説明

強度改善混合物

セメント質組成物の圧縮強さを、硬化時間を不所望に増大させずに増大させる、強度改善混合組成物を、提供する。混合物は、ポリカルボキシレート分散剤、硬化遅延剤および強度改善添加剤の成分を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
分散剤は、建設工業において、単独で、または水減少組成物の一部として、混合物水分の低下を可能にし、一方混合物の流動性および作業性を維持するセメント質混合物を分散させるために用いられている。水セメント比率のこの低下により、圧縮強さの上昇がもたらされ、これは、水減少混合物が用いられる主要な理由の1つである。分散剤、例えばスルホン化メラミンホルムアルデヒド縮合物(SMF)、スルホン化ナフタレンホルムアルデヒド縮合物(BNS)およびリグノスルホネート類は、分散剤として一般的に用いられている。しかし、これらの化合物は、特定の課題のために最良に適合する。BNSおよびSMFは、低レベルで信頼性を伴って、および費用効率的に用いるのが特に困難であり、高い範囲の水減少剤(>12%の水減少)として用いるために最良に適合する。リグノスルホネートは、一般的に、比較的低い水減少レベル(<15%)のために最良に適合する傾向があり、比較的高い量で用いられる際には、過度の硬化遅延を生じ得る。他の材料、例えばヒドロキシカルボン酸の塩および糖、例えばグルコースまたはスクロースはまた、ある程度の水減少を提供し得る。水減少に加えて、ヒドロキシカルボン酸および糖は、一般的に、硬化の速度を遅延させるために用いられており、これにより、圧縮強さにおけるさらなる改善がもたらされ得る。
【0002】
分散剤、例えばBNSまたはリグノスルホネートは、しばしば、追加の成分、例えば糖と混ぜ合わされて、改善された強度性能を達成する。これらの組成物は、通常、また促進成分を含んで、過度の遅延を弱めなければならない。促進タイプの成分との組み合わせにおいてさえも、これらのような配合された水減少剤は、広い水減少範囲にわたってポゾラン、例えばフライアッシュもしくはスラグを含むコンクリート混合物において、または低温(50°Fまたはこれ以下)において混合され、配置されたコンクリートにおいて用いる際には、尚過度に遅延させ得る。追加の促進混合物は、時々、この過度の遅延を弱める努力において必要であり、重大度に依存して、最小に有効であり得る。過度の遅延は、これにより、現場での活性が遅延し、成型品を取り外すのが妨害され、仕上げ操作が遅延し、または低い早期強度がもたらされ得るため、不所望である。混合物に全範囲(A〜F型)の水減少能力および改善された圧縮強さを付与し、一方通常の硬化または容易に制御可能な硬化特性を維持するのが、望ましい。
【0003】
従来技術における1つの改善は、ポリカルボキシレート分散剤を用いることであった。ポリカルボキシレート分散剤は、ポリマー主鎖、例えば炭素鎖主鎖で、分子の分散能力を付与するペンダント部分で構成されている。例えば、ポリアクリル酸は、主鎖に付着したカルボキシル基を有する。さらに、側鎖部分、例えばポリオキシアルキレンは、カルボキシル基に付着して、さらなる分散能力を付与することができる。これらのポリマーは、セメント粒子に付着し、静電反発力および立体障害の両方により分散を生じ、増大した流動性をもたらす。
【0004】
BNSおよびリグノスルホネート分散剤で観察されたように、硬化遅延剤と共に用いられた際に硬化時間を急激に増大させずに、セメント質組成物の圧縮強さを改善するポリカルボキシレート分散剤を含む混合物を提供するのが望ましい。従って、すべての他の変化を生じずに固化したセメント質組成物の圧縮強さを改善する混合物が、工業において有利である。
【0005】
GerberによるUSPN 4,401,472には、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミンもしくはポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンイミンまたはこれらの混合物を含む添加剤が開示されており、ここで、添加剤は、水硬性セメント混合物中に、固化した混合物の圧縮強さを増大させるのに十分な量で存在する。
【0006】
GerberによるUSPN 4,519,842には、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン、アルコキシル化ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン、化合物ヒドラジンのヒドロキシアルキル化誘導体、1,2−ジアミノプロパンおよびポリグリコールジアミン並びにこれらの混合物の混合物を含むセメント混合物が開示されており、ここで、混合物は、固化したセメント混合物の圧縮強さを増大させるのに十分な量で存在する。
【0007】
概要
硬化時間に悪影響を生じずにセメント質組成物の圧縮強さを改善する混合組成物を提供し、これは、ポリカルボキシレート分散剤、硬化遅延剤並びにポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンイミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン類、ヒドラジン類、1,2−ジアミノプロパン、ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択された強度改善添加剤の成分を含む。
【0008】
セメント質組成物を提供し、これは、水硬性セメントおよび強度改善混合組成物を含み、ここで、混合組成物は、ポリカルボキシレート分散剤、硬化遅延剤並びにポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンイミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン類、ヒドラジン類、1,2−ジアミノプロパン、ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択された強度改善添加剤の成分を含む。
【0009】
セメント質組成物の製造方法を提供し、これは、水、水硬性セメントおよび強度改善混合組成物の混合物を形成することを含み、ここで、混合組成物は、ポリカルボキシレート分散剤、硬化遅延剤並びにポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンイミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン類、ヒドラジン類、1,2−ジアミノプロパン、ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択された強度改善添加剤の成分を含む。
【0010】
詳説
セメント質組成物のための強度改善混合組成物並びに、このような混合組成物を含む新規なセメント質組成物およびこのようなセメント質組成物の製造方法を提供する。
【0011】
従来技術において、BNS、SMFまたはリグニン分散剤を、硬化遅延剤と組み合わせる際には、添加遅延と比較して急激な遅延が観察されることは、知られている。組み合わせにより生じた過度の遅延は、セメント質組成物の硬化時間を大幅に増大させる作用を奏する。BNS、SMFまたはリグニン分散剤を、硬化遅延剤を含むセメント質組成物に加える際には、極めて狭い範囲の付加があり、ここで、遅延の前にセメント質混合物の強度を改善することが過剰になることが、例証された。相対的に、ポリカルボキシレート分散剤は、セメント質混合物による遅延硬化をほとんど、または全く伴わずに、広範囲の付加を有し、増大した圧縮強さをセメント質混合物に付与する。
【0012】
ポリカルボキシレート分散剤は、水硬性セメント質組成物における水分を分散させ、減少させるにあたり、極めて有効である。これらの分散剤は、セメント粒子に結合し、静電的および立体的反発力の両方を発生させることにより作用し、これにより粒子が離間して維持され、一層流動性の系が得られる。
【0013】
本明細書中を通して用いられるポリカルボキシレート分散剤の用語は、ペンダント側鎖を有する炭素主鎖を有するポリマーを意味し、ここで、側鎖の少なくとも一部は、主鎖に、カルボキシル基またはエーテル基により結合している。分散剤の用語はまた、また可塑剤、水減少剤、流動化剤、凝集防止(antiflocculating)剤またはセメント質組成物のための超可塑剤(superplasticizer)として機能する当該化学物質を含むことを意味する。ポリカルボキシレート分散剤の例は、
【0014】
【表1】

中に見出すことができ、これをすべて、参照により本明細書中に導入する。
【0015】
1つの態様において、混合組成物は、混合組成物成分の合計の乾燥重量を基準として、約5%〜約80%のポリカルボキシレート分散剤を含む。他の態様において、混合組成物は、混合組成物成分の合計の乾燥重量を基準として、約20%〜約60%のポリカルボキシレート分散剤を含む。他の態様において、セメント質組成物は、セメント質バインダーの約0.02重量%〜約2重量%のポリカルボキシレート分散剤を含む。他の態様において、セメント質組成物は、セメント質バインダーの約0.02重量%〜約0.24重量%のポリカルボキシレート分散剤を含む。
【0016】
混合組成物において用いられる分散剤は、分散剤式a)〜k):
a)式(I):
【化1】

ここで、式(I)中、
Xは、水素、アルカリ土類金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオンまたはアミンの少なくとも1つであり;
Rは、C〜Cアルキル(エン)エーテルもしくはこれらの混合物またはC〜Cアルキル(エン)イミンもしくはこれらの混合物の少なくとも1つであり;
Qは、酸素、NHまたは硫黄の少なくとも1つであり;
【0017】
pは、直鎖状側鎖または分枝状側鎖の少なくとも1つを生じる1〜約300の数であり;
は、水素、C〜C20炭化水素あるいは−OH、−COOH、−COOHのエステルもしくはアミド誘導体、スルホン酸、スルホン酸のエステルもしくはアミド誘導体、アミンまたはエポキシの少なくとも1つを含む官能化された炭化水素の少なくとも1つであり;
Yは、脱泡剤として機能する水素、アルカリ土類金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、アミン、疎水性炭化水素またはポリアルキレンオキシド部分の少なくとも1つであり;
【0018】
m、m’、m”、n、n’およびn”は、各々独立して、0または1〜約20の整数であり;
Zは、i)少なくとも1つのアミンおよび1つの酸性基、ii)主鎖中に導入することができ、二酸無水物類、ジアルデヒド類および二酸塩化物類からなる群から選択された2つの官能基、またはiii)イミド残基の少なくとも1つを含む部分であり;および
ここで、a、b、cおよびdは、各々の単位のモル分率を反映し、ここで、a、b、cおよびdの合計は、1に等しく、ここで、a、b、cおよびdは、各々、0よりも大きいか、または0に等しく、1よりも小さい値であり、a、b、cおよびdの少なくとも2つは、0よりも大きい、
で表される分散剤;
【0019】
b)式(II):
【化2】

ここで、式(II)中:
Aは、COOMであるか、または、随意に、「y」構造において、酸無水物基(−CO−O−CO−)が、A基が結合する炭素原子の間でA基の代わりに形成して、酸無水物を形成し;
Bは、COOMであり、
【0020】
Mは、水素、遷移金属陽イオン、疎水性ポリアルキレングリコールもしくはポリシロキサンの残基、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、第一鉄イオン、アルミニウムイオン、(アルカノール)アンモニウムイオンまたは(アルキル)アンモニウムイオンであり;
Rは、C2〜6アルキレン基であり;
R1は、C1〜20アルキル、C6〜9シクロアルキルまたはフェニル基であり;
x、yおよびzは、0.01〜100の数であり;
mは、1〜100の数であり;
nは、10〜100の数である、
で表される分散剤;
【0021】
c)i)式RO(AO)Hで表され、式中Rは、C1〜20アルキル基であり、Aは、C2〜4アルキレン基であり、mは、2〜16の整数である化合物を有する無水マレイン酸半エステル;および
ii)式CH=CHCH−(OA)ORを有し、式中nは、1〜90の整数であり、Rは、C1〜20アルキル基であるモノマー
のコポリマーの形態を有する少なくとも1種のポリマーまたはこの塩を含む分散剤;
【0022】
d)5〜98重量%の以下の一般式(1):
【化3】

