説明

小結晶SSZ‐32の調製および炭化水素変換法におけるその使用

発光ダイオード(LED)デバイス用重合体を調製するのに有用なハロゲン化またはボロナート化芳香族モノマー−金属錯体を記述する。当該芳香族モノマー−金属錯体は共役を遮断する結合基を含むように設計され、それにより当該芳香族モノマーフラグメントと当該金属錯体フラグメントの間の電子非局在化を有利なように低減または阻止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は小結晶中間孔サイズのゼオライト、具体的にはSSZ‐32を含む触媒を製造する方法に関する。当該触媒は、10以上の炭素原子を有する直鎖および僅かに分岐したパラフィン類が含まれる供給原料を異性化する際に使用するのに適している。
【背景技術】
【0002】
(本発明の背景)
水素化精製を用いたグループIIおよびグループIIIのベースオイルの生産は最近ますます盛んになった。改良された異性化選択性および変換を示す触媒群は引き続き探求されている。米国特許第5,282,958号、col.1〜2で検討されたように、異性化および形状選択性脱蝋におけるZSM‐22、ZSM‐23、ZSM‐35、SSZ‐32、SAPO‐11、SAPO‐31、SM‐3、SM‐6のような中間孔のモレキュラーシーブの使用はよく知られている。脱蝋で有用な他の典型的なゼオライト群には、ZSM‐48、ZSM‐57、SSZ‐20、EU‐1、EU‐13、フェリエライト、SUZ‐4、theta‐1、NU‐10、NU‐23、NU‐87、ISI‐1、ISI‐4、KZ‐1およびKZ‐2が含まれる。
【0003】
米国特許第5,252,527号および第5,053,373号はN‐低級アルキル‐N'‐イソプロピル‐イミダゾリウムカチオンを鋳型として用いて調製されるSSZ‐32のようなゼオライトを開示している。第5,053,373号はシリカのアルミナに対する比が20より大きくて40未満で、か焼後で水素型にて制約指数(constraint index)が13以上であることを開示している。米国特許第5,252,527号のゼオライトは制約指数13以上に制限を受けない。米国特許第5,252,527号は水素化‐脱水素化の機能を供するために金属群をゼオライトに負荷させることを開示している。典型的な置き換えるカチオンには、水素、アンモニウム、例えば希土類、IIA族およびVIII族の金属群とともにそれらの混合物のような金属カチオン群が含まれる。小さな中性アミン群を用いたSSZ‐32またはZSM‐23のようなMTT型ゼオライト群の調製法は米国特許第5,707,601号で開示されている。
【0004】
米国特許第5,397,454号は、か焼後で水素形型において小結晶サイズと制約指数13以上を有するSSZ‐32のようなゼオライトを使用している水素化変換法を開示している。当該触媒はシリカのアルミナに対する比が20より大きく、40未満である。米国特許第5,300,210号は同様にSSZ‐32を使用している炭化水素変換法に関する。米国特許第5,300,210号のSSZ‐32は小結晶サイズに限ってはいない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(本発明の概要)
本発明は、炭化水素供給原料を脱蝋して異性化生成物を製造するのに適している小結晶SSZ‐32ゼオライト(今後SSZ‐32Xと称する)に関する。本発明は本ゼオライトを製造する方法およびSSZ‐32Xを含んでいる触媒を使用する脱蝋法にも関する。当該工程への原材料は10個以上の炭素原子を有する直鎖および僅かに分岐したパラフィン群が含まれる。当該供給原料を水素の存在中でSSZ‐32Xを含んでいる触媒と異性化条件下で接触させる。この触媒は、標準SSZ‐32と比較して結晶性が明確ではなく、アルゴン吸着比が変化しており、外表面積が増加していて他の異性化に使用される中程度孔サイズ分子篩よりクラッキング能が低い。本触媒の異性化における使用は潤滑油生成物収率をより高く、ガス生成物をより低くする結果をもたらす。
【0006】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
触媒の調製
新規SSZ‐32ゼオライト群はアルキル金属の酸化物または水酸化物、アルキルアミン(イソブチルアミンのような)、実質的に水酸物形にイオン交換されているN‐低級アルキル‐N'‐イソプロピル‐イミダゾリウムカチオン(好ましくはN,N'‐ジイソプロピル‐イミダゾリウムカチオンまたはN‐メチル‐N'‐イソプロピル‐イミダソリウムカチオン)、アルミニウムの酸化物(好ましくは酸化アルミニウム源がシリカ上に共有結合的に分散されている酸化アルミニウムを供する)、および更なるシリコンの酸化物の供給源を含有している水溶液から適切に調製することができる。当該反応混合物はモル比に関して以下の範囲に入る組成を有していなければならない:
【0007】
【表1】

