説明

床暖房パネル

【課題】小根太がパネル形成体から外れるのを抑制して作業性の向上を図ることが可能な床暖房パネルを提供する。
【解決手段】加熱用長尺体2が装備された板状のパネル形成体4と小根太5とを並べて構成されるパネル本体40と、そのパネル本体40の表面側にパネル形成体4と小根太5とにわたって止着されるシート状均熱体3とが備えられ、シート状均熱体3に、小根太5の表面に対応する小根太用均熱体部分3Kとパネル形成体4の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分3Pとを切り離す又は切り離すための切れ目3sが形成され、パネル本体40の裏面側にパネル形成体4と小根太5とにわたって止着されるシート状保持体14が備えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱用長尺体が装備された板状のパネル形成体と小根太とを並べて構成されるパネル本体と、そのパネル本体の表面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状均熱体とが備えられ、前記シート状均熱体に、前記小根太の表面に対応する小根太用均熱体部分と前記パネル形成体の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分とを切り離す又は切り離すための切れ目又は脆弱接続部が形成されている床暖房パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
上記床暖房パネルは、床下地材上に配置して小根太にビスを捩じ込んだり、釘を打ちつけることにより、床下地材上に敷設するものであり、更に、そのように敷設した床暖房パネルの小根太の表面部に接着剤を塗布して、木質材等で形成された床仕上げ材を床暖房パネルの表面に配置することにより、床仕上げ材を接着剤にて小根太に固定した状態で床暖房パネルの表面に敷設する構成となっている。
【0003】
そして、床仕上げ材に傷がつく等により、床暖房パネルの表面や周辺パネルの表面に敷設した床仕上げ材を張り替える場合があるが、床仕上げ材を床暖房パネルから剥がすときに、接着剤にて床仕上げ材に接着されている前記シート状均熱体における小根太用均熱体部分も一緒に剥がれることになる。そのとき、上述したような前記切れ目又は前記脆弱接続部において小根太用均熱体部分がパネル形成体用均熱体部分から分離されるようにして、パネル形成体用均熱体部分やパネル形成体に損傷を与えることを抑制するようにしている。
そして、このような床暖房パネルにおいて、従来では、前記シート状均熱体に形成される前記切れ目又は前記脆弱接続部が、前記パネル形成体と前記小根太との並び方向において、それらの境界に対応する位置に合わせて形成されており、又、前記切れ目が形成されるものでは、前記小根太は前記パネル形成体との間での接触面同士の摩擦保持力にてパネル本体の表裏方向の移動が阻止されるようになっており、前記脆弱接続部が形成されるものでは、前記小根太は、前記シート状均熱体との間での接着による保持力、並びに、前記パネル形成体との間での接触面同士の摩擦保持力によって、小根太のパネル本体の表裏方向の移動が阻止されるようになっていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−276968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来構成では、前記シート状均熱体に前記切れ目が形成されるものでは、前記小根太は前記パネル形成体との間で接触面同士の摩擦保持力にてパネル本体の表裏方向の移動が阻止されるものであるから、床暖房パネルを設置場所にて敷設する設置作業を行うとき等において、パネル本体の表裏方向が上下に向いているときに、小根太がパネル形成体から下方側に外れて脱落するおそれがある。
【0006】
又、前記シート状均熱体に前記脆弱接続部が形成されるものでは、設置作業を行うときや運搬作業等において、作業に伴う引張り力によって前記シート状均熱体が脆弱接続部にて小根太用均熱体部分とパネル形成体用均熱体部分とに切り離されてしまうおそれがある。そして、このように前記シート状均熱体が小根太用均熱体部分とパネル形成体用均熱体部分とに切り離されていると、設置作業を行うとき等において、パネル本体の表裏方向が上下に向いているときに、小根太がパネル形成体から下方側に外れて脱落してしまうおそれがある。
【0007】
このように小根太がパネル形成体から外れて脱落するおそれがあると、設置作業を行う場合に、作業者は、小根太が落下しないようにパネル本体を支持しながら設置作業を行わなければならず作業が煩わしいものとなり、それだけ設置作業を行うときの作業性が低下する不利がある。
【0008】
本発明の目的は、小根太がパネル形成体から外れて脱落することを抑制して作業性の向上を図ることが可能な床暖房パネルを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る床暖房パネルは、加熱用長尺体が装備された板状のパネル形成体と小根太とを並べて構成されるパネル本体と、そのパネル本体の表面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状均熱体とが備えられ、前記シート状均熱体に、前記小根太の表面に対応する小根太用均熱体部分と前記パネル形成体の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分とを切り離す又は切り離すための切れ目又は脆弱接続部が形成されているものであって、その第1特徴構成は、前記パネル本体の裏面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状保持体が備えられている点にある。
