説明

定着装置

【課題】長期間の使用による定着ローラの硬度低下や外径低下に伴う定着ニップ幅の減少を抑制することのできる定着装置を提供する。
【解決手段】フランジ11の外径D2をニップ幅Nの減少に伴う許容外径(初期より0.5〜1.0mm程度減少した外径)に対応する外径にすることにより、シリコーンスポンジゴム層2bの外径D1が長期間の使用に伴って減少してもフランジ11の外径D2は、シリコーンスポンジゴム層2bの外径D1以上となるので、定着ベルト4に掛かるテンションをフランジ11のシリコーンソリッドゴム層11aが適切に受けてくれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式等の画像形成装置に使用され、加熱ローラと定着ローラ間に定着ベルトを掛けた定着ベルト方式の定着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置においては、感光体上に形成された画像潜像をトナーで現像し、現像されたトナー像を記録媒体に転写し、トナー像が転写された記録媒体を定着装置で定着処理して画像を記録媒体上に固定し、画像記録が完了するようになっている。
この定着装置としては、トナー像を記録媒体上で固定するため、加熱、加圧処理が行われ、この加熱、加圧処理方法の一つとして、加熱ローラと定着ローラ間に無端状の定着ベルトを掛けた定着ベルト方式が知られている。この定着ベルト方式の定着装置は、加熱ローラによって定着ベルトを温めるため、定着ローラの熱伝導性が悪くても定着ベルトの温度変化に追従するメリットがある。その結果、定着ローラとして加圧ローラと記録媒体を挟持する定着ニップ幅を確保するため、シリコーンソリッドゴム等弾性体の厚みを厚くすることで可能となる。
一方、定着ローラの弾性体として、定着ベルトから定着ローラへの放熱を抑制してトナー像への加熱立上り時間の短縮を図るために、断熱性が良好なシリコーンスポンジゴムを使用することが行われている。(例えば、特許文献1参照)
しかしながら、高圧力でスポンジゴムを使用した定着ローラでは、加圧ローラとの圧接によってスポンジゴムが変形し、スポンジ内部の気泡が破れる破泡現象が発生して硬度が低下し、最終的には芯金とスポンジゴム層とが剥離する等の不都合が発生しやすい。このような欠点を改善するために、芯金上に下層のシリコーンソリッドゴム層とその上層となる表層にシリコーンスポンジゴム層の2層のシリコーンソリッドゴム層を形成した定着ローラを使用することによって長期間使用しても硬度の低下、外径の縮小、搬送速度の低下のない定着装置とすることが提案されている。
【特許文献1】特許第3506880号
【特許文献2】特開2003−263054公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1記載のものでは、実際は、芯金と下層のシリコーンソリッドゴム層との破損を防止できても回転による表層のスポンジゴム層の加圧ローラとの繰り返しの定着ニップ形状変形により、定着ローラの硬度低下や外径低下を引き起こしてしまう。さらに、このような定着ローラの硬度低下や外径低下を起こすと定着ローラは、定着ニップ幅が狭くなり、定着性の悪化を招くという問題がある。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、長期間の使用による定着ローラの硬度低下や外径低下に伴う定着ニップ幅の減少を抑制することのできる定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、芯金の上にシリコーンスポンジゴム層を形成した定着ローラと、該定着ローラを押圧して回転する加圧ローラと、内部に発熱源を有する加熱ローラと、該加熱ローラと前記定着ローラに張架される無端状の定着ベルトと、を備えた定着装置において、前記定着ローラの両側端に、外周に弾性体層を有し前記定着ローラの直径以下の直径を有するフランジを前記定着ベルトの幅内に位置するように取り付けたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1記載の定着装置において、前記フランジの外周の弾性体層は、前記定着ローラのシリコーンスポンジゴム層の初期のアスカー硬度以下のアスカー硬度を有するシリコーンソリッドゴム層で構成されていることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2記載の定着装置において、前記フランジは、前記定着ローラに対して回転自在に取り付けられていることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1項記載の定着装置において、前記フランジの弾性体層の表面に、潤滑性被膜を形成したことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