧客のうち、大口入金イベントの条件を満たす全ての顧客に関する情報が一覧表示される。
【0135】
なお、図18では、便宜上マップ部を省略しているが、イベント別メニューの画面G30Bにもマップ部を表示させることができる。
【0136】
図19は、地域別メニューを選択した場合のイベントマップ画面G30Cを示す。イベント説明部G42には、住所の構成要素毎に(例えば、町丁目ごとに)、イベント種別毎のイベント発生数が表示される。
【0137】
図15〜図19に示す各イベントマップ画面は、タブメニューG32〜G35を選択することにより、自在に切り換えることができる。これにより、営業担当者は、スケジュール別や担当顧客別等の複数の視点から、営業活動の範囲を把握することができ、営業活動の効率を高めることができる。
【実施例5】
【0138】
図20,図21に基づいて第5実施例を説明する。本実施例では、支援システム10を用いて、販売促進活動(販促活動、キャンペーン活動)に役立てる場合を説明する。
【0139】
図20は、支援システムの全体構成を示す。支援サーバ100には、営業本部300の端末310,320,330がそれぞれ接続されている。便宜上、各端末は異なるかのように表示しているが、同一端末であってもよい。
【0140】
支援サーバ100は、各支店の端末50A,50Bにも接続されている。端末50Aは、支店の営業責任者である支店長が使用する端末である。端末50Bは、営業担当者の使用する端末である。
【0141】
支店の各端末50A,50Bは、営業活動管理部400に接続されている。図20では省略しているが、支店長の端末50Aも営業活動管理部400に接続される。営業活動管理部400は、営業活動の目標及び達成状況等を一元的に管理する。
【0142】
図21及び図20を参照してシステムの動作を説明する。本部端末310は、支援サーバ100にイベント条件を登録する(S90)。支援サーバ100は、入力されたイベント条件をイベント条件記憶部311に記憶させる。支援サーバ100のEBMエンジン130は、登録されたイベント条件に基づいてEBM必要情報121を検索することにより、イベント条件に合致するリード情報122を生成する(S91)。
【0143】
本部端末320は、支援サーバ100にキャンペーン情報を登録する(S92)。支援サーバ100は、入力されたキャンペーン情報をキャンペーン情報記憶部321に記憶させる。キャンペーン情報とは、例えば、各種ローンや投資信託等のような顧客に重点的に販売しようとする商品やサービスに関する情報である。
【0144】
支援サーバ100は、リード情報122とキャンペーン情報とに基づいて、キャンペーン情報に連携するリード情報122Aを生成する(S93)。キャンペーン情報に連携するリード情報122Aとは、リード情報122のうちキャンペーン情報に適合するリード情報を意味する。キャンペーン対象の商品またはサービスに適さないと考えられる顧客をリード情報122から取り除くと、連携リード情報122Aが得られる。
【0145】
支援サーバ100の管理部140は、アクセス権限に応じて、連携リード情報122Aを支店の各端末50A,50Bに供給する(S94)。支店長は、その支店の営業責任者であるため、その支店に関係する全ての連携リード情報122Aを閲覧可能である。
【0146】
支店長は、連携リード情報122Aに含まれている各顧客を、各地域の営業担当者にそれぞれ割り当てる。営業担当者は、割り当てられた顧客を訪問し、商談する。商談の成否は、端末50A,50Bを介して、営業活動管理部400に登録される(S95)。
【0147】
営業担当者が営業活動をした結果、キャンペーン対象の商品・サービスの成約に至った顧客に関する情報は、連携リード情報122Aから消去される(S96)。本部端末330は、連携リード情報122Aを参照することにより、キャンペーンの結果を把握することができる(S97)。
【0148】
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏する。さらに、本実施例では、キャンペーン活動と連携させることにより、キャンペーン対象の商品やサービスを効率的に販売することができる。
【0149】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。例えば、当業者であれば、前記各実施例を適宜組み合わせることができる。また、前記各実施例では、銀行の営業活動を支援する場合を中心に説明したが、これに限らず、例えば、保険商品等のような他の商品やサービスにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の実施形態の全体概要を示す説明図である。
【図2】営業活動支援システムの全体構成を示す説明図である。
【図3】商談可能な時間を予測する方法を示す説明図である。
【図4】元データからEBMに使用する情報を抽出し、さらにリード情報を得るまでの様子を模式的に示す説明図である。
【図5】イベントマップ画面の一例を示す説明図である。
【図6】イベントマップ画面の他の一例を示す説明図である。
【図7】営業活動支援処理のフローチャートである。
【図8】画面生成処理のフローチャートである。
【図9】法人顧客と個人顧客の間のイベント関係を表示する処理のフローチャートである。
【図10】イベントの配置された地図を表示させる処理のフローチャートである。
【図11】訪問ルートを生成する処理を示すフローチャートである。
【図12】訪問ルートを示す模式図である。
【図13】第2実施例に係る営業活動支援システムにより実行される、イベント生成処理のフローチャートである。
【図14】第3実施例に係る営業活動支援システムにより表示される、イベントマップ画面の説明図である。
【図15】第4実施例に係る営業活動支援システムにより表示される、イベントマップ画面の一例を示す説明図である。
【図16】イベントマップ画面の他の一例を示す説明図である。
【図17】マップ部に訪問ルートが表示されている様子を示す説明図である。
【図18】イベントマップ画面のさらに別の一例を示す説明図である。
【図19】イベントマップ画面のさらに他の一例を示す説明図である。
【図20】第6実施例に係る営業活動支援システムを含む販促システムの全体構成を示す説明図である。
【図21】販促処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0151】
1:営業活動支援システム、2A:イベント情報検出部、2B:イベント配置地図生成部、2C:イベント関係検出部、2D:出力部、3A:顧客情報記憶部、3B:地図情報記憶部、4:訪問ルート生成部、5:商談可能時間予測部、6:ルート生成条件記憶部、7:スケジュール情報記憶部、8:イベント配置地図、8A:マップ部、8B:イベント説明部、10:営業活動支援システム、20:データ供給装置、21:ホストデータ、22:CRMデータ、23:M−CIFデータ、30:スケジューラ、40:地図データ記憶部、50,50A,50B:LAN端末、60:無線基地局、70:携帯端末、100:営業活動支援サーバ、110:OS、120:データベース部、121:EBM必要情報、122:リード情報、122A:連携リード情報、123:顧客位置情報、130:EBMエンジン、140:管理部、141:担当者情報、142:担当顧客情報、143:ロール情報、150:イベントマップ作成エンジン(MAP−EBMエンジン)、161:訪問ルート生成部、162:商談可能時間予測部、163:ルート生成条件記憶部、170:アクセスログ、171:使用履歴、172:ウェブサイト、173:顧客の端末、174:担当者の電話機、175:構内交換機、176:顧客の電話機、200:メニュー、210:得点管理テーブル、220:顧客別得点集計テーブル、300:営業本部、310,320,330:本部端末、311:イベント条件記憶部、321:キャンペーン情報記憶部、400:営業活動管理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、営業活動支援システム、営業活動支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
各種商品やサービスを販売するために種々の営業活動が行われる。顧客を訪問する担当者(営業員)の活動を支援するために、担当者の現在位置または訪問経路上の近傍に位置する顧客を抽出して、地図上に表示させる技術が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−275553号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記文献に記載の技術では、営業担当者の位置や訪問経路上に位置する新規顧客を地図上に表示させることができる。しかし、顧客に生じる各種イベントを地図上に表示させることができないため、使い勝手が低い。また、例えば、地方銀行等の場合は、法人とその法人の従業員との両方を同一の営業担当者が担当することが多い。この場合、担当者がある目的をもって法人を訪問したときに、ついでに従業員も訪問すれば効率的である。しかし、従来技術では、従業員に関するイベントと法人に関するイベントとを対応付けて可視化することができない。さらに、従来技術では、訪問予定の個人客の周辺にどのような見込み客が存在するのかを知ることができない。また、従来技術では、顧客に生じる各種イベントに対応させて、訪問ルートを生成することができない。
【0004】
そこで、本発明の目的は、営業担当者の活動をコンピュータ装置を用いて支援することができるようにした営業活動支援システム、営業活動支援方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の他の目的は、第1顧客に生じる第1イベントと第2顧客に生じる第2イベントとを対応付けて出力することができるようにした営業活動支援システム、営業活動支援方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の更なる目的は、後述する実施形態の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決すべく、本発明の第1観点に従う営業活動支援システムは、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶する顧客情報記憶部と、顧客関連情報に基づいて、顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出部と、検出されたイベントを顧客の位置に対応付けて地図上に配置することにより、イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成部と、イベント配置地図を出力する出力部と、イベントに対応する顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成部とを備え、イベント配置地図生成部は、生成される前記訪問ルートを含んでイベント配置地図を生成する、ことを特徴とする。