【0023】
式中、Rは、水素原子またはメチル基を意味し、ROは、1種の種または、混合物の2種もしくは3種以上の種を、ブロックの形態もしくはランダム形態のいずれかで加えることができる場合には、2〜4個の炭素原子を有するオキシアルキレン基の2種もしくは3種以上の種の混合物を意味し、Rは、水素原子または1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、mは、1〜100の範囲内の整数である、オキシアルキレン基の平均の付加モル数を示す値である、
により表される(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a)、95〜2重量%の上記の一般式(2)、式中、RおよびRは、各々独立して、水素原子またはメチル基であり、Mは、水素原子、1価の金属イオン、2価の金属イオン、アンモニウム基または有機アミン基を意味する、により表される(メタ)アクリル酸モノマー(b)並びに0〜50重量%のこれらのモノマーと共重合可能な他のモノマー(c)を共重合させることにより得られ、ただし、(a)、(b)および(c)の合計量は、100重量%である分散剤;
【0024】
e)ポリカルボン酸またはこの塩であり、オリゴアルキレングリコール類、ポリアルコール類、ポリオキシアルキレンアミン類およびポリアルキレングリコール類からなる群から選択された少なくとも1種の種から誘導される側鎖を有するグラフトポリマー;
【0025】
f)各々の成分Aが、独立して非ポリマー性、多官能価部分またはセメント質粒子上に吸着し、リン酸塩類、ホスホン酸塩類、ホスフィン酸塩類、次亜リン酸塩類、硫酸塩類、スルホン酸塩類、スルフィン酸塩類、アルキルトリアルコキシシラン類、アルキルトリアシルオキシシラン類、アルキルトリアリールオキシシラン類、ホウ酸塩類、ボロン酸塩類、ボロキシン類、ホスホラミド類、アミン類、アミド類、第四アンモニウム基、カルボン酸類、カルボン酸エステル類、アルコール類、炭水化物類、糖のリン酸エステル類、糖のホウ酸エステル類、糖の硫酸エステル類、上記の部分のすべての塩、並びにこれらの混合物からなる群から選択された第1の成分から誘導された少なくとも1種の残基を含む一官能価もしくは多官能価部分の組み合わせであり;
【0026】
成分Bが、随意の部分であり、存在する場合には、各々の成分Bは、独立して、成分A部分と成分C部分との間に位置する非ポリマー性部分であり、直鎖状飽和炭化水素類、直鎖状不飽和炭化水素類、飽和分枝状炭化水素類、不飽和分枝状炭化水素類、脂環式炭化水素類、複素環式炭化水素類、アリール、ホスホエステル、窒素含有化合物およびこれらの混合物からなる群から選択された第2の成分から誘導されており、
【0027】
成分Cが、実質的にセメント粒子に非吸着性である直鎖状または分枝状水溶性非イオン性ポリマーである少なくとも1種の部分であり、ポリ(オキシアルキレングリコール)、ポリ(オキシアルキレンアミン)、ポリ(オキシアルキレンジアミン)、モノアルコキシポリ(オキシアルキレンアミン)、モノアリールオキシポリ(オキシアルキレンアミン)、モノアルコキシポリ(オキシアルキレングリコール)、モノアリールオキシポリ(オキシアルキレングリコール)、ポリ(ビニルピロリドン)類、ポリ(メチルビニルエーテル)類、ポリ(エチレンイミン)類、ポリ(アクリルアミド)類、ポリオキサゾール類、およびこれらの混合物からなる群から選択されている、
成分A、随意に成分Bおよび成分Cの反応生成物;
【0028】
g)式(III):
【化4】

【0029】
ここで、式(III)中:
D=構造d1、構造d2からなる群から選択された成分およびこの混合物であり;
X=H、CH、C〜Cアルキル、フェニル、p−メチルフェニルまたはスルホン化フェニルであり;
Y=Hまたは−COOMであり;
R=HまたはCHであり;
Z=H、−SOM、−POM、−COOM、n=2〜6である−O(CHOR、−COORまたはn=0〜6である−(CHOR、−CONHR、−CONHC(CHCHSOM、n=2〜6である−COO(CHROHまたはn=2〜6である−O(CHORであり;
【0030】
、R、R、Rは、各々独立して、オキシエチレン単位およびオキシプロピレン単位の−(CHRCHO)ランダムコポリマーであり、ここで、m=10〜500であり、ここで、ランダムコポリマー中のオキシエチレンの量は、約60%〜100%であり、ランダムコポリマー中のオキシプロピレンの量は、0%〜約40%であり;
=H、メチル、C〜約Cアルキルまたは約C〜約C10アリールであり;
M=H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アミン、トリエタノールアミン、メチルまたはC〜約Cアルキルであり;
a=0〜約0.8であり;
b=約0.2〜約1.0であり;
c=0〜約0.5であり;
d=0〜約0.5であり;および
ここで、a、b、cおよびdが各々の単位のモル分率を表し、a、b、cおよびdの合計が、1.0である、
で表される分散剤;
【0031】
h)式(IV):
【化5】

ここで、式(IV)中:
「b」構造は、カルボン酸モノマー、エチレン系不飽和モノマーまたは、それぞれ基YおよびZが結合している炭素原子の間で基YおよびZの代わりに酸無水物基(−CO−O−CO−)が形成する無水マレイン酸の1つであり、「b」構造は、ペンダントエステル結合を有する少なくとも1つの部分およびペンダントアミド結合を有する少なくとも1つの部分を含まなければならず;
【0032】
X=H、CH、C〜Cアルキル、フェニル、p−メチルフェニル、p−エチルフェニル、カルボキシル化フェニルまたはスルホン化フェニルであり;
Y=H、−COOM、−COOHまたはWであり;
W=式RO−(CHCHO)−(CHC(CH)HO)−(CHCHO)により表され、式中s、tおよびuは、0〜200の整数であり、ただし、t>(s+u)である疎水性脱泡剤であり、ここで、疎水性脱泡剤の合計量は、ポリカルボキシレート分散剤の約10重量%よりも小さい量で存在し;
Z=H、−COOM、n=2〜6である−O(CHOR、−COOR、n=0〜6である−(CHORまたは−CONHRであり;
【0033】
=HまたはCHであり;
、Rは、各々独立して、一般式−(CH(R)CHO)で表され、式中m=10〜500であるオキシエチレン単位およびオキシプロピレン単位のランダムコポリマーであり、ここで、ランダムコポリマー中のオキシエチレンの量は、約60%〜100%であり、ランダムコポリマー中のオキシプロピレンの量は、0%〜約40%であり;
=H、メチルまたはC〜Cアルキルであり;
=C〜C18アルキルまたはC〜C18アルキルアリールであり;
M=アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、イミダゾールであり;
a=0.01〜0.8であり;
b=0.2〜0.99であり;
c=0〜0.5であり;
ここで、a、b、cは、各々の単位のモル分率を表し、a、bおよびcの合計は、1である、
で表される分散剤;
【0034】
i)遊離酸または塩形態での、以下の式(V)に相当し、以下のモノマー単位およびモノマー単位の数:
【化6】

【0035】
式中、Aは、部分(i)または(ii)
【化7】

から選択されており、
式中、RおよびRは、置換ベンゼン、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキルカルボニル、C1〜8アルコキシ、カルボキシル、水素および環から選択され、RおよびRは、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択されており、ここで、RおよびRは、Rおよび/またはRがC1〜4アルキルである際には、Rおよび/またはRと一緒に環を形成することができ;
【0036】
、R、RおよびR10は、個別に、水素、C1〜6アルキルおよびC2〜8炭化水素鎖からなる群から選択されており、ここで、RおよびRは、Rおよび/またはR、RおよびR10と一緒に、これらが結合している炭素原子を接合するC2〜8炭化水素鎖を形成し、炭化水素鎖は、随意に、少なくとも1つの陰イオン性基を有し、ここで、少なくとも1つの陰イオン性基は、随意にスルホン酸基であり;
Mは、水素および、疎水性ポリアルキレングリコールまたはポリシロキサンの残基からなる群から選択されており、ただし、Aが(ii)であり、Mが疎水性ポリアルキレングリコールの残基である際には、Mは、基−(RO)とは異なっていなければならず;
【0037】
は、C2〜8アルキレン基であり;
は、C1〜20アルキル、C6〜9シクロアルキルおよびフェニルからなる群から選択されており;
n、xおよびzは、1〜100の数であり;
yは、0〜100であり;
mは、2〜1000であり;
x対(y+z)の比率は、1:10〜10:1であり、y:zの比率は、5:1〜1:100である、
を有するランダムコポリマー;
【0038】
j)i)0〜90mol%の式3aまたは3b:
【化8】

【0039】
式中、Mは、水素原子、1価または2価の金属陽イオン、アンモニウムイオンまたは有機アミン残基であり、aは、1であり、またはMが2価の金属陽イオンである際には、aは1/2であり;
式中、Xは、−OM
が水素原子、1〜20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基または随意にヒドロキシル、カルボキシル、C1〜14アルキルまたは6〜14個の炭素原子を含むスルホン性置換アリール基であり、mが2〜4であり、nが0〜100である−O−(C2mO)−R
−NHR、−N(Rまたはこれらの混合物であり、ここで、R=Rまたは−CO−NHであり;
ここで、Yは、酸素原子または−NRである、
で表される少なくとも1種の成分;
【0040】
ii)1〜89mol%の一般式4:
【化9】

式中、Rは、水素原子または1〜5個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基であり、pは、0〜3であり、Rは、水素、1〜20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基または随意にヒドロキシル、カルボキシル、C1〜14アルキルまたは6〜14個の炭素原子を含むスルホン性置換アリール基であり、mは、2〜4であり、nは、0〜100である、
で表される成分、および
【0041】
iii)0.1〜10mol%の式5aまたは5b:
【化10】

式中、Sは、水素原子または−COOMもしくは−COORであり、Tは、−COOR、−W−R、−CO−[−NH−(CH2)3)−]−W−R、−CO−O−(CH−W−R、一般式:
【0042】
【化11】