【0008】
はN‐低級アルキル‐N'‐イソプロピル‐イミダゾリウムカチオン(好ましくはN,N'‐ジイソプロピル‐イミダゾリウムカチオンまたはN‐メチル‐N'‐イソプロピル‐イミダゾリウムカチオン)である。Qはアミンである。イソブチル、ネオペンチルまたはモノエチルアミンはQの適した例であるが、他のアミンも使用できる。アミンQのモル濃度はイミダゾリウム化合物Qのモル濃度より大でなければならない。一般的にQのモル濃度はQのモル濃度の2から約9倍の範囲である。米国特許第5,785,947号(参照で本明細書に組入れてある)は2種の有機原料、1個から8個の炭素原子を含有するアミンである1つの原料が四級アンモニウムイオン源(イミダゾリウムのような)のみが有機成分源である方法より顕著に経費が削減されるゼオライトを合成する方法が記載されている。2種の有機窒素源の組合せは、主な鋳型(より少ない量を使用)が望むゼオライト構造の核となる実現性を可能とし、それにより結晶が成長するときの安定化に寄与するように当該アミンが当該孔中に充填されることを可能とする。高シリカゼオライト群の空孔は合成の条件下では再溶解されやすい。当該アミンも合成に関し、高めたアルカリ性を維持するのに寄与できる。
【0009】
Mはアルカリ金属イオンで、好ましくはナトリウムまたはカリウムである。使用した四級アンモニウムイオン源として作用する有機カチオン化合物は水酸化イオンを提供することができる。
【0010】
結晶化混合物のカチオン成分Qは、好ましくは以下の式の化合物から由来するが、
【0011】
【化1】