【0006】
イベントに対応する顧客と商談可能な時間を予測するための商談可能時間予測部を備え、訪問ルート生成部は、予測された商談可能時間に基づいて訪問ルートを生成することもできる。
【0007】
訪問ルートを生成するためのルート生成条件を記憶する記憶部を備え、訪問ルート生成部は、ルート生成条件に基づいて訪問ルートを生成することもできる。
【0008】
顧客が所定のウェブサイトを利用した履歴を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部を備え、商談可能時間予測部は、利用履歴情報に基づいて、商談可能な時間を予測することもできる。
【0009】
顧客と営業担当者との商談履歴を示す商談履歴情報を記憶する商談履歴情報記憶部を備え、商談可能時間予測部は、商談履歴情報に基づいて、商談可能な時間を予測することもできる。
【0010】
第1顧客に対応する第2顧客を検出し、第1顧客に生じる第1イベントと第2顧客に生じる第2イベントとを対応付けて出力するイベント関係検出部をさらに備えてもよい。第1顧客及び第2顧客は、法人または個人のいずれであってもよい。即ち、第1顧客が法人であり、第2顧客が個人である場合と、第1顧客及び第2顧客のいずれもが個人である場合と、第1顧客及び第2顧客のいずれもが法人である場合とがある。さらに、第1顧客が個人であり、第2顧客が法人の場合もあり得る。「第1顧客に対応する第2顧客」とは、例えば、第1顧客と第2顧客の距離が所定範囲にある場合(第1顧客の所在地で第2顧客が勤務する場合や、第1顧客と第2顧客が近所の場合等)、第1顧客と第2顧客との間に雇用関係や取引関係等の所定の関係が存在する場合等を挙げることができる。
【0011】
それぞれ重要度の異なる複数種類のイベントが予め設定されており、イベント検出部は、複数種類のイベントのうちいずれのイベントが顧客に生じたかを検出してもよい。
【0012】
イベント検出部は、顧客関連情報からイベント配置地図の生成に必要な第1情報を抽出する第1情報抽出部と、第1情報のうち予め指定されるイベント条件に合致する第2情報のみを抽出する第2情報抽出部と、を備えてもよい。
【0013】
イベント検出部は、顧客に対する営業活動の活発度に基づくイベントも検出することができる。
【0014】
本発明の第2観点に従う営業活動支援システムは、サーバ装置と、該サーバ装置に接続される端末装置と、サーバ装置に接続されるデータ供給装置とを備える営業活動支援システムであって、データ供給装置は、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶しており、サーバ装置は、データ供給装置から取得される顧客関連情報に基づいて、顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出部と、検出されたイベントを顧客の位置に対応付けて地図上に配置することにより、イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成部と、イベントに対応する顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成部と、を備えており、イベント配置地図生成部は、訪問ルートを含んでイベント配置地図を生成する。
【0015】
本発明の第3観点に従うコンピュータプログラムは、端末装置及びデータ供給装置にそれぞれ接続されるサーバ装置を、営業活動支援装置として機能させるためのコンピュータプログラムであって、データ供給装置は、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶しており、サーバ装置を、データ供給装置から取得される顧客関連情報に基づいて、顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出機能と、検出されたイベントを顧客の位置に対応付けて地図上に配置させ、イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成機能と、イベント配置地図を出力させる出力機能と、イベントに対応する顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成機能と、としてそれぞれ機能させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施形態の全体構成を模式的に示す概念図である。より詳細な構成はさらに後述する。本実施形態では、営業活動支援システムの一例として、いわゆる外回りを担当する銀行員の活動を支援するためのシステムを説明する。しかし、本発明は、銀行関係の営業活動に限定されず、種々の営業活動の支援にも用いることができる。
【0017】
営業活動支援システム1は、例えば、サーバコンピュータのようなコンピュータ装置を用いて構成される。図1に示す営業活動支援システム1(以下、支援システム1)は、例えば、イベント情報検出部2Aと、イベント配置地図生成部2Bと、イベント関係検出部2Cと、出力部2Dと、顧客情報記憶部3Aと、地図情報記憶部3Bと、訪問ルート生成部4と、商談可能時間予測部5と、ルート生成条件記憶部6と、スケジュール情報記憶部7とを、を備える。
【0018】
支援システム1は、いわゆるASP(Application Service Provider)として構築され、後述するイベント配置地図8等の情報をユーザに提供する。つまり、各銀行の各銀行員は、パーソナルコンピュータや携帯情報機器等の端末からインターネット等の通信ネットワークを介して支援システム1にログインし、イベント配置地図8等を入手できる。なお、各銀行毎に、支援システム1を設ける構成でもよい。
【0019】
顧客情報記憶部3Aは、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶する。顧客関連情報としては、例えば、その顧客の個人情報と、その顧客の取引情報、その顧客に対する営業活動に関する情報等を挙げることができる。
【0020】
顧客の個人情報には、例えば、顧客の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、年齢、性別、勤務先、家族構成が含まれる。顧客の取引情報には、例えば、口座残高、残高の変化、金融商品の購入履歴等が含まれる。顧客に対する営業活動の情報には、例えば、営業担当者が顧客に接触した履歴、顧客の対応、受注確度等が含まれる。
【0021】
顧客関連情報には、上述した各項目以外の他の項目を含ませることができるし、逆に、上述した各項目のうち一部の項目を除外することもできる。支援システム1の利用者が販売しようとする商品またはサービスの特性等に応じて、顧客関連情報に含ませる項目を適宜設定できる。なお、後述の実施例に示すように、顧客情報記憶部3Aは、支援システム1の外部に設けてもよい。また、例えば、営業活動管理用データベース、顧客管理データベース、取引管理データベース等のように複数のデータベースから顧客情報記憶部3Aを構成してもよい。
【0022】
地図情報記憶部3Bには、少なくとも営業活動が行われる地域を含む地図情報が記憶されている。なお、支援システム1は、営業活動の行われる地域を含む地図情報を利用できればよく、支援システム1内に地図情報を保持する必要はない。支援システム1は、例えば、地図情報を提供するウェブサーバから地図情報を取得するための機能(API:Application Program Interface)を備えることにより、支援システム1の外部から地図情報を取得することができる。
【0023】
「イベント検出部」としてのイベント情報検出部2Aは、入力される検索条件に基づいて、顧客に生じる各種のイベントをそれぞれ検出する。イベントとは、営業活動に役立つ出来事を意味し、例えば、ライフイベント、取引イベント、市場イベントに分類することができる。
【0024】
ライフイベントとは、顧客の生活や人生に関するイベントである。ライフイベントとしては、例えば、結婚、住宅購入、転職、自家用車購入等が挙げられる。取引イベントとは、営業担当者の属する組織(本実施例では、銀行)と顧客との間で行われる各種取引に関するイベントである。取引イベントとしては、例えば、定期預金が満期、国債が満期、マイカーローンが完済(あるいはマイカーローンが所定年数に達した)、所定金額以上の大口入金があった等が挙げられる。市場イベントとは、金融市場や証券市場等の外部環境で生じるイベントを意味する。市場イベントとしては、例えば、株価が所定値以上上昇または下降した、投資信託が所定値以上上昇または下降した、公定歩合の変化、為替レートが所定値以上変動した等が挙げられる。なお、各取引イベントのうち少なくとも一つ以上の取引イベントは、その契約内容に基づいて、事前に検出することができる。つまり、例えば、定期預金が満期であることを示すイベントは、実際の満期日よりも所定期間だけ前に発生させて地図に表示させることができる。これにより、営業担当者は、早めに営業活動を行うことができる。
【0025】
イベント配置地図生成部2Bは、イベント情報検出部2Aによって検出されたイベントを、顧客の位置(イベントの発生位置)に応じて、地図情報記憶部3Bから取得した地図上に配置する。これにより、イベント配置地図生成部2Bは、顧客のイベントが配置された地図8を生成する。
【0026】
出力部2Dは、イベント配置地図生成部2Bによって生成されたイベント配置地図8を、出力装置に出力させる。出力装置としては、例えば、ディスプレイ装置やプリンタ装置等を挙げることができる。つまり、イベント配置地図は、ディスプレイ装置に表示されたり、印刷用紙に印刷される。また、出力装置として、例えば、携帯電話、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、携帯式プリンタ等を用いることができる。
【0027】
イベント関係検出部2Cは、例えば、法人顧客(第1顧客)に関する法人イベント(第1イベント)と、その法人顧客に属する個人顧客(第2顧客)に関する個人イベント(第2イベント)との関係を検出する。なお、これは一例であって、第1顧客及び第2顧客のいずれもが個人顧客の場合もあるし、第1顧客及び第2顧客のいずれもが法人顧客の場合もある。さらに、第1顧客が個人顧客であり、第2顧客が法人顧客の場合もある。ここでは、第1顧客が法人顧客であり、第2顧客がその法人の従業員である場合を例に挙げて説明する。
