説明

固定アレイを有するミリ波活性なイメージングシステム

活性なミリ波イメージングシステム(20)は、電磁放射(26,30)を、被検体ポジション(28)の被検体と送受信するよう構成されたアンテナ機器(22)を含む。コントローラ(24)はアンテナ機器(22)を操作し、受信した放射(30)を表す出力(48)を作るよう構成されたトランシーバ(38)、及びトランシーバ出力(48)を被検体の画像を表す画像データ(50)に変換するよう適合されたプロセッサ(40)を含む。アンテナ機器(22)は、被検体の周囲に沿うか被検体に向かうか被検体から離れるように、又は関係するアンテナ機器(22)と反対方向に、部分的又は連続したループ中を移動する。アンテナ機器(82)中のアンテナユニット(94)は、アレイ(98)に沿って異なる角度軌跡に向けられる。アンテナアレイ(582)は、複数のアレイセグメント(592,595,596)からも形成でき、アレイ(582)のグループはアンテナ機器(571)を形成するよう合成もできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミリ波活性なイメージング(画像化)システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ミリ波信号はレーダーおよび遠隔通信のために使われる。それらは、ミリ波信号を被検体(対象)に向け、そして反射された信号を検出することによって、被検体のイメージを作り出すために使われることも可能である。このようなイメージング(画像化)システムの例が、参考特許文献としてここに取り入れられている特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4と、さらに2003年6月26日に出願された特許文献5と2003年10月30日に「チェックポイントにおける隠れた物体の検出」という発明の名称で出願されたその部分継続出願、また2002年11月21日に出願された特許文献6と2003年10月30日に「隠れた物体の検出」という発明の名称で出願されたその部分継続出願において説明されてきた。
【特許文献1】米国特許第5,455,590号明細書
【特許文献2】米国特許第5,557,283号明細書
【特許文献3】米国特許第5,859,609号明細書
【特許文献4】米国特許第6,507,309号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第10/607,552号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第10/301,522号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
イメージングシステムが人間の監視(surveillance)のために使われるとき、迅速に、便利に、そして安全に監視を行なうことはシステムにとって望ましいと思われる。これは、公共輸送用の乗り物に搭乗する前や、または公共または保護された施設に入る前などに、監視される人間の意図する進行を監視が遅らせる状況では、とりわけ真実である。従って、様々に構成された監視または取調べステーション(局、観測点)で、イメージング(画像化)の際に人間が置かれるようなものを使うことによって、様々な監視状況を得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
活性なイメージングシステムは、ミリ波電磁放射を、被検体ポジションにおける被検体に向かって送信しそこから受信するように構成されたアンテナ機器を含むことができる。このアンテナ機器は、被検体ポジション(84)から隔てられ、被検体に直面するポイントまたはアパーチャの軌跡に沿って分布されたポジションから放射を送受信する。コントローラは、アンテナ機器を操作し、受信した放射を表現する出力を作り出すように構成されたトランシーバと、トランシーバ出力を、被検体のイメージを表現する画像データに変換するように適合されたプロセッサと、を含むことができる。
【0005】
種々のアンテナ機器の形状が可能である。特定の形状を特定の適用にふさわしいように選択することができる。例えば、アンテナ機器は、直線状アレイ(配列)または2次元アレイのアンテナユニットのような、1つまたは複数のアンテナユニットを含むことができる。アンテナユニットまたはアンテナユニット群は、湾曲した経路に沿って移動しうるか、または湾曲しているか真直ぐのアレイ内に存在しうるし、また、固定されうるか、湾曲しているか真直ぐの経路内で移動することができる。アンテナユニットまたはアンテナユニットの1つ以上のアレイは、被検体の周りに分布された1つ以上のポジションから物体をスキャン(走査)するために、ポジションに固定されることができ、旋回することができる。アンテナアレイが規定された経路に沿って移動するように適合されたアセンブリ(組立体)は、種々の方法で移動できる。例えば、アセンプリは、物体の周りに、または被検体に向かうか被検体から離れるように、または関係するアセンブリとは反対方向に、少なくとも部分的に延在する経路に沿って移動することができる。このようなアンテナユニットはアレイに沿って異なる角度位置に向けることもできる。また、アンテナアレイは複数のアレイセグメントを形成することもでき、そしてアレイのグループはアンテナ機器を形成するように結合することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1で全体的に20として示されているのは、活性なイメージングシステムである。システム20はアンテナ機器22とコントローラ24を含む。このシステムは、アンテナ機器が被検体28に向かって電磁放射26を送信し、そして応答においてアンテナ機器に検出される電磁放射30を被検体が放射または反射するという意味で、活性(active:アクティブ)である。被検体は、人間、動物、または生命のない物体であるか否かにかかわらず、イメージングのためのイメージングシステムの取調べステーションにおいて現れるすべてのものを含む。例えば、ある人間がイメージングのために取調べステーションにいる場合、被検体はその人間のみならず、腕時計、鍵、宝石、携帯用その他のナイフ、硬貨、衣料用アクセサリー、銃、あるいはイメージできる何らかの他の物体などの、その人間に保持されるいかなる物体をも含む。被検体は、1人(1個体)以上の人間、動物、物体、またはそれらの組み合わせをも含むことができる。
【0007】
電磁放射は、ここで一般的にミリ波放射と言うところの、約200MHzから約1THzまでの範囲の適切な周波数範囲から選択することができる。満足なイメージングは、1ギガヘルツ(GHz)から約300GHzの換算周波数範囲における電磁放射を使って実現できる。約5GHzから約110GHzの範囲の放射も、許容できるイメージを作り出すために使うことができる。このような放射は、例えばチャープ(chirp,)、擬似乱数周波数跳躍(pseudorandom frequency hop)、パルス、周波数変調連続波(frequency modulated continuous wave:FMCW)、または連続波(continuous wave:CW)などのいくつかの変調タイプを使って、固定周波数か、または周波数範囲を超えるかそれに設定するかのいずれかとすることができる。
【0008】
アンテナ機器の多くの変形が可能である。アンテナ機器は1つ以上のアンテナユニットを含むことができ、そしてそれぞれのアンテナユニットは1つ以上の送信アンテナと1つ以上の受信アンテナを含むことができる。アンテナユニットは、単独のアンテナによる送信に応答して放射を受信しうる複数のアンテナを含むことができる。アンテナは、スロットライン(slot line:細長形状)、パッチ、エンドファイア(endfire)、導波管、双極子、半導体、またはレーザーのような、電磁放射を送受信するように構成された何らかの適切なタイプとすることができる。アンテナは送信および受信のどちらをも行うことができる。アンテナユニットは、等方的に偏波(偏光)(like polarization)した波形、または平面、楕円、円偏波のような異形偏波(unlike polarized)した波形を送受信する1つ以上の個々のアンテナを持つことができ、用途に応じて、狭い角度または広い角度の放射ビームパターンを持つことができる。ビーム幅は、ホログラフィック技法(holographic technique)を使うイメージング用途のためには30〜120度と、比較的広くできる一方で、狭い要求視野を持った用途のために〜30度の範囲の狭いビーム幅を使うことができる。さらに、1または2次元の経路内で被検体の近傍を機械的に移動することによって、単独のアンテナが被検体をスキャンすることができる。アンテナユニットの1または2次元アレイは被検体を電子的および機械的にスキャンすることができる。イメージングシステムは、第2のアンテナ機器22’のような、1つまたは複数のアンテナ機器を含むことができる。アンテナ装置は、アンテナ機器またはアレイに要求される機械的移動に依存して、機器の一部となりうるかまたは分離した適当なレードーム機材によって環境から守られることができる。
【0009】
イメージングシステムは、モータとして表されるアンテナ機器移動機構32を含むことができ、そのモータは被検体28に対してアンテナ機器22を移動する。移動機構32は、関係するモータインデクサー(indexer)、エンコーダ、または他の制御機構を必要に応じて含むガイド36のような移動制御機構によって、規定された経路に沿ってアンテナを移動するために、フレーム34に対して取り付ける(マウントする)ことができる。移動機構は、アンテナ機器を移動する何らかの適切な機構とすることができ、またステッパモータ(stepper motor)、サーボモータ、あるいは他の適当なデバイスを含むことができる。
