説明

基準電圧発生回路

【課題】低消費電力化が図れる基準電圧発生回路を実現する。
【解決手段】基準電圧発生回路は、出力端に所定の電圧を出力するバンドギャップ回路11と、複数のカレントミラー回路を含み、少なくとも一つのカレントミラー回路のゲート電極は一方の電流経路に接続され、少なくとも他の1つのカレントミラー回路のゲート電極は他方の電流経路に接続され、かつ、一方又は他方の電流経路に流れる電流に応じた出力電流を出力端に供給するようにバンドギャップ回路に接続された複数カレントミラー回路32と、バンドギャップ回路の出力端の出力電圧を検出し、検出した出力電圧に応じて、一方の電流経路と他方の電流経路の少なくとも一方に流れる電流を制御する制御手段31とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基準電圧発生回路に関し、特に、バンドギャップ回路を含む基準電圧発生回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、バンドギャップ回路が各種半導体回路の一部として広く利用されている。バンドギャップ回路は、大きさの異なる2つのダイオード接続に発生する電圧−電流特性の差を利用して、温度依存性の極めて小さな電圧を発生することができる。
【0003】
しかし、バンドギャップ回路は、本質的に2つの安定な出力電圧値の点、具体的には正常動作点と停止点を有する。停止点において出力電圧が安定してしまうと、バンドギャップ回路は起動しない場合がある。
【0004】
そのために、正常動作点の出力電圧になるようにスタートアップ回路が付加されたバンドギャップ型基準電圧発生回路がある。スタートアップ回路は、出力電圧が停止点になるのを回避するために、強制的に起動電流をバンドギャップ回路に供給することによって、バンドギャップ回路の出力電圧が正常動作点となるようにする回路である(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
図4に従来のバンドギャップ型基準電圧発生回路の例を示す。図4に示すように、バンドギャップ型基準電圧発生回路は、バンドギャップ回路101にスタートアップ回路102が付加された回路である。スタートアップ回路102は、バンドギャップ回路101の出力端の出力電圧OUTを監視し、出力電圧OUTが正常動作点の電圧にある場合は、トランジスタ111はオン状態となり、トランジスタ112,113はオフ状態のままである。一方、出力電圧OUTが停止点にある場合は、トランジスタ111はオフ状態となり、トランジスタ112,113はオン状態となり、結果としてトランジスタ114,115がオン状態となることによって、ライン116に所定の電流Iaが供給される。ライン116に所定の電流Iaが供給されることによって、出力電圧OUTは上昇して正常動作点となる。
【非特許文献1】エム・ワルタリ、ケイ・ハロネン著(M.Waltari, K.Halonen), CMOS A/D変換器用基準電圧ドライバ(Reference Voltage Driver for Low-Voltage CMOS A/D Converters), Proceedings of ICECS 2000, Vol.1, pp.28-31, 2000
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、従来のスタートアップ回路102は、起動時に必要な量の電流Iaをバンドギャップ回路101へ供給することにより、出力電圧OUTを停止点から正常動作点へと復帰させる。しかし、バンドギャップ型基準電圧発生回路が起動した後も、スタートアップ回路102のトランジスタ111に直列に接続されたトランジスタ117には、常に電流Ibは流れ続けている。バンドギャップ型基準電圧発生回路の起動後もトランジスタ117に常に電流Ibが流れ続けることは、低消費電力化の点からは望ましくない。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、低消費電力化が図れる基準電圧発生回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の基準電圧発生回路は、所定の電圧を出力端に出力するバンドギャップ回路と、複数のカレントミラー回路を含み、少なくとも一つのカレントミラー回路のゲート電極は一方の電流経路に接続され、少なくとも他の1つのカレントミラー回路のゲート電極は他方の電流経路に接続され、かつ、前記一方又は前記他方の電流経路に流れる電流に応じた出力電流を前記出力端に供給するように前記バンドギャップ回路に接続された複数カレントミラー回路と、前記バンドギャップ回路の前記出力端の出力電圧を検出し、検出した前記出力電圧に応じて、前記一方の電流経路と前記他方の電流経路の少なくとも一方に流れる電流を制御する制御手段とを有する。