【0028】
イベント関係検出部2Cは、法人顧客に関連する個人顧客のイベントを抽出する。法人イベントには、法人顧客の訪問目的も含まれる。訪問目的としては、例えば、集金、提案、相談、挨拶、新規開拓、深耕等を挙げることができる。深耕とは、既存の法人顧客におけるシェアを増大させるための営業活動である。イベント関係検出部2Cにより、営業担当者が訪問しようとする法人顧客について、その法人顧客に属する個人顧客のイベントが検出されて表示される。
【0029】
訪問ルート生成部4は、検出された各イベントに対応する顧客を訪問するための、訪問ルートを生成する。訪問ルート生成部4は、後述のように、例えば、スケジュール情報記憶部7に記憶されているスケジュールや、顧客と商談可能であると予測される時間、あるいは、予め入力される条件に基づいて、各イベントに対応する顧客を訪問するためのルートを生成する。生成される訪問ルートは、出力部2Dにより、イベント地図8に含められて出力される。
【0030】
商談可能時間予測部5は、営業担当者が顧客に商談可能な時間(時間帯)を予測するものである。商談可能時間予測部5は、例えば、顧客が銀行のウェブサイトにアクセスした履歴や、営業担当者が顧客と面談または電話で商談を行った履歴等に基づいて、各顧客に面談可能な時間(時間帯)を予測する。
【0031】
ルート生成条件記憶部6は、訪問ルートを生成するための条件を記憶する。ルート生成条件は、例えば、営業担当者により設定される。あるいは、営業担当者を管理する管理職が、営業担当者用のルート生成条件を設定してもよい。ルート生成条件としては、例えば、「所定金額以上の大口入金イベントがあった顧客を優先して訪問する」、「所定数以上のイベントが発生している地域を優先して訪問する」、「訪問頻度の低下している顧客を訪問する」、「所定金額以上のイベントが所定数以上発生している地域を訪問する」等のように設定することができる。
【0032】
スケジュール情報記憶部7は、各営業担当者のスケジュールをそれぞれ記憶する。スケジュールは、営業担当者によって作成することができる。
【0033】
イベント配置地図8の構成例を説明する。イベント配置地図8は、例えば、マップ部8Aと、イベント説明部8Bとを含んで構成することができる。マップ部8Aには、営業担当者により自動的にまたは手動操作で指示された範囲の地図が表示されている。地図には、イベントを示すマーク(図1中の逆三角形印)が表示される。また、本実施形態では、表示された各イベントのうち選択されたイベント間を結ぶ、訪問ルートを表示させることができる。
【0034】
マップ部8Aには、営業担当者によって予め指定された範囲の地図を表示させることができる。あるいは、営業担当者の現在位置に関する情報を用いて、営業担当者の現在位置を中心とする所定範囲内の地図を表示させることもできる。
【0035】
イベント説明部8Bでは、例えば、法人顧客の名称と、各法人顧客に属する個人顧客のうちイベントの発生した個人顧客の氏名と、その個人顧客に生じたイベントの内容とが、関係づけられて表示される。なお、紙面の都合上、図1では省略しているが、例えば、訪問目的、法人顧客との折衝の履歴、取引の履歴等を表示させることもできる。また、イベント説明部8Bには、マップ部8A内に表示される訪問ルートに対応する、スケジュールを表示させることができる。
【0036】
マップ部8A内には、イベント説明部8Bに表示されているA社を示すマークMaと、B社を示すマークMbとがそれぞれ黒い逆三角形印で示されている。さらに、別の法人顧客または個人顧客に関するイベントが白い逆三角形印で示されている。つまり、支援システム1は、ある顧客のイベントを中心として、そのイベント発生地の周辺に位置する他のイベントも自動的に検出し、地図上に表示させることができる。
【0037】
営業担当者は、A社とB社のいずれか一方を訪問しようとする場合、イベント配置地図8を用いて、A社とB社のいずれを訪問すべきかを判断することができる。例えば、マップ部8Aに注目すると、A社を示すマークMaの近傍には、他のイベントを示すマークが3個表示されている。
【0038】
つまり、A社の近傍には、比較的訪問し易い法人顧客または個人顧客が少なくとも3つ存在することを意味する。これに対し、B社を示すマークMbの近傍には、他のイベントを示すマークが1つだけ表示されている。従って、A社とB社のいずれか一社を選ぶとするなら、「ついでの訪問」が可能な他の顧客数の多いA社を選択する方が、営業活動の効率は高くなる。
【0039】
営業担当者は、イベント説明部8Bに表示されている情報を利用して、A社とB社のいずれを訪問すべきかを判断することもできる。イベント説明部8Bには、A社の従業員に生じているイベントやB社の従業員に生じているイベント等が表示されている。営業担当者は、各社の従業員のイベントを比較考量し、訪問先を決定することができる。訪問ルート生成部4は、訪問先が決定された後、営業担当者の指示により、訪問ルートを生成してマップ部8Aに表示させることができる。
【0040】
以上、訪問スケジュールが未作成の場合において、営業担当者が、イベント配置地図8を利用する様子を述べた。しかし、訪問スケジュールが既に作成されている場合でも、営業担当者は、イベント配置地図8を利用して営業活動を効率化することができる。
【0041】
例えば、午前中にA社を訪問し、同日の午後にB社を訪問することが決定されている場合、営業担当者は、A社からB社に移動するための移動時間等を考慮して、スケジュールの隙間を埋めることができる。例えば、営業担当者は、隙間時間を利用して、A社周辺の他の顧客(マップ部8A内の白い逆三角形印)を予約無しで訪問することを予定したり、あるいは、A社の従業員のうちイベントが発生している従業員への挨拶回りを予定することができる。訪問ルート生成部4は、営業担当者の指示に応じて、選択された訪問先(イベントの発生している顧客)を訪問するためのルートを生成し、マップ部8Aに表示させることができる。
【0042】
なお、上記の例では、イベント配置マップ8を用いて、法人顧客A社及び法人顧客B社のいずれを訪問すべきかについて判断する場合を説明した。しかし、実際には、法人顧客間で訪問の是非を悩む場合よりも、個人顧客間でいずれを先に訪問すべきか悩む場合の方が多いと考えられる。図1に示すマークMaを個人顧客A氏のイベント、マークMbを個人顧客B氏のイベントであるとそれぞれ仮定すると、営業担当者は、A氏とB氏のいずれか一方を訪問しようとする場合、イベント配置地図8を用いて、A氏とB氏のいずれを訪問すべきかを判断することができる。例えば、A氏を示すマークMaの近傍には、他のイベントを示すマークが3個表示されている。つまり、A氏の近傍には、訪問の口実にできるイベントを有する顧客が少なくとも3人存在することを意味する。これに対し、B氏の周辺には、訪問の口実にできるイベントを有する顧客が1人しかいない。従って、営業担当者は、例えば、訪問件数の大小を優先する場合、B氏よりもA氏を優先して訪問することを決定することができる。
【0043】
このように本実施形態によれば、イベントを割り付けて構成されるイベント配置地図8を用いることにより、営業担当者の活動する地域で生じている種々のイベントを「面」として把握し、管理することができる。従って、営業担当者の営業活動の効率を高めることができる。例えば、支援システム1は、手動または自動で選択される特定の顧客を中心として、その特定顧客の周辺に位置する他の顧客のイベントを地図上に表示させることができる。従って、営業担当者は、訪問予定先の顧客の周辺に分布する見込み客を容易に把握することができ、営業活動に役立たせることができる。
【0044】
さらに、本実施形態では、選択される各イベントを訪問するための訪問ルートを自動的に生成して、マップ部8Aに表示させる。従って、営業担当者は、訪問ルートに基づいて効率的に顧客を訪問することができる。
【0045】
また、本実施形態では、例えば、スケジュール、ルート生成条件、商談可能時間という要素の全部または少なくとも一部を考慮して、訪問ルートを生成できる。従って、複数の地点を単純に結ぶだけではなく、商談の機会が高まるように訪問ルートを生成することができる。
【0046】
また、本実施形態では、法人顧客に関連する個人顧客(従業員等)のイベントを関連付けて可視化することができるため、訪問先の法人顧客において接触すべき個人顧客を見逃す可能性を低下させ、受注機会を増大させることができる。特に、銀行等のような同一の営業担当者が法人顧客及び個人顧客の両方を担当する業種の場合に、法人顧客及び個人顧客を効率的に訪問することができ、営業活動に役立てることができる。
【0047】
つまり、本実施形態では、マップ部8Aによって担当地域のイベントを面として管理することができ、さらに、イベント説明部8Bによって階層関係にある各イベントを可視化することができる。従って、本実施形態のイベント配置地図8によって、営業担当者の担当地域の各イベントを立体的に管理して把握することができる。以下、本実施形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0048】
図2は、営業活動支援システム10の全体構成を示す説明図である。営業活動支援システム10(以下、支援システム10)は、例えば、営業活動支援サーバ100と、データ供給部20と、スケジューラ30と、地図データ記憶部40と、LAN(Local Area Network)端末50と、無線基地局60と、携帯端末70とを備えることができる。
【0049】
先に図1との対応関係を説明する。支援システム10は図1中の支援システム1に、データ供給部20は図1中の顧客情報記憶部3Aに、地図データ記憶部40は図1中の地図情報記憶部3Bに、EBMエンジン130及びデータベース部120は図1中のイベント情報検出部2A及びイベント関係検出部2Cに、MAP−EBMエンジン150は図1中のイベント配置地図生成部2B及び出力部2Dに、それぞれ該当する。訪問ルート生成部161は図1中の訪問ルート生成部4に、商談可能時間予測部162は図1中の商談可能時間予測部5に、ルート生成条件記憶部163は図1中のルート生成条件記憶部6に、それぞれ対応する。
【0050】
営業活動支援サーバ100(以下、支援サーバ100)の構成は、後述する。データ供給部20は、例えば、銀行や証券会社、保険会社等の支援システム10を使用する企業(以下、システム利用企業とも呼ぶ)が既に有しているデータを、支援サーバ100に供給する装置である。
【0051】
