説明

大型車両用安全運転支援装置

【課題】被牽引車を牽引する牽引車が回頭する場合に、巻き込み事故の発生を防止する大型車両用安全運転支援装置を提供すること。
【解決手段】本発明の大型車両用安全運転支援装置は、車両の周囲の障害物30を検出する複数の障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14L等と、検出された障害物30の位置情報等から危険度を判定する危険度判定手段と、危険度判定結果を運転者に報知する報知手段と、を備え、障害物検出手段12C等として、牽引車10の側面側に配置され、一定値以上の舵角で牽引車10が回頭した場合、回頭方向側において被牽引車10の側面側かつ被牽引車20の斜め後方の領域L2(L)に存在する障害物30の存在を検出する回頭時障害物検出手段14R、14Lを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大型車両用安全運転支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両が走行する場合、運転者は後方や斜め後ろ方向についてはバックミラーやサイドミラーにより、他の車両や人間などの他の物体の存在を確認しながら運転する。しかし、近年では、これらミラーと併用する形で、監視カメラやレーダーなどにより、車両の周囲に存在する物体を監視して、危険度を判断した結果を運転者にスピーカーやディスプレイを介して報知する技術が普及しつつある(たとえば、特許文献1等参照)。そして、このような技術は、普通車両のみならず、普通車両よりも運転者が肉眼で確認できない死角の多い大型車両にも利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−71198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
肉眼での目視に頼らずに車両の斜め後ろ方向を監視する場合、通常は、サイドミラー近傍の位置に斜め後ろ方向を向くように監視カメラなどの検出手段が配置される。しかしながら、被牽引車と、これを牽引する牽引車とからなる大型車両の場合、このような検出手段を設けても、右折時や左折時などのように車両が大きく進行方向を変更(以下、「回頭す」という)する場合には、斜め後ろ方向の死角が増大してしまう。そして、結果的に巻き込み事故を招きやすくなるという問題がある。
【0005】
この理由について、図7および図8に示すように、サイドミラー(図示省略)の近傍に後方監視カメラ等の障害物検出手段12R、12Lが配置された牽引車10と、これに牽引される被牽引車20とからなる大型車両の場合を具体例として説明する。まず、図7に例示するように、牽引車10が左折する場合、牽引車10の進行方向と被牽引車20の進行方向とが一時的に鋭角を成すように交差する。このため、左側のサイドミラー近傍に配置された障害物検出手段12Lの監視領域L1は、図8に示すように直進時と同様に被牽引車20の左側面側斜め後ろの領域L1(S)ではなく、被牽引車20の左側面の狭い領域L1(L)となる。このため、被牽引車20を牽引している牽引車10に搭乗する運転者は、左折する時に、たとえば、車両の左側後方から被牽引車20の側面に沿って急速に接近してくる2輪車などの他の車両30の存在の確認が遅れることになる。したがって、牽引車10と被牽引車20とからなる大型車両では、他の車両30を巻き込むようにして衝突する巻き込み事故を起こしやすい。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被牽引車を牽引する牽引車が回頭する場合に、巻き込み事故の発生を防止する大型車両用安全運転支援装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
第一の本発明の大型車両用安全運転支援装置は、被牽引車および被牽引車を牽引する牽引車の周囲の領域に存在する障害物を検出する1つ以上の障害物検出手段を備え、障害物検出手段として、牽引車の側面側に配置され、少なくとも牽引車の右方向または左方向への回頭時の舵角が一定角度以上となるように牽引車が回頭した場合に、その回頭方向側において、被牽引車の側面側で、かつ、被牽引車の斜め後方の領域に存在する障害物の存在を検出する回頭時障害物検出手段を少なくとも備えたことを特徴とする。
【0008】
また、1つ以上の障害物検出手段から選択される少なくともいずれかの障害物検出手段により検出された障害物について、少なくとも、当該障害物の位置情報および運動情報を分析して危険度を判定する危険度判定手段と、危険度の判定結果を牽引車に搭乗する運転者に報知する報知手段と、を更に備えていることが好ましい。
【0009】
また、回頭時障害物検出手段の検出方向の中心軸と、牽引車の進行方向との成す角度が、110度以上150度以下の範囲内となるように、回頭時障害物検出手段が、牽引車の側面側に固定されていることが好ましい。
【0010】