式中Rは1から5個の炭素原子を含有しており、好ましくは‐CHまたは‐イソプロピルであり、


はゼオライトの形成に悪影響を及ぼさない。代表的な当該アニオンにはフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ素化物などのハロゲン群、水酸化物、アセタート、サルフェート、カルボキシレートなどが含まれる。水酸化物が最も好ましいアニオンである。
【0012】
反応混合物は標準的なゼオライト調製法を用いて調製される。当該反応混合物に関する酸化アルミニウムの典型的な原料にはアルミン酸塩、アルミナおよびアルミニウム被覆シリカコロイド群(他の商品も使用できるが、好ましくはNalco1056コロイドゾル)Al(SOおよび他のゼオライト群のようなアルミナ化合物が含まれる。
【0013】
ゼオライトSSZ‐32Xを調製する好ましい方法において、当該酸化アルミニウムをシリカ上に共有結合的に分散した様式とするように酸化アルミニウム原料をゼオライト合成混合物に供すると、アルミニウム含量が増加したゼオライト群を結晶化させることが可能となる。アルミナ含量が増加すると異性化を促進する。他の方法では、ペンタシル構造のゼオライト群および低シリカ/アルミナ比(約10)は酸化アルミナ源またはゼオライトSSZ‐32Xの合成用原料として使用できる。これらのゼオライト群は、上記の有機源QおよびQが存在すれば新規SSZ‐32Xゼオライトに再結晶される。
【0014】
モルデナイトおよびフェリエライト系ゼオライトが酸化アルミニウムまたは原料に関して2種類の当該有用な源を構成する。これら後者のゼオライト群はZSM‐5およびZSM‐11の再結晶においても使用された(米国特許第4,503,024号)。
【0015】
他の好ましい方法において、シリカ上に共有結合的分散様式にある酸化アルミニウムでは、製品名1056コロイドゾル(26%シリカ、4%アルミナ)でNalco Chem.Co.が製造しているようなアルミナ被覆シリカゾルを使用する。高アルミニウム含量の新規SSZ‐32Xを提供するのに加えて、当該ゾルの使用は1000A(主軸に沿って)未満で驚くべき高異性化能を有する微結晶群を生じる。
【0016】
実際に、SSZ‐32X(水素型)のクラッキング能についての触媒性能は制約指数値(J.Catalysis 67,ページ218)が13以上、好ましくは13から22であることにより明らかである。制約指数の測定は米国特許第4,481,177号でも開示されている。一般的には、ゼオライトの微結晶サイズを小さくすればするほど形状選択性は低下するようになる。これはJ.Catalysis 99,327(1986)で表したように芳香族群を包含しているZSM‐5反応につき示されている。加えて、ゼオライトZSM‐22(米国特許第4,481,177号)はZSM‐23(J.Chem.Soc.Chem.Comm.1985,ページ1117)に密接に関連していることが見出されている。ZSM‐22に関する上記参照において、当該微結晶をボールミルすると制約指数2.6の触媒を作り出すことが示された。これは非常に選択的な10環のペンタシルであることを示している他の研究(Proc.of 7th Intl.Zeolite Conf.Tokyo,1986,ページ23)を生じた本物質としては驚くほど低い値である。多分当該ボールミル粉砕がより小さな微結晶を作り出して、低い選択性だがより活性な触媒へと導いたと思われる。そこで、SSZ‐32Xの場合より小さな微結晶が高選択性を維持するのは驚くべきことである。
【0017】
酸化ケイ素の典型的な源にはケイ酸塩群、シリカヒドロゲル、ケイ酸、コロイド状シリカ、ヒュームドシリカ群、テトラアルキルオルソケイ酸塩群および水酸化シリカ群が含まれる。塩類、塩化ナトリウムのようなハロゲン化アルキル金属は当該反応混合物に加えるか形成することができる。これらはゼオライト群の結晶化を助ける一方で格子中にシリカが閉塞されないように文献中で開示されている。
【0018】
当該ゼオライトの結晶が形成されるまで当該反応混合物を高めた温度で維持する。熱水結晶化工程の間の温度は典型的には約140℃から約200℃、好ましくは約160℃から約180℃、そして特に好ましくは約170℃から約180℃で維持する。当該結晶化期間は典型的には1日より長く、好ましくは約4日から約10日である。
【0019】
当該熱水結晶化は圧力下、通常オートクレーブで行うので当該反応混合物は自己生成圧に置かれる。当該反応混合物は成分を加えるときも結晶化の間でも攪拌はできる。
【0020】
当該ゼオライト結晶群が形成した時点で、当該固体生成物はろ過または遠心分離のような標準的な機械的分離手法で反応混合物から分離される。当該結晶群を水洗し、例えば90℃から150℃で8から24時間乾燥すると、合成したままのゼオライト結晶が得られる。当該乾燥工程は大気圧または減圧で実施する。
【0021】
熱水結晶化工程の間に、当該結晶は当該反応混合物から自然に核形成を可能とする。当該反応混合物は更にSSZ‐32結晶を種として加えると、結晶化を誘発し加速することができるとともに望ましくないアルミノケイ酸塩混入物の形成を最低限にする。
【0022】
SSZ‐32Xは合成した状態のまま使用することも、または熱処理(か焼)することができる。通常、イオン交換でアルカリ金属カチオンを除き、水素、アンモニアまたは望ましいいずれかの金属イオンで置換するのが望ましい。当該ゼオライトは、例えばEDTAなどのキレート試薬または希酸溶液で浸出し、シリカアルミナモル比を増加させることができる。SSZ‐32Xは同じように蒸気処理もできる。蒸気処理は当該結晶格子を酸からの攻撃に対し安定化させるのを助ける。