データ供給部20から供給されるデータとしては、例えば、各顧客(法人顧客及び個人顧客の両方を含む)の取引関係のホストデータ21と、顧客の個人情報や営業担当者の接触履歴等を含むCRMデータ22と、各顧客の資産状況等を時系列で保持するM−CIFデータ23とを挙げることができる。なお、データ21〜23の種類は一例であって、本発明はこれに限定されない。
【0052】
スケジューラ30は、営業担当者が顧客を訪問するためのスケジュール(訪問予定)を記憶する。営業担当者は、MAP−EBMエンジン150から取得した情報に基づいて、スケジュールを作成することができる。地図データ記憶部40は、少なくとも営業活動が行われる地域を含む地図データを記憶するものである。しかし、上述のように、支援システム10が地図データを保持している必要はなく、地図サービスを提供するウェブサイトから地図データを取得できる機能を備えていれば足りる。
【0053】
LAN端末50は、例えば、システム利用企業の営業所等に配置されているコンピュータ端末である。営業担当者は、LAN端末50を用いて、支援サーバ100にログインすることにより、自分の担当する地域及び顧客に関するイベントマップ(図5のG10や図6のG20)を利用することができる。
【0054】
携帯端末70は、例えば、携帯電話や携帯情報端末、電子手帳等のように構成されるコンピュータ端末である。携帯端末70は、例えば、移動体通信や無線LAN等の通信を制御する無線基地局60を介して、支援サーバ100にアクセス可能である。営業担当者は、携帯端末70を用いることにより、外出先から支援サーバ100にアクセスして、イベントマップを入手することができる。携帯端末70を用いることにより、営業担当者は、その場でイベント発生状況を直ちに確認することができる。例えば、顧客が不在のため訪問先で時間が余ってしまった場合でも、営業担当者は、携帯端末70を用いて支援サーバ100にアクセスすることにより、近場の訪問可能な顧客イベントを確認し、臨機応変に訪問することができる。営業担当者は、外出先において最新のイベント状況を適宜確認できるため、新しいイベントにも速やかに対応可能である。
【0055】
携帯端末70は、例えば、米国電気電子学会で標準化されたWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)を用いて、支援サーバ100にアクセスすることができる構成としてもよい。また、携帯端末70は、最小限の機能のみを搭載するシンクライアントとして構成されてもよい。携帯端末70をシンクライアントとして構成し、顧客データ等を携帯端末70内に保存させない構成とすることにより、携帯端末70の紛失や盗難等によって個人情報等のデータが漏洩するのを未然に防止でき、セキュリティ性を向上させることができる。
【0056】
支援サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のハードウェア資源と、OS(Operating System)110や各種ドライバソフトウェア等のソフトウェア資源とを備えている。支援サーバ100は、ASPとして構成することができる。その場合、支援サーバ100は、例えば、各銀行でそれぞれ管理されている各種データ21〜23のうち必要とする一部のデータだけを読込み、データベース部120に格納する。支援サーバ100は、各銀行の各銀行員向けにカスタマイズされたイベントマップをそれぞれ作成し、提供する。
【0057】
さらに、支援サーバ100は、データベース部120と、EBMエンジン130と、管理部140と、MAP−EBMエンジン150と、訪問ルート生成部161と、商談可能時間予測部162と、ルート生成条件記憶部163とを備える。ここで、EBMとは、Event Based Marketingの略である。
【0058】
データベース部120は、データ供給部20から取得された情報121やEBMエンジン130によって作成された情報122等を記憶し、管理する。EBM必要情報121は、イベントに基づいたマーケティング活動を行うために使用される情報であり、「第1情報」に該当する。換言すれば、EBM必要情報121とは、EBMエンジン130に入力するための情報である。データ供給部20から供給されるデータの中から、EBMに使用する情報のみを抽出することにより、EBM必要情報121が生成される。
【0059】
例えば、データ供給部20では、顧客の住所氏名のみならず電話番号や趣味等も管理することができる。データ供給部20で管理されている各情報のうち、電話番号や趣味等のようにEBMに使用されない不要情報は取り除かれ、EBMに使用する情報のみがEBM必要情報121として支援サーバ100内に一時的に保存される。
【0060】
リード情報122は、EBMエンジン130によって生成される情報であり、「第2情報」に該当する。EBMエンジン130は、EBM必要情報121を一つまたは複数の条件式で検索することにより、所望の条件を満たす顧客を抽出する。例えば、EBMエンジン130は、「前日の入金額が100万円以上の顧客」や「流動性資産と定期預金の合計金額が500万円以上の顧客」等のような条件を満たす顧客をEBM必要情報121から抽出する。各条件を満たす顧客の情報はリード情報122として支援サーバ100内に一時的に保存される。
【0061】
顧客位置情報123は、リード情報122で抽出された各顧客の位置情報(例えば、緯度及び経度)を示す情報である。顧客位置情報123は、緯度経度で表現される必要はなく、例えば、郵便番号や地図上の座標データで表現されてもよい。
【0062】
EBMエンジン130は、上述の通り、EBM必要情報121の中から所定の条件を満たす顧客を抽出し、リード情報122を生成するものである。
【0063】
管理部140は、営業担当者の利用権限等を管理するものである。管理部140は、例えば、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)のように構成され、各営業担当者がアクセス可能なディレクトリ等を管理する。
【0064】
管理部140は、例えば、担当者情報141と、担当顧客情報142と、ロール情報143とを備える。担当者情報141は、例えば、営業担当者の属する支店名や部署、社員番号等のような、営業担当者の各種属性を示す情報である。担当顧客情報142は、営業担当者が担当している顧客を特定するための情報である。ロール情報143は、営業担当者の役割、地位や役職を管理する情報である。
【0065】
営業担当者がLAN端末50や携帯端末70を用いて支援サーバ100にアクセスした場合、管理部140は、その営業担当者のアクセス権限を確認し、その営業担当者が知ることのできる情報のみを提供させる。例えば、支店長は、支店内の全ての顧客及び営業担当者に関する情報を利用することができるが、一般の営業担当者は自分自身の担当する顧客に関する情報のみを利用することができる。
【0066】
MAP−EBMエンジン150は、各イベントがそれぞれ配置された「イベント配置地図」としてのイベントマップを作成するものである。MAP−EBMエンジン150(以下、イベントマップ作成エンジン150)は、リード情報122と顧客位置情報123とに基づいて、地図データ記憶部40から読み出した地図上にイベントの生じている顧客を示すマークを配置することにより、イベントマップを作成する。
【0067】
訪問ルート生成部161は、例えば、営業担当者のスケジュールや、商談可能と予測される時間、予め設定される条件に基づいて、営業担当者の訪問ルートを自動的に生成する機能である。
【0068】
商談可能時間予測部162は、イベントに対応する顧客を訪問して商談可能な時間(時間帯または時刻)を予測する機能である。商談可能な時間を予測する方法については、図3と共に後述する。
【0069】
ルート生成条件記憶部163は、訪問ルートの生成に関する条件を記憶する。例えば、営業担当者や管理職が、ルート生成条件を設定することができる。ルート生成条件には、例えば、優先して処理すべきイベントの種類や数、訪問件数、日時等が含まれる。
【0070】
なお、図2に示す構成は一例に過ぎず、本発明は図1に示す構成に限定されない。顧客に関する各種情報からEBMに使用する情報を抽出し、顧客のイベントを地図上に配置可能な全ての構成は、特許請求の範囲から明確に取り除かれない限り、本発明の範囲に含まれる。
【0071】
図3は、商談可能な時間を予測するための方法を模式的に示す説明図である。顧客は、パーソナルコンピュータや携帯情報端末(携帯電話を含む)等の端末173と、電話機176(固定電話、携帯電話を含む)とを有している。銀行は、インターネット上に、ウェブサイト172を有している。
【0072】
顧客は、端末173を用いてウェブサイト172にアクセスし、ユーザID及びパスワードを入力する。ウェブサイト172は、予め登録されている顧客であるか否かを確認するためのユーザ認証を行った後で、例えば、口座残高の確認や振り込み等のサービスを顧客に提供する。顧客によるウェブサイト172へのアクセスは、アクセスログ170に記憶される。
【0073】
アクセスログ170には、例えば、日付、アクセス先、顧客名、アクセス元IP(Internet Protocol)アドレス、ウェブブラウザ情報等の各種情報が記憶される。従って、アクセスログ170を解析することにより、どの顧客が何時どのようなサービスを利用したか否か等を検出することができる。つまり、アクセスログ170を解析することにより、例えば、顧客の在宅時間、顧客の興味対象等を知ることができる。
【0074】
営業担当者は、支店内の電話機を用いて、顧客の電話機176を呼び出し、電話を介して顧客と会話可能である。支店内の電話機はIP電話として構成されており、構内交換機175を介してインターネットCNに接続されている。電話機174の使用履歴は、使用履歴ログ171に記憶される。使用履歴ログ171を解析することにより、例えば、顧客の在宅時間等を検出することができる。
【0075】
上述のように、CRMデータ22は、顧客の個人情報や営業担当者の接触履歴等に関する情報が記憶されている。従って、CRMデータ22を解析することにより、例えば、顧客の在宅時間等を検出することができる。
【0076】
商談可能時間予測部162は、例えば、アクセスログ170,使用履歴ログ171,CRMデータ22の各データを解析することにより、顧客の在宅時間帯を検出する。在宅時間内に営業担当者が訪問すれば、商談に結びつく可能性が高まる。そこで、商談可能時間予測部162は、各顧客毎に在宅可能性の高い時間帯を検出する。
【0077】
図4は、データ供給部20で管理されている元データと、EBM必要情報121と、リード情報122との関係を模式的に示す説明図である。図4の上側に示すように、データ供給部20が管理する元データには、例えば、営業担当者と顧客との接触履歴、顧客の氏名、年齢、住所、電話番号、入出金履歴、資産状況、営業活動の対応結果(顧客の反応)等のように各種の情報が含まれている。
