説明

圧着端子、圧着端子付き平形ケーブル、圧着端子付き平形ケーブルの製造に用いられる圧着装置

【課題】平形ケーブルの平形導体と圧着端子の導体圧着部との接合部において、平形ケーブルが屈曲するのを防止することができる圧着端子、圧着端子付き平形ケーブルを提供すること。
【解決手段】平形導体32に絶縁性の外皮33を被覆してなる平形ケーブル30の端末部に接続される圧着端子1において、外皮33の皮剥ぎによって所定長さ露出された平形導体32の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの導体圧着部3と、皮剥ぎされた外皮33の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの外皮圧着部4とが所定長さで離間するように導体圧着部3と外皮圧着部4のそれぞれの底板3b,4b同士が連結部5を介して一体的に連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平形導体を有する平形ケーブルの端部に接続される圧着端子、圧着端子付き平形ケーブル、圧着端子付き平形ケーブルの製造に用いられる圧着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ハイブリット自動車や燃料電池自動車などの電気自動車では、車載される電動機などへの電源供給に用いられる電力ケーブル(パワーケーブル)として、丸形ケーブルが用いられているが、近年、この丸形ケーブルよりも放熱性に優れる平形ケーブルをこのような電力ケーブルとして用いることが検討されている。平形ケーブルは、図5に示されるように、複数の撚線導体31を並列に並べた構成を有した平形導体32の外周を絶縁性の外皮33で被覆した横断面長円形のケーブルである。
【0003】
このような平形ケーブル30の端末部に接続される圧着端子としては、同じく図5に示されるようなものが用いられている。図示されるように、圧着端子20は、各種電気装置等の被接続部への接続部分としての端子部21と、平形ケーブル30の平形導体32への接続部分としての導体圧着部22を備えている。
【0004】
導体圧着部22は、いわゆるクローズドバレルタイプと呼ばれる形状を有しており、この場合、接続対象である平形導体32の形状に合わせて横断面長円形状に形成されている。このような圧着端子20に平形ケーブル30を接続する際には、平形ケーブル30の外皮33を所定長さ皮剥ぎして露出された平形導体32を導体圧着部22の内側に挿入して、図示しない圧着装置で導体圧着部22を圧縮することで平形導体32と圧着端子20が圧着接続されるようになっている。
【0005】
より具体的には、導体圧着部22の上部を図示しない圧着装置の押部で押圧することで、図6の外観斜視図および図7の断面図に示されるように、導体圧着部22の上部にその上部の一部が下方に凹んだ圧縮凹部22aが形成されて、この圧縮凹部22aが内部の平形導体32の上面に食い込むことで、導体圧着部22と平形導体32が導通接続されている。
【0006】
一方、端子部21を各種電気装置等に接続する際には、リング状の端子部21に形成された貫通孔21aにボルト等の締結手段を通し、その締結手段を各種電気装置等の被接続部に締め付け固定する。これにより、平形ケーブル30と各種電気装置等が圧着端子20を介して接続されることになる。尚、本発明に関連する先行技術文献として下記特許文献が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平5−174891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、平形ケーブル30に例えば600Vの高電圧が印加されて120Aの高電流が流されるような状況で、電気自動車の走行中におけるような連続した振動が加えられると、平形ケーブル30は、導体圧着部22と平形導体32との接合部において屈曲することになり、導体圧着部22内で平形導体32の一部が断線し始め、図8に示されるように最後には完全に平形導体32が断線してしまう場合があった。