説明

埋め込み型用具のためのポリ(エステルアミド)コーティング組成物

たとえば、薬剤溶出用ステントのような埋め込み型用具をコートするための、向上した機械的特性及び/又は放出速度を持つポリ(エステルアミド)(PEA)コーティングが開示される。用具上にPEAコーティングを形成する方法及び再狭窄のような疾患を治療する方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、薬剤溶出用ステント(DES)のような埋め込み型用具をコートするためのポリ(エステルアミド)組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
血管の閉塞は、通例、たとえば、ステントを採用することによるような、冒された血管における血流を機械的に高めることによって治療される。ステントは、物理的に開放を保つように、所望であれば、通路の壁を拡張するように機能する足場として作用する。ステントは通常、カテーテルを介して小さな内腔に挿入され、次いでいったん所望の位置にあれば大きな径に拡張できるように、圧縮可能である。
【0003】
ステントは、機械的介入のためにだけでなく、生物学的療法を提供する媒体としても使用される。薬剤を適用されたステントは、所望の部位にて治療物質の局所投与を提供する。治療物質の局所送達は、該物質が特定の部位で濃縮されるので、患者にとって有害な又は毒性のある副作用を生じることが多い全身性の投与に比べて低い総濃度の薬物を投与することができるので、好ましい治療方法である。ステントに薬剤を適用する方法の1つには、ステントの表面にコートされるポリマーのキャリアの使用が関与する。溶媒、溶媒に溶解されたポリマー、混合物に分散された治療物質を含む組成物が、ステントを組成物に浸漬することによって、又はステントに組成物をスプレーすることによって、ステントに塗布される。溶媒を蒸発させ、ステント表面にポリマー及びポリマーに含浸された治療物質のコーティングを残す。
【0004】
一般に、埋め込み型用具のためのコーティング組成物を形成するポリマーは、生物学的に無害でなければならない。ポリマーは好ましくは、生体適合性であり、且つ生体吸収性である。そのようなポリマーファミリーの1つは、ポリ(エステルアミド)である。ポリ(エステルアミド)は、優れた生体適合性を有することができる。しかしながら、PEAで形成されたコーティングは、コーティングの付着特性が原因で生じる機械的故障を招く。さらに詳しくは、PEAは、カテーテルのバルーンに付着する傾向を有し、その結果、バルーン拡張後の内腔のステント表面に沿って、広範囲のバルーンの剪断損傷を生じる(図)。さらに、その主鎖にエステルとアミドの官能性を有するPEAは、エベロリムスのような高度に酸素添加された薬剤に対して高度に透過性である。エベロリムスは、酸素添加されていない薬剤よりも薬剤をさらに親水性にする10を超える酸素添加された官能性を持つマクロラクトン構造を有する。相対的に、たとえば、エチレンビニル(EVAL)アルコールコポリマー及びフッ化ポリビニリデンに基くコポリマー(たとえば、キナール(商標)及びソレフ(商標))のようなオレフィン系ポリマーは、エベロリムスのような高度に酸素添加された薬剤に対してさほど透過性ではない。PEAステントにおける薬剤の適切なレベルの滞留時間を達成するために、放出速度目標に見合ったさらに厚いコーティングを必要とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、生物活性剤の制御された放出及び改善された機械的特性を提供するPEAコーティング組成物に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示される組成物及びそれで形成されるコーティングは、上記の所望の課題及び当業者に明らかであるニーズに対処する。
【0007】
本明細書で提供されるのは、埋め込み型用具上におけるポリ(エステルアミド)(PEA)を含むコーティングの表面及び機械的特性を改善する方法である。一般に、該方法は、PEAコーティングの表面エネルギーを低下させることを含む。側面の1つでは、組成物は、PEA、表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマー及び任意で、生物活性剤を含む。表面エネルギーの低いポリマーは、PEAポリマー及び表面ブルーミンのグブロック、ペンダント基又は成分と混和性のブロック又は成分を含む。表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーは、以下の一般式の1つを有してもよく:
【化1】

式中、AはPEA混和性のブロック又はPEA混和性の主鎖であり、Bは、表面ブルーミングブロック又は表面ブルーミングペンダント基である。実施態様の1つでは、Aは、たとえば、ポリウレタン、ポリ(エステル−尿素)ウレタン、ポリグリコール、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリカプロラクトン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリレート)、ポリ(エーテル−ウレタン)、ポリ(エステル−ウレタン)、ポリ(カーボネート−ウレタン)、ポリ(シリコーン−ウレタン)、ポリ(グリコリド)、ポリ(L−ラクチド)、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−L−ラクチド)、ポリ(グリコリド−co−カプロラクトン)、ポリ(D,L−ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(L−ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(炭酸トリメチレン)、ポリ(炭酸トリメチレン)コポリマー、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシバレレート)、ポリ(4−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−ブチレン/エチレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロックコポリマー、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)及びこれらの組み合わせの1つであることができる。Bは、たとえば、直鎖若しくは分枝鎖のアルキル鎖、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン)、直鎖若しくは分枝鎖のパーフルオロアルキル鎖、又はこれらの組み合わせであることができる。たとえば、Bは、以下の物質、SILWET(商標)界面活性剤のようなオルガノシリコーン界面活性剤、アルキル鎖のポリグリコール鎖とのブロックコポリマー、3M社によって製造されるフルオロ界面活性剤(Fluorad(商標))のような非イオン性界面活性剤、ポリジメチルシロキサンとポリカプロラクトンのブロックコポリマー、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリウレタン、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリ(エステル−尿素)ウレタン、アルキル鎖で末端キャップされたポリウレタン、ポリジメチルシロキサンで末端キャップされたポリウレタン、及びこれらの組み合わせのいかなるものにも由来することができる。生物活性剤は、活性剤、たとえば、エベロリムス、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、ステロイド性抗炎症剤、抗生剤、抗癌剤、一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、ABT−578、タクロリムス、ピメクロリムス、バチマスタット、ミコフェノール酸、クロベタゾール、デキサメタゾン、ラパマイシン、40−O−(3−ヒドロキシ)−プロピルラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン又は40−O−テトラゾール−ラパマイシン、及びこれらの組み合わせであることができる。
