説明

微生物の凍結乾燥物及び12以上のHLBを持つ界面活性剤を主成分とするその場で調製できるケア製品

本発明は、ケラチン物質の化粧学的処置方法に係り、該方法は少なくとも以下の諸工程:(a) 少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び少なくとも1種の、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含む、凍結乾燥物を入手する工程;(b) 該凍結乾燥物とは異なる生理学的に許容される媒体を得る工程;(c) 該凍結乾燥物を該媒体中に可溶化し及び/又は分散するのに有利な条件の下で、その場にて、該凍結乾燥物を、該媒体と接触させる工程;及び(d) 前の工程において得た該混合物を、ケラチン物質と接触させる工程を含む。本発明は、さらに上に定義したような凍結乾燥物にも係る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン物質、及びより特定的には皮膚の化粧学的及び/又は薬学的ケアの分野に係る。
より詳しくは、本発明は、ケラチン物質をケアするための組成物及び微生物を用いた組成物を提供することにある。
【背景技術】
【0002】
生きた状態又は不活化された状態の何れかにある微生物、例えばサーマルプランクトン(thermal plankton)又はプロバイオティクス(probiotics)の、ガレノス処方物への配合は、これらが提供すると思われる諸利益の故に、皮膚化粧学の分野にとって、極めて有利である。
従って、WO 01/45721、WO 97/366603及びWO 98/47374は、化粧学的又は薬学的用途用の組成物において、特定の菌株を、その抗-真菌及び/又は殺菌性のために使用することを提案している。同様に、文献WO 06/13420では、より具体的に、内在性微生物の増殖を刺激し、それにより病原性微生物に対して皮膚を保護するために、微生物、特にプロバイオティクス微生物を提案している。一般的に、該微生物は、生きた状態又は不活化された形状で、該対応する組成物に配合される。
しかし、生きたものであれ又は不活化されたものであれ、組成物への微生物の導入は、特にこれら活性薬剤の生物学的な性質と関連する問題を引起す。
【0003】
従って、不活化された形状にある微生物を、化粧料組成物等の組成物に導入するためには、この組成物の微生物学的な防御性を強化することが必要である。というのは、これらが、酵母、バクテリア及びカビの発生にとって好まれる基質を構成するからである。従って、これらを有効量の保存剤と組合せることが重要である。ところで、化粧料製品における大量の保存剤の存在は、皮膚の不寛容性という明白な理由のために、回避すべきである。
これとは対照的に、生きた微生物のガレノス組成物への導入には、該組成物が保存剤を含まないことが必要である。従って、明らかな理由のために、正常な使用条件下で、また数週間乃至数カ月に及ぶものであり得る妥当な期間に渡り、該対応する組成物の「微生物学的な清浄性」を保証することが極めて困難になる。
さらに、上記の観点から、微生物の生物学的な性質に係るこれらの制約が、組成物における高濃度での使用と相容れない理由を理解することができる。
結局、生きた状態又は不活化された状態の何れであれ、組成物、特に化粧学的又は皮膚科学的用途を意図した組成物における、微生物の使用は、その処方段階における問題を生じる。
【0004】
文献JP 63096107は、バクテリア又は酵母型の、凍結乾燥状態にある1種又はそれ以上の微生物を含む、化粧料製品を教示している。
この型の処方物は、容易に入手され、使用が容易であり、また保存に関して如何なる困難さ及び/又は制約をも課さないという利点を持つ。その上、該処方物は、休眠状態にある微生物の包装と相容れるものである。
しかしながら、このようにして得た凍結乾燥物の後の処方、及び特に水性相におけるその再溶解性は、完全に満足できるものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この再溶解性の問題は、ヒドロコロイドの場合におけるように、1種又はそれ以上の、例えばキサンタンガム等の凍結乾燥添加剤が、該凍結乾燥物に配合されている場合、とりわけ最悪のものとなる。該添加剤は、凍結乾燥操作中の該微生物のあらゆる沈降現象を効果的に回避することから、該添加剤は、凍結乾燥操作中には有利であるが、これらは、他方において、このようにして得た該凍結乾燥物を後に溶解する際の障害となり得る。一般に、あらゆる溶解が、その存在によって著しく困難なものとなる。
本発明は、特にこの問題の解決策を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
より詳しくは、本発明は、その第一の局面によれば、少なくとも以下の諸工程を含むことを特徴とする、ケラチン物質の化粧学的処置方法に係る:
(a) 少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び少なくとも1種の、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含む、凍結乾燥物を入手する工程;
(b) 該凍結乾燥物とは異なる生理学的に許容される媒体を得る工程;
(c) 該凍結乾燥物を該媒体中に可溶化し及び/又は分散するのに有利な条件下で、その場で、該凍結乾燥物を、該媒体と接触させる工程;及び
(d) 前の工程において得た該混合物を、該ケラチン物質と接触させる工程。
本発明者等は、実際に該凍結乾燥物におけるこのような界面活性剤の存在が、該生理学的に許容される媒体における、該凍結乾燥物の可溶化及び/又は分散を、著しく容易にすることができることを観察した。
該界面活性剤のこの有益な効果は、該凍結乾燥物が、本発明の微生物に加えて凍結乾燥添加剤を含む場合に、特に有利である。
【0007】
従って、本発明の特定の態様によれば、本発明による該凍結乾燥物は、特にシリカ及びその誘導体、クレイ、セルロース誘導体(HEC、HPC、HMPC等)、天然起源のポリマー、例えばアルギネート、キサンタン、キャロブガム、グアーガム、ペクチン、寒天、カラギーナン、バクテリア起源のポリマー、例えばヒアルロン酸、デキストラン、ゲラン及びヒドロゲル、例えばカーボマー、AMPSの誘導体から選択される、少なくとも1種の凍結乾燥添加剤をさらに含む。
該凍結乾燥添加剤は、有利にはキサンタン等の天然起源のポリマーである。
一変形態様によれば、上記工程(c)及び(d)は、連続的な工程である。
もう一つの変形態様によれば、該工程(c)及び(d)は、同時に行われる。換言すれば、該凍結乾燥物と該生理学的に許容される媒体との混合は、上記ケラチン物質の存在下で行われ、あるいはさらに該物質との接触状態において実施してもよい。
【0008】
好ましい一変形態様によれば、該凍結乾燥物は、乾燥ガレノス形状、例えば錠剤又は経口投与用凍結乾燥物型として存在し、また組み合わされる生理学的に許容される媒体は、該凍結乾燥物の可溶化及び/又は分散にとって有利な流体形状で与えられる。
本発明のもう一つの局面によれば、本発明は、少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び少なくとも1種の、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含む凍結乾燥物に係る。
好ましい一変形態様によれば、この凍結乾燥物は、少なくとも1種の凍結乾燥添加剤、例えばシリカ及びその誘導体、クレイ、セルロース誘導体(HEC、HPC、HMPC等)、天然起源のポリマー、例えばアルギネート、キサンタン、キャロブガム、グアーガム、ペクチン、寒天、カラギーナン、バクテリア起源のポリマー、例えばヒアルロン酸、デキストラン、ゲラン及びヒドロゲル、例えばカーボマー、AMPSの誘導体をさらに含む。
より具体的には、該凍結乾燥添加剤は、天然起源のポリマー、特にキサンタンである。
【0009】
さらに別の本発明の局面によれば、本発明は、少なくとも以下に列挙する成分を含む、ケラチン物質に対する、その場で調製できる化粧学的又は皮膚科学的ケア製品に係る:
i. 少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び少なくとも1種の、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含む凍結乾燥物から完全に又は部分的に作られた第一の組成物;及び
ii. 該凍結乾燥物とは別の、生理学的に許容される媒体を含む第二の組成物、ここで該媒体は、該凍結乾燥物を可溶化しあるいはこれを分散させることができる。
特に、該第二の組成物は、水とは異なるものであり得る。
このような製品は、有利には、該2種の組成物を別々に、単一の包装として組合せることができる。
より詳しくは、該第一の組成物は、乾燥された状態で与えることができ、また該第二の組成物は、流体として、あるいはさらに液体として与えることができる。
一変形として、該第一及び第二の組成物は、これらの混合が、一回の使用のための単一の用量を与えるか、あるいはこれらは輸送する上で軽量であることから、所謂旅行用の用量を与える様な量で与えることができる。
このような製品は、スキンケア又はヘアケア用に設計することもできる。
【0010】
本発明は、さらに、少なくとも以下に列挙する要素を含む、包装セットを提供する:
i. 少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び少なくとも1種の、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含む、少なくとも1種の凍結乾燥物を含有する第一の区画;
ii. 該凍結乾燥製品とは別の、生理学的に許容される媒体を含む第二の区画、ここで該第二の区画は、該セットを使用する前に、該第一の区画とは、漏洩防止式に隔離されており;及び
iii. 作動に応答して、該第一の区画及び該第二の区画間に、連通状態を設定し、かつ該凍結乾燥物と該生理学的に許容される媒体との間の接触を可能とする手段。
有利には、このようなセットは、さらに該凍結乾燥物及び該生理学的に許容される媒体を分配するのに適した手段を含むことができる。
一変形態様によれば、該生理学的に許容される媒体は、このものが液体状態にある場合には、特に該第二の区画内に、適用するための支持体、例えば繊維質支持体又はスポンジ又はワイパー型の支持体を含浸するのに使用することができる。従って、この適用のための支持体は、該生理学的に許容される媒体用に供される区画内に直接配置される。
【0011】
例えば、このような支持体は、例えばメイクアップ-除去ローション、メイクアップ-除去ミルク、又はケア剤等の水性組成物で含浸することができ、またこれらは、上記凍結乾燥物と接触させた後に、顔面、身体又は毛髪に直接適用される。また、これら支持体は、例えばオイル及び界面活性剤の混合物を含む無水組成物で含浸することもできる。
本発明による上記方法、製品及びセットは、一方において、生きた微生物又は不活化された微生物何れであれ、その使用と相容れるものであり、また他方において、保存剤の使用なしに又は過剰量の保存剤の使用なしに、長期に渡り、微生物学的又は細菌学的な汚染の如何なる危険性をも効果的に防止することを可能とするので、特に有利であることが分かっている。
本発明によるこれらの方法、製品及びセットは、従って多量の微生物の使用にとって著しく適したものであることも分かっている。
また、特に該凍結乾燥された溶液が、特に上記したような、上記凍結乾燥添加剤型の少なくとも1種の補助化合物、あるいはさらにゲル化剤及び/又は増粘剤を含む場合には、本発明によるこれらの方法、製品及びセットは、これらが該生理学的に許容される媒体に対する該凍結乾燥物の可溶化及び/又は分散を容易にすることができる点において特に有利である。
【0012】
微生物
本発明にとって適当な該微生物は、生理的に許容されるものである。換言すれば、これら微生物は、何の危険性もなく、動物又はヒトに投与できるものである。
特に、本発明においては、所謂プロバイオティクス微生物、非-光合成糸状菌、その抽出物の一種及びこれらの混合物の一種を使用することができる。
本発明の一変形によれば、この微生物は、単離された状態、即ちその自然環境又はその元の培地において、これと結合し易い1又はそれ以上の化合物との混合状態にない状態で使用される。
本発明の目的にとって、上記用語「代謝産物」とは、本発明の該微生物の代謝を由来とし、また自然の微生物の持つ有効性に匹敵する有効性を持つ、任意の物質を意味する。
本発明の目的にとって、上記用語「画分」とは、より具体的には自然の微生物の持つ有効性に匹敵する有効性を持つ、該微生物のフラグメントを意味する。
この用語は、特に微生物の抽出物、及び特に非-光合成糸状菌、とりわけ以下においてより一層正確に定義されるものにも及ぶ。
【0013】
プロバイオティクス微生物
本発明の目的にとって、表現「プロバイオティクス微生物(probiotics microorganism)」とは、大量に消費した場合に、該微生物の宿主の健康に対して正の効果を及ぼし“生きた乳酸菌を含む粉末ミルクを代表とする、食品中のプロバイオティクス微生物の、健康並びに栄養特性の評価に関するジョイントFAO/WHO専門家審議会(Joint FAO/WHO Expert Consultation on Evaluation of Health and Nutritional Properties of Probiotic in Food Including Powder Milk with Live Lactic Acid Bacteria), 2001年10月6日”、また特に腸内微生物バランスを改善する、生きた微生物を意味するものと理解される。
