干渉顔料

【課題】新規の干渉顔料を提供すること。
【解決手段】本発明は、20〜200nmの層厚を有するTiOおよび任意選択で外部保護層からなる高屈折率被膜を有する、透明な低屈折率のフレーク状基体をベースとする干渉顔料、ならびにそれらの、塗料、コーティング、印刷インク、証券印刷インク、プラスチック、ボタン用ペースト、セラミック材料、ガラス中への、種の着色用の、プラスチックおよび紙のレーザマーキングでのドーパント、プラスチックのレーザ溶接用添加剤、食品および薬剤分野での着色用添加剤としての、および化粧用配合物中への、あるいは顔料組成物および乾燥調製物の調製への使用に関する。基体の厚さの標準偏差はその平均厚さに対して≦15%であり、基体はSiO、Al、天然もしくは合成雲母、またはガラスからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーク状の透明な低屈折率基体をベースとする、強いカラーシフトを有する干渉顔料、およびそれらの、特に塗料、コーティング、印刷インク、プラスチック中への、プラスチックおよび紙のレーザマーキング用ドーパントとして、食品および薬剤分野での添加剤として、ならびに化粧用配合物中への使用に関する。
【背景技術】
【0002】
光沢またはエフェクト顔料は、工業の多くの領域、特に自動車仕上げ、装飾コーティング、プラスチック、塗料、印刷インクの領域および化粧用配合物中に使用されている。
【0003】
その色の働きのために、複数の干渉色の間の視野角依存性色変化を示す光沢顔料は、自動車仕上げおよび有価証券の偽造防止に対して特別興味深い。
【0004】
鉱物をベースとするパール光沢顔料は特に重要である。パール光沢顔料は、無機のフレーク状支持体に高屈折率の、通常酸化物層で被覆することにより作製される。これらの顔料の色は、波長選択的な部分的反射および媒体/酸化物または酸化物/基体の界面で反射したまたは透過した光の干渉によって生じる。
【0005】
これらの顔料の干渉色は、酸化物層の厚さにより決まり、たとえば緑色顔料の色相は(光学的な意味で)、その光学的厚さが可視波長の範囲中で約500nmで最大の反射を生じる単一の高屈折率層により発生する。この波長は人の眼により緑色と知覚される。しかし、第1次最大値の場合は強度曲線が非常に広いので、あまりにも大量の光が可視光領域全体にわたり反射されて、人の眼は非常に明るい、むしろ無色の印象を受ける。
【0006】
薄層の光学的性質の、特に光学的構成要素の被膜からの知られている規則によれば、高屈折率および低屈折率を交互に有する複数の層の配置では、反射光の強度が単一層と比較して大幅に増加する。したがって、雲母粒子にTiO−SiO−TiO層系を適用すると、TiO単一層系に比較して反射光の強度が約60%だけ増加する。したがって、干渉により反射された光のプロファイルが有意により強いので、このタイプの多層系に対して高濃度で明るい反射色が期待される。このタイプの顔料がドイツ特許公開第19618569A1号に記載されている。
【0007】
従来技術により、たとえば雲母フレークをベースとする、緑色干渉顔料が開示されている。雲母フレークは一般に層厚の非常に広い散乱を有し、したがって干渉色に関して中性的な挙動を有する。雲母の単一高屈折率被膜を有するパール光沢顔料は、したがって単一層光学系を表し、すなわち干渉色はもっぱら高屈折率金属酸化物層の層厚により決定される。したがって、雲母/金属酸化物の緑色顔料は、色彩設計の許容範囲が非常に制限される。さらに、雲母粒子は、これらの層の構造のために表面上に凹凸があり、これが散乱を生じさせ、それによって製品の透明性および色彩的品質が低下する。さらに、雲母は多少とも強いグレー/ブラウンのマストーン(mass tone)を示す。この性質がさらに透明性を低下させ、適応媒体が吸収する色に好ましくない影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は干渉顔料、特に緑色干渉顔料であって、特に高透明性で純粋な白色のマストーン、および特有な色効果、たとえば緑色効果、青色効果などが優れている、強いカラーフロップを特徴とする干渉顔料を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
