説明

太陽電池集積装置

【課題】太陽電池パネルの性能を損ねることなくユニット化し、設置面積を大幅に縮小した太陽電池集積装置を提供する。
【解決手段】太陽電池パネルのモジュールを、透過性樹脂で挟み込んで集積して設置する。透過性樹脂とパネルの貼り合わせ部分のうち透過性樹脂の面を切削加工してやると透過性樹脂の辺で太陽光を受けて透過性樹脂の面に切削加工した部分から光が伝送されモジュールに照射する性質を利用したものである。透過性樹脂の光の透過率は、アクリル板では約96%前後であり太陽光を100%利用することは出来ないが、貼り合わせ量の増減で必要電力が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽電池パネルの性能を損ねることなくユニット化し設置面積を大幅に縮小した太陽電池集積装置であってユニット単体使用、複数使用等用途に応じて設置使用するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽電池パネルに使用されるセルとその周辺技術は年を追う毎に進化し光電変換効率を高めながら徐々に普及を重ね化石燃料代替エネルギーとしての役割を確立している。その一方で設置方法は太陽電池パネルが登場して以来平置きにして受光する形態のままである。このことは大電力を得ようとする際に広大な設置面積が必要になる欠点がある。また一般家庭での利用では屋根に負担がかかる問題があった。
改善策として支持金物、架台の工夫、軽量化がなされてきた。
しかしながらこれらの方法は全て太陽電池パネルの平置き設置が前提であって集積についての考慮がなされなかった。
【0003】
特許文献1〜3には太陽光発電システムと設置方法及び集積装置が記載されている。
【特許文献1】特開2000−156518
【特許文献2】特開2005−223164
【特許文献3】特開2007−1746
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1で開示された「太陽光発電システム」では太陽光の短波長領域の光で発電する第一の太陽光発電パネル、赤外線吸収機能を持った材料から構成された集光器、および、主に前記第一の太陽光発電パネルでの発電に使用されない波長領域の光で発電する第二の太陽光発電パネルからなり、第一の太陽光発電パネルを透過した光を前記集光器によって集光し、第二の太陽光発電パネルに照射し発電させることを特徴とするとしている。
【0005】
さらに太陽光の短波長領域の光で発電する第一の太陽光発電パネルおよび前記第一の太陽光発電パネルでの発電に使用されない波長領域の光で発電する第二の太陽光発電パネルは二層で構成され年間を通じて太陽光効率のよい方向に向けて設置される。このことで設置面積の縮小と発電効率の向上を図るとしている。
【0006】
ここで開示されているのは2層で構成された太陽電池の集積方法であって照射する太陽光の波長に工夫を凝らし単位面積あたりの発電量の向上を図るもので従来の設置方法よりは高効率に発電力を得られる旨が記載されている。
【0007】
特許文献2で開示された「太陽光発電システム及びその設置方法」では両面受光太陽電池を使用しておもて面受光による年間発電量と裏面受光による年間発電量の和が最大となる傾斜角で設置するとしている。
【0008】
この方式による年間発電量は片面受光南向き最適傾斜付き設置に比較して両面受講太陽電池では120%(地点により変化)と大きくなり、且つ、設置方位依存性が殆どない太陽光発電設備が実現できる。このことでビル等の屋上を有効に利用することが可能になるとしている。
【0009】
さらに従来の太陽電池はおもて受光面からの受光で発電する片面受光モジュールを南向き最適傾斜角で設置する方式が一般的であって、この方式では、設置方位角が南向きからずれるに従って年間発電量は小さくなり、東面または西面を向くと南面設置時の約70%程度まで低下する。従って、ビル屋上等に太陽電池を架台設置する場合、ビル等の向きの制限を受け、設置方位が南向きからずれるし、また南向きに拘った場合は設置モジュール数が制限されるうえ景観上も不利になるとしている。
