増大した乗員保護のためのエアバッグシームパターン
乗り物乗員拘束システム用のエアバッグ(10)。エアバッグは、エアバッグ(10)の内部の(15)を画定するエアバッグボディ(12)を含んでいる。一連の本質的にシヌソイドのシームは、(20)多くの流体的に連絡するチャンバー(22)へエアバッグ内部(15)を分割するためにエアバッグボディ(12)の部分をともに連結する。膨張の間の、および膨張の後のエアバッグ(10)の特性は、シヌソイドのシーム(20)の特性を変えることによりコントロールされることがあると信じられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、2003年12月10日に出願された仮出願番号60/528,530の利益を請求する。
【0002】
本発明の背景
本発明は、一般的には乗り物用エアバッグ、およびより特には、エアバッグの膨張および性能特性を制御することが可能な、乗り物用エアバッグの組み込みに関する。
【0003】
乗り物乗員と、乗り物の車室の側面、典型的には乗員の頭部と乗り物窓の間で実質的に展開可能な、細長いエアバッグボディからなる多くのサイドインパクトエアバッグが知られている。既知のシステムは、さらにしばしばその幅と比較して、比較的薄いエアバッグを利用する。フロントおよびリヤパネル、あるいはエアバッグの側面を接続する様々なシームが、エアバッグボディの内部に形成されることがある。ほとんどの場合、これらのシームは直線のシームである。シームは、エアバッグを、膨張した際に並列の膨張したチューブを形成する、複数の並列のコンパートメントに分割する。これらのチューブは、衝突の場合には乗員にクッションを当てる役目をする。しかしながら、エアバッグは直線のシームに沿って比較的容易に曲がる傾向を持っており、いくつか事例においては、衝突の際の乗員保護を減じる場合がある。特にエアバッグが激しい衝突または突然の減速の間に展開する場合、エアバッグボディの曲げは、所望の位置からのエアバッグの移動などの、減じられた乗員保護に帰着する場合がある。さらに、膨張の間のエアバッグの特性(例えばエアバッグを膨張させるのに必要な時間、およびエアバッグ膨張の異なる位置でのシーケンス)を制御できることが、所望のエアバッグ性能特性を達成するために重要である。
【0004】
本発明の要約
本発明は、エアバッグ内部を画定するエアバッグボディであって、エアバッグボディに沿って伸びる1つ以上の本質的にシヌソイドのシームによって連結されたボディの部分を有するエアバッグボディを含む、乗り物乗員拘束システムのためのエアバッグを提供する。このシームは、複数の流体的に連絡するチャンバーへ、エアバッグ内部を分割する。膨張の間のエアバッグの特性(たとえば、膨張速度および膨張プロフィール)、および膨張後のエアバッグの特性(たとえば、シームに沿っての曲げ抵抗)は、シヌソイドのシームの特性を変えることによりコントロールされることができると信じられている。
【0005】
詳細な説明
本発明のエアバッグは、エアバッグの隣接した部分を互いに連結する、一連の本質的にシヌソイドのシームを組込む。本質的にシヌソイドのシームの特性は、エアバッグの様々な膨張特性に影響を与え、かつ膨張した状態のエアバッグの特性に影響を与えるように変えられることができる。以下の開示の目的のために、本明細書において記載される本質的にシヌソイドのシームについて、シヌソイドの波形の一般に知られている態様、およびシヌソイドの波形に関する用語の定義(いくつかの若干の変化とともに)が与えられる。
【0006】
特に、ここに使用されるように、用語「振幅」は、図1の中で示されるように基準軸「H」に関して測定され、本発明の本質的にシヌソイドのシームによって表わされる波形の最大の絶対値、またはピークを示すと理解される。さらに、ここに使用されるように、用語「波長」は、図1の中で示されるように測定され、本質的にシヌソイドのシームの連続するサイクルの同じ位相にある2点の間の距離を示すと理解される。さらに、ここに使用される用語「位相」は、シームの第1の参照点と、シーム上の第2の点の関係を示すと理解される。用語「位相差」は、本質的に同じ周波数を有する2つの本質的にシヌソイドのシームに適用され、第1のシーム上の点と第2のシーム上の対応する点の関係を示すものと理解される。シームの位相および2つのシーム間の位相差は、ラジアンで測られる。隣接したシームの間の位相の関係は、隣接したシームの山および谷の相対的地位によって示される。図1を参照すると、隣接したシームの山(X)、谷(Y)およびゼロ交差点(Z)の位置がすべて一致するか、またはアラインメントしている場合には、隣接したシームの位相差はゼロである。この場合、隣接したシームは「インフェイズ」であると言われる。対照的に、山(X)および谷(Y)が一致しない場合、シームは「アウト−オブ−フェイズ」であると呼ばれ、「位相差」を示すと言われる。用語「周波数」は、単位時間当たりの、完全な波形の繰返し数を示すものと通常理解される。この開示の目的のために、用語「周波数」は、それに沿って本質的にシヌソイドのシームが伸びるエアバッグ表面領域の、単位長さ当たりの、(本発明の本質的にシヌソイドのシームによって定義されたような)完全な波形の繰返し数を示すものと理解される。
【0007】
図2および2Aを参照すると、本発明はサイドカーテンエアバッグ10を提供し、これはエアバッグ内部15を画定するエアバッグボディ12、エアバッグボディ12の部分を互いに連結し、エアバッグ内部15を複数の流体的に連絡されたチャンバー22に分割する、少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシーム20を有する。エアバッグ10はさらに長さ方向の軸Lを有する。図2および2Aに見られるように、シーム20はそれぞれシヌソイド波形、またはサイン波の特性を有する一連の波形(すなわち、一連の平行で交互の山および谷)を形成する。ガス入口開口14は、当該技術分野において既知の方法で、公知のガスジェネレータによって生成される膨張ガスを入れる。図2および2Aは、それが展開した時に現われるであろう状態で、エアバッグ10を示す。シーム20は、入り口開口14からのガスフローを、エアバッグ内部のすべての部分に導くのを支援する。図2および2Aの中で示されるエアバッグは、主としてサイドインパクトからの保護に使用される細長いバッグである。しかしながら、本発明の本質的にシヌソイドのシーム20は、様々な任意の形状あるいは用途のエアバッグについて形成されることができる。図2および2Aの中で示される実施態様は3つのシヌソイドのシーム20を有している。しかしながら、シーム20の数は1から多数まで変わることができる。さらに、シーム20は同じ長さまたは位相を有する必要がないし、エアバッグ10に沿って一様な間隔で配置される必要もない。