【0010】
コントローラ24は、モータ32の動作を制御し、アンテナ機器の移動とアンテナ機器22の動作を合わせることができる。コントローラ24は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含むことができ、そしてコンピュータ、コンピュータサーバ、または一連の論理演算を実行できる他のマイクロプロセッサーベースのシステムに含めることができる。さらに、処理は、個別の部分が別のシステム構成要素に実装された状態で分布できる。一例として、コントローラ24はトランシーバ38、プロセッサ40と、データと操作上の命令をストアしておくためのプロセッサと結合されたメモリ42を含むことができる。このような命令はハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとして具現することができる。
【0011】
ここで意図されるトランシーバは、アンテナ機器とプロセッサの間のミリ波信号を生成し、ルーティングし、処理し、送信し、受信するのにふさわしいすべての構造と機能を含む。次にトランシーバは、この幅広い意味において、アンテナユニット、送信受信電子機器、電子的論理的ユニットの間での多重化されたスイッチング(switching:切り換え)を含むことができる。トランシーバは、全体的または部分的に中央コントローラに含められることができ、またはアンテナ機器を収容する取調べステーション44に、全体的または部分的に常設することができる。ある特定のケースでは、多数のアンテナ機器または2次元アレイのイメージングシステムなどのために1つを超えるトランシーバが望ましい。このようにして、トランシーバはアンテナ機器にスキャン信号46を送り、またアンテナ機器からスキャン信号46を受信し、プロセッサ40に受信信号48を出力する。
【0012】
プロセッサは、被検体のスキャンニングを制御し、受信信号48を受信し、そして被検体100の少なくとも一部のイメージを表現する画像データ50を生成するように適合されたコンピュータ、マイクロプロセッサ、または他の論理ユニットのような、アナログまたはデジタルコンピュータデバイス(演算デバイス)あるいはデバイスの組み合わせでありえる。イメージデータは、処理されたか、部分的に処理されたか、または処理されていないいずれかのデータ、あるいは被検体の一部に対するデータのようなデータのサブセット(sub-set:部分集合)、操作者または他のプロセッサによって観察するよう分離するために扱われたデータ、人工の物体や非生理学的物体や非生命体などのような望ましい種類の物体を表現できる物体、物体または被検体を識別するか識別を促進するデータ、受信信号に由来する被検体に関係した測定値または他の情報を含むことができる。イメージデータは、記憶装置、ネットワークハブのような通信リンク(通信接続)、他のコンピュータかサーバなどの出力装置52に、もしくは、ビデオモニターのような表示装置へ直接に、出力されることができる。メモリ42は、単独のデバイスかデバイス群の組み合わせとすることができ、プロセッサに対しローカルとしたり、そこからリモートとしたり、また通信リンク(通信接続)かネットワーク上でアクセス可能とすることができる。
【0013】
図2は、上述のシステム20のようないくつかのイメージングシステムで使用するための、取調べステーション60の他の形態を示す。取調べステーション60はアンテナ機器アセンプリ62とアンテナ経路移動アセンプリ64を含む。アンテナ機器アセンプリは、イメージングシステム20の取調べステーション44に類似して、アンテナ機器66、モータ68、ガイド70、および中間フレーム72を含むことができる。部品66、68、および70は、アンテナ経路に沿ってアンテナ機器を移動するための中間フレーム72に対して取り付けることができる。経路移動アセンプリ64は、相応するようにモータ74、ガイド76、およびベースフレーム78を含むことができる。モータ74はアンテナ機器アセンプリ62上で作動して、アンテナ経路のポジションを移動することができる。以下で述べるように、アンテナ機器アセンブリのこの移動は、取調べステーションにおける被検体ポジションへの人間(被検体)の接近を制御するために、または被検体の拡張されたスキャニングにアンテナ機器を提供するために使うことができる。
【0014】
下記は、例えば図1および図2に示した1つ以上のイメージングシステムのようなイメージングシステムで使うことのできる取調べステーションまたは取調べステーションの一部の種々の実施形態と構成である。図3は、被検体中心86を備えた被検体ポジション84から隔てられたアンテナ機器82を持つ取調べステーション80の平面図を示す。アンテナ機器82は、円弧90によって表されるポイントの軌跡88に沿って電磁放射を送受信するように備えている。この例では、円弧90はアンテナ機器から見て被検体中心86と反対側にある曲率中心92を持つ。
【0015】
ポイントの軌跡の形状は、1つ以上の方向にその長さに沿って変化することができる。それにより、ポイントの軌跡は、イメージングされる被検体に対し、凹状または凸状であるように見えることが可能で、S形状曲線、次第に変化するか連続的に変化する曲率を有する曲線、または1つ以上の直線の部分かそのような形状の何らかの組み合わせを有する形状のような種々の曲線を成す何らかの形状を持つことができる。ここで使われるように、3つの隣接するポイントを含んだポイントの軌跡の一部分の曲率中心は、その3つのポイントから等しい距離にあるポイントである。従って、曲率中心から3つのポイントへの距離は、3つのポイントを通過する円弧の半径に対応する。
【0016】
アンテナ機器は円弧90に従う経路96に沿って移動する少なくとも1つのアンテナユニット94を含むことができる。経路96に沿ったアンテナユニット94の種々のポジションが示されている。一つのアンテナユニットだけを持つ実施形態では、被検体ポジションは、関与するアパーチャ、例えば円弧90などに沿ってアンテナユニットを機械的に移動することによって、スキャンされる。
【0017】
アンテナユニット94は、被検体ポジション84を全般的に占めている人間のような被検体100の、高さまたは高さの一部に沿って垂直に延在する垂直アンテナアレイ98の一部とすることもできる。このような場合、図1に示すように、垂直のアレイはイメージングシステムにおける経路96に沿って進む。経路に沿ったアンテナユニット94の種々のポジションは、経路に沿ったアンテナアレイ98のポジションに対応する。
【0018】
状況に応じて、アンテナユニット94は、水平アレイがアンテナユニット104、106、108および110のような追加のアンテナユニットをも持つ状態で、水平アレイ102の一部であることが可能である。水平アレイ102は円弧90に沿って延在する。被検体ポジションにおける被検体はアレイに沿って電子的に、そして垂直なアレイの移動によって機械的にもスキャンされることができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、2次元のアレイ112を使うことができる。それにより、アレイ112は垂直および水平に延在し、アンテナユニット94、104、106、108、110、および円弧90に沿ったアンテナユニットから垂直に延在する他のものを含む。次に、被検体ポジションは、円弧90を含むエリアまたはアパーチャ114をカバーするポイントの軌跡から電子的にスキャンされることができる。
【0020】
拡張されたイメージングは、円弧90を拡張すること、1つ以上の追加のアンテナ機器を提供すること、円116によって示されるようにプラットホーム(platform:土台)などの上で被検体100を中心86の周りに回転させること、そして被検体ポジションの周りに円弧90を移動すること、の1つ以上によって提供することができる。円弧90は特定の用途に適すると考えられるような長さとすることができる。
【0021】
被検体ポジションの中心から円弧90までの距離D1は、円弧に沿って変化することができる。特許文献3で開示されたイメージングのための円筒状のアパーチャに基づいたイメージングシステムは、円弧に沿った距離の差を相殺する(埋め合わせる)ことによって、円筒状のシステムに対応するイメージデータを計算することで変更することができる。このような差はデータ処理の際に計算することができ、あるいは差の値は、ルックアップテーブル(参照テーブル)のようなメモリに保存されることができる。
【0022】
円弧90の曲率中心92をアンテナ機器82から見て被検体中心86の反対側に置くことによって、円弧の曲線が、被検体ポジションに対し円弧の長さに沿って一層拡張される、ということが理解されるであろう。曲率半径が長くなるほど、円弧は一層緩やかに、または真っ直ぐになる。それに応じて種々の形状が可能である。例えば、取調べステーションが空港のような施設の入口においてイメージングシステムに対する入口(玄関)として使用されるとき、人間を連続した経路に沿って歩かせることが望ましいだろう。アンテナ機器を経路の側面に沿った緩やかな円弧に沿って延在させることは、イメージングシステムの幅を減らし、より小さなスペースで使うことを可能にする。
【0023】
