説明

基板収納容器

【課題】内外部を連通する連通部に水分が入り込まない基板収納容器を提供する。
【解決手段】一端に開口部を有し基板を収納する容器本体1と、開口部を閉鎖する蓋体とを有し、容器本体1の内部と外部とを連通する連通部3が少なくとも1ヶ設けられている基板収納容器であって、前記連通部3には、フィルタ保持部材5が取り付けられていて、フィルタ保持部材5の向き合う開口部の両端に第一のフィルタ6と第二のフィルタ7が向き合うように配設されていることを特徴とする。フィルタ保持部材には、逆止弁を備えた開閉バルブが内蔵されること、第一のフィルタ6の圧力損失が、フィルタ保持部材の他端部に設けられる第二のフィルタ7の圧力損失以上であること、等がそれぞれ好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハ、ガラスウェーハ、化合物ウェーハ、マスクガラス、液晶ガラス等の基板を収納する基板収納容器の内部と外部とを連通する部分を防水するフィルタを備えた基板収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
基板を収納し、蓋体により密封される基板収納容器(例えば、特許文献1参照)は、基板を工場間で輸送したり、基板に加工や処理を行う工程内で搬送したり、保管したりするために使用されている。こうした基板収納容器には、内部と外部とを連通する連通部が設けられており、連通部には、例えばフィルタが設けられて、密封状態の基板蓋体を開ける時の真空吸着を防止していた。また、連通部に基板収納容器内部の気体をドライエアーや不活性ガスと置換するための開閉バルブが設けられることもあり、この場合は、基板表面の酸化やレジストの余分な重合を防止するなど、収納される基板の表面の品質を維持するのに役立っている。
こうした基板収納容器は、一定期間の使用後に洗浄されて、繰り返して使用される。
【0003】
しかしながら、上記したような連通部を有する基板収納容器を洗浄する場合は、洗浄液が連通部の内部へ入り込んでしまい、乾燥させるのが困難であった。特に、複数の部品を内部に備えた開閉バルブ付きの基板収納容器を洗浄するときには、水圧により開閉バルブの開閉弁の移動空間や部品と部品の隙間に洗浄水が侵入し貯まってしまうので、こうした水分を完全に除去することが難しかった。
このように内部に水分が残った状態で使用すると、収納した基板を汚染してしまう恐れがあった。そのため、開閉バルブ内を完全に乾燥させるために長時間を要していた。
また、こうした連通部の部品を取り外すことで、上記した問題点を解決することも可能であったが、こうした取り外し作業に手間がかかるし、取り外した部品を再度取り付ける際に、間違って取り付けてしまう恐れもあった。
【0004】
【特許文献1】特開2004−146676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みて、内外部を連通する連通部に水分が入り込まない基板収納容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記した問題点を解決するために成されたものであり、一端に開口部を有し基板を収納する容器本体1と、前記開口部を閉鎖する蓋体2とを有し、前記容器本体1の内部と外部とを連通する連通部3、43が少なくとも1ヶ設けられている基板収納容器4であって、前記連通部3、43には、フィルタ保持部材5、45が取り付けられていて、前記フィルタ保持部材5、45の向き合う開口部の両端に第一のフィルタ6、46と第二のフィルタ7、47が向き合うように配設されていることを特徴とする基板収納容器である。
【0007】
前記基板収納容器4が、底部にボトムプレート8を備え、前記ボトムプレート8には、前記連通部3と重なるような貫通孔9が設けられていて、前記貫通孔9を通して前記連通部3、43に前記フィルタ保持部材5、45が嵌合され、前記フィルタ保持部材5、45には基板収納容器4の内部気体を置換するための逆止弁を備えた開閉バルブ(例えば、容器本体へ不活性ガスを供給するための供給側開閉パルプ10および容器本体のガスを排出する排気側開閉バルブ11)が内蔵されているものとすることができる。
前記フィルタ保持部材の一端部に設けられる前記第一のフィルタ6、46の圧力損失が、前記フィルタ保持部材の他端部に設けられる前記第二のフィルタ7、47の圧力損失以上であることが好ましい。
