説明

弾性表面波フィルタと、それを用いたアンテナ共用器

【課題】本発明は、弾性表面波フィルタの共振点におけるロスの発生を抑制することを目的とする。
【解決手段】そして、この目的を達成するために本発明は、直列共振器7Aにおけるインターディジタルトランスデューサ電極10の交差幅重み付け係数を並列共振器8Aにおけるインターディジタルトランスデューサ電極12の交差幅重み付け係数よりも小さくしたものである。
この構成により、並列共振器8A、8Bにおける反共振点での高いQ値を担保したまま、直列共振器7A、7B、7Cにおける共振点でも高いQ値を得ることができ、弾性表面波フィルタの通過特性におけるロスの発生を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等に用いられる弾性表面波フィルタと、それを用いたアンテナ共用器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の弾性表面波フィルタは、図13に示すごとく、圧電基板1上面に設けられ互いに対向する櫛形電極2A、2Bにより構成されるインターディジタルトランスデューサ電極2を有する弾性表面波共振器3を有し、インターディジタルトランスデューサ電極2における交差幅重み付け係数、即ち、図14に示すごとく、励振領域4における電極非対向領域5A、5B、5C、5Dの面積の和の割合を大きくする構成を採用していた。
【0003】
そのような構成とすることにより、弾性表面波共振器3が入出力端子間に電気的に直列に接続される直列共振器である場合には、図15に示すごとく、反共振点における通過特性をより減衰させてQ値を向上させるとともに、弾性表面波共振器3が入出力端子間に電気的に並列に接続される並列共振器である場合には、図16に示すごとく、反共振点における通過特性を向上させて、ロスの低減を図り、フィルタ特性の向上を図っていた。
【0004】
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】国際公開第2005/011117号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の弾性表面波フィルタでは、通過特性におけるロスが大きいことが問題となっていた。
【0006】
すなわち、上記従来の弾性表面波フィルタにおいて交差幅重み付け係数を大きくした場合、弾性表面波共振器3が直列共振器である場合には、図15に示すごとく、共振点における通過特性のロスが発生し、その結果として、弾性表面波フィルタの通過特性におけるロスが大きくなってしまっていた。
【0007】
そこで本発明は、弾性表面波フィルタの通過特性におけるロスの発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして、この目的を達成するために本発明は、直列共振器におけるインターディジタルトランスデューサ電極の交差幅重み付け係数を並列共振器におけるインターディジタルトランスデューサ電極の交差幅重み付け係数よりも小さくしたものである。
【発明の効果】
【0009】
この構成により、並列共振器における反共振点での高いQ値を担保したまま、直列共振器における共振点でも高いQ値を得ることができ、共振点における弾性表面波フィルタの通過特性におけるロスの発生を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタ及びそれを用いたアンテナ共用器について図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1に示すごとく、本実施の形態における弾性表面波フィルタは、入出力端子6A、6Bに電気的に直列に接続された直列共振器7A、7B、7Cと、この直列共振器7A、7B間に一端が接続されるとともに他端がグランドに接続された構成、即ち入出力端子6A、6Bに並列接続された構成となる並列共振器8Aと、直列共振器7B、7C間に一端が接続されるとともに他端がグランドに接続された構成、即ち入出力端子6A、6Bに並列接続された構成となる並列共振器8Bとを備えている。
【0012】
そして、図2に示すごとく、直列共振器7Aは圧電基板9上に設けられるとともに互いに対向する櫛形電極10Aと10Bとにより構成されるインターディジタルトランスデューサ電極10を、並列共振器8Aは圧電基板9上に設けられるとともに互いに対向する櫛形電極12A、12Bとにより構成されるインターディジタルトランスデューサ電極12を有しており、櫛形電極10Aと櫛形電極10B、及び櫛形電極12Aと櫛形電極12Bは、それぞれの電極指同士の交差幅が中央部から両端部に向かって短くなるようにしている。
