説明

圧力釜及び圧力釜装置

【課題】韓国の固有の銑鉄釜形状の圧力炊飯器として食堂等の厨房で容易に調理することができ、ご飯の調理等の完成の程度を直接確認することができ、簡便な操作で蓋を開放させることができる圧力釜を提供する。
【解決手段】容器部材10は、調理対象物を収容でき、かつ上部が開放されて入り口を構成した容器本体16と、容器本体の上部外周縁に円形状に一体に突出形成された鍔部材とを有するものであり、蓋部材20は、容器本体16の入り口と係合して、容器本体16の調理対象物収容空間を密閉するものであり、開閉部材40は、蓋部材20の上面所定位置と係合するリング部材と、リング部材に対して下向きに設けられ、かつ鍔部材の下面と係合可能な1つ以上の固定掛け金部材44と、リング部材に対して下向きに、かつ回動可能に設けられ、かつ鍔部材の下面と係合可能かつ係脱可能な1つの回動掛け金部材46とを有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力釜及び圧力釜装置に関する。
さらにいえば、調理対象物を収容する容器部材と、容器の開口部を覆う蓋部材と、蓋部材を容器部材に取り付けた状態と蓋部材を容器部材から取り外す状態とを選択する開閉部材とを有する圧力釜、及びこの圧力釜を用いる圧力釜装置に関する。
【0002】
さらにいえば、韓国固有の銑鉄釜形状の圧力炊飯器として食堂等の厨房で容易に料理することができ、顧客は、ご飯、料理の完成の程度を圧力調整弁等の作動状態を通じて直接確認することができ、簡便な操作で蓋を開放させることができる新規な圧力釜、及びこの圧力釜を用いる圧力釜装置に関する。
【背景技術】
【0003】
圧力釜は、容器本体と蓋とを密閉結合させて、容器の内部を高温、高圧状態に維持させることで、容器内に収容された調理対象物を短い時間内で調理するための調理用器具である。
このような圧力釜は、電気的発熱、又はガス等の熱源を通じて加熱されるものである。特に、ガス等の熱源を使って直接圧力釜を加熱させる過程は煩わしいが、電気的発熱を通じて調理されたご飯よりも味が優れていることが知られている。
このように、ガス等の直接熱源を通じて加熱させるための圧力釜が、特許文献1、及び特許文献2に開示されている。
【0004】
特許文献1、特許文献2に記載された発明は、具体的で、通常的な圧力釜の構成を開示しているが、韓国の情緒に相応し、例えるならば、郷愁を感じさせることができる銑鉄釜等には、その適用が不可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国実用新案登録出願第1987-0003265号
【特許文献2】大韓民国特許出願第1987-0015744号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、以下の通りである。
○本発明が解決しようとする第1課題
韓国の固有の銑鉄釜形状の圧力炊飯器として食堂等の厨房で容易に調理することができる圧力釜を提供することである。
○本発明が解決しようとする第2課題
ご飯の調理等の完成の程度を直接確認することができる圧力釜を提供することである。
○本発明が解決しようとする第3課題
簡便な操作で蓋を開放させることができる圧力釜を提供することである。
【0007】
○本発明が解決しようとする第4課題
自立できるようにして、調理中、調理終了後において、任意の場所に簡単に設置することができる圧力釜を提供することである。
○本発明が解決しようとする第5課題
簡便な操作で蓋の開放阻止を実現することができる圧力釜を提供することである。
○本発明が解決しようとする第6課題
圧力釜の運搬、設置を簡単に実現することができる圧力釜装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
課題を解決するための手段は、本願の[特許請求の範囲]の各請求項に記載の発明である。
特許請求の範囲、明細書、図面の用語の解釈上の疑義を解消すべく、以下、用語の説明を行うこととする。
<用語の説明>
○圧力釜とは、空気や液体が逃げないように密封した容器を加熱し、大気圧以上の圧力を加えて、封入した液体の沸点を高めることで、食材を通常より高い温度と圧力の下で、比較的短時間でより美味しく調理するための調理器具をいう。
○容器部材とは、調理対象物を収容する空間を有する部材をいう。
○容器本体とは、容器部材の一部であって、調理対象物を収容でき、かつ上部が開放された調理対象物収容空間を有するものをいう。
【0009】
○鍔部材とは、容器本体の上部外周縁に円形状に一体に突出形成されたものをいう。この鍔部材は、水平方向に突出形成されたものであってもよいが、やや下向きに突出形成されたものであることが好ましい。
○蓋部材とは、容器部材の開口部を覆って、調理対象物収容空間を密閉状態にする部材をいう。
○開閉部材とは、蓋部材を容器部材に取り付けて調理対象物収容空間を密閉する状態と、調理対象物収容空間の密閉状態を解除するために蓋部材を容器部材から取り外す状態とを選択する部材をいう。
【0010】
○掛け金部材とは、リング部材が蓋部材の上面所定位置と係合した状態において、鍔部材の下面と係合して、調理対象物収容空間を密閉するものをいう。この掛け金部材には、リング部材に対して不動状に設けられた固定掛け金部材と、リング部材に対して回動可能に設けられた回動掛け金部材とがある。
○中心軸線とは、中心を通る軸線をいう。この軸線は、実際に目に見えるようにされたものであってもよいが、実際には目に見えない仮想的なものであってもよい。
○逃避ホーム部とは、回動掛け金部材の回動を可能とするために形成された空間をいう。
