説明

導電性インク組成物及びこの製造方法

【課題】安定性及び溶解性が最も優れ薄膜形成が容易であり、低温においても容易に焼成されて基板の種類に関わらず高い伝道度を有しながら均一且つ緻密な薄膜またはパターン形成が可能であり、これを用いた多様な応用製品ができる導電性インク組成物及びこの製造方法を提供する。
【解決手段】金属もしくは金属化合物とアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート系化合物を反応させて得られる金属錯体化合物と添加剤を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は特殊な構造を有している金属錯体化合物と添加剤を含む導電性インク組成物及びこの製造方法を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、導電性インクは無鉛(Pb-free)の電気電子部品回路及び低抵抗金属配線、印刷回路基板(PCB)、軟性回路基板(FPC)、無線認識(RFID)タグ(tag)用アンテナ、電子波遮蔽そしてプラズマディスプレー(PDP)、液晶ディスプレー(TFT-LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、軟性ディスプレー及び有機薄膜トランジスター(OTFT)などのような新しい分野における金属薄膜やパターンに必要とされ、且つ簡単に電極をプリンティング方法で形成しようとする時に有用であるため、これに対する関心が増大している。
【0003】
従来の導電性インクは日本特開平16-221006号(2004.8.5)、日本特開平16-273205号(2004.9.30)に記載されているように、一般に金属または金属合金のナノ粒子、粉末、またはフレークをバインダー樹脂や溶剤などを用いてペースト状で製造して使用し、Chem.Mater.,15, 2208(2003)、日本特開平11-319538号(1999.11.24)、日本特開平2004-256757号(2004. 9. 10)、米国特許第4,762,560号(1988. 8. 9)に記載されているように、硝酸銀もしくは塩化金酸(hydrogen tetrachloroaurate)または硫酸銅のような金属化合物を水溶液もしくは有機溶媒において他の化合物と反応させてコロイドや微細粒子を形成させて使用している。しかし、このような方法は製造費用が高く工程が複雑であり、安定性が劣り焼成温度が高くて多様な種類の基板使用に制限があるなどの様々な問題点を持っている。
【0004】
また、金属化合物の中で特に錯体化合物(Organic Metal Complexes)の配位子として最もよく知られているものはカルボン酸(Prog. Inorg. Chem., 10, p233 (1968)) であるが、このような多数の金属カルボン酸塩錯体は、一般に有機溶媒において溶解度が低く (J. Chem. Soc.,(A)., p514 (1971), 米国特許第5,534,312号(1996. 7. 9))分解温度が高いため製造が容易であることにも関わらず応用が限られている。このような問題点を解決するために、J. Inorg. Nucl. Chem., 40, p1599(1978)、Ang. Chem., Int. Ed. Engl., 31, p770(1992)、Eur. J. Solid State Inorg. Chem., 32, p25(1995)、J. Chem. Cryst., 26, p99(1996)、Chem. Vapor Deposition, 7, 111(2001)、Chem. Mater., 16, 2021(2004)、米国特許第5,705,661号(1998. 1. 6)、日本特開平14-329419号(2002.11.15)、韓国特許公開公報第2003-0085357号(2003.11.5)に記載されているような様々な方法が提案されているが、例えばカルボン酸の中からアルキル鎖が長い化合物を使用したり、アミン化合物やホスフィン化合物などを含む方法などが挙げられる。
【0005】
本発明者らも韓国特許出願番号第2005-11475号及び2005-11478号に記載されているように、安定で溶解性の優れる銀錯体化合物及びこの製造方法を提示し、特に韓国特許出願番号第2005-18364号及び韓国特許出願番号第2005-23013号を通じて溶解性が優れて安定である透明銀インク組成物及び金属含量変化及び塗膜厚の調節が容易でありながらも高い伝導度を示す導電性インク組成物を用いて、低い温度においても容易に金属パターンを形成することのできる方法などを提示したが、場合によって高度の応用製品の製造且つ特殊な用途や物性が要求される状況ではその特性に合う多様な導電性インクが必要である。
【0006】
一方、Ullmann's Encyclopedia of Ind. Chem., Vol. A24, 107(1993)では、銀は貴金属として酸化しやすくなく、電気及び熱伝導度が優秀であり、触媒及び抗菌作用などを有しているため、銀及び銀化合物は合金、塗金、医薬、写真、電気電子、繊維、洗剤、家電などの産業全般に広く使用されると記述している。また、銀化合物は有機物及び高分子合成に触媒として使用でき、特に最近電気電子部品回路において鉛使用の規制及び低抵抗金属配線、印刷回路基板(PCB)、 軟性回路基板(FPC)、無線認識(RFID)タグ(tag)用アンテナ、電子波遮蔽そしてプラズマディスプレー(PDP)、液晶ディスプレー(TFT-LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、軟性ディスプレー及び有機薄膜トランジスター(OTFT)などのような新しい分野において金属パターンを必要としたり電極で使用するなどの銀に対する関心が増加している。
【0007】
特に、日本特開平14-129259号(2002.5.9)、日本特開平16-176115号(2004.6.24)、及び日本特開平16-231982号(2004.8.19)に示したように、最近反射型もしくは半透過型LCD用反射膜で使用されているアルミニウムの代わりに反射特性及び伝導度特性がより優秀な銀を使用しようとする研究も進んでいる。
【0008】
しかしながら、今まで銀から誘導される化合物の誘導体は限られていて、しかもこれらは安定性及び溶解性に欠けており、且つ伝導度のよい金属としてのパターンを形成するには通常200℃以上でも変わらず分解温度が高くまた分解速度が遅いという短所がある。
【0009】
従って、本発明者らはこのような問題点を解決するために、精一杯努力した結果、本発明に至った。即ち、本発明は実験を通じて、安定性及び溶解性が最も優れて薄膜形成が容易であり、低温においても容易に焼成されて基板の種類に関わらず高い伝道度を有しながら均一且つ緻密な薄膜またはパターン形成が可能であり、これを用いた多様な応用製品ができる導電性インク組成物及びこの製造方法を提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は特殊な構造を有する金属錯体化合物と添加剤を含む多様な導電性インク組成物及びこの製造方法を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は金属含量変化及び塗膜厚の調節が容易である導電性インク組成物及びこの製造方法を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は200℃以下の低い温度において焼成しても高い伝導度を有しながら均一且つ緻密な薄膜または微細パターン形成が容易である導電性インク組成物及びこの製造方法を提供することである。
【0013】
本発明のもう一つの目的は安定性及び溶解性が優れ、基板の種類に関わらず薄膜形成が容易である導電性インク組成物及びこの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の目的を達成するために、本発明者は精一杯研究した結果、下記化学式1で表される一つ以上の金属もしくは金属化合物と、化学式2、化学式3又は化学式4で表される一つ以上のカルバミン酸アンモニウムもしくはアンモニウムカーボネート系化合物とを反応させて得る金属錯体化合物と添加剤を含む導電性インク組成物及びこの製造方法を発明した。
【0015】
<化学式1>
MnX
<化学式2>

<化学式3>

<化学式4>

前記化学式1中、Mは金属もしくは金属合金であり、nは1乃至10の整数であり、Xは無いか、もしくは水素、アンモニウム、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアン酸塩、炭酸、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、チオシアン酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、アセチルアセトネート、メルカプト、アミド、アルコキシド、カルボン酸塩、及びそれらの誘導体から選ばれる一つ以上の置換基からなる。
【0016】
また、前記化学式2乃至化学式4中、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は互いに独立に、それぞれ水素;置換もしくは無置換の炭素数1乃至30の脂肪族アルキル基、脂環族アルキル基、アリール基、またはアラルキル(aralkyl)基;高分子化合物基;複素環化合物基;及びそれらの誘導体から選ばれ、前記R1とR2もしくはR4とR5は互いに複素原子が含まれても含まれていなくてもよいアルキレンから連結されて環形成ができ、特にこれに限られているものではないが、前記R1とR4は炭素数1乃至14の脂肪族アルキル基であり、R3、R4、R5、及びR6は互いに独立に水素または炭素数1乃至14の脂肪族アルキル基を有する化合物が望ましい。
【0017】
前記化学式1の化合物を具体的に例を挙げると、nが1であり、Xが無い場合は、Ag、Au、Cu、Zn、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Sm、Eu、Ac、Thなどのような金属またはこれらの合金であり、それ以外には金属化合物として例を挙げると、酸化銅、酸化亜鉛、酸化バナジウム、硫化ニッケル、塩化パラジウム、炭酸銅、塩化鉄、塩化金、塩化ニッケル、塩化コバルト、硝酸ビスマス、アセチルアセトネート化バナジウム、酢酸コバルト、乳酸錫、シュウ酸マンガン、酢酸金、シュウ酸パラジウム、2−エチルヘキサン酸銅、ステアリン酸鉄、ホルム酸ニッケル、モリブデン酸アンモニウム、クエン酸亜鉛、ビスマスアセテート、シアン化銅、炭酸コバルト、塩化白金、塩化金酸、テトラブトキシチタニウム、ジメトキシジルコニウムジクロライド、アルミニウムイソプロポキシド、錫テトラフロオロホウ酸塩、タンタルメトキシド、ドデシルメルカプト化金、及びインジウムアセチルアセトネート及びその誘導体などが挙げられるが、特にこれに限られるものではない。
【0018】
一方、前記化学式1で表される金属もしくは金属化合物は銀(Ag)または銀化合物であるものが望ましく、この時nは1乃至4の整数であり、Xは酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアン酸塩、炭酸、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、チオシアン酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、アセチルアセトネート、カルボン酸塩、及びその誘導体から構成された群から選ばれるいずれか一つ以上の成分を含む。前記銀化合物も例としては、酸化銀、チオシアン酸化銀、シアン化銀、シアン酸化銀、炭酸銀、亜硝酸銀、硫酸銀、リン酸銀、過塩素酸化銀、四フッ素ホウ酸化銀、アセチルアセトネート化銀、酢酸銀、乳酸銀、シュウ酸銀、及びその誘導体から選ばれるいずれか一つ以上であり、銀合金の例としてはAu、Cu、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Si、As、Hg、Sm、Eu、Th、Mg、Ca、Sr、及びBaから選ばれる1種以上の金属成分を含む合金が挙げられるが、特にこれに限られるものではない。
【0019】
前記化学式2乃至化学式4のR1、R2、R3、R4、R5、及びR6を具体的に例示すれば、それぞれ独立に、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アミル、ヘキシル、エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリル、ヒドロキシ、メトキシ、メトキシエチル、メトキシプロピル、シアノエチル、エトキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ピロール、イミダゾル、ピリジン、カルボキシメチル、トリエメトキシシリルプロピル、トリエトキシシリルプロピル、フェニル、メトキシフェニル、シアノフェニル、フェノキシ、トリル、ベンジル、及びその誘導体、そしてポリアリルアミンやポリエチレンアミンのような高分子化合物及びその誘導体などが挙げられるが、特にこれに限られるものではない。
【0020】
化合物として具体的に例を挙げると、化学式2のアンモニウムカルバメート系化合物はカルバミン酸アンモニウム、エチルカルバミン酸エチルアンモニウム、イソプロピルカルバミン酸イソプロピルアンモニウム、n−ブチルカルバミン酸n−ブチルアンモニウム、イソブチルカルバミン酸イソブチルアンモニウム、t−ブチルカルバミン酸t−ブチルアンモニウム、2−エチルヘキシルカルバミン酸2−エチルヘキシルアンモニウム、オクタデシルカルバミン酸オクタデシルアンモニウム、2−メトキシエチルカルバミン酸2−メトキシエチルアンモニウム、2−シアノエチルカルバミン酸2−シアノエチルアンモニウム、ジブチルカルバミン酸ジブチルアンモニウム、ジオクタデシルカルバミン酸ジオクタデシルアンモニウム、メチルデシルカルバミン酸メチルデシルアンモニウム、ヘキサメチレンイミンカルバミン酸ヘキサメチレンイミニウム、モルホリンカルバミン酸モルホリニウム、エチルヘキシルカルバミン酸ピリジニウム、イソプロピルカルバミン酸トリエチレンジアミニウム、ベンジルカルバミン酸ベンジルアンモニウム、トリエトキシシリルプロピルカルバミン酸トリエトキシシリルプロピルアンモニウムなどが挙げられ、前記化学式3の炭酸アンモニウム系化合物は炭酸アンモニウム、エチル炭酸エチルアンモニウム、イソプロピル炭酸イソプロピルアンモニウム、n−ブチル炭酸n−ブチルアンモニウム、イソブチル炭酸イソブチルアンモニウム、t−ブチル炭酸t−ブチルアンモニウム、2−エチルヘキシル炭酸2−エチルヘキシルアンモニウム、2−メトキシエチル炭酸2−メトキシエチルアンモニウム、2−シアノエチル炭酸2−シアノエチルアンモニウム、オクタデシル炭酸オクタデシルアンモニウム、ジブチル炭酸ジブチルアンモニウム、ジオクタデシル炭酸ジオクタデシルアンモニウム、メチルデシル炭酸メチルデシルアンモニウム、ヘキサメチレンイミン炭酸ヘキサメチレンイミニウムアンモニウム、モルホリン炭酸モルホリウム、ベンジル炭酸ベンジルアンモニウム、トリエトキシシリルプロピル炭酸トリエトキシシリルプロピルアンモニウム、イソプロピル炭酸トリエチレンジアミニウムなどがあり、前記化学式4の重炭酸アンモニウム系化合物は重炭酸アンモニウム、重炭酸イソプロピルアンモニウム、重炭酸t−ブチルアンモニウム、重炭酸2−エチルヘキシルアンモニウム、重炭酸2−メトキシエチルアンモニウム、重炭酸2−シアノエチルアンモニウム、重炭酸ジオクタデシルアンモニウム、重炭酸ピリジニウム、重炭酸トリエチレンジアミニウム、及びその誘導体などを挙げることができる。
【0021】
一方、前記化学式2乃至化学式4のカルバミン酸アンモニウムまたは炭酸アンモニウムの化合物の種類及び製造方法は特に限られる必要は無い。例えば、米国特許第4,542,214号(1985. 9. 17)、J. Am. Chem. Soc., 123, p10393(2001)、Langmuir, 18, p71247(2002)には、1次アミン、2次アミン、3次アミンまたは少なくとも1つ以上のこれらの混合物と二酸化炭素からカルバミン酸アンモニウム系化合物を製造することができると記述しており、アミン1モル当たり水0.5モルを使用すれば炭酸アンモニウム系化合物が、そして水1モル以上を使用する場合は、重炭酸アンモニウム系化合物を得ることができる。この際、常圧または加圧の状態において、溶媒無しで直接製造したり溶媒を使用する場合はメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール類、エチレングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテートのようなアセテート類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、メチルエチルケトン、アセトンのようなケトン類、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素系、ベンゼン、トルエンのような芳香族、そしてクロロホルムやメチレンクロライド、カーボンテトラクロライドのようなハロゲン置換溶媒などが挙げられ、二酸化炭素は気相状態においてバブリング(bubbling)したり固体状のドライアイスを使用することができ、超臨界(supercritical)状態においても反応できる。本発明で使用されるカルバミン酸アンモニウム誘導体及び炭酸アンモニウム誘導体の製造には前記の方法以外にも、最終物質の構造が同じであれば公知の如何なる方法を使っても良い。即ち、製造のための溶媒、反応温度、濃度または触媒などは特に限られる必要はなく、製造収率にも制限がない。
【0022】
一方、前記の二酸化炭素以外の他の三原子分子を共に使用してアミン化合物と反応させた複合アンモニウム化合物が用いられるが、例えば Langmuir, 19, p1017(2003)、Langmuir, 19, p8168(2003)に記載されているように二酸化窒素、二酸化硫黄、または二硫化炭素などとプロピルアミンやデシルアミン、またはオクタデシルアミンなどのようなアミン化合物と反応して得られる生成物(adducts)を本発明のアンモニウム化合物と混合して使用し、且つアミンとの反応時に前記三原子分子と二酸化炭素を共に用いて複合カルバミン酸アンモニウムまたは炭酸系化合物を直接製造して使用することができる。その他にも、前記のアミン化合物にホウ酸、ホウ素酸のようなホウ素化合物などを反応させて得る化合物を共に使用し、且つアンモニウム化合物としてスルファミン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、水素硫酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、またはこれらの混合物などのような化合物とも共に使用することができる。
【0023】
