説明

導電性ローラ及びそれを備えた画像形成装置

【課題】印字耐久性が改善された導電性ローラ、並びに、かかる導電性ローラを備え、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】シャフト2と、該シャフト2の外周に形成された弾性層3と、該弾性層の外周面に形成された樹脂被覆層4とを備え、前記樹脂被覆層4は、ガラス転移点(Tg)が40℃以上で且つ摩擦係数が0.5以下であることを特徴とする導電性ローラ1、並びに、該導電性ローラ1を備えた画像形成装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性ローラ及び該導電性ローラを備えた画像形成装置に関し、特に現像ローラ等として好適で、印字耐久性が改善された導電性ローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置においては、潜像を保持した感光ドラム等にトナーを供給し、感光ドラムの潜像にトナーを付着させて潜像を可視化する現像方法として、加圧現像法が知られている。該加圧現像法においては、例えば、感光ドラムを一定電位に帯電した後、露光機により感光ドラム上に静電潜像を形成し、更に、トナーを担持した現像ローラを、静電潜像を保持した感光ドラムに接触させて、トナーを感光ドラムの潜像に付着させることで現像を行う。
【0003】
上記加圧現像法において、現像ローラは、感光ドラムに密着した状態を確実に保持しながら回転しなければならないため、金属等の良導電性材料からなるシャフトの外周に、ポリウレタン、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)等のエラストマーにカーボンブラックや金属粉を分散させた半導電性の弾性体やこれらを発泡させた発泡体からなる半導電性弾性層を形成した構造となっている。また、トナーに対する帯電性や付着性の制御、弾性層による感光ドラムの汚染の防止等を目的として、上記弾性層の表面に、更に樹脂被覆層を形成する場合がある。
【0004】
また、上記現像ローラに加えて、感光ドラムを帯電させるための帯電ローラ、現像ローラにトナーを供給するためのトナー供給ローラ、感光ドラム上の潜像に付着したトナーを記録媒体に転写するための転写ローラ、転写後に感光ドラム上に残留するトナーを除去するためのクリーニングローラ等にも、上述のようなシャフトの外周に半導電性弾性層を形成し、該弾性層の表面に更に樹脂被覆層を形成した構造の導電性ローラが用いられている。
【0005】
上記弾性層の外周面に樹脂被覆層を形成する手段として、例えば、弾性層の表面に紫外線硬化性化合物を塗布し、該化合物を紫外線照射により硬化させて樹脂被覆層を形成する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
ところで、上記導電性ローラは、印字に不可欠な性能であるトナーに対する帯電性やトナー搬送性が保持できるのが好ましい。しかしながら、導電性ローラを現像ローラとして備える画像形成装置において印字を続けると、該導電性ローラがトナーと常に接触しているため、導電性ローラの最外層である樹脂被覆層の表面やトナーの変質が起こる。これにより、導電性ローラのトナーに対する帯電性やトナー搬送性が低下する結果、印字耐久性を悪化させる問題があった。
【0007】
【特許文献1】特開2002−310136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、印字耐久性が改善された導電性ローラを提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる導電性ローラを用いた、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、弾性層の表面に樹脂被覆層を配設した導電性ローラにおいて、該樹脂被覆層のガラス転移点(Tg)を一定以上の値に規定し、摩擦係数を一定以下の値に規定することで、導電性ローラの印字耐久性が改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち、本発明の導電性ローラは、シャフトと、該シャフトの外周に形成された弾性層と、該弾性層の外周面に形成された樹脂被覆層とを備え、
前記樹脂被覆層は、ガラス転移点(Tg)が40℃以上で且つ摩擦係数が0.5以下であることを特徴とする。
【0011】
本発明の導電性ローラにおいて、前記樹脂被覆層は、破断伸びが80%以上であることが好ましい。この場合、導電性ローラの印字耐久性に加えて、導電性ローラ自体の耐久性を向上できる。
【0012】
本発明の導電性ローラの好適例においては、前記樹脂被覆層が微粒子を含む。この場合、導電性ローラの表面改質効果が得られ、印字耐久性を十分に改善することができる。
【0013】
本発明の導電性ローラの他の好適例においては、前記樹脂被覆層が紫外線硬化型樹脂を含む。この場合、製造に長い乾燥ラインを必要とせず、安定した品質の樹脂被覆層が形成される。ここで、該紫外線硬化型樹脂は、紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物を紫外線照射により硬化させたものである。
【0014】
本発明の導電性ローラの他の好適例においては、前記樹脂被覆層が、フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含む。この場合、樹脂被覆層の摩擦力が低減して、導電性ローラの印字耐久性を十分に改善することができる。ここで、該フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物は、紫外線硬化型であっても非紫外線硬化型であってもよい。
【0015】
本発明の導電性ローラは、現像ローラとして好適である。
【0016】
また、本発明の画像形成装置は、上記の導電性ローラを用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ガラス転移点(Tg)が40℃以上で且つ摩擦係数が0.5以下である樹脂被覆層を弾性層の外周面に形成することで、印字耐久性が改善された導電性ローラを提供することができる。また、かかる導電性ローラを備え、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の導電性ローラを、図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の導電性ローラの一例の断面図である。図示例の導電性ローラ1は、シャフト2と、該シャフト2の外周に形成された弾性層3と、該弾性層3の外周面に形成された樹脂被覆層4とを備える。また、図示例の導電性ローラ1において、樹脂被覆層4は微粒子5を含むが、本発明の導電性ローラにおいては、微粒子を含有することは必須ではない。更に、図示例の導電性ローラ1は、樹脂被覆層4を一層のみ有するが、本発明の導電性ローラは、樹脂被覆層を二層以上有していてもよい。ここで、本発明の導電性ローラは、ガラス転移点(Tg)が40℃以上で且つ摩擦係数が0.5以下であることを特徴とする。
【0019】
一般に、従来の導電性ローラを用いた画像形成装置においては、上述の通り、使用を続けるにつれ、導電性ローラの最外層である樹脂被覆層の表面やトナーの変質が起こり、導電性ローラのトナーに対する帯電性やトナー搬送性が低下し、結果として、印字耐久性が低下してしまう。ここで、本発明者は、印字耐久性の低下について詳細に検討したところ、樹脂被覆層の摩擦係数の大きさが一因となっていることを発見した。この知見から、導電性ローラは、樹脂被覆層の摩擦係数の最適化が必要と考えられる。そして、本発明の導電性ローラは、樹脂被覆層の摩擦係数が0.5以下に規定され、従来の導電性ローラの樹脂被覆層よりも摩擦係数が低く、その結果、印字耐久性を向上できる。また、樹脂被覆層の摩擦係数が0.5を超えると、トナーや他の隣接部材等との接触部に強い摩擦力が働くため、導電性ローラの印字耐久性が大きく低下する。従って、樹脂被覆層の摩擦係数は、トナーや他の隣接部材等との接触部に働く摩擦力のバランスから、0.25〜0.5の範囲が好ましい。ここで、樹脂被覆層の摩擦係数は、導電性ローラを水平に固定し、トナー封止に使用されているフェルトを貼り付けた摩擦計により測定した静止摩擦係数の3点平均の値である。なお、該摩擦計として、新東科学(株)製HEIDON トライボギアミューズ TYPE:941を使用した。また、この樹脂被覆層の摩擦係数において、詳細は後述するが、樹脂被覆層のガラス転移点の他、樹脂被覆層に含まれる成分、組成等を適宜選択することで調整することができる。なお、本発明の導電性ローラが複数枚の樹脂被覆層を有する場合、摩擦係数の低い樹脂被覆層を表層とすることで、効果がより発現する。
【0020】
一方、本発明の導電性ローラは、樹脂被覆層の摩擦係数が0.5以下であることに加えて、ガラス転移点(Tg)が40℃以上であることを要する。上述のように、導電性ローラにおける樹脂被覆層の摩擦係数を低く抑える手段としては、フッ素やケイ素等を官能基として導入された表面エネルギーの小さい樹脂及び/又は化合物を含ませたり、樹脂被覆層のガラス転移点(Tg)を高めることが有効である。その上、樹脂被覆層の物性はガラス転移点(Tg)を境に大きく変化し、例えば、樹脂被覆層の温度がガラス転移点(Tg)を超えると、その弾性率が急激に低下してしまう。このため、本発明の導電性ローラを用いた画像形成装置においては、樹脂被覆層のガラス転移点(Tg)が、印刷時の使用温度よりも高い必要があり、40℃以上であることを要し、40〜90℃の範囲であることが好ましい。なお、この樹脂被覆層のガラス転移点(Tg)は、樹脂被覆層に含まれる成分、組成等を適宜選択することで調整することができ、例えば、樹脂被覆層の形成に用いるオリゴマーの分子量を低くすると、ガラス転移点(Tg)が高くなる。
