説明

多機能装置および操作パネルユニット

【課題】待機電力を低減できるMFPを提供する。
【解決手段】MFP10は、画像処理ユニット50と、操作パネル20を制御する第2のCPU61を含む操作パネルユニット60と、第2のCPU61からの再起動要求により主電源ユニット70から画像処理制御ユニット59への電力供給をオンするスイッチングユニット71とを有する。操作パネルユニット60は、操作パネル20近傍の人を検出するための人感センサー31を含み、操作パネル20の操作、入力データの受信または人感センサー31の検出に起因して再起動要求を出力するための機能を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コピー機、プリンタ、スキャナなどとしての複数の機能を備えた複合機(多機能装置)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
引用文献1には、省電力状態への移行を促す事象又は省電力状態からの復帰を促す事象を監視するために装置内の電力を消費しないようにすることが記載されている。引用文献1の画像処理装置は、商用電源から電力の供給を受けて所定の電圧の電力を出力する主電源と、画像読取部が読み込んだ入力画像及び画像形成部に出力する出力画像を処理する画像処理部と、主電力から画像処理部への電力供給のオン/オフを切り替える電源スイッチと、操作パネルとの間での情報の入出力を制御すると共に省電力モードへの移行又は省電力モードからの復帰を促す事象の発生を監視するUI制御部とを備える。UI制御部は、ハブから電力の供給を受けており、移行を促す事象が発生した場合には、電源スイッチをオフとし、復帰を促す事象が発生した場合には、電源スイッチをオンとする。
【0003】
特許文献2には、スキャナ及びプリンタを備えたデジタル複合機(以下、単に複合機という)と呼ばれる装置があり、この複合機では、スキャナが原稿画像を読み取るスキャナ機能、プリンタが印刷を行う印刷機能、及びスキャナが読み取った原稿画像をプリンタが印刷するコピー機能などを備えており、近年、この複合機にファクシミリの送受信機能を備えたものが登場していることが記載されている。
【0004】
特許文献2には、さらに、コピー機やプリンタなどの画像処理装置においては、節電モード、スリープモードといった省電力待機状態をとるモードが知られていることが記載されている。このようなモードを複合機に設ける試みもなされており、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を備える複合機における省電力モード(スリープモード)については、例えば、特開2003−167484号公報には、複写機能と、プリンタ機能と、ファクシミリ機能と、スキャナ機能とを有する複合装置において、第1の動作群に含まれる動作の終了から第1の所定時間が経過すると自動的に第1の節電状態に移行する第1のオート節電手段と、前記第1の所定時間を計時する第1のタイマーと、前記第1の動作群の動作があると前記第1のタイマーをクリアする第1のタイマークリア手段と、第2の動作群に含まれる動作の終了から第2の所定時間が経過すると自動的に第2の節電状態にする第2のオート節電手段と、前記第2の所定時間を計時する第2のタイマーと、前記第2の動作群の動作があると前記第2のタイマーをクリアする第2のタイマークリア手段とを有することを特徴とする複合装置が開示されている。
【特許文献1】特開2008−258895号公報
【特許文献2】特開2008−278104号公報(段落番号0002−0003)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、さらに、ファクシミリ機能などの多機能を備えた装置(MFP、Multi Functional Printer)は、画像処理スピードの向上、プリンター機能の向上などにともない、新しい機種が次々と開発され、市場に投入されている。画像処理スピードの向上は、近年の半導体技術の進化により1ミクロン以下の微細化プロセスによって製造される高性能高速な半導体によって構成された回路(プロセッサ、ASIC)により実現されており、市場に投入するスピードを早めるためには、高機能のプロセッサを搭載した画像処理系の開発を急ぐ必要がある。
【0006】
MFPにはローカルで操作するための操作パネルが必要であり、高機能のMFPを供給するためには操作パネルを含めた開発が必要となる。高機能のプロセッサを搭載した画像処理系と、低機能なプロセッサで対応できる操作パネル系とを分離して開発することは、新たなMFPを市場に投入する時間を短縮するために有効である。さらに、操作パネル系側で画像処理ユニットの電力制御を行うことにより、MFPの待機電力を大幅に低減できる可能性がある。
【0007】
すなわち、単機能のプリンターに限らず、多機能プリンター、複写機、コピー機等を含めた多機能装置は、省エネルギー化が求められている。とりわけほとんどの動作時間を占める待機状態での電力消費を抑える要求が強くなり、一定の消費電力に抑えるような規制を行う公的な規格や規則が制定されるようになった。
【0008】