で表される基もしくは−(CH−V−(CH−CH=CH−Rであるか、またはSが−COORもしくは−COOMである際には、Uは、−CO−NHM−、−O−または−CHOであり、Uは、−NH−CO−、−O−または−OCHであり、Vは、−O−CO−C−CO−O−または−W−であり、Wは、
【0043】
【化12】

であり、R4は、水素原子またはメチル基であり、R5は、3〜20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基または6〜14個の炭素原子を含むアリール基であり、R=Rまたは
【0044】
【化13】

であり、
【0045】
=Rまたは
【化14】

であり、
rは、2〜100であり、sは、1または2であり、xは、1〜150であり、yは、0〜15であり、zは、0〜4である、
で表される少なくとも1種の成分;
【0046】
iv)0〜90mol%の式6a、6bまたは6c:
【化15】

【0047】
式中、Mは、水素原子、1価または2価の金属陽イオン、アンモニウムイオンまたは有機アミン残基であり、aは、1であり、またはMが2価の金属陽イオンである際には、aは1/2であり;
式中、Xは、−OM
が水素原子、1〜20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基または随意にヒドロキシル、カルボキシル、C1〜14アルキルまたは6〜14個の炭素原子を含むスルホン性置換アリール基であり、mが2〜4であり、nが0〜100である−O−(C2mO)−R
−NH−(C2mO)−R
−NHR、−N(Rまたはこれらの混合物であり、ここで、R=Rまたは−CO−NHであり;
ここで、Yは、酸素原子または−NRである、
で表される少なくとも1種の成分
を含むオキシアルキレングリコール−アルケニルエーテル類および不飽和ジカルボン酸類のコポリマー;
【0048】
k)i)1〜90mol%の式7aおよび式7b:
【化16】

【0049】
式中、Mは、H、1価の金属陽イオン、2価の金属陽イオン、アンモニウムイオンまたは有機アミンであり;
aは、Mが2価の金属陽イオンである際には1/2であり、またはMが1価の金属陽イオンである際には1であり;
ここで、Rは、−OMまたは、
がH、C1〜20脂肪族炭化水素、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリールである−O−(C2mO)−Rであり;
mは、2〜4であり;
nは、1〜200である、
で表される構造単位からなる群から選択された少なくとも1種の要素;
【0050】
ii)0.5〜80mol%の式8:
【化17】

式中、Rは、HまたはC1〜5脂肪族炭化水素であり;
pは、0〜3であり;
は、H、C1〜20脂肪族炭化水素、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリールであり;
mは、2〜4であり;
nは、1〜200である、
で表される構造単位;
【0051】
iii)0.5〜80mol%の式9aおよび式9b:
【化18】

式中、Rは、H、随意に少なくとも1つの水酸基で置換されたC1〜20脂肪族炭化水素、−(C2mO)−R、−CO−NH−R、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリールであり;
【0052】
Mは、H、1価の金属陽イオン、2価の金属陽イオン、アンモニウムイオンまたは有機アミンであり;
aは、Mが2価の金属陽イオンである際には1/2であり、またはMが1価の金属陽イオンである際には1であり;
は、H、C1〜20脂肪族炭化水素、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリールであり;
mは、2〜4であり;
nは、1〜200である、
からなる群から選択された構造単位;
【0053】
iv)1〜90mol%の式10:
【化19】

式中、Rは、メチルまたはメチレン基であり、ここで、Rは、Rと、1つまたは2つ以上の5〜8員環を形成し;
は、H、メチルまたはエチルであり;
【0054】
は、H、C1〜20脂肪族炭化水素、随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリール、C5〜8脂環式炭化水素、−OCOR、−ORまたは−COORであり、ここで、Rは、H、随意に少なくとも1つの−OH、−(C2mO)−R、−CO−NH−Rで置換されているC1〜20脂肪族炭化水素、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された要素で置換されているC6〜14アリール残基である、
で表される構造単位
を含むジカルボン酸誘導体およびオキシアルキレングリコール−アルケニルエーテル類のコポリマー
の少なくとも1種であってもよい。
【0055】
式(e)において、単語「誘導される」は、一般的に誘導体を意味せず、むしろ、分散剤特性と適合性であり、グラフトポリマーを破壊しないオリゴアルキレングリコール類、ポリアルコール類およびポリアルキレングリコール類のすべてのポリカルボン酸/塩側鎖誘導体を意味する。
6〜14個の炭素原子を含む式(j)で表される随意に置換されているアリール基中の好ましい置換基は、ヒドロキシル、カルボキシル、C1〜14アルキルまたはスルホネート基である。
置換ベンゼンにおける好ましい置換基は、ヒドロキシル、カルボキシル、C1〜14アルキルまたはスルホネート基である。
【0056】
硬化遅延またはまた遅延硬化もしくは水和制御として知られている混合物は、コンクリートの硬化の速度を遅延させ(retard)、遅くし(delay)、または減速させる(slow)ために用いられる。これらを、最初のバッチングの際に、または時々水和プロセスが開始した後に、コンクリート混合物に加えることができる。硬化遅延剤は、コンクリートの硬化の際の高温の気候の促進効果を弱めるか、あるいは、配置の困難な条件または現場への送達の問題が発生した際のコンクリートもしくはグラウトの初期硬化を遅延させるか、あるいは特別の仕上げプロセスのための時間を可能にするために、用いられる。ほとんどの硬化遅延剤はまた、低レベルの水減少剤として作用し、またいくらかの空気をコンクリート中に同伴するために用いることができる。
【0057】
リグノスルホネート、ヒドロキシル化カルボン酸、硼砂、グルコン酸、酒石酸および他の有機酸並びにこれらの対応する塩、リン酸塩、ある炭水化物類、例えば糖類および糖酸類並びにこれらの混合物を、遅延混合物として用いることができる。1つの態様において、混合組成物は、混合組成物成分の合計の乾燥重量を基準として、約0.5%〜約40%の硬化遅延剤を含む。他の態様において、混合組成物は、混合組成物成分の合計の乾燥重量を基準として、約2%〜約25%の硬化遅延剤を含む。他の態様において、セメント質組成物は、セメント質バインダーの約0.002重量%〜約0.2重量%の硬化遅延剤を含む。他の態様において、セメント質組成物は、セメント質バインダーの約0.005重量%〜約0.08重量%の硬化遅延剤を含む。
【0058】
強度改善添加剤を、水硬性セメント混合物、例えばポルトランドセメントコンクリート、グラウトおよびモルタル、高アルミナセメントコンクリート、グラウトおよびモルタル並びにこのようなコンクリート、グラウトおよびモルタルを製造するための乾燥混合物に、水硬性セメント混合物の圧縮強さを増大させるのに十分な量で加える。添加剤は、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンイミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン類、ヒドラジン類、1,2−ジアミノプロパン、ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されている。
【0059】
1つの態様において、混合組成物は、混合組成物成分の合計の乾燥重量を基準として、約0.5%〜約40%の強度改善添加剤を含む。他の態様において、混合組成物は、混合組成物成分の合計の乾燥重量を基準として、約2%〜約25%の強度改善添加剤を含む。他の態様において、セメント質組成物は、セメント質バインダーの約0.002重量%〜約0.2重量%の強度改善添加剤を含む。他の態様において、セメント質組成物は、セメント質バインダーの約0.004重量%〜約0.08重量%の強度改善添加剤を含む。
【0060】
強度改善添加剤の例示的な例には、N,N,N’−トリ−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’−トリ−(ヒドロキシエチル)ジエチレンジアミン、N,N’−ジ−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N’−トリ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミン、ポリ(ヒドロキシエチル)ポリエチレンイミン、ジ(ヒドロキシエチル)1,2−ジアミノプロパン、テトラ(ヒドロキシエチル)1,2−ジアミノプロパン、ジ(ヒドロキシエチル)ヒドラジン、テトラ(ヒドロキシエチル)ヒドラジン、エトキシル化ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物が含まれるが、これらには限定されない。
【0061】
ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミンは、以下の式:
【化20】

式中、xは、1、2または3であり、Rは、水素、2−ヒドロキシエチルおよび2−ヒドロキシプロピルからなる群から選択されており、各々のRは、同一であっても異なっていてもよく、R基の少なくとも40%が、ヒドロキシアルキルであり、40%を超えないR基が、ヒドロキシプロピルである、
を有することができる。
【0062】
ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミンは、以下の式:
(R’)NCHCHN(R’)
式中、R’は、(CHCHO)Hであり、ここで、yは、0、1または2であり、ここで、半分(1/2)を超えないyが、0に等しく、各々のR’は、同一であっても異なっていてもよい、
を有することができる。
【0063】
ヒドラジン、1,2−ジアミノプロパンおよびポリグリコールジアミンの誘導体は、以下の式:
【化21】

【0064】
式中、R”は、(CHCHO)Hおよび
【化22】

からなる群から選択されており;
【0065】
式中、Xは、共有結合または、CH、CHCH
【化23】

およびCHCHCHOCHCHOCHCHOCHCHCHからなる群から選択された2価の有機基であり;ここでyおよびvは、0、1または2であり;
ここで、wは、0または1であり;
ここで、vおよびwは、共に0であってはならず;ここで、半分(1/2)を超えないR”が、水素である、
を有することができる。
【0066】
エトキシル化された際の、Union Carbide Corporationからエトキシル化アミン(Ethoxylated Amine)HHの商標の下で商業的に入手できるエトキシル化アミンは:
【化24】

