説明

基板の処理装置

【課題】処理液を供給する外部給液管をチャンバ内に設けられた内部給液管に、チャンバの後板に溶接を行なわずに液密に接続できる処理装置を提供することにある。
【解決手段】チャンバ25と、処理液をチャンバへ供給する外部給液管27と、外部給液管に供給された処理液をチャンバ内に導入する内部給液管28と、チャンバの側板に形成された開口部31で外部給液管と内部給液管を液密に接続する第1の接続部26を具備し、第1の接続部は、外部給液管の端部が溶接される外部フランジ32と、内部給液管の端部が溶接される内部フランジ33と、外部フランジと内部フランジをねじ止め固定するねじ42と、一方のフランジとチャンバの側板との液密状態を確保する第1のシール材37と、第1のフランジと第2のフランジとの開口部で対向する面の液密状態を確保する第2のシール材38とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は基板を処理するためのチャンバを有する基板の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるガラス製の基板には回路パターンが形成される。基板に回路パターンを形成するにはリソグラフィープロセスが採用される。リソグラフィープロセスは周知のように上記基板にレジストを塗布し、このレジストに回路パターンが形成されたマスクを介して光を照射する。
【0003】
つぎに、レジストの光が照射されない部分或いは光が照射された部分を除去し、基板のレジストが除去された部分をエッチングし、エッチング後にレジストを除去するなどの一連の工程を複数回繰り返すことで、上記基板に回路パターンを形成する。
【0004】
このようなリソグラフィープロセスにおいては、上記基板に現像液、エッチング液或いはエッチング後にレジストを除去する剥離液によって基板を処理する工程、さらにリンス液によって洗浄する工程などがあり、洗浄後には基板に付着残留したリンス液を除去する乾燥工程が必要となる。
【0005】
基板に対して上述した一連の処理を各種の処理液で行う場合、基板を水平に搬送したのでは、基板に供給される処理液の重量によって基板が撓むため、基板の処理を全面にわたって均一に行なうことができなくなるということがある。
【0006】
そこで、処理液によって基板を処理する際、上記基板が処理液の重量によって撓むのを防止するため、基板を所定の傾斜角度、たとえば75度の角度で傾斜させて搬送するということが考えられている。基板を傾斜させて搬送すれば、処理液は基板の板面に溜まらず、上方から下方へ円滑に流れるから、処理液の重量によって基板が撓むのを防止することができる。
【0007】
ところで、基板に対して薬液処理、リンス液処理及び乾燥処理などの複数の処理を連続して行なう場合、処理装置は基板に対して複数の処理を順次行なう複数の処理ユニットが一列に配置された構造となる。
【0008】
上記処理ユニットはチャンバを有する。このチャンバは、処理液に対して耐蝕性を有する、たとえばステンレス鋼板などの板材によって形成されている。各チャンバには基板を処理するための処理液が供給される。
【0009】
上記チャンバの内部にはノズル体が設けられる。各ノズル体はチャンバの内部に設けられた内部給液管に接続されている。内部給液管と外部給液管は、互いに連通する状態でチャンバの後板に対して液密に接続される。それによって、上記外部給液管に供給された処理液は、外部に漏れることなく、内部給液管を通じて上記ノズル体からチャンバ内を搬送される基板に向けて噴射される。
【0010】
図5はチャンバ1の後板1aに対して外部給液管2と内部給液管3を互いに連通した状態で液密に接続する従来構造を示す。すなわち、外部給液管2の端部には外部フランジ4が溶接wによって液密に接続され、内部給液管3の端部には内部フランジ5が溶接wによって液密に接続される。
【0011】
上記チャンバ1の後板1aには開口部6が形成されていて、この開口部6の周囲には、後板1aの外面と内面にそれぞれ第1の固定フランジ7と第2の固定フランジ8とが上記側板1aに溶接wによって液密に接続固定されている。
【0012】
そして、上記第1の固定フランジ7には上記外部フランジ4がシール材9を介してねじ11によって液密に取付け固定され、上記第2の固定フランジ8には上記内部フランジ5がシール材12を介してねじ13によって液密に取付け固定される。
【0013】
それによって、上記外部給液管2と内部給液管3とが互いに連通する状態でチャンバ1の後板1aに対して液密に接続されることになるから、外部給液管2に供給された処理液を、チャンバ1の外部に漏洩させることなく、上記内部給液管3に供給することができるようになっている。
【0014】
