説明

固体撮像装置およびその製造方法

【課題】隔壁を通過して受光部に光が達するのを抑制することができる画像撮像装置を提供する。
【解決手段】固体撮像装置1は、複数の受光部(PD)が形成された半導体基板3と、前記半導体基板3上に形成された配線層5と、前記配線層5上であって半導体基板3の各受光部(PD)に対応してそれぞれ形成されたカラーフィルタ7と、前記各カラーフィルタ7間に形成された隔壁9とを備え、前記隔壁9は、下層部29と上層部31とを有し、下層部29の上面が改質された改質層となっており、改質層と上層部31との間に、外部からの侵入光の反射を促進させる界面27が構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置およびその製造方法に関し、特にカラーフィルタ間に隔壁を用いた固体撮像装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板に複数形成された受光部のそれぞれに対応してカラーフィルタが形成されてなる固体撮像装置において、カラーフィルタに対して斜めに入射した光が、隣接する他のカラーフィルタや受光部に入射するのを防止する技術として、カラーフィルタ間に隔壁を用いた固体撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1である。)。
【0003】
図8は、特許文献1に記載の固体撮像装置の断面図である。
特許文献1に記載の固体撮像装置900は、受光部901上に平坦化層903が形成され、受光部901の上方に形成されたフィルタ907〜910が有機ケイ素材料層904によって分割された構成を有する。つまり、各受光部901に対応したフィルタ907〜910間に有機ケイ素材料層904である隔壁が配されている。
【0004】
この構成により、フィルタ907〜910に対して斜めから入射した光が、隔壁(904)により反射したり、隔壁(904)の内部に入射して吸収されたりして、隣のフィルタ907〜910や受光部901に達するのを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−282403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の固体撮像装置900では、隔壁904を例えば斜めに通過した侵入光が隣のフィルタ907〜910や受光部901に入射してしまうことがある。なお、受光部901に侵入光が入射してしまうと、本来検出されるべきでない光の信号を生成することになる。
【0007】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、隔壁を通過して受光部に光が達するのを抑制することができる画像撮像装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る固体撮像装置は、複数の受光部が形成された半導体基板と、前記半導体基板の各受光部上にそれぞれ形成されたカラーフィルタと、前記各カラーフィルタ間に形成された隔壁とを備え、前記隔壁は、少なくとも2層からなり、外部からの侵入光の反射を促進させる界面を層間に有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、複数の受光部が形成された半導体基板における受光部上にそれぞれカラーフィルタを形成するフィルタ形成工程と、前記半導体基板上であって前記受光部間に隔壁を形成する隔壁形成工程とを含み、前記隔壁形成工程では、少なくとも2層の積層膜を形成することを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る固体撮像装置は、隔壁内を進行する、外部からの侵入光の反射が界面によって促進されるので、隔壁を通過して隣の受光部に達するのを防止でき、混色の発生を抑制することができる。
【0011】
また、前記界面の上部側に隣接する層の屈折率は、当該界面の下部側に接する層の屈折率よりも高いことを特徴とする。あるいは、前記界面の上部側に隣接する層の材料と、当該界面の下部側に接する層の材料とが異なることを特徴とする。さらには、前記界面の下部側に接する層は、当該界面の上部側に接する層と同じ材料の層を改質してなることを特徴とする。
【0012】
また、前記界面は、前記半導体基板の主面に沿って延伸していることを特徴とする。あるいは、前記隔壁は、半導体基板から垂直方向に離れるに従って幅が小さくなる断面形状を有することを特徴とする。
【0013】
また、前記半導体基板における前記複数の受光部が形成された側の主面には、配線層が形成され、前記配線層における前記複数の受光部が形成されている画素領域上には、前記隔壁および前記カラーフィルタが形成され、前記配線層における前記受光部の外周側には、絶縁膜と周辺回路用配線と保護膜とがこの順で形成され、前記隔壁の少なくとも2層は、前記絶縁膜と保護膜と同じ材料であることを特徴とする。
【0014】
一方、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、隔壁が少なくとも2層の積層膜で構成されるため、積層膜間に界面を有することとなり、隔壁内を進行する、外部からの侵入光の反射が界面によって促進されるので、隔壁を通過して隣の受光部に達するのを防止でき、混色の発生を抑制することができる。