【0078】
EBMでは、顧客に生じたイベントに基づいて営業活動を行うものであり、元データの全てがEBMで必要とされるわけではない。例えば、電話番号や趣味等の情報は、EBMでは使用しない。元データの中からEBMに使用する情報として予め設定されている情報のみを抽出することにより、EBM必要情報121が生成される。
【0079】
EBMエンジン130は、EBM必要情報121について一つまたは複数の条件で検索することにより、所定のイベントを有する顧客に関する情報を全て抽出し、リード情報122を作成する。
【0080】
即ち、EBMエンジン130は、所定のイベントを有する顧客を抽出するために、所定のイベントを検出するための条件式でEBM必要情報121を検索し、リード情報122を得る。リード情報122は、有望な見込み客の一覧情報となる。
【0081】
図5は、「イベント配置地図」としてのイベントマップの画面例を示す。イベントマップ画面G10は、例えば、図中右側のマップ部M10と、図中左側のイベント説明部とを備えて構成される。
【0082】
マップ部M10は、各顧客のイベントが地図上に種別毎にそれぞれ表示される。イベント説明部には、各イベントの種別を示すマークB10,B11,B12,B13が示されている。営業担当者(支援システム10を使用するユーザでもある)は、マップ部M10を見ることにより、担当地域のどこでどのようなイベントが生じているかを直ちに把握することができる。
【0083】
図5では、イベント種類として、例えば、大口入金B10(図中、太い実線で示す)と、定期満期B11(図中、細い実線で示す)と、国債満期B12(図中、一点鎖線で示す)と、ローン完済B13(図中、点線で示す)との4種類を挙げている。これらのイベントは、説明のための例示であって、図5に示す以外の他のイベントも本実施例では採用可能である。
【0084】
マップ部M10に注目すると、駅の西側(図中左側)には、大口入金(金額¥M11)があった顧客を示すマークM11が表示されており、駅の東側(図中右側)には、別の大口入金(金額¥M12)があった顧客を示すマークM12が表示されている。なお、マークはイベントを示すものであるから、以下の説明では、M11やM12等のマークをイベントと呼ぶ場合がある。
【0085】
ここで、例えば、イベントM12の金額¥M12の方がイベントM11の金額¥M11よりも若干大きい場合を考える。例えば、金額¥M12が310万円、金額¥M11が300万円のような場合である。この場合、イベントM12の顧客を訪問した方が営業活動上有利のように思われる。しかし、イベントM11の周辺には、金額¥M13の定期預金が満期となった顧客を示すマークM13と、ローンを完済した顧客を示すマークM14とがそれぞれ位置する。従って、営業担当者がイベントM11の顧客を訪問するついでに、その周辺のイベントM13,M14の顧客を訪問する方が、たった1件の大口顧客(M12)を訪問する場合よりも、結果的に受注機会が増大するであろう。M11への訪問が結果的に不調の場合でも、その近所のM13やM14へ訪問できるためである。
【0086】
図6は、別の構成のイベントマップを示す画面例G20である。イベントマップ画面G20は、図中下側のマップ部M20と、図中上側のイベント説明部G21とを備えて構成される。マップ部M20は、図5で述べたマップ部M10と同様に構成されており、各イベントを示すマークM21〜M23が地図上に配置されている。
【0087】
イベント説明部G21は、法人顧客に関する情報を示す企業情報部G21Aと、その法人顧客に属する各従業員のイベントを示す社員イベント状況部G21Bとを備える。企業情報部G21Aは、例えば、企業名、訪問目的、企業情報等を含む。企業情報には、例えば、資産状況、その企業への営業担当者の訪問頻度等が含まれる。社員イベント状況部G21Bは、例えば、大口入金、定期満期、国債満期、ローン完済等のイベント毎に、それぞれ該当する社員の人数が表示される。社員イベントの詳細情報の取得を希望する場合、営業担当者は、所望欄を選択することにより、詳細情報画面G22を表示させることができる。
【0088】
図6に示すように、イベントマップには、担当地域内で発生している各種イベントの分布状況や、法人顧客のイベントに隠れている個人顧客(社員)のイベントを可視化することができる。従って、本実施例では、営業担当者は、担当地域内のイベントの分布を面として捉えることができ、さらに、法人顧客を訪問したついでに、イベントの発生している各個人顧客を効率的に回って営業活動を行うことができる。
【0089】
図7は、営業活動支援処理を示すフローチャートである。この処理は、支援サーバ100によって実行される。本フローチャートを含む以下の各フローチャートは、本発明の理解及び実施に必要な範囲で各処理の概要を示しており、実際のコンピュータプログラムとは相違する可能性がある。いわゆる当業者であれば、図示されたステップの変更や削除、順番の入れ替え、新たなステップの追加を行うことができるであろう。
【0090】
営業担当者がLAN端末50または携帯端末70を用いて支援サーバ100にアクセスすると(S10)、支援サーバ100は、ログイン画面を表示させてログイン処理を実行する(S11)。即ち、営業担当者がユーザID(識別コード)とパスワードとを入力すると、支援サーバ100は、ユーザ認証を行う。なお、ユーザ認証は、ユーザID及びパスワードを使用するものに限定されない。例えば、指紋や声紋、虹彩、静脈パターン等の生体情報を用いても良い。あるいは、記憶媒体に格納されている暗号化された鍵情報を用いて認証を行う構成でもよい。
【0091】
ユーザ認証に成功すると、支援サーバ100は、S11でログインした営業担当者のスケジュールをスケジューラ30から取得し(S12)、さらに、スケジュールに対応する顧客情報等(リード情報や顧客位置情報)を取得する(S12)。
【0092】
支援サーバ100は、初期画面を生成し、クライアント(営業担当者の使用する端末50,70)に送信する(S13)。初期画面とは、支援サーバ100が営業担当者に提供する最初の情報提供画面である。
【0093】
クライアントは、支援サーバ100から受信した初期画面を端末画面に表示させる(S14)。営業担当者は、その画面を見ながら操作を行うことができる(S15,S18,S19,S21)。営業担当者は、端末画面に表示されたメニューの中から所望のメニューを選択することができる(S15)。
【0094】
支援サーバ100は、選択されたメニューに関する画面を生成し(S16)、生成した画面をクライアントに送信する(S17)。クライアントは、支援サーバ100から受信した画面を表示させる(S18)。営業担当者は、例えば、詳細情報の表示等の各種操作を行うことができる(S19)。支援サーバ100は、営業担当者の操作に応じた情報をクライアントに送信する(S20)。クライアントは、支援サーバ100から受信した情報を端末画面に表示させる(S21)。
【0095】
図8は、図7中のS13〜S21の詳細を示すフローチャートである。支援サーバ100は、メニュー200を表示する(S30)。メニュー200には、例えば、スケジュール別、担当顧客別、イベント別、地域別等の個別メニューが用意されている。メニューの具体例は、図15〜図19で後述する。
【0096】
営業担当者は、メニュー200の中から所望の個別メニューを選択する。支援サーバ100は、メニューが選択されると(S31:YES)、選択されたメニューに関連するEBM必要情報121を読込み(S32)、EBM必要情報121に基づいてリード情報122を生成する(S33)。
【0097】
そして、支援サーバ100は、各リード情報122を顧客の位置に応じて地図上に配置し、表示させる(S34)。支援サーバ100は、端末50,70から詳細情報の表示が要求された場合(S35:YES)、詳細情報を端末画面に表示させる(S36)。
【0098】
図9は、法人顧客に関連する個人顧客のイベントを表示させるための処理を示すフローチャートである。支援サーバ100は、法人顧客を特定し(S40)、続いて、その法人顧客に属する各個人顧客を特定する(S41)。支援サーバ100は、特定された各個人顧客に関するイベントを検出し(S42)、検出されたイベントをイベント種類毎に集計し(S43)、法人顧客の企業情報やイベントに対応付けて表示させる(S44)。
【0099】
図10は、イベントを地図上に配置して表示させる処理を示すフローチャートである。支援サーバ100は、表示させるイベントに対応するリード情報122を特定し(S50)、そのリード情報に関する座標(顧客位置情報)を検出する(S51)。そして、支援サーバ100は、イベントに対応するマークを、地図上のイベント発生位置に配置して表示させる(S52)。
【0100】
図11は、訪問ルートを自動的に生成する処理を示すフローチャートである。支援サーバ100は、各営業担当者毎にそれぞれ訪問ルートを生成することができる。支援サーバ100は、営業担当者のスケジュールに所定時間以上の空き時間があるか否かを判定する(S60)。例えば、支援サーバ100は、13時から16時まで何の予定も入っていない場合等のように、一または複数の顧客を訪問可能な、空いている時間があるか否かを判定する。スケジュールに所定時間以上の空き時間が無い場合(S60:NO)、支援サーバ100は、スケジューラ30からスケジュールを読出す(S61)。そして、支援サーバ100は、スケジュールに基づいて、訪問ルートを生成する(S62)。
【0101】
これに対し、スケジュールに所定時間以上の空き時間がある場合(S60:YES)、支援サーバ100は、スケジュールを自動的に設定するか否かを判定する(S63)。例えば、「推奨行動設定ボタン」等のような、スケジュールの自動設定を指示するための指示部を予め用意しておき、自動設定が指示された場合にのみ、支援サーバ100がスケジュールを自動的に設定する。
【0102】
自動設定が指示されなかった場合(S63:NO)、手動設定モードに移行する(S64)。営業担当者は、手動でスケジュールを作成する。営業担当者が自動設定を希望した場合(S63:YES)、後述の自動設定処理(S65〜S70)が実行される。なお、スケジュールを自動的に設定するか否かの判定は、S60の前に行うこともできる。つまり、先にS63を実行し、スケジュールを自動設定と判定した場合にS60を実行し、S60でYESと判定された場合にS65以下を実行する構成でもよい。
【0103】
スケジュールを自動的に設定する場合、支援サーバ100は、ルート生成条件記憶部163からルート生成条件を取得し(S65)、さらに、営業担当者に関連するイベント情報を取得する(S66)。