【0010】
この両面受光太陽電池を降雪地域に適用した場合、太陽電池モジュールへの積雪を防止できる傾斜角は約60°となっているが、最適傾斜角はこの角度と同等又はそれ以上となることから、太陽電池への積雪を防止しながら、片面受光太陽電池に対して125%程度の年間発電量を得ることが可能となるとしている。
【0011】
上記のように両面受光太陽電池とその設置方法を述べたうえで設置占有面積の縮小化と発電量の増大を可能にする旨が記載されている。
【0012】
特許文献3で開示された「太陽光発電システム及び設置方法」においては多数枚の長尺の太陽電池モジュールを,装置コストの上昇を招くことなく且つ設置スペースの縮小化が可能な太陽電池モジュールの積層保管装置を提供するとしている。
【0013】
さらに従来の片面受光太陽電池の最適傾斜設置(例えば30°)では、設置方位が南からずれると年間発電量は低下するので両面受光太陽電池を使用して表面受光による年間発電量と裏面受光による年間発電量の和が最大となる傾斜角で設置するとしている。
【0014】
このことで装置の年間発電量は片面受光南向き最適傾斜付き設置に比較して120%(地点により変化)と大きくなり、且つ、設置方位依存性が殆どない太陽光発電設備が実現できるしこれにより、ビル等の屋上を有効に利用することが可能としている。またこの両面受光太陽電池モジュールを備える太陽光発電システムにおいて、施設場所の周囲にフェンス一体形または手摺一体形両面受光モジュールを垂直設置するとしている。
【0015】
この積層保管装置は、太陽電池モジュールを搬入あるいは搬出するための搬入搬出口を有する筐体内に上下方向に複数段設けられていて太陽電池モジュールと管棚を有する保管装置本体との上下2段で構成されていて各種装置を持って保管装置本体と搬入・搬出装置とを相対移動可能にして、搬入・搬出装置に太陽電池モジュールを搭載した状態で搬入・搬出装置が保管装置本体内に進入あるいは退出可能にするものである。
【0016】
上記のように2段構成の積層保管装置で太陽電池モジュールを垂直に設置して設置占有面積の縮小と発電効率の向上を実現する旨記載されている。
【0017】
しかしながら特許文献1から3のいずれの装置も縮小可能な設置面積は従来の約1/2前後であり想定発電量は最大でも約2倍にしかならないのである。このことをもって大幅な効率化を達成したとは言いがたい。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は太陽電池集積装置を用いることで従来は面で構成されていた太陽電池パネルを透過性樹脂と交互に挟み込むことで多層化し各モジュール感光面に透過性樹脂を経由して太陽光を当てて発電することを目的としている。
【0019】
使用する太陽電池はここでは便宜上フィルムタイプのアモルファス太陽電池をモジュールとして解説をする。フィルムタイプは極薄で挟み込んで使用するには最適である。さらに金属フレーム、固定金具、太陽熱を遮断するための断熱材は使用しないことも合わせて最適である。さらに挟み込んで使用するので汚れが付着することもなく従来必要であった感光面を保護するガラスは使用しないので清掃が不要である。また放光板に用いる透過性樹脂とはここでは有機ガラスとも称されるアクリル板を代表的素材として解説をする。
【0020】
片面発電モジュールの発電素子側をおもてとし射光用として表面を切削加工したアクリル面に貼り付け裏側にアースを兼ねた放熱板を貼り付けさらにその放熱板にモジュール裏面を貼り付ける。このモジュールのおもてにアクリル板を貼り付ける。以上の順に貼り合わせをくり返しユニットを構成する。こうしてできた1ユニットの中には従来のモジュールを数十枚か又はそれ以上必要に応じて格納することになる。このことで設置面積は大幅に軽減される。モジュールの各出力端子は本装置の固定用ベースに具備する端子台で結線し固定用ベースの一部に総合出力端子を設ける。
【0021】
上記のうちアースを兼ねた放熱板はその一部を本装置の放熱羽根としてベース内に露出し外気に触れさせ放熱するし固定ベースの一部に具備するアース端子で接地することによりアースとしての役割をする特徴を持つ。
