説明

回路基板供給装置

【課題】 複数枚の回路基板が重なり合ったままコンベア上へ移送されないようにして、回路基板の板厚が薄い場合でも次工程への供給に支障をきたさない回路基板供給装置を提供すること。
【解決手段】 回路基板供給装置1は、複数枚の回路基板20を平積み状態で収納可能な基板収納部3と、回路基板20を貼着させて保持可能な粘着力を有する粘着ローラ5と、粘着ローラ5を上下方向および水平方向へ移動可能なスライド手段6と、粘着ローラ5に貼着された回路基板20を上下方向から挟持する挟圧部材7,8と、挟圧部材7,8による挟持状態を解除された回路基板20を載置して搬送するベルトコンベア9とを備えている。粘着ローラ5は基板収納部3内の最上層の回路基板20を貼着・保持して移送し、該回路基板20を挟圧部材7,8で挟持した後、粘着ローラ5を転動させながら該回路基板20から離脱させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷機等の各種処理装置に回路基板を供給するために使用される回路基板供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、この種の回路基板供給装置は、平積みされた複数枚の回路基板のうちの最上層の回路基板に吸着パッドを押し当てて吸着し、この吸着パッドを上昇させることによって最上層の該回路基板を所定位置まで持ち上げ、しかる後、吸着パッドによる吸着を解除して該回路基板をコンベア上に載置していた。しかしながら、スルーホールが形成されている回路基板を吸着パッドで吸着すると、該スルーホールを介して下層の回路基板にまで吸引力が作用するため、複数枚の回路基板が重なり合ったまま吸着されてコンベア上へ供給される吸着ミスが起こりやすく、コンベア上に複数枚の回路基板が重なり合ったまま載置されて次工程へ搬送されてしまった場合には、回路基板の破損や製造ラインの停止等のトラブルが発生する。
【0003】
そこで従来より、このような吸着ミスに起因するトラブルを回避するために、コンベアの上方に回路基板の通過枚数を規制する通過規制部材を設置し、この通過規制部材とコンベアとの間に回路基板1枚分の厚みよりも若干広い隙間からなる狭隘スペースを設けておくことによって、複数枚の回路基板が重なり合ったまま次工程へ搬送されないようにした回路基板供給装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる従来提案によれば、複数枚の回路基板が同時に吸着されてコンベア上に重なり合ったまま載置されたとしても、通過規制部材とコンベア間に存する狭隘スペースを通過できるのは1枚の回路基板だけなので、この回路基板が所定位置へ搬送されるまでは通過規制部材にて通過を規制された残余の回路基板をコンベアから離して保持しておくことにより、吸着ミスに起因するトラブルを回避することが可能となる。
【特許文献1】特開平6−92513号公報(第4−5頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来提案は、通過規制部材とコンベア間の狭隘スペースの高さ寸法を1枚の回路基板のみが通過できるように狭めることで、複数枚の回路基板が重なり合ったまま次工程へ搬送されないようにしているが、かかる従来の回路基板供給装置を近年普及している板厚の薄い回路基板に適用した場合、狭隘スペースを極めて狭く設定しなければならないため、許容範囲内の反りを有する回路基板が該狭隘スペースを通過できなくなって次工程への供給に支障をきたす虞がある。すなわち、回路基板に許容範囲内の僅かな反りがあっても不良品ではないため、通常はそのまま次工程へ搬送されるが、板厚の薄い回路基板が1枚だけ通過できるように狭隘スペースを極めて狭く設定した場合、僅かな反りを有する回路基板でも通過規制部材に当接して狭隘スペースを通過できなくなる可能性が高まる。なお、こうした不具合を回避するために、狭隘スペースを回路基板2枚分の厚みに近い余裕を持たせた高さ寸法に設定することも考えられるが、コンベアが可動部材であることなどから狭隘スペースの高さ寸法には誤差が避けられないので、狭隘スペースの高さ寸法に余裕を持たせると通過規制部材の本来の機能が損なわれて2枚の回路基板が重なり合ったまま次工程へ搬送されてしまう可能性が高まる。