【0104】
支援サーバ100は、ルート生成条件に適合する全てのイベント情報を、訪問先候補としてそれぞれ抽出する(S67)。支援サーバ100は、各訪問先候補に関する商談可能時間をそれぞれ予測し(S68)、さらに、予測された時間を考慮して訪問先を選択する(S69)。
【0105】
支援サーバ100は、各訪問先候補のうち、時間的制限のある訪問先候補を優先的に選択してスケジュールに配置し、スケジュール中の余った時間帯に時間的制限の無い(あるいは時間的制限の少ない)訪問先候補を配置する(S69)。時間的制限とは、例えば、「9−11時のみ訪問可能」や「13−15時のみ在宅」のように、その顧客を訪問可能な時間が制限されていることを意味する。その一例は、図12と共に後述する。
【0106】
支援サーバ100は、例えば、商談可能と予測された時間(時間帯)、商談に要する時間、訪問先候補の位置、前後の訪問先候補間の距離及び移動時間等を考慮して、訪問ルートを生成する(S70)。簡単に説明すると、支援サーバ100は、選択された各訪問先候補を順番通りに訪問できるように、かつ、所要時間や移動距離が最小となるように、各訪問先候補を結ぶ訪問ルートを検出する。
【0107】
図12は、訪問ルートの一例を示す説明図である。図12(a)は、スケジュールが予め設定されている場合の訪問ルート(S62)を示す。例えば、「9時に顧客C1、11時に顧客C2、13時に顧客C3、15時に顧客C4、17時に顧客C5をそれぞれ訪問する。」というスケジュールが既に設定されている場合、支援サーバ100は、このスケジュールに従って訪問ルートを生成する。
【0108】
なお、各訪問先の周辺に位置する他のイベント(他の顧客)を、訪問ルート上に表示させることもできる。例えば、商談が短時間で完了した場合や、顧客が不在だった場合等に、営業担当者は、その周辺の顧客を訪問して営業活動を行うことができる。
【0109】
図12(b)は、支援サーバ100がスケジュールを自動的に設定する場合の訪問ルート(S70)を示す。図12(b)中の上側には、商談可能であると予測された時間が、斜線部として各顧客毎に示されている。例えば、顧客C1が在宅していると予測される時間帯は9時から11時まで、顧客C2の場合は13時から15時まで、顧客C3の場合は17時から19時まで、顧客C4の場合は13時から19時まで(午後は在宅)、顧客C5の場合は9時から12時まで(午前中のみ在宅)、となっている。
【0110】
支援サーバ100は、訪問可能な時間帯に制限があるか否かに基づいて、つまり、訪問に関する時間的制限の有無に基づいて、顧客を選択する。支援サーバ100は、例えば、その顧客を訪問可能な時間の長さが、予め設定されている基準時間(例えば2時間)以下の場合に、時間的制限有りと判定する。訪問可能な時間の少ない順番で高い優先度が設定される。図12(b)では、優先度としてP1〜P3の3段階を示す。
【0111】
図12(b)の場合、顧客C1,C2,C3は、それぞれ一日のうち2時間しか訪問できず、他の顧客C4,C5に関する訪問可能時間よりも短いため、最も高い優先度P1が与えられる。そこで、支援サーバ100は、C1,C2,C3を優先的に選択してスケジュールに設定する。つまり、9−11時の訪問先としてC1、13−15時の訪問先としてC2、17時−19時の訪問先としてC3を、それぞれスケジュールに登録する。
【0112】
続いて、支援サーバ100は、P1の次に高い優先度P2を有するC5を、スケジュールに追加する。C5は、午前中の3時間(9−12時)のみ訪問可能であり、C1−C3の次に時間的制限がきつい。そこで、支援サーバ100は、11−12時の訪問先としてC5を選択し、スケジュールに追加する。なお、12−13時は予め昼食休憩として確保されているが、営業担当者の指示により解除することもできる。
【0113】
最後に、支援サーバ100は、スケジュール中の空いている時間帯15−17時の訪問先に、最も低い優先度P3を有する顧客C4を設定する。C4を訪問可能な時間は13時から19時までの6時間であり、もっとも時間的制限が緩いため、最も低い優先度P3が設定される。
【0114】
なお、商談可能な時間の重なる複数の顧客が存在する場合、支援サーバ100は、例えば、イベント優先度の高い顧客を優先的に選択したり、あるいは、移動距離が最小となる顧客を選択することができる。例えば、13−19時までの時間帯を訪問可能な訪問先候補としてC4A,C4B,C4Cの3人が居る場合、支援サーバ100は、各候補C4A,C4B,C4Cのそれぞれに関するイベントの種別や数を検出し、イベント優先度をそれぞれ算出する。支援サーバ100は、各候補C4A,C4B,C4Cのうち、イベント優先度の最も高い候補を訪問先として選択する。
【0115】
図12(b)に示すように、支援サーバ100は、訪問ルートを生成する。この訪問ルートは、上述のように、訪問先候補を訪問する場合の時間的制限を優先的に考慮して作成される。従って、訪問ルートの総距離は、各訪問先候補を結ぶ最短距離とならない。
【0116】
このように構成される本実施例によれば、各顧客に関するイベントを検出し、検出されたイベントを地図上に配置することにより、イベントマップを生成できる。従って、営業担当者は、担当地域で生じている各種のイベントを一見して把握することができる。これにより、訪問スケジュールの策定等に役立たせることができ、営業活動の効率を向上させることができる。そして、本実施例によれば、指定したイベント(顧客)の周辺に存在する他のイベントを一緒に表示させることができる。従って、本実施例では、ある顧客のイベントと、その顧客の周辺に位置する他のイベントとの関係を地図上に表示させて可視化することができ、営業活動を支援することができる。
【0117】
本実施例では、検出される各イベントを訪問するための訪問ルートを自動的に作成し、イベントマップに表示させる。従って、営業担当者は、訪問ルートに基づいて効率的に営業活動を行うことができる。
【0118】
また、本実施例では、例えば、スケジュール、ルート生成条件、商談可能時間という要素の少なくとも一部を考慮して、訪問ルートを生成できる。従って、複数の地点を単純に結ぶだけではなく、商談の機会や効果が高まるように訪問ルートを生成できる。
【0119】
本実施例では、法人顧客の企業情報やイベント(法人顧客を訪問する目的等)に、その法人顧客に属する個人顧客のイベントを対応付けて表示させる。従って、法人顧客を訪問したついでに、成約の可能性が高い個人顧客を訪問することができ、営業活動の効率を高めることができる。
【実施例2】
【0120】
図13に基づいて第2実施例を説明する。本実施例では、営業担当者の営業活動の活発度をイベントとして検出し、表示させる。営業活動の活発度とは、営業担当者による顧客への働きかけの程度、活動のレベルを意味する。具体的には、例えば、営業担当者が頻繁に顧客を訪問したり、顧客との商談時間が長い場合等には、活発度が大きくなり、逆に、顧客への訪問頻度が少なかったり、商談時間が短い場合等には、活発度は低下する。
【0121】
支援サーバ100は、前回の訪問時から所定日数以上経過している顧客をEBM情報121から抽出する(S80)。また、支援サーバ100は、所定期間内の合計訪問回数が所定値以下の顧客を抽出する(S81)。さらに、支援サーバ100は、重点顧客を抽出する(S82)。重点顧客は、例えば、営業会議等によって予め選定することもできるし、何らかの基準を超えた顧客を重点顧客として自動的に選定してもよい。基準としては、例えば、「直近3ヶ月間の取引金額が大きい顧客」等を挙げることができる。
【0122】
支援サーバ100は、得点管理テーブル210を用いることにより、S80〜S82で抽出された各顧客について、それぞれの得点を集計する(S83)。支援サーバ100は、総得点が所定点以上の顧客についてイベントを設定する(S84)。
【0123】
得点管理テーブル210は、例えば、「前回の訪問時から所定日数以上経過している場合」、「所定期間内の訪問回数が所定値以下の場合」、「重点顧客に指定されている場合」、「取引関係のイベント(大口入金、定期満期、国債満期、ローン完済等)が発生している場合」等のような各項目毎に、それぞれの得点を管理する。営業活動の活発度が低いことを示す項目には、比較的高い得点が予め設定されている。顧客別得点集計テーブル220は、各顧客毎の総得点を管理する。総得点が所定点以上の場合、その顧客についてイベントが発生したものとして扱われる(S84)。
【0124】
従って、営業活動の活発度が低い顧客の場合、取引関係のイベントが発生していなくても、イベントが設定される可能性が高くなる。設定されたイベントは地図上に表示されるため、営業担当者は、訪問すべき顧客を忘れずに訪問することができる。
【0125】
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施例では、営業活動の活発度が低い顧客を検出してイベントを設定するため、営業担当者に訪問を促すことができ、営業活動を活性化させることができる。一般的に、営業担当者は、商談のし易い顧客に脚を多く運び、商談のしづらい顧客をなかなか訪問しないという傾向がある。苦手な顧客への訪問回数が低下するほど、ますます苦手意識が強くなり、取引金額(受注金額)も低下していく。これに対し、本実施例では、営業活動の活発度が低い顧客を自動的に検出して表示するため、その顧客への訪問を営業担当者に促し、営業活動を活発化させることができる。
【実施例3】
【0126】
図14に基づいて第3実施例を説明する。本実施例では、法人顧客のイベントを示すマークM21A,M22Aに、その法人顧客に属する個人顧客のイベントを示すサブマークMPを対応付けて表示する。
【0127】
図14は、本実施例によるイベントマップ画面を示す。C1社のイベント(集金)を示すマークM21Aには、C1社に属する各個人顧客のイベントを示すサブマークMPが対応付けられている。同様に、C2社のイベント(提案)を示すマークM22Aには、C2社に属する各個人顧客のイベントを示すサブマークMPが対応付けられている。サブマークMPの詳細を知る場合は、例えば、サブマークMPを選択して詳細情報画面G23を表示させればよい。あるいは、イベント説明部G21を参照すればよい。
【0128】
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏する。さらに、本実施例では、法人顧客のイベントを示すマークとその法人顧客に属する個人顧客のイベントを示すマーク(サブマーク)とを対応付けてイベントマップ上に表示させる。従って、営業担当者は、イベントマップを一見するだけで、「ついでの訪問」や「挨拶回り」等を多くできる法人顧客を直ちに判別することができる。