アミノエチルピペラジン: 50〜70重量%
トリエチレンテトラミン: 最大40重量%
他: 残余
の典型的な分析を生じる。
【0067】
混合物の強度改善組成物の成分、ポリカルボキシレート高範囲水減少分散剤、硬化遅延剤および強度改善添加剤の用量は、セメントのタイプおよび反応性、周囲温度およびコンクリート混合比率などの要因により左右される。
【0068】
セメント質配合物を含む水硬性セメントは、ポルトランドセメント、改変ポルトランドセメントまたはメーソンリーセメントおよびこれらの混合物からなる群から選択される。ポルトランドセメントにより、高い含量のケイ酸三カルシウムを有するすべてのセメント質組成物を意味し、ポルトランドセメントおよび、ポルトランドセメントと化学的に同様であるかまたはこれに類似するセメントが含まれ、これについての仕様は、ASTM仕様書C 150−00に述べられている。
【0069】
セメント質材料は、単独で水硬性接着特性を有し、水の存在下で硬化および固化する材料である。セメント質材料中に含まれるのは、粉砕顆粒化高炉スラグ、天然セメント、水硬性水和石灰、並びにこれらのおよび他の材料の組み合わせである。
【0070】
凝結体を、セメント質配合物中に含有させて、微細な凝結体を含むモルタルおよびまた粗い凝結体を含むコンクリートを提供することができる。微細な凝結体は、4番ふるい(ASTM C 125およびASTM C 33)をほぼ完全に通過する材料、例えばシリカ砂である。粗い凝結体は、大部分は4番ふるい(ASTM C 125およびASTM C 33)上に残留する材料、例えばシリカ、石英、粉砕円形大理石、ガラス小球、花崗岩、石灰岩、方解石、長石、沖積砂、砂またはすべての他の耐久性凝結体、並びにこれらの混合物である。
【0071】
本明細書中に記載したセメント質組成物は、他の添加剤または成分を含むことができ、述べた配合物に限定されるべきではない。加えることができるセメント添加剤には:硬化促進剤、空気同伴剤もしくは空気脱トレーニング(detraining)剤、水減少剤、腐食阻害剤、顔料、湿潤剤、水溶性ポリマー、強度増強剤、レオロジー改変剤、撥水剤、繊維、防湿混合物、ガス形成剤、透過性低減剤、ポンプ輸送助剤、防カビ剤混合物、殺菌剤混合物、殺虫剤混合物、微細鉱物混合物、アルカリ反応低減剤、結合混合物、収縮低減混合物および本発明の混合物の特性に悪影響を与えないすべての他の混合物および添加剤が含まれるが、これらには限定されない。
【0072】
本発明の混合物において用いることができる促進剤は、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアルミニウムの硝酸塩;アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアルミニウムの亜硝酸塩;アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアルミニウムのチオシアン酸塩;アルカノールアミン;アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアルミニウムのチオ硫酸塩;アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアルミニウムの水酸化物;アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアルミニウムのカルボン酸塩(好ましくはギ酸カルシウム);ポリヒドロキシルアルキルアミン;アルカリ金属またはアルカリ土類金属のハロゲン化物塩(好ましくは臭化物)を含むことができるが、これらには限定されない。本発明において用いるのに特に適する促進剤の例には、共に商標の下でMaster Builders Inc. of Cleveland, Ohioにより販売されているポゾリス(POZZOLITH)(登録商標)NC534、非塩化物タイプ促進剤および/またはレオクリート(RHEOCRETE)(登録商標)CNI亜硝酸カルシウムに基づく腐食阻害剤が含まれるが、これらには限定されない。
【0073】
硝酸の塩は、一般式M(NOを有し、ここで、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属またはアルミニウムであり、ここで、aは、アルカリ金属塩について1、アルカリ土類金属塩について2およびアルミニウム塩について3である。好ましいのは、Na、K、Mg、CaおよびAlの硝酸塩である。
亜硝酸塩は、一般式M(NOを有し、ここで、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属またはアルミニウムであり、ここで、aは、アルカリ金属塩について1、アルカリ土類金属塩について2およびアルミニウム塩について3である。好ましいのは、Na、K、Mg、CaおよびAlの亜硝酸塩である。
【0074】
チオシアン酸の塩は、一般式M(SCN)を有し、ここで、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属またはアルミニウムであり、ここで、bは、アルカリ金属塩について1、アルカリ土類金属塩について2およびアルミニウム塩について3である。これらの塩は、スルホシアン酸塩、スルホシアン化物、ロダン酸塩またはロダン化物塩として、種々に知られている。好ましいのは、Na、K、Mg、CaおよびAlのチオシアン酸塩である。
【0075】
アルカノールアミンは、3価の窒素がアルキルアルコールの炭素原子に直接結合している化合物の群についての一般的な用語である。代表的な式は、N[H][(CHCHOH]であり、ここで、cは、3−eであり、dは、1〜約5であり、eは、1〜約3である。例には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンが含まれるが、これらには限定されない。
【0076】
チオ硫酸塩は、一般式M(Sを有し、ここで、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属またはアルミニウムであり、M金属元素の原子価に依存して、fは、1または2であり、gは、1、2または3である。好ましいのは、Na、K、Mg、CaおよびAlのチオ硫酸塩である。
カルボン酸塩は、一般式RCOOMを有し、ここで、Rは、HまたはC〜約C10アルキルであり、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属またはアルミニウムである。好ましいのは、Na、K、Mg、CaおよびAlのカルボン酸塩である。好ましいカルボン酸塩は、ギ酸カルシウムである。
【0077】
好ましいポリヒドロキシルアルキルアミンは、一般式
【化25】

式中、hは、1〜3であり、iは、1〜3であり、jは、1〜3であり、kは、0〜3である、
を有する。好ましいポリヒドロキシアルキルアミンは、テトラヒドロキシエチルエチレンジアミンである。
【0078】
空気同伴剤の用語は、空気をセメント質組成物中に同伴するすべての化学物質を含む。空気同伴剤はまた、低濃度で、組成物の表面張力を減少させることができる。空気同伴混合物を用いて、微小な気泡をコンクリート中に、意図的に同伴する。空気同伴により、凍結および融解のサイクルの間に水分に曝露されるコンクリートの耐久性が、劇的に改善される。さらに、同伴された空気により、化学的氷結防止剤により生じた表面スケーリングに対するコンクリートの耐性が、大幅に改善される。また、空気同伴により、新鮮なコンクリートの作業性が向上し、一方凝離およびブリードが解消するかまたは低減される。これらの所望の効果を達成するために用いる材料を、木材樹脂、スルホン化リグニン、石油酸、タンパク質材料、脂肪酸、樹脂酸、アルキルベンゼンスルホネート、スルホン化炭化水素、ビンゾール(vinsol)樹脂、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、天然ロジン、合成ロジン、無機空気同伴剤、合成洗浄剤およびこれらの対応する塩並びにこれらの混合物から選択することができる。
【0079】
空気同伴剤を、セメント質組成物中で所望のレベルの空気が得られる量で加える。一般的に、セメント質組成物中での空気同伴剤(約5%〜約15%の固形分)の量は、乾燥セメント1キログラムあたり約0.07mL〜約3.9mLの範囲内である。1つの態様において、用量は、乾燥セメント1キログラムあたり約0.33mL〜約0.98mLである。空気同伴剤中での主要な活性成分が、所望の効果、即ちセメント質組成物中での空気の同伴を提供する、空気同伴剤の主要な活性成分の重量百分率は;乾燥セメント質材料の重量を基準として約0.001%〜約0.05%である。しかし、これは、材料、混合比率、温度および混合操作の変化のために、広範囲に変化し得る。本発明の混合組成物で有用な空気同伴剤は、セメントのためのすべての既知の空気同伴剤であってもよく、これには、天然樹脂、合成樹脂およびこれらの混合物が含まれる。本発明において用いることができる空気同伴剤の例には、すべてMaster Builders Inc. of Cleveland, Ohioから入手可能なMB AE90、MB VRおよびミクロエア(MICRO AIR)(登録商標)が含まれるが、これらには限定されない。
【0080】
空気脱トレーニング剤を用いて、セメント質組成物中の空気含量を減少させる。本発明において用いることができる空気脱トレーニング剤の例には、リン酸トリブチル、フタル酸ジブチル、オクチルアルコール、カルボン酸およびホウ酸の水不溶性エステル類、アセチレンジオール類、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブトックコポリマー類およびシリコーン類が含まれるが、これらには限定されない。
【0081】
コンクリート中の腐食阻害剤は、包埋された補強鋼鉄を腐食から保護する作用を奏する。コンクリートの高度なアルカリ性性質により、受動的な、および非腐食性の保護酸化物フィルムが、鋼鉄上に形成する。しかし、炭酸塩化または、氷結防止剤もしくは海水からの塩化物イオンが、酸素と共に存在することにより、フィルムが破壊または浸透され、腐食がもたらされ得る。腐食阻害混合物は、この腐食反応を化学的に減速させる。腐食を阻害するために最も一般的に用いられている材料は、亜硝酸カルシウム、亜硝酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、あるホスフェート類またはフルオロシリケート類、フルオロアルミネート類、アミン類、有機ベース撥水剤および関連する化学物質である。
【0082】
防湿混合物により、低いセメント含量、高い水−セメント比率または凝結部分における微粉の欠陥を有するコンクリートの浸透性が低下する。これらの混合物により、乾燥コンクリート中への水分の浸透が遅延され、これには、ある石鹸、ステアレート類および石油製品が含まれる。
【0083】
浸透減少剤を用いて、加圧下の水がコンクリートを通して透過する速度を低下させる。シリカフューム、フライアッシュ、粉砕スラグ、メタカオリン、天然ポゾラン、水減少剤およびラテックスを用いて、コンクリートの浸透性を低下させることができる。
【0084】
ポンプ輸送助剤を、コンクリート混合物に加えて、ポンプ輸送性を改善する。これらの混合物は、流動性コンクリートを増粘させ、即ちこの粘度を増大させて、これがポンプからの圧力の下にある間にペーストの脱水を低下させる。コンクリート中のポンプ輸送助剤として用いる材料の中には、有機および合成ポリマー、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)または分散剤、有機凝集剤、パラフィンの有機エマルジョン、コールタール、アスファルト、アクリル系誘導体、ベントナイトおよび熱分解法シリカ、天然ポゾラン、フライアッシュおよび水和した石灰と配合したHECがある。
【0085】
固化したコンクリート上での、またはこの中での細菌およびカビの成長を、防カビ、殺菌および殺虫混合物を用いることにより、部分的に制御することができる。これらの目的のために最も有効な材料は、ポリハロゲン化フェノール、ジアルドリン(dialdrin)エマルジョンおよび銅化合物である。
【0086】
微細な鉱物混合物は、混合プロセスの前または混合プロセス中にコンクリートに加えられて、ポルトランドセメントコンクリートの可塑性または固化特性のいくらかを改善するかまたは変化させる、粉末または粉砕形態の材料である。取引において用いられるポルトランドセメントは、クリンカーを粉砕することにより製造され、水硬性ケイ酸カルシウム、アルミン酸カルシウムおよびアミノ亜鉄酸カルシウムを含み、通常硫酸カルシウムの1種または2種以上の形態をインターグラウンド(interground)添加として含む水硬性セメントを意味する。ポルトランドセメントは、ASTM C 150において、タイプI、II、III、IVまたはVとして分類される。微細な鉱物混合物を、これらの化学的または物理的特性に従って:セメント質材料;ポゾラン;ポゾラン性およびセメント質材料;および名目上不活性な材料として分類することができる。
【0087】
ポゾランは、セメント性の有用性をほとんどまたは全く有しないが、水の存在下で、および微細形態で、ポルトランドセメントの水和の間に生成した水酸化カルシウムと化学的に反応して、セメント性特性を有する材料を形成する、シリカ性またはアルミノシリカ性材料である。珪藻土、乳白色チャート、粘土、頁岩、フライアッシュ、シリカフューム、火山性凝灰岩および軽石は、いくつかの知られているポゾランである。ある粉砕された顆粒化した高炉スラグおよび高カルシウムフライアッシュは、ポゾラン性およびセメント性特性を共に有する。天然ポゾランは、天然に存在するポゾラン、例えば火山性凝灰岩、軽石、トラス、珪藻土、乳白色チャートおよびある頁岩を定義するために用いられる技術用語である。名目上不活性な材料はまた、微細な原料石英、白雲石、石灰岩、大理石、花崗岩および他のものを含むことができる。フライアッシュは、ASTM C618において定義されている。
アルカリ反応性減少剤は、アルカリ凝結反応を低下させ、この反応が固化したコンクリート中に生じ得る破壊的な膨張力を制限することができる。ポゾラン(フライアッシュ、シリカフューム)、高炉スラグ、リチウムおよびバリウムの塩は、特に有効である。
【0088】
接着混合物を、通常、ポルトランドセメント混合物に加えて、古いコンクリートと新しいコンクリートとの間の接着強さを増大させ、これは、有機材料、例えばゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、アクリル系誘導体、スチレンブタジエンコポリマーおよび他の粉末ポリマーを含む。
【0089】
新鮮なコンクリートは、時々、欠陥のある混合物比率またはある凝結特性、例えば粒子形状および不適切な粒度のために、荒いことがある。これらの条件の下で、潤滑剤のように作用する同伴された空気を、作業性改善剤として用いることができる。他の作業性剤は、ある水減少混合物、ある粘度改変混合物およびある微細な混合物を含む。
【0090】
建設分野において、コンクリートを引張応力およびその後の亀裂から保護する多くの方法が、長年の間開発されている。1つの現代的な方法は、繊維を新鮮なコンクリート混合物中に分布させることを含む。固化の際に、このコンクリートは、繊維補強コンクリートと呼ばれる。繊維を、ジルコニウム材料、炭素、鋼鉄、ガラス繊維または合成材料、例えばポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、高強度アラミドまたはこれらの混合物製とすることができる。
【0091】
本発明において用いることができる収縮減少剤は、RO(AO)1〜10Hを含むことができるが、これらには限定されず、ここで、Rは、C1〜5アルキルまたはC5〜6シクロアルキル基であり、Aは、C2〜3アルキレン基、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ土類酸化物、好ましくは硫酸ナトリウムおよび酸化カルシウムである。テトラガード(TETRAGUARD)(登録商標)収縮減少剤が好ましく、これは、Master Builders Inc. of Cleveland, Ohioから入手できる。
【0092】
天然の、および合成の混合物を、審美的な、および安全性の理由により、着色コンクリートに用いる。これらの着色混合物は、通常顔料から構成されており、カーボンブラック、酸化鉄、フタロシアニン、アンバー、酸化クロム、酸化チタンおよびコバルトブルーを含む。
本発明の強度改善混合組成物の例を、コンクリート混合物の圧縮強さおよび硬化時間に対するこれらの添加の効果について、試験した。
【0093】
表1〜4は、ポリカルボキシレート分散剤を含むセメント質混合物への、種々の硬化遅延剤化学物質および強度改善添加剤の添加の効果を示す。例についてのコンクリート混合物比率を、ACI 211.1−91、Standard Practice for Selecting Proportions for Normal Weight Concreteに概説されたガイドラインに従って決定した。混合設計は、タイプIポルトランドセメントを用いて、517ポンド/ヤード3の名目上のセメント含量に基づいた(表1および3)。表2および4は、15重量%のタイプIポルトランドセメントを、フライアッシュで交換した。スランプ(ASTM C 143)、空気含量(ASTM C 231)、圧縮強さ(ASTM C 39)および硬化の時間(ASTM C 403)についての試験を、ASTM手順に従って行った。
【0094】
特に興味深いのは、共に、低い、および高いレベルでの、並びに強度改善混合物の存在下での種々の硬化遅延剤化学物質間での、硬化時間および28日の圧縮強さの効果であった。
【0095】
表1および2について、各々の成分を、固体成分のバッチングの前に、混合水の部分的充填において、ミキサーに別個に加えた。リン酸トリブチル(TBP)または表2におけるアミン可溶化剤を用いた、可溶化したリン酸トリブチルを、また0.01%cwtで、空気含量が低く(<3%)、同様であるように、別個に加えた。リン酸トリブチルまたは可溶化したリン酸トリブチルを、表2における混合物に、0.0096%cwtで加えた。コンクリート材料を、1回分にまとめ、5分間混合した。
【0096】
【表2】