待機状態では、動作状態ほど制御部の高速動作は要求されない装置においては、制御部(プロセッサ、コンピュータシステム)の消費電力がその動作速度に比例する性質を利用して、主制御部の動作速度すなわち主制御部の動作を行うシステムのクロックを遅くする操作により待機時の消費電力を抑える工夫がされてきた。しかしながら、近年高性能高速な高機能プロセッサは微細化が進み、微細化プロセスにより製造された半導体は、クロック速度に関係なく回路構成要素の電極間漏洩電流などによる待機時の消費電力の低減効果が要求される水準や規格に対して十分でない。したがって、さらなる消費電力低減効果を望むのであれば、そのような高機能プロセッサに対する電力供給を遮断することが有利である。操作パネル系に低消費電力の低機能なプロセッサを採用し、その低機能プロセッサで高機能プロセッサに対する電力供給を再開させられるのであれば、待機時間などの適当な条件で高機能プロセッサに対する電力供給を遮断できる。
【0009】
しかしながら、操作パネルとそれを制御する低機能なプロセッサなどを含む操作パネル系を1つのユニットあるいはモジュールとして、画像処理のモジュール、すなわち、プリンターモジュールおよびスキャナーモジュールとは独立して開発し、操作パネルモジュールで電力制御しようとした場合、従来通りの省電力モードから再起動(復帰)する要因を捉えることが難しくなる。たとえば、MFPでは、スキャナーのカバーの開閉を検出してスキャナーのランプを点灯したり、ドキュメントフィーダに原稿がセットされたのを検出して印刷機能を再起動したりする機能を有することが望ましい。これらの動作を検出するためのセンサーは、一般的には、画像処理系のプロセッサと関連している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、第1の電源からの電力供給により稼働する第1のプロセッサを含み、コピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかに関連する画像処理を第1のプロセッサにより行う画像処理ユニットを有する多機能装置である。この多機能装置は、当該多機能装置の操作パネルおよび第1の電源または異なる第2の電源からの電力供給により稼働し操作パネルを制御する第2のプロセッサを含む操作パネルユニットと、第2のプロセッサからの再起動要求(復帰指示)により第1の電源から第1のプロセッサへの電力供給をオンするスイッチングユニットとをさらに有する。そして、操作パネルユニットは、多機能装置に対する入出力データを送受信するための入出力インタフェース機能と、操作パネル近傍の人を検出するための人感センサーとを含み、第2のプロセッサは、操作パネルの操作、入力データの受信または人感センサーの検出に起因して再起動要求を出力するための機能を含む。
【0011】
この多機能装置は、操作パネルユニットの低機能・低消費電力でよい第2のプロセッサにより第1のプロセッサへの電力供給を再開できる。したがって、省電力モードに入ることが適当な条件、たとえば、待機時間などを、タイマーなどを用いて判断し、高機能・高消費電力の第1のプロセッサへの電力供給をスイッチングユニットにより遮断できる。さらに、操作パネルユニットが人感センサーを含み、操作パネルに人が近づいたなどの多機能装置に対するユーザの操作を予見して、第1のプロセッサに電力供給を再開し画像処理系を再起動できる。したがって、操作パネルユニットを画像処理ユニットと分離・独立して開発しても、操作パネル側で画像処理系に関するユーザの操作を検知または予見でき、使い勝手がよく、さらに待機電力が低い多機能装置を提供できる。
【0012】
人感センサーは、当該多機能装置においてコピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかを行うためのオペレータの操作モーションを検出可能なモーションセンサー機能を含み、第2のプロセッサは、操作モーションの検出により再起動要求を出力するための機能を含む。多機能装置において、ローカルで画像処理系を自動起動することが好ましいユーザのアクションは、原稿をセットしたり、スキャンするためにカバーをオープンしたり、操作パネルにタッチするなどの操作モーションに限られている。さらに、操作パネルは多機能装置の所定の場所に設置されるので、モーションセンサー機能が把握すべきユーザのモーションも限定される。したがって、モーションセンサー機能を設けることにより、操作パネル側で画像処理系に関するユーザの操作を検知または予見でき、使い勝手がよく、さらに待機電力が低い多機能装置を提供できる。人感センサーは、人体からの赤外線を検出する赤外線センサーであってもよい。人感センサーの他の1つの典型的なものはデジタルカメラであり、モーションセンサーとしての機能を含めることができる。
【0013】
多機能装置は、赤外線センサーなどを用いた人感センサーとは別に、モーションセンサーを含んでいてもよい。モーションセンサーは、人感センサーの検出結果により起動し、第2のプロセッサは、操作パネルの操作、入力データの受信に加え、モーションセンサーの操作モーションの検出により再起動要求を出力するための機能を含む。
【0014】
本発明の他の1つの態様は、上記の操作パネルユニットである。すなわち、この操作パネルユニットは、画像処理ユニットを有する多機能装置の操作パネルを含む。画像処理ユニットは、第1の電源からの電力供給により稼働する第1のプロセッサを含み、コピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかに関連する画像処理を第1のプロセッサにより行う。操作パネルは、さらに、第1の電源または異なる第2の電源からの電力供給により稼働する第2のプロセッサと、第2のプロセッサからの再起動要求により第1の電源から第1のプロセッサへの電力供給をオンするスイッチングユニットと、多機能装置に対する入出力データを送受信するための入出力インタフェース機能と、操作パネル近傍の人を検出するための人感センサーとを有し、第2のプロセッサは、操作パネルの操作、入力データの受信または人感センサーの検出に起因して再起動要求を出力するための機能を含む。人感センサーはモーションセンサーを兼ねていてもよく、人感センサーとは別にモーションセンサーを設けてもよい。人感センサーおよび/またはモーションセンサーの1つは、デジタルカメラである。
