説明

圧電アクチュエータ及びそれを用いたフラットパネルスピーカ

【課題】 薄型化を図ることができ、かつ音圧アップを図ることができる圧電アクチュエータを提供する。
【解決手段】 パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータを、一端面がパネルに貼り付けられるホルダ51と、ホルダ51に板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板41と、それら圧電振動板41間に挟み込まれた金属板42とよりなるものとする。一対の圧電振動板41はそれぞれバイモルフ構造とされ、金属板42との間に局部的に配された粘弾性を有する部材(両面テープ)43によって金属板42の両面に貼り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は例えば携帯電話機等の機器において、機器が具備するパネルを振動板として使用しているフラットパネルスピーカに関し、特にそのパネルを振動させる圧電アクチュエータの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば携帯電話機や携帯情報端末機(PDA)等の機器においては、液晶表示素子等の表示素子の表示面を覆って機器の表面に位置する透明なパネル(フラットパネル)を振動板として使用し、パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカが採用されており、パネルを振動させるためのアクチュエータ(圧電アクチュエータ)はパネルの裏面に貼り付けられて取り付けられている。
図7はこのような圧電アクチュエータの従来構成例を示したものであり、この例では圧電アクチュエータ10は2枚の圧電振動板11を有し、それら圧電振動板11が互いに平行にホルダ21に保持された構造となっている。
【0003】
圧電振動板11は中央に位置する電極12を挟んで板状をなす一対の圧電体13が配置され、それら圧電体13の外側にそれぞれ電極が配置された積層構造となっており、いわゆるバイモルフ構造とされている。なお、両圧電体13の外側にそれぞれ配置されている電極の図示は省略している。
電極12は例えばステンレス板によって構成され、PZT(チタンジルコン酸鉛)などのセラミックよりなる圧電体13は電極12に貼り付けられて取り付けられている。
ホルダ21は2枚の圧電振動板11をそれぞれ挟み込む2つのスリット22を具備するものとされ、圧電振動板11はスリット22に挿入され、接着固定されて、その長手方向中央がホルダ21に保持されている。
【0004】
ホルダ21の、圧電振動板11の積層方向一端側には幅広とされた基部23が設けられており、この基部23の圧電振動板11の板面と平行な端面(底面)がパネルへの貼り付け面とされる。
図8及び9は携帯電話機の表示面を覆うパネル31に圧電アクチュエータ10が取り付けられた状態及びその圧電アクチュエータ10が取り付けられたパネル31が組み込まれた携帯電話機の概略構造をそれぞれ示したものであり、圧電アクチュエータ10は図8に示したようにパネル31の一辺に沿って配置され、そのホルダ21の基部23がパネル31に貼り付けられて取り付けられている。パネル31はポリカーボネートやアクリル等の透明樹脂板よりなるものとされる。
【0005】
圧電アクチュエータ10が取り付けられたパネル31は図9に示したように携帯電話機の本体ケース32にその周縁が固定保持されて携帯電話機の表面に配置される。
本体ケース32内にはプリント配線基板33が収容されており、図には示していないがこのプリント配線基板33上に表示素子として例えば液晶表示素子が実装され、また圧電アクチュエータ10とプリント配線基板33とはリード線によって接続されている。
上記のような圧電アクチュエータ10とパネル31とよりなるフラットパネルスピーカを具備する携帯電話機においては、大面積のパネル31が振動板とされて音波を放射するため、良好な音声が得られるものとなる。なお、図9に示したようにパネル31と本体ケース32との間には緩衝材34が介在されており、これにより本体ケース32へのパネル31の振動の伝達が阻止されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−104327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したような圧電アクチュエータにおいては取り付けられる機器の小型・薄型化に伴い、特にさらなる薄型化が要求され、また音圧アップといった性能向上も強く望まれている。
この発明の目的はこのような状況に鑑み、従来より薄型化を図ることができ、さらに音圧をアップさせることができる圧電アクチュエータ及びそれを用いたフラットパネルスピーカを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明によれば、パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータは、一端面がパネルに貼り付けられるホルダと、そのホルダに板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板とよりなり、それら一対の圧電振動板はそれぞれバイモルフ構造とされて、互いに対向する板面間に局部的に配された粘弾性を有する部材によって互いに貼り付けられているものとされる。
【0008】