第二の本発明の大型車両用安全運転支援装置は、被牽引車および被牽引車を牽引する牽引車の周囲の領域に存在する障害物を検出する1つ以上の障害物検出手段と、牽引車の右方向または左方向への回頭時の舵角を検出する舵角検出手段と、を備え、障害物検出手段として、被牽引車の前方側面側に配置され、少なくとも牽引車の右方向または左方向への回頭時の舵角が一定角度以上となるように牽引車が回頭した場合に、その回頭方向側において、被牽引車の側面側で、かつ、被牽引車の斜め後方の領域に存在する障害物の存在を検出する回頭時障害物検出手段を少なくとも備えていることを特徴とする。
【0011】
また、1つ以上の障害物検出手段から選択される少なくともいずれかの障害物検出手段により検出された障害物について、少なくとも、当該障害物の位置情報および運動情報を分析して危険度を判定する危険度判定手段と、危険度の判定結果を牽引車に搭乗する運転者に報知する報知手段と、を更に備えていることが好ましい。
【0012】
また、牽引車の右方向または左方向への回頭時の舵角を検出する舵角検出手段を更に備えていることが好ましい。
【0013】
また、障害物検出手段として、牽引車のサイドミラーが設けられた位置に近接して配置され、牽引車の側面側で、かつ、牽引車の斜め後方の領域に存在する障害物の存在を検出する側面・後方障害物検出手段を更に備えていることが好ましい。
【0014】
本発明の大型車両は、被牽引車と、該被牽引車を牽引する牽引車と、本発明の大型車両用安全運転支援装置と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、被牽引車を牽引する牽引車が回頭する場合に、巻き込み事故の発生を防止する大型車両用安全運転支援装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】牽引車および被牽引車からなる大型車両において、直進時における第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置に用いられる障害物検出手段の配置の一例を示す上面図である。
【図2】牽引車および被牽引車からなる大型車両において、左側に回頭中における第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置に用いられる障害物検出手段の配置の一例を示す上面図である。
【図3】第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置に用いられる回頭時障害物検出手段の設置角度θについて説明する説明図である。
【図4】第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置の一構成例を示す概略模式図である。
【図5】第一の実施形態の安全運転支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】牽引車および被牽引車からなる大型車両において、第二の実施形態の大型車両用安全運転支援装置に用いられる障害物検出手段の配置の一例を示す上面図である。
【図7】牽引車および被牽引車からなる大型車両おいて、従来の大型車両用安全運転支援装置を用いた場合における問題点を説明するための上面図である。
【図8】牽引車および被牽引車からなる大型車両において、従来の大型車両用安全運転支援装置を用いた場合における問題点を説明するための上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第一の実施形態)
以下に、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両について、図面を参照して詳細に説明する。図1および図2は、牽引車および被牽引車からなる第一の実施形態の大型車両において、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置に用いられる障害物検出手段の配置の一例を示す上面図である。ここで、図1は、直進時の大型車両を上方から見た上面図であり、図2は、左側に回頭中の大型車両を上方から見た上面図である。
【0018】
図1および図2に例示する大型車両は、牽引車10と、連結部16を介して牽引車10に牽引される被牽引車20とからなる。この構成は従来と同様である。そして、牽引車10には、障害物検出手段として、前方障害物検出手段12Cと、側面・後方障害物検出手段12R、12Lと、回頭時障害物検出手段14R、14Lとが配置されている。
【0019】
なお、本明細書において、「障害物検出手段」とは、CCDカメラなどの各種の撮像装置やレーダーなどのように、機械的手段によって障害物の存在を検出する手段を意味する。したがって、直接目視したり、サイドミラーなどの鏡を介して肉眼で障害物の存在を直接検出する場合は除かれる。第一の実施形態では、各障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lは、それぞれCCDカメラとレーダーとを備えている。ここで、レーダーは、障害物の大型車両に対する相対速度の検出のために利用される。また、「障害物」とは、巻き込み事故等の交通事故原因となる物体を意味し、典型例としては、自動車やオートバイ、自転車などの各種の車両、人間、また、猫や犬、イタチ、猪など、道路上を往来したり道路の脇から道路上に飛び出してくる可能性のある動物が挙げられる。
【0020】