【0009】
本発明の基準電圧発生回路は、バンドギャップ回路とスタートアップ回路とを含む基準電圧発生回路であって、前記スタートアップ回路は、複数のカレントミラー回路を含み、少なくとも一つのカレントミラー回路のゲート電極が一方の電流経路に接続され、少なくとも他の1つのカレントミラー回路のゲート電極が他方の電流経路に接続され、かつ、前記一方又は前記他方の電流経路に流れる電流に応じた出力電流が前記バンドギャップ回路の出力端に接続された複数カレントミラー回路と、前記バンドギャップ回路の前記出力端の出力電圧を検出し、検出した前記出力電圧に応じて、前記一方の電流経路と前記他方の電流経路の少なくとも一方の電流経路に流れる電流を制御する制御手段とを有する。
このような構成によれば、低消費電力化が図れる基準電圧発生回路を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
まず図1に基づき、本実施の形態に係わる基準電圧発生回路の構成を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる基準電圧発生回路1の回路図である。
【0011】
図1において、バンドギャップ回路11は、PチャネルMOSトランジスタ21と、抵抗22,24,25と、PNPバイポーラトランジスタ23と、複数のPNPバイポーラトランジスタ26と、を含む。トランジスタ21のドレイン電極(以下、単にドレインという)は、抵抗22を介してPNPバイポーラトランジスタ23のエミッタに接続されている。すなわちトランジスタ21と、抵抗22と、トランジスタ23と、は直列に接続される。また、トランジスタ21のドレインは、抵抗24、25を介して複数のPNPバイポーラトランジスタ26のエミッタに共通に接続されている。すなわち、抵抗22とトランジスタ23とからなる直列回路と、抵抗24と抵抗25と複数のPNPバイポーラトランジスタ26とからなる直列回路と、が並列に接続される。抵抗22とトランジスタ23との接続点は、演算増幅器である比較回路27の反転入力(−)へ接続されている。抵抗24と抵抗25との接続点は、比較回路27の非反転入力(+)へ接続されている。なお、抵抗22と抵抗24のそれぞれの抵抗値は等しい。比較回路27の出力は、トランジスタ21のゲート電極(以下、単にゲートという)に接続されている。このような構成により、トランジスタ21のドレインに接続されたバンドギャップ回路11の出力端には、所定の出力電圧OUT、例えば1.2Vが出力される。
【0012】
一方、スタートアップ回路12は、後述するように制御手段としてのNチャネルMOSトランジスタ31を有し、トランジスタ31のゲートはバンドギャップ回路11の出力端に接続されている。スタートアップ回路12は、複数段に直列接続されて構成された複数のカレントミラー回路からなる多段カレントミラー回路32を含む。図1は、直列接続された3段のカレントミラー回路の場合を示す。1段目のカレントミラー回路33は、2つのPチャネルMOSトランジスタ33a、33bがミラー接続されて構成されている。2段目のカレントミラー回路34は、2つのNチャネルMOSトランジスタ34a、34bがミラー接続されて構成されている。3段目のカレントミラー回路35は、2つのNチャネルMOSトランジスタ35a、35bがミラー接続されて構成されている。すなわち、多段カレントミラー回路32は、直列接続された複数のカレントミラー回路を有する。
【0013】
トランジスタ33aのソース電極(以下、単にソースという)は、電源電圧(例えば3V)を供給する配線に接続されている。トランジスタ33aのドレインは、トランジスタ34aのドレインに接続される。トランジスタ34aのソースと、トランジスタ35aのドレインとが接続されている。トランジスタ34aのドレインは、トランジスタ31のドレインに接続されている。トランジスタ35aのゲートは、トランジスタ34aのソースとトランジスタ35aのドレインとに接続されている。トランジスタ35aのソースは、接地電圧を供給する配線に接続されている。