要するに、吸着ミスに起因するトラブルを回避するために通過規制部材を付設するという手法は、回路基板の板厚がある程度薄くなると次工程への供給に支障をきたしやすいという難点があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、複数枚の回路基板が重なり合ったままコンベア上へ移送されないようにして、回路基板の板厚が薄い場合でも次工程への供給に支障をきたさない回路基板供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため、本発明の回路基板供給装置では、複数枚の回路基板を平積み状態で収納可能な基板収納部と、この基板収納部内の最上層の前記回路基板を貼着させて保持可能な粘着力を有する粘着部材と、この粘着部材を少なくとも上下方向へ移動可能なスライド手段と、前記粘着部材に貼着された前記回路基板を上下方向から挟持する基板挟持手段と、この基板挟持手段による挟持状態を解除された前記回路基板を載置して搬送するコンベアとを備え、前記回路基板が前記挟持状態のときに前記粘着部材を該回路基板から離脱させるようにした。
【0007】
このように構成される回路基板供給装置は、基板収納部内の最上層の回路基板を粘着部材に貼着させることにより、該回路基板を所定位置まで持ち上げてコンベア上へ移送するというものなので、吸着力を利用する回路基板供給装置とは異なり、複数枚の回路基板を同時に持ち上げてコンベア上へ移送してしまうことがない。これにより、複数枚の回路基板が重なり合ったまま次工程へ搬送されないようにするための通過規制手段を設ける必要がなくなるので、回路基板の板厚が薄い場合でも、コンベア上に載置された回路基板の搬送が阻害される虞がなくなって生産効率が高まる。なお、粘着部材を離脱させる際に回路基板は基板挟持手段によって挟持されているので、この粘着部材は回路基板から円滑に離脱させて初期位置へ戻すことができる。
【0008】
かかる構成の回路基板供給装置において、前記粘着部材は、外周面に粘着層を露出させて回動自在に軸支された粘着ローラであることが好ましい。この場合、回路基板からの離脱時に粘着ローラが回転(転動)することから、該回路基板を貼着させていた粘着領域とは異なる粘着領域が次なる回路基板に当接することになって、粘着ローラの粘着層の使用領域が偏らなくなるため、該粘着層の粘着力を長持ちさせることができる。さらに、離脱時に転動する粘着ローラが回路基板上の塵埃等を除去するため、清掃効果も期待できる。
【0009】
また、かかる構成の回路基板供給装置において、前記スライド手段が前記粘着部材を上下方向および水平方向に移動可能であって、前記基板収納部内の最上層の前記回路基板が前記粘着部材に持ち上げられたまま水平方向に運ばれて前記基板挟持手段に挟持されるように構成してあれば、基板収納部の上方から横へずらした位置にコンベアを設置することができるため、基板収納部の上方でコンベアを開閉させる複雑な構造を採用する必要がなくなって好ましい。ただし、基板挟持手段が水平方向に移動可能であれば、粘着部材が上下動のみを行う構成であっても、基板収納部の上方から横へずらした位置にコンベアを設置することは可能である。
【0010】
また、かかる構成の回路基板供給装置において、前記基板収納部に、該基板収納部内の前記回路基板の外側面を押圧して位置ずれを修正するための水平方向に移動可能な基板整列手段を設けておけば、基板収納部内に平積みされている複数枚の回路基板を容易に整列させることができる。このような回路基板の整列を適宜行うことにより、基板収納部内の最上層の回路基板の所望の位置に粘着部材を当接させやすくなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の回路基板供給装置は、基板収納部内の最上層の回路基板を粘着部材に貼着させることにより所定位置まで持ち上げてコンベア上へ移送するというものなので、複数枚の回路基板を同時に持ち上げてコンベア上へ移送してしまうことがなく、よってコンベア上での回路基板の通過枚数を規制する手段を付設する必要がなくなって、回路基板の板厚が薄くてもコンベア上に載置された該回路基板の搬送が阻害される虞がなくなる。それゆえ、回路基板の板厚が薄い場合でも次工程への供給に支障をきたさない回路基板供給装置を提供することができる。