【0097】
表1は、3種の一般的に用いられている硬化遅延化学物質:多糖類混合物、ヒドロキシカルボン酸およびコンクリート混合物におけるグルコン酸ナトリウム/ヒドロキシカルボン酸の65:35配合物の、硬化時間および後期圧縮強さ(28日)効果を示す。試料S−3〜S−8において、効果遅延剤を、低レベル(0.04〜0.05%cwt)および高レベル(0.06〜0.08%cwt)で、ポリカルボキシレート分散剤と組み合わせて用いた。表中のすべてのコンクリート混合物について、ポリカルボキシレート分散剤レベルを、セメント重量の0.1%において、一定に保持した。試料S−3〜S−8において、硬化時間と28日圧縮強さとの両方は、硬化遅延剤レベルが上昇するに従って増大し(混合物S−3対S−4、S−5対S−6、S−7対S−8)、低レベルの多糖類を有する試料(S−3)を除いて、すべてのコンクリート混合物が、ポリカルボキシレート分散剤のみの対照(S−2)に対して、遅延した硬化時間および高い圧縮強さを有することが見出された。
【0098】
ポリカルボキシレート分散剤への唯一の添加として強度改善添加剤(SIA)を含むコンクリート混合物(S−9)はまた、ポリカルボキシレート分散剤のみのコンクリート混合物に対して、硬化時間のわずかな増大および圧縮強さの増大を示した。ポリカルボキシレート分散剤および硬化遅延剤のコンクリート混合物(S−3〜S−8)またはポリカルボキシレート分散剤および強度改善剤の組み合わせ(S−9)にまさる圧縮強さの予期されない追加の増大は、ポリカルボキシレート分散剤、強度改善添加剤および低レベルの多糖類またはグルコン酸ナトリウム/ヒドロキシカルボン酸配合物のいずれかの3種の成分の組み合わせ(S−10およびS−11)について見出された。3種の成分(ポリカルボキシレート分散剤、強度改善添加剤および硬化遅延剤)を含むコンクリート混合物の圧縮強さの増大は、ポリカルボキシレート分散剤および硬化遅延剤に対して、硬化時間の小さい変化のみを伴って観察された(S−10対S−3並びにS−11対S−5およびS−7)。結果は、圧縮強さの増大が、セメント水和に対する化学的効果の結果であり、改善された水減少(水対セメント比率の減少)の結果ではないことを例証する。
【0099】
【表3】

【0100】
表2は、15%(重量)のセメントをフライアッシュで交換したコンクリート混合物を含んでおり、ポリカルボキシレート分散剤および硬化遅延剤、ポリカルボキシレート分散剤および強度改善添加剤、並びに強度改善添加剤および硬化遅延剤と組み合わせてのポリカルボキシレート分散剤の組み合わせと比較して、ポリカルボキシレート分散剤のみの同様の比較を示す。コンクリート混合物中の各々の成分のレベルは、比較的低いが、表1におけるコンクリート混合物に比例していた。表1における結果と同様に、硬化時間の小さい変化のみを伴う圧縮強さの予期されない増大が、ポリカルボキシレート分散剤および硬化遅延剤または強度改善添加剤のコンクリート混合物と比較して、3種の成分の組み合わせについて観察された(混合物S−15対S−18およびS−16対S−19)。
【0101】
表3および4において、試験されるべきすべての成分(ポリカルボキシレート分散剤、強度改善添加剤、可溶化リン酸トリブチルおよび/または硬化遅延剤)を含む混合溶液を、先ず調製した。この溶液を、混合水の部分的な充填を有するコンクリート混合物の前に加えた。表3に示す溶液中のリン酸トリブチルのレベルは、表1および2に示すものに比例している(ポリカルボキシレート分散剤の重量により)。表4に示す溶液についてのリン酸トリブチルのレベルは、表1および2に示すものに対して、約33%低い(ポリカルボキシレート分散剤の重量により)。
【0102】
【表4】

【0103】
表3は、ポリカルボキシレート分散剤単独と比較しての、強度改善添加剤およびポリカルボキシレート分散剤と組み合わせてのグルコン酸ナトリウム/ヒドロキシカルボン酸硬化遅延剤の種々の配合比率についての、硬化時間および強度データを示す。グルコン酸ナトリウム/ヒドロキシカルボン酸配合物の比率は、23.5:76.5(S−22)および42:58(S−23およびS−24)である。結果は、低レベルのポリカルボキシレート分散剤について、硬化遅延剤/強度改善添加剤/ポリカルボキシレート分散剤の3種の成分すべての組み合わせにより、ポリカルボキシレート分散剤のみの対照に対して、硬化時間の最小の変化を伴って、高い28日の圧縮強さが得られたことを示す(混合物S−22、S−23、S−24対S−21)。一層高いポリカルボキシレート分散剤レベルにおいて、最高のレベルのグルコン酸を含むコンクリート混合物(S−25)は、ポリカルボキシレート分散剤のみの対照(S−28)に対して、硬化時間の増大および圧縮強さの増大を示した。3種の成分の組み合わせを有する他のコンクリート混合物(S−26およびS−27)は、ポリカルボキシレートのみの対照(S−28)と比較して、硬化時間の最小の変化を伴って、圧縮強さの増大を示した。
【0104】
【表5】