【0014】
一方、トランジスタ33bのソースは、電源電圧を供給する配線に接続されている。トランジスタ33bのドレインは、トランジスタ33aのゲート及びトランジスタ33bのゲートに接続されると共に、さらにPチャネルMOSトランジスタ37のゲートに接続されている。トランジスタ37のソースは、電源電圧を供給する配線に接続されている。トランジスタ37のドレインは、トランジスタ21のドレイン、すなわちバンドギャップ回路11の出力端に接続されている。トランジスタ33bのドレインは、抵抗36を介して、トランジスタ34bのドレインに接続されている。抵抗36とトランジスタ34bのドレインとの接続点は、トランジスタ34aのゲート及びトランジスタ34bのゲートに接続される。トランジスタ34bのソースは、トランジスタ35bのドレインに接続されている。すなわち、トランジスタ35aのゲート及びドレインは、トランジスタ34aを介して、トランジスタ33aのドレイン及びトランジスタ31のドレインに電気的に接続されている。トランジスタ35bのソースは、接地電圧を供給する配線に接続されている。
【0015】
従って、多段カレントミラー回路32は、トランジスタ33a、34a及び35aを通して流れる第1の電流経路と、トランジスタ33b、34b及び35bを通して流れる第2の電流経路と、を有する。トランジスタ37は、第2の電流経路に流れる電流に応じた出力電流を、バンドギャップ回路11の出力端に供給する。
【0016】
次に、図1の回路の動作を説明する。
まず、基準電圧発生回路1に電源電圧が印加されると、制御手段であるトランジスタ31は、バンドギャップ回路11の出力端の出力電圧OUTを検出する。出力電圧OUTの電圧が0Vすなわち停止点にある場合は、制御手段であるトランジスタ31はオフ状態となる。このとき、多段カレントミラー回路32には、電源電圧が印加されているため、2つの電流経路には所定の電流が流れている。従って、これらの電流経路に流れる電流に応じた電流Icがトランジスタ37からバンドギャップ回路11の出力端に供給されるので、出力電圧OUTの電位は徐々に上昇する。出力電圧OUTの電位が上昇し、1.2Vすなわち正常動作点の電圧になると、トランジスタ31がオンとなり、その結果、トランジスタ33aとトランジスタ34aの接続点P1の電位が0(ゼロ)になる。接続点P1の電位が0になると、多段カレントミラー回路32に流れる電流のうち接続点P1に流れる電流は、トランジスタ34aよりもトランジスタ31により多く流れるため、多段カレントミラー回路32内の各トランジスタはオフとなり、トランジスタ37にも電流が流れなくなる。
【0017】
以上のように、基準電圧発生回路に電源電圧が印加された直後に出力電圧OUTが停止点にあったとき、トランジスタ31が、多段カレントミラー回路32の2つの電流経路の一方に流れる電流を制御することによって、スタートアップ回路12がバンドギャップ回路11へ所定の電流を供給し、出力電圧OUTを正常動作点の電圧にする。その後は、トランジスタ31が、多段カレントミラー回路32の2つの電流経路の一方に流れる電流を制御することによって、多段カレントミラー回路32内の各トランジスタに電流は流れなくなり、かつトランジスタ37にも電流が流れなくなるので、結果として、スタートアップ回路12の起動後は、低消費電力化が図れることになる。
【0018】
また、基準電圧発生回路に電源電圧が印加された直後に、出力電圧OUTの電圧が正常動作点にある場合は、トランジスタ31はオン状態となり、接続点P1の電位が0になるので、多段カレントミラー回路32に流れる電流のうち接続点P1に流れる電流は、トランジスタ34aよりもトランジスタ31により多く流れる。その結果、多段カレントミラー回路32内の各トランジスタはオフとなり、トランジスタ37に電流が流れなくなる。
【0019】
以上のように、出力電圧OUTが正常動作点にあったときにも、トランジスタ31が、多段カレントミラー回路32の2つの電流経路の一方に流れる電流を制御することによって、多段カレントミラー回路32内の各トランジスタには電流は流れなくなり、かつトランジスタ37にも電流が流れなくなるので、結果として、スタートアップ回路12の起動後は、低消費電力化が図れることになる。
以上のように、第1の実施の形態によれば、低消費電力化が図れる基準電圧発生回路を実現することができる。