○回動阻止部材とは、逃避ホーム部に進入することによって、回動掛け金部材の回動を阻止するものをいう。
○操作部材とは、取手部材のように、手動操作を行うための部材をいう。
○圧力釜装置とは、圧力釜を主要構成要素として含むものをいう。
【0011】
課題を解決するための手段は、本願の特許請求の範囲の各請求項に記載の発明であり、その具体的な解決手段は、以下の通りである。
○第1の発明(請求項1に記載の発明)
上記の課題を解決するための第1の発明(請求項1に記載の発明)は、
調理対象物を収容する容器部材10と、容器部材10の開口部を覆う蓋部材20と、蓋部材20を容器部材10に取り付けた状態と蓋部材20を容器部材10から取り外す状態とを選択する開閉部材40とを有する圧力釜であって、
容器部材10は、調理対象物を収容でき、かつ上部が開放されて入り口を構成した容器本体16と、容器本体16の上部外周縁に円形状に一体に突出形成された鍔部材14とを有するものであり、
蓋部材20は、容器本体16の入り口と係合して、容器本体16の調理対象物収容空間12を密閉するものであり、
開閉部材40は、蓋部材20の上面所定位置と係合するリング部材42と、リング部材42に対して下向きに設けられ、かつ鍔部材14の下面と係合可能な1つ以上の固定掛け金部材44と、リング部材42に対して下向きに、かつ回動可能に設けられ、かつ鍔部材14の下面と係合可能かつ係脱可能な1つの回動掛け金部材46とを有するものである
ことを特徴とする圧力釜である。
【0012】
○第2の発明(請求項2に記載の発明)
上記の課題を解決するための第2の発明(請求項2に記載の発明)は、
容器部材10の底部外面は水平な平面であることを特徴とする請求項1に記載の圧力釜である。
○第3の発明(請求項3に記載の発明)
上記の課題を解決するための第3の発明(請求項3に記載の発明)は、
固定掛け金部材44及び回動掛け金部材46は、リング部材42に対して下向きに延び、次いで蓋部材20の中心軸線に向かって延び、さらに、上向きに延びる固定突起部材44a、46aを形成してあり、全ての掛け金部材44、46の固定突起部材44a、46aを鍔部材14の下面と係合させることによって容器本体16を密閉することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力釜である。
【0013】
○第4の発明(請求項4に記載の発明)
上記の課題を解決するための第4の発明(請求項4に記載の発明)は、
回動掛け金部材46は、軸部材48によってリング部材42に対して回動可能に結合されたものであり、かつ上向きに延び、次いで蓋部材20の中心軸線に向かって延びる操作部材46bを有するものであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の圧力釜である。
○第5の発明(請求項5に記載の発明)
上記の課題を解決するための第5の発明(請求項5に記載の発明)は、
操作部材46bの先端部に、木製のグリップ部材46b´が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の圧力釜である。
【0014】
○第6の発明(請求項6に記載の発明)
上記の課題を解決するための第6の発明(請求項6に記載の発明)は、
回動掛け金部材46は、軸部材48を支点として自身を回動させるための逃避ホーム部46cが形成されてあり、リング部材42の上面所定位置に、逃避ホーム部46cに侵入して回動掛け金部材46の回動を阻止するように、水平方向に回動可能な回動阻止部材50が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の圧力釜である。
○第7の発明(請求項7に記載の発明)
上記の課題を解決するための第7の発明(請求項7に記載の発明)は、
蓋部材20は、リング部材42を安定的に受けることができるリング状の受け用外向き突部24を有していることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の圧力釜である。
【0015】
○第8の発明(請求項8に記載の発明)
上記の課題を解決するための第8の発明(請求項8に記載の発明)は、
蓋部材20の外縁部下面は、鍔部材14の上面と等しいこう配を有していることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の圧力釜である。
○第9の発明(請求項9に記載の発明)
上記の課題を解決するための第9の発明(請求項9に記載の発明)は、
蓋部材20は、下面所定位置に、容器本体16の入り口と係合するパッキン30を有していることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の圧力釜である。
【0016】
○第10の発明(請求項10に記載の発明)
上記の課題を解決するための第10の発明(請求項10に記載の発明)は、
蓋部材20は、銑鉄、アルミニウム、石の何れかからなるものであることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載の圧力釜である。
○第11の発明(請求項11に記載の発明)
上記の課題を解決するための第11の発明(請求項11に記載の発明)は、
容器本体16が蓋部材20により密閉された状態における圧力釜の調理対象物収容空間12は、球形もしくは卵形であることを特徴とする請求項1から請求項10の何れかに記載の圧力釜である。
【0017】
○第12の発明(請求項12に記載の発明)
上記の課題を解決するための第12の発明(請求項12に記載の発明)は、