干渉顔料と、その製造方法および使用、干渉顔料を含む顔料組成物および乾燥調製物として次のものが挙げられる。
1)20〜200nmの層厚を有するTiOおよび任意選択で外部保護層からなる高屈折率被膜を有することを特徴とする、低屈折率の透明なフレーク状基体をベースとする干渉顔料。
2)基体フレークの厚さの標準偏差が、その平均厚さに対して≦15%であることを特徴とする、1)に記載の干渉顔料。
3)透明なフレークが、SiOフレーク、Alフレーク、天然もしくは合成雲母フレークまたはガラスフレークであることを特徴とする、1)または2)に記載の干渉顔料。
4)透明なフレークがSiOフレークであることを特徴とする、3)に記載の干渉顔料。
5)TiOがルチルの変態であることを特徴とする、1)から4)の何れか一項に記載の干渉顔料。
6)基体の被覆が、水性媒体中での金属塩の加水分解性分解による湿式の化学的方法により、あるいはCVD法またはPVD法による熱分解により実施されることを特徴とする、1)から5)の何れか一項に記載の干渉顔料を製造する方法。
7)塗料、ボタン用ペースト、コーティング、印刷インク、証券印刷インク、安全確保印刷物用印刷インク、プラスチック、セラミック材料、ガラス中への、種の被覆用の、プラスチックおよび紙のレーザマーキング用ドーパント、プラスチックのレーザ溶接用添加剤、食品および薬剤分野での着色用添加剤としての、化粧用配合物中への、顔料組成物および乾燥調製物と調製するための1)に記載の干渉顔料の使用。
8)1種または複数の結合剤、任意選択で1種または複数の添加剤および1)に記載の1種または複数の干渉顔料を含む顔料組成物。
9)1)に記載の干渉顔料を含む、ペレット、顆粒、チップ、ブリケットなどの乾燥調製物。
【0010】
驚くべきことには、薄いTiO層で被覆された、たとえばSiOフレークなどの特定の透明な低屈折率フレークが、強い、たとえば緑色の色の印象を生じさせ、および同時に並外れた強いカラーフロップを示すことを見出した。干渉色の場合の常として、カラーシフトは必ずしも長波長色から短波長色に起こるとは限らず、反対の方向、たとえば比較的短波長の緑色から比較的長波長の赤色に起こることもあり得る。このことはたとえばSiOフレークなどの薄いフレークを、その厚さがフレークの厚さと精密に一致したTiO層と共に被覆することにより達成される。
【0011】
雲母をベースとする、たとえば緑色顔料の単一被覆された顔料に比較して、本発明による顔料は、以下の特性を示す。
【0012】
媒体中での優れた透明性
純粋な白色のマストーン
強い、たとえば緑色の干渉色
非常に明るい光沢
強いカラーシフト
基体と被膜の層厚を適切に一致させると、急な視角での長波長色から平坦な視角での短波長色への、特に緑色干渉顔料の場合の緑色から赤色へのカラーシフトを実現することが可能である。
【0013】
これらの特性に加えて、本発明による顔料は以下の特徴により、知られている干渉顔料より優れている。
【0014】
強い輝き効果
緑色の調整可能な黄/青の色合い
前記色合いは、TiO層厚を一致させることにより、および様々な厚さの、たとえばSiOフレークなどの透明なフレークを選択することにより、干渉顔料の印象が失われることなしに広い範囲で変えることができる。
【0015】
したがって、本発明は、20〜200nmの層厚を有するTiOおよび任意選択で外部保護層からなる高屈折率被膜を有する、高い彩色性の、特に緑色のフレーク状の透明な低屈折率基体をベースとする干渉顔料に関する。
【0016】
さらに本発明は、本発明による干渉顔料の、塗料、コーティング、印刷インク、プラスチック、ボタン用ペースト、セラミック材料、ガラス中への、種の被覆用の、プラスチックのレーザ溶接用添加剤、プラスチックおよび紙のレーザマーキングまたはレーザ溶接でのドーパント、食品および薬剤分野での着色用添加剤としての、および特に化粧用配合物中への使用に関する。本発明による顔料はさらに、顔料組成物の調製、およびたとえば顆粒、チップ、ペレット、ブリケットなどの乾燥調製物の調製に適している。乾燥調製物は、特に印刷インクおよび化粧用配合物に適している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明による干渉顔料のために適したベース基体は、<1.9の屈折率を有する基体、たとえば国際公開第93/08237号に記載のように、たとえばフレーク状SiOフレークである。さらに、前記SiOフレークのほかに、たとえばAlフレークおよびガラスフレーク、天然または合成雲母、およびフレーク状プラスチック粒子などの、当業者には知られている任意のフレーク状の透明基体も適している。特別好ましい基体はSiOフレークである。調整可能な色合いおよび特にその角度依存性などの特定の特性は、狭い厚さの分布を有する規定された平均厚さにより決定的に影響される。
