説明

回路基板及びその製造方法

【課題】配線基板上の2つの電極パッドに電子部品をはんだで実装し、電子部品を封止樹脂で封止する回路基板において、電極パッド同士の短絡を防ぐことができる回路基板及びその製造方法を得る。
【解決手段】配線基板10の上面に第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14が形成されている。第1のソルダレジスト16及び第2のソルダレジスト18が第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14の外周をそれぞれ囲っている。電子部品20がはんだを介して第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14に接続されている。配線基板10上において電子部品20は封止樹脂により封止される。配線基板10、第1のソルダレジスト16、第2のソルダレジスト18及び電子部品20で囲まれる隙間26の開口部26a,26bの断面積は、隙間26の中央部26cの断面積より大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板上の2つの電極パッドに電子部品をはんだで実装し、電子部品を封止樹脂で封止する回路基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
配線基板上の2つの電極パッドに電子部品をはんだで実装し、電子部品を封止樹脂で封止する回路基板が用いられている。この回路基板を他の基板にはんだで実装する際に回路基板が加熱され、はんだの融点を超える温度に上昇して、配線基板内のはんだが再溶融する場合がある。この場合に、配線基板と電子部品の間の隙間に封止樹脂が充填されていない部分があると、その部分に再溶融したはんだが流れ込み、電極パッド同士が短絡するという問題がある。
【0003】
そこで、2つの電極パッドの間隔を隙間の開口部よりも中央部において狭くすることが提案されている(例えば、特許文献1の図1参照)。これにより、隙間の開口部の断面積が隙間の中央部の断面積より大きくなるため、隙間に封止樹脂を充填しやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−223062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の回路基板では、隙間の中央部において2つの電極パッドの間隔が狭いため、電極パッド同士が短絡しやすい。
【0006】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、電極パッド同士の短絡を防ぐことができる回路基板及びその製造方法を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上面に第1の電極パッド及び第2の電極パッドを有する配線基板と、前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドの外周をそれぞれ囲う第1のソルダレジスト及び第2のソルダレジストと、前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドにはんだを介して接続された電子部品と、前記配線基板上において前記電子部品を封止する封止樹脂とを備え、前記配線基板、前記第1のソルダレジスト、前記第2のソルダレジスト及び前記電子部品で囲まれる隙間の開口部の断面積は、前記隙間の中央部の断面積より大きいことを特徴とする回路基板である。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、電極パッド同士の短絡を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は実施の形態1に係る回路基板を示す上面図である。
【図2】図1のA−A´に沿った断面図である。
【図3】実施の形態1に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。
【図4】実施の形態1に係る回路基板の製造方法を説明するための断面図である。
【図5】実施の形態1に係る回路基板の製造方法の変形例を説明するための上面図である。
【図6】実施の形態1に係る回路基板の製造方法の変形例を説明するための断面図である。
【図7】実施の形態1に係る回路基板の変形例を示す上面図である。
【図8】実施の形態2に係る回路基板を示す上面図である。
【図9】図8のB−B´に沿った断面図である。
【図10】実施の形態3に係る回路基板を示す上面図である。
【図11】実施の形態4に係る回路基板を示す上面図である。
【図12】実施の形態4に係る回路基板の変形例を示す上面図である。
【図13】実施の形態4に係る回路基板の変形例を示す上面図である。
【図14】実施の形態4に係る回路基板の変形例を示す上面図である。
【図15】実施の形態5に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。
【図16】実施の形態5に係る回路基板の製造方法の変形例を説明するための上面図である。
【図17】実施の形態6に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。
【図18】実施の形態7に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。
【図19】実施の形態8に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。
【図20】実施の形態9に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。
【図21】実施の形態10に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。
【図22】実施の形態10に係る回路基板の製造方法の変形例を説明するための上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
実施の形態1に係る回路基板について説明する。図1は実施の形態1に係る回路基板を示す上面図である。図2は図1のA−A´に沿った断面図である。
【0011】