【0008】
エアバッグボディ12は既知の材料から、および既知のプロセスによって形成されることができる。例示的な適当なエアバッグ材料および製造法は以下の番号の米国特許において述べられる:米国特許第6,632,753、6,458,725および、5,044,663、並びに米国特許出願番号第2003/0148683、2003/0129339、2003/0104226、2003/0060103および20020155774。リストされた参考文献はそれぞれ、その全体が本明細書に組み入れられ、参照される。
【0009】
シーム20は任意の適当な既知のプロセスによって形成されることができる。例えば、いくつかの事例では、シーム20の長さ方向に沿ってステッチを手動であるいは機械的に縫うことは望ましいことがある。異なる実施態様においては、たとえば、エアバッグボディを形成するために非織物あるいはポリマーコーティングされた織物を使用することができ、熱、超音波圧接、あるいは接着剤を使用してエアバッグの部分を互いにしっかりと固定することができる。
【0010】
本質的にシヌソイドのシーム20を使用して、エアバッグ10の部分を互いに連結することによって、エアバッグの様々な膨張特性をコントロールすることができると考えられている。さらに膨張した状態のエアバッグの性能が有利に影響されることができると考えられている。
【0011】
1例において、本質的にシヌソイドのシームの配置および個々の特性は、エアバッグの異なる部分を膨張させるシーケンスに影響を与えるために操作されることができる。図3および4を参照すると、第1のシーム20aの部分20a1は、第2のシーム20bの部分20b1に隣接して位置し、それらの間のガスフロー通路46を画定する。第1のシーム20aの部分20a1は、第2のシーム20bの部分20b1とは間隔を置いて配置され、ガスフロー通路46が所定の横断面積を持つようにする。
【0012】
図3を参照すると、隣接した本質的にシヌソイドのシーム20aおよび20bは、互いにほぼ180度のアウト−オブ−フェイズにあり、隣接したシームの山20a1および20b1は近接して配置されている。これは、隣接した山20a1と20b1の間に、収縮した膨張ガスフロー通路46を生成する。フロー通路46は、比較的小さな横断面積を有し、矢Bによって示された方向へのガスフローを遅らせる。対照的に、エアバッグのアッパーエッジ36とシーム端42の間に形成されたガスフロー通路44は、比較的より大きな横断面積を有し、(矢Cの方向への)膨張ガスのほとんど制限されないフローパスを提供する。示された配置は、エアバッグを、最初に、バッグのトップの部分に沿って(アラインされたガスフロー通路に沿って)、およびエアバッグの先端(ガス入口14の反対の端)で膨張させる。収縮したフローパス46は、膨張ガスのフローを妨害する;したがって、バッグの下部は膨張するのにより長くかかる。図3で見られるように、山20a1と20b1の間の距離(およびガスフロー通路46の対応する横断面積)は、隣接した波形20aと20bの間の位相差のコントロールにより制御されることができる。図3に示されるように、隣接したシームが180度のアウト−オブ−フェイズである場合、山20a1および20b1は、互いに最も近いアプローチのポイントにあり、その場合には、フロー通路46の断面積は最小限にされるだろう。隣接したシーム20aと20bの間の位相差が180度よりも大きいか、または小さい場合には、シームは互いに関して移動し、その影響により山20a1と20b1の間の距離が増加される。
【0013】
前述の収縮したガスフローパスも、隣接するシヌソイドのシームの1つ以上の部分の振幅を局所的に変化させることにより提供することができる。図4で見られるように、山20a1および20b1の1つあるいは両方を、それぞれの波形中の残りの山よも、互いにより近く接近するように構成することができる。例えば、シーム20aの振幅は、ガスフロー通路46を画定するシームの部分に沿って変えることができ、それによりシーム部分20b1と間隔を置かれてシーム部分20a1を配置し、シームの部分間のガスフロー通路46が所定の横断面積を有するようにすることができる。
【0014】
別の実施態様では、図5を参照し、エアバッグ10bは、エアバッグボディ12cの複数の部分を互いに連結する多くの本質的にシヌソイドのシーム20cであって、各々のシーム20cはシームに沿って測定したときに本質的に等しい長さを有するものを含むことができる。さらに、シーム20cの周波数は本質的に等しいことができる。シーム20cの振幅は本質的に等しいことができ、シーム20cはすべて本質的に互いにインフェイズであることができる。更に、隣接したシーム20cの間の最小の距離d1およびd2は、本質的に等しいことができる。これらの特性の均一性は、エアバッグ内部のすべての部分の均一な膨張を促進する。
【0015】
図5を再び参照すると、シーム20cは図に示されるように短くすることができ、チャンバー22cと連絡を有し、エアバッグの下端38と本質的に平行に延びるフロー通路47を提供する。チャンバー22cと連絡を有するフロー通路47の提供は、エアバッグ内部のすべての部分の均一な膨張も促進する。膨張した状態のエアバッグの様々な性能特性は、上述のような本質的にシヌソイドのシームを使用して、エアバッグの部分を連結することによって、有利に影響される場合があると考えられている。さらにここに記載されたシームの本質的にシヌソイドの形状は、より直線的なシームを利用する設計よりも、シームに沿っての曲がりに対するより大きな抵抗を与えると考えられている。特に、個々のシームの振幅および/または周波数は、エアバッグが膨張した状態である場合に、シームに沿ったエアバッグの曲がりを禁じるために調節されることができる。これは、所定の最小の振幅および/または周波数を有する本質的にシヌソイドのシームの提供により達成される。シームの振幅が増加するにつれて、シームの全体的な直線性の低下、およびシームの様々な部分のアラインメントの低下により、シームに沿って曲がることに対するエアバッグの抵抗は一般に増加するだろうと考えられている。同様に、所定の振幅については、シームの周波数が増加するにつれて、シームの全体的な直線性の低下、およびシームの様々な部分のアラインメントの低下により、シームに沿って曲がることに対するエアバッグの抵抗は一般に増加するだろうと考えられている。したがって、所定の最小の振幅および/または周波数を有するシームを特定することは、エアバッグに所望の十分な長さ方向の強堅さを与える。特定の用途に基づいた実験により、所定の最小の振幅および/または周波数を決定することができる。
