説明

変高多段ノズル式液体噴流槽

【課題】ワークを一度通過させることで該ワークの中で異なる高さの複数の点に粘性を持った液体を付着させる。
【解決手段】粘性を持った液体(例えば溶融はんだ)を噴射して異なる高さを持った複数の盛り上がり噴流を形成するための変高多段ノズル式液体噴流槽であって、粘性を持った液体を収容した槽21と、槽21に起立して配置され上端部に粘性を持った液体を噴射する噴射孔11bが形成されると共に該噴射孔11bの上面に粘性を持った液体の層を形成する液体貯留部11aが形成されたノズル部材11と、粘性を持った液体をノズル部材11に供給するポンプ1aと、を有し、複数の前記ノズル部材11を該ノズル部材11に形成された噴射孔11bの粘性を持った液体の液面からの高さを変化させて配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体噴流槽に関し、特に高さの異なる噴流を噴出することができる噴流ノズルを複数配置した変高多段ノズル式液体噴流槽に関するものである。
【背景技術】
【0002】
槽に貯蔵した液体を該槽の液面レベルよりも高いレベルに盛り上がるように噴流させ、この噴流の盛り上がりを利用して行うような作業に、例えばはんだ付け作業がある。はんだ付け作業は、溶融して液体となったはんだをはんだ槽に貯留させておき、溶融したはんを鉛直方向に噴流させて液面レベルよりも高いレベルを持った噴流の盛り上がりを形成し、この盛り上がりの頂点を利用してはんだ付け作業を行うものである。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された技術は自動半田付け方法と、自動半田付け装置に関するものであり、槽本体に溶融半田を収容しておき、ワークに対する半田付け位置に対向した位置に、小径噴射孔とこの小径噴射孔の上方の溶融半田プールを備えた半田噴流ノズルを配置し、槽本体に設けた噴射プロペラを駆動することで溶融した半田を小径噴射孔から溶融半田プールに噴射することによって、略円錐形状の半田噴流を盛り上がり形成するものである。
【0004】
この技術では、コンベアによるワークの移送方向に一列に複数の小径噴射孔を配列しておくことで、同じ盛り上がり高さを持った複数の半田噴流を形成することができ、夫々の半田噴流によってワークに対する予熱と半田付けを連続して行うことができる。
【0005】
また特許文献2に記載された技術は噴流半田槽に関するものであり、上面が開口され溶融半田を貯蔵する溶融半田槽に溶融半田の液面下に位置するように半田噴流を盛り上がり形成するプレート状の半田噴流ノズルを配置し、且つ溶融半田槽に前記半田噴流に溶融半田を供給するポンプ手段を配置し、ポンプ手段を駆動することによって半田噴流ノズルに形成した噴射孔から溶融半田を噴射させて半田噴流を盛り上がり形成するものである。
【0006】
この技術では、半田噴流ノズルに複数の噴射孔を形成しておき、ワークの半田付けすべき部位に対応させて形成された噴射孔を閉鎖し、或いは開口させて盛り上がり半田噴流を選択的に形成することが可能である。
【0007】
特許文献1、2の技術は、何れも蛍光灯用安定器のコイル端子や、リード部品のリードのように、半田付けすべき部位が溶融半田の液面と略平行な平面内に配置されたものを対象としており、半田噴流の盛り上がりの頂点は同じレベルになるように構成されている。
【0008】
【特許文献1】特許第3590894号
【特許文献2】特開2002−248562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記した特許文献1、2では、半田噴流の頂点の高さは同一面になるように構成されているため、プリント基板のように複数のはんだ付け位置が同一面内にあるワークにはんだ付けする際には大きな効果を発揮することができる。しかし、はんだ付け位置が少しでも段差のあるような場合、はんだ付けを一度にはできないという問題がある。
【0010】
上記の如く、同一ワークの中ではんだ付け位置の高さが異なるような場合、はんだ噴流の高さの異なる装置を並べておき、ワークをこれらの槽を順に通過させることが必要となり、能率が悪くなるという問題が生じる。
【0011】
また上記ワークの場合、はんだ付けロボット等を利用することも可能であるが、はんだ付けロボットでは、消耗品としてはんだ付け用のチップが必要であり、またはんだ付け時間もかかるのでコスト高になっている。
【0012】