配線基板10は、セラミック基板やプリント配線板などの単層又は多層の配線基板である。配線基板10の材質は、ガラスエポキシ樹脂、セラミック、ポリイミド等である。配線基板10の大きさは様々であり、厚みも数百μmから数mmの範囲で設計される。
【0012】
配線基板10の上面に、第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14が形成されている。第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14は導電性物質からなり、プリフラックス、はんだめっき、Ni/Auめっきなどの表面処理を銅に行ったものである。第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14の外形は0.35mm×0.25mmであり、厚さは30μm程度である。
【0013】
第1のソルダレジスト16及び第2のソルダレジスト18が第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14の外周をそれぞれ囲っている。第1のソルダレジスト16及び第2のソルダレジスト18は絶縁性物質からなり、外形は0.45mm×0.45mm、厚さは30μm程度である。
【0014】
電子部品20は、表面実装用のチップ抵抗やコンデンサであるが、同じ実装構造の部品であればこの限りではない。電子部品20はセラミック製の本体の内部に銀などで配線が形成されたものである。電子部品20の大きさは0.3mm×0.6mm×0.3mmである。
【0015】
電子部品20の両端に、端から0.1〜0.2mmまで電極20a,20bが形成されている。電極20a,20bはニッケルや錫のめっきである。電極20a,20bの厚さは数百μmである。電子部品20の電極20a,20bが、SnAgCuやSnPbなどのはんだ22を介してそれぞれ第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14に接続されている。配線基板10上において電子部品20は封止樹脂24により封止されている。封止樹脂24はガラスフィラーを含有したエポキシ樹脂である。封止樹脂24の厚さは0.55mmである。
【0016】
配線基板10、第1のソルダレジスト16、第2のソルダレジスト18及び電子部品20で囲まれる隙間26が形成されている。隙間26の高さは約0.05mmである。第1のソルダレジスト16と第2のソルダレジスト18の中央部26cにおける間隔は0.05mmであり、隙間26の開口部26a,26bにおける間隔よりも狭い。従って、隙間26の開口部26a,26bの断面積は、隙間26の中央部26cの断面積より大きい。
【0017】
続いて、実施の形態1に係る回路基板の製造方法について説明する。図3は実施の形態1に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図であり、図4は断面図である。
【0018】
まず、配線基板10の上面の第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14の外周をそれぞれ囲う第1のソルダレジスト16及び第2のソルダレジスト18を形成する。次に、第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14にはんだ22を介して電子部品20を接続させる。
【0019】
次に、図3,4に示すように、配線基板10を金型28のキャビティ30内に入れて、キャビティ30に封止樹脂24を注入するトランスファーモールド工法により、配線基板10上において電子部品20を封止樹脂24で封止する。ただし、図5,6に示すように、配線基板10上に印刷マスク32を載せ、印刷マスク32の開口34に封止樹脂24をスキージ36で流し込む印刷工法を用いてもよい。この場合、スキージ36の掃引方向に封止樹脂24が流れる。以上の工程により、実施の形態1に係る回路基板が製造される。
【0020】
本実施の形態では、隙間26の開口部26a,26bの断面積が中央部26cの断面積より大きいため、電子部品20を封止樹脂24で封止する際に隙間26に封止樹脂24を充填しやすい。また、隙間26の中央部26cにおいて第1の電極パッド12と第2の電極パッド14の間隔を従来のように狭くする必要が無い。従って、はんだ22が再溶融しても第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0021】
図7は実施の形態1に係る回路基板の変形例を示す上面図である。隙間26の開口部26a,26bの断面積が中央部26cの断面積より大きければ、図7に示すように第1のソルダレジスト16及び第2のソルダレジスト18が円弧状であっても同様の効果を得ることができる。
【0022】
実施の形態2.
実施の形態2に係る回路基板について説明する。図8は実施の形態2に係る回路基板を示す上面図である。図9は図8のB−B´に沿った断面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0023】
実施の形態1とは異なり第1のソルダレジスト16と第2のソルダレジスト18の間隔は隙間26の開口部26a,26bと中央部20cで同じである。その代わりに、開口部26a,26bにおいて配線基板10の上面に凹部38が形成されている。従って、隙間26の開口部26a,26bの断面積は、隙間26の中央部26cの断面積より大きい。よって、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0024】
実施の形態3.
実施の形態3に係る回路基板について説明する。図10は実施の形態3に係る回路基板を示す上面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0025】
実施の形態1とは異なりソルダレジストは形成されていない。その代わりに、第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14は、お互いから遠ざかる方向に広がる台形である。従って、第1の電極パッド12と第2の電極パッド14の間隔を狭くすることなく、隙間26に封止樹脂24を充填しやすくなる。よって、はんだ22が再溶融しても第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0026】
実施の形態4.