【0015】
本発明のさらに異なる態様の1つは、第1の電源からの電力供給により稼働する第1のプロセッサを含み、コピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかに関連する画像処理を第1のプロセッサにより行う画像処理ユニットを有する多機能装置の制御方法である。多機能装置は、当該多機能装置の操作パネルおよび第1の電源または異なる第2の電源からの電力供給により稼働し操作パネルを制御する第2のプロセッサを含む操作パネルユニットと、第2のプロセッサからの再起動要求により第1の電源から第1のプロセッサへの電力供給をオンするスイッチングユニットとをさらに有する。操作パネルユニットは、当該多機能装置に対する入出力データを送受信するための入出力インタフェース機能と、操作パネル近傍の人を検出するための人感センサーとを含む。そして、当該制御方法は、第2のプロセッサが、操作パネルの操作、入力データの受信または人感センサーの検出に起因して再起動要求を出力することを含む。
【0016】
さらに、操作パネルが多機能装置においてコピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかを行うためのオペレータの操作モーションを検出可能なモーションセンサー機能を含む場合は、制御方法は、第2のプロセッサが、操作モーションの検出により再起動要求を出力することを含むことが望ましい。
【0017】
この制御方法は、第2のプロセッサを制御するためのプログラム(プログラム製品)としてROMなどの適当な記録媒体に記録して提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1に、本発明に係る多機能装置(マルチファンクションプリンタ、MFP)の概要を示している。このMFP10は、画像データを入力するためのスキャナー機構(スキャナーメカ)11と、画像を出力するためのプリンター機構(プリンターメカ)12とを含み、原稿をコピーする機能(コピー機能)と、スキャン機能と、プリント機能と、ファクシミリ機能とを備えている。スキャナー機構11は、原稿を自動的に送りながら読み取るための自動原稿送り装置(ADF)13と、カバー14aを開け閉めしてスキャナー面に原稿をセットして読み取る装置14とを備えている。MFP10は、さらに、タッチパネル21と、テンキーなどのキーボード22とを含む操作パネル20を備えている。
【0019】
MFP10は、LAN(ローカルエリアネットワーク)1により適当な範囲に設置された複数のパーソナルコンピュータおよびサーバーなどの情報処理装置4と接続される。また、USB接続2などの適当なシリアルあるいはパラレルインタフェース規格の接続により個別のパーソナルコンピュータ、デジタルカメラなどの端末3と接続することが可能である。したがって、MFP10は、LAN接続1またはUSB接続2などに対応したデータ入出力手段9を介してリモートで操作可能である。また、MFP10は、操作パネル20を用いてローカルで操作することも可能である。ローカル操作の1つは、ADF13に原稿をセットしてコピーしたり、データ化したりすることである。また、ローカル操作の他の1つは、カバー14aを開けて原稿をセットすることである。さらに、ローカル操作の異なる他の1つは、操作パネル20を操作することであり、それによりコピー機能、スキャン機能、プリンター機能、ファクシミリ機能などを使用することである。
【0020】
このため、MFP10の操作パネル20には、オペレータ(ユーザ)の接近を赤外線により検知する赤外線センサー(人感センサー)31と、オペレータの幾つかのモーション(アクション)を識別できるモーションセンサー32とが設けられている。モーションセンサー32は、上記のローカル操作に相当するモーション(操作モーション)90、たとえば、ADF13に原稿をセットするモーション91、カバー14aを開けるモーション92、操作パネル20を操作するモーション93を検出できる。
【0021】
図2に、MFP10の概略機能をブロック図により示している。MFP10は、画像処理を行う画像処理系(画像処理ユニット)50と、ユーザーインタフェース(UI)を担当する操作パネル系(操作パネルユニット)60とを備えている。画像処理ユニット50は、制御ユニット59と、スキャナー機構11と、プリンター機構12と、ファクシミリモジュール80とを含む。
【0022】
画像処理ユニット50の制御ユニット(画像処理制御ユニット)59は、画像処理を行う第1のCPU51と、画像処理用のプログラムなどが格納され、画像処理における作業領域となるメモリ52と、スキャナー機構11を制御するためのスキャナー機構制御部53と、プリンター機構12を制御するためのプリンター機構制御部54と、これらを接続するデータバス55とを含む。データバス55には、ファクシミリモジュール80が接続されている。ファクシミリモジュール80は、公衆電話回線89を介してファクシミリデータを入出力するためのファクシミリ通信部82と、スキャナー機構11を介して得られたファクシミリデータをファクシミリ通信部82に供給したり、ファクシミリ通信部82から得られたファクシミリデータをプリンター機構12を介して出力したりするためのファクシミリ制御部81とを含む。