【0023】
SSZ‐32Xは、水素化‐脱水素化機能が望まれるそれらの応用に関して水素化成分と密接な組合せにて使用できる。典型的な置換成分には、水素、アンモニア、例えば希土類、IIA族およびVII族金属類などの金属カチオン群ともにそれらの混合物を含むことができる。好ましい水素化成分にはタングステン、バナジウム、モリブデン、レニウム、コバルト、クロム、マンガン、白金、パラジウム(または他の貴金属類)が含まれる。
【0024】
当該触媒の全機能化(異性化の増進およびクラッキング活性の低下を含んでいる)に影響する添加された金属群にはマグネシウム、ランタン(および他の希土類金属類)、バリウム、ナトリウム、プラセオジム、ストロンチウム、カリウムおよびネオジムが含まれる。触媒活性を修飾させるのに同じように使用してもよい他の金属群には、亜鉛、カドミウム、チタン、アルミニウム、スズおよび鉄が含まれる。
【0025】
水素、アンモニアとともに金属成分群はSSZ‐32X中に交換ができる。当該ゼオライトは当該金属群で含浸させることもでき、または当該金属群は当技術分野で知られている標準的方法を用いてSSZ‐32Xと物理的に緊密に混合することができる。そして、当該SSZ‐32ゼオライトを調製する反応混合物中にイオン群として望ましい金属群を存在させることで結晶格子中に当該金属群を封じ込めることができる。
【0026】
典型的なイオン交換手法は、当該SSZ‐32Xを望ましい置換カチオンまたはカチオン群の塩を含有する溶液と接触させることを包含する。幅広い種類の塩類が使用可能であるが、塩化物および他のハロゲン化物、硝酸塩群および硫酸塩が特に好ましい。代表的なイオン交換手法は米国特許第3,140,249号;第3,140,251号;および第3,140,253号を含んでいる幅広い種類の特許に開示されている。イオン交換はSSZ‐32Xがか焼される前または後のどちらでも行うことができる。
【0027】
望ましい置換カチオンの塩溶液と接触させた後、通常SSZ‐32Xは水で洗浄し、65℃と約315℃の間の温度で乾燥する。洗浄後、SSZ‐32Xは空気中または不活性ガス中で、温度範囲約200℃から820℃で1から48時間以上の範囲の期間か焼し、炭化水素変換工程で特に有効な触媒的活性生成物を作成することができる。
【0028】
前に説明したSSZ‐32Xゼオライトを酸型に変換し、その後耐熱性無機酸化物担体前駆体および水溶液と混合して混合物を形成させた。当該水溶液は好ましくは酸性である。当該溶液は解膠剤として作用する。当該担体(基質または結合剤として知られている)は温度および有機変換工程で使用される条件に対し耐久性があるように選ぶのがよい。当該基質材料には活性および不活性材料、および合成や天然由来のゼオライト群とともに粘土類、シリカおよび金属酸化物群が含まれる。後者は天然に生じるものでも、またはシリカや金属酸化物群の混合物を含んでいるゼラチン状沈殿物、ゾルまたはゲルの形状であってもよい。当該合成SSZ‐32Xを活性材料と組合せて、即ち結合させて使用すると、ある種の有機変換工程では当該触媒の変換および選択性を改善する傾向がある。
【0029】
SSZ‐32Xは普通多孔性基質材料およびシリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、シリカ‐アルミナ、シリカ‐マグネシア、シリカ‐ジルコニア、シリカ‐トリア、シリカ‐ベリリア、シリカ‐チタニア、チタニア‐ジルコニアとともにシリカ‐アルミナ‐トリア、シリカ‐アルミナ‐ジルコニア、シリカ‐アルミナ‐マグネシアおよびシリカ‐マグネシア‐ジルコニアのような三成分系などの基質材料の混合物で構成されている。当該基質は共ゲルの形態でありうる。本発明では好ましい基質材料はアルミナとシリカである。SSZ‐32Xの実際の合成とともに触媒調製の後期において、触媒性能を高めるために金属を添加することは可能である。調製の方法には固体状イオン交換が含まれ、それは熱的手段、金属塩溶液とともに噴霧乾燥および塩溶液中でのスラリーの調製により達成される。当該スラリーはSSZ‐32Xを回収するためにろ過され、直ちに金属が負荷される。
【0030】
不活性材料は所与の工程における変換量を調節するための希釈剤として程よく役立つので、生成物は反応率を調節するために他の方法を用いることなく経済的に得ることができる。しばしば、ゼオライトの材料は天然由来の粘土、例えばベントナイトやカオリン中に含まれていることがある。これらの材料、例えば粘土類、酸化物類などは一部ではあるが当該触媒の結合剤として機能する。石油精製では当該触媒がしばしば手荒な取扱いをうけるので、粉砕に対して強さを持っている触媒を供することは望ましい。このことで当該触媒がつぶされる傾向があり、これが処理中で問題を起こす。
【0031】
本発明の合成SSZ‐32Xと複合できる天然由来の粘土群にはモンモリロナイトおよびカオリン族が含まれ、その族にはサブベントナイト群およびデキシー、マクナミー、ジョージアおよびフロリダ粘土または主な鉱物構成成分がハロイサイト、カオリナイト、ディッカイト、ナクライトまたはアナウキサイトである他のものが含まれる。セピオライトおよびアタプルジャイトのような繊維状粘土も支持体として使用できる。当該粘土群は採掘したまま、または最初にか焼、酸処理または化学的修飾を行うことができる。
【0032】