【0018】
したがって、基体フレーク厚さの標準偏差は、その平均厚さに対して≦15%、好ましくは≦10%、特に好ましくは≦6%であるべきである。
【0019】
本発明において、平均厚さと標準偏差は下記のように定義される。
【0020】
平均厚さ(計算値)=(全ての厚さの数値の合計)/(測定数)
標準偏差は平均厚さの計算値に対する個々の全測定値の66%のパーセント偏差である。
【0021】
ベース基体の寸法は、それ自体決定的ではなく、個々の用途に適合することができる。一般に、フレーク状の透明基体は、0.02〜2μmの間、好ましくは0.1〜1μmの間、特に0.2〜0.8μmの間の平均厚さを有する。その他の2つの寸法は、通常1〜450μmの間、好ましくは2〜200μmの間、特に5〜500μmの間、最も好ましくは5〜60μmの間である。
【0022】
重ねて、角度依存性の色合いを有する、高濃度の色効果、たとえば緑色または青色効果を実現するためには、個々のフレークの平均厚さが≦15%の標準偏差内にあることが重要である。
【0023】
基体のアスペクト比(直径/厚さの比)は、好ましくは1〜1000、特に3〜500、特別好ましくは5〜200である。
【0024】
TiO層および基体の厚さは、顔料の光学的性質に対して決定的である。層の厚さを正確に設定し、基体フレークの平均厚さに一致させなければならない。TiO層の厚さは、20〜200nm、好ましくは50〜180nm、特に70〜160nmである。
【0025】
本発明による顔料は、微細に粉砕したフレーク状の基体上に、正確に規定された厚さおよび平滑な表面を有する高屈折率のTiO干渉層を作製することより容易に製造することができる。TiOはルチル型またはアナターゼ型のいずれかであり得る。TiOは好ましくはルチルの変態である。ルチル層で被覆されたSiOフレークが特に好ましい。
【0026】
適した低屈折率基体は、狭い厚さ分布を有する微細に粉砕されたフレークの形態に製造することができ、≦1.8の屈折率を有する、すべての無機および有機の透明材料である。適した有機基体は、とりわけ、たとえばポリエステル(たとえばPET)、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメタクリレートなどの重合体である。特に好ましい無機基体は、特にSiO、Al、フレーク状単一結晶およびガラスフレークをベースとする干渉顔料であり、これらはまた薄いSiO層で被覆されていてもよい。
【0027】
金属酸化物層は、好ましくは湿式の化学的方法により適用され、パール光沢顔料の製造用に開発された湿式化学的被覆方法を使用することが可能である。このタイプの方法は、たとえばドイツ特許公開第1467468号、ドイツ特許公開第1959988号、ドイツ特許公開第2009566号、ドイツ特許公開第2214545号、ドイツ特許公開第2215191号、ドイツ特許公開第2244298号、ドイツ特許公開第2313331号、ドイツ特許公開第2522572号、ドイツ特許公開第3137808号、ドイツ特許公開第3137809号、ドイツ特許公開第3151343号、ドイツ特許公開第3151354号、ドイツ特許公開第3151355号、ドイツ特許公開第3211602号、ドイツ特許公開第3235017号中に、またはさらに特許文献および当業者には知られているその他の文献中にも記載されている。
【0028】
湿式被覆の場合は、基体粒子を水中に懸濁させ、金属酸化物または金属酸化物水和物が、有意の第2沈殿を起こさずにフレーク上に直接沈殿するように選沢された、1種または複数の加水分解性のチタン塩を加水分解に適当なpHで加える。通常pHは、塩基および/または酸の同時計量注入により一定に保持される。続いて顔料を分離して分け、洗浄し、50〜150℃で乾燥し、望むなら0.1〜3時間か焼し、存在する個々の被膜に対してか焼温度を最適化し得る。一般にか焼温度は250〜1000℃の間、好ましくは350〜950℃の間である。