【実施例4】
【0129】
図15〜図19に基づいて第4実施例を説明する。本実施例では、営業活動の支援メニュー(イベントマップの表示メニューと呼び変えてもよい)の具体例を説明する。図15は、担当顧客別メニューを選択した場合のイベントマップ画面を示す。
【0130】
イベントマップ画面G30は、例えば、予定欄G31と、タブメニューG32〜G35と、イベント説明部G36と、地図解説部G37と、カレンダー部G38と、マップ部M30とを備えている。
【0131】
予定欄G31には、営業担当者の訪問スケジュールが表示される。スケジュールは、例えば、訪問予定の顧客名と、訪問予定時刻と、訪問目的と、訪問先顧客に関連付けられている他の顧客のイベントの数等を対応付けて構成することができる。例えば、図15左側に示すC1社の場合、9時半から10時の間に集金を目的として訪問すべき旨が表示されている。C1社の訪問予定の右隣に表示される「30件」とは、C1社の社員に生じているイベントの総数を示す。
【0132】
イベント説明部G36には、営業担当者が担当する各顧客の情報が表示される。地図解説部G37には、例えば、マップ部M30に表示される各マークの内容(顧客名称や住所、イベント種別等)が表示される。
【0133】
図16は、予定別メニューを選択した場合のイベントマップ画面G30Aを示す。図16に示すイベントマップ画面G30Aは、図15に示す画面G30とほぼ同様に構成することができる。相違点を中心に述べると、イベント説明部G36Aでは、営業担当者が予定欄G31に表示されている訪問予定先の顧客を選択すると、その選択された顧客の周辺に位置する他の顧客のイベントが一覧表示される。マップ部30には、図17に示すように、抽出された複数のイベントを効率的に訪問するためのルートが表示される。
【0134】
図18は、イベント別メニューを表示した場合のイベントマップ画面G30Bを示す説明図である。イベント説明部は、イベント種別を指定するための指定部G40と、指定されたイベントの一覧を表示させる一覧表示部G41とが設けられている。例えば、営業担当者が「大口入金」イベントを指定すると、一覧表示部G41には、その営業担当者の担当する顧客のうち、大口入金イベントの条件を満たす全ての顧客に関する情報が一覧表示される。
【0135】
なお、図18では、便宜上マップ部を省略しているが、イベント別メニューの画面G30Bにもマップ部を表示させることができる。
【0136】
図19は、地域別メニューを選択した場合のイベントマップ画面G30Cを示す。イベント説明部G42には、住所の構成要素毎に(例えば、町丁目ごとに)、イベント種別毎のイベント発生数が表示される。
【0137】
図15〜図19に示す各イベントマップ画面は、タブメニューG32〜G35を選択することにより、自在に切り換えることができる。これにより、営業担当者は、スケジュール別や担当顧客別等の複数の視点から、営業活動の範囲を把握することができ、営業活動の効率を高めることができる。
【実施例5】
【0138】
図20,図21に基づいて第5実施例を説明する。本実施例では、支援システム10を用いて、販売促進活動(販促活動、キャンペーン活動)に役立てる場合を説明する。
【0139】
図20は、支援システムの全体構成を示す。支援サーバ100には、営業本部300の端末310,320,330がそれぞれ接続されている。便宜上、各端末は異なるかのように表示しているが、同一端末であってもよい。
【0140】
支援サーバ100は、各支店の端末50A,50Bにも接続されている。端末50Aは、支店の営業責任者である支店長が使用する端末である。端末50Bは、営業担当者の使用する端末である。
【0141】
支店の各端末50A,50Bは、営業活動管理部400に接続されている。図20では省略しているが、支店長の端末50Aも営業活動管理部400に接続される。営業活動管理部400は、営業活動の目標及び達成状況等を一元的に管理する。
【0142】
図21及び図20を参照してシステムの動作を説明する。本部端末310は、支援サーバ100にイベント条件を登録する(S90)。支援サーバ100は、入力されたイベント条件をイベント条件記憶部311に記憶させる。支援サーバ100のEBMエンジン130は、登録されたイベント条件に基づいてEBM必要情報121を検索することにより、イベント条件に合致するリード情報122を生成する(S91)。
【0143】
本部端末320は、支援サーバ100にキャンペーン情報を登録する(S92)。支援サーバ100は、入力されたキャンペーン情報をキャンペーン情報記憶部321に記憶させる。キャンペーン情報とは、例えば、各種ローンや投資信託等のような顧客に重点的に販売しようとする商品やサービスに関する情報である。
【0144】
支援サーバ100は、リード情報122とキャンペーン情報とに基づいて、キャンペーン情報に連携するリード情報122Aを生成する(S93)。キャンペーン情報に連携するリード情報122Aとは、リード情報122のうちキャンペーン情報に適合するリード情報を意味する。キャンペーン対象の商品またはサービスに適さないと考えられる顧客をリード情報122から取り除くと、連携リード情報122Aが得られる。
【0145】
支援サーバ100の管理部140は、アクセス権限に応じて、連携リード情報122Aを支店の各端末50A,50Bに供給する(S94)。支店長は、その支店の営業責任者であるため、その支店に関係する全ての連携リード情報122Aを閲覧可能である。
【0146】
支店長は、連携リード情報122Aに含まれている各顧客を、各地域の営業担当者にそれぞれ割り当てる。営業担当者は、割り当てられた顧客を訪問し、商談する。商談の成否は、端末50A,50Bを介して、営業活動管理部400に登録される(S95)。
【0147】
営業担当者が営業活動をした結果、キャンペーン対象の商品・サービスの成約に至った顧客に関する情報は、連携リード情報122Aから消去される(S96)。本部端末330は、連携リード情報122Aを参照することにより、キャンペーンの結果を把握することができる(S97)。
【0148】
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏する。さらに、本実施例では、キャンペーン活動と連携させることにより、キャンペーン対象の商品やサービスを効率的に販売することができる。
【0149】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。例えば、当業者であれば、前記各実施例を適宜組み合わせることができる。また、前記各実施例では、銀行の営業活動を支援する場合を中心に説明したが、これに限らず、例えば、保険商品等のような他の商品やサービスにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の実施形態の全体概要を示す説明図である。
【図2】営業活動支援システムの全体構成を示す説明図である。
【図3】商談可能な時間を予測する方法を示す説明図である。
【図4】元データからEBMに使用する情報を抽出し、さらにリード情報を得るまでの様子を模式的に示す説明図である。
【図5】イベントマップ画面の一例を示す説明図である。
【図6】イベントマップ画面の他の一例を示す説明図である。
【図7】営業活動支援処理のフローチャートである。
【図8】画面生成処理のフローチャートである。
【図9】法人顧客と個人顧客の間のイベント関係を表示する処理のフローチャートである。
【図10】イベントの配置された地図を表示させる処理のフローチャートである。
【図11】訪問ルートを生成する処理を示すフローチャートである。
【図12】訪問ルートを示す模式図である。
【図13】第2実施例に係る営業活動支援システムにより実行される、イベント生成処理のフローチャートである。
【図14】第3実施例に係る営業活動支援システムにより表示される、イベントマップ画面の説明図である。
【図15】第4実施例に係る営業活動支援システムにより表示される、イベントマップ画面の一例を示す説明図である。
【図16】イベントマップ画面の他の一例を示す説明図である。
【図17】マップ部に訪問ルートが表示されている様子を示す説明図である。
【図18】イベントマップ画面のさらに別の一例を示す説明図である。
【図19】イベントマップ画面のさらに他の一例を示す説明図である。
【図20】第6実施例に係る営業活動支援システムを含む販促システムの全体構成を示す説明図である。
【図21】販促処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0151】
1:営業活動支援システム、2A:イベント情報検出部、2B:イベント配置地図生成部、2C:イベント関係検出部、2D:出力部、3A:顧客情報記憶部、3B:地図情報記憶部、4:訪問ルート生成部、5:商談可能時間予測部、6:ルート生成条件記憶部、7:スケジュール情報記憶部、8:イベント配置地図、8A:マップ部、8B:イベント説明部、10:営業活動支援システム、20:データ供給装置、21:ホストデータ、22:CRMデータ、23:M−CIFデータ、30:スケジューラ、40:地図データ記憶部、50,50A,50B:LAN端末、60:無線基地局、70:携帯端末、100:営業活動支援サーバ、110:OS、120:データベース部、121:EBM必要情報、122:リード情報、122A:連携リード情報、123:顧客位置情報、130:EBMエンジン、140:管理部、141:担当者情報、142:担当顧客情報、143:ロール情報、150:イベントマップ作成エンジン(MAP−EBMエンジン)、161:訪問ルート生成部、162:商談可能時間予測部、163:ルート生成条件記憶部、170:アクセスログ、171:使用履歴、172:ウェブサイト、173:顧客の端末、174:担当者の電話機、175:構内交換機、176:顧客の電話機、200:メニュー、210:得点管理テーブル、220:顧客別得点集計テーブル、300:営業本部、310,320,330:本部端末、311:イベント条件記憶部、321:キャンペーン情報記憶部、400:営業活動管理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶する顧客情報記憶部と、
前記顧客関連情報に基づいて、前記顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出部と、
検出された前記イベントを前記顧客の位置に対応付けて地図上に配置することにより、前記イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成部と、
前記イベント配置地図を出力する出力部と、