【0021】
本発明の導電性ローラにおいては、樹脂被覆層の破断伸びが80%以上であることが好ましい。樹脂被覆層の破断伸びが80%未満では、樹脂被覆層の伸びが損なわれ、ローラの耐久性が十分に確保できない。このため、印字中に表層割れや表層削れが生じ、延いては、印字耐久性をも低下させ得る。なお、本発明の導電性ローラが複数枚の樹脂被覆層を有する場合、弾性層に隣接した樹脂被覆層に限らず、いずれかの樹脂被覆層が80%以上の破断伸びを有することで、所望の効果を呈する。
【0022】
本発明の導電性ローラにおいて、弾性層3に隣接する樹脂被覆層4の破断伸びが80%以上であることに加えて、弾性率を280MPa以下にすることにより、耐久性をさらに向上させることができる。導電性ローラは印字の際に感光体等の部材と直接接触し、適度にニップしながら回転する。その結果、最外層である樹脂被覆層4に応力が集中する。この応力は樹脂被覆層4の弾性率が大きいほど強くなる。そのため、弾性率を280MPa以下にすることにより、樹脂被覆層4への応力集中を防止することができる。これにより、樹脂被覆層の削れ等のローラの耐久性に係わる問題をさらに解決することができる。
【0023】
本発明の導電性ローラのシャフトとしては、良好な導電性を有する限り特に制限はなく、例えば、鉄、ステンレススチール、アルミニウム等の金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくりぬいた金属製円筒体等の金属製シャフト、或いは良導電性のプラスチック製シャフト等を用いることができる。
【0024】
本発明の導電性ローラの弾性層は、エラストマーと導電剤とを含み、必要に応じて充填剤等の他の成分を含むことができる。該弾性層に用いるエラストマーとしては、ポリウレタン、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ポリノルボルネンゴム、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)及びこれらの混合物等が挙げられ、これらの中でも、ポリウレタンが好ましい。上記弾性層には、上記エラストマーを発泡剤を用いて化学的に発泡させたり、ポリウレタンフォームのように空気を機械的に巻き込んで発泡させる等して、上記エラストマーを発泡体として用いてもよい。
【0025】
上記弾性層に用いる導電剤としては、電子導電剤、イオン導電剤等が挙げられる。電子導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボンブラック、酸化処理等を施したカラー用カーボンブラック、熱分解カーボンブラック、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープ酸化スズ、ITO、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー、カーボンウィスカー、黒鉛ウィスカー、炭化チタンウィスカー、導電性チタン酸カリウムウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー、導電性酸化チタンウィスカー、導電性酸化亜鉛ウィスカー等の導電性ウィスカー等が挙げられる。上記電子導電剤の配合量は、上記エラストマー100質量部に対して1〜50質量部の範囲が好ましく、5〜40質量部の範囲が更に好ましい。
【0026】
また、上記イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等のアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。上記イオン導電剤の配合量は、上記エラストマー100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲が好ましく、0.05〜5質量部の範囲が更に好ましい。上記導電剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、電子導電剤とイオン導電剤とを組み合わせてもよい。
【0027】
上記弾性層は、上記導電剤の配合により、その抵抗値を103〜1010Ωcmとすることが好ましく、104〜108Ωcmとすることが更に好ましい。弾性層の抵抗値が103Ωcm未満では、電荷が感光ドラム等にリークしたり、電圧により導電性ローラ自体が破壊する場合があり、1010Ωcmを超えると、地かぶりが発生しやすくなる。
【0028】
上記弾性層は、必要に応じて上記エラストマーをゴム状物質とするために、有機過酸化物等の架橋剤、硫黄等の加硫剤を含有してもよく、更に加硫助剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤等を含有してもよい。また、上記弾性層は、更に、充填剤、しゃく解剤、発泡剤、可塑剤、軟化剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分離剤、離型剤、増量剤、着色剤等のゴム用配合剤を含有してもよい。
【0029】
本発明の導電性ローラの弾性層は、ウレタン原料を機械撹拌発泡して得られる発泡ウレタン、即ち、メカニカル・フロス法発泡成形ウレタンからなることが好ましい。該発泡ウレタンは、発泡剤を用いることなく、ウレタン原料を機械的に撹拌して気泡を混入させる方法で製造される。ここで、ウレタン原料としては、ポリオール及びポリイソシアネート、又はポリオールとポリイソシアネートから合成したウレタンプレポリマー及び鎖延長剤が挙げられ、該ウレタン原料には、更に触媒、整泡剤並びに上述の導電剤等を添加することができる。また、上記発泡ウレタン中の気泡は主として独立気泡であり、その発泡倍率及び密度はエアーの入れ方で適宜調整することができる。
【0030】
上記発泡ウレタン原料として用いることができるポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオール、プロピレンオキサイド(PO)変性ポリブタジエンポリオール及びポリイソプレンポリオール等が挙げられる。また、上記発泡ウレタン原料として用いることができるポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)や、これらのイソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、グリコール変性物等を用いることができる。更に、上記鎖延長剤は、上記ポリオールと上記ポリイソシアネートとを反応させたウレタンプレポリマー同士を連結する化合物であり、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオール及びポリイソプレンポリオール等が挙げられる。なお、上記発泡ウレタン原料として用いることができる触媒としては、オクテン酸スズ等の有機スズ化合物等を挙げることができ、上記発泡ウレタン原料に用いることができる整泡剤としては、ポリエーテル変性シリコーンオイル等のシリコーン系整泡剤の他、イオン性界面活性剤、ノニオン性界面活剤等を挙げることができる。
【0031】
上記エラストマー原料、好ましくは機械的攪拌により発泡させたウレタン原料を、予めシャフトが配置された円筒状のモールドに注入し、反応硬化させることで、シャフトの外周に弾性層を有するローラ本体を得ることができる。
【0032】
本発明の導電性ローラは、該ローラの硬度を高めたり、トナーに対する帯電性や付着性を制御したり、感光ドラム及び成層ブレード等との摩擦力を低減したり、弾性層による感光ドラム等の汚染を防止するために、上記弾性層の外周面に樹脂被覆層を備える。そして、本発明の導電性ローラの樹脂被覆層は、特定のガラス転移点(Tg)及び摩擦係数を有する限り特に制限されるものではないが、微粒子、紫外線硬化型樹脂、フッ素含有樹脂及び化合物、並びにケイ素含有樹脂及び化合物等を含むのが好ましく、必要に応じて公知の添加剤を含んでもよい。
【0033】
本発明の導電性ローラの樹脂被覆層は、微粒子を含むのが好ましい。樹脂被覆層に微粒子を含ませることで、導電性ローラの表面に適度な微小凹凸が形成され、トナーや他の隣接部材等との接触部の面積を低減し、その結果、摩擦係数を低減することができる。該微粒子としては、ゴム又は合成樹脂製の微粒子やカーボン製の微粒子およびシリカ系微粒子等の無機微粒子が好ましく、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタンアクリレート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ガラス状カーボン製の微粒子およびシリカ微粒子が特に好ましい。これら微粒子は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。なお、上記微粒子は、樹脂被覆層の形成に用いる塗工液に配合させるのが好ましい。また、該微粒子の含有量は、樹脂被覆層を構成する樹脂100質量部に対して、0.1〜100質量部の範囲が好ましく、5〜80質量部の範囲が更に好ましい。
【0034】
上記微粒子は、平均粒径が1〜50μmであるのが好ましく、3〜20μmであるのが更に好ましい。また、該微粒子の平均粒径aと樹脂被覆層の厚さbとの比(a/b)が0.03〜5.0の範囲にあるのが好ましく、0.1〜5.0の範囲にあるのが更に好ましい。a/bを0.03〜5.0の範囲にすることで、樹脂被覆層の表面に適度な微小凹凸を形成することができる。
【0035】