【0008】
別の実施態様では、コーティング組成物は、PEA及び表面エネルギーの低いポリマー添加剤を含んでもよい。表面エネルギーが低いポリマーは、ポリマーと空気の界面の自由エネルギーが低いポリマーである。ポリマーと空気の界面の自由エネルギーは、2,3の方法で測定することができる。測定の1つは、定着性水滴を用いた、表面における水−空気−ポリマーの接触角である。表面上で90度を超える水−空気−ポリマーの接触角を有するポリマーは、「低い表面エネルギー」を有するとみなされ、表面エネルギーが低いポリマーとして定義される。例示となる表面エネルギーが低いポリマーには、テフロン(テトラフルオロエチレン)、FEP(フッ素化エチレン−プロピレン)又はポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロペン))、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、シリコーン(ポリジメチルシロキサン)、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン及びポリブタジエンのような炭化水素ポリマー、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、フルオロポリマー及びシロキサン又はシリコーンポリマーは表面自由エネルギーが最も低いポリマーである。
【0009】
本明細書で提供される組成物は、埋め込み型用具にコートすることができる。埋め込み型用具は、任意の埋め込み型用具であることができる。実施態様の1つでは、埋め込み型用具はDESである。アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞のような医療症状を治療するのに埋め込み型用具を使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
改善された機械的特性及び放出速度特性を持つPEAコーティング
表面エネルギーが低いポリマー
本明細書では、PEAコーティングの表面エネルギーを低下させることによってPEAコーティングの機械的特性及び放出速度特性を改善する方法が開示される。用語、ポリ(エステルアミド)は、主鎖に少なくとも1つのエステル官能性及び少なくとも1つのアミド官能性を有するポリマーとして定義される。用語「表面エネルギー」は、ポリマーと空気の界面の自由エネルギーを言う。ポリマーと空気の界面の自由エネルギーは、2,3の方法で測定することができる。測定の1つは、定着性水滴を用いた、表面における水−空気−ポリマーの接触角である。表面上で90度を超える水−空気−ポリマーの接触角を有するポリマーは、「低い表面エネルギー」を有するとみなされ、表面エネルギーが低いポリマーとして定義される。
【0011】
実施態様の1つでは、方法は、PEAを1以上の表面エネルギーが低いポリマー添加剤と混合することを含む。表面エネルギーが低いポリマー添加剤は、ポリマーと空気の界面の自由エネルギーが低いポリマーである。例示となる表面エネルギーが低いポリマーには、テフロン(テトラフルオロエチレン)、PEP(フッ素化エチレン−プロピレン又はポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロペン))、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリ(フルオロアルケン)、ポリシラン、ポリシロキサン、シリコーン(ポリジメチルシロキサン)、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン及びポリブタジエンのような炭化水素ポリマー、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、フルオロポリマー及びポリシロキサン又はシリコーンポリマーは表面自由エネルギーが最も低いポリマーである。任意で、本明細書に記載される方法は、PEA及び表面エネルギーの低いポリマー添加剤に生物活性剤を混合することを含んでもよい。
【0012】
別の実施態様では、本明細書に記載される方法は、PEAを1以上の表面エネルギーが低い、表面ブルーミングポリマーと混合することを含む。表面エネルギーが低い、表面ブルーミングポリマーは、2つの成分を含んでもよく、一方は、コーティング組成物でPEAポリマーと混和性であり、他方は、疎水性のブルーミング成分である。PEAコーティングでは、表面は、疎水性のブルーミング成分で濃縮される。これによって、PEAポリマーとカテーテルのバルーンとの間の相互作用が低減され、又は妨げられ、それによって埋め込み型用具上のPEAコーティングの機械的故障の可能性が低減される。さらに、コーティングの疎水性のブルーミング成分は、コーティング表面にて疎水性のバリアを創り、それによって、PEAマトリクスからの薬剤の放出を遅延させる。その結果、より薄いコーティングを使用して、PEAポリマーマトリクスのより厚いコーティングと同じ放出速度の制御を得ることができる。さらに、疎水性コーティングは、PEAポリマーの分解速度を減らすように水とPEAマトリクスとの相互作用をさらに低減する。PEAの急速な分解が炎症を起こす又は助長する可能性があることは注目に値する。PEAポリマーの分解速度を下げることは望ましい。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「疎水性成分」は、PEAより高い疎水性を有する成分を言う。一般に、ポリマーの疎水性は、ヒルデブランドの溶解性パラメータδを用いて測定することができる。用語「ヒルデブランドの溶解性パラメータ」は、物質の凝集エネルギー密度を示すパラメータを言う。δパラメータは以下のように決定される:
δ=(ΔE/V)1/2
式中、δは、溶解性パラメータ(cal/cm1/2であり、ΔEは、蒸発のエネルギー、cal/molであり、Vはモル体積、cm/molである。
【0014】
疎水性ポリマーと親水性ポリマーの混合物が使用されれば、混合物中でどちらにしろ、他方のポリマーと比べて低いδ値を有するポリマーが、疎水性ポリマーとされ、より高いδ値を持つポリマーが親水性ポリマーとされる。混合物中で2以上のポリマーが使用されれば、そのときは、δ値の順に各ポリマーをランク分けすることができる。本発明の実践については、特定のポリマーのδ値は、疎水性又は親水性としてポリマーを分類するのに重要ではない。PEAより低いδ値を有する成分を疎水性とする。
【0015】
表面エネルギーの低いポリマーは、PEAポリマー及び表面ブルーミングのポリマー、ペンダント基又は成分と混和性であるブロック又は成分を含む。表面エネルギーの低いポリマー、表面ブルーミングポリマーは、以下の一般式の1つを有してもよい。
【化2】

式中、AはPEA混和性ブロック又はPEA混和性の主鎖であり、Bは、表面ブルーミングブロック又は表面ブルーミングペンダント基である。
【0016】
