説明

塗装システムの絶縁シリンダ用ピストンロッドシール

本発明は、軸方向に移動可能にピストンロッド(11)を案内するためのピストンロッド案内部を備える、静電塗装システムの絶縁シリンダ(7)用のピストンロッドシール(12)に関する。ピストンロッド(11)は、絶縁シリンダ(7)の内壁から塗料残留物を擦り取るスクレーピングピストンを支持する。ピストンロッドシール(12)はさらに、ピストンロッド(11)に対してピストンロッド案内部を密閉するための第1のシール(17)を備える。本発明によると、ピストンロッド(11)に対してピストンロッド案内部を密閉するために、第1のシール(17)に対して軸方向にずれた第2のシール(18)が、加えて設置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電塗装システムの絶縁シリンダ用ピストンロッドシール、および従属項に係る、対応する動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、上流に配置された塗料計量装置に、絶縁シリンダを介して、塗料容器が連結された塗料塗装システムを開示し、塗料計量装置は、制御された方法で、塗布される塗料を計量し、回転噴霧器または他の塗布機に塗料を供給する。絶縁シリンダは、塗料容器に対して、塗料計量装置の電気絶縁を可能にする。これは、静電塗料塗布方法では、塗料計量装置が通常高電位にあり、一方、塗料計量装置から電気絶縁された塗料容器は接地電位にあり、それゆえ、塗装工程の間に補充されうるので、有利である。電気絶縁のため、絶縁シリンダ中にある塗料残留物は、必要な絶縁耐力を回復させるために、スクレーピングピストン(Scraping Piston)によって、絶縁シリンダの内壁から除去される。スクレーピングピストンは、ピストンロッド案内部に移動可能に取り付けられたピストンロッドの一端部に取り付けられ、絶縁シリンダ中をスクレーピングピストンが動くように、空気圧シリンダ中を空気圧で動かされうる空気圧ピストンをピストンロッドの他端部で支持する。
【0003】
この既知の絶縁シリンダに係る課題は、スクレーピングピストンとピストンロッド案内部との間の領域において、ピストンロッドが塗布される塗料にさらされて、ピストンロッドの外表面に付着する塗料がピストンロッド案内部を通して空気圧シリンダへと浸透し、その後、塗料が空気圧シリンダに張り付き、最も悪い場合には、空気圧シリンダを閉塞することである。実際に、その結果として、まず、空気圧シリンダの移動速度が減速し、その後、サイクル時間の問題をもたらす。最終的に、空気圧シリンダは完全に閉塞され得、塗装工場における生産停止につながる。塗料残留物が固まることによって構成要素が閉塞され、それによって、生産の再始動ができなくなるという特殊な危険が、比較的長い停止期間(例えば、一晩又は週末の間)の結果としてもたらされる。
【0004】
上述の既知の絶縁シリンダに係るさらなる課題は、少量の塗料がピストンロッド上で乾燥され得、これが摩耗を増大させ、ピストンロッドシールの早期破損をもたらす、いわゆるピストンロッドの乾燥工程に際しての、ピストンロッドシールの不十分な耐用年数である。
【0005】
先行技術に関して、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11もまた、参照される。しかしながら、これらの引用はいずれも、充分な漏れ防止を確保するピストンロッドシールを備える絶縁シリンダを有する塗装材料供給装置については開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102005048223号明細書
【特許文献2】米国特許第4863101号明細書
【特許文献3】独国特許第69203299号明細書
【特許文献4】米国特許第5964408号明細書
【特許文献5】米国特許第4469251号明細書
【特許文献6】米国特許第4266468号明細書
【特許文献7】米国特許第4126321号明細書
【特許文献8】独国特許出願公開第102005060959号明細書
【特許文献9】独国特許第69228249号明細書
【特許文献10】独国特許第19524853号明細書
【特許文献11】米国特許第5458927号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、上述の絶縁シリンダを適宜改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、本発明に係るピストンロッドシールおよび従属請求項に係る適切な動作方法によって解決される。
【0009】
本発明は、ピストンロッドシールが、単一のシールのみを有するのではなく、軸方向にずれて配置された、少なくとも2つのシールを有するという包括的な技術教示を含む。
【0010】
追加のシールは、一つのシールが破損しても密閉機能が損なわれないので、追加の信頼性を与える。
【0011】
同時に、本発明に係る、空間的に分離した複数のシールの配置は、破損監視を可能にし、それによって、2つのシールの間の中間スペースが漏出について監視される。
【0012】
漏出室(Leakage Chamber)は、それゆえ、2つのシールの間に、軸方向に配置され、ここで、漏出室は、ピストンロッド案内部とピストンロッドの外表面との間に、放射方向に配置され、塗料側のシールからの漏出時には、漏れた塗料の漏出物を全て受け入れる。
【0013】
本発明の好ましい具体的な実施形態において、漏出穴は、漏出室中に入った漏出物を排出するように、漏出室から分岐している。