【0013】
ここで、直列共振器7Aにおけるインターディジタルトランスデューサ電極10の交差幅重み付け係数は、並列共振器8Aにおけるインターディジタルトランスデューサ電極12の交差幅重み付け係数よりも小さくしている。
【0014】
なお、ここで交差幅重み付け係数とは、励振領域における電極非対向領域の面積の割合を意味し、直列共振器7Aであれば励振領域13における電極非対向領域14A、14B、14C、14Dの面積の和の割合を、並列共振器8Aであれば励振領域15における電極非対向領域16A、16B、16C、16Dの面積の和の割合を意味する。本実施の形態の図2に示すインターディジタルトランスデューサ電極10における交差幅重み付け係数はおよそ0.3としており、インターディジタルトランスデューサ電極12における交差幅重み付け係数はおよそ0.5としている。
【0015】
このような構成により、並列共振器8Aにおける反共振点での高いQ値を担保したまま、直列共振器7Aにおける共振点でも高いQ値を得ることができる。以下、その理由について説明する。
【0016】
まず、図3においては、図1に示した直列共振器7A、7B、7Cの共振点におけるQ値であるQsと、図1に示した弾性表面波フィルタにおけるロスとの関係を示している。ここで、縦軸であるロスの変化量[dB]は、Qsが500であるときにおけるロスを基準とし、Qsを100まで変化させたときのロスの変化量を示している。
【0017】
この図3から、直列共振器7A、7B、7Cの共振点におけるQ値であるQsが500から100へと低下するに従って、ロスが増大していることがわかる。
【0018】
次に、図4においては、直列共振器7A、7B、7Cの反共振点におけるQ値であるQpと、図1に示した弾性表面波フィルタにおけるロスとの関係を示している。ここで、縦軸であるロスの変化量[dB]は、Qpが500であるときにおけるロスを基準とし、Qpを100まで変化させたときのロスの変化量を示している。
【0019】
この図4から、直列共振器7A、7B、7Cの反共振点におけるQ値であるQpは、ロスの大小に影響をほとんど与えないことがわかる。
【0020】
そして、図5においては、並列共振器8A、8Bの共振点におけるQ値であるQsと、図1に示した弾性表面波フィルタにおけるロスとの関係を示している。ここで、縦軸であるロスの変化量[dB]は、Qsが500であるときにおけるロスを基準とし、Qsを100まで変化させたときのロスの変化量を示している。
【0021】
この図5に示すごとく、並列共振器8A、8Bの共振点におけるQ値は、ロスの大小に影響をほとんど与えないことがわかる。
【0022】
さらに、図6においては、並列共振器8A、8Bの反共振点におけるQ値であるQpと、図1に示した弾性表面波フィルタにおけるロスとの関係を示している。ここで、縦軸であるロスの変化量[dB]は、Qpが500であるときにおけるロスを基準とし、Qpを100まで変化させたときのロスの変化量を示している。
【0023】
この図6から、並列共振器8A、8Bの反共振点におけるQ値であるQpが500から100へと低下するに従って、ロスが増大していることがわかる。
【0024】
これら、図3乃至図6の結果から、弾性表面波フィルタの共振点及び反共振点におけるロスを低減するためには、直列共振器7A、7B、7Cの共振点におけるQ値であるQsを高くするとともに、並列共振器8A、8Bの反共振点におけるQ値であるQpを高くする必要があるということがわかる。
【0025】
この結果を踏まえて、以下、説明を続行する。
【0026】
図7において、上述した交差幅重み付け係数と、共振点におけるQ値であるQsとの関係を示す。ここで、縦軸である規格化Qsとは、交差幅重み付け係数が0.5の場合のQsを1として規格化した各交差幅重み付け係数に対応するQsの値を示している。
【0027】
この図7から、交差幅重み付け係数の増大に伴い、規格化Qsが低下することがわかる。従って、図3を用いて上述した直列共振器7A、7B、7CのQsとロスとの関係から、直列共振器7A、7B、7Cにおいて交差幅重み付け係数をできるだけ小さい値とすることによりQsを向上させ、共振点におけるロスを低減することができることがわかる。
【0028】
次に、図8において、上述した交差幅重み付け係数と、反共振点におけるQ値であるQpとの関係を示す。ここで、縦軸である規格化Qpとは、交差幅重み付け係数が0.5の場合のQpを1として規格化した各交差幅重み付け係数に対応するQpの値を示している。
