説明

変更機能を有する日記機能を備えた医療法システムのユーザインターフェース

本発明は、所定の期間について時間の関数として情報を図解式に表示する表示手段、及び第1時間設定から第2時間設定へと時間を変更し、それにより第1設定の終了時の値と、第2時間設定の開始時の値とを生成する入力手段を備える情報表示装置を提供する。表示手段は、第1ビューと第2ビューを表示するように制御され、この第1ビューは、所定の期間について、終了時の値まで第1時間設定に対応する情報を表示し、第2ビューは、所定の期間について、開始時の値から第2時間設定に対応する情報を表示する。第1ビューの、終了時の値と所定の期間の終了の間の期間は時間の関数としての情報を一切含まず、第2ビューの所定の期間の開始と開始時の値の間の期間は時間の関数としての情報を一切含まない。このような構成により、時間変更イベントがあった場合に、図式的に表示される情報が誤って解釈される可能性を低減するユーザインターフェースが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時間の関数として情報を提供できる、電子的に制御されたシステムと装置に関する。本発明の特定の実施形態は、投与装置の日記機能を操作するためにユーザが操作するインターフェースと組み合わせた医療用投与装置に関するが、本発明は異なる態様において、ユーザがデータを保存及び表示する必要のあるあらゆる種類の装置又はシステムに適用可能である。例えば、検体センサ、例えばグルコースセンサを備えたシステムに日記機能を組み込むことができる。
【背景技術】
【0002】
本発明の開示において、主にインスリンの投与による糖尿病の治療に言及するが、これは本発明の使用例にすぎない。
インスリンのような薬剤を患者に投与するための薬剤投与装置は周知であり、一般に、薬液を収容するリザーバと、リザーバから患者へ薬剤を放出するためのポンプアセンブリとを備えている。このような装置は注入ポンプと呼ばれることが多く、通常は、ユーザがポンプの操作を制御することを可能にするユーザインターフェースを備えている。一部の第1ポンプが具備するユーザインターフェースは、ユーザが基礎注入レートを変更し、所望の大きさのボーラス注入をプログラムすることを可能にした。更に最近の注入ポンプは、基礎レートの選択肢の数、現行基礎レート、血糖(BG)の入力及び/又は食事の量に基づいたボーラスの計算、日記機能、食べ物データベース、BGメータ(BGM)、PC、PDA又は携帯電話等の外部装置への接続性といった更に進んだ複数の機能を備えている。
【0003】
注入ポンプは、基本的に、遠隔制御される移植可能なポンプ又は人体の外部に、ソフトカニューレ又は針等の経皮的アクセスデバイスによって取り付けられる外部ポンプとすることができる。外部ポンプは、例えばベルトによりユーザのウエストに装着される、従来の耐久性ポンプでよく、これはユーザがポンプのインターフェースに直接アクセスすることによりポンプを操作して、例えば注入レートを変更したり、ボーラス注入をプログラムしたりすることを可能にする。しかしながら、ポンプは衣服の下に隠れるように装着される場合もあり、この場合操作は困難になる。これに対応して、ユーザが、ポンプの機能の一部又は全部にアクセスすることを可能にする無線リモートコントローラを備えた耐久型の注入ポンプを提供することが提案されている。これについては例えば、米国特許第6551276号、US2005/0022274号及びUS2003/0065308号を参照することができ、ここでの参照によりこれら文献を本明細書に包含する。US2003/0065308号には、通信装置(CD)から制御メッセージを受信する移動医療装置(MD)が開示されている。
従来の耐久型外部ポンプは比較的高価であるので、装置の底面に接着剤を用いることによりユーザの肌に直接取り付けることができる使い捨て可能なポンプを提供することが提案された。使い捨てポンプは、事前に充填された状態でユーザに提供されるか、又はユーザが充填することができる。これに対応して、ポンプは単一の完全に使い捨て可能な装置とすることができるか、又は異なる期間の間使用される二つ以上の部分を含むことができる。よって、一般にユーザの皮膚に装置を直接装着することを可能にする接着剤を備える皮膚装着型装置の場合、ポンプに完全なユーザインターフェースを設けるコストを削減することができるリモートコントローラが大変に望ましい。これに対応して、参照により本明細書に包含されるEP1177802号及び米国特許第6740059号は、半使い捨て及び完全使い捨て注入装置(ローカルデバイス又はユニットとも呼ばれる)を開示しており、これらは主に又は完全に無線リモートコントローラ(遠隔装置又はユニットとも呼ばれる)によって操作される。このように、投与装置はディスプレイ及びキーボード等のユーザインターフェースを備えなくともよいので、半使い捨て又は使い捨て注入ポンプのコストを削減することができる。
【0004】
単一の装置として又は例えば薬剤投与ポンプとリモートコントローラとを備えたシステムとしての薬剤投与装置、或いはPDAやPC等の外部ユニットと通信する薬剤投与装置は、自動的に又はユーザによりデータを保存することができる日記機能を備えることができる。例えば、薬剤投与システムは、ボーラス及び現行基礎等の注入データ、BG値等の血糖データ、及び食事の量及び摂取した薬物等のその他のデータを保存することができる。EP1494158は、医療データの提示を管理するシステム及び方法を開示しており、このシステム及び方法では、BG値等の医療データを、装置から視覚的ディスプレイ上の選択された図式的表示チャートにダウンロードする。US2005/0022274に開示される薬剤投与装置は、値で又は1日以上の期間に亘るグラフで表示することが可能なBG値等のデータをユーザが保存及び検索することを可能にするメモリ及びディスプレイを有するリモートコントローラを備えている。時間帯変更線をまたいで移動するとき、時間の設定を変えることが望ましいが、これは、特定の時間設定に関連するタイムスタンプを有する情報を図解式に表示する際の問題を生じうる。つまり、日記に「隙間」又は「重複」が生じる。本明細書では、時間設定とは基本となる時間基準の管理であり、タイムスタンプは証拠手続きとしての何らかのイベント又は一連のイベントの記録である。例えば、ニューヨークにおいてBGメータは(時計機能を有する場合)、当該メータの時間設定が現地時間に設定されている場合のみ正確に現地時間を示す。このときBG測定が実行されると、BG値は、いつ値が測定されたかを示すタイムスタンプと共に保存することができ、このタイムスタンプは実際の時間設定に関連する。
【発明の概要】
【0005】
上記を鑑み、本発明の目的は、保存されたデータを容易に検索でき、学習が容易であり、直感的且つ容易に使用することができ、使用に時間を要さず、データ入力が容易であり、及び/又は操作が容易であることを保証するユーザインターフェース及び提示方法、並びに操作方法を提供することである。本発明の更なる目的は、進化した表示機能/患者への通知機能、安全特性、及び/又は医療装置のプログラム/通信機能を含むユーザインターフェースを提供することである。また別の目的は、時間変更のイベントがあった場合、図解式に表示された情報が誤って解釈される可能性を低減するユーザインターフェースを提供することである。
【0006】
発明の開示
本発明の開示においては、上記目的の一以上に対処するか、又は後述の開示内容と例示的実施形態の説明とから明らかになる目的に対処する実施形態及び態様について説明する。
よって、第一の態様では情報を表示するための装置が提供され、本装置は、少なくとも一種類の情報を保存するための保存手段と、所定の時間設定に設定される保時手段と、所定の期間について時間の関数として情報を図解式に表示するための表示手段と、表示手段を制御するためのプロセッサ手段と、入力手段とを備えている。入力手段は、設定されている時間設定を、第1時間設定から第2時間設定に変更することができる。プロセッサ手段は、設定時間が第1時間設定から第2時間設定に変更されるときの第1時間設定の終了時の値の形式で第1タイムスタンプを生成し、設定時間が第1時間設定から第2時間設定に変更されるときの第2時間設定の開始時の値の形式で第2タイムスタンプを生成する。所定の期間について、且つ第1時間設定に対応して、プロセッサ手段は、終了時の値まで時間の関数として所定の種類の情報を表示する第1部分と、終了時の値以降は当該所定の種類の情報を一切表示しない第2部分とを含む第1ビューを図解式に表示するように、表示手段を制御する。所定の期間について、且つ第2時間設定に対応して、プロセッサ手段は更に、開始時の値までの時間について所定の種類の情報を一切表示しない第1部分と、開始時の値から時間の関数として所定の種類の情報を表示する第2部分とを含む第2ビューを図解式に表示するように表示手段を制御する。