請求項2の発明によれば、パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータは、一端面がパネルに貼り付けられるホルダと、そのホルダに板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板と、それら圧電振動板間に挟み込まれた金属板とよりなり、一対の圧電振動板はそれぞれバイモルフ構造とされ、金属板との間に局部的に配された粘弾性を有する部材によって金属板の両面に貼り付けられているものとされる。
【0009】
請求項3の発明によれば、パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータは、一面がパネルに貼り付けられるケースと、そのケース内に収容され、一端面が上記一面の内側面に搭載固定されたホルダと、そのホルダに板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板とよりなり、それら一対の圧電振動板はそれぞれバイモルフ構造とされて、互いに対向する板面間に局部的に配された粘弾性を有する部材によって互いに貼り付けられているものとされる。
【0010】
請求項4の発明によれば、パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータは、一面がパネルに貼り付けられるケースと、そのケース内に収容され、一端面が上記一面の内側面に搭載固定されたホルダと、そのホルダに板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板と、それら圧電振動板間に挟み込まれた金属板とよりなり、一対の圧電振動板はそれぞれバイモルフ構造とされ、金属板との間に局部的に配された粘弾性を有する部材によって金属板の両面に貼り付けられているものとされる。
【0011】
請求項5の発明では請求項1乃至4のいずれかの発明において、粘弾性を有する部材が両面テープとされる。
請求項6の発明によれば、フラットパネルスピーカは請求項1乃至5記載のいずれかの圧電アクチュエータを用いて構成される。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、それぞれバイモルフ構造をなす一対の圧電振動板が粘弾性を有する部材によって部分的に貼り付けられて一体化されており、よって従来のバイモルフ構造の2枚の圧電振動板を別々にホルダの2つのスリットに組み込み、2段構成とする圧電アクチュエータに比し、薄型化を図ることができる。
また、そのように一対の圧電振動板を一体化構造とすることにより、音圧をアップさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
図1はこの発明による圧電アクチュエータの一実施例の構成を示したものであり、この例では圧電アクチュエータ40は一対の圧電振動板41を具備し、それら圧電振動板41が図1A,Bに示したようにホルダ51に保持された構造となっている。
一対の圧電振動板41は簡略化して示しているが、それぞれバイモルフ構造をなすものとされ、この例ではそれらの間に金属板42を挟み込んだ状態で一体化されている。
図1Cはこの一対の圧電振動板41及び金属板42よりなる積層構造を分解して示したものであり、金属板42と圧電振動板41との間には粘弾性を有する部材としてこの例では両面テープ43が配置され、この両面テープ43によって金属板42の両面に圧電振動板41がそれぞれ貼り付けられている。
【0014】
両面テープ43は金属板42と圧電振動板41との対向面全面ではなく、局部的に配置されており、この例では短冊状をなす圧電振動板41の長手方向中央と両端の計3箇所の部分に配置されている。
ホルダ51にはスリット52が1つ設けられており、金属板42を挟み込んで一体化された一対の圧電振動板41はスリット52に挿入され、接着固定されて、その長手方向中央がホルダ51に保持される。なお、ホルダ51には図7に示したホルダ21と同様、一端側に幅広の基部53が設けられており、この基部53の圧電振動板41の板面と平行な端面がパネルへの貼り付け面とされる。
【0015】
図2は図1に示した圧電アクチュエータ40を用いるフラットパネルスピーカの一例として、携帯電話機の概略構造を示したものであり、圧電アクチュエータ40は携帯電話機の表面に配置されるパネル31の裏面に貼り付けられている。なお、図9と対応する部分には同一符号を付してある。
上記のような構成とされた圧電アクチュエータ40によれば、図7に示した従来の圧電アクチュエータ10と同様、バイモルフ構造の圧電振動板41を2枚具備しているものの、これら2枚の圧電振動板41は金属板42の両面に貼り付けられて一体化されており、このように一体化された2枚の圧電振動板41がホルダ51に保持された構造となっているため、従来の圧電アクチュエータ10のようにホルダ21に2つのスリット22を設け、それらスリット22に圧電振動板11を1枚ずつ保持する構造に比し、ホルダ51の高さを小さくすることができ、つまり薄くすることができ、その点で圧電アクチュエータ40の薄型化を図ることができる。
【0016】
また、この例では2枚の圧電振動板41間に金属板42が挟み込まれ、圧電振動板41が金属板42によって補強された構造となっているため、耐衝撃性に優れた圧電アクチュエータを得ることができる。