SSZ‐32Xおよび結合剤の混合物は幅広い物理的形状に形成できる。一般的に述べると、当該混合物は粉末、顆粒または2.5メッシュ(タイラー)網を通過して48メッシュ(タイラー)網に残る粒子サイズを有する押出物のような成形生成物でありうる。当該触媒が有機結合剤を伴い、押出しのように成形される場合、当該混合物は乾燥前に押出すか、または乾燥または部分的乾燥して、その後押出すことができる。SSZ‐32Xは蒸気処理されることもできる。蒸気処理は微結晶格子を酸からの攻撃に対し安定化する。当該乾燥した押出物はその後にか焼手順を用いて加熱処理をされる。
【0033】
か焼温度は390から1100°Fの範囲でよい。か焼は0.5から5時間、またはそれ以上の期間なされ、特に炭化水素変換工程にて有用な触媒的に活性な生成物を作り出す。
【0034】
当該押出物または粒子にはその後含浸のような手法を用いて第VIII族金属を更に負荷して水素化機能を増進する。米国特許第4,094,821号で開示されているように、修飾金属と第VIII族金属を同時に含浸させるのが望ましいであろう。第VIII族金属は好ましくは白金、パラジウムまたはその二者の混合物である。負荷した後、当該材料は空気中または不活性ガス中で、500から900°Fにてか焼することができる。
【0035】
供給原料群
本発明はケロセンおよびジェット燃料のような比較的軽質の蒸留留分から全原油、常圧蒸留残油、真空蒸留塔残渣、サイクルオイル類、合成石油類(例えば、シェールオイル、タールと石油など)、軽油類、減圧軽油類、廊下油類、フィッシャートロプシュ法由来蝋類および他の重油類のような高沸点原料までの種々な原材料を脱蝋するために使用できる。16以上の炭素原子を単独、または僅かに分岐した鎖のパラフィン類を伴う直鎖n‐パラフィン類をしばしば本明細書では蝋類と称する。より軽質な石油は通常蝋状成分を相当量は含んでいないので当該原材料はときには約350°Fより高い沸点のC10+原材料となるであろう。しかしながら、当該製法は、軽油、ケロセン類およびジェット燃料を含んでいる中間留分原材料、潤滑油原材料、灯油およびその流動点および粘度は一定の規格限界内に維持される必要がある他の蒸留画分のような蝋状留分原材料につき特に有用である。潤滑油原材料は一般的に230℃(450°F)より上の、より通常的には315℃(600°F)より上の沸点である。水素化精製した原材料は、相当量の蝋状n‐パラフィン類を普通含有しているので、この種の原材料および他の留分画分としても都合のよい供給源である。本製法の原材料は通常パラフィン類、オレフィン類、ナフテン類、芳香族と複素環化合物類を含有し、大量比率の高分子量n‐パラフィン類および原材料の蝋状特性に寄与する僅かに分岐したパラフィン類を伴うC10+原材料であろう。当該処理の間に当該n‐パラフィン類および僅かに分岐したパラフィン類は幾分かのクラッキングまたはハイドロクラッキングを起こして低粘度生成物の原因となる液状域の材料を形成する。しかしながら、発生するクラッキングの程度は限られるので、当該原材料の沸点より低い沸点を有する生成物の収率は低下して当該原材料の経済的価値保たれる。
【0036】
典型的な原材料には、水素化精製または水素化分解した軽油類、水素化精製した潤滑油ラフィネート類、ブライトストック、潤滑油原材料、合成石油類、廊下油類、フィッシャートロプシュ合成石油類、高流動点ポリオレフィン類、直鎖アルファオレフィン蝋類、軟蝋類、脱油蝋およびマイクロクリスタリン蝋類が含まれる。
【0037】
条件
本発明の異性化/脱蝋法が実施される条件には一般的に約392°Fから約800°Fの範囲内に入る温度および約15から約3000psigの圧力が含まれる。より好ましくは当該圧力は約100から約2500psigである。当該接触における時間当たりの液空間速度は一般的には約0.1から20、より好ましくは約0.1から約5である。当該接触は好ましくは水素存在下で実施される。当該水素の炭化水素との比率は好ましくはバレル炭化水素当たり約2000から約10,000標準立方フィートH、より好ましくはバレル炭化水素当たり約2500から約5000標準立方フィートHである。
【0038】
本発明の生成物は更にハイドロフィニッシングによるような処理を行ってもよい。当該ハイドロフィニッシングは、例えばアルミナ担持プラチナのような金属水素化触媒の存在下で従来は実施可能である。当該ハイドロフィニッシングは約374°Fから約644°Fの温度で、約400psigから約3000psigの圧力にて実施できる。このようなハイドロフィニッシングは、例えば米国特許第3,852,207号において記載されており、これは本明細書に参照で組み込まれている。
【0039】
実施例
幅広ゼオライト(X線回折パターンに関して)SSZ‐32Xの合成は当該ゼオライトの非常に小さな結晶例を結晶化するのと同じ意味である。当該X線回折パターンは当該微結晶のサイズが小さくなるに従って広くなる。一般的に、標準SSZ‐32とともにSSZ‐32Xがその例であるMTT構造ゼオライト系では、SiO/Al比(ゼオライト生成物中においてAlの重量%が大きい)が減少するに従って当該微結晶サイズも減少する。
【0040】
図1(a)はSSZ‐32Xピーク出現および相対強度を標準SSZ‐32のピークのそれと比較した。相対強度は基準強度で強度値を割って、100%をかける、或いは100×I/Ioで得られる。
【0041】
図1(b)および(c)は当該SSZ‐32Xプロットを当該標準SSZ‐32プロット上に重ね合わせたが、主なピーク群を構成していることを明確に表している。図1(c)は、図1(b)のより詳細な一部分を示す。表2(a)はピーク表および標準SSZ‐32のピーク相対強度を示している。表2(b)はピーク幅を拡大しているのでSSZ‐32Xおよび標準SSZ‐32の主なピーク群を容易に比較できる。
【0042】
【表2】