れか1項記載の定着装置において、前記定着ベルトの内面側の両側端部に、前記フランジと当接して定着ベルトの幅方向の移動を規制する規制部を形成したことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5記載の定着装置において、前記規制部と当接する前記フランジの当接部に、カット面が形成されていることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れか1項記載の定着装置において、前記フランジを定着ローラに装着した際の前記フランジの内側端面が最大画像領域外にあることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れか1項記載の定着装置において、前記加圧ローラは、前記定着ローラに対する当接圧を変更する変更手段を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、定着ローラの両側端に、外周にシリコーンソリッドゴム層を有し、前記定着ローラの直径以下の直径を有するフランジを前記定着ベルトの幅内に位置するように取り付けた定着装置とすることによって、長期間の使用による定着ローラの硬度低下や外径低下に伴う定着ニップ幅の減少を抑制することのできる定着装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる定着装置の概略構成を示す図である。また図2は第1の実施形態による定着ローラ2の概略構成を示す図である。
本実施形態に係る定着装置は、装置基板1(図2参照)に回転自在取り付けられた定着ローラ2と、加熱ローラ3と、定着ローラ2と加熱ローラ3との間に張架された無端状の定着ベルト4と、定着ローラ2を押圧する加圧ローラ5とを備えている。
定着ローラ2は、金属または樹脂等からなる芯金2aの上にシリコーンスポンジゴム層2bが形成されており、装置基板1に取り付けられた軸受部14で支持されて回転自在に取り付けられている(図2参照)。加熱ローラ3はその内部にヒータ6、7を持つ金属パイプである。定着ベルト4は、金属フィルム(例えば、Ni、ステンレス(SUS)等)や樹脂フィルム(例えばPI、PAI等)基材上にシリコーンソリッドゴム層が形成されており、表層にフッ素樹脂層を設けて構成され、この2本のローラ間2及び3に定着ベルト4の基材が各ローラ2及び3と当接するように張架されている。
また、定着ベルト4を挟んで定着ローラ2と圧接する加圧ローラ5は、芯金5aの上にゴム弾性層5b、表層にフッ素樹脂層が被覆されており、加圧ギア(図示せず)によって駆動されて回転しており、定着ベルト4は加圧ローラ5の駆動を受けて回転しており、定着ローラ2は加圧ローラ5の回転に遅れる場合のみギア8(図2参照)によって駆動される。加熱ローラ3内にあるヒータ6、7は、加熱ローラ3上にある定着ベルト4の温度をセンサー9で検知して点灯制御している。ヒータ6、7は、中央部と端部と発光長を分けた複数の場合は、センサー9も複数設けて温度を検知している。
画像形成されたトナーを付着させた用紙等の記録媒体Sは、定着ローラ2と加圧ローラ5のゴム部2bと5bで変形しながら圧接する部分(定着ニップ部10)で加熱ローラ3により暖められた定着ベルト4により熱と圧力を得て、トナーを記録媒体Sに定着させる。定着された記録媒体Sは、定着ローラ2と加圧ローラ5の圧接部である定着ニップ部10を通過後、溶融したトナーの粘着力に定着ローラ50の曲率等の分離する力に打ち勝ち定着ベルト4から分離して搬送される。
【0007】
図2に示すように、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bは、定着可能状態においては加圧ローラ5によって高い負荷を受けている。定着可能状態にて定着ローラ2が回転する場合は、回転による繰り返しの定着ニップ部10の表層近くの形状変形により、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム2bは破泡して硬度低下や外径低下を招く。定着ローラ2が硬度低下や外径低下を起こすと定着ローラ2には定着ベルト4が張架されているため、定着ベルト4を引張させるために加熱ローラ3または図示しないテンションローラ等で定着ベルト4を引張するとそのテンションに負けて、結果として定着ニップ部10のニップ幅Nが狭くなる。このニップ幅Nの低下は定着性の悪化を引き起こす可能性がある。