前述したように製造されたカルバミン酸アンモニウムまたは炭酸アンモニウム系化合物と金属もしくは金属化合物を反応させて金属錯体化合物を製造する。例えば、化学式1から選ばれる一つ以上の金属もしくは金属化合物と、化学式2、化学式3、または化学式4から選ばれる一つ以上のカルバミン酸アンモニウムまたは炭酸アンモニウム系化合物、及びこれらの混合物を窒素雰囲気の常圧または加圧の状態において、溶媒無しで直接反応したり溶媒を使用する場合は水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール類、エチレングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテートのようなアセテート類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、メチルエチルケトン、アセトンのようなケトン類、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素系、ベンゼン、トルエンのような芳香族、そしてクロロホルムやメチレンクロライド、カーボンテトラクロライドのようなハロゲン置換溶媒、またはこれらの混合溶媒などを用いて製造することができる。なお、金属錯体化合物を製造することにおいて、前記の方法以外に、化学式1の金属もしくは金属化合物と1つ以上のアミン化合物とが混合された溶液を製造した後、ここに二酸化炭素を反応させて金属錯体化合物を製造することができる。この時にも前記のように常圧または加圧状態において溶媒なしで直接反応したり溶媒を使用して反応させることができる。しかし、本発明の金属錯体化合物の製造方法は特に限られる必要はない。即ち、最終物質の構造が同じであれば公知の如何なる方法を用いても良い。例えば、製造のための溶媒、反応温度、濃度、または触媒の使用有無などを特に限られる必要は無く、製造収率にも制限がない。
【0024】
一方、本発明の導電性インク組成物は前記の金属錯体化合物と添加剤を使用するものから構成され、ここで添加剤は既に公知である導電体、金属前駆体、酸化剤、安定剤、溶媒、分散剤、バインダー樹脂、還元剤、界面活性剤、湿潤剤、チキソ剤(Thixotropic agent)、及びレベリング(leveling)剤などから本発明のインク組成物が構成される。そして、添加剤は特に限られる必要は無い。即ち、本発明の目的に合っていれば公知の如何なるものを用いても構わない。
【0025】
本発明の添加剤として前記の導電体や金属前駆体の種類、サイズ、または形態などは特に限られる必要は無い。導電体の種類として例えば、Ag、Au、Cu、Zn、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Irのような転移金属群から選ばれ、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Biのような金属群、またはSm、Euのようなランタニド(lanthanides)やAc、Thのようなアクチニド(actinides)系金属群から選ばれる1種以上の金属もしくはこれらの合金または合金酸化物を示す。この他にも、導電性カーボンブラック、黒鉛、炭素ナノチューブ、そしてポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオペン、及びその誘導体のような導電性高分子などが含まれる。
【0026】
また、前記の金属前駆体も特に限られない。即ち、本発明の目的に符合すれば使用でき、特に熱処理、酸化または還元処理、赤外線、紫外線、電子線(electron beam)、レーザー(laser)処理などを通じて導電性を持ったものであればさらによい。例えば、金属前駆体は有機金属化合物や金属塩などを含み、一般に前記の化学式1のように示されるが、但しここでMはAg、Au、Cu、Zn、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、 Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Sm、Eu、Ac、及びThから選ばれる1種以上の金属もしくはこれらの合金であり、nは1乃至10の整数であり、Xは水素、アンモニウム、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアン酸塩、炭酸、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、チオシアン酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、アセチルアセトネート、メルカプト、アミド、アルコキシド、カルボン酸塩、及びそれらの誘導体から選ばれる一つ以上の置換基からなる。
【0027】
具体的に例えば、酢酸金、酢酸銀(silver acetate)、シュウ酸パラジウム、2−エチルヘキサン酸銀(silver 2-ethylhexanoate)、2−エチルヘキサン酸銅(copper 2-ethylhexanoate)、ステアリン酸鉄(iron stearate)、ホルム酸ニッケル、クエン酸亜鉛(zinc citrate)のようなカルボン酸金属、硝酸銀、シアン化銅、炭酸コバルト、塩化白金、塩化金酸、テトラブトキシチタニウム、ジメトキシジルコニウムジクロライド、アルミニウムイソプロポキシド、テトラフロオロホウ酸錫、酸化バナジウム、酸化インジウム−錫、タンタルメトキシド、酢酸ビスマス、ドデシルメルカプト化金、インジウムアセチルアセトネートのような金属化合物などを1種類以上選んで共に使用することができる。
【0028】
なお、前記導電体及び金属前駆体の形態は球形、線形、板状形、またはこれらの混合形態でも良く、ナノ粒子を含む粒子(particle)状態や、粉末(powder)、フレーク(flake)、コロイド(colloid)、ハイブリッド(hybrid)、ペースト(paste)、ゾル(sol)、溶液(solution)状態またはこれらを1種以上選んだ混合形態などの多様な状態で使用できる。このような導電体または金属前駆体のサイズや使用量は本発明のインク特性に合う限り特に制限する必要は無い。即ち、そのサイズは焼成の後、塗膜の厚さを考えて50ミクロン以下、より望ましくは1ナノメーター(nm)以上25ミクロン以下であり、使用量は一定限度を超えなく焼成温度があまり高くなったり塗布またはパターン形成工程に問題点が生じない程度であれば良い。通常その使用量は全体インク組成物に対して1乃至90重量%、より望ましくは10乃至70重量%の範囲である。
【0029】
本発明において、金属を用いて金属錯体化合物を製造するときに添加剤として酸化剤を共に用いる場合があるが、例えば空気、酸素、オゾン等のような酸化性気体、過酸化水素(H2O2)、Na2O2、KO2、NaBO3、K2S2O8、(NH4)2S2O8、Na2S2O8、H2SO5、KHSO5、(CH3)3CO2H、(C6H5CO2)2等のような過酸化物(peroxides)、HCO3H、CH3CO3H、CF3CO3H、C6H5CO3H、m-ClC6H5CO3H等のような過酸素酸(peroxy acid)、硝酸、硫酸、I2、FeCl3、Fe(NO3)3、Fe2(SO4)3、K3Fe(CN)6、(NH4)2Fe(SO4)2、Ce(NH4)4(SO4)4、NaIO4、KMnO4、K2CrO4等のように一般に良く知られている酸化性無機酸または金属、無金属化合物などがここに含まれる。このような酸化剤を使用するときには単独且つ少なくとも一つ以上の酸化剤を混合して使用しても良く、反応時、加熱、冷却、電気分解、超音波、マイクロ波、高周波、プラズマ、赤外線、紫外線の処理方法などを共に使用することができる。
【0030】
また、前記安定剤は例えば、1次アミン、2次アミン、または3次アミンのようなアミン化合物や前記のカルバミン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム系化合物またはホスフィン(phosphine)や亜リン酸塩(phosphite)のようなリン化合物、チオール(thiol)や硫化物(sulfide)のような硫黄化合物と少なくとも一つ以上のこれらの混合物から構成される。即ち、具体的に例を挙げると、前記アミン化合物としてはメチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミン、n−ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、イソオクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ドコデシルアミン、シクロプロピルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アリルアミン、ヒドロキシアミン、アンモニウムヒドロキシド、メトキシアミン、2−エタノールアミン、メトキシエチルアミン、2−ヒドロキシプロピルアミン、メトキシプロピルアミン、シアノエチルアミン、エトキシアミン、n−ブトキシアミン、2−ヘキシルオキシアミン、メトキシエトキシエチルアミン、メトキシエトキシエトキシエチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジエタノールアミン、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、2,2−(エチレンジオキシ)ビスエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピロール、イミダゾル、ピリジン、アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、アニリン、アニシジン、アミノベンゾニトリル、ベンジルアミン、及びその誘導体、そしてポリアリルアミンやポリエチレンイミンのような高分子化合物、及びその誘導体などのようなアミン化合物が挙げられ、アンモニウム化合物として具体的に例えば、アンモニウムカルバメート系化合物はカルバミン酸アンモニウム、エチルカルバミン酸エチルアンモニウム、イソプロピルカルバミン酸イソプロピルアンモニウム、n−ブチルカルバミン酸n−ブチルアンモニウム、イソブチルカルバミン酸イソブチルアンモニウム、t−ブチルカルバミン酸t−ブチルアンモニウム、2−エチルヘキシルカルバミン酸2−エチルヘキシルアンモニウム、オクタデシルカルバミン酸オクタデシルアンモニウム、2−メトキシエチルカルバミン酸2−メトキシエチルアンモニウム、2−シアノエチルカルバミン酸2−シアノエチルアンモニウム、ジブチルカルバミン酸ジブチルアンモニウム、ジオクタデシルカルバミン酸ジオクタデシルアンモニウム、メチルデシルカルバミン酸メチルデシルアンモニウム、ヘキサメチレンイミンカルバミン酸ヘキサメチレンイミニウム、モルホリンカルバミン酸モルホリニウム、エチルヘキシルカルバミン酸ピリジニウム、イソプロピルカルバミン酸トリエチレンジアミニウム、ベンジルカルバミン酸ベンジルアンモニウム、トリエトキシシリルプロピルカルバミン酸トリエトキシシリルプロピルアンモニウム、及びその誘導体などが挙げられ、炭酸アンモニウム系化合物は炭酸アンモニウム、エチル炭酸エチルアンモニウム、イソプロピル炭酸イソプロピルアンモニウム、n−ブチル炭酸n−ブチルアンモニウム、イソブチル炭酸イソブチルアンモニウム、t−ブチル炭酸t−ブチルアンモニウム、2−エチルヘキシル炭酸2−エチルヘキシルアンモニウム、2−メトキシエチル炭酸2−メトキシエチルアンモニウム、2−シアノエチル炭酸2−シアノエチルアンモニウム、オクタデシル炭酸オクタデシルアンモニウム、ジブチル炭酸ジブチルアンモニウム、ジオクタデシル炭酸ジオクタデシルアンモニウム、メチルデシル炭酸メチルデシルアンモニウム、ヘキサメチレンイミン炭酸ヘキサメチレンイミニウムアンモニウム、モルホリン炭酸モルホリウム、ベンジル炭酸ベンジルアンモニウム、トリエトキシシリルプロピル炭酸トリエトキシシリルプロピルアンモニウム、イソプロピル炭酸トリエチレンジアミニウム、及びその誘導体などがあり、重炭酸アンモニウム系化合物は重炭酸アンモニウム、重炭酸イソプロピルアンモニウム、重炭酸t−ブチルアンモニウム、重炭酸2−エチルヘキシルアンモニウム、重炭酸2−メトキシエチルアンモニウム、重炭酸2−シアノエチルアンモニウム、重炭酸ジオクタデシルアンモニウム、重炭酸ピリジニウム、重炭酸トリエチレンジアミニウム、及びその誘導体などが挙げられる。また、リン化合物としては一般式R3Pまたは(RO)3Pで表されるリン化合物であって、ここでRは炭素数1乃至20のアルキルまたはアリール基を示し、代表的にトリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリエチル、及び亜リン酸トリフェニルなどが挙げられる。そして、硫黄化合物として例えば、ブタンチオール、n−ヘキサンチオール、硫化ジエチル、テトラヒドロチオペンなどがある。このような安定剤の使用量は本発明のインク特性に合わせられる限り特に制限する必要は無い。しかし、その含量が金属もしくは金属化合物に対してモル比で0.1%乃至90%、より望ましくは1%乃至50%、さらにより望ましくは5%乃至30%が良い。この範囲を超える場合、薄膜の伝導度の低下が生じられ、以下の場合はインクの貯蔵安定性が劣る。インクの貯蔵安定性の低下は結局塗膜の不良を引き起こし、さらに前記安定剤は貯蔵安定性のみならず銀インク組成物をコーティングした後に焼成して塗膜を生成した時、前記範囲の安定剤が使用されない場合には均一且つ緻密な薄膜が形成できず、亀裂(crack)が生じるという問題点が起きられる。
【0031】
そして、インクの粘度調節や円滑な薄膜形成のために溶媒が必要な場合があるが、この際使用できる溶媒としては水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−メトキシプロパノール、ブタノール、エチルヘキシルアルコール、テルピネオールのようなアルコール類、エチレングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチルアセテート、ブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテートのようなアセテート類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドンのようなケトン類、ヘキサン、ヘプタン、ドデカン、パラフィンオイル、ミネラルスピリットのような炭化水素系、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族、そしてクロロホルムやメチレンクロライド、カーボンテトラクロライドのようなハロゲン置換溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、またはこれらの混合溶媒などが使用できる。
【0032】
一方、添加剤として分散剤は本発明の導電体が粒子やフレーク状で存在するとき、これを円滑に分散させるのに必要であり、その例としてEFKA社の4000シリーズ、BYK社のDisperbykシリーズ、アベシア社のsolsperseシリーズ、DeguessaのTEGO Dispersシリーズ、エレメンチス社のDisperse-AYDシリーズ、ジョンソンポリマー社のJONCRYLシリーズなどが使用できる。
【0033】
そして、一般的に使用できるバインダー樹脂としてはポリアクリル酸またはポリアクリル酸エステルのようなアクリル系樹脂、エチルセルロース、セルロースエステル、セルロースニトレートのようなセルロース系樹脂、脂肪族または共重合ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドンのようなビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル及び尿素樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレンやポリスチレンのようなオレフィン系樹脂、石油及びロジン系樹脂などのような熱可塑性樹脂やエポキシ系樹脂、不飽和またはビニルポリエステル系樹脂、ジアリルフタル酸系樹脂、フェノール系樹脂、オキセタン(oxetane)系樹脂、オキサジン(oxazine)系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、シリコンエポキシやシリコンポリエステルのような変性シリコン系樹脂、メラミン系樹脂などのような熱硬化性樹脂、紫外線または電子線硬化形の多様な構造のアクリル系樹脂、そしてエチレン−プロピレンゴム(EPR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、澱粉、ゼラチンのような天然高分子などを1種以上選んで共に使用可能である。また、前記の有機系樹脂バインダーのみならず、グラス樹脂やガラスフリット(glass frit)のような無機バインダーやトリメトキシプロピルシランやビニルトリエトキシシランのようなシランカップリング剤またはチタン系、ジルコニウム系、及びアルミニウム系カップリング剤も使用できる。
【0034】
界面活性剤としてはラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulfate)のような負イオン界面活性剤、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール(nonyl phenoxy-polyethoxyethanol)、Dupont社の製品のFSNのような非イオン性界面活性剤、そしてラウリルベンジルアンモニウムクロライドなどのような陽イオン性界面活性剤やラウリルベタイン(betaine)、ココベタインのような両方性界面活性剤などが含まれる。
【0035】
湿潤剤または湿潤分散剤としてはポリエチレングリコール、Air Product社の製品のSurfynolシリーズ、DeguessaのTEGO Wetシリーズのような化合物を、そしてチキソ剤またはレベリング剤としてはBYK社のBYKシリーズ、Degussaのグライドシリーズ、EFKA社のEFKA 3000シリーズや Cognis社のDSXシリーズなどが使用できる。
【0036】
なお、焼成を容易にするために還元剤を添加して使用するが、例えば、ヒドラジン、酢酸ヒドラジド、ナトリウムまたはカリウムホウ化水素、クエン酸トリナトリウム、そしてメチルジエタノールアミン、ジメチルアミンボラン(dimethylamine borane)のようなアミン化合物、第1塩化鉄、硫酸鉄のような金属塩、水素、ヨウ化水素、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドのようなアルデヒド化合物、グルコース、アスコルビン酸、サリチル酸、タンニン酸(tannic acid)、ピロガロール(pyrogallol)、ヒドロキノンのような有機化合物などが挙げられる。
【0037】
一方、本発明の導電性インク組成物は、前記方法以外に化学式1の金属もしくは金属化合物と一つ以上の過量のアミン化合物またはカルバミン酸アンモニウムまたは炭酸アンモニウム系化合物、及びこれらの混合された溶液を製造し、ここに必要に応じて前記の導電体や金属前駆体、分散剤、バインダーまたは添加剤などを入れた後、二酸化炭素を反応させて得られるものを使用することができる。この際にも前記からのように常圧または加圧状態において溶媒無しで直接に反応したり溶媒を使用して反応させることができる。
【0038】
本発明による金属錯体化合物の構造は下記化学式5にて認識される。
<化学式5>
M[A]m
式中、Aは化学式2乃至化学式4の化合物であり、mは0.5乃至5.5である。
