説明

建築用パネル

建築用パネル(1)は、主要平面を有し少なくとも1つの隣接する他の同種パネルと相互に係合する。このパネル(1)は、主要平面に平行な2つの主要側面(16)、及びパネル(1)の周縁(4)を形成する4つの主要縁面(2,3)を有する。オーバーセンターカムロック機構(7)は、主要縁面(2,3)のそれぞれから延在可能な格納式とされる。主要縁面(2,3)のそれぞれは、主要側面(16)のそれぞれの凹部(17)と結合する凹部を備え、各凹部は少なくとも1つの別の凹部に隣接する。各凹部にピンを備え、オーバーセンターカムロック機構(7)は、隣接する同種のパネルの凹部のいずれかにおいてピンとラッチ状に係合可能とされ、2つのパネルの主要平面は、相互に係合する際、平行で且つ合致するか或いは垂直となるように選択可能とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築用パネルに係り、より具体的には少なくとも1つの別の隣接した同種の建築用パネルと一体状に組み付けられる建築用パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
国際公開2004/074593号公報には、パネルの主要面を含む平面に対し垂直に延在する中心軸まわりに少なくとも2度の回転対称形状を形成する四角形の建築用パネルが開示されている。これらのパネルの複数を一体状に組み付け、隣接するパネルをロック用カムによって互いに固定することによって、所定の構造物が構築される。しかしながら、この公報では、ロック用カムが隣接するパネルをどのように固定し、これによりそれらの主要平面が実質的に平行で且つ合致するか或いは実質的に垂直であるかに関しての開示は見られない。
【特許文献1】国際公開2004/074593号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、少なくとも1つの別の隣接した同種の建築用パネルと相互に係合するように配設される建築用パネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これにより、本発明は、主要平面を有し少なくとも1つの別の隣接した同種の建築用パネルと相互に係合する建築用パネルからなり、このパネルは、少なくとも主要平面に対し実質的に平行な2つの主要側面、及び当該パネルの周縁を実質的に形成する少なくとも3つの主要縁面と、前記主要縁面の1つにおける係合手段第1部分と、2つの主要側面及び前記主要縁面の1つにそれぞれ配設される3つの部位からなり、前記部位のそれぞれが他の前記部位の少なくとも1つに隣接する係合手段第2部分と、を有し、前記係合手段第1部分と前記係合手段第2部分の部位の少なくとも1つが、前記主要縁面のそれぞれに配設され、前記係合手段第1部分は、隣接する同種パネルの係合手段第2部分の部位のいずれか一方とラッチ状に係合可能(一方の部材が他方の部材に引っ掛かる形態によって係合するラッチ係合が可能)とされ、これにより2つのパネルの主要平面は、相互に係合する際、実質的に平行で且つ合致し(同一平面上において連接するように配設される)或いは実質的に垂直となるように選択可能とされる。
【0005】
係合手段第2部分の前記部位はそれぞれ、前記主要縁面または前記主要側面における少なくとも1つの凹部からなる。この係合手段第2部分は、前記凹部のそれぞれにピンを備える。
【0006】
係合手段第1部分は、前記主要縁面から延在するように配設される。この係合手段第1部分は、前記主要縁面から延在可能な格納式とされる。
【0007】
前記主要縁面の少なくとも1つは、前記係合手段第1部分と前記係合手段第2部分の一部を有する。前記主要縁面の少なくとも1つは、少なくとも1つの内側段差部及び少なくとも1つの外側段差部を含み、各内側段差部は、隣接するパネルの縁面に設けられた外側段差部を受け入れる寸法とされる。
【0008】
係合手段第1部分は、ピンとラッチ状に係合(一方の部材が他方の部材に引っ掛かる形態によって係合するラッチ係合)するためのオーバーセンターカムロック機構からなるのが好ましい。
【0009】
建築用パネルは、前記主要平面に対して垂直に延在する中心軸まわりに回転される際に少なくとも2度の回転対称形状を形成する構成とされる。
【0010】
上述のような前記建築用パネルの複数が相互係合することによって構造物が構築される。
【0011】