【0012】
また、粘着部材が回動自在な粘着ローラである場合には、回路基板からの離脱時に粘着ローラが回転(転動)するため該回路基板の清掃効果が期待できると共に、次なる回路基板に前回とは異なる粘着領域を当接させることができるため粘着ローラの粘着力を長持ちさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明の実施の形態を図面を参照して説明すると、図1は本実施形態例に係る回路基板供給装置の全体構成を示す説明図、図2は該実施形態例において回路基板を整列させる際の動作説明図、図3は該実施形態例において粘着ローラを回路基板に当接させる際の動作説明図、図4は該実施形態例において粘着ローラを回路基板から離脱させる際の動作説明図、図5は該実施形態例において回路基板をコンベア上へ載置させる際の動作説明図である。
【0014】
図1〜図4に示す回路基板供給装置1は、製造ラインにおいて複数枚の回路基板20を1枚ずつ次工程へ供給するためのものであり、本実施形態例ではクリーム半田印刷機30へ供給する場合について例示している。この回路基板供給装置1は、ベース台2と、ベース台2上で複数枚の回路基板20を平積み状態で収納可能な基板収納部3と、基板収納部3内の回路基板20の位置ずれを修正するための整列板4と、基板収納部3内に収納された回路基板20を貼着させて保持可能な粘着力を有する粘着ローラ5と、ベース台2上に立設されて粘着ローラ5を上下方向および水平方向へ移動可能なスライド手段6と、粘着ローラ5に貼着された回路基板20を挟持する上下一対の挟圧部材7,8と、ベース台2上に設置されて回路基板20を搬送しクリーム半田印刷機30へ向かって延びるベルトコンベア9と、ベルトコンベア9の上方で回路基板20の位置ずれを修正するテーパガイド部10と、ベルトコンベア9で搬送中の回路基板20に付着している塵埃等の異物を除去するための清掃ローラ11とによって主に構成されている。
【0015】
図2に示すように、ベース台2上には基板収納部3を介して一対の整列板4が対向配置されており、これら整列板4はそれぞれシリンダ12の駆動力によって水平方向に移動可能となっている。整列板4の両端部には内方へ折れ曲がる傾斜部4aが形成されており、整列板4をシリンダ12の駆動力によって水平方向へ移動すると、基板収納部3内に平積み状態で収納された複数枚の回路基板20の隅部が整列板4の傾斜部4aに当接して押圧されるため、これら回路基板20の水平面内における左右および前後方向の位置ずれを容易に修正することができる。
【0016】
図3に示すように、粘着ローラ5は外周面に粘着層5aを露出させたもので、支持部材5bの下端部に回動自在に軸支されている。この粘着ローラ5は基板収納部3内の最上層の回路基板20を貼着させてベルトコンベア9の上方へ移送するためのものであり、移送後に該回路基板20を一対の挟圧部材7,8にて挟持・保持してから粘着ローラ5を該回路基板20から離脱させるようになっている。粘着ローラ5の支持部材5bは自重等により摺動基部5cに対して上下動自在に支持されており、摺動基部5cはスライド手段6のアーム部6aに取り付けられている。また、摺動基部5cにはセンサ13が付設されており、このセンサ13は支持部材5bの上下動によって動作される。スライド手段6は図示せぬシリンダの駆動力によって上下方向へ移動可能であり、このスライド手段6の上下動によって粘着ローラ5を基板収納部3に対して挿脱させることができる。また、アーム部6aは図示せぬ別のシリンダの駆動力によって左右方向(側方)へ移動可能であり、このアーム部6aを側方へ伸縮させることによって粘着ローラ5を挟圧部材7,8に対して近接離反させることができる。また、テーパガイド部10は、挟圧部材7,8による挟持状態を解除された回路基板20に起こりうる位置ずれを修正して、該回路基板20をベルトコンベア9上に正しく載置させるためのものである。なお、本実施形態例において、ベルトコンベア9は基板収納部3の上方から横にずらした位置に設置されている。
【0017】