【0039】
本発明から製造されたインク組成物は安定性に優れ多様な基板を用いて塗布やプリンティング工程を通じて容易に薄膜やパターン形成ができるが、例えば、金属、ガラス、シリコンウェハー、セラミック、ポリエステルやポリイミドのようなプラスチックフィルム、ゴムシート、繊維、木材、紙などのような基板にコーティングして薄膜を製造したり直接プリンティングすることができる。このような基板は水洗及び脱脂後使用且つ特別に前処理をして使用するが、前処理方法としてはプラズマ、イオンビーム、コロナ、酸化もしくは還元、熱、エッチング、紫外線(UV)照射、そして前記のバインダーや添加剤を使用したプライマー(primer)処理などが挙げられる。薄膜製造及びプリンティング方法としてはインクの物性によってそれぞれスピン(spin)コーティング、ロール(roll)塗布、スプレーコーティング、浸漬(dip)コーティング、フロー(flow)コーティング、ドクターブレード(doctor blade)とディスペンシング(dispensing)、インクジェットプリント、オフセットプリント、スクリーンプリント、パッド(pad)プリント、グラビアプリント、フレキソ(flexography)プリント、ステンシルプリント、インプリンティング(imprinting)、ゼログラフィー(xerography)、リソグラフィー(lithography)などを選んで使用することが可能である。
【0040】
本発明のインク粘度は特に限られる必要は無い。即ち、前記の薄膜製造及びプリンティング方法に問題が無ければよく、その方法及び種類によって異なることもあるが、通常0.1乃至1,000,000cps範囲が望ましく、1乃至500,000範囲がさらに望ましい。前記のプリンティング方法の中で例えば、インクジェットプリンティングで薄膜及びパターン形成時にはインクの粘度が大切であるが、粘度範囲は0.1乃至50cps、望ましくは1乃至20cps、さらに望ましくは2乃至15cps範囲が良い。もし、この範囲より低い場合は焼成後に薄膜の厚さが十分でなく伝導度の低下が憂慮され、範囲より高くなれば円滑なインクの吐出が難しいという短所がある。
【0041】
このようにして得られた薄膜またはパターンは酸化または還元処理や熱処理、赤外線、紫外線、電子線、レーザー処理のような後処理工程を通じて金属もしくは金属酸化物のパターンを形成させる際にも用いられる。前記の後処理工程は通常の不活性の雰囲気下において熱処理することもできるが、必要に応じて空気、窒素、一酸化炭素の中、または水素と空気、または他の不活性ガスとの混合ガスでも処理が可能である。熱処理は通常80乃至500℃の間、望ましくは90乃至300℃、さらに望ましくは100乃至250℃で熱処理することは薄膜の物性のために良い。付加に、前記範囲内において低温と高温で2段階以上加熱処理することも薄膜の均一性のために良い。例えば、80乃至150℃で1乃至30分間処理し、150乃至300℃で1乃至30分間処理すると良い。
【発明の効果】
【0042】
本発明によって化学式1で表される一つ以上の金属もしくは金属化合物と、化学式2、化学式3または化学式4で表される一つ以上のカルバミン酸アンモニウムまたは炭酸アンモニウム系化合物を反応させて得られる金属錯体化合物と添加剤を含む多様な導電性インク組成物が提供された。
【0043】
前記インク組成物は安定性及び溶解性に優れて、薄膜形成が容易であり、200℃以下の低い温度においても容易に焼成され高い伝導度を有する塗膜またはパターン形成が可能であり、金属、ガラス、シリコンウェハー、セラミック、ポリエステルやポリイミドのようなプラスチックフィルム、ゴムシート、繊維、木材、紙などのような多様な基板にコーティングして薄膜を製造したり直接プリンティングすることができる。薄膜製造及びプリンティング方法としてはインクの物性によってスピン(spin)コーティング、ロール(roll)塗布、スプレーコーティング、浸漬(dip)コーティング、フロー(flow)コーティング、ドクターブレード(doctor blade)とディスペンシング(dispensing)、インクジェットプリント、オフセットプリント、スクリーンプリント、パッド(pad)プリント、グラビアプリント、フレキソ(flexography)プリント、ステンシルプリント、インプリンティング(imprinting)、ゼログラフィー(xerography)、リソグラフィー(lithography)などの多様な方法を使用することができる。
【0044】
なお、本発明の組成物を用いる場合、塗膜が均一に形成され、形成された塗膜の伝導度及び接着力に優れ、前記の物性と共に塗膜の亀裂が生じず、品質を著しく向上させる効果を持つ。
【0045】
また、本発明のインクを使用して、電子波遮蔽材料、導電性接着剤、低抵抗金属配線、印刷回路基板(PCB)、軟性回路基板(FPC)、無線認識(RFID)タグ(tag)用アンテナ、太陽電池、2次電池または燃料電池、そしてプラズマディスプレー(PDP)、液晶ディスプレー(TFT-LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、軟性ディスプレー及び勇気薄膜トランジスター(OTFT)などのような分野において、電極や配線材料として使用できる優秀な組成物を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、下記の実施例を通して本発明をさらに詳細に説明するが、下記実施例は本発明を例示的に説明するためのものであって本発明の範囲が下記実施例に限られるものではない。
【0047】
<実施例1>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに粘性ありの液体である2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート9.52g(31.48mM)を10.00mlのメタノールと3.00mlの水溶液が混合された溶液に溶解させた後、銅粉(アルドリッチ社製造、粒子サイズ1乃至5ミクロン)1.00g(15.74mM)を添加して酸素をバブリングしながら常温で30分間反応させた。反応が進むにつれて、濃い茶色の懸濁液(Slurry)になり、色が薄くなり最終的には青色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば青色の銅錯体化合物7.15gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、銅含量は11.28重量%であった。この銅錯体化物3.00gに銅フレーク(チャンソン社製造、製品名:TSC-20F)5.00gとバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)0.20gが溶解されているブチルカルビトール1.80gの透明な溶液を添加して10分間撹拌した後、3ロールミル(Drais Mannheim社製造)に5回通過させて粘度が72,600cpsである導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物は熱分析(TGA)測定結果、図1に示したように金属含量が53.33重量%であった。このインク組成物を窒素雰囲気下において325メッシュ(mesh)のパターニングされたシルクスクリーン印刷機を用いてPETフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させると、図2に表されたようなパターニングされた図面になり、この薄膜の伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0048】
<実施例2>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに粘性ありの液体である3−メトキシプロピルアンモニウム3−メトキシプロピルカルバメート6.99g(31.48mM)を5.00mlのメタノールと50重量%の過酸化水素(H2O2)水溶液2.00gが混合されている溶液に銅金属1.00g(15.74mM)を添加して常温で2時間反応させた。反応が進むにつれて、濃い茶色の懸濁液(Slurry)になり、色が薄くなり最終的には青色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば青色の銅錯体化合物5.58gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、銅含量は16.26重量%であった。この銅錯体化物1.00gに溶媒としてメタノール1.00gを添加して溶解させた後、モル比で1:1で混合されている2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートと2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカルバメートが酸化銀と反応して製造されている銀錯体化合物(銀含量:22.00重量%)8.00gを添加して粘度が50.7cpsの透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0049】
<実施例3>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネート7.53g(41.88mM)を20.00mlのメタノールと50重量%の過酸化水素(H2O2)の水溶液1.89gに溶解させ、酸化銅(I)1.00g(6.98mM)を添加して常温で2時間反応させた。反応が進むにつれて、濃い茶色の懸濁液(Slurry)になり、色が薄くなり最終的には青色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば青色の銅錯体化合物6.28gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、銅含量は14.17重量%であった。この銅錯体化物3.00gに銀フレーク(Chemet社製造、製品名:EA0295)4.00gとバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造)0.20gが溶解されているブチルセロソルブ2.80gの透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が350.4cpsである導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0050】
<実施例4>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート6.79g(41.88mM)を20.00mlのメタノールと50重量%の過酸化水素(H2O2)水溶液1.89gに溶解させ、酸化銅(I)1.00g(6.98mM)を添加して常温で2時間反応させた。反応が進むにつれて、濃い茶色の懸濁液(Slurry)になり、色が薄くなり最終的には青色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば青色の銅錯体化合物6.35gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、銅含量は14.61重量%であった。この銅錯体化物2.00gを酢酸銀6.00gが溶媒としてメタノール1.00gと2−エチルヘキシルアミン1.00gに溶解されている溶液に添加した後、10分間撹拌して粘度が26.7cpsである透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0051】
<実施例5>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに粘性ありの液体である2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート11.56g(38.22mM)を5.00mlのアセトニトリルと10.00mlのメタノールに溶解させた後、亜鉛粉(アルドリッチ社製造、粒子サイズ100メッシュ以下)1.00g(15.29mM)を添加して常温で10時間反応させた。反応が進むにつれて、灰色の懸濁液(Slurry)になり、色が薄くなり最終的には無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば白色の亜鉛錯体化合物11.87gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、亜鉛含量は14.78重量%であった。この亜鉛錯体化合物2.00gに銀フレーク(Chemet社製造)5.00gとバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造)0.20gが溶解されているメチルセロソルブ2.80gの透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1,260cpsである導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0052】
<実施例6>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルバイカーボネート6.63g(36.84mM)を14重量%のアンモニア水溶液7.00mlに溶解させた後、酸化亜鉛(II)1.00g(12.28mM)を添加して常温で2時間反応させた。反応が進むにつれて、白色の懸濁液(Slurry)になり、色が薄くなり最終的には無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば白色の亜鉛錯体化合物5.52gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、亜鉛含量は15.20重量%であった。この亜鉛錯体化合物1.00gをイソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネートと酸化銀を反応させて製造された銀錯体化物(銀含量:36.45重量%)7.00gが溶媒としてメタノール2.00gに溶解されている溶液に添加して10分間撹拌した後、粘度が27.4cpsである透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0053】
<実施例7>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに塩化ニッケル(II)−6水化物1.00g(7.71mM)を5.00mlの水溶液に溶解させた後、粘性ありの液体である2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート5.83g(19.27mM)を10.00mlのベンゼンに溶解させた溶液を塩化ニッケル(II)水溶液に添加して常温で2時間激しく撹拌して反応させた。反応が進むにつれて、緑色の懸濁液になり、白色に変化した。反応が終わった後、無色透明の水溶液相と緑色透明の有機溶媒相を分離し、有機溶媒相のみを抽出して真空下において溶媒を全て取り除けば濃い緑色のニッケル錯体化合物4.73gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、ニッケル含量は14.51重量%であった。このニッケル錯体化合物1.00gを2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートと酸化銀を反応させて製造された銀錯体化物(銀含量:22.00重量%)6.00gが溶媒としてメタノール3.00gに溶解されている溶液に添加して10分間撹拌した後、粘度が127.2cpsである透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0054】
<実施例8>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに塩化コバルト(II)−6水化物1.00g(7.70mM)を5.00mlの水溶液に溶解させた後、粘性ありの液体である2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート5.82g(19.25mM)を10.00mlのトルエンに溶解させた溶液を塩化コバルト(II)水溶液に添加して常温で2時間激しく撹拌して反応させた。反応が進むにつれて、赤色の懸濁液になり、紫色に変化した。反応が終わった後、無色透明の水溶液相と紫色透明の有機溶媒相を分離し、有機溶媒相のみを抽出して真空下において溶媒を全て取り除けば紫色のコバルト錯体化合物5.36gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、コバルト含量は14.92重量%であった。このコバルト錯体化合物1.00gを2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートと酸化銀を反応させて製造された銀錯体化物(銀含量:22.00重量%)6.00gが溶媒としてメタノール3.00gに溶解されている溶液に添加して10分間撹拌した後、粘度が347.2cpsである透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0055】
<実施例9>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート2.62g(16.18mM)を5.00mlのメタノールに溶解させた後、モリブデン酸アンモニウム(VI)−4水化物((NH4)6Mo7O24-4H2O)1.00g(0.81mM)を添加して常温で10時間反応させた。反応が進むにつれて、緑色の懸濁液になり、色が薄くなり最終的には無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば白色のモリブデン錯体化合物3.02gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、モリブデン含量は16.62重量%であった。このモリブデン錯体化合物2.00gに銀フレーク5.00gとバインダーとしてポリビニルブチラール0.20gが溶解されているブチルセロソルブ2.80gの透明な溶液に添加して10分間撹拌してから3ロールミルに5回通過させて粘度が940.8cpsである導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0056】
<実施例10>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート8.92g(55.5mM)を5.00mlのメタノールに溶解させた後、酸化バナジウム(V)1.00g(5.50mM)を添加して常温で10時間反応させた。反応が進むにつれて、黄色い懸濁液(Slurry)になり、色が薄くなり最終的には無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば白色のバナジウム錯体化合物9.35gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、バナジウム含量は12.37重量%であった。このバナジウム錯体化物2.00gに銀フレーク5.00gとバインダーとしてポリビニルブチラール0.20gが溶解されているブチルセロソルブ2.80gの透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1,540cpsである導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0057】