上述のような前記建築用パネルの少なくとも1つと、支柱または梁の少なくとも1部からなる少なくとも1つのパネルを含む構造物が構築され、前記支柱または梁のパネルは、前記建築用パネルの係合手段第2部分の一部および/または係合手段第1部分のいずれかとラッチ状に係合(一方の部材が他方の部材に引っ掛かる形態によって係合するラッチ係合)する係合手段第1および/または第2部分を有する。前記係合手段第1部分および/または係合手段第2部分を有する支柱及び梁は、単一種類の建築用パネルを使用する場合よりも高層の(例えば、多階の)建築物であって、配置間隔の長いような場合に、強度を付加するのに利用することが可能とされる。
【0012】
この構造物は3つのパネルを備えており、前記3つのパネルの第1パネルは、前記係合手段第2部分を有し、前記3つのパネルの第2パネルは、前記第1パネルの係合手段第2部分の1つの部位に係合する係合手段第1部分を有し、また前記3つのパネルの第3パネルは、前記第1パネルの係合手段第2部分の別の1つの部位に係合する係合手段第1部分を有し、これにより前記3つのパネルの主要平面が「T字形状」を形成する。
【0013】
この構造物は第4の前記パネルを含み、この第4パネルは、前記第1パネルの係合手段第2部分の別の1つの部位に係合し、これにより前記4つのパネルの主要平面が「十字形状」を形成する。
【0014】
好ましい実施形態では、建築用パネルの両方の主要側面の1つは、係合手段第1部分を操作する工具を作用させるための作用手段(アクセス手段)を備える。この作用手段は、構造物が固定されるように構造物の内側からのみ作用することが可能とされる。この構造物は、いつでも分解或いは変更が可能とされる。この建築用パネルの両方の主要側面は、係合手段第1部分を操作する工具を作用させるための作用手段(アクセス手段)を有する。
【0015】
本発明の実施形態は、例えば添付の図面を参照することによって説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
添付の図面のうちの図1を参照すれば、建築用パネル1は、典型的に長方形の平面形状を有し、また相対的に内側に(内方へ)凹んだ段付き状の段差部(以下、「内側段差部」ともいう)5と相対的に外側へ(外方へ)突出した段付き状の段差部(以下、「外側段差部」ともいう)6とが交互に配置された周縁4(パネルの周囲を取り囲む縁部)を規定するべく、互いに対向する端部の主要縁面2(パネル縁部を概ね規定する主要な面)は、互いに対向する側部の主要縁面3(パネル縁部を概ね規定する主要な面)と接続された構成とされる。このパネル1は、端部の主要縁面2に沿って配設された1つの内側段差部5と1つの外側段差部6或いは突出部(突起)と、側部の主要縁面3に沿って配設された2つの内側段差部5と2つの外側段差部6或いは突出部(突起)とを含んでいる。内側段差部5のそれぞれの長さは、同一平面上に或いは直交して補完される隣接する同種のパネル1の外側へ突出した外側段差部6を受け入れる寸法(外側段差部6の挿設が可能な寸法)とされ、これらの段差部5,6は、パネル1が主要側面16(パネル側面を概ね規定する主要な面)に対して垂直に延在する中心軸60まわりに回転される際に2度の回転対称形状を形成するように配設されている。
【0017】
内側段差部5はそれぞれ、フック及びカム機構或いは図2に示されるオーバーセンターカムロック機構(an over-centre camlock mechanism:(オーバーセンター)カムによる係合動作によってロック操作が可能とされた機構)7を備えている。図4を参照すれば、この機構7(「係合手段第1部分」ともいう)は、内側段差部5の縁面9の下に配置される取り付け部8を備えている。機構7のフック7或いはラッチは取り付け部8に回転可能に装着されており、内側段差部5の長さに沿った中ほどにその回転軸が設けられている。パネル1の一方の面には、フック10を取り付け部8まわりに回転して縁面9のスロット(「細長い穴」、「くぼみ」、「溝」或いは「隙間」ともいう)12或いは凹部から突出させるべく、アレンキー(六角柱鉄棒を折り曲げたL字型のアレンスクリュー用のスパナ)のような適切な工具が挿入される孔11が設けられている。この工具が最終位置まで操作されることで、フック10をロック(固定)するようにカムロック機構7内でオーバーセンターカム(図示省略)が作用する。スロット12は、フック10が開放位置においてロックされる前に工具によってロック解除されて十分に引っ込むように回転する際に、フック10が入り込むのに十分な長さを有し、その開放位置では当該パネル及び別のパネルは突出しているフックによる損傷がないようになる。適切なフック及びカム機構或いはオーバーセンターカムロック機構7が、米国特許第6409235号に開示されている。
【0018】