【0010】
第1特徴構成によれば、前記パネル本体の裏面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状保持体が備えられているから、前記パネル本体の裏面側において、シート状保持体によって前記パネル形成体と前記小根太とが接続される状態が維持されるのであり、設置作業を行う場合等において、パネル本体の表裏方向が上下に向いているときであっても、小根太が下方側に外れて脱落することを防止することができる。このように小根太がパネル形成体から外れて脱落することを抑制できることになり、作業性の向上を図ることが可能になる。
【0011】
従って、第1特徴構成によれば、小根太がパネル形成体から外れて脱落することを抑制して作業性の向上を図ることが可能な床暖房パネルを提供できるに至った。
【0012】
本発明の第2特徴構成は、加熱用長尺体が装備された板状のパネル形成体と小根太とを並べて構成されるパネル本体と、そのパネル本体の表面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状均熱体とが備えられ、前記シート状均熱体に、前記小根太の表面に対応する小根太用均熱体部分と前記パネル形成体の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分とを切り離す又は切り離すための切れ目又は脆弱接続部が形成されている床暖房パネルであって、前記パネル形成体と前記小根太とが、前記パネル本体の表裏方向に沿う相対移動が阻止されるように係合されている点にある。
【0013】
第2特徴構成によれば、前記パネル形成体と前記小根太とが、前記パネル本体の表裏方向に沿う相対移動が阻止されるように係合されているから、設置作業を行う場合等において、パネル本体の表裏方向が上下に向いているときであっても、前記パネル形成体と前記小根太との係合によって、それらのパネル本体の表裏方向に沿う相対移動が阻止されるので、小根太が下方側に外れて脱落することを防止することができる。このように小根太がパネル形成体から外れて脱落することを抑制できることになり、作業性の向上を図ることが可能になる。
【0014】
従って、第2特徴構成によれば、小根太がパネル形成体から外れて脱落することを抑制して作業性の向上を図ることが可能な床暖房パネルを提供できるに至った。
【0015】
本発明の第3特徴構成は、加熱用長尺体が装備された板状のパネル形成体と小根太とを並べて構成されるパネル本体と、そのパネル本体の表面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状均熱体とが備えられ、前記シート状均熱体に、前記小根太の表面に対応する小根太用均熱体部分と前記パネル形成体の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分とを切り離す又は切り離すための切れ目又は脆弱接続部が形成されている床暖房パネルであって、前記シート状均熱体における前記切れ目又は脆弱接続部が、前記パネル形成体と前記小根太との並び方向において、それらの境界に対応する位置から外れた位置に形成されている点にある。
【0016】
第3特徴構成によれば、前記シート状均熱体における前記切れ目又は前記脆弱接続部が、前記パネル形成体と前記小根太との並び方向において、それらの境界に対応する位置から外れた位置に形成されているから、シート状均熱体が前記境界に対応する位置において分離されることがなく、パネル形成体と小根太とにわたって連なる状態で止着される部分が存在することになる。
【0017】
そして、そのシート状均熱体におけるパネル形成体と小根太とにわたって連なる状態で止着される部分により小根太のパネル本体の表裏方向への移動が阻止されることになるので、設置作業を行う場合等において、パネル本体の表裏方向が上下に向いているときであっても、小根太が下方側に外れて脱落することを防止することができる。このように小根太がパネル形成体から外れて脱落することを抑制できることになり、作業性の向上を図ることが可能になる。
【0018】
従って、第3特徴構成によれば、小根太がパネル形成体から外れて脱落することを抑制して作業性の向上を図ることが可能な床暖房パネルを提供できるに至った。
【0019】
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記シート状均熱体における前記パネル形成体用均熱体部分のうちの前記小根太に隣接する小根太隣接部分に止着される状態で帯状の分離用非接着層が備えられ、前記シート状均熱体のうちの前記小根太用均熱体部分とそれに隣接する前記分離用非接着層とからなる小根太対応箇所に、前記小根太用均熱体部分及び前記分離用非接着層のうちの少なくとも前記分離用非接着層を覆う状態で、且つ、前記シート状均熱体が前記パネル形成体に止着される止着力よりも弱い接着力にて前記分離用非接着層に貼着される状態で帯状の接着性シートが備えられている点にある。
【0020】