実施態様の1つでは、Aは、たとえば、ポリウレタン、ポリ(エステル−尿素)ウレタン、ポリグリコール、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリカプロラクトン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリレート)及びこれらの混合物の1つであることができる。Bは、たとえば、直鎖若しくは分枝鎖のアルキル鎖、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン)、直鎖若しくは分枝鎖のパーフルオロアルキル鎖、ポリ(エーテル−ウレタン)、ポリ(エステル−ウレタン)、ポリ(カーボネート−ウレタン)、ポリ(シリコーン−ウレタン)、ポリ(尿素−ウレタン)、ポリ(グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(I−ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−L−ラクチド)、ポリ(グリコリド−co−カプロラクトン)、ポリ(D,L−ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(L−ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(炭酸トリメチレン)、ポリ(炭酸トリメチレン)コポリマー、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシバレレート)、ポリ(4−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−バレレート)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−ブチレン/エチレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロックコポリマー、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)及びこれらの組み合わせであることができ、Bは、たとえば、直鎖若しくは分枝鎖のアルキル鎖、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン)、直鎖若しくは分枝鎖のパーフルオロアルキル鎖、又はこれらの組み合わせであることができる。たとえば、Bは、以下の物質、SILWET(商標)界面活性剤のようなオルガノシリコーン界面活性剤、アルキル鎖のポリグリコール鎖とのブロックコポリマー、3M社によって製造されるフルオロ界面活性剤(フルオラド(商標))のような非イオン性界面活性剤、ポリジメチルシロキサンとポリカプロラクトンのブロックコポリマー、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリウレタン、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリ(エステル−尿素)ウレタン、アルキル鎖で末端キャップされたポリウレタン、ポリジメチルシロキサンで末端キャップされたポリウレタン、及びこれらの組み合わせのいかなるものであることもできる。
【0017】
生物活性剤
本明細書で記載される向上した機械的特性及び放出速度特性を持つPEAコーティングは、任意で1以上の生物活性剤を包含してもよい。生物活性剤は、生物学的に活性のある作用剤、たとえば、治療剤、予防剤又は診断剤であることができる。好適な治療剤及び予防剤の例には、治療活性、予防活性又は診断活性を有する合成の無機化合物及び有機化合物、タンパク質及びペプチド、多糖類及びそのほかの糖、脂質、並びにDNA及びRNAの核酸配列が挙げられる。核酸配列には、遺伝子、相補的DNAに結合して転写を阻害するアンチセンス分子、及びリボザイムが挙げられる。幅広い範囲の分子量を持つ、たとえば、モル当たり100〜500,000グラムの化合物を封入することができる。好適な材料の一部のそのほかの例には、抗体、受容体リガンド及び酵素のようなタンパク質、接着ペプチドのようなペプチド、並びに糖類及び多糖類が挙げられる。PEAコーティングに包含することができる物質の一部のさらなる例には、血液凝固因子、ストレプトキナーゼ及び組織プラスミノーゲンアクチベータのような阻害剤又は凝固溶解剤、免疫用の抗原、ホルモン及び増殖因子、ヘパリンのような多糖類、アンチセンスオリゴヌクレオチド及びリボザイムのようなオリゴヌクレオチド並びに遺伝子治療に使用するためのレトロウイルスベクターが挙げられる。代表的な診断剤は、X線、蛍光、磁気共鳴画像、放射性活性、超音波、コンピュータ断層撮影(CT)及びポジトロン放出断層撮影(PET)によって検出可能な作用剤である。
【0018】
制御された放出の場合、広い範囲の様々な生物活性剤を制御放出用具に組み入れることができる。これらには、タンパク質のような疎水性、親水性及び高分子量の高分子が挙げられる。0.01〜70重量%の間、好ましくは5〜50重量%の間の負荷率で医薬組成物をポリマーコーティングに組み入れることができる。
【0019】
実施態様の1つでは、生物活性剤は、血管平滑筋細胞の活性を阻害するためであることができる。さらに具体的には、生物活性剤は、再狭窄を抑えるために平滑筋細胞の異常な又は不適当な移動及び/又は増殖を阻害することを目的とすることができる。生物活性剤は、本発明の実践において治療効果又は予防効果を発揮することが可能であるいかなる物質も包含することができる。たとえば、生物活性剤は、血管部位にて創傷治癒を高めるため、又は血管部位にて構造的特性及び弾性特性を改善するためであることができる。活性剤の例には、アクチノマイシンD又はその誘導体及び類縁体(ウィスコンシン州53233、ミルウォーキー、ウエストセントポール通り1001番地のシグマ−アルドリッチにより製造される;又はメルクから入手可能なコスメゲン)のような増殖抑制物質が挙げられる。アクチノマイシンDの同義語には、ダクチノマイシン、アクチノマイシンIV、アクチノマイシンI、アクチノマイシンX、及びアクチノマイシンCが挙げられる。生物活性剤は、抗腫瘍物質、抗炎症性物質、抗血小板物質、抗凝固性物質、抗フィブリン性物質、抗血栓性物質、細胞分裂抑制性物質、抗生物質、抗アレルギー性物質、及び抗酸化物質の種類に分類される。そのような抗腫瘍物質及び/又は細胞分裂抑制性物質の例には、パクリタキセル(たとえば、コネチカット州、スタムフォードのブリストル・マイヤーズ・スクイブによるタキソール(登録商標))、ドセタキセル(たとえば、ドイツ、フランクフルトのアベンティスのタキソテレ(登録商標))、メソトレキセート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、ドキソルビシン塩酸塩(たとえば、ニュージャージー州、ピーパックのファルマシア&アップジョンのアドリアマイシン(登録商標))、及びマイトマイシン(たとえば、コネチカット州、スタムフォードのブリストル・マイヤーズ・スクイブのムタマイシン(登録商標))が挙げられる。そのような抗血小板物質、抗凝固性物質、抗フィブリン性物質、及び抗血栓性物質の例には、ヘパリンナトリウム、低分子量ヘパリン、ヘパリン様物質、ヒルジン、アルガトロバン、フォルスコリン、バピプロスト、プロスタサイクリン及びプロスタサイクリン類縁体、デキストラン、D−phe−pro−arg−クロロメチルケトン(合成抗血栓剤)、ジピリダモール、糖タンパク質IIb/IIIa血小板膜受容体拮抗剤抗体、組換えヒルジン及びアンギオマックス(マサチューセッツ州、ケンブリッジ、バイオゲン社)のようなトロンビン阻害剤が挙げられる。