図3を参照すれば、外側段差部6はそれぞれ、その縁面14に沿って長尺状に延在するスロット13或いは凹部を備えている。建築用パネル1の主要な2つの側面16のうち各外側段差部6の側面を形成する各部位15も同様に、長尺状に延在するスロット17或いは凹部を備えている。これらのスロット13,17(「細長い穴」、「くぼみ」、「溝」或いは「隙間」、また機構7を係合手段第1部分とした場合の「係合手段第2部分」ともいう)はすべて、外側段差部6の長さに沿った中ほどに配設されている。一方の側面15から外側段差部6へと孔18が延在しており、ピン19はこの孔18に挿入されるとともに縁面14の下方においてスロット13と交差する。外側段差部6の底部には一対の孔20が設けられており、側面15の下方においてスロット17と交差する各孔20にピン21が挿入されている。ピン19,21の軸はすべて外側段差部6の中央部あたりに配設されている。外側段差部6は、底部の孔20が塞がれるように建築用パネル1の基体に取り付けられる。ピン19,21は、好ましい形態では合わせ釘(ジベル)からなる。
【0019】
図4から8を参照すれば、第1の建築用パネル1aの同一平面上に接して第2の建築用パネル1bが取り付けられ、また第3及び第4建築用パネル22a,22bが、第1及び第2建築用パネル1a,1bに垂直に取り付けられている。第1及び第2建築用パネル1a,1bは同種のパネルであり、第3及び第4建築用パネル22a,22bは、縁面に内側及び外側段差部を備えていない点を除いて、第1及び第2建築用パネル1a,1bに類似のパネルであり、これにより第1及び第2建築用パネル1a,1bに接することが可能とされる。
【0020】
第1建築用パネル1aの内側段差部5aは、第2建築用パネル1bの外側段差部6bを受け入れるように配設され、また第1建築用パネル1aの外側段差部6aは、第2建築用パネル1bの内側段差部5bに受け入れられるように配設される(図4参照)。
【0021】
2つのパネル1a,1bが係合する際、第2建築用パネル1bの内側段差部5bのオーバーセンターカムロック機構7のフック10は、第1建築用パネル1aの外側段差部6aの縁面14においてスロット13に受け入れられる工具によって回転され、ピン19のまわりに引っ掛かる(図5及び6参照)。工具の最終位置への操作によって機構7内のオーバーセンターカムが作動され、2つのパネル1a,1bは工具の使用無しでは生じることのない十分な力で互いに引っ張られる。同様にして、第1建築用パネル1aの内側段差部5aのオーバーセンターカムロック(図示省略)のフックは、第2建築用パネル1bの外側段差部6bにおいてピンのまわりに引っ掛かるように回転される。
【0022】
その後、第3パネル22aは、相互に係合した第1及び第2パネル1a,1bに対し垂直に配設され、パネル1a,1bに接する第3パネル縁面23aのオーバーセンターカムロック機構7のフック10は、第1及び第2建築用パネル1a,1bの外側段差部6a,6bの側面15’において対応するスロット17に受け入れられるように回転されてピン21に係合する(図7参照)。これら相互に係合したパネル1a,1b,22aによって「T字形」が形成される。
【0023】
同様にして、第4パネル22bは、第3パネル22aに対向して配設され、パネル1a,1bに接する縁面23bのための第4パネル22bのオーバーセンターカムロック機構7は、外側段差部6a,6bの側面15’’に対向してピン21に係合するように回転される(図8参照)。これら相互に係合したパネル1a,1b,22a,22bによって「十字形」が形成される。
【0024】
第3及び第4パネル22は、図9に示すように、互いに突き当てて固定可能な第1及び第2パネル1によって構成された組み付け構造物24の内部仕切り壁(区画壁)を形成することが可能とされる。構造物24のうち、ドア25または窓26を含む開口部を有するいくつかのパネルが示されている。
【0025】
図10及び11を参照すれば、相互の係合した2つの建築用パネル1a,1bは、それらの主要平面(パネルが全体として概ね延在する主要な平面)が垂直とされ、また支柱27が取り付けられている。この支柱27は、対向する縁面28のための一対のオーバーセンターカムロック機構7を有しており、これら縁面28の両方が内側及び外側段差部を有していない点を除いて、図7及び8に示す第3及び第4建築用パネル22a,22bに類似している。
【0026】
第1の建築用パネル1aの内側段差部5aは、それに垂直な第2の建築用パネル1bの外側段差部6bを受け入れ、第1の建築用パネル1aの外側段差部6aは、第2の建築用パネル1bの内側段差部に受け入れられる。第1パネル1aの内側段差部5aのオーバーセンターカムロック機構7のフック10は、第1の建築用パネル1aに接する第2の建築用パネルの側面15のスロット17においてピン21に係合する。同様にして、第2の建築用パネル1bの内側段差部におけるオーバーセンターカムロック機構(図示省略)のフックは、第2の建築用パネル1bに接する第1の建築用パネルの側面のスロットにおいてピンに引っ掛かるように係合する。支柱27は第1の建築用パネル1aと同一直線上に配設され、それらの主要側面が同一平面上に隣接し、またこれら相互に係合したパネル1a,1bに接する支柱縁面28のオーバーセンターカムロック機構7のフック10は、支柱17に接する第2の建築用パネルの側面15のスロット17におけるピン21、及び第1の建築用パネルの外側段差部の縁面のスロットにおけるピン(図示省略)に引っ掛かるように係合する。そのようにラッチ係合する支柱27は、建築物の側面に組み込み可能とされる。
