説明

導電性部材、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

【課題】製造時に各部材の成形時の歪を取るための熱処理とその後の冷却を行った場合でも、電気抵抗調整層とその両端側に設ける空隙保持部材との間に隙間が発生することを防止することができる導電性部材を提供する。
【解決手段】電気抵抗調整層11の両端部側に段差を設けて形成した端部外周面に、雄ネジ部11aを設けるとともに、空隙保持部材12の内周面に、雄ネジ部11aに対応した雌ネジ部12aを設け、空隙保持部材12の雌ネジ部12aを電気抵抗調整層11の両端側の雄ネジ部11aにそれぞれはめ合わせるようにして、空隙保持部材12を電気抵抗調整層11の両端に固定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体ドラム等の像担持体に対して近接配置される導電性部材(帯電部材、現像剤担持体、転写部材等)、前記導電性部材と像担持体とを少なくとも一体のユニット構成として備えたプロセスカートリッジ、および複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラムの表面を均一に帯電する帯電装置として、近年、コロナ放電方式の帯電装置に代わって、帯電ローラを感光体ドラムの表面に当接させる、いわゆる接触帯電方式の帯電装置が広く用いられている。
【0003】
接触帯電方式の帯電装置は、コロナ放電方式の帯電装置に対して、オゾンの発生が少なくかつ低電圧で帯電が可能であるが、帯電ローラを構成している物質が染み出して、当接している感光体ドラムの表面に付着移行する、いわゆる「帯電ローラ跡」が発生したり、また、帯電ローラに交流電圧を重畳して印加する方式では、感光体ドラムに当接しているこの帯電ローラが交流電圧の印加によって振動する、いわゆる「帯電音」が発生しやすくなる問題があった。
【0004】
更に、接触帯電方式の帯電装置では、トナー像の記録紙への転写後に感光体ドラムの表面に残った転写残トナーが帯電ローラ側に転移することによって、この帯電ローラの表面が汚れて帯電性能が低下したり、また、感光体ドラムの回転を長期間停止した状況では、帯電ローラの感光体ドラムとの当接部分が永久変形した状態になるなどの問題があった。
【0005】
そこで、上記したような問題を解決するために、帯電ローラを感光体ドラムの表面に近接させて、非接触状態で感光体ドラムを帯電させる、いわゆる近接帯電方式の帯電装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
前記特許文献1のような帯電ローラは、図9に示すように、帯電ローラ20の軸棒である導電性支持体21の表面周囲に電気抵抗調整層22を設け、この電気抵抗調整層22の両端側に感光体ドラム(不図示)の両端側を当接させる一対の空隙保持部材23をそれぞれ設けて、帯電ローラ20(電気抵抗調整層21)と感光体ドラム(不図示)との間に一定間隔の空隙を保持するようにしている。
【特許文献1】特開2005−91818号公報(図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前記各空隙保持部材23は、電気抵抗調整層22の両端側に露出する導電性支持体21に圧入方式や接着方式によって挿入固定された後、各部材の成形時の歪を取るために熱処理を行い、その後に、感光体ドラム(不図示)が電気抵抗調整層22に対して所定の近接量を得るために研削加工や切削加工を行って、次工程で塗装、焼成を施している。
【0008】
このように、従来では、製造時に各部材の成形時の歪を取るために熱処理を行うことにより、熱膨張によって電気抵抗調整層22が膨張し、この膨張によって各空隙保持部材23が電気抵抗調整層21の両端外側に少し押し出される。その後、図10に示すように、冷却されると電気抵抗調整層21は収縮して元の位置に戻るが、各空隙保持部材23は押し出された位置に留まることにより、電気抵抗調整層22と各空隙保持部材23との間に隙間aが発生する。
【0009】
このため、この隙間aが発生した状態で帯電ローラ20が組み付けられると、画像形成動作時に画像形成に寄与しなかったトナーの一部が隙間aに入り込むことによって、そのトナーが凝集して感光体ドラムの被帯電面に落下し、帯電異常や画像不良が発生する。