もし被検体が、従って被検体ポジションが円筒状の形状を持つならば、被検体中心を中心とする円筒状の円弧が、円弧と被検体の間に一定の距離を提供するであろう。しかしながら、これはそうとも限らない。円弧90の形状は、円弧90に直面する被検体100の側面118に全般的に従うことができ、それにより、人間、特に人間の背中に関する場合のように、横切る方向の短い軸122に沿うよりも、長い軸120のような1つの軸に沿ってより一層拡張する。その結果、被検体の少なくとも一部の所望の全般形状に一様に従う円弧90に沿ったポイントの軌跡88の間の距離D2を提供するような円弧90を選択することができる。
【0024】
図4は、イメージングシステム20のようなイメージングシステムにおいて有用な取調べステーション130のさらなる変形例の平面図を示す。取調べステーション130は、被検体中心136を持った被検体ポジション134から隔てられたアンテナ機器132を持っている。アンテナ機器132は、円弧140によって表されるポイントの軌跡138に沿って電磁放射を送受信するように備えている。この例では、円弧140は、アンテナ機器から見て被検体中心136と同じ側にある曲率中心142を持っている。それ以外は、取調べステーション130は上述した取調べステーション80に類似している。
【0025】
アンテナ機器は、円弧140に従う経路146に沿って移動する少なくとも1つのアンテナユニット144を含むことができる。経路146に沿ったアンテナユニット144の種々のポジションが示されている。一実施形態では、1つのアンテナユニットのみを持ち、被検体ポジションは、円弧140のような関与するアパーチャに沿ってアンテナユニットを機械的に移動することによって、スキャンされる。
【0026】
アンテナユニット144は、被検体ポジション134を全般的に占めている人間のような被検体150の、高さまたは高さの一部に沿って垂直に延在する垂直アンテナアレイ148の一部とすることもできる。このような場合、図1に示すように、垂直のアレイはイメージングシステムにおける経路146に沿って進む。経路に沿ったアンテナユニット144の種々のポジションは、経路に沿ったアンテナアレイ148のポジションに対応する。
【0027】
状況に応じて、アンテナユニット144は、水平アレイがアンテナユニット154および156のような追加のアンテナユニットをも持つ状態で、水平アレイ152の一部であることが可能である。水平アレイ152は円弧140に沿って延在する。被検体ポジションにおける被検体はアレイに沿って電子的に、そして垂直なアレイの移動によって機械的にもスキャンされることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、2次元のアレイ158を使うことができる。それにより、アレイ158は円弧140に沿った垂直および水平に延在し、アンテナユニット144、154、並びに156、および円弧140に沿ったアンテナユニットから垂直に延在する他のものを含む。次に、被検体ポジションは、円弧140を含むエリアまたはアパーチャ160をカバーするポイントの軌跡から電子的にスキャンされることができる。
【0029】
拡張されたイメージングは以下の1つ以上によって提供することができる。すなわち円弧140を拡張すること、1つ以上の追加のアンテナ機器を提供すること、円162によって示されるようにプラットホーム(platform:土台)などの上で被検体150を中心136の周りに回転させること、そして被検体ポジションの周りに円弧140を移動すること、である。円弧140は特定の用途に適すると考えられるような長さとすることができる。
【0030】
被検体ポジションの中心から円弧140までの距離D3は、円弧に沿って変化することができる。上述のように、特許文献3で開示されたイメージングのための円筒状のアパーチャに基づいたイメージングシステムは、円弧に沿った距離の差を相殺する(埋め合わせる)ことによって、円筒状のシステムに対応するイメージデータを計算することで変更することができる。このような差はデータ処理の際に計算することができ、あるいは差の値は、ルックアップテーブル(参照テーブル)のようなメモリに保存されることができる。
【0031】
円弧140の曲率中心142をアンテナ機器132と同じ被検体中心136の側に置くことによって、円弧の曲線が、被検体ポジションに対し円弧の長さに沿って一層縮小される、ということが理解されるであろう。曲率半径が短くなるほど、円弧の曲率は一層急になる。それに応じて種々の形状が可能である。例えば、取調べステーションが空港のような施設の入口においてイメージングシステムに対する入口(玄関)として使用されるとき、人間を連続した経路に沿って歩かせることが望ましいだろう。アンテナ機器を経路の側面に置き、経路上においた人間の側面に従うように方向付けるようにすることは望ましいであろう。
【0032】
この考えの方向に従えば、円弧の形状140は円弧140に露出した被検体150の側面164に全般的に従うことが可能であり、それにより、人間、特に人間の側面に関する場合のように、垂直の長い軸168に沿うよりも、短い軸166のような1つの軸に沿ってより少なく拡張する。その結果、被検体の一部の期待される全般形状に一様に従う円弧140に沿ったポイントの軌跡138の間の距離D4を提供するような円弧140を選択することができる。
【0033】
図5は、取調べステーション130とは異なる設計を持った取調べステーション170の平面図を示すが、これに対しては、アンテナ機器174のアンテナユニットが、被検体ポジション182の被検体中心180のアンテナ機器と同じ側にある曲率中心178を持つ円弧176に沿って移動する。アンテナユニット172は円弧176に沿って、および/または垂直に延在しうるアンテナアレイ184の一部であることができる。
【0034】
アンテナユニットは用途に応じ狭くまたは広くできるビーム186を持つことができる。曲率中心178を通過する旋回軸188周りにアンテナユニットを旋回させることによって、アンテナユニットは円弧176に沿って移動する。このような移動の間に、倍の長さの矢印190によって表されるように、ビームは被検体ポジション182を横切ってスキャンすることができる。いくつかの例では、アンテナユニット192および194のような、このような複数の旋回するアンテナユニットが、円弧196のようなさらなる円弧に沿って分布されるようにできる。円弧196は、上述の円弧90および140に類似した円弧とすることができる。状況に応じて、アンテナユニット172は円弧196に沿って移動することもできる。
【0035】
また、状況に応じた実施形態では、アレイ184は、円弧176に沿って置かれたアンテナユニット198および200のような追加のアンテナユニットを含むことができる。そして、被検体ポジションのスキャンを、円弧に沿ってアンテナユニットのそれぞれを作動させることによって、電子的に達成できる。
【0036】
図6は、取調べステーション170に類似した取調べステーション210の平面図を示すが、アンテナ機器216のアンテナユニット214を旋回させるための旋回軸212が被検体中心220をもつ被検体ポジション218から見て反対に置かれている、という点で異なる。従って、旋回軸212は、アンテナユニットが沿って移動する円弧224の曲率中心222と一致することができる。旋回軸212周りに旋回させることによって、アンテナユニット214は矢印228で示されるように被検体ポジション218を横切ってビーム226をスキャンすることができる。
【0037】
アンテナユニットを旋回させることは、移動機構230による種々の方法で提供されうる。1つの方法は、フレーム234に対して旋回させるように適合されるアーム232上にアンテナユニットを保持することである。アーム232は、駆動要素236でアームの端部232aを往復動させるように移動することによって、旋回することができる。駆動要素236は、ソレノイドまたはステッパモータのような駆動機構238によって往復動する方式で駆動されることが可能である。駆動機構は制御ライン240を介してコントローラにより制御することができる。取調べステーション170のアンテナユニットを旋回させるために、類似の移動機構を使うこともできる。
【0038】
状況に応じて、アンテナアレイ246のアンテナユニット242および244のような複数のアンテナユニットを円弧224に沿って置くことができる。さらに、アンテナユニットは、より大きな円弧248に沿って移動することができ、または旋回アンテナユニットは、アンテナアレイ254のアンテナユニット250および252のように、円弧248に沿って分布されることができる。
【0039】
図7は、取調べステーション170および210のさらなる変形例である取調べステーション260の平面図を示す。取調べステーション260は、アンテナ機器のための筐体またはハウジングを含むことができるフレーム264上の位置に固定されるアンテナ機器262を含むことができる。アンテナ機器はアンテナアレイ268の一部とすることができるアンテナユニット266を含む。それぞれのアンテナユニットは、ライン270で表されるビームを持つことができる。移動機構は示されていないが、アンテナユニットと整列して示される旋回軸272の周りにアンテナ機器262のアンテナユニットを旋回させることができる。図5および図6に示したように、旋回軸はアンテナユニットから隔てることもできる。旋回の間に、ビーム270は被検体ポジション276をもつ被検体ポジション274を横切ってスキャンすることができる。アンテナ機器がアンテナユニットのアレイを含む場合、アンテナユニットは個別に旋回させられうるし、または集合的に旋回させられうる。