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、平形ケーブルの平形導体と圧着端子の導体圧着部との接合部において、平形ケーブルが屈曲するのを防止することができる圧着端子、圧着端子付き平形ケーブル、圧着端子付き平形ケーブルの製造に用いられる圧着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため本発明は、平形導体に絶縁性の外皮を被覆してなる平形ケーブルの端末部に接続される圧着端子であって、前記外皮の皮剥ぎによって所定長さ露出された前記平形導体の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの導体圧着部と、皮剥ぎされた前記外皮の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの外皮圧着部とが所定長さで離間するように該導体圧着部と該外皮圧着部のそれぞれの底板同士が連結部を介して一体的に連結されていることを要旨とするものである。
【0011】
この場合、前記導体圧着部と前記外皮圧着部との間に形成される開口部から圧着後の前記平形導体と前記外皮が視認可能になっている構成にすると良い。
【0012】
また、本発明に係る圧着端子付き平形ケーブルは、平形導体に絶縁性の外皮を被覆してなる平形ケーブルと、前記圧着端子を備え、前記外皮の皮剥ぎによって所定長さ露出された前記平形導体の端末部に前記導体圧着部が圧着されると共に、皮剥ぎされた前記外皮の端末部に前記外皮圧着部が圧着されていることを要旨とするものである。
【0013】
更に、本発明は、前記圧着端子付き平形ケーブルの製造に用いられる圧着装置であって、前記導体圧着部の底板が載置される第1の台部と、該第1の台部の上方に配置されて前記導体圧着部の上部を下方に押圧可能な第1の押部と、前記外皮圧着部の底板が載置される第2の台部と、該第2の台部の上方に配置されて前記外皮圧着部の上部を下方に押圧可能な第2の押部とを備え、前記第1の台部と前記第2の台部の間には、前記第1の押部および前記第2の押部による前記導体圧着部および前記外皮圧着部への同時押圧の際に、前記導体圧着部の底板と前記外皮圧着部の底板を連結する連結部が、下方へ膨らむことを許容する凹部が形成されていることを要旨とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る圧着端子および圧着端子付き平形ケーブルによれば、平形ケーブルの外皮の皮剥ぎによって所定長さ露出された平形導体の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの導体圧着部と、皮剥ぎされた外皮の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの外皮圧着部を備えると共に、それら導体圧着部と外皮圧着部が所定長さで離間するように導体圧着部の底板と外皮圧着部の底板が連結部を介して連結された圧着端子によって、平形ケーブルの平形導体にその圧着端子の導体圧着部が圧着されていると共に、平形ケーブルの外皮にその圧着端子の外皮圧着部が圧着されているので、平形ケーブルに振動が加えられても、平形導体と導体圧着部の接合部に屈曲が発生せず、平形導体が断線してしまうことが防止されている。
【0015】
また、導体圧着部と外皮圧着部のそれぞれの底板が連結部を介して連結されている構成、つまり導体圧着部と外皮圧着部がそれぞれ独立されている構成になっているので、導体圧着部と外皮圧着部の圧着加工において加えられる各々の圧縮力を変えることができる。すなわち、導体圧着部と外皮圧着部にそれぞれ加えられる圧縮力を個別に設定することが可能であるので、導体圧着部に適した圧縮力と外皮圧着部に適した圧縮力にそれぞれ設定することができる。
【0016】
更に、前記導体圧着部と前記外皮圧着部との間に形成される開口部から圧着後の前記平形導体と前記外皮が視認可能になっている構成によれば、平形ケーブルの外皮が圧着端子の導体圧着部内に噛み込んでしまう不良を容易に確認することができる。
【0017】
更に、このような圧着端子付き平形ケーブルの製造に用いられる圧着装置によれば、導体圧着部の底板が載置される第1の台部と、該第1の台部の上方に配置されて導体圧着部の上部を下方に押圧可能な第1の押部と、外皮圧着部の底板が載置される第2の台部と、該第2の台部の上方に配置されて外皮圧着部の上部を下方に押圧可能な第2の押部とを備え、第1の台部と前記第2の台部の間には、第1の押部および前記第2の押部による導体圧着部および外皮圧着部への同時押圧の際に、導体圧着部の底板と前記外皮圧着部の底板を連結する連結部が、下方へ膨らむことを許容する凹部が形成されているので、第1の押部と第2の押部による圧着端子の導体圧着部と外皮圧着部の同時圧着を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る圧着端子と平形ケーブルを示した外観斜視図である。