実施の形態4に係る回路基板について説明する。図11は実施の形態4に係る回路基板を示す上面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0027】
第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14はそれぞれスリット40,42により長方形に分割されている。スリット40,42の一端が電子部品20の下にあり、スリット40,42の他端が電子部品20の外側にある。
【0028】
隙間26の開口部26a,26bから封止樹脂24が流入した場合、隙間26内に残った空気はスリット40,42を通って電子部品20の外側に抜けるため、隙間26に封止樹脂24を充填しやすい。よって、はんだ22が再溶融しても第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0029】
なお、電子部品20下のスリット40,42内に空気が残ってはんだ22の再溶融により、分割された電極パッドが短絡しても、元々短絡されているので問題は無い。
【0030】
図12−14は、実施の形態4に係る回路基板の変形例を示す上面図である。図12に示すようにスリット40,42が蛇行していてもよい。図13に示すようにスリット40,42を台形の抜き形状にすれば、スリット40,42に封止樹脂24が入り込んで空気が外側に抜けやすくなる。図14に示すように第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14の分割数を多くすれば、空気の抜け道が多くなり、空気が抜けやすくなる。
【0031】
実施の形態5.
実施の形態5に係る回路基板の製造方法について説明する。図15は実施の形態5に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0032】
隙間26は、第1の開口部26aと、第1の開口部26aと対向する第2の開口部26bとを有する。第1のソルダレジスト16と第2のソルダレジスト18の間隔は、第1の開口部26aよりも第2の開口部26bにおいて狭い。従って、第1の開口部26aの断面積は第2の開口部26bの断面積よりも大きい。
【0033】
ここで、封止樹脂24が第1の開口部26a及び第2の開口部26bの両方から隙間26に流入した場合、隙間26の内部に残った空気が外部に抜け出せずに残り、隙間26に封止樹脂24を完全に充填できない。そこで、本実施の形態では、電子部品20を封止樹脂24で封止する際に、第1の開口部26a側から第2の開口部26b側に向かって封止樹脂24を注入する。これにより、第2の開口部26bから隙間26に流入する封止樹脂24は電子部品20を超えてから流入するので、第1の開口部26aから流入する封止樹脂24よりも遅れて隙間26に流入することになる。
【0034】
また、第1の開口部26aの断面積を第2の開口部26bの断面積よりも大きくすることで、第1の開口部26aからの封止樹脂24の流入が容易になるだけでなく、封止樹脂24が主に第1の開口部26aから流入し、隙間26内の空気が第2の開口部26bから外側に抜けやすくなる。
【0035】
従って、第1の電極パッド12と第2の電極パッド14の間隔を狭くすることなく、隙間26に封止樹脂24を充填しやすくなる。よって、はんだ22が再溶融しても第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0036】
図16は実施の形態5に係る回路基板の製造方法の変形例を説明するための上面図である。第1の開口部26aの断面積が第2の開口部26bの断面積よりも大きければ、図16に示すように第1のソルダレジスト16及び第2のソルダレジスト18が円弧状であっても同様の効果を得ることができる。
【0037】
実施の形態6.
実施の形態6に係る回路基板の製造方法について説明する。図17は実施の形態6に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0038】
配線基板10、第1の電極パッド12、第2の電極パッド14、及び電子部品20で囲まれる隙間26は、第1の開口部26aと、第1の開口部26aと対向する第2の開口部26bとを有する。第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14の間隔は、第1の開口部26aよりも第2の開口部26bにおいて狭い。従って、第1の開口部26aの断面積は第2の開口部26bの断面積よりも大きい。そして、実施の形態5と同様に、電子部品20を封止樹脂24で封止する際に、第1の開口部26a側から第2の開口部26b側に向かって封止樹脂24を注入する。
【0039】
これにより、封止樹脂24が主に第1の開口部26aから流入し、隙間26内の空気が第2の開口部26bから外側に抜けやすくなるため、隙間26に封止樹脂24を充填しやすくなる。よって、はんだ22が再溶融しても第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0040】
実施の形態7.