【0043】
【表3】

【実施例1】
【0044】
SSZ‐32Xの合成
望ましい材料の調製品は以下のように合成した:5ガロンのオートクレーブ装置用のHastelloy Cライナーを試薬の混合、その後次なる加熱処理に使用した。1500rpmの回転速度で、1/2時間の期間、以下の成分を記述の順に加えて直ちに混合した。水酸化N,N'‐ジイソプロピルイミダゾリウムの1モル溶液の300グラムを4500グラムの水に混合した。米国特許第4,483,835号の実施例8のようにヨウ素塩を調製し、その後次にBioRad AG1‐X8イオン交換樹脂を用いてイオン交換し、水酸化物型とした。1NのKOHを2400グラム加えた。Ludox AS‐30(SiO30重量%)を1524グラム加えた。Nalco's 1056コロイドゾル(SiO26重量%およびAl4重量%)1080グラムを添加した。最後に、イソブチルアミン181グラムを当該混合物に攪拌しながら加えた。一般的に、当該アミンQのモル濃度はイミダゾリウムQaのモル濃度より大きくなければならない。
【0045】
当該攪拌を終了させると直ぐに、当該オートクレーブヘッドを閉じて当該反応を170℃まで8時間かけて上げる。当該系を150rpmで攪拌する。当該反応を終了させ、生成物を加熱106時間後に収集した。当該固体をろ過して収集した(これはゆっくりと行われる;小さな結晶を意味する)。これを次いで数回洗浄して、その後乾燥した。当該材料はX線回折で分析し、当該パターンを表3に示す。表2(a)に示した標準SSZ‐32データとの比較を行い、実施例1の新規生成物はSSZ‐32と本質的に関連しているが、回折線群は相当広がっている。
【0046】
【表4】


