説明

土壌にボーリング孔を掘削する方法および装置

【課題】ツインヘッド式掘削において、特定状況下では掘削の進捗が比較的遅くなることがわかっており、これに伴ないドリルパイプの内壁およびコンベアスクリューが比較的早く摩耗しやすい場合が極めて多い。この現象は特に、土壌の粒状化が十分に進行していないか、粗い砂利が存在する場合に生じる可能性がある。
【解決手段】本発明は、土壌にボーリング孔を掘削する方法に関し、本方法において、ドリルパイプおよび当該ドリルパイプ内に配置されたコンベアスクリューを回転させながら土壌内へ貫入させ、露出している土壌物質をコンベアスクリューの軸方向前方に備えられた少なくとも1個の主刃先でほぐして、ドリルパイプ内のコンベアスクリューにより運び出す。本発明に従い、主刃先をドリルパイプ上に配置して、当該ドリルパイプと共に回転させる。本発明は更に、本発明の方法に従い使用できる、土壌にボーリング孔を掘削する装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に従い土壌にボーリング孔を掘削する方法に関する。本方法において、ドリルパイプおよび当該ドリルパイプ内に配置されたコンベアスクリューを回転させながら土壌内へ貫入させ、露出している土壌物質をコンベアスクリューの軸方向前方に設置された少なくとも1個の主刃先でほぐして、ドリルパイプ内のコンベアスクリューにより運び出すステップを提供する。
【0002】
本発明は更に、請求項5の前文に従い土壌にボーリング孔を掘削する装置に関し、当該装置は、ドリルパイプ、当該ドリルパイプ内に配置されたコンベアスクリュー、および土壌物質を取り除くため当該コンベアスクリューの前に軸方向に配置された少なくとも1個の主刃先を含んでいる。
【0003】
ボーリング孔は特に、基礎部材および/またはパイル壁の生成に有用である。
【背景技術】
【0004】
ケーシング土壌掘削の方法および装置、特にツインヘッド式の方法または装置が知られている。これらの方法において、ドリルパイプおよび当該ドリルパイプ内に配置された特に連続式のスクリューが、同時に回転しながら工事現場の地中に貫入される。スクリューは、その端部において少なくとも1個の主刃先を備えていて、スクリューの断面に対して露出している土壌をほぐして、スクリューの螺旋状フライトへ搬送する。土壌物質は、主刃先から、回転スクリューに沿って上方へ搬送される。この搬送動作は、土壌物質とスクリューフライト表面との間、および土壌物質とドリルパイプの内壁との間に生じる摩擦の影響の結果、生じる。
【0005】
このような種類の方法は、例えばEP1394351B1により知られている。これは特に、砂利や砂のように固まっていない土壌、粘性のある混合土壌、および/またはこの場合人工的に重ねられた水負荷の発生が避けられるため、地下水位以下の土壌への応用に適している。
【0006】
【特許文献1】欧州特許第1394351号明細書
【特許文献2】米国特許第3565190号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第10359103号明細書
【特許文献4】仏国特許出願公開第2832438号明細書
【特許文献5】特開2001−003363号公報
【特許文献6】特開平08−082186号公報
【特許文献7】米国特許第2562841号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ツインヘッド式掘削において、特定の状況下では掘削の進捗が比較的遅くなることがわかっており、これに伴ないドリルパイプの内壁およびコンベアスクリューが比較的早く摩耗しやすい場合が極めて多い。この現象は特に、土壌の粒状化が十分に進行していない、および/または、粗い砂利が存在する場合に生じる可能性がある。
【0008】
本発明の目的は、掘削の進捗迅速化を保証すると共に比較的磨耗が少なく、広範な応用分野に利用できる、土壌にボーリング孔を掘削する方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、本目的は請求項1の特徴を有する方法、および請求項5の特徴を有する装置により達成される。好適な実施形態は、各々の従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明の方法は、主刃先がドリルパイプに配置され、これと共に回転する点を特徴とする。
【0011】
本発明は、主刃先がコンベアスクリュー上に配置されている従来技術の掘削方法および掘削装置では、前記コンベアスクリューが露出土壌をほぐす作業と、ほぐされた土壌を取り出す作業の両方を想定していることを考慮する。しかし、この構成は全ての動作条件にとって理想的であるとは言えない。例えば、特定の土壌地質では土壌をほぐすのに要する力が比較的大きいため主刃先、したがってコンベアスクリューは比較的遅い速度でしか回転できない。このため、遅い回転速度はおそらく土壌物質を迅速に運び出すには遅過ぎるであろう。この場合、土壌物質はスクリューの下部に堆積する。特に、粗い粒子は繰り返し下へ滑り落ちて、スクリューとドリルパイプ壁の間に詰まる恐れがある。この結果、回転抵抗が比較的高く、力の消費が比較的大きく、貫入速度が比較的遅く、且つ磨耗が比較的激しくなる恐れがある。
【0012】