【0022】
本発明はこのように1ユニットで完結する装置でありユニット同士を並列設置、直列設置して結線、連結することで総合出力電力を容易に増減するので大容量充電器に電力を蓄えながら使用するうえで従来の太陽電池の平面設置と比較して設置面積が大幅に削減される上に大型化も簡易に実施できる特徴を持つ。
【0023】
本発明は放光板に透過性樹脂を用いる。代表的透過性樹脂のアクリル板表面にモジュールを貼り付けるか葉緑素等で作成された増感型太陽電池を塗料の形状で塗布するがその接着面は採光のために切削加工を施している。
また底辺を除く他の辺も採光効率向上のために面取り加工を施すとしている。
放光板面の切削加工は小さなプリズム状、三角錘状、レンズ状、山形溝状であってこのことでモジュールを挟み込み集積して地面に垂直に立てアクリル板の断面にあたる辺を太陽方向に向けると辺から入った太陽光は切削加工した面からモジュール表面に直角に射光しモジュールが起電し発電する。さらには放光板として表面切削加工をしたアクリル板にフィルム型の太陽電池を貼り付けるか光電変換効率が約3パーセント前後しかない葉緑素太陽電池を貼るか塗料の状態で塗布してアクリルと一緒に海苔巻き状に巻き込むことで平面設置では必要となる設置面積を広げることなく円筒状にすることで形成して平面設置と同等かそれ以上の発電量をたやすく得る。特に葉緑素太陽電池ではそれ自体が半透明で透過性を持っているので光電変換効率の低さを補って余りある量を巻き込むことで十分な電力を得る。また切削した窪みには透明アクリル樹脂嫌気性接着剤を塗布し放光板面と切削部分との表面を同一にして窪みの部分ではレンズの役目を持たせるとともにフィルム型太陽電池との接着剤を兼ねる。切削する窪みの高い部分はセルと同面積、同形状とし窪み部分の形状を等辺山形、三角錐、四角錘、多角形錘、または円錐状とする。このことで透過性樹脂を通った光がセルに対して直角に照射されるので本装置が太陽電池集積装置としての性能を発揮する特徴を持つ。
【0024】
本発明の太陽電池集積装置は貼り合わせたアクリル板と太陽電池パネル及びアースを兼ねた放熱板に対して表面を切削加工したアクリル樹脂の円柱状丸棒で貫通して連結し保持するとともに放光板に射光するものである。
【0025】
この円柱状丸棒はユニットを貫通した後両先端を半球状に加工して太陽光を受けて採光し切削加工した丸棒表面からアクリル板表面を切削してモジュールを貼った面に太陽光を伝送する装置を兼ねるものである。
【0026】
ユニットは集積層が縦に見えるように設置する。また集積層が見える辺を国内では東西方向に設置し張り合わせた側面で採光装置の先端の方向を南北に設置することで季節により南北に振れる太陽の位置変化に対応する。設置方向の基本は春分の日、秋分の日の南中時に太陽が真上で日の出、日の入りの方向に集積層の辺の形状が見える東西方向位置である。なおユニット下部は本装置の固定ベースであるが設置場所によって微妙に異なる日昇、日没方向に対する微調整のために可動式である。
【0027】
太陽電池集積装置はユニット全体を耐熱ガラスで覆い内部に窒素ガスを充填するか真空状態とすることで太陽熱が本体内部に蓄積しないうえに結露防止とアクリル板の軟化防止、アクリル板とモジュールの剥離防止に対応する特徴を持つ。
【0028】
本発明の太陽電池集積装置はその外周部に防水施工を施すことで水中、土中を選ばず設置場所の制限を受けることなくあらゆる場所に設置できる。このことはモジュールに対する射光が透過性樹脂を介在する間接光で可能にしたことに由来している。本装置から遠隔なところから太陽光採光装置、光ファイバー、光ダクト等で太陽光を伝送し射光することによって発電する特徴を持つ。
【0029】
本発明の太陽電池集積装置に使用する放光板の表面は多様な形状の切削加工を施すとしている。モジュールに使用されるセルの形状、配列方向に合わせてセルに対して太陽光が直角に近く射光されるようにアクリル板表面をレーザー光によって切削加工する。使用する板の厚みの中心方向に傾斜をつけて裏、表を切削するものであって微細に削るほど射光効率が向上する特徴を持つ。