容器本体16の下部を収容し、かつ鍔部材14を支持することによって請求項1から請求項11の何れかの圧力釜を収容・支持する収容・支持部材70を有することを特徴とする圧力釜装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る圧力釜及び圧力釜装置は、上記のような特徴的構成要件から構成され、特徴的構成要件に応じた、以下のような本願発明特有の効果を奏する。
また、上記のような特徴的構成要件から構成された圧力釜及び圧力釜装置によれば、上記の課題を解決することができた。
○第1の発明の効果
第1の発明によれば、
調理対象物を収容する容器部材10と、容器部材10の開口部を覆う蓋部材20と、蓋部材20を容器部材10に取り付けた状態と蓋部材20を容器部材10から取り外す状態とを選択する開閉部材40とを有する圧力釜であって、
容器部材10は、調理対象物を収容でき、かつ上部が開放されて入り口を構成した容器本体16と、容器本体16の上部外周縁に円形状に一体に突出形成された鍔部材14とを有するものであり、
蓋部材20は、容器本体16の入り口と係合して、容器本体16の調理対象物収容空間12を密閉するものであり、
開閉部材40は、蓋部材20の上面所定位置と係合するリング部材42と、リング部材42に対して下向きに設けられ、かつ鍔部材14の下面と係合可能な1つ以上の固定掛け金部材44と、リング部材42に対して下向きに、かつ回動可能に設けられ、かつ鍔部材14の下面と係合可能かつ係脱可能な1つの回動掛け金部材46とを有するものである
という特徴的な構成要件により、
韓国の固有の銑鉄釜形状の圧力炊飯器として食堂等の厨房で容易に調理することができ、しかも、ご飯の調理等の完成の程度を直接確認することができ、しかも、簡便な操作で蓋を開放させることができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題、第2課題、第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
【0019】
○第2の発明の効果
第2の発明によれば、
容器部材10の底部外面は水平な平面であるという特徴的な構成要件により、
調理中、調理終了後において、任意の場所に簡単に設置することができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第4課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第3の発明の効果
第3の発明によれば、
固定掛け金部材44及び回動掛け金部材46は、リング部材42に対して下向きに延び、次いで蓋部材の中心軸線に向かって延び、さらに、上向きに延びる固定突起部材44a、46aを形成してあり、全ての掛け金部材44、46の固定突起部材44a、46aを鍔部材14の下面と係合させることによって容器本体16を密閉するという特徴的な構成要件により、
調理対象物収容空間を密閉して加圧状態での調理を可能にすることができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題、第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
【0020】
○第4の発明の効果
第4の発明によれば、
回動掛け金部材46は、軸部材48によってリング部材42に対して回動可能に結合されたものであり、かつ上向きに延び、次いで蓋部材20の中心軸線に向かって延びる操作部材46bを有するものであるという特徴的な構成要件により、
回動掛け金部材の操作を簡単化することができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題、第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第5の発明の効果
第5の発明によれば、
操作部材46bの先端部に、木製のグリップ部材46b´が設けられているという特徴的な構成要件により、
熱の影響を受けることなく回動掛け金部材を操作することができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題、第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
【0021】
○第6の発明の効果
第6の発明によれば、
回動掛け金部材46は、軸部材48を支点として自身を回動させるための逃避ホーム部46cが形成されてあり、リング部材42の上面所定位置に、逃避ホーム部46cに侵入して回動掛け金部材46の回動を阻止するように、水平方向に回動可能な回動阻止部材50が設けられているという特徴的な構成要件により、
意図しない場合に回動掛け金部材が鍔部材から外れてしまうという不都合を確実に阻止することができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第5課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第7の発明の効果
第7の発明によれば、
蓋部材20は、リング部材42を安定的に受けることができるリング状の受け用外向き突部24を有しているという特徴的な構成要件により、
調理対象物収容空間を密閉して加圧状態での調理を確実にすることができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
【0022】
○第8の発明の効果
第8の発明によれば、
蓋部材20の外縁部下面は、鍔部材14の上面と等しいこう配を有しているという特徴的な構成要件により、