当該生成物は小さな結晶と相当量の非結晶質の混合物とも考えられるので、TEM(透過型電子顕微鏡)分析を実施した。当該顕微鏡実験は実施例1の生成物はSSZ‐32の極めて均一な小結晶(当該生成物はSSZ‐32X)で非結晶質の形跡は非常に少なかった。当該微結晶は200〜400オングストロームの範囲の小さくて広いレース様要素の広がりが特徴的であった。この生成物のSiO/Al比は29であった。
【実施例2】
【0047】
実施例1の生成物を空気中、1100°Fまで1℃/分(1.8°F/分)の昇温を行い、250°F一定で3時間、1000°F一定で3時間、その後1100°Fで3時間か焼した。当該か焼した材料はそのX線結晶性を維持した。当該か焼ゼオライトを米国特許第5,252,527号に以前記載されていたように200°Fで(NHNOを使って)2回イオン交換を行った。当該イオン交換した材料を再度か焼し、その後同じく第5,252,527号に記載された試験手順を用いて当該微細孔性測定を調べた。当該新生成物、SSZ‐32Xは従来のSSZ‐32に対して幾つかの予想外の差異を有していた。
【0048】
SSZ‐32XについてのAr吸着比(87Kにおける0.001と0.1の相対圧間のAr吸着)/(相対圧0.1までの全Ar吸着)は0.5より大きく、好ましくは0.55と0.70の範囲である。対照的に従来のSSZ‐32については、当該Ar吸着比は0.5未満で、典型的には0.35と0.45の間である。実施例1および2のSSZ‐32Xはアルゴン吸着比0.62を示した。当該微結晶の外表面積は約50m/g(SSZ‐32)から150m/g(SSZ‐32X)へ急に変化し、非常に小さな結晶である結果かなりの外表面積であることを示している。
【0049】
同時に、SSZ‐32Xについての微小孔は標準SSZ‐32が約0.06cc/gmと比較して約0.035cc/gmまで減少していた。
【実施例3】
【0050】
当該イオン交換したSSZ‐32Xを制約指数(Constraint Index)試験によりクラッキング活性を試験した。この試験はゼオライトSSZ‐32Xの独特な選択性を示すときに重要なパラメータであった。当該試験は米国特許第5,252,527号の実施例9に記載されている。当該試験条件を用いて標準SSZ‐32は典型的に50%変換および800°Fにて制約指数13〜22を与えた。本発明の実施例2の生成物は、同じ手順で実施すると形状選択挙動は保持しながら約12%の相当低い変換を生じる。
【0051】
【表5】

【実施例4】
【0052】
本材料に関する次なる意外性は、供給原料としてn‐ヘキサデカンおよび本発明の実施例2からの生成物に担持したPd金属を用いた異性化能の試験によりもたらされた。Pdイオン交換は以前米国特許第5,282,958号の実施例1に記載されたように実施された。当該触媒は米国特許第5,282,958号の実施例1に記載の手順を用いて試験を行った。同程度のSiO/Alである新触媒および標準SSZ‐32粉末の両方が545°Fにてn‐C16の96%変換を与えた。相違は、本発明の実施例2の新材料が異性化選択性75.8%に対して米国特許第5,282,958号の実施例1で開示されたように標準SSZ‐32については64%であることである。そこで当該ゼオライトは実施例3にて相当低いクラッキング活性を有することが示されているが、水素化変換の活性度は標準SSZ‐32と同等で、選択性は相当良好である。当該触媒群の主な相違は、当該標準SSZ‐32が約13%のC以下の物質を生成し、新規ゼオライトはその数字を7%まで低減することである。液体の収率が増加し、ライトエンド生成は減少する。
【実施例5】
【0053】
実施例4の触媒を作ったが、この例ではPdではなくPtによる。Pt触媒のか焼は550°Fにて3時間であった。触媒の小片の8cc(24〜42メッシュサイズ)を量り、500°Fで空気中一夜乾燥した後、ステンレススチール製反応管に充填した。当該触媒はその後500°FにてH流中2300psigで1時間還元した。当該金属の還元後、当該触媒を用いてAPI 38.9、蝋含有量33%および流動点38℃の蝋状軽中性水素化分解用供給原料を異性化した。当該反応器からの液体生成物全体をストリッパー中にて2画分に分けた。当該底部生成目的物は−15℃の流動点であった。標準SSZ‐32触媒は同様に調製し、類似のやり方で処理した。下の表5にあるデータは異性化触媒として新規SSZ‐32Xを使用して得たものである。前と同じように主な利点は灯用ガス生成物が低減されているようで、それはこの新規材料の全体的固有酸性度がより低いことに関係しているようである。
【0054】
【表6】

【実施例6】
【0055】
アルミナ結合剤、押出し、ベース乾燥とか焼、初期Pt浸漬と最終乾燥および押出物のか焼を用い、当該SSZ‐32Xゼオライト粉末を使った固定触媒を作成した。全体のPt負荷量は0.32重量%であった。すぐ前の実施例と同様な負荷および活性化手順に従った後、触媒gm当たり200マイクロモルの窒素(トリブチルアミンとして)を加えて実施した滴定工程を実施した。本触媒はその後10%の蝋を含有していて流動点+32℃の蝋状150N水素化分解用供給原料につき試験をした。使用した製法条件は時間当たり1.0のLHSV、ガスの油との比率4000scf/bblおよび全圧2300psigである。図2(a)および2(b)においては、塔底製品(650°F+留分)につきSSZ‐32Xを含んでいる触媒と接触させるときに得られた実際の収率およびVIを当該供給原料を標準SSZ‐32ゼオライトから作った同様な固定触媒と接触させたときの結果と比較した。−5〜−25℃の生成物流動点の範囲にわたって改善された収率とVIが示される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1(a)、1(b)および1(c)は標準SSZ‐32およびSSZ‐32XのX線回折パターン間の比較を示している。
【図2】図2(a)および2(b)は異性脱蝋におけるSSZ‐32Xの使用に関して、標準SSZ‐32と比べた収率およびVI特性の比較を示す。
【図1(a)】

