説明

小袋包装における秤量機構と包装機構の一体化の方法

【課題】従来の小袋包装工程における包装機構は自動化が進んでいるが、具材を秤量して切り出す秤量機構には小型で高速かつ正確に重量を秤量する機構がないため、秤量機構と包装機構一体化した装置は存在しない。従って、秤量機構と包装機構を組み合わせて秤量包装装置とする際には、その都度別々に設計された機構や制御部を連結させるための改造が必要であり、装置そのものの価格が高くなるとともに、装置の設置に多くの時間と費用の無駄が発生している。本発明では、秤量機構と包装機構を一体化する方法を提供するものである。
【解決手段】パイプフィーダー式の秤量機構と縦シール式の包装機構を同一の框体に収納し、機械的な連結をし、制御部を纏めて一体化する方法である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、お茶漬け、ふりかけ、カップラーメンのかやくのような小袋包装の具材を数グラム程度秤量して切り出し小袋詰包装工程において、具材の重量を設定どおり正確に秤量して切り出す秤量機構と、小袋包装する包装機構を一体化する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、お茶漬け、ふりかけ、カップラーメンのかやくのような小袋包装の具材を数グラム程度秤量して切り出し小袋詰めする工程において、具材の重量を秤量する機構としては、振動フィーダーを数段組み合わせた構造で具材を供給して秤量する方法や、コンピュータースケールと呼ばれるコンピューターを使用した組み合わせ計量方法があり、包装機構としては、縦型三方シール包装機構やロータリー包装機構等がある。そして、小袋包装の工程においては、前述の包装機構に振動フィーダーを利用した大型で振動の大きい秤量機構やコンピュータースケールを利用した大型で高価な機構を別架台にのせて組み合わせて使用しており、秤量機構と包装機構が一体化した秤量包装装置はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の小袋包装工程における包装機構は自動化が進んでいるが、具材を秤量して切り出す秤量機構には小型で高速かつ正確に重量を秤量する機構がないため、秤量機構と包装機構が一体化した秤量包装装置はない。従って、秤量機構と包装機構を組み合わせて秤量包装装置とする際には、その都度別々に設計された機構や制御部を連結させるための改造が必要であり、装置そのものの費用が高くなるとともに装置設置に多くの時間と費用の無駄が発生している。本発明では、具材の切り出し機構に発明者が先に提案したパイプフィーダー式の具材の秤量機構(特許第2649335号;平成9年5月10日)を用いることによって、秤量機構と包装機構を一体化する方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の小袋包装における秤量機構と包装機構の一体化は、パイプフィーダー式の秤量機構と縦シール式の包装機構を同一の框体に収納し、機械的な連結をし、制御部を纏めて一体化する方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
パイプフィーダー式の秤量機構は具材を貯留するホッパーと、前記ホッパーの排出部に連結され前記ホッパーから流出する具材をほぐしながら整列させて下方に移動させる傾斜して回転する複数の回転筒と、斜め下方に排出ダンパーを備えて前記回転筒から流出する具材を一時収納する複数個の受け容器と、前記受け容器に投入された具材をその風体とともに秤量する複数個の計重器と、前記回転筒を回転させる複数個のモーターと、前記計重器からの信号をもとに前記受け容器の前記排出ダンパーを開閉する複数個のダンパー開閉部と、前記受け容器から排出される所定量の具材を包装機構に送るシュートを有しており、縦シール式の包装機構は、袋詰めの包材と、前記包材をシール部へ誘導する包材誘導部と、前記包材の縦方向をシールして筒状にする縦シールと、前記筒状の下部をシールして上部が開口した容器状にする横シールと、前記包材の送り部とを独立して有し、前記シュートから供給される具材を包装する機能を有している。小袋包装における秤量機構と包装機構の一体化は、前記パイプフィーダー式の秤量機構と前記縦シール式の包装機構を同一の框体に収納し、機械的な連結を図り、制御部を纏めて一つの装置とすることで実現できる。
【0006】
【発明の効果】
請求項1記載の小袋包装の秤量機構と包装機構の一体化の方法は、以上の説明から明かなようにお茶漬けやふりかけやインスタントラーメンのかやく等の具材を高速で正確に秤量して包装する装置が実現できるため、従来の秤量機構と包装機構を組み合わせて使用する際のその都度の連結のための改造は必要なく、装置そのものの価格を低減させるとともに、装置の設置の際に要していた費用と時間の無駄がなくなる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小袋包装工程において、具材を設定した重量に正確に秤量して切り出す秤量機構と、小袋詰めする包装機構を同一の框体に収納し、秤量機構と包装機構の機械的な連結を図り、制御部を纏めることを特徴とした、小袋包装における秤量機構と包装機構の一体化の方法。

【公開番号】特開2006−21774(P2006−21774A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−151583(P2002−151583)
【出願日】平成14年4月16日(2002.4.16)
【出願人】(591041004)
【Fターム(参考)】