本発明にとって適当な該プロバイオティクス微生物は、特に、サッカロミセス(Saccharomyces)、ヤロウイア(Yarrowia)、クライヴェロマイセス(Kluyveromyces)、トルラスポラ(Torulaspora)、シゾサッカロマイセスポンべ(Schizosaccharomyces pombe)、デバロマイセス(Debaromyces)、カンジダ(Candida)、ピチア(Pichia)、アスペルギルス(Aspergillus)及びペニシリウム(Penicillium)等の子嚢菌;ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、バクテロイデス(Bacteroides)、フソバクテリウム(Fusobacterium)、メリッソコッカス(Melissococcus)、プロピオニバクテリウム(Propionibacterium)、エンテロコッカス(Enterococcus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ペプトストレポコッカス(Peptostrepococcus)、バチラス(Bacillus)、ペディオコッカス(Pediococcus)、ミクロコッカス(Micrococcus)、リューコノストック(Leuconostoc)、バイセラ(Weissella)、アエロコッカス(Aerococcus)、エノコッカス(Oenococcus)、ラクトバチラス(Lactobacillus)属に属する細菌;及びこれらの混合物から選択することができる。
【0014】
本発明にとって特に適当な子嚢菌としては、特にヤロウイアリポリチカ(Yarrowia lipolitica)及びクライヴェロマイセスラクティス(Kluyveromyces lactis)、並びにサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cereviseae)、トルラスポラ(Torulaspora)、シゾサッカロマイセスポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、カンジダ(Candida)及びピチア(Pichia)を挙げることができる。
該プロバイオティクス微生物に関しては、一般的に使用される以下のようなバクテリア及び酵母属がある:
-乳酸菌:これらは、糖を醗酵することにより乳酸を生成する。該菌の形態学的特徴に依存して、これらは2つの群に分割される:
・ラクトバチラス(Lactobacillus)種:ラクトバチラスアシドフィラス(acidophilus);アミロボラス(amylovorus)、カセイ(casei)、ラムノサス(rhamnosus)、ブレビス(brevis)、クリスパタス(crispatus)、デルブレッキー(亜種ブルガリカス、ラクティス)(delbrueckii (subsp bulgaricus, lactis))、ファーメンタム(fermentum)、ヘルベティカス(herveticus)、ガリナルム(gallinarum)、ガセリ(gasseri)、ジョンソニー(johnsonii)、パラカセイ(paracasei)、プランタルム(plantarum)、リューテリ(reuteri)、サリバリウス(salivarius)、アリメンタリウス(alimentarius)、クルバタス(curvatus)、カセイ亜種カセイ(casei subsp. casei)、サケ(sake);
【0015】
・ゴッチ(Gocci):エンテロコッカス(フェカリス、フェシウム)(Enterococcus (faecalis, faecium))、ラクトコッカスラクティス亜種ラクティス又はクレモリス(Lactococcus lactis (subspp lactis, cremoris))、リューコンストックメセンテロイデス亜種デキストラニカム(Leuconstoc mesenteroides subsp dextranicum)、ペディオコッカスアシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)、スポロラクトバチラスイヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)、ストレプトコッカスサルバリウス亜種(Streptococcus salvarius subsp)、サーモフィルス(Thermophilus)、ストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、スタフィロコッカスカルノサス(Staphylococcus carnosus)、スタフィロコッカスキシロサス(Staphylococcus xylosus);
-ビフィドバクテリア又はビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)種:ビフィドバクテリウムアドレッセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、アニマリス(animalis)、ビフィダム(bifidum)、ブレーブ(breve)、ラクティス(lactis)、ロンガム(longum)、インファンティス(infantis)、シュードカテヌラタム(pseudocatenulatum);
-酵母:サッカロミセス(Saccharomyces)[セレビシエ(cerevisiae)又はブラルディー(boulardii)];
-他の胞子形成性バクテリア:バチラス(セレウス変種トヨ又はズブチリス)(Bacillus (cereus var toyo, subtilis))、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)、バチラスリケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、エシェリヒアコリ菌株ニスレ(Escherichia coli strain nissle)、プロピオニバクテリウムフルーデンライチー(Propionibacterium freudenreichii);及び
-これらの混合物。
【0016】
該乳酸菌及びビフィドバクテリウム属菌は、最も高頻度で使用されているプロバイオティクス微生物である。
プロバイオティクス微生物の具体例は、以下に列挙するものである:ビフィドバクテリウムアドレッセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、ビフィドバクテリウムアニマリス(Bifidobacterium animalis)、ビフィドバクテリウムビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウムブレーブ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウムラクティス(Bifidobacterium lactis)、ビフィドバクテリウムロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウムインファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウムシュードカテヌラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、ラクトバチラスアシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)(NCFB 1748)、ラクトバチラスアミロボラス(Lactobacillus amylovorus)、ラクトバチラスカセイ(Lactobacillus casei)[シロタ(Shirota)]、ラクトバチラスラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)(菌株GG)、ラクトバチラスブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチラスクリスパタス(Lactobacillus crispatus)、ラクトバチラスデルブレッキー(亜種ブルガリカス、ラクティス)(Lactobacillus delbrueckii (subsp bulgaricus, lactis))、ラクトバチラスファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチラスヘルベティカス(Lactobacillus herveticus)、ラクトバチラスガリナルム(Lactobacillus gallinarum)、ラクトバチラスガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチラスジョンソニー(Lactobacillus johnsonii)(CNCM I-1225)、ラクトバチラスパラカセイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチラスプランタルム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチラスリューテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトバチラスサリバリウス(Lactobacillus salivarius)、ラクトバチラスアリメンタリウス(Lactobacillus alimentarius)、ラクトバチラスクルバタス(Lactobacillus curvatus)、ラクトバチラスカセイ亜種カセイ(Lactobacillus casei subsp. casei)、ラクトバチラスサケ(Lactobacillus sake)、ラクトコッカスラクティス(Lactococcus lactis)、エンテロコッカス(フェカリス、フェシウム)(Enterococcus(faecalis, faecium))、ラクトコッカスラクティス(亜種ラクティス又はクレモリス)(Lactococcus lactis (subspp lactis, cremoris))、ロイコンストックメセンテロイデス亜種デキストラニカム(Leuconstoc mesenteroides subsp dextranicum)、ペディオコッカスアシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)、スポロラクトバチラスイヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)、ストレプトコッカスサルバリウス亜種(Streptococcus salvarius subsp)、サーモフィルス(Thermophilus)、ストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、スタフィロコッカスカルノサス(Staphylococcus carnosus)、スタフィロコッカスキシロサス(Staphylococcus xylosus)、サッカロミセス(セレビシエ又はブラルディー)(Saccharomyces (cerevisiae, boulardii))、バチラス(セレウス変種トヨ又はズブチリス)(Bacillus (cereus var toyo, subtilis))、バチラスコアギュランス(Bacillus coagulans)、バチラスリケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、エシェリヒアコリ菌株ニスレ(Escherichia coli strain nissle)、プロピオニバクテリウムフルーデンライチー(Propionibacterium freudenreichii)、及びこれらの混合物。
【0017】
より詳しくは、乳酸菌群、例えば特にラクトバチラス及び/又はビフィドバクテリウム由来の、少なくとも1種のプロバイオティクス微生物であり得る。これら乳酸菌の例示菌としては、より特定的には、ラクトバチラスジョンソニー(Lactobacillus johnsonii)、ラクトバチラスリューテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトバチラスラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチラスパラカセイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチラスカセイ(Lactobacillus casei)又はビフィドバクテリウムビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウムブレーブ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウムロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウムアニマリス(Bifidobacterium animalis)、ビフィドバクテリウムラクティス(Bifidobacterium lactis)、ビフィドバクテリウムインファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウムアドレッセンティス(Bifidobacterium adolescentis)又はビフィドバクテリウムシュードカテヌラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0018】