第4特徴構成によれば、前記帯状の分離用非接着層が、前記パネル形成体用均熱体部分のうちの小根太に隣接する小根太隣接部分に止着される状態で備えられ、しかも、帯状の接着性シートが、小根太とそれに隣接する分離用非接着層とからなる小根太対応箇所に、小根太及び分離用非接着層を覆う状態で設けられるので、床暖房パネルの表面に床仕上げ材を敷設するときには、床仕上げ材用接着剤が小根太の上方箇所に塗付されるが、床仕上げ材用接着剤が塗付されたのちに床仕上げ材を敷設するときに床仕上げ材にて押されて広がることがあっても、床仕上げ材用接着剤は接着性シートの表面に留まり接着性シートの裏面側に影響を与えるおそれがない。
【0021】
そして、床仕上げ材と接着性シートとは床仕上げ材用接着剤にて強い接着力で接着させることになるが、接着性シートと分離用非接着層とは、パネル形成体用均熱体がパネル形成体に止着される止着力よりも弱い接着力にて貼着されており、しかも、床仕上げ材用接着剤は接着性シートの表面に留まり接着性シートの裏面側に対して影響を与えるおそれがないので、接着性シートと分離用非接着層との間での接着力が弱い状態を維持できることになるのであり、床仕上げ材を床暖房パネルから剥すときには、床仕上げ材に強い接着力で接着されている接着性シートが分離用非接着層から剥がれることになり、床仕上げ材を剥すときにパネル形成体用均熱体が剥がれるのを防止することが可能となる。
【0022】
前記分離用非接着層を設ける範囲は前記小根太隣接部分に限られ、しかも、前記接着性シートを設ける範囲は前記小根太対応箇所に限られる。つまり、前記分離用非接着層や前記接着性シートを設ける範囲を狭くすることができるので、床仕上げ材を剥すときにパネル形成体用均熱体が損傷するのを抑制するための構成を低廉化を図ることが可能な構成にすることができる。
【0023】
従って、第4特徴構成によれば、低廉化を図ることが可能な構成にて、床仕上げ材を剥がすときの損傷を抑制することが可能となる床暖房パネルを提供できるに至った。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
図1に示すように、床暖房パネルPHは、暖房対象の床の略中央に敷き、床暖房パネル用周辺パネル(以下、単に周辺パネルと記載する場合がある)PAは、床暖房パネルPHと暖房対象の床を区画する壁等の床区画材(図示省略)との間に敷き込み、それら床暖房パネルPHの表面及び周辺パネルPAの表面の全面にわたって、木質材等から形成された床仕上げ材1を敷設して、床暖房パネルPHの加熱作用により床仕上げ材1を昇温させて、床暖房するように構成してある。
【0025】
図2に示すように、前記床暖房パネルPHは、加熱用長尺体としての熱媒流通管2が装備された板状のパネル形成体4と小根太5とを並べて構成されるパネル本体40と、そのパネル本体40の表面側に前記パネル形成体4と前記小根太5とにわたって止着されるシート状均熱体3とを備え、前記シート状均熱体3に、前記小根太5の表面に対応する小根太用均熱体部分3Kと前記パネル形成体4の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分3Pとを切り離す又は切り離すための切れ目3sを形成してある。この実施形態では、複数の小根太5をその小根太5の幅方向に間隔を隔てて並設して構成してある。
【0026】
前記床暖房パネルPHについて説明を加える。
図1及び図2に示すように、前記パネル形成体4は、外形形状が矩形状になるように並べた複数の矩形状のパネル単位体6にて構成してあり、この矩形状のパネル形成体4に、前記複数の小根太5を、その長手方向の一部分に小根太5が存在しない小根太不存在部分7を形成する状態で、前記パネル形成体4の一辺方向に所定のピッチで並設してある。
【0027】
具体的には、図3及び図4に示すように、パネル形成体4に、小根太5を嵌入するための小根太嵌入部4kを、上述の如き複数の小根太5の配置パターンに対応させて、パネル形成体4の厚さ方向に貫通する開口状にて形成してある。そして、前記パネル形成体4の厚さと同じ厚さの小根太5を各小根太嵌入部4kに嵌入することにより、パネル形成体4に前記複数の小根太5を並設する構成としてある。
【0028】
図2に示すように、前記熱媒流通管2は、パネル形成体4の表面側に、前記小根太不存在部分7を通過させる状態で、パネル形成体4の略全面にわたって蛇行状に装備し、その熱媒流通管2の両端部を、パネル形成体4の角部に配設した熱媒給排用のヘッダ8に接続してある。すなわち、図3及び図4に示すように、パネル形成体4の表面側に、図2に示す如き熱媒流通管2の配設パターンに対応させて、熱媒流通管2を収納するための溝部4mを形成し、この溝部4mに前記熱媒流通管2を収納してある。
【0029】
そして、前記ヘッダ8を熱媒往き路及び熱媒戻し路(図示省略)にて熱源機(図示省略)に接続して、その熱源機により、熱媒流通管2を通して熱媒を循環させるように構成してある。
【0030】
図2及び図3に示すように、上述のように熱媒流通管2を装備し且つ複数の小根太5を並設したパネル形成体4の表面の全面にわたって、熱伝導率の高いアルミ箔等のシート状体からなるシート状均熱体3を止着する状態で設けてある。このシート状均熱体3は、アルミ箔等のシート状体の裏面に粘着剤層を備えさせて接着自在な構成となっている。前記シート状均熱体3における各小根太不存在部分7の上部に対応する部分には、釘打ちを禁止する領域であることを示す釘打ち禁止シール9を貼付してある。
【0031】
そして、図2、図3及び図4に示すように、前記シート状均熱体3に、小根太5とパネル形成体4との境界に沿って、その境界の全長にわたるように切れ目3sを形成してある。つまり、前記シート状均熱体3を、前記切れ目3sにより、パネル形成体4の表面に貼着されたパネル形成体用均熱体部分3Pと小根太5の表面に貼着された小根太用均熱体部分3Kとに切り離す構成となっている。
