説明

帯状部材保持駆動装置、画像転写装置および画像形成装置

【課題】外部ロールが保持ロールに押し付けられた状態か否かにかかわらず、保持ロールの長手方向一端側と他端側との外径差に起因する片寄り力が、過大になることを抑制できる帯状部材保持駆動装置、画像転写装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、中間転写ベルト20と、これを内側から駆動する駆動ロール21と、中間転写ベルト20を保持するバックアップロール23と、中間転写ベルト20の外周面側からバックアップロール23に接離自在とされた二次転写ロール31とを備え、中間転写ベルト20の張力をF、バックアップロール23への巻き掛け角度をθ、二次転写ロール31のバックアップロール23に対する押し付け力をN、中間転写ベルト20とバックアップロール23間の摩擦係数をμとしたとき、μ<1/(2×cos((π−θ)/2))かつμ<F/Nとなるよう設定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は帯状部材保持駆動装置、画像転写装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無端ベルト状の中間転写体外周面にトナー画像を形成し、非転写材の表面に転写する画像形成装置において、中間転写体側に蛇行防止ガイドを設けた構成が存在する(例えば、特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2004−053629号公報
【特許文献2】特開2006−146132号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、外部ロールが保持ロールに押し付けられた状態か否かにかかわらず、保持ロールの長手方向一端側と他端側との外径差に起因する片寄り力が、過大になることを抑制できる帯状部材保持駆動装置、画像転写装置および画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の帯状部材保持駆動装置は、無端ベルト状の帯状部材と、前記帯状部材を駆動する駆動ロールと、前記帯状部材を前記駆動ロールとともに巻き掛けて保持する保持ロールと、前記保持ロールに対し、前記保持ロールに巻き掛けられた前記帯状部材を前記保持ロールと前記帯状部材が接触する範囲の回転方向上流側で挟んで押し付ける第1の位置と、前記保持ロールから離れた第2の位置との間を移動する外部ロールと、前記駆動ロールに対して前記帯状部材の回転方向下流側かつ前記保持ロールに対して前期帯状部材の回転方向上流側に前記帯状部材に張力を付与する張力付与部材を有し、前記帯状部材の張力をF、前記保持ロールに対する前記帯状部材の巻き掛け角度をθ、前記外部ロールの前記保持ロールに対する押し付け力をNとしたとき、前記帯状部材と前記保持ロールとの間の摩擦係数μをμ<1/(2×cos((π−θ)/2)) かつμ<F/Nとなるよう設定したことを特徴とする。
【0005】
請求項2に記載の帯状部材保持駆動装置は、請求項1に記載の構成において、前記帯状部材は、該帯状部材の回転方向と直角かつ外周面と垂直な方向への移動を規制する移動規制部を有する事を特徴とする。
【0006】
請求項3に記載の画像転写装置は、無端ベルト状の帯状部材と、前記帯状部材の外周面にトナー画像を形成する複数の画像形成部と、前記帯状部材を駆動する駆動ロールと、前記帯状部材を前記駆動ロールとともに巻き掛けて保持する保持ロールと、前記保持ロールに対し、前記保持ロールに巻き掛けられた前記帯状部材を記録材とともに前記保持ロールと前記帯状部材が接触する範囲の回転方向上流側で挟んで押し付け前記記録材に前記帯状部材上に形成されたトナー画像を転写する第1の位置と、前記保持ロールから離れた第2の位置との間を移動する転写ロールと、前記駆動ロールに対して前記帯状部材の回転方向下流側かつ前記保持ロールに対して前期帯状部材の回転方向上流側に前記帯状部材に張力を付与する張力付与部材を有し、前記帯状部材の張力をF、前記保持ロールに対する前記帯状部材の巻き掛け角度をθ、前記外部ロールの前記保持ロールに対する押し付け力をNとしたとき、前記帯状部材と前記保持ロールとの間の摩擦係数μをμ<1/(2×cos((π−θ)/2)) かつμ<F/Nとなるよう設定したことを特徴とする。
【0007】
請求項4に記載の画像転写装置は、請求項3に記載の構成において、前記駆動ロールは、長手方向両端に設けられ、前記帯状部材の幅方向位置を規制する規制部材を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項5に記載の画像形成装置は、構成において、前記駆動ロールは、長手方向両端に設けられ、前記帯状部材の幅方向位置を規制する規制部材を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の帯状部材保持駆動装置の構成によると、本構成を有していない場合と比較して、外部ロールが保持ロールに押し付けられた状態か否かにかかわらず、保持ロールの長手方向一端側と他端側との外径差に起因する片寄り力が過大になることを抑制できる。
【0010】
請求項2に記載の帯状部材保持駆動装置の構成によると、本構成を有していない場合と比較して、移動規制部の破損を抑制することができる。
【0011】
請求項3に記載の画像転写装置の構成によると、本構成を有していない場合と比較して、帯状部材の片寄りによる画像アライメントの変動を抑制できる。
【0012】
請求項4に記載の画像転写装置の構成によると、本構成を有していない場合と比較して、帯状部材の片寄りによる移動規制部の破損を抑制できる。
【0013】