【0023】
メモリ52には、第1のCPU51により実行されるプログラムが収納されている。プログラムは、コピー機能を実現するためのプログラム56a、スキャン機能を実現するためのプログラム56b、プリント機能を実現するためのプログラム56c、ファクシミリ機能を実現するためのプログラム56dなどを含む。コピー機能は、スキャナー機構11により読み取った原稿の画像をプリンター機構12により出力する。スキャン機能は、スキャナー機構11により読み取った画像データをLAN接続1またはUSB接続2などを介して外部に出力する。プリント機能は、LAN接続1またはUSB接続2などを介して外部から入力された画像データをプリンター機構12により出力する。ファクシミリ機能は、上述したファクシミリモジュール80を介して入出力するためのファクシミリデータを処理する。
【0024】
第1のCPU51は、適当なタイミングでこれらのプログラムをロードし、スキャナー機構11により原稿を読み取り、画像データを生成するため、また、プリンター機構12により画像データをプリントするために幾つかの画像処理、たとえば、色変換、2値化、誤差拡散処理などを行う。また、第1のCPU51は、スキャナー機構制御部53を介してスキャナー機構11を制御し、プリンター機構制御部54を介してプリンター機構12を制御する。
【0025】
操作パネルユニット60は、ユーザーインタフェース(UI)制御ユニット69と、外部に対するデータの入出力を行うための入出力手段(入出力コネクタ群)9と、操作パネル20と、センサー群30と含む。入出力コネクタ群9は、USB接続2およびLAN接続1などに対応したケーブルを接続するためのコネクタを含む。操作パネル20は、表示およびデータ入力を兼ねたタッチパネル21と、コピーボタン、テンキーおよびファンクションキーを含むキー操作用のキーボード22とを含む。
【0026】
センサー群30は、人感センサー31と、モーションセンサー32とを含む。典型的な人感センサー31は、適当な周波数の赤外線を検出するものである。モーションセンサー32は、たとえば、デジタルカメラであり、デジタルカメラにより取得された画像と、予め与えられた操作モーション91〜93を示す画像とをパターンマッチングさせることにより、操作モーションの有無を判断できる。MFP10のADF13などに対するオペレータの操作モーションは、オペレータが立つ位置、背の高さ、左右の手のうち操作のために使う手などにより幾つかのバリエーションがありえる。しかしながら、MFP10の機種により、モーションセンサー32の取り付け位置が決まり、それに対するADF13の位置、カバー14aの位置、タッチパネル21などの位置関係は決まる。このため、パターンマッチングさせる参照画像の数は限られたものとなり、それほど処理能力の高くない第2のCPU61によっても簡単に、そして、高速で精度よく所定の操作モーションであるか否かを判断できる。なお、モーションセンサー32のためのデジタルカメラを人感センサーとして併用することも可能である。
【0027】
UI制御ユニット69は、操作パネルユニット60の全体的な制御を行うための第2のCPU61と、このCPU61のためのプログラム68を格納し、また、一時的な作業領域(バッファ)となるメモリ62と、USB接続2およびLAN接続1などによりデータを送受信するためのデータ入出力インタフェース63と、操作パネル20を介してオペレータの操作を受信し、オペレータに対して情報を提供するための操作パネルインタフェース64と、センサー31および32の検出結果を受信するためのセンサーインタフェース65と、これらを接続するための内部バス66とを含む。UI制御ユニット69と画像処理制御ユニット59とは連絡バス67により接続されており、画像処理ユニット50によりハンドリングされる画像データなどは、UI制御ユニット69を介して外部の機器3および4に対して入出力できるようになっている。
【0028】
MFP10は、さらに、家庭用あるいはオフィス用電源から電力の供給を受け、MFP10を構成する各機器に対して電力を供給するための主電源ユニット70と、画像処理制御ユニット59への電力供給をオンオフするためのスイッチングユニット71とを有する。UI制御ユニット69へは主電源ユニット70から直に電力が供給され、主電源ユニット70に電力が供給されている限り、UI制御ユニット69は通常稼働可能な状態となる。スイッチングユニット71は、UI制御ユニット69の第2のCPU61からの再起動要求RS1と、ファクシミリモジュール80からの再起動要求RS2とによりオンされる。また、スイッチングユニット71は、UI制御ユニット69の第2のCPU61からの停止指令、または、画像処理制御ユニット59の第1のCPU51からの停止指令によりオフされる。したがって、画像処理制御ユニット59は、スイッチングユニット71により電力が遮断されると、原則として、稼働を完全に停止し、消費される電力をゼロにできる。このため、第1のCPU51の動作速度(CPUクロック)を落とすなどの省電力制御に対し、さらに、消費電力を低減できる。また、第2のCPU61により適切なタイミングで第1のCPU51を再起動できるので、MFP10としての機能が損なわれることを防止できる。