【0105】
表4は、15%(重量)のセメントをフライアッシュで交換したコンクリート混合物を含んでおり、ポリカルボキシレート分散剤および硬化遅延剤並びにポリカルボキシレート分散剤、硬化遅延剤および強度改善添加剤の組み合わせに対する、ポリカルボキシレート分散剤のみの比較を示す。低いポリカルボキシレート分散剤レベルにおいて、ポリカルボキシレート分散剤、強度改善添加剤および硬化遅延剤の3種の成分の組み合わせ(S−32、S−33、S−34)は、ポリカルボキシレート分散剤のみの対照(S−30)と比較して、硬化時間の小さい変化のみを伴って、圧縮強さの増大を示した。3種の成分の組み合わせ(S−32、S−33、S−34)について、ポリカルボキシレート分散剤および硬化遅延剤(S−31)と比較しての硬化時間における差異は、観察されなかった。高いポリカルボキシレート分散剤レベルにおいて、3種の成分の組み合わせを含む混合物(S−37、S−38、S−39)は、ポリカルボキシレート分散剤および硬化遅延剤のコンクリート混合物(S−36)に対して、増大した圧縮強さおよび硬化時間の最小の変化を示した。
【0106】
本発明は、上記した特定の態様に限定されず、特許請求の範囲により定義した変更、修正および等価な態様を含むことを理解するべきである。さらに、開示したすべての態様は、本発明の種々の態様を組み合わせて、所望の特徴を提供することができるため、必ずしも選択的であるわけではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
強度改善混合組成物であって:
a.ポリカルボキシレート分散剤;
b.硬化遅延剤;並びに
c.ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンイミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン類および化合物ヒドラジン、1,2−ジアミノプロパン、ポリグリコールジアミンの誘導体およびこれらの混合物からなる群から選択された、強度改善添加剤
を含む、前記混合組成物。
【請求項2】
ポリカルボキシレート分散剤の量が、混合組成物成分の合計の乾燥重量を基準として、約5%〜約80%であり、硬化遅延剤が、約0.5%〜約40%であり、強度改善添加剤が、約0.5%〜約40%である、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項3】
ポリカルボキシレート分散剤の量が、混合組成物成分の合計の乾燥重量を基準として、約20%〜約60%であり、硬化遅延剤が、約2%〜約25%であり、強度改善添加剤が、約2%〜約25%である、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項4】
強度改善添加剤が、ジ(ヒドロキシエチル)1,2−ジアミノプロパン、テトラ(ヒドロキシエチル)1,2−ジアミノプロパン、ジ(ヒドロキシエチル)ヒドラジン、テトラ(ヒドロキシエチル)ヒドラジン、エトキシル化ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項5】
強度改善添加剤が、N,N,N’−トリ−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’−トリ−(ヒドロキシエチル)ジエチレンジアミン、N,N’−ジ−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N’−トリ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項6】
強度改善添加剤が、ポリ(ヒドロキシエチル)ポリエチレンイミンを含む、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項7】
強度改善添加剤が、以下の式:
【化1】

式中、xは、1、2または3であり、Rは、水素、2−ヒドロキシエチルおよび2−ヒドロキシプロピルからなる群から選択されており、各々のRは、同一であっても異なっていてもよく、R基の少なくとも40%が、ヒドロキシアルキルであり、40%を超えないR基が、ヒドロキシプロピルである、
を有するポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミンを含む、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項8】
強度改善添加剤が、以下の式:
(R’)NCHCHN(R’)
式中、R’は、(CHCHO)Hであり、ここで、yは、0、1または2であり、ここで、半分(1/2)を超えないyが、0に等しく、各々のR’は、同一であっても異なっていてもよい、
を有する、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項9】
強度改善添加剤が、以下の式:
【化2】

式中、R”は、(CHCHO)Hおよび
【化3】

からなる群から選択されており;
式中、Xは、共有結合または、CH、CHCH
【化4】

およびCHCHCHOCHCHOCHCHOCHCHCHからなる群から選択された2価の有機基であり;ここでyおよびvは、0、1または2であり;
ここで、wは、0または1であり;
ここで、vおよびwは、共に0であってはならず;ここで、半分(1/2)を超えないR”基が、水素である、
を有する、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項10】
強度改善添加剤が:
【化5】

アミノエチルピペラジン: 50〜70重量%
トリエチレンテトラミン: 最大40重量%
他: 残余
の典型的な分析を有するエトキシル化アミンHHを含む、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項11】
硬化遅延剤が、オキシ−ホウ素化合物、ポリホスホン酸、カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリカルボン酸、ヒドロキシル化カルボン酸、フマル酸、イタコン酸、マロン酸、硼砂、グルコン酸および酒石酸、リグノスルホネート類、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、スルホン酸−アクリル酸コポリマー、およびこれらの対応する塩、ポリヒドロキシシラン、ポリアクリルアミド、炭水化物並びにこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項12】
さらに、硬化促進剤、空気脱トレーニング剤、空気同伴剤、収縮低減混合物、水減少剤、発泡剤、防湿混合物、ポンプ輸送助剤、防カビ剤混合物、殺虫剤混合物、殺菌剤混合物、アルカリ活性低減剤、結合混合物、腐食阻害剤、および顔料の少なくとも1種を含む、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項13】
混合組成物が、水溶液においてである、請求項1に記載の混合組成物。
【請求項14】
水硬性セメントおよび強度改善混合組成物を含むセメント質組成物であって、前記混合組成物が:
a.ポリカルボキシレート分散剤;
b.硬化遅延剤;並びに
c.ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンイミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン類、ヒドラジン類、1,2−ジアミノプロパン、ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択された、強度改善添加剤
を含む、前記セメント質組成物。
【請求項15】
ポリカルボキシレート分散剤の量が、セメント質バインダーの約0.02重量%〜約2重量%であり、硬化遅延剤が、約0.002重量%〜約0.2重量%であり、強度改善添加剤が、約0.002重量%〜約0.2重量%である、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項16】
ポリカルボキシレート分散剤の量が、セメント質バインダーの約0.02重量%〜約0.24重量%であり、硬化遅延剤が、約0.005重量%〜約0.08重量%であり、強度改善添加剤が、約0.004重量%〜約0.08重量%である、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項17】
強度改善添加剤が、ジ(ヒドロキシエチル)1,2−ジアミノプロパン、テトラ(ヒドロキシエチル)1,2−ジアミノプロパン、ジ(ヒドロキシエチル)ヒドラジン、テトラ(ヒドロキシエチル)ヒドラジン、エトキシル化ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項18】
強度改善添加剤が、N,N,N’−トリ−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’−トリ−(ヒドロキシエチル)ジエチレンジアミン、N,N’−ジ−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N’−トリ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項19】
強度改善添加剤が、ポリ(ヒドロキシエチル)ポリエチレンイミンを含む、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項20】
強度改善添加剤が、以下の式:
【化6】

式中、xは、1、2または3であり、Rは、水素、2−ヒドロキシエチルおよび2−ヒドロキシプロピルからなる群から選択されており、各々のRは、同一であっても異なっていてもよく、R基の少なくとも40%が、ヒドロキシアルキルであり、40%を超えないR基が、ヒドロキシプロピルである、
を有するポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミンを含む、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項21】
強度改善添加剤が、以下の式:
(R’)NCHCHN(R’)
式中、R’は、(CHCHO)Hであり、ここで、yは、0、1または2であり、ここで、半分(1/2)を超えないyが、0に等しく、各々のR’は、同一であっても異なっていてもよい、
を有する、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項22】
強度改善添加剤が、以下の式:
【化7】

式中、R”は、(CHCHO)Hおよび
【化8】

からなる群から選択されており;
式中、Xは、共有結合または、CH、CHCH
【化9】

およびCHCHCHOCHCHOCHCHOCHCHCHからなる群から選択された2価の有機基であり;ここでyおよびvは、0、1または2であり;
ここで、wは、0または1であり;
ここで、vおよびwは、共に0であってはならず;ここで、半分(1/2)を超えないR”基が、水素である、
を有する、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項23】
強度改善添加剤が:
【化10】

アミノエチルピペラジン: 50〜70重量%
トリエチレンテトラミン: 最大40重量%
他: 残余
の典型的な分析を有するエトキシル化アミンHHを含む、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項24】
硬化遅延剤が、オキシ−ホウ素化合物、ポリホスホン酸、カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリカルボン酸、ヒドロキシル化カルボン酸、フマル酸、イタコン酸、マロン酸、硼砂、グルコン酸および酒石酸、リグノスルホネート類、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、スルホン酸−アクリル酸コポリマー、およびこれらの対応する塩、ポリヒドロキシシラン、ポリアクリルアミド、炭水化物並びにこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項25】
セメントが、ポルトランドセメント、改変ポルトランドセメントまたはメーソンリーセメントおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項26】
水硬性セメントがポルトランドセメントである、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項27】
さらに、硬化促進剤、空気脱トレーニング剤、空気同伴剤、発泡剤、腐食阻害剤、収縮低減混合物、水減少剤、繊維、顔料、ポゾラン、粘土、強度増強剤、レオロジー改変剤、撥水剤、湿潤剤、水溶性ポリマー、防湿混合物、ガス形成剤、透過性低減剤、ポンプ輸送助剤、防カビ剤混合物、殺菌剤混合物、殺虫剤混合物、凝結体、アルカリ反応低減剤、結合混合物、およびこれらの混合物からなる群から選択されたセメント混合物または添加剤を含む、請求項14に記載のセメント質組成物。
【請求項28】
凝結体が、シリカ、石英、粉砕円形大理石、ガラス小球、花崗岩、石灰岩、方解石、長石、沖積砂および砂の少なくとも1種である、請求項27に記載のセメント質組成物。
【請求項29】
ポゾランが、天然ポゾラン、メタカオリン、フライアッシュ、シリカフューム、焼成粘土および高炉スラグの少なくとも1種である、請求項27に記載のセメント質組成物。
【請求項30】
ポリカルボキシレート分散剤が:
a)式(I):
【化11】

ここで、式(I)中、
Xは、水素、アルカリ土類金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオンまたはアミンの少なくとも1つであり;
Rは、C〜Cアルキル(エン)エーテルもしくはこれらの混合物またはC〜Cアルキル(エン)イミンもしくはこれらの混合物の少なくとも1つであり;
Qは、酸素、NHまたは硫黄の少なくとも1つであり;
pは、直鎖状側鎖または分枝状側鎖の少なくとも1つを生じる1〜約300の数であり;
は、水素、C〜C20炭化水素あるいは−OH、−COOH、−COOHのエステルもしくはアミド誘導体、スルホン酸、スルホン酸のエステルもしくはアミド誘導体、アミンまたはエポキシの少なくとも1つを含む官能化された炭化水素の少なくとも1つであり;
Yは、脱泡剤として機能する水素、アルカリ土類金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、アミン、疎水性炭化水素またはポリアルキレンオキシド部分の少なくとも1つであり;
m、m’、m”、n、n’およびn”は、各々独立して、0または1〜約20の整数であり;
Zは、i)少なくとも1つのアミンおよび1つの酸性基、ii)主鎖中に導入することができ、二酸無水物類、ジアルデヒド類および二酸塩化物類からなる群から選択された2つの官能基、またはiii)イミド残基の少なくとも1つを含む部分であり;および
ここで、a、b、cおよびdは、各々の単位のモル分率を反映し、ここで、a、b、cおよびdの合計は、1に等しく、ここで、a、b、cおよびdは、各々、0よりも大きいか、または0に等しく、1よりも小さい値であり、a、b、cおよびdの少なくとも2つは、0よりも大きい、
で表される分散剤;
b)式(II):
【化12】