【発明の効果】
【0030】
従来の太陽電池パネルは戸建、マンション、ビル等の施設その他にかかわらず設置面積を広く取らないとその有効性が発揮できなかったが本装置ではそれらの課題を解決した。
【0031】
従来の太陽電池パネル設置におけるフレーム枠、設置架台が不要で設置時の作業の専門性等を含めて費用対効果を圧倒的に改善した。
【0032】
屋根置き型では太陽に対する設置角度に大きな制限があり、ともすればせっかく設置しても太陽光の照射時間が不足することになる問題を解決した。
【0033】
採光装置、光ファイバー等で太陽光を間接的に照射することで、本装置は設置場所を選ぶことなく、土中、暗渠、真空中に設置できる。漏水対策を施すことで水中にも対応する。
【0034】
風力発電装置において年間の平均風速が6m以上であることが設置条件の一つであるが年間平均6m以下または微風のときは発電機能を果たさないものが大半である。また回転ローターの羽根が落下する事例もあり発電量不足と羽根の落下事故に関しては損害賠償等訴訟の対象になる事例もある。また羽根の回転により鳥が衝突し死亡することで自然保護団体からの設置反対運動の対称になる事例もある。そこで本装置を風力発電装置の直近に設置する。風力発電装置は海辺や小高い丘などに鉄塔をたてその上に設置される事例が多く設置場所周辺は遊休地状態の箇所が多数存在する。そこで羽根を撤去して発電機を下ろして採光装置を設置するか風力発電機用支柱最上部に採光装置取り付け用の支持金物を取り付けそれに採光装置を取り付けて支柱鉄塔下部に太陽電池集積装置を設置する。朝日が昇ると同時に採光した光は鉄塔の一部に開口した窓から太陽電池集積装置に照射する。そこで得られた電力でモーターを回し駆動装置を介在させ風力発電機のローターを回すことによって起電させ電力を得る。風力発電機のモーターは低回転でも発電するので太陽電池で回すモーターは小型でも変速機ギアー比で調整しチェーン、ベルト、ギアー等で風力発電機と連結して実用に供する。
【0035】
宇宙ステーション、人工衛星等船外に大きく広げた太陽電池パネルが不要で宇宙ゴミ及び浮遊物の衝突による破損、破壊リスクが軽減される。このことは破損によって発生する乗組員の船外修理活動リスクの軽減に貢献する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の最良の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
【0037】
図1は本発明の外観斜視図である。1は耐熱性強化ガラスである。2は太陽電池集積装置の集積部である。3は放光板である。4は放光板3の接着面である。5は貼り合わせを固定するボルトである。6は装置の貼り合わせを固定することを兼ねた採光装置である。7は太陽電池集積装置の固定ベースである。13はユニットの出力端子である。28は感電防止用ダミープラグである。
【0038】
図2は本発明の1ユニット分の展開図である。
【0039】
図3は本発明の透過性樹脂の放光板3、モジュール8、放熱板9の形状と取り付け位置関係の詳細と分解斜視図である。10はモジュールからの出力端子。14は放光板切削面である。15は固定ボルト貫通穴で16は採光装置貫通穴である。
【0040】
図4は各モジュールからの出力端子10を繋ぐ内部連結端子台11を内蔵する固定ベースである。12はアース端子、13はユニットとしての総合出力端子であって連結端子で結線された電力の取り出し口である。
【0041】
図5は本装置を用いた太陽光発電システムの全体の概略図である。17はチャージコントローラーである。直流開閉器を内蔵し電流の逆流防止直流開閉器を内蔵し電流の逆流防止と突発的な過電流を防止する。18は充電器である。19はAC/DCインバータである。発電した直流電力を交流に変換しシステム全体の運転を自動管理する。20はパワーコンデショナーである。21は電力会社から供給を受ける際の電力計に接続し本装置で発電した電力を売買する際の切替え装置である。
【0042】
