説明

圧力制御装置

【課題】部品点数の増大や大型化を招くことなく圧力センサとリリーフバルブの機能を搭載可能な圧力制御装置を提供すること。
【解決手段】圧力制御装置に、検出された流体圧を電気信号に変換して端子から出力するセンサ部を有するセンサ本体と、センサ本体を収装する収装部を有する第1部材と、流路が形成されると共に、前記流路と前記収装部とを連通する開口部を有する第2部材と、前記センサ本体を前記第2部材に向けて付勢する弾性部材と、前記センサ本体に設けられ、前記センサ部及び前記開口部を囲繞すると共に、前記弾性部材により前記第2部材と当接することで前記流路と前記収装部との間をシールするシール部104aと、前記収装部に形成されたドレン流路と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体圧を制御する圧力制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1には、自動変速機のコントロールバルブユニットに、油圧センサとリリーフ弁とを備えた構成が開示されている。尚、リリーフバルブとは、該当油路における油圧が所定値以上のときは、強制的に開弁することで減圧する機能を備えたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−161850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の技術では、具体的な配置等に関して何ら開示されていないという問題があった。一般に、圧力センサやリリーフバルブは、コントロールバルブユニットのバルブボディの該当油路に対して個別に設けることとなる。この場合、部品点数が増大するだけでなく、配置スペースを確保しなければならないため、コストアップを招くと共に、大型化を招くという問題があった。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、部品点数の増大や大型化を招くことなく圧力センサとリリーフバルブとを配置可能な圧力制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、検出された流体圧を電気信号に変換して端子から出力するセンサ部を有するセンサ本体と、センサ本体を収装する収装部を有する第1部材と、流路が形成されると共に、前記流路と前記収装部とを連通する開口部を有する第2部材と、前記センサ本体を前記第2部材に向けて付勢する弾性部材と、前記センサ本体に設けられ、前記センサ部及び前記開口部を囲繞すると共に、前記弾性部材により前記第2部材と当接することで前記流路と前記収装部との間をシールするシール部と、前記収装部に形成されたドレン流路と、を備えた。
【発明の効果】
【0006】
すなわち、流路内の流体圧をセンサ部において検出すると共に、流体圧が過剰なときは、センサ本体を弾性部材の付勢力に抗して押し上げ、シール部の隙間から流路内の流体が流出し、収装部に形成されたドレン流路から流体を排出する。このように、センサ本体と弾性部材とシール部とドレン流路とによって、圧力センサとリリーフバルブの両機能を果たすことが可能となり、圧力センサとリリーフバルブをそれぞれ個別に備えた場合に比べ、圧力制御装置の部品点数を抑制しつつ小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の圧力制御装置が適用された車両のパワートレーンの構成を表す概略図である。
【図2】実施例1の第1バルブボディにおける油圧センサ設置位置付近の上面図である。
【図3】実施例1の第1バルブボディにおける油圧センサ設置位置付近の部分拡大断面図である。
【図4】実施例1の油圧センサの構成を表す図である。
【図5】実施例1の第1バルブボディの構成を表す図である。
【図6】実施例1の油圧センサのリリーフバルブ機能を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0008】
図1は実施例1の圧力制御装置が適用された車両のパワートレーンの構成を表す概略図である。動力源であるエンジン1の駆動力は、自動変速機2に伝達され、変速機出力軸7を介して図外の駆動輪を駆動する。自動変速機2内に入力されたエンジン1の駆動力は、トルクコンバータ3を介して変速機構5内に入力される。尚、エンジン1の駆動力によりオイルポンプ4も駆動されている。変速機構5の下方にはコントロールバルブユニット6が搭載され、オイルポンプ4によって昇圧された油圧を適宜調圧し、変速機構5内の各種油圧アクチュエータに供給することで、変速機構5は、走行状態に応じた変速比を達成する。尚、各種油圧アクチュエータとしては、変速機構5が有段式自動変速機の場合は摩擦締結要素があり、ベルト式無段変速機の場合はプーリや前後進切換機構がある。また、他の自動変速機の構成であっても油圧アクチュエータを備えたものであれば、圧力制御装置の適用は特に限定されない。