本発明の導電性ローラの樹脂被覆層は、紫外線硬化型樹脂を含むのが好ましい。該紫外線硬化型樹脂を含む樹脂被覆層は、例えば、紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物と、任意に上記微粒子とを含む塗工液を弾性層の外表面に塗布した後、紫外線照射して、紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物を硬化させて形成される。この場合、樹脂被覆層の形成に長い乾燥ラインを準備する必要が無くなり、更に、乾燥工程の諸条件のバラツキに起因する樹脂被覆層の特性のバラツキを排除することができる。ここで、上記塗工液は、反応性希釈剤、導電剤、光重合開始剤、光重合促進剤を含むのが好ましく、その他、必要に応じて公知の添加剤を含んでもよく、また、溶剤を含まないのが好ましい。なお、塗工液を弾性層の表面に塗布する方法としては、スプレー法、ロールコーター法、ディッピング法、ダイコート法等が挙げられる。また、紫外線照射に用いる光源としては、水銀灯、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が挙げられる。紫外線照射の条件は、紫外線硬化型樹脂の種類や塗布量に応じて適宜選択され、例えば、照射強度100〜700mW/cm2、積算光量200〜3000mJ/cm2の範囲が好ましい。
【0036】
上記樹脂被覆層において、紫外線硬化型樹脂と非紫外線硬化型樹脂及び/又は化合物との割合は、非紫外線硬化型樹脂及び化合物の合計100質量部に対して紫外線硬化型樹脂が10〜10000質量部の範囲が好ましく、30〜5000質量部の範囲が更に好ましい。非紫外線硬化型樹脂及び化合物の合計100質量部に対する紫外線硬化型樹脂の配合量が10質量部未満では、紫外線硬化による架橋度が不足し、塗膜強度が低くなる場合があり、10000質量部を超えると、目的の性能が発揮されない。
【0037】
上記樹脂被覆層に用いることができる紫外線硬化型樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ビニルエステル系樹脂及びこれら樹脂に特定の官能基を導入した変性樹脂等が挙げられ、これら樹脂は、1種単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。また、上記樹脂被覆層には、力学的強度、耐環境特性を改善するために架橋構造を導入することが好ましい。
【0038】
上記紫外線硬化型樹脂は、紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物、好ましくは、紫外線により重合可能な炭素原子間二重結合を有する樹脂及び/又は化合物を紫外線照射により硬化させてなる。なお、上記紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を混合して用いてもよい。
【0039】
上記紫外線硬化型樹脂の形成に用いられる重合可能な炭素原子間二重結合を有する樹脂及び/又は化合物としては、(メタ)アクリレートモノマー及びオリゴマーが好ましい。ここで、(メタ)アクリレートモノマー及びオリゴマーとしては、ウレタン系(メタ)アクリレート、エポキシ系(メタ)アクリレート、エーテル系(メタ)アクリレート、エステル系(メタ)アクリレート、ポリカーボネート系(メタ)アクリレート、フッ素系(メタ)アクリレート、シリコーン系(メタ)アクリレート等のモノマー及びオリゴマーが挙げられる。上記(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、多価アルコールとε-カプロラクトンの付加物等と、(メタ)アクリル酸との反応により、或いはポリイソシアネート化合物及び水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物をウレタン化することにより合成することができる。
【0040】
上記ウレタン系(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリオール、イソシアネート化合物と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とをウレタン化することによって得られる。また、上記エポキシ系(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、グリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物が好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、スピロ環、ジシクロペンタジエン、トリシクロデカン等の環状構造を有し且つグリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物が更に好ましい。更に、上記エーテル系(メタ)アクリレートオリゴマー、エステル系(メタ)アクリレートオリゴマー及びポリカーボネート系(メタ)アクリレートオリゴマーは、各々に対するポリオール(ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオール)と(メタ)アクリル酸との反応によって得られる。
【0041】
上記(メタ)アクリレートオリゴマーは、特に制限されないが、重量平均分子量が4000〜30000の範囲であることが好ましい。ここで、重量平均分子量が上記所定の範囲内であれば、樹脂被覆層に適度な伸び特性を付与しつつ、樹脂被覆層のガラス転移点を高めることができる。
【0042】
また、上記(メタ)アクリレートモノマーは、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)又はメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)の他、嵩高い置換基又は極性基を有するものが好ましい。(メタ)アクリレートモノマーが嵩高い置換基又は極性基を有することで、重合後の高分子鎖は立体的に嵩高くなり、又は高分子鎖内の極性基相互作用が強くなる結果、高分子の結晶性が低下する。一般に、非晶性高分子は、結晶性高分子より伸び特性が良好である傾向があるため、嵩高い置換基又は極性基を有する(メタ)アクリレートモノマーは、伸び特性の付与に有効であると考えられる。該(メタ)アクリレートモノマーとして、具体的には、アクリロイルモルホリン、N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が好適に挙げられる。なお、(メタ)アクリレートモノマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0043】
上記紫外線硬化型樹脂の形成に、上述の嵩高い置換基又は極性基を有する(メタ)アクリレートモノマーを用いる場合において、紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物中の嵩高い置換基又は極性基を有する(メタ)アクリレートモノマーの含有率は、10〜60質量%の範囲が好ましい。上記(メタ)アクリレートモノマーの含有率が10質量%未満では、紫外線硬化型樹脂にタック感があるため、摩擦係数を増加させるおそれがあり、一方、60質量%を超えると、紫外線硬型樹脂中に未反応のモノマーが残り易く、未硬化成分のブリードが問題となる。但し、上記(メタ)アクリレートモノマーとして、フッ素含有化合物又はケイ素含有化合物を用いる際には、上記(メタ)アクリレートモノマーの含有率が0.1〜60質量%の範囲であることが好ましい。
【0044】
本発明の導電性ローラの樹脂被覆層は、フッ素含有樹脂、フッ素含有化合物、ケイ素含有樹脂及びケイ素含有化合物の少なくともいずれかを含むのが好ましい。該フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物を含む樹脂被覆層は、例えば、(1)紫外線により重合可能なフッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含む塗工液、(2)非紫外線硬化型のフッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種と、紫外線により重合可能でフッ素及びケイ素を含まない樹脂及び/又は化合物とを含む塗工液、並びに(3)非紫外線硬化型のフッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種と、紫外線により重合可能なフッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種とを含む塗工液のいずれかを弾性層の外表面に塗布した後、紫外線照射して、紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物(即ち、紫外線により重合可能なフッ素含有樹脂及び/又は化合物、ケイ素含有樹脂及び/又は化合物、フッ素及びケイ素を含まない樹脂及び/又は化合物)を硬化させて形成される。樹脂被覆層にフッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種(紫外線硬化型であっても、非紫外線硬化型であってもよい)を含ませることで、樹脂被覆層の摩擦力を低減し、導電性ローラの印字耐久性を向上させることができる。ここで、紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物は、紫外線により重合可能な炭素原子間二重結合を有するのが好ましい。
【0045】