【0007】
表示手段は、例えばグラフ(例えば、基礎プロファイル)として又は例えば個別のイベントとして(例えば、血糖値、ボーラス、食事又は運動)として異なる情報種類を表示することができる。入力手段は、例えば、キーなどのユーザ入力手段とすることができるか、又は自動的な(又は操作による)時間変更を可能にするGPS信号等の信号を受信することができる。
本発明により情報を表示する装置は、多数の異なる構成を有することができる。例えば、本装置は、主に情報の保存又は表示を行う独立型の装置とすることができるか、又は薬剤投与装置、薬剤投与システムのリモートコントローラ、血糖測定器、携帯電話、又はPDAといった更なる機能を提供する装置の一部として提供することができ、これについては一部の例示的実施例で言及する。本発明は、手持ち式又は例えばPCに内蔵される固定のコンピュータデバイスとして実現することもできる。
【0008】
普通ユーザが第1時間設定から第2時間設定へ時間を変更したいと思うとき、これは、時間帯の数に応じて、時間の設定を数時間だけ、東に移動しているときは進め、又は西に移動しているときには戻すことである。これに対応して、時間を変更するとき、例えば、東に向かって4つの時間帯を移動するとき、「午後2時25分」といった第1時間設定の「終了時の値」が生成され、「午後6時25分」といった第2時間設定の「開始時の値」が生成される。時間の関数として所定の種類の情報を一切表示しないために、ディスプレイは、例えば空白領域、記号、所定のパターン又は「空白の」カレンダービューを表示することができる。
表示手段は、所定の期間に複数の下位期間を図解式に表示することができる。例えば、所定の期間を一週間(「ウィークビュー」が提供される)とし、下位期間を一日又はその一部とすることができるか、或いは所定の期間を一日(「デイビュー」が提供される)とし、下位期間を一時間又はその一部とすることができる。終了時の値、又は開始時の値が下位期間に含まれる場合(通常の場合)、第1ビューは終了時の値を含む下位期間を表示し、第2ビューは開始時の値を含む下位期間を表示する。実際には、第1ビュー及び第2ビューにおいて、「古い」又は「新しい」時間設定に属する情報のみが表示される。即ち、下位期間の一部は空欄で表示されうる。
【0009】
本装置は、ウィークビュー、デイビュー及び時間ビューなどの異なるビューを示すことができ、ユーザ入力手段により、例えば、ウィークビューから選択された日から、選択された日の、例えばそれぞれ1時間に亘る24の下位期間を示すデイビューに「ズーム」することができる。
ウィークビュー、3日間に亘るビュー、又はデイビュー等の所定の種類のビューにおいて、ユーザは、ユーザ入力手段により、連続する期間を時間的に前後にスクロールすることができる。時間の変更があった場合、所定の期間の第1ビューと第2ビューの間でスクローリングが行なわれる。
【0010】
更に別の態様では薬剤投与システムが提供され、本システムは、上述のような情報を表示する装置と、薬剤を収容するリザーバと、リザーバと協働してリザーバから薬剤を放出する放出アセンブリと、プログラムされた放出プロファイルに従って放出デバイスを制御する少なくとも一つのプロセッサとを備えている。
システムは、システムコンフィギュレーションに応じて、単一のプロセッサ又は二つ以上のプロセッサの組み合わせによってユーザインターフェースのサポート及び投与手段の制御という異なるタスクを実行することができる一以上のプロセッサを備えることができる。
【0011】
本出願の文脈において、且つ明細書及び請求の範囲で使用される場合、プロセッサ(又はプロセッサ手段)という用語は、データの処理、時間の生成、及びメモリの制御、並びに接続される全ての入出力デバイス等の特定の機能を提供するのに適した電子回路のあらゆる組み合わせを含む。プロセッサは、一般に、サポート機能又は制御機能のための追加的デバイス及び回路により補うことができるマイクロプロセッサ、或いは一以上のCPUを具備する。例えば、通信インターフェースを備えている場合(例えば無線の)、送信機及び受信機は、完全に又は部分的にプロセッサと統合することができるか、又は個別のユニットによって提供することができる。プロセッサ回路を構成するコンポーネントの各々は、専用又は汎用デバイスとすることができる。
本システムは、中にリザーバ及び放出アセンブリが配置された投与ユニットと、ディスプレイ及びユーザ入力手段を備える制御ユニットとを備えることができ、これらの投与ユニットと制御ユニットは、例えば無線、RF又はIRによって互いに通信する。別の構成では、本システムは、中にリザーバ及び放出アセンブリが配置された投与ユニットを備え、投与ユニットは更にディスプレイ及びユーザ入力手段を備える。
【0012】
薬剤の形態は、液体又は粉末でよい。液体薬剤用の放出アセンブリは、リザーバから薬剤を引き出して経皮的アクセスデバイスを介して患者に注入するポンプの形態とすることができる。
液体薬剤用又は粉末状薬剤用の放出アセンブリは、所定の量の薬剤をリザーバから分配する半自動式のものでもよく、この場合、分配後、システムの使用者が生成する空気流によって、粉末状薬剤は所望の位置、例えば肺又はその他の気道部位に運搬される。
【0013】
液体薬剤のリザーバは、一定量の流体薬剤を保持するのに適したあらゆる構造とすることができ、例えば硬質のリザーバ、柔軟なリザーバ、膨張性又は弾性リザーバとすることができる。リザーバは、例えば、事前充填式のもの、ユーザによる充填が可能なもの、或いはやはり事前充填式又はユーザによる充填が可能な交換式カートリッジの形態とすることができる。リザーバは、与圧したエアゾール容器の形態でもよい。粉末状薬剤用のリザーバは、一のブリスター、又は個々のブリスターの集合とすることができる。
流体薬剤用のシステムは、例えば中空のスチール針、外部又は内部導入針と組み合わせた柔軟なカニューレ、又はマイクロ針アレイの形態とすることができる経皮的アクセスデバイスを備えているか、又はそのようなアクセスデバイスと協働することができる。本システムは、更に、経皮的アクセスデバイス、及び対象の皮膚に適用される装着表面を含む経皮的デバイスユニットを備えることができ、経皮的デバイスユニットと投与ユニットが互いに固定されることによりこれらを組み合わせた装置が形成される。
【0014】
ユーザ入力手段は、ユーザがアクセスできる一以上のキーを含むキーボードの形態とすることができるが、代替となるタッチディスプレイ又は音声認識も使用できる。ユーザ入力手段は、ユーザが、例えば複数の期間ビューを双方向にスクロールしたり、双方向ダイヤルキーを用いてデータ情報を入力したりすることを可能にする。ユーザ入力手段は、四方向ロッカースイッチ又は四方向ジョイスティックとすることもでき、これにより、二つの方向における、或いは二つの異なる種類を入力するための、双方向スクローリング又は値設定が可能になる。
本発明の別の態様では、(a)情報を保存するための保存手段、所定の時間設定に設定される保時手段、及び所定の期間について時間の関数として情報を図解式に表示する表示手段を備えた装置を提供するステップ、(b)第1時間設定から第2時間設定へ時間設定を変更すると、第1時間設定の終了時の値、及び第2時間設定の開始時の値を生成するステップ、並びに(c)所定の期間に亘り、所定の種類の情報について、第1又は第2ビューを選択的に表示するステップを含む方法が提供される。第1ビューは、終了時の値まで、第1時間設定に対応する情報を表示し、第2ビューは、開始時の値から、第2時間設定に対応する情報を表示し、第1ビューの終了時以降の期間には、時間の関数としての所定の種類の情報が一切示されず、第2ビューの開始時の値までの期間には、時間の関数としての所定の種類の情報が一切示されない。