【0032】
詳細な説明及び図示を省略するが、前記パネル形成体4は、隣接するパネル単位体6同士を山折り又は谷折り状に折り曲げ自在に接続して、前記パネル形成体4を、複数のパネル単位体6を重ねる状態で、所定の形態に折り畳み可能なように構成してある。
【0033】
ちなみに、前記パネル形成体4は、熱伝導率が低い発泡ポリスチレン等の発泡樹脂製であり、断熱性を有すると共に軽量化が可能となり、前記熱媒流通管2は、架橋ポリエチレン、ポリブテン等の樹脂製で可撓性を有している。又、前記小根太5は、ビスの螺入が可能な木質材にて構成されている。
【0034】
そして、前記シート状均熱体3における前記パネル形成体用均熱体部分3Pのうちの前記小根太5に隣接する小根太隣接部分3Prに止着される状態で帯状の分離用非接着層10を備えており、前記シート状均熱体3のうちの前記小根太用均熱体部分3Kとそれに隣接する前記分離用非接着層10とからなる小根太対応箇所11に、前記小根太5及び前記分離用非接着層10を覆う状態で、且つ、前記シート状均熱体が前記パネル形成体4に止着される止着力よりも弱い接着力にて前記分離用非接着層10に貼着される状態で帯状の接着性シート12を備えて構成してある。
【0035】
以下、具体的な構成について説明する。
図3及び図4に示すように、前記複数の小根太5の夫々に対して、2本の帯状の分離用シート13を、小根太5の幅方向に振り分けた状態で、且つ、夫々が小根太5の長手方向の略全長にわたって、前記シート状均熱体3におけるパネル形成体用均熱体部分3Pのうちの小根太隣接部分3Prに貼着して設けてある。この分離用シート13の小根太隣接部分3Prに対する接着力は、パネル形成体4とパネル形成体用均熱体部分3Pとの間での接着力と同じ程度に強い接着力にしてある。
従って、この実施形態では、前記2本の分離用シート13により、前記帯状の分離用非接着層10を構成してある。
【0036】
ちなみに、この分離用シート13の粘着層形成面は、粘着剤が存在する粘着剤層と粘着剤が存在しない非粘着層とが交互に設けられるストライプ状に構成され、パネル形成体用均熱体部分3Pの小根太隣接部分3Prに貼着する際に、分離用シート13とパネル形成体用均熱体部分3Pとの間に空気溜りが形成されるのを未然に防止するようにしている。この空気溜りは床に設置されたのちに音鳴りの要因となるものである。
【0037】
前記分離用シート13は、シリコン樹脂―PET(ポリエチレンテレフタレート)多層体(以下、シリコンPETという)にて構成してある。このシリコンPETは、図8に示すように、PETにて構成されるシート状本体部13aの表面側にシリコン樹脂層13bを備え、裏面側には貼着用の粘着剤層13cを備えて構成される。そして、PETやシリコン樹脂等は本来は透明又は半透明であるが、前記分離用シート13は、例えば、表面のシリコン樹脂層13bに着色剤を含有させて着色する構成となっている。このように着色することで、作業者が張り付け作業を行うときに見易くなって、作業を行い易いものにできる。
【0038】
着色剤を含ませるのは、シリコン樹脂層13bに限らず、図8(ロ)に示すように粘着剤層13cに含ませるようにしたり、図8(ハ)に示すようにシート状本体部13aに含ませるようにしたり、あるいは、図8(ニ)に示すようにシート状本体部13aの裏面に着色印刷層13dを形成する構成としてもよい。なお、分離用シート13の強度を十分に保つことができる場合は、シート状本体部13aは設けなくてもよい。
【0039】
このように、前記分離用非接着層10を、パネル形成体用均熱体部分3Pにおける小根太隣接部分3Prの表面に、接着性シート12との間での接着力よりも強い接着力にて貼着される帯状の分離用シート13にて構成してある。
【0040】
そして、この床暖房パネルPHには、複数の前記小根太5の夫々とそれら夫々に隣接する前記分離用非接着層10とからなる複数の小根太対応箇所11の夫々に、前記小根太5及び前記分離用非接着層10を覆う状態での接着性シート12を設けてある。
この帯状の接着性シート12は、熱伝導率が高く且つ床仕上げ材用接着剤を浸透させないシート状体にて構成され、その裏面に粘着剤層を備える構成となっており、粘着剤層を介して2本の分離用シート13及び小根太用均熱体部分3Kの夫々に貼着させる構成としてある。この接着性シート12は、その幅方向端縁が2本の分離用シート13の並び方向外方側の端縁よりも少し幅方向内側に位置するように幅狭に形成され、接着性シート12を貼着させるときに、パネル形成体用均熱体部分3Pに貼着されることがないように構成している。
【0041】
前記分離用シート13の表面はシリコン樹脂層13bにて構成されるから、接着性シート12と分離用シート13との間での接着力は、アルミ箔等のシート状体にて構成される前記小根太用均熱体部分3Kとの間での接着力に較べて弱い状態となり、剥し易い状態となるものである。言い換えると、接着性シート12が分離用シート13に貼着される接着力は、パネル形成体4に対するパネル形成体用均熱体部分3Pの接着力、及び、後述する床仕上げ材用接着剤16(図5参照)により床仕上げ材1を接着性シート12に接着させる接着力よりも弱くしてある。
【0042】
つまり、この実施形態では、帯状の接着性シート12は、パネル形成体用均熱体部分3Pがパネル形成体4に止着される止着力よりも弱い接着力にて分離用非接着層10に貼着されることになる。このような特性を有する限り、前記分離用シート13の表面の材質はシリコン樹脂に限定されない。
【0043】