図6は風力発電機への本装置の実施例1である。本図では風力発電装置27の羽根を撤去し風力発電機27を地上に降ろして設置し太陽電池集積装置24によって得られた電力でモーター25を回しその動力で風力発電機27をまわして起電させるものである。22は採光装置である。23は太陽光照射用開口。光ファイバー、反射鏡等で太陽電池集積装置24の放光板3に太陽光を照射する。25は風力発電機27を駆動するための風力発電機駆動用モーターである。26は駆動用モーターの回転を風力発電機27に伝える変速機であってギアーかベルトもしくはチェーンによって風力発電機27を駆動する。日没後は充電器18の電力によってモーターを回転させ起電する。
【0043】
図7は風力発電機への本装置の実施例2である。本図では風力発電装置27を降ろすことなく太陽電池集積装置24を併設設置使用する。太陽光採光装置22において終日日照状況が良好な場所でなおかつ適度な風力が得られるときには売電をする。また風力発電機の稼動運転時は夜間も含めて既存の設備にて売電をする。
【0044】
図8はビル屋上に本装置を並列設置した実施例3である。通常ビル屋上には高架水槽32、受変電設備33、非常用電源装置34、空調室外機35等各種装置が設置されているし場合によっては太陽電池パネル36が設置されている。いずれにしても本装置の設置スペースを確保する。
【0045】
図9は太陽電池集積装置24の巻き込み型形状である。採光装置6と一部でつながったモジュール接着面4でモジュールを巻き込むか増感型電池の塗布を施す。
【0046】
図10は本装置を球状とし支柱30で上空に設置し採光場所の日照時間を増やそうとするものである。
【0047】
図11は本装置のうち太陽電池集積部部の貼り合わせている材料である放光板3、切削面14、モジュール8、放熱板9の積層断面詳細である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】外観斜視図である。
【図2】図1の展開図である。
【図3】太陽電池集積部の詳細である。
【図4】固定ベースの詳細である。
【図5】太陽光発電システムの全体外略図である。
【図6】実施例1である。
【図7】実施例2である。
【図8】実施例3
【図9】太陽電池集積装置の巻き込み型形状である。
【図10】太陽電池集積装置の球形形状である。
【図11】貼り合わせ面の断面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 耐熱性強化ガラス 2 太陽電池集積部
3 放光板 4 放光板接着面
5 装置の固定ボルト 6 採光装置
7 固定用ベース 8 モジュール
9 放熱板 10 モジュール出力端子
11 出力端子用端子台 12 アース端子
13 ユニットの出力端子 14 放光板切削面
15 固定ボルト貫通穴 16 採光装置貫通穴
17 チャーヂコントローラー 18 充電器
19 DC・ACインバーター 20 パワーコンデショナー
21 買電・売電切替え装置 22 外部採光装置
23 太陽光射光用開口 24 太陽電池集積装置
25 風力発電機駆動用モーター 26 変速機
27 風力発電機 28 感電防止ダミープラグ
30 集積装置用支柱 31 光ダクト
32 高架水槽 33 受変電設備
34 非常用電源装置 35 空調室外機
36 太陽電池パネル 37 透明アクリル樹脂嫌気性接着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は太陽電池集積装置であって太陽電池パネルを立方体の集積装置内に収めるもので片面又は両面太陽電池モジュール又はフィルム型太陽電池及び色素増感型太陽電池のいずれかを透過性樹脂で形成した放光板と交互に重ねて積層集積又は塗布することで従来の太陽電池パネルの設置に必要な平面の占有面積を小さくするし集積装置を構成する放光板で射光することにより太陽電池モジュールが屋外の大気にさらされることなく汚れが付着しなくなることでクリーニング清掃が不要でありさらに使用する太陽電池モジュールを製造する際に従来は必需構成部品であった保護フレーム、固定金具や表面保護ガラス及び断熱材等が不要で製造工程が簡素化されるし太陽電池を保持する部品の削減に寄与して費用対効果の向上になるうえに集積装置を構成する放光板は透過性樹脂で形成するのでモジュールからの漏電対策としてのアースはモジュールで挟み込む放熱フィンに収束して取り付けるだけで機能を果たし本体からは放熱フィン一本のアースを接地するだけでよい特徴を持つ。