【0015】
本明細書において使用する「流体薬剤」という用語は、カニューレ、中空針、又は吸入コンジットといった投与手段を制御下で通過することができる、薬剤を含有するあらゆる流動薬物、例えば液体、溶液、ゲル、微細な懸濁液又は粉末を包含する。代表的な薬剤には、ペプチド、タンパク質及びホルモン等の医薬品、生物学的に誘導又は活性化された作用物、ホルモン及び遺伝子に基づく作用物、栄養剤、及び固体(懸濁された)又は液体状のその他物質が含まれる。例示的な実施形態の説明では、インスリンの使用に言及する。これに対応して、「皮下」注入という用語は、対象へのあらゆる経皮的投与方法を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
後述では、添付図面を参照して本発明について説明する。
【図1】リモートコントローラ(RC)の形態のユーザ入力装置を示す。
【図2】AはRCのショートカットメニュー(SM)スクリーンを示し、BはRCのメインメニュー(mm)スクリーンを示す。
【図3A】RCのユーザインターフェースアーキテクチャのフローチャートを示す。
【図3B】RCのユーザインターフェースアーキテクチャのフローチャートを示す。
【図4A】「ボーラス編集」メニューへの複数の異なる経路を示す。
【図4B】「ボーラス編集」メニューへの複数の異なる経路を示す。
【図5A】ボーラスを入力するための内蔵式BGメータの使用を示す。
【図5B】ボーラスを入力するための内蔵式BGメータの使用を示す。
【図6】ユーザによる設定又はキャンセルを可能にする現行基礎投与(TB)オプションを示す。
【図7A】ユーザによる基礎レート(BR)の閲覧、編集又は再規定を可能にする方法を示す。
【図7B】ユーザによる基礎レート(BR)の閲覧、編集又は再規定を可能にする方法を示す。
【図8A】日記機能に可能な選択肢を示す。
【図8B】日記機能に可能な選択肢を示す。
【図9A】リマインダ機能に可能な選択肢を示す。
【図9B】リマインダ機能に可能な選択肢を示す。
【図9C】リマインダ機能に可能な選択肢を示す。
【図10】統計機能に可能な選択肢を示す。
【図11A】様々な設定オプションを示す。
【図11B】様々な設定オプションを示す。
【図12】デュアルモードのボーラス入力スクリーンを示す。
【図13】デュアルモードスクリーンを用いたTBレートのプログラム方法を示す。
【図14】ボーラスレート及びTBレートの両方が投与されていることを示すステータススクリーンを示す。
【図15】別の種類のデュアルモードスクリーンを示す。
【図16】また別の種類のデュアルモードスクリーンを示す。
【図17】また別の種類のデュアルモードスクリーンを示す。
【図18】また別の種類のデュアルモードスクリーンを示す。
【図19】日記機能の一態様を示す。
【図20】日記機能の別の一態様を示す。
【図21】日記機能のまた別の一態様を示す。
【図22】日記機能のまた別の一態様を示す。
【図23】日記機能のまた別の一態様を示す。
【図24】パッチユニットを詳細に示す。
【図25】起動した状態のパッチユニットを示す。
【図26】パッチユニットと、それに取り付けられるポンプユニットを示す。
【図27】パッチユニットに完全に取り付けられたポンプユニットを示す。
【図28】ポンプユニットの分解図である。
【図29】プロセスユニット及びコントロールユニットの概略図である。
【図30】時間変更イベントの第1ビューを示すスクリーンを示す。
【図31】時間変更イベントの第2ビューを示す、図30と対となるスクリーンを示す。
【図32】時間変更イベントのまた別の第1ビューを示すスクリーンを示す。
【図33】時間変更イベントのまた別の第2ビューを示す、図32と対となるスクリーンを示す。 図中、同様の構造は主に同様の参照番号で示した。
【発明を実施するための形態】
【0017】
後述において、「上」及び「下」、「右」及び「左」、「水平」及び「鉛直」、又は同様の相対的な表現が使用される場合、これらは添付図面にのみ言及するものであり、実際の使用状況に言及するものではない。添付の図面は概略図であるので、様々な構造の配置並びにそれらの相対的な寸法は、説明のみを目的としている。
本発明は、薬剤投与システムにおいて薬剤投与装置(薬剤投与ポンプ)と協働するユーザ入力装置に関する。
【0018】
図1は、ユニットの上部に配置されたLCDディスプレイ30と、ディスプレイの下に配置されたボタンを有するリモートコントローラ(RC)を示している。人間工学に基づいて、センターラインに沿った配置が選択されている。このリモコンは、ロッカースイッチ10と、左側の承認キー21と、右側のエスケープキー22とを備えている。ロッカースイッチは、基本的な操縦ボタンであり、それぞれ上下左右をサポートする四つの領域11、12、13、14を有する四方向スイッチである。実際には、ロッカースイッチの四つの領域は、いずれかの所望の構成に配置された複数のキーに置き換えることができる。鉛直方向の軸は、例えば、(i)メニューを上下にスクロールするため、及び(ii)数字を増減するために機能する。水平方向の軸、即ち「左」及び「右」は、例えば(i)時間のスクロール、及び(ii)関連する時間又は二次的パラメータの変更に使用される。承認ボタンは基本的に「はい」ボタンであり、(i)前進、決定、選択、承認又は確認として、及び(ii)ビューのズームインとして機能する。エスケープボタンは基本的に「いいえ」ボタンであり、(i)いいえ、エスケープ、戻る、出口、又は元に戻す、及び(ii)ビューのズームアウトとして機能する。これらに機能を追加することもできる。ティスプレイは、ドットマトリックスディスプレイであり、モノクロ、グレースケール、又はカラー表示とすることができる。図のディスプレイは、RCのスイッチを入れたとき通常立ち上がるメインスクリーン(MS)を示している。MSは、RCによって制御されるシステムのステータスを示す。スクリーンの一般的な構成は、他の多くの使用状況においても使用される(後述)。具体的には、MSは、左の部分31及び右の部分32、並びに上の情報バー33及び下の情報バー34を有する「分割スクリーン」領域から構成される。図示のビューでは、MSの上のバーには、現在RCが対になっているインスリンポンプに残るインスリンの残量と、RCのバッテリ状況が示される。分割スクリーンは現在の日時を示し、下のバーは、対のポンプの現在の基礎注入レートを示す。RCの選択されたモードに応じて、分割スクリーンは、複数の入力スクリーンに使用される「デュアルモード」構成(後述)を有することができる。
システムのステータスによっては他の情報を表示することができ、例えばボーラス進行中及び/又は基礎注入レートが進行中であることを示すステータスを表示できる。
【0019】
RCには、BGストリップを挿入してBG値を測定することを可能にする内蔵式BGメータのための上部40を更に設けることができる。RCは更に、例えば側方に、使用頻度の低い機能、例えばスイッチのオンとオフ、及びキーボードのロックといった機能の起動を可能にする一以上のキーを備えることができる。RCは、交換可能又は充電可能なバッテリにより電力供給することができる。
リモコンのスイッチを入れたとき、初期設定(例えば患者個人の限界の入力及びアラームの設定)が済んでいるかがチェックされ、初期設定が済んでいれば、上述のようなメイン又は「ステータススクリーン」に進む。いずれかのキーを押すと、図2Aに示すような所定の位置に複数のアイテム51、52、53、54を有するショートカットメニュー(SM)スクリーンが表示される。後述するように、このスクリーンに含まれるテキストは、実際のボーラス条件又は基礎設定に応じたものである。ロッカースイッチを使用して、示された四つのアイテム、即ち、ボーラス(Bolus)、プロファイル(Profiles)、現行基礎投与(Temporary Basal)、又はメニュースクリーン(menu)のいずれかに直接進むことができる。メニュースクリーンが選択されると、メインメニューが示され(図2B参照)、これによって日記(Diary)、統計(Statistics)、リマインダ(Reminders)又は設定といった所望のメニューアイテム55にスクロールして移動し、それを選択することができる。従来のメニューを有するセクションを有することで、構造全体を解体することなく機能の追加又は削除を容易に行うことができる。更に、このようなメニュー構造により、医療専門家が所定のユーザに許される機能の量をコントロールすることができるカスタマイズ可能なインターフェースを容易に提供することもできる。つまり、図2Aのような種類のショートカットメニューを一以上のサブレベルメニューにも使用することができ、例えば、図2Bの四つのメニューアイテムを図2Aに対応させて表示することができる。このとき、サブレベルの四つのショートカットメニューのうちの一以上に更なるレベルのショートカットメニューを与えることができる。