【0008】
前記フィルタ保持部材5、45が、円筒形をした内側固定部材17と、これと向き合うように取り付けられるリング状の外側固定部材16を有し、前記内側固定部材17は一端に格子状の貫通部13と外周方向に張り出すつば部一14を有し、かつ、空洞に形成される内部と、他端部の開口と、前記固定部材との係合部とを有し、前記外側固定部材16は、一端部に開口と前記内側固定部材17との係合部とを有し、他端部には、連通部3、43を有する端壁と、外周方向に張り出すつば部二15、55を有し、内側固定部材17の空洞内部には、格子状の貫通部13との間にフィルタを保持するフィルタ保持部材5、45が取り付けられ、他端部の端壁の貫通部13は、第二のフィルタ7、47で被覆されていることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、基板収納容器に設けられる連通部の両側に、防水機能を有するフィルタを取り付けることで、基板収納容器から部品を取り外さずに、そのまま洗浄できるし、洗浄するときに連通部に水が入り込まないので、乾燥時間を大幅に削減できる。また、基板収納容器に水分が残留することを防止できるので、基板を汚染することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の基板収納容器は、正面に開口を有し、内側壁に基板を一定間隔で支持し、開口部を蓋体で閉鎖するものの他、上部や底部に開口を有し、基板を収納するカセットを収納して密封するタイプの基板収納容器であっても良い。また、基板の収納方向は水平でも、垂直でも良く、収納枚数も1又は複数で良い。
【0011】
連通部は、基板収納容器の内部と外部とを連通するものであり、フィルタや開閉バルブとすることができる。本発明のフィルタ保持部材は、これらの連通部が、1又は複数個取り付けられた基板収納容器に使用できる。また、連通部は、容器本体の他、蓋体に設けることもできるし、両者に設けるものであっても良い。
【0012】
フィルタ保持部材は、ポリカーボネート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、シクロオレフィンポリマーなど各種熱可塑性樹脂から形成することができるが、洗浄及びその後の乾燥工程で100℃まで加熱された環境下で使用しても変形しないような耐熱性を有し、シール形成部材を保持して繰り返しの使用に耐えられる剛性を有する樹脂の使用が好ましい。また、パーティクルやイオン等の汚染物を発生が少ない樹脂、例えば、ポリカーボネートやポリブチレンテレフタレートの使用が好ましい。
【0013】
フィルタは、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリエーテルサルフォン、四フッ化エチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、エポキシ、ガラス繊維、ポリエステル不織布、ポリオレフィン不織布などの樹脂繊維からなるメンブレンフィルタの使用が好ましい。
また、上記した樹脂繊維の表面をセルロース等でコーティングしたり、アクリル樹脂やポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等をバインダーとして用いて異なる樹脂繊維やガラス繊維を積層したもの、あるいは繊維状活性炭などの化学物質吸着フィルタも使用できる。さらに、これらを複数枚組み合わせて使用することもできる。
【0014】
以下、添付図面を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態のフィルタ保持部材の構造を示す斜視説明図、図2は、上記したフィルタ保持部材が取り付けられる基板収納容器の斜視図、図3は、上記した基板収納容器の底面図、図4は、本発明の、開閉バルブを用いる第一の実施の形態のフィルタ保持部材の詳細説明図であって、(a)はフィルタ保持部材の断面図、(b)はフィルタ保持部材の作動形態を説明する図、図5は、本発明の第一の実施の形態のフィルタ保持部材において、図4の場合の開閉バルブに内蔵される弁体28の天地を逆にした場合の詳細説明図であって、(a)はフィルタ保持部材の断面図、(b)はフィルタ保持部材の作動形態を説明する図、図6は、本発明の、開閉バルブを用いない第二の実施の形態のフィルタ保持部材の断面図である。