【0016】
図6A、6B、7Aおよび7Bは、これらの原理を例証するエアバッグの例を示す。図6Aおよび6Bは、エアバッグ10cおよび10dを示し、それぞれエアバッグボディ12dおよび12e、ガス入口14dおよび14e、異なる振幅80aおよび81aの本質的にシヌソイドのシーム80および81を有する。図面から、振幅81aが振幅80aより大きいことが理解される。シーム80のより大きな振幅は、シーム全体としての直線性を低下させ、シームの様々な部分間のアラインメントを減じる。
【0017】
図7Aおよび7Bは、エアバッグ10eおよび10fを示し、それぞれエアバッグボディ12fおよび12g、ガス入口14fおよび14g、異なる振幅82fおよび83fの本質的にシヌソイドのシーム82および83を有する。図面から、周波数82fが周波数83fより大きいことが理解される。シーム80のより大きな周波数は、シーム全体としての直線性を低下させ、シームの様々な部分間のアラインメントを減じる。シームの部分間の増加したミスアラインメントは、シームに沿って曲がるエアバッグの見込みを減じると考えられている。
【0018】
上記の実施態様のすべてにおいて、本質的にシヌソイドのシーム、およびシームが作られるパターンの個々の特性は、エアバッグの様々な性能特性に影響を与えるために変えることができる。従って、上記の実施例からわかるように、シームの間隔、サイズ、長さ、オリエンテーションなどは、ほとんど無限に変えることができ、所望のようにエアバッグの性能特性を、個別にあつらえることができる。
【0019】
図8で見られるように、上記のエアバッグ実施態様のうちのどれでも、エアバッグアセンブリー150に組み入れられることができる。エアバッグアセンブリー150は、本明細書に記載されているような少なくとも1つのサイドインパクトエアバッグ10、およびエアバッグ10に連結されたエアバッグの内部と流体連絡を可能にするインフレーター204を有する。インフレーター204は、エアバッグ10を膨張させるための膨張ガスを発生するための可燃性ガス生成組成物、およびインフレーター中のガス生成組成物を点火するための少なくとも1つの点火装置を含む。エアバッグシステム200に組み入れられることができるインフレーターの例は、米国特許番号6,752,421、5,806,888、および6,341,799に記載され、これらは参照のために本明細書に組み込まれる。エアバッグシステム200は、さらに衝突センサ210と接続される。該センサーは既知のクラッシュセンサーアルゴリズムを含み、衝突の場合に例えばエアバッグインフレーター204の活性化によってエアバッグシステム200の発動の信号を送る。
【0020】
図8を再び参照すると、エアバッグアセンブリー200も、安全ベルトアセンブリー150のような追加の要素を含む、より広範な、より包括的な乗り物乗員拘束システム180に組み入れられることができる。図12は、そのような拘束システムの1つの例示的な実施態様の概略図を示す。安全ベルトアセンブリー150は、安全ベルトを収容するハウジング152、およびハウジング152から伸びる安全ベルト151を含んでいる。安全ベルトリトラクタメカニズム154(例えば、ばねを使用するメカニズム)を、ベルトの末端部分153に連結することができる。さらに、衝突の場合にリトラクターメカニズムを作動させるために、安全ベルトプリテンショナー156がベルトリトラクターメカニズム154に連結されることができる。本発明の安全ベルトの実施態様と共に使用されることができる典型的なシートベルトリトラクターメカニズムは、米国特許番号5,743,480、5,553,803、5,667,161、5,451,008、4,558,832および4,597,546に記載され、これらは参照のために本明細書に組み込まれる。システム180で使用することができる典型的なプリテンショナーの例は、米国特許番号6,505,790および6,419,177に記載され、これらは参照のために本明細書に組み込まれる。
【0021】
安全ベルトシステム150は、例えばプリテンショナーに組み入れられた点火装置(図示されない)の作動によって、ベルトプリテンショナー156を作動する信号を発する、既知のクラッシュセンサーアルゴリズムを含む、衝突センサ158(例えば慣性センサあるいは加速度計)と接続されることができる。先に参照され本明細書に組み込まれた米国特許番号6,505,790および6,419,177は、そのような方法で作動するプリテンショナーの例を提供する。
【0022】
本発明の実施態様の上記の記述は、例示の目的だけのためにあることが理解されるだろう。そのため、ここに示された様々な構造・操作上の機能は、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲を逸脱することなく、当業者による多くの改良を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の本質的にシヌソイドのシームに適用可能な用語の定義のグラフ表示である;
【図2】図2は、本発明のエアバッグの1つの実施態様の側面図である;図2Aは、図2に示されるエアバッグの側面の横断面図である;
【図3】図3は、本発明のエアバッグの第2の実施態様の側面の横断面図である;
【図4】図4は、本発明のエアバッグの第3の実施態様の側面の横断面図である;
【図5】図5は、本発明のエアバッグの第4の実施態様の横断面の側面図である;