【0015】
また、前記隔壁形成工程では、前記2層の内の下層の膜を形成した後に、当該膜の表面を改質し、その後に上層の膜を形成することを特徴とする。或いは、前記隔壁形成工程では、上層の膜は下層の膜の屈折率よりも高い材料で形成されることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施の形態に係る固体撮像装置の断面図である。
【図2】本実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明する断面図である。
【図3】本実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明する断面図である。
【図4】本実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明する断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る固体撮像装置の断面図である。
【図6】第3の実施の形態に係る固体撮像装置の1画素部を拡大した図である。
【図7】第4の実施の形態に係る固体撮像装置の1画素部を拡大した図である。
【図8】特許文献1に記載の固体撮像装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る固体撮像装置およびその製造方法について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態では、本発明で使用している、材料、数値は好ましい例を例示しているだけであり、この形態に限定されることはない。また、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。また、他の実施の形態との組み合わせは、矛盾が生じない範囲で可能である。
【0018】
<第1の実施の形態>
1.全体構成
図1は、第1の実施の形態に係る固体撮像装置1の断面図である。
【0019】
固体撮像装置1は、図1に示すように、画素領域と周辺回路領域とを有する。画素領域には複数の画素部が2次元状に形成されている。周辺回路領域は、画素領域からの画素信号を外部装置に出力したり、各画素部に給電したりするための回路を備える。
【0020】
ここでは、複数の画素部は行列状に形成されている。また、周辺回路領域は、画素領域の周辺の一部の範囲又は全部の範囲に設けられている。
半導体基板3は、画素領域の各画素部に対応して受光部を2次元状に有している。半導体基板3上には配線層5が形成されている。配線層5は、後述するが、多層構造をしている。
【0021】
配線層5上の画像領域においては、各画素部に対応して複数のカラーフィルタ7が形成され、各画素部間に対応して隔壁9が形成されている。カラーフィルタ7と隔壁9上には、各画素部に対応してマイクロレンズ11が形成されている。
【0022】
配線層5上の周辺回路領域においては、層間絶縁膜13が形成されている。層間絶縁膜13上には、周辺回路の構成要素が形成され、この構成要素を覆う保護膜17が形成されている。ここでは、構成要素はパッド配線15である。
2.各構成
(1)半導体基板
半導体基板3は、例えばシリコン基板が利用され、各画素部に対応して受光部であるフォトダイオードPDが形成されている。固体撮像装置1が所謂CMOSタイプである場合、さらに、転送トランジスタ、リセットトランジスタ、増幅トランジスタ等を有する。
【0023】
なお、画素部が所謂n画素1セル構造(nは、自然数である。)である場合、各画素部は、n個のフォトダイオードPDと、n個の転送トランジスタと、1個のリセットトランジスタと、1個の増幅トランジスタを有する。
【0024】
フォトダイオードPDは受けた光に応じて光電変換により電荷を蓄積する。転送トランジスタはフォトダイオードPDに蓄えられた電荷を転送制御信号に応じて電荷蓄積部(フローティングディフュージョン)に転送する。リセットトランジスタはリセット信号に応じて電荷蓄積部を初期化する。増幅トランジスタは電荷蓄積部に蓄積された電荷のレベルに応じた信号を出力する。
(2)配線層
配線層5は、各画素部と周辺回路とを電気的に接続する配線を有する。画像領域の配線層5は第1層5aと第2層5bとの2層構造であり、周辺回路領域の配線層5は第1層5aと第2層5bと第3層5cとの3層構造である。なお、半導体基板3に近い層が第1層5aである。また、言うまでもなく、配線層は1層でも良く、また、画素領域と周辺回路領域とで同じ層数であっても良い。
【0025】
各層5a,5b,5cは、例えば、絶縁膜21と、絶縁膜21内の配線23とを備え、必要がある場合には配線23用の拡散防止膜25を備える。なお、配線23は金属配線である。このため、配線は、フォトダイオードへの入射光を遮断しないように、隣接するフォトダイオードPD間に形成されている。
(3)カラーフィルタ
カラーフィルタ7は、フォトダイオードPDへの入射光を波長により選択する。カラーフィルタ7は、島状(各画素部に対応して個別に形成された状態である。)に形成されている。つまり、カラーフィルタ7は、隣接するカラーフィルタ7同士が離間した独立状態となっている。
【0026】
カラーフィルタ7は、その断面において、半導体基板3側が狭く、マイクロレンズ11側が広く形成されている。つまり、図1に示す断面図において、半導体基板3側に近づくに従って、カラーフィルタ7の幅が小さくなっている。