本発明は上記と比較して、露出土壌をほぐす作業の少なくとも一部からコンベアスクリューを解放する考えに基づいている。従って、本発明によれば、コンベアスクリューの断面に対して露出している土壌物質を除去すべく備えられている主刃先は、コンベアスクリュー上に配置されておらず、コンベアスクリューに対して回転可能なようにドリルパイプ上に備えられている。したがって、本発明によれば、コンベアスクリューの回転速度と、主刃先の回転速度、つまり搬送能力と掘削能力を相互に自由に変更することができる。特に、土壌地質が変化する場合でも、コンベアスクリューの搬送速度は、主刃先の実際の除去速度に独立して適合可能であるため、コンベアスクリュー下部における土壌物質の不要な堆積に効果的に対処することができる。したがって、良好な掘削進捗を維持しながら、そのような土壌物質の堆積から生じる磨耗を効果的に減少させることができる。更に、本発明は、コンベアスクリューの複雑な再配置、あるいは装置の他の要素の使用を必要とせずに、変化する土壌地質に自在に対処することが可能になる。
【0013】
本発明によれば、ドリルパイプの回転速度が主刃先の回転速度を決定する。この目的のため、主刃先をドリルパイプに回転に関して固定して配置することができる。例えば、ある制限された範囲内で主刃先をドリルパイプ上で回転可能なように設計することも可能である。
【0014】
本発明によれば、ドリルパイプとコンベアスクリューが回転速度および/または回転方向に関して互いに独立に制御され、これにより特に多様な方法を提供できる点が有利である。この目的のため、ドリルパイプとコンベアスクリューは、例えば別々の駆動モータを有していてよい。しかし、調節機構によりドリルパイプとコンベアスクリューの両方を駆動する少なくとも1個の共通駆動モータを提供することもできる。調節機構は、特にトルクコンバータとして設計可能であり、例えば無段変速とでき、またはギア変速機構として設計することができる。
【0015】
特に簡単な構造の場合、主刃先を刃先として設計することができる。しかし、主刃先は、特に工具ホルダまたは直接ドリルパイプに取り付け可能な平歯、丸シャンク型チゼルおよび/またはスタッド等、互いに隣接して配置された複数の切削工具によっても同様に形成することができる。これらの工具は特に、ねじ留め、溶接および/またはボルト締め可能である。必要に応じて、主刃先はドリルパイプ壁からドリルパイプ軸に向かって特に半径方向に延びている。本発明によれば、主刃先は、ドリルパイプの縦軸回りに回転する際にコンベアスクリューの断面の、および好適にはドリルパイプの、少なくともかなりの部分を覆うように配置されて寸法が決められている。力を適当に分散しながら特に高い切削能力を実現すべく、本発明に従い好適には少なくとも2個の主刃先が備えられ、特にドリルパイプ軸に関して対称的に配置することができる。
【0016】
コンベアスクリューが主刃先を有するドリルパイプよりも速い回転速度で回転することが特に有利である。そのような動作モードは特に、粗い砂利が存在する場合に適している。コンベアスクリューの回転速度が速い結果、比較的強い遠心力が個々の土壌粒子に作用し、その結果土壌物質がコンベアスクリューにより主刃先から上方へ特に迅速かつ効果的に搬送される事実が生じる。必要に応じて、コンベアスクリューの回転速度は、ドリルパイプの回転速度の少なくとも2倍である。例えば、コンベアスクリューの回転速度は、主刃先を有するドリルパイプの回転速度の最高10倍であり得る。より具体的には、コンベアスクリューの回転速度は、0.5〜3回転/秒、好適には1〜2回転/秒の範囲にあり得る。最適な場合、ドリルパイプとコンベアスクリューは反対方向に回転するが、同一方向に回転してもよい。
【0017】
好適には、本発明に従い連続コンベアスクリューが用いられ、これは計画された掘削深さより適当に長いため、掘削動作の全期間を通じてボーリング孔から突き出ている。必要に応じて、周囲のドリルパイプもまた、計画された掘削深さよりも長い。最適な場合、コンベアスクリューは、ほぐされた土壌物質を土壌表面に向かって連続的に搬送すべく下向きに掘削している間は連続的に回転している。
【0018】
更に、本発明によれば、基礎部材および/または壁部材を形成すべくコンベアスクリューのコアパイプを介して充填材をボーリング孔に注入することが有利である。最終的な深さまで到達したならば、ドリルパイプおよびコンベアスクリューは好適には同時に収納され、その際に、好適にはコンクリートを含む充填材がコアパイプを介して形成中の空洞内へ注入される。
【0019】
本発明による装置は、主刃先がドリルパイプ上に配置されていて、これと共に回転可能である点を特徴とする。
【0020】
本発明の装置は特に本発明の方法を実行すべく使用できるため、この関係で提示する利点を実現することができる。本発明による方法との関連で記述している本発明の態様はまた、本発明の装置にも適用することができ、これは本装置との関連で記述されている態様が本方法に適用できるのと全く同様である。
【0021】
本発明によれば、コンベアスクリューは少なくとも1個の螺旋状フライトを備えている。本発明に従い、コンベアスクリューの断面、特に螺旋形フライトの断面に対して露出している土壌物質が、少なくとも部分的にはドリルパイプに配置された主刃先によりほぐされるため、土壌をほぐす工具を螺旋形フライトに備えている必要はない。螺旋形フライトは単に、土壌物質を搬送し、最適には、主刃先により既にほぐされている場合にのみ土壌物質と接触する役割を果たすだけである。必要に応じて、螺旋状フライトは、ドリルパイプの前面からドリルパイプの内側へ向かって後方へずらされる。