【0010】
そこで、本発明は、製造時に各部材の成形時の歪を取るための熱処理とその後の冷却を行った場合でも、電気抵抗調整層とその両端側に設ける各空隙保持部材との間に隙間が発生することを防止することができる導電性部材、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、軸部材をなす長尺状の導電性支持体と、前記導電性支持体の周面に設けた電気抵抗調整層と、前記電気抵抗調整層の両端部側に設けられ、前記電気抵抗調整層に対して近接配置される像担持体の両端側に外周面を当接して、前記電気抵抗調整層と前記像担持体との間に所定の空隙を形成するための円筒状の空隙保持部材とを備えた導電性部材であって、前記電気抵抗調整層の両端部側に段差を設けて形成した端部外周面に、雄ネジ部を設けるとともに、前記空隙保持部材の内周面に、前記雄ネジ部に対応した雌ネジ部を設け、前記空隙保持部材の雌ネジ部を前記電気抵抗調整層の両端側の雄ネジ部にそれぞれはめ合わせるようにして、前記空隙保持部材を電気抵抗調整層の両端に固定していることを特徴としている。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、前記電気抵抗調整層の両端側に設けた雄ネジ部の外側端部に雄ネジ部のない周面部を形成するとともに、前記空隙保持部材の内周面に設けた雌ネジ部の外側端部に雌ネジ部のない周面部を形成したことを特徴としている。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、前記電気抵抗調整層の両端側に設けた雄ネジ部の一方側を逆ネジとするとともに、前記各空隙保持部材の内周面に設けた雌ネジ部の一方側を逆ネジにしたことを特徴としている。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、内周面に雌ネジ部を設けた前記空隙保持部材の外側端面に、複数の凸部を有する治具を取り付けるための複数の凹部を設けたことを特徴としている。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、前記導電性部材が、近接配置された像担持体を帯電する帯電部材であることを特徴としている。
【0016】
また、請求項6に記載の発明に係るプロセスカートリッジは、請求項5に記載の帯電部材と、この帯電部材によって帯電される像担持体とを、少なくとも一体のユニット構成として備えたことを特徴としている。
【0017】
また、請求項7に記載の発明に係る画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部材として請求項5に記載の導電性部材と、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、空隙保持部材の雌ネジ部を電気抵抗調整層の両端側の雄ネジ部にそれぞれはめ合わせるようにして、空隙保持部材を電気抵抗調整層の両端に固定することにより、製造時に各部材の成形時の歪を取るために熱処理を行ったときの熱膨張によって電気抵抗調整層が膨張したり、その後の冷却によって収縮しても、空隙保持部材はそれに応じて変位(移動)するだけで、電気抵抗調整層と空隙保持部材との間に隙間が生じることを防止することができる。
【0019】
また、請求項2に記載の発明によれば、各空隙保持部材の雌ネジ部を電気抵抗調整層の両端側の雄ネジ部にそれぞれはめ合わせる際に、電気抵抗調整層側の雄ネジ部のない周面部がガイドになり、空隙保持部材を容易にはめ合わせることができる。
【0020】
また、請求項3に記載の発明によれば、電気抵抗調整層の両端側に設けた雄ネジ部の一方側を逆ネジにするとともに、空隙保持部材の内周面に設けた雌ネジ部の一方側を逆ネジにすることにより、像担持体と接触回転した際に、空隙保持部材に緩みが発生することをより確実に防止することができる。
【0021】
また、請求項4に記載の発明によれば、内周面に雌ネジ部を設けた空隙保持部材の外側端面に、複数の凸部を有する治具を取り付けるための複数の凹部を設けたことにより、凸部を有する治具を空隙保持部材側の各凹部に入れて回すことによって、空隙保持部材のはめ合わせをより容易に行うことができ、更に、空隙保持部材の取り外しも容易に行うことができる。
【0022】