そのため、第1の実施形態においては、図2に示すように、定着ローラ2の両端2c、2dに定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bの直径D1以下の直径D2、例えば、直径D1とほぼ同一直径から1.0mm小さい直径を有し、外周にシリコーンソリッドゴム層11aが形成されたフランジ11を定着ローラ2と別体に取り付けている。さらに、図3に示すように、定着ローラ2の両端2c、2dに別体のフランジ11を取り付けた装着状態においてアスカーC硬度計12で硬度を測定したとき、フランジ11は、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bと、でほぼ同一硬度から10度低いアスカーC硬度(1kg)になるように設定されたシリコーンソリッドゴムとしている。
【0008】
本願発明者の実験によれば、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bは、シリコーンスポンジゴム層2b内で破泡してもアスカーC硬度変化は10〜20度程度の低下で安定領域を迎える。このことは、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bは、その内部の気泡が破泡してもシリコーンスポンジゴム層2bの外径(直径D1)の変化量は0.5〜1.0mm程度である。そのため、フランジ11の外径D2をニップ幅Nの減少に伴う許容外径(初期より0.5〜1.0mm程度減少した外径)に対応する外径にすることにより、シリコーンスポンジゴム層2bの外径D1が長期間の使用に伴って減少してもフランジ11の外径D2は、シリコーンスポンジゴム層2bの外径D1以上となるので、定着ベルト4に掛かるテンションをフランジ11のシリコーンソリッドゴム層11aが適切に受けてくれる。
また、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bは、破泡により硬度低下しているので、加圧ローラ5によって押圧されても、フランジ11がシリコーンスポンジゴム層2bの両端2c、2dで支持して、シリコーンスポンジゴム層2bがさらに軸方向に変形することを抑制することができる。即ち、シリコーンスポンジゴム層2bの外径D1は、フランジ11の外径D2と同じ外径となる。そのため、必要とするニップ幅Nを確保することができ、シリコーンスポンジゴムローラである定着ローラ2の硬度低下及び外径低下による経時定着ニップ幅Nの減少に伴う定着性の低下を抑制することができる。なお、フランジ11は、全体をシリコーンソリッドゴムで形成しても良いが、定着ローラ2の芯金2aに嵌着する軸受部を他の材質とし、この軸受部上にシリコーンソリッドゴム層11aを積層した構造であってもよい。また、フランジ11はシリコーンソリッドゴムに限らず、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bと同等以下の硬質を有する他の弾性体も使用可能であるが、シリコーンソリッドゴムは、耐熱性に優れているので好適である。
【0009】
第1の実施形態においては、定着ローラ2の両端2c、2dに取り付けられたフランジ11の内側端面11b及び11cの位置は、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム2bの最大通紙領域M外に設けられている。定着ベルト4の内側に主に接触する定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bとフランジ11は外径及び硬度が違うために、フランジ11が接触している表面の定着ベルト4に部分的に力を発生させ、部分的な力の影響を与えて、記録媒体Sの通過時にしわやミミズ状の突起の発生が起こる可能性がある。しかし、フランジ11の内側端面11b、11cは、定着ローラ2のシリコーンスポンジゴム層2bの最大通紙領域M外に設けられているので、フランジ11による定着ベルト4に対する部分的な力の影響を抑制するので、記録媒体S上にしわやミミズ状の突起等の発生を防止できる。これにより、定着ベルト4の回転上での信頼性を向上させることができる。
【0010】
また、フランジ11は、スラスト方向(定着ベルトの幅方向)に動く定着ベルト4の移動を当接することによってこの移動を規制しているが、定着ベルト4は回転しながら当接するため、十分にこの規制を行うことができない場合がある。そのため、第1の実施形態においては、定着ベルト4の両端内側に、フランジ11の外側端面11d、11eと当接して定着ベルト4が幅方向(矢印A方向)への移動を規制する規制部15が形成されている。従って、定着ベルト4が幅方向への移動力が作用してもフランジ11の外側端面11d、11eと規制部15が当接して定着ベルト4の幅方向への移動を抑制している。この場合、定着ベルト4の両端に形成される規制部15を定着ベルト4の内面に接着剤によって接着して取り付けた際に、規制部15から内側にはみ出して固着した接着剤によって規制部15がフランジ11の外周に乗り上げてしまう場合がある。これを防ぐため、図4に示すように、フランジ11の外側端面11d、11eの外周部にテーパカット面16が形成されている。従って、前記接着剤等による定着ベルト4のフランジ11の外周面11fへの乗り上げを抑制して定着ベルト4の円滑な回転を可能とし、定着ベルトの信頼性を向上させることができる。