そして、この床暖房パネルPHでは、パネル本体40の裏面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着される帯状のシート状保持体14が備えられている。すなわち、パネル本体40の裏面側に、図4及び図5に示すように、前記複数の小根太5の夫々に対応させて、前記パネル形成体4の裏面側に、前記小根太5の裏面部及び前記パネル形成体4の前記小根太5に隣接する裏側小根太隣接部分4rにわたる状態で、且つ、床暖房パネルPHの小根太長手方向略全長にわたり延びる状態でシート状保持体14を止着してある。
【0044】
このシート用保持体14は、帯状の市販の不織布テープあるいは養生テープと称されるような合成樹脂を基材にして所定の強度を備える粘着テープ等にて構成され、このようなシート用保持体14を備えることにより、床暖房パネルPHを工場から出荷して移送するときや施工現場で作業するとき等において、パネル本体40の表裏方向が上下に向いている場合であっても小根太5がパネル形成体4から下方側に外れて脱落することを抑制できることになる。
【0045】
図2、図3及び図5に示すように、前記釘打ち禁止シール9を相似的に拡大した形状の禁止シール覆い用弱接着性テープ15を、釘打ち禁止シール9上に、その全周からはみ出させる状態で貼着してある。
釘打ち禁止シール9及びパネル形成体用均熱体部分3Pに対する禁止シール覆い用弱接着性テープ15の接着力は、パネル形成体4に対するパネル形成体用均熱体部分3Pの接着力、及び、後述する床仕上げ材用接着剤16により床仕上げ材1を禁止シール覆い用弱接着性テープ15に接着させる接着力よりも弱くしてある。
【0046】
次に、前記周辺パネルPAの構成について簡単に説明する。
周辺パネルPAは、前記小根太5の長手方向の側方に配置する長手方向側の周辺パネル本体部31を備えた小根太長手方向側の周辺パネルPAmと、複数の小根太5の並び方向の側方に配置する並び方向側の周辺パネル本体部32を備えた小根太並び方向側の周辺パネルPAnとがあり、これらの周辺パネルには、複数の周辺パネル用小根太33、36を備えている。
【0047】
前記各周辺パネル本体部31,32の表面に、前記接着性シート12の幅と同一の幅に形成した接着性帯状体35,38を前記床暖房パネルPHにおける小根太5の長手方向に沿わせて貼着してある。これらの接着性帯状体35,38は、床仕上げ材用接着剤16を浸透させないアルミ箔等のシート状体の裏面に粘着剤層を備えて構成してあり、周辺パネル用小根太33,36及びパネル単位体34,37に接着させる接着力を、パネル形成体4に対するパネル形成体用均熱体部分3Pの接着力、及び、床仕上げ材用接着剤16により床仕上げ材1を接着性帯状体38に接着させる接着力よりも弱くしてある。
【0048】
この床暖房パネルPHは、図4に示すように、パネル本体40の表面側には前記分離用シート13及び前記接着性シート12を貼着し、パネル本体40の裏面側にはシート状保持体を貼着する状態になるまで、工場にて加工した状態で施工現場に向けて出荷するようにしてある。そして、床暖房パネルPHを暖房対象の床に敷設する場合には、図5に示すように、床下地材17の表面に接着剤(図示省略)を塗布して、床暖房パネルPHを暖房対象の床における所定の位置に敷き、図示はしないがビスを各小根太5における長手方向の適宜箇所において、幅方向の中間部分から床下地材17に達するように捩じ込んで、床暖房パネルPHを接着剤とビスとにより床下地材17に固定する。又、周辺パネルPAも同様に接着剤により、床下地材17に固定する。
【0049】
そして、上述のように敷設した床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの表面に床仕上げ材1を敷設することになるが、そのとき、図5に示すように、前記接着性シート12の上面における幅方向の中央に対応する箇所に、小根太の長手方向に沿って床仕上げ材用接着剤16を塗布する。そして、上方に床仕上げ材1を載置して小根太5上の適宜箇所に釘を打ち込み、床暖房パネルPHの表面に、床仕上げ材1を釘と床仕上げ材用接着剤16にて固定する状態で敷設する。図示はしないが、周辺パネルPAも同様に、その表面に床仕上げ材1を床仕上げ材用接着剤16にて固定する状態で敷設する。
【0050】
そのように、床暖房パネルPHの表面に床仕上げ材1を敷設すると、図6に示すように、床仕上げ材用接着剤16が床仕上げ材1に押し付けられて広がることになるが、前記接着性シート12の表面に留まり、パネル形成体用均熱体部分3Pとパネル形成体との間に入り込むことはない。
【0051】
そして、多数の床仕上げ材1のうちのいずれかのものが傷つく等により張り替える必要があるときは、その傷ついた床仕上げ材1だけを剥して張り替えることになる。床仕上げ材1を張り替えるときは、先ず、張り替え対象となる床仕上げ材1について、その釘打ち箇所を除いて床仕上げ材1の周囲を鋸等によって切断して剥すことになるが、図7に示すように、床仕上げ材1を床暖房パネルPHから剥がすと、その床仕上げ材1に床仕上げ材用接着剤16にて接着されている接着性シート12が分離用シート13から離間して一緒に剥がれる。
【0052】
このとき、接着性シート12と小根太用均熱体部分3Kとは強い接着力で貼着されているから、小根太用均熱体部分3Kも一緒に剥がれることがあるが、この小根太用均熱体部分3Kは前記パネル形成体用均熱体部分3Pとは切れ目3sによって分離されているから、前記パネル形成体用均熱体部分3Pや前記パネル形成体4の損傷を防止することができる。床仕上げ材1を剥すときに、釘打ち禁止シール9を覆っている禁止シール覆い用弱接着性テープ15も剥がれることになるが、釘打ち禁止シール9が損傷するのを防止することができる。