【0027】
このようにカラーフィルタ7の断面形状は、逆台形形状をしている。つまり、半導体基板3側の底辺が、マイクロレンズ11側の上辺より幅の小さな台形状をしている。
(4)隔壁
隔壁9は、マイクロレンズ11やカラーフィルタ7から入射した光が、隣の画素部に入射するのを防止する。
【0028】
隔壁9は、平面視において、カラーフィルタ7に相当する部分が開口する格子状(網の目状)をしている。なお、図1の断面図では、各隔壁9は独立したように見える。
隔壁9の断面形状は、ここでは、全体として台形状をしている。ここでの台形状は、半導体基板3側の底辺がマイクロレンズ11側の上辺より長い形状である。つまり、半導体基板3から離れるに従って幅が細くなる形状をしている。
【0029】
隔壁9は、カラーフィルタ7を構成する材料よりも屈折率が低い材料で構成されている。このため、カラーフィルタ7内を斜め方向に進行する光は、隔壁9の表面に達した際に反射する。この際、隔壁9は半導体基板3から離れるに従って幅が細くなる形状をしているため、反射した光がフォトダイオードPD側へと向かう。
【0030】
隔壁9は、3層からなり、導体基板3の主面と平行な界面27を内部に有している。つまり、隔壁9は、界面27を介して下層部29と上層部31との積層構造を有する。これにより、隔壁9内に入射する光の方向に関係なく均一な反射特性を得ることができる。つまり、隔壁9の左右両側に隣接するカラーフィルタ7側から界面に対して同じ角度で入射した侵入光は、同じ反射角でマイクロレンズ側に向けて反射される。
【0031】
界面27は、隔壁9の高さ(厚さ)の略半分の位置に形成され、下層部29および上層部31も、同様に、台形状をし、半導体基板3から離れるに従って幅が細くなる形状をしている。
【0032】
界面27は、隔壁9の製造方法等は後述するが、例えば、下層部29の上面の膜改質により得ることができる。この膜改質は、光学的特性における改質であり、改質された部分を1つの層としている。つまり、下部層29は、改質された改質層と、改質されずに残る残存層とからなり、界面27は、改質層と上部層31との間に存在する。
【0033】
この改質により、上層部31内を下層部29に向かって進行する侵入光が界面27に達した際に反射して、その後マイクロレンズ11側に向かう。
このように、隔壁9に入射して隣接画素へと漏れ込もうとする侵入光は界面27で反射されるため、隔壁9内を進行する侵入光の透過を抑制することができ、結果的に混色を低減することできる。
(5)マイクロレンズ
マイクロレンズ11は、上方から入射する光を対応する画素部のフォトダイオードPDに集光させるものである。
【0034】
マイクロレンズ11は、ここでは、半導体基板3から離れる方向に突出する凸レンズである。ここでは、マイクロレンズ11は、フォトダイオードPD上に配されたレンズ部と、各レンズ部を隔壁9上で連結する連結部とを有する一体品となっている。なお、マイクロレンズは、少なくとも、集光機能を有する部分(レンズ部)がカラーフィルタ7上あるいは画素部上に形成されていれば良く、レンズ部が孤立した構成であっても良い。
3.実施例
(1)半導体基板および配線層
半導体基板3および配線層5は従来と同じ構成であり、簡単に説明する。
【0035】
半導体基板3には、例えばシリコン基板が利用されている。配線層5は、絶縁膜21として、例えば絶縁材料である酸化シリコンを利用することができる。配線23として、例えば銅線を利用することができる。拡散防止膜25としては、例えば、銅線を利用した配線23から銅原子が絶縁膜21に拡散するのを防止するために炭化シリコンを利用することができる。
【0036】
なお、半導体基板3に形成されている複数のフォトダイオードPDは、その間隔が1.8[μm]以下であり、セルサイズが1.4[μm]である。
(2)層間絶縁膜、パッド配線、保護膜
層間絶縁膜13は、例えばシリコン酸化膜であり、その膜厚は、200[nm]〜400[nm]である。パッド配線15は、例えばアルミニウムであり、その膜厚は、300[nm]〜800[nm]である。保護膜17は、例えばシリコン酸化膜であり、その膜厚は300[nm]〜500[nm]である。
(3)カラーフィルタ
カラーフィルタ7は、ここでは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3種類あり、例えば、ベイヤー配列されている。各色用のカラーフィルタ7は、例えば各色用の顔料が有機材料(例えば、アクリル樹脂である。)に混入されてなる。この場合のカラーフィルタ7の屈折率は、1.5〜1.7である。また、カラーフィルタ7の膜厚は300[nm]〜700[nm]である。
(4)隔壁
隔壁9は、ここでは、シリコン酸化膜の2層構造をしている。つまり、下層部29および上層部31はシリコン酸化膜であり、隔壁9としての高さは500[nm]〜700[nm]で、幅は50[nm]〜200[nm]である。なお、隔壁9は、断面形状において、台形状をし、底辺(半導体基板3側)が100[nm]〜350[nm]、上辺(マイクロレンズ11側)が50[nm]〜200[nm]である。
【0037】