【0040】
図8は、アンテナ機器282、284、286および288のような複数のアンテナ機器から形成した取調べステーション280を示す。これらのアンテナ機器は、それぞれ、図7に示した取調べステーション260のアンテナ機器262のように構成できる。それらは、被検体中心292を持つ被検体ポジション290の周りに分布させることができる。アンテナ機器282、284、286および288は、それぞれアンテナユニット294、296、298および300で表されるアンテナユニットを持つ。それぞれのアンテナユニットは、被検体を横切ってそれぞれのビーム310、312、314および316をスキャンするために、それぞれの旋回軸302、304、306および308の周りに旋回することができる。種々のアンテナ機器を、フレーム318に固定して取り付けることができる。図5および図6に示すように、旋回軸はアンテナユニットから隔てることもできる。
【0041】
より多くの、またはより少ないアンテナ機器を使うことができる。アンテナ機器は、被検体ポジションに置かれた被検体の表面の所望の範囲に提供されるように配置される。示された形態では、アンテナ機器は、被検体が入口322において経路320に沿って取調べステーションに入り、イメージングの際に被検体ポジションに立ち、そして入口とは反対の出口324を通って出て行くことを許容するように配置される。
【0042】
図9は、被検体中心338を持つ被検体ポジション336の対向する側上に置かれた第1と第2のアンテナ機器332と334を持った取調べステーション330を示す。示された実施形態では、それぞれのアンテナ機器は、円弧344に沿って電磁放射を送受信するアンテナアレイ342の一部でありうるアンテナユニット340を持つ。
【0043】
アンテナ機器332と334は、前述したアンテナ機器82と132の組み合わせとして形成できる。それぞれの円弧344は、関係する円弧部分と被検体中心との間に置かれたそれぞれの曲率中心346と348を有する、中間部分344aを持つことができる。それぞれの円弧344は、関係する円弧部分から見て被検体中心の反対側に置かれたそれぞれの曲率中心350と352を持つ端部344bと344cも持つことができる。状況に応じて、円弧のその部分上のアンテナユニットが被検体ポジションにおける被検体に、より直接に面するように、末端の端部344dと344eは直線に形成できる。
【0044】
アンテナユニットは、それぞれの円弧に沿って分布させること、円弧に沿って移動すること、あるいは共に移動することができる。状況に応じて、アンテナ機器の円弧が、円弧353と354のような他の円弧部分を含むことができる。それにより、それらの円弧はそれぞれの中心350と352を持つ中間部分を含むことができ、そして端部はそれぞれの中心346と348を持つことができる。
【0045】
示された例では、第1のアンテナ機器332は被検体ポジションに対する位置に固定され、第2のアンテナ機器334は被検体ポジションに対して移動するように適合される。第2のアンテナ機器334は、ベースフレーム356に対してアンテナ機器334を移動するように適合された移動機構により機器フレーム355に対して取り付けることができる。これにより、第2のアンテナ機器は、イメージングのための被検体ポジションに近接するかまたは隣接する第1のポジション358と、被検体ポジションからさらに遠く隔てられた末端の第2のポジション360との間に移す(シフトする)ことができる。従って、アンテナ機器は関係する円弧344を横切る方向362を移動する。
【0046】
取調べステーション330は、縮小された幅の通路364と366を持ったイメージングの際に、被検体の周りの対向する円弧344で規定された、ぴったりと合う筐体を提供するのに役立てることができる。次に被検体は、アンテナアレイ間の距離が増加されるときに、通路を通って取調べステーションの中へ、またその中から移動することができる。任意選択的設計として、両方のアンテナアレイは、被検体ポジションに向かって、またそこから離れるように、従ってお互いに向かって、またお互いから離れて移動することができる。この場合、第1のアンテナ機器332を、ベースフレーム356’に対してアンテナ機器332を移動するように適合された関係する移動機構によって、機器フレーム355’に対して取り付けることができる。もしも、もっと多くのアンテナアレイが被検体ポジションを囲むならば、それらのいずれかの組み合わせを被検体ポジションに向かって、また離れるように移動させることができる。
【0047】
図10と図11は、アンテナ機器に関係する円弧の周りのバリアを含む取調べステーションの上面図を示すが、そこでは、円弧の方向にバリアが移動する。これらの円弧は被検体ポジションの中心に対して同心または偏心にできる。
【0048】
図10A〜図10Cは、それぞれがアンテナ機器376と378を持っている第1と第2のアンテナ機器アセンブリ372と374を備えた取調べステーション370を示す。それぞれのアンテナ機器は相応するように1つ以上のアンテナユニット380、また適切な場合、前の図面を参照しながら述べたように、アンテナアレイ382を含む。特に、機器アセンブリ372と374は、アンテナ機器372と374にそれぞれ関係するそれぞれのバリア384と386を含む。これらのバリアは、関係する円弧387と388を覆うか囲むことができ、それら円弧に沿って電磁放射は上述のようにして送受信される。これらのバリアは、示されたように円弧に従うことができるが、これにかかわらず他の形状も使うことができる。機器アセンブリ372と374は、軌道389によって規定されたような装置経路に沿って移動することができる。
【0049】
図面に示したように、被検体390は入口394を通り被検体経路392に沿って取調べステーション370に入ることができる。まず、バリア384と386が経路392に沿った被検体ポジションに対して下流の位置に隣接することができ、取調べステーションからの出口398をブロックすることができる。このバリアは、被検体ポジションに被検体を止め、そしてイメージングの際にそこに留まらせるようにする目的をサポートする。
【0050】
初めに、アンテナ機器376と378は、図10Aに示すように、バリアを開始位置またはブロック位置にした状態で円弧387と388に沿ってイメージングを実行することができる。示されたバリアは、それぞれ約90度の円弧にわたり、それにより、2つのアンテナ機器は被検体ポジションを囲む円筒状のアパーチャの半分をスキャンすることが可能である。円弧の他の長さおよび形状、そしてアンテナ機器アセンブリの他の数を使うことができる。
【0051】
被検体の第1の側面をスキャンした後で、アンテナ機器アセンブリは、取調べステーションへの入口394における経路392上の上流ポジションへの軌道389に沿って対向する方向に移動することができる。次に被検体の他の側面がスキャンされ、そして図10Bに示すように、出口が開いた状態で被検体は取調べステーションを出ることが許容されうる。次に、アンテナ機器アセンブリは、出口398において経路392をブロックする、初期位置とは反対の方向に再び軌道389に沿って移動させられ、そして入口394が開いて、第2の被検体390’が取調べステーションに入ることを許容される。
【0052】
図11A〜図11Dに示した取調べステーション400は、アンテナ機器アセンブリ402の連続的な回転を提供する。アセンブリ402は、約120度の円弧406に沿って延在するアンテナ機器404を持つものとして示されているが、円弧406より長いか、または短い他の円弧の長さを使うことができる。アンテナ機器アセンプリ402はアンテナユニット408を含み、そのアンテナユニットはアンテナアレイ410に含められることができる。バリア412は円弧に沿って延在することができる。アンテナ機器アセンプリは、軌道414で表されるように、ガイドによって規定された経路に沿って移動するように適合されうる。軌道414は、少なくとも部分的に、被検体ポジション416の周りに延在する。
【0053】
まず、被検体418は、入口420を通ってまた経路422に沿って取調べステーションに入り、被検体ポジションに止まることができる。次に、アンテナ機器404は、図11Aに示すように、バリアを開始位置またはブロック位置にした状態で円弧406に沿ったポジションからイメージングを行なう。バリアは、被検体ポジションから経路422に沿って下流の、取調べステーションからの出口424をブロックすることができる。被検体の第1の側面をスキャンした後で、アンテナ機器アセンプリは、第2のポジションへ軌道414に沿って移動し、図11Bに示すように、始めの位置を補完することができる。そして被検体の画像の次の120度分がスキャンできる。
【0054】
次にアセンブリ402は、図11Cに示すように、被検体の最後の120度分のスキャンを行う第3のポジションに移動することができる。取調べステーションからの出口は、アセンプリ402がこの第3のポジションあるときに開き、被検体が取調べステーションを出ることが許容される。次にアンテナ機器アセンブリ402は軌道414に沿って始めの位置に移動することができ、出口424において経路422をブロックすることができる。このポジションにアセンブリがある状態で、入口420が再び遮られることなく、第2の被検体418’が取調べステーションに入ることを許容する。
【0055】