【0029】
さらに、被覆はまた流動層反応器中で気相被覆により実施することができ、たとえばパール光沢顔料製造のための欧州特許第0045851A1号および欧州特許第0106235A1号中に提案された方法を同様に使用することが可能である。
【0030】
顔料の色相は、被覆量またはそれから得られる層厚を様々に選択することにより、干渉効果、たとえば緑色干渉効果を維持しながら、非常に広い限界内で変化させることができる。角度依存性の、たとえば急な視覚での緑色から平坦な視角での赤色へのカラーシフトは、この場合実質上維持される。特に、色相の変動は黄色および/または青色成分に関係する。ある色相のための微細な調整は、純粋な量の選択よりも、肉眼でまたは測定技術の制御下で望ましい色に近づけることにより得ることができる。
【0031】
光、水および気候安定性を増すためには、用途領域に応じて仕上った顔料に上塗または後処理を施すことがしばしば望ましい。適した上塗または後処理は、たとえばドイツ特許第2215191号、ドイツ特許公開第A3151354号、ドイツ特許公開第A3235017号またはドイツ特許公開第A3334598号中に記載されている方法である。この上塗はさらに化学的安定性を増し、顔料の取扱い、特に様々な媒体への混合を簡単にする。ぬれ性、分散性および/または使用媒体との相容性を増大させるために、AlまたはZrOあるいはこれらの混合物または混合相の機能性被膜を顔料表面に塗布することができる。また、たとえば欧州特許第0090259号、欧州特許第0634459号、国際公開第99/57204号、国際公開第96/32446号、国際公開第99/57204号、米国特許第5759255号、米国特許第5571851号、国際公開第01/92425号、またはJ.J.Ponjee、Philips Technical Review、44巻3号、81頁以降、およびP.H.Harding、J.C.Berg、J.Adhesion Sci.Technol.、11巻4号、471〜493頁中に記載のように、たとえばシランによる有機物または有機/無機混合物の上塗も可能である。
【0032】
本発明による干渉顔料は単純であり、取扱いが容易である。顔料を単純な攪拌注入により用途系中に取り込むことができる。複雑な顔料の粉砕および分散は必要ない。
【0033】
本発明による干渉顔料は、高光沢と高透明性および純粋な白色のマストーンを兼ね備えているので、これらは様々な用途の媒体中で、吸収する色が有意に影響を受けることなく、特に有効な効果を得ることが可能である。
【0034】
言うまでもなく、様々な用途に対して干渉顔料はまた、たとえば透明および不透明な、白色、有色および黒色顔料などの有機染料、有機顔料またはその他の顔料との、ならびにフレーク状酸化鉄、有機顔料、ホログラフィー顔料、LCP(液晶重合体)、金属酸化物をコートした雲母およびSiOフレークなどをベースとする従来の透明な有色および黒色光沢顔料との混合物の形態で有利に使用することもできる。干渉顔料は、市販の顔料および充填材と任意の比率で混合することができる。
【0035】
様々な用途において、本発明による顔料はまた、たとえばTimiron(登録商標)、Sicopearl(登録商標)(BASF AG)、Chroma−Flair(登録商標)(Flex Products Inc.)、BiOCl顔料、たとえばEckart社製パールエッセンスまたは金属顔料などの、他の任意のタイプの着色剤、たとえば有機および/または無機の吸収顔料および染料、多層干渉顔料と組み合わせることもできる。混合の比率および濃度には制限はない。
【0036】