【0014】
漏出穴はまた、漏出を認識するために使用されうる。この目的のため、漏出穴は、例えば、圧力センサまたは湿度センサでありうるセンサにつながれうる。漏出センサが漏出を検出すると、ピストンロッドシールは、夜間又は週末の定期的な運転中断時であってよい次の機会に交換され得るので、通常の塗装運転は、ピストンロッドシールにおける漏出によって害されない。
【0015】
本発明に係るピストンロッド機械駆動、および同時にスクレーピングピストンの機械駆動は、特許文献1から公知であるように、好ましくは、空気圧で実現されるので、この特許出願の内容は、本明細書において、その全体が含まれると見なされうる。それゆえ、ピストンロッドは、空気圧ピストンと、同時にピストンロッドとスクレーピングピストンとを軸方向に配置するように、空気圧シリンダ中に移動可能に配置され圧力をかけられうる空気圧ピストンを、スクレーピングピストンに対向する側で支持することが好ましい。空気圧シリンダによる、この種のピストンロッドの駆動において、本発明に係るピストンロッドシールは、2つの前述の重複するシールに対して軸方向にずれて配置され、空気圧シリンダに対する密閉の目的を有する、他のシールを有することが好ましい。
【0016】
本発明の好ましい具体的な実施形態において、ピストンロッドシールは、それゆえ、3つのシール、特にスクレーピングピストン側または絶縁シリンダ側に2つのウエット塗料シールと、空気圧シリンダ側に少なくとも1つの空気圧シールと、を備える。
【0017】
シールが、複数の密閉エッジを有し、それによって、シールの耐用年数が延びることはまた、本発明の範囲において有利である。本発明の好ましい具体的な実施形態において、それゆえ、ウエット塗料シールはそれぞれ、二重の密閉エッジを有する。
【0018】
ウエット塗料シールは、好ましくは、熱可塑性シーリング材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはポリエチレン(PE)から作製されることもまた特筆すべきことである。しかしながら、本発明は、シーリング材料に関して、前述した例に限定されず、原則として、他のシーリング材料でも実現されうる。
【0019】
ここで、シールは、選択的に、充分な密閉効果を達成するために、金属バネによって支持されてもよい。
【0020】
ピストンロッドが、外表面に、Rz<20μm、Rz<10μm、Rz<5μm、またはRz<2μmという粗さの値の低い表面粗さを有することもまた有利である。第1の観点において、ピストンロッドの滑らかな密閉表面では、ピストンロッド案内部を通る軸方向における塗料の移動が悪化する。第2の観点において、ピストンロッドシールの耐用年数が、低い表面粗さによって延びる。
【0021】
軸方向における塗料の移動を回避するため、ピストンロッドが、その密閉表面で、60%、70%より多い、または80%よりも多い、材料接触領域を備えることもまた有利である。
【0022】
これは、ピストンロッドが、その密閉表面で、例えば、Dylyn(登録商標)またはDLC(登録商標)(DLC:Diamond−like Carbon)からなる摩耗低減表面被覆物を備える場合に、有利に達成されうる。
【0023】
この表面被覆物の塗布は、例えば、プラズマアシスト化学気相成長法(PACVD:Plasma Assisted Chemical Vapor Deposition)によって、または物理気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)によって実現されうる。
【0024】
本発明は、単一の構成要素としての新規なピストンロッドシールだけでなく、一構成要素としてこの種のピストンロッドシールを有する塗装材料供給装置および塗料塗装システムもまた対象とすることは、特筆すべきである。
【0025】
本発明は、静電塗装システムにおける絶縁シリンダ用のピストンロッド案内部に限定されないことも特筆すべきである。むしろ、本発明は、パイプラインシリンダにおいてピストンロッドを案内するためのピストンロッド案内部に、概して適している。
【0026】
最後に、本発明はまた、ピストンロッドの外表面上に塗装材料残留物が沈着し、その後、軸方向にピストンロッド案内部を通って移動することを防ぐように、絶縁噴霧器が、スクレーピングピストンとピストンロッドシールとの間で、洗浄剤または塗装材料を用いて洗浄される、この種のピストンロッドシールのための新たな動作方法に関する。
【0027】
この洗浄は、上述した不都合をあらかじめ回避するために定期的に実行されうる。
【0028】
本発明の他の有利な実施形態は、従属請求項において特徴付けられ、または図面を参照する、本発明の好ましい具体的な実施形態の説明とともに、以下でより詳細に説明されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る、塗料容器の下流に配置された塗料計量装置に対する、塗料容器の電気絶縁のための絶縁シリンダを有する静電塗料塗装システムを示す。
【図2】図1の絶縁シリンダにおけるピストンロッド案内部の断面図を示す。
【図3】図2のピストンロッド案内部におけるシールの単純化された断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、車体の部品または他の構成要素の連続塗料塗装のための静電塗料塗装システムを示し、この塗料塗装システムの構造および機能は、上記にて引用した特許文献1に詳細に記載されているので、塗料塗装システムの構造及び機能に関する、この特許出願の内容は、この明細書において、その全体が含まれると見なされうる。