【0029】
この図8から、交差幅重み付け係数の増大に伴い、規格化Qpが増加することがわかる。従って、図6を用いて上述した直列共振器8A、8BのQpとロスとの関係から、並列共振器8Aにおいて、交差幅重み付け係数を0.5にできるだけ近い大きな値とすることによりQpを向上させ、反共振点におけるロスを低減することができることがわかる。
【0030】
これら、図7、8の結果から、図2に示す直列共振器7A、7B、7Cにおけるインターディジタルトランスデューサ電極10との交差幅重み付け係数を、並列共振器8A、8Bにおけるインターディジタルトランスデューサ電極12の交差幅重み付け係数よりも小さくすることにより、並列共振器8A、8Bにおける反共振点での高いQ値を担保したまま、直列共振器7A、7B、7Cにおける共振点でも高いQ値を得ることができ、弾性表面波フィルタの通過特性におけるロスを低減できることがわかる。
【0031】
また、交差幅重み付け係数は、横モードのスプリアス抑制にも関連している。図9に示すのは、図10に示すごとく、交差幅重み付け係数がゼロの櫛形電極17A、17Bを有する弾性表面波フィルタの通過特性である。ここで、弾性表面波共振器には、圧電基板9として回転Y板のカット角が−30°〜+30°程度のニオブ酸リチウム基板を用いており、インターディジタルトランスデューサ電極17の上方には弾性表面波の波長の15%以上の膜厚を有するSiO2薄膜を形成している。
【0032】
この図9に示すごとく、周波数1900MHzから2100MHz付近における通過特性には横モードのスプリアスが発生してしまうことがわかる。これに対し、図11に示すのは、交差幅重み付け係数が0.225のインターディジタルトランスデューサ電極を有する弾性表面波フィルタの通過特性であるが、この図11から、周波数1900MHzから2100MHz付近における横モードのスプリアス発生が抑制されていることがわかる。
【0033】
従って、図2に示す直列共振器7A、7B、7Cにおけるインターディジタルトランスデューサ電極10の交差幅重み付け係数は、並列共振器8A、8Bにおけるインターディジタルトランスデューサ電極12の交差幅重み付け係数よりも小さくして、弾性表面波共振器7A、7B、7Cにおける共振点でも高いQpを確保するとともに、直列共振器7A、7B、7Cにおけるインターディジタルトランスデューサ電極10の交差幅重み付け係数をゼロより大きくしておくことにより、横モードのスプリアス発生を抑制することが望ましい。
【0034】
また、並列共振器8A、8Bにおいては、インターディジタルトランスデューサ電極12の交差幅重み付け係数を大きく、0.5以上の値とすることが望ましい。これにより、横モードのスプリアスを抑えて、かつ、並列共振器8A、8Bの反共振点におけるQ値を向上させ、弾性表面波フィルタにおける通過特性のロスを低減することができる。
【0035】
なお、図2に示す圧電基板9には、ニオブ酸リチウム基板を用い、当該基板における回転Y板のカット角を−30°〜+30°程度とすることが望ましい。カット角をこの範囲とすることにより、広帯域な弾性表面波フィルタを実現することができる。
【0036】
更に、インターディジタルトランスデューサ電極10、12の上方にはSiO2薄膜(
図示せず)を形成しており、このSiO2薄膜の膜厚を弾性表面波の波長の15%以上の
厚みとすれば、弾性表面波のロスを低減でき、更に、温度特性も改善できるため望ましい。
【0037】
また、このSiO2薄膜(図示せず)の形状は、インターディジタルトランスデューサ
電極10、12の電極指を覆う角柱状とするとともに、その上面から下方へ行くに従って広がる構成とし、その上面の幅をインターディジタルトランスデューサ電極10、12の上面の幅よりも細い構成とした。このような構成とすることにより、レイリー波によるスプリアスの低減を実現することができる。
【0038】
なお、インターディジタルトランスデューサ電極10、12に用いる材料としては、AlやCuなどの導電率の高い材料を用いることができ、特に、Au、Ag、Cu等の材料を用いた場合には、その重量から弾性表面波を圧電基板9内に閉じ込めることができ、その結果として弾性表面波フィルタのロスを低減することができ望ましい。また、Alを主成分とする合金とTiとを組み合わせ積層構造の電極構成とすることにより、耐電力特性を向上させることができる。
【0039】