特に最も適している該微生物種は、ラクトバチラスジョンソニー(Lactobacillus johnsonii)、ラクトバチラスパラカセイ(Lactobacillus paracasei)、ビフィドバクテリウムアドレッセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、ビフィドバクテリウムロンガム(Bifidobacterium longum)及びビフィドバクテリウムラクティス(Bifidobacterium lactis) NCC 2818であり、これらは夫々以下のような名称:CNCM I-1225、CNCM I-2116、CNCM I-2168及びCNCM I-2170及びCNCM I-3446及びビフィドバクテリウム属ロンガム(Bifidobacterium longum)(BB536)及びこれらの混合物なる下に、30/06/92、12/01/99、15/04/99、15/04/99、07/06/05付で、パスツール研究所(F-75024パリセデックス15、ドクタールー通り28(28 rue du Doctor Roux, F-75024 Paris cedex 15))に、ブダペスト条約に従って寄託されている。
【0019】
非-光合成糸状菌
非-光合成糸状菌の例示菌としては、特に系統的細菌学に関するベルゲイのマニュアル(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology)(Vol.3, 第22及び23章, 第9版, 1989)の分類に従って定義された如き非-光合成糸状菌から調製されたバクテリア抽出液を挙げることができる。その中でも、ベギアトアレス(Beggiatoales)目に属する細菌及びより特定的には、ベギアトア(Beggiatoa)、ビトレオスシラ(Vitreoscilla)、フレキシスリックス(Flexithrix)又はリューコスリックス(Leucothrix)属に属するバクテリアを挙げることができる。
上で定義され、また幾つかは既に記載されているバクテリアは、一般的に水性環境生息性であり、また特に海水又は熱水中に見出すことができる。
【0020】
これらは、特に少なくとも1種の非-光合成糸状菌又はその抽出液の一種であり得、該菌は例えば以下に列挙するものから選択される:
-ビトレオスシラフィリフォルミス(Vitreoscilla filiformis)(ATCC 15551);
-ビトレオスシラベギアトイデス(Vitreoscilla beggiatoides)(ATCC 43181);
-ベギアトアアルバ(Beggiatoa alba)(ATCC 33555);
-フレキシスリックスドロテアエ(Flexithrix dorotheae)(ATCC 23163);
-リューコスリックスムコール(Leucothrix mucor)(ATCC 25107);
-スフェロチラスナタンス(Sphaerotilus natans)(ATCC 13338)
本発明による該表現「バクテリア抽出液」とは、バクテリアバイオマスの抽出液又は該抽出液の任意の活性画分を意味するものと理解され、特に以下に列挙するものである:
(i) 培養液から単離したバクテリア細胞、これは、例えば遠心分離操作によって濃縮されている(「非-安定化細胞抽出液」);又は
(ii) (i)において濃縮され、次いで当業者にとって公知の任意の方法、例えば超音波印加又は好ましくはオートクレーブ処理により該バクテリア細胞のエンベロープを破壊するための操作に掛けたバクテリア細胞(「安定化細胞抽出液」)。該表現「エンベロープ(envelopes)」とは、バクテリア壁及び場合によりその下方の膜を意味するものと理解される;
(iii) 上記(ii)の安定化細胞抽出液濾過により得られる上澄、又は該抽出液の任意の活性画分。
【0021】
これらの抽出液又は画分は、例えば該抽出液又は該画分を凍結することにより保存し、またその解凍後に使用することができる。
本発明に従って使用できる非-光合成糸状菌の該抽出液は、細胞抽出液、該細胞抽出液の上澄又は該細胞抽出液の活性画分から選択することが好ましい。
好ましくは、該非-光合成糸状菌の抽出液は、ビトレオスシラフィリフォルミス(Vitreoscilla filiformis)の細胞抽出液である。
好ましくは、ビトレオスシラフィリフォルミス(Vitreoscilla filiformis)(ATCC 15551)の抽出液を使用する。
本発明による該バクテリア抽出液を調製するために、該バクテリアを、当業者には公知の方法に従って、あるいは特に特許出願WO-A-94-02158の記載に従って培養することができる。細胞抽出液が得られるが、その上澄は、濾過によりあるいは遠心分離によって得ることができる。該抽出液は、水性液体状態あるいは凍結乾燥された状態で使用することができる。
これらのバクテリアは、有利には凍結乾燥物状態にある。しかし、該凍結乾燥物を含有するガレノス製剤として存在させることも可能である。
【0022】
一般的に、該凍結乾燥物の全部又は一部を構成するように意図されたガレノス製剤の全質量に対して、0.001〜10質量%なる範囲、及び特に0.005〜5質量%なる範囲の、非-光合成糸状菌乾燥抽出物を使用することが可能である。
好ましくは、該凍結乾燥物の全部又は一部を構成するように意図されたガレノス製剤の全質量に対して、0.01〜3質量%なる範囲の量を使用する。
この微生物又はこれらの微生物は、さらに少なくとも1種の皮膚フロラの生きた微生物と組合せることができる。
この型の微生物の例としては、特に以下に列挙するものを挙げることができる:
-スタフィロコッカスエピデルミス(Staphylococcus epidermis)、S.ヘモリティカス(haemolyticus)、S.ホモニス(homonis)、S.シミランス(similans)、同様に以下に列挙するものから選択しても、また選択しなくてもよい:
-コリノバクテリウムリポフィレス(Corynobacterium lipophiles)、C.ジャイカイウム(jeikeium)、C.ウレアリチカム(urealyticium)、C.ミヌティッシマム(minutissimum);
-プロピオノバクターグラニュロサム(Propionobacter granulosum)、P.アビダム(avidum);
-ミクロコッカスルテウス(Micrococcus luteus)、M.バリアンス(varians);
-ストレプトコッカス(Streptococcus)A、C及びG;及び
-ブレビバクテリウム(Brevibacterium)。
【0023】
これらの微生物は、有利にはその凍結乾燥物として存在する。しかし、該凍結乾燥物を含有するガレノス製剤として存在させることも可能である。
本発明の組成物においては、一般的に、該凍結乾燥物の全部又は一部を構成するように意図されたガレノス製剤の全質量に対して、102〜1015cfu/gなる範囲内の、皮膚フロラの生きた微生物を使用する。
該凍結乾燥物は、101〜1015cfu/gなる範囲、例えば101〜1012cfu/gなる範囲内の微生物を含むことができる。
該微生物及び/又はその部分及び/又はその代謝産物は、該凍結乾燥された処方物又はこれらを含有する支持体に対して、少なくとも101cfu/g、特に101〜1015cfu/gなる範囲、及びより具体的には103〜1012cfu/gなる範囲内で変動する量に等しい量で、処方できる。
該微生物の部分及び/又は代謝産物は、該凍結乾燥された処方物又はこれらを含有する支持体に対して、少なくとも0.1%の活性物質又は乾燥物質から50%までの活性物質又は乾燥物質、及びより具体的には1%〜40%なる範囲の活性物質又は乾燥物質に等しい量で、処方できる。
【0024】
上で指定したように、該微生物は、抽出液として使用されるビトレオスシラフィリフォルミス(Vitreoscilla filiformis)等の非-光合成糸状菌を除き、生きた又は不活化された状態で、本発明に従って使用することができる。
本発明の目的にとって、微生物の生きた状態は、増殖能力の回復にとって有利な環境に置かれた場合に、増殖能力を持つ状態をカバーするものである。従って、本発明の目的にとって、この「生きた」なる用語は、所謂[休眠]状態をも含み、該微生物を、凍結乾燥等の物理化学的処理後に、この休眠状態に置くことができる。
本発明の目的にとって、上記「不活化された」なる用語は、一部には、これら微生物を死滅させる処理に掛けられているものを意味する。このような処置は、非-限定的な例として、オートクレーブ内での処置、超音波処理、高圧ホモジナイゼ−ション又は浸透圧ショック等からなるものであり得る。
本発明の目的にとって、不活化された微生物は、完全な又は分別された状態にあるものであり得る。該不活化された微生物は、例えば微生物の抽出液、あるいはまた微生物の溶解物であり得る。これらの溶解物及び/又は抽出液の調製は、当業者の能力の範囲内にある。
該微生物、代謝産物又は画分は、さらに少なくとも1種の、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含む、凍結乾燥された状態で使用される。
【0025】
12以上のHLBを持つ界面活性剤
本発明にとって適切な界面活性剤は、12以上、特に14以上、好ましくは16以上のHLBを持つ。
該表現「12以上(それぞれ14、16)のHLBを持つ」とは、25℃において、グリフィン(GRIFFIN)の意味において、12以上(それぞれ14、16)のHLB(親水性-親油性バランス)を持つ界面活性剤を意味するものと理解される。
グリフィンによる該HLB値は、J. Soc. Cosm. Chem., 1954, Vol.5, pp.249-256に定義されている。
また、界面活性剤の特性及び機能(乳化剤)に関する定義については、文献:「エンサイクロペディアオブケミカルテクノロジー、カークオスマー(Encyclopedia of Chemical Technology, KIRK-PTHMER)」1979, Vol.22, pp.333-432, 第3版, ウイリー(WILEY)社を参照することもでき、またノニオンセイ界面活性剤については、同上文献の、特にpp.347-377を参照することができる。
12以上のHLBを持つ該界面活性剤は、イオン性、ノニオン性又はイオン性及びノニオン性両者を持つものであり得る。
特に、1998年及びそれ以降の、マックカッチョンズ乳化剤&洗浄剤(McCutcheons Emulsifiers & Detergents),インターナショナルエディション(International Edition)中に引用されている、12以上のHLBを持つ界面活性剤を使用することができる。その例としては、1998年版の§HLBインデックス(HLB Index)のpp.223-231に与えられているものを挙げることができる。
【0026】
ノニオン性界面活性剤
該ノニオン性界面活性剤は、特にポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエステル、ポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエーテル、ポリオキシエチレン化された又はされていない、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエステル、ポリオキシエチレン化された又はされていない、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエーテル、アルキル及びポリアルキルグルコシド及びポリグルコシド、スクロースのアルキル及びポリアルキルエステル、ポリオキシエチレン化された又はされていない、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエステル、ポリオキシエチレン化された又はされていない、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエーテル、及びこれらの混合物から選択することができる。
1) ポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエステルとしては、2〜200なる範囲のエチレンオキサイド(EO)単位数を持つものを使用することが好ましい。例えば、ステアレート40EO、ステアレート50EO、ステアレート100EO、ラウレート20EO、ラウレート40EO、ジステアレート150EOを例示することができる。
【0027】
2) ポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエーテルとしては、2〜200なる範囲のエチレンオキサイド(EO)単位数を持つものを使用することが好ましい。例えば、セチルエーテル23EO、オレイルエーテル50EO、フィトステロール30EO、ステアレス40、ステアレス100、ベヘネス100を挙げることができる。
3) ポリオキシエチレン化された又はされていない、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエステルとしては、0〜100なる範囲のエチレンオキサイド(EO)単位数を持つものを使用することが好ましい。例えば、ソルビタンラウレート4又は20EO、特にポリソルベート20(又はポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、例えばユニケマ(Uniqema)社により市販されている製品ツイーン(Tween)20、ソルビタンパルミテート20EO、ソルビタン20EOステアレート、ソルビタン20EOオレエート、あるいはまたバスフ(BASF)社から入手できるクレモフォア(Cremophor)(RH40、RH60等)を挙げることができる。
4) ポリオキシエチレン化された又はされていない、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエーテルとしては、0〜100なる範囲のエチレンオキサイド(EO)単位数を持つものを使用することが好ましい。
【0028】