また、「牽引車」とは、キングピンなどの連結器を備えた被牽引車を牽引するための連結器(カプラーなど)などを備えた車両を意味する。また、「被牽引車」とは、キングピンなどの連結器などを備え、それ自体では自走する能力の無い車両またはその能力を発揮していない状態の車両を意味する。第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置に用いられる被牽引車の全長は特に限定されない。しかしながら、後述するように、従来の大型車両用安全運転支援装置を用いた場合と比べて、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置を用いた場合に、右方向や左方向に回頭する際の死角を小さくしてより巻きこみ事故の発生を抑制できる。この観点では、被牽引車の全長は8m以上であることが好ましく、被牽引車と牽引車とを連結した状態での全長は12m以上であることが好ましい。
【0021】
ここで、前方障害物検出手段12Cは、牽引車10のフロント側(たとえば、不図示のバックミラーの真上側の天井近傍)の位置に配置されている。そして、車両走行時に、前方障害物検出手段12Cにより、牽引車10の前方の領域Cを監視する。また、側面・後方障害物検出手段12R、12Lは、牽引車10のサイドミラー(図中、不図示)が設けられた位置に近接して配置されている。そして、図1に示すように、車両の直進時に、側面・後方障害物検出手段12Rにより、牽引車10の側面側で、かつ、牽引車10の斜め後方の領域R1(S)、L1(S)、に存在する障害物30を検出する。また、回頭時障害物検出手段14R、14Lは、牽引車10の側面側であって、牽引車10のサイドミラーが設けられた位置よりも低い位置に配置されている。
【0022】
ただし、本明細書において、「車両が直進する」とは、車両が真っ直ぐ前進する場合のみならず、真っ直ぐ後退する場合や、車線変更する場合、また、一本道で緩やかなカーブを進む場合も意味する。これに対して、「車両が右方向へ回頭または左方向へ回頭する」とは、交差点で車両が右折または左折したり、駐車場で車両が右側または左側へと進行方向を転換したりする場合のみならず、一本道であっても急なカーブを進む場合も意味する。また、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置が適用される大型の牽引車10では、牽引車10の前方側面側に、異なる方向を映し出すようにサイズや向きの異なる複数のサイドミラーが設けられている場合もある。この場合、本明細書で言う「サイドミラー」とは、車両の直進時において、運転者が最も頻繁に利用するサイドミラー(すなわち、図1中の領域R1(S)およびL1(S)と略一致する領域を視認するためのミラー)を意味する。
【0023】
なお、図1に示す3つの領域C、R1(S)、L1(S)は、牽引車10に搭乗する運転者が肉眼で直接視認、または、サイドミラーを介して間接的に視認できる領域と略一致する。このため、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置においては、前方障害物検出手段12Cおよび側面・後方障害物検出手段12R、12Lは省略してもよい。しかしながら、通常、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置では、回頭時障害物検出手段14R、14Lと共に、前方障害物検出手段12Cや側面・後方障害物検出手段12R、12Lなどのように、その他の位置に配置された障害物検出手段と併用することが好適である。なお、以下の説明においては、障害物検出手段として、図1および図2に示すように5つの障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lを用いる場合を前提に説明するが、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両はこれに限定されるものではない。
【0024】
図1および図2に例示する第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両では、直進時(図1)においては、前方障害物検出手段12Cおよび側面・後方障害物検出手段12R、12Lにより、領域C、領域R1(S)および領域L1(S)を監視する。なお、直進時において、回頭時障害物検出手段14R、14Lにより監視を行うことも可能である。しかし、直進時において回頭時障害物検出手段14R、14Lにより監視できる領域(図1中、不図示)は、被牽引車20に対して領域R1(S)および領域L1(S)よりも外側の領域である。そして、この領域は、当該領域内に障害物30が存在しても危険度は極めて低いため監視する意義が乏しい。このため、直進時においては、図1に例示するように、回頭時障害物検出手段14R、14Lは休止状態とすることが特に好ましい。
【0025】
よって、直進時においては、車両の後方から障害物30が接近してきても、サイドミラーのみらなず、側面・後方障害物検出手段12R、12Lの監視領域R1(S)、L1(S)内に障害物30を確認することができる。このため、運転者は、障害物30の存在を早期に認識した上で、必要に応じて危険を回避するために、適切な運転操作を行うことができる。
【0026】