【図6】図6Aおよび6Bは、異なる振幅の本質的にシヌソイドのシームを有する本発明のエアバッグ間の比較を示す;
【図7】図7Aおよび7Bは、異なる周波数の本質的にシヌソイドのシームを有する本発明のエアバッグ間の比較を示す;
【図8】図8は、本発明のエアバッグを組込む典型的な乗り物乗員拘束システムの概要の表現である。
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、2003年12月10日に出願された仮出願番号60/528,530の利益を請求する。
【0002】
本発明の背景
本発明は、一般的には乗り物用エアバッグ、およびより特には、エアバッグの膨張および性能特性を制御することが可能な、乗り物用エアバッグの組み込みに関する。
【0003】
乗り物乗員と、乗り物の車室の側面、典型的には乗員の頭部と乗り物窓の間で実質的に展開可能な、細長いエアバッグボディからなる多くのサイドインパクトエアバッグが知られている。既知のシステムは、さらにしばしばその幅と比較して、比較的薄いエアバッグを利用する。フロントおよびリヤパネル、あるいはエアバッグの側面を接続する様々なシームが、エアバッグボディの内部に形成されることがある。ほとんどの場合、これらのシームは直線のシームである。シームは、エアバッグを、膨張した際に並列の膨張したチューブを形成する、複数の並列のコンパートメントに分割する。これらのチューブは、衝突の場合には乗員にクッションを当てる役目をする。しかしながら、エアバッグは直線のシームに沿って比較的容易に曲がる傾向を持っており、いくつか事例においては、衝突の際の乗員保護を減じる場合がある。特にエアバッグが激しい衝突または突然の減速の間に展開する場合、エアバッグボディの曲げは、所望の位置からのエアバッグの移動などの、減じられた乗員保護に帰着する場合がある。さらに、膨張の間のエアバッグの特性(例えばエアバッグを膨張させるのに必要な時間、およびエアバッグ膨張の異なる位置でのシーケンス)を制御できることが、所望のエアバッグ性能特性を達成するために重要である。
【0004】
本発明の要約
本発明は、エアバッグ内部を画定するエアバッグボディであって、エアバッグボディに沿って伸びる1つ以上の本質的にシヌソイドのシームによって連結されたボディの部分を有するエアバッグボディを含む、乗り物乗員拘束システムのためのエアバッグを提供する。このシームは、複数の流体的に連絡するチャンバーへ、エアバッグ内部を分割する。膨張の間のエアバッグの特性(たとえば、膨張速度および膨張プロフィール)、および膨張後のエアバッグの特性(たとえば、シームに沿っての曲げ抵抗)は、シヌソイドのシームの特性を変えることによりコントロールされることができると信じられている。
【0005】
詳細な説明
本発明のエアバッグは、エアバッグの隣接した部分を互いに連結する、一連の本質的にシヌソイドのシームを組込む。本質的にシヌソイドのシームの特性は、エアバッグの様々な膨張特性に影響を与え、かつ膨張した状態のエアバッグの特性に影響を与えるように変えられることができる。以下の開示の目的のために、本明細書において記載される本質的にシヌソイドのシームについて、シヌソイドの波形の一般に知られている態様、およびシヌソイドの波形に関する用語の定義(いくつかの若干の変化とともに)が与えられる。
【0006】
特に、ここに使用されるように、用語「振幅」は、図1の中で示されるように基準軸「H」に関して測定され、本発明の本質的にシヌソイドのシームによって表わされる波形の最大の絶対値、またはピークを示すと理解される。さらに、ここに使用されるように、用語「波長」は、図1の中で示されるように測定され、本質的にシヌソイドのシームの連続するサイクルの同じ位相にある2点の間の距離を示すと理解される。さらに、ここに使用される用語「位相」は、シームの第1の参照点と、シーム上の第2の点の関係を示すと理解される。用語「位相差」は、本質的に同じ周波数を有する2つの本質的にシヌソイドのシームに適用され、第1のシーム上の点と第2のシーム上の対応する点の関係を示すものと理解される。シームの位相および2つのシーム間の位相差は、ラジアンで測られる。隣接したシームの間の位相の関係は、隣接したシームの山および谷の相対的地位によって示される。図1を参照すると、隣接したシームの山(X)、谷(Y)およびゼロ交差点(Z)の位置がすべて一致するか、またはアラインメントしている場合には、隣接したシームの位相差はゼロである。この場合、隣接したシームは「インフェイズ」であると言われる。対照的に、山(X)および谷(Y)が一致しない場合、シームは「アウト−オブ−フェイズ」であると呼ばれ、「位相差」を示すと言われる。用語「周波数」は、単位時間当たりの、完全な波形の繰返し数を示すものと通常理解される。この開示の目的のために、用語「周波数」は、それに沿って本質的にシヌソイドのシームが伸びるエアバッグ表面領域の、単位長さ当たりの、(本発明の本質的にシヌソイドのシームによって定義されたような)完全な波形の繰返し数を示すものと理解される。
【0007】
図2および2Aを参照すると、本発明はサイドカーテンエアバッグ10を提供し、これはエアバッグ内部15を画定するエアバッグボディ12、エアバッグボディ12の部分を互いに連結し、エアバッグ内部15を複数の流体的に連絡されたチャンバー22に分割する、少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシーム20を有する。エアバッグ10はさらに長さ方向の軸Lを有する。図2および2Aに見られるように、シーム20はそれぞれシヌソイド波形、またはサイン波の特性を有する一連の波形(すなわち、一連の平行で交互の山および谷)を形成する。ガス入口開口14は、当該技術分野において既知の方法で、公知のガスジェネレータによって生成される膨張ガスを入れる。図2および2Aは、それが展開した時に現われるであろう状態で、エアバッグ10を示す。シーム20は、入り口開口14からのガスフローを、エアバッグ内部のすべての部分に導くのを支援する。図2および2Aの中で示されるエアバッグは、主としてサイドインパクトからの保護に使用される細長いバッグである。しかしながら、本発明の本質的にシヌソイドのシーム20は、様々な任意の形状あるいは用途のエアバッグについて形成されることができる。図2および2Aの中で示される実施態様は3つのシヌソイドのシーム20を有している。しかしながら、シーム20の数は1から多数まで変わることができる。さらに、シーム20は同じ長さまたは位相を有する必要がないし、エアバッグ10に沿って一様な間隔で配置される必要もない。