【0009】
コントロールバルブユニット6(圧力制御装置に相当)は、一側面に油路やバルブ収装部等が形成された第1バルブボディ61(第1部材に相当)と、この第1バルブボディ61と同様に、一側面に油路やバルブ収装部等が形成され、第1バルブボディ61の油路形成面と向き合わせて組みつけられる第2バルブボディ62(第2部材)とを有する。第1バルブボディ61と第2バルブボディ62とは図外の複数のボルトによって締め付け固定されている。第1バルブボディ61の上方には、バルブボディ内に設けられたソレノイドやセンサ類との間で電気信号を送受するコントロール基板63が取り付けられている。第1バルブボディ61内には、第2バルブボディ62内に形成された油路62a(流路に相当)内の油圧を検出する油圧センサ10が収装されている。
【0010】
図2は実施例1の第1バルブボディにおける油圧センサ設置位置付近の上面図、図3は実施例1の第1バルブボディにおける油圧センサ設置位置付近の部分拡大断面図である。また、図4は実施例1の油圧センサの構成を表す図、図5は実施例1の第1バルブボディの構成を表す図である。以下、説明にあたり図3中のコントロール基板側を「上方」とし、第2バルブボディ62側を「下方」として説明する。
【0011】
油圧センサ10は、コントロール基板63との間で電気信号を送受する端子101と、検出された圧力を電気信号に変換するセンサ部100aと、これら端子101及びセンサ部100aを保持するセンサ本体である円筒部102と、を有する。端子101は三本のピンが直列に配置され、図外のコイルスプリングにより上方に付勢され、コントロール基板63に形成された端子当接部63aと接触し電気的に接続している。尚、この端子101は、当接による電気的な接続に限らず、ハンダ付けによって接続し、端子自体に屈曲部等を構成して弾性力を持たせてもよい。
【0012】
油圧センサ10は第1バルブボディ61の収装部610内に収装され、ウェーブワッシャ11により下方に付勢される一方、後述するシール部104aからセパレートプレート64及び第2バルブボディ62により上方に押し付けられた状態で組みつけられている。尚、詳細については後述する。ウェーブワッシャ11とは、円周方向において所定高さ範囲x2内で波打つように変形した皿バネであり、円周方向において均等な押し付け力を発生可能な弾性部材である。
【0013】
セパレートプレート64とは、第1バルブボディ61と第2バルブボディ62との間に介装され、各ボディ内に形成された油路を連結する際に、油路のシール性を確保すると共に、必要に応じて貫通孔の孔径を調整し、オリフィスとして機能させるものである。実施例1では、セパレートプレート64の油圧センサ10に相当する位置に圧力検知用のセンサ用貫通孔64a(開口部に相当)が形成されている。このセンサ用貫通孔64aは、第2バルブボディ62内において最も高圧となるライン圧油路62aに開口しており、ライン圧油路62a内の油圧を検知する。
【0014】
図4(a)は油圧センサ10の上面図、図4(b)は油圧センサ10の正面図、図4(c)は油圧センサ10の側面図、図4(d)は油圧センサの第1及び第2回り止め部とウェーブワッシャとの関係を示す概略図である。油圧センサ10は、円筒形状を有する円筒部102と、この円筒部102の下方に側面から突出するように形成された大径の拡径部103と、円筒部102と略同じ径を有し拡径部103よりも下方に延在された円環状ドレン油路溝構成部104と、円筒部102の外周かつ拡径部103よりも端子側において円筒部102の軸線に沿って立設された第1回り止め部105及び第2回り止め部106とを有する。第1回り止め部105の周方向幅はy1とされ、第2回り止め部106の周方向幅はy2(<y1)とされている。これにより、油圧センサ10の回転を規制すると共に、収装部610への組み付け時における誤組み付けを防止している。
【0015】
円筒部102の下方は中空円筒状であり、中空内の上方内にセンサ部100aが設置され、この中空内に流入する油の圧力を検出する。円環状ドレン油路溝構成部104の下端には円環状のシール部104aが形成されている。シール部104aの最内径位置は、センサ用貫通孔64aよりも小径とされている。そして、セパレートプレート64と油圧センサ10との当接によりシール面を形成している。また、拡径部103の上面103aからシール部104aまでの軸方向長さ、すなわち、拡径部103の厚みxaと、拡径部103よりも下方に突出した円筒部分の厚みxbの合計はx1とされている。
【0016】
第1回り止め部105及び第2回り止め部106には、図4(d)に示すように、ネジ形状が形成されている。これは、ウェーブワッシャ11を油圧センサ10に簡単に組み付けるための構成であり、油圧センサ10の上方からウェーブワッシャ11を被せてねじ込むと、徐々に下方に移動して、第1回り止め部105及び第2回り止め部106と拡径部103との間で軸方向移動可能に捕獲される。これにより、油圧センサ10とウェーブワッシャ11とが脱落することなく一体の構成となり、組み付け性の向上を図るものである。図4(d)以外の図では、ネジ形状の図示を省略している。