また、請求項5に記載の発明によれば、導電性部材を近接配置された像担持体を帯電する帯電部材とすることにより、電気抵抗調整層と空隙保持部材との間に隙間が生じることが防止されることによって、長期の使用においても電気抵抗調整層と空隙保持部材との間にトナーが付着することを防止することができる。
【0023】
また、請求項6に記載の発明によれば、長期の使用においても電気抵抗調整層と空隙保持部材との間にトナーが付着することが防止され、帯電異常の発生が抑制されて良好な画像を得ることができるプロセスカートリッジを提供することができる。
【0024】
また、請求項7に記載の発明によれば、長期の使用においても電気抵抗調整層と空隙保持部材との間にトナーが付着することが防止され、帯電異常の発生が抑制されて良好な画像を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の要部を示す概略構成図であり、本発明に係る導電性部材を、この画像形成装置の帯電部材としての帯電ローラに適用した一例である。
【0026】
図1に示すように、この電子写真方式の画像形成装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリなど)1は、回転自在に支持された像担持体としての感光体ドラム2と、感光体ドラム2の周囲に配置された、感光体ドラム2に対して帯電処理を行う帯電ローラ(帯電部材)3と、露光装置(不図示)からのレーザ光Lによる露光によって感光体ドラム2の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させる現像装置の現像ローラ4と、感光体ドラム2の表面に形成されたトナー像を記録紙Sに転写する転写ローラ5と、転写後の感光体ドラム2の表面をクリーニングするクリーニング装置6とを、主構成部材として備えている。なお、この画像形成装置1では、帯電ローラ3は感光体ドラム2に対して近接して非接触状態に設置されている。(本発明の特徴である帯電ローラ3の詳細な説明は後述する)。
【0027】
この画像形成装置1による画像形成動作時には、まず、電源7から所定の電圧が印加された帯電ローラ3により、矢印A方向に回転している感光体ドラム2の表面を負極性の高電位に均一に帯電処理する。そして、露光装置(不図示)からのレーザ光Lによる露光によって、感光体ドラム2の表面に入力した画像情報に対応する静電潜像が形成される。そして、この静電潜像に対して現像ローラ4によりトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)した後、所定のタイミングで感光体ドラム2と転写ローラ5間に搬送される記録紙Sに対して、転写バイアスが印加された転写ローラ5により前記トナー像を転写する。
【0028】
トナー像が転写された記録紙Sは、定着装置(不図示)に搬送されて定着処理された後に排出される。一方、トナー像転写後の感光体ドラム2の表面に残留している転写残トナー等は、クリーニング装置6により除去されてクリーニングされる。
【0029】
また、図2に示すように、前記した感光体ドラム2、帯電ローラ3、現像ローラ4およびクリーニング装置6を、プロセスカートリッジ8内に設置してユニット化し、このプロセスカートリッジ8を画像形成装置1に対して着脱自在に装着する構成にしてもよい。
【0030】
次に、前記帯電ローラ(導電性部材)3の構成について説明する。図3は、本実施形態に係る帯電ローラを示す図、図4は、帯電ローラと感光体ドラムとの位置関係を示す図である。
【0031】
図3に示すように、この近接帯電方式の帯電ローラ3は、前記電源7(図1参照)から電圧が印加される長尺の円柱状のSUM−Niメッキ等からなる円柱状の導電性支持体10と、導電性支持体10の外周面に設置された電気抵抗調整層11と、帯電ローラ3の電気抵抗調整層11と感光ドラム2(図4参照)との間に所定の空隙(ギャップ)を形成するための一対の空隙保持部材12とを備えている。帯電ローラ3には回転駆動系(不図示)が連結されており、モータ(不図示)の駆動によって回転する感光体ドラム2の回転方向に対して、帯電ローラ3が逆方向に回転するように構成されている。なお、電気抵抗調整層11の表面には、トナー等の付着物の付着を低減するための表面層(不図示)が形成されている。
【0032】