【0008】
エアバッグボディ12は既知の材料から、および既知のプロセスによって形成されることができる。例示的な適当なエアバッグ材料および製造法は以下の番号の米国特許において述べられる:米国特許第6,632,753、6,458,725および、5,044,663、並びに米国特許出願番号第2003/0148683、2003/0129339、2003/0104226、2003/0060103および20020155774。リストされた参考文献はそれぞれ、その全体が本明細書に組み入れられ、参照される。
【0009】
シーム20は任意の適当な既知のプロセスによって形成されることができる。例えば、いくつかの事例では、シーム20の長さ方向に沿ってステッチを手動であるいは機械的に縫うことは望ましいことがある。異なる実施態様においては、たとえば、エアバッグボディを形成するために非織物あるいはポリマーコーティングされた織物を使用することができ、熱、超音波圧接、あるいは接着剤を使用してエアバッグの部分を互いにしっかりと固定することができる。
【0010】
本質的にシヌソイドのシーム20を使用して、エアバッグ10の部分を互いに連結することによって、エアバッグの様々な膨張特性をコントロールすることができると考えられている。さらに膨張した状態のエアバッグの性能が有利に影響されることができると考えられている。
【0011】
1例において、本質的にシヌソイドのシームの配置および個々の特性は、エアバッグの異なる部分を膨張させるシーケンスに影響を与えるために操作されることができる。図3および4を参照すると、第1のシーム20aの部分20a1は、第2のシーム20bの部分20b1に隣接して位置し、それらの間のガスフロー通路46を画定する。第1のシーム20aの部分20a1は、第2のシーム20bの部分20b1とは間隔を置いて配置され、ガスフロー通路46が所定の横断面積を持つようにする。
【0012】
図3を参照すると、隣接した本質的にシヌソイドのシーム20aおよび20bは、互いにほぼ180度のアウト−オブ−フェイズにあり、隣接したシームの山20a1および20b1は近接して配置されている。これは、隣接した山20a1と20b1の間に、収縮した膨張ガスフロー通路46を生成する。フロー通路46は、比較的小さな横断面積を有し、矢Bによって示された方向へのガスフローを遅らせる。対照的に、エアバッグのアッパーエッジ36とシーム端42の間に形成されたガスフロー通路44は、比較的より大きな横断面積を有し、(矢Cの方向への)膨張ガスのほとんど制限されないフローパスを提供する。示された配置は、エアバッグを、最初に、バッグのトップの部分に沿って(アラインされたガスフロー通路に沿って)、およびエアバッグの先端(ガス入口14の反対の端)で膨張させる。収縮したフローパス46は、膨張ガスのフローを妨害する;したがって、バッグの下部は膨張するのにより長くかかる。図3で見られるように、山20a1と20b1の間の距離(およびガスフロー通路46の対応する横断面積)は、隣接した波形20aと20bの間の位相差のコントロールにより制御されることができる。図3に示されるように、隣接したシームが180度のアウト−オブ−フェイズである場合、山20a1および20b1は、互いに最も近いアプローチのポイントにあり、その場合には、フロー通路46の断面積は最小限にされるだろう。隣接したシーム20aと20bの間の位相差が180度よりも大きいか、または小さい場合には、シームは互いに関して移動し、その影響により山20a1と20b1の間の距離が増加される。
【0013】
前述の収縮したガスフローパスも、隣接するシヌソイドのシームの1つ以上の部分の振幅を局所的に変化させることにより提供することができる。図4で見られるように、山20a1および20b1の1つあるいは両方を、それぞれの波形中の残りの山よも、互いにより近く接近するように構成することができる。例えば、シーム20aの振幅は、ガスフロー通路46を画定するシームの部分に沿って変えることができ、それによりシーム部分20b1と間隔を置かれてシーム部分20a1を配置し、シームの部分間のガスフロー通路46が所定の横断面積を有するようにすることができる。
【0014】
別の実施態様では、図5を参照し、エアバッグ10bは、エアバッグボディ12cの複数の部分を互いに連結する多くの本質的にシヌソイドのシーム20cであって、各々のシーム20cはシームに沿って測定したときに本質的に等しい長さを有するものを含むことができる。さらに、シーム20cの周波数は本質的に等しいことができる。シーム20cの振幅は本質的に等しいことができ、シーム20cはすべて本質的に互いにインフェイズであることができる。更に、隣接したシーム20cの間の最小の距離d1およびd2は、本質的に等しいことができる。これらの特性の均一性は、エアバッグ内部のすべての部分の均一な膨張を促進する。
【0015】
図5を再び参照すると、シーム20cは図に示されるように短くすることができ、チャンバー22cと連絡を有し、エアバッグの下端38と本質的に平行に延びるフロー通路47を提供する。チャンバー22cと連絡を有するフロー通路47の提供は、エアバッグ内部のすべての部分の均一な膨張も促進する。膨張した状態のエアバッグの様々な性能特性は、上述のような本質的にシヌソイドのシームを使用して、エアバッグの部分を連結することによって、有利に影響される場合があると考えられている。さらにここに記載されたシームの本質的にシヌソイドの形状は、より直線的なシームを利用する設計よりも、シームに沿っての曲がりに対するより大きな抵抗を与えると考えられている。特に、個々のシームの振幅および/または周波数は、エアバッグが膨張した状態である場合に、シームに沿ったエアバッグの曲がりを禁じるために調節されることができる。これは、所定の最小の振幅および/または周波数を有する本質的にシヌソイドのシームの提供により達成される。シームの振幅が増加するにつれて、シームの全体的な直線性の低下、およびシームの様々な部分のアラインメントの低下により、シームに沿って曲がることに対するエアバッグの抵抗は一般に増加するだろうと考えられている。同様に、所定の振幅については、シームの周波数が増加するにつれて、シームの全体的な直線性の低下、およびシームの様々な部分のアラインメントの低下により、シームに沿って曲がることに対するエアバッグの抵抗は一般に増加するだろうと考えられている。したがって、所定の最小の振幅および/または周波数を有するシームを特定することは、エアバッグに所望の十分な長さ方向の強堅さを与える。特定の用途に基づいた実験により、所定の最小の振幅および/または周波数を決定することができる。