本発明による顔料は、様々な、好ましくは塗料、コーティングおよび印刷インクの領域からの色彩系と適合性がある。たとえばグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、オフセットオーバープリントニスびき用の印刷インクの製造には、結合剤の多様性、たとえばBASF、Marabu、Proll、Sericol、Hartmann、Gebr.Schmidt、Sicpa、Aarberg、Siegberg、GSB−Wahl、Follmann、RucoまたはCoates Screen INKS GmbHにより販売されている、特に水溶性グレードが適している。印刷インクは水をベースとするか、または溶媒をベースとしてもよい。この顔料はさらにまた、紙もしくはプラスチックのレーザマーキングに、および農業分野、たとえば温室シートおよびたとえばテント日よけの着色に適している。
【0037】
本発明による干渉顔料は、表面コーティング、印刷インク、プラスチック、農業用シート、種の被覆、食品の着色、ボタン用ペースト、薬剤の被膜、または口紅、マニキュア液、コンパクトパウダー、シャンプー、セッケン、ルーズパウダーおよびジェルなどの化粧用配合物の着色に使用することができる。着色される適用系中での顔料混合物の濃度は、一般に系の合計固体含量に対して0.1〜70重量%の間、好ましくは0.1〜50重量%の間、特に0.5〜10重量%の間である。これは一般に特定の用途に左右される。本発明による緑色干渉顔料を含んだプラスチックでは、好ましくは0.01〜50重量%、特に0.1〜7重量%の量で、特に強いきらめく効果が得られる。
【0038】
表面コーティング分野では、特に自動車仕上げで干渉顔料は、0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の量で3コート系にも使用される。
【0039】
表面コーティングでは、本発明による干渉顔料は、目標とする光沢は1コート仕上げ(1コート系または2コート系の下塗り)により実現されるという利点を有する。たとえば、本発明による顔料の代わりに厚さの広い分布を有する基体をベースとする、雲母系の多層顔料または従来のパール光沢顔料を含んだ仕上げに比較して、本発明による顔料を含んだ仕上げは、より明るく深い効果およびより強い光沢効果を示す。
【0040】
本発明による干渉顔料はまた、装飾用および手入れ用化粧品中で有利に使用することができる。使用濃度は、シャンプー中の0.01重量%からルーズパウダーの場合の100重量%の範囲にある。干渉顔料と球状充填剤、たとえばSiOとの混合物の場合は、配合物中の濃度は0.01〜70重量%であり得る。たとえばマニキュア液、コンパクトパウダー、シャンプー、ルーズパウダーおよびジェルなどの化粧品の場合、特に興味深い色効果および強いカラーシフトにより特徴付けられる。マニキュア液中のカラーフロップ効果は、従来のマニキュア液に比較して、本発明による顔料を用いて有意に増大させることができる。
【0041】
さらに、本発明による顔料は、浴用添加剤、練り歯磨き中に、および食品の仕上げ、たとえばボイルした菓子のマスカラーリングおよび/または被覆に、たとえばゼリーベービー、プラリーヌ、甘草入りキャンディーなどのワインガム、菓子、棒状キャンディー、ブラマンジェ、発泡性清涼飲料、ソーダなど用に、あるいはたとえば製薬分野における標準および被覆されたタブレットの被膜として使用することができる。
【0042】
本発明による顔料はさらに、市販されている充填材と混合することができる。挙げることのできる充填材は、たとえば天然および合成雲母、ナイロン粉末、純粋なまたは充填材入りメラミン樹脂、タルク、ガラス、カオリン、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛の酸化物または水酸化物、BiOCl、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭素、およびこれらの物質の物理的または化学的組合せである。充填材の粒子形状について制限はない。それは必要条件に従って、たとえばフレーク状、球状または針状であり得る。
【0043】
本発明による顔料はもちろん、さらに化粧品原材料および任意のタイプの助剤と配合物中で混ぜ合わせることが可能である。これらのものとしては、とりわけオイル、脂肪、ワックス、皮膜形成剤、防腐剤、ならびに、たとえば増粘剤と、ベントナイト、ヘクトライト、二酸化ケイ素、ケイ酸Ca、ゼラチン、高分子量炭水化物および/または界面活性助剤などのレオロジー性添加剤などの一般に技術的性質を決定する助剤がある。
【0044】