【0020】
図に示すように、四方向ロッカースイッチ及びSMスクリーンは、ディスプレイがディスプレイメニュー上に所定の位置を有する複数のメニューアイテムを同時に表示するユーザ入力装置の具体的な一実施形態を示し、このユーザ入力装置は、同時に表示されるメニューアイテムのそれぞれをユーザが直接選択することを可能にする。しかしながら、後述で説明するように、本ユーザインターフェースは、メニュー選択手段(例えばロッカースイッチ)と、表示手段がユーザにより設定可能な薬剤投与パラメータを少なくとも一つ表示する第2のユーザインターフェースとを組み合わせることにより、使い易さが格段に進化したもので、ユーザ入力手段が少なくとも一対のユーザ入力キーを有するキーボードから構成されており、ユーザによる制御が可能な設定が表示されているとき、ユーザは各キーのペアにより、双方向にユーザ設定可能な薬剤投与パラメータを設定することができる。
【0021】
図3は、リモートコントローラ(RC)の一般的なユーザインターフェース(UI)アーキテクチャの一実施形態を示す。UIは、RCのスイッチが入ったときに通常表示されるメインスクリーン(MS)を有する。MSは標準的MSとすることができるか、又は進行中のボーラス又は現行基礎投与(TB)レートに関する追加情報を示すことができる。初めてRCのスイッチを入れたとき、ユーザは初期設定メニューにガイドされる。いずれかのキーを押すことにより、ユーザはMSからショートカットメニュー(SM)に進み、そこから直接、又はメインメニュー(MM)を介して、特定の主要機能を選択することができる。図示のように、進行中のボーラス又はTBレートはSMの選択肢に影響する。
個々の主要機能について説明する。図4は、ユーザを「ボーラス編集」メニューにガイドする三つの異なる方法を示す。即ちユーザは、(1)RCストリップポートを用いて(又は外部BGメータにより)血糖値(BG)を決定した後で、(2)ユーザによって直接、又は(3)ボーラス計算機を用いて(MMから選択)、当該メニューにガイドされるものである。加えて、実行中のボーラスを中止することができる。
【0022】
図5は、内蔵式BGメータの使用法及びそれを使用したボーラスメニューへの進入方法を示す。BGストリップを挿入すると、ユーザは較正及び種類データを質問されるが、入力をしないでいるとRCは速やかに「血液の要求」に進む。十分な量の血液がストリップ上にあり、設定された正常範囲内のBGが生成されて表示されると、ユーザにはボーラス計算機に進むか、又はBGメニューを終了するという選択肢が提供される。ボーラスが選択されると、ユーザは食事に含まれる炭水化物(食事を採った場合)の入力を要求され、RCは推奨されるボーラスの量を計算して表示する。次いで、ユーザは、所望の量のボーラスを自由設定するとき、この情報をガイドとして使用することができる。
図6は、ユーザによる設定が可能な二つのTBオプション、又はTBのキャンセルを示す。現行基礎投与の設定方法については、図13を参照して後述する。
【0023】
図7A及び7Bは、(1)基礎レート(BR)プロファイルの閲覧、(2)BRプロファイルの編集、又は(3)BRプロファイルの再規定の方法を示す。一日分のBRプロファイルを繰返すのではなく、本システムは、初期設定の際に初めて設定される七日間分のBRプロファイルを使用する。「BRプロファイルの編集」機能により、ユーザは一日分を選択してその日のBRプロファイルを変更することができる。別の方法では、ユーザは、七日間全部のプロファイルの再設定を決定することができる。毎日のプロファイルが同じであれば、ユーザは最初(例えば月曜日)のBRプロファイルを入力し、その後は同じプロファイルを後続の日にコピーすることができる。毎日のBRプロファイルの設定方法については、図17及び18を参照して後述する。
MMで、ユーザは「ボーラス計算機」(上記参照)、「日記」(フローチャートでは「ログブック」)、「リマインダ」、「統計」及び「設定」から選択を行うことができる。
【0024】
図8は、日記機能に関してユーザが利用できる選択肢を示す。「ビュー」オプションで開くディスプレイは七日間ビューを有し、このビューは、BG値等の事前に選択された種類の情報、又はBG値とボーラス等の複数の種類の情報の組み合わせを示す。所与の種類の情報について、各イベントは特定のアイコンで表わされる。ここで、ユーザは二つの選択肢を有し、別の種類の情報を選択して表示するか、又はデイビューを選択することによりほぼ同じ情報を一日24時間に絞り、表示の解像度を上げる。デイビューの状態で、ユーザは異なる種類の情報を選択することもできる。デイビューにあるとき、ユーザはブラウズすることにより表示されているアイコンのいずれかを選択し、それに関連する詳細な情報を「行動カード」に表示させるよう要求することができる。行動カードが表示されたら、ユーザは、選択された日だけでなく前日又は翌日の、選択された種類の情報を示す直前のカード又は次のカードをブラウズすることができる。所与の行動カードが選択されたら、ユーザは、(許可されている場合は)表示されている情報に関する選択肢からの選択を行うことができ、即ち情報を編集するか、削除するか、又は隠すことができる。「追加」オプションで、ユーザは日と情報の種類を選択する。このとき、ユーザには「行動カードの編集」ビューが提示され、このビューによりユーザは選択された種類の情報に関連する種類の情報、例えば食事の量と時間を入力することができる。
図9は、リマインダ機能に関してユーザが利用できる選択肢を示す。リマインダ機能は基本的に日記機能と同じように働き、つまりユーザにはウィークビュー、デイビュー及び(行動カードの代わりに)「リマインダカード」といったオプションと、リマインダの種類が提示される。これに対応して、ユーザは、行動カード情報について上述したように、リマインダを編集及び追加することができる。加えて、新規リマインダを設定するとき、ユーザは繰り返しオプション、つまり毎日又は毎週行うというオプションを有する。
【0025】
図10は、統計機能に関してユーザが利用できる選択肢を示す。統計機能は、一日の基礎投与又は一日のボーラス投与に関し、選択された種類の情報について、例えば14日間又は30日間の一以上の平均値を示すことができる。
図11は、日時、局所的設定、及びアラーム等の、設定機能に関してユーザが利用できる異なる選択肢を示す。
【0026】
図29を参照して説明するように、ポンプはRCを介して制御される。これにより、ポンプに新規設定を送信することが可能であるが、通信は双方向なのでポンプからRCへもアラーム等の情報を送信することができる。特に後者に関し、二つのユニット間で通信が行われることが重要である。第1の所定の期間、例えば10分を超えて通信不能状態が続くと、メインスクリーンに第1の「接続不能」警告が表示される。第2の所定の期間内に通信が再確立されない場合、メインスクリーンに第2の「接続不能」警告が表示され、聴覚及び/又は触覚により認知可能なアラームが発せられる。
後述では、上記ユーザ入力装置の、ユーザ指向の異なる態様を説明するために、入力オプションの一部について説明する。
【0027】
注入するボーラスを直接、つまりボーラス計算機を使用しないで入力したいとき、ユーザは、設定ボーラス入力スクリーンに進む「上」キーを使用することにより、SMからボーラスメニュー上の一点を選択する。この設定ボーラス入力スクリーンは図13に示すように「デュアルモード」構成を有している。デュアルモードスクリーンは、ユーザによる制御が可能な設定のうちの二つ、例えば二つのパラメータを表示し、ユーザはリモコンに設けられたキーボードを使用してこれらを同時に(即ち同じスクリーンを使用して)直接設定することができる。本実施形態では、四方向ロッカースイッチが設けられていることにより、二つの設定値を「上下」に又はスクロール方式で制御することができる。図示のように、スクリーン画像には二組の矢印36、37、38、39があって、四方向スイッチを操作する際にユーザを補助する。二つの異なる設定値を同時に制御及び表示することができるため、使い易さ及び安全性を提供するユーザインターフェースが得られる。ディスプレイは更に、追加情報を示す上下のバーを備える。