図12は、他の図に示した種々の取調ステーションに使うことができる取調べステーション430の特徴を示す。図12は、アンテナユニットの垂直のアレイ434を含み、簡単のために円錐で表したアンテナユニット436、437、438および439を含むアンテナ機器432を簡略化して示す。アレイ434は垂直のフレーム442に沿って取り付けられる。アレイは、全般的に、アレイに一様に平行に延在する被検体ポジション444に向けられる。
【0056】
アレイの低い部分434aでは、アンテナユニット439を含むアンテナユニットはフレーム442に対応するライン446に垂直に一様に延在するように、アレイに対して取り付けられている。アレイの上の部分434bでは、アンテナユニットはアレイのラインに対し鋭角に取り付けられている。例えばアンテナユニット436は、アレイのラインに対して垂線から約30度、またはアレイラインに対し約60度の角A1で取り付けられるように示されている。望ましい被検体の範囲を得るのに適切なように、特定の用途においていかなる適切な角度も使うことができる。アンテナユニット437、438、およびその他のアンテナユニットは、それらがアレイの低い部分434aでのようにアレイに垂直に整列するまでアレイのラインに対して次第に増加する角度にある。この例では、アレイの上の部分434bは、全般的に被検体ポジションのレベルの上に延在する。被検体ポジションは、その被検体ポジションに位置した被検体の、所望の全般的なポジションに対応することができる。従って、すべてのアンテナユニットは被検体ポジションに向けられる。アレイの上の部分434bにおけるアンテナユニットは、被検体ポジションの上から見たイメージングを提供することが可能である。
【0057】
図13は、図12に示したアンテナ機器432の変形例の概略正面図を示す。この例では、アレイ434の低い部分434aにおけるアンテナユニットは、アレイのライン446に対して異なる円周方向の向きまたは方位に向けられる。例えば、アンテナユニット439は前方に向けられる。アンテナユニット447と448は、それぞれアンテナユニット439の上と下にあり、図から判るようにそれぞれ左と右に向けることができる。このパターンがアレイに沿って繰り返されうる。アレイの上の部分434bでは、アンテナユニットは、アレイの低い部分のように左方、前方、右方に様々に向けられている。さらに、図12を参照しながら上述したように、アンテナユニットは鋭角に下方に向けることができる。例えば、アンテナユニット436は下方かつ前方を指すことができ、アンテナユニットは(図の視点から見て)下方かつ右方を指すことができ、またアンテナユニット438は下方かつ左方を指すことができる。この例では、アレイのラインに対し鋭角の下方に向けられたアンテナユニットの合計は、アレイの下方への距離が増加するに従って減少する。所与の用途に要求されるイメージング特性の提供に適切なように、アンテナユニットの方向付けに関する他の多くの変形を使用することができる。
【0058】
この論議は垂直アンテナアレイに向けられたものだったが、水平アンテナアレイにも当てはまる。例えば、図14は、被検体ポジション454に隣接して置かれたアンテナ機器452を持った他の取調べステーション450の概略平面図を示す。この例では、アンテナ機器は円弧456の形のラインに沿って延在する。アンテナアレイ458は、アンテナユニット460、461、462、463および464を含んだ複数のアンテナユニットを含み、円弧に沿って分布されている。示されたように、円弧456は被検体ポジションの中心468から隔てられた曲率中心466を持つ。円弧の他の形状および曲率を使うこともできる。例えばアレイは、直線470に沿って延在することができ、そして図12に示すようにポジションに対して異なる角度で、だが水平な位置に置かれたアンテナを持つことができる。
【0059】
アレイ458は中間部分458aを含むことができ、その中間部分に沿ってアンテナユニット462のようなアンテナユニットが、この例では円弧456であるアレイのラインに対する法線方向に延在する。アレイは端部458bと458cも含む。これらの端部におけるアンテナユニット460、461、463および464のようなアンテナユニットは、円弧に対して鋭角に取り付けられる。例えばアンテナユニット461は、円弧に対して約80度の補完的な角度に対応して、約10度の角A2で取り付けられている。そして、これらの端部におけるアンテナユニットは、それらがアレイの円弧に垂直に取り付けられる場合よりも一層直接に被検体ポジション454に向かって向けられうる。
【0060】
アンテナアレイ458は、円弧456に沿って水平にのみ延在することができ、その場合、アレイに直面する被検体ポジションにおける被検体の側面は、垂直に円弧を機械的移動することによって、完全にスキャンされることができる。状況に応じて、アレイ458は取調べステーション474の2次元のアレイ472の一部とすることができ、そのアレイは図12に示したアレイ434をも含むことができる。例えば、図14におけるアレイの視点(view:視界または視野)は、図12におけるライン13−13に沿って取った視点(視界または視野)とすることができる。アレイ472が十分に大きいならば、電子的に被検体をスキャンすることによってアレイに直面する被検体の側面のイメージを得ることが可能である。いくつかの例では、被検体の一部のみのイメージが必要となると思われるが、そんな場合には、アレイは被検体の一部のみに対応することができる。
【0061】
さらに他の形状の取調べステーションの平面図を図15に示す。取調べステーション480は、被検体486に対して配置されるか、または配置されるよう適合された第1と第2のアンテナ機器482と484を含む。アンテナ機器482は、円弧488に沿って電磁放射を送受信するよう適合されたアンテナユニットまたはアンテナユニットのアレイを含むことができる。この例の円弧488は、曲率中心490の周りに第1の端部488aから第2の端部488bまで延在する半円である。同様に、アンテナ機器484は、第1と第2の端部492aと492bを持つ、曲率中心494の周りの半円の円弧492内で延在する。上述のように、バリアをこれらの円弧に関係付けることができ、そして円弧は、被検体のイメージングの際に1つ以上のアンテナユニットの移動または位置に対応することができる。曲率中心490が円弧492の端部492aにあることが判る。同様に、曲率中心494が円弧488の端部488aにある。それで、この特別な構造では、4つの円弧の端部、2つの曲率中心、および被検体ポジションが共通の直線496に沿って整列される。
【0062】
この形状では、円弧の第1の端部488aと492aが他の端部よりも被検体ポジションに近く置かれる。2つの円弧は、円弧がライン496について非対称の形状を形成するという点で、お互いに対してオフセット(offset)している(ずれている)と考えることができる。それによって円弧は、入口500と出口502を持った被検体経路498の部分的な定義を形成する。アンテナ円弧が被検体経路に最も近く位置しているところに、被検体ポジションが位置している。さらに、被検体が被検体ポジションにあるとき円弧は被検体を囲んでおり、アンテナ機器を移動することなく、または被検体を移動することなく、被検体のすべての側面のイメージングを可能にする。さらに、円弧は入口と出口の間の経路の境界を規定する。他の形状も使うことができる。
【0063】
イメージングシステムは、広く多様な用途で使うことができる。それらは、限定された施設、あるいは、破壊的または敵対の意向を持った人間に関係しそうであると考えられる公共施設の入口におけるような、保安検査が目下なされている従来からの固定された軌跡で使うことができる。このよう設備では、場合によっては連続的な流れとなるような、関係する取調べステーションまたはステーション群を通る人員を取り調べる(interrogate)ために、イメージングシステムを機能的に(作動可能に)しておくことは重要である。
【0064】
イメージングシステムは、固定的または永久的な設備を保証しない特別な用途における、被検体の一時的な取調べにも役立つ。スポーツまたは政治活動のような特別または不定期なイベントを例として含む。他の例は、部隊が大きな領土にわたって動いている軍事行動であり、そしてチェックポイントが非軍人に対する接近ポイントにおいて構築される。これらの用途のために使用するように容易に組み立てられ、次に他の場所において再利用のために分解できるイメージングシステムを持つことは望ましいと思われる。
【0065】
図15〜図19は、イメージングシステムの組み立て、分解、機能向上、および維持管理を容易にできるイメージングシステムの種々の局面を示す。図16はアンテナ機器512とコントローラ514を持つイメージングシステム510の構成図である。イメージングシステム510の機能と構造は、上述のイメージングに対応し、ここで述べる特定の特徴を持つ。
【0066】
アンテナ機器512は、アレイモジュール516、517および518のような複数のセグメントまたはモジュールを含むことができる。組み合わせにおけるこれらのモジュールはアンテナ機器を形成することができる。フレームまたは取り付けアセンプリ520は、種々のモジュールを、アレイ524の円弧522のような所定の形態で一緒に結合することができる。
【0067】
状況に応じて、モジュール516、517および518は、取調べセグメント526のような複数の取調べセグメントの1つを形成することができる。取調べセグメント528のような追加の取調べセグメントは、アレイモジュール530、531および532のような関係するモジュールから形成できる。モジュール530、531および532は、フレームまたは取り付けアセンブリ534によって結合することができる。取調べセグメント526と528、およびその他のものは、アンテナ機器512を形成するために、ベースの取り付けアセンプリ538によって順番に結合できる。