界面27は隔壁9の高さ方向の中央付近に形成されている。例えば、隔壁9の高さが上述のように500[nm]〜700[nm]であり、上面を基準にすると、上面から200[nm]〜500[nm]の位置に設けることが望ましい。
【0038】
これは、マイクロレンズ11によって一旦各カラーフィルタ7に向けて光は集光されるため、隔壁9の上面に近い部分を透過する光成分は小さく、隔壁9の上部側に界面27を設けても効果は小さい。逆に、隔壁9の底面に近い部分を透過した光成分は隔壁9の下方に形成された配線層5によって一部遮光されるため、隔壁9の下部側に界面を設けても効果は小さい。このような理由により、界面27は隔壁9の高さ方向の中央付近に設けることが望ましい。
4.製造方法
図2〜図4は、本実施の形態に係る固体撮像装置1の製造方法を説明する断面図である。なお、ここでの説明は、上記の実施例で説明した固体撮像装置1の製造方法に関するものであり、本発明の製造方法の一例である。
(a)図2の(a)に示すように、シリコン基板等に複数のフォトダイオード等を形成してなる半導体基板3の上面に配線層5を積層(形成)する。
(b)図2の(b)に示すように、配線層5上の略全面に層間絶縁膜53を形成する。
【0039】
具体的には、TEOS(テオス:Tetra Ethyl Ortho Silicate)を原料としたプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法にてシリコン酸化膜(TEOS膜)を堆積する。層間絶縁膜53は、配線層5とパッド配線15との間の耐圧を考慮して、例えば200[nm]〜400[nm]の膜厚とする。この層間絶縁膜53は隔壁9を形成する下層部29に相当する。
(c)図2の(c)に示すように、層間絶縁膜53上であって周辺回路領域に相当する所定部分にパッド配線15用の金属膜55を形成する。
【0040】
具体的には、アルミニウム等を含む金属を例えばスパッタリング法にて層間絶縁膜53の上面に膜状に形成する。そして、形成された金属膜55上にリソグラフィ技術にてパッド配線15に対応したレジストパターンを形成し、例えばプラズマエッチングなどの異方性エッチングにより金属膜55を所定形状とし、これによりパッド配線15が形成される。
【0041】
この際に、パッド配線15を形成しない領域(つまり画素領域である。)の層間絶縁膜53の上面部分は、プラズマ処理により変質し、屈折率の異なる層(下部層29の改質層である。)が形成される。この表面は、その後、隔壁9の上部層31との界面27となる。
(d)図3の(a)に示すように、パッド配線15を保護する保護膜57を形成する。
【0042】
具体的には、TEOSを原料とするプラズマCVD法にてシリコン酸化膜(TEOS膜)を堆積する。
ここでは、保護膜57の膜厚は300[nm]〜500[nm]である。パッド配線15の上に保護膜57を形成することにより、パッド配線15での表面リークを防止できる。この保護膜57は隔壁9を形成する上層部31に相当する。
(e)画素部上の層間絶縁膜53と保護膜57の除去を行う。
【0043】
具体的には、図3の(b)に示すように、画素部の上方部分が開口したレジスト59のパターンを保護膜57上に形成する。続いて、図3の(c)に示すように、前記レジスト59をマスクとして、層間絶縁膜53と保護膜57とをエッチングし、画素部上の層間絶縁膜(53)と保護膜(57)とを取り除く。そして、最後にレジスト59を除去する。これにより、画像部間上に隔壁9が形成される。これに伴って、層間絶縁膜13、パッド配線15、保護膜17が形成される。
(f)図4の(a)に示すように、隔壁9にて区画された領域に所定の原色を有するカラーフィルタ7を形成する、具体的には、顔料を含んだアクリル樹脂を、隔壁9にて区画された凹みに充填する。
(g)図4の(b)に示すように、最後に、カラーフィルタ7および隔壁9の上面にマイクロレンズ11を形成する。これにより、上記実施例で説明した固体撮像装置1を製造することができる。
【0044】
上記の製造方法によれば、隔壁9を構成する部材として、半導体基板3上であって周辺回路領域上に形成される層間絶縁膜13(53)、保護膜17(57)を利用しているため、隔壁9の形成を層間絶縁膜13と保護膜17の成形と同一工程で行うことができる。したがって、隔壁9をわざわざ形成する工程を必要とせず、工程の簡略化をすることができる。
【0045】
また、層間絶縁膜13と保護膜17とを同じ材料で形成した場合でも、層間絶縁膜13上にパッド配線15用の金属膜55を成形した後に、パッド配線15を形成するためにエッチングを金属膜55に対して行うことで、画素領域上に位置する層間絶縁膜53の表面が改質される。このように隔壁9の界面27の形成とパッド配線15の形成とを同一の工程で行うことができる。したがって、界面27をわざわざ形成する工程を必要とせず、工程の簡略化をすることができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、半導体基板3のフォトダイオードPDの上方には配線層5が配されていたが、マイクロレンズに入射した光のフォトダイオードへの光伝播効率を高めるために、配線層におけるフォトダイオードの上方に位置する部分に、配線層の層間絶縁膜よりも高屈折率の材料からなるコア部を持つ光導波路を備えた構成としても良い。
【0046】