ここで、式(II)中:
Aは、COOMであるか、または、随意に、「y」構造において、酸無水物基(−CO−O−CO−)が、A基が結合する炭素原子の間でA基の代わりに形成して、酸無水物を形成し;
Bは、COOMであり、
Mは、水素、遷移金属陽イオン、疎水性ポリアルキレングリコールもしくはポリシロキサンの残基、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、第一鉄イオン、アルミニウムイオン、(アルカノール)アンモニウムイオンまたは(アルキル)アンモニウムイオンであり;
Rは、C2〜6アルキレン基であり;
は、C1〜20アルキル、C6〜9シクロアルキルまたはフェニル基であり;
x、yおよびzは、0.01〜100の数であり;
mは、1〜100の数であり;
nは、10〜100の数である、
で表される分散剤;
c)i)式RO(AO)Hで表され、式中Rは、C1〜20アルキル基であり、Aは、C2〜4アルキレン基であり、mは、2〜16の整数である化合物を有する無水マレイン酸半エステル;および
ii)式CH=CHCH−(OA)ORを有し、式中nは、1〜90の整数であり、Rは、C1〜20アルキル基であるモノマー
のコポリマーの形態を有する少なくとも1種のポリマーまたはこの塩を含む分散剤;
d)5〜98重量%の以下の一般式(1):
【化13】

式中、Rは、水素原子またはメチル基を意味し、ROは、1種の種または、混合物の2種もしくは3種以上の種を、ブロックの形態もしくはランダム形態のいずれかで加えることができる場合には、2〜4個の炭素原子を有するオキシアルキレン基の2種もしくは3種以上の種の混合物を意味し、Rは、水素原子または1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、mは、1〜100の範囲内の整数である、オキシアルキレン基の平均の付加モル数を示す値である、
により表される(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a)、95〜2重量%の上記の一般式(2)、式中、RおよびRは、各々独立して、水素原子またはメチル基であり、Mは、水素原子、1価の金属イオン、2価の金属イオン、アンモニウム基または有機アミン基を意味する、により表される(メタ)アクリル酸モノマー(b)並びに0〜50重量%のこれらのモノマーと共重合可能な他のモノマー(c)を共重合させることにより得られ、ただし、(a)、(b)および(c)の合計量は、100重量%である分散剤;
e)ポリカルボン酸またはこの塩であり、オリゴアルキレングリコール類、ポリアルコール類、ポリオキシアルキレンアミン類およびポリアルキレングリコール類からなる群から選択された少なくとも1種の種から誘導される側鎖を有するグラフトポリマー;
f)各々の成分Aが、独立して非ポリマー性、多官能価部分またはセメント質粒子上に吸着し、リン酸塩類、ホスホン酸塩類、ホスフィン酸塩類、次亜リン酸塩類、硫酸塩類、スルホン酸塩類、スルフィン酸塩類、アルキルトリアルコキシシラン類、アルキルトリアシルオキシシラン類、アルキルトリアリールオキシシラン類、ホウ酸塩類、ボロン酸塩類、ボロキシン類、ホスホラミド類、アミン類、アミド類、第四アンモニウム基、カルボン酸類、カルボン酸エステル類、アルコール類、炭水化物類、糖のリン酸エステル類、糖のホウ酸エステル類、糖の硫酸エステル類、上記の部分のすべての塩、並びにこれらの混合物からなる群から選択された第1の成分から誘導された少なくとも1種の残基を含む一官能価もしくは多官能価部分の組み合わせであり;
成分Bが、随意の部分であり、存在する場合には、各々の成分Bは、独立して、成分A部分と成分C部分との間に位置する非ポリマー性部分であり、直鎖状飽和炭化水素類、直鎖状不飽和炭化水素類、飽和分枝状炭化水素類、不飽和分枝状炭化水素類、脂環式炭化水素類、複素環式炭化水素類、アリール、ホスホエステル、窒素含有化合物およびこれらの混合物からなる群から選択された第2の成分から誘導されており、
成分Cが、実質的にセメント粒子に非吸着性である直鎖状または分枝状水溶性非イオン性ポリマーである少なくとも1種の部分であり、ポリ(オキシアルキレングリコール)、ポリ(オキシアルキレンアミン)、ポリ(オキシアルキレンジアミン)、モノアルコキシポリ(オキシアルキレンアミン)、モノアリールオキシポリ(オキシアルキレンアミン)、モノアルコキシポリ(オキシアルキレングリコール)、モノアリールオキシポリ(オキシアルキレングリコール)、ポリ(ビニルピロリドン)類、ポリ(メチルビニルエーテル)類、ポリ(エチレンイミン)類、ポリ(アクリルアミド)類、ポリオキサゾール類、およびこれらの混合物からなる群から選択されている、
成分A、随意に成分Bおよび成分Cの反応生成物;
g)式(III):
【化14】

ここで、式(III)中:
D=構造d1、構造d2からなる群から選択された成分およびこの混合物であり;
X=H、CH、C〜Cアルキル、フェニル、p−メチルフェニルまたはスルホン化フェニルであり;
Y=Hまたは−COOMであり;
R=HまたはCHであり;
Z=H、−SOM、−POM、−COOM、n=2〜6である−O(CHOR、−COORまたはn=0〜6である−(CHOR、−CONHR、−CONHC(CHCHSOM、n=2〜6である−COO(CHROHまたはn=2〜6である−O(CHORであり;
、R、R、Rは、各々独立して、オキシエチレン単位およびオキシプロピレン単位の−(CHRCHO)ランダムコポリマーであり、ここで、m=10〜500であり、ここで、ランダムコポリマー中のオキシエチレンの量は、約60%〜100%であり、ランダムコポリマー中のオキシプロピレンの量は、0%〜約40%であり;
=H、メチル、C〜約Cアルキルまたは約C〜約C10アリールであり;
M=H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アミン、トリエタノールアミン、メチルまたはC〜約Cアルキルであり;
a=0〜約0.8であり;
b=約0.2〜約1.0であり;
c=0〜約0.5であり;
d=0〜約0.5であり;および
ここで、a、b、cおよびdが各々の単位のモル分率を表し、a、b、cおよびdの合計が、1.0である、
で表される分散剤;
h)式(IV):
【化15】

ここで、式(IV)中:
「b」構造は、カルボン酸モノマー、エチレン系不飽和モノマーまたは、それぞれ基YおよびZが結合している炭素原子の間で基YおよびZの代わりに酸無水物基(−CO−O−CO−)が形成する無水マレイン酸の1つであり、「b」構造は、ペンダントエステル結合を有する少なくとも1つの部分およびペンダントアミド結合を有する少なくとも1つの部分を含まなければならず;
X=H、CH、C〜Cアルキル、フェニル、p−メチルフェニル、p−エチルフェニル、カルボキシル化フェニルまたはスルホン化フェニルであり;
Y=H、−COOM、−COOHまたはWであり;
W=式RO−(CHCHO)−(CHC(CH)HO)−(CHCHO)により表され、式中s、tおよびuは、0〜200の整数であり、ただし、t>(s+u)である疎水性脱泡剤であり、ここで、疎水性脱泡剤の合計量は、ポリカルボキシレート分散剤の約10重量%よりも小さい量で存在し;
Z=H、−COOM、n=2〜6である−O(CHOR、−COOR、n=0〜6である−(CHORまたは−CONHRであり;
=HまたはCHであり;
、Rは、各々独立して、一般式−(CH(R)CHO)で表され、式中m=10〜500であるオキシエチレン単位およびオキシプロピレン単位のランダムコポリマーであり、ここで、ランダムコポリマー中のオキシエチレンの量は、約60%〜100%であり、ランダムコポリマー中のオキシプロピレンの量は、0%〜約40%であり;
=H、メチルまたはC〜Cアルキルであり;
=C〜C18アルキルまたはC〜C18アルキルアリールであり;
M=アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、イミダゾールであり;
a=0.01〜0.8であり;
b=0.2〜0.99であり;
c=0〜0.5であり;
ここで、a、b、cは、各々の単位のモル分率を表し、a、bおよびcの合計は、1である、
で表される分散剤;
i)遊離酸または塩形態での、以下の式(V)に相当し、以下のモノマー単位およびモノマー単位の数:
【化16】

式中、Aは、部分(i)または(ii)
【化17】

から選択されており、
式中、RおよびRは、置換ベンゼン、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキルカルボニル、C1〜8アルコキシ、カルボキシル、水素および環から選択され、RおよびRは、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択されており、ここで、RおよびRは、Rおよび/またはRがC1〜4アルキルである際には、Rおよび/またはRと一緒に環を形成することができ;
、R、RおよびR10は、個別に、水素、C1〜6アルキルおよびC2〜8炭化水素鎖からなる群から選択されており、ここで、RおよびRは、Rおよび/またはR、RおよびR10と一緒に、これらが結合している炭素原子を接合するC2〜8炭化水素鎖を形成し、炭化水素鎖は、随意に、少なくとも1つの陰イオン性基を有し、ここで、少なくとも1つの陰イオン性基は、随意にスルホン酸基であり;
Mは、水素および、疎水性ポリアルキレングリコールまたはポリシロキサンの残基からなる群から選択されており、ただし、Aが(ii)であり、Mが疎水性ポリアルキレングリコールの残基である際には、Mは、基−(RO)とは異なっていなければならず;
は、C2〜8アルキレン基であり;
は、C1〜20アルキル、C6〜9シクロアルキルおよびフェニルからなる群から選択されており;
n、xおよびzは、1〜100の数であり;
yは、0〜100であり;
mは、2〜1000であり;
x対(y+z)の比率は、1:10〜10:1であり、y:zの比率は、5:1〜1:100である、
を有するランダムコポリマー;
j)i)0〜90mol%の式3aまたは3b:
【化18】