【0022】
原理的に、本発明によれば、コンベアスクリューをあらゆる切削機能から解放して、回転中にコンベアスクリューの断面全体を覆うように少なくとも1個の主刃先を備えることができる。しかし、主刃先から特に軸方向に突出する少なくとも1個の中心刃先がコンベアスクリューに備えられている点も有利である。このような場合、コンベアスクリューはまた、主刃先に加えて、コンベアスクリューの断面において中心刃先による特定の切削機能も有している。好適には、中心刃先はコンベアスクリューに回転に関して固定して配置されている。最適には、コンベアスクリューの回転中に中心刃先が移動して削った切削面は、ドリルパイプの回転中に主刃先が移動して削った切削面よりも小さい。中心刃先は、例えば複数の歯を有してよい。
【0023】
更に、少なくとも1個の更なる切削工具がドリルパイプの前面においてその周縁上に配置されていることが有利である。主刃先に加え、環状の刃先をドリルパイプの前面に形成して、ドリルパイプ・シェル上に露出している土壌物質をほぐしてドリルパイプを軸方向に貫入し易くすることができる。この更なる切削工具は特に、歯として設計することができる。
【0024】
ドリルパイプの端部、より具体的にはパイプの断面に、工具ホルダが配置されていて、その上に主刃先が配置されている点で特に簡単な構造をなす装置を提供する。工具ホルダは、例えば、ドリルパイプをその前面で閉じるプレートを含んでいてよい。工具ホルダはまた、パイプの内側へ向かってドリルパイプの前面から後方にずれていても、あるいは、ドリルパイプから突き出ていてもよい。最適には、除去された土壌物質をドリルパイプ内側へ渡すため、少なくとも1個の開口部が工具ホルダに備えられている。
【0025】
更に、本発明によれば、開口部を閉じるために少なくとも1個の閉鎖部材を備えている点が有利である。これにより、ドリルパイプを収納する間に開口部を閉じることにより、ドリルパイプ内にある除去された土壌物質が再びボーリング孔に落下しないようにできる。必要に応じて、ドリルパイプの縦軸周りに、ドリルパイプおよび開口部に対して回転可能なように閉鎖部材が備えられている。
【0026】
閉鎖部材は、コンベアスクリューに例えば回転に関して固定して接続することができる。このような場合、ドリルパイプに対するコンベアスクリューの回転により、開口部を開いてから再び閉じることができる。しかし、閉鎖部材を主刃先に回転に関して固定して接続することもまた可能である。
【0027】
特に簡単な構造を実現すべく、主刃先がドリルパイプ上に回転に関して固定して配置することが有利である。また、ドリルパイプに対して回転可能なように主刃先と、制限手段、ドリルパイプに対する主刃先の回転の角度を制限すべく、特にストップ、並びに機械的および/または油圧その他で動作可能な締め付けボルトまたは締め付け爪を提供することもできる。この実施形態によれば、主刃先は、ドリルパイプに対してある所定の角度範囲で移動することができる。主刃先は、ドリルパイプ上の1個以上のストップに直接または間接的に当接している場合にのみ回転ドリルパイプに伴なわれて移動する。締め付けボルト、締め付け爪、その他の締め付け機器を起動すべく、駆動手段を備えることができる。
【0028】
本実施形態は特に、主刃先と閉鎖部材が回転に関して固定して接続されている場合に有利である。このような場合、開口部は、閉鎖部材と一体の主刃先の、ドリルパイプに対する回転により、開放されたり、または閉じられたりすることができる。特に、この目的のために、主刃先を露出土壌に配置してドリルパイプをある程度回転させることができ、これを行なう際に、主刃先は摩擦のため閉鎖部材と共にその位置に残される。必要に応じて、ドリルパイプが主刃先の切削方向に回転する場合は開口部が開放される開放位置に閉鎖部材を保持し、切削方向とは逆方向に回転する場合は開口部を覆う閉鎖位置に閉鎖部材を保持するようにストップが配置される。同じ目的のために、制限手段として、ストップに加え、または代替的に、ボルト、爪および/または締め付け具が含まれる。
【0029】
本発明の有利な別の改良として、主刃先が保持プレート、特にドリルパイプの縦軸に対して斜めに延びている螺旋状のフライトに配置される点がある。切削ストリップまたはコンベアプレートとも呼ばれる保持プレートは、斜めに位置するため、ドリルパイプと主刃先が回転する間、主刃先により除去された土壌物質を軸方向にパイプの内部へ、更に土壌物質の搬送を引き継ぐコンベアスクリューへ向かって搬送することが可能である。好適には、保持プレートは、ボーリング孔の底部と10°〜80°の範囲の角度をなす、および/またはドリルパイプの縦軸と直交して水平方向に延びるように配置されている。主刃先が螺旋状フライトに備えられている場合、主刃先を螺旋状に形成することができる。また、例えば螺旋状フライトの端部において、ドリルパイプの縦軸に対してほぼ半径方向に形成することもできる。好適には、螺旋状フライトは、螺旋状フライトの先端に向かって外径が狭まるおよび/または螺旋状フライトの先端に向かってピッチが増加する漸進式フライトとして形成される。この場合、主刃先は、直径が変化する螺旋を形成することができる。より具体的には、主刃先は、回転する間に円錐または別途凸面上を動くように設計することができる。