<実施例11>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに粘性ありの液体である2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート7.65g(25.31mM)を5.00mlのエチルアセテートに溶解させた後、硝酸ビスマス(III)1.00g(2.53mM)を添加して常温で2時間反応させた。反応が進むにつれて、白色の懸濁液(Slurry)になり、色が薄くなり最終的には無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除けば白色のビスマス錯体化合物5.16gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、ビスマス含量は11.35重量%であった。このビスマス錯体化物2.00gに銀フレーク5.00gとバインダーとしてポリビニルブチラール0.20gが溶解されているブチルセロソルブ2.80gの透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1,620cpsである導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0058】
<実施例12>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに塩化パラジウム(II)1.00g(5.64mM)を5.00mlの水溶液に溶解させた後、粘性ありの液体である2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート1.71g(16.92mM)を5.00mlのエチルアセテートに溶解させた溶液を塩化パラジウム(II)水溶液に添加して常温で2時間激しく撹拌して反応させた。反応が進むにつれて、赤色の懸濁液になり、無色に変化した。反応が終わった後、無色透明の水溶液相と無色透明の有機溶媒相を分離し、有機溶媒相のみを抽出して真空下において溶媒を全て取り除けば黄色い透明のパラジウム錯体化合物2.22gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、パラジウム含量は10.80重量%であった。このパラジウム錯体化物2.00gにメタノール0.50gに添加して10分間撹拌した後、粘度が25.6cpsである透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0059】
<実施例13>
撹拌器付きの50mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートと酸化銀を反応させて製造された銀錯体化物(銀含量:22.00重量%)2.00gを10.00mlのエチルアセテートに溶解させた後、塩化金酸1.38g(4.08mM)を添加して常温で1時間撹拌しながら反応させた。反応が進むにつれて、下層には白色の沈殿が生じ、上層には黄色の透明な溶液が得られた。この反応溶液から白色沈殿の下層と黄色透明の上層溶液を分離し、上層溶液のみを抽出して真空下において溶媒を全て取り除けば黄色の金錯体化合物3.56gが得られ、これを熱分析(TGA)した結果、金含量は31.26重量%であった。この金錯体化合物3.30gをイソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネートと酸化銀を反応させて製造された銀錯体化物(銀含量:36.45重量%)2.70gが溶媒としてメタノール2.50gと2−エチルヘキシルアミン1.50gに溶解されている溶液に添加して10分間撹拌した後、粘度が97.4cpsである透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0060】
<実施例14>
実施例12から製造したパラジウム錯体化合物1.50gを2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートと酸化銀を反応させて製造された銀錯体化物(銀含量:22.00重量%)6.20gがメタノール2.30gに溶解されている溶液に添加して10分間撹拌した後、粘度が83.2cpsである透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を窒素雰囲気下において塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0061】
<実施例15>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにモル比で4:6の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートと2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカルバメートが混合されている粘性の液体33.7g(141.9mM)を入れ、酸化銀10.0g(43.1mM)を添加して常温で2時間撹拌しながら反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的に粘度が0.31pa.sである黄色の透明な液状銀錯体化物43.7gを得ており、熱分析(TGA)した結果、銀含量は22.0重量%であった。この銀錯体化物40.9gに銀フレーク(Chemet社製造、製品名:EA0295)41.2gとバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶解されているブチルカルビトール12.9gの透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミル(Drais Mannheim社製造)に5回通過させて図3に示したように銀含量が50.2重量%であり、粘度が3.94pa.sである導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を図4に示したようにシルクスクリーン印刷機を用いてPETフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0062】
<実施例16>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク41.2gの代わりに銀粉(SOLNANOGY社製造、商品名:SNG-PSN-100-99、平均粒度150nm)41.2gを使用し、実施例15と同一な方法を行い、粘度が5.74pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0063】
<実施例17>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク41.2gの代わりに銅フレーク(チャンソン社製造、商品名:TSC-20F)41.2gを使用し、実施例15と同一な方法で粘度が148.13pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0064】
<実施例18>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク41.2gの代わりに銅粉(アルドリッチ社製造、平均粒度3ミクロン)41.2gを使用し、実施例15と同一な方法で粘度が14.55pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0065】
<実施例19>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク41.2gの代わりにニッケル粉(アルドリッチ社製造、平均粒度3ミクロン)41.2gを使用し、実施例15と同一な方法で粘度が11.74pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0066】
<実施例20>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレークの代わりに30重量%が銀からコーティングされた銅粉(SOLNANOGY社製造、商品名:SNG-PSN-100-30、平均粒度100nm)41.2gを使用し、実施例15と同一な方法で、粘度が10.65pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0067】
<実施例21>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク41.2gをバインダーとしてエチルセルロース(アルドリッチ社製造)2.0gが溶解されている溶媒のメチルセロソルブ6.8gとベンジルアミン5.0gの透明の混合溶液に添加して10分間撹拌し、5.0gのカーボン粉(Cabot社製造、製品名:Vulcan-XC72)さらに添加して5分間撹拌してから3ロールミルに7回通過させて粘度が3.75pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0068】
<実施例22>
実施例21のカーボン粉5.0gの代わりに黒鉛粉(Alfaproducts社製造、商品名:CGF-t2N5)5.0gを使用し、実施例21と同一な方法で粘度が2.64pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0069】
<実施例23>
実施例21のカーボン粉5.0gの代わりにニッケル粉(Aldrich社製造、平均粒度3ミクロン)5.0gを使用し、実施例21と同一な方法で粘度が4.32pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0070】
<実施例24>
実施例21のカーボン粉5.0gの代わりに銅粉(Aldrich社製造、平均粒度3ミクロン)5.0gを使用し、実施例21と同一な方法で粘度が4.54pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0071】
<実施例25>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)20.6gと銀粉(SOLNANOGY社製造、商品名:SNG-PSN-100-99、平均粒度150nm)20.6gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)3.0gと溶媒であるブチルセロソルブ15.8gが混合されている透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が3.56pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0072】
<実施例26>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銅フレーク(チャンソン社製造、製品名:TSC-20F)20.6gと銅粉(Aldrich社製造、平均粒度3ミクロン)20.6gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)3.0gと溶媒であるブチルセロソルブ15.8gが混合されている透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が227.87pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0073】
<実施例27>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)20.6gと銅粉(チャンソン社製造、製品名:TSC-20F)20.6gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)3.0gと溶媒であるブチルセロソルブ15.8gが混合されている透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が4.15pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0074】
<実施例28>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)41.2gをモノマーとしてジペンタエリツリトルヘキサアクリレート(dipentaerythritol hexacrylate)1.2gとオリゴマーとしてEB657(UCB社製造、Mw1500)3.5gに光開始剤として819(Ciba Specialty Chemicals社製造)0.1gと1173(Ciba Specialty Chemicals社製造)0.2g、そして分散剤ソルスパス20000(Avecia社製造)0.5gが溶媒であるエチルセロソルブ13.8gに溶解されている溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が10.67pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をガラス板に塗布した後、6000mJ/ cm2の光量において紫外線を硬化して得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0075】
<実施例29>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)41.2gを不飽和ポリエステル(愛敬化学社製造、製品名:ポリコート)4.5gとベンゾイールペルオキシド0.5g、そして分散剤としてEFKA4510(EFKA社製造)0.5gが溶媒である2−ピロリドン3.0gとエチルセロソブル10.3gに溶解されている溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が3.17pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をガラス板に塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0076】
<実施例30>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)41.2gをレゾル(江南化成社製造、製品名:TD-2207)2.0gと溶媒であるエチルセロソルブ16.8gに溶解されている溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が3.05pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をガラス板に塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0077】
<実施例31>
銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)40.0gをポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)1.0gが溶媒であるブチルカルビトール9.0gに溶解されている透明な溶液に添加して、10分間撹拌して製造したペーストに実施例15と同じ方法で製造した液状銀錯体化物50.0gを添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が3.88pa.sである銀錯体物が混合されたインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0078】
<実施例32>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク41.2gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gと分散剤としてEFKA4330(EFKA社製造)1.0gが12.8gのメトキシプロピルアセテートが溶解されている透明な溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1.18pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0079】
<実施例33>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)41.2gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶媒であるテトラヒドロフラン13.8gに溶解されている溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1.45pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0080】
<実施例34>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)41.2gをバインダーとしてアクリル(ジョンソンポリマー社製造、製品名:HPD671)5.0gと溶媒であるブチルカルビトール13.8gが混合されている透明な溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が0.75pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0081】
<実施例35>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)51.2gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)3.0gが溶媒であるブチルカルビトール5.8gに溶解されている溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が4.35pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0082】
<実施例36>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物35.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)58.3gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)3.0gが溶媒であるブチルカルビトール3.7gに溶解されている溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が6.24pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0083】