以下、光導波路119を備えた固体撮像装置101を第2の実施の形態として説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る固体撮像装置101の断面図である。
【0047】
固体撮像装置101は、同図に示すように、半導体基板3、配線層103、絶縁膜105、カラーフィルタ7、隔壁107、マイクロレンズ11、層間絶縁膜13、パッド配線15、保護膜109等を備える。
【0048】
ここで、半導体基板、カラーフィルタ、層間絶縁膜およびパッド配線は、第1の実施の形態で説明した半導体基板3、カラーフィルタ7、層間絶縁膜13およびパッド配線15と同じ構成であり、その説明は省略する。また、絶縁膜105は、後述の配線層103の絶縁膜111と区別するために、高屈折絶縁膜105とする。
【0049】
配線層103は、第1の実施の形態と同様に、画素領域では第1層103aと第2層103bとを有する2層構造であり、周辺回路領域では第1層103aと第2層103bと第3層103cとを有する3層構造である。
【0050】
なお、各層103a,103b,103cは、第1の実施の形態と同様に、絶縁膜111と、絶縁膜111内の配線113と、配線113用の拡散防止膜115とを含む。
半導体基板3における画素領域上に位置する配線層103は、フォトダイオードPDに対応した凹部117を有し、この凹部117内に高屈折絶縁膜105である絶縁材料が充填されている。
【0051】
配線層103の表面上には、第1の実施の形成では有していなかった高屈折絶縁膜105が形成されている。つまり、高屈折絶縁膜105が配線層103の上面と凹部117内に形成されている。この高屈折絶縁膜105の上面(カラーフィルタ側である。)は平坦化されている。
【0052】
この高屈折絶縁膜105は、配線層103を構成する絶縁膜(絶縁材料)111よりも高い屈折率を有している。
ここでは、例えば、配線層103の絶縁膜111は酸化シリコンにより構成され、高屈折絶縁膜105は酸窒化シリコンや窒化シリコン等により構成されている。屈折率は、酸化シリコンが1.4〜1.5であり、酸窒化シリコンが1.6〜1.8であり、窒化シリコン1.9〜2.0である。
【0053】
上記のように、配線層103の屈折率よりも高い高屈折絶縁膜105を用いることで、カラーフィルタ7を通過した光をフォトダイオードPDに導く光導波路119としての機能を有することとなる。
【0054】
高屈折絶縁膜105の上面であってフォトダイオードPD上のそれぞれには、カラーフィルタ7が設けられており、隣接するカラーフィルタ7間には隔壁107が形成されている。なお、周辺回路領域上には、第1の実施の形態と同様に、層間絶縁膜13、パッド配線15、保護膜109が形成されている。
【0055】
隔壁107は、下層部121と上層部123との2層構造を有する。ここでは、下層部121と上層部123とが異なる材料により構成されており、これにより下層部121と上層部123との間に材料の相違による界面125が形成される。
【0056】
下層部121は、例えば、層間絶縁膜13の成形を利用することで得られ、層間絶縁膜13と同じシリコン酸化膜により構成されている。上層部123は、例えば、保護膜109の成形を利用することで得られ、シリコン酸窒化膜により構成されている。
【0057】
下層部121および上層部123はそれぞれ材料が異なり、屈折率は上述したように、上層部123であるシリコン酸窒化膜の方がシリコン酸化膜よりも高くなっている。これにより、上層部123内を下層部121に向かって進行する侵入光を界面125でマイクロレンズ11側へと反射させることができ、混色を防止することができる。
【0058】
なお、第2の実施の形態においても、カラーフィルタ7と隔壁107の上面には各画素部に対応してマイクロレンズ11が形成されている。
第2の実施の形態における固体撮像装置101の製造方法について、その一例を説明する。
【0059】
固体撮像装置101は、半導体基板3を形成する基板形成工程と、半導体基板3上に配線層(凹部117が形成された配線層である。)103を形成する配線層形成工程と、配線層103上に高屈折絶縁膜105を形成する高屈折絶縁膜形成工程と、層間絶縁膜13用の酸化膜(ここではシリコン酸化膜である。)を高屈折絶縁膜105上に形成する第1の酸化膜形成工程と、パッド配線15用の金属膜を第1の酸化膜形成工程で形成されたシリコン酸化膜上に形成する金属膜形成工程と、金属膜におけるパッド配線15に対応する部分以外を除去する第1の除去工程と、第1の除去工程で不要な金属膜が除去された領域と金属膜が存在する領域上に保護膜109用のシリコン酸化膜を形成する第2の酸化膜形成工程と、第2の酸化膜形成工程で形成されたシリコン酸化膜のうち画素領域上に相当する部分を除去する第2の除去工程と、隔壁107の上層部123用のシリコン酸窒化膜を形成する酸窒化膜形成工程と、シリコン酸窒化膜のうち上層部に相当する部分以外を除去する第3の除去工程と、隔壁により形成される凹内にカラーフィルタ7を形成するカラーフィルタ形成工程と、隔壁107およびカラーフィルタ7上にマイクロレンズ11を形成するレンズ形成工程とを経て製造される。
【0060】
本実施の形態では、例えば、2層構造の隔壁107の下層部121は層間絶縁膜13と、上層部123は保護膜109とそれぞれ同じ材料であり、層間絶縁膜13と保護膜109との成形を利用して簡易に成形することができる。
【0061】