【0031】
それゆえ、塗料塗装システムが、塗布装置として、色切替器1、バルブ装置2、塗料容器3、更なるバルブ装置4、塗料計量装置5および回転噴霧器6から構成されることを述べるだけでよい。
【0032】
塗料容器3および塗料計量装置5は、塗料塗装システムの作動時に、異なる電位でありうる。
【0033】
塗料の塗布の際、塗料計量装置5は、電気的に接地された車体の部品への塗布される塗料の最適な付着を達成するために、通常高電位にある。
【0034】
一方、塗料容器3は、塗料塗装システムの作動時には通常接地電位にあるので、塗料容器3は、塗装中に新しい塗料を補充されうる。
【0035】
塗料計量装置5に対する、塗料容器3の電気絶縁のため、スクレーピングピストン8が軸方向に移動可能に案内される、絶縁シリンダ7が設置される。絶縁シリンダ7の電気絶縁のため、スクレーピングピストン8は、図面に示された位置へと右側に動かされ、その際、スクレーピングピストン8は、絶縁シリンダ7の内壁から塗料残留物を擦り取り、それによって絶縁シリンダ7の絶縁耐力が増加する。
【0036】
絶縁シリンダ7におけるスクレーピングピストン8の動きは、絶縁シリンダ7に対向する側に配置された空気圧シリンダ9によって引き起こされる。空気圧ピストン10は、空気圧シリンダ9において、軸方向に移動可能であり、空気圧ピストン10は、ピストンロッド11を介してスクレーピングピストン8に連結される。空気圧ピストン10と、従ってピストンロッド11およびスクレーピングピストン8と、を軸方向に動かすために、バルブを介して両側から空気圧ピストン10に、圧力がかけられうる。
【0037】
本発明に係る特徴は、図2に示されるように、ピストンロッドシール12の構造にある。
【0038】
従って、ピストンロッドシール12は、ピストンロッド11を取り囲み、共にネジで固定される複数の構成要素13、14、15、16と、2つのウエット塗料シール17、18と、空気圧シール19と、から構成される。
【0039】
2つのウエット塗料シール17、18は、絶縁シリンダ7に面する側に配置され、絶縁シリンダ7からの塗料が、ピストンロッドシール12を通って空気圧シリンダ9へと、またはピストンロッドシール12へと入ることを防ぐ。
【0040】
一方、空気圧シール19は、ピストンロッドシール12の、空気圧シリンダ9に面する側に配置され、耐圧性を有するので、空気圧シリンダ9における空気圧の駆動圧力が維持される。
【0041】
ピストンロッドシール12はまた、2つのウエット塗料シール17、18の間に、軸方向に配置され、ピストンロッド11の外表面と取り囲んでいる構成要素14との間に、放射方向に配置された、漏出室20を有する。
【0042】
漏出穴21は、漏出室20から分岐して外方向に延び、(単純化のため、ここでは示されない)漏出センサの接続を可能にする。ウエット塗料シール17から漏れると、湿った塗料が漏出室20に入り、これは、漏出穴21を介して漏出センサによって検出されうる。この状況において、密閉機能は、第2のウエット塗料シール18で、なおも維持されうるので、塗料塗装システムの運転が中断されない。ピストンロッドシール12は、次の定期的な運転中断の際に交換されうる。
【0043】
図3は、ウエット塗料シール17の耐用年数が有利に延びることを意味する、2つの密閉エッジ22、23を有するウエット塗料シール17の可能な実施形態を示す。
【0044】
本発明は、上述した好ましい具体的な実施形態に制限されない。むしろ、多数の変形および改変が可能であり、これらはまた、本発明の概念を利用し、従って、保護の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
1 色切替器
2 バルブ装置
3 塗料容器
4 バルブ装置
5 塗料計量装置
6 回転噴霧器
7 絶縁シリンダ
8 スクレーピングピストン
9 空気圧シリンダ
10 空気圧ピストン
11 ピストンロッド
12 ピストンロッドシール
13−16 構成要素
17、18 ウエット塗料シール
19 空気圧シール
20 漏出室
21 漏出穴
22、23 密閉エッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)パイプラインシリンダ(7)の内壁から塗料残留物を擦り取るためにスクレーピングピストン(8)を支持するピストンロッド(11)の軸方向に移動可能な案内のためのピストンロッド案内部と、
b)該ピストンロッド(11)に対して、該ピストンロッド案内部を密閉するための第1のシール(17)と、
を備える、塗装システム、特に静電塗装システムの、パイプラインシリンダ、特に絶縁シリンダ(7)用のピストンロッドシール(12)であって、
c)該第1のシール(17)に対して軸方向にずれて配置され、前記ピストンロッド(11)に対して前記ピストンロッド案内部を密閉するための、第2のシール(18)をさらに備える、
ことを特徴とするピストンロッドシール(12)。
【請求項2】
前記パイプラインシリンダが絶縁シリンダ(7)である、ことを特徴とする請求項1に記載のピストンロッドシール。
【請求項3】
前記第1のシール(17)と前記第2のシール(18)との間に軸方向に配置され、前記ピストンロッド(11)と前記ピストンロッド案内部との間に放射方向に配置され、前記第1のシール(17)で漏出が発生すると漏出物を取り込む、漏出室(20)を有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項4】