【0053】
そして、床仕上げ材1が剥された跡に別の新たな床仕上げ材1を敷設するときには、前記分離用シート13の上方側に位置させて接着性シート12を貼着させたのちに床仕上げ材1を貼着させるようにしておくと、再度、その床仕上げ材1を剥すときにも、パネル形成体用均熱体部分3Pやパネル形成体4の損傷を防止することが可能となる。
【0054】
〔第2実施形態〕
この実施形態では、前記接着性シート12の構成、パネル形成体に対する小根太5の保持構成が異なる他は、第1実施形態の構成と同じであるから、異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
【0055】
つまり、第1実施形態では、前記パネル本体40の裏面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状保持体が備えられる構成としたが、この第2実施形態では、このようなシート状保持体を備えるのではなく、前記パネル形成体4と前記小根太5とが、前記パネル本体40の表裏方向に沿う相対移動が阻止されるように係合される構成としてある。
【0056】
又、この実施形態では、第1実施形態と同様に、前記シート状均熱体3における前記パネル形成体用均熱体部分3Pのうちの小根太5に隣接する小根太隣接部分3Prに止着される状態で帯状の分離用非接着層10が備えられるが、この分離用非接着層10に、その分離用非接着層10を覆う状態で、且つ、シート状均熱体3がパネル形成体4に止着される止着力よりも弱い接着力にて貼着される状態で帯状の接着性シート12が備えられる構成となっている。
【0057】
すなわち、図9に示すように、第1実施形態と同様に、2本の帯状の分離用シート13を、小根太5の幅方向に振り分けた状態で、且つ、夫々が小根太5の長手方向の略全長にわたって、パネル形成体用均熱体部分3Pの小根太隣接部分3Prに貼着して設けてあり、これらの2本の分離用シート13により、帯状の分離用非接着層10を構成してある。そして、これら2本の分離用シート13の夫々に、それらの分離用シート13を覆う状態で、且つ、パネル形成体用均熱体部分3Pがパネル形成体4に止着される止着力よりも弱い接着力にて貼着される状態で帯状の一対の接着性シート12が備えられている。従って、この実施形態では、1本の小根太5に対して2本の接着性シート12が備えられる構成となっている。
【0058】
そして、図9に示すように、前記小根太5における左右両側部の上下中央部に左右両側外方に向けて突出する断面矩形状の突条係合部5Aを一体的に形成してある。つまり、木質材を突条係合部5Aを形成するように一体的に加工して形成されるものであり、前記突条係合部5Aは、小根太5の長手方向全長にわたって形成されていてもよく、または部分的に形成されていてもよい。
【0059】
又、パネル形成体4における小根太5が対向する側面には、前記突条係合部5Aが嵌り合い係合する凹溝41が形成されており、小根太5とパネル形成体4とを並べた状態(図9参照)では、突条係合部5Aと凹溝41とが嵌り合い係合して、それらの係合によって、パネル形成体4と小根太5とのパネル本体40の表裏方向に沿う相対移動が阻止されることになる。
【0060】
そして、この第2実施形態において、床仕上げ材1を剥す場合には、第1実施形態と同様に、図10に示すように、床仕上げ材1を床暖房パネルPHから剥がすと、それと一緒に、その床仕上げ材1に床仕上げ材用接着剤16にて接着されている接着性シート12が分離用シート13から離間して一緒に剥がれ、小根太用均熱体部分3Kも一緒に剥がれる。この小根太用均熱体部分3Kは前記パネル形成体用均熱体部分3Pとは切れ目3sによって分離されているから、前記パネル形成体用均熱体部分3Pや前記パネル形成体4の損傷を防止することができる。
【0061】
前記パネル形成体4と前記小根太5とが、前記パネル本体40の表裏方向に沿う相対移動を阻止するために係合する構成としては、図9の示す形状に限らず、例えば、図11に示すように、小根太5の上下方向の両端部に横幅方向外方に突出する断面三角形状の突条係合部5Bを形成し、パネル形成体4における小根太5が対向する側面には突条係合部5Bが嵌り合い係合する凹溝42を形成する構成としてもよい。
【0062】
又、図12に示すように、小根太5の断面形状を下部側が幅狭で且つ上部側が幅広の台形形状に構成して、前記パネル形成体4における小根太5が対向する側面43を、台形形状の小根太5に係合するように斜め姿勢の傾斜面に形成する構成としてもよく、小根太5とパネル形成体4とが係合する構成としては種々の形状のものを用いることができる。
【0063】
そして、このように構成しておくと、パネル形成体4と小根太5とが、パネル本体40の表裏方向に沿う相対移動が阻止されるので、床暖房パネルPHを工場から出荷して移送するときや施工現場で作業するとき等において、パネル本体40の表裏方向が上下に向いている場合であっても小根太5がパネル形成体4から下方側に外れて脱落することを抑制できることになる。
【0064】
〔第3実施形態〕
この実施形態では、前記接着性シート12の構成、パネル形成体に対する小根太5の保持構成が異なる他は、第1実施形態の構成と同じであるから、異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
【0065】