【0029】
画像処理ユニット50においては、第1のCPU51が、スキャナー機構11、プリンター機構12、ファクシミリモジュール80などに対する電力供給を所定のスケジュールおよび/または条件にしたがって細かく制御する。また、第1のCPU51自身も所定のスケジュールおよび/または条件にしたがってスタンバイモードなどの所定の省電力モードに移行する。さらに、第1のCPU51に内蔵された、あるいは画像処理制御ユニット59に含まれているタイマーにより、所定の時間だけ画像処理ユニット50が担当するジョブが発生しない場合は、スイッチングユニット71をオフにすることより画像処理制御ユニット59を含む画像処理ユニット50に対する電力供給を停止する。ユーザ設定により、プリンター機構12などの再起動時間を短縮するための最低限の電力を保持していてもよい。これらの第1のCPU51により実現される電力制御機能51aは、OSあるいは省電力プログラム56xとして提供されており、メモリ52から適当なタイミングでCPU51にロードされ、実行される。省電力プログラム(プログラム製品)56xは、ROMなどの適当な記録媒体に記録して提供したり、インターネットなどのコンピュータネットワークを介して提供でき、適切な方法により更新することが可能である。
【0030】
UI制御ユニット69の第2のCPU61の電力制御機能61aも、OSあるいは省電力プログラム68として提供されており、メモリ62から適当なタイミングでCPU61にロードされ、実行される。このプログラム(プログラム製品)68もROMなどの適当な記録媒体に記録して提供したり、インターネットなどのコンピュータネットワークを介して提供でき、適切な方法により更新することが可能である。スイッチングユニット71がオフで、画像処理ユニット50が停止している場合、第2のCPU61の電力制御機能61aは、まず、データ入出力インタフェース63において、USB接続2またはLAN接続1を介して出力(印刷)すべきデータを受信すると再起動要求RSを出力し、スイッチングユニット71をオンし、画像処理ユニット50を再起動する。UI制御ユニット69のメモリ62は、画像処理ユニット50が再起動する際の初期設定の情報を記憶するためのメモリとして使用される。
【0031】
第2のCPU61の電力制御機能61aは、また、人感センサー31が人の接近を検出すると、モーションセンサー32をオンする。電力制御機能61aは、モーションセンサー32が、所定の操作モーション91〜93を検出すると、操作パネル20のタッチパネル21の照明をオンするとともに、再起動要求RSを出力してスイッチングユニット71をオンし、画像処理ユニット50を再起動する。電力制御機能61aは、人感センサー31が人の接近を検出しないとき、また、モーションセンサー32が所定の操作モーション91〜93を検出しないときであっても、操作パネル20のタッチパネル21またはキーボード22をオペレータが操作したことを検出したときは、再起動要求RSを出力してスイッチングユニット71をオンし、画像処理ユニット50を再起動する。
【0032】
図3に、操作パネルユニット60の第2のCPU61の電力制御、特に、再起動要求RSの出力に関する動作の概要をフローチャートにより示している。まず、ステップ101において、データ入出力インタフェース63において入力データを検出すると、ステップ105において再起動要求RSを出力して画像処理制御ユニット59を再起動する。ステップ102において、人感センサー31が人を感知すると、ステップ103においてモーションセンサー32を起動し、ステップ104においてモーションセンサーが所定の操作モーションを検出すると、ステップ105において再起動要求RSを出力する。さらに、ステップ106において操作パネル20に対する操作を検出すると、ステップ105において再起動要求RSを出力する。
【0033】
このMFP10は、操作パネルユニット60の低機能・低消費電力でよい第2のCPU61により、多機能・高消費電力の画像処理用の第1のCPU51を含む画像処理制御ユニット59への電力供給を再開できる。したがって、省電力モードに入ることが適当な条件、たとえば、待機時間の長さなどを第1のCPU51および/または第2のCPU61により判断し、高機能・高消費電力の第1のCPU51への電力供給をスイッチングユニット71により遮断できる。このため、第1のCPU51を含めた画像処理制御ユニット59の消費電力を基本的にはゼロにすることができ、MFP10の待機状態における消費電力を大幅に削減できる。
【0034】
操作パネルユニット60において、操作パネル20を常に稼働させ、操作パネル20を操作したときにのみ画像処理制御ユニット59を再起動することが可能である。この場合、たとえば、ADF13に原稿をセットしてもMFP10は再起動せず、ユーザがコピーボタンを押してから画像処理ユニット50は再起動する。画像処理ユニット50が待機中に停止せず、省電力モードで稼働を続けているモードであれば、ADF13の紙センサーなどの原稿を検出すると自動的にスキャナー機構11およびプリンター機構12のウォームアップが開始される。したがって、ユーザに対しMFP10の起動が遅いという感じを与える可能性があり、MFP10の商品価値が低下する可能性がある。
【0035】