【0068】
リンク540のような通信リンク(通信接続)がそれぞれのモジュールをコントローラ514のモジュール入力/出力デバイス542と接続する。
【0069】
図17は、アンテナ機器512のようなアンテナ機器の、モジュール517のような第2のアレイモジュールと接続される、モジュール516のような第1のアレイモジュールの一形態の全般的な概略図である。モジュール516は、モジュール517の対応するフレーム546に取り付けられるフレーム544を含むことができる。フレーム544と546は、共通のフレームまたは取り付けアセンブリに接続したり、または示されたように、ブラケット554と556のようなアタッチメントアセンプリ552と共にセグメントフレームとしてそれらに結合することによるなど、種々の形態で一緒に取り付けることができる。アレイモジュールを一緒に取り付けるために、他の構造を使うことができる。
【0070】
それぞれのアレイモジュールは、アンテナユニット558、559および560のような複数のアンテナユニットを持つことができる。複数のアレイモジュールが一緒に取り付けられとき、それぞれのアンテナユニットは共同でアンテナアレイ562を形成することができる。それぞれのアンテナユニットはトランシーバ564と通信状態にあり、そのトランシーバはアレイモジュールの一部として存在しうる。すなわち、共通のベースの取り付けアセンブリに取り付けられたり、またはアンテナ機器から遠い場所に存在したりする。そしてトランシーバは、入力/出力データ566などを介して、プロセッサまたは他の信号コントローラデバイスと通信することができる。
【0071】
図18は、円弧568に沿って置かれ、また被検体ポジション570に向けられて、アンテナ機器571を形成するモジュール516、517および518のような、複数のアレイモジュールを示す。この例では、それぞれのアレイモジュールは、モジュール516および517に関係するライン574と576のような直線に沿って配置された複数のアンテナユニット572を持つ。アレイモジュールは、お互いに対し、角A3のようなそれぞれの角度で取り付けることができる。その結果、円弧568は複数の弦から成る。従って、同じアレイモジュールが、直線を含んだいくつかの適切な円弧を形成するように構成でき、その直線に対しては曲率半径が無限遠に及ぶと考えることができる。
【0072】
アンテナ機器571を形成するために複数のアレイモジュール516、517および518を使用する取調べステーション580の例を、図19に示す。アレイモジュールは被検体ポジション584の周りに水平に延在するアレイ582を形成する。アレイは、移動機構586によって、被検体ポジションにおける被検体を機械的にスキャンするために上下に移動させられうる。フレーム588は、アンテナ機器の保持をも行うバリアを形成する。トランシーバ590は、被検体のスキャンの際に、アンテナアレイとアンテナユニットの動作を制御することができる。
【0073】
状況に応じて、取調べステーション580は、図20に示した取調べステーション594の一部を形成する取調べセグメント592として構成することができる。示されたように、取調べステーション594は、セグメント592、595および596のような複数の取調べセグメントを含むことができる。取調べセグメントは、それぞれの取調べセグメントのアレイによって形成され、結合された円弧602に沿って延在する結合されたアンテナアレイ600を形成するために、セグメントフレーム598上に集合的に取り付けることができる。取調べセグメントのトランシーバ590は、共用のコントローラ604と通信することができる。状況に応じて、取調べセグメントは、別々に取り付けられた単独のトランシーバ、またはイメージングシステム20のコントローラ24を参照しながら前述したように、コントローラ604に含まれるトランシーバを共有することができる。
【0074】
前述のイメージングシステム、取調べステーション、およびアンテナ機器は、さまざまな特性と特徴を持つことが理解されるであろう。種々のこれらの特徴は、種々の組み合わせで使うことができる。例えば、いずれかの取調べステーションを参照しながら述べたアンテナアレイは、アレイセグメントがそれぞれ複数のアレイ、トランシーバを持つ状態で構成することができ、および/または、取調べセグメントとして構成することができる。これらのアレイセグメントと取調べセグメントは、欠陥がある部分をすぐに取り換えることができるので維持管理を容易にし、あるいは必要に応じて全システムを容易に組み立て、または分解することができる。さらに、取調べステーションは、円弧に沿って異なる角度で、あるいは全アンテナ機器、送信または受信アレイに対して垂直または水平に異なる偏波とビーム幅で取り付けられたアンテナユニットを持つことができ、もしくは、アレイ円弧内の個々のアンテナユニットは、円弧とは異なるが共同して円弧を形成するラインに沿って延在するグループまたはセグメントで形成されたアンテナユニットから形成できる。アレイセグメントは、アレイの垂線とは異なるアレイのラインに沿って方向付けることができる。それにより種々の組み合わせと形態が可能である。
【0075】
記述された種々の取調べステーションのいくつかを持ったイメージングシステムのいくつかの実施形態は、24から30GHz範囲の周波数のFMCW変調を組み込んだ送信信号を使うことができ、そしてFCCの無許可動作要件(FCC unlicensed operation requirements)を満たし、いくつかの限定された合衆国政府周波数帯域(US Government frequency bands)の外にある信号内容を持つことできる。パルス長は2から10マイクロ秒の範囲とすることができる。アンテナビーム幅は、イメージ形成信号プロセッサ要求に依存して、広いビーム実装のために20から120度、狭いビーム幅用途のために1から30度の範囲とすることができる。種々の系統的偏波を使うことができる。同一偏波、直交偏波、楕円偏波、右旋回偏波、および/または、左旋回偏波を例として含む。
【0076】
以上のように、添付の特許請求の範囲で規定された発明を、とりわけ、前述の望ましい実施形態を参照しながら提示しかつ説明してきたが、当業者ならば、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、多くの変形をこの中に成すことができる、ということを理解するであろう。特徴、機能、要素、および/または特性の他の組み合わせ、および下位の組み合わせは、この適用または関係する適用における現在の請求項の補正または新しい請求項の表現を通して請求しうる。そのような補正された請求項または新しい請求項も、異なる組み合わせに向けられるか、同じ組み合わせに向けられるかにかかわらず、また元の請求項と異なっているか、より広いか、より狭いか、あるいは等しいかどうかにかかわらず、現在の開示の主題のうちに含まれると見なされる。前述の実施形態は例示であり、そしていかなる単独の特徴または要素も、この用途または後の用途において請求されうるすべての可能な組み合わせに対して不可欠であるということはない。請求項が「ある」または「第1の」要素、あるいはその同等物を記載する状況では、このような請求項は1つまたはそれ以上のそのような要素を含み、2つまたはそれ以上のそのような要素を要求することも除外することもしない、ということが理解されるべきである。さらに、第1、第2、または第3などの要素の識別のための主要な指示語は要素間の区別のために使用されており、そのような要素の必要な数または限定された数を指すものではなく、そのような要素の特定の場所または順序を一般的に指しているのでもない。
【産業上の利用可能性】
【0077】
説明したイメージングシステムおよびイメージングシステムの構成要素、さらにはそれらにかかわる方法は、監視、計量、および被検体イメージを利用する他の産業に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】活性なイメージングシステムを示す全般的な図である。
【図2】イメージングシステムで使うことができる取調べステーションの一般的な例を示す図である。
【図3】様々な取調べステーションの簡略化した上面図である。
【図4】様々な取調べステーションの簡略化した上面図である。
【図5】様々な取調べステーションの簡略化した上面図である。
【図6】様々な取調べステーションの簡略化した上面図である。
【図7】様々な取調べステーションの簡略化した上面図である。
【図8】様々な取調べステーションの簡略化した上面図である。
【図9】様々な取調べステーションの簡略化した上面図である。
【図10A】他の取調べステーションの一連の操作を示す上面図である。
【図10B】他の取調べステーションの一連の操作を示す上面図である。
【図10C】他の取調べステーションの一連の操作を示す上面図である。
【図11A】さらに他の取調べステーションの一連の操作を示す上面図である。
【図11B】さらに他の取調べステーションの一連の操作を示す上面図である。
【図11C】さらに他の取調べステーションの一連の操作を示す上面図である。
【図11D】さらに他の取調べステーションの一連の操作を示す上面図である。
【図12】取調べステーションの典型的なアンテナアレイ形状を示す側面図である。