【0030】
土壌物質を主刃先から工具ホルダの開口部を通してパイプ内へ、およびコンベアスクリューに向かって特に効率的に搬送すべく、保持プレートが開口部の領域内で工具ホルダに配置されていて、好適には開口部の前面と鋭角をなすことが有利である。この場合、保持プレートは、回転中に開口部を通して土壌物質を搬送することができる。
【0031】
本発明の別の実施形態は、コンベアスクリューがボーリング孔に充填材を注入すべくコアパイプを有すること、およびコアパイプ上に充填材用の少なくとも1個の出口開口部が備えられていることが有利である。必要に応じて、コアパイプは、主刃先と共に備えられているドリルパイプの前面に、ドリルパイプよりも軸方向に突出している。この場合、出口開口部は理想的にドリルパイプに対して軸方向に外部へずれている。しかし、充填材用の出口開口部はまた、ドリルパイプ内に配置されたコアパイプの部分に位置していてよい。この場合充填材は、例えば図面の参照番号11で示すコアパイプのおよび/または工具ホルダ内の開口部を通過できる。当該開口部はまた、特にパイプの内部へ、パイプ内部から外側へ向かって、除去された土壌物質を通過させる機能を果たす。出口開口部は、例えばコアパイプの側面および/または前面に備えていてよい。好適には、中心刃先はコアパイプの前面に取り付けられている。
【0032】
ボーリング孔を塞ぐ間に形成される特に高品質の基礎部材および/または壁部材は、出口開口部を閉じるべく閉鎖装置を備えることで実現することができる。閉鎖装置は好適には、コアパイプをボーリング孔の底部に配置することにより、出口開口部を閉じるように設計されている。閉鎖装置は例えば、コアパイプ内で軸方向に移動可能なように配置されていて、コアパイプの前面に形成されていて露出土壌用の接触面を有するピストンを含んでいてよい。掘削する間、当該ピストンは露出土壌物質により適宜コアパイプ内へ押し込まれ、これによりコアパイプ上に横方向に配置された出口開口部を閉じることができる。しかし、コンベアスクリューが収納される際に、ピストンは圧力または重力の影響により、あるいはリセット装置によりコアパイプから軸方向に出ることができ、したがって出口開口部を開放することができる。コアパイプ内に配置されたピストンの代わりに、閉鎖装置はまた、コアパイプの外側で軸方向に移動可能なスリーブを有していてよい。
【0033】
特に信頼性が高い装置は、コンベアスクリューがドリルパイプの端部でドリルパイプに回転可能なように支持されている点で実現される。例えば、ピボットベアリングは、ドリルパイプの工具ホルダ上に備えていてよく、工具ホルダにコンベアスクリューのコアパイプが収納される。端部は特に、刃先が配置された土壌に向き合う部分としてよく理解されよう。土壌パイプの端点でコンベアスクリューを支持した結果、コンベアスクリューは土壌パイプ内で中央に置かれるため、コンベアスクリューがドリルパイプの内壁と無用に接触するリスクを冒すことなく、特に長いコンベアスクリューと共に動作可能である。
【0034】
更なる好適な実施形態によれば、主刃先は、パイプ軸回りに湾曲するように少なくとも近似することにより適宜延びる弧状切削部を有する。そのような弧状切削部により、ドリルパイプが土壌へ貫通し易くなり、動作の滑らかさを向上させることができる。
【0035】
本発明について、模式的に示す好適な実施形態を通じて以下に記述する。
【0036】
図6〜14では、簡明のためコンベアスクリューを図示していない。同じ効果を有する要素には、全ての図を通じて同一参照番号が付与されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明による、土壌にボーリング孔を掘削する装置の第1実施形態を図1、2に示す。本装置は、回転駆動されるドリルパイプ1を含んでいて、その内部にコンベアスクリュー2が同軸に配置されている。コンベアスクリュー2はコアパイプ8を有し、その外側に螺旋状フライト9が長手方向に螺旋状に延びている。
【0038】
ボーリング孔に面するドリルパイプ1の先端に、カバープレートとして設計された工具ホルダ13が備えられていて、ある範囲でドリルパイプ1を覆う。工具ホルダ13は、ドリルパイプ1の壁から半径方向にドリルパイプ1の縦軸に向かって区画ごとに延びている。工具ホルダ13には、2個の略扇形(円環を周方向において分割した一部分の形状)の開口部11、11’が形成されていて、工具ホルダ13を通過してドリルパイプの内部へ、更にコンベアスクリュー2の搬送部分へ向かって土壌物質の搬送を可能にする。
【0039】
ドリルパイプ1の縦軸に関して互いに反対側に、2個の保持プレート3、3’が配置され、これらの保持プレートは、工具ホルダ13の、パイプの側とは反対側の面である前面に、斜めに延びて配置されている。これらの保持プレート3、3’には、各々、主刃先50、50’を形成する複数の歯4が備えられている。これらの歯には、例えば、平歯、丸シャンク型チゼル(たがね)および/またはバーが含まれていてよい。より具体的は、これらはタングステンカーバイド製の先端を備えていてよい。
【0040】