【0015】
図1において、フィルタ保持部材5は、基本的に、内側固定部材17と、内側固定部材17に係合する外側固定部材16からなり、内側固定部材17は、円筒形で、一端部に格子状をした補強部材(格子状リブ)18が設けられており、その補強部材18間の空隙は貫通部13となっており、貫通部13を覆う第一のフィルタ6(図4も)が備えられる。なお、19、20は、位置確認部材である。
ここで、本発明の対象である基板収納容器の基本的構造を示しておく。図2において、基板収納容器4は、容器本体1と、その開口部を閉鎖する蓋体2から構成され、底部にボトムプレート8を備えている。ボトムプレートは、容器本体の底面にボルト止め等適宜の手段で固定されて取り付けられている。
容器本体1の向き合う側壁の内側には、基板を水平に一定間隔で支持する棚(図示省略)が、通常複数対、備えられている。
【0016】
ボトムプレート8には、図3に示すように、基板収納容器を基板の加工装置に搭載したときに、位置決めを行う位置決め部材21(規格では、配置の中心から各位置決め部材へ引かれた仮想線間の角度が、110.4°、124.8°、124.8°である3個で一組のものとされる)を備えており、位置決め部材には、加工装置に設けられる位置決めピン(図示せず)と噛み合うような、断面逆V字状をした溝が形成されていて、基板収納容器の自重にて、位置決めピンに自動求心される。また、適宜の位置に、基板収納容器の内外を連通する連通部3が、通常複数、設けられている。連通部3には、前述の、フィルタ保持部材5が嵌合される。
フィルタ保持部材5の詳細を、図4に基づいて説明する。
図4(a)において、容器本体1に設けられた連通部3(図3)には、貫通部13を有し、つば部一14を備える内側固定部材17が嵌合され、内側固定部材17には、螺刻部二23が形成され、外側固定部材16に螺刻された螺刻部一22と螺合する。外側固定部材16は、容器本体1の円筒リブ24に嵌合され、つば部二15が円筒リブ24に衝接して位置決めされる。
【0017】
内側固定部材17に形成されている貫通部13は、第一のフィルタ6で被覆される。第一のフィルタ6は、内側固定部材17に接合されるが、さらに、第一のフィルタの狭持部材25でバックアップされることが好ましい。なお、フィルタ(第一のフィルタおよび第二のフィルタ)は、熱溶着や超音波溶着、接着剤を利用して、固定部材の端壁に固定することができる。また、フィルタ狭持部品を利用して交換可能に取り付けることもできる。
狭持部材25は、係止凸部26が内側固定部材17に形成された係止凹部27に係止することによって、位置決め固定される。
外側固定部材16に形成された貫通孔9は、第二のフィルタ7で被覆される。
【0018】
本発明の第一の実施の形態では、第一のフィルタの狭持部材25に、開閉バルブを設ける。図4には、排気側開閉パルプとなる開閉バルブ11の弁体28を内蔵設置した態様が示されている。
開閉バルブ11は、円筒形をした中空な第一のフィルタの狭持部材25の内部に内蔵設置され、外側固定部材16との間で、スプリング部材(弾性部材)29の段発力によって外側固定部材16の貫通孔9を閉鎖している(図4(b))。32、33(図5(b)は、シーリング部材である。
弁体28は、スプリング部材(弾性部材)29の段発力に抗する圧力が作動すると、スプリング部材(弾性部材)29が圧縮され、貫通孔9が解放される(図4(a))ことによって、基板収納容器内外の圧力差が解消され、また、基板収納容器内の雰囲気の置換がなされる。なお、30はOリング1、31はOリング2であり、それによって気密・水密性が保たれている。
【0019】
図5には、図4に示した場合の開閉バルブに内蔵される弁体28の天地を逆にした場合の例が示されている。天地を逆にした場合には、弁体は、吸気側開閉バルブの弁体となる。図4に示した場合のものと図5に示した場合のものとを組み合わせて用いることによって、基板収納容器内の雰囲気ガスを所望のものに置換することが出来る。
図6には、開閉バルブを用いない本発明の第二の実施の形態の例が示される。
この場合のフィルタ保持部材45は、前述の本発明の第一の実施の形態の例と同様、容器本体又は蓋体に設けられて、基板収納容器の内部にろ過した気体を流通させるためのものである。この実施の形態も、フィルタ保持部材45の嵌合部に洗浄水が入らないように、内側固定部材57の一端側に(交換可能とすることも可)配設される第一のフィルタ46、他端側の、外側固定部材56の開口に第二のフィルタ47を取り付ける。この場合も、洗浄時に連通部43を防水できるので、先述と同様の防水効果が得られる。