そのような細胞増殖抑制剤又は抗増殖剤の例には、アンギオペプチン、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、たとえば、カプトプリル(たとえば、コネチカット州、スタムフォードのブリストル・マイヤーズ・スクイブのカポテン(登録商標)及びカポジド(登録商標))、シラザプリル又はリシノプリル(たとえば、ニュージャージー州、ホワイトハウスステーションのメルク社のプリニビル(登録商標)及びプリンジド(登録商標));カルシウムチャンネル遮断剤(たとえば、ニフェジピン)、コルヒチン、線維芽細胞増殖因子(FGF)拮抗剤、魚油(オメガ3−脂肪酸)、ヒスタミン拮抗剤、ロバスタチン(HMG−CoA還元酵素の阻害剤、コレステロール低下剤、ニュージャージー州、ホワイトハウスステーションのメルク社の商品名、メバコール(登録商標))、モノクローナル抗体(たとえば、血小板由来増殖因子(PDGF)受容体に特異的なもの)、ニトロプルシド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、プロスタグランジン阻害剤、スラミン、セロトニン遮断剤、ステロイド、チオプロテアーゼ阻害剤、トリアゾロピリミジン(PDGF拮抗剤)、一酸化窒素又は一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、シロリムス(ラパマイシン)及びシロリムス誘導体、ドセタキセル、パクリタキセル及びパクリタキセル誘導体、エストラジオール、ステロイド性抗炎症剤、抗体、抗癌剤、種々のビタミンのようなダイエット補助剤、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。抗アレルギー剤の例には、ペミロラストカリウムである。適当であってもよいそのほかの治療物質又は治療作用剤には、α−インターフェロン、遺伝子操作を施した上皮細胞、エベロリムス、ステロイド性抗炎症剤、抗生剤、抗癌剤、一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、タクロリムス、ピメクロリムス、バチマスタット、ミコフェノール酸、クロベタゾール、デキサメタゾン、ラパマイシン、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン又は40−O−テトラゾール−ラパマイシン、細胞増殖抑制剤、非ステロイド性抗炎症剤、免疫抑制剤、並びに遊走抑制剤、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。前述の物質は例示を目的として列記されるものであり、限定を意味するものではない。現在利用可能である又は将来開発されてもよいそのほかの活性剤も等しく適用可能である。
【0020】
都合の良い治療効果を生じるのに必要とされる生物活性剤の投与量又は濃度は、生物活性剤が毒性効果を生じるよりレベルよりも低く、且つ治療効果が得られないレベルよりも高くすべきである。血管領域の所望の細胞活性を阻害するのに必要とされる生物活性剤の投与量又は濃度は、患者の特定の状況;傷害の性質;所望の治療法の性質;投与された成分が血管部位にとどまる時間;並びにほかの活性剤が採用されるのなら、その物質又は物質の組み合わせの性質及び種類のような因子に依存する。治療上有効な投与量は経験的に決定することができ、たとえば、好適な動物モデル系の血管に注入し、免疫組織化学法、蛍光法又は電子顕微鏡法を用いて作用剤及びその効果を検出することによって、又は好適な試験管内の試験を行うことによって決定することができる。投与量を決定する標準的な薬学試験法は当業者によって理解されている。
【0021】
PEAコーティングの形成方法
DESのような埋め込み型用具上に、PEAポリマー、スプレー溶媒、表面エネルギーの低いポリマー、及び任意で1以上の生物活性剤を含む組成物をコートすることによって、PEAコーティングの表面に疎水性バリアを生成することができる。組成物は、均質な溶液、2つの液相のエマルション、又は分散液若しくはラテックスの形態であることができる。分散液又はラテックスの分散された相は、PEAポリマー、表面エネルギーの低いポリマー、及び任意で生物活性剤のナノ粒子又は微粒子から成る。微粒子は、たとえば、1ナノメータ〜100ミクロンの間、好ましくは10ナノメータ〜10ミクロンの間、さらに好ましくは10ナノメータ〜1ミクロンの間のサイズを有することができる。スプレーコートの工程の間、表面エネルギーの低いポリマーは、スプレー液滴の空気/液体の界面に実質的に存在するであろう。溶媒が蒸発するにつれて、コーティング表面では表面エネルギーの低いポリマーが濃縮され、PEA成分がコーティング内部に押し込まれるので、PEAとカテーテルのバルーンとの間の相互作用が妨害される。
【0022】
本明細書で使用するとき、用語「溶媒」は、ポリマーと相溶性である液体物質又は液体組成物として定義され、組成物中にて所望の濃度でポリマー、生物学的利益を提供する材料及び任意で生物活性剤を溶解する又は懸濁することが可能である。用語「生物学的利益を提供する材料」は、PEAコーティングの生体適合性を高めることができる任意の材料又はポリマーを言う。生物学的利益を提供する代表的な材料には、たとえば、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)のようなポリ(アルキレンオキシド)、ポリアクティブ(商標)並びにヒアルロン酸及びその塩が挙げられる。溶媒の代表例には、クロロホルム、アセトン、水(たとえば、緩衝化された塩)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、プロピレングリコールメチルエーテル(PM)、イソプロピルアルコール(IPA)、n−プロピルアルコール、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、デカリン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、ブタノール、ジアセトンアルコール、ベンジルアルコール、2−ブタノン、シクロヘキサノン、ジオキサン、塩化メチレン、四塩化炭素、テトラクロロエチレン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、1,1,1−トリクロロエタン、ホルムアミド、ヘキサフルオロイソプロパノール、1,1,1−トリフルオロエタノール及びヘキサメチルホスホルアミド及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0023】
本明細書に記載されるPEAコーティングは、埋め込み型用具上に、ポリマーを含まない薬剤層の上に、薬剤を含有するポリマーリザーバ層の上に、単一層として、又はほかのポリマーと併せて、又はほかのポリマーと混合して形成することができる。PEAと組み合わせて使用すればよいそのほかのポリマーには、ポリアカノエート(PHA)、ポリ(3−ヒドロキシプロパノエート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシバレレート)、ポリ(3−ヒドロキシヘキサノエート、ポリ(3−ヒドロキシヘキサノエート)及びポリ(3−ヒドロキシオクタノエート)のようなポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(4−ヒドロキシブチレート)、ポリ(4−ヒドロキシバレレート)、ポリ(4−ヒドロキシヘキサノエート、ポリ(4−ヒドロキシヘキサノエート)及びポリ(4−ヒドロキシオクタノエート)のようなポリ(4−ヒドロキシアルカノエート)、並びに本明細書に記載される3−ヒドロキシアルカノエート又は4−ヒドロキシアルカノエートのモノマー又はこれらの混合物のコポリマー、ポリポリエステル、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(ラクチド)、ポリグリコリド、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリカプロラクトン、ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(グリコリド−co−カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(オルソエステル)、ポリ(無水物)、ポリ(チロシンカーボネート)及びその誘導体、ポリ(チロシンエステル)及びその誘導体、ポリ(イミノカーボネート)、ポリ(ホスホエステル)、ポリ(ホスファゼン)、ポリ(アミノ酸)、多糖類、コラーゲン、キトサン、アルギネート及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