これに対して、図2に例示するように左側への回頭時には、連結部16を起点として、牽引車10の進行方向と、被牽引車20の進行方向とが鋭角を成すように車両全体が折れ曲がる。この場合、牽引車10の左側に配置された側面・後方障害物検出手段12Lの監視領域は、牽引車10の側面側および被牽引車20の前方側面側の領域L1(L)のみに限られてしまう。そして、被牽引車20の左側面側後方の領域は、死角となってしまう。このため、被牽引車20の左側面側後方の領域に存在する障害物30が、被牽引車20の左側面に沿って急速に接近してくる場合、領域L1(L)の範囲内に、障害物30が到達するまでは、運転者は障害物30を認識できない。これは、サイドミラーを用いて肉眼で障害物30を確認する場合も同様である。したがって、運転者が障害物30の存在に気づいた時点では、障害物30と牽引車10や被牽引車20とが接近しすぎているため、危険を回避するために、運転者が適切な運転操作を行う時間的余裕が無い。それゆえ、結果として、巻き込み事故が発生し易くなる。
【0027】
しかしながら、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両では、牽引車10の左側に配置された回頭時障害物検出手段14Lの監視領域は、左方向への回頭時において、被牽引車20の側面側で斜め後方の領域L2(L)となるように設定されている。それゆえ、運転者は、この領域L2(L)の範囲内に存在する障害物30を、左方向への回頭時の早期から認識することができる。このため、運転者は、障害物30の存在を早期に認識した上で、必要に応じて危険を回避するために、適切な運転操作を行うことができる。したがって、左方向への回頭時に回頭時障害物検出手段14Lを用いない場合と比べて、巻き込み事故の発生を大幅に抑制できる。なお、この点は、回頭時障害物検出手段14Rを用いれば、右方向に回頭する場合も同様の効果を得ることができる。
【0028】
なお、巻き込み事故の防止という観点からは、回頭時に、牽引車10の両側に設けられた2つの回頭時障害物検出手段14R、14Lのうち、回頭する方向側の障害物検出手段のみを活用すればよく、他方は休止状態としてもよい。しかしながら、左右いずれの方向に回頭する場合においても、2つの回頭時障害物検出手段14R、14Lの双方を活用して、車両に接近する障害物30の確認に利用してもよい。たとえば、図2に示す大型車両の左方向への回頭が、2本の道路が略直交する十字路交差点での左折である場合、側面・後方障害物検出手段12Rの監視領域R1は、左折の真っ最中では、右方向に存在する交差点の角部分32を含む領域R1(L)しか監視することができない。すなわち、左折方向と反対側方向に伸びる道路を含む領域は死角となる。しかしながら、回頭時障害物検出手段14Rの監視領域は、左折の真っ最中においても、左折方向と反対側方向に伸びる道路を含む領域R2(L)となる。このため、左折時において、運転者は、左折方向と反対側方向に伸びる道路から、車両に接近してくる障害物(図2中、不図示)についても確実に注意を払うことができる。したがって、交差点での左折時において、巻き込み事故以外の事故の発生もより確実に抑制することができる。なお、この点は、回頭時障害物検出手段14Lを用いれば、交差点で右折する場合も同様の効果を得ることができる。
【0029】
また、回頭時障害物検出手段14R、14Lの地面からの高さは、特に限定されないが、牽引車10のサイドミラーが設けられた位置よりも低い位置に設けられることが特に好ましい。この場合、高さ方向において、側面・後方障害物検出手段12R、12Lの死角となる領域をカバーすることができる。よって、側面・後方障害物検出手段12R、12Lでは死角となり確認し難い障害物30についても、回頭時障害物検出手段14R、14Lにより早期に発見することが容易となる。たとえば、幼稚園児などの身長の低い人間や、犬などの小型の動物の発見が容易となる。なお、回頭時障害物検出手段14R、14Lの配置位置が高すぎる場合(高さ方向においてサイドミラーの位置に近すぎる場合)は、高さ方向における回頭時障害物検出手段14R、14Lの死角と側面・後方障害物検出手段12R、12Lの死角とが概ね重複してくるため、いずれか一方の死角を他方によりカバーし難しくなる。また、配置位置が低すぎる場合は、泥や埃で回頭時障害物検出手段14R、14Lが汚れやすくなり、回頭時障害物検出手段14R、14Lとして撮像装置を用いる場合は、経時的に視認性の低下が著しくなる。さらに、地面から弾かれた小石などによって、回頭時障害物検出手段14R、14Lが破損し易くなる場合もある。これらの点を考慮すると、回頭時障害物検出手段14R、14Lの地面からの高さは70cm〜130cmの範囲内であることが好ましく、80cm〜110cmの範囲内であることがより好ましい。しかし、高さ方向における回頭時障害物検出手段14R、14Lの配置を高くした場合でも、回頭時障害物検出手段14R、14Lの監視方向や監視範囲を適宜調整することにより上述した問題を解消できるのであれば、回頭時障害物検出手段14R、14Lの地面からの高さは、側面・後方障害物検出手段12R、12Lと同程度としたり、側面・後方障害物検出手段12R、12Lよりも高い位置に配置してもよい。
【0030】