【図2】図1の圧着端子の圧着加工後の状態(すなわち、本発明の実施形態に係る圧着端子付き平形ケーブル)を示した外観斜視図である。
【図3】図2の縦断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る圧着端子付き平形ケーブルの製造に用いられる圧着装置の概略構成を示した断面図である。
【図5】従来用いられてきた圧着端子と平形ケーブルを示した外観斜視図である。
【図6】図5の圧着端子の圧着加工後の状態を示した外観斜視図である。
【図7】図6の縦断面図である。
【図8】図7の平形導体が断線した状態を示した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の説明においては、圧着端子の端子部側を前方、その反対側を後方として説明する。図1および図2においては、左上側が前方および右下側が後方となり、図3および図4においては左側が前方および右側が後方となる。
【0020】
図1に示されるように、本発明に係る圧着端子1は、前方から順に端子部2、導体圧着部3、外皮圧着部4を備えており、金属板の打ち抜き加工および折り曲げ加工等によって図示されるような形状に成形されている。
【0021】
このような圧着端子1がその端末部に接続される平形ケーブル30は、複数の撚線導体31を並列に並べた構成を有した平形導体32と、この平形導体32の外周に被覆される絶縁性の樹脂からなる外皮33とを備えた横断面長円形のケーブルである。図示されるように平形ケーブル30は、予め外皮33の皮剥ぎによって内部の平形導体32が所定長さで露出されている。
【0022】
圧着端子1の端子部2は、リング形状を有しており、中央に開口された貫通孔2aにボルト等の締結手段を通し、その締結手段を各種電気装置等の被接続部に締め付け固定することが可能になっている。
【0023】
この端子部2から後方に延設された導体圧着部3は、平形ケーブル30の平形導体32の形状に合わせるように横断面長円形状に形成されたクローズドバレルタイプの圧着部であり、その内部は平形導体32を挿入可能な大きさを有している。この場合、導体圧着部3は、その上部が銀のろう付け3aによって長手方向に接合されている。
【0024】
また、導体圧着部3の後方には、外皮圧着部4が設けられている。この外皮圧着部4も、平形ケーブル30の外皮33の形状に合わせるように横断面長円形状に形成されたクローズドバレルタイプの圧着部であり、その内部は平形ケーブル30の外皮33を挿入可能な大きさを有している。この場合も、外皮圧着部4は、その上部が銀のろう付け4aによって長手方向に接合されている。
【0025】
外皮圧着部4の底板4bは、導体圧着部3の底板3bと連結部5を介して一体的になるように連結されている。連結部5は、導体圧着部3の底板3bと外皮圧着部4の底板4bとを連結すると共に、導体圧着部3の円弧状形状を有した左右の側板の下方部と外皮圧着部4の円弧状を有した左右の側板の下方部とを連結する横断面略U字形状を有している。
【0026】
この場合、連結部5の上方において、導体圧着部3の後端3cと外皮圧着部4の前端4cは所定長さで離間するように配置されており、それら導体圧着部3の後端3cと外皮圧着部4の前端4cとの間には、スリット状に開口した開口部6が形成されている。
【0027】
図2および図3に示されるように、圧着加工の際に導体圧着部3の上部には、その上部の一部を押圧することにより下方に凹んだ略四角形の圧縮凹部3dが形成されて、この圧縮凹部3dが導体圧着部3内の平形導体32の上面に食い込むことで導体圧着部3と平形導体32が導通接続されることになっている。また、同様に外皮圧着部4の上部には、その上部の一部を押圧することにより下方に凹んだ略四角形の圧縮凹部4dが形成されて、この圧縮凹部4dが外皮圧着部4内の外皮33の上面に食い込むことで外皮圧着部4と外皮33が固着されることになっている。これにより図2および図3に示されるような圧着端子付き平形ケーブル8が得られるようになっている。
【0028】
