説明

平版印刷版の作製方法

【課題】中性に近い水溶液で現像するにも拘わらず、非画像部に感光層の残存がない良好な現像性を示し、しかも、非画像部に汚れがなく画像部にムラのない良好な印刷物を供する平版印刷版の作製方法を提供する。
【解決手段】支持体上に、(A)増感色素、(B)ラジカル重合開始剤、(C)ラジカル重合性化合物、(D)バインダーポリマーを含有する感光層を有する平版印刷版原版を、レーザー露光した後、pHが3〜9の現像液で非露光部の感光層を除去して現像処理することを含む平版印刷版の作製方法において、前記バインダーポリマーが、酸価10〜250mg−KOH/gを有するバインダーポリマーであり、前記現像液が、特定の界面活性剤を含有することを特徴とする平版印刷版の作製方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上に、(A)増感色素、(B)ラジカル重合開始剤、(C)ラジカル重合性化合物、(D)バインダーポリマーを含有する感光層を有する平版印刷版原版を、レーザー露光した後、pHが3〜9の現像液で非露光部の感光層を除去して現像処理することを含む平版印刷版の作製方法において、前記バインダーポリマーが、酸価10〜250mg−KOH/gを有するポリマーであり、前記現像液が、下記一般式(1)又は(2)で表される界面活性剤を含有することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
【化1】

(式中、R〜R10は、それぞれ、Hまたはアルキル基を表し、lは1〜3の整数を表し、X及びXは、それぞれ、スルホン酸塩、硫酸モノエステル塩、カルボン酸塩または燐酸塩を表し、Y及びYは、それぞれ、−Cn2n− 、−Cn-m2(n-m)OCm2m 、−O−( CHCHO)− 、−O−( CHCHCHO)− または−C
O−NH−を表し、n≧1、n≧m≧0であり、R〜RおよびYまたはR〜R10およびY中の炭素数の総和が3以上である。)
【請求項2】
支持体上に、(A)増感色素、(B)ラジカル重合開始剤、(C)ラジカル重合性化合物、(D)バインダーポリマーを含有する感光層を有する平版印刷版原版を、レーザー露光した後、pHが3〜9の現像液で非露光部の感光層を除去して現像処理することを含む平版印刷版の作製方法において、前記バインダーポリマーが、脂肪族水酸基又は芳香族水酸基を有するポリマーであり、前記現像液が、下記一般式(1)又は(2)で表される界面活性剤を含有することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
【化2】

(式中、R〜R10は、それぞれ、Hまたはアルキル基を表し、lは1〜3の整数を表し、X及びXは、それぞれ、スルホン酸塩、硫酸モノエステル塩、カルボン酸塩または燐酸塩を表し、Y及びYは、それぞれ、−Cn2n− 、−Cn-m2(n-m)OCm2m 、−O−( CHCHO)− 、−O−( CHCHCHO)− または−C
O−NH−を表し、n≧1、n≧m≧0であり、R〜RおよびYまたはR〜R10およびY中の炭素数の総和が3以上である。)
【請求項3】
前記脂肪族水酸基又は芳香族水酸基を有するポリマーが、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、ヒドロキシスチレン及びビニルアルコールの群から選ばれる少なくともひとつのモノマー単位を含有するポリマーであることを特徴とする請求項2に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項4】
支持体上に、(A)増感色素、(B)ラジカル重合開始剤、(C)ラジカル重合性化合物、(D)バインダーポリマーを含有する感光層を有する平版印刷版原版を、レーザー露光した後、pHが3〜9の現像液で非露光部の感光層を除去して現像処理することを含む平版印刷版の作製方法において、前記バインダーポリマーが、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン及びアルキル化ビニルピロリドンの群から選ばれる少なくともひとつのモノマー単位を含有するポリマーであり、前記現像液が、下記一般式(1)又は(2)で表される界面活性剤を含有することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
【化3】

(式中、R〜R10は、それぞれ、Hまたはアルキル基を表し、lは1〜3の整数を表し、X及びXは、それぞれ、スルホン酸塩、硫酸モノエステル塩、カルボン酸塩または燐酸塩を表し、Y及びYは、それぞれ、−Cn2n− 、−Cn-m2(n-m)OCm2m 、−O−( CHCHO)− 、−O−( CHCHCHO)− または−C
O−NH−を表し、n≧1、n≧m≧0であり、R〜RおよびYまたはR〜R10およびY中の炭素数の総和が3以上である。)
【請求項5】
前記感光層に含有される(D)バインダーポリマーの質量に対する(C)ラジカル重合性化合物の質量の比が、2〜4であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項6】
前記(B)ラジカル重合開始剤が、ヘキサアリールビイミダゾール化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項7】
前記(A)増感色素が、350〜450nmの波長域に極大吸収を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項8】
前記(A)増感色素が、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
【化4】

【化5】

式(I)中、R1〜R14は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、シア
ノ基又はハロゲン原子を表す。但し、R1〜R10の少なくとも一つは、炭素数2以上のア
ルコキシ基を表す。式(II)中、R15〜R32は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。但し、R15〜R24の少なくとも一つは、炭素数2以上のアルコキシ基を表す。
【請求項9】
前記現像液のpHが、4〜8であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項10】
前記平版印刷版原版が、感光層上に1種もしくはそれ以上のポリビニルアルコールを含有する保護層を有し、該保護層中に含有される全てのポリビニルアルコールの平均鹸化度が70モル%〜93モル%の範囲であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項11】
前記平版印刷版原版が、感光層上に少なくとも1種の酸変性ポリビニルアルコールを含有する保護層を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項12】
前記酸変性ポリビニルアルコールの含有量が、保護層中の全固形分に対し50質量%以上であることを特徴とする請求項11記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項13】
前記酸変性ポリビニルアルコールがカルボキシ変性又はスルホン酸変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項11または12に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項14】
前記平版印刷版原版が、感光層上に1種もしくはそれ以上のポリビニルアルコールを含有する保護層を有する平版印刷版原版であって、前記平版印刷版原版を、レーザー露光した後、水洗工程を経ることなく、pHが3〜9の現像液で、保護層及び非露光部の感光層を除去して現像処理することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
【請求項15】
前記平版印刷版原版が、支持体上に、下塗り層と、感光層とをこの順に有する平版印刷版原版であって、前記下塗り層が、エチレン性不飽和結合基、支持体表面に相互作用する官能基および親水性基を有する高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。

【図1】
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【公開番号】特開2009−80445(P2009−80445A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−7389(P2008−7389)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】