また、上部層123と下部層121との異なる材料で構成することで、界面125を容易に形成することができる。
<第3の実施の形態>
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、隔壁9,107とカラーフィルタ7とが密着していたが、隔壁とカラーフィルタとの間に密着層を配する構成であっても良いし、第1の実施の形態と異なる形状のカラーフィルタを用いても良い。
【0062】
図6は、第3の実施の形態に係る固体撮像装置201の1画素部を拡大した図である。
固体撮像装置201は、半導体基板3上に配線層203を有する。配線層203は、第1層203aと第2層203bとを有する2層構造を有し、各層203a,203bは、絶縁膜205、配線207、拡散防止膜209を備える。配線層203におけるフォトダイオードPD上には光導波路用の凹部211が形成されている。
【0063】
なお、配線層203は、凹部211の底に相当する部分に凹部211の形成時の基準となる膜(213)が形成されている。具体的には、凹部211をエッチングにより形成する際のエッチングを規制するエッチングストップ膜213が形成されている。エッチングストップ膜として例えば炭化シリコン膜や窒化シリコン膜を利用することができる。
【0064】
配線層203の凹部211内には、絶縁層215が形成されている。絶縁層215は、複数層からなる層構造を有している。具体的には、配線層203の表面および凹部211を構成する底面と側面を覆うように形成された第1絶縁膜217と、凹部211内の第1絶縁膜217の上面に形成された第2絶縁膜219と、第1および第2絶縁膜217,219が形成された凹部211内に配された第3絶縁部221とを有する。
【0065】
第1絶縁膜217、第2絶縁膜219および第3絶縁部221における屈折率は、第1絶縁膜217よりも第2絶縁膜219の方が低く、第2絶縁膜219よりも第3絶縁部221の方が高くなっている。
【0066】
これにより、第3絶縁部221から第2絶縁膜219に入射した光は、第1絶縁膜217と第2絶縁膜219の屈折率の関係で、第1絶縁膜217内を伝わり、フォトダイオードPD側で出射される。
【0067】
フォトダイオードPD上に配されたカラーフィルタ225は、上面227が半導体基板3側に凹入し、下面229がマイクロレンズ231側に凹入している。つまり、カラーフィルタ225が凹レンズ状をしている。これにより、マイクロレンズ231により屈折された光がよりフォトダイオードPDに向かって進行するように、カラーフィルタ225で屈折される。
【0068】
なお、第3絶縁部221はカラーフィルタ225の下面229の凸状に沿って、マイクロレンズ231側に突出する形状をしている。また、カラーフィルタ225の上面227には平坦化を目的とする平坦化膜233が形成されている。
【0069】
隔壁235とカラーフィルタ225、絶縁層215の第3絶縁部221とカラーフィルタ225との間には、両者の密着性を向上させるための密着層237が形成されている。特に、隔壁235と絶縁層215(特に第3絶縁部221)とが無機材料で構成され、カラーフィルタ225を無機材料との結合力が低い有機材料で構成した場合、無機材料と有機材料との結合力が低く、酷いときにはカラーフィルタ225が隔壁235から剥がれるおそれがある。しかしながら、無機材料との結合力が高い有機材料を密着層として用いることで、隔壁235とカラーフィルタ225や絶縁層215とカラーフィルタ225との結合力を高めることかできる。密着層237は、具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等がある。
【0070】
また、カラーフィルタ225は、隔壁235の上面において、隣接する他のカラーフィルタ(225)と間隔をおいた状態で、隔壁235の上面にまで張り出しており(張出部239)、カラーフィルタ225と隔壁235との結合面積を広くしている。
<第4の実施の形態>
第1から第3の実施の形態では、所謂、表面照射型(FSI:Front Side Illumination)の固体撮像装置であったが、本発明に係る固体撮像装置は、所謂、裏面照射型(BSI:Back Side Illumination)であっても良い。なお、固体撮像装置に対して光が入射する側を表側とする。
【0071】
図7は、第4の実施の形態に係る固体撮像装置301の1画素部を拡大した図である。
固体撮像装置301は、配線層303、半導体層(半導体基板)305、絶縁層307を備える他、第3の実施の形態で説明した、カラーフィルタ225、マイクロレンズ231、平坦化膜233、隔壁235、密着層237を備える。
【0072】
配線層303は、同図に示すように、半導体層305の裏面側に形成されており、多層構造(ここでは2層構造である。)を有し、各層303a,303bは、絶縁膜309、配線311を備える。
【0073】
半導体層305は、例えばシリコン層(シリコン基板)に各画素部に対応した画素区分領域313を有し、画素区分領域313により区分された領域内であって配線層303側にフォトダイオードPDが形成されている。つまり、P領域n型ウェル領域315とP領域317とが形成されている。
【0074】
フォトダイオードPDの裏面側にはゲート絶縁膜319が形成され、また、半導体層305の表側には白キズ防止用のP領域321が形成されている。