【0027】
図12に示される梁は、異なる方向に配置されている点を除いて図10及び11に示される支柱27と同様とされる。建築用パネル1及び梁29を使用した二階建ての建物30が図13に示されている。複数の梁29は、一定パネル幅の距離にて離間して互いに平行に配設されており、天井、床及び一定間隔によって互いにラッチ係合する梁によって形成される仮設の「箱形げた」のような高強度の構造物を構築するべく、1階の天井パネル1cが2階の床パネル1dに固定されている。複数の梁29は、また食物等を収容する床間の隙間を構築する。
【0028】
別実施の形態の外側段差部31或いは突出部(突起)を備える建築用パネル30が、図14及び15に示されている。この外側段差部31は突出部位とされ中空状になっている。その外側段差部は、逆U字の基部から互いに対向して延在する一対の底部フランジ33とともに、断面が逆U字形の逆U字部32とされる。各スロット13,17は、外側段差部31のうちスロット13,17を含む表面14,15から内側へと延在する一対の壁部34によって形成されている。縁面14のスロット13は、外側段差部31の一方の側面15の孔36から、また壁部34において一直線上に配置された孔37を通じて延在するピン35を備えている。他の2つのスロット17の壁部34もまた、一直線上に配置された一対の孔38を備え、それぞれの孔を通じてピン39が延在している。
【0029】
建築用パネル30は、外側段差部31の底部フランジ33を受け入れるべく互いに対向して配設される一対の溝部40を備えている。各溝部40はまた、建築用パネル30の主要側面を覆う薄板部42の上部フランジ41を受け入れる構成とされる。建築用パネル30は、外側段差部31の長さと合致した長さによって溝部40よりも上方に突出している。この突出部分の縁面43は、当該突出部分の長さに沿って中央部分に配置された凹み状の溝部44を備えている。
【0030】
図16には、段差部を備えていない建築用パネル50が示されている。
【0031】
図17及び18を参照すれば、第2建築用パネル50bが同一平面上で隣接するように取り付けられた第1建築用パネル50aが示されている。相互に係合した2つのパネル50a,50bの隣接する主要縁面51に沿って、第1パネル50aのオーバーセンターカムロック機構7のフック10は、第2建築用パネル50bのスロット13におけるピン19に係合するべく配設され、また第2パネル50bのオーバーセンターカムロック機構7のフック10は、第1建築用パネル50aのスロット13におけるピン19に係合するべく配設されている。
【0032】
図19及び20を参照すれば、第1及び第2建築用パネル50a,50bは、互いに垂直となるように取り付けられている。第1パネル50aの主要縁面51は、第2パネル50bの主要側面52に接し、これにより第1パネルの主要縁面51のオーバーセンターカムロック機構7のフック10は、隣接する第2パネルの主要側面52のスロット17のピン21に係合するように配設される。
【0033】
図17から20では、通常は引っ込められているが構成を明瞭化するべく引き出された使用されていない状態のオーバーセンターカムロック機構7が示されている。
【0034】
上記では特定の実施形態について記載しているが、本発明の範囲から外れることなく種々の変更例が想到される。パネルは、一つの主要縁面に沿ったオーバーセンターカムロック機構、対向する縁面に沿ったスロット、及び主要側面のうち主要縁面に接する部位を有する。パネルは長方形として示されているが、実質的に正方形または三角形の平面であってもよく、或いは他の適切な幾何学形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態において構成された建築用パネルの平面図である。
【図2】図2は、建築用パネルのフック及びカム機構を示す斜視図である。
【図3】図3は、建築用パネルのうち外側へと突出した部位の断面斜視図である。
【図4】図4は、同一平面で互いに隣接するように一体化された2つの建築用パネルの斜視図である。
【図5】図5は、同一平面で互いに隣接するように一体化された2つの建築用パネルの斜視図である。