【0017】
図5(a)は第1バルブボディ61の収装部付近の上面図、図5(b)は収装部付近のC−C部分拡大断面図、図5(c)は収装部付近の底面図である。第1バルブボディ61の収装部610は、第1バルブボディ61の下面から上面に向けて貫通する円筒状の貫通孔61bと、この貫通孔61bと連通すると共に第1回り止め部105と係合し油圧センサ10の軸線を中心とする回転を規制する第1係合溝61d1と、貫通孔61bと連通すると共に第2回り止め部106と係合し油圧センサ10の軸線を中心とする回転を規制する第2係合溝61e1とを有する。これら係合溝は各回り止め部と略同じ周方向幅を有し、第1係合溝61d1の幅>第2係合溝61e1の関係を有する。第1回り止め部105と第1係合溝61d1の組み合わせにより第1係合機構を構成し、及び第2回り止め部106と第2係合溝61e1の組み合わせにより第2係合機構を構成している。
【0018】
更に、貫通孔61bの下方には、拡径部103を収装する軸方向長さx3の拡大円筒部61c1を有し、貫通孔61bと拡大円筒部61c1との段差部にはリテーニング面61c2が形成されている。この拡大円筒部61c1の内壁と、円環状ドレン油路溝構成部104の外周壁と、拡径部103の下面とで形成される閉空間によって円環状ドレン油路61bが構成されている。また、第1係合溝61d1は、等幅で拡大円筒部61c1の外周面まで延在され、更にその外周に向かって、第1係合溝61d1よりも狭い幅、すなわち第2係合溝61e1とほぼ等幅の第1ドレン油路溝61d2が形成されている。第2係合溝61e1も、同様に、等幅で拡大円筒部61c1の外周面まで延在され、更にその外周に向かって、第2係合溝61e1とほぼ等幅の第2ドレン油路溝61e2が形成されている。第1ドレン油路溝61d2及び第2ドレン油路溝61e2は、第1バルブボディ61の下面から上面に向けて貫通形成され、円環状ドレン油路61cと連通している。
【0019】
次に、油圧センサ10をコントロールバルブユニット6内に装着する手順について説明すると、まず、油圧センサ10にウェーブワッシャ11を取り付ける。このとき、拡径部103の上面103aからシール部104aまでの軸方向長さx1と、ウェーブワッシャ11が存在する高さ範囲x2との合計高さ(x1+x2)は、収装部610の拡大円筒部61c1の軸方向長さx3よりも長い。
【0020】
次に、第1バルブボディ61の収装部610に対し、下方から第1及び第2回り止め部105,106と第1及び第2係合溝61d1,61e1とが係合するように油圧センサ10を挿入し、収装部610のリテーニング面61c2とウェーブワッシャ11とを当接させる。次に、セパレートプレート64を第1バルブボディ61の下面と第2バルブボディ62の上面とで挟んで組み付け、両ボディをボルト締め付けにより固定する。
【0021】
このとき、油圧センサ10のシール部104aは組み付け当初は第1バルブボディ61の下面から飛び出した状態であり((x1+x2)>x3)、セパレートプレート64により押し付けられることでウェーブワッシャ11が弾性変形する。この弾性力によって油圧センサ10とセパレートプレート64との間に所定の荷重が作用し、これが設定リリーフ圧に相当する。
【0022】
次に、作用を説明する。図6は実施例1の油圧センサのリリーフバルブ機能を表す概略図である。油路62a内には、変速機構5を制御するための制御油圧が作用している。ここで、エンジン1の回転数等が急激に変化してオイルポンプ4の吐出量が急増する場合や、制御用バルブの作動遅れ等を原因として、瞬間的に極めて高い油圧(以下、サージ圧と記載する。)が生じることがある。このサージ圧の発生は、制御品質の低下をもたらし、また、各構成パーツ等に衝撃を与えるおそれもあり、耐久性の低下等の原因となる。そこで、一般的にはリリーフバルブが設けられており、このリリーフバルブから設定リリーフ圧以上の油圧が発生したときは、ドレンすることでサージ圧の低減を図っている。しかし、リリーフバルブを別途構成する場合には、部品点数の増大と共に、スペースの小型化を妨げる原因ともなる。そこで、実施例1では、油圧センサ10にリリーフ機能を設定することとした。
【0023】