【0016】
図6A、6B、7Aおよび7Bは、これらの原理を例証するエアバッグの例を示す。図6Aおよび6Bは、エアバッグ10cおよび10dを示し、それぞれエアバッグボディ12dおよび12e、ガス入口14dおよび14e、異なる振幅80aおよび81aの本質的にシヌソイドのシーム80および81を有する。図面から、振幅81aが振幅80aより大きいことが理解される。シーム80のより大きな振幅は、シーム全体としての直線性を低下させ、シームの様々な部分間のアラインメントを減じる。
【0017】
図7Aおよび7Bは、エアバッグ10eおよび10fを示し、それぞれエアバッグボディ12fおよび12g、ガス入口14fおよび14g、異なる振幅82fおよび83fの本質的にシヌソイドのシーム82および83を有する。図面から、周波数82fが周波数83fより大きいことが理解される。シーム80のより大きな周波数は、シーム全体としての直線性を低下させ、シームの様々な部分間のアラインメントを減じる。シームの部分間の増加したミスアラインメントは、シームに沿って曲がるエアバッグの見込みを減じると考えられている。
【0018】
上記の実施態様のすべてにおいて、本質的にシヌソイドのシーム、およびシームが作られるパターンの個々の特性は、エアバッグの様々な性能特性に影響を与えるために変えることができる。従って、上記の実施例からわかるように、シームの間隔、サイズ、長さ、オリエンテーションなどは、ほとんど無限に変えることができ、所望のようにエアバッグの性能特性を、個別にあつらえることができる。
【0019】
図8で見られるように、上記のエアバッグ実施態様のうちのどれでも、エアバッグアセンブリー150に組み入れられることができる。エアバッグアセンブリー150は、本明細書に記載されているような少なくとも1つのサイドインパクトエアバッグ10、およびエアバッグ10に連結されたエアバッグの内部と流体連絡を可能にするインフレーター204を有する。インフレーター204は、エアバッグ10を膨張させるための膨張ガスを発生するための可燃性ガス生成組成物、およびインフレーター中のガス生成組成物を点火するための少なくとも1つの点火装置を含む。エアバッグシステム200に組み入れられることができるインフレーターの例は、米国特許番号6,752,421、5,806,888、および6,341,799に記載され、これらは参照のために本明細書に組み込まれる。エアバッグシステム200は、さらに衝突センサ210と接続される。該センサーは既知のクラッシュセンサーアルゴリズムを含み、衝突の場合に例えばエアバッグインフレーター204の活性化によってエアバッグシステム200の発動の信号を送る。
【0020】
図8を再び参照すると、エアバッグアセンブリー200も、安全ベルトアセンブリー150のような追加の要素を含む、より広範な、より包括的な乗り物乗員拘束システム180に組み入れられることができる。図12は、そのような拘束システムの1つの例示的な実施態様の概略図を示す。安全ベルトアセンブリー150は、安全ベルトを収容するハウジング152、およびハウジング152から伸びる安全ベルト151を含んでいる。安全ベルトリトラクタメカニズム154(例えば、ばねを使用するメカニズム)を、ベルトの末端部分153に連結することができる。さらに、衝突の場合にリトラクターメカニズムを作動させるために、安全ベルトプリテンショナー156がベルトリトラクターメカニズム154に連結されることができる。本発明の安全ベルトの実施態様と共に使用されることができる典型的なシートベルトリトラクターメカニズムは、米国特許番号5,743,480、5,553,803、5,667,161、5,451,008、4,558,832および4,597,546に記載され、これらは参照のために本明細書に組み込まれる。システム180で使用することができる典型的なプリテンショナーの例は、米国特許番号6,505,790および6,419,177に記載され、これらは参照のために本明細書に組み込まれる。
【0021】
安全ベルトシステム150は、例えばプリテンショナーに組み入れられた点火装置(図示されない)の作動によって、ベルトプリテンショナー156を作動する信号を発する、既知のクラッシュセンサーアルゴリズムを含む、衝突センサ158(例えば慣性センサあるいは加速度計)と接続されることができる。先に参照され本明細書に組み込まれた米国特許番号6,505,790および6,419,177は、そのような方法で作動するプリテンショナーの例を提供する。
【0022】
本発明の実施態様の上記の記述は、例示の目的だけのためにあることが理解されるだろう。そのため、ここに示された様々な構造・操作上の機能は、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲を逸脱することなく、当業者による多くの改良を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の本質的にシヌソイドのシームに適用可能な用語の定義のグラフ表示である;
【図2】図2は、本発明のエアバッグの1つの実施態様の側面図である;図2Aは、図2に示されるエアバッグの側面の横断面図である;
【図3】図3は、本発明のエアバッグの第2の実施態様の側面の横断面図である;
【図4】図4は、本発明のエアバッグの第3の実施態様の側面の横断面図である;
【図5】図5は、本発明のエアバッグの第4の実施態様の横断面の側面図である;
【図6】図6Aおよび6Bは、異なる振幅の本質的にシヌソイドのシームを有する本発明のエアバッグ間の比較を示す;
【図7】図7Aおよび7Bは、異なる周波数の本質的にシヌソイドのシームを有する本発明のエアバッグ間の比較を示す;