これに対し、本例のMFP10においては、操作パネルユニット60が人感センサー31を含み、操作パネル20および/またはMFP10に人が近づいたことを検出できる。したがって、操作パネルユニット60の側で、MFP10に対するユーザ(オペレータ)の操作を予見して、第1のCPU51を含む画像処理制御ユニット59への電力供給を再開できる。このため、MFP10の再起動を早めることができ、MFP10の商品価値の低下を抑制できる。さらに、操作パネルユニット60の側で、実際のコピー、スキャンなどのジョブに先行して再起動できるので、操作パネルユニット60を画像処理ユニット50と分離・独立して開発することが可能となる。このように、操作パネルユニット60で画像処理ユニット50に関するユーザの操作を検知または予見することにより、使い勝手がよく、さらに待機電力が低いMFP10を提供できる。
【0036】
さらに、上記のMFP10では、人感センサー31に起因して画像処理制御ユニット59が再起動するが、人感センサー31で直に画像処理制御ユニット59への電力供給を再開する代わりに、モーションセンサー32を起動し、操作モーション91〜93を検出したときに画像処理制御ユニット59への電力供給を再開する。人感センサー31は、操作パネル20に人が近づいたなどのMFP10に対するユーザの操作を予見するには適している。その一方で、MFP10に対して操作する意図のないユーザの接近も検出する。MFP10は、多数のユーザに供用される機器として使用される可能性もあり、その場合は、多数のユーザが近寄りやすい通路などに面して設置されることも多い。したがって、MFP10の設置場所によっては、MFP10に対して操作する意図のないユーザの接近により画像処理ユニット50を再起動すると、待機電力の低減効果が得にくいケースがあり得る。
【0037】
モーションセンサー32により操作モーション91〜93を検出し、画像処理制御ユニット59に対する電力の供給を再開することにより、MFP10に対して操作する意図のないユーザの接近により再起動する可能性を低減できる。したがって、待機電力の削減効果を確実に得ることができる。また、操作パネルユニット60の側で、操作モーション91〜93を検出することにより再起動するので、MFP10の商品価値を低下させる恐れも少なく、画像処理ユニット50と操作パネルユニット60とを分離して開発することも容易となる。
【0038】
人感センサー31によりモーションセンサー32を起動させることにより、待機時のモーションセンシングに関する電力消費を低減できる。近年、ほとんどの携帯端末に搭載されるようになったデジタルカメラを用いたモーションセンサー32は低コストで、モーションの識別能力も高く、モーションセンサー32として好適なものである。さらに、モーションセンサー32の待機時の消費電力を低減できる場合は、モーションセンサー32を常時稼働させて、モーションセンサー32に人感センサー31としての機能を割り当て、直に操作モーション91〜93を検出するようにしてもよい。
【0039】
上記のようなMFP10の制御系の構成は幾つかのブロックに分けることができ、個々のブロックは独立したマイコンシステムによって構成しても良いが、単一のマイコンシステムもしくは複数のブロックを受け持つマイコンシステムの集合によって構成しても良い。近年、半導体の性能向上に伴い、とりわけコストダウンを狙いとして出来るだけマイコンシステムを統合して単一化する傾向が見られる。そして、近年の半導体技術の進歩によって、単一チップ上に複数のマイコンシステムを構築することが可能になり、マイコン処理の並列化、高速化とコストダウンが両立する環境が生まれつつある。
【0040】
このような集積化が進む環境と、近年のMFPのような商品に対する省エネ化の要求との両立が問題となっている。すなわち、MFPのような機器は実際に印刷を行う時間に比べて待機状態の時間比率が大きく、待機状態での電力消費量について厳しい規制が課せられるようになった。待機状態では、再起動に備えて全ての制御系が再起動できる状態にあることが望ましいので、全てのマイコンシステムが動作時と同じように動作していることが再起動動作上ベストである。一方、マイコンシステムが最大速度で動作していると消費電力が省エネ規定値以上となってしまうので、待機状態では、何らかの省電力対応が必要になる。
【0041】
典型的な省電力のための方法は、マイコンシステムの動作速度(CPUクロック)を落とす方法である。一般に待機状態に行われる動作であって、再起動に繋がる動作は、インタフェースを介してのデータの入力や、オペレータによるパネル操作などであり、これらの処理には高速な動作環境は必ずしも必要としない。したがって、マイコンシステム(CPU)の動作速度を落として電力消費を抑制することが有効な方法である。
【0042】
しかしながら、動作速度を低下する程度では、近年のマイコンシステム(CPU)の消費電力を待機電力の抑制を既定した規制を満足できない可能性がある。すなわち、近年、装置が要求する高速な動作とそれに伴う処理能力向上要求から、制御部に要求される処理能力のより高速化と複雑な処理が必要になり、これに呼応して半導体の微細化ルールによって作られる高性能で高集積なチップを用いたマイコンシステムが使われるようになっている。特に最新の1ミクロン以下の微細化プロセスによって作られる半導体は高速、高集積という点では要求に即したものであるが、一方では漏洩電流という半導体内部の電極間の漏電による電力消費が増大し、その値が前記の規制値を超える程度のものとなってきた。漏洩電流による電力消費は、動作速度の低減(クロック速度の低減)では解決できず、従来の動作速度を落とすという方法では、待機電力の低減効果が得られにくい。