保持プレート3、3’および工具ホルダ13を介して、2個の主刃先50、50’がドリルパイプ1に対して回転に関して固定されて、接続されている。これらはコンベアスクリュー2の前面に配置されているため、主刃先50、50’は、ドリルパイプ1が回転するにつれて、コンベアスクリュー2の搬送方向の断面に対して露出している土壌物質をほぐすことが可能である。ほぐされた土壌物質は、水平方向に斜めに延びる保持プレート3、3’により捕らえられ、ドリルパイプ1が更に回転するにつれて、開口部11、11’を通過してコンベアスクリュー2の搬送部分内へ送られる。ほぐされた土壌物質が螺旋状フライト9により特に信頼性が高い仕方で把握されることを保証すべく、螺旋状フライト9の取り込み部を、滑らかな、特に半径方向および/または水平方向に延びているエッジを有するように設計することが有用であろう。
【0041】
工具ホルダ13においてドリルパイプ1の中心に孔10が備えられていて、その中を貫通してコンベアスクリュー2のコアパイプ8が突出している。孔10において、コンベアスクリュー2は自身のコアパイプ8により回転可能なようにドリルパイプ1に支持されている。そのために、例えば摩擦ベアリングまたはローラベアリングが孔10に備えられていてもよい。中心刃先5は、孔10を貫通して突出するコアパイプ端8の前面に配置されている。中心刃先5は、主刃先50、50’より軸方向に突出し、コンベアスクリュー2に対して回転に関して固定されて接続されている。簡明のためコアパイプと共に図2に示していない中心刃先5により、コンベアスクリュー2の回転に伴ない、コアパイプ8の断面に対して露出している土壌物質をほぐすことができる。
【0042】
工具ホルダ13から突出するコアパイプ8の端部において、出口開口部7がパイプ壁に横方向に備えられている。追加的または代替的に、出口開口部はまた、コアパイプ8の端に備えられていてもよい。コンベアスクリュー2およびドリルパイプ1を収納する際に、形成途上の空洞内へコアパイプ8を介して充填材を注入することができ、その場合、充填材は出口開口部7を通してコアパイプ8から出て行く。別の実施形態において、形成途上の空洞内へ孔10を通して充填材を注入することができる。
【0043】
ドリルパイプの前面において、パイプシェル上に歯として設計された更なる切削工具6が配置されている。これらは、ドリルパイプ1の下に露出している土壌物質を除去する環状刃先を形成する。切削工具6はまた、バーまたはチゼルとして設計されていてよい。
【0044】
本発明による装置の別の実施形態を図3に示す。図3に示す実施形態が図1、2の実施形態と主に異なるのは、連続的な螺旋状フライト9に加えて、コンベアスクリュー2の下部に第2の螺旋状フライト30が配置されている点である。
【0045】
図4に、本発明の装置の更なる実施形態を二つの動作状態で示す。左側の図は本装置の掘削中の状態を示し、一方、右側の図は本装置の収納中の状態を示す。
【0046】
図4の実施形態によれば、コアパイプ8は、これ自身の端にスリーブ状のピストン70を有し、このピストンは、コアパイプ部の内側で接して、コアパイプ部に対し軸方向に移動可能なように支持されている。出口開口部7がピストン70の側壁に備えられている。ピストン70の前面に中心刃先5が配置されている。
【0047】
図4の左側に示す掘削工程の間、コンベアスクリュー2はコアパイプ8と共に、露出土壌に対して軸方向に押付けられている。その結果生じた反力が、土壌に載っている中心刃先5およびピストン70を高い位置に保持し、ピストン70は、これに接して周囲を囲うコアパイプ部の中へ滑り込み、ピストン70に形成された出口開口部7は、これに接するコアパイプ部の壁に面して位置し、よってこのとき閉じられている。これを行なうことにより、土壌物質がコアパイプ8内部に入って当該パイプを詰まらせるリスクを軽減することができる。
【0048】
図4の右側に示す収納工程において、ピストン70は中心刃先5と共に土壌から引き上げられる。したがって、ピストン70は移動してコアパイプ8から出てくることができるが、これは例えば、重力の作用、ばねにより動作するリセット装置、および/またはコアパイプ8の内部への圧力の印加により達成されるようにできる。コアパイプ8から外へ出るピストン70の軸方向の動作は、例えばストップにより制限することができる。図4の右側に示すピストン70が延出した状態で、出口開口部7は、これが接しているコアパイプの壁に対して軸方向にずれており、よって、充填材がコアパイプ8を通って周辺近傍へ出て行けるように開放されている。
【0049】
本発明による装置の別の実施形態を図5に示す。図1の実施形態とは対照的に、図5による実施形態は、工具ホルダ13の開口部11、11’を閉じるために閉鎖部材15、15’が配置されている。閉鎖部材15、15’は、コンベアスクリュー2に対し回転に関して固定されて接続されている。ドリルパイプ1に対してコンベアスクリュー2を回すことにより、閉鎖部材15、15’は、開口部11、11’を覆う閉鎖位置と、開口部11、11’が開放されるように開口部11、11’に対して横方向にずれた配置の開放位置との間を移動することができる。図5に、閉鎖部材15、15’が開口部11、11’の一部だけを覆う中間的な位置にある状態を示す。図5の実施形態によれば、閉鎖部材15、15’は各々、端部が2個の螺旋状フライト9、30上に位置する半径方向に延びるプレートとして設計されている。
【0050】