このような圧着端子付き平形ケーブル8においては、その導体圧着部3と外皮圧着部4との間の開口部6内では、外皮33の端面33aとその端面33aから前方に突出した平形導体32の双方が視認可能になっている。したがって、外皮33の端面33aが導体圧着部3内に臨んだ状態で圧着されることによって、導体圧着部3内に外皮33が噛み込んでしまう不良を容易に確認できるようになっている。
【0029】
図4は、上述した圧着端子付き平形ケーブル8の製造に用いられる圧着装置10の概略構成を示している。図示されるように圧着装置10は、圧着端子1の導体圧着部3の底板3bが載置される第1の台部11と、この第1の台部11の上方に配置された第1の押部12を備えている。また、圧着装置10は、圧着端子1の外皮圧着部4の底板4bが載置される第2の台部13と、この第2の台部13の上方に配置された第2の押部14を備えている。
【0030】
この場合、第1の台部11と第2の台部13はそれぞれ前後になるように配置されると共に、同じく第1の押部12と第2の押部14はそれぞれ前後になるように配置されており、圧着端子1の導体圧着部3と外皮圧着部4のそれぞれの圧着を同時に行うことが可能になっている。
【0031】
第1の押部12と第2の押部14は図示しない昇降動可能な加圧手段に連結されており、この加圧手段の動作によって、第1の押部12と第2の押部14が下降されて、導体圧着部3の上部と外皮圧着部4の上部がそれぞれ押圧されると、圧縮凹部3dと圧縮凹部4dをそれぞれ形成しつつ導体圧着部3と外皮圧着部4をそれぞれ上下方向に圧縮することが可能になっている。
【0032】
このような導体圧着部3と外皮圧着部4の圧縮の際には、導体圧着部3の底板3bと外皮圧着部4の底板4bとを連結する連結部5近傍が、図中の2点鎖線で示されるように下方へ膨らむ場合があるが、第1の台部11と第2の台部13との間には、それら第1の台部11と第2の台部13のそれぞれの上面位置よりも下方に凹んだ凹部15が形成されており、この凹部15が連結部5近傍の下方への撓みを許容する空間として機能するようになっている。これにより導体圧着部3と外皮圧着部4の同時圧着を良好に行うことが可能になっている。
【0033】
尚、図示されるように第1の押部12と第2の押部14は、前後に独立して設けられているので、図中の第2の押部14に一点鎖線で示されるように、第2の押部14の高さを調節することが可能になっている。このように第2の押部14の高さを第1の押部12の高さに対して変更(調節)可能とすることで、平形導体32の厚さや外皮33の肉厚が異なる種々なる平形ケーブル30に対応することができるようになっている。
【0034】
以上説明した本発明に係る圧着端子1および圧着端子付き平形ケーブル8によれば、平形ケーブル30の外皮33の皮剥ぎによって所定長さ露出された平形導体32の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの導体圧着部3と、皮剥ぎされた外皮33の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの外皮圧着部4とが所定長さで離間するように該導体圧着部3と該外皮圧着部4の底板3b,4b同士が連結部5を介して一体的に連結された構成を有する圧着端子1によって、平形ケーブル30の平形導体32にその圧着端子1の導体圧着部3が圧着されていると共に、平形ケーブル30の外皮33にその圧着端子1の外皮圧着部4が圧着されているので、平形ケーブル30に振動が加えられても、平形導体32と導体圧着部3の接合部に屈曲が発生せず、平形導体32が断線してしまうことが防止されている。
【0035】
また、導体圧着部3と外皮圧着部4のそれぞれの底板3b,4bが連結部5を介して連結されている構成、つまり導体圧着部3と外皮圧着部4がそれぞれ独立されている構成なので、導体圧着部3と外皮圧着部4のそれぞれへの圧着加工において加えられる各々の圧縮力を変えることができ、導体圧着部3と外皮圧着部4に加えられる圧縮力を個別に設定することが可能である。すなわち、導体圧着部3と外皮圧着部4に加えられるそれぞれの圧縮力を個別に設定することが可能となっているので、導体圧着部3に適した圧縮力と外皮圧着部4に適した圧縮力にそれぞれ設定することができる。
【0036】
更に、導体圧着部3と外皮圧着部4との間に形成される開口部6から圧着後の平形導体32と外皮33が視認可能になっているので、平形ケーブル30の外皮33が圧着端子1の導体圧着部3内に噛み込んでしまう不良を容易に確認することができる。