図4に示すように、帯電ローラ3の電気抵抗調整層11(表面層)は、感光ドラム2の画像形成領域B1の少し外側まで位置しており、電気抵抗調整層11の両端側の段差部に設けた各空隙保持部材12の外周面は、感光ドラム2の両端部の非画像形成領域B2に当接している。電気抵抗調整層11の外径は、その両端側の空隙保持部材12の外径に対して僅かに小径に形成されている。これにより、帯電ローラ3の電気抵抗調整層11(表面層)と感光ドラム2との間に所定の空隙Gが形成される。
【0033】
このように、空隙保持部材12によって、帯電ローラ3の電気抵抗調整層11(表面層)と感光ドラム2との間に所定の空隙Gが形成されることにより、帯電ローラ3に電圧を印加すると、帯電ローラ3の電気抵抗調整層11と感光ドラム2との間で放電が生じ、感光ドラム2の表面が帯電される。本実施形態では、この空隙が100μm以下となるように、電気抵抗調整層11と空隙保持部材12の厚さを調整している。この空隙Gが100μm以上の場合には、高電圧を帯電ローラ3に印加する必要があり、感光ドラム2の電気的劣化や異常放電が発生しやすくなる。
【0034】
導電性を有する電気抵抗調整層11は、高分子型イオン導電材料が分散された熱可塑性樹脂組成物からなり、インサート成形によって導電性支持体10の外周面に1.5mm程度の肉厚で形成されている。導電性支持体10の外径は、例えば9mm程度である。なお、電気抵抗調整層11の体積固有抵抗値は、1×10〜1×10Ω・cmである。
【0035】
図5に示すように、電気抵抗調整層11の両端側に段差を設けて、その端部外周面に雄ネジ部11aをそれぞれ形成している。また、図5に示すように、円筒状で絶縁性を有する空隙保持部材12は、例えば高密度ポリエチレン材からなり、内周面に雌ネジ部12aが形成されており、この雌ネジ部12aを電気抵抗調整層11の両端側の雄ネジ部11aにそれぞれはめ合わせるようにして、空隙保持部材12を電気抵抗調整層11の両端に固定している。空隙保持部材12の厚みは、電気抵抗調整層11と感光ドラム2との間の空隙Gが0.1mm以下となるように調整する。
【0036】
このように、空隙保持部材12に設けた雌ネジ部12aを電気抵抗調整層11の両端側の雄ネジ部11aにそれぞれはめ合わせるようにして、空隙保持部材12を電気抵抗調整層11の両端側に固定することにより、空隙保持部材12が電気抵抗調整層11の両端側に強固に固定されるので、製造時に各部材の成形時の歪を取るために熱処理を行ったときの熱膨張によって電気抵抗調整層11が膨張したり、その後の冷却によって収縮しても、空隙保持部材12はそれに応じて変位(移動)するだけで、電気抵抗調整層11と空隙保持部材12との間に隙間が生じることはない。
【0037】
よって、長期の使用においても電気抵抗調整層11と空隙保持部材12との間にトナーが付着することが防止されることにより、帯電異常の発生が抑制されて良好な画像を得ることができる。
【0038】
また、図6に示すように、電気抵抗調整層11の両端側に設けた雄ネジ部11aの外側半分に雄ネジ部のない周面部11bを形成するとともに、各空隙保持部材12の内周面に設けた雌ネジ部12aの外側半分に雌ネジ部のない周面部12bを形成することにより、各空隙保持部材12の雌ネジ部12aを電気抵抗調整層11の両端側の雄ネジ部11aにそれぞれはめ合わせる際に、電気抵抗調整層11側の周面部11bがガイドになり、各空隙保持部材12を容易にはめ合わせることができる。
【0039】
更に、図7に示すように、電気抵抗調整層11の両端側に設けた雄ネジ部11aの一方側(図7では左側)を逆ネジにするとともに、各空隙保持部材12の内周面に設けた雌ネジ部12aの一方側(図7では左側)を逆ネジにすることにより、感光体ドラムと接触回転した際に、空隙保持部材12に緩みが発生することをより確実に防止することができる。
【0040】
また、図8に示すように、各空隙保持部材12の外側端面に凹部12cを2箇所以上設けることにより、これらの凹部12cに合わせた複数の凸部を有する治具(不図示)をこれらの凹部12cに入れて回すことによって、空隙保持部材12のはめ合わせをより確実なものとすることができ、更に、空隙保持部材12の取り外しも容易に行うことができる。る。
【0041】