上記樹脂被覆層中のフッ素及びケイ素の総含有率は、0.1〜50質量%の範囲が好ましく、0.5〜30質量%の範囲が更に好ましい。樹脂被覆層中のフッ素及びケイ素の総含有率が0.1質量%未満では、ケイ素及びフッ素の特性が十分に発揮されないため印字耐久性が不足する場合があり、50質量%を超えると、塗膜と下層間の密着性が悪くなったり、溶解性、分散性が悪くなる場合がある。
【0046】
上記紫外線により重合可能な炭素原子間二重結合を有しフッ素及びケイ素を含まない樹脂及び/又は化合物としては、フッ素及びケイ素を含まない(メタ)アクリレートモノマー及びオリゴマーが好ましく、例えば、ウレタン系(メタ)アクリレート、エポキシ系(メタ)アクリレート、エーテル系(メタ)アクリレート、エステル系(メタ)アクリレート、ポリカーボネート系(メタ)アクリレート等のモノマー及びオリゴマーが挙げられる。これら(メタ)アクリレートオリゴマーは、上述のようにして合成することができる。
【0047】
上記紫外線により重合可能な炭素原子間二重結合を有しフッ素を含む樹脂及び/又は化合物としては、フルオロオレフィン類から誘導される化合物、フルオロ(メタ)アクリレート類が好ましい。これら重合可能な炭素原子間二重結合を有するフッ素含有樹脂及び/又は化合物は、モノマーでも、オリゴマーでもよく、更にはモノマー及びオリゴマーの混合物であってもよい。また、重合可能な炭素原子間二重結合を有するフッ素含有樹脂及び/又は化合物のフッ素含有率は、0.05〜80質量%の範囲が好ましく、0.08〜80質量%の範囲が更に好ましく、0.1〜80質量%の範囲が特に好ましい。
【0048】
上記フルオロオレフィンから誘導される化合物に使用されるフルオロオレフィン類としては、水素原子の1つ以上がフッ素で置換された炭素数2〜12のオレフィン類が好ましく、具体的には、ビニルフロライド[CFH=CH2,フッ素含有率41質量%]、ビニリデンフロライド[CF2=CH2,フッ素含有率59質量%]、トリフルオロエチレン[CF2=CFH,フッ素含有率70質量%]、テトラフルオロエチレン[CF2=CF2,フッ素含有率76質量%]、ヘキサフルオロプロペン[CF3CF=CF2,フッ素含有率76質量%]、(パーフルオロブチル)エチレン[CF3(CF2)3CH=CH2,フッ素含有率69質量%]、(パーフルオロヘキシル)エチレン[CF3(CF2)5CH=CH2,フッ素含有率71質量%]、(パーフルオロオクチル)エチレン[CF3(CF2)7CH=CH2,フッ素含有率72質量%]、(パーフルオロデシル)エチレン[CF3(CF2)9CH=CH2,フッ素含有率73質量%]、クロロトリフルオロエチレン[CF2=CFCl,フッ素含有率49質量%]、1-メトキシ-(パーフルオロ-2-メチル-1-プロペン)[(CF3)2C=CFOCH3,フッ素含有率63質量%]、1,4-ジビニルオクタフルオロブタン[CH2=CH−(CF2)4−CH=CH2,フッ素含有率60質量%]、1,6-ジビニルドデカフルオロヘキサン[CH2=CH−(CF2)6−CH=CH2,フッ素含有率64質量%]、1,8-ジビニルヘキサデカフルオロオクタン[CH2=CH−(CF2)8−CH=CH2,フッ素含有率67質量%]等が挙げられる。
【0049】
また、上記フルオロ(メタ)アクリレート類としては、水素原子の1つ以上がフッ素で置換された炭素数5〜16のアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、具体的には、2,2,2-トリフルオロエチルアクリレート[CF3CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率37質量%]、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルアクリレート[CF3CF2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率47質量%]、2-(パーフルオロブチル)エチルアクリレート[CF3(CF2)3CH2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率54質量%]、3-(パーフルオロブチル)-2-ヒドロキシプロピルアクリレート[CF3(CF2)3CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率49質量%]、2-(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート[CF3(CF2)5CH2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率59質量%]、3-(パーフルオロヘキシル)-2-ヒドロキシプロピルアクリレート[CF3(CF2)5CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率55質量%]、2-(パーフルオロオクチル)エチルアクリレート[CF3(CF2)7CH2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率62質量%]、3-(パーフルオロオクチル)-2-ヒドロキシプロピルアクリレート[CF3(CF2)7CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率59質量%]、2-(パーフルオロデシル)エチルアクリレート[CF3(CF2)9CH2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率65質量%]、2-(パーフルオロ-3-メチルブチル)エチルアクリレート[(CF3)2CF(CF2)2CH2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率57質量%]、3-(パーフルオロ-3-メチルブチル)-2-ヒドロキシプロピルアクリレート[(CF3)2CF(CF2)2CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率52質量%]、2-(パーフルオロ-5-メチルヘキシル)エチルアクリレート[(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率61質量%]、3-(パーフルオロ-5-メチルヘキシル)-2-ヒドロキシプロピルアクリレート[(CF3)2CF(CF2)4CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率57質量%]、2-(パーフルオロ-7-メチルオクチル)エチルアクリレート[(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率64質量]、3-(パーフルオロ-7-メチルオクチル)-2-ヒドロキシプロピルアクリレート[(CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率60質量%]、1H,1H,3H-テトラフルオロプロピルアクリレート[CHF2CF2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率41質量%]、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルアクリレート[CHF2(CF2)3CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率53質量%]、1H,1H,7H-ドデカフルオロヘプチルアクリレート[CHF2(CF2)5CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率59質量%]、1H,1H,9H-ヘキサデカフルオロノニルアクリレート[CHF2(CF2)7CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率63質量%]、1H-1-(トリフルオロメチル)トリフルオロエチルアクリレート[(CF3)2CHOCOCH=CH2,フッ素含有率51質量%]、1H,1H,3H-ヘキサフルオロブチルアクリレート[CF3CHFCF2CH2OCOCH=CH2,フッ素含有率48質量%]、2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート[CF3CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率34質量%]、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルメタクリレート[CF3CF2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率44質量%]、2-(パーフルオロブチル)エチルメタクリレート[CF3(CF2)3CH2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率51質量%]、3-(パーフルオロブチル)-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート[CF3(CF2)3CH2CH(OH)CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率47質量%]、2-(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート[CF3(CF2)5CH2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率57質量%]、3-(パーフルオロヘキシル)-