5) アルキル及びポリアルキルグルコシド又はポリグルコシドとしては、6〜30個の炭素原子及び好ましくは6〜18個の炭素原子、又はさらに8〜16個の炭素原子を含むアルキル基を含み、かつグルコシド基、好ましくは1〜5個、特に1、2〜3個のグルコシド単位を含むものを使用することが好ましい。該アルキルポリグルコシドは、例えばデシルグルコシド(C9/C11アルキルポリグルコシド(1,4))、例えばカオケミカルズ(Kao Chemicals)社によりマイドール(Mydol) 10TMなる名称の下に市販されている製品又はヘンケル(Henkel)社により、プランタケア(Plantacare) 2000UPTMなる名称の下に市販されている製品又はセピック(SEPPIC)社により、オラミックス(ORAMIX) NS10TMなる名称の下に市販されている製品;カプリリル/カプリルグルコシド、例えばコグニス(Cognis)社により、プランタケア(Plantacare) KE3711TMなる名称の下に市販されている製品又はセピック(SEPPIC)社により、オラミックス(ORAMIX) CG110TMなる名称の下に市販されている製品;ラウリルグルコシド、例えばヘンケル(Henkel)社により、プランタケア(Plantacare) 1200UPTMなる名称又はヘンケル(Henkel)社により、プランタレン(Plantaren) 1200NTMなる名称の下に市販されている製品;ココグルコシド、例えばヘンケル(Henkel)社により、プランタケア(Plantacare) 818UPTMなる名称の下に市販されている製品;カプリリルグルコシド、例えばコグニス(Cognis)社により、プランタケア(Plantacare) 810UPTMなる名称の下に市販されている製品;及びこれらの混合物から選択される。
【0029】
6) スクロースのアルキル及びポリアルキルエステルとしては、例えばクロデスタ(Crodesta) F150、クロデスタ(Crodesta) SL40なる名称の下に市販されているスクロースモノラウレート、リョウトウシュガーエステル(Ryoto Sugar Ester)社により市販されている製品、例えばリョウトウシュガーエステル(Ryoto Sugar Ester) P1670、リョウトウシュガーエステルLWA 1695、リョウトウシュガーエステル01570なる名称で市販されているスクロースパルミテートを挙げることができる。
7) ポリオキシエチレン化された又はされていない、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエステルとしては、0〜100なる範囲のエチレンオキサイド(EO)単位数及び1〜30なる範囲内のグリセロール単位数を持つものを使用することが好ましい。例えば、ヘキサグリセリルモノラウレート及びPEG-30グリセリルステアレートを挙げることができる。
8) ポリオキシエチレン化された又はされていない、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエーテルとしては、0〜100なる範囲のエチレンオキサイド(EO)単位数及び1〜30なる範囲内のグリセロール単位数を持つものを使用することが好ましい。その例としては、ニッコールバチル(Nikkol Batyl)アルコール100、ニッコールチミル(Nikkol Chimyl)アルコール100を挙げることができる。
【0030】
アニオン性界面活性剤
上記アニオン性界面活性剤は、アルキルエーテルサルフェート、カルボキシレート、アミノ酸の誘導体、スルホネート、イセチオネート、タウレート、スルホサクシネート、アルキルスルホアセテート、ホスフェート及びアルキルホスフェート、ポリペプチド、及びこれらの混合物から選択することができる。
1) アルキルエーテルサルフェートとしては、例えば、ヘンケル(Henkel)社により、シポン(SIPON) AOS225又はテクサポン(TEXAPON) N702なる名称の下で市販されている、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(C12-14 70-30)(2.2 EO)、ヘンケル(Henkel)社により、シポン(SIPON) LEA370なる名称の下で市販されている、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム(C12-14 70-30)(3 EO)、ロディアシミー(Rhodia Chimie)社によりロダペックス(RHODAPEX) AB/20なる名称の下で市販されている、(C12-C14)アルキルエーテル(9 EO)硫酸アンモニウム、及びアルブライト&ウイルソン(Albright & Wilson)社により、エンピコール(EMPICOL) BSD52なる名称の下で市販されている、ラウリル及びオレイルエーテル硫酸ナトリウム及びマグネシウムの混合物を挙げることができる。
2) カルボキシレートとしては、例えばN-アシルアミノ酸の塩(例えば、アルカリ金属塩)、グリコールカルボキシレート、アミドエーテルカルボキシレート(AEC)及びポリオキシエチレン化カルボン酸塩を挙げることができる。
【0031】
該グリコールカルボキシレート型の界面活性剤は、アルキルグリコールカルボン酸又は2-(2-ヒドロキシアルキルオキシ)アセテート、これらの塩及びこれらの混合物から選択することができる。これらのアルキルグリコールカルボン酸は、8〜18個の炭素原子を持つ、脂肪族及び/又は芳香族、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐アルキル鎖を含む。これらのカルボン酸は、有機又は無機塩基、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、アルギニン、リジン及びN-メチルグルカミンによって中和することができる。
該グリコールカルボン酸型の界面活性剤としては、例えばナトリウムラウリルグリコールカルボキシレート又はナトリウム2-(2-ヒドロキシアルキルオキシ)アセテート、例えばサンヨー(Sanyo)社により、ボライトシャー(Beaulight ShaaTM)なる名称の下で市販されている製品、ボライト(Beaulight) LCA-25NTM)又は対応する酸型のボライトシャー(Beaulight ShaaTM)(酸型)を挙げることができる。
アミドエーテルカルボキシレート(AEC)としては、例えばカオケミカルズ(Kao Chemicals)社によりアキポフォーム(AKYPO FOAM) 30TMなる名称の下に市販されているナトリウムラウリルアミドエーテルカルボキシレート(3 EO)を挙げることができる。
ポリオキシエチレン化カルボン酸塩としては、カオケミカルズ(Kao Chemicals)社によりアキポソフト(AKYPO SOFT) 45 NVTMなる名称の下に市販されている、オキシエチレン化(6 EO)ナトリウムラウリルエーテルカルボキシレート(C12-14-16 65/25/10)、バイオロジアEテクノロジア(BIOLOGIA E TECNOLOGIA)社により、オリベン(OLIVEM) 400TMなる名称の下で市販されている、オリーブ油起源のポリオキシエチレン化及びカルボキシメチル化脂肪酸、ニッコール(Nikkol)社によりニッコール(NIKKOL) ECTD-6NEXTMなる名称の下で市販されている、オキシエチレン化(6 EO)ナトリウムトリデシルエーテルカルボキシレートを挙げることができる。
【0032】
3) アミノ酸の誘導体としては、特にアミノ酸のアルカリ金属塩を挙げることができ、その例は以下に列挙するものを含む:
-サルコシネート、例えばシバ(Ciba)社によりサルコシル(SARKOSYL) NL97TMなる名称又はセピック(Seppic)社によりオラミックス(ORAMIX) L30TMなる名称の下で市販されている、ナトリウムラウロイルサルコシネート、ニッコール(Nikkol)社によりニッコールサルコシネート(NIKKOL SARCOSINATE) MNTMなる名称の下で市販されている、ナトリウムミリストイルサルコシネート、ニッコール(Nikkol)社によりニッコールサルコシネート(NIKKOL SARCOSINATE) PNTMなる名称の下で市販されている、ナトリウムパルミトイルサルコシネート;
-アラニネート、例えばニッコール(Nikkol)社によりソディウムニッコールアラニネート(SODIUM NIKKOL ALANINATE) LN30TMなる名称又はカワケン(Kawaken)社によりアラノン(ALANONE) ALETMなる名称の下で市販されている、N-ラウロイル-N-メチルアミドプロピオネート、カワケン(Kawaken)社によりアラノン(ALANONE) ALTATMなる名称の下で市販されている、N-ラウロイル-N-メチルアラニントリエタノールアミン;
【0033】
-グルタメート、例えばアジノモト(Ajinomoto)社によりアシルグルタメート(ACYLGLUTAMATE) CT-12TMなる名称の下で市販されている、トリエタノールアミンモノココイルグルタメート、アジノモト(Ajinomoto)社によりアシルグルタメート(ACYLGLUTAMATE) LT-12TMなる名称の下で市販されている、トリエタノールアミンラウロイルグルタメート;
-アスパルテート、例えばミツビシ(Mitsubishi)社によりアスパラック(ASPARACKTM)なる名称の下で市販されている、トリエタノールアミンN-ラウロイルアスパルテート/トリエタノールアミンN-ミリストイルアスパルテートの混合物;
-グリシン誘導体(グリシネート)、例えばアジノモト(Ajinomoto)社によりアミライト(AMILITE) GCS-12TM及びアミライト(AMILITE) GCK 12TMなる名称の下で市販されている、ナトリウムN-ココイルグリシネート;
-シトレート、例えばゴールドシュミット(Goldschmidt)社によりウイトコノール(WITCONOL) EC1129なる名称の下で市販されている、ココナッツアルコールのオキシエチレン化(9モル)クエン酸モノエステル;
-ガラクツロネート、例えばソリアンス(Soliance)社により市販されている、ナトリウムドデシル-D-ガラクトシドウロネート。
【0034】
4) スルホネートとしては、例えばα-オレフィンスルホネート、例えばステパン(Stepan)社によりバイオ-タージ(BIO-TERGE) AS-40TMなる名称、ウイトコ(Witco)社によりウイトコネートAOSプロテージ(WITCONATE AOS PROTEGETM)及びサルフラミン(SULFRAMINE) AOS PH12TMなる名称、又はステパン(Stepan)社によりバイオ-タージ(BIO-TERGE) AS-40 CGTMなる名称で市販されている、α-オレフィンスルホン酸ナトリウム(C14-16)、クラリアント(Clariant)社によりホスタピュア(HOSTAPUR) SAS 30TMなる名称で市販されている、第二ナトリウムオレフィンスルホネートを挙げることができる;
5) イセチオネートとしては、アシルイセチオネート、例えばジョルダン(Jordan)社によりジョルダポン(JORDAPON) CI PTMなる名称で市販されている製品等の、ナトリウムココイルイセチオネートを挙げることができる;
6) タウレートとしては、クラリアント(Clariant)社によりホスタポンCTペート(HOSTAPON CT PATETM)なる名称で市販されているパーム核油メチルタウレート、N-アシルN-メチルタウレート、例えばクラリアント(Clariant)社によりホスタポン(HOSTAPON) LT-SFTMなる名称又はニッコール(Nikkol)社によりニッコール(NIKKOL) CMT-30-TTMなる名称で市販されているナトリウムN-ココイルN-メチルタウレート、ニッコール(Nikkol)社によりニッコール(NIKKOL) PMTTMなる名称で市販されているナトリウムパルミトイルメチルタウレートを挙げることができる;
【0035】
7) スルホサクシネートとしては、例えばウイトコ(Witco)社によりセタシン103スペシャル(SETACIN 103 SPECIALTM)、レウォポル(REWOPOL) SB-FA30K4TMなる名称で市販されているオキシエチレン化(3 EO)ラウリルアルコールモノスルホサクシネート(C12/C14 70/30)、ジンマーシュバルツ(Zschimmer Schwarz)社によりセタシンFスペシャルペースト(SETACIN F SPECIAL PASTETM)なる名称で市販されている、C12-C14アルコールヘミスルホサクシネートの2ナトリウム塩、ヘンケル(Henkel)社によりスタンダポル(STANDAPOL) SH135TMなる名称で市販されているオキシエチレン化(2 EO)2ナトリウムオレアミドスルホサクシネート、サンヨー(Sanyo)社によりレボン(LEBON) A-5000TMなる名称で市販されているオキシエチレン化(5 EO)ラウリルアミドモノスルホサクシネート、ウイトコ(Witco)社によりレウォポル(REWOPOL) SB CS 50TMなる名称で市販されているオキシエチレン化(10 EO)ラウリルシトレートモノスルホサクシネート2ナトリウム塩、ウイトコ(Witco)社によりレボデルム(REWODERM) S1333TMなる名称で市販されているリシノール酸モノエタノールアミドモノスルホサクシネートを挙げることができる。ポリジメチルシロキサンスルホサクシネート、例えばマックインタイア(MacIntyre)社によりマッカネート(MACKANATE)-DC30なる名称の下で市販されている、2ナトリウムPEG-12ジメチコンスルホサクシネートを使用することも可能である。
【0036】
8) アルキルスルホアセテートとしては、例えばステパン(Stepan)社によりステパン-マイルド(STEPAN-MILD) LSBなる名称の下で市販されている、ナトリウムラウリルスルホアセテートと2ナトリウムラウリルエーテルスルホアセテートとの混合物を挙げることができる。