一方、図示はしないが、チャンバの側板には上下方向に沿って細長い長孔が開口形成されている。隣り合う一対のチャンバの側板は、互いの長孔が連通する状態で液密に接続される。
【0015】
従来、隣り合う一対のチャンバの側板を液密に接続する場合、一方のチャンバの側板の内面に第1の枠状部材を設け、他方のチャンバの側板の内面には第2の枠状部材を設ける。各枠状部材は外形寸法が上記長孔よりも大きく形成され、内径寸法が上記長孔よりも小さいとともに上記基板が通過可能な大きさに形成されている。
【0016】
各枠状部材は周辺部を各チャンバの側板に溶接によって固定される。そして、第1の枠状部材と第2の枠状部材は、上記長孔の内方に突出したこれらの内周部の対向面間にシール材を介在させ、外周部で一対のチャンバの側板を挟んだ状態でねじ止め固定される。それによって、一対の枠状部材が一対のチャンバの側板に対して液密に、しかも隣り合うチャンバが上記長孔を介して連通して接続される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従来、外部給液管と内部給液管をチャンバの後板に液密に接続するには、上記後板の開口部が形成された部分の外面と内面に、それぞれ外部フランジと内部フランジを溶接によって固定しなければならなかった。
【0018】
チャンバはステンレス鋼板などの金属板によって形成されている。そのため、チャンバの後板に外部フランジと内部フランジを溶接によって固定すると、溶接時の熱によって後板に歪みが生じ、チャンバの形状精度が低下するということがあるばかりか、上記外部フランジと内部フランジの溶接作業を伴うから、その作業に多くの手間が掛かるということがある。
【0019】
また、隣り合うチャンバを、各チャンバの側板に形成された長孔の液密状態を維持して接続する場合にも、連結固定される枠状部材をそれぞれのチャンバの内面に溶接するようにしている。そのため、各枠状部材を溶接することで、チャンバの側板に熱歪みが生じてチャンバの形状精度が低下するということがあったり、溶接作業に手間が掛かり、生産性の低下を招くということがある。
【0020】
この発明はチャンバに対する溶接作業を伴わずに、チャンバの後板に外部給液管と内部給液管を液密に接続したり、隣り合うチャンバの長孔が形成された側板を液密に接続することができるようにした基板の処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
この発明は、基板を処理液によって処理する処理装置であって、
上記基板が供給されるチャンバと、
上記処理液を上記チャンバへ供給する外部給液管と、
上記チャンバ内に設けられ上記外部給液管に供給された処理液をチャンバ内に導入する内部給液管と、
上記チャンバの一側板に形成された開口部で上記一側板に対して上記外部給液管と上記内部給液管を液密に接続する接続手段を具備し、
上記接続手段は、
外形寸法が上記開口部よりも大径に形成され上記外部給液管の端部が溶接される外部フランジと、
外形寸法が上記開口部よりも大径に形成され上記内部給液管の端部が溶接される内部フランジと、
上記開口部で上記チャンバの一側板を挟んで上記外部フランジと内部フランジをねじ止め固定する締結手段と、
上記内部フランジと外部フランジとのどちらか一方に設けられそのフランジと上記チャンバの一側板との液密状態を確保する第1のシール材と
上記内部フランジと外部フランジとのどちらか一方のフランジに設けられこれら第1のフランジと第2のフランジとの上記開口部で対向する面の液密状態を確保する第2のシール材と
を具備したことを特徴とする基板の処理装置にある。
【0022】
この発明は、基板を処理液によって処理する処理装置であって、
側板に長孔が開口形成された複数のチャンバを有し、複数のチャンバが互いの側板を対向させて並設される装置本体と、
並設された一対のチャンバの側板の上記長孔が形成された部分を液密に接続する接続手段を具備し、
上記接続手段は、
外形寸法が上記長孔よりも大きく、内径寸法が上記長孔よりも小さくて上記基板が通過可能な大きさに形成されていて、隣り合う一対のチャンバの対向する一対の側板の一方の内面に設けられる第1の枠状部材と、
この第1の枠状部材とほぼ同じ大きさに形成されていて、隣り合う一対のチャンバの対向する一対の側板の他方の内面に設けられ第2の枠状部材と、
一対のチャンバの側板を挟んで対向する上記第1の枠状部材と第2の枠状部材をねじ止め固定する締結手段と、
上記第1の枠状部材と第2の枠状部材にそれぞれ設けられ各枠状部材と各チャンバの側板との液密状態を確保する第1のシール材と、
上記第1の枠状部材と第2の枠状部材の一方に設けられこれら枠状部材の上記長孔で対向する部分の液密を確保する第2のシール材と