このように構成された回路基板供給装置1の動作について説明すると、まず、スルーホール(図示せず)が形成されている複数枚の回路基板20を基板収納部3内に平積みして、これら回路基板20の水平方向の位置ずれを整列板4によって修正する。次に、スライド手段6を下降させて粘着ローラ5を基板収納部3内へ挿入し、この粘着ローラ5の粘着層5aを基板収納部3内の最上層の回路基板20に押し当てることにより、該回路基板20を粘着ローラ5に貼着させる。このとき、基板収納部3内の各回路基板20は水平方向の位置ずれが修正されているため、粘着層5aを最上層の回路基板20の所望の位置に当接させることができる。
【0018】
スライド手段6をさらに下降させると、支持部材5bは粘着ローラ5が最上層の回路基板20に当接した時点で停止するが、摺動基部5cはスライド手段6のアーム部6aと共に下方へ移動するため、支持部材5bと摺動基部5cに付設されたセンサ13との相対位置が変化する。そして、支持部材5bの上端がセンサ13に近接し、該センサ13が支持部材5bを検出して作動すると、その検出信号に基づいてスライド手段6の移動が下方から上方へ切り換えられるため、図1に示すように、スライド手段6を上昇させることにより、最上層の回路基板20を貼着せしめた粘着ローラ5を所定の高さ位置まで移動させる。その後、アーム部6aを図1の左方向へ水平に延ばし、回路基板20を貼着・保持したまま粘着ローラ5を挟圧部材7,8に近接させる。これにより、粘着ローラ5に貼着されている回路基板20がベルトコンベア9の上方に移送される。
【0019】
次に、粘着ローラ5によってベルトコンベア9の上方に移送された回路基板20を、一対の挟圧部材7,8によって上下方向から挟持する。これにより、粘着ローラ5に貼着された回路基板20が挟圧部材7,8に保持されることになるので、図4に示すように、アーム部6aを後退させて粘着ローラ5を挟圧部材7,8から離反する向きに移動(転動)させていくことにより、粘着ローラ5を回路基板20から離脱させる。
【0020】
しかる後、挟圧部材7,8による回路基板20の挟持状態を解除して、この回路基板20を下方のベルトコンベア9上に落とし込むが、このときテーパガイド部10によって回路基板20の位置ずれが修正されるため、回路基板20はベルトコンベア9上に正しく搭載される(図5参照)。そして、こうしてベルトコンベア9上に載置された回路基板20が、ベルトコンベア9の移動に伴ってクリーム半田印刷機30へ順次供給されていき、この搬送中に清掃ローラ11が回路基板20の表面を清掃する。
【0021】
このように本実施形態例に係る回路基板供給装置1は、基板収納部3内の最上層の回路基板20を粘着ローラ5に貼着させることにより所定位置まで持ち上げてベルトコンベア9上へ移送するというものなので、吸着力を利用する回路基板供給装置とは異なり、複数枚の回路基板20を同時に持ち上げて移送してしまうことがない。これにより、複数枚の回路基板20が重なり合ったまま次工程(クリーム半田印刷機30)へ搬送されないようにするための通過規制手段を設ける必要がなくなるので、回路基板20の板厚が薄い場合でも、ベルトコンベア9上に載置された回路基板20の搬送が阻害される虞がなくなって生産効率が高まる。
【0022】
また、本実施形態例にあっては、挟圧部材7,8に挟持された回路基板20から粘着ローラ5を離脱させる際に、この粘着ローラ5が回転(転動)するので、該回路基板20を貼着させていた粘着領域とは異なる粘着領域が次なる回路基板20に当接することになり、粘着ローラ5の粘着層5aの使用領域が偏らなくなる。そのため、粘着層5aの粘着力を長持ちさせることができ、メンテナンスが容易となる。さらに、回路基板20からの離脱時に転動する粘着ローラ5が該回路基板20上の塵埃等を除去するため、清掃効果も期待できる。
【0023】
また、本実施形態例にあっては、基板収納部3に整列板4が付設してあり、基板収納部3内に平積みされている複数枚の回路基板20を整列板4を用いて容易に整列させることができるので、基板収納部3内の最上層の回路基板20の所望の位置に粘着ローラ5を当接させやすい。それゆえ、貼着位置のバラツキに起因する動作不良を容易に回避することができる。
【0024】
