説明

定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラム

【課題】適切な温度制御を行なうことができる画像形成装置の定着装置を提供する。
【解決手段】定着装置は、定着ベルトの表面温度を測定する第1の温度検出センサ(サーモパイル)、および第2の温度検出センサ(サーミスタ)を備える。第2の温度検出センサの測定温度が所定温度以下の条件(S101でYES)では、第2の温度検出センサの測定温度をもとに加熱源を制御する(S103,105)。第2の温度検出センサの測定温度が所定温度を超える条件(S101でNO)では、第1の温度検出センサの測定温度をもとに加熱源を制御する(S109,105)。これにより、結露が生じた状態における第1の温度検出センサの測定値で制御が行なわれることが防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラムに関し、特に、良好な定着温度の制御を行なうことが可能な定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置(MFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置、複写機、プリンタなど)には、記録媒体である紙やOHPシートにトナー像を形成する画像形成部と、そのトナー像を記録媒体に定着させるための定着装置とが備えられている。
【0003】
定着装置には、トナーを加熱するための定着(加熱)ローラ(または定着ベルト)や、トナーを記録媒体に圧接させるための加圧ローラが備えられている。定着ローラは、ヒータなどの加熱源によって加熱される。トナーを加熱するための温度が一定となるように、加熱源の温度調節が行なわれる。温度調節のために、定着ローラの温度を測定するセンサが用いられる。
【0004】
このようなセンサとして、赤外光量を測定して温度検出を行なう非接触の温度センサを用いることが考えられている。
【0005】
下記特許文献1は、被測定物とセンサとの間に設けたフィルタをクリーニング部材で清掃する技術を開示している。
【0006】
特許文献2は、温度検出位置と、クリーニング可能位置との2つの位置に温度検出ユニットの位置を変化させることができる定着装置を開示している。
【0007】
特許文献3は、温度センサの前にあるフィルタに付着した水滴を除去する、清掃部材またはヒータを備えた定着装置を開示している。
【0008】
特許文献4は、温度センサを、加熱ローラの清掃部材からNip(ニップ)部の前までの区間に配置する定着装置を開示している。温度センサの測定結果に基づき、加熱ローラの温度制御が行なわれる。
【0009】
特許文献5は、被測定物と温度センサとの間にレンズ等を設け、用紙から発生する水蒸気の影響を受けない位置に温度センサを配置する定着装置を開示する。
【0010】
特許文献6は、温度センサが結露する条件では用紙の走行を禁止する画像形成装置を開示する。
【特許文献1】特開2002−340682号公報
【特許文献2】特開2004−184091号公報
【特許文献3】特開2005−227558号公報
【特許文献4】特開平7−77888号公報
【特許文献5】特開平7−77891号公報
【特許文献6】特開2006−145968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
グラフィック用途等の高品位な画像要求にともない、トナー画像を定着させる定着ローラ(または定着ベルト)の表面部分のキズを防止することが必要となっている。そのため定着装置に用いられる温度検出センサは、非接触で温度検出できることが要求されている。
【0012】
非接触で配置する温度検出センサとしては、温度により電気抵抗が変化するサーミスタ素子を使用するものや、赤外光量を測定するものが、従来から使用されている。
【0013】
サーミスタ素子を利用するセンサであって非接触配置されるものは、測定対象物の温度を推定するための補正を行なう必要がある。また、急激な温度変化に追随できないため、定着設定温度付近での温度測定では、接触式の温度検出センサに劣ってしまう。また、通紙負荷による温度変動を推定するための補正制御を行なっても、接触式の温度検出センサには劣ってしまう。
【0014】
測定対象物から放射される赤外光量を測定して温度検出を行なうセンサ(サーモパイルなど)は、応答性がよく、接触式の温度検出センサと同等の検出性能を持つ。
【0015】
しかしながら、測定対象物と赤外光受光部との間に障害となる物があると、受光できる赤外光量が減少し、実際よりも温度を低く検出してしまう。画像形成装置が設置された環境が急激に変化すると、測定対象物と赤外光受光部との間のレンズやフィルタが結露することによって、それが障害となることが多い。
【0016】