埋め込み型用具
本明細書き記載される方法及びPEAコーティングは、いかなる埋め込み型用具上のPEAコーティングにも適用可能である。本明細書で使用するとき、埋め込み型用具は、ヒト又は家畜の患者に埋め込むことができる任意の好適な医療用基材であってもよい。好ましい埋め込み型用具は、DESである。ステントの例には、自己拡張可能なステント、バルーン拡張可能なステント及びステント移植片が挙げられる。そのほかの例示となる埋め込み型用具には、移植片(たとえば、大動脈移植片)、人工心臓弁、脳脊髄液シャント、ペースメーカーの電極、及び心内膜のリード(たとえば、カリフォルニア州、サンタクララのガイダント社より入手可能なフィネリン及びエンドタック)が挙げられる。用具の下に置く構造は、事実上、いかなる設計のものでもよい。用具は、コバルトクロム合金(エルギロイ)、ステンレス鋼(316L)、高窒素ステンレス鋼、たとえば、バイオドゥール108、コバルトクロム合金L−605、「MP35N」、「MP20N」、エラスチナイト(ニチノール)、タンタル、ニッケル−チタン合金、白金イリジウム合金、金、マグネシウム、又はこれらの組み合わせのような、しかし、これらに限定されない金属材料又は合金から作製することができる。「MP35N」及び「MP20N」は、ペンシルベニア州、ジェンキンタウンのスタンダードプレススチール社から入手可能なコバルト、ニッケル、クロム及びモリブデンの合金の商標名である。「MP35N」は、35%のコバルト、35%のニッケル、20%のクロム及び10%のモリブデンから成り、「MP20N」は、50%のコバルト、20%のニッケル、20%のクロム及び10%のモリブデンから成る。生体吸収性又は生体安定性のポリマーから作製される用具も本発明の実施態様と共に使用すればよい。
【0025】
使用方法
本発明の実施態様によれば、たとえばステントのような埋め込み型用具又は人工補装具の上に、記載された種々の実施態様のコーティングを形成することができる。1以上の活性剤を含むコーティングについては、薬剤は、用具の送達中及び拡張中は、ステントのような医療用具の上に保持され、埋め込んだ部位で所望の速度及び所定の持続時間で放出される。好ましくは、前記医療用具はステントである。上述のコーティングを有するステントは、例示の目的で、胆管、食道、気管/気管支及びそのほかの生体通路において腫瘍が原因で生じる閉塞の治療を含む、多様な医療処置に有用である。上述のコーティングを有するステントは、アテローム性硬化症、平滑筋細胞の異常な又は不適当な移動及び増殖、血栓症、再狭窄が原因で生じる血管の閉塞領域を治療するのに、及び不安定プラークの治療に特に有用である。ステントは、動脈及び静脈双方の多種多様な血管に留置してもよい。部位の代表例には、腸骨動脈、腎動脈及び冠状動脈が挙げられる。
【0026】
ステントの埋め込みについては、先ず、血管造影を行ってステント療法の適当な位置取りを決定する。血管造影は通常、X線を利用しながら、動脈又は静脈に挿入されたカテーテルを介して放射線不透過の造影剤を注入することによって達成される。次いで、ガイドワイヤを病変部又は提案された治療部位に進める。送達用カテーテルをガイドワイヤの上に通し、それによって折り畳んだ構造のステントを通路に挿入することができる。経皮的に又は外科的処置によって、送達カテーテルを大腿動脈、上腕動脈、大腿静脈、又は上腕静脈に挿入し、蛍光顕微鏡の案内のもと、血管系を通ってカテーテルを操縦することによって適切な血管の中に進める。次いで、治療の所望部位にて、上述のコーティングを有するステントを拡張してもよい。挿入後の血管造影を利用して適当な位置取りを確認してもよい。
【0027】
本明細書で記載されるコーティングを含む埋め込み型用具を使用して、治療を必要とする症状又は障害を有する動物を治療することができる。たとえば、本明細書に記載される用具を動物に埋め込むことによってそのような動物を治療することができる。好ましくは、動物はヒトである。本明細書に記載される方法によって治療することができる、例示となる障害又は症状には、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞及び腫瘍閉塞が挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
以下に述べる実施例によって本発明の実施態様を説明する。パラメータ及びデータは、本発明の実施態様を過度に限定するとは解釈しないものとする。
【実施例1】
【0029】
有用な表面ブルーミング組成物の1つは、B−A−Bトリブロックコポリマーであり、その際、Bは、BA−L(デラウエア州、ウィルミントンのデュポン社から入手可能)として知られる単官能性のフッ素化アルコール成分であり、Aは、CAPA210(米国、テキサス州、ヒューストンのソルベーインテロックスから入手可能)として知られる分子量1000のヒドロキシ末端のポリ(カプロラクトン)である。トリブロックの合成は、本質的に標準的なウレタン化学であるものを用い、ジメチルアセトアミドのような溶媒中で、1,6−ヘキサンジイソシアネート(HDI)及び適当な触媒、たとえば、ジブチルスズジラウレートを用いることによって達成することができる。この合成では、先ず、単官能性のフルオロアルコールが、2当量のHDIと反応する。今やイソシアネートで官能化されたフルオロ化合物へのヒドロキシ末端ポリカプロラクトンの添加によってトリブロックコポリマーを生じる。薬剤溶出用ステントをコートするために、この表面ブルーミング化合物をPEA組成物中で使用することができる。
【0030】
以下の成分
(a)約2.0質量%のポリ(エステルアミド);
(b)約1.0質量%のエベロリムス;及び
(c)残り部分の無水エタノール
を混合することによって第1の組成物を調製することができる。
【0031】
スプレーすることによって未処理の12mmビジョン(商標)ステントの表面に第1の組成物を塗布し、乾燥して薬剤リザーバ層を形成することができる。0.014インチの丸型ノズル先端及び0.028インチの丸型エアキャップを有し、約0.2気圧(3psi)のフィード圧及び約1気圧〜1.3気圧(15〜20psi)の間の噴霧圧を持つEFDスプレーヘッドを使用することができる。リザーバ層の固形物の総量は、約167マイクログラム(μg)であることができる。スプレーした後、約50℃にて約1時間、ステントを加熱乾燥することができる。「固形物」は、揮発性の有機化合物(たとえば、溶媒)をすべて除いた後でステント上に溶着された乾燥残留物の量を意味する。
【0032】
以下の成分
(a)約2質量%のポリ(エステルアミド);
(b)約0.05%の表面ブルーミング組成物;
(c)残り部分の無水エタノールとジメチルアセトアミドの80/20の混合物
を混合することによって第2の組成物を調製することができる。
【0033】
下塗り層に使用した同一のスプレー技法及び器具を用いて、乾燥したリザーバ層の上に第2の組成物を塗布して非付着性特性を持つ上塗り層を形成することができる。約50℃にて約1時間、加熱乾燥することによって溶媒を除くことができる。上塗り層の固形物の総量は約100μgであることができる。
【0034】