請求項5に記載の画像形成装置の構成によると、本構成を有していない場合と比較して、帯状部材の片寄りを抑制できる画像形成装置とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0015】
<画像形成装置>
図1には、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成が示されている。
【0016】
図1に示す画像形成装置1は所謂タンデム型、中間転写型の画像形成装置である。本実施の形態に係る画像形成装置1は、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(10Y、10M、10C、10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して表面に保持させる中間転写ベルト20とを備える。さらに中間転写ベルト20上に転写された画像を記録材としての用紙P上に二次転写(一括転写)させる二次転写装置30と、二次転写装置30に供給される用紙Pを収容する図示しない用紙トレイと、二次転写装置30により用紙P上に転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置50とを備えている。
【0017】
各画像形成ユニット10は、感光体ドラム11を帯電する帯電器と、感光体ドラム11上に静電潜像を書込む露光器12とを備える。また、各画像形成ユニット10は、各色成分トナーが収容され感光体ドラム11 上の静電潜像をトナー像として可視像化(トナー現像)する現像器14と、感光体ドラム11上の各色成分トナー像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール15とを備える。
【0018】
更に各画像形成ユニット10は、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するクリーナとしてのドラムクリーナ16と、残留トナーが除去された感光体ドラム11の表面を除電する除電器とを備える。各画像形成ユニット10は、帯電器、露光器12、現像器14、一次転写ロール15、ドラムクリーナ16、及び除電器といった電子写真用デバイスが、像保持体としての感光体ドラム11の周囲に順次配設されている。
【0019】
感光体ドラム11は、金属製の薄肉の円筒形ドラム表面に有機感光層を形成したものからなる。帯電器は、感光体ドラム11に対して放電を行うことで、感光体ドラム11の表面を帯電させる。露光器12は、画像信号に応じて露光ビームを射出し、感光体ドラム11の表面に露光を行い、帯電器によって帯電された感光体ドラム11の表面電位を落とすことで、画像情報に応じた静電潜像を形成する。現像器14は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーと、例えば磁性体を半導電性の物質でコートしてなるキャリアとを含む二成分現像剤を内蔵する。現像器14は、これらキャリアおよびトナーを攪拌し互いに摩擦させることでトナーを負極性に帯電させる。帯電されたトナーは、その後、現像スリーブ上を搬送され、現像スリーブに印加される現像バイアスにより感光体ドラム11表面に形成された静電潜像を反転現像する。
【0020】
中間転写ベルト20は、複数の支持ロールに掛け渡され、矢線B方向に循環するようになっている。複数の支持ロールの例としては、例えば中間転写ベルト20の駆動ロール21、中間転写ベルト20の張力を調整するテンションロール22、二次転写装置30のバックアップロール(BUR)23である。
【0021】
中間転写ベルト20は、例えばポリイミドあるいはポリアミド等からなる無端形状のベルトである。一次転写ロール15には、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアスが印加され、感光体ドラム11上のトナー像は中間転写ベルト20に静電吸引される。画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kにおいて各々形成され、中間転写ベルト20に夫々順次静電吸引された各トナー像は、中間転写ベルト20上において重ねられ、フルカラートナー像を形成する。
【0022】
画像形成を行わない非転写時には、中間転写ベルト20は図示しない接離機構によって図1に破線で示すように感光体ドラム11と接触しない搬送面を通過する。
【0023】
二次転写装置30は、中間転写ベルト20のトナー担持面側(外周面)に圧接配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール23とを備える。
【0024】
二次転写ロール31は、図示しない接離機構によって中間転写ベルト20と接触する転写位置と、接触しない待機位置との何れかの位置に保持される。転写位置では二次転写ロール31は中間転写ベルト20を挟んでバックアップロール23を所定の圧力で押圧する。待機位置では、二次転写ロール31は図1に破線で示すように中間転写ベルト20と接触しない位置に引き込まれる。
【0025】
二次転写装置30の、中間転写ベルト20の移動方向下流側には、二次転写後の中間転写ベルト20の表面をクリーニングするベルトクリーナ34が設けられている。ベルトクリーナ34は、中間転写ベルト20の循環方向(B方向)に対向する方向(ドクター方向)に突出して配置されるベルトクリーニングブレード35を有している。
【0026】
用紙トレイ40に収容された用紙Pは給紙ロール41にて所定のタイミングで繰り出され、搬送ロール42及び二次転写装置用搬送シュート43を介して二次転写装置30へと搬送される。二次転写後の用紙Pは定着装置用搬送シュート44を介して定着装置50へと搬送される。