<実施例37>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにモル比で7:3のイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメートと2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカルバメート31.00g(163.4mM)をメタノール40.0gと2−エチルヘキシルアミン20.5g(158.6mM)が混合されている溶液に溶解させ、酸化銀10.0g(43.1mM)を添加して常温で4時間撹拌しながら反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的に無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液からメタノール及び未反応物を全て取り除いて無色の透明な銀錯体溶液61.4gを得ており、熱分析(TGA)した結果、銀含量は15.1重量%であった。
【0084】
この銀錯体化物55.0gにバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gを溶解させた後、銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)40.0gを添加して粘度が1.12pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0085】
<実施例38>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにエチルアンモニウムエチルアミンバイカーボネート39.1g(365.6mM)をメタノール10.0gとメチルセロソルブ10.0gの混合溶液に溶解させ、酸化銀10.0g(43.1mM)を添加して常温で2時間撹拌しながら反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的に無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液からメタノール及び未反応物を全て取り除いて無色の透明な銀錯体溶液55.1gを得ており、熱分析(TGA)した結果、銀含量は16.9重量%であった。
【0086】
この銀錯体化物50.0gにバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gを溶解させた後、2−エチルヘキシルアミン5.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)40.0gを添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて、粘度が0.32pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0087】
<実施例39>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカルバメート50.0g(258.0mM)をメタノール80.0gに溶解させ、酸化銀20.0g(86.2mM)を添加して常温で2時間撹拌しながら反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的に無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液からメタノール及び未反応物を全て取り除いて黄色の透明な銀錯体化物59.2gを得ており、熱分析(TGA)した結果、銀含量は31.4重量%であった。
【0088】
この銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)40.0gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶媒であるメチルセロソルブ10.0gと2−エチルヘキシルアミン5.0gに溶解されている透明な溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1.14pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0089】
<実施例40>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに3−メトキシプロピルアンモニウム3−メトキシプロピルカーボネート57.8g(240.8mM)をメタノール80.0gに溶解させ、酸化銀20.0g(86.2mM)を添加して常温で2時間撹拌しながら反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的に無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液からメタノール及び未反応物を全て取り除いて黄色の透明な液状の銀錯体化物67.8gを得ており、熱分析(TGA)した結果、銀含量は27.4重量%であった。
【0090】
この銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)40.0gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶媒であるメチルセロソルブ10.0gと2-エチルヘキシルアミン5.0gに溶解されている透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1.79pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0091】
<実施例41>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにジメトキシエチルアンモニウムジメトキシエチルカルバメート65.6g(258.0mM)をメタノール80.0gに溶解させ、酸化銀20.0g(86.2mM)を添加して常温で2時間撹拌しながら反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的に無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液からメタノール及び未反応物を全て取り除いて黄色の透明な液状の銀錯体化物80.4gを得ており、熱分析(TGA)した結果、銀含量は23.1重量%であった。
【0092】
この銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)40.0gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶媒であるブチルカルビトール10.0gと2-エチルヘキシルアミン5.0gに溶解されている透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が3.02pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0093】
<実施例42>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート34.8g(215.0mM)をメタノール40.0gとメチルセロソルブ40.0gに溶解させ、酸化銀20.0g(86.2mM)を添加して常温で2時間撹拌しながら反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的に無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液からメタノール及び未反応物を全て取り除いて無色の透明な銀錯体溶液92.0gを得ており、熱分析(TGA)した結果、銀含量は20.2重量%であった。
【0094】
この銀錯体化物50.0gにバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gを溶解させた後、2−エチルヘキシルアミン5.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)40.0gを添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が0.89pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0095】
<実施例43>
実施例38と同一な方法で製造した銀錯体溶液40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)40.0gをバインダーとしてアクリル(ジョンソンポリマー社製造、製品名:HPD62)5.0gと界面活性剤としてココベタイン0.5gが溶媒である水14.5g溶解されている溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が0.18pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0096】
<実施例44>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)41.2g、そして金属前駆体としてテトラブトキシチタニウム1.0gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶媒であるブチルカルビトール12.8gに溶解されている透明な溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が4.74pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0097】
<実施例45>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物40.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)41.2g、そして金属前駆体としてビスマスアセテート1.0gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶媒であるブチルカルビトール12.8gに溶解されている透明な溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が2.26pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0098】
<実施例46>
実施例39と同一な方法で製造した銀錯体化物50.0gと銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)30.0g、そして酸化バナジウム1.0gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶媒であるブチルカルビトール14.0gに添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1.10pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0099】
<実施例47>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gと比較例2から使用した2−エチルへキサン酸銀(silver 2-ethylhexanoate)10.5g、そして銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)41.2gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶媒であるブチルカルビトール23.3gに溶解されている透明な溶液に添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が3.98pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0100】
<実施例48>
実施例15と同一な方法で製造した銀錯体化物60.0gと比較例2から使用した2−エチルへキサン酸銀(silver 2-ethylhexanoate)31.5gを2−エチルヘキシルアミン4.0gとブチルカルビトール4.5gが混合されている溶液に添加して、10分間撹拌した後、粘度が0.06pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後、得られる薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の結果を表1に示した。
【0101】
<実施例49>
実施例39と同一な方法で製造した液状銀錯体化物30.0gに銀フレーク(KEMET社製造、製品名:EA0295)70.0gを添加して、10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて粘度が1.06pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムにスクリーン印刷して100℃で5分、そして130℃で10分間熱処理して得られた薄膜の伝導度(面抵抗値)及び接着性の結果を表1に示した。
【0102】
<実施例50>
撹拌器付きの500mlのフラスコに硝酸銀84.9g(0.5mM)を100mlの水溶液に溶解させた後、保護コロイドとしてソルスパス28000(Avecia社製造)20.0gを溶媒としてエチルアセテートに溶解させた溶液を硝酸銀水溶液に添加して10分間撹拌した。この混合溶液にジメチルエタノールアミン149.8gを添加して5時間撹拌しながら反応させた。反応が終わった後、無色透明の水溶液状と濃い茶色の有機溶媒相を分離し、有機溶媒相のみを抽出して濃い茶色の銀コロイド溶液を得た。この溶液からエチルアセテートを取り除いて平均粒度が10nmである茶色の銀ナノ粒子32.5gを製造した。このように製造されたナノ粒子30.0gをエチルアセテート20.0gに再分散した後、実施例25の方法で製造された銀錯体化物50.0を添加して10分間撹拌した後、粘度が0.03pa.sであるインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をポリイミドフィルムに塗布した後得られる均一または緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0103】
<実施例51>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに粘性ありの液体である2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート32.5g(107.5mM)を100mlのメタノールに溶解させた後、酸化銀10.0g(43.1mM)を添加して常温で反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的には無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除いて42.0gの白色銀錯体化合物を得た。この銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン5.3gを添加し、溶媒としてメタノール8.47gを添加して粘度が5.7cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0104】
<実施例52>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに100mlのメタノールに溶解させたアンモニウムカーボネート8.2g(86mM)とイソプロピルアミン15.0g(250mM)を使用して混合させた後、酸化銀10.0g(43.1mM)を添加して常温で反応させた。反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的には無色の透明な溶液が得られた。この反応溶液を真空下において溶媒を全て取り除いて28.4gの白色銀錯体化合物を得た。この銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン5.3gと、溶媒としてメタノール8.47gを添加して粘度が3.8cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0105】
<実施例53>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりに2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカーボネート37.2gで、銀錯体化合物を製造して実施例51と同一な方法で粘度が5.6cpsの透明な銀インク製造物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0106】
<実施例54>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりに2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルバイカーボネート48.6gで、銀錯体化合物を製造して実施例51と同一な方法で粘度が5.3cpsの透明な銀インク製造物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0107】
<実施例55>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりにn−ブチルアンモニウムn−ブチルカーボネート32.0gと、酸化銀の代わりに炭酸銀12.0gで銀錯体化合物を製造して実施例51と同一な方法で粘度が8.5cpsの透明な銀インク製造物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0108】
<実施例56>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりにシクロヘキシルカルバメート28.2gで、銀錯体化合物を製造して実施例51と同一な方法で粘度が4.3cpsを有する透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0109】
<実施例57>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりにベンジルアンモニウムベンジルカルバメート31.2gで、銀錯体化合物を製造して実施例51と同一な方法で粘度が5.3cpsを有する透明な銀インク製造物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した
【0110】
<実施例58>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりに2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルバイカーボネート30.8gで、銀錯体化合物を製造して実施例51と同一な方法で粘度が2.8cpsを有する透明な銀インク製造物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0111】