以上のように、第1の実施形態による定着装置においては、定着ローラ2の両側端に、外周に弾性体層を有し定着ローラ2の直径以下の直径を有するフランジ11を、定着ベルト4の幅内に位置するように取り付けたので、定着ローラ2の硬度低下及び外径低下による経時定着ニップ幅Nの減少に伴う定着性の低下を良好に抑制することができる
【0011】
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態にかかる定着装置の概略構成を示す図である。この図5に示す第2の実施形態の定着装置は、前述の第1の実施形態のものとは、フランジ11が芯金2a上で摺動自在に取り付けられている点が相違する。なお、第2の実施形態においては、左右、両側のフランジ11において、それぞれ軸受部15を形成しているが、図5では、定着ロールの左端部のみを示し、右端部は同様の構成となるので省略している。
前述の第1の実施形態のものでは、定着ベルト4の内側に設けてある規制部15とフランジ11の外側端面11d、11eと当接することによりスラスト方向への定着ベルト4の移動を規制しているが、定着ベルト4を回転させているのは駆動回転している加圧ローラ5であり、そのため、定着ベルト4は、定着ローラ2とは微妙な線速ずれを起こし、これが、規制部15のフランジ11上に乗り上げ現象を起こしやすくなる。
これに対して、第2の実施形態においては、この乗り上げ現象の発生を抑制するため、フランジ11が中央に樹脂等による摺動材料以外にもボールベアリング等からなる軸受部17が取り付けられ、この軸受部17内に定着ローラ2の芯金2aが挿通され、フランジ11が芯金2a上で摺動自在に取り付けられている。このように、フランジ11が軸受部17によって芯金2a上に摺動自在に取り付けられているので、フランジ11を定着ベルト4の規制部15の周速と同じに回転させることができ、上記のような乗り上げを防止できる。これにより、定着ベルト4の回転上での信頼性を向上させることができる。
【0012】
[第3の実施形態]
第3の実施形態においては、図6に示すように、定着ローラ2の両端に設けられたフランジ11の表面にはフッ素系ゴム又はフッ素系樹脂等からなる潤滑性被膜18が形成されている。定着ベルト4の内側に主に接触するシリコーンスポンジゴム層2bとフランジ11は外径及び硬度が違うために、フランジ11が接触している表面の定着ベルト4に部分的に力を発生させ、これが定着ベルト4の幅方向への移動等に影響を与える可能性がある。しかし、図6に示すように、フランジ11の表面には滑り性のよいフッ素系材料で被覆されているので、定着ベルト4との当接部で滑り現象を生じさせて、定着ベルト4に与える力を小さくすることができ、定着ベルト4の幅方向への移動を防止している。これにより、定着ベルト4の回転上での信頼性を向上させることができる。なお、本実施形態においては、左右、両側のフランジ11においてそれぞれ潤滑性被膜18を形成しているが、図6では、定着ロールの左端部のみを示し、右端部は同様の構成となるので省略している。
【0013】
[第4の実施形態]
第4の実施形態においては、加圧ローラ5を定着ローラ2に対して、常時同一押圧力で押圧するのではなく、状況に応じてこの押圧力を変化させることができるようにしたものである。図7は第4の実施形態による定着装置の概略構成を示す図である。
第4の実施形態においては、一端が支軸19によって回転自在に取り付けられたレバー20の中央部20aで加圧ローラ5の芯金5aと当接し、他端20bに回転して軸間距離を変化させるカム面21aを有するカム21のカム面21aと当接している。従って、カム21が回転して軸間距離が長いカム面21aとレバー20の他端20bを押し上げ、それに伴って加圧ローラ5も点線で示すように、上方に押し上げられ、定着ローラ2に対する押圧力を増加させるようになっている。それ故、加圧ローラ5の静止状態においては、カム21を回転させて軸間距離が最短となるカム面21aがレバー20の他端20bと当接するようにすれば、加圧ローラ5の定着ローラ2に対する押圧力を低減乃至押圧を解除し、定着処理時に最長の軸間距離を有するカム面21aとレバー20の他端20bを当接させて高負荷が掛かるようにしている。また、加圧ローラ5の軸方向や各ローラ2、3、5間の温度均一化をするために、加圧ローラ5による押圧力を減少させた状態で回転できる構成としている。このような構成において、加圧ローラ5の押圧力が最も弱まった状態でもフランジ11は加圧ローラ5が定着ローラ2に食込んでいるようにしている。