【請求項2】
上記集積装置では両面又は片面太陽電池モジュール及びフィルム型太陽電池表面に太陽光を照射するための放光板をとりつけて発電に供するもので装置内では設定発電量に応じてモジュールと放光板を交互にかつ密に取り付けて構成しこれを1ユニットとし本装置を出力端子間で接続して連結することでユニットの複合体を作り大型化に対応する特徴を持つ太陽電池集積装置。
【請求項3】
前記集積装置の放光板は方形又は方円形か長方形および多角形の透過性樹脂の片面又は両側面表面部のうちモジュール貼り付け部を切削加工したもので切削加工面形状としてはプリズム状か三角錐状かレンズ状円錐状または山形溝状とし透過性樹脂の底辺を除く辺から採光装置及び自然光より照射した光が切削加工を施した表面に放光され太陽電池に射光する性質を利用したものであってモジュールに密着した放光板側面の光はモジュール表面に直角に照射されて発電を起動するもので切削面形状はモジュールのうちのセルと同面積で加工することで透過効率を最大にして照射するしこのほかに可塑性の透過性樹脂を用いてフィルム型太陽電池を貼り付けるか透過性のある色素増感型の太陽電池を貼り付けるか塗料の形で塗布して渦巻状にしても同じく設置面積を大幅に減らし起電して発電する特徴を持つ太陽電池集積装置。
【請求項4】
太陽電池集積装置において貼りあわせた透過性樹脂や太陽電池パネル及びアースを兼ねた放熱板は表面を切削加工した円柱状丸棒で貫通して連結しておりこの円柱状丸棒はユニットを貫通した前後の先端を半球状に加工して太陽光を受けて採光し切削加工した丸棒表面から透過性樹脂を切削してモジュールを張った面に太陽光を伝送する装置を兼ねるものであってユニットは放光板とモジュールを貼り合わせた集積層が縦になるように設置するしまた集積層が見える面を東西方向に向くように設置し貼り合わせた側面を南北になるように設置することで季節により南北に振れる太陽の位置変化に対応するうえユニットを載せた固定ベースは可動式とし設置方向の微調整をするうえユニット全体は耐熱ガラスで全体を囲い内部に窒素ガスを充填するか真空状態にして熱伝導を遮断することで外気温に影響を受ける出力電圧の変動と経年変化及び劣化を防ぐ特徴を持つ太陽電池集積装置。
【請求項5】
以上述べた太陽電池集積装置は直射日光のみならず間接太陽光でもモジュール表面に射光するので建物屋上、倉庫、地表、土中、水中,真空中あらゆる場所に設置して本装置より遠隔にある採光装置、光ファイバー、光ダクト、反射鏡、レンズ等で太陽光を伝送し射光することにより発電する特徴を持つ太陽電池集積装置。
【請求項6】
上記のうち放光板表面の切削加工についてはモジュールと同面積でかつモジュールに使用するセルの配列方向及び形状に沿って切削表面からの射光がモジュールに対して直角近くなって射光効率が向上するように放光板である透過性樹脂の厚みの中心部に向けて裏表からレーザー加工を行ないさらに透明アクリル樹脂嫌気性接着剤を塗布しモジュールを貼り付けるか又は透明アクリル樹脂嫌気性接着剤に直にセルを貼り付けて放光板自体がモジュールとなり貼り合わせ積層する事で太陽電池集積装置となる特徴を持つ。























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−295836(P2009−295836A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−148907(P2008−148907)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【出願人】(303032454)
【Fターム(参考)】