なお、配線層303におけるフォトダイオードPDの裏側に相当する領域には、フォトダイオードPDを通過した光を再びフォトダイオードPD側に反射させる反射膜318が形成されている。反射膜318は、配線311と同じ材料で構成しても良いし、他の材料で構成しても良い。
【0075】
絶縁層307は、多層構造(ここでは、2層構造である。)を有し、例えば、半導体層305側に位置する第1絶縁膜323は熱酸化により形成されたシリコン酸化膜により、カラーフィルタ225側に位置する第2絶縁膜325はCVDにより形成されたシリコン酸化膜によりそれぞれ構成されている。
【0076】
第1絶縁膜323の表面であって画素区分領域313の上方もしくは隔壁235の下方には遮光膜327が設けられている。遮光膜327は、平面視において、例えばフォトダイオードPD上が開口した格子状をし、例えば金属膜により構成される。
【0077】
なお、本第4の実施の形態においても、カラーフィルタ225の裏面の凹形状に合わせて、第2絶縁膜層325の表面が凸状をしている。
<変形例>
上記第1〜第4の実施の形態では、代表的な形態について説明したが、本発明は上記構成に限定されることはなく、例えば以下のような形態でもあっても良い。
1.配線層
実施の形態における配線層は、画素領域では2層であり、周辺回路領域では3層であったが、半導体基板のサイズ、1画素のサイズ等により適宜決定しても良い。つまり、配線するスペースに余裕がある場合は、画素領域および周辺回路領域を2層構造にしても良い。1画素のサイズが小さく画素間に配線スペースがない場合は、画素領域を3層以上の多層構造としても良い。さらに、周辺回路領域についても同様に、配線スペースに余裕がある場合は、この領域だけ単層構造にしても良い。
【0078】
なお、配線層の構造は、例えば、材料等は、第1および第2の実施の形態で説明した配線層の材料以外の材料を用いても良い。
2.隔壁
(1)材料
第1の実施の形態では隔壁は3層構造をし、下層部と上層部とが、第1の実施の形態では同じ材料で構成され、第2の実施の形態では隔壁は異なる材料の2層構造をしている。
【0079】
隔壁は、隔壁内の侵入光が隔壁を通過して隣の画素に入る前に界面で反射させることができれば良く、その材料等を特に限定するものでない。
但し、カラーフィルタ側からの光を受光部側に反射させる本来の機能を有する必要があり、カラーフィルタの屈折率よりも低い材料を用いることが好ましい。
【0080】
隔壁の材料としては、実施の形態で説明した材料以外に、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂、さらには、酸化シリカ等を含んだ樹脂であっても良い。
(2)界面
第1の実施の形態では、下層部の上面(上層部側の面)をプラズマエッチング(プラズマ処理)による改質によって改質層を形成し、当該改質層と上層部との間に界面を構成している。第2の実施の形態では、下層部と上層部とを異なる材料で形成し、下層部と上層部との間に界面を構成している。
【0081】
しかしながら、上述したように、隔壁内に入射した侵入光が隔壁を通過して隣の画素部に入る前に界面で反射させることができる界面であれば、他の方法で界面を構成しても良い。
【0082】
他の方法としては、例えば、下層部の上面に反射層を形成しても良い。この場合、反射層の表面(反射面)が反射層と上層部との間の界面に相当することとなる。なお、反射面(反射層)としては、例えば、金属膜、高屈折膜、白色樹脂等により構成することができる。
【0083】
実施の形態では、界面は半導体基板の主面と略平行に延伸していたが、隔壁内の侵入光を反射させることができれば、半導体基板の主面と平行でなくても良く、例えば、半導体基板の主面に対して±5(度)以内の範囲の角度で傾斜していても、侵入光をマイクロレンズ側に反射させることができる。
【0084】
さらに、実施の形態では、断面における界面は、半導体基板の主面と平行に直線的に延伸していたが、例えば、途中で屈曲しても良いし、円弧状等の曲線であっても良いし、さらに、段差状であっても良い。
(3)層数
第1の実施の形態では、隔壁は、改質層と残存層とを備えた下層部と、上層部との3層構造であり、第2の実施の形態は下層部と上層部との2層構造であったが、4層以上の構成としても良い。
【0085】
例えば、1層、2層、3層、4層とし、侵入光を反射させる界面を、1層と2層との間の界面、2層と3層との間の界面、3層と4層との界面の少なくとも1つで構成しても良く、侵入光を反射させる界面は2以上あっても良い。
【0086】
また、隔壁を複数層(n層:nは2以上の自然数である。)で構成し、下層から上層に移るに従って屈折率が高くなるようにしても良い。逆に、下層から上層に移るに従って屈折率が低くなるようにし、中間層で反射面(反射層)を設けるようにしても良い。
(4)形状
実施の形態では、隔壁の横断面形状が台形状をしていたが、他の形状であっても良い。他の断面形状としては、長方形状(正方形状も長方形状の概念的に含まれる)であっても良いし、半導体基板側に底辺を有する三角形状であっても良い。
【0087】
つまり、他の断面形状であっても、隔壁内に入射した侵入光が隔壁を通過して隣の画素部に入射する前に反射させることができる界面を有することが必要となる。