【0043】
これに対し、上記のMFP10においては、省電力を、本質的にマイコンシステム(チップ、CPU)に供給される電源の遮断で行う。そして、電源を遮断されたマイコンシステムはそれ自体では再起動できないが、操作パネルユニット60を、外部で再起動を行うための機能を備えたサブシステムとして用いることにより、再起動状態を検知して遮断されている高性能なマイコンシステム(半導体チップ、第1のCPU51)への電源供給を再投入して再起動を行う。さらに、操作パネルユニット60に、インタフェース制御の機能も含め、外部からのデータ受信による再起動もカバーする。この操作パネルユニット60はサブシステムの1つであり、このシステムを構成するマイコンシステム(第2のCPU61)には、待機時には十分な省電力動作が可能な仕様(性能)のもの、すなわち、動作速度はそれほど速くないが、漏洩電流による消費が低いものを使用できる。
【0044】
操作パネルユニット60は、主制御部である画像処理ユニット50への給電を接続または遮断できるスイッチ回路71によって電力供給を遮断する。その後、操作パネルユニット60は十分に低い電力で動作し、画像処理ユニット50の再起動要件を検出し、さらに、主制御部である画像処理ユニット50が再起動に際して動作の初期化または継続を行うのに必要な再起動情報を提供できる。再起動情報を画像処理ユニット50の側で保持していてもよく、また、操作パネルユニット60の側で、検出した再起動条件に合わせて再起動情報を調整してもよい。
【0045】
さらに、操作パネルユニット60のプロセッサ(CPU)61は、画像処理ユニット50のプロセッサ(CPU)51に対して要求動作性能速度は遅い。このため、第2のCPU61に関し、インタフェース制御や操作パネル制御に要する電力消費を抑える方法は、クロックを下げたり、漏洩の少ないプロセスで制動された半導体を使用するなどの消費電力を低減するなど多岐にわたる。したがって、規制で要求される省電力化に対する工夫の選択肢は主制御部である画像処理ユニット50に比べて多く、待機時の消費電力(待機電力)を抑制することはそれほど難しいことではない。
【0046】
このように、上記のMFP10においては、1つのマイコンシステムに機能を集約する(インテグレートする)という近年の設計方針とは逆に、機能を少なくとも1つのシステムに分散させ、そのシステムの1つを操作パネルユニットとして提供し、消費電力の低減と、MFP10として機能の維持あるいは向上を図っている。上記では、画像処理ユニット50と、操作パネルユニット60との2つにシステムを区分けして、画像処理ユニット50の電力供給を待機時には遮断できるようにしているが、さらに、3つ以上のシステムに分けて、電力制御を行うことも可能であり、操作パネルユニット60により、複数のシステムの電力遮断を含めた電源制御をさらに適切に行うことが可能である。
【0047】
なお、上記のMFP10において、画像処理制御ユニット59は、第1のCPU51などをチップあるいは別回路として備えているものであってもよく、1つまたは複数のチップにCPU51を含めた回路が集積されたASICにより実現されているものであってもよい。UI制御ユニット69も同様であり、第2のCPU61などをチップあるいは別回路として備えているものであってもよく、1つまたは複数のチップにCPU61を含めた回路が集積されたASICにより実現されているものであってもよい。また、UI制御ユニット69は、主電源ユニット70から電力を供給されているが、主電源ユニット70とは異なる電源からの電力、たとえば、LAN接続1あるいはUSB接続2を介して供給される電力により稼働させてもよい。また、MFP10は、ファクシミリモジュール80を搭載しているが、ファクシミリ機能をオプションとして提供することも可能である。プリンター機構12の一例は、インクジェット方式であり、レーザプリンタ方式、熱転写方式などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】MFPの概略構成を示す図。
【図2】MFPの機能を示すブロック図。
【図3】MFPの電力制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0049】
10 MFP、 11 スキャナー機構、 12 プリンター機構
20 操作パネル、 31 人感センサー、 32 モーションセンサー
50 画像処理ユニット、 59 画像処理制御ユニット
60 操作パネルユニット、 69 UI制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電源からの電力供給により稼働する第1のプロセッサを含み、コピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかに関連する画像処理を前記第1のプロセッサにより行う画像処理ユニットを有する多機能装置であって、
当該多機能装置の操作パネルおよび前記第1の電源または異なる第2の電源からの電力供給により稼働し前記操作パネルを制御する第2のプロセッサを含む操作パネルユニットと、
前記第2のプロセッサからの再起動要求により前記第1の電源から前記第1のプロセッサへの電力供給をオンするスイッチングユニットとを、さらに有し、
前記操作パネルユニットは、
当該多機能装置に対する入出力データを送受信するための入出力インタフェース機能と、
前記操作パネル近傍の人を検出するための人感センサーとを含み、