なお、圧電基板9を第1の媒質層とし、この第1の媒質層としての圧電基板9と、インターディジタルトランスデューサ電極10、12の上面に第2の媒質層(図示せず)を設け、弾性境界波フィルタとして構成することができる。即ち、第2の媒質層の横波の音速を前記第1の媒質層としての圧電基板の遅い横波の音速よりも遅くすることにより、弾性波を基板境界付近に閉じ込める構成とし、弾性境界波デバイスを実現することができる。第1の媒質層としてニオブ酸リチウムからなる基板を用いる構成においては、第2の媒質層として厚いSiO2層を用いれば、同時に温度特性改善効果も得られ、高性能な弾性境界波デバイスを実現することができる。
【0040】
なお、図12に示すごとく、アンテナ端子18、送信端子19、受信端子20を有するアンテナ共用器において、その送信フィルタ21、あるいは受信フィルタ22の内少なくとも一方に、上述した弾性表面波フィルタ又は弾性境界波フィルタを用いることにより、ロスの少ないアンテナ共用器を実現することができる。
【0041】
なお、本実施の形態においては、図2に示すごとく、一枚の圧電基板9で弾性表面波フィルタを構成する例を示したが、図1に示すそれぞれの共振器ごとに個別的に圧電基板(図示せず)を設ける構成としても構わない。
【0042】
なお、本実施の形態においては、図2に示した直列共振器7A、7B、7Cにおけるインターディジタルトランスデューサ電極10の交差幅重み付け係数を、並列共振器8A、8Bにおけるインターディジタルトランスデューサ電極12との交差幅重み付け係数よりも小さくする構成としているが、直列共振器7A、7B、7Cの内いずれか1つにおけるインターディジタルトランスデューサ電極10の交差幅重み付け係数を、並列共振器8A、8Bの内いずれか1つにおけるインターディジタルトランスデューサ電極12の交差幅重み付け係数よりも小さくする構成としても、弾性表面波フィルタにおける通過特性のロスを低減することができるという効果を得ることができる。但し、本実施の形態に示すごとく、直列共振器7A、7B、7C全てにおけるインターディジタルトランスデューサ電極10の交差幅重み付け係数を、並列共振器8A、8B双方におけるインターディジタルトランスデューサ電極12の交差幅重み付け係数よりも小さくする構成とすることにより、上述の弾性表面波フィルタの通過特性におけるロスを低減することができるという効果をより顕著に得ることができ望ましい。
【0043】
また、本実施の形態においては、弾性表面波フィルタは、直列共振器7A、7B、7Cと並列共振器8A、8Bとにより構成されるとしたが、これに限るものではなく、少なくとも一つの直列共振器と少なくとも一つの並列共振器を有する構成であれば、上述の弾性表面波フィルタの通過特性におけるロスを低減することができるという効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の弾性表面波フィルタは、通過特性におけるロスの発生を抑制することができるという効果を有し、携帯電話等の各種通信機器において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの回路構成図
【図2】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタのインターディジタルトランスデューサ電極構造を示す上面図
【図3】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの直列共振器におけるQs値とロスとの関係を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの直列共振器におけるQp値とロスとの関係を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの並列共振器におけるQs値とロスとの関係を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの並列共振器におけるQp値とロスとの関係を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの交差幅重み付け係数と規格化Qs値との関係を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの交差幅重み付け係数と規格化Qp値との関係を示す図
【図9】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの通過特性図
【図10】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの他のインターディジタルトランスデューサ電極構造を示す上面図