画像形成装置が待機状態で、定着装置が高温に保持されている場合は、結露することは少ない。画像形成装置が電源OFFの状態、またはスリープ状態で、定着装置への電力供給がされていない場合は、急激な環境変化により結露してしまうことがある。
【0017】
結露したままの状態で、定着装置への電力供給を開始し、加熱していくと、測定対象物の実際の温度よりも低い温度を検出してしまうため、トラブルになる危険が高い。
【0018】
上記特許文献1のようにセンサ窓のフィルタ部分を清掃することが考えられるが、この場合、清掃部材および構成部材用のスペースが必要となる。
【0019】
また、上記特許文献4のように、センサの配置位置等を工夫して、水蒸気による結露防止の対策をおこなうことが考えられるが、画像形成装置の設置環境の変動による結露には対応できないという問題がある。
【0020】
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、適切な温度制御を行なうことができる定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、定着装置は、加熱源により加熱される被測定物の温度を測定する第1の温度検出センサと、第1の温度検出センサで温度が測定される被測定物の温度を検出する第2の温度検出センサとを備えた定着装置であって、第1の温度検出センサは、被測定物から放出される赤外光量を測定する非接触温度センサであり、第2の温度検出センサは、サーミスタ素子を使用する温度センサであり、第2の温度検出センサの測定温度が所定温度以下の条件では、第2の温度検出センサの測定温度をもとに加熱源の制御を行なう第1の制御手段と、第2の温度検出センサの測定温度が所定温度を超える条件では、第1の温度検出センサの測定温度をもとに加熱源の制御を行なう第2の制御手段とを備える。
【0022】
好ましくは被測定物は、加熱ローラまたは定着ベルトであり、第2の温度検出センサは、第1の温度検出センサが測定する被測定物の測定位置の近傍の温度を測定する。
【0023】
好ましくは所定温度は、あらかじめ設定された温度である。
【0024】
この発明の他の局面に従うと、画像形成装置は、上記いずれかに記載の定着装置と、記録媒体にトナー像を形成する画像形成手段とを備え、定着装置は、画像形成手段でトナー像が形成された記録媒体のトナー像の定着を行なう。
【0025】
この発明のさらに他の局面に従うと、定着装置の制御方法は、加熱源により加熱される被測定物の温度を測定する第1の温度検出センサと、第1の温度検出センサで温度が測定される被測定物の温度を検出する第2の温度検出センサとを備えた定着装置の制御方法であって、第1の温度検出センサは、被測定物から放出される赤外光量を測定する非接触温度センサであり、第2の温度検出センサは、サーミスタ素子を使用する温度センサであり、第2の温度検出センサの測定温度が所定温度以下の条件では、第2の温度検出センサの測定温度をもとに加熱源の制御を行なう第1の制御ステップと、第2の温度検出センサの測定温度が所定温度を超える条件では、第1の温度検出センサの測定温度をもとに加熱源の制御を行なう第2の制御ステップとを備える。
【0026】
この発明のさらに他の局面に従うと、定着装置の制御プログラムは、加熱源により加熱される被測定物の温度を測定する第1の温度検出センサと、第1の温度検出センサで温度が測定される被測定物の温度を検出する第2の温度検出センサとを備えた定着装置の制御プログラムであって、第1の温度検出センサは、被測定物から放出される赤外光量を測定する非接触温度センサであり、第2の温度検出センサは、サーミスタ素子を使用する温度センサであり、第2の温度検出センサの測定温度が所定温度以下の条件では、第2の温度検出センサの測定温度をもとに加熱源の制御を行なう第1の制御ステップと、第2の温度検出センサの測定温度が所定温度を超える条件では、第1の温度検出センサの測定温度をもとに加熱源の制御を行なう第2の制御ステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0027】
これらの発明に従うと、適切な温度制御を行なうことができる定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態における、定着装置を備えた電子写真式の画像形成装置について説明する。
【0029】
定着装置は、サーモパイルのような赤外光量を測定して温度検出を行なう第1の温度センサと、サーミスタ素子からなる第2の温度センサとを備える。定着装置は、第2の温度センサで検出される温度が、予め設定された温度以下の条件では、第2の温度センサの検出温度をもとにヒータ制御を行ない、設定温度を超える条件では、第1の温度センサの検出温度をもとにヒータ制御を行なう。これにより、結露した状態にある第1の温度センサでの被測定物の検出温度がヒータ制御に採用されることがなくなる。これにより、温度誤検出による不具合が防止される。
【0030】