9) ホスフェート及びアルキルホスフェートとしては、例えば、モノアルキルホスフェート及びジアルキルホスフェート、例えばカオケミカルズ(Kao Chemicals)社によりMAP 20TMなる名称で市販されているラウリルモノホスフェート、ドデシルリン酸のカリウム塩、コグニス(Cognis)社によりクラフォール(CRAFOL) AP-31TMなる名称で市販されているモノ-及びジ-エステル(主としてジエステル)の混合物、コグニス(Cognis)社によりクラフォール(CRAFOL) AP-20TMなる名称で市販されているオクチルリン酸のモノエステル及びジエステルの混合物、コンデア(Condea)社によりイソフォール12 7EO-ホスフェートエステル(ISOFOL 12 7EO-PHOSPHATE ESTERTM)なる名称で市販されている2-ブチルオクタノールのエトキシル化(7モルのEO)リン酸モノエステルとジエステルとの混合物、ユニケマ(Uniqema)社によりアーラトン(ARLATONE) MAP 230K-40TM及びアーラトン(ARLATONE) MAP 230T-60TMなる名称で市販されている(C12-C13)モノアルキルホスフェートのカリウム又はトリエタノールアミン塩、ロディアシミー(Rhodia Chimie)社によりデルマルケア(DERMALCARE) MAP XC-99/09TMなる名称で市販されているカリウムラウリルホスフェート、及びユニケマ(Uniqema)社によりアーラトン(ARLATONE) MAP 160Kなる名称で市販されているカリウムセチルホスフェートを挙げることができる。
【0037】
10) 上記ポリペプチドは、例えばシリアル由来の及び特に小麦及びエンバク由来のアミノ酸と脂肪鎖とを縮合することにより得られる。ポリペプチドとしては、例えばクロダ(Croda)社によりアミノフォーム(AMINOFOAM) W ORなる名称の下で市販されている水解ラウロイル小麦タンパク質のカリウム塩、メイブルック(Maybrook)社によりメイ-テイン(MAY-TEIN) SYなる名称の下で市販されている水解ココイル大豆タンパク質のエタノールアミン塩、セピック(Seppic)社によりプロテオールオート(PROTEOL OAT)なる名称の下で市販されているエンバクラウロイルアミノ酸のナトリウム塩、ドイッチェゲラチン(Deutsche Gelatine)社によりゲリデルム(GELIDERM) 3000なる名称の下で市販されているヤシ脂肪酸にグラフトしたコラーゲン水解物、セピック(Seppic)社によりプロテオール(PROTEOL) VS22なる名称の下で市販されている水添ヤシ酸によりアシル化された大豆タンパク質を挙げることができる。
【0038】
両性及び双性イオン性界面活性剤
上記両性及び双性イオン性界面活性剤は、例えばベタインから選択できる。
ベタインとしては、特にアルキルベタイン、例えばコグニス(Cognis)社によりデハイトン(DEHYTON) AB-30TMなる名称で市販されている製品等のココベタイン、クラリアント(Clariant)社によりゲナゲン(GENAGEN) KBTMなる名称で市販されている製品等のラウリルベタイン、シンニホンリカ(Shin Nihon Rica)社によりラウリルエーテル(10 EO)ベタイン(LAURYLETHER (10 EO) BETAINETM)なる名称で市販されている製品等のオキシエチレン化(10 EO)ラウリルベタイン、シンニホンリカ(Shin Nihon Rica)社によりステアリルエーテル(10 EO)ベタイン(STEARYLETHER (10 EO) BETAINETM)なる名称で市販されている製品等のオキシエチレン化(10 EO)ステアリルベタイン等を挙げることができる。
特に、12以上のHLBを持つ界面活性剤として、本発明にとって最も適したものは、ポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエステル、ポリオキシエチレン化された又はされていない、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエステル、アルキル及びポリアルキルグルコシド又はポリグルコシド、ポリオキシエチレン化された又はされていない、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエステル、アルキルエーテルサルフェート、サルコシネート及びベタインである。
上記の12以上のHLBを持つ界面活性剤は、組合せとして存在してもよい。
【0039】
凍結乾燥すべき上記組成物における、12以上のHLBを持つ界面活性剤の量は、該組成物の全質量に対して、0.1〜15質量%なる範囲、例えば0.5〜8質量%なる範囲、特に1〜6質量%なる範囲、又はさらに2〜4質量%なる範囲内で変えることができる。
上記凍結乾燥物に関連して、これは、乾燥状態にある該凍結乾燥物の全質量に対して、0.5〜40質量%なる範囲、特に0.5〜25質量%なる範囲、特に1〜18質量%なる範囲、例えば2〜16質量%なる範囲、特に5〜14質量%なる範囲の量で、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含むことができる。
該凍結乾燥は、従来法に従って行うことができる。
その原理に関連して、凍結乾燥は、冷却及び真空の併合された作用によって、液体、ペースト状又は固体製品から水を除去することからなる。固体状態にある水が、極めて低い圧力の下で加熱されると、該水は昇華し、即ち該水は、その固体状態から直接気体状態となる。該水蒸気(又は他の任意の溶媒)は、該製品を離れ、凝縮器の助けにより凍結されることによって捕獲され又はトラップされる。この技術は、該処理される製品の体積及び外観両者の保存を可能とする。この現象は自然においても起こり得(山上での乾燥)、あるいは凍結乾燥器内では、より迅速に起り得る。
凍結乾燥は、一般的に凍結、昇華及び二次的乾燥の3段階を含む。
【0040】
凍結は、極めて迅速に、ある物質を-20〜-80℃なる範囲の温度とすることからなり、結果として、氷の状態にある該水が、液体状態で存在することを防止して、該細胞の損傷を回避する。
昇華は、所謂遊離水を除去することからなる。約10Pa(約100μbar)なる真空において(但し、この真空度は各製品毎に大幅に変えることができる)、熱を該製品に適用し、該氷を昇華させる。該製品及び製造要件に従って、このサイクルにおける該温度を変えることができる。該水蒸気は、「トラップ」又は「凝縮器」により捕獲され、また該製品の脱水は、連続的に進行するであろう。該水の殆どが昇華した際に、該製品はその水分の約80〜90%を失っている。
乾燥は、該製品由来の捕獲された水分を、除去することからなる。この段階において、真空度は高く、約0.5Pa(約5μbar)までである。この段階で、該製品は95%乾燥されている。
該凍結乾燥すべき組成物中の微生物の量は、101cfu/g〜1015cfu/gなる範囲、例えば101cfu/g〜1012cfu/gなる範囲であり得る。
該微生物又はその抽出液が、水性懸濁液の状態にあり、該懸濁液における活性物質の量が、0.1〜15%なる範囲内にある場合、該凍結乾燥すべき組成物中の該懸濁液の量は、1〜90%なる範囲内であり得る。
【0041】
上で特定したように、本発明に従って考察される該凍結乾燥物は、さらに有利には、特に該組成物の組織化を介して該凍結乾燥操作を容易にし、しかも該凍結乾燥物が粉末、ウエハ、錠剤、シート等の形状にある場合には、該凍結乾燥物の再度の水和をも容易にするために、凍結乾燥添加剤を含むことができる。
凍結乾燥添加剤の例としては、シリカ及びその誘導体、クレイ、セルロース誘導体(HEC、HPC、HMPC等)、天然起源のポリマー、例えばアルギネート、キサンタン、キャロブガム、グアーガム、ペクチン、寒天、カラギーナン、バクテリア起源のポリマー、例えばヒアルロン酸、デキストラン、ゲラン及びヒドロゲル、例えばカーボマー、AMPSの誘導体を挙げることができる。
また、以下に列挙するような固体粒子及びフィラーを使用することも可能である:
-幾つかのタルク、例えばニッポン(NIPPON)社からの「タルクK1」、又はルゼナック(LUZENAC)社からの「タルクエキストラステアミック(Talc Extra Steamic) OOS」;
-幾つかのセリサイト、例えばウイッタカー(WHITTAKER)社からの「セリサイト(Sericite) BC282」;
-ヒドロキシアパタイト;
-連続気泡多孔性を持つシリカ微小球、又は好ましくはシリカの中空微小球、例えばマプレコス(MAPRECOS)社からの「シリカビーズ(SILICA BEADS)」;
-3M社からのガラス又はセラミックス微小球「マクロライト(MACROLITE)」;
【0042】
-スポンジと類似する構造を持つ、ポリマーの微孔質微小球、例えばダウコーニング(DOW CORNING)社による、架橋されたアクリレートコポリマーで作られたものである「ポリトラップ(Polytrap)」、及びセピック(SEPPIC)社によるポリメチルメタクリレートで作られたものである「マイクロパール(MICROPEARL) M」又は「マイクロパール(MICROPEARL) M 100」;及び
-単一の閉じたキャビティ-を持ち、また貯槽を形成し、液体、特に化粧学的活性薬剤を収容することのできる、ポリマー製のマイクロカプセル。該マイクロカプセルは、公知の方法、例えば特許US-A3,615,972及びEP-A056219に記載されている方法により調製される。これらは、例えばエチレン性不飽和状態にあるモノマー酸、アミン又はエステルのポリマー又はコポリマー、ウレア-ホルムアルデヒドポリマー、塩化ビニリデンのポリマー又はコポリマーで製造することができ、その例としては、メチルアクリレート又はメタクリレートのポリマー又はコポリマーで作られたマイクロカプセル、あるいはまた塩化ビニリデン及びアクリルニトリルのコポリマーを挙げることができ、後者としては、特に、質量基準で、20-60質量%の塩化ビニリデン由来の単位、20-60質量%のアクリロニトリル由来の単位及び0-40質量%の他の単位、例えばアクリル酸及び/又はスチレンモノマー由来の単位を含むものを挙げることができる。同様に、例えばカルボキシル基を含むポリマーの場合には、架橋剤として機能するジオールで架橋された、アクリル系ポリマー又はコポリマーを使用することができる。その例としては、ケマノードプラスト(Kemanord Plast)社からの塩化ビニリデン-アクリロニトリルコポリマー「イクスパンセル(EXPANCEL)」で作られたマイクロカプセル、Q-MAX社からのマイクロカプセル「Q-MAX」及び該会社からのマイクロカプセル「3 M」を挙げることができる。
【0043】
該凍結乾燥すべき組成物中の、凍結乾燥添加剤の量は、該組成物の全質量に対して、0〜70質量%なる範囲、特に0.1〜60質量%なる範囲、特に0.15〜50質量%なる範囲、例えば0.2〜40質量%なる範囲、特に0.25〜30質量%なる範囲内で変えることができる。
該凍結乾燥物に関連して、このものは、乾燥状態にある該凍結乾燥物の全質量に対して、0〜25質量%なる範囲、特に0.5〜20質量%なる範囲、特に1〜15質量%なる範囲、又はさらに1.5〜5質量%なる範囲の凍結乾燥添加剤を含むことができる。
1種又はそれ以上の微生物を凍結乾燥する方法においては、さらに少なくとも1種の凍結防止剤を使用することが有利である。
このような化合物は、凍結段階、即ち水のガラス化中に、該微生物を保護し、しかも生成する凍結乾燥物の形状(ウエハ、錠剤、粉末、シート等)とは無関係に、該凍結乾燥物の後の再水和を容易にする効果を持つ。
その例としては、イノシトール、マニトール、グルコース、スクロース、トレハロース、マルトース、キシリトール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン、マルトデキストリン及び一般には任意の単糖類及びオリゴ糖類(2〜10単位)を挙げることができる。
同様に、この効果に対して、デンプン及び変性デンプン、さらにグリコール、即ちグリセロール、ソルビトール、アドニトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール及びアミノ酸及びオリゴペプチド(2〜25)、例えばグルタメート、アスパルテートをも挙げることができる。
【0044】
また、システイン、アスコルベート、エリトルベート、及びシクロデキストリンを使用することも可能である。これらは、単独で又は混合物として使用できる。
本発明の一態様によれば、凍結防止剤として、マルトデキストリンとトレハロースとの組合せを使用することができる。
もう一つの態様によれば、凍結防止剤として、マルトデキストリンとグリセロールとの組合せを使用することができる。
これら2つの型の凍結防止剤は、とりわけ、12以上のHLBを持つ界面活性剤の存在下での非-光合成糸状菌及びその抽出液の凍結乾燥に対して、及び特にビトレオスシラフィリフォルミス(Vitreoscilla filiformis)(ATCC 15551)の抽出物の凍結乾燥に対してより適している。
凍結乾燥すべき該組成物中の凍結防止剤の量は、該組成物の全質量に対して、1〜80質量%なる範囲、例えば5〜75質量%なる範囲、特に10〜70質量%なる範囲内で変えることができる。
該凍結乾燥物に関連して、これは、乾燥状態にある該凍結乾燥物の全質量に対して、5〜70質量%なる範囲、特に10〜60質量%なる範囲、特に20〜50質量%なる範囲の凍結防止剤を含むことができる。
一態様によれば、該凍結乾燥物は、上で定義した如き微生物を少なくとも1種、12以上のHLBを持つ界面活性剤、凍結防止剤及び凍結乾燥添加剤を含む。
【0045】
好ましくは、凍結乾燥すべき該組成物は、引続き経口投与用の凍結乾燥物型の錠剤を形成するために、シェル内に流し込まれ、これは次に発泡パック内に包装される。
該微生物、特にプロバイオティクス微生物又は非-光合成糸状菌型の微生物、及び該12以上のHLBを持つ界面活性剤を併合して、あるいは他の化合物又は微生物と共に、様々なガレノス製剤形状に処方することができる。
このガレノス製剤は、該微生物を含む凍結乾燥物及び該12以上のHLBを持つ界面活性剤を、そのまま封じ込めることができる。