なお、回頭時障害物検出手段14R、14Lは、車両が右方向または左方向に回頭する際に、サイドミラーや側面・後方障害物検出手段12R、12Lでは死角となる領域を、回頭開始から回頭終了の全期間に亘ってカバーできることが特に好ましい。この意味では、回頭時障害物検出手段14R、14Lは、牽引車10の回頭時の舵角の変化に連動してその向きが回転できるように、牽引車10の側面側に回転可能に配置されていることが好適である。しかしながら、回頭時障害物検出手段14R、14Lを回転式とすると、大型車両用安全運転支援装置の構成が複雑化し、コストも高くなる。この点を考慮した場合、回頭時障害物検出手段14R、14Lは、牽引車10の側面側に固定して配置されていることが好ましい。この場合、回頭時障害物検出手段14R、14Lは、図3に示すように、その検出方向の中心軸A2と、牽引車10の進行方向A1との成す角度(以下、「設置角度θ」と称す場合がある)が110度以上150度以下の範囲内となるように固定されていることが好ましく、120度以上140度以下の範囲内となるように固定されていることがより好ましい。設置角度θを上記範囲内とすることにより、回頭時において、サイドミラーや側面・後方障害物検出手段12R、12Lでは死角となる領域を、回頭時障害物検出手段14R、14Lにより効率的にカバーすることができる。
【0031】
図3は、回頭時障害物検出手段14R、14Lの設置角度θについて説明する説明図であり、具体的には牽引車10の上面図について示したものである。なお、図3は、説明の都合上、設置角度θの説明に必要な部材のみを示し、被牽引車20などについては記載を省略してある。ここで片矢印付きの一点鎖線で示される進行方向A1とは、牽引車10が前進する方向を意味する、また、一点鎖線で示される検出方向の中心軸A2とは、回頭時障害物検出手段14L(14R)を起点として扇状に広がる監視領域L2を線対称となるように二等分するラインを意味する。ここで、設置角度θとは、2つの直線A1、A2の交点Xを起点として、交点Xから直線A1の牽引車10の進行方向側に伸びる直線と、交点Xから直線A2の回頭時障害物検出手段14L(14R)の監視方向側に伸びる直線とが成す角度を言う。なお、回頭時障害物検出手段14L(14R)の視野角としては特に限定されないが、20度以上60度以下の範囲内とすることが好ましい。
【0032】
次に、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置の全体の構成や、一連の動作について説明する。図4は、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置の一構成例を示す概略模式図であり、具体的には、図1および図2に示すように5つの障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lを用いた大型車両用安全運転支援装置の構成例について示した図である。図4に示す大型車両用安全運転支援装40は、5つの障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lと、舵角検出手段50と、危険度判定手段52と、報知手段54とを有する。ここで、舵角検出手段50により検出された回頭時の舵角に関する情報は、電気的信号として、危険度判定手段52と、回頭時障害物検出手段14R、14Lに伝達されるようになっている。また、5つの障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lにより検出された障害物30に関する情報は、電気的信号として、危険度判定手段52に伝達されるようなっている。また、危険度判定手段52により危険度が判定された結果は、電気的信号として、報知手段54に伝達されるようになっている。
【0033】
ここで、舵角検出手段50は、牽引車10と被牽引車20とからなる車両が回頭する際の回頭の度合を検出することができる装置であれば特に限定されないが、たとえば、キングピン角を電気的にモニターする装置などを利用することができる。また、危険度判定手段52としては、IC等から構成される公知の情報処理装置を利用することができる。また、報知手段としては、危険度を視覚的に表示したり、障害物30の存在を映像情報として表示する液晶ディスプレイ等の公知の表示装置や、危険度を音声により伝達するスピーカーなどを利用することができる。
【0034】
なお、舵角検出手段50から、回頭時障害物検出手段14R、14Lに伝達される情報については、たとえば、回頭時障害物検出手段14R、14LのON/OFF制御などに利用することができるが、これに限定されるものではない。また、舵角検出手段50から、危険度判定手段52に伝達された情報は、危険度を判断する上での情報処理モードの選択、すなわち、車両が回頭状態にある場合の危険度を判断する情報処理モードなのか、車両が直進状態にある場合の危険度を判断する情報処理モードなのかの判断に利用される。また、5つの障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lにより検出された障害物30に関する情報は、危険度判定手段52に伝達される。そして、危険度判定手段52にて、少なくとも障害物30に関する位置情報および運動情報の分析を行い、危険度を判定する。このような一連の危険度判定方法としては、公知の危険度判定方法を適宜利用することができる。そして、この危険度の判定結果が、報知手段54を介して適切な視覚情報および/または聴覚情報として運転者に伝達される。