油路62aにサージ圧が発生すると、円筒部102内の中空内に高圧が作用する。この高圧が設定リリーフ圧を上回ると、油圧センサ10自体が上方に押し上げられる。これにより、ウェーブワッシャ11の押し付け力によって油圧センサ10とセパレートプレート64との間をシール部104aによりシールしていた状態から、シールが解除される。すると、油路62aから円環状ドレン油路61cに油が流れ込む。この円環状ドレン油路61cから第1ドレン油路溝61d2及び第2ドレン油路溝61e2に油が流出し、第1バルブボディ61の上側から排出される。このとき、第1ドレン油路溝61d2及び第2ドレン油路溝61e2の流路断面積は略同一とされているため、油が流出する際に、左右均等に流出する。これにより、油圧センサ10にバランスよく油圧が作用し、油圧センサ10に不要な傾きを発生させることなく、安定したリリーフバルブ機能を発揮させることができる。
【0024】
以上説明したように、実施例1にあっては、下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)検出された流体圧を電気信号に変換して端子101から出力するセンサ部100aを有するセンサ本体と、センサ本体を収装する収装部610を有する第1バルブボディ61(第1部材)と、流路62a,センサ用貫通孔64a(開口部)が形成されたセパレートプレート64及び第2バルブボディ62(第2部材)と、センサ本体である円筒部102をセパレートプレート64(第2部材)に向けて弾性力により押し付けるウェーブワッシャ11(弾性部材)と、センサ本体に設けられ、センサ部100a及びセンサ用貫通孔64aを囲繞すると共に、ウェーブワッシャ11(弾性部材)によりセパレートプレート64(第2部材)と当接することでセンサ用貫通孔64aと収装部610との間をシールするシール部104aと、収装部610と連通する円環状ドレン油路61c,第1ドレン油路溝61d2及び第2ドレン油路溝61e2(ドレン流路)と、を備えた。
【0025】
すなわち、流路内の流体圧をセンサ部100aにおいて検出すると共に、流体圧が過剰なときは、センサ本体をウェーブワッシャ11の付勢力に抗して押し上げ、シール部104aの隙間から流路内の流体が流出し、収装部610に形成されたドレン流路から流体を排出する。このように、圧力センサとリリーフバルブの両機能を果たすことが可能となり、圧力センサとリリーフバルブをそれぞれ個別に備えた場合に比べ、圧力制御装置の部品点数を抑制しつつ小型化を図ることができる。
【0026】
(2)センサ本体は、円筒形状を有する円筒部102と、該円筒部102の側面から突出して形成された大径の拡径部103と、を有し、シール部104aは円筒部102のセパレートプレート側の端面に形成され、ウェーブワッシャ11は、収装部610と拡径部103との間に介装された板バネである。よって、簡易な構成でリリーフバルブの機能を発揮することができる。
【0027】
(3)端子101は、シール部104aが形成された円筒部102の端面の反対側の端面に設けられている。よって、端子101を端子当接部63aに押し付けることで、安定した電気的接続を確保できる。
【0028】
(4)円筒部102外周、かつ、拡径部103よりも端子101側において、円筒部102の軸線に沿って立設された回り止め部105,106と、収装部610に形成され、回り止め部105,106と係合し円筒部102の軸線を中心とする回転を規制する係合溝61d1,61e1と、を備えた。よって、油圧センサの回転を防止することができる。
【0029】
(5)回り止め部及び係合溝からなる係合機構は、円筒部外周の対向する2箇所の位置に第1回り止め部105と第1係合溝61d1からなる第1係合機構と、第2回り止め部106と第2係合溝61e1からなる第2係合機構とから構成され、第1係合機構の円周方向幅y1は、第2係合機構の円周方向幅y2よりも大きい。よって、油圧センサ10を第1バルブボディ61の収装部610に装着する際に誤組み付け防止を図ることができる。
【0030】
(6)ドレン流路は、第1係合溝61d1の径方向深さを拡径部103よりも外周側まで延在させて形成した第1ドレン流路61d2と、第2係合溝61e1を第1係合溝61d1と略同じ円周方向幅で拡径部103よりも外周側まで延在させて形成した第2ドレン流路61e2と、を有する。よって、ドレン流路の流路断面積を略同じにすることができ、油圧センサ10に作用する油圧力のバランスを保つことで傾きを防止することが可能となり、安定したリリーフバルブ機能を発揮すると共に、端子101への影響を抑制することができる。
【0031】
(7)バルブボディは、流体が流れる溝が形成された第2バルブボディ62と、第2バルブボディ62の溝に蓋をして流路を形成するセパレートプレート64とにより構成され、センサ用貫通孔64aは、セパレートプレート64に設けられた貫通孔である。よって、セパレートプレート64によりセンサ本体を押し付けながら組み付けることができ、組み付け容易性を確保できる。また、セパレートプレート64にセンサ用貫通孔64aが設けられているため、バルブボディ内に新たな油路を形成することなく、簡易な油路構成によって油圧を検出することができる。
【0032】