本発明の目的は、ワークを一度通過させることで該ワークの中で異なる高さの複数の点に粘性を持った液体を付着させることを実現した変高多段ノズル式液体噴流槽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために本発明に係る変高多段ノズル式液体噴流槽は、粘性を持った液体を噴射して異なる高さを持った複数の盛り上がり噴流を形成するための変高多段ノズル式液体噴流槽であって、粘性を持った液体を収容した槽と、前記槽に起立して配置され上端部に粘性を持った液体を噴射する噴射孔が形成されると共に該噴射孔の上面に粘性を持った液体の層を形成する液体貯留部が形成されたノズル部材と、粘性を持った液体を前記ノズル部材に供給するポンプと、を有し、複数の前記ノズル部材を該ノズル部材に形成された噴射孔の粘性を持った液体の液面からの高さを変化させて配置したものである。
【0014】
上記変高多段ノズル式液体噴流槽に於いて、1本のノズル部材が基板に高さを調整し得るように取り付けられているか、又は複数のノズル部材が基板に夫々高さを調整し得るように取り付けられていることが好ましい。
【0015】
また上記変更多段ノズル式液体噴流槽に於いて、上面と側面が開口した箱状のブロック部材を有し、該ブロック部材の上面の開口部に対向させて1本のノズル部材又は複数本のノズル部材を取り付けた基板を取り付けると共に側面の開口部に対向させてポンプを配置することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る変更多段ノズル式液体噴流槽(以下単に「噴流槽」という)では、複数のノズル部材を液面からの高さを変化させて配置したので、ポンプを駆動することによって層に収容した粘性を持った液体を夫々のノズル部材に供給して該の部材の上端部に形成された噴射孔から噴射することができる。噴射孔からの粘性を持った液体の噴射に伴って、液体貯留部に貯留された粘性を持った液体が盛り上がりる液体噴流を形成することができる。
【0017】
特に、ノズル部材を高さ調整可能に基板に取り付けた場合には、液体噴流が必要とする高さに対応させてノズル部材の高さを調整することで、所望の高さを持った液体噴流を形成することができる。
【0018】
このため、1本のノズル部材を取り付けた基板を用いる場合、槽内に高さを調整したノズル部材を取り付けた複数の基板を配置しておくことで、一度に複数の位置から異なる高さを持った液体噴流を形成することができる。
【0019】
また、複数本のノズル部材を取り付けた基板を用いる場合、槽内に夫々高さを調整した複数のノズル部材を取り付けた基板を配置しておくことで、一度に列状に異なる高さの液体噴流を形成することができる。
【0020】
基板をブロック部材の上面に形成した開口部に取り付けると共に、側面に形成した開口部から粘性を持った液体を供給することで、槽内に複数のブロック部材を配置した場合であっても、各ブロック部材毎に粘性を持った液体を供給することが可能となり、夫々のブロック部材に取り付けたノズル部材から粘性を持った液体を噴射して液体噴流を形成することができる。
【0021】
このため、粘性を持った液体を溶融したはんだとした場合、目的のワークに於けるはんだ付けすべき位置の高さが異なるような場合でも、一度にはんだ付けすることが可能となり、一点一点にかかるはんだ付け時間を短縮して作業の合理化をはかることができる。また、ロボット等を利用する必要もなくなり、消耗品にかかるコストを削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下本発明の噴流槽の好ましい実施形態について説明する。本発明の噴流槽は、粘性を持った液体を略円錐状に盛り上げて高さの異なる複数の液体噴流を形成し得るように構成したものであり、異なる高さを持った複数の液体噴流によって目的の作業を行えるようにしたものである。
【0023】
上記の如く、高さの異なる複数の液体噴流を利用して目的の作業を行うものとして、例えばはんだ付け作業がある。特に、プリント基板に電子部品を実装するような作業や、自動車用発電機やモーターに於ける配線の端末にはんだ付けするような作業がある。
【実施例1】
【0024】
本発明の噴流槽をはんだ付け装置に適用した場合の実施例について図を用いて説明する。図1ははんだ付け装置の平面図である。図2ははんだ付け装置の正面図である。図3ははんだ付け装置の側面図である。図4は液体噴流を形成するノズルの構成を説明する図である。
【0025】
図に示すはんだ付け装置Aは、液体噴流を形成するために5つのノズル1〜5が同じ平面内に配置されており、個々のノズル1〜5が夫々高さの異なる液体噴流を形成し得るように構成されている。このはんだ付け装置Aでは、基準となる平面から高さが異なる5カ所に同時にはんだ付け作業を行うことが可能である。