【0027】
<画像形成プロセス>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1の画像形成プロセスについて説明する。
【0028】
ユーザにより図示しないスタートスイッチがオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。例えば画像形成装置1がデジタルカラー複写機として構成されている場合には、まず図示しない原稿台にセットされた原稿から図示しないカラー画像読み取り装置により、カラー画像が信号として読み取られる。次に読み取られた信号は、画像信号処理によって色毎の画像データに変換され、該当する画像形成ユニットの露光器12に出力される。
【0029】
露光器12では、入力された画像データに応じて、例えば半導体レーザ素子から出射される露光ビームを変調し、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの各々の感光体ドラム11に照射する。画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの各感光体ドラム11は、帯電器によって表面が帯電された後、露光器12によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。画像形成装置1をカラープリンタとして構成する場合には、読み取られた信号に代えて、外部から入力される画像信号に基づいて各色のトナー像作成を行わせる。
【0030】
各感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置において、中間転写ベルト20上に転写される。すなわち一次転写位置において、一次転写ロール15より印加される一次転写バイアスにより、トナー像が感光体ドラム11の表面から中間転写ベルト20の表面へと転写される。中間転写ベルト20の表面に一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト20上で重ね合わされ、中間転写ベルト20の循環に伴って二次転写位置へと搬送される。一次転写後の感光体ドラム11の表面は、ドラムクリーナ16によって残留トナーが除去された後、除電器によって除電される。
【0031】
用紙Pは所定のタイミングで二次転写装置30へと搬送され、中間転写ベルト20(バックアップロール23)に対して二次転写ロール31が用紙Pを押圧・付勢する。二次転写ロール31とバックアップロール23との間に形成される二次転写電界により中間転写ベルト20の表面に担持された重ねトナー像は用紙Pに二次転写される。トナー像が転写された用紙Pは定着装置50へと搬送され、用紙P表面でトナー像の定着が行われる。二次転写後の中間転写ベルト20の表面に残留する残留トナーは、ベルトクリーナ34によって除去される。
【0032】
<BURのμと張力>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1の、バックアップロールの摩擦係数とベルト張力との関係について説明する。
【0033】
図3(A)(B)に示すようにテンションロール22からバックアップロール23を介して駆動ロール21にて駆動される中間転写ベルト20において、図4(A)(B)に示すようにバックアップロール23の外径左右差等(200μm程度)で蛇行発生の際に、駆動ロール21の手前で弛みを生じ、正常なタイミングで中間転写ベルト20が搬送されない等の不具合が発生する虞がある。これはバックアップロール23の外径左右差が大きい、転写加重が大きい、中間転写ベルト20とバックアップロール23との摩擦係数μが大きい、等の原因で相対的に中間転写ベルト20の張力が不足することに起因する。
【0034】
図2(A)に示すように、転写時(コンタクト時)においては柔軟性のある二次転写ロール31は、より硬質な素材で形成されたバックアップロール23に対して荷重N1を印加することで中間転写ベルト20から用紙Pへの転写荷重としている。このとき、上記の不具合を防止するためには中間転写ベルト20にかかる張力をFt、中間転写ベルト20とバックアップロール23との摩擦係数をμとすると、
Ft>μ×N1
となるようにバックアップロール23の表面μを一定以下の値に抑える必要がある。転写加重N1は転写不良の発生を防ぐ最低値が予め決定されているため、上記の式を満足するためにはμを十分に小さくする必要がある。例えばFtを4.3kg、N1を7kgとするとμ<0.61程度となる。
【0035】
これに対して図2(B)に示すように、非転写時(リトラクト時)においては、バックアップロール23にかかる力は、中間転写ベルト20からバックアップロール23にかかる力をN2、中間転写ベルト20にかかる張力をFt、中間転写ベルト20とバックアップロール23との摩擦係数をμ、中間転写ベルト20の、バックアップロール23へのラップアングル(角度)をθとすると、N2=Ft×COS((π−θ)/2)であり、
Ft>μ×N2
となるようにバックアップロール23の表面μを一定以下の値に抑える必要がある。上記の式を満足するためには、例えばFtを4.3kg、θ=108°、N2を6.78kgとするとμ<0.63程度となる。
【0036】
図5には、本実施形態に係るバックアップロールの外径左右差とμの組み合わせにおいて、中間転写ベルトの蛇行発生の有無が示されている。
【0037】
図5に示すように、バックアップロール23の左右外径差(寸法誤差)が大きいほど、同じμでも蛇行は発生しやすくなり、μを0.5以下に抑えた場合(網掛け部分)では中間転写ベルト20に蛇行は発生していない。
【0038】