【図1(b)】

【図1(c)】

【図2a】

【図2b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化ケイ素の酸化アルミニウムに対するモル比が20:1より大きくて40:1未満を有し、200〜400Aの範囲の小さくて広いレース様要素を有し、そして表1のX線回折線を有する微結晶の状態である、ゼオライト。
【請求項2】
当該ゼオライトに関して最小微小孔の容量0.02cc/gmであり、(相対圧力0.001と0.1の間における87KでのAr吸着)/(相対圧力0.1までの総Ar吸着)の割合で定義したアルゴン吸着比が0.5より大きい、請求項1のゼオライト。
【請求項3】
当該アルゴン吸着比が0.55〜0.70の範囲である、請求項2のゼオライト。
【請求項4】
80から300m/gmの範囲の外表面積を有する、請求項1のゼオライト。
【請求項5】
炭化水素供給原料を脱蝋して異性化した生成物を製造する製法で使用するのに適した脱蝋触媒の調製方法に関し、前記触媒は明確さに乏しい結晶性、低減した微小孔容積、増加した表面積および異性化に使用する他の中程度の孔サイズ分子篩群より低いクラッキング活性を有しており、当該供給原料は直鎖および10以上の炭素原子を有している僅かに分岐した鎖のパラフィン群を含んでおり、以下の工程:
(a)酸化ケイ素の酸化アルミニウムに対するモル比が20:1より大きく40:1未満で、200〜400Aの範囲で小さくて広いレース様要素を有している微結晶を有し、そして表1のX線回折線を有するゼオライト群を合成するが、以下の工程を使用する:
(i)以下の試薬群の特定量を組合せて:
(1)水酸化物型にイオン交換したN‐低級アルキル‐N‐メチル‐N'‐イソプロピル‐イミダゾリウムカチオン5部;
(2)アルカリ金属水酸化物20部;
(3)SiO100部に対してAl3.5部;
(4)アルカリアミン20部
の混合物を形成させ
(ii)オートクレーブ中で自己の圧力の下、工程(i)の混合物を500から1500rpmの範囲で、0から5時間の間攪拌し;
(iii)高めた温度で当該混合物を40から120時間保持して当該ゼオライトの結晶を形成させ;
(iv)ろ過または遠心分離で当該ゼオライトの結晶を収集し;
(v)当該結晶をか焼およびイオン交換させ;
(b)工程(a)で合成したゼオライトを耐熱性無機酸化物担体前駆体および水溶性溶液と混合して混合物を形成し、当該混合物は分子篩の含量が約10から約90重量%であり;
(c)工程(b)から得た混合物を押し出しまたは成形して押出物または成形粒子を形成させ;
(d)工程(c)の押出物または成形粒子を乾燥し;
(e)工程(d)の乾燥した押出物または成形粒子をか焼し;
(f)工程(d)の押出物または成形粒子に水素化成分または他の修飾用金属または金属群を負荷して触媒前駆体を調製し;
(g)工程(f)の触媒前駆体を乾燥し;
(h)工程(f)の乾燥した触媒前駆体をか焼して完成した結合脱蝋触媒を形成させる、工程群を含んでいる脱蝋触媒を調製する方法。
【請求項6】
請求項5の方法で調製した脱蝋触媒。
【請求項7】
当該ゼオライトがSSZ‐32Xである、請求項4の方法。
【請求項8】
他の修飾用金属群は、マグネシウム、ランタンおよび他の希土類金属、バリウム、ナトリウム、プラセオジム、ストロンチウム、カリウム、ネオジムおよびカルシウムからなる群より選ぶ、請求項5(f)の方法。
【請求項9】
ゼオライトであって、合成したままの状態および無水状態において酸化物のモル比の関係が以下:(0.05から2.0)QO:(0.1から2.0)MO:Al(20から40未満)SiOで、式中Mはアルカリ金属カチオン、QはN‐低級アルキル‐N'‐イソプロピルイミダゾリウムカチオンであるQとアミンであるQの合計である組成を有する水溶液から調製され、表1のX線回折線を有しており、Qのモル濃度がQのモル濃度より大である、ゼオライト。
【請求項10】
はN‐メチル‐N'‐イソプロピル‐イミダゾリウムカチオンおよびN,N'‐ジイソプロピル‐イミダゾリウムカチオンからなる群より選ばれる、請求項9のゼオライト。
【請求項11】
はイソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ネオペンチルまたはモノエチルアミンからなる群より選択される、請求項9のゼオライト。
【請求項12】
8から30の範囲である制約指数(constraint index)を有する、請求項9のゼオライト。
【請求項13】
20から40の範囲のシリカ/アルミナ比を有する、請求項9のゼオライト。
【請求項14】
当該ゼオライトを200℃(392°F)から820℃(1508°F)の温度で加熱処理して調製される、請求項9のゼオライト。
【請求項15】
水素、アンモニウム、希土類金属、IIA族金属またはVIII族金属イオン類でイオン交換された、請求項9のゼオライト。
【請求項16】
希土類金属、IIA族金属類またはVIII族金属類が当該ゼオライト内に閉じ込められている、請求項9のゼオライト。
【請求項17】
マグネシウム、ランタンおよび他の希土類金属類、バリウム、ナトリウム、プラセオジム、ストロンチウム、カリウム、ネオジムおよびカルシウムからなる群より選択される修飾金属類を含有する、請求項9のゼオライト。
【請求項18】
炭化水素供給原料を脱蝋し、それによって最大化した収率の異性化生成物と最小化した収率のライトエンドを製造する方法であって、当該供給原料には10以上の炭素原子を有する直鎖と僅かに分岐したパラフィン類が含まれていて、当該供給原料を異性化条件下で水素存在下に中程度の孔サイズの分子篩を含んだ触媒と接触させるが、その触媒は以下の工程:
(a)約20:1から40:1未満の酸化ケイ素の酸化アルミナに対するモル比を有し、200〜400Aの範囲の小さくて広いリース様要素を有する微結晶で、表1のX線回折線を有するゼオライトを以下の工程を使用して合成する:
(i)以下の試薬の特定量を合わせて混合物を形成させ:
(1)水酸化物型にイオン交換したN‐低級アルキル‐N‐メチル‐N'‐イソプロピル‐イミダゾリウムカチオンを5部;
(2)アルカリ金属水酸化物20部:
(3)Al3.5部に対するSiO100部
(4)アルキルアミン20部
(ii)オートクレーブ中にて工程(i)の混合物を自然発生圧下、500から1500rpmで0.5から5時間の間攪拌し;
(iii)40から120時間の期間上昇した温度に当該混合物を維持してゼオライトの結晶を形成させ;
(iv)ろ過または遠心分離にて当該ゼオライトの結晶を収集し;
(v)当該結晶をか焼およびイオン交換させ;
(b)工程(a)で合成したゼオライトを耐熱性無機酸化物担体前駆体および水溶性溶液と混ぜて、分子篩含量が約10から約90重量%を有している混合物を形成させ;
(c)工程(b)からの混合物を押出しまたは成形して押出物または成形粒子を形成させ;
(d)工程(c)の当該押出物または成形粒子を乾燥し;
(e)工程(d)の乾燥した押出物または成形した粒子をか焼し;
(f)工程(d)の押出物または成形粒子に水素化成分を負荷して触媒前駆体を調製し;
(g)工程(f)の触媒前駆体を乾燥し;
(h)工程(f)の乾燥した触媒前駆体をか焼して最終固定脱蝋触媒を形成する工程で調製される、上記方法。
【請求項19】
当該ゼオライトがSSZ‐32Xである、請求項18の脱蝋法。
【請求項20】
水溶性溶液から調製したゼオライトに関し、合成したままの状態および無水状態において酸化物のモル比の関係が以下:(0.05から2.0)QO:(0.1から2.0)MO:Al(20から40未満)SiOで、式中Mはアルカリ金属カチオン、QはN‐低級アルキル‐N'‐イソプロピルイミダゾリウムカチオンであるQとアミンであるQの合計である組成を有する水溶液から調製され、表1のX線回折線を有し、Qのモル濃度がQのモル濃度より大であるゼオライトを使用する、請求項19の脱蝋法。
【請求項21】
はN‐メチル‐N'‐イソプロピル‐イミダゾリウムカチオンおよびN,N'‐ジイソプロピル‐イミダゾリウムカチオンからなる群より選ばれる、請求項19の製法。
【請求項22】
はイソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ネオペンチルまたはモノエチルアミンの群より選ばれる、請求項19の製法。
【請求項23】
当該ゼオライトは8から30の範囲の制約指数を有する、請求項19の製法。
【請求項24】
当該ゼオライトは20から40の範囲のシリカ/アルミナ比を有する、請求項19の製法。
【請求項25】
当該ゼオライトは200℃(392°F)から820℃(1508°F)の温度の加熱処理で調製される、請求項19の製法。
【請求項26】
当該ゼオライトは水素、アンモニウム、希土類金属、第IIA族金属または第VIII族金属イオン類でイオン交換される、請求項19の製法。
【請求項27】
希土類金属類、第IIA族金属類または第VIII族金属類が当該ゼオライト中に封じ込められる、請求項19の製法。
【請求項28】
当該供給原料は、水素化精製または水素化分解した軽油、水素化精製した潤滑油ラフィネート類、ブライトストック類、潤滑油ストック類、合成石油類、廊下油類、フィッシャートロプシュ法合成石油類、高流動点ポリオレフィン類、直鎖アルファオレフィン蝋類、軟蝋類、脱油蝋類およびマイクロクリスタリン蝋類からなる群より選択される、請求項19の製法。
【請求項29】
第VIII族金属類は白金とパラジウムおよび/またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項27の製法。
【請求項30】
前記接触が450〜800°Fの温度および約15psigから約3000psigの範囲の圧力で実施される、請求項19の製法。
【請求項31】
前記圧力が約100psigから約2500psigの範囲である、請求項30の製法。
【請求項32】
接触における時間当たりの液空間速度が約0.1から約20である、請求項21の製法。
【請求項33】
当該時間当たりの液空間速度が0.5から約5である、請求項32の製法。
【請求項34】
当該炭化水素供給原料は異性化の前に325から800°Fの範囲にて水素化精製される、請求項19の製法。
【請求項35】
更に異性化の後にハイドロフィニッシング工程を含んでいる、請求項19の製法。
【請求項36】
更に異性化生成物のハイドロフィニッシングを含んでいる、請求項35の製法。
【請求項37】
ハイドロフィニッシングを約325から約590°Fの範囲の温度および約400psigから約3000psigの範囲の圧力において実施する、請求項36の製法。

【公表番号】特表2007−511457(P2007−511457A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538426(P2006−538426)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【国際出願番号】PCT/US2004/036405
【国際公開番号】WO2005/042144
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(503148834)シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド (258)
【Fターム(参考)】