なお、前記した実施形態では、本発明に係る導電性部材を、感光体ドラムを帯電する帯電ローラに適用した例であったが、画像形成装置に設置される現像ローラや転写ローラなどにも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態に係る帯電ローラ(導電性部材)を備えた画像形成装置の要部を示す概略図。
【図2】本発明の実施形態に係る帯電ローラ(導電性部材)を含む画像形成部をプロセスカートリッジとした構成の画像形成装置の要部を示す概略図。
【図3】本発明の実施形態に係る帯電ローラ(導電性部材)を示す図。
【図4】本発明の実施形態に係る帯電ローラ(導電性部材)と感光体ドラムとの位置関係を示す図。
【図5】本発明の実施形態に係る帯電ローラ(導電性部材)の空隙保持部材を取り付ける前の状態を示す図。
【図6】本発明の実施形態の変形例に係る帯電ローラ(導電性部材)の空隙保持部材を取り付ける前の状態を示す図。
【図7】本発明の実施形態の変形例に係る帯電ローラ(導電性部材)の空隙保持部材を取り付ける前の状態を示す図。
【図8】本発明の実施形態の変形例に係る帯電ローラ(導電性部材)の空隙保持部材を取り付ける前の状態を示す図。
【図9】従来例における帯電ローラ(導電性部材)を示す図。
【図10】従来例における帯電ローラ(導電性部材)の電気抵抗調整層と空隙保持部材との間に隙間が生じた状態を示す図。
【符号の説明】
【0043】
1 画像形成装置
2 感光体ドラム(像担持体)
3 帯電ローラ(導電性部材)
4 現像ローラ
5 転写ローラ
8 プロセスカートリッジ
10 導電性支持体
11 電気抵抗調整層
11a 雄ネジ部
12 空隙保持部材
12a 雌ネジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部材をなす長尺状の導電性支持体と、前記導電性支持体の周面に設けた電気抵抗調整層と、前記電気抵抗調整層の両端部側に設けられ、前記電気抵抗調整層に対して近接配置される像担持体の両端側に外周面を当接して、前記電気抵抗調整層と前記像担持体との間に所定の空隙を形成するための円筒状の空隙保持部材とを備えた導電性部材であって、
前記電気抵抗調整層の両端部側に段差を設けて形成した端部外周面に、雄ネジ部を設けるとともに、前記空隙保持部材の内周面に、前記雄ネジ部に対応した雌ネジ部を設け、前記空隙保持部材の雌ネジ部を前記電気抵抗調整層の両端側の雄ネジ部にそれぞれはめ合わせるようにして、前記空隙保持部材を電気抵抗調整層の両端に固定している、
ことを特徴とする導電性部材。
【請求項2】
前記電気抵抗調整層の両端側に設けた雄ネジ部の外側端部に雄ネジ部のない周面部を形成するとともに、前記空隙保持部材の内周面に設けた雌ネジ部の外側端部に雌ネジ部のない周面部を形成した、
ことを特徴とする請求項1に記載の導電性部材。
【請求項3】
前記電気抵抗調整層の両端側に設けた雄ネジ部の一方側を逆ネジとするとともに、前記各空隙保持部材の内周面に設けた雌ネジ部の一方側を逆ネジにした、
ことを特徴とする請求項1に記載の導電性部材。
【請求項4】
内周面に雌ネジ部を設けた前記空隙保持部材の外側端面に、複数の凸部を有する治具を取り付けるための複数の凹部を設けた、
ことを特徴とする請求項1に記載の導電性部材。
【請求項5】
前記導電性部材は、近接配置された像担持体を帯電する帯電部材である、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の導電性部材。
【請求項6】
請求項5に記載の帯電部材と、この帯電部材によって帯電される像担持体とを、少なくとも一体のユニット構成として備えた、
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項7】
像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部材として請求項5に記載の帯電部材と、を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−147777(P2007−147777A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339308(P2005−339308)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】