容器部材に対する蓋部材の装着時において、両者間の空隙を小さくすることができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第9の発明の効果
第9の発明によれば、
蓋部材20は、下面所定位置に、容器本体16の入り口と係合するパッキン30を有しているという特徴的な構成要件により、
容器部材に対する蓋部材の装着時において、調理対象物収容空間を確実に密閉することができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
【0023】
○第10の発明の効果
第10の発明によれば、
蓋部材20は、銑鉄、アルミニウム、石の何れかからなるものであるという特徴的な構成要件により、
韓国の固有の銑鉄釜形状の圧力炊飯器として使用することができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第11の発明の効果
第11の発明によれば、
容器本体16が蓋部材20により密閉された状態における圧力釜の調理対象物収容空間12は、球形もしくは卵形であるという特徴的な構成要件により、
調理対象物に対する熱の伝達を全ての方向についてほぼ均一化することができる圧力釜を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第1課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
【0024】
○第12の発明の効果
第12の発明によれば、
容器本体16の下部を収容し、かつ鍔部材14を支持することによって請求項1から請求項11の何れかの圧力釜を収容・支持する収容・支持部材70を有するという特徴的な構成要件により、
圧力釜の運搬、配置を簡単化することができる圧力釜装置を提供することができた。
すなわち、本発明が解決しようとする第6課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の圧力釜の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の圧力釜から開閉部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】図1の圧力釜を分解した状態を一部切欠して示す斜視図である。
【図4】開閉部材の回動掛け金部材の一実施形態の操作を説明する斜視図である。
【図5】開閉部材の他の実施形態を示す斜視図である。
【図6】図5の開閉部材の回動掛け金部材の操作を説明する正面図である。
【図7】本発明の圧力釜装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図8】加圧調理完了後の圧力釜装置を分解した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明の圧力釜及び圧力釜装置の実施の形態を詳細に説明する。
第1の発明の圧力釜は、
調理対象物を収容する容器部材10と、容器部材10の開口部を覆う蓋部材20と、蓋部材20を容器部材10に取り付けた状態と蓋部材20を容器部材10から取り外す状態とを選択する開閉部材40とを有する圧力釜であって、
容器部材10は、調理対象物を収容でき、かつ上部が開放されて入り口を構成した容器本体16と、容器本体16の上部外周縁に円形状に一体に突出形成された鍔部材14とを有するものであり、
蓋部材20は、容器本体16の入り口と係合して、容器本体16の調理対象物収容空間12を密閉するものであり、
開閉部材40は、蓋部材20の上面所定位置と係合するリング部材42と、リング部材42に対して下向きに設けられ、かつ鍔部材14の下面と係合可能な1つ以上の固定掛け金部材44と、リング部材42に対して下向きに、かつ回動可能に設けられ、かつ鍔部材14の下面と係合可能かつ係脱可能な1つの回動掛け金部材46とを有するものである
ことを特徴としている。
【0027】
第2の発明の圧力釜は、
容器部材10の底部外面は水平な平面であることを特徴としている。
第3の発明の圧力釜は、
固定掛け金部材44及び回動掛け金部材46は、リング部材42に対して下向きに延び、次いで蓋部材20の中心軸線に向かって延び、さらに、上向きに延びる固定突起部材44a、46aを形成してあり、全ての掛け金部材44、46の固定突起部材44a、46aを鍔部材14の下面と係合させることによって容器本体16を密閉することを特徴としている。
第4の発明の圧力釜は、
回動掛け金部材46は、軸部材48によってリング部材42に対して回動可能に結合されたものであり、かつ上向きに延び、次いで蓋部材20の中心軸線に向かって延びる操作部材46bを有するものであることを特徴としている。
【0028】
第5の発明の圧力釜は、
操作部材46bの先端部に、木製のグリップ部材46b´が設けられていることを特徴としている。
第6の発明の圧力釜は、
回動掛け金部材46は、軸部材48を支点として自身を回動させるための逃避ホーム部46cが形成されてあり、リング部材42の上面所定位置に、逃避ホーム部46cに侵入して回動掛け金部材46の回動を阻止するように、水平方向に回動可能な回動阻止部材50が設けられていることを特徴としている。
第7の発明の圧力釜は、
蓋部材20は、リング部材42を安定的に受けることができるリング状の受け用外向き突部24を有していることを特徴としている。
【0029】
第8の発明の圧力釜は、
蓋部材20の外縁部下面は、鍔部材14の上面と等しいこう配を有していることを特徴としている。
第9の発明の圧力釜は、