前記第2のプロセッサは、前記操作パネルの操作、入力データの受信または前記人感センサーの検出に起因して前記再起動要求を出力するための機能を含む、多機能装置。
【請求項2】
請求項1において、前記人感センサーは、当該多機能装置においてコピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかを行うためのオペレータの操作モーションを検出可能なモーションセンサー機能を含み、
前記第2のプロセッサは、前記操作モーションの検出により前記再起動要求を出力するための機能を含む、多機能装置。
【請求項3】
請求項2において、前記人感センサーは、デジタルカメラを含む、多機能装置。
【請求項4】
請求項1において、前記操作パネルユニットは、当該多機能装置においてコピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかを行うためのオペレータの操作モーションを検出可能なモーションセンサーであって、前記人感センサーの検出結果により起動するモーションセンサーを含み、
前記第2のプロセッサは、前記操作パネルの操作、前記入力データの受信または前記操作モーションの検出により前記再起動要求を出力するための機能を含む、多機能装置。
【請求項5】
請求項4において、前記モーションセンサーは、デジタルカメラを含む、多機能装置。
【請求項6】
第1の電源からの電力供給により稼働する第1のプロセッサを含み、コピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかに関連する画像処理を前記第1のプロセッサにより行う画像処理ユニットを有する多機能装置の操作パネルと、
前記第1の電源または異なる第2の電源からの電力供給により稼働する第2のプロセッサと、
前記第2のプロセッサからの再起動要求により前記第1の電源から前記第1のプロセッサへの電力供給をオンするスイッチングユニットと、
前記多機能装置に対する入出力データを送受信するための入出力インタフェース機能と、
前記操作パネル近傍の人を検出するための人感センサーとを有し、
前記第2のプロセッサは、前記操作パネルの操作、入力データの受信または前記人感センサーの検出に起因して前記再起動要求を出力するための機能を含む、操作パネルユニット。
【請求項7】
請求項6において、前記人感センサーは、前記多機能装置においてコピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかを行うためのオペレータの操作モーションを検出可能なモーションセンサー機能を含み、
前記第2のプロセッサは、前記操作モーションの検出により前記再起動要求を出力するための機能を含む、操作パネルユニット。
【請求項8】
請求項7において、前記人感センサーは、デジタルカメラを含む、操作パネルユニット。
【請求項9】
請求項6において、当該多機能装置においてコピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかを行うためのオペレータの操作モーションを検出可能なモーションセンサーであって、前記人感センサーの検出結果により起動するモーションセンサーをさらに有し、
前記第2のプロセッサは、前記操作パネルの操作、前記入力データの受信または前記操作モーションの検出により前記再起動要求を出力するための機能を含む、操作パネルユニット。
【請求項10】
請求項9において、前記モーションセンサーは、デジタルカメラを含む、操作パネルユニット。
【請求項11】
第1の電源からの電力供給により稼働する第1のプロセッサを含み、コピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかに関連する画像処理を前記第1のプロセッサにより行う画像処理ユニットを有する多機能装置の制御方法であって、
前記多機能装置は、前記多機能装置の操作パネルおよび前記第1の電源または異なる第2の電源からの電力供給により稼働し前記操作パネルを制御する第2のプロセッサを含む操作パネルユニットと、前記第2のプロセッサからの再起動要求により前記第1の電源から前記第1のプロセッサへの電力供給をオンするスイッチングユニットとをさらに有し、
前記操作パネルユニットは、当該多機能装置に対する入出力データを送受信するための入出力インタフェース機能と、前記操作パネル近傍の人を検出するための人感センサーとを含み、
当該制御方法は、
前記第2のプロセッサが、前記操作パネルの操作、入力データの受信または前記人感センサーの検出に起因して前記再起動要求を出力することを含む、制御方法。
【請求項12】
請求項11において、前記操作パネルは、前記多機能装置においてコピー、プリントおよびスキャンの少なくとも何れかを行うためのオペレータの操作モーションを検出可能なモーションセンサー機能を含み、
当該制御方法は、前記第2のプロセッサが、前記操作モーションの検出により前記再起動要求を出力することを含む、制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−157789(P2010−157789A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−333436(P2008−333436)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(399063013)ナルテック株式会社 (30)
【Fターム(参考)】