最適には、開口部11、11’はドリルパイプ1を収納する間、ドリルパイプ1内に存在する土壌物質が下に落ちて形成中の空洞に入るのを防止すべく、および/または、コアパイプ8から溢れたコンクリート等の充填材がドリルパイプ1に入るのを防止すべく閉じられている。このようにして、特にドリルパイプ1からの土壌物質が、注入された充填材に到達して、好ましくない不均質さが生じることを防止できる。収納中に開口部11、11’を閉鎖することは、固まっていない土壌の掘削において特に有利である。例えば、閉鎖部材15、15’はドリルパイプ1に対してコンベアスクリュー2が回転することにより初めは閉鎖位置に置かれ、その後、回転が生じない状態でコンベアスクリュー2およびドリルパイプ1が収納される。しかし、収納する間に、ドリルパイプ1とコンベアスクリュー2を同一回転速度且つ同一回転方向に回転させることも可能であり、これにより閉鎖部材15、15’は閉鎖位置に留まる。
【0051】
本発明による装置の更なる実施形態を図6に示す。同図は、工具ホルダ13上の保持プレート3、3’の有利な配置を示す。
【0052】
図6の実施形態によれば、保持プレート3、3’が、工具ホルダ13に開口部11、11’に対向して備えられている。これにより、保持プレートは、回転中に、削られた土壌物質を開口部11、11’を通過させてドリルパイプ1に向けて、軸方向に搬送する。このために、保持プレート3、3’は、対面する開口部11、11’の前面に対して鋭角をなして配置されることが適切である。
【0053】
露出している土壌に対しても、保持プレート3、3’は傾斜角αを有していて、この傾斜角は土壌の種類に応じて適宜10〜80°の範囲にある。当該角αにより、土壌が削り取られるか、あるいは、主に圧迫および振動によりほぐされるか決定される。
【0054】
本発明による装置の別の実施形態を図7から把握することができる。図7の実施形態によれば、主刃先50が、工具ホルダ13を介してドリルパイプ1に回転に関して固定されて接続されている螺旋状フライト16の端部に配置されている。螺旋状フライト16は、除去された土壌物質をコンベアスクリューに向かってドリルパイプ1内へ、特に高い信頼性をもって搬送が行なわれることを保証する。
【0055】
図7の実施形態の主刃先50はまた、半径方向に延びた刃先部に加え、ドリルパイプ1の縦軸を取り巻くように延びる弧状刃先部18を含んでいる。半径方向に延びている刃先部分および弧状刃先部18の両方において、個別の歯が主刃先50に配置されている。
【0056】
螺旋状フライト16は、工具ホルダ13から軸方向に突出するパイプスタブ23の回りを囲んでいる。パイプスタブ23は、例えば、図7には示していないコンベアスクリューのコアパイプ用の軸受スリーブとして機能できる。パイプスタブ23の前面に中心刃先5が位置していて、図に示す実施形態ではパイプスタブ23に対して回転可能なようにコアパイプに好適に配置されている。原理的には、中心刃先5はまた、パイプスタブ23に回転に関して固定して設置することができ、その場合、更なる主刃先を構成する。中心刃先5は複数の歯により形成されている。
【0057】
本発明による装置の別の実施形態を図8に示す。図8の装置は、閉鎖部材20を含んでいて、これにより工具ホルダ13の開口部11を覆うことができる。閉鎖部材20は、工具ホルダ13の、ドリルパイプの内部とは反対側に配置されたカバープレートとして設計されている。閉鎖部材20は、例えばローラ軸受または摩擦軸受を介して、ドリルパイプ1に対して回転可能なように工具ホルダ13に支持されている。主刃先50は、回転可能な閉鎖部材20に固定して設置されている。
【0058】
開口部11を閉じるように、主刃先50が露出している土壌と噛み合うようにドリルパイプ1が土壌に送り込まれる。次いで、ドリルパイプ1は回転する。しかし、露出している土壌と主刃先50の係合およびその結果生じる摩擦に起因して、閉鎖部材20が回転に追随しないため閉鎖部材20およびドリルパイプ1と開口部11との相対的な移動が生じる。この移動は、開口部11が所望の通り閉鎖部材20により覆われるか開放されるまで継続することができる。
【0059】
掘削動作のために、回転可能なように支持された主刃先50をドリルパイプ1と固定して連結すべく、図8の実施形態において図には示さない係止手段が備えられていて、特に地表から遠隔操作により開閉することができる。係止手段は、例えば爪および/またはボルトを含んでいてよい。
【0060】
閉鎖部材20は、ドリルパイプ1の内側に向いている側の面が平面とされた略扇形のプレートとして形成されている。工具ホルダ13の、パイプに対し反対側面もまた平面に設計されている。その結果、閉鎖部材20が動作する間、比較的少量の土壌物質しか閉鎖部材20と工具ホルダ13の間に付着しないことが保証され、このため詰まりや損耗のリスクが軽減される。
【0061】
図8の実施形態において、主刃先50を構成する歯4は、カバー状の閉鎖部材20上に直接、斜めに配置されている。
【0062】
図8に示していないコアパイプ8を通すための孔10が、工具ホルダ13およびその上に回転可能なように配置された閉鎖部材20を通して延びている。孔により、たとえ開口部11が閉じている場合でも、収納の間に形成された空洞内へドリルパイプ1の前面から充填材が注入することができる。
【0063】