【0026】
先ず、5つのノズル1〜5の中から代表してノズル1の構成について図4により説明する。ノズル1は、上端部に液体貯留部11aが形成され該液体貯留部11aに液体を噴射する噴射孔11bを形成したノズル部材11と、ノズル部材11を取り付けた基板12と、基板12を取り付けたブロック部材13と、を有して構成されている。
【0027】
ノズル部材11の上端部に形成された液体貯留部11aは、噴射孔11bを上部に液体となる溶融はんだの層を形成するためのものであり、噴射孔11bの周囲に周壁11cを設けた皿状に形成されている。そして周壁11cの一部に形成された切欠部11dによって液体貯留部11aの深さが設定されている。従って、液体貯留部11aには、噴射孔11aと切欠部11dとの距離によって規定された溶融はんだのプールが形成される。
【0028】
ノズル部材11は基板12に対し高さ調整が可能なように取り付けられている。即ち、ノズル部材11の下端部分には基板12の厚さよりも大きい寸法を持ったねじ11eが形成されており、基板12には厚さ方向に貫通してねじ12aが形成されている。このため、基板12に対するねじ込み長さを適宜調整することで、ノズル部材11の噴射孔11bの高さを設定することが可能となり、この結果、液体噴流となるはんだ噴流の頂点の高さを調整することが可能である。
【0029】
ブロック部材13は直方体のブロックからなり、内部に溶融はんだが流通する室13aが形成され、上部に基板12を取り付ける開口13bが形成され、一方の側面に後述するポンプから液体が供給される開口13cが形成されている。そして、ブロック部材13の開口13bにノズル部材11を取り付けた基板12が取り付けられることでノズル1が構成されている。
【0030】
従って、ノズル1は、ノズル部材11の可能にブロック部材13によって形成された室13aが配置されることとなり、ポンプの駆動に伴って、開口13cを経て室13aに供給された溶融はんだは強制的にノズル部材11の噴射孔11bから液体貯留部11aに噴射される。このとき、液体貯留部11aには溶融はんだのプールが形成されており、この溶融はんだプールには表面張力が作用しているので、略円錐状のはんだ噴流を形成することが可能である。
【0031】
上記の如く構成されたノズル1では、はんだ噴流の頂点の高さを調整する場合には基板12に対するノズル部材11のねじ込み長さを調整することで良い。
【0032】
また、はんだ噴流の高さ(円錐の高さ)を調整する場合にはポンプによる溶融はんだの供給圧力を変更するか、液体貯留部11aに於ける溶融はんだのプール深さを変更することで良い。この場合、モーターを変速モーターとするか、或いは液体貯留部11aを構成する皿状の部材をノズル部材11とは別部材とし、両者をねじ結合して切欠部11dの噴射孔11bに対する距離を変化させるように構成しても良い。
【0033】
次に、本実施例に係るはんだ付け装置Aの構成について説明する。
【0034】
はんだ付け装置Aは、溶融はんだを収容した槽21を有しており、この槽21の内部にノズル1〜5が夫々目的のはんだ付け位置に対応した位置に配置されている。各ノズル1〜5の平面的な配置位置、及び夫々のノズル部材の噴射孔の高さは、予め目的のはんだ付けすべき部品に対応した位置と高さに設定されている。
【0035】
各ノズル1〜5には夫々のノズル1〜5に対応して1台のポンプ1a〜5aが設けられている。各ポンプ1a〜5aは、夫々モーター1b〜5bと、各モーター1b〜5bによって駆動され先端部に羽根を設けた図示しない軸と、を有して構成されている。各ポンプ1a〜5aの羽根は各ノズル1〜5を構成するブロック部材の側面に形成した開口に対向する位置に配置され、モーター1b〜5bの回転に応じて槽21に収容されている溶融はんだをブロック部材を経てノズル部材に形成した噴射孔に供給し得るように構成されている。
【0036】
本実施例に於いて、ポンプ1a〜5aを構成するモーター1b〜5bは45度傾斜させて配置されている。しかし、この配置構成に限定するものではなく、槽21に収容されている溶融はんだをブロック部材13を経てノズル部材11の噴射孔11bから噴射し得るように供給することが可能であれば良い。従って、後述する第2実施例のようにモーターを垂直に配置してはんだ付け装置を構成しても良い。
【0037】
モーター1b〜5bは、定回転モーターであっても良く、変速モーターであっても良い。変速モーターを採用した場合には、回転数を適宜設定することによって、はんだ噴流の高さを調整することが可能であり汎用性のあるはんだ付け装置を実現することが可能である。
【0038】