【0020】
図3の基板収納容器の底面図にあるように、ボトムプレート8には、上記した開閉バルブと同じ位置に(ボトムプレート)貫通孔9が形成されていて、外部から開閉バルブのそれぞれと接続可能となっている。一方には、不活性ガス源に接続されたガス供給ユニット(図示せず)が接続され、他方には容器本体の内部のガスを排出する排出ユニット(図示せず)が接続されて、基板収納容器のガス置換が行われる。
【0021】
次に、本発明の実施形態を利用した基板収納容盟の洗浄方法について記載する。上記したように基板収納容器の底面には1対の開閉バルブが設けられている。洗浄に当たっては、先ず蓋体を容器本体から取り外し、容器本体をそれぞれ、純水が満たされた洗浄槽に投入し洗浄を行う。通常は、予備洗浄、本洗浄、1回又は数回のすすぎ洗いの順に行われる。
本洗浄では、適量の界面活性剤を使用したり、超音波洗浄を行う。このような洗浄が終了後、洗浄槽から取り出されて乾燥工程へと移動される。乾燥工程では、50℃〜100℃の温風にて所定時間乾燥する。乾燥終了後、室温まで冷却される。その後、容器本体に蓋体が取り付けられて再び基板収納容器として使用できるようになる。
【0022】
このとき、本発明の実施形態では、連通部3の両側の開口部にフィルタが備えられているので、フィルタ保持部材の内部に洗浄水が入りこむことを効果的に防止できる。また、防水キャップ等を別途取りつける必要がないので、取り去り忘れによる性能悪化の恐れがない。
なお、洗浄方法は上記したものに限らず、種々の方法が利用できる。たとえば、洗浄槽に投入することに替えて、シャワー洗浄を利用しても良い。
また、界面活性剤のほか、必要に応じて溶剤を利用することもできる。
【0023】
容器本体にフィルタが設けられた貫通孔からの浸水を防止するにあたっては、好ましくは、平均孔径が小さく、繊維径が細く均一で、撥水性と耐薬品性を備えたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製のULPAフィルタを使用すると良い。
また、第二のフィルタに、第一のフィルタと圧力損失が等しいかこれよりも少ないフィルタを使用することで、ここから内部への洗浄水の浸入を防止できると共に、エアーを不活性ガス等と置換するときの圧力等の条件を従来のフィルタを片側だけに設けた場合と、同等の条件で行うことができるので好ましい。
【0024】
例えば第一のフィルタの初期の圧力損失を160〜250Pa、第二のフィルタの初期値の圧力損失を90〜170Paの範囲から好適なものを選択して組み合わせることができる。
第二のフィルタの圧力損失が第一のフィルタの圧力損失よりも大きいと、フィルタ保持部材全体の圧力損失が大きくなり過ぎて、不活性ガス等の置換時間が長くなり、効率が悪くなるし、不活性ガス等の供給圧力を高くしないといけなくなり、設備面での対応が必要になるといった問題が生じる。
なお、ここでいう、圧力損失は、フィルタを使用する前の初期値とする。
【0025】
第一のフィルタと第二のフィルタとは、同じ素材から形成しても、異なる素材から形成しても良い。化学物質吸着フィルタ等異なる素材のフィルタを組み合わせたり、異なる圧力損失のフィルタを用いると、外部からのパーティクルの捕獲を粒径別、種類別に効率よく行えるので好ましい。
基板収納容器の外側に位置する第二のフィルタを上記したように平均口径が大きく圧力損失の小さなフィルタを用いて0.3μm以上のパーティクルを捕獲し、内部側に設けられる第一のフィルタを平均口径が小さい、圧力損失を第二のフィルタ以上とすることで、ここで0.1μm以上のパーティクルを捕獲するようにすることで、フィルタの目詰まりを防止して、フィルタの寿命を長くできる。
【0026】
本発明は、上記の通り、連通部を防水可能に閉鎖するフィルタを備えていればよい。また、蓋体に連通部がある場合には、容器本体に取り付けるのと同様に、蓋体にフィルタ保持部材を取り付けると良い。