本発明の特定の実施態様を示し、記載してきたが、さらに広い側面にて本発明から逸脱することなく、変更及び修正を行うことができることは、当業者に明らかであろう。従って、添付のクレームは、本発明の真の精神及び範囲に入るものとしてそのような変更及び修正すべてをその範囲内に包含するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】配置の際、認められる典型的な種類の機械的故障を示す、PEAベンジルエステルをコートしたビジョンステントの走査電子顕微鏡写真を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
向上した機械的特性及び放出速度特性を持つポリ(エステルアミド)(PEA)コーティングを形成する方法であって、
埋め込み型用具に、PEA及び表面エネルギーの低い表面ブルーミングポリマーを含む組成物の溶液又は懸濁液を塗布することと、
前記埋め込み型用具上に、PEA及び前記表面エネルギーの低い表面ブルーミングポリマーを含むコーティングを形成することを含む方法。
【請求項2】
前記表面エネルギーの低い表面ブルーミングポリマーが、前記PEAと混和性のブロック及び疎水性のブロックを含むブロックコポリマー、PEAと混和性の主鎖及び疎水性のペンダント基を含むポリマー、並びにこれらの組み合わせから成る群から選択され、
前記疎水性のブロックは、PEAよりも低いδ値を有する請求項1の方法。
【請求項3】
前記表面エネルギーの低いポリマーが、以下の構造の式I〜IV:
【化1】

(式中、Aは、PEA混和性のブロック又はPEA混和性の主鎖であり、Bは、表面ブルーミングブロック及び表面ブルーミングペンダント基から成る群から選択される)から成る群から選択される請求項1の方法。
【請求項4】
Aが、ポリウレタン、ポリ(エステル−尿素)ウレタン、ポリグリコール、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリカプロラクトン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリレート)、ポリ(エーテル−ウレタン)、ポリ(エステルウレタン)、ポリ(カーボネート−ウレタン)、ポリ(シリコーン−ウレタン)、ポリ(尿素−ウレタン)、ポリ(グリコリド)、ポリ(L−ラクチド)、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−L−ラクチド)、ポリ(グリコリド−co−カプロラクトン)、ポリ(D,L−ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(L−ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(炭酸トリメチレン)、ポリ(炭酸トリメチレン)コポリマー、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシバレレート)、ポリ(4−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−ブチレン/エチレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロックコポリマー、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)及びこれらの組み合わせから成る群から選択され、
Bが、直鎖若しくは分枝鎖のアルキル鎖、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン)、直鎖若しくは分枝鎖のパーフルオロ鎖及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項1の方法。
【請求項5】
前記表面エネルギーの低いポリマーが、オルガノシリコーン界面活性剤、アルキル鎖のポリグリコール鎖とのブロックコポリマー、フルオロ界面活性剤、ポリジメチルシロキサンとポリカプロラクトンのブロックコポリマー、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリウレタン、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリ(エステル−尿素)ウレタン、アルキル鎖で末端キャップされたポリウレタン、ポリジメチルシロキサンで末端キャップされたポリウレタン、ポリカプロラクトンとフルオロアルコールのコポリマー及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項1の方法。
【請求項6】
前記組成物がさらに生物活性剤を含む請求項1〜5のいずれかの方法。
【請求項7】
前記生物活性剤が、エベロリムス、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、ステロイド性抗炎症剤、抗生剤、抗癌剤、一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、ABT−578、タクロリムス、ピメクロリムス、バチマスタット、ミコフェノール酸、クロベタゾール、デキサメタゾン、ラパマイシン、40−O−(3−ヒドロキシ)−プロピルラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン又は40−O−テトラゾール−ラパマイシン、細胞増殖抑制剤、非ステロイド性抗炎症剤、免疫抑制剤、並びに遊走抑制剤、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項6の方法。
【請求項8】
向上した機械的特性及び放出速度特性を持つポリ(エステルアミド)(PEA)コーティングを形成する方法であって、
埋め込み型用具に、PEA及び少なくとも1種の表面エネルギーが低いポリマー添加剤を含む組成物の溶液又は懸濁液を塗布すること、及び
埋め込み型用具上に、PEA及び少なくとも1種の表面エネルギーが低いポリマー添加剤を含むコーティングを形成することを含む方法。
【請求項9】
前記少なくとも1種の表面エネルギーが低いポリマー添加剤が、テフロン(テトラフルオロエチレン)、FEP(フッ素化エチレン−プロピレン)又はポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロペン))、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリ(フルオロアルケン)、ポリシラン、ポリシロキサン、シリコーン(ポリジメチルシロキサン)、炭化水素ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエン及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項8の方法。
【請求項10】
前記組成物がさらに生物活性剤を含む請求項8又は9の方法。
【請求項11】
前記生物活性剤が、エベロリムス、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、ステロイド性抗炎症剤、抗生剤、抗癌剤、一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、ABT−578、タクロリムス、ピメクロリムス、バチマスタット、ミコフェノール酸、クロベタゾール、デキサメタゾン、ラパマイシン、40−O−(3−ヒドロキシ)−プロピルラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン又は40−O−テトラゾール−ラパマイシン、細胞増殖抑制剤、非ステロイド性抗炎症剤、免疫抑制剤、並びに遊走抑制剤、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項10の方法。