【0037】
更に、このような圧着端子付き平形ケーブル8の製造に用いられる圧着装置10によれば、導体圧着部3の底板3bが載置される第1の台部11と、その第1の台部11の上方に配置されて導体圧着部3の上部を下方に押圧可能な第1の押部12と、外皮圧着部4の底板4bが載置される第2の台部13と、その第2の台部13の上方に配置されて外皮圧着部4の上部を下方に押圧可能な第2の押部14とを備え、第1の台部11と第2の台部13の間には、第1の押部12および第2の押部14による導体圧着部3および外皮圧着部4への同時押圧の際に、導体圧着部3の底板3bと外皮圧着部4の底板4bを連結する連結部5近傍が、下方へ膨らむことを許容する凹部15が形成されているので、第1の押部12と第2の押部14による圧着端子1の導体圧着部3と外皮圧着部4の同時圧着を良好に行うことができる。
【0038】
以上、本発明に係る圧着端子、圧着端子付き平形ケーブル、圧着端子付き平形ケーブルの製造に用いられる圧着装置の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、上述した圧着端子の端子部として、ボルト等の締結手段が挿入される貫通孔を有したリング形状のものを示したが、このような圧着端子の端子部としてはU字形状のものなど種々なる形状が適用でき、上述した実施の形態には限定されない。また、平形ケーブルの平形導体として、撚線導体を並列に並べた構成のものを示したが、銅板などの金属板を積層した平形導体を有する平形ケーブルにも本発明を適用でき、上述した実施の形態には限定されない。
【符号の説明】
【0039】
1 圧着端子
2 端子部
2a 貫通孔
3 導体圧着部
3b 底板
3d 圧縮凹部
4 外皮圧着部
4b 底板
4d 圧縮凹部
5 連結部
6 開口部
8 圧着端子付き平形ケーブル
10 圧着装置
11 第1の台部
12 第1の押部
13 第2の台部
14 第2の押部
15 凹部
30 平形ケーブル
31 撚線導体
32 平形導体
33 外皮

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平形導体に絶縁性の外皮を被覆してなる平形ケーブルの端末部に接続される圧着端子であって、前記外皮の皮剥ぎによって所定長さ露出された前記平形導体の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの導体圧着部と、皮剥ぎされた前記外皮の端末部に圧着される横断面長円形状を有するクローズドバレルタイプの外皮圧着部とが所定長さで離間するように該導体圧着部と該外皮圧着部のそれぞれの底板同士が連結部を介して一体的に連結されていることを特徴とする圧着端子。
【請求項2】
前記導体圧着部と前記外皮圧着部との間に形成される開口部から圧着後の前記平形導体と前記外皮が視認可能になっていることを特徴とする請求項1に記載の圧着端子。
【請求項3】
平形導体に絶縁性の外皮を被覆してなる平形ケーブルと、請求項1または2に記載の圧着端子を備え、前記外皮の皮剥ぎによって所定長さ露出された前記平形導体の端末部に前記導体圧着部が圧着されると共に、皮剥ぎされた前記外皮の端末部に前記外皮圧着部が圧着されていることを特徴とする圧着端子付き平形ケーブル。
【請求項4】
請求項3に記載の圧着端子付き平形ケーブルの製造に用いられる圧着装置であって、前記導体圧着部の底板が載置される第1の台部と、該第1の台部の上方に配置されて前記導体圧着部の上面を下方に押圧可能な第1の押部と、前記外皮圧着部の底板が載置される第2の台部と、該第2の台部の上方に配置されて前記外皮圧着部の上面を下方に押圧可能な第2の押部とを備え、前記第1の台部と前記第2の台部の間には、前記第1の押部および前記第2の押部による前記導体圧着部および前記外皮圧着部への同時押圧の際に、前記導体圧着部の底板と前記外皮圧着部の底板を連結する連結部が、下方へ膨らむことを許容する凹部が形成されていることを特徴とする圧着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−150822(P2011−150822A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−9695(P2010−9695)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】