すなわち、赤外光量を測定して温度検出を行なう第1の温度センサが結露する可能性のある温度では、第1の温度センサの検出結果をもとにヒータ制御を行なわず、サーミスタ素子からなる第2の温度センサの検出結果をもとにヒータ制御が行なわれる。
【0031】
種類の異なる2種類の温度検出センサを備えるという比較的簡単な方法で、要求される温度検出性能を満たし、高温トラブルの発生を抑制することができ、信頼性の高い定着装置を得ることができる。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける4サイクル画像形成装置の全体構成を示す図である。
【0033】
ここでは画像形成装置は、MFP1である。MFP1は、スキャナ、複写機、プリンタ、ファックスなどの機能を有する複合機である。
【0034】
MFP1は、複数のキー11a、当該キーに対するユーザーの操作による各種の指示や、文字・数字などのデータの入力を受付ける操作部11、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像に関する情報などの表示を行なうディスプレイ12、原稿を光学的に読取って画像データを得るスキャナ部13、画像データに基づいて記録シート上に画像を印刷するプリンタ部14、用紙を搬送するADF17、画像形成を行なう用紙を収容する給紙トレイ18、および排紙トレイ19を備える。
【0035】
また、マシン内部には各エレメントに供給するDC電源電圧をAC電源から変換する電源部16、およびマシンを制御するための演算、記憶機能を搭載したコントローラー部23が備えられる。
【0036】
マシン内部にはさらに、定着装置と、記録媒体にトナー像を形成する画像形成部とが備えられる。定着装置は、画像形成部でトナー像が形成された記録媒体のトナー像の定着を行なう。
【0037】
図2は、画像形成装置内部に設けられるベルト方式の定着装置の構成を示す斜視図である。また、図3は、第1の温度検出センサ55の設置位置を示す図であり、図4は、第2の温度検出センサ56の設置位置を示す図である。
【0038】
図を参照して定着装置は、定着ローラ53と加圧ローラ54との間に荷重を加え、定着Nipを形成する構成となっている。定着ローラ53に巻きかけられた定着ベルト51と、加圧ローラ54との間に、未定着画像が形成された用紙を通過させることで、用紙にトナーを定着させる。
【0039】
定着ベルト51は、ヒータランプ57(図3、4参照)が内蔵された加熱ローラ52に巻きかけられることで、加熱源であるヒータランプから定着ベルトへの熱供給が行なわれる。
【0040】
定着ベルト51の外面の表面温度を測定するために、第1の温度検出センサ55、および第2の温度検出センサ56が、定着ベルト51に接触しないよう設けられている。
【0041】
第1の温度検出センサ55は、サーモパイルのような赤外光量を測定することで温度検出を行なうセンサであり、受光素子と測定対象物との間にフィルタを設けている。
【0042】
第2の温度検出センサ56は、温度によって電気抵抗値が変化するサーミスタ素子を用いた温度検出センサである。
【0043】
第1の温度検出センサ55で測定される定着ベルト51の測定ポイント(測定位置)と、第2の温度検出センサ56で測定される定着ベルト51の測定ポイントとは、近傍に位置するようになっている。これは、被測定物である定着ベルト51のほぼ同じ温度の位置を両センサで測定できるようにするためである。
【0044】
第1の温度検出センサ55、および第2の温度検出センサ56からの信号をもとに、ヒータランプ57の点灯制御が行われ、加熱ローラ52、および定着ベルト51が所定の温度になるよう制御される。
【0045】
図5は、画像形成装置に供えられる定着装置の温度制御装置の構成を示すブロック図である。
【0046】
図を参照して温度制御装置は、第1の温度検出センサ55、および第2の温度検出センサ56からの信号をもとに、ヒータランプ57の点灯制御を行なうCPU60から構成されている。
【0047】
画像形成装置が設置された環境が急激に変化することにより、画像形成装置が結露することがある。例えば、冬季に低温高湿の場所で、暖房を使用して温度を急激に上げた時などに結露が発生しやすい。その時、画像形成装置内の定着装置に搭載された第1の温度検出センサ55のフィルタも結露してしまう。結露することにより、定着ベルト51から放出された赤外光量の所定量を受光することが出来なくなる。これにより、第1の温度検出センサ55は、実際の温度より低い温度であると誤検出してしまう。
【0048】
そこで、本実施の形態における画像形成装置は、結露が生じる温度においては、第1の温度検出センサ55の測定値を温度制御に採用しないようにしている。
【0049】
図6は、図5のCPU60の動作を示すフローチャートである。
【0050】