具体的には、図12のボーラス(Bolus)入力スクリーンは、インスリン単位等の選択された量を示す数値(初期設定では0.0)と、それに付随する上下の矢印を左側に表示する。右側には、選択されたボーラス注入の種類、例えば「直接」(例えばできるだけ速く)、「時間を掛けて」又は「段階的に」(二段階式ともいう)といった種類を表わす記号と、それに付随する左右の矢印が表示されている。後述するように、ボーラスを設定する際、ユーザは上下キーを使用して薬剤の量を入力し、スクロールにより「種類メニュー」から注入の種類を選択する。所望のボーラスを起動するには「承認」を押す。するとスクリーンにはチェックマークが現れて、ポンプユニットが指示を受信して実行することを確認したことを示し、ここでリモコンは自動的にステータススクリーンに戻る。この時点でスクリーンは、ボーラスの投与が継続される間に亘ってボーラス(残りの時間とインスリンの量)を示している。ボーラス計算機を介してボーラスの編集スクリーンに進入した場合、下のバーに推奨されるボーラスを表示することができる。
ユーザが実行中のボーラスをキャンセルするとき、この時点でボーラスではなく「ボーラス中止」を表示するSMスクリーンを選択する。ユーザは「ボーラス中止」のメニューアイテムを選択し、承認を押して中止を確認する。
【0028】
図13は、TBレートのプログラムが行われるデュアルモードスクリーンの別の使用法を示す。具体的には、TB入力スクリーンの左側には、実行中の基礎レート又はプロファイルの選択された調節割合を示す値を示す数字と%(初期設定では0%)、並びにこれに付随する上下の矢印が表示されている。右側には、時間及び分で表示される選択されたTBの継続時間と、これに付随する左右の矢印が示される。後述するように、TBレートを設定するとき、ユーザは、TBレートの、例えば(−100)%から(+100)%の間で選択可能な調節量のパーセンテージと、所望の継続時間とを入力する。所望のTBレートを起動するには承認を押す。するとスクリーンにチェックマークが現れて、ポンプユニットが指示を受信して実行することを確認したことを示し、ここでリモコンは自動的にステータススクリーンに戻る。この時点でスクリーンは、TBレートが投与されている間に亘って分割スクリーンビューにTBレート(パーセンテージの変化及び残りの時間)を示している。図14は、ボーラスとTBレートの両方が投与されていることを示すステータススクリーンを示している。
【0029】
一実施例として新規BRプロファイルのプログラムを使用して、図15ないし18に更なる種類のデュアルモードスクリーンを示す。初期設定において、又はBRプロファイルの再規定が必要な場合において、ユーザは「プロファイルの再規定」スクリーンに案内される。
具体的には、SMにおいて「基礎プロファイル」を作動させるとき、ユーザはBRプロファイルの「ウィークビュー」スクリーンに案内される(図15参照)。このスクリーンは二組の矢印を有しており、そのうちの第1組は上の情報バーの下に位置する「回転バー」35に使用され、第2組は選択された日に使用されている。RCの対応する上下キーを使用することにより、ユーザは回転バーに含まれる「閲覧(View)」「編集」又は「再規定」といった選択肢を切換えることができる。これに対応して、左右キーを使用することにより、ユーザはいずれかの日を選択することができる。「再規定(Redefine)」が選択されると(図16参照)、図示の実施形態ではBRプロファイルは週単位でのみ再規定できるので、第2組の矢印が消える。つまり、承認を押すと、画面は図17に示すBRプロファイルの再規定スクリーンに進む。
【0030】
本発明の一態様によれば、BRプロファイルの編集スクリーンは、時間の経過に伴う注入レートの変化を示す注入プロファイルを図式的に表示する。プロファイルには複数の連続するセグメントが含まれ、各セグメントは一の期間と関連する注入レート(BR)を示す。図示の実施形態では、24時間という期間に24のセグメントが使用されており、プロファイルは実線で示されている。スクリーンは更に、所定の時刻の所定注入レートに対応して配置されるインジケータ61(この場合ドットを有する円)を示す。このインジケータは、最初は時点0にあって注入レート0を示している。インジケータは、所望のBRに応じて上下に、且つ所望のセグメント、つまり所望の時刻に応じて前後に、インジケータが移動可能であることを示す二組の矢印を有する。よって、ロッカースイッチの使用により、RCには、所望の時刻に応じてインジケータを移動させることを可能にする第1のユーザ入力手段と、所望の注入レートに応じてインジケータを移動させることを可能にする第2のユーザ入力手段とが付与され、これにより、ユーザは、所望の期間に応じてスクリーン上のインジケータを動かすことにより、所望の期間に亘る連続プロファイル62を図式的に描画することができ、描画されたプロファイルはBRプロファイルを図式的に表示する。インジケータに対応する実際の時間とBRは下のバーに示される。プロファイルが完成したら、ユーザは承認を押すが、プロファイルが完全でない場合、例えば「未入力」のプロファイル部分が点滅することにより不完全であることが示される(図18参照)。
ここに開示されるRCの実施形態では、BRプロファイルは七日間のプロファイルとして規定される。第1日目(例えば月曜)のプロファイルをプログラムするとき、プロファイルを承認すると、「事前設定」された同一のプロファイルを示す翌日のスクリーンに進む。ここでこのプロファイルを承認することができ(且つ週の終わりまでこれを繰返すことができ)、これは数日間又は週七日に亘ってプロファイルは同一であることが多いため、便利である。プロファイルを翌日にコピーしたくない場合は、ユーザは単に新規プロファイルの再描画を開始するか、又は前日のプロファイルを変更する。
【0031】
次に、図19ないし23を参照して、日記機能の態様について説明する。この機能はデュアルモードスクリーンの更なる実施例を提供する。
具体的には、MMを使用してユーザは日記機能を選択する。この機能は、「日記オプション」の閲覧/追加メニューを介して「日記−ウィークビュー(Diary−Week View)」スクリーンを開く(図19参照)。このスクリーンは、上述した基礎プロファイルのウィークビュー(図15)に類似し、つまり回転バーと、日にちを選択できる週間ビュー67とを含み、これらは共に四方向ロッカーキーにより提供される二組のキーを使用して選択可能である。ユーザは、上下キーを使用して、血糖(BG)、BG及びボーラス(BG&Bolus)(図20参照)、BG及び基礎投与(つまりBRプロファイル)及びその他といった日記アイテムのオプションを選択して表示させることができる。日記アイテムのオプションは、BG等の一種類のデータか、又はBG及び基礎投与といった一以上のデータ種類の組み合わせを表わすことができる。また、その他のアイテムは、食事、薬又は運動といった複数のデータ種類を含むことができる。左右キーを使用した後で承認キーを押すことにより、ユーザはデイビュー(Day View)68を選択することができる(図21参照)。ウィークビューとデイビューの両方において、個々のデータユニットは記号63によって示され、例えばBGが血液の滴で示されたり、基礎投与が表示されるプロファイルの変化で示されたりする。デイビューでは第2組の矢印が単一の記号を示すために使用され、左右キーは直前の記号又は次の記号へと前後にスクロールすることを可能にし、これには「隣接する」日の記号が含まれる。選択された特定の記号に承認キーを使用することにより、ユーザは、選択された記号に関連するデータを示す「日記行動カード」スクリーン69に進む(図22参照)。所定の記号とそれに関連するデータはデータユニットと考えることができ、このデータユニットには、(i)血糖値を表わす記号、一の時刻を表わす時間データ、及び血糖値、(ii)食事を表わす記号、一の時刻を表わす時間データ、及び食事の特徴を表わす値、(iii)ボーラス投与を表わす記号、一の時刻を表わす時間データ、及びボーラスの量、(iv)運動を表わす記号、一の時刻を表わす時間データ、及び運動レベルを表わす値、並びに(v)基礎投与レートの変化量、薬の摂取、又は病気を表わす記号、及び一の時刻を表わす時間データからなるデータの組のうちの一つのデータを含むことができる。実際には、他の種類のデータを記憶することが望ましい場合がある。また、「日記行動カード」スクリーンは回転バーを含み、これによりユーザは「編集」、「削除」及び「隠す/表示する」を切換えることができる。データの種類によって、これらの行動のうちの一つ以上が許され、例えばデータの種類によっては削除又は編集を行うことができない。