を具備したことを特徴とする基板の処理装置にある。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、チャンバに対する溶接を行なうことなく、外部給液管と内部給液管を上記チャンバに対して液密に接続することが可能となるから、チャンバの形状精度や生産性の低下を招くのを防止することができる。
【0024】
この発明は、チャンバに対する溶接を行なうことなく、隣り合うチャンバの長孔が形成された側板を液密に接続することができるから、チャンバの形状精度や生産性の低下を招くのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0026】
図1は基板の処理装置を示す正面図であって、この処理装置は装置本体21を有する。この装置本体21は並設された複数の処理部からなる。この実施の形態では第1乃至第5の5つの処理部21A〜21Eが並設されている。これら処理部21A〜21Eの上部には搬送装置22が設けられている。この搬送装置22は未処理の基板を矢印Aで示すように第5の処理部21E側から第1の処理部21A側へと搬送するようになっている。
【0027】
第1の処理部21Aの側方には上記搬送装置22によって水平搬送された基板を所定の角度、例えば75度の角度に傾斜させて上記第1の処理部21Aに送り込む傾斜受け渡しユニット23が設けられている。
【0028】
それによって、第5の処理部1E側から搬送装置2に供給された基板は、第1乃至第5の処理部21A〜21Eによって順次処理されて矢印Bで示すように第5の処理部21Eから送り出されるようになっている。すなわち、処理装置に対する基板の供給及び処理された基板の搬出を第5の処理部21E側、つまり同じ位置で行なうことができるなっている。
【0029】
図1と図2に示すように、各処理部21A〜21Eはチャンバ25を有する。チャンバ25は、たとえばステンレス鋼板などの処理液に対する耐蝕性を備えた金属製の板材を溶接して、箱型状に形成されている。
【0030】
上記チャンバ25の側板の1つである後板25aには第1の接続手段としての複数の第1の接続部26が設けられ、この第1の接続部26では図3に示すように外部給液管27と内部給液管28とが互いに連通するとともに、上記後板25aに対して液密に接続される。なお、外部給液管27と内部給液管28は同径となっている。
【0031】
すなわち、上記第1の接続部26は上記後板25aに形成された開口部31を有する。後板25aの上記開口部31の部分の外面側には外部フランジ32が設けられ、内面側には内部フランジ33が設けられる。これらのフランジ32,33の外形寸法は上記開口部31よりも大きく形成されているとともに、外部フランジ32の方が内部フランジ33よりも大径になっている。
【0032】
上記外部フランジ32の一側面には上記外部給液管27の端部が溶接wによって液密に接続固定され、上記内部フランジ33の一側面には上記内部給液管28の端部が溶接wによって液密に接続固定されている。
【0033】
上記外部フランジ32の他側面には上記開口部31とほぼ同じ径の盤状部34が後板25aの厚さとほぼ同じ高さで突出して形成されている。さらに、外部フランジ32の他側面の上記盤状部34には上記開口部31よりも小径で、上記外部給液管27よりもわずかに大径な内側環状溝35と、上記開口部31よりも大径な外側環状溝36が形成されている。
【0034】
上記外側環状溝36にはOリングからなる第1のシール材37が装着され、上記内側環状溝35には同じくOリングからなる第2のシール材38が装着されている。上記外部フランジ32の他側面の、上記外側環状溝36と内側環状溝35との間の部分には周方向に所定間隔で複数のねじ孔39が形成されている。
上記内部フランジ33には、上記外部フランジ32に形成されたねじ孔39と対応する位置に複数の通孔41が厚さ方向に貫通して形成されている。
【0035】
上記外部フランジ32は第2のシール材38をチャンバ25の後板25aの外面の上記開口部31の周辺部に接触させて設けられる。上記内部フランジ33は他側面の周辺部を上記後板25aの上記開口部31の周辺部に接触させるとともに、通孔41を外部フランジ32のねじ孔39に対向させて設けられる。
【0036】
そして、各通孔41からねじ孔39にそれぞれ締結手段としてのねじ42を螺合することで、外部フランジ32と内部フランジ33はこれらの周辺部で上記後板25aの上記開口部31の周辺部を挟持した状態で固定される。
【0037】
それによって、上記第1のシール材37が後板25aと外部フランジ32との液密状態を維持し、第2のシール材38が外部フランジ32と内部フランジ33との他側面間の上記開口部31内に位置する部分の液密状態を維持する。