式中、Mは、水素原子、1価または2価の金属陽イオン、アンモニウムイオンまたは有機アミン残基であり、aは、1であり、またはMが2価の金属陽イオンである際には、aは1/2であり;
式中、Xは、−OM
が水素原子、1〜20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基または随意にヒドロキシル、カルボキシル、C1〜14アルキルまたは6〜14個の炭素原子を含むスルホン性置換アリール基であり、mが2〜4であり、nが0〜100である−O−(C2mO)−R
−NHR、−N(Rまたはこれらの混合物であり、ここで、R=Rまたは−CO−NHであり;
ここで、Yは、酸素原子または−NRである、
で表される少なくとも1種の成分;
ii)1〜89mol%の一般式4:
【化19】

式中、Rは、水素原子または1〜5個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基であり、pは、0〜3であり、Rは、水素、1〜20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基または随意にヒドロキシル、カルボキシル、C1〜14アルキルまたは6〜14個の炭素原子を含むスルホン性置換アリール基であり、mは、2〜4であり、nは、0〜100である、
で表される成分、および
iii)0.1〜10mol%の式5aまたは5b:
【化20】

式中、Sは、水素原子または−COOMもしくは−COORであり、Tは、−COOR、−W−R、−CO−[−NH−(CH2)3)−]−W−R、−CO−O−(CH−W−R、一般式:
【化21】

で表される基もしくは−(CH−V−(CH−CH=CH−Rであるか、またはSが−COORもしくは−COOMである際には、Uは、−CO−NHM−、−O−または−CHOであり、Uは、−NH−CO−、−O−または−OCHであり、Vは、−O−CO−C−CO−O−または−W−であり、Wは、
【化22】

であり、R4は、水素原子またはメチル基であり、R5は、3〜20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基または6〜14個の炭素原子を含むアリール基であり、R=Rまたは
【化23】

であり、
=Rまたは
【化24】

であり、
rは、2〜100であり、sは、1または2であり、xは、1〜150であり、yは、0〜15であり、zは、0〜4である、
で表される少なくとも1種の成分;
iv)0〜90mol%の式6a、6bまたは6c:
【化25】

式中、Mは、水素原子、1価または2価の金属陽イオン、アンモニウムイオンまたは有機アミン残基であり、aは、1であり、またはMが2価の金属陽イオンである際には、aは1/2であり;
式中、Xは、−OM
が水素原子、1〜20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基または随意にヒドロキシル、カルボキシル、C1〜14アルキルまたは6〜14個の炭素原子を含むスルホン性置換アリール基であり、mが2〜4であり、nが0〜100である−O−(C2mO)−R
−NH−(C2mO)−R
−NHR、−N(Rまたはこれらの混合物であり、ここで、R=Rまたは−CO−NHであり;
ここで、Yは、酸素原子または−NRである、
で表される少なくとも1種の成分
を含むオキシアルキレングリコール−アルケニルエーテル類および不飽和ジカルボン酸類のコポリマー;
k)i)1〜90mol%の式7aおよび式7b:
【化26】

式中、Mは、H、1価の金属陽イオン、2価の金属陽イオン、アンモニウムイオンまたは有機アミンであり;
aは、Mが2価の金属陽イオンである際には1/2であり、またはMが1価の金属陽イオンである際には1であり;
ここで、Rは、−OMまたは、
がH、C1〜20脂肪族炭化水素、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリールである−O−(C2mO)−Rであり;
mは、2〜4であり;
nは、1〜200である、
で表される構造単位からなる群から選択された少なくとも1種の要素;
ii)0.5〜80mol%の式8:
【化27】

式中、Rは、HまたはC1〜5脂肪族炭化水素であり;
pは、0〜3であり;
は、H、C1〜20脂肪族炭化水素、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリールであり;
mは、2〜4であり;
nは、1〜200である、
で表される構造単位;
iii)0.5〜80mol%の式9aおよび式9b:
【化28】

式中、Rは、H、随意に少なくとも1つの水酸基で置換されたC1〜20脂肪族炭化水素、−(C2mO)−R、−CO−NH−R、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリールであり;
Mは、H、1価の金属陽イオン、2価の金属陽イオン、アンモニウムイオンまたは有機アミンであり;
aは、Mが2価の金属陽イオンである際には1/2であり、またはMが1価の金属陽イオンである際には1であり;
は、H、C1〜20脂肪族炭化水素、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリールであり;
mは、2〜4であり;
nは、1〜200である、
からなる群から選択された構造単位;
iv)1〜90mol%の式10:
【化29】

式中、Rは、メチルまたはメチレン基であり、ここで、Rは、Rと、1つまたは2つ以上の5〜8員環を形成し;
は、H、メチルまたはエチルであり;
は、H、C1〜20脂肪族炭化水素、随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された少なくとも1種の要素で置換されているC6〜14アリール、C5〜8脂環式炭化水素、−OCOR、−ORまたは−COORであり、ここで、Rは、H、随意に少なくとも1つの−OH、−(C2mO)−R、−CO−NH−Rで置換されているC1〜20脂肪族炭化水素、C5〜8脂環式炭化水素または随意に[−COOM、−(SO)Mおよび−(PO)Ma2]からなる群から選択された要素で置換されているC6〜14アリール残基である、
で表される構造単位
を含むジカルボン酸誘導体およびオキシアルキレングリコール−アルケニルエーテル類のコポリマー
の少なくとも1種である、請求項1または14に記載の組成物。
【請求項31】
セメント質組成物の製造方法であって、水、水硬性セメントおよび強度改善混合組成物の混合物を形成することを含み、前記混合組成物が:
a.ポリカルボキシレート分散剤;
b.硬化遅延剤;並びに
c.ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンイミン類、ポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリアミン類、ヒドラジン類、1,2−ジアミノプロパン、ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択された、強度改善添加剤
の成分を含む、前記方法。
【請求項32】
ポリカルボキシレート分散剤の量が、セメント質バインダーの約0.02重量%〜約2重量%であり、硬化遅延剤が、約0.002重量%〜約0.2重量%であり、強度改善添加剤が、約0.002重量%〜約0.2重量%である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
ポリカルボキシレート分散剤の量が、セメント質バインダーの約0.02重量%〜約0.24重量%であり、硬化遅延剤が、約0.005重量%〜約0.08重量%であり、強度改善添加剤が、約0.004重量%〜約0.08重量%である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
強度改善添加剤が、ジ(ヒドロキシエチル)1,2−ジアミノプロパン、テトラ(ヒドロキシエチル)1,2−ジアミノプロパン、ジ(ヒドロキシエチル)ヒドラジン、テトラ(ヒドロキシエチル)ヒドラジン、エトキシル化ポリグリコールジアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
強度改善添加剤が、N,N,N’−トリ−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’−トリ−(ヒドロキシエチル)ジエチレンジアミン、N,N’−ジ−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N’−トリ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
強度改善添加剤が、ポリ(ヒドロキシエチル)ポリエチレンイミンを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
強度改善添加剤が、以下の式:
【化30】

式中、xは、1、2または3であり、Rは、水素、2−ヒドロキシエチルおよび2−ヒドロキシプロピルからなる群から選択されており、各々のRは、同一であっても異なっていてもよく、R基の少なくとも40%が、ヒドロキシアルキルであり、40%を超えないR基が、ヒドロキシプロピルである、
を有するポリ(ヒドロキシアルキル化)ポリエチレンアミンを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
強度改善添加剤が、以下の式:
(R’)NCHCHN(R’)
式中、R’は、(CHCHO)Hであり、ここで、yは、0、1または2であり、ここで、半分(1/2)を超えないyが、0に等しく、各々のR’は、同一であっても異なっていてもよい、
を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
強度改善添加剤が、以下の式:
【化31】

式中、R”は、(CHCHO)Hおよび
【化32】

からなる群から選択されており;
式中、Xは、共有結合または、CH、CHCH
【化33】

およびCHCHCHOCHCHOCHCHOCHCHCHからなる群から選択された2価の有機基であり;ここでyおよびvは、0、1または2であり;
ここで、wは、0または1であり;
ここで、vおよびwは、共に0であってはならず;ここで、半分(1/2)を超えないR”基が、水素である、
を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項40】
強度改善添加剤が:
【化34】

アミノエチルピペラジン: 50〜70重量%
トリエチレンテトラミン: 最大40重量%
他: 残余
の典型的な分析を有するエトキシル化アミンHHを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項41】
硬化遅延剤が、オキシ−ホウ素化合物、ポリホスホン酸、カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリカルボン酸、ヒドロキシル化カルボン酸、フマル酸、イタコン酸、マロン酸、硼砂、グルコン酸および酒石酸、リグノスルホネート類、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、スルホン酸−アクリル酸コポリマー、およびこれらの対応する塩、ポリヒドロキシシラン、ポリアクリルアミド、炭水化物並びにこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項31に記載の方法。
【請求項42】
セメントが、ポルトランドセメント、改変ポルトランドセメントまたはメーソンリーセメントおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項31に記載の方法。
【請求項43】
水硬性セメントがポルトランドセメントである、請求項31に記載の方法。
【請求項44】
さらに、硬化促進剤、空気脱トレーニング剤、空気同伴剤、発泡剤、腐食阻害剤、収縮低減混合物、水減少剤、繊維、顔料、ポゾラン、粘土、強度増強剤、レオロジー改変剤、撥水剤、湿潤剤、水溶性ポリマー、防湿混合物、ガス形成剤、透過性低減剤、ポンプ輸送助剤、防カビ剤混合物、殺菌剤混合物、殺虫剤混合物、凝結体、アルカリ反応低減剤、結合混合物、およびこれらの混合物からなる群から選択されたセメント混合物または添加剤を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項45】
凝結体が、シリカ、石英、粉砕円形大理石、ガラス小球、花崗岩、石灰岩、方解石、長石、沖積砂および砂の少なくとも1種である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
ポゾランが、天然ポゾラン、メタカオリン、フライアッシュ、シリカフューム、焼成粘土および高炉スラグの少なくとも1種である、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
セメント質組成物の製造方法であって、水、水硬性セメントおよび請求項30に記載の強度改善混合組成物の混合物を形成することを含む、前記方法。

【公表番号】特表2006−519153(P2006−519153A)
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501793(P2006−501793)
【出願日】平成16年2月10日(2004.2.10)
【国際出願番号】PCT/EP2004/001228
【国際公開番号】WO2004/076376
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(503343336)コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー (139)
【Fターム(参考)】