【0032】
ユーザが「日記−オプション」メニューで「追加」を選択すると、回転バーや日にち選択機能を備えている等ビューオプションのスクリーンに類似のウィークビュースクリーンが開く。しかしながら、回転バーから日にちとデータ種類を選択するとき、承認キーを押すと、選択したデータ種類の入力に対応する行動カード編集スクリーンが直接開き(図23参照)、追加する運動アイテムのレベルと時間を入力する方法が示される。
【0033】
上述では、薬剤投与装置のユーザインターフェースの複数の態様について説明した。よって、後述では、上述した態様又は機能の一つ以上を含むユーザインターフェースと組み合わせて使用するのに適した例示的薬剤投与システムについて説明する。本発明は、図24ないし29に開示するポンプユニット及びリモートコントローラユニットに言及して説明されるが、本開示内容は、ポンプユニットとコントローラユニット又はPCやPDAといったその他外部ユニットとの組み合わせを備えたあらゆる形態のシステムに幅広く適用可能である。例えば、本発明の複数の態様を、現在複数の製造者によって市販されている種類のプログラム可能な移動インスリン注入ポンプに使用することができる。これら製造者は、例えばPARAGIGMという商標名を持つMiniMed、OmniPodという商標名を持つInsulet Corporation、Deltec COZMOという商標名を持つSmiths Medical等であるが、これらに限定されず、またこれらポンプは遠隔制御機能を備えるか又は遠隔制御により使用可能である。
図24は、パッチ(又はカニューレ)ユニット400の形態の皮膚装着式装置を示す。このパッチユニットは、下に装着表面431を有する柔軟なシート部材430の上に配置された比較的剛性の本体部分414を備えており、装着表面に配された接着剤により、シートを対象の皮膚表面に接着させることができる。シート部材は中央に開口432を有し、この開口からカニューレを挿入することができる。本体部分はハウジング部分412を有し、ここにカニューレ挿入機構を配置することができる。これについては後述する。本体部分は更に、ハウジングから延びる二つのスライダ脚部材413を備えており、この脚部材はパッチユニットの剛性を向上させ、更にはポンプ/リザーバユニットをパッチユニットに取り付ける際のガイド手段となる。これについては後述する。ハウジングは、パッケージの取り付け手段として、及び後にはポンプユニットの取り付け手段として機能する一組の対向する溝420を有する。ハウジングは更に、取り付けられるポンプユニットの対応する流体出口との間で流体が流れるように搭載される流体入口415と、取り付けられたポンプの電気コンタクトを起動するためのアクチュエータ416と、ポンプユニットを最初に取り付けたときにカニューレ挿入機構を解放する解放部材417とを有する。カニューレは開口432に挿入されている。ハウジング部分412はまた、ポンプユニットの対応する連結構造に係合する留め金419を有する。図示のように、カニューレ951が挿入される際(図25参照)、カニューレはポンプユニットによって保護されるが、図26に示すように、ポンプユニットは、後で挿入部位を検査できるように取り外すことができる。
【0034】
図26は、パッチユニット1010の別の実施形態と、その横に置かれたポンプユニット1050とを示し、図27は、ポンプユニットが完全に且つ取り外し可能に取り付けられた状態を示す。具体的には、図26は、図24に示す種類のカニューレユニット1010と、それに搭載されるポンプ(又はリザーバ)ユニット1050から構成される医療装置1000の一実施形態を示す。図示の実施形態のカニューレユニットは、ポンプユニットの一部分1051が挿入されるシャフトを持つハウジング1015を備えている。シャフトは開口1012を有する蓋部分1011を有し、蓋の自由端が、ポンプユニット上の対応する窪み1052に係合する突起(図示しない)を下部に有する柔軟なラッチ部材1013を形成していることにより、ポンプユニットがカニューレユニットのシャフト内部に挿入されるとスナップ式に係合する。また、通気用の開口1054を見ることができる。ハウジング1015は一対の対向する脚部1018を備え、装着面として機能する下部接着表面1020を有する柔軟なシート部材1019の上部に取り付けられる。シート部材はカニューレ1017用の開口1016を有している。
図示のように、カニューレは、カニューレユニットのハウジングから傾斜した角度で延びており、例えば挿入直後に、その皮膚挿入部位が検査可能であるように(図ではカニューレ全体が見えている)配置される。図示の実施形態では、蓋の開口部により挿入部位の視認性が向上している。ポンプユニットがカニューレユニットに接続しているとき、ポンプユニットはカニューレと挿入部位を、水、埃及び機械的な力等の外部の影響から完全に覆って保護するが(図27参照)、ポンプユニットはカニューレユニットに取り外し可能に接続されているので、(ラッチ部材を持ち上げることにより)ポンプユニットを解放して完全に又は部分的にカニューレユニットから取り外すことができ、これにより必要に応じていつでも挿入部位を検査することができる。このような構成により、図示のような、通常使用の間は良好に保護されているが、必要に応じてポンプユニットを完全に又は部分的に取り外して検査することが可能な、図示の柔軟なカニューレのような経皮デバイスを有する薬剤投与装置が提供される。実際には、例えば対応する開口又は透明な領域により、ポンプの取り付け中も挿入部位が少なくともある程度は検査可能であるが、取り付けられるポンプにより、ポンプを取り付ける間の検査のために挿入部位が完全に又は部分的に閉鎖されても、使用中に高度な保護が提供されるような所与の装置を形成することができる。図示の実施形態では傾けたカニューレを使用しているが、別の実施形態では針又はカニューレを装着表面に対して垂直に挿入することができる。
【0035】
図28は、図24と同じ種類のポンプユニット300の分解図である。このポンプユニットは、上部ハウジング部分310及び下部ハウジング部分320から構成され、これらを組み立てるとリザーバユニットの追加コンポーネント、即ち、ポンプアセンブリ330、アクチュエータ340、リザーバ350、及び電子制御手段360の防水封入物となる。ユーザに供給されるときの初期状態では、ユニットには保護キャップアセンブリ370が取り付けられている。
下部ハウジング部分は、ユーザが外側からリザーバ(後述)を検査することができるように透明な材料から作製されており、開口321を有し、この開口内には撥水通気口322が配置される。窓開口326を有するシート部材325を下部ハウジング部分の下部表面に取り付けることにより、窓以外の透明部分でリザーバを覆うことができる。シート部材は薬剤の種類及び量等のユーザ情報を表示するために使用することができる。
【0036】
ポンプアセンブリ330は、流量制御式の入口弁と出口弁を有するピストン作動式ポンプ膜を備えた膜ポンプの形態である。このポンプは、間に柔軟な膜の層が挟まれた複数の本体部材から構成される概ね層状の構造を有しているため、ポンプチャンバ、入口弁と出口弁、及び一以上の安全弁を形成することができ、層は留め具338によって互いに保持されている。ポンプは更に、ポンプ内でスライド可能な中空の接続針の形態の流体コネクタ335(分かり易くするためにポンプの外側に図示した)を備えており、これにより、保護キャップアセンブリ370が起動されたとき、ポンプをリザーバに接続することができる。このような膜ポンプの更に詳細な説明については、本出願人による同時継続出願PCT/EP2006/060277を参照することができ、ここで参照することによりこの文献を本明細書に包含する。