それは、定着ベルト4の内側に主に接触するシリコーンスポンジゴム層2bとフランジ11が定着ニップ部Nの形状が大きく違うとそこで定着ベルト4に大きな線速差が発生し、フランジ11が接触している表面の定着ベルト4に部分的に力を発生させ、これが定着ベルト4の幅方向への移動等に影響を与えるのを防止するために、フランジ11も加圧ローラ5を食込ませてシリコーンスポンジゴム層2bと同じ形にしている。これにより、定着ベルト4の回転上での信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による第1の実施形態の定着装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明による第1の実施形態の定着装置で使用される定着ローラの概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明による第1の実施形態の定着装置で使用される定着ローラのフランジ及びシリコーンスポンジゴム層の硬度を測定する状況を説明するための断面図である。
【図4】本発明による第1の実施形態の変形例の定着装置で使用される定着ローラの概略構成を示す断面図である。
【図5】本発明による第2の実施形態の定着装置で使用される定着ローラの概略構成を示す断面図である。
【図6】本発明による第3の実施形態の定着装置で使用される定着ローラの概略構成を示す断面図である。
【図7】本発明による第4の実施形態の定着装置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0015】
2…定着ローラ、2a…芯金、2b…シリコーンスポンジゴム層、2c、2d…端部、3…加熱ローラ、4…定着ベルト、5…加圧ローラ、5a…芯金、5b…ゴム弾性層、6、7、13…ヒータ、10…定着ニップ部、11…フランジ、11a…シリコーンソリッドゴム層、11b、11c…内側端面、11d、11e…外側端面、15…規制部、16…テーパカット面、17…軸受部、18…被膜、19…支軸、20…レバー、21…カム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯金の上にシリコーンスポンジゴム層を形成した定着ローラと、該定着ローラを押圧して回転する加圧ローラと、内部に発熱源を有する加熱ローラと、該加熱ローラと前記定着ローラに張架される無端状の定着ベルトと、を備えた定着装置において、
前記定着ローラの両側端に、外周に弾性体層を有し前記定着ローラの直径以下の直径を有するフランジを前記定着ベルトの幅内に位置するように取り付けたことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
請求項1記載の定着装置において、前記フランジの外周の弾性体層は、前記定着ローラのシリコーンスポンジゴム層の初期のアスカー硬度以下のアスカー硬度を有するシリコーンソリッドゴム層で構成されていることを特徴とする定着装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の定着装置において、前記フランジは、前記定着ローラに対して回転自在に取り付けられていることを特徴とする定着装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項記載の定着装置において、前記フランジの弾性体層の表面に、潤滑性被膜を形成したことを特徴とする定着装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項記載の定着装置において、前記定着ベルトの内面側の両側端部に、前記フランジと当接して定着ベルトの幅方向の移動を規制する規制部を形成したことを特徴とする定着装置。
【請求項6】
請求項5記載の定着装置において、前記規制部と当接する前記フランジの当接部に、カット面が形成されていることを特徴とする定着装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項記載の定着装置において、前記フランジを定着ローラに装着した際の前記フランジの内側端面が最大画像領域外にあることを特徴とする定着装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1項記載の定着装置において、前記加圧ローラは、前記定着ローラに対する当接圧を変更する変更手段を備えていることを特徴とする定着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−261949(P2008−261949A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−103211(P2007−103211)
【出願日】平成19年4月10日(2007.4.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】