さらに、隔壁を平面視したときに格子状をし、正方形状の開口にカラーフィルタが形成されていたが、開口は正方形状以外の形状、例えば、長方形状、円形状、楕円形状、多角形状等であっても良い。
(5)大きさ
実施の形態では、カラーフィルタ間に位置する各隔壁は、その横断面形状が台形状あり、大きさも同じであったが、大きさは同じでなくても良い。
【0088】
例えば、台形状をしていても、上底と下底との寸法が異なる形状であっても良いし、台形の高さが異なる形状であっても良い。
さらに、カラーフィルタ間であっても、例えば、周辺回路領域に近づくに従って、隔壁の高さを低くしたり、隔壁の幅を細くしたりしても良い。
【0089】
例えば、実施の形態では、隔壁の高さはカラーフィルタ高さと略同じ(第1および第2の実施の形態)又は低かった(第3の実施の形態)が、例えば、隔壁の高さは、カラーフィルタよりも高くしても良い。
(6)製造方法
実施の形態では、層間絶縁膜、パッド配線層や保護膜の形成を利用して隔壁を成形していたが、層間絶縁膜、パッド配線層や保護膜の形成と別に隔壁を成形するようにしても良い。
3.固体撮像装置
実施の形態では、所謂CMOSタイプであったが、CCDタイプでも良いし、さらには、光電変換膜を上部・下部電極で挟むようにした受光部であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、カラーフィルタ間に設けられた隔壁を有する固体撮像装置において、混色を防止するのに広く利用することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 固体撮像装置
3 半導体基板
5 配線層
7 カラーフィルタ
9 隔壁
13 層間絶縁膜
15 パッド配線
17 保護膜
27 界面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の受光部が形成された半導体基板と、
前記半導体基板の各受光部上にそれぞれ形成されたカラーフィルタと、
前記各カラーフィルタ間に形成された隔壁とを備え、
前記隔壁は、少なくとも2層からなり、外部からの侵入光の反射を促進させる界面を層間に有する
ことを特徴とする固体撮像装置。
【請求項2】
前記界面の上部側に隣接する層の屈折率は、当該界面の下部側に接する層の屈折率よりも高い
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記界面の上部側に隣接する層の材料と、当該界面の下部側に接する層の材料とが異なる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記界面の下部側に接する層は、当該界面の上部側に接する層と同じ材料の層を改質してなる
ことを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
【請求項5】
前記界面は、前記半導体基板の主面に沿って延伸している
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の固体撮像装置。
【請求項6】
前記隔壁は、半導体基板から垂直方向に離れるに従って幅が小さくなる断面形状を有する
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載に固体撮像装置。
【請求項7】
前記半導体基板における前記複数の受光部が形成された側の主面には、配線層が形成され、
前記配線層における前記複数の受光部が形成されている画素領域上には、前記隔壁および前記カラーフィルタが形成され、前記配線層における前記受光部の外周側には、絶縁膜と周辺回路用配線と保護膜とがこの順で形成され、
前記隔壁の少なくとも2層は、前記絶縁膜と保護膜と同じ材料である
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の固体撮像装置。
【請求項8】
複数の受光部が形成された半導体基板における受光部上にそれぞれカラーフィルタを形成するフィルタ形成工程と、前記半導体基板上であって前記受光部間に隔壁を形成する隔壁形成工程とを含み、
前記隔壁形成工程では、少なくとも2層の積層膜を形成する
ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
【請求項9】
前記隔壁形成工程では、前記2層の内の下層の膜を形成した後に、当該膜の表面を改質し、その後に上層の膜を形成する
ことを特徴とする請求項8に記載の半導体撮像装置の製造方法。
【請求項10】
前記隔壁形成工程では、上層の膜は下層の膜の屈折率よりも高い材料で形成される
ことを特徴とする請求項8に記載の半導体撮像装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−227476(P2012−227476A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96168(P2011−96168)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【特許番号】特許第4872024号(P4872024)
【特許公報発行日】平成24年2月8日(2012.2.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】