前記イベントに対応する前記顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成部と、
を備え、前記イベント配置地図生成部は、前記訪問ルートを含んで前記イベント配置地図を生成する、営業活動支援システム。
【請求項2】
前記イベントに対応する前記顧客と商談可能な時間を予測するための商談可能時間予測部を備え、
前記訪問ルート生成部は、前記予測された商談可能時間に基づいて前記訪問ルートを生成する、請求項1に記載の営業活動支援システム。
【請求項3】
前記訪問ルートを生成するためのルート生成条件を記憶する記憶部を備え、前記訪問ルート生成部は、前記ルート生成条件に基づいて前記訪問ルートを生成する、請求項1に記載の営業活動支援システム。
【請求項4】
前記顧客が所定のウェブサイトを利用した履歴を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部を備え、
前記商談可能時間予測部は、前記利用履歴情報に基づいて、前記商談可能な時間を予測する、請求項2に記載の営業活動支援システム。
【請求項5】
前記顧客と営業担当者との商談履歴を示す商談履歴情報を記憶する商談履歴情報記憶部を備え、
前記商談可能時間予測部は、前記商談履歴情報に基づいて、前記商談可能な時間を予測する、請求項2に記載の営業活動支援システム。
【請求項6】
第1顧客に対応する第2顧客を検出し、前記第1顧客に生じる第1イベントと前記第2顧客に生じる第2イベントとを対応付けて出力するイベント関係検出部をさらに備える請求項1〜請求項5のいずれかに記載の営業活動支援システム。
【請求項7】
それぞれ重要度の異なる複数種類のイベントが予め設定されており、前記イベント検出部は、前記複数種類のイベントのうちいずれのイベントが前記顧客に生じたかを検出する、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の営業活動支援システム。
【請求項8】
前記イベント検出部は、前記顧客関連情報から前記イベント配置地図の生成に必要な第1情報を抽出する第1情報抽出部と、前記第1情報のうち予め指定されるイベント条件に合致する第2情報のみを抽出する第2情報抽出部と、を備えている請求項1〜請求項7のいずれかに記載の営業活動支援システム。
【請求項9】
前記イベント検出部は、前記顧客に対する営業活動の活発度に基づくイベントも検出することができる、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の営業活動支援システム。
【請求項10】
サーバ装置と、該サーバ装置に接続される端末装置と、前記サーバ装置に接続されるデータ供給装置とを備える営業活動支援システムであって、
前記データ供給装置は、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶しており、
前記サーバ装置は、
前記データ供給装置から取得される前記顧客関連情報に基づいて、前記顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出部と、
検出された前記イベントを前記顧客の位置に対応付けて地図上に配置することにより、前記イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成部と、
前記イベントに対応する前記顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成部と、を備えており、
前記イベント配置地図生成部は、前記訪問ルートを含んで前記イベント配置地図を生成する、営業活動支援システム。
【請求項11】
端末装置及びデータ供給装置にそれぞれ接続されるサーバ装置を、営業活動支援装置として機能させるためのコンピュータプログラムであって、
前記データ供給装置は、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶しており、
前記サーバ装置を、
前記データ供給装置から取得される前記顧客関連情報に基づいて、前記顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出機能と、
検出された前記イベントを前記顧客の位置に対応付けて地図上に配置させ、前記イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成機能と、
前記イベント配置地図を出力させる出力機能と、
前記イベントに対応する前記顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成機能と、
としてそれぞれ機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項1】
顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶する顧客情報記憶部と、
前記顧客関連情報に基づいて、前記顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出部と、
検出された前記イベントを前記顧客の位置に対応付けて地図上に配置することにより、前記イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成部と、
前記イベント配置地図を出力する出力部と、
前記イベントに対応する前記顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成部と、
を備え、前記イベント配置地図生成部は、前記訪問ルートを含んで前記イベント配置地図を生成する、営業活動支援システム。
【請求項2】
前記イベントに対応する前記顧客と商談可能な時間を予測するための商談可能時間予測部を備え、
前記訪問ルート生成部は、前記予測された商談可能時間に基づいて前記訪問ルートを生成する、請求項1に記載の営業活動支援システム。
【請求項3】
前記訪問ルートを生成するためのルート生成条件を記憶する記憶部を備え、前記訪問ルート生成部は、前記ルート生成条件に基づいて前記訪問ルートを生成する、請求項1に記載の営業活動支援システム。
【請求項4】
前記顧客が所定のウェブサイトを利用した履歴を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部を備え、
前記商談可能時間予測部は、前記利用履歴情報に基づいて、前記商談可能な時間を予測する、請求項2に記載の営業活動支援システム。
【請求項5】
前記顧客と営業担当者との商談履歴を示す商談履歴情報を記憶する商談履歴情報記憶部を備え、
前記商談可能時間予測部は、前記商談履歴情報に基づいて、前記商談可能な時間を予測する、請求項2に記載の営業活動支援システム。
【請求項6】
第1顧客に対応する第2顧客を検出し、前記第1顧客に生じる第1イベントと前記第2顧客に生じる第2イベントとを対応付けて出力するイベント関係検出部をさらに備える請求項1〜請求項5のいずれかに記載の営業活動支援システム。
【請求項7】
それぞれ重要度の異なる複数種類のイベントが予め設定されており、前記イベント検出部は、前記複数種類のイベントのうちいずれのイベントが前記顧客に生じたかを検出する、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の営業活動支援システム。
【請求項8】
前記イベント検出部は、前記顧客関連情報から前記イベント配置地図の生成に必要な第1情報を抽出する第1情報抽出部と、前記第1情報のうち予め指定されるイベント条件に合致する第2情報のみを抽出する第2情報抽出部と、を備えている請求項1〜請求項7のいずれかに記載の営業活動支援システム。
【請求項9】
前記イベント検出部は、前記顧客に対する営業活動の活発度に基づくイベントも検出することができる、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の営業活動支援システム。
【請求項10】
サーバ装置と、該サーバ装置に接続される端末装置と、前記サーバ装置に接続されるデータ供給装置とを備える営業活動支援システムであって、
前記データ供給装置は、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶しており、
前記サーバ装置は、
前記データ供給装置から取得される前記顧客関連情報に基づいて、前記顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出部と、
検出された前記イベントを前記顧客の位置に対応付けて地図上に配置することにより、前記イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成部と、
前記イベントに対応する前記顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成部と、を備えており、
前記イベント配置地図生成部は、前記訪問ルートを含んで前記イベント配置地図を生成する、営業活動支援システム。
【請求項11】
端末装置及びデータ供給装置にそれぞれ接続されるサーバ装置を、営業活動支援装置として機能させるためのコンピュータプログラムであって、
前記データ供給装置は、顧客に関する情報である顧客関連情報を記憶しており、
前記サーバ装置を、
前記データ供給装置から取得される前記顧客関連情報に基づいて、前記顧客に生じたイベントを検出するためのイベント検出機能と、
検出された前記イベントを前記顧客の位置に対応付けて地図上に配置させ、前記イベントの配置されたイベント配置地図を生成するイベント配置地図生成機能と、
前記イベント配置地図を出力させる出力機能と、
前記イベントに対応する前記顧客を訪問するための訪問ルートを生成する訪問ルート生成機能と、
としてそれぞれ機能させるためのコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2010−40000(P2010−40000A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−205597(P2008−205597)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000155469)株式会社野村総合研究所 (1,067)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000155469)株式会社野村総合研究所 (1,067)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]