槽21はヒーターを内蔵した保温容器22によって保護されており、収容したはんだを常に溶融状態に維持し得るように構成されている。また、各ポンプ1a〜5aはフレーム23によって支持されている。
【0039】
上記の如く構成されたはんだ付け装置Aでは、槽21に溶融はんだを収容し、予め各ノズル1〜5のノズル部材(11)の上端部分に形成されている液体貯留部(11a)に溶融はんだを供給して溶融はんだのプールを形成しておく。そして各ポンプ1a〜5aを駆動すると、槽21に収容されている溶融はんだはボックス部材(13)の室(13a)を経てノズル部材の噴射孔(11b)から噴射される。
【0040】
ノズル部材の噴射孔から溶融はんだが噴射されたとき、液体貯留部に形成されているプールの溶融はんだが表面張力を有することから、溶融はんだは鉛直方向に略円錐状に盛り上がり、この盛り上がりによってはんだ噴流が形成される。噴射孔から供給された溶融はんだの余剰分は液体貯留部に形成された切欠部(11d)から流下し、これにより、液体貯留部に形成されたプールは深さが一定に維持される。
【0041】
上記の如くして形成されたはんだ噴流の頂部は、ノズル部材の高さの違いに対応して変化することとなる。従って、これらのはんだ噴流にワークを対向させて接近させることで、高さ方向の異なる複数の位置に同時にはんだ付けを行うことが可能である。
【0042】
特に、複数のノズル1〜5に対し夫々1台のポンプ1a〜5aが設けられているので、これらのノズル1〜5を槽21の平面内に於ける所望の位置に配置することが可能であり、目的のワークに於けるはんだ付けすべき位置と高さとに応じて最適な配置を実現することが可能である。
【実施例2】
【0043】
次に第2実施例に係るはんだ付け装置の構成について図を用いて説明する。図5ははんだ付け装置の平面図である。図6ははんだ付け装置の側面図である。図7は本実施例のノズルの構成を説明する図である。
【0044】
本実施例に係るはんだ付け装置Bは、1台のポンプによって複数のノズルから同時に溶融はんだを噴射させて、高さの異なる複数のはんだ噴流を形成し得るように構成したものである。
【0045】
はんだ付け装置Bは溶融はんだを収容した槽31を有しており、この槽31に複数のノズル部材41〜44を設けた基板32を取り付けたブロック部材33が配置されている。またブロック部材33には1台のポンプ34が設けられており、ポンプ34を駆動することで複数のノズル部材41〜44によって高さの異なるはんだ噴流を同時に形成し得るように構成されている。
【0046】
槽31はヒーターを内臓した保温容器35によって保護されており、稼働中は常に一定の温度に維持し得るように構成されている。また保温容器35やポンプ34はフレーム36によって支持されている。
【0047】
基板32に取り付けられたノズル部材41〜44は、図7に示すように、異なる高さを持って一列に配置されている。各ノズル部材41〜44は上端部に液体貯留部41a〜44aが形成されると共に噴射孔41b〜44bが形成されている。液体貯留部41a〜44aを構成する周壁41c〜44cには切欠部41d〜44dが形成されており、この切欠部41d〜44dによって噴射孔41b〜44bの上部に形成されるはんだプールの深さが設定される。
【0048】
各ノズル部材41a〜44aの高さは、予め目的のはんだ付け位置の高さに対応して設定されている。各ノズル部材41a〜44aは、予め設定された高さに応じた長さで製作したものを基板32に溶接等の手段で取り付けておくことが可能であり、或いは下端部分及び基板32にねじを形成しておき互いのねじを締結することで取り付けておくことも可能である。特に、各ノズル部材41a〜44aの下端部分、及び基板32にねじを形成した場合には、噴射孔41b〜44bの高さを調整することが可能となる。
【0049】
ブロック部材33は、内部に溶融したはんだが流通する室33aが形成されており、該室33aの上部に基盤32によって蓋される開口33bが形成され、側面にはポンプ34によって溶融はんだが供給される開口33cが形成されている。
【0050】
ブロック部材33の開口33cが形成された側面には、溶融したはんだの流れを規制する流通ガイド37が取り付けられている。この流通ガイド37は、開口33cと連通する開口37aと、ポンプ34を構成する羽根34cの配置位置に対応して形成された開口37bとを有している。特に、開口37bにはポンプ34の軸34bが貫通しており、軸34bの先端部に設けられた羽根34cが流通ガイド37の内部に配置されている。
【0051】