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート[CF3(CF2)5CH2CH(OH)CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率53質量%]、2-(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート[CF3(CF2)7CH2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率61質量%]、3-パーフルオロオクチル-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート[CF3(CF2)7CH2CH(OH)CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率57質量%]、2-(パーフルオロデシル)エチルメタクリレート[CF3(CF2)9CH2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率63質量%]、2-(パーフルオロ-3-メチルブチル)エチルメタクリレート[(CF3)2CF(CF2)2CH2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率55質量%]、3-(パーフルオロ-3-メチルブチル)-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート[(CF3)2CF(CF2)2CH2CH(OH)CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率51質量%]、2-(パーフルオロ-5-メチルヘキシル)エチルメタクリレート[(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率59質量%]、3-(パーフルオロ-5-メチルヘキシル)-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート[(CF3)2CF(CF2)4CH2CH(OH)CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率56質量%]、2-(パーフルオロ-7-メチルオクチル)エチルメタクリレート[(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率62質量%]、3-(パーフルオロ-7-メチルオクチル)-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート[(CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OH)CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率59質量%]、1H,1H,3H-テトラフルオロプロピルメタクリレート[CHF2CF2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率51質量%]、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート[CHF2(CF2)3CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率51質量%]、1H,1H,7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリレート[CHF2(CF2)5CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率57質量%]、1H,1H,9H-ヘキサデカフルオロノニルメタクリレート[CHF2(CF2)7CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率61質量%]、1H-1-(トリフルオロメチル)トリフルオロエチルメタクリレート[(CF3)2CHOCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率48質量%]、1H,1H,3H-ヘキサフルオロブチルメタクリレート[CF3CHFCF2CH2OCOC(CH3)=CH2,フッ素含有率46質量%]等が挙げられる。
【0050】
上記紫外線により重合可能な炭素原子間二重結合を有しケイ素を含む樹脂及び/又は化合物としては、両末端反応性シリコーンオイル類、片末端反応性シリコーンオイル類、(メタ)アクリロキシアルキルシラン類が好ましい。また、反応性シリコーンオイル類としては、末端に(メタ)アクリル基を導入したものが好ましい。なお、重合可能な炭素原子間二重結合を有するケイ素含有樹脂及び/又は化合物のケイ素含有率は、0.01〜40質量%の範囲が好ましく、0.05〜35質量%の範囲が更に好ましく、0.1〜30質量%の範囲が特に好ましい。
【0051】
上記両末端反応性シリコーンオイル類としては、下記式(I):
【化1】

(式中、mは繰り返し単位数である)で表されるシリコーンオイルが挙げられる。該両末端反応性シリコーンオイル類としては、市販品を利用することができ、例えば、信越化学工業(株)製の品名「X-22-164A」(粘度25mm2/s、官能基当量860g/mol)、品名「X-22-164B」(粘度55mm2/s、官能基当量1630g/mol)、品名「X-22-164C」(粘度90mm2/s、官能基当量2370g/mol)、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の品番「BX16-152B」(粘度40cs/25℃、メタクリル基当量1300g/mol、25℃での比重0.97)、品番「BY16-152」(粘度85cs/25℃、メタクリル基当量2800g/mol、25℃での比重0.97)、品番「BX2-152C」(粘度330cs/25℃、メタクリル基当量5100g/mol、25℃での比重0.97)等を用いることができる。
【0052】
また、上記片末端反応性シリコーンオイル類としては、下記式(II):
【化2】

(式中、R1は、メチル基又はブチル基であり、nは繰り返し単位数である)で表されるシリコーンオイル及び下記式(III):
【化3】

で表されるシリコーンオイルが挙げられる。該片末端反応性シリコーンオイル類としては、市販品を利用することができ、例えば、信越化学工業(株)製の品名「X-24-8201」(粘度25mm2/s、官能基当量2100g/mol)、品名「X-22-174DX」(粘度60mm2/s、官能基当量4600g/mol)、品名「X-22-2426」(粘度180mm2/s、官能基当量12000g/mol)、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の品番「BX16-122A」(粘度5cs/25℃、屈折率1.417、25℃での比重0.92)等を用いることができる。
【0053】
更に、上記(メタ)アクリロキシアルキルシラン類としては、3-メタクリロキシプロピルジクロロメチルシラン[CH2=C(CH3)COO(CH2)3SiCl2CH3]、3-アクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン[CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)2CH3]、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン[CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3]、3-メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン[CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)2CH3]、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン[CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3]、3-メタクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン[CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC25)2CH3]、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン[CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC25)3]等が挙げられる。該(メタ)アクリロキシアルキルシラン類としては、市販品を利用することができ、例えば、信越化学工業(株)製の品番「LS-2080」、「LS-2826」、「LS-2827」、「LS-3375」、「LS-3380」、「LS-4548」、「LS-5118」等を用いることができる。
【0054】