このガレノス製剤は、従って、1種又はそれ以上の凍結防止剤及び/又は凍結乾燥剤を含む、1種又はそれ以上の微生物の凍結乾燥物及び1種又はそれ以上の、12以上のHLBを持つ界面活性剤からなるものであり得る。
しかし、このガレノス製剤は、また上に列挙したもの以外の他の化合物、即ち香料、香味料及び/又はビタミン等の生物学的活性を持つ分子等を含むこともできる。これら化合物の選択及びその量の調節は、明らかに当業者の能力の範囲内にある。
有利には、これらのガレノス製剤は、保存剤を含まず、あるいは極稀に、大量の保存剤を含むことができる。
本発明に従って考察される、該凍結乾燥物は、乾燥ガレノス製剤、又は懸濁液状態で与えることができる。
好ましい変法によれば、本発明に従って考察される、該凍結乾燥物は、乾燥ガレノス製剤として提供することができる。より詳しくは、該ガレノス製剤は、粉末、1又はそれ以上のトローチ、錠剤、経口投与用凍結乾燥物、又はウエハとして提供することができる。
これらのガレノス製剤は、ケラチン物質に適用する時点において、又はその適用の直前において、生理学的に許容される媒体中に可溶化させ、及び/又は分散させることができる。
【0046】
生理学的に許容される媒体
上で定義したように、本発明による方法、生成物及びセットは、生理学的に許容される媒体、即ち無毒であり、かつヒトのケラチン物質に適用することができ、しかも快適な外観、香り及び感触を持つ媒体を使用する。
第一の変法によれば、該媒体、及び特に本発明の方法の工程(b)における生理学的に許容される媒体は、水のみであり得る。
従って、本発明の一態様によれば、本発明による該方法は、微生物の該凍結乾燥物及び12以上のHLBを持つ界面活性剤を、浴用の又はシャワー用の若しくは熱水中に可溶化及び/又は分散させることからなり、従ってケラチン物質及び特に皮膚と接触させることを意図するものである。
該凍結乾燥物の接触は、例えば浴用の水への該凍結乾燥物の直接的な浸漬により、その場で行うことができる。また、この接触段階をより漸次的に行うことも可能である。従って、シャワーヘッドデバイスは、該ヘッドに、例えばケア用の固体組成物を挿入できるように設計される。このようにして、該組成物の可溶化が、徐々に、該ヘッドを介して拡散する該水との接触をもたらす。
【0047】
第二の変法によれば、該生理学的に許容される媒体、特に本発明の方法の工程(b)における媒体は、化粧学的及び/又は皮膚科学的組成物、換言すればケラチン物質、例えば皮膚、口唇又は毛髪等のメイクアップ及び/又はケアをもたらし得る組成物である。このような組成物は、このような場合においては、純水とは異なる。
例えば、このような組成物は、オイル、ワックス、増粘剤、ゲル化剤、乳化剤、染料物質及び/又は有機又は無機フィラーから選択される、少なくとも1種の化合物を含むことができる。
本発明に従って考察している、該化粧学的及び/又は皮膚科学的組成物は、有利には少なくとも1種の液状脂肪層を含む。
該組成物が、無水状態にある場合、これらは、液体又は軟質ペーストとして提供することができる。
該組成物は、またローション、ゲル、O/W、W/O又は多相エマルションとして提供することもできる。
有利には、該組成物は、エマルションとして提供できる。
【0048】
本発明による組成物は、ミルク型の液状又は半-液状のコンシステンシー又はクリーム又はゲル型の軟質で半固体又は固体状のコンシステンシーを持つ、水性相を脂肪層中に分散させることにより得られるエマルション(W/O)又は脂肪層を水性相中に分散させることにより得られるエマルション(O/W)、あるいは多相エマルション(W/O/W又はO/W/O)として提供できる。これらの組成物は、通常の方法に従って調製される。
該エマルションは、一般に、単独で又は混合物として使用される、両性、アニオン性、カチオン性又はノニオン性乳化剤から選択される少なくとも1種の乳化剤を含み、該乳化剤は、単独で又は混合物として使用される。該乳化剤は、製造すべき該エマルション(W/O又はO/W)に従って適切に選択される。該乳化剤は、一般に、該組成物の全質量に対して、例えば0.3〜30質量%なる範囲、及び好ましくは0.5〜20質量%なる範囲であり得る割合にて、該組成物中に存在する。
該O/W型のエマルションに関しては、乳化剤として、例えばノニオン性界面活性剤、及び特に、例えば8〜24個の炭素原子及びさらに好ましくは12〜22個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和の鎖を持つ、ポリオールと脂肪酸とのエステル、及びそのオキシアルキレン化誘導体、即ちオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化単位を含む該誘導体、例えばC8-C24脂肪酸のエステル、及びそのオキシアルキレン化誘導体、プロピレングリコールとC8-C24脂肪酸とのエステル、及びそのオキシアルキレン化誘導体、ソルビトールとC8-C24脂肪酸とのエステル、及びそのオキシアルキレン化誘導体、糖(スクロース、グルコース、アルキルグルコース)とC8-C24脂肪酸とのエステル、及びそのオキシアルキレン化誘導体、脂肪アルコールエステル、糖とC8-C24脂肪アルコールとのエーテル、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0049】
脂肪酸のグリセリルエステルとしては、特にグリセリルステアレート(グリセリルモノ-、ジ-及び/又はトリ-ステアレート)(CTFA名:グリセリルステアレート)又はグリセリルリシノレエート、及びこれらの混合物を挙げることができる。
ポリエチレングリコールと脂肪酸とのエステルとしては、特にポリエチレングリコールステアレート(ポリエチレングリコールモノ-、ジ-及び/又はトリ-ステアレート)及びより特定的にはグリコール50EOモノステアレート(CTFA名:PEG-50ステアレート)、ポリエチレングリコール100EOモノステアレート(CTFA名:PEG-100ステアレート)及びこれらの混合物を挙げることができる。
これら界面活性剤の混合物、例えばユニケマ(Uniqema)社によりアーラセル(ARLACEL) 165なる名称の下で市販されている、グリセリルステアレート及びPEG-100ステアレートを含む製品、及びゴールドシュミット(Goldschmidt)社によりテギン(TEGIN)(CTFA名:グリセリルステアレートSE)なる名称の下で市販されている、グリセリルステアレート(グリセリルモノ-又はジ-ステアレート)及びステアリン酸カリウムを含有する製品を使用することも可能である。
【0050】
脂肪酸とグルコース又はアルキルグルコースとのエステルとしては、特にグルコースパルミテート、アルキルグルコースセスキステアレート、例えばメチルグルコースセスキステアレート、アルキルグルコースパルミテート、例えばメチルグルコース又はエチルグルコースパルミテート、メチルグルコシドの脂肪エステル及びより具体的にはメチルグルコシドとオレイン酸とのジエステル(CTFA名:メチルグルコースジオレエート)、メチルグルコシドとオレイン酸/ヒドロキシステアリン酸混合物との混合エステル(CTFA名:メチルグルコースジオレエート/ヒドロキシステアレート)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのエステル(CTFA名:メチルグルコースイソステアレート)、メチルグルコシドとラウリン酸とのエステル(CTFA名:メチルグルコースラウレート)、メチルグルコシド及びイソステアリン酸のモノ-エステル及びジエステルの混合物(CTFA名:メチルグルコースセスキイソステアレート)、メチルグルコシド及びステアリン酸のモノ-エステル及びジエステルの混合物(CTFA名:メチルグルコースセスキステアレート)、及び特にアマーコール(AMERCHOL)社によりグルケート(Glucate) SSなる名称の下で市販されている製品を挙げることができる。
脂肪酸とグルコース又はアルキルグルコースとの、オキシエチレン化エーテルとしては、例えば脂肪酸とメチルグルコースとのオキシエチレン化エーテル、及び特に約20モルのエチレンオキサイドを含む、メチルグルコースとステアリン酸とのジエステルのポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:PEG-20メチルグルコースジステアレート)、例えばアマーコール(AMERCHOL)社によりグルカム(Glucam) E-20ジステアレートなる名称の下で市販されている製品、約20モルのエチレンオキサイドを含む、メチルグルコースとステアリン酸とのモノエステル及びジエステルの混合物のポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:PEG-20メチルグルコースセスキステアレート)及び特にアマーコール(AMERCHOL)社によりグルカメート(Glucamate) SSE-20なる名称の下で市販されている製品及びゴールドシュミット(Goldschmidt)社によりグリロコース(Grillocose) PSE-20なる名称の下で市販されている製品、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0051】
スクロースエステルとしては、例えばスクロースパルミトステアレート、スクロースステアレート、及びスクロースモノラウレートを挙げることができる。
脂肪アルコールエーテルとしては、例えば8〜30個、及び特に10〜22個の炭素原子を含む、脂肪アルコールとポリエチレングリコールとのエーテル、例えばポリエチレングリコールとセチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール(セチル及びステアリルアルコールの混合物)とのエーテルを挙げることができる。例えば、1〜200個、及び好ましくは2〜100個のオキシエチレン化基を含むエーテル、例えばCTFA名セテアレス(Ceteareth)-20、セテアレス-30を持つもの及びこれらの混合物を挙げることもできる。
糖エーテルとしては、特にアルキルポリグルコシド、及び例えばカオケミカルズ(Kao Chemicals)社によりマイドール(MYDOL) 10なる名称の下で市販されている製品、ヘンケル(Henkel)社によりプランタレン(PLANTAREN) 2000なる名称の下で市販されている製品及びセピック(Seppic)社によりオラミックス(ORAMIX) NS10なる名称の下で市販されている製品等のデシルグルコシド;セピック(Seppic)社によりオラミックス(ORAMIX) CG110なる名称又はバスフ(BASF)社によりルテンソル(LUTENSOL) GD 70なる名称の下で市販されている製品等のカプリリル/カプリルグルコシド;ヘンケル(Henkel)社によりプランタレン(PLANTAREN) 1200N及びプランタケア(PLANTACARE) 1200なる名称の下で市販されている製品等のラウリルグルコシド;ヘンケル(Henkel)社によりプランタケア(PLANTACARE) 818/UPなる名称の下で市販されている製品等のココグルコシド;セピック(Seppic)社によりモンタノブ(MONTANOV) 68なる名称、ゴールドシュミット(Goldschmidt)社によりテゴ-ケア(TEGO-CARE) CG90なる名称及びヘンケル(Henkel)社によりエマルゲード(EMULGADE) KE3302なる名称の下で市販されている、場合によりケトステアリルアルコールとの混合物の状態にある、ケトステアリルグルコシド;アラキジルグルコシド、例えばセピック(Seppic)社によりモンタノブ(MONTANOV) 202なる名称の下で市販されている、アラキジル及びベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物の状態にある製品;ココイルエチルグルコシド、例えばセピック(Seppic)社によりモンタノブ(MONTANOV) 82なる名称の下で市販されている、セチル及びステアリルアルコールとの混合物(35/65)の状態にある製品、及びこれらの混合物を挙げることもできる。
【0052】
また、本発明による組成物は、乳化剤として、有益な量の両親媒性ポリマーを含むこともできる。
該「両親媒性ポリマー」なる表現は、親水性部分及び疎水性部分両者を含み、かつ異なる極性を持つ2種の液体を分離するフィルムを形成する性質を有し、結果として直接、逆又は多重型の液-液分散体を安定化することを可能とする、任意のポリマーを意味するものと理解される。より一層適切な該両親媒性ポリマーは、水/オイル界面張力を、該オイルとは無関係に10mN/mまで低下する。これらポリマーは、イオン性(アニオン性又はカチオン性)又は両性ポリマーである。これらは、水溶性でも水-分散性でもよい。該表現「水溶性」とは、これらが、分子溶液よして水中に分散できるという事実を意味するものと理解される。該表現「水-分散性」とは、これらが、微粒状態で水に分散し得るという事実を意味するものと理解される。
本発明による該両親媒性ポリマーは、一般に1,000〜20,000,000g/Mなる範囲、好ましくは20,000〜8,000,000g/Mなる範囲及びより好ましくはさらに100,000〜700,000g/Mなる範囲内の数平均分子量を持つ。本発明に従って使用される該両親媒性ポリマーの量は、これを含有する該組成物の全質量に対して、0.01〜20質量%なる範囲、好ましくは0.1〜10質量%なる範囲及びより好ましくはさらに0.2〜5質量%なる範囲から選択される。
【0053】