ポンプアクチュエータは、留め具によってポンプアセンブリに取り付けられるコイルアクチュエータの形態である。このようなコイルアクチュエータの更に詳細な説明については、上掲の図1ないし9の説明と、本出願人による同時継続出願WO2005/094919とを参照することができ、ここで参照することによりこの文献を本明細書に包含する。
【0037】
薬剤リザーバは、柔軟で折り畳み可能な事前充填式パウチ350の形態で、針を通すことが可能な隔膜354を備えていることにより、漏れを生じずに流体コネクタをリザーバ内に押し込むことができ、よってポンプとの間に流体を流すことができる。リザーバにはクリップホルダ352が取り付けられており、これによってリザーバ自体に作用することなしにリザーバをハウジングに取り付けることができる。リザーバの下には(ユニットの下部表面から見えるように)、白地に黒線のようなコントラスト強化パターンを含むシート(図示しない)が配置されており、これにより薬剤に含まれる不純物、例えばインスリンのフィブリル化の視認が容易に行える。
電子制御手段360は、プロセッサ361を有するフレキシブルプリント基板362又はPCBを備えており、よって、ポンプアセンブリ、バッテリ366、アラームを出す音響トランスデューサ365、及びユーザとの通信インターフェースを制御し、更には初回使用時に(アクチュエータ216を介して)ユーザによる制御手段の起動を可能にするアクチュエータに取り付けられるコンタクトを制御することができる。制御手段は、リザーバがリモートコントローラと無線通信することを可能にする受信機及び/又は送信機を備えることができる。
【0038】
保護キャップアセンブリ370は、初めリザーバユニットにロックされている取り付け部材371と、この取り付け部材にスライド可能に取り付けられた起動「押しボタン」部材372とを有する。リザーバユニットをその一次的パッケージ(図示しない)から取り外すとき、ユーザはリザーバユニットの方に起動部材を押し下げる。このような起動により、三つの動作が起こる。起動部材上の第1の突起がリザーバユニット上のコンタクトを起動し、これによって電子機器が起動され、第2の突起がポンプアセンブリと係合して流体コネクタ335をポンプアセンブリからリザーバ内に押し込むことにより、リザーバとポンプの間に流体が流れるようになる。第3に、起動部材を押し下げることにより取り付け部材が「ロック解除」され、取り付け部材と、従って起動部材とを、リザーバから取り外すことができる。その後、リザーバユニットはパッチユニットに接続することができる。
【0039】
図29は、プロセスユニット200(ここでは図26のポンプユニット1050に相当する)、及びコントローラユニット100(ここではポンプユニットの無線「リモートコントローラ」又は「外部通信デバイス」の形態)の概略図である。このようなユニットの全体の設計は当業者に周知であると思われるが、本発明の所望の機能性を提供するのに必要な回路の詳細な説明については、US2003/0065308を参照することができ、ここで参照することによりこの文献を本明細書に包含する。
具体的には、図29は、ポンプユニット200及びリモートコントローラ100に含まれる様々な機能的コンポーネント又はモジュール(つまり個々のコンポーネント又はコンポーネントのグループ)の概略ブロック図である。リモートコントローラユニットは、ハウジング101、時間生成回路を有するCPUと、制御プログラム、操作データ及び時計値を保存するためのメモリ要素とを含むリモートプロセッサ110、ユーザに操作情報を提供するディスプレイ120(例えば、LCD)、ユーザの入力を取り込むためのキーパッド130、ユーザに情報を提供するための音響アラーム140、ユーザに情報を提供するためのバイブレータ150、コントローラに電源を供給するメインバッテリ160、コントローラのメモリを維持するバックアップバッテリ161、ポンプユニットに信号を送信するための遠隔無線周波数(RF)テレメトリー送信機170、ポンプユニットから信号を受信するための遠隔無線周波数(RF)テレメトリー受信機180、並びに第2送信機190を含んでいる。コントローラは、更に、赤外線(IR)又はRF入力/出力システムのようなポート185、又は血糖測定器(BGM)、連続血糖測定器(CGM)、PC又はPDA等の別のデバイスと通信するためのUSBポートを有する。
【0040】
また、図29に示すように、ポンプユニット200は、ハウジング201、CPUと制御プログラム及び操作データを保存するためのメモリ要素とを含むローカルプロセッサの電子機器210、システムに電力を供給するバッテリ260、リモートユニットに通信信号を送信するためのプロセスユニットRFテレメトリー送信機270、リモートユニットから信号を受信するためのプロセスユニット無線周波数(RF)テレメトリー受信機280、第2プロセスユニット受信機240(ユーザにフィードバックを提供する音響アラームに使用される音響トランスデューサのコイルの形態とすることができる)、薬剤を保存するためのリザーバ230、並びに経皮デバイスを介して患者の身体にリザーバから薬剤を放出するためのポンプアセンブリ220を含んでいる。別の実施形態では、ポンプユニットは、ユーザに情報を提供するためのLCDディスプレイ、ユーザの入力を取り込むためのキーパッド、及びユーザに情報を提供するためのバイブレータ又はその他の触覚アクチュエータも含むことができる。RF送信は、ブルートゥース(登録商標)等の標準的なプロトコルに従って行うことができる。
図示のように、図29のシステムは、第1組及び第2組のデータ種類を二つのユニット間で送信することを可能にする第1及び第2通信手段を備える。このようにして二つの通信手段の異なる特性を使用することにより、例えば近距離通信を使用する二つのデバイスを組み合わせて、特定のデータの通信制御を向上させる一方で、遠距離通信を使用して制御の度合いを落として他のデータを送信することが確実に行える。
【0041】
上述では、薬剤投与装置のユーザインターフェースの複数の機能について説明した。これらの様々な特徴は、全体の情報アーキテクチャの一部であり、この詳細な説明については本出願人の同時継続出願の国際公開第2007/000425号を参照することができる。
図30及び31には、図15に示すものと同じ一般的な種類のウィークビュー、つまりそれぞれが一日を表わす七つの下位期間を含むウィークビューであるが、本発明の一態様によるウィークビューを示し、単一のウィークビューが、時間設定の変更の前と後の情報を表わす二つのウィークビューに分割されている。
【0042】
使用の際、ユーザは時間変更メニュー(図示しない)に進み、好ましくは設定を変更する時間数(つまり時間帯の数)を単純に示すことにより、所望する新規時間設定を入力する。例えば、ユーザが西に向かって三つの時間帯を横切る場合、時間設定を3時間戻さなければならず、例えば、5月1日水曜日(We)の時計が午後5時15分(又は17時15分)であれば、保時手段(つまりリモートコントローラの内部時計)は午後2時15分(又は14時15分)に調節されなければならない。図示のように、これにより二つのイベントが「同時に」発生するように表示されうる日記機能の重複部分が生じる。第1時間設定から第2時間設定に変更することにより、ユーザは、第1設定の終了時の値(つまり午後5時15分)と第2時間設定の開始時の値(つまり午後2時15分)を生成する。
このように、本発明の一態様では、ウィークビューが二つの「分割ウィークビュー」に分けられ、この場合ディスプレイは第1ビューと第2ビューを表示するように制御され、第1ビューは所定の期間(この場合一週間)について、終了時の値(この場合午後5時15分)まで第1時間設定に対応する情報71(この場合BG及び基礎)を表示し、第2ビューは所定の期間について、開始時の値(この場合午後2時15分)から第2時間設定に対応する情報72を表示し、第1ビューの終了時の値と所定の期間の終了の間の期間73は時間の関数としての情報を含まず(この場合時間変更記号75を有する空欄)、第2ビューの所定の期間の開始と開始時の値の間の期間74は時間の関数としての情報を含まない。図示のように、時間変更が行われた日(つまり下位期間)は両方のビューに現れるが、情報は対応するイベントが起こった時間設定にのみ表示される。図30及び31に示される基礎プロファイルを比較されたい。