図を参照してステップS101において、第2の温度検出センサ56での測定値が所定の温度以下であるか(結露が生じる温度以下であるか)を判定する。YESであれば、ステップS103で第1の温度センサ55の温度は採用せずに、第2の温度センサ56の測定温度を採用する。
【0051】
一方、ステップS101でNOであれば、ステップS109で第1の温度センサ55の測定温度を採用する。
【0052】
ステップS105において、採用された測定温度に基づいてヒータランプ57の温調制御を行なう。
【0053】
ステップS107で温度制御を終了するかを判定し、YESとなるまでステップS101からの処理を繰り返す。
【0054】
図7は、定着装置のウォームアップ状態での温度検出センサの出力値を示す図である。
【0055】
図において横軸はウォームアップ開始からの経過時間を示し、縦軸は、第1の温度検出センサ55、および第2の温度検出センサ56のそれぞれの検出温度を示す。
【0056】
グラフ中において、実線により、正常状態の第1の温度検出センサ55の温度検出値を示している。これは、測定対象物である加熱ローラ52上の定着ベルト51の測定位置の温度を表している。また、点線により、結露状態の第1の温度検出センサ55の温度検出値を示している。ある所定の温度以下において結露が発生していると、第1の温度検出センサ55によっては、測定対象物である加熱ローラ52上の定着ベルト51の正確な温度の測定が不可能になる。
【0057】
グラフ中において、一点鎖線により、第2の温度検出センサ56の温度検出値を示している。これは、測定対象物である加熱ローラ52上の定着ベルト51の測定位置の温度よりは低い値となる。第2の温度検出センサ56の温度検出値は、結露の影響を受けない。
【0058】
上述のように、第1の温度検出センサ55のフィルタが結露していない状態では、第1の温度検出センサ55の出力値は、測定対象物すなわち定着ベルト51の温度と等しい。しかしながら、上記のような条件で、フィルタが結露してしまった場合は、フィルタ上の水滴が赤外光を遮断し、第1の温度検出センサ55は、実際の温度よりも低温であると誤検出してしまう。
【0059】
ヒータランプ57が点灯することで、第1の温度検出センサ55の周囲の温度が上昇すると、フィルタの結露も解消され、第1の温度検出センサ55による測定対象物の実際の温度と等しい温度検出が可能となる。
【0060】
第2の温度検出センサ56は、光量を測定するセンサではないため、結露の影響を受けない。第2の温度検出センサ56は、測定対象物に非接触で設置されているため、測定対象物の実際の温度よりも低い温度を出力する。
【0061】
本実施の形態では、同一測定対象物に対して、これら2種類の温度検出センサを設けることでお互いの欠点を補っている。
【0062】
すなわち、結露の影響を受けない第2の温度検出センサ56の測定温度が、所定の温度(図中「A」)以下である場合(時間「C」以前である場合)には、第1の温度検出センサ55のフィルタが結露している可能性があると想定する。この場合、第2の温度検出センサ56の検出結果をもとに、ヒータランプ57の点灯制御が行なわれる。
【0063】
第2の温度検出センサ56の測定温度が、所定の温度(図中「A」)を超えている場合(時間「C」以後である場合)は、第1の温度検出センサ55のフィルタが結露している可能性がないと判断し、第1の温度検出センサ55の検出結果をもとに、ヒータランプ57の点灯制御を行なう。
【0064】
このようにして、被測定物である加熱ローラ52上の定着ベルト51を温度「B」付近まで加熱することができる。
【0065】
なお、温度「A」は、結露が生じることが確実にないと考えられる100℃程度とし、温度「B」は、定着時の160〜180℃程度の温度であることを想定している。
【0066】
本実施の形態のように、特性の異なる2種類の温度検出センサを用い、ヒータランプの点灯制御に用いる温度検出センサを、温度によって切り替えることで、赤外光量を測定する温度検出センサの結露対策を行なうことができる。ひいては、定着装置に要求される良好な温度検出性能を得ることが可能となる。
【0067】
[実施の形態における効果]
【0068】
以上実施の形態によると、赤外光量を測定する温度検出センサと、温度で電気抵抗値が変化する素子を用いた温度検出センサとの2種類の温度検出センサを定着装置に用いることで、赤外光量を測定する温度検出センサの結露対策が可能となる。
【0069】
このことにより、環境変化があっても、あらかじめ設定された定着温度に温度制御することが可能となり、信頼性の高い定着装置が得られる。
【0070】
[その他]
【0071】
本発明はカラー、白黒を問わず、MFP、ファクシミリ装置、複写機などの画像形成装置に対して実施することができる。
【0072】
また、上述の実施の形態における処理は、ソフトウエアによって行なっても、ハードウエア回路を用いて行なってもよい。
【0073】
また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0074】