【図8】図8は、本発明のエアバッグを組込む典型的な乗り物乗員拘束システムの概要の表現である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアバッグの内部を画定するエアバッグボディ、および
エアバッグボディの部分を一緒に連結し、エアバッグ内部を複数の流体的に連絡するチャンバーへ分割する、少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシーム、
を含むエアバッグ。
【請求項2】
少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシームが所定の最小の振幅を有する、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項3】
少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシームが所定の最小の周波数を有する、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項4】
エアバッグボディの部分を一緒に連結する少なくとも第一および第二の本質的にシヌソイドのシームを含み、第二のシームの部分が第一のシームの部分に隣接して配置され、それらの間のガスフロー通路を画定し、第一のシームの部分が第二のシームの部分から離れて配置され、ガスフロー通路があらかじめ決定された断面積を有するようにされる、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項5】
第一のシームが第二のシームと実質的に同じ周波数を有し、第二のシームが第一のシームに対して位相差を有し、該位相差が、第二のシームの部分を第一のシームの部分から離れて配置し、シームのこれらの部分の間のガスフロー通路があらかじめ決定された断面積を有するようにするのに十分である、請求項4記載のエアバッグ。
【請求項6】
位相差がほぼ180度である、請求項5記載のエアバッグ。
【請求項7】
第1と第2シームの少なくとも1つの振幅が、ガスフロー通路を画定するシームの部分に沿って変わり、それにより、シームの一部をガスフロー通路を画定する第1または第2の他方のシームから離れて配置し、シームのこれらの部分の間のガスフロー通路があらかじめ決定された断面積を有するようにされる、請求項4記載のエアバッグ。
【請求項8】
エアバッグがサイドカーテンエアバッグである、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項9】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、それぞれのシームが長さを有し、該シームの長さが実質的に等しい、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項10】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、隣接したシームの間の最小の離隔距離が実質的に等しい、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項11】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、シームの振幅が実質的に等しい、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項12】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、シームの周波数が実質的に等しい、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項13】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、シームの全てが互いに実質的に同一の位相にある、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項14】
エアバッグボディに沿って伸びる少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシームによって互いに連結された部分を有するエアバッグボディを含む少なくとも1つのエアバッグ;および
インフレーターの作動時にエアバッグの内部と流体的に連結されることが可能なようにエアバッグに連結された、インフレーター、
を含むエアバッグシステム。
【請求項15】
エアバッグシステムと操作可能に接続された衝突センサを有し、該センサーは衝突した場合にエアバッグシステムを作動させる信号を発する既知の衝突センサーアルゴリズムを含む、請求項14記載のエアバッグシステム。
【請求項16】
エアバッグボディに沿って伸びる少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシームによって互いに連結された部分を有するエアバッグボディを含む少なくとも1つのエアバッグ、および
インフレーターの作動時にエアバッグの内部と流体的に連結されることが可能なようにエアバッグに連結されたインフレーター、を含むエアバッグシステムを含む、
乗り物乗員拘束システム。
【請求項17】
ハウジング、およびハウジングから伸びる安全ベルトを含む安全ベルトアセンブリーをさらに含む、請求項16記載の乗り物乗員拘束システム。
【請求項18】
乗り物乗員拘束システムと操作可能に接続された衝突センサと組み合わされ、該衝突センサーは衝突した場合に、乗り物乗員拘束システムを作動させる信号を発する衝突センサーアルゴリズムを含む、請求項16記載の乗り物乗員拘束システム。
【請求項1】
エアバッグの内部を画定するエアバッグボディ、および
エアバッグボディの部分を一緒に連結し、エアバッグ内部を複数の流体的に連絡するチャンバーへ分割する、少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシーム、
を含むエアバッグ。
【請求項2】