つまり、第1実施形態では、前記シート状均熱体における前記切れ目を前記パネル形成体と前記小根太との境界に対応する位置に形成して、前記パネル本体40の裏面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状保持体14が備えられる構成としたが、この第3実施形態では、このようなシート状保持体14を備えるのではなく、前記シート状均熱体3における前記切れ目3sを、前記パネル形成体4と前記小根太5との並び方向において、それらの境界に対応する位置から外れた位置に形成する構成としてある。
【0066】
又、この実施形態では、第2実施形態と同様に、前記分離用非接着層10に、その分離用非接着層10を覆う状態で、且つ、前記シート状均熱体3が前記パネル形成体4に止着される止着力よりも弱い接着力にて貼着される状態で帯状の接着性シート12が備えられる構成となっているが、この点については、第2実施形態と同じであるから、ここでは説明は省略する。
【0067】
そして、この実施形態では、前記シート状均熱体3における前記切れ目3sを、前記パネル形成体4と前記小根太5との並び方向において、それらの境界に対応する位置から外れた位置、すなわち、図13に示すように、前記境界に対応する位置から小根太5の横幅方向の中央側に外れた位置に形成する構成となっている。
【0068】
この構成では、前記切れ目3sにて前記シート状均熱体3が分離しても、前記シート状均熱体3における切れ目3sよりも小根太5の横幅方向外方側に存在する部分、すなわち、パネル形成体用均熱体部分3Pがパネル形成体4と小根太5とにわたって連なる状態で止着されることになり、そのような止着状態が維持されることになる。
従って、このように構成しておくと、床暖房パネルPHを工場から出荷して移送するときや施工現場で作業するとき等において、パネル本体40の表裏方向が上下に向いている場合であっても小根太5がパネル形成体4から下方側に外れて脱落することを抑制できることになる。
【0069】
この第3実施形態において、床仕上げ材1を剥す場合には、第1実施形態と同様に、図14に示すように、床仕上げ材1を床暖房パネルPHから剥がすと、それと一緒に、その床仕上げ材1に床仕上げ材用接着剤16にて接着されている接着性シート12が分離用シート13から離間して一緒に剥がれ、小根太用均熱体部分3Kも一緒に剥がれる。この小根太用均熱体部分3Kはパネル形成体用均熱体部分3Pとは切れ目3sによって分離されているから、パネル形成体用均熱体部分3Pやパネル形成体4の損傷を防止することができる。
【0070】
又、前記切れ目3sは、前記境界に対応する位置から小根太5の横幅方向の中央側に寄った位置に形成する構成に限らず、前記境界に対応する位置から小根太5の横幅方向の外方側に外れた位置に形成する構成としてもよい。
【0071】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0072】
(1)上記各実施形態では、前記シート状均熱体に前記小根太用均熱体部分と前記パネル形成体用均熱体部分とを切り離す切れ目が形成される構成としたが、このような構成に代えて、前記シート状均熱体に前記小根太用均熱体部分と前記パネル形成体用均熱体部分とを切り離すための脆弱接続部を形成する構成としてもよい。
【0073】
例えば、図15に示すように、前記脆弱接続部としてのミシン目3Cを形成する構成としてもよい。このようなミシン目3Cを作成する方法としては、図16に示すような放射状の多数の突起20を形成した円盤状回転体21を備えたミシン目作成装置22を用いて行うようにするとよい。このようなミシン目作成装置22を用いると、図17に示すように、円盤状回転体21にて前記シート状均熱体3に対してその厚み方向に押し込むことで孔をあけるので、シート状均熱体3の裏面側に備えられる粘着層nの粘着材が突起20に付着堆積するおそれがなく、良好な加工状態を維持できることになる。
【0074】
前記脆弱接続部としては、ミシン目に限らず、図示は省略するが、他の部分よりも厚さの薄い薄肉部にて構成することができる。
【0075】
(2)上記第1実施形態では、前記シート状保持体が、前記小根太の裏面部及び前記パネル形成体の前記小根太に隣接する裏側小根太隣接部分にわたる状態で設けられる構成としたが、このシート状保持体をパネル本体の裏面側の全面にわたる状態で設ける構成としてもよい。
【0076】
(3)上記各実施形態では、前記接着性シートを、アルミ箔等のシート状体の裏面に接着剤層を備えさせて形成するようにしたが、樹脂製のシート状体の裏面に接着剤層を備えさせることにより形成しても良く、又、このような接着性シートを備えない構成としてもよい。
【0077】
(4)上記各実施形態では、前記分離用非接着層を構成する帯状の分離用シートが、シリコンPETにて構成されるものを例示したが、これ以外に、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂等からなるシート状体を用いることができる。又、このような分離用シートにて形成するものに限らず、前記分離用非接着層としては、前記パネル形成体用均熱体の表面に非接着性の樹脂剤を塗布することにより形成するものでもよく、又、このような分離用非接着層を備えない構成としてもよい。
【0078】
(5)上記各実施形態では、複数の小根太を、その長手方向の一部分に小根太が存在しない小根太不存在部分を形成する状態で、その小根太の幅方向の間隔を隔てて並設する場合について例示したが、複数の小根太をその長手方向の一部分に前述のような小根太不存在部分を形成することなく、その小根太の幅方向の間隔を隔てて並設しても良い。