なお、金属板42と圧電振動板41との貼り付けは全面貼り付けではなく、上述したようにこの例では中央と両端の部分貼り付けとし、かつ両面テープ43を使用して貼り付けているため、圧電振動板41が駆動され、変位した時に局部的に配置されている両面テープ43が伸縮することにより、金属板42と圧電振動板41との板面方向のずれが許容され、よって圧電振動板41の変位が制限されることなく、自由に変位できるものとなっているため、パワーロスなく、良好な振動状態が得られるものとなっている。
【0017】
図3はこのような圧電アクチュエータ40を用いて構成されたフラットパネルスピーカの音圧特性を図7に示した従来の圧電アクチュエータ10を用いた場合の特性と比較して示したものであり、図3よりこの発明の実施例では従来例と比較して音圧がアップしていることがわかる。
このように、この発明の構成の方が音圧がアップする理由としては、2枚の圧電振動板のうち、振動板としてのパネルに対して遠い側に位置する圧電振動板のパネルまでの距離が図7に示した従来例より短かくなるため、振動伝達性能が向上し、また2枚の圧電振動板が一体化されて1つのスリットに保持されているため、2枚の圧電振動板の振動の位相ズレが従来例より生じにくい構成となっていることがあげられる。
【0018】
図4はこの発明による圧電アクチュエータの他の実施例を示したものであり、この例では図1に示した構成に対し、金属板42が削除され、一対の圧電振動板41が直接両面テープ43で貼り付けられて一体化されたものとなっている。両面テープ43は図1の場合と同様、圧電振動板41の長手方向中央と両端の3箇所に局部的に配置されている。
この図4に示した圧電アクチュエータ40′では補強板として機能する金属板42がないため、耐衝撃性の点では劣るものとなるものの、金属板42がない分、さらに薄型化を図ることができる。用途に応じてこのような構成を採用することもできる。
【0019】
次に、図5及び6に示した実施例について説明する。
この例では圧電アクチュエータはケースを具備し、そのケース内に、ホルダに保持された圧電振動板が収容された構造となっており、図5Aは圧電振動板がホルダに保持された状態を示し、図5Bはケースの構造を示す。また、図6は圧電アクチュエータがパネルに取り付けられた状態を示す。
ホルダ51′は図5Aに示したようにこの例では図1におけるホルダ51と若干異なり、幅広の基部53のない単なる断面コ字状をなすものとされ、そのホルダ51′のスリット52に図1と同様、金属板42を挟み込み、両面テープ43によって貼り付けられて一体化された一対の圧電振動板41が挿入されて接着固定されている。圧電振動板41と金属板42とはこの例では同じ長さとされており、一対の圧電振動板41の各外側面の両端部
にはこの例では衝撃吸収材61が貼り付けられている。衝撃吸収材61は例えばポリウレタン系やポリエチレン系の発泡体よりなるものとされる。
【0020】
ケース62は図5Bに示したように上ケース62aと下ケース62bとよりなる上ケース62aには一対の係止窓63が形成され、これと対応して下ケース62bには一対の係止突起64が切り起こされて形成されている。
圧電振動板41を保持したホルダ51′は図6に示したようにその圧電振動板41の板面と平行な一端面(下面)が下ケース62bの内面(内側面)に搭載されて接着固定され、これを覆うように上ケース62aが下ケース62bに取り付けられる。上ケース62aと下ケース62bとの組み立ては上ケース62aの一対の係止窓63を下ケース62bの係止突起64に係合させることにより行われ、これによりケース62内にホルダ51′に保持された圧電振動板41が収容されてなる圧電アクチュエータ60が完成する。なお、一対の圧電振動板41の各外側面に取り付けられている衝撃吸収材61と対向する上ケース62a、下ケース62bの内面との間には図6に示したようにわずかな間隙が形成されている。
【0021】
圧電アクチュエータ60のパネル31への取り付けは下ケース62bのホルダ51′が搭載固定されている面の外側面を図6に示したようにパネル31に貼り付けることによって行われる。貼り付けには例えば両面テープが用いられる。
この図6に示したような構造を有する圧電アクチュエータ60によれば、圧電振動板41はケース62内に収納されて保護されており、取り扱い時にはケース62をつかめばよいため、取り扱い時に圧電振動板41を損傷させるといった危険を回避でき、その点で極めて取り扱い易いものとなる。
【0022】
また、電圧振動板41を構成するPZTなどのセラミックよりなる圧電体は極めてもろい材料であって、例えば落下等の衝撃により過大な応力が加わると破損し易いが、この例では衝撃吸収材61を配置したことにより、衝撃が緩和され、過大な変位が阻止されるため、そのような破損を効果的に防止することができ、耐衝撃性を大幅に向上させることができる。なお、この例では衝撃吸収材61を圧電振動板41に貼り付けているが、圧電振動板41ではなく、例えば対向するケース62の内面に貼り付けるようにしてもよい。
【0023】
以上、説明した各実施例では圧電振動板41と金属板42との貼り付けあるいは圧電振動板41同士の貼り付けにおいて、両面テープ43を圧電振動板41の長手方向中央と両端といった3箇所に配置し、かつ中央に位置する両面テープ43は他より若干幅広(長さ大)としているが、両面テープ43の配置・大きさはこれに限定されるものではなく、適宜選定することができる。