ポンプ34は、モーター34aと、モーター34aによって駆動される軸34bと、軸34bの先端部に設けた羽根34cと、を有して構成されている。本実施例では、モーター34aを駆動することで4本のノズル部材41a〜44aに同時にはんだ噴流を形成し得るようにしているため、該モーター34aとして定回転モーターを採用している。
【0052】
上記の如く構成されたはんだ付け装置Bでは、槽31に収容したはんだの溶融状態を維持しておき、ポンプ34を駆動することで、流通ガイド37にある溶融したはんだをブロック部材33の室33aに供給してノズル部材41a〜44aの噴射孔41b〜44bから液体貯留部41a〜44aに噴射させる。
【0053】
前述した第1実施例と同様に、液体貯留部41a〜44aに噴射されたはんだによって、液体貯留部41a〜44aのはんだプールを盛り上がらせてはんだ噴流を形成する。形成されたはんだ噴流は、ノズル部材41a〜44aの高さに対応して異なる高さとなり、目的のワークを対向させて接近させることで、該ワークにはんだ付けを行うことが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明ほ噴流槽の実施例として、はんだ付け装置を挙げたが、このはんだ付け装置に限定されることなく、液体が粘性を有するものであり、且つ粘性を持った液体を複数の異なる高さを持った噴流として作業するものであれば、化学薬品やバイオ、食品など多用途に応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】はんだ付け装置の平面図である。
【図2】はんだ付け装置の正面図である。
【図3】はんだ付け装置の側面図である。
【図4】液体噴流を形成するノズルの構成を説明する図である。
【図5】はんだ付け装置の平面図である。
【図6】はんだ付け装置の側面図である。
【図7】本実施例のノズルの構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0056】
A、B はんだ付け装置
1〜5 ノズル
1a〜5a ポンプ
1b〜5b モーター
11 ノズル部材
11a 液体貯留部
11b 噴射孔
11c 周壁
11d 切欠部
11e ねじ
12 基板
12a ねじ
13 ブロック部材
13a 室
13b、13c 開口
21 槽
22 保温容器
23 フレーム
31 槽
32 基板
33 ブロック部材
33a 室
33b、33c 開口
34 ポンプ
34a モーター
34b 軸
34c 羽根
35 保温容器
36 フレーム
37 流通ガイド
37a、37b 開口
41〜44 ノズル部材
41a〜44a 液体貯留部
41b〜44b 噴射孔
41c〜44c 周壁
41d〜44d 切欠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘性を持った液体を噴射して異なる高さを持った複数の盛り上がり噴流を形成するための変高多段ノズル式液体噴流槽であって、粘性を持った液体を収容した槽と、前記槽に起立して配置され上端部に粘性を持った液体を噴射する噴射孔が形成されると共に該噴射孔の上面に粘性を持った液体の層を形成する液体貯留部が形成されたノズル部材と、粘性を持った液体を前記ノズル部材に供給するポンプと、を有し、複数の前記ノズル部材を該ノズル部材に形成された噴射孔の粘性を持った液体の液面からの高さを変化させて配置したことを特徴とする変高多段ノズル式液体噴流槽。
【請求項2】
1本のノズル部材が基板に高さを調整し得るように取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載した変更多段ノズル式液体噴流槽。
【請求項3】
複数のノズル部材が基板に夫々高さを調整し得るように取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載した変更多段ノズル式液体噴流槽。
【請求項4】
上面と側面が開口した箱状のブロック部材を有し、該ブロック部材の上面の開口部に対向させて請求項2又は3に記載した基板を取り付けると共に側面の開口部に対向させてポンプを配置したことを特徴とする請求項1に記載した変更多段ノズル式液体噴流槽。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−167840(P2007−167840A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−318041(P2006−318041)
【出願日】平成18年11月27日(2006.11.27)
【出願人】(594033813)株式会社大成化研 (33)
【Fターム(参考)】