一方、上記樹脂被覆層に非紫外線硬化型フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種を用いる場合、該非紫外線硬化型フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物としては、塗工液に分散又は溶解するものが好ましい。ここで、非紫外線硬化型フッ素含有樹脂及び/又は化合物として、具体的には、フッ素含有(メタ)アクリレート系樹脂及び/又は化合物、フッ素含有オレフィン系樹脂及び/又は化合物、フッ素含有エーテル系樹脂及び/又は化合物、フッ素含有エステル系樹脂及び/又は化合物、フッ素含有エポキシ系樹脂及び/又は化合物、フッ素含有ウレタン系樹脂及び/又は化合物が挙げられ、非紫外線硬化型ケイ素含有樹脂及び/又は化合物として、具体的には、シロキサン結合を複数有するケイ素含有(メタ)アクリレート系樹脂及び化合物、シリコーン樹脂、アルコキシシラン類及びその重合物が挙げられる。これら非紫外線硬化型フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。なお、フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物は、弾性層との相溶性が悪く、弾性層との接着性がフッ素及びケイ素を含まない樹脂よりも劣るが、樹脂被覆層に非紫外線硬化型のフッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種とフッ素及びケイ素を含まない紫外線硬化型樹脂とを含ませた場合、非紫外線硬化型フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物の表面エネルギーが、フッ素及びケイ素を含まない紫外線硬化型樹脂の表面エネルギーよりも小さいため、樹脂被覆層の表面側(即ち、弾性層に接しない側)に非紫外線硬化型フッ素及び/又はケイ素を含む樹脂及び/又は化合物が偏在する傾向があり、その結果として、樹脂被覆層の弾性層に接する側の非紫外線硬化型フッ素及び/又はケイ素含有樹脂及び/又は化合物の含有率が低下して、樹脂被覆層と弾性層との接着性が向上する。また、非紫外線硬化型フッ素及び/又はケイ素含有樹脂及び/又は化合物が樹脂被覆層の表面側に偏在する結果として、樹脂被覆層のトナーとの離型性が向上し、印字耐久性も向上する。更に、樹脂被覆層中の非紫外線硬化型フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物の総含有率を減らしても、非紫外線硬化型フッ素及び/又はケイ素含有樹脂及び/又は化合物が樹脂被覆層の表面側に偏在するため、樹脂被覆層のトナーとの離型性を十分に維持することができると共に、樹脂被覆層と弾性層との接着性を向上させつつ、高価なフッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物の総含有率を低減することも可能である。
【0055】
上記非紫外線硬化型フッ素含有樹脂及び/又は化合物のフッ素含有率は、2〜80質量%の範囲が好ましく、2〜70質量%の範囲が更に好ましい。非紫外線硬化型フッ素含有樹脂及び/又は化合物のフッ素含有率が2質量%未満では、フッ素の効果が不十分であり、80質量%を超えると、相溶性および分散性が問題である。また、上記非紫外線硬化型ケイ素含有樹脂及び/又は化合物のケイ素含有率は、2〜70質量%の範囲が好ましく、2〜50質量%の範囲が更に好ましい。非紫外線硬化型ケイ素含有樹脂及び/又は化合物のケイ素含有率が2質量%未満では、ケイ素の含有量が低くなるため目的の性能を発揮出来なくなる場合があり、70質量%を超えると、相溶性が低下したり、分散性が低下する場合があるため不適切である。
【0056】
上記非紫外線硬化型のフッ素含有(メタ)アクリレート系樹脂としては、(メタ)アクリル酸のパーフルオロアルキルエステル及び部分フッ素化アルキルエステル、並びにパーフルオロアルキル基又は部分フッ素化アルキル基が有機連結基を介して連結された(メタ)アクリル酸エステル等のフッ素含有(メタ)アクリレートの単独重合体の他、該フッ素含有(メタ)アクリレートと、(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、ブチル、オクチル、ドデシル等のアルキルエステル;ヒドロキシエチル、ヒドロキシブチル等のヒドロキシアルキルエステル;グリシジルエステル等のフッ素を含まない(メタ)アクリレートとの共重合体等が挙げられる。該共重合体には、更に、ポリシロキサン基含有(メタ)アクリレートを少量共重合させてもよい。ここで、フッ素含有(メタ)アクリレート中のパーフルオロアルキル基又は部分フッ素化アルキル基の炭素数は、1〜20の範囲が好ましい。また、上記フッ素含有(メタ)アクリレートとしては、下記式(IV):
【化4】

(式中、Xは、炭素数1〜20のアルキレン基、パーフルオロアルキレン基又は部分フッ素化アルキレン基で、直鎖状及び分岐状のいずれでもよく、更には、これらアルキレン基、パーフルオロアルキレン基及び部分フッ素化アルキレン基中の主鎖又は側鎖中に酸素原子が介在したものであってもよく;R2は、水素、メチル基、塩素、フッ素又はシアノ基である)で表される化合物が好ましい。ここで、樹脂被覆層の耐久性を向上させる観点から、式(IV)中のXが炭素数4以上のアルキレン基、パーフルオロアルキレン基又は部分フッ素化アルキレン基であるのが好ましく、炭素数6以上のアルキレン基、パーフルオロアルキレン基又は部分フッ素化アルキレン基であるのが更に好ましく、−(CH2)2−(CF2)7−であるのが特に好ましい。
【0057】
上記非紫外線硬化型のフッ素含有(メタ)アクリレート系樹脂は、分子中に架橋反応可能な官能基を有していてもよく、該架橋反応可能な官能基としては、水酸基、チオール基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基、アジリジニル基、グリシジル基、アルコキシシリル基、シラノール基、シクロカーボネート基、酸無水物基、ビニル基、エノールエーテル基、チオエーテル基、活性エステル基、アセトアセテート基、金属塩、金属酸化物及びこれら官能基を各種ブロック化剤でブロック化したもの等が挙げられる。これら架橋反応可能な官能基と反応する化合物としては、分子中に2つ以上の反応性官能基を有する反応性多官能化合物を用いることができ、該反応性官能基としては、上述の架橋反応可能な官能基と同様の官能基が挙げられる。上記反応性多官能化合物としては、工業的有用性の観点から、有機エポキシ化合物及び有機ポリイソシアネート化合物が好ましい。
【0058】
上記有機エポキシ化合物としては、グリシジル基を2個以上有する化合物が挙げられ、具体的には、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、スピログリコールジグリシジルエーテル、各種エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0059】
また、上記有機ポリイソシアネート化合物として、具体的には、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-フェニレンジイソシアネート、3,3'-ジクロロ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、1,5-テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3-シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等及びこれらの2量体、3量体、並びにこれら化合物のイソシアネート基をフェノール類、オキシム類、アルコール類、活性メチレン類、メルカプタン類、酸アミド類、イミド類、アミン類、イミダゾール類、尿素類、カルバミン酸塩類、イミン類若しくは亜硫酸塩類で部分的にブロック化されたポリイソシアネート等が挙げられる。
【0060】
上記非紫外線硬化型のフッ素含有オレフィン系樹脂として、具体的には、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン三元共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニルエーテル、フッ化ビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体等が挙げられる。該フッ素含有ポリオレフィン系樹脂は、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニルエーテル等のフッ素含有オレフィン系モノマーを重合又は共重合して得られる。
【0061】
上記非紫外線硬化型のケイ素含有(メタ)アクリレート系樹脂としては、ポリシロキサン基含有(メタ)アクリレート等のケイ素含有(メタ)アクリレートの単独重合体の他、該ケイ素含有(メタ)アクリレートと、(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、ブチル、オクチル、ドデシル等のアルキルエステル;ヒドロキシエチル、ヒドロキシブチル等のヒドロキシアルキルエステル;グリシジルエステル等のケイ素を含まない(メタ)アクリレートとの共重合体等が挙げられる。該共重合体には、更に、(メタ)アクリル酸のパーフルオロアルキルエステル及び部分フッ素化アルキルエステル、並びにパーフルオロアルキル基又は部分フッ素化アルキル基が有機連結基を介して連結された(メタ)アクリル酸エステル等のフッ素含有(メタ)アクリレートを少量共重合させてもよい。また、上記ポリシロキサン基含有(メタ)アクリレートとしては、ポリシロキサン鎖の片末端又は両末端に2価の連結基を介して、(メタ)アクリロイル基が連結された(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
【0062】