【図6】図6は、同一平面で互いに隣接するように一体化された2つの建築用パネルの斜視図である。
【図7】図7は、図5及び図6に示す建築用パネルに更なる建築用パネルが接続されて一体化された状態の斜視図である。
【図8】図8は、図5及び図6に示す建築用パネルに更なる建築用パネルが接続されて一体化された状態の斜視図である。
【図9】図9は、建築用パネルによって構築された構造物の斜視図である。
【図10】図10は、互いに垂直となるように相互に係合した2つの建築用パネルに支柱が取り付けられた構造の一部を示す斜視図である。
【図11】図11は、図10中の11−11線に関する断面図である。
【図12】図12は、建築用パネルを接続するための梁の一部を示す斜視図である。
【図13】図13は、図1に示す建築用パネルと図12に示す梁とを組み合わせて構築された構造物の斜視図である。
【図14】図14は、建築用パネルのうち外側へと突出した部位の変更例を示す斜視図である。
【図15】図15は、図14中の15−15線に関する断面図である。
【図16】図16は、本発明の別実施の形態において構成された建築用パネルの平面図である。
【図17】図17は、図16に示す2つの建築用パネルが同一平面で互いに隣接するように一体化された状態の斜視図である。
【図18】図18は、図17の建築用パネルの縦断面を示す図である。
【図19】図19は、図17の2つの建築用パネルが互いに垂直となるように相互に係合した状態の一部を示す斜視図である。
【図20】図20は、図19中の20−20線に関する断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 建築用パネル
1a 第1建築用パネル
1b 第2建築用パネル
1c 天井パネル
1d 床パネル
2 端部縁面
3 側部縁面
4 周縁
5,5a,5b 内側段差部
6,6a,6b 外側段差部
7 オーバーセンターカムロック機構
8 取り付け部
9 縁面
10 フック
11 孔
12,13 スロット
14 縁面
15,15’,15”,16 側面
17 スロット
18 孔
19 ピン
20 孔
21 ピン
22a 第3建築用パネル
22b 第4建築用パネル
23a 第3パネル縁面
23b 縁面
24 構造物
25 ドア
26 窓
27 支柱
28 縁面
29 梁
30 建物
31 外側段差部
32 逆U字部
33 底部フランジ
34 壁部
35 ピン
36,37,38 孔
39 ピン
40 溝部
41 上部フランジ
42 薄板部
43 縁面
44 溝部
50 建築用パネル
50a 第1建築用パネル
50b 第2建築用パネル
51 主要縁面
52 主要側面
60 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主要平面を有し少なくとも1つの隣接する他の同種パネルと相互に係合する建築用パネル(1)であって、
少なくとも主要平面に対し実質的に平行な2つの主要側面(16)、及び前記建築用パネル(1)の周縁(4)を実質的に形成する少なくとも3つの主要縁面(2,3)と、
前記主要縁面(2,3)の1つにおける係合手段第1部分(7)と、
2つの主要側面(16)及び前記主要縁面(2,3)の1つにそれぞれ配設される3つの部位(17,17,13)からなり、前記部位のそれぞれが他の前記部位の少なくとも1つに隣接する係合手段第2部分と、
を備え、
前記係合手段第1部分(7)と前記係合手段第2部分の部位(13)の少なくとも1つが前記主要縁面(2,3)のそれぞれに配設され、
前記係合手段第1部分(7)は、隣接する同種パネルの前記係合手段第2部分の部位(13,17)のいずれか一方とラッチ状に係合可能とされ、これにより2つのパネルの主要平面は、相互に係合する際、実質的に平行で且つ合致するか或いは実質的に垂直となるように選択可能とされることを特徴とする建築用パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の建築用パネルであって、
前記係合手段第2部分の前記部位(13,17)のそれぞれは、前記主要縁面(2,3)または前記主要側面(16)における少なくとも1つの凹部からなることを特徴とする建築用パネル。
【請求項3】
請求項2に記載の建築用パネルであって、
前記係合手段第2部分は、前記凹部(13,17)のそれぞれにピン(19,21)を備えることを特徴とする建築用パネル。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の建築用パネルであって、
前記係合手段第1部分(7)は、前記主要縁面(2,3)から延在するように配設されることを特徴とする建築用パネル。
【請求項5】