【0079】
(6)上記実施形態では、前記加熱用長尺体として熱媒を通流させる熱媒流通管を用いる構成としたが、電気ヒータ等を用いて良い。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】第1実施形態に係る床暖房パネル及び床暖房パネル用周辺パネルの敷設状態を示す一部切り欠き平面図
【図2】第1実施形態に係る床暖房パネルの一部切り欠き全体平面図
【図3】第1実施形態に係る床暖房パネルの要部の一部切り欠き斜視図
【図4】図3におけるイ−イ矢視図
【図5】第1実施形態に係る床暖房パネルの敷設作業を説明する要部の縦断面図
【図6】第1実施形態に係る床暖房パネルの敷設作業を説明する要部の縦断面図
【図7】第1実施形態に係る床仕上げ材の更新作業を説明する要部の縦断面図
【図8】第1実施形態に係る分離用シートの着色状態を示す縦断面図
【図9】第2実施形態に係る床暖房パネルの敷設作業を説明する要部の縦断面図
【図10】第2実施形態に係る床仕上げ材の更新作業を説明する要部の縦断面図
【図11】第2実施形態の変形例に係る床暖房パネルの要部の縦断面図
【図12】第2実施形態の変形例に係る床暖房パネルの要部の縦断面図
【図13】第3実施形態に係る床暖房パネルの敷設作業を説明する要部の縦断面図
【図14】第3実施形態に係る床仕上げ材の更新作業を説明する要部の縦断面図
【図15】別実施形態に係る床暖房パネルの要部の一部切り欠き斜視図
【図16】別実施形態に係るミシン目作成装置を示す図
【図17】別実施形態に係るミシン目の作成作業の説明する要部の縦断面図
【符号の説明】
【0081】
2 加熱用長尺体
3 シート状均熱体
3K 小根太用均熱体部分
3P パネル形成体用均熱体部分
3Pr 小根太隣接部分
3s 切れ目
3C 脆弱接続部
4 パネル形成体
5 小根太
10 分離用非接着層
11 小根太対応箇所
12 接着性シート
14 シート状保持体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱用長尺体が装備された板状のパネル形成体と小根太とを並べて構成されるパネル本体と、そのパネル本体の表面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状均熱体とが備えられ、
前記シート状均熱体に、前記小根太の表面に対応する小根太用均熱体部分と前記パネル形成体の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分とを切り離す又は切り離すための切れ目又は脆弱接続部が形成されている床暖房パネルであって、
前記パネル本体の裏面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状保持体が備えられている床暖房パネル。
【請求項2】
加熱用長尺体が装備された板状のパネル形成体と小根太とを並べて構成されるパネル本体と、そのパネル本体の表面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状均熱体とが備えられ、
前記シート状均熱体に、前記小根太の表面に対応する小根太用均熱体部分と前記パネル形成体の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分とを切り離す又は切り離すための切れ目又は脆弱接続部が形成されている床暖房パネルであって、
前記パネル形成体と前記小根太とが、前記パネル本体の表裏方向に沿う相対移動が阻止されるように係合されている床暖房パネル。
【請求項3】
加熱用長尺体が装備された板状のパネル形成体と小根太とを並べて構成されるパネル本体と、そのパネル本体の表面側に前記パネル形成体と前記小根太とにわたって止着されるシート状均熱体とが備えられ、
前記シート状均熱体に、前記小根太の表面に対応する小根太用均熱体部分と前記パネル形成体の表面に対応するパネル形成体用均熱体部分とを切り離す又は切り離すための切れ目又は脆弱接続部が形成されている床暖房パネルであって、
前記シート状均熱体における前記切れ目又は前記脆弱接続部が、前記パネル形成体と前記小根太との並び方向において、それらの境界に対応する位置から外れた位置に形成されている床暖房パネル。
【請求項4】
前記シート状均熱体における前記パネル形成体用均熱体部分のうちの前記小根太に隣接する小根太隣接部分に止着される状態で帯状の分離用非接着層が備えられ、
前記シート状均熱体のうちの前記小根太用均熱体部分とそれに隣接する前記分離用非接着層とからなる小根太対応箇所に、前記小根太用均熱体部分及び前記分離用非接着層のうちの少なくとも前記分離用非接着層を覆う状態で、且つ、前記シート状均熱体が前記パネル形成体に止着される止着力よりも弱い接着力にて前記分離用非接着層に貼着される状態で帯状の接着性シートが備えられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の床暖房パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−175492(P2008−175492A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−10602(P2007−10602)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【出願人】(000006172)三菱樹脂株式会社 (1,977)
【Fターム(参考)】