上記非紫外線硬化型のシリコーン樹脂は、例えば、オルガノクロロシラン類を加水分解し、重合して得られる三次元網目構造を有するポリマーであり、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン等の3官能性モノマーを主たるモノマーとし、任意にジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン等の2官能性モノマー、クロロシラン等の単官能性モノマーを組み合わせて製造される。また、該シリコーン樹脂をアルキッド変性、ポリエステル変性、エポキシ変性又はフェノール変性等して得た変性シリコーン樹脂を用いることもできる。また、非紫外線硬化型ケイ素含有樹脂及び/又は化合物としては、アルコキシシラン(珪酸エステル)類であるシリケートおよびそれらを重合して得られる重合物も使用でき、これらシリケート類としてはメチルシリケート、エチルシリケート、プロピルシリケート、およびブチルシリケート等が挙げられる。これら非紫外線硬化型ケイ素含有樹脂及び/又は化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0063】
上記樹脂被覆層の形成に用いる塗工液には、更に必要に応じて重合性二重結合を有する反応性希釈剤、導電剤等の各種添加剤を配合してもよい。塗工液に重合性二重結合を有する反応性希釈剤を配合することで、塗工液の粘度を調整することができる。該反応性希釈剤としては、アミノ酸や水酸基を含む化合物に、(メタ)アクリル酸がエステル化反応及びアミド化反応で結合した構造の単官能、2官能または多官能の重合性化合物等を使用することができる。上記反応性希釈剤の配合量は、上記紫外線により重合可能な樹脂及び化合物の合計100質量部に対して10〜200質量部の範囲が好ましい。
【0064】
また、上記塗工液に用いる導電剤としては、上記弾性層用導電剤として例示したものと同様のものを例示することができ、それらの中でも、カーボン系電子導電剤、イオン導電剤及び透明導電剤が好ましい。カーボン系電子導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボンブラック、酸化処理等を施したカラー用カーボンブラック、熱分解カーボンブラック、天然グラファイト、人造グラファイト等が挙げられる。また、透明導電剤としては、ITO、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物の微粒子;ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属の微粒子;導電性酸化チタンウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー等の導電性ウィスカー等が挙げられる。上記透明導電剤の配合量は、上記樹脂被覆層を構成する樹脂(即ち、紫外線硬化型樹脂及び非紫外線硬化型樹脂の合計)100質量部に対して100質量部以下が好ましく、1〜80質量部の範囲が更に好ましく、10〜50質量部の範囲がより一層好ましい。一方、上記イオン導電剤の配合量は、上記微粒子含有樹脂被覆層を構成する樹脂100質量部に対して20質量部以下が好ましく、0.01〜20質量部の範囲が更に好ましく、1〜10質量部の範囲がより一層好ましい。
【0065】
上記樹脂被覆層の形成に用いる塗工液には、光重合開始剤を配合するのが好ましい。該光重合開始剤は、紫外線を照射されることによって、上記の紫外線により重合可能な樹脂及び/又は化合物の重合を開始させる作用を有する。該光重合開始剤としては、4-ジメチルアミノ安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸エステル、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン及び3,3-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、4,4-ジメトキシベンゾフェノン、4,4-ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4-ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジルメチルケタール等のベンジル誘導体、ベンゾイン及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体、ベンゾインイソプロピルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、キサントン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、フルオレン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1,2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(モルホリノフェニル)-ブタノン-1等が挙げられる。これら光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記光重合開始剤の配合量は、紫外線により重合可能な樹脂及び化合物の合計100質量部に対して、0.2〜5.0質量部の範囲が好ましい。光重合開始剤の配合量が0.2質量部以下では、紫外線により重合可能な樹脂及び化合物の紫外線硬化を開始する効果が小さく、一方、5.0質量部を超えると、紫外線硬化を開始させる効果が飽和する一方、コストが高くなる。
【0066】
上記樹脂被覆層の形成に用いる塗工液に光重合開始剤を配合する場合、光重合開始剤による重合反応を促進するために、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の第3級アミン系光重合促進剤、トリフェニルホスフィン等のホスフィン系光重合促進剤、チオジグリコール等のチオエーテル系光重合促進剤等を更に添加してもよい。これら光重合促進剤の添加量は、紫外線により重合可能な樹脂及び化合物の合計100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲が好ましい。
【0067】
上記樹脂被覆層の形成に用いる塗工液には、更に、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤を添加することで、紫外線照射前の熱重合を防止することができる。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエ−テル、p-メトキシフェノール、2,4-ジメチル-6-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、ブチルヒドロキシアニソール、3-ヒドロキシチオフェノール、α-ニトロソ-β-ナフトール、p-ベンゾキノン、2,5-ジヒドロキシ-p-キノン等が挙げられる。また、該重合禁止剤の含有量は、紫外線により重合可能な樹脂及び化合物の合計100質量部に対して、0.001〜0.2質量部の範囲が好ましい。
【0068】
上記樹脂被覆層の厚さは、合計で0.5μm〜200μmの範囲が好ましい。樹脂被覆層の厚さが合計で0.5μm未満では、樹脂被覆層を配設する効果が小さく、200μmを超えると、導電性ローラの表面が硬くなり、柔軟性が損なわれ、また重量も重くなり、コストもかかる。なお、樹脂被覆層が単層の場合、厚みは0.5〜50μm、特に0.8〜20μmが好ましい。また多層の場合、厚みの合計は0.8〜200μm、特に5〜20μmが好ましく、個々の層の厚みは0.5〜50μmが好ましい。
【0069】
上述した本発明の導電性ローラは、画像形成装置の現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、クリーニングローラ、定着用の加圧ローラ等として用いることができるが、現像ローラとして特に好適である。
【0070】
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、上述した導電性ローラを備えることを特徴とし、現像ローラとして備えることが好ましい。本発明の画像形成装置は、上記導電性ローラを用いる以外、特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
【0071】
以下に、図を参照して本発明の画像形成装置を詳細に説明する。図2は、本発明の画像形成装置の一例の部分断面図である。図示例の画像形成装置は、静電潜像を保持した感光ドラム6と、感光ドラム6の近傍(図では上方)に位置し感光ドラム6を帯電させるための帯電ローラ7と、トナー8を供給するためのトナー供給ローラ9と、トナー供給ローラ9と感光ドラム6との間に配置された現像ローラ10と、現像ローラ10の近傍(図では上部)に設けられた成層ブレード11と、感光ドラム6の近傍(図では下方)に位置する転写ローラ12と、感光ドラム6に隣接して配置されたクリーニングローラ13とを備える。なお、本発明の画像形成装置は、更に画層形成装置に通常用いられる公知の部品(図示せず)を備えることができる。
【0072】
図示例の画像形成装置においては、感光ドラム6に帯電ローラ7を当接させて、感光ドラム6と帯電ローラ7との間に電圧を印加して、感光ドラム6を一定電位に帯電させた後、露光機(図示せず)により静電潜像を感光ドラム6上に形成する。次に、感光ドラム6と、トナー供給ローラ9と、現像ローラ10とが、図中の矢印方向に回転することで、トナー供給ローラ9上のトナー8が現像ローラ10を経て感光ドラム6に送られる。現像ローラ10上のトナー8は、成層ブレード11により、均一な薄層に整えられ、現像ローラ10と感光ドラム6とが接触しながら回転することにより、トナー8が現像ローラ10から感光ドラム6の静電潜像に付着し、該潜像が可視化する。潜像に付着したトナー8は、転写ローラ12で紙等の記録媒体に転写され、また、転写後に感光ドラム6上に残留するトナー8は、クリーニングローラ13によって除去される。ここで、本発明の画像形成装置においては、帯電ローラ7、トナー供給ローラ9、現像ローラ10、転写ローラ12及びクリーニングローラ13の一つ以上に、上述の印字耐久性に優れた導電性ローラを用いることで、長期に渡って優れた画像を安定的に形成することが可能となる。