【請求項12】
ポリ(エステルアミド)(PEA)及び表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーを含む、埋め込み型用具をコートするためのコーティング組成物。
【請求項13】
前記表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーが、前記PEAと混和性のブロック及び疎水性のブロックを含むブロックコポリマー、PEAと混和性の主鎖及び疎水性のペンダント基を含むポリマー並びにこれらの組み合わせから成る群から選択され、
前記疎水性のブロックは、PEAよりも低いδ値を有する請求項13の組成物。
【請求項14】
前記表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーが、以下の構造の式I〜IV:
【化2】

(式中、Aは、PEA混和性のブロック又はPEA混和性の主鎖であり、Bは、表面ブルーミングブロック及び表面ブルーミングペンダント基から成る群から選択される)から成る群から選択される請求項12の組成物。
【請求項15】
Aが、ポリウレタン、ポリ(エステル−尿素)ウレタン、ポリグリコール、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリカプロラクトン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリレート)及びこれらの組み合わせから成る群から選択され、
Bが、直鎖若しくは分枝鎖のアルキル鎖、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン)、直鎖若しくは分枝鎖のパーフルオロ鎖及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項14の組成物。
【請求項16】
前記表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーが、オルガノシリコーン界面活性剤、アルキル鎖のポリグリコール鎖とのブロックコポリマー、フルオロ界面活性剤、ポリジメチルシロキサンとポリカプロラクトンのブロックコポリマー、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリウレタン、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリ(エステル−尿素)ウレタン、アルキル鎖で末端キャップされたポリウレタン、ポリジメチルシロキサンで末端キャップされたポリウレタン及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項15の組成物。
【請求項17】
さらに生物活性剤を含む請求項12〜16のいずれかの組成物。
【請求項18】
前記生物活性剤が、エベロリムス、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、ステロイド性抗炎症剤、抗生剤、抗癌剤、一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、ABT−578、タクロリムス、ピメクロリムス、バチマスタット、ミコフェノール酸、クロベタゾール、デキサメタゾン、ラパマイシン、40−O−(3−ヒドロキシ)−プロピルラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン又は40−O−テトラゾール−ラパマイシン、細胞増殖抑制剤、非ステロイド性抗炎症剤、免疫抑制剤、並びに遊走抑制剤、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項17の組成物。
【請求項19】
ポリ(エステルアミド)(PEA)及び少なくとも1種の表面エネルギーが低いポリマー添加剤を含む、埋め込み型用具をコートするためのコーティング組成物。
【請求項20】
前記少なくとも1種の表面エネルギーが低いポリマー添加剤が、テフロン(テトラフルオロエチレン)、FEP(フッ素化エチレン−プロピレン)又はポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロペン))、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリ(フルオロアルケン)、ポリシラン、ポリシロキサン、シリコーン(ポリジメチルシロキサン)、炭化水素ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエン及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項19の組成物。
【請求項21】
さらに生物活性剤を含む請求項19又は20の組成物。
【請求項22】
前記生物活性剤が、エベロリムス、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、ステロイド性抗炎症剤、抗生剤、抗癌剤、一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、ABT−578、タクロリムス、ピメクロリムス、バチマスタット、ミコフェノール酸、クロベタゾール、デキサメタゾン、ラパマイシン、40−O−(3−ヒドロキシ)−プロピルラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン又は40−O−テトラゾール−ラパマイシン、細胞増殖抑制剤、非ステロイド性抗炎症剤、免疫抑制剤、並びに遊走抑制剤、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項21の組成物。
【請求項23】
ポリ(エステルアミド)(PEA)及び表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型用具。
【請求項24】
前記表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーが、前記PEAと混和性のブロック及び疎水性のブロックを含むブロックコポリマー、PEAと混和性の主鎖及び疎水性のペンダント基を含むポリマー、並びにこれらの組み合わせから成る群から選択され、
前記疎水性のブロックは、PEAよりも低いδ値を有する請求項23の埋め込み型用具。
【請求項25】
前記表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーが、以下の構造の式I〜IV:
【化3】

(式中、Aは、PEA混和性のブロック又はPEA混和性の主鎖であり、Bは、表面ブルーミングブロック及び表面ブルーミングペンダント基から成る群から選択される)から成る群から選択される請求項24の埋め込み型用具。
【請求項26】
Aが、ポリウレタン、ポリ(エステル−尿素)ウレタン、ポリグリコール、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリカプロラクトン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリレート)及びこれらの組み合わせから成る群から選択され、
Bが、直鎖若しくは分枝鎖のアルキル鎖、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン)、直鎖若しくは分枝鎖のパーフルオロ鎖及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項25の埋め込み型用具。
【請求項27】