【図11】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィルタの他の通過特性図
【図12】本発明の実施の形態1におけるアンテナ共用器の回路構成図
【図13】従来の弾性表面波フィルタの上面図
【図14】従来の弾性表面波フィルタのインターディジタルトランスデューサ電極構造を示す上面図
【図15】従来の弾性表面波フィルタにおける直列共振器の通過特性図
【図16】従来の弾性表面波フィルタにおける並列共振器の通過特性図
【符号の説明】
【0046】
7A 直列共振器
8A 並列共振器
9 圧電基板
10 インターディジタルトランスデューサ電極
10A、10B 櫛形電極
12 インターディジタルトランスデューサ電極
12A、12B 櫛形電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニオブ酸リチウムからなる圧電基板と、
この圧電基板上方に設けられた第1のインターディジタルトランスデューサ電極を有する直列共振器と、
前記圧電基板上方に設けられた第2のインターディジタルトランスデューサ電極を有するとともに前記直列共振器に電気的に接続された並列共振器とを備え、
前記第1のインターディジタルトランスデューサ電極における交差幅重み付け係数を
前記第2のインターディジタルトランスデューサ電極における交差幅重み付け係数よりも小さくした
弾性表面波フィルタ。
【請求項2】
前記ニオブ酸リチウムからなる基板は
回転Y板のカット角を−30度乃至+30度とし、
前記第1、第2のインターディジタルトランスデューサ電極の内少なくとも一方を
誘電体薄膜により覆った
請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
【請求項3】
前記誘電体薄膜はSiO2薄膜とし、
この誘電体薄膜の厚みを
前記ニオブ酸リチウムからなる基板を伝搬する弾性表面波の波長の15%以上とした
請求項2に記載の弾性表面波フィルタ。
【請求項4】
前記誘電体薄膜が
この誘電体薄膜に覆われた前記インターディジタルトランスデューサ電極の形状に沿った凹凸を有し、
前記誘電体薄膜の凸部上面の幅を
前記誘電体薄膜に覆われた前記インターディジタルトランスデューサ電極の電極指の幅よりも細くした
請求項2に記載の弾性表面波フィルタ。
【請求項5】
前記第1のインターディジタルトランスデューサ電極の交差幅重み付け係数を
0より大きな値とした
請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
【請求項6】
前記第2のインターディジタルトランスデューサ電極の交差幅重み付け係数を
0.5以上の値とした
請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
【請求項7】
送信フィルタと受信フィルタとを有し、
前記送信フィルタ及び前記受信フィルタの内少なくとも一方が
請求項1乃至請求項6の内いずれかに記載の弾性表面波フィルタである
アンテナ共用器。
【請求項8】
ニオブ酸リチウムからなる第1の媒質層としての圧電基板と、
この圧電基板上方に設けられた第1のインターディジタルトランスデューサ電極を有する直列共振器と、
前記圧電基板上方に設けられた第2のインターディジタルトランスデューサ電極を有するとともに前記直列共振器に電気的に接続された並列共振器と、
前記圧電基板、及び前記第1、第2のインターディジタルトランスデューサ電極の上方に設けられた第2の媒質層とを備え、
前記第2の媒質層の横波の音速を前記第1の媒質層としての圧電基板の遅い横波の音速よりも遅くし、
前記第1のインターディジタルトランスデューサ電極における交差幅重み付け係数を
前記第2のインターディジタルトランスデューサ電極における交差幅重み付け係数よりも小さくした
弾性境界波フィルタ。
【請求項9】
送信フィルタと受信フィルタとを有し、
前記送信フィルタ及び前記受信フィルタの内少なくとも一方が
請求項8に記載の弾性境界波フィルタである
アンテナ共用器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−27689(P2009−27689A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−91103(P2008−91103)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】