少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシームが所定の最小の振幅を有する、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項3】
少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシームが所定の最小の周波数を有する、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項4】
エアバッグボディの部分を一緒に連結する少なくとも第一および第二の本質的にシヌソイドのシームを含み、第二のシームの部分が第一のシームの部分に隣接して配置され、それらの間のガスフロー通路を画定し、第一のシームの部分が第二のシームの部分から離れて配置され、ガスフロー通路があらかじめ決定された断面積を有するようにされる、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項5】
第一のシームが第二のシームと実質的に同じ周波数を有し、第二のシームが第一のシームに対して位相差を有し、該位相差が、第二のシームの部分を第一のシームの部分から離れて配置し、シームのこれらの部分の間のガスフロー通路があらかじめ決定された断面積を有するようにするのに十分である、請求項4記載のエアバッグ。
【請求項6】
位相差がほぼ180度である、請求項5記載のエアバッグ。
【請求項7】
第1と第2シームの少なくとも1つの振幅が、ガスフロー通路を画定するシームの部分に沿って変わり、それにより、シームの一部をガスフロー通路を画定する第1または第2の他方のシームから離れて配置し、シームのこれらの部分の間のガスフロー通路があらかじめ決定された断面積を有するようにされる、請求項4記載のエアバッグ。
【請求項8】
エアバッグがサイドカーテンエアバッグである、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項9】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、それぞれのシームが長さを有し、該シームの長さが実質的に等しい、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項10】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、隣接したシームの間の最小の離隔距離が実質的に等しい、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項11】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、シームの振幅が実質的に等しい、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項12】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、シームの周波数が実質的に等しい、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項13】
エアバッグボディの複数の部分を互いに連結し、エアバッグの内部を複数の流体的に連絡されたチャンバーに分割する複数の本質的にシヌソイドのシームを有し、シームの全てが互いに実質的に同一の位相にある、請求項1記載のエアバッグ。
【請求項14】
エアバッグボディに沿って伸びる少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシームによって互いに連結された部分を有するエアバッグボディを含む少なくとも1つのエアバッグ;および
インフレーターの作動時にエアバッグの内部と流体的に連結されることが可能なようにエアバッグに連結された、インフレーター、
を含むエアバッグシステム。
【請求項15】
エアバッグシステムと操作可能に接続された衝突センサを有し、該センサーは衝突した場合にエアバッグシステムを作動させる信号を発する既知の衝突センサーアルゴリズムを含む、請求項14記載のエアバッグシステム。
【請求項16】
エアバッグボディに沿って伸びる少なくとも1つの本質的にシヌソイドのシームによって互いに連結された部分を有するエアバッグボディを含む少なくとも1つのエアバッグ、および
インフレーターの作動時にエアバッグの内部と流体的に連結されることが可能なようにエアバッグに連結されたインフレーター、を含むエアバッグシステムを含む、
乗り物乗員拘束システム。
【請求項17】
ハウジング、およびハウジングから伸びる安全ベルトを含む安全ベルトアセンブリーをさらに含む、請求項16記載の乗り物乗員拘束システム。
【請求項18】
乗り物乗員拘束システムと操作可能に接続された衝突センサと組み合わされ、該衝突センサーは衝突した場合に、乗り物乗員拘束システムを作動させる信号を発する衝突センサーアルゴリズムを含む、請求項16記載の乗り物乗員拘束システム。
【図1】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【公表番号】特表2007−522984(P2007−522984A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−544030(P2006−544030)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/041459
【国際公開番号】WO2005/058642
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(506192641)オートモーティブ システムズ ラボラトリィ、 インク. (39)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/041459
【国際公開番号】WO2005/058642
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(506192641)オートモーティブ システムズ ラボラトリィ、 インク. (39)
【Fターム(参考)】
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