なお、ここでいう蛇行の発生とは、中間転写ベルト20の搬送において目視上問題のないこと、あるいはロールの幅方向端部にフランジが設けられている場合はフランジに乗り上げないことを蛇行の発生がないものと規定する。
【0039】
<他の実施形態>
次に、本発明の他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。
【0040】
図6(A)に示すように、本発明の第2実施形態として中間転写ベルト20に代えて、駆動ロール21に対して長手方向位置を規制するリブ20Fが幅方向端部に設けられた中間転写ベルト20Aを用いてもよい。リブ20Fは駆動ロール21の端部に対して、中間転写ベルト20Aの幅方向位置を規制することで蛇行を防止する。
【0041】
あるいは図6(B)に示すように、本発明の第3実施形態として、長手方向端部にフランジ21Fが設けられた駆動ロール21Aを用いてもよい。フランジ21Fは中間転写ベルト20の幅方向位置を規制することで蛇行を防止する。
【0042】
<その他>
以上、本発明の実施例について記述したが、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
【0043】
例えば上記実施形態ではトナー画像を転写する電子写真システムの中間転写ベルトを例に挙げたが、これに限定せず複数のローラで無端ベルトを駆動する構成であれば、本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略を示す側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るバックアップロールに印加される力を示す模式図である。
【図3】本発明に係るバックアップロール、テンションロール、駆動ロール及び中間転写ベルトの関係を示す模式図である。
【図4】従来のバックアップロール、テンションロール、駆動ロール及び中間転写ベルトの関係を示す模式図である。
【図5】本発明に係るバックアップロールの外径左右差と表面μ、および蛇行発生の関係を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態および第3実施形態に係る中間転写ベルトと駆動ロールの構造を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1 画像形成装置
10 画像形成ユニット(画像形成部)
11 感光体ドラム
12 露光器
14 現像器
15 一次転写ロール
16 ドラムクリーナ
20 中間転写ベルト(帯状部材)
21 駆動ロール
22 テンションロール(張力付与部材)
23 バックアップロール(保持ロール)
30 二次転写装置
31 二次転写ロール(外部ロール)
40 用紙トレイ
50 定着装置
P 用紙(被転写材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端ベルト状の帯状部材と、
前記帯状部材を駆動する駆動ロールと、
前記帯状部材を前記駆動ロールとともに巻き掛けて保持する保持ロールと、
前記保持ロールに対し、前記保持ロールに巻き掛けられた前記帯状部材を前記保持ロールと前記帯状部材が接触する範囲の搬送方向上流側で挟んで押し付ける第1の位置と、前記保持ロールから離れた第2の位置との間を移動する外部ロールと、
前記駆動ロールに対して前記帯状部材の搬送方向下流側かつ前記保持ロールに対して前期帯状部材の搬送方向上流側に前記帯状部材に張力を付与する張力付与部材を有し、
前記帯状部材の張力をF、前記保持ロールに対する前記帯状部材の巻き掛け角度をθ、前記外部ロールの前記保持ロールに対する押し付け力をNとしたとき、
前記帯状部材と前記保持ロールとの間の摩擦係数μを
μ<1/(2×cos((π−θ)/2)) かつ
μ<F/N
となるよう設定した、帯状部材保持駆動装置。
【請求項2】
前記帯状部材は、前記帯状部材の搬送幅方向への移動を規制する移動規制部を有する、請求項1に記載の帯状部材保持駆動装置。
【請求項3】
無端ベルト状の帯状部材と、
前記帯状部材の外周面にトナー画像を形成する複数の画像形成部と、
前記帯状部材を駆動する駆動ロールと、
前記帯状部材を前記駆動ロールとともに巻き掛けて保持する保持ロールと、
前記保持ロールに対し、前記保持ロールに巻き掛けられた前記帯状部材を記録材とともに前記保持ロールと前記帯状部材が接触する範囲の回転方向上流側で挟んで押し付け、前記帯状部材上に形成されたトナー画像を前記記録材に転写する第1の位置と、前記保持ロールから離れた第2の位置との間を移動する転写ロールと、
前記駆動ロールに対して前記帯状部材の回転方向下流側かつ前記保持ロールに対して前期帯状部材の回転方向上流側に前記帯状部材に張力を付与する張力付与部材を有し、
前記帯状部材の張力をF、前記保持ロールに対する前記帯状部材の巻き掛け角度をθ、前記外部ロールの前記保持ロールに対する押し付け力をNとしたとき、
前記帯状部材と前記保持ロールとの間の摩擦係数μを
μ<1/(2×cos((π−θ)/2)) かつ
μ<F/N
となるよう設定した画像転写装置。
【請求項4】
前記帯状部材は、前記帯状部材の搬送幅方向への移動を規制する移動規制部を有する、請求項3に記載の画像転写装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の画像転写装置を備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−78777(P2010−78777A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−245669(P2008−245669)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】