本発明の装置の更なる実施形態を図9に示す。図8の実施形態と全く同様に、図9の実施形態において、カバーとして設計された閉鎖部材20が工具ホルダ13の前面に備えられていて、工具ホルダ13およびドリルパイプ1に対して回転可能であって、その上に主刃先50が配置されている。図9の実施形態において、工具ホルダ13およびドリルパイプ1に対する閉鎖部材20の回転角度を制限するストップ24、25が工具ホルダ13に追加的に備えられている。
【0064】
図9の実施形態において、閉鎖部材20を介した開口部11の開閉は、同様にドリルパイプ1の回転により行なわれ、この場合、閉鎖部材20は周囲の土壌との摩擦に起因してこの回転に追随せず、従って閉鎖部材20と開口部11との間に相対的な移動が生じる。しかし、ストップ24、25により、閉鎖部材20と主刃先50のドリルパイプ1に対する回転は、限られた角度範囲でのみ可能である。角度範囲を超えようとした場合、閉鎖部材20はストップ24、25のうち1個に当接してドリルパイプ1に伴なわれて移動する。主刃先50は次いで、ドリルパイプ1の回転に追随し、露出している土壌物質を除去することができる。ストップ24、25は、ドリルパイプ1が主刃先50の切削方向に回転する場合は開口部11が開放される開放位置に閉鎖部材を保持し、主刃先50の切削方向とは逆向きに回転する場合、止め具は開口部11が閉鎖部材20により覆われる閉鎖位置に閉鎖部材を保持するように配置されている。
【0065】
図に示す実施形態において、ストップ24、25は工具ホルダ13上に備えられている。追加的または代替的に、ストップをドリルパイプ1および/または閉鎖部材20の上に配置してもよい。
【0066】
開口部11を覆う閉鎖部材20を有する本発明による装置の更なる実施形態を図10に示す。図8、9の実施形態とは対照的に、図10の実施形態では主刃先50はプレート形の閉鎖部材20の上に直接形成されていない。ここで、螺旋状フライト16は、閉鎖部材20に回転に関して固定して設置されていて、その端部に主刃先50が形成されている。螺旋状フライト16および主刃先50は、図7の実施形態と同様に設計される。図示していない係止手段および/または図示していないストップにより、閉鎖部材20の回転角度の制限を行なうことができる。
【0067】
図7の実施形態と全く同様に、図10の実施形態においてパイプスタブ23’が装置の前面に備えられていて、これを巻くように螺旋状フライト16が延びている。図10の実施形態において、パイプスタブ23’は閉鎖部材20上に配置されている。パイプスタブ23’内部において、コンベアスクリューの図示しないコアパイプが支持されている。出口開口部19が、コアパイプから充填材を排出すべくパイプスタブ23’上で横方向に備えられている。出口開口部19は、パイプスタブ23’内へ突出するコアパイプが、ドリルパイプ1に対して、したがってパイプスタブ23’に対して軸方向に移動できるように、適宜開閉可能である。
【0068】
パイプスタブ23’の前面において、パイロット刃先50”が図示する実施形態に配置されていて、同じく主刃先を形成する。
【0069】
図11〜13に本発明による装置の更なる実施形態を示し、ここでは前進式の刃先として設計された2個の螺旋形の主刃先50、50’が各々備えられている。前進式の刃先50、50’は、前進式の螺旋状フライト26に沿って配置された歯4で構成されている。
【0070】
図12の実施形態において、開口部11を閉じる閉鎖部材20が、ドリルパイプ1に対して回転可能なように設置されている。当該閉鎖部材20の上に追加的な線形の主刃先50’”が通路開口部の縁に配置されている。
【0071】
図13の実施形態において、パイロット刃先として形成された追加的な主刃先50”が、螺旋状フライト26およびドリルパイプ1の中心軸に配置されている。
【0072】
本発明による装置の別の実施形態を図14に示す。本実施形態において、主刃先50、50’は、斜めに配置されたプレート33上に形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明による装置の第1実施形態の部分側面断面図である。
【図2】図1の装置を下側から見た図である。
【図3】本発明による装置の更なる実施形態の部分側面断面図である。
【図4】本発明による装置の更なる実施形態を各種の動作状態で示す部分側面断面図である。
【図5】本発明による装置の更なる実施形態の部分側面断面図(上)および底面図(下)である。
【図6】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【図7】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【図8】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【図9】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【図10】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【図11】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【図12】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【図13】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【図14】本発明による装置の更なる実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