より特定的には、アクリレート/C10-C30-アルキルアクリレートコポリマー、例えばグッドリッチ(GOODRICH)社によりペムレン(PEMULEN) TR1、ペムレンTR2及びカルボボル(CARBOBOL) 1382なる名称の下で市販されている製品、あるいはまたこれらの混合物を使用することも可能である。ナショナルスターチ(NATIONAL STARCH)社によりストラクチャー(STRUCTURE) 2001及びストラクチャー3001なる名称の下で市販されているアクリレート/ステアレス-20イタコネートコポリマー及びアクリレート/セテス-20イタコネートコポリマーを使用することも可能である。使用可能なターポリマーとしては、アマーコール(AMERCHOL)社によりビスコフォーブ(VISCOPHOBE) DB 1000 NP3-NP4なる名称の下で市販されている、40 EOを含む(即ち、オキシエチレン化基を40個含む)エトキシル化ベヘニルアルコールターポリマーのメタクリル酸/メチルアクリレート/ジメチルm-イソプロペニルベンジルイソシアネートを挙げることができる。
また、メタクリル酸、エチルアクリレート、ステアリルアルコールのポリエチレングリコール(10 EO)エーテル(ステアレス10)の架橋されたターポリマー、特にアライドコロイズ(ALLIED COLLOIDS)社によりサルケア(SALCARE) SC80なる名称の下で市販されているものを挙げることもできる。
【0054】
本発明で使用できる上記アニオン性ポリマーは、例えばイソフタル酸又はスルホイソフタル酸のポリマー及び、特にイーストマンケミカル(Eastman Chemical)社により「イーストマンAQポリマー(Eastman AQ Polymer)」(AQ35S、AQ38S、AQ55S、AQ48ウルトラ(AQ48 Ultra))なる名称の下で市販されている、フタレート/スルホイソフタレート/グリコールのコポリマー(例えば、ジエチレングリコール/フタレート/イソフタレート/1,4-シクロヘキサンジメタノール)である。
同様に、少なくとも1種のアクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)単位を含む両親媒性ポリマーを挙げることもできる。
本発明による該両親媒性AMPSポリマーは、特に少なくとも1種のアクリルアミド-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)モノマー及び7〜30個、特に7〜22個、又はさらに12〜22個の炭素原子を含む、少なくとも一つの疎水性部分を含有する、少なくとも1種のエチレン性不飽和コモノマーの両親媒性ポリマーから選択される。
本発明による該両親媒性AMPSポリマーは、一般に50,000〜10,000,000g/Mなる範囲、特に100,000〜8,000,000g/Mなる範囲及びより特定的にはさらに100,000〜7,000,000g/Mなる範囲内の重量平均分子量を持つ。
これらは架橋されていても、架橋されていなくてもよい。
【0055】
概して、また限定的な意味ではなしに、特にクラリアント(Clariant)社によりアーチストフレックス(ARTISTOFLEX) INCなる名称の下で市販されている、AMPSとC12-C14アルコールメタクリレートとのエトキシル化コポリマー(ゲナポール(Genapol) LA-070及びAMPSから得られる非-架橋コポリマー)(CTFA名:アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ラウレス-7(Laureth-7)メタクリレートコポリマー)、クラリアント(Clariant)社によりアリストフレックス(ARISTOFLEX) HMSなる名称の下で市販されている、AMPSとステアリルメタクリレートのエトキシル化コポリマー(25 EO)(ゲナポール(Genapol) T-250及びAMPSから得られる、トリメチロールプロパントリアクリレートで架橋されたコポリマー)(CTFA名:アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ステアレス-25(Steareth-25)メタクリレートクロスポリマー)、アリストフレックス(Aristoflex) SNC(エトキシル化AMPS/C16/C18アルコールメタクリレートコポリマー(8モルEP 80/20; CTFA名:アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ステアレス-8メタクリレートコポリマー))及びアリストフレックス(Aristoflex) HMB(トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)で架橋された、エトキシル化AMPS/ベヘニルメタクリレート(25 EO))を挙げることができる。
本発明による該両親媒性AMPSポリマーは、該組成物の全質量に対して、0.01〜20質量%なる範囲、より好ましくは0.1〜10質量%なる範囲、さらにより好ましくは0.1〜5質量%なる範囲及びより特別に好ましくは0.3〜2質量%なる範囲内の活性物質の量にて存在し得る。
【0056】
上記W/Oエマルションに関連して、乳化剤としては、例えばジメチコーンコポリオール、例えばダウコーニング(Dow Corning)社により「DC 5225 C」なる名称の下に市販されているシクロメチコーンとジメチコーンコポリオールとの混合物、及びアルキルジメチコーンコポリオール、例えばダウコーニング(Dow Corning)社により「ダウコーニング5200フォーミュレーションエイド(Dow Corning 5200 Formulation Aid)」なる名称の下に市販されているラウリルメチコーンコポリオール及びゴールドシュミット(Goldschmidt)社によりアビル(ABIL) EM 90Rなる名称の下に市販されているセチルジメチコーンコポリオール、又はゴールドシュミット(Goldschmidt)社によりアビル(ABIL) WE 09なる名称の下に市販されているポリグリセリル-4イソステアレート/セチルジメチコーンコポリオール/ヘキシルラウレート混合物を挙げることができる。これに対して、1種又はそれ以上の補助乳化剤を添加することも可能である。有利には、該補助乳化剤は、アルキル化ポリオールエステルからなる群から選択することができる。アルキル化ポリオールエステルとしては、特にグリセロール及び/又はソルビタン及び、例えばポリグリセロールイソステアレートのエステル、例えばゴールドシュミット(Goldschmidt)社によりイソラン(Isolan) GI 34及びイソランGPSなる名称の下に市販されている製品、ソルビタンイソステアレート、例えばICI社によりアルラセル(Arlacel) 987なる名称の下に市販されている製品、ソルビタンイソステアレート及びグリセロール、例えばICI社によりアルラセル(Arlacel) 986なる名称の下に市販されている製品、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0057】
同様に、W/Oエマルションに対する界面活性剤として、少なくとも1種のオキシアルキレン化基を含む、架橋された弾性固体オルガノポリシロキサン、例えば文献US-A-5,412,004の実施例3、4及び8並びに文献US-A-5,811,487の実施例記載の手順に従って得られるもの、特に特許US-A-5,412,004の実施例3(合成例)に記載の製品、例えばシンエツ(Shin Etsu)社により照会番号KSG 210、KSG-310、KSG-320、KSG6330、KSG-340の下に市販されているものを使用することができる。また、ポリグリセロール化シリコーンエラストマー、特に特許出願WO 2004/024798に記載されているもの、例えばシンエツ(Shin Etsu)社により照会番号KSG-710、KSG-810、KSG-820、KSG-830、KSG-840の下に市販されているものを使用することができる。
W/Oエマルションを得るのに適した乳化剤としては、エステル化されたコハク酸末端を持つポリイソブチレン界面活性剤、例えばラブリゾール(Lubrizol)及びシェムロン(Chemron)社により、ラブリゾール(Lubrizol) 5603TM及びシェムシネート(Chemcinnate) 2000なる名称の下に市販されているものが、特に適している。
本発明の組成物において使用することのできるオイル(油)の例としては、以下に列挙するものを例示することができる:
【0058】
-動物起源の炭化水素油、例えばパーヒドロスクアレン;
-植物起源の炭化水素油、例えば4〜10個の炭素原子を含む脂肪酸の液状トリグリセライド、例えばヘプタン酸又はオクタン酸のトリグリセライド、あるいはまた例えばヒマワリ油、玉蜀黍油、大豆油、ゴード(ウリ科植物)油、ブドウ種子油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、キョウニン油、マカダミア油、アララ(arara)油、ヒマワリ油、蓖麻子油、アボカド油、カプリル酸/カプリン酸のトリグリセライド、例えばステアリネリデュボア(Stearineries Dubois)社により市販されているもの又はダイナマイトノーベル(Dynamit Nobel)社によりミグリオール(Miglyol) 810、812及び818なる名称の下に市販されているもの、ホホバ油、シアバター油;
-合成エステル及びエーテル、特に脂肪酸の合成エステル及びエーテル、例えば式:R1COOR2及びR1OR2(ここで、R1は、8〜29個の炭素原子を含む脂肪酸の残基を表し、またR2は3〜30個の炭素原子を含む分岐した又は分岐していない炭化水素鎖を表す)で表されるオイル、例えばパーセリン(Purcellin)油、イソノニルイソノナノエート、イソプロピルミリステート、2-エチルヘキシルパルミテート、2-オクチルドデシルステアレート、2-オクチルドデシルエルケート、イソステアリルイソステアレート、ヒドロキシル化エステル、例えばイソステアリルラクテート、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、トリイソセチルシトレート、脂肪アルコールのヘプタノエート、オクタノエート、デカノエート;ポリオールエステル、例えばプロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート及びジエチレングリコールジイソノナノエート;及びペンタエリスリトールのエステル、例えばペンタエリスリチルテトライソステアレート;
【0059】
-無機又は合成起源の直鎖又は分岐鎖炭化水素、例えば揮発性又は不揮発性パラフィンオイル、及びこれらの誘導体、イソヘキサデカン、イソドデカン、石油ゼリー、ポリデセン、水添ポリイソブテン、例えばパーリーム(ParleamTM)オイル;
-天然又は合成精油、例えばユーカリ油、ラバンジン油、ラベンダー油、ベチバ油、リツェアクベバ(litsea cubeba)油、レモン油、ビャクダン油、ローズマリー油、カミルレ油、セイヴォリー油、ナツメグ油、シナモン油、ヒソップ油、キャラウェー油、橙皮油、ゲラニオール油、ケイド油、及びベルガモット油;
-8〜26個の炭素原子を持つ脂肪アルコール、例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール及びこれらの混合物(セチルステアリルアルコール)、オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール、オレイルアルコール又はリノレイルアルコール;
-部分的に炭化水素を基本とする及び/又はシリコーンを基本とするフッ素化オイル、例えば文献JP-A-2-295912に記載されているもの;
-シリコーン油、例えば室温にて液状又はペースト状の、直鎖又は環式シリコーン鎖を含む、揮発性又は不揮発性ポリメチルシロキサン(PDMS)、特にシクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコーン)、例えばシクロヘキサシロキサン及びシクロペンタシロキサン;ペンダント基又はシリコーン鎖の末端に存在し得る、2〜24個の炭素原子を持つ基である、アルキル基、アルコキシ基又はフェニル基を含むポリジメチルシロキサン;フェニル化シリコーン、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、2-フェニルエチルトリメチル-シロキシシリケート、及びポリメチルフェニルシロキサン;及び
-これらの混合物。
【0060】
上で述べたオイルのリストにおける表現「炭化水素オイル(油)」とは、主として炭素及び水素原子を含み、また場合によりエステル基、エーテル基、フッ素化された基、カルボン酸基及び/又はアルコール基を含む、任意のオイル(油)を意味するものと理解される。
上記油相中に存在し得る他の脂肪物質は、例えば8〜30個の炭素原子を含む脂肪酸、例えばステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸及びオレイン酸;ワックス、例えばラノリン、ミツロウ、カルナウバロウ又はキャンデリラロウ、パラフィン又はリグナイトワックス、あるいはミクロクリスタリンワックス、セレシン又はオゾケライト、合成ワックス、例えばポリエチレンワックス、フィッシャー-トロプシュワックス;ガム、例えばシリコーンガム(ジメチコノール)である。
本発明の組成物は、揮発性オイルを含むことができる。
本発明の目的にとって、該表現「揮発性オイル」とは、室温及び大気圧下で、1時間以内に、ケラチン物質と接触した際に蒸発し得るオイルを意味するものと理解される。該揮発性有機溶媒及び本発明の該揮発性オイルは、有機溶媒、及び室温にて液体であり、また室温及び大気圧下にてゼロでない蒸気圧を有する揮発性化粧学的オイルであり、該蒸気圧は、特に0.13Pa〜40,000Pa(10-3〜300mmHg)、特に1.3Pa〜13,000Pa(0.01〜100mmHg)、及びより具体的には1.3Pa〜1,300Pa(0.01〜10mmHg)なる範囲内にある。
【0061】