また、内側固定部材17と固定部材とを係止するための螺刻部は、内側固定部材17の内側、外側のどちらに設けても良く、これに合わせて固定するための部品=狭持部材の螺刻部を形成すると良い。さらに、フィルタ保持部材の基板収納容器への固定方法は、ネジ止めや摩擦係合など、周知の種々の方法が利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態のフィルタ保持部材の構造を示す斜視説明図である。
【図2】本発明の実施形態のフィルタ保持部材が取り付けられる基板収納容器の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態の基板収納容器の底面図である。
【図4】本発明の、開閉バルブを用いる第一の実施の形態のフィルタ保持部材を示す図であって、(a)は断面図、(b)はその作動形態を説明する説明図である。
【図5】本発明の第一の実施の形態のフィルタ保持部材において、図4の場合の開閉バルブの天地を逆にした場合を示す図であって、(a)は断面図、(b)はその作動形態を説明する説明図である。
【図6】本発明の、開閉バルブを用いない第二の実施の形態のフィルタ保持部材の断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1:容器本体
2:蓋体
3:連通部
4:基板収納容器
5:フィルタ保持部材
6:第一のフィルタ
7:第二のフィルタ
8:ボトムプレート
9:貫通孔
10:開閉バルブ(供給側開閉バルブ)
11:開閉パルプ(排気側開閉パルプ)
13:貫通部
14:つば部一
15:つば部二
16:外側固定部材
17:内側固定部材
18:補強部材(格子状リブ)
19、20:位置確認部材
21:位置決め部材
22:螺刻部一
23:螺刻部二
24:円筒リブ
25:(第一のフィルタの)狭持部材
26:係止凸部
27:係止凹部
28:弁体
29:スプリング部材(弾性部材)
30:Oリング1
31:Oリング2
32:シーリング部材
33:シーリング部材
43:連通部
45:フィルタ保持部材
46:第一のフィルタ
47:第二のフィルタ
56:外側固定部材
57:内側固定部材
65:フィルタ狭持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に開口部を有し基板を収納する容器本体と、前記開口部を閉鎖する蓋体とを有し、前記容器本体の内部と外部とを連通する連通部が少なくとも1ヶ設けられている基板収納容器であって、前記連通部には、フィルタ保持部材が取り付けられていて、前記フィルタ保持部材の向き合う開口部の両端に第一のフィルタと第二のフィルタが向き合うように配設されていることを特徴とする基板収納容器。
【請求項2】
前記基板収納容器が、底部にボトムプレートを備え、前記ボトムプレートには、前記連通部と重なるような貫通孔が設けられていて、前記貫通孔を通して前記連通部に前記フィルタ保持部材が嵌合され、前記フィルタ保持部材には基板収納容器の内部気体を置換するための逆止弁を備えた開閉バルブ(供給側開閉バルブ、排気側開閉パルプ)が内蔵されている請求項1に記載の基板収納容器。
【請求項3】
前記フィルタ保持部材の一端部に設けられる前記第一のフィルタの圧力損失が、前記フィルタ保持部材の他端部に設けられる前記第二のフィルタの圧力損失以上である請求項1又は請求項2に記載の基板収納容器。
【請求項4】
前記フィルタ保持部材が、円筒形をした内側固定部材と、これと向き合うように取り付けられるリング状の外側固定部材を有し、前記内側固定部材は一端に格子状の貫通部と外周方向に張り出すつば部一を有し、かつ、空洞に形成される内部と、他端部の開口と、前記固定部材との係合部とを有し、前記外側固定部材は、一端部に開口と前記内側固定部材との係合部とを有し、他端部には、連通部を有する端壁と、外周方向に張り出すつば部二を有し、内側固定部材の空洞内部には、格子状の貫通部との間にフィルタを保持するフィルタ保持部材が取り付けられ、他端部の端壁の貫通部は、第二のフィルタで被覆されている請求項1〜3記載の何れかに記載の基板収納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−105205(P2009−105205A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−275191(P2007−275191)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】