<実施例59>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりにイソプロピルアンモニウムイソプロピルバイカーボネート18.8gとオクチルアンモニウムオクチルバイカーボネート25.0gで、銀錯体化合物を製造して実施例51と同一な方法で粘度が2.8cpsを有する透明な銀インク製造物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0112】
<実施例60>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりに2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート19.7gと2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカルバメート12.7gで、銀錯体化合物を製造して実施例51と同一な方法で粘度が22.6cpsを有する透明な銀インク製造物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0113】
<実施例61>
実施例55と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤としてアンモニウムカーボネート1.2gとEFKA3650(EFKA社)0.05gを添加し、溶媒としてメトキシプロピルアセテート25.0gを添加して粘度3.6cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0114】
<実施例62>
実施例55と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤として2,2−エチレンジオキシビスエチルアミン1.2gとEFKA3650(EFKA社)0.05gを添加し、溶媒としてメトキシプロピルアセテート25.0gを添加して粘度3.2cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0115】
<実施例63>
実施例58と同一な方法で製造した銀錯体化物12.0gに安定剤としてトリプロピルアミン0.2gとBYK373(BYK社)0.03gを添加し、溶媒として1−メトキシプロパノール20.0gを添加して粘度3.3cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0116】
<実施例64>
実施例58と同一な方法で製造した銀錯体化物12.0gに安定剤としてジイソプロピルアミン0.2gとBYK373(BYK社)0.03gを添加し、溶媒として1−メトキシプロパノール20.0gを添加して粘度4.2cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0117】
<実施例65>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物12.0gに安定剤として3−メトキシプロピルアミン0.2gとTEGO Wet 505(Degussa)0.03gを添加し、溶媒としてエタノール20.0gを添加して粘度4.2cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0118】
<実施例66>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物12.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとTEGO Wet 505(Degussa)0.03gを添加し、溶媒としてエタノール20.0gを添加して粘度4.4cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0119】
<実施例67>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物12.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとTEGO Wet 505(Degussa)0.03gを添加し、溶媒として1−プロパノール20.0gを添加して粘度4.6cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0120】
<実施例68>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物12.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとリラニットHT Extra(Cognis社)0.02gを添加し、溶媒としてメチルセロソルブ12.7gを添加して粘度4.1cpsの透明なインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0121】
<実施例69>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとEFKA3835(EFKA社)0.03gを添加し、溶媒としてエチルアセテート12.7gを添加して粘度6.5cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0122】
<実施例70>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとEFKA3777(EFKA社)0.05gを添加し、溶媒としてトルエン12.7gを添加して粘度6.3cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0123】
<実施例71>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとグライド410(Degussa)0.03gを1−プロパノールとエチルカルビトールアセテートが2:1の重量割合で混合された溶媒12.7gに添加して粘度6.2cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0124】
<実施例72>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとDSX1514(Cognis社)0.03gをN,N−ジメチルホルムアミドとN,N−ジメチルスルポキシドとメタノールが3:1:1の重量割合で混合された溶媒12.7gに添加して粘度7.8cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0125】
<実施例73>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとEFKA410(EFKA社)0.1gを1−メチル−2−ピロリドンと2−ブタノールが4:1の重量割合で混合された溶媒12.7gに添加して粘度6.7cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0126】
<実施例74>
実施例53と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとSurfynol 465(Air Product社)0.05gを水とポリエチレングリコール(PEG)200とメタノールが2:1:1の重量割合で混合された溶媒12.7gに添加して粘度8.9cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0127】
<実施例75>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに2−エチルヘキシルアミン26g(0.20モル)とn−ブチルアミン15g(0.20モル)と溶媒のメタノール10gに溶解撹拌させた後、酸化銀9.3g(0.04モル)を添加してから二酸化炭素ガスを常温で徐々にバブリングさせながら反応させた。この際、反応が進むにつれて、黒色の懸濁液(Slurry)になり、着化合物が生成されることによって色が薄くなり最終的に無色の透明な溶液が得られた。この溶液を0.45ミクロンフィルターで濾過して澄まして透明な液状の銀錯体化合物を得た。この銀錯体化合物20.0gに2−エチルヘキシルアミン3.5gとEFKA3650(EFKA社)0.05gを添加して粘度15.4cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0128】
<実施例76>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコに2−エチルヘキシルアミン26g(0.20モル)とn−ブチルアミン15g(0.20モル)、そしてドデシルアミン0.24gの添加後、リラニットHT Extra(Cognis社)0.03gとメタノール10gを追加して溶解撹拌させる。その後、酸化銀9.3g(0.04モル)を添加してから二酸化炭素ガスを常温で徐々に注入させながら反応させた結果、粘度が135.0pcsの透明な銀インクを得た。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0129】
<実施例77>
実施例60と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gにエチルセルロース4.8gを添加して粘度が2,300cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0130】
<実施例78>
実施例60と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gにさらに2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート2.0gを添加して粘度が19.2cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0131】
<実施例79>
実施例60と同一な方法で製造した銀錯体化物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとポリビニルブチラール(Wacker社製造BL-18)0.8gとブチルセロソルブ4.0gを添加して粘度が8,000cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0132】
<実施例80>
実施例51の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメートの代わりにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネート20.1gで銀錯体化合物を製造し、この銀錯体化合物20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gと溶媒としてメタノールの代わりに水12.7gとココベタイン0.03gを添加して粘度3.5cpsを有する透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0133】
<実施例81>
撹拌器付きの250mlのシュレンカー(Schlenk)フラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネート20.1gと水13.0gを添加して撹拌させた後、酸化銀10.0g(43.1mM)を添加して常温で反応させて水に溶解されている銀錯体化合物を製造し、この液状銀錯体化合物43.1gに安定剤として2−エチルヘキシルアミン3.4gとココベタイン0.03gを添加して粘度3.5cpsを有する透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0134】
<実施例82>
実施例52から製造された粘度が3.8cpsの透明な銀インクをポリエチレン容器に充填して圧電方式のインクジェットプリンターヘッドF083000(商標名、エプソン社製造)を装着した平板プリンターを用いてPETフィルム、イミドフィルム、及びガラス板上にパターニングした。パターニングが完了されたサンプルを80℃で5分、そして130℃で10分間熱処理した。
【0135】
<実施例83>
実施例76から製造された粘度が2,300cpsの透明な銀インクを320メッシュのパターニングされたシルクスクリーン印刷機を用いてPETフィルム上にパターニングした。パターニングが完了されたサンプルを100℃で3分、そして130℃で10分間熱処理して得られたパターニング図面を図7に示した。
【0136】
<実施例84>
実施例77から製造された粘度が19.2cpsの透明な銀インクをグラビア印刷機を用いてポリビニルブチラール樹脂で前処理されたPETフィルム上にパターニングした。パターニングが完了されたサンプルを80℃で2分、100℃で3分、そして130℃で5分間熱処理して得られたパターニング図面を図8に示した。
【0137】
<実施例85>
撹拌器付きの1,000mlのフラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート90.22g(556.16mM)を400mlのメタノールに溶解させた後、50重量%の過酸化水素水溶液63.06g(927.08mM)を徐々に添加して無色透明な溶液を製造した。ここに、銀粉(SOLNANOGY社製造、商品名:SNGPSN-100-99、平均粒度100nm)をそれ以上溶け込まない時まで常温で徐々に投入しながら反応させた。反応が進むにつれて、灰色のスラリーになり、再び無色の透明な溶液が得られた。最終的に消耗された銀含量を測定した結果20.00g(185.41mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて54.70gの白色の銀錯体化合物を得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は36.50重量%であった。このように製造した銀錯体化物20.00gに安定化剤として2−エチルヘキシルアミン5.30gを添加し、溶媒としてメタノール12.49gを添加して粘度3.3cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物は熱分析(TGA)測定の結果、図9に示したように銀含量が19.47重量%であった。このインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0138】
<実施例86>
実施例85から製造された透明な銀インク組成物40.00gと銀フレーク(Chemet社製造、製品名:EA0295)41.00gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.00gが溶解されているブチルカルビトール14.00gの透明な溶液に添加して10分間撹拌してから3ロールミル(Drais Mannheim社製造)に5回通過させて銀含量が49.64重量%であり、粘度が2,500cpsの導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0139】
<実施例87>
実施例85から製造された銀錯体化合物40.00gと酢酸銀22.60gをイソプロピルアミン5.00gとブチルカルビトール32.40gが混合されている溶液に添加して10分間撹拌してから粘度が11.5cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0140】
<実施例88>
実施例85のイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメートの代わりにイソプロピルアンモニウムバイカーボネート67.36g(556.16mM)を使用し、同じ方法で反応させた結果、無色の透明な溶液が得られたが、消耗された銀含量は12.80g(118.66mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて33.62gの白色の銀錯体化合物を得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は37.50重量%であった。このように製造した銀錯体化物20.00gに安定化剤として2−エチルヘキシルアミン5.30gを添加し、溶媒としてメタノール8.47gを添加して粘度3.5cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一または緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0141】
<実施例89>
実施例85のイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメートの代わりにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネート50.12g(278.08mM)とアンモニウムスルファメート31.73g(278.08mM)を、メタノールの代わりに同量の水を使用し、同じ方法で反応させた結果、無色の透明な溶液が得られたが、消耗された銀含量は3.60g(33.37mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて11.31gの白色の銀錯体化合物を得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は31.50重量%であった。このように製造した銀錯体化物10.00gに安定化剤として2−エチルヘキシルアミン2.65gを添加し、溶媒としてメタノール4.24gを添加して粘度3.6cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一または緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0142】
<実施例90>
実施例85のイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメートの代わりに2−メトキシエチルカルバメート108.20g(556.16mM)を使用し、同じ方法で反応させた結果、黄色の透明な溶液が得られたが、消耗された銀含量は11.20g(103.83mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて粘性ありの茶色液体の銀錯体化合物35.40gを得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は31.42重量%であった。このように製造した銀錯体化合物20.00gと銀フレーク8.48gと銀粉8.48g にバインダーとしてポリビニルブチラール1.50gが溶解されているブチルセロソルブ11.54gの透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミル(Drais Mannheim社製造)に5回通過させて銀含量が46.49重量%であり、粘度が1,120cpsの導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一または緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0143】