【0035】
ここで、「障害物30に関する位置情報および運動情報」とは、障害物30の位置や運動状態に関する情報を意味し、たとえば、障害物30の存在を検出した障害物検出手段から障害物30までの距離や、障害物30と牽引車10との相対速度、牽引車10の移動方向を基準とした場合の障害物30の相対的な移動方向、障害物30の加速度/減速度などが挙げられる。そして、危険度の判定に際しては、これらの諸情報を適宜利用して危険度が判断される。また、通常は、危険度判定に際して、これに先立ち、障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lにより検出された物体が障害物30に該当するか否かのスクリーニングを行うことが好ましい。このスクリーニングは、障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lとして撮像装置を利用しているのか、レーダーを利用しているのかにも依存するが、公知のスクリーニング方法を利用できる。レーダーであれば、たとえば、検出された反射電波の強度により検出された物体が障害物30に該当するか否かを判断することができる。また、レーダーは、障害物30の相対速度を検出できる。また、撮像装置であれば、たとえば、検出された物体の最大長や投影面積、投影形状などを基準にして物体が障害物30であるか否かを判断することができる。
【0036】
次に、図4に例示する第一の実施形態の安全運転支援装置40の動作について説明する。図5は、第一の実施形態の安全運転支援装置の動作の一例を示すフローチャートであり、具体的には、図4に例示する安全運転支援装置40の動作の一例について示したものである。ただし、図5の説明においては、安全運転支援装置40は、各々の障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lが、一組のレーダーとカメラとから構成され、報知手段54がディスプレイとスピーカーとから構成されるものとする。また、車両が直進状態にある場合、回頭時障害物検出手段14R、14LはOFF状態とされるものとする。
【0037】
まず、ステップ(以下、「ST」と略す)1において、舵角検出手段50から伝達された情報を元に、舵角が一定角度以上となっているか否かを判断する。このステップでは、舵角の大きさに基づいて、車両が、直進状態であるのか、巻き込み事故の発生の可能性が高くなる回頭状態であるのかを判断する。この場合の判断を行う上での基準となる舵角は、被牽引車20の全長や、牽引車10の進行方向を基準としたときの回頭時障害物検出手段14R、14Lの検出方向・監視領域等を考慮して適宜選択されるが、110度〜150度の範囲内が好ましく、120度〜140度の範囲内がより好ましい。そして、舵角が一定角度以上であり、大型車両が回頭状態にあると判断された場合は、ST2へ移行し、舵角が一定角度未満であり、大型車両が直進状態にあると判断された場合は、ST3へ移行する。
【0038】
ST2では、回頭状態における大型車両の周囲の障害物30の確認をより確実なものとするために、回頭時障害物検出手段14R、14LをOFF状態からON状態にする。このとき、側面・後方障害物検出手段12R、12LをON状態からOFF状態にしてもよいが、この実施の形態では、ON状態のままとしている。
【0039】
続いて、ST3では、5つの障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lのレーダーを用いて、大型車両の周囲に障害物30が存在しないか否かを確認する。そして、レーダーにより障害物30の存在が確認された場合は、ST4に進む。このST4では、障害物30の存在を確認したレーダーと同じ位置に設けられたカメラにより障害物30の存在を確認する。そして、カメラでも障害物30の存在が確認された場合は、ST5およびST6へと順次進む。カメラでは障害物30の存在が確認できなかった場合はST4に戻る。
【0040】
次に、ST5およびST6では、ST7での危険度の判定に必要なデーターの事前処理を行う。まず、ST5では、カメラを通じて得られた障害物30に関する経時的な情報を元に、障害物30に関しての各種情報処理や位置予測等を行う。たとえば、得られた映像情報やレーダー情報を元に、障害物30の大きさ、障害物30と牽引車10との相対速度、障害物30の存在を検出した障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lから障害物までの距離などの位置情報や運動情報を解析する。また、これに加えて、障害物30が撮像された時点から所定時間経過後の障害物30の存在位置、移動方向、移動速度などの位置情報や運動情報を予測する。
【0041】
そして、ST6では、ST1で得られた舵角の情報に加えて、たとえば、障害物30が撮像された時点での大型車両の速度や加速度(又は減速度)などの位置情報や運動情報を把握する。これと共に、障害物30が撮像された時点から所定時間経過後の大型車両の存在位置、移動方向、移動速度などの位置情報や運動情報を予測する。