a)前記漏出室(20)から前記漏出物を排出するために、該漏出室(20)から分岐した漏出穴(21)および/または
b)該漏出室に配置されまたは該漏出穴を介して該漏出室に連結された、漏出を検出するための漏出センサ、を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項5】
前記第1のシール(17)および前記第2のシール(18)に対して軸方向にずれて配置され、前記ピストンロッド(11)に対して前記ピストンロッド案内部を密閉するための、第3のシール(19)を有する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項6】
前記ピストンロッド(11)が、一方の側に、前記スクレーピングピストン(8)を支持し、他方の側に、空気圧シリンダ(9)中で移動可能に案内される空気圧ピストン(10)を支持する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項7】
a)前記第1のシール(17)および前記第2のシール(18)がウエットシールであり、前記パイプラインシリンダ(7)側に配置され、
b)前記第3のシール(19)が空気圧シールであり、前記空気圧シリンダ(9)側に配置される、
ことを特徴とする請求項6に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項8】
前記第1のシール(17)および/または前記第2のシール(18)および/または前記第3のシール(19)が、前記ピストンロッド(11)の外表面に対して密閉する、複数の密閉エッジ(22、23)を備える、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項9】
前記第1のシール(17)および/または前記第2のシール(18)が、熱可塑性シーリング材料、特に、ポリテトラフルオロエチレンまたはポリエチレンから作製される、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項10】
前記第1のシール(17)および/または前記第2のシール(18)が金属バネを備える、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項11】
前記ピストンロッド(11)が、密閉表面に、Rz<20μm、Rz<10μm、Rz<5μm、またはRz<2μmという粗さの値の表面粗さを有する、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項12】
前記ピストンロッド(11)は、前記密閉表面に、60%、70%または80%より多い材料接触領域を備える、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項13】
前記ピストンロッド(11)は、前記密閉表面に、摩耗低減表面被覆物を備える、ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項14】
前記表面被覆物が、ダイアモンドライクカーボン層、特にDylyn(登録商標)またはDLC(登録商標)から構成される、ことを特徴とする請求項13に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項15】
前記表面被覆物は、プラズマアシスト化学気相成長法によって、または物理気相成長法によって、塗布される、ことを特徴とする請求項13または14に記載のピストンロッドシール(12)。
【請求項16】
異なる電位にある構成要素の電気絶縁のための絶縁シリンダ(7)を備える塗装材料供給装置であって、
請求項1乃至15のいずれか1項に記載のピストンロッドシール(12)を有する、
ことを特徴とする塗装材料供給装置。
【請求項17】
スクレーピングピストン(8)は、ピストンロッド(11)によって案内され、該ピストンロッド(11)は、ピストンロッドシール(12)を有するピストンロッド案内部中を案内される、パイプラインシリンダ、特に絶縁シリンダ(7)を備える、塗装装置、特に静電塗装システムのための動作方法であって、該パイプラインシリンダ(7)は、該スクレーピングピストン(8)と該ピストンロッドシール(12)との間で、洗浄剤または塗装材料を用いて洗浄される、
ことを特徴とする動作方法。
【請求項18】
a)前記洗浄が、定期的に実行され、および/または
b)前記ピストンロッドシールが、漏出室(20)を取り囲む、少なくとも2つの、軸方向にずれたシール(17、18)を有し、該漏出室(20)が洗浄される、
ことを特徴とする請求項17に記載の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−530796(P2010−530796A)
【公表日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508721(P2010−508721)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/003771
【国際公開番号】WO2008/141742
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(504389784)デュール システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (54)
【Fターム(参考)】