<実施例91>
実施例90から製造された銀錯体化合物20.00gと銀フレーク16.96g、そして金属前駆体としてビスマスアセテート1.00gを、バインダーとしてポリビニルブチラール1.50gが溶解されているブチルセロソルブ10.54gの透明な溶液に添加して10分間撹拌してから、3ロールミル(Drais Mannheim社製造)に5回通過させて粘度が1,560cpsである導電性インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一または緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0144】
<実施例92>
実施例85のイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメートの代わりにアンモニウムカルバメート43.42g(556.16mM)を使用し、同じ方法で反応させた結果、無色の透明な溶液が得られたが、消耗された銀含量は8.80g(81.58mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて20.80gの白色の銀錯体化合物を得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は42.00重量%であった。このように製造した銀錯体化合物20.00gに安定化剤としてアンモニウムカーボネート1.20gとEFKA 3650(EFKA社)0.05gを添加し、溶媒としてメトキシプロピルアセテート25.00gを添加して粘度3.5cpsの透明な銀インク組成物製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一または緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0145】
<実施例93>
撹拌器付きの1,000mlのフラスコにモル比で2:1のイソプロピルアミンとホウ素酸混合物66.02g(370.77mM)を400mlのメタノールに溶解させた後、イソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート30.07g(185.39mM)を添加して溶解させ、50重量%の過酸化水素水溶液63.06g(927.08mM)を徐々に添加して無色透明な溶液を製造した。ここに、銀金属をこれ以上溶け込まない時まで常温で徐々に投入しながら反応させた。反応が進むにつれて、灰色のスラリーになり、再び無色の透明な溶液が得られた。最終的に消耗された銀含量を測定した結果9.10g(84.36mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて29.72gの白色の銀錯体化合物を得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は30.31重量%であった。このように製造した銀錯体化物12.00gに安定化剤としてトリプロピルアミン0.20gとBYK 373(BYK社)0.03gを添加し、溶媒として1−メトキシプロパノール20.00gを添加して粘度3.6cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をイミドフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0146】
<実施例94>
撹拌器付きの1,000mlのフラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート90.22g(556.16mM)を400mlのメタノールに溶解させた後、低温冷却槽を用いて−40℃で冷却し、オゾン発生器(オゾンテック製造、製品名:Ozone Generator-LAB2)を用いてオゾン(6.21g/h)ガスをバブリングさせた。ここに、銀金属をこれ以上溶け込まない時まで徐々に投入しながら反応させた。反応が進むにつれて、灰色のスラリーになり、再び無色の透明な溶液が得られた。最終的に消耗された銀含量を測定した結果5.20g(48.21mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて14.68gの白色の銀錯体化合物を得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は35.00重量%であった。このように製造した銀錯体化物10.00gに安定化剤として2−エチルヘキシルアミン2.65gを添加し、溶媒としてメタノール4.24gを添加して粘度3.7cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0147】
<実施例95>
撹拌器付きの1,000mlのフラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート90.22g(556.16mM)を400mlのメタノールに溶解させた後、低温冷却槽を用いて−40℃で冷却し、オゾン発生器を用いてオゾン(6.21g/h)ガスをバブリングさせた。そして、この溶液に銀ホイルを電極で使用して常用交流電流(80V、60Hz)を流し、銀電極がこれ以上溶け込まない時まで反応させた。反応が進むにつれて、灰色の溶液になり、再び無色の透明な溶液が得られた。最終的に消耗された銀含量を測定した結果12.20g(113.10mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて34.16gの白色の銀錯体化合物を得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は35.50重量%であった。このように製造した銀錯体化物12.00gに安定化剤としてジイソプロピルアミン0.20gとBYK 373(BYK社)0.03gを添加し、溶媒として1−メトキシプロパノール20.00gを添加して粘度3.8cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0148】
<実施例96>
撹拌器付きの1,000mlのフラスコにイソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート90.22g(556.16mM)とSurfynol 465(Air Product社)1.00gを400mlのメタノールに溶解させた後、低温冷却槽を用いて0℃で冷却し、酸素ガスをバブリングさせた。そして、この溶液に銀ホイルを電極に使用して常用交流電流(80V、60Hz)を流し、銀電極がこれ以上溶け込まない時まで反応させた。反応が進むにつれて、灰色のスラリーになり再び無色の透明な溶液が得られた。最終的に消耗された銀含量を測定した結果9.40g(87.14mM)であった。この反応溶液を0.45ミクロンの薄膜フィルターを用いて濾過した後、真空下において溶媒を全て取り除いて27.73gの白色の銀錯体化合物を得ており、熱分析(TGA)結果、銀含量は33.80重量%であった。このように製造した銀錯体化物12.00gに安定化剤として3−メトキシプロピルアミン0.20gとTEGO Wet 505(Degussa)0.03gを添加し、溶媒としてエタノール20.00gを添加して粘度3.3cpsの透明な銀インク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物をPETフィルムに塗布した後得られる均一且つ緻密な薄膜を下記の表1に記載された温度で焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を表1に示した。
【0149】
<実施例97>
実施例86から製造された粘度が2,500cpsの導電性インクを320メッシュのパターニングされたシルクスクリーン印刷機を用いてPETフィルム上にパターニングした。パターニングが完了されたサンプルを100℃で3分、130℃で10分間熱処理して得られたパターニング図面を図10に示した。
【0150】
<比較例1>
銀フレーク(Chemet社製造、製品名:EA0295)50.2gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶解されているブチルカルビトール44.8gの透明な溶液に添加して10分間撹拌してから3ロールミルに5回通過させて銀含量が50.2重量%であり、粘度が3.21pa.sのインク組成物を製造した。このように製造されたインク組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を実施例15と比べて表1に示した。その結果、相対的に伝導度が低くなり、接着力が劣勢に示され、緻密度においても亀裂が一部生じるなどの問題点が現れた。
【0151】
<比較例2>
実施例15の液状の銀錯体化物の代わりに2−エチルへキサン酸銀21.0gと銀フレーク(Chemet社製造、製品名:EA0295)41.2gをバインダーとしてポリビニルブチラール(Wacker社製造、製品名:BS-18)5.0gが溶解されているブチルカルビトール32.8gの透明な溶液に添加して10分間撹拌した後、3ロールミルに5回通過させて銀含量が50.2重量%であり、粘度が3.57pa.sのインク組成物を製造した。このように製造されたペースト組成物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後得られる薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を実施例15と比べて表1に示した。その結果、接着力が著しく劣勢のみならず伝導度も顕著に低く表れた。
【0152】
<比較例3>
実施例15と同一な方法で製造した銀含量は22.0重量%であり、粘度が0.31pa.sの液状銀錯体化物を前記実施例15と同一な条件で塗布した後、得られる薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を実施例15と比べて表1に示した。その結果、薄膜の厚手が薄く、伝導度が相対的に低く、塗膜の均一性も劣勢に表れた。
【0153】
<比較例4>
実施例51から製造した銀錯体化合物は20.0gに安定剤として2−エチルヘキシルアミンを使用せず、メタノール溶媒13.8gを使用して粘度5.5cpsの透明な銀インク組成物を製造した。製造されたインク組成物を前記実施例51と同一な条件で塗布した後、得られる薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を実施例51と比べて表1に示した。その結果、相対的に伝導度が低くなり、接着力が劣勢に表れ、また薄膜が均一に塗布されず傾け現象が示され、緻密度においても亀裂が一部生じるなどの問題点が現れた。
【0154】
<比較例5>
実施例51の銀錯体化合物の代わりにヘキサン酸銀5.0gを使用し、安定剤として2−エチルヘキシルアミン5.3gとメタノール溶媒5.54gを添加して粘度5.6cpsを有する透明な銀インク組成物を製造した。製造されたインク組成物を前記実施例51と同一な条件で塗布した後、得られる薄膜を焼成させてから測定した伝導度(面抵抗値)及び接着力の測定結果を実施例51と比べて表1に示した。その結果、接着力が著しく劣勢のみならず、伝導度も顕著に低く、応用できる可能性が殆どなかった。
【0155】
<表1>実施例及び比較例から製造された塗膜の物性データー
【表1】

1.接着力の評価:セロハンテープ(商標名:3M社製造、商品名:スコッチ)を印刷面に貼ってから剥離して接着面に塗膜が転写される状態を評価。
○:テープの接着面に塗膜の転写が無い場合
△:テープの接着面に塗膜の一部転写されて基体と分離された場合
×:テープの接着面に塗膜の大部分が転写され基体と分離された場合
2.伝導度評価:パターン1cm×3cmの矩形サンプルの製作後、
これを(AIT)CMT-SR1000Nで面抵抗測定。
【産業上の利用可能性】
【0156】
本発明は特殊な構造を有している金属錯体化合物と添加剤を含む多様な導電性インク組成物及びこれの製造方法を提供するものであって、前記インク組成物は安定性及び溶解性に優れ、薄膜形成が容易であり、200℃以下の低い温度においても容易に焼成されて高い伝導度を有する塗膜またはパターン形成が可能であり、金属、ガラス、シリコンウェハー、セラミック、ポリエステルやポリイミドのようなプラスチックフィルム、ゴムシート、繊維、木材、紙などのような多様な基板にコーティングして薄膜を製造したり直接プリンティングすることができる。
【0157】
また、本発明の組成物を用いる場合、塗膜が均一に形成され、形成された塗幕の伝導度及び接着力が優秀に示され、前記の物性と共に、塗幕の亀裂が生じず品質を著しく向上させる効果を持つ。
【0158】
また、本発明のインクを使用して電子波遮蔽材料、導電性接着剤、低抵抗金属配線、印刷回路基板(PCB)、軟性回路基板(FPC)、無線認識(RFID)タグ(tag)用アンテナ、太陽電池、2次電池または燃料電池、そしてプラズマディスプレー(PDP)、液晶ディスプレー(TFT-LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、軟性ディスプレー及び有機薄膜トランジスター(OTFT)などのような分野において電極や配線の材料として使用することのできる優秀な組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】実施例1の金属インク組成物のTGA熱分解曲線(thermogram)である。
【図2】実施例1の金属インクを用いてPETフィルムにシルクスクリーン印刷した図面である。
【図3】実施例15の導電性インク組成物のTGA熱分解曲線(thermogram)である。
【図4】実施例15のシルクスクリーン印刷機を用いてPETフィルムに印刷した図面である。
【図5】実施例52の銀インク組成物のTGA熱分解曲線(thermogram)である。
【図6】実施例82のインクジェットプリンターを用いて出力した図面である。 (A):PETフィルム、(B):IMIDEフィルム、(C):ガラス板
【図7】実施例88のシルクスクリーン印刷機を用いてPETフィルムに印刷した図面である。
【図8】実施例84のグラビア印刷機を用いてPETフィルムに印刷した図面である。
【図9】実施例85のインク組成物のTGA熱分解曲線(thermogram)である。
【図10】実施例97のインクをシルクスクリーン印刷機を用いてPETフィルムに印刷した図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表される一つ以上の金属もしくは金属化合物と、化学式2、化学式3又は化学式4で表される一つ以上のカルバミン酸アンモニウムもしくはアンモニウムカーボネート系化合物とを反応させて得る金属錯体化合物及び添加剤を含むことを特徴とする導電性インク組成物。
<化学式1>
MnX
式中、Mは金属もしくは金属合金であり、nは1乃至10の整数であり、Xは無いか、もしくは水素、アンモニウム、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアン酸塩、炭酸、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、チオシアン酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、アセチルアセトネート、メルカプト、アミド、アルコキシド、カルボン酸塩、及びそれらの誘導体から選ばれる一つ以上の置換基からなる。
<化学式2>

<化学式3>

<化学式4>

前記R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は互いに独立に、それぞれ水素;置換もしくは無置換の炭素数1乃至30の脂肪族アルキル基、脂環族アルキル基、アリール基、またはアラルキル(aralkyl)基;高分子化合物基;複素環化合物基;及びそれらの誘導体から選ばれ、前記R1とR2もしくはR4とR5は互いに複素原子が含まれても含まれていなくてもよいアルキレンから連結されて環形成ができる。
【請求項2】
金属錯体化合物は下記化学式5であることを特徴とする請求項1に記載の導電性インク組成物。
<化学式5>
M[A]m
式中、Aは化学式2乃至化学式4の化合物であり、mは0.7乃至5.5である。
【請求項3】
前記化学式1で表される金属または金属化合物はAg、Au、Cu、Zn、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Sm、Eu、Ac、Th、酸化銅、酸化亜鉛、酸化バナジウム、硫化ニッケル、塩化パラジウム、炭酸銅、塩化鉄、塩化金、塩化ニッケル、塩化コバルト、硝酸ビスマス、アセチルアセトネート化バナジウム、酢酸コバルト、乳酸錫、シュウ酸マンガン、酢酸金、シュウ酸パラジウム、2−エチルヘキサン酸銅、ステアリン酸鉄、ホルム酸ニッケル、モリブデン酸アンモニウム、クエン酸亜鉛、ビスマスアセテート、シアン化銅、炭酸コバルト、塩化白金、塩化金酸、テトラブトキシチタニウム、ジメトキシジルコニウムジクロライド、アルミニウムイソプロポキシド、錫テトラフロオロホウ酸塩、タンタルメトキシド、ドデシルメルカプト化金、及びインジウムアセチルアセトネートからなる群から選ばれるいずれか一つ以上の成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性インク組成物。
【請求項4】
前記化学式1で表される金属もしくは金属化合物は銀(Ag)且つ銀化合物であり、nは1乃至4の整数であり、Xは酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアン酸塩、炭酸、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、チオシアン酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、アセチルアセトネート、カルボン酸塩、及びその誘導体から構成された群から選ばれるいずれか一つ以上の成分を含むことを特徴とする請求項3に記載の導電性インク組成物。
【請求項5】
前記銀化合物は酸化銀、チオシアン酸化銀、シアン化銀、シアン酸化銀、炭酸銀、亜硝酸銀、硫酸銀、リン酸銀、過塩素酸化銀、四フッ素ホウ酸化銀、アセチルアセトネート化銀、酢酸銀、乳酸銀、シュウ酸銀、及びその誘導体から選ばれるいずれか一つ以上であり、銀合金はAu、Cu、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Si、As、Hg、Sm、Eu、Th、Mg、Ca、Sr、及びBaから選ばれる1種以上の金属成分を含む合金であることを特徴とする請求項1に記載の導電性インク組成物。
【請求項6】