【0038】
すなわち、上記第1のシール材37はチャンバ25の内部と外部とを液密に遮断し、上記第2のシール材38は上記外部給液管27と内部給液管28とを液密に接続することになる。なお、図示はしないが、上記内部給液管28にはチャンバ25内に送り込まれた基板に対して処理液を噴射する複数のノズルが設けられている。
【0039】
一方、上記チャンバ25の幅方向の両側板25bには、上下方向に沿って細長い長孔44が形成されている。隣り合う一対のチャンバ25の側板25bは第2の接続手段としての第2の接続部45によって液密に、しかも上記長孔44を通じて連通するよう接続される。
【0040】
上記第2の接続部45は、図4に示すように隣り合うチャンバ25の一方の側板25bの内面に設けられる第1の枠状部材46と、他方の側板25bの内面に設けられる第2の枠状部材47を有する。
【0041】
各枠状部材46,47は、外径寸法が上記長孔44の内径寸法よりも大きく設定されていて、内径寸法がチャンバ25内に送り込まれる基板の高さ及び厚さ寸法よりも大きく設定されている。
【0042】
各枠状部材46,47の内面周辺部には、各側板25bの内面の上記長孔44の周辺部に対応する位置に外部環状溝48が形成され、これらの外部環状溝48にはOリングからなる第3のシール材49が装着されている。上記第1の枠状部材46の内面の、上記長孔44よりも内方に位置する部分には内部環状溝51が形成され、この内部環状溝51には第4のシール材52が装着されている。
【0043】
上記第1の枠状部材46の上記内部環状溝51よりも径方向内側の部分には複数のねじ孔53が周方向に所定間隔で形成されている。第2の枠状部材47の周辺部には上記ねじ孔53と対応する位置に厚さ方向に貫通する複数の通孔54が形成されている。
【0044】
第1の枠状部材46と第2の枠状部材47は、第3のシール材49が設けられた周辺部で一対のチャンバ25の側板25bを挟持する状態で設けられる。そして、第2の枠状部材47の通孔54から第1の枠状部材46のねじ孔53に螺合されるねじ55によって、第1の枠状部材46と第2の枠状部材47は、これらの周辺部で一対の側板25bを挟持して取付け固定される。
【0045】
それによって、第1の枠状部材46と第2の枠状部材47に設けられた第3のシール材49により、これら枠状部材46,47が各チャンバ25の側板25bに液密に接触し、第4のシール材52によって第1の枠状部材46と第2の枠状部材47とが液密に接触する。つまり、隣り合う一対のチャンバ25の側板25bに形成された長孔44が連通する状態で、隣り合う一対のチャンバ25の側板25bがチャンバ25の内部と外部を液密に遮断して接続される。
【0046】
このような構成の処理装置によれば、外部給液管27と内部給液管28は、第1の接続部26の第1のシール材37と第2のシール材38が設けられた外部フランジ32に対して内部フランジ33をねじ42によって締結固定することで接続される。
【0047】
そのため、第1のシール材37によってチャンバ25の後板25aに対して液密に接続され、しかも第2のシール材38によって外部給液管27と内部給液管28が液密に接続される。
【0048】
すなわち、チャンバ25の後板25aに対して外部フランジ32と内部フランジ33を溶接することなく、液密な接続構造とすることができるから、後板25aに対して溶接を行なう従来のように、チャンバ25に歪みが生じることがない。しかも、ねじ42を締め付けるだけで、外部給液管27と内部給液管28を接続できるから、チャンバ25の後板25aに溶接で接続する場合に比べて組立作業を容易に行なうことが可能となる。
【0049】
一方、隣り合う一対のチャンバ25の長孔44が形成された側板25bの接続は、一方のチャンバ25の側板25bの内面に設けられた第1の枠状部材46と、他方のチャンバ25の側板25bの内面に設けられた第2の枠状部材47とをねじ55によって締結固定することで接続される。
【0050】
そのため、各枠状部材46,47に設けられた第3のシール材49によってこれら枠状部材46,47と側板25bとの液密状態と、第1の枠状部材46に設けられた第4のシール材52によって一対の枠状部材46,47の内面間の液密状態が維持される。つまり、第3、第4のシール材49,52によって一対のチャンバ25の隣り合う側板25bを、チャンバ25の内部と外部とを液密に遮断した状態で接続することができる。
【0051】
すなわち、チャンバ25の側板25bの内面に、第1の枠状部材46や第2の枠状部材47を溶接することなく、隣り合う一対の側板25bを外部に対して液密に、しかも各側板25bに形成された長孔44を連通させて接続することができる。
【0052】