蓋部材20は、下面所定位置に、容器本体16の入り口と係合するパッキン30を有していることを特徴としている。
第10の発明の圧力釜は、
蓋部材20は、銑鉄、アルミニウム、石の何れかからなるものであることを特徴としている。
第11の発明の圧力釜は、
容器本体16が蓋部材20により密閉された状態における圧力釜の調理対象物収容空間12は、球形もしくは卵形であることを特徴としている。
第12の発明の圧力釜装置は、
容器本体16の下部を収容し、かつ鍔部材14を支持することによって請求項1から請求項11の何れかの圧力釜を収容・支持する収容・支持部材70を有することを特徴としている。
【0030】
[図1]は、本発明の圧力釜の一実施形態を示す斜視図である。
[図2]は、図1の圧力釜から開閉部材を取り外した状態を示す斜視図である。
[図3]は、図1の圧力釜を分解した状態を一部切欠して示す斜視図である。
[図4]は、開閉部材の回動掛け金部材の一実施形態の操作を説明する斜視図である。
[図5]は、開閉部材の他の実施形態を示す斜視図である。
[図6]は、図5の開閉部材の回動掛け金部材の操作を説明する正面図である。
[図7]は、本発明の圧力釜装置の一実施形態を示す斜視図である。
[図8]は、加圧調理完了後の圧力釜装置を分解した状態を示す斜視図である。
これらの図を通して、機能的に等しい構成部分や、類似の部分には、同じ符号を付与する。
【0031】
一実施形態の圧力釜は、調理対象物を収容する容器部材10と、容器部材10の開口部を覆う蓋部材20と、蓋部材20を容器部材10に取り付けた状態と蓋部材20を容器部材10から取り外す状態とを選択する開閉部材40とを有している。そして、容器部材10、及び蓋部材20は、銑鉄からなるものである。ただし、アルミニウムからなるものであってもよく、石からなるものであってもよい。また、開閉部材40は、例えば、鋼材からなるものである。ただし、銑鉄、又はアルミニウムからなるものであってもよい。
この圧力釜は、例えば、米を調理対象物として用い、ガス等を熱源として利用することにより、加熱される。
【0032】
容器部材10は、上向きに開口された調理対象物収容空間12を有する容器本体16と、容器本体16の上部寄り所定位置の外周縁から外向きに延びるリング状の(円形の形をなす)鍔部材14とを有している。
また、容器本体16の先端(上端縁)12aは緩い曲線状に形成されている。鍔部材14は、その上面を緩やかな下向きこう配面に形成してある。ただし、水平面に形成してあってもよい。
さらに、鍔部材14を基準としてその下部に位置する容器本体16の部分は、ほぼ半球状外面を有している。
さらにまた、容器部材10は、食卓や、キッチンの調理台等に安定良く置くことができるようにするために、容器本体16の下部外面を平坦面に形成してあることが好ましい。
【0033】
蓋部材20は、全体が平面視で円形形状を有し、かつ中央部が上方に膨出してなるものであり、鍔部材14の外径と等しい外径を有していることが好ましい。また、外周寄り所定位置(好ましくは、容器部材10に取り付けられた状態において、容器本体16の先端12aに対応する位置であることが好ましい)の上面には、開閉部材40のリング部材42を安定に受けることができる膨出部(トゥントック)24が形成されている。
そして、膨出部24よりも外方に位置する周縁部分の下面は、鍔部材14に密着状態で重なるように、鍔部材14の上面と同じ傾斜角度の傾斜面に形成されている。また、膨出部24に対応する位置における、蓋部材20の下面には、容器本体16の先端12aと係合することによって、調理対象物収容空間12を気密状態に保持するパッキン30が設けられている。このパッキン30は、ウレタンゴム、合成樹脂などからなるものである。ただし、加熱調理による温度上昇に耐えうる材質であることが必要である。
【0034】
このようにして容器部材10に対して蓋部材20を取り付けることによって気密状態に保持される調理対象物収容空間12は、容器部材10の各方向から熱が伝わるように、かつほぼ均一に熱が伝わるように、球形、又は卵形であることが好ましい。ただし、これら以外の形状であってもよいことはもちろんである。
また、蓋部材20の所定位置には、調理対象物収容空間12の圧力(蒸気圧)を所定圧力に維持するための調圧弁26と、調理対象物収容空間12の圧力が異常昇圧した場合に、この圧力を逃がすための安全弁28とが設けられている。
なお、調圧弁26及び安全弁28の構成は、従来公知であるから、詳細な説明を省略する。
【0035】
上記のように、容器部材10に対して蓋部材20を取り付けることにより密閉された調理対象物収容空間12に高圧の蒸気圧を発生させることによって、調理対象物の調理を達成することができる。このように蒸気圧を発生させることは圧力釜に特有の作用であるが、蒸気圧を所定の圧力に維持するためには、調理対象物収容空間12を密閉させた状態で調圧弁26を動作させることが必要であり、蒸気圧が異常昇圧した場合に、圧力釜の破損を防止するためには、調理対象物収容空間12を密閉させた状態で安全弁28を動作させることが必要である。
容器部材10に対して蓋部材20を取り付けることにより密閉された調理対象物収容空間12を実現し、また必要に応じて蓋部材20を容器部材10から取り外すことができるようにするために、開閉部材40が設けられている。
【0036】
開閉部材40は、蓋部材20に安着された後、容器部材10の鍔部材14と圧迫状に係合することによって、蓋部材20を容器部材10に圧接状態で取り付けることができるものであればよい。
次いで、開閉部材40の具体例を説明する。