【図13】図12に示すアンテナアレイの任意選択による実施形態の正面図である。
【図14】取調べステーションの他の典型的なアンテナアレイ形状であって、図12に示したものと同様の取調べステーションとできるものの平面図である。
【図15】横方向にオフセットしたアンテナアレイアセンブリを持った取調べステーションの平面図である。
【図16】複数のアンテナ機器セグメントを有する取調べステーションを持ったイメージングシステムを示す全般的な図である。
【図17】図16の取調べステーションにおいて有用なアンテナ機器セグメントの一例を示す全般的な図である。
【図18】アンテナアレイを形成するのに使うことができる複数のアンテナアレイセグメントの平面図である。
【図19】アンテナ機器セグメントの一例の等角図である。
【図20】複数のアンテナ機器セグメントを持つ取調べステーションの平面図である。
【符号の説明】
【0079】
20 イメージングシステム
22 アンテナ機器
22’ 第2のアンテナ機器
24 コントローラ
26 電磁放射
28 被検体
30 電磁放射
32 移動機構
38 トランシーバ
40 プロセッサ
44 取調べステーション
46 スキャン信号
48 受信信号
50 画像データ
52 出力装置
60 取調べステーション
62 アンテナ機器アセンプリ
64 アンテナ経路移動アセンプリ
66 アンテナ機器
80 取調べステーション
82 アンテナ機器
84 被検体ポジション
86 被検体中心
88 軌跡
90 円弧
92 曲率中心
94 アンテナユニット
96 経路
98 アンテナアレイ
100 被検体
102 水平アレイ
104 アンテナユニット
112 アレイ
114 アパーチャ
116 円
120、122 軸
130 取調べステーション
132 アンテナ機器
134 被検体ポジション
136 被検体中心
138 軌跡
140 円弧
142 曲率中心
144 アンテナユニット
146 経路
148 アンテナアレイ
150 被検体
152 水平アレイ
154 アンテナユニット
158 2次元のアレイ
160 アパーチャ
166、168 軸
170 取調べステーション
172 アンテナユニット
174 アンテナ機器
176 円弧
178 曲率中心
180 被検体中心
182 被検体ポジション
184 アンテナアレイ
186 ビーム
188 旋回軸
192 アンテナユニット
196 円弧
198 アンテナユニット
210 取調べステーション
212 旋回軸
214 アンテナユニット
216 アンテナ機器
218 被検体ポジション
220 被検体中心
222 曲率中心
224 円弧
226 ビーム
230 移動機構
232 アーム
232a 端部
238 駆動機構
242 アンテナユニット
246 アンテナアレイ
248 円弧
250 アンテナユニット
254 アンテナアレイ
260 取調べステーション
262 アンテナ機器
266 アンテナユニット
268 アンテナアレイ
270 ビーム
272 旋回軸
274、276 被検体ポジション
280 取調べステーション
282 アンテナ機器
290 被検体ポジション
292 被検体中心
294 アンテナユニット
302 旋回軸
310 ビーム
330 取調べステーション
332、334 アンテナ機器
336 被検体ポジション
338 被検体中心
340 アンテナユニット
342 アンテナアレイ
344 円弧
344a 中間部分
344b、344c、344d、344e 端部
346、350 曲率中心
353 円弧
370 取調べステーション
372、376 アンテナ機器
380 アンテナユニット
382 アンテナアレイ
384 バリア
387 円弧
389 軌道
390 被検体
390’ 第2の被検体
392 経路
400 取調べステーション
402 アンテナ機器アセンブリ
404 アンテナ機器
406 円弧
408 アンテナユニット
410 アンテナアレイ
412 バリア
414 軌道
416 被検体ポジション
418 被検体
418’ 第2の被検体
422 経路
430 取調べステーション
432 アンテナ機器
434 アレイ
436、437、438、439 アンテナユニット
442 フレーム
444 被検体ポジション
447 アンテナユニット
450 取調べステーション
452 アンテナ機器
454 被検体ポジション
456 円弧
458 アンテナアレイ
458a 中間部分
458b 端部
460、461、462 アンテナユニット
466 曲率中心
472 アレイ
474 取調べステーション
480 取調べステーション
482、484 アンテナ機器
486 被検体
488 円弧
488a 端部
490 曲率中心
492 円弧
492a 端部
494 曲率中心
510 イメージングシステム
512 アンテナ機器
514 コントローラ
516 アレイモジュール
517 モジュール
520 アセンプリ
522 円弧
524 アレイ
526、528 セグメント
530 アレイモジュール
534 アセンブリ
538 アセンプリ
542 モジュール入力/出力デバイス
552 アタッチメントアセンプリ
558 アンテナユニット
562 アンテナアレイ
564 トランシーバ
568 円弧
570 被検体ポジション
571 アンテナ機器
572 アンテナユニット
580 取調べステーション
582 アレイ
584 被検体ポジション
586 移動機構
590 トランシーバ
592 セグメント
594 取調べステーション
598 セグメントフレーム
600 アンテナアレイ
602 円弧
604 コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体ポジション(84)から隔てられた少なくとも1つのポジションから、約200MHzから約1THzまでの周波数範囲の電磁放射(26,30)を、被検体ポジション(84)における被検体(100)に向かって送信しそこから受信するように構成されたアンテナユニット(94)であって、そのアンテナユニット(94)が旋回軸(92)の周りに旋回し、それによって旋回軸(92)の周りにアンテナユニット(94)が旋回するのに従ってそれぞれのアンテナユニット(94)が被検体ポジション(84)の少なくとも一部を横切ってスキャンするようにしたアンテナユニット(94)と、
アンテナユニット(94)を操作し、受信した放射(30)を表現する出力(48)を作り出すように構成されたトランシーバ(38)と、
トランシーバ出力(48)を、被検体(100)のイメージを表現する画像データに変換するように適合されたプロセッサ(40)と、
を有することを特徴とするイメージングシステム(20)。
【請求項2】
それぞれのアンテナユニット(94)は、固定された旋回軸(92)の周りに旋回することを特徴とする請求項1に記載のシステム(20)。
【請求項3】
旋回軸(272)はアンテナユニット(266)を通過することを特徴とする請求項1に記載のシステム(20)。
【請求項4】
旋回軸(94)はアンテナユニット(94)から隔てられることを特徴とする請求項1に記載のシステム(20)。
【請求項5】
旋回軸(142)はアンテナユニット(144)と被検体ポジション(134)との間にあることを特徴とする請求項4に記載のシステム(20)。
【請求項6】
アンテナユニット(214)は旋回軸(212)と被検体ポジション(218)との間にあることを特徴とする請求項4に記載のシステム(20)。
【請求項7】
少なくとも1つのアンテナユニット(294)は、被検体ポジション(290)における被検体の周りの隔てられたポジションに分布された、複数の前記のようなアンテナユニット(294、296、298、300)を含み、それぞれのアンテナユニット(294,296、298,300)は、それぞれの旋回軸(302、304、306、308)の周りにそれぞれのアンテナユニット(294,296、298,300)が旋回するのに従って、被検体ポジション(290)の少なくとも対応する部分を横切ってスキャンするように適合されることを特徴とする請求項1に記載のシステム(20)。
【請求項8】
それぞれのアンテナユニット(294、296、298、300)は、固定された旋回軸(302、304、306、308)の周りに旋回することを特徴とする請求項7に記載のシステム(20)。
【請求項9】
それぞれのアンテナユニット(294、296、298、300)は、それぞれの隔てられたポジションにおいてアンテナユニットのアレイ(282、284、286、288)の一部であり、アンテナユニットのそれぞれのアレイ(282、284、286、288)は、それぞれの旋回軸(302、304、306、308)の周りに旋回することを特徴とする請求項8に記載のシステム(20)。
【請求項10】
被検体ポジション(290)の周りに延在するフレーム(318)と、
被検体ポジション(290)の周りに分布されかつ隔てられた位置におけるフレーム(318)に固定して取り付けられた複数のアンテナアレイ(282、284、286、288)であって、それぞれのアレイ(282、284、286、288)は、被検体ポジション(290)から隔てられたポジションから、約200MHzから約1THzまでの周波数範囲の電磁放射(26,30)を、被検体ポジション(290)における被検体に向かって送信しそこから受信するように構成された少なくとも1つのアンテナユニット(294、296、298、300)を含み、それぞれのアンテナアレイ(294、296、298、300)は、少なくとも1つの他のアンテナアレイ(294、296、298、300)からは電磁放射(26)を受信しない被検体ポジション(290)に位置する被検体の一部に向かって、電磁放射(26)を送信するようにした、複数のアンテナアレイ(282、284、286、288)と、