請求項4に記載の建築用パネルであって、
前記係合手段第1部分(7)は、前記主要縁面(2,3)から延在可能な格納式とされることを特徴とする建築用パネル。
【請求項6】
請求項3ないし5に記載の建築用パネルであって、
前記係合手段第1部分(7)は、前記ピン(19,21)とラッチ状に係合するオーバーセンターカムロック機構からなることを特徴とする建築用パネル。
【請求項7】
請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の建築用パネルであって、
前記建築用パネル(1)は、前記主要平面に対して垂直に延在する中心軸(60)まわりに回転される際に少なくとも2度の回転対称形状を形成する構成とされることを特徴とする建築用パネル。
【請求項8】
請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の建築用パネルであって、
前記主要縁面(2,3)の少なくとも1つは、前記係合手段第1部分(7)及び前記係合手段第2部分の前記部位(13,17)の1つを有することを特徴とする建築用パネル。
【請求項9】
請求項1から8のうちのいずれか1項に記載の建築用パネルであって、
前記主要縁面(2,3)の少なくとも1つは、少なくとも1つの内側段差部(5)及び少なくとも1つの外側段差部(6)を含み、各内側段差部(5)は、隣接するパネルの縁面に設けられた外側段差部を受け入れる寸法とされていることを特徴とする建築用パネル。
【請求項10】
請求項1から9のうちのいずれか1項に記載の建築用パネルであって、
前記建築用パネル(1)の両方の主要側面(16)の一方は、係合手段第1部分(7)を操作する工具の作用に供する作用手段(11)を備えることを特徴とする建築用パネル。
【請求項11】
請求項1から9のうちのいずれか1項に記載の建築用パネルであって、
前記建築用パネル(1)の両方の主要側面(16)は、係合手段第1部分(7)を操作する工具の作用に供する作用手段を備えることを特徴とする建築用パネル。
【請求項12】
請求項1から11のうちのいずれか1項に記載の建築用パネル(1)の複数が相互に係合することによって組み付けられた構造物(24)。
【請求項13】
請求項1から11のうちのいずれか1項に記載の建築用パネル(1)の少なくとも1つと、支柱または梁の少なくとも1部からなる少なくとも1つのパネル(27)とを含む構造物であって、
前記支柱または梁のパネル(27)は、前記建築用パネル(1)の前記係合手段第2部分の一部(17)および/または前記係合手段第1部分のいずれかとラッチ状に係合する前記係合手段第1および/または第2部分(7)を有することを特徴とする構造物。
【請求項14】
請求項12または13に記載の構造物であって、
前記建築用パネル(1a,1b,22a)の3つからなり、
前記3つのパネルの第1パネル(1a)は、前記係合手段第2部分を有し、
前記3つのパネルの第2パネル(1b)は、前記第1パネル(1a)の係合手段第2部分の1つの部位(13)に係合する前記係合手段第1部分(7)を有し、
前記3つのパネルの第3パネル(22a)は、前記第1パネル(1a)の係合手段第2部分の別の1つの部位(17)に係合する前記係合手段第1部分(7)を有し、
前記3つのパネルの主要平面がT字形状を形成することを特徴とする構造物。
【請求項15】
請求項14に記載の構造物であって、
第4の前記パネル(22b)を含み、この第4パネル(22b)は、前記第1パネル(1a)の係合手段第2部分の別の1つの部位(17)に係合し、
前記4つのパネルの主要平面が十字形状を形成することを特徴とする構造物。
【請求項16】
請求項12から15のうちのいずれか1項に記載の構造物において、請求項10に記載の作用手段(11)を含む構成であり、前記作用手段(11)は、当該構造物の内側からのみ作用が可能とされた係合手段第1部分(7)を操作する工具を作用させるべく設けられていることを特徴とする構造物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2009−522476(P2009−522476A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549056(P2008−549056)
【出願日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【国際出願番号】PCT/GB2007/000017
【国際公開番号】WO2007/077448
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(508200780)エーサーメトリック リミテッド (1)
【Fターム(参考)】