本発明による干渉顔料を含んだ配合物は、親油性、親水性または疎水性のタイプに属し得る。分離した水性相および非水性相を有する不均一系配合物の場合は、本発明による顔料は、2相中の一方中にのみ、あるいは両相にわたって分配されて、それぞれの場合存在してもよい。
【0045】
配合物のpH値は、1〜14の間、好ましくは2〜11の間、特に好ましくは5〜8の間であり得る。
【0046】
本発明による干渉顔料の配合物中の濃度には限界は設定されない。それらは、用途に応じて、0.001(すすぎ落とし製品、たとえば、シャワージェル)から100%(たとえば、特定用途の光沢効果の物品)の間であり得る。本発明による顔料はさらにまた、化粧用活性成分と組み合わせてもよい。適当な活性成分は、たとえば防虫剤、紫外線A/BC保護フィルタ(たとえばOMC、B3およびMBC)、老化防止活性成分、ビタミンおよびそれらの誘導体(たとえばビタミンA、C、Eなど)、セルフタンニング剤(たとえばとりわけ、DHA、エリトルロース)、ならびに、たとえばビサボロール、LPO、エクトイン、エンブリカ、アラントイン、ビオフラボノイド、およびその誘導体などのその他の化粧用活性成分である。
【0047】
結合剤系の着色では、たとえば表面コーティングおよびグラビア印刷、オフセット印刷またはスクリーン印刷のための印刷インク用に、または印刷インクの前駆体として、高度に着色されたペースト、顆粒、ペレットなどの形態での本発明による干渉顔料の使用が特に適していることが証明されている。この顔料は印刷インク中に、一般に2〜35重量%、好ましくは5〜25重量%および特に8〜20重量%の量で取り込まれる。オフセット印刷インクは、この顔料を40重量%以上までの量を含むことができる。印刷インクの前駆体は、たとえば顆粒の形態で、ペレット、ブリケットなどとして、結合剤および添加剤に加えて本発明による顔料を98重量%まで含んでいる。本発明による顔料を含んだ印刷インクは、従来のエフェクト顔料を含むものより純粋な色相、特に緑色の色相を示す。本発明による干渉顔料の粒子の厚さは比較的小さく、したがって特に優れた印刷適性をもたらす。
【0048】
本発明による干渉顔料はさらに、1種または複数の本発明による顔料、結合剤および任意選択で1種または複数の添加剤を含んだ、流動性顔料組成物および乾燥調製物の調製、特に印刷インクに適している。したがって、本発明は、本発明による干渉顔料を含んだ配合物に関する。
【0049】
特に本発明は、本発明による干渉顔料のほかに、吸収剤、収斂薬、抗菌薬物質、抗酸化剤、制汗剤、消泡剤、フケ取り活性成分、帯電防止剤、結合剤、生物学的添加剤、漂白剤、キレート剤、防臭剤、皮膚軟化剤、乳化剤、エマルション安定剤、染料、湿潤剤、皮膜形成剤、におい物質、風味物質、防虫剤、防腐剤、防食剤、化粧オイル、溶媒、酸化剤、野菜成分、緩衝物質、還元剤、界面活性剤、高圧ガス、乳白剤、紫外線フィルタおよび紫外線吸収剤、変性剤、粘度調整剤、香料およびビタミンから選択される少なくとも1つの成分を含んだ配合物に関する。
【0050】
以下の実施例は、本発明を説明することが意図されているが、これを限定するものではない。
【実施例】
【0051】
実施例1
色が高濃度の緑色から赤色に変動する干渉顔料
100gのSiOフレーク(粒径5〜50μm、平均厚さ450nm、厚さの標準偏差:約5%)を、2lの脱イオン水に懸濁させ、激しく攪拌しながら80℃に加熱する。12gのSnCl×5HOおよび40mlの塩酸(37%)の360mlの脱イオン水中の溶液を、この混合物中にpH1.6で計量注入する。続いて460mlの量のTiCl溶液(400gのTiCl/l)を、1.6のpHで計量注入する。SnCl×5HO溶液およびTiCl溶液の添加中は、NaOH溶液(32%)を用いてpHを一定に維持する。続いて水酸化ナトリウム溶液(32%)を用いてpHを5.0に調整し、混合物をさらに15分間攪拌する。
【0052】
後処理のために、顔料をろ過して分け、20lの脱イオン水で洗浄し、110℃で乾燥し、850℃で30分間か焼して、高濃度の明るい緑色、強い光沢および高透明性を得る。平坦な視角に変えると、この顔料は赤色の干渉色を示す。
【0053】
使用例
実施例A:シャワージェル
相A
【0054】
【表1】

【0055】
相B