【0020】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係わる基準電圧発生回路の構成を説明する。図2は、第2の実施の形態に係わる基準電圧発生回路の回路図である。第2の実施の形態に係る基準電圧発生回路は、第1の実施の形態の基準電圧発生回路とは、スタートアップ回路におけるカレントミラー回路の数が、第1の実施の形態の基準電圧発生回路のカレントミラー回路の数よりも少ない点が異なる。第1の実施の形態と同じ構成要素は同じ符号を付し、説明は省略する。
【0021】
図2に示すように、第2の実施の形態の基準電圧発生回路は、図1の多段カレントミラー回路32におけるカレントミラー回路34が無い点が第1の実施の形態と異なり、他の構成は同一である。
【0022】
図2の回路の動作は、図1の回路と略同じであり、出力電圧OUTの電圧が停止点にある場合は、トランジスタ31はオフ状態となる。このとき、多段カレントミラー回路32aには、電源電圧が印加されているため、所定の電流が流れている。従って、トランジスタ37からバンドギャップ回路11の出力端に電流Icが供給されるので、出力電圧OUTの電位は徐々に上昇する。出力電圧OUTの電位が上昇し、所定の電圧になると、トランジスタ31がオンとなり、トランジスタ33aとトランジスタ35aの接続点P2の電位が0(ゼロ)になる。接続点P2の電位が0になると、カレントミラー回路32に流れる電流のうち接続点P2に流れる電流は、トランジスタ35aよりもトランジスタ31により多く流れるので、カレントミラー回路32内のトランジスタはオフとなる。その結果、トランジスタ37には電流が流れなくなるので、結果として、スタートアップ回路12aの起動後は、低消費電力化が図れることになる。
【0023】
また、出力電圧OUTが正常動作点にある場合、図1の回路と略同じであり、トランジスタ31がオン状態となる。その結果、接続点P2の電位が0になるので、カレントミラー回路32に流れる電流のうち接続点P2に流れる電流は、トランジスタ35aよりもトランジスタ31により多く流れるようになり、カレントミラー回路32内のトランジスタはオフとなる。よって、トランジスタ37には電流が流れなくなるので、結果として、スタートアップ回路12aの起動後は、低消費電力化が図れることになる。
以上のように、第2の実施の形態によっても、低消費電力化が図れる基準電圧発生回路を実現することができる。
【0024】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態に係わる基準電圧発生回路の構成を説明する。図3は、第3の実施の形態に係わる基準電圧発生回路の回路図である。第3の実施の形態に係る基準電圧発生回路は、第1の実施の形態の基準電圧発生回路とは、スタートアップ回路12は同じであるが、バンドギャップ回路が異なる。第1の実施の形態と同じ構成要素は同じ符号を付し、説明は省略する。
【0025】
図3に示すように、第3の実施の形態の基準電圧発生回路は、図1の回路とは、バンドギャップ回路が異なる。図3のバンドギャップ回路11aは、電源電圧が低電圧の場合に利用されるバンドギャップ回路である。バンドギャップ回路11aでは、例えば、電源電圧が1Vで、出力端の出力電圧OUTが0.6Vのような低電圧となる。
【0026】
バンドギャップ回路11aは、PチャネルMOSトランジスタ41と、トランジスタ41のドレインに接続された抵抗42と、からなる直列回路を含む。トランジスタ41のソースは、電源電圧を供給する配線に接続され、抵抗42の他端は、接地電位を供給する配線に接続されている。トランジスタ41のドレインは、バンドギャップ回路11aの出力端と、トランジスタ31のゲートに接続されている。
【0027】
バンドギャップ回路11aは、さらに、PチャネルMOSトランジスタ43,47と、抵抗44,45,48と、PNPバイポーラトランジスタ49と、複数のPNPバイポーラトランジスタ46と、を含む。
【0028】
トランジスタ43のソースは、電源電圧を供給する配線に接続されている。トランジスタ43のドレインは、抵抗44を介して、接地電位を供給する配線に接続されている。トランジスタ43のドレインは、さらに、抵抗45を介して、複数のPNPバイポーラトランジスタ46のエミッタに共通に接続されている。複数のトランジスタ46の各々のベース及びコレクタは、接地電位を供給する配線に接続されている。