実施の形態7に係る回路基板の製造方法について説明する。図18は実施の形態7に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0041】
実施の形態6とは異なり第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14の間隔は第1の開口部26aと第2の開口部26bで同じである。その代わりに、第2の開口部26bにおいて配線基板10の上面に、ソルダレジストにより凸部44が形成されている。従って、第1の開口部26aの断面積は第2の開口部26bの断面積よりも大きい。これにより、実施の形態6と同様に隙間26に封止樹脂24を充填しやすくなる。
【0042】
また、第2の開口部26bにおいて第1の電極パッド12と第2の電極パッド14の間隔を実施の形態6のように狭くする必要が無い。よって、実施の形態6よりも更に確実に第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0043】
実施の形態8.
実施の形態8に係る回路基板の製造方法について説明する。図19は実施の形態8に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0044】
実施の形態6とは異なり第1の電極パッド12及び第2の電極パッド14の間隔は第1の開口部26aと第2の開口部26bで同じである。その代わりに、第1の開口部26aにおいて配線基板10の上面に凹部46が形成されている。従って、第1の開口部26aの断面積は第2の開口部26bの断面積よりも大きい。これにより、実施の形態6と同様に隙間26に封止樹脂24を充填しやすくなる。
【0045】
また、第2の開口部26bにおいて第1の電極パッド12と第2の電極パッド14の間隔を実施の形態6のように狭くする必要が無い。従って、実施の形態6よりも更に確実に第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0046】
実施の形態9.
実施の形態9に係る回路基板の製造方法について説明する。図20は実施の形態9に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0047】
配線基板10、第1のソルダレジスト16、第2のソルダレジスト18、及び電子部品20で囲まれる隙間26が封止樹脂24の流入方向に平行になるように、第1のソルダレジスト16及び第2のソルダレジスト18の互いに対向する辺を電子部品20の側面に対して斜めに形成する。上から見たときに隙間26は平行四辺形になる。
【0048】
これにより、封止樹脂24が隙間26中を流れる際に、封止樹脂24の流れが変わることなくスムーズに流れる。従って、第1の電極パッド12と第2の電極パッド14の間隔を狭くすることなく、隙間26に封止樹脂24を充填しやすくなる。よって、はんだ22が再溶融しても第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0049】
実施の形態10.
実施の形態10に係る回路基板の製造方法について説明する。図21は実施の形態10に係る回路基板の製造方法を説明するための上面図である。実施の形態1と同様の構成要素又は対応する構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0050】
第1の電極20a,20bを第2の電極パッド14よりも長くして、第1の電極パッド12にガイド部48を形成する。そして、電子部品20を封止樹脂24で封止する際に、第2の電極パッド14側から第1の電極パッド12側に向かって封止樹脂24を流し、ガイド部48により封止樹脂24の流れる方向を変えて、配線基板10、第1の電極パッド12、第2の電極パッド14、及び電子部品20で囲まれる隙間26に封止樹脂24を注入する。これにより、第1の電極パッド12と第2の電極パッド14の間隔を狭くすることなく、隙間26に封止樹脂24を充填しやすくなる。よって、はんだ22が再溶融しても第1の電極パッド12と第2の電極パッド14同士の短絡を防ぐことができる。
【0051】
図22は実施の形態10に係る回路基板の製造方法の変形例を説明するための上面図である。図22に示すように、ソルダレジスト50でガイド部48を形成しても同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0052】
10 配線基板
12 第1の電極パッド
14 第2の電極パッド
16 第1のソルダレジスト
18 第2のソルダレジスト
20 電子部品
22 はんだ
24 封止樹脂
26 隙間
26a 第1の開口部
26b 第2の開口部
26c 中央部
38,46 凹部
40,42 スリット
44 凸部
48 ガイド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に第1の電極パッド及び第2の電極パッドを有する配線基板と、
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドの外周をそれぞれ囲う第1のソルダレジスト及び第2のソルダレジストと、
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドにはんだを介して接続された電子部品と、
前記配線基板上において前記電子部品を封止する封止樹脂とを備え、