なお、上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける4サイクル画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】画像形成装置内部に設けられるベルト方式定着装置の構成を示す斜視図である。
【図3】第1の温度検出センサ55の設置位置を示す図である。
【図4】第2の温度検出センサ56の設置位置を示す図である。
【図5】画像形成装置に供えられる定着装置の温度制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5のCPU60の動作を示すフローチャートである。
【図7】定着装置のウォームアップ状態での温度検出センサの出力値を示す図である。
【符号の説明】
【0076】
1 4サイクルカラー画像形成装置
11 操作部
11a パネルキー
12 ディスプレイ
13 スキャナ部
14 プリンタ部
16 電源部
23 コントローラー部
51 定着ベルト
52 加熱ローラ
53 定着ローラ
54 加圧ローラ
55 第1の温度検出センサ
56 第2の温度検出センサ
57 ヒータランプ
60 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱源により加熱される被測定物の温度を測定する第1の温度検出センサと、
前記第1の温度検出センサで温度が測定される前記被測定物の温度を検出する第2の温度検出センサとを備えた定着装置であって、
前記第1の温度検出センサは、前記被測定物から放出される赤外光量を測定する非接触温度センサであり、
前記第2の温度検出センサは、サーミスタ素子を使用する温度センサであり、
前記第2の温度検出センサの測定温度が所定温度以下の条件では、前記第2の温度検出センサの測定温度をもとに前記加熱源の制御を行なう第1の制御手段と、
前記第2の温度検出センサの測定温度が前記所定温度を超える条件では、前記第1の温度検出センサの測定温度をもとに前記加熱源の制御を行なう第2の制御手段とを備えた、定着装置。
【請求項2】
前記被測定物は、加熱ローラまたは定着ベルトであり、
前記第2の温度検出センサは、前記第1の温度検出センサが測定する前記被測定物の測定位置の近傍の温度を測定する、請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記所定温度は、あらかじめ設定された温度である、請求項1または2に記載の定着装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の定着装置と、
記録媒体にトナー像を形成する画像形成手段とを備え、
前記定着装置は、前記画像形成手段でトナー像が形成された記録媒体のトナー像の定着を行なう、画像形成装置。
【請求項5】
加熱源により加熱される被測定物の温度を測定する第1の温度検出センサと、
前記第1の温度検出センサで温度が測定される前記被測定物の温度を検出する第2の温度検出センサとを備えた定着装置の制御方法であって、
前記第1の温度検出センサは、前記被測定物から放出される赤外光量を測定する非接触温度センサであり、
前記第2の温度検出センサは、サーミスタ素子を使用する温度センサであり、
前記第2の温度検出センサの測定温度が所定温度以下の条件では、前記第2の温度検出センサの測定温度をもとに前記加熱源の制御を行なう第1の制御ステップと、
前記第2の温度検出センサの測定温度が前記所定温度を超える条件では、前記第1の温度検出センサの測定温度をもとに前記加熱源の制御を行なう第2の制御ステップとを備えた、定着装置の制御方法。
【請求項6】
加熱源により加熱される被測定物の温度を測定する第1の温度検出センサと、
前記第1の温度検出センサで温度が測定される前記被測定物の温度を検出する第2の温度検出センサとを備えた定着装置の制御プログラムであって、
前記第1の温度検出センサは、前記被測定物から放出される赤外光量を測定する非接触温度センサであり、
前記第2の温度検出センサは、サーミスタ素子を使用する温度センサであり、
前記第2の温度検出センサの測定温度が所定温度以下の条件では、前記第2の温度検出センサの測定温度をもとに前記加熱源の制御を行なう第1の制御ステップと、
前記第2の温度検出センサの測定温度が前記所定温度を超える条件では、前記第1の温度検出センサの測定温度をもとに前記加熱源の制御を行なう第2の制御ステップとをコンピュータに実行させる、定着装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−180974(P2009−180974A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−20411(P2008−20411)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】