【0042】
次に、ST5およびST6にて処理されたデータを元に、ST7において危険度を判断する。この危険度の判定は、大型車両が直進状態にある場合と回頭状態にある場合とに分けて異なる基準で行ってもよいし、直進状態および回頭状態のいずれの状態である場合でも同じ基準で行ってもよい。しかしながら、大型車両の状態に応じたより的確な危険度判断を行う上では、大型車両が直進状態にある場合と回頭状態にある場合とに分けて危険度判断を行うことが好適である。ここで、大型車両が直進状態にある場合については、たとえば、レーダーやカメラ等の障害物検出手段を利用した公知の安全運転支援装置の場合と実質同様の手順で危険度を判断することができる。
【0043】
これに対して、大型車両が回頭状態にある場合の危険度の判断は、たとえば、以下の(1)〜(3)に示す基準に基づいて行うことができる。
(1)障害物30がX秒以内(ただし、X>0)に巻き込み領域に侵入すると予測される場合
(2)障害物30がX秒を超えY秒以内(ただし、Y>X)に巻き込み領域に侵入すると予測される場合
(3)障害物30が巻き込み部に侵入する可能性は低いと予測されるが、大型車両に接近しつつある場合
なお、「巻き込み領域」とは、図2に例示するように大型車両が回頭している場合において、牽引車10および被牽引車20の回頭方向側の側面近傍で、かつ、連結部16の近傍の領域を意味する。
【0044】
ここで、XやYの値を適宜選択することで、たとえば、上記(1)の場合は、運転者が、5秒以内に障害物30を回避等する運転操作を行わなければ障害物30を巻き込む可能性が極めて高い場合(危険度:大)とすることができる。また、上記(2)の場合は、10秒以内に障害物30を回避等する運転操作を行わなければ障害物30を巻き込む可能性が極めて高い場合(危険度:中)とすることができる。また、上記(3)の場合は、10秒以内に障害物30を回避等する運転操作の必要は無いが、障害物30が大型車両に接近しつつあり、継続的に注意を要する場合(危険度:小)とすることができる。
【0045】
たとえば、図2に例示するように、障害物30が、被牽引車20の左斜め後ろに位置し、かつ、被牽引車20と平行に走行している場合は、以下のように危険度が判断される。すなわち、被牽引車20よりも障害物30の速度が非常に大きく、X秒以内に巻き込み領域に侵入すると予測される場合は危険度大と判断される。また、被牽引車20よりも障害物30の速度は大きいものの、X秒を超えY秒以内に巻き込み領域に侵入すると予測される場合は危険度中と判断される。また、被牽引車20と障害物30との速度が同程度か、被牽引車20よりも障害物30の速度が遅い場合は、障害物30が巻き込み部に侵入する可能性が低いため、危険度小と判断される。
【0046】
そして、ST8にて、危険度に応じて、その判定結果を、ディスプレイやスピーカーなどの報知手段54により、運転者に報知する。この場合、たとえば、危険度大では、ST8Aに示すように、ディスプレイに障害物30を映し出すと共に、赤色の目立つ大文字で、“緊急停止”、“危険”などと表示する。また、これと共に、スピーカーにより大音量のビープ音や、「緊急停止して下さい」「非常に危険です」などの警告音を流す。これにより、運転者に障害物30を至急回避するための行動を促すことができる。また、危険度中では、ST8Bに示すように、ディスプレイに障害物30を映し出すと共に、黄色の目立つ文字で、“危険”、“障害物接近中”などと表示する。また、これと共に、スピーカーにより中音量のビープ音や、「障害物が接近しています」「危険です」などの警告音を流す。これにより、運転者に障害物30を回避するための行動を促すことができる。また、危険度小では、ST8Cに示すように、ディスプレイに障害物30を映し出すと共に、緑色の普通サイズの文字で、“障害物接近中”などと表示する。なお、この場合は、スピーカーから警告音は流さない。これにより、運転者に頻繁、かつ、過度の緊張を強いることなく、大型車両の周囲に存在する障害物30に対して適度な注意を喚起させることができる。
【0047】
(第二の実施形態)
次に、以上に説明した第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両とは異なる第二の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両について説明する。この第二の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両は、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両に対して、回頭時障害物検出手段が被牽引車の前方側面側に配置されている点において異なるものである。なお、これ以外の構成は、両実施形態共に実質的にほぼ同一である。
【0048】
図6は、牽引車および被牽引車からなる第二の実施形態の大型車両用安全運転支援装置および大型車両に用いられる障害物検出手段の配置の一例を示す上面図であり、具体的には、図2に示す場合と同様に左側に回頭中の大型車両を上方から見た上面図である。なお、図6中、図2と同様の機能・構成を有する部材には、同じ符号が付してある。また、障害物検出手段12C、12R、12Lの監視領域については図示を省略してある。