前記配線基板、前記第1のソルダレジスト、前記第2のソルダレジスト及び前記電子部品で囲まれる隙間の開口部の断面積は、前記隙間の中央部の断面積より大きいことを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記第1のソルダレジストと前記第2のソルダレジストの間隔は、前記開口部よりも前記中央部において狭いことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記開口部において前記配線基板の前記上面に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
上面に第1の電極パッド及び第2の電極パッドを有する配線基板と、
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドにはんだを介して接続された電子部品と、
前記配線基板上において前記電子部品を封止する封止樹脂とを備え、
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドは、お互いから遠ざかる方向に広がる台形であることを特徴とする回路基板。
【請求項5】
上面に第1の電極パッド及び第2の電極パッドを有する配線基板と、
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドにはんだを介して接続された電子部品と、
前記配線基板上において前記電子部品を封止する封止樹脂とを備え、
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドはそれぞれスリットにより分割され、
前記スリットの一端が前記電子部品の下にあり、前記スリットの他端が前記電子部品の外側にあることを特徴とする回路基板。
【請求項6】
配線基板の上面の第1の電極パッド及び第2の電極パッドの外周をそれぞれ囲う第1のソルダレジスト及び第2のソルダレジストを形成する工程と、
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドにはんだを介して電子部品を接続させる工程と、
前記配線基板上において前記電子部品を封止樹脂で封止する工程とを備え、
前記配線基板、前記第1のソルダレジスト、前記第2のソルダレジスト、及び前記電子部品で囲まれる隙間は、第1の開口部と、前記第1の開口部と対向する第2の開口部とを有し、
前記第1の開口部の断面積は前記第2の開口部の断面積よりも大きく、
前記電子部品を前記封止樹脂で封止する際に、前記第1の開口部側から前記第2の開口部側に向かって前記封止樹脂を注入することを特徴とする回路基板の製造方法。
【請求項7】
前記第1のソルダレジストと前記第2のソルダレジストの間隔は、前記第1の開口部よりも前記第2の開口部において狭いことを特徴とする請求項6に記載の回路基板の製造方法。
【請求項8】
配線基板の上面の第1の電極パッド及び第2の電極パッドにはんだを介して電子部品を接続させる工程と、
前記配線基板上において前記電子部品を封止樹脂で封止する工程とを備え、
前記配線基板、前記第1の電極パッド、前記第2の電極パッド、及び前記電子部品で囲まれる隙間は、第1の開口部と、前記第1の開口部と対向する第2の開口部とを有し、
前記第1の開口部の断面積は前記第2の開口部の断面積よりも大きく、
前記電子部品を前記封止樹脂で封止する際に、前記第1の開口部側から前記第2の開口部側に向かって前記封止樹脂を注入することを特徴とする回路基板の製造方法。
【請求項9】
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドの間隔は、前記第1の開口部よりも前記第2の開口部において狭いことを特徴とする請求項8に記載の回路基板の製造方法。
【請求項10】
前記第2の開口部において前記配線基板の前記上面に凸部が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の回路基板の製造方法。
【請求項11】
前記第1の開口部において前記配線基板の前記上面に凹部が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の回路基板の製造方法。
【請求項12】
配線基板の上面の第1の電極パッド及び第2の電極パッドの外周をそれぞれ囲う第1のソルダレジスト及び第2のソルダレジストを形成する工程と、
前記第1の電極パッド及び前記第2の電極パッドにはんだを介して電子部品を接続させる工程と、
前記配線基板上において前記電子部品を封止樹脂で封止する工程とを備え、
前記配線基板、前記第1のソルダレジスト、前記第2のソルダレジスト、及び前記電子部品で囲まれる隙間が前記封止樹脂の流入方向に平行になるように、前記第1のソルダレジスト及び前記第2のソルダレジストの互いに対向する辺を前記電子部品の側面に対して斜めに形成することを特徴とする回路基板の製造方法。
【請求項13】
配線基板の上面の第1の電極パッド及び第2の電極パッドにはんだを介して電子部品を接続させる工程と、
前記配線基板上において前記電子部品を封止樹脂で封止する工程とを備え、
前記第1の電極パッドにガイド部を形成し、
前記電子部品を前記封止樹脂で封止する際に、前記第2の電極パッド側から前記第1の電極パッド側に向かって前記封止樹脂を流し、前記ガイド部により前記封止樹脂の流れる方向を変えて、前記配線基板、前記第1の電極パッド、前記第2の電極パッド、及び前記電子部品で囲まれる隙間に前記封止樹脂を注入することを特徴とする回路基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−165695(P2011−165695A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23126(P2010−23126)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】