また、各圧電振動板41の変位(振動)が抑制されることのないように、圧電振動板41と金属板42あるいは圧電振動板41同士の板面方向のズレを許容するための粘弾性を有する部材として、上述した例では両面テープ43を用いているが、例えばポリウレタン等の粘弾性を有する材料を薄片状にしてその両面に両面テープを貼り付け、この3層構造の部材を圧電振動板41の貼り付け用として用いるようにしてもよい。
【0024】
両面テープ単独に替えて、このような構造の部材を貼り付けに使用すれば、温度や経時変化によって硬度が変わるといった両面テープの欠点を回避でき、信頼性に優れた圧電アクチュエータを得ることができる。なお、このような構造の部材の配置は圧電振動板41の長手方向両端だけでもよく、また中央を含めた3箇所全ての両面テープ43に替えて用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明による圧電アクチュエータの一実施例を示す図、Aは正面図、Bは側面図、Cは要部分解斜視図。
【図2】図1の圧電アクチュエータを用いて構成したフラットパネルスピーカが携帯電話機に組み込まれている状態を示す概略断面図。
【図3】図1の圧電アクチュエータを用いて構成したフラットパネルスピーカの特性を示す図。
【図4】この発明による圧電アクチュエータの他の実施例を示す正面図。
【図5】ケースを具備する構造としたこの発明による圧電アクチュエータの各部の構成を説明するための図、Aは圧電振動板がホルダに保持された状態を示す斜視図、Bはケースの斜視図。
【図6】図5の各部が組み立てられてなる圧電アクチュエータが振動板をなすパネルに取り付けられた状態を示す断面図。
【図7】圧電アクチュエータの従来構成例を示す図、Aは正面図、Bは側面図。
【図8】図7の圧電アクチュエータが振動板をなすパネルに取り付けられた状態を示す図、Aは平面図、Bは側面図、Cは正面図。
【図9】図8のフラットパネルスピーカが携帯電話機に組み込まれている状態を示す概略断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータであって、
一端面が上記パネルに貼り付けられるホルダと、
そのホルダに板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板とよりなり、
上記一対の圧電振動板はそれぞれバイモルフ構造とされて、互いに対向する板面間に局部的に配された粘弾性を有する部材によって互いに貼り付けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項2】
パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータであって、
一端面が上記パネルに貼り付けられるホルダと、
そのホルダに板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板と、
それら圧電振動板間に挟み込まれた金属板とよりなり、
上記一対の圧電振動板はそれぞれバイモルフ構造とされ、上記金属板との間に局部的に配された粘弾性を有する部材によって上記金属板の両面に貼り付けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項3】
パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータであって、
一面が上記パネルに貼り付けられるケースと、
そのケース内に収容され、一端面が上記一面の内側面に搭載固定されたホルダと、
そのホルダに板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板とよりなり、
上記一対の圧電振動板はそれぞれバイモルフ構造とされて、互いに対向する板面間に局部的に配された粘弾性を有する部材によって互いに貼り付けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項4】
パネルを振動させて音波を空間に放射するフラットパネルスピーカにおいて、パネルを振動させるために用いる圧電アクチュエータであって、
一面が上記パネルに貼り付けられるケースと、
そのケース内に収容され、一端面が上記一面の内側面に搭載固定されたホルダと、
そのホルダに板面が上記一端面と平行とされて長手方向中央が保持された一対の圧電振動板と、
それら圧電振動板間に挟み込まれた金属板とよりなり、
上記一対の圧電振動板はそれぞれバイモルフ構造とされ、上記金属板との間に局部的に配された粘弾性を有する部材によって上記金属板の両面に貼り付けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項5】
請求項1乃至4記載のいずれかの圧電アクチュエータにおいて、
上記粘弾性を有する部材が両面テープとされていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項6】
請求項1乃至5記載のいずれかの圧電アクチュエータを用いて構成されていることを特徴とするフラットパネルスピーカ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−345471(P2006−345471A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−200667(P2005−200667)
【出願日】平成17年7月8日(2005.7.8)
【出願人】(000194918)ホシデン株式会社 (527)
【Fターム(参考)】