そのため、従来のようにチャンバ25の側板25bに対して溶接を行なわずに、隣り合う一対の側板25bを液密に接続することができるから、チャンバ25を溶接時の熱によって変形させるということがないばかりか、溶接作業を伴わないため、組み立て作業を能率よく行なうことができる。
【0053】
上記一実施の形態では、第1の接続部の外部フランジに第1のシール材と第2のシール材を設けたが、これら2つのシール材を内部フランジに設けるようにしてもよく、或いは一方のシール材を外部フランジに設け、他方のシール材を内部フランジに設けるようにしてもよい。
【0054】
また、第2の接続部の第1の枠状部材に第4のシール材を設けたが、この第4のシール材を第2の枠状部材に設けるようにしてもよい。
【0055】
また、基板を所定の角度で立てて搬送する処理装置に第1の接続部と第2の接続を適用した場合について説明したが、基板をほぼ水平な状態で搬送する処理装置であっても、この発明の第1の接続部と第2の接続を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】この一実施の形態を示す処理装置の正面図。
【図2】後板と側板を分解したチャンバの斜視図。
【図3】外部給液管と内部給液管との接続構造を示す第1の接続部の断面図。
【図4】隣り合うチャンバの側板の接続構造を示す第2の接続部の断面図。
【図5】従来の外部給液管と内部給液管との接続構造を示す断面図。
【符号の説明】
【0057】
21…装置本体、25…チャンバ、26…第1の接続部(第1の接続手段)、27…外部供給管、28…内部供給管、31…開口部、32…外部フランジ、33…内部フランジ、37…第1のシール材、38…第2のシール材、42…ねじ(締結手段)、45…第2の接続部(第2の接続手段)、46…第1の枠状部材、47…第2の枠状部材、49…第3のシール材、52…第4のシール材、55…ねじ(締結手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理液によって処理する処理装置であって、
上記基板が供給されるチャンバと、
上記処理液を上記チャンバへ供給する外部給液管と、
上記チャンバ内に設けられ上記外部給液管に供給された処理液をチャンバ内に導入する内部給液管と、
上記チャンバの一側板に形成された開口部で上記一側板に対して上記外部給液管と上記内部給液管を液密に接続する接続手段を具備し、
上記接続手段は、
外形寸法が上記開口部よりも大径に形成され上記外部給液管の端部が溶接される外部フランジと、
外形寸法が上記開口部よりも大径に形成され上記内部給液管の端部が溶接される内部フランジと、
上記開口部で上記チャンバの一側板を挟んで上記外部フランジと内部フランジをねじ止め固定する締結手段と、
上記内部フランジと外部フランジとのどちらか一方に設けられそのフランジと上記チャンバの一側板との液密状態を確保する第1のシール材と
上記内部フランジと外部フランジとのどちらか一方のフランジに設けられこれら第1のフランジと第2のフランジとの上記開口部で対向する面の液密状態を確保する第2のシール材と
を具備したことを特徴とする基板の処理装置。
【請求項2】
基板を処理液によって処理する処理装置であって、
側板に長孔が開口形成された複数のチャンバを有し、複数のチャンバが互いの側板を対向させて並設される装置本体と、
並設された一対のチャンバの側板の上記長孔が形成された部分を液密に接続する接続手段を具備し、
上記接続手段は、
外形寸法が上記長孔よりも大きく、内径寸法が上記長孔よりも小さくて上記基板が通過可能な大きさに形成されていて、隣り合う一対のチャンバの対向する一対の側板の一方の内面に設けられる第1の枠状部材と、
この第1の枠状部材とほぼ同じ大きさに形成されていて、隣り合う一対のチャンバの対向する一対の側板の他方の内面に設けられ第2の枠状部材と、
一対のチャンバの側板を挟んで対向する上記第1の枠状部材と第2の枠状部材をねじ止め固定する締結手段と、
上記第1の枠状部材と第2の枠状部材にそれぞれ設けられ各枠状部材と各チャンバの側板との液密状態を確保する第1のシール材と、
上記第1の枠状部材と第2の枠状部材の一方に設けられこれら枠状部材の上記長孔で対向する部分の液密を確保する第2のシール材と
を具備したことを特徴とする基板の処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−220896(P2007−220896A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−39409(P2006−39409)
【出願日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】