R1、R2、R3、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立に、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アミル、ヘキシル、エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリル、ヒドロキシ、メトキシ、メトキシエチル、メトキシプロピル、シアノエチル、エトキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ピロール、イミダゾル、ピリジン、カルボキシメチル、トリエメトキシシリルプロピル、トリエトキシシリルプロピル、フェニル、メトキシフェニル、シアノフェニル、フェノキシ、トリル、ベンジル、ポリアリルアミン、ポリエチレンアミンからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の導電性インク組成物。
【請求項7】
アンモニウムカルバメート系化合物はカルバミン酸アンモニウム、エチルカルバミン酸エチルアンモニウム、イソプロピルカルバミン酸イソプロピルアンモニウム、n−ブチルカルバミン酸n−ブチルアンモニウム、イソブチルカルバミン酸イソブチルアンモニウム、t−ブチルカルバミン酸t−ブチルアンモニウム、2−エチルヘキシルカルバミン酸2−エチルヘキシルアンモニウム、オクタデシルカルバミン酸オクタデシルアンモニウム、2−メトキシエチルカルバミン酸2−メトキシエチルアンモニウム、2−シアノエチルカルバミン酸2−シアノエチルアンモニウム、ジブチルカルバミン酸ジブチルアンモニウム、ジオクタデシルカルバミン酸ジオクタデシルアンモニウム、メチルデシルカルバミン酸メチルデシルアンモニウム、ヘキサメチレンイミンカルバミン酸ヘキサメチレンイミニウム、モルホリンカルバミン酸モルホリニウム、エチルヘキシルカルバミン酸ピリジニウム、イソプロピルカルバミン酸トリエチレンジアミニウム、ベンジルカルバミン酸ベンジルアンモニウム、トリエトキシシリルプロピルカルバミン酸トリエトキシシリルプロピルアンモニウムから選ばれるいずれか一つ以上であり、炭酸アンモニウム系化合物は炭酸アンモニウム、エチル炭酸エチルアンモニウム、イソプロピル炭酸イソプロピルアンモニウム、n−ブチル炭酸n−ブチルアンモニウム、イソブチル炭酸イソブチルアンモニウム、t−ブチル炭酸t−ブチルアンモニウム、2−エチルヘキシル炭酸2−エチルヘキシルアンモニウム、2−メトキシエチル炭酸2−メトキシエチルアンモニウム、2−シアノエチル炭酸2−シアノエチルアンモニウム、オクタデシル炭酸オクタデシルアンモニウム、ジブチル炭酸ジブチルアンモニウム、ジオクタデシル炭酸ジオクタデシルアンモニウム、メチルデシル炭酸メチルデシルアンモニウム、ヘキサメチレンイミン炭酸ヘキサメチレンイミニウムアンモニウム、モルホリン炭酸モルホリウム、ベンジル炭酸ベンジルアンモニウム、トリエトキシシリルプロピル炭酸トリエトキシシリルプロピルアンモニウム、イソプロピル炭酸トリエチレンジアミニウム、重炭酸アンモニウム、重炭酸イソプロピルアンモニウム、重炭酸t−ブチルアンモニウム、重炭酸2−エチルヘキシルアンモニウム、重炭酸2−メトキシエチルアンモニウム、重炭酸2−シアノエチルアンモニウム、重炭酸ジオクタデシルアンモニウム、重炭酸ピリジニウム、重炭酸トリエチレンジアミニウム、及びその誘導体から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項1に記載の導電性インク組成物。
【請求項8】
添加剤は導電体、金属前駆体、酸化剤、安定剤、溶媒、分散剤、バインダー樹脂、還元剤、界面活性剤、湿潤剤、チキソ(Thixo)剤、及びレベリング(leveling)剤からなる群から選ばれるいずれか一つ以上の成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性インク組成物。
【請求項9】
前記導電体はAg、Au、Cu、Zn、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Sm、Eu、Ac、及びThから選ばれる1種以上の金属もしくはこれらの合金または合金酸化物、導電性カーボンブラック、黒鉛、炭素ナノチューブ、及び導電性高分子からなる群から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項10】
前記金属前駆体は下記化学式1から選ばれる一つ以上の金属化合物であることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
<化学式1>
MnX
式中、MはAg、Au、Cu、Zn、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、 Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Sm、Eu、Ac、及びThから選ばれる1種以上の金属もしくはこれらの合金であり、nは1乃至10の整数であり、Xは水素、アンモニウム、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアン酸塩、炭酸、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、チオシアン酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、アセチルアセトネート、メルカプト、アミド、アルコキシド、カルボン酸塩、及びそれらの誘導体から選ばれる一つ以上の置換基からなる。
【請求項11】
前記金属前駆体は酢酸金、酢酸銀、シュウ酸パラジウム、2−エチルヘキサン酸銀、2−エチルヘキサン酸銅、ステアリン酸鉄、ホルム酸ニッケル、クエン酸亜鉛、硝酸銀、シアン化銅、炭酸コバルト、塩化白金、塩化金酸、テトラブトキシチタニウム、ジメトキシジルコニウムジクロライド、アルミニウムイソプロポキシド、テトラフロオロホウ酸錫、酸化バナジウム、酸化インジウム−錫、タンタルメトキシド、酢酸ビスマス、ドデシルメルカプト化金、及びインジウムアセチルアセトネートからなる群から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項10に記載の導電性インク組成物。
【請求項12】
前記導電体もしくは金属前駆体またはこれらの混合物の使用量がインク組成物に対して1乃至90重量%使用されることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項13】
前記導電体もしくは金属前駆体が粒子、粉末、フレーク、コロイド、ハイブリッド、ペースト、ゾル、溶液、及びこれらの混合状態からなる群から選ばれることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項14】
前記導電体及び金属前駆体の形態は球形、線形、板状形、またはこれらの混合形態からなる群から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項15】
前記酸化剤は酸化性気体、過酸化物、過酸素酸、酸化性無機酸、酸化性金属化合物、及び酸化性無金属化合物からなる群から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項16】
前記酸化剤は空気、酸素、オゾン、過酸化水素(H2O2)、Na2O2、KO2、NaBO3、K2S2O8、(NH4)2S2O8、Na2S2O8、H2SO5、KHSO5、(CH3)3CO2H、(C6H5CO2)2、HCO3H、CH3CO3H、CF3CO3H、C6H5CO3H、m-ClC6H5CO3H、硝酸、硫酸、I2、FeCl3、Fe(NO3)3、Fe2(SO4)3、K3Fe(CN)6、(NH4)2Fe(SO4)2、Ce(NH4)4(SO4)4、NaIO4、KMnO4、及びK2CrO4からなる群から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項15に記載の導電性インク組成物。
【請求項17】
前記安定剤はアミン化合物、アンモニウム塩化合物、リン化合物、硫黄化合物、または1つ以上のこれらの混合物から選ばれることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項18】
前記アミン化合物は1次アミン、2次アミン、または3次アミンから選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項17に記載の導電性インク組成物。
【請求項19】
前記アミン化合物はメチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミン、n−ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、イソオクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ドコデシルアミン、シクロプロピルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アリルアミン、ヒドロキシアミン、アンモニウムヒドロキシド、メトキシアミン、2−エタノールアミン、メトキシエチルアミン、2−ヒドロキシプロピルアミン、メトキシプロピルアミン、シアノエチルアミン、エトキシアミン、n−ブトキシアミン、2−ヘキシルオキシアミン、メトキシエトキシエチルアミン、メトキシエトキシエトキシエチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジエタノールアミン、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、2,2−(エチレンジオキシ)ビスエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピロール、イミダゾル、ピリジン、アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、アニリン、アニシジン、アミノベンゾニトリル、ベンジルアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン、及びその誘導体から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項18に記載の導電性インク組成物。
【請求項20】
リン化合物はホスフィンまたは亜リン酸塩化合物から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項17に記載の導電性インク組成物。
【請求項21】
前記バインダーはアクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、尿素系樹脂、アルキド系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、オレフィン系樹脂、石油系樹脂、ロジン系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ビニルポリエステル系樹脂、ジアリルフタル酸系樹脂、フェノール系樹脂、オキセタン系樹脂、オキサジン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、変性シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム、天然高分子、グラス樹脂、及びガラスフリット(glass frit)からなる群から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項22】
前記還元剤は還元性アミン化合物、金属塩、または有機化合物から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項23】
前記還元性アミン化合物はヒドラジン、酢酸ヒドラジド、ナトリウムまたはカリウムホウ化水素、クエン酸トリナトリウム、メチルジエタノールアミンまたはジメチルアミンボランから選ばれ、有機化合物は水素、ヨウ化水素、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドのようなアルデヒド化合物、グルコース、アスコルビン酸、サリチル酸、タンニン酸、ピロガロール、及びヒドロキノンからなる群から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項22に記載の導電性インク組成物。
【請求項24】
前記溶媒は水、アルコール、グリコール、アセテート、エーテル、ケトン、芳香族及びハロゲン化炭化水素からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項8に記載の導電性インク組成物。
【請求項25】
前記溶媒は水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−メトキシプロパノール、ブタノール、エチルヘキシルアルコール、テルピネオール、エチレングリコール、グリセリン、エチルアセテート、ブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ヘキサン、ヘプタン、ドデカン、パラフィンオイル、ミネラルスピリット、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、メチレンクロライド、カーボンテトラクロライド、アセトニトリル、及びジメチルスルホキシドから選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項24に記載の導電性インク組成物。
【請求項26】
インク組成物の製造時、加熱、冷却、電気分解、超音波、マイクロ波、高周波、プラズマ、赤外線、または紫外線から選ばれる一つ以上の方法を共に使用することを特徴とする請求項1に記載の導電性インク組成物。
【請求項27】
化学式2、化学式3、または化学式4から選ばれるいずれか一つの化合物の製造時、アミン化合物に二酸化炭素と共に二酸化窒素、二酸化硫黄、二酸化炭素、ホウ酸、またはホウ素酸から選ばれる1種以上の成分を加えて製造した複合アンモニウム化合物を使用することを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に記載の導電性インク組成物。
【請求項28】
請求項1乃至26のいずれか1項に記載の導電性インク組成物を塗布して薄膜を形成した後、酸化処理、還元処理、熱処理、赤外線、紫外線、電子線、またはレーザー処理から選ばれる処理工程を含むことを特徴とする金属含有薄膜の製造方法。
【請求項29】
前記薄膜は基板上に塗布して形成することを特徴とする請求項28に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項30】
前記基板は金属、ガラス、シリコンウェハー、セラミック、ポリエステル、ポリイミド、ゴムシート、繊維、木材、または紙から選ばれることを特徴とする請求項29に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項31】
基板を前処理して使用することを特徴とする請求項29に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項32】
前処理方法はプラズマ、イオンビーム、コロナ、酸化もしくは還元、熱、エッチング、紫外線(UV)照射、またはプライマー処理から選ばれることを特徴とする請求項31に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項33】
前記熱処理は空気、窒素、アルゴン、一酸化炭素、水素、またはこれらの混合ガスの条件で進めることを特徴とする請求項28に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項34】
熱処理を80乃至300℃の温度範囲において行うことを特徴とする請求項28に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項35】
前記熱処理は80乃至150℃において1乃至30分間処理する段階と、150乃至300℃において1乃至30分間処理する段階とを含むことを特徴とする請求項28に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項36】
前記塗布はスピンコーティング、ロール塗布、スプレーコーティング、浸漬コーティング、フローコーティング、またはドクターブレード法から選ばれる方法で塗布することを特徴とする請求項28に記載の 金属含有薄膜の製造方法。
【請求項37】
前記塗布はディスペンシング(dispensing)、インクジェットプリント、オフセットプリント、スクリーンプリント、パッド(pad)プリント、グラビアプリント、フレキソ(flexography)プリント、ステンシルプリント、インプリンティング(imprinting)、ゼログラフィー(xerography)、またはリソグラフィー(lithography)から選ばれる方法によって行われることを特徴とする請求項28に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項38】
前記塗布は、導電性インク組成物を水、アルコール、グリコール、アセテート、エーテル、ケトン、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、及びハロゲン化炭化水素系溶媒群から選ばれる1種以上の溶媒に溶解して用いることを特徴とする請求項28に記載の金属含有薄膜の製造方法。
【請求項39】
前記溶媒は水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−メトキシプロパノール、ブタノール、エチルヘキシルアルコール、テルピネオール、エチレングリコール、グリセリン、エチルアセテート、ブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ヘキサン、ヘプタン、ドデカン、パラフィンオイル、ミネラルスピリット、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、メチレンクロライド、カーボンテトラクロライド、アセトニトリル、及びジメチルスルホキシドから選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項38に記載の金属含有薄膜の製造方法。

【図1】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図8】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−531810(P2008−531810A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557939(P2007−557939)
【出願日】平成18年3月4日(2006.3.4)
【国際出願番号】PCT/KR2006/000754
【国際公開番号】WO2006/093398
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(505335441)インクテック カンパニー リミテッド (19)
【Fターム(参考)】