開閉部材40は、蓋部材20の外面22の膨出部24に安着されるリング部材42と、リング部材42から下向きに不動状に設けられた2つの固定掛け金部材44と、リング部材42から下向きに回動可能に設けられた1つの回動掛け金部材46とを有している。ただし、固定掛け金部材44の数は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0037】
リング部材42は膨出部24に安着されるように、円形のリング状に形成され、かつ120°毎に所定長さの内向き突出部が形成されており、膨出部24に対する安着を確実にしている。ただし、この形状に限定されるものではなく、膨出部24に安着できる任意の形状にすることが可能である。
リング部材42は、固定掛け金部材44を不動状に設けるための第1取り付け台座、及び回動掛け金部材46を回動可能に設けるための第2取り付け台座を有している。
固定掛け金部材44は、第1取り付け台座から下向きに延び、次いで蓋部材20の中心軸線に向かって延び、さらに、その内端部に上向きに延びる固定突起部材44aを形成してなるものである。この固定突起部材44aは、容器部材10の鍔部材14の下面と係合するものである。
【0038】
回動掛け金部材46は、第2取り付け台座に対して軸部材(ヒンジピン)48によって回動可能に結合されていると共に、この結合部から下向きに延び、次いで蓋部材20の中心軸線に向かって延び、さらに、その内端部に上向きに延びる固定突起部材46aを形成してなるものである。回動掛け金部材46は、また、結合部から上向きに延び、次いで蓋部材20の中心軸線に向かって延びることによって、取手部材46bを形成してなり、取手部材46bの先端部に、熱による負傷のおそれを未然に防止するための、木製のグリップ部材46b´が設けられている。ただし、木製のグリップ部材46b´を省略することが可能である。
また、軸部材48によって結合されるリング部材42の第2取り付け台座と回動掛け金部材46には、回動掛け金部材46を回動させるための逃避ホーム42c、46cが形成されている。
【0039】
回動掛け金部材46の逃避ホーム46cを規定するための1対の突出部材(マガムトック)46c´が設けられて、何れかの突出部材46c´がリング部材42の第2取り付け台座の上面または下面に係合することによって回動掛け金部材46の回動を規制する。
また、リング部材42の第2取り付け台座の上面所定位置には、軸部材(ヒンジピン)52により水平方向に回動可能に引っ掛けポール部材50が設けられて、この引っ掛けポール部材50が逃避ホーム46cに進入することによって、上側の突出部材46c´がリング部材42の第2取り付け台座から離れた状態を保持し続けることができる。
【0040】
上記の構成の圧力釜の作用は次の通りである。
固定掛け金部材44がリング部材に対して不動状に設けられているので、固定掛け金部材44を容器部材10の鍔部材14の下面に係合させるために、回動掛け金部材46を回動させて、容器部材10の鍔部材14の外端縁と回動掛け金部材46の固定突起部材46aとの間に所定の余裕間隔を形成する。
この状態においては、この余裕間隔の分だけ、開閉部材40を自由に傾けることができると共に、移動させることができ、固定掛け金部材44の固定突起部材44aを容器部材10の鍔部材14の下面に簡単に係合させることができる。
【0041】
次いで、開閉部材40を、回動掛け金部材46の側に水平に移動させ、この状態で、回動掛け金部材46を逆方向に回動させて、回動掛け金部材46の固定突起部材46aを容器部材10の鍔部材14の下面に係合させることができる。
そして、引っ掛けポール部材50を水平方向に回動させて逃避ホーム46cに進入させることによって、回動掛け金部材46の上側の突出部材46c´がリング部材42の第2取り付け台座から離れた状態(回動掛け金部材46の固定突起部材46aを容器部材10の鍔部材14の下面に係合させた状態)を保持し続けることができる(図4中(A)参照)。
この状態においては、蓋部材20の下面に設けられたパッキン30が、容器本体16の先端12aと係合することによって、調理対象物収容空間12を気密状態に保持する。
【0042】
したがって、調理対象物収容空間12に米及び水等の調理対象物が収容され、かつガスの燃焼等によって加熱された場合には、調理対象物収容空間12を気密状態に保持していることと相俟って、調理対象物を加圧状態で調理することができる。すなわち、調理のための所要時間を大幅に短縮することができる。
調理対象物の加圧状態での調理が終了した後は、先ず、容器部材10及び/又は蓋部材20を冷却することによって、調理対象物収容空間12の内部圧力を低下させる。
そして、引っ掛けポール部材50を逆方向に回動させて逃避ホーム46cから退避させ、回動掛け金部材46を回動可能な状態にする(図4中(B)参照)。
この状態において、回動掛け金部材46を回動させて、回動掛け金部材46の固定突起部材46aを容器部材10の鍔部材14の下面から係脱させ(図4中(C)参照)、次いで、開閉部材40を、固定掛け金部材44の側に水平に移動させ、その後、固定掛け金部材44の固定突起部材44aを容器部材10の鍔部材14の下面から係脱させる。
【0043】
このようにして、回動掛け金部材46の固定突起部材46a及び固定掛け金部材44の固定突起部材44aを容器部材10の鍔部材14の下面から係脱させれば、開閉部材40を簡単に取り外すことができる。
この場合においても、容器部材10の底面が平坦面であるから、任意の箇所に安定性よく載置することができる。そして、蓋部材20を取り外すことによって、調理対象物収容空間12から調理済みの食物を簡単に取り出すことができる。
【0044】