また、本実施形態例にあっては、基板収納部3内に平積みされた回路基板20の残量に応じて変化する回路基板20の最上層位置に対し、上記した支持部材5bと摺動基部5cの関連構成やセンサ13を採用することにより、最上層の回路基板20に常に一定の押圧力(粘着ローラ5と支持部材5bの自重)が与えられるため、粘着ローラ5に最上層の回路基板20を確実に貼着することができる。その際、支持部材5bを摺動基部5cに対して下方へ付勢する弾性部材(引っ張りばねや圧縮ばね)を付設すると、粘着ローラ5を最上層の回路基板20に押し付ける力が強くなるため、回路基板20を一層確実に貼着することができる。
【0025】
なお、本実施形態例では、スライド手段6のアーム部6aを介して粘着ローラ5が上下方向だけでなく水平方向にも移動可能なため、基板収納部3の上方から横へずらした位置にベルトコンベア9が設置されている。したがって、基板収納部3の上方でベルトコンベア9を開閉させる複雑な構造を採用する必要はない。ただし、一対の挟圧部材7,8が水平方向に移動可能であれば、粘着ローラ5が上下動のみを行う構成であっても、基板収納部3の上方から横へずらした位置にベルトコンベア9を設置することは可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態例に係る回路基板供給装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】該実施形態例において回路基板を整列させる際の動作説明図である。
【図3】該実施形態例において粘着ローラを回路基板に当接させる際の動作説明図である。
【図4】該実施形態例において粘着ローラを回路基板から離脱させる際の動作説明図である。
【図5】該実施形態例において回路基板をコンベア上へ載置させる際の動作説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1 回路基板供給装置
2 ベース台
3 基板収納部
4 整列板(基板整列手段)
5 粘着ローラ(粘着部材)
5a 粘着層
5b 支持部材
5c 摺動基部
6 スライド手段
6a アーム部
7,8 挟圧部材(基板挟持手段)
9 ベルトコンベア
10 テーパガイド部
13 センサ
20 回路基板
30 クリーム半田印刷機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の回路基板を平積み状態で収納可能な基板収納部と、この基板収納部内の最上層の前記回路基板を貼着させて保持可能な粘着力を有する粘着部材と、この粘着部材を少なくとも上下方向へ移動可能なスライド手段と、前記粘着部材に貼着された前記回路基板を上下方向から挟持する基板挟持手段と、この基板挟持手段による挟持状態を解除された前記回路基板を載置して搬送するコンベアとを備え、前記回路基板が前記挟持状態のときに前記粘着部材を該回路基板から離脱させるようにしたことを特徴とする回路基板供給装置。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記粘着部材が、外周面に粘着層を露出させて回動自在に軸支された粘着ローラであることを特徴とする回路基板供給装置。
【請求項3】
請求項1または2の記載において、前記スライド手段は前記粘着部材を上下方向および水平方向に移動可能であって、前記基板収納部内の最上層の前記回路基板が前記粘着部材に持ち上げられたまま水平方向に運ばれて前記基板挟持手段に挟持されるようにしたことを特徴とする回路基板供給装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項の記載において、前記基板収納部に、該基板収納部内の前記回路基板の外側面を押圧して位置ずれを修正するための水平方向に移動可能な基板整列手段を設けたことを特徴とする回路基板供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−21889(P2006−21889A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−202031(P2004−202031)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】