前記表面エネルギーの低い、表面ブルーミングポリマーが、オルガノシリコーン界面活性剤、アルキル鎖のポリグリコール鎖とのブロックコポリマー、フルオロ界面活性剤、ポリジメチルシロキサンとポリカプロラクトンのブロックコポリマー、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリウレタン、長鎖パーフルオロアルコールで末端キャップされたポリ(エステル−尿素)ウレタン、アルキル鎖で末端キャップされたポリウレタン、ポリジメチルシロキサンで末端キャップされたポリウレタン及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項26の埋め込み型用具。
【請求項28】
さらに生物活性剤を含む請求項23〜27のいずれかの埋め込み型用具。
【請求項29】
前記生物活性剤が、エベロリムス、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、ステロイド性抗炎症剤、抗生剤、抗癌剤、一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、ABT−578、タクロリムス、ピメクロリムス、バチマスタット、ミコフェノール酸、クロベタゾール、デキサメタゾン、ラパマイシン、40−O−(3−ヒドロキシ)−プロピルラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン又は40−O−テトラゾール−ラパマイシン、細胞増殖抑制剤、非ステロイド性抗炎症剤、免疫抑制剤、並びに遊走抑制剤、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項28の埋め込み型用具。
【請求項30】
ポリ(エステルアミド)(PEA)及び少なくとも1種の表面エネルギーの低いポリマー添加剤を含むコーティングを含む埋め込み型用具。
【請求項31】
前記少なくとも1種の表面エネルギーの低いポリマー添加剤が、テフロン(テトラフルオロエチレン)、FEP(フッ素化エチレン−プロピレン)又はポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロペン))、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリ(フルオロアルケン)、ポリシラン、ポリシロキサン、シリコーン(ポリジメチルシロキサン)、炭化水素ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエン及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項30の埋め込み型用具。
【請求項32】
さらに生物活性剤を含む請求項30又は31の埋め込み型用具。
【請求項33】
前記生物活性剤が、エベロリムス、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、ステロイド性抗炎症剤、抗生剤、抗癌剤、一酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、ABT−578、タクロリムス、ピメクロリムス、バチマスタット、ミコフェノール酸、クロベタゾール、デキサメタゾン、ラパマイシン、40−O−(3−ヒドロキシ)−プロピルラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン又は40−O−テトラゾール−ラパマイシン、細胞増殖抑制剤、非ステロイド性抗炎症剤、免疫抑制剤、並びに遊走抑制剤、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項32の埋め込み型用具。
【請求項34】
ステントである請求項23の埋め込み型用具。
【請求項35】
ステントである請求項24の埋め込み型用具。
【請求項36】
ステントである請求項25の埋め込み型用具。
【請求項37】
ステントである請求項26の埋め込み型用具。
【請求項38】
ステントである請求項27の埋め込み型用具。
【請求項39】
ステントである請求項30の埋め込み型用具。
【請求項40】
ステントである請求項31の埋め込み型用具。
【請求項41】
薬剤溶出用ステントである請求項28の埋め込み型用具。
【請求項42】
薬剤溶出用ステントである請求項29の埋め込み型用具。
【請求項43】
薬剤溶出用ステントである請求項32の埋め込み型用具。
【請求項44】
薬剤溶出用ステントである請求項33の埋め込み型用具。
【請求項45】
請求項34で定義されたステントをヒトに埋め込むことによってヒトにおける疾患を治療する方法であって、
前記疾患が、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方法。
【請求項46】
請求項35で定義されたステントをヒトに埋め込むことによってヒトにおける疾患を治療する方法であって、
前記疾患が、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方法。
【請求項47】
請求項36で定義されたステントをヒトに埋め込むことによってヒトにおける疾患を治療する方法であって、
前記疾患が、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方法。
【請求項48】
請求項37で定義されたステントをヒトに埋め込むことによってヒトにおける疾患を治療する方法であって、
前記疾患が、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方法。
【請求項49】
請求項38で定義されたステントをヒトに埋め込むことによってヒトにおける疾患を治療する方法であって、
前記疾患が、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方法。
【請求項50】
請求項39で定義されたステントをヒトに埋め込むことによってヒトにおける疾患を治療する方法であって、
前記疾患が、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方法。
【請求項51】
請求項42で定義されたステントをヒトに埋め込むことによってヒトにおける疾患を治療する方法であって、
前記疾患が、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方法。
【請求項52】
請求項44で定義されたステントをヒトに埋め込むことによってヒトにおける疾患を治療する方法であって、
前記疾患が、アテローム性硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の切開又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全閉塞、間欠性跛行、静脈及び人工移植片の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方法。

【図1】
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【公表番号】特表2008−503246(P2008−503246A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515042(P2007−515042)
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/041726
【国際公開番号】WO2005/121264
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(504183388)アドヴァンスド カーディオヴァスキュラー システムズ, インコーポレイテッド (40)
【Fターム(参考)】