図5は開閉部材40の他の実施形態を示す斜視図である。
この開閉部材40が上記の開閉部材40と異なる点は、引っ掛けポール部材50に代えて、固定ピン部材60を採用した点のみである。
この固定ピン部材60は、回動掛け金部材46の所定位置に水平方向に延びるように取り付けられた円筒状の収容部材62に対して一方の端部が出し入れされるように設けられたものである。
そして、固定ピン部材60の他方の端部に対して、操作レバー部材64がヒンジ結合により回動可能に連結されている。また、固定ピン部材60は、一方の端部が収容部材62から突出する方向に付勢されている。換言すれば、収容部材62には、固定ピン部材60が上記の方向に動作されるように付勢部材(ダンシングチェ)(図示せず)が設けられている。さらに、操作レバー部材64は、固定ピン部材60の一方の端部を収容部材62から、さらに回動掛け金部材46から突出させる状態(図6中(A)参照)と、固定ピン部材60の一方の端部を回動掛け金部材46から突出しないように収容部材62に引き込む状態(図6中(B)参照)とを選択できるように、基端部の形状が設定されている。
【0045】
すなわち、最も安定した状態(図6中(A)参照)において、操作レバー部材64の、収容部材62に接する面とヒンジ結合部との距離が短くなり、操作レバー部材64を90度回動させた状態(図6中(B)参照)において、操作レバー部材64の、収容部材62に接する面(作動突起部)64aとヒンジ結合部との距離が長くなるように、操作レバー部材64の基端部の形状が設定されている。
また、回動掛け金部材46に対する収容部材62の取り付け位置は、回動掛け金部材46の下側の突出部材46c´がリング部材42の第2取り付け台座の下面に係合した状態において、突出した固定ピン部材60がリング部材42の第2取り付け台座の下面に係合するように設定されている。
【0046】
なお、収容部材62の回動掛け金部材46に対する取り付けは、溶接等により達成されていてもよい。ただし、収容部材62を、回動掛け金部材46を水平方向に貫通させることにより達成されていてもよい。
この実施形態を採用した場合には、操作レバー部材64を回動させて固定ピン部材60を出入りさせることによって、引っ掛けポール部材50と同様の作用を達成することができる。
【0047】
図7は本発明の圧力釜装置の一実施形態を示す斜視図であり、図8は加圧調理完了後の圧力釜装置を分解した状態を示す斜視図である。
この圧力釜装置は、上記の構成の圧力釜と、この圧力釜を支持する収容・支持部材70とを有している。また、蓋部材20に代えて用いられる覆い部材80を有している。
収容・支持部材70は、六角筒形状を有するものであり、その内径及び高さは、容器部材10の鍔部材14が収容・支持部材70の水平上面72により支持された状態において、容器部材10の容器本体16を収容できるサイズに設定されている。すなわち、収容・支持部材70の内部空間が収容部78になっている。ただし、収容・支持部材70の内部空間は、上下に開放されていてもよいが、上方のみに開放され、底面部材74は容器本体16と係合できる上面形状及び水平な下面を有する形状にされていてもよい。
【0048】
そして、収容・支持部材70の上面所定位置には、鍔部材14よりも下方に位置する固定掛け金部材44の部分を収容することができる第1凹所と、鍔部材14よりも下方に位置する回動掛け金部材46の部分を収容することができる第2凹所とを有している。
また、収容・支持部材70の6つの外面76のうち、互いに反対側に位置する1対の外面76の中央部に、水平方向に延びるグリップ用凹所を有している。
【0049】
上記の構成の圧力釜装置の作用は次のとおりである。
加圧状態での加熱調理が完了した場合には、木製のグリップ部材46b´を把持した状態で、圧力釜を収容・支持部材70に支持させる。すなわち、容器部材10の鍔部材14を収容・支持部材70の水平上面72に支持させ、しかも、固定掛け金部材44を第1凹所に、回動掛け金部材46を第2凹所に、それぞれ収容させる(図7参照)。
この状態において、引っ掛けポール部材50を回動させて逃避ホーム46cから退避させ、回動掛け金部材46を回動させて、回動掛け金部材46の固定突起部材46aを容器部材10の鍔部材14の下面から係脱させ、開閉部材40を、固定掛け金部材44の側に水平に移動させ、その後、固定掛け金部材44の固定突起部材44aを容器部材10の鍔部材14の下面から係脱させて、開閉部材40を取り外す。もちろん、開閉部材40の取り外しのための操作を行う前には、圧力釜を十分に冷却し、内部圧力を低下させておくことが必要である。
【0050】
開閉部材40を取り外した後は、蓋部材20を容器部材10から取り外し、蓋部材20に代えて軽量の覆い部材80を取り付けることによって、調理済みの食物を汚れから保護することができる。また、軽量の覆い部材80を取り外すことによって、調理対象物収容空間12から調理済みの食物を簡単に取り出すことができる。
さらに、グリップ用凹所を利用することによって、圧力釜を収容・支持部材70と共に簡単に運搬することができ、しかも、所望の位置に簡単に配置することができる。
本発明は、その精神又は主な特徴から逸脱することなく、他の種々の形態で実施することができる。
したがって、前記の実施形態は、全ての点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。
また、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
【符号の説明】
【0051】
10 容器部材
12 調理対象物収容空間
12a 先端(上端縁)