【0074】
1 ドリルパイプ、2 コンベアスクリュー、3,3’ 保持プレート、4 歯、5 中心刃先、6 切削工具、7 出口開口部、8 コアパイプ、9 螺旋状フライト、10 孔、11,11’ 開口部、13 工具ホルダ、15,15’ 閉鎖部材、16 螺旋状フライト、18 弧状刃先部、19 出口開口部、20 閉鎖部材、23,23’ パイプスタブ、24,25 ストップ、26,30 螺旋状フライト、33 プレート、50,50’,50”,50’” 主刃先、70 ピストン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土壌にボーリング孔を掘削する方法であって、ドリルパイプおよび前記ドリルパイプ内に配置されたコンベアスクリューを回転させながら土壌内へ貫入させ、
露出している土壌物質を、前記コンベアスクリューの軸方向前方に備えられた少なくとも1個の主刃先でほぐして、前記ドリルパイプ内の前記コンベアスクリューにより運び出し、
前記主刃先が前記ドリルパイプ上に配置されていて前記ドリルパイプと共に回転される方法。
【請求項2】
前記ドリルパイプおよびコンベアスクリューが、回転速度および/または回転方向に関して互いに独立に制御される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンベアスクリューが、前記主刃先を有する前記ドリルパイプよりも速い回転速度で回転し、前記コンベアスクリューの回転速度が好適には1秒当たり0.5〜3回転の範囲にある、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンベアスクリューのコアパイプを介して、充填材が前記ボーリング孔に注入されて基礎部材を生成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
特に請求項1に記載の方法を実施すべく、土壌にボーリング孔を掘削する装置であって、
ドリルパイプと、
前記ドリルパイプ内に配置されたコンベアスクリューと、
土壌物質を除去すべく、前記コンベアスクリューの軸方向前方に備えられた少なくとも1個の主刃先とを含み、
前記主刃先が、前記ドリルパイプ上に配置されていて、前記ドリルパイプと共に回転可能である装置。
【請求項6】
主刃先よりも特に軸方向の突出した少なくとも1個の中心刃先が前記コンベアスクリューに備えられている、および/または、
前記ドリルパイプの前面において前記ドリルパイプの周縁上に少なくとも1個の更なる切削工具が配置されている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
工具ホルダが前記ドリルパイプの端部に配置されており、前記工具ホルダに主刃先が配置されていて、
除去された土壌物質を前記パイプの内部まで通過させるべく、好適には少なくとも1個の開口部が前記工具ホルダに備えられている、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記コンベアスクリューまたは主刃先と回転に関して固定されて接続されている少なくとも1個の閉鎖部材が、前記開口部を閉じるべく備えられている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記主刃先が、前記ドリルパイプに対して回転可能であって、制限手段、特にストップ、締め付けボルトおよび/または締め付け爪等が備えられていて、前記主刃先の前記ドリルパイプに対する回転角度を制限する、請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記主刃先が、前記ドリルパイプの縦軸に対して斜めに延びている保持プレート上に配置されていて、特に螺旋状フライトに配置されている、請求項5に記載の装置。
【請求項11】
前記保持プレートが、前記工具ホルダに配置され、前記開口部の領域内に位置していて、好適には前記開口部の前面と鋭角をなす、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記コンベアスクリューが、前記ボーリング孔内に充填材を注入すべくコアパイプを含んでいて、
前記コアパイプに、前記充填材用の少なくとも1個の出口開口部が備えられていて、
前記出口開口部を閉じるべく閉鎖装置が備えられている、請求項5に記載の装置。
【請求項13】
前記コンベアスクリューが前記ドリルパイプの端部において、前記ドリルパイプ上で回転可能なように支持されている、請求項5に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−50937(P2008−50937A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−216762(P2007−216762)
【出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(502407107)バウアー マシーネン ゲーエムベーハー (48)
【Fターム(参考)】