揮発性オイルとしては、特に2〜6個のケイ素原子を持つ環式又は直鎖シリコーン、例えばシクロヘキサシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ブチルトリシロキサン及びエチルトリシロキサンを挙げることができる。また、分岐した炭化水素、例えばイソドデカン及び3M社により「PF 5050TM」及び「PF 5060TM」なる名称の下で市販されている、ドデカフルオロペンタン及びテトラデカフルオロヘキサン等の揮発性パーフルオロアルカン、及びパーフルオロモルホリン誘導体、例えば3M社により「PF 5052TM」なる名称の下で市販されている、4-トリフルオロメチルパーフルオロモルホリン等を使用することも可能である。
本発明による組成物中に存在するオイル相の量は、該組成物の全質量に対して、例えば0.01〜50質量%なる範囲、及び好ましくは0.1〜30質量%なる範囲であり得る。
本発明の組成物は、さらに例えば顔料、真珠箔剤、染料、所定の効果を持つ物質及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種の染料物質を含むことができる。
これらの染料物質は、該組成物の全質量に対して、0.01〜50質量%なる範囲、好ましくは0.01〜30質量%なる範囲内の量で存在し得る。
【0062】
本発明の組成物は、有機又は無機フィラーを、特に該組成物の全質量に対して、0.01〜50質量%なる範囲、好ましくは0.01〜30質量%なる範囲内の量で含むことができる。これらフィラーは、結晶学的形状(例えば、シート、立方晶系、六方晶系、斜方晶系又はアモルファス)とは無関係に、任意の形状の板状、球状又は長円形の無機又は有機フィラーであり得る。その例としては、シリカ、タルク、マイカ、カオリン、ラウロイルリジン、デンプン、窒化ホウ素、PTFE粉末、PMMA粉末、メチルシルセスキオキサン樹脂の粉末(例えば、GEシリコーン(GE Silicone)社から入手できるトスパール(Tospearl)145A)、シリコーン樹脂の中空半球型粒子(例えば、タケモト油脂(Takemoto Oil and Fat)社から入手できるNLK 500、NLK 506及びNLK 510)、硫酸バリウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム及び炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、ガラス又はセラミックスマイクロカプセル、8〜22個の炭素原子、好ましくは12〜18個の炭素原子を持つ有機カルボン酸から誘導された金属石鹸、例えば亜鉛、マグネシウム又はリチウムステアレート、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウムを挙げることができる。
本発明による組成物は、さらに化粧品分野において一般に使用されている様々な佐剤、例えば金属イオン封鎖剤、UV遮断剤、香料、増粘剤及びゲル化剤をも含むことができる。
UV遮断剤としては、UVA及びUVBにおいて活性で、親水性及び/又は疎水性であり、及び/又は一般的に使用される化粧学的溶媒に対して不溶性の、有機及び/又は無機遮断剤を挙げることができる。
得ようとする該組成物の流動性に応じて、該組成物中に、1種又はそれ以上の、特に親水性の、即ち水に溶解性又は分散性のゲル化剤を配合することができる。
【0063】
親水性ゲル化剤としては、特に水溶性又は水-分散性の増粘性ポリマーを挙げることができる。これらは、特に以下に列挙するものから選択することができる:変性又は未変性のカルボキシビニルポリマー、例えばグッドリッチ(Goodrich)社によりカーボポール(Carbopol)(CTFA名:カーボマー)及びペムレン(Pemulen)(CTFA名:アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー)なる名称の下で市販されている製品;ポリアクリレート及びポリメタクリレート、例えばガーディアン(GUARDIAN)社によりラブラジェル(Lubrajel)及びノルゲル(Norgel)なる名称又はヒスパノキミカ(HISPANO CHIMICA)社によりヒスパゲル(Hispagel)なる名称の下で市販されている製品;ポリアクリルアミド;場合により架橋され及び/又は中和されている、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のポリマー及びコポリマー、例えばクラリアント(Clariant)社により「ホスタセリン(Hostacerin) AMPS」なる名称の下に市販されているポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)(CTFA名:アンモニウムポリアクリルジメチルタウラミド);W/Oエマルションとして存在するアクリルアミドとAMPSとの架橋されたアニオン性コポリマー、例えばセピック(Seppic)社によりセピゲル(SEPIGEL) 305(CTFA名:ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ラウレス-7)なる名称及びサイマルゲル(SIMULGEL) 600(CTFA名:アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)なる名称の下に市販されているもの;多糖バイオポリマー、例えばキサンタンガム、グアーガム、キャロブゴム、アカシアガム、スクレログルカン、キチン及びキトサン誘導体、カラギーナン、ゲラン、アルギネート、セルロース、例えばミクロクリスタリンセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース、並びにこれらの混合物。
【0064】
親油性ゲル化剤としては、例えば変性クレイ、例えば変性ケイ酸マグネシウム(レオックス(RHEOX)社から入手できるベントンゲル(bentone gel) VS38)、レオックス(RHEOX)社から「ベントン38CE」なる名称の下に市販されているジステアリルジメチルアンモニウムクロリドにより変性されたヘクトライト(CTFA名:ジステアルジモニウム(Disteardimonium)ヘクトライト)を挙げることができる。
本発明の組成物は、目論むことのできるガレノス剤形の何れかで与えることができる。
特に、本発明の組成物は、水性、アルコール性又は水-アルコール性溶液、ローション又は血清型の分散液;油中水型、水中油型又は多相エマルション;懸濁液;マイクロカプセル又は微粒子;イオン及び/又はノニオン型の小胞分散液;水性又は油性ローション又は血清、加圧推進剤をも含むエーロゾル組成物等の形状であり得る。
本発明の組成物は、ヘアケア組成物、特にシャンプー、トリートメントローション、ヘアスタイリングクリーム又はゲル、毛髪修復用ローション、脱毛防止用ローション又はゲル、抗-寄生虫性シャンプーとして与えることができる。
【0065】
該組成物は、また顔、手、足、大きな解剖学的襞又は身体用の、クレンジング、保護、トリートメント又はケア用組成物(例えば、デイクリーム、ナイトクリーム、メイクアップ-除去クリーム、日焼け防止組成物、保護又はケア用ボディーミルク、日焼け後ミルク、皮膚用のケアローション、ゲル又はフォーム、クレンジングローション);ボディー又はフェイス用のメイクアップ組成物、例えばファンデーション;浴用組成物;デオドラント組成物;アフターシェーブ組成物;虫刺され防止組成物;アンチパイン組成物;ある種の皮膚疾患、例えば湿疹、酒さ、乾癬、苔癬、重度の痒み症等を治療するための組成物として提供することもできる。
本発明の組成物が、剥離-型の用途を意図するものである場合、濯ぎにより該組成物を容易に除去できる限り、上記ガレノス剤形の何れにより提供することも可能であり、また特に水性ゲル、又は水性又は水-アルコール性溶液として提供することもできる。
該凍結乾燥物及び生理学的に許容される媒体又は本発明による上記2種の各組成物を含む混合物は、均一な分布を可能とする任意の手段及び特に脱脂綿、スティック、ブラシ、ガーゼ、スパチュラ又はパッドによって、あるいはまた噴霧することにより、適用することができ、また水で濯ぐことにより、あるいは柔和な洗浄剤を用いて除去することができる。
【0066】
本発明の組成物は、さらに1種又はそれ以上の付随的な化粧料用の又は治療用の活性薬剤、例えばUV-防止剤、老化防止/皺取り剤(例えば、抗-グリケーション剤、真皮又は表皮巨大分子合成を刺激し及び/又はその劣化を防止し、線維芽細胞及び/又はケラチノサイトの増殖を刺激し、又は該ケラチノサイトの分化を刺激する薬剤、筋肉弛緩剤)、モイスチャーライジング剤、落屑剤、汚れ防止及び抗-遊離基剤、スリミング剤、微小循環系に作用する薬剤、細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤、タイトニング剤、脱色又は着色剤、落屑剤、アクネ防止剤、あるいはまた抗炎症/刺激防止剤を含むことができる。
また、皮膚の老化に対して活性を及ぼすことが知られている全ての活性薬剤、例えば角質溶解又は落屑促進剤、例えばα-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸、α-ケト酸、レチノイド及びそのエステル、レチノール、レチノイン酸及びその誘導体、ビタミンC、B3又はPP、B5、E及びこれらビタミンの誘導体及び特にこれらのエステル、ビタミンK及びその誘導体(K1、K2等);抗-遊離基剤;DHEA及びその誘導体;コエンザイムQ10;漂白及び脱色剤、例えばコージ酸、p-アミノフェノール誘導体、アルブチン及びその誘導体、及びこれらの混合物を挙げることもできる。
上で論じた様々な変形態様に照らして、該凍結乾燥物と該生理学的に許容される媒体とを接触させる説明は、必ずしも室温で行われる必要はないことを理解することができる。
【0067】
従って、該生理学的に許容される媒体が、浴用又はシャワー用の水で代表される場合においては、その温度は、室温を越えるものであり得、また体温に近い温度に達する値でもよく、即ち37℃、又はそれ以上でもよい。
他方、該生理学的に許容される媒体が、化粧学的及び/又は皮膚科学的組成物で代表される場合、該凍結乾燥物と該生理学的に許容される媒体とを接触させる温度は、一般的に室温である。
第二の変形において、該凍結乾燥物は、一般に該組成物を含む包装デバイスに導入される。しかし、使用者がこの組成物の一部のみを取り出し、また該凍結乾燥物全体又はその一部を、例えば手の窪み内で、適用部位において直接、あるいはまた補助的な支持体の表面において、その場で混合を行うことも可能である。
本発明は、また少なくとも1種の本発明による該凍結乾燥物と、該凍結乾燥物とは異なる、及び特に水とは異なる化粧学的及び/又は皮膚科学的組成物とを組合せた、化粧学的及び/又は皮膚科学的ケア製品にも関連する。換言すれば、該化粧料組成物は、有利には純粋のみで構成されるものではない。
この組成物は、特に該凍結乾燥物を可溶化し又は分散させることができる。
この組成物は、一般的に生理学的に許容される媒体、特に上で定義したような生理学的に許容される媒体を含む。
該凍結乾燥物は、使用者によりその場で調製されたこの組成物との混合物として使用されるであろう。
【0068】
本発明の組成物は、一回の使用のために工夫されたものであり得、その場合には、該凍結乾燥物を主成分とする上記第一の組成物全体を、上記関連する組成物と混合し、また該混合物全体を、処置すべき部位に適用する。
該第一の組成物を構成する該凍結乾燥物を、その一部のみを取り出すのに適したガレノス製剤として提供することをももくろむことができる。例えば、該ガレノス剤は、錠剤又は経口投与用の凍結乾燥物であり得る。この変形態様によれば、使用者は、例えば錠剤又は経口投与用の凍結乾燥物のみを使用し、これらを十分な量の上記第二の組成物と混合し、そこに該凍結乾燥物を可溶化又は分散させることができる。
有利には、該第一及び第二の組成物は、これらを相互に別々に保存することを可能とする、単一の包装体内で併合することができる。
上で特定した如く、包装セットにも関連する。
より詳しくは、このセットは、少なくとも以下に列挙する要素を含む:
i. 少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び少なくとも1種の、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含む、少なくとも1種の凍結乾燥物を含有する第一の区画;
ii. 該凍結乾燥物とは別の、生理学的に許容される媒体を含む第二の区画、ここで該第二の区画は、該セットを使用する前には、該第一の区画とは、漏洩防止式に隔離されており;及び
iii. 作動に応答して、該第一の区画及び該第二の区画間に、連通状態を設定し、かつ該凍結乾燥物と該生理学的に許容される媒体との間の接触を可能とする手段。
【0069】
有利には、このようなセットは、該セットを形成する該第一及び第二の区画に、夫々別々に収納された該2つの成分を、その場で接触させることを可能とする。
これらの区画は、例えばシート、例えば可撓性熱可塑性物質のシートを用い、これを折り畳み、その端部を一緒に封止して、該2つの区画各々の夫々の境界を定めることにより製造することができる。
この材料は、アルミニウム材料、又は熱可塑性材料、例えばポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン材料、あるいはまたポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレンビニルヒドロキシド(EVOH)、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、又はポリアミド(PA)製のシートであり得る。このセットは、また該第一及び第二区画間に、また結果としてこれらの各内容物間に連通状態を設定することを可能とする手段をも備えている。
有利には、該第二の区画の該生理学的に許容される媒体は、流体、及び好ましくは液体であり、従って該第二の区画の壁上に及ぼされる圧力が、容易に該媒体を形成する該組成物の流れを発生することを可能とする。
例えば、該凍結乾燥状態にある物質、及びより具体的には該凍結乾燥体が形成する組成物は、