【0049】
図6に例示する大型車両においては、図2に例示した大型車両に対して、回頭時障害物検出手段14R、14Lが、被牽引車20の前方側面に配置されている点を除けば、その他の構成は同一である。また、回頭時障害物検出手段14R、14Lは、被牽引車20の進行方向に対して回転できるように、牽引車20に前方側面に回転可能に配置されてもよいが、通常は、固定して配置することが特に好ましい。後者の配置態様を採用した場合は、車両の回頭度合に関係無く、回頭時障害物検出手段14Lの監視領域は、終始、被牽引車20の側面側で斜め後方の領域L2(C)に固定される。このため、第一の実施形態の大型車両用安全運転支援装置において、回頭時障害物検出手段14R、14Lを牽引車10の側面側に固定して配置した場合と比較して、車両の回頭開始から回頭終了まで被牽引車20の側面側で斜め後方の領域、R2(C)、L2(C)を確実に監視することができる。
【0050】
なお、第二の実施形態の大型車両用安全運転支援装置では、通常、回頭時障害物検出手段14R、14Lを除くその他の障害物検出手段12C、12R、12Lや、舵角検出手段50、危険度判定手段52、報知手段54などの装置の主要部は、牽引車10側に配置される。このため、回頭時障害物検出手段14R、14Lは、たとえば、ワイヤレス通信によって、舵角検出手段50や危険度判定手段52と情報の送受信ができるように送受信機を内蔵していることが特に好適である。また、牽引車10は、常に同じ被牽引車20を牽引するとは限らない。この点を考慮した場合、回頭時障害物検出手段14R、14Lは、被牽引車20に対して、工具を利用することなくワンタッチで脱着可能に固定されていることが好適である。
【0051】
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で、種々変更実施できる。たとえば、回頭時障害物検出手段14R、14Lを常時ON状態とする場合は、舵角検出手段50を用いなくてもよい。また、死角をより小さくするために、回頭時障害物検出手段14R、14Lの監視方向や監視範囲を適宜調整することにより、その設置位置をサイドミラーよりも高い位置に配置してもよい。
【0052】
また、障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lのいずれか1つまたは複数を、撮像装置のみとしたりレーダー装置のみとしてもよい。また、撮像装置としては、魚眼レンズを用いた半球状の範囲を撮像できるカメラを利用してもよい。このような撮像装置を利用した場合、死角が極力少なくなるように、大型車両の回頭時に舵角検出手段50により検出された舵角に連動させて撮像装置を回動させる必要が無くなる。
【0053】
また、障害物検出手段12C、12R、12L、14R、14Lとしては、CCDカメラ等の撮像装置や、レーダーの他に、熱を発する物体の検出に適した赤外線センサーを用いてもよい。また、図5に示すフローチャートにおいて、ST3とST4のいずれか一方を省略したり、危険度の判定水準としては2水準としてもよいし4水準以上としてもよい。
【符号の説明】
【0054】
10 牽引車
12C 前方障害物検出手段
12R、12L 側面・後方障害物検出手段
14R、14L 回頭時障害物検出手段
16 連結部
20 被牽引車
30 障害物
40 大型車両用安全運転支援装
50 舵角検出手段
52 危険度判定手段
54 報知手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被牽引車および該被牽引車を牽引する牽引車の周囲の領域に存在する障害物を検出する1つ以上の障害物検出手段を備え、
上記障害物検出手段として、上記牽引車の側面側に配置され、少なくとも上記牽引車の右方向または左方向への回頭時の舵角が一定角度以上となるように上記牽引車が回頭した場合に、
その回頭方向側において、上記被牽引車の側面側で、かつ、上記被牽引車の斜め後方の領域に存在する障害物の存在を検出する回頭時障害物検出手段を少なくとも備えたことを特徴とする大型車両用安全運転支援装置。
【請求項2】
被牽引車および該被牽引車を牽引する牽引車の周囲の領域に存在する障害物を検出する1つ以上の障害物検出手段と、
上記牽引車の右方向または左方向への回頭時の舵角を検出する舵角検出手段と、
を備え、
上記障害物検出手段として、上記被牽引車の前方側面側に配置され、少なくとも上記牽引車の右方向または左方向への回頭時の舵角が一定角度以上となるように上記牽引車が回頭した場合に、
その回頭方向側において、上記被牽引車の側面側で、かつ、上記被牽引車の斜め後方の領域に存在する障害物の存在を検出する回頭時障害物検出手段を少なくとも備えていることを特徴とする大型車両用安全運転支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−244128(P2010−244128A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−89205(P2009−89205)
【出願日】平成21年4月1日(2009.4.1)
【出願人】(000005463)日野自動車株式会社 (1,484)
【Fターム(参考)】