14 鍔部材
16 容器本体
20 蓋部材
22 外面
24 膨出部(トゥントック)
26 調圧弁
28 安全弁
30 パッキン
40 開閉部材
42 リング部材
42c 逃避ホーム
44 固定掛け金部材
44a 固定突起部材
46 回動掛け金部材
46a 固定突起部材
46b 取手部材
46b´ 木製のグリップ部材
46c 逃避ホーム
46c´ 突出部材(マガムトック)
48 軸部材(ヒンジピン)
50 引っ掛けポール部材
52 軸部材(ヒンジピン)
60 固定ピン部材
62 収容部材
64 操作レバー部材
64a 面(作動突起部)
70 収容・支持部材
72 水平上面
74 底面部材
76 外面
78 収容空間
80 覆い部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理対象物を収容する容器部材(10)と、容器部材(10)の開口部を覆う蓋部材(20)と、蓋部材(20)を容器部材(10)に取り付けた状態と蓋部材(20)を容器部材(10)から取り外す状態とを選択する開閉部材(40)とを有する圧力釜であって、
容器部材(10)は、調理対象物を収容でき、かつ上部が開放されて入り口を構成した容器本体(16)と、容器本体(16)の上部外周縁に円形状に一体に突出形成された鍔部材(14)とを有するものであり、
蓋部材(20)は、容器本体(16)の入り口と係合して、容器本体(16)の調理対象物収容空間(12)を密閉するものであり、
開閉部材(40)は、蓋部材(20)の上面所定位置と係合するリング部材(42)と、リング部材(42)に対して下向きに設けられ、かつ鍔部材(14)の下面と係合可能な1つ以上の固定掛け金部材(44)と、リング部材(42)に対して下向きに、かつ回動可能に設けられ、かつ鍔部材(14)の下面と係合可能かつ係脱可能な1つの回動掛け金部材(46)とを有するものである
ことを特徴とする圧力釜。
【請求項2】
容器部材(10)の底部外面は水平な平面であることを特徴とする請求項1に記載の圧力釜。
【請求項3】
固定掛け金部材(44)及び回動掛け金部材(46)は、リング部材(42)に対して下向きに延び、次いで蓋部材(20)の中心軸線に向かって延び、さらに、上向きに延びる固定突起部材(44a)(46a)を形成してあり、全ての掛け金部材(44)(46)の固定突起部材(44a)(46a)を鍔部材(14)の下面と係合させることによって容器本体(16)を密閉することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力釜。
【請求項4】
回動掛け金部材(46)は、軸部材(48)によってリング部材(42)に対して回動可能に結合されたものであり、かつ上向きに延び、次いで蓋部材(20)の中心軸線に向かって延びる操作部材(46b)を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の圧力釜。
【請求項5】
操作部材(46b)の先端部に、木製のグリップ部材(46b´)が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の圧力釜。
【請求項6】
回動掛け金部材(46)は、軸部材(48)を支点として自身を回動させるための逃避ホーム部(46c)が形成されてあり、リング部材(42)の上面所定位置に、逃避ホーム部(46c)に侵入して回動掛け金部材(46)の回動を阻止するように、水平方向に回動可能な回動阻止部材(50)が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の圧力釜。
【請求項7】
蓋部材(20)は、リング部材(42)を安定的に受けることができるリング状の受け用外向き突部(24)を有していることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の圧力釜。
【請求項8】
蓋部材(20)の外縁部下面は、鍔部材(14)の上面と等しいこう配を有していることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の圧力釜。
【請求項9】
蓋部材(20)は、下面所定位置に、容器本体(16)の入り口と係合するパッキン(30)を有していることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の圧力釜。
【請求項10】
蓋部材(20)は、銑鉄、アルミニウム、石の何れかからなるものであることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載の圧力釜。
【請求項11】
容器本体(16)が蓋部材(20)により密閉された状態における圧力釜の調理対象物収容空間(12)は、球形もしくは卵形であることを特徴とする請求項1から請求項10の何れかに記載の圧力釜。
【請求項12】
容器本体(16)の下部を収容し、かつ鍔部材(14)を支持することによって請求項1から請求項11の何れかの圧力釜を収容・支持する収容・支持部材(70)を有することを特徴とする圧力釜装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−55991(P2011−55991A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207879(P2009−207879)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(509174772)有限会社フードコアジャパン (1)
【Fターム(参考)】