【0029】
トランジスタ47のドレインは、PNPバイポーラトランジスタ49のエミッタに接続されている。トランジスタ47のソースは、電源電圧を供給する配線に接続されている。抵抗48の他端とトランジスタ49のベース及びコレクタは、接地電位を供給する配線に接続されている。
【0030】
また、バンドギャップ回路11aは、演算増幅器である比較回路50を含む。スタートアップ回路12のトランジスタ37のドレインとトランジスタ47のドレインは、比較回路50の反転入力(−)に接続され、トランジスタ43のドレインは、比較回路50の非反転入力(+)へ接続されている。比較回路50の出力は、トランジスタ47のゲートと、トランジスタ43のゲートと、トランジスタ41のゲートと、に接続されている。このような構成により、トランジスタ41の出力電圧OUTを一定電圧に保持することができる。
スタートアップ回路12の構成は、第1の実施の形態のスタートアップ回路12と同じである。
【0031】
図3の回路の動作は、図1の回路と略同じであり、トランジスタ37は、比較回路50を介して、トランジスタ41のゲートを制御することによって、出力電流を供給する点と、バンドギャップ回路11aが電源電圧の低い電圧のバンドギャップ回路である点と、が異なるだけである。
【0032】
よって、第3の実施の形態に係わる基準電圧発生回路においても、スタートアップ回路12の起動後は、低消費電力化が図れることになる。
以上説明した本発明の実施の形態に係る基準電圧発生回路においては、スタートアップ回路の起動後に、低消費電力化が図ることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる基準電圧発生回路の回路図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる基準電圧発生回路の回路図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係わる基準電圧発生回路の回路図。
【図4】従来のバンドギャップ型基準電圧発生回路の回路図。
【符号の説明】
【0034】
11,11a バンドギャップ回路、12,12a スタートアップ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電圧を出力端に出力するバンドギャップ回路と、
複数のカレントミラー回路を含み、少なくとも一つのカレントミラー回路のゲート電極は一方の電流経路に接続され、少なくとも他の1つのカレントミラー回路のゲート電極は他方の電流経路に接続され、かつ、前記一方又は前記他方の電流経路に流れる電流に応じた出力電流を前記出力端に供給するように前記バンドギャップ回路に接続された複数カレントミラー回路と、
前記バンドギャップ回路の前記出力端の出力電圧を検出し、検出した前記出力電圧に応じて、前記一方の電流経路と前記他方の電流経路の少なくとも一方に流れる電流を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする基準電圧発生回路。
【請求項2】
所定の電圧を出力端に出力するバンドギャップ回路と、スタートアップ回路とを含む基準電圧発生回路であって、
前記スタートアップ回路は、
複数のカレントミラー回路を含み、少なくとも一つのカレントミラー回路のゲート電極が一方の電流経路に接続され、少なくとも他の1つのカレントミラー回路のゲート電極が他方の電流経路に接続され、かつ、前記一方又は前記他方の電流経路に流れる電流に応じた出力電流を前記出力端に供給するように前記バンドギャップ回路に接続された複数カレントミラー回路と、
前記バンドギャップ回路の前記出力端の出力電圧を検出し、検出した前記出力電圧に応じて、前記一方の電流経路と前記他方の電流経路の少なくとも一方の電流経路に流れる電流を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする基準電圧発生回路。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−23920(P2006−23920A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−200560(P2004−200560)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】