【0056】
【表2】

【0057】
相C
【0058】
【表3】

【0059】
調製
相Aに対して、干渉顔料を水中で攪拌する。攪拌しながらKeltrol T中に徐々に分散させ、それが溶解するまで攪拌する。相BおよびCを順に加え、同時にすべてのものが均一に分散されるまでゆっくり攪拌する。pHを6.0〜6.4に調整する。
【0060】
実施例B:マニキュア液
【0061】
【表4】

【0062】
調製
干渉顔料をワニスベースと共に秤量し、へらを用いて手動で十分に混合し、続いて1000rpmで10分間攪拌する。
【0063】
実施例C:表面コーティング系
90重量%のHydroglasur BG/S Colourless(Ernst Diegel GmbH社製水性ワニス)
10重量%の実施例1からの緑色干渉顔料
80℃でスプレーにより被覆
80℃で5分予備乾燥
180℃で20分焼付け
実施例D:プラスチック
1kgのポリスチレン顆粒を、回転混合機中で5gの接着剤で均一にぬらす。次いで実施例1からの緑色の干渉顔料42gを加え、2分間混合する。これらの顆粒を、射出成形機中で通常の条件下で4×3×0.5cmの寸法を有する段付プレートに変換する。この段付プレートは、その強い輝き効果を特徴とする。
【0064】
実施例E:菓子の着色
未加工の製品:発泡性の白色甘味
スプレー溶液:
94%のKaul社製セラックアルコール溶液
6%の実施例1からの緑色干渉顔料
発泡性甘味を、干渉顔料/セラック溶液と共に所望の色の付着が達成されるまでスプレーする。続いて冷風を用いた乾燥が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
20〜200nmの層厚を有するTiOからなる高屈折率被膜を有する、低屈折率の透明なフレーク状基体をベースとする干渉顔料であって、
透明なフレーク状基体の厚さの標準偏差が、その平均厚さに対して≦15%であり、
透明なフレーク状基体が、SiO、Al、天然もしくは合成雲母、またはガラスからなる
ことを特徴とする干渉顔料。
【請求項2】
さらに外部保護層を有する請求項1記載の干渉顔料。
【請求項3】
透明なフレーク状基体がSiOからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の干渉顔料。
【請求項4】
TiOがルチルの変態であることを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の干渉顔料。
【請求項5】
基体の被覆が、水性媒体中での金属塩の加水分解性分解による湿式の化学的方法により、あるいはCVD法またはPVD法による熱分解により実施されることを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の干渉顔料を製造する方法。
【請求項6】
塗料、ボタン用ペースト、コーティング、印刷インク、証券印刷インク、安全確保印刷物用印刷インク、プラスチック、セラミック材料、ガラス中への、種の被覆用の、プラスチックおよび紙のレーザマーキング用ドーパント、プラスチックのレーザ溶接用添加剤、食品および薬剤分野での着色用添加剤としての、化粧用配合物中への、顔料組成物および乾燥調製物の調製のための請求項1から4の何れか一項に記載の干渉顔料の使用。
【請求項7】
1種または複数の結合剤および請求項1から4の何れか一項に記載の1種または複数の干渉顔料を含む顔料組成物。
【請求項8】
さらに1種または複数の添加剤を含む請求項7記載の顔料組成物。
【請求項9】
請求項1から4の何れか一項に記載の干渉顔料を含む、ペレット、顆粒、チップおよびブリケットからなる群から選ばれる乾燥調製物。

【公開番号】特開2013−18987(P2013−18987A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−198153(P2012−198153)
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【分割の表示】特願2005−30689(P2005−30689)の分割
【原出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】