以上実施例1について説明したが、他の構成も本願発明に含まれる。例えば、実施例1では、自動変速機のコントロールバルブユニットに搭載される油圧センサに適用した例を示したが、他の油圧機器におけるコントロールバルブユニットであっても、同様に適用可能である。
また、実施例1では、回り止め部を油圧センサ本体と一体形成した例を示したが、別部材として構成し、油圧センサに取り付けてもよい。
また、実施例1では弾性部材としてウェーブワッシャを使用したが、他の皿バネや、複数のコイルスプリングによって付勢してもよい。
【符号の説明】
【0033】
6 コントロールバルブユニット
10 油圧センサ
11 ウェーブワッシャ(付勢部材)
61 第1バルブボディ
61b 貫通孔
61c 円環状ドレン油路
61c1 拡大円筒部
61c2 リテーニング面
61d1 第1係合溝
61d2 第1ドレン油路溝
61e1 第2係合溝
61e2 第2ドレン油路溝
62 第2バルブボディ
62a 油路
63 コントロール基板
63a 端子当接部
64 セパレートプレート
64a センサ用貫通孔(油路)
101 端子
102 円筒部
103 拡径部
104 円環状ドレン油路溝構成部
104a シール部
105 第1回り止め部
106 第2回り止め部
610 収装部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出された流体圧を電気信号に変換して端子から出力するセンサ部を有するセンサ本体と、
センサ本体を収装する収装部を有する第1部材と、
流路が形成されると共に、前記流路と前記収装部とを連通する開口部を有する第2部材と、
前記センサ本体を前記第2部材に向けて付勢する弾性部材と、
前記センサ本体に設けられ、前記センサ部及び前記開口部を囲繞すると共に、前記弾性部材により前記第2部材と当接することで前記流路と前記収装部との間をシールするシール部と、
前記収装部に形成されたドレン流路と、
を備えたことを特徴とする圧力制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の圧力制御装置において、
前記センサ本体は、円筒形状を有する円筒部と、該円筒部の側面から突出して形成された大径の拡径部と、を有し、
前記シール部は、前記円筒部の前記第2部材側の端面に形成され、
前記弾性部材は、前記収装部と前記拡径部との間に介装された板バネであることを特徴とする圧力制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の圧力制御装置において、
前記端子は、前記シール部が形成された前記円筒部の端面の反対側の端面に設けられていることを特徴とする圧力制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の圧力制御装置において、
前記円筒部外周、かつ、前記拡径部よりも前記端子側において、前記円筒部の軸線に沿って立設された回り止め部と、
前記収装部に形成され、前記回り止め部と係合し前記円筒部の軸線を中心とする回転を規制する係合溝と、
を備えたことを特徴とする圧力制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の圧力制御装置において、
前記回り止め部及び係合溝からなる係合機構は、前記円筒部外周の対向する2箇所の位置に第1回り止め部と第1係合溝からなる第1係合機構と、第2回り止め部と第2係合溝からなる第2係合機構とから構成され、
前記第1係合機構の円周方向幅は、前記第2係合機構の円周方向幅よりも大きいことを特徴とする圧力制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の圧力制御装置において、
前記ドレン流路は、前記第1係合溝の径方向深さを前記拡径部よりも外周側まで延在させて形成した第1ドレン流路と、前記第2係合溝を前記第1係合溝と略同じ円周方向幅で前記拡径部よりも外周側まで延在させて形成した第2ドレン流路と、を有することを特徴とする圧力制御装置。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれか一つに記載の圧力制御装置において、
前記第2部材は、前記流体が流れる溝が形成されたバルブボディと、前記バルブボディの溝に蓋をして前記流路を形成するセパレートプレートとにより構成され、
前記開口部は、前記セパレートプレートに設けられた貫通孔であることを特徴とする圧力制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−202508(P2012−202508A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69128(P2011−69128)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000231350)ジヤトコ株式会社 (899)
【Fターム(参考)】