【実施例】
【0073】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0074】
まず、実施例1〜19及び比較例1〜8に共通した仕様の弾性層を有するローラ本体を以下の処方に基づき作製した。
【0075】
(ローラ本体の作製)
ポリエーテルポリオールによりプレポリマー化されたNCO含有率6.7%のポリオール変性トリレンジイソシアネートであるイソシアネート成分100質量部と、導電性カーボンブラック2.0質量部、水酸基価37.0mgKOH/gで平均官能基数3のポリエーテルポリオール21質量部、水酸基価388mgKOH/gで平均官能基数3のポリエーテルポリオール19質量部、水酸基価34mgKOH/gの反応性シリコーン整泡剤(ポリジメチルシロキサン/ポリエチレンオキサイド共重合体)5質量部、過塩素酸ナトリウム0.3質量部及びジブチルスズジラウレート0.2質量部とを混合し、ポリウレタン原料を調製した。このポリウレタン原料をメカニカルフロス法により発泡させた。この発泡ポリウレタン原料を、金属軸がセットされた金型に注型することにより、軸の周囲にウレタン発泡体の弾性層を有するローラ本体を作製した。なお、得られたウレタン発泡体の発泡倍率は1.6倍であった。
【0076】
(実施例1〜19及び比較例1〜8)
次に、上記ローラ本体の表面に、表1〜5に示す配合処方の塗工液をロールコーターにて塗布し、UV照射強度1500mW/cm2で5秒間UV照射して、表面に樹脂被覆層[厚さ:20μm]を有する導電性ローラを得た。得られた導電性ローラにおいて、印字耐久試験及びローラ耐久試験を下記の方法で評価した。また、樹脂被覆層のガラス転移点(Tg)、摩擦係数、破断伸び及び弾性率について、下記の方法で測定した。結果を表1〜5に示す。
【0077】
(1)印字耐久試験
導電性ローラを現像ローラとして画像形成装置に組み込み、印字を行い、白地部分における感光ドラムへのトナーの飛翔量をテープ転写による濃度比較により評価した。なお、マクベス濃度計を用いて、0.00の白地部分に対する相対濃度を1000枚毎に測定し、その測定値が0.20を超えた時点での印字枚数を耐久の限界枚数とした。また、耐久の限界枚数が8000枚以上であれば、印字耐久性が良好である。なお、実施例13及び14の導電性ローラは、ローラの表面削れがひどいため、印字耐久試験を途中で中止しており、その際の印字枚数を表に示す。
【0078】
(2)ローラ耐久試験
導電性ローラを現像ローラとして画像形成装置に組み込み、8000枚印刷した後、導電性ローラの表面の削れの度合いを、目視にて下記基準で判断した。
ローラの表面に削れが確認できないものを「○」、ローラの表面に削れは確認できないが、表面に白いスジが確認できるものを「△」、ローラの表面に削れが確認できるものを「×」とした。
【0079】
なお、総合的な耐久性の判定として、印字耐久性試験において耐久の限界枚数が8000枚以上であって、ローラ耐久試験においてローラの表面削れが確認できないものを「○」、印字耐久性試験において耐久の限界枚数が8000枚未満であるか、ローラ耐久試験においてローラの表面削れが確認できたものを「×」とした。
【0080】
(3)ガラス転移点(Tg)
樹脂被覆層用塗工液を用いて、厚さ0.5mmの膜を作製し、温度可変粘弾測定器によって算出した。
【0081】
(3)摩擦係数
導電性ローラを水平に固定し、トナー封止に使用されているフェルトを貼り付けた摩擦計により静止摩擦係数の3点平均を測定した。なお、該摩擦計として、新東科学(株)製HEIDON トライボギアミューズ TYPE:941を使用した。
【0082】
(4)破断伸び及び弾性率
JIS法プラスチックフィルム及びシートの引張試験方法(JIS K 7127−1989)で評価した。具体的には、表1〜5に示す配合処方の塗工液をガラスモールド中でUV硬化させ、樹脂被覆層に相当する樹脂プレートを作製し、全長20cm、幅1〜2.5cmの短冊状に切り、サンプルとした。このサンプルについて、チャック間距離10cmとし、引っ張り試験機[(株)オリエンテック製STA−1150]にて、破断時の伸び率を記録した。また、弾性率は上記サンプルを5%伸ばした際の応力を測定し、該応力と寸法から求めた。
【0083】
【表1】

【0084】
【表2】

【0085】
【表3】

【0086】
【表4】

【0087】
【表5】

【0088】
*1 ウレタンアクリレートオリゴマー,日本合成化学工業(株)製,重量平均分子量:10000.
*2 ウレタンアクリレートオリゴマー,日本合成化学工業(株)製,重量平均分子量:18000.
*3 ウレタンアクリレートオリゴマー,日本合成化学工業(株)製,重量平均分子量:5000.
*4 ウレタンアクリレートオリゴマー,日本化薬(株)製,重量平均分子量:8100.
*5 ウレタンアクリレートオリゴマー,日本化薬(株)製,重量平均分子量:11500.
*6 ウレタンアクリレートオリゴマー,共栄社化学(株)製,重量平均分子量:4500.
*7 エポキシアクリレートオリゴマー,共栄社化学(株)製,重量平均分子量:600.
*8 極性基含有アクリレートモノマー,アクリロイルモルホリン,新中村化学工業(株)製.
*9 嵩高い置換基含有アクリレートモノマー,イソボルニルアクリレート,共栄社化学(株)製.
*10 嵩高い置換基含有アクリレートモノマー,フェノキシエチルアクリレート,共栄社化学(株)製.
*11 極性基含有メタクリレートモノマー,N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート,共栄社化学(株)製.
*12 2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジアクリレート,共栄社化学(株)製.
*13 1,6-ヘキサンジオールジアクリレート,共栄社化学(株)製.
*14 ウレタン微粒子,大日本インキ化学工業(株)製.
*15 シリカゲル,日本シリカ工業(株)製.
*16 ウレタン微粒子,根上工業(株)製.
*17 アクリル微粒子,総研化学(株)製.
*18 シリコーンアクリレート,信越シリコーン(株)製.
*19 シリコーンアクリレート,信越シリコーン(株)製.
*20 トリフルオロエチルアクリレート,大阪有機化学工業(株)製.
*21 パーフルオロオクチルエチルアクリレート,共栄社化学(株)製.
*22 フッ素化ブロックコポリマー,日本油脂(株)製.
*23 1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン,チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製.
【0089】
表1〜5から明らかなように、実施例の導電性ローラは、ガラス転移点(Tg)が40℃以上で且つ摩擦係数が0.5以下であるため、該導電性ローラを現像ローラとして組み込んだ画像形成装置は、長期に渡って良好な画像を形成できることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の導電性ローラの一例の断面図である。
【図2】本発明の画像形成装置の一例の部分断面図である。
【符号の説明】
【0091】
1 導電性ローラ
2 シャフト
3 弾性層
4 樹脂被覆層
5 微粒子
6 感光ドラム
7 帯電ローラ
8 トナー
9 トナー供給ローラ
10 現像ローラ
11 成層ブレード
12 転写ローラ
13 クリーニングローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、該シャフトの外周に形成された弾性層と、該弾性層の外周面に形成された樹脂被覆層とを備える導電性ローラにおいて、
前記樹脂被覆層は、ガラス転移点(Tg)が40℃以上で且つ摩擦係数が0.5以下であることを特徴とする導電性ローラ。
【請求項2】
前記樹脂被覆層は、破断伸びが80%以上であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項3】
前記樹脂被覆層が微粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項4】
前記樹脂被覆層が紫外線硬化型樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項5】
前記樹脂被覆層が、フッ素含有樹脂及び化合物並びにケイ素含有樹脂及び化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項6】
現像ローラであることを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の導電性ローラを用いた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−165214(P2008−165214A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−312272(P2007−312272)
【出願日】平成19年12月3日(2007.12.3)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】