アンテナアレイ(294、296、298、300)を操作し、受信した放射(30)を表現する出力(48)を作り出すように構成されたトランシーバ(38)と、
トランシーバ出力(48)を、被検体のイメージを表現する画像データに変換するように適合されたプロセッサ(40)と、
を有することを特徴とする結像システム(20)。
【請求項11】
複数のアレイ(294、296、298、300)は、被検体ポジション(290)に位置する被検体の全外周に向かって電磁放射(26)を指向するのに適切で、被検体ポジション(290)の周りで隔てられた少なくとも3つのアレイ(294、296、298、300)を含むことを特徴とする請求項10に記載のシステム(20)。
【請求項12】
少なくとも1つのポジションから、約200MHzから約1THzまでの周波数範囲の電磁放射(26)を、中心(180)を持つ被検体ポジション(182)における被検体に向かって送信する段階と、
少なくとも1つのポジションから、少なくとも1つの被検体ポジション(182)の少なくとも一部を横切って送信された電磁放射(26)をスキャンする段階と、
反射した電磁放射(30)を被検体から受信する段階と、
受信した放射(30)を表現する出力(48)を作り出す段階と、
出力(48)を、被検体のイメージを表現する画像データ(50)に変換する段階と、
を有することを特徴とするイメージング方法。
【請求項13】
放射(26)を送信する段階は、少なくとも1つのアンテナユニット(172)から放射(26)を送信する段階を含み、放射(26)をスキャンする段階は、それぞれのアンテナユニット(172)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
それぞれのアンテナユニット(172)を旋回させる段階は、固定された旋回軸(188)の周りにそれぞれのアンテナユニット(172)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
それぞれのアンテナユニット(266)を旋回させる段階は、アンテナユニット(266)を通過する旋回軸(272)の周りにそれぞれのアンテナユニット(266)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
それぞれのアンテナユニット(172)を旋回させる段階は、アンテナユニット(172)から隔てられた旋回軸(188)の周りにそれぞれのアンテナユニット(172)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
それぞれのアンテナユニット(172)を旋回させる段階は、アンテナユニット(172)と被検体ポジション(182)との間に位置する旋回軸(188)の周りにそれぞれのアンテナユニット(172)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
それぞれのアンテナユニット(214)を旋回させる段階は、アンテナユニット(214)が旋回軸(212)と被検体ポジション(218)との間に位置するように、旋回軸(212)の周りにそれぞれのアンテナユニット(214)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
送信された電磁放射(26)をスキャンする段階は、被検体ポジション(290)の周りに間隔を置いて分布されたポジションから送信された放射(26)をスキャンする段階を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項20】
放射(26)を送信する段階は、被検体ポジション(290)の周りの隔てられたポジションに分布された複数のアンテナユニット(294、296、298、300)から放射(26)を送信する段階を含み、放射(26)をスキャンする段階は、それぞれのアンテナユニット(294、296、298、300)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
それぞれのアンテナユニット(294、296、298、300)を旋回させる段階は、固定された旋回軸(302、304、306、308)の周りにそれぞれのアンテナユニット(294、296、298、300)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
それぞれのアンテナユニット(294、296、298、300)はそれぞれの隔てられたポジションにおいてアンテナユニットのアレイ(282、284、286、288)の一部であり、それぞれのアンテナユニット(294、296、298、300)を旋回させる段階は、それぞれの旋回軸(302、304、306、308)の周りにアンテナユニットのそれぞれのアレイ(282、284、286、288)を旋回させる段階を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
放射(26)を送信する段階は、少なくとも1つの他のアンテナアレイ(282、284、286、288)から電磁放射(26)を受信しない被検体ポジション(290)に位置する被検体の一部に向かって、それぞれのアンテナアレイ(282、284、286、288)からは電磁放射(26)を送信する段階を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
放射(26)を送信する段階は、被検体ポジション(290)に位置する被検体の全外周に向かって電磁放射(26)を指向するのに適切で、被検体ポジション(290)の周りで隔てられた少なくとも3つの位置に置かれたアレイ(282、284、286、288)から、放射(26)を送信する段階を含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
少なくとも1つのポジションから、約200MHzから約1THzまでの周波数範囲の電磁放射(26)を、中心(180)を持つ被検体ポジション(182)における被検体に向かって送信するための手段(22)と、
少なくとも1つの被検体ポジションから、被検体ポジション(182)の少なくとも一部を横切って送信された電磁放射(26)をスキャンするための手段(68)と、
反射した電磁放射(30)を被検体から受信するための手段(22)と、
受信した放射(30)を表現する出力(48)を作り出すための手段(38)と、
出力(48)を、被検体のイメージを表現する画像データに変換するための手段(40)と、
有することを特徴とする結像のシステム(20)。
【請求項26】
放射(26)を送信するための手段(22)は、さらに、少なくとも1つのアンテナユニットから放射(26)を送信するためのものであり、放射(26)をスキャンする手段(68)は、さらに、それぞれのアンテナユニット(214)を旋回させるためのものであることを特徴とする請求項25に記載のシステム(20)。
【請求項27】
それぞれのアンテナユニット(214)を旋回させるための手段(230)は、さらに、固定された旋回軸(212)の周りにそれぞれのアンテナユニット(214)を旋回させるためのものであることを特徴とする請求項26に記載のシステム(20)。
【請求項28】
それぞれのアンテナユニット(266)を旋回させるための手段(230)は、さらに、アンテナユニット(266)を通過する旋回軸(272)の周りにそれぞれのアンテナユニット(266)を旋回させるためのものであることを特徴とする請求項26に記載のシステム(20)。
【請求項29】
それぞれのアンテナユニット(214)を旋回させるための手段(230)は、さらに、アンテナユニット(214)から隔てられた旋回軸(212)の周りにそれぞれのアンテナユニット(214)を旋回させるためのものであることを特徴とする請求項26に記載のシステム(20)。
【請求項30】
それぞれのアンテナユニット(172)を旋回させるための手段(230)は、さらに、アンテナユニット(172)と被検体ポジション(182)との間に位置する旋回軸(188)の周りにそれぞれのアンテナユニット(172)を旋回させるためのものであることを特徴とする請求項26に記載のシステム(20)。
【請求項31】
それぞれのアンテナユニット(214)を旋回させるための手段(230)は、さらに、アンテナユニット(214)が旋回軸(212)と被検体ポジション(218)との間に位置するように、旋回軸(212)の周りにそれぞれのアンテナユニット(214)を旋回させるためのものであることを特徴とする請求項26に記載のシステム(20)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2007−522440(P2007−522440A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542678(P2006−542678)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/040069
【国際公開番号】WO2006/001823
【国際公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願人】(506188600)セイフビュー・インコーポレーテッド (8)
【Fターム(参考)】