【0043】
時間変更が行われた日のデイビュー(ここでは5月1日水曜日)が選択されると、このデイビューは二つの「分割デイビュー」に分かれ、この場合ディスプレイは第1ビューと第2ビューを表示するように制御される。第1ビューは所定の期間(ここでは1日)について、終了時の値(ここでは午後5時15分)まで第1時間設定に対応する情報(ここではBG)を表示し、第2ビューは所定の期間について、開始時の値(ここでは午後2時15分)から第2時間設定に対応する情報を表示し、このとき、第1ビューの終了時の値と所定の期間の終了の間の期間は時間の関数としての情報を含まず(この場合時間変更記号を有する空欄)、第2ビューの所定の期間の開始と開始時の値の間の期間は時間の関数としての情報を含まない。図32及び33は二つの「分割デイビュー」を示すが、図示の時間は上記実施例に対応していない。時間変更が行われた時間(つまり下位期間)は両方のビューに現れるが、情報は対応するイベント(ここではBG)が起こった時間設定にのみ表示される。
好適な実施形態の上述の説明では、記載される異なるコンポーネントの機能性を提供する異なる構造及び手段について、本発明の概念が当業者に明白となる程度に説明している。異なるコンポーネントの詳細な構成及び仕様は、本明細書に開示された方向に沿って当業者が行う通常の設計手順の対象となるものと考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−少なくとも一種類の情報を保存するための保存手段、
−所定の時間設定に設定される保時手段、
−所定の期間について時間の関数として情報を図解式に表示する表示手段(30)、
−表示手段を制御するプロセッサ手段、及び
−入力手段(10)
を備えた情報表示装置(1)であって、
入力手段が、
−第1時間設定から第2時間設定へ、設定される時間設定を変更する
ように構成されており、
プロセッサ手段が、
(a)設定時間が第1時間設定から第2時間設定へ変更されたとき、第1時間設定の終了時の値という形式で第1タイムスタンプを生成し、且つ
(b)設定時間が第1時間設定から第2時間設定へ変更されたとき、第2時間設定の開始時の値という形式で第2タイムスタンプを生成する
ように構成されており、
プロセッサ手段の制御により表示手段が
(c)所定の期間について、且つ第1時間設定に対応して、
(i)終了時の値まで時間の関数として所定の種類の情報を表示する第1部分(71)、及び
(ii)終了時の値から所定の種類の情報を一切表示しない第2部分(73)
を含む第1ビューを図解式に表示し、且つ
(d)所定の期間について、且つ第2時間設定に対応して、
(i)開始時の値まで所定の種類の情報を一切表示しない第1部分(74)、及び
(ii)開始時の値から時間の関数として所定の種類の情報を表示する第2部分(72)
を含む第2ビューを図解式に表示するように構成されている装置。
【請求項2】
入力手段が、ユーザによる
−第1時間設定から第2時間設定への時間設定の変更し、及び
−所定の期間の選択
を可能にするユーザ入力手段である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ユーザ入力手段は、ユーザによる
−第1ビューと第2ビューの間の選択
を可能にする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
プロセッサ手段は、各々が
−(i)時間データ、
−(ii)種類データ、及び
−(iii)情報データ
から構成されるデータユニットとして編成されたデータを保存し、
ユーザ入力手段は、表示する所定のデータ種類のユーザによる選択を可能にする、請求項2又は3に記載の装置。
【請求項5】
表示手段は、所定の期間について複数の下位期間を図解式に表示する、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
所定の期間が一週間であり、下位期間が一日又はその一部であり、第1ビューが終了時の値を含む下位期間を表示し、第2ビューが開始時の値を含む下位期間を表示する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
所定の期間が一日であり、下位期間が一時間又はその一部であり、第1ビューが終了時の値を含む下位期間を表示し、第2ビューが開始時の値を含む下位期間を表示する、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
表示手段は、表示情報をグラフとして表示する、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
表示手段は、表示情報を個別のイベントとして表示する、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
ディスプレイが、時間の関数として所定の種類のデータの情報を一切含まない期間に、時間設定の変更が行われたことを示す記号(75)を含む、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
−請求項1ないし10のいずれか一項に記載の情報表示装置(1、100)、
−薬剤を収容するリザーバ(350)、
−リザーバと協働してリザーバから薬剤を放出する放出アセンブリ(330)、及び
−プログラムされた注入プロファイルに従って放出装置を制御する少なくとも一つのプロセッサ(361)
を備えた薬剤投与システム。
【請求項12】
リザーバ及び放出アセンブリが内部に配置されている投与ユニット(1050)と、表示手段及びユーザ入力手段を備えた制御ユニット(1、100)を備え、投与ユニットと制御ユニットが互いに通信し合う、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
リザーバ及び放出アセンブリが内部に配置されている投与ユニットを備え、投与ユニットが更に表示手段とユーザ入力手段とを備える、請求項11又は12に記載のシステム。
【請求項14】
情報表示方法であって、
(a)(i)情報を保存するための保存手段、(ii)所定の時間設定に設定される保時手段、及び(iii)所定の期間について時間の関数として情報を図解式に表示する表示手段(30)を備える装置を提供するステップ、
(b)第1時間設定から第2時間設定へ時間設定を変更し、それにより、第1時間設定の終了時の値を生成し、第2時間設定の開始時の値を生成するステップ、並びに
(c)所定の期間について、且つ所定の情報について、第1ビュー又は第2ビューを選択的に表示するステップを含み、
−第1ビューが終了時の値まで第1時間設定に対応する情報(71)を表示し、第2ビューが開始時の値から第2時間設定に対応する情報(72)を表示し、
−第1ビューの終了時以降の期間(73)は時間の関数としての所定の種類の情報を一切含まず、第2ビューの開始時の値までの期間(74)は時間の関数としての所定の種類の情報を一切含まない
方法。

【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図1】
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【図2】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2010−512813(P2010−512813A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540771(P2009−540771)
【出願日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際出願番号】PCT/EP2007/063856
【国際公開番号】WO2008/071753
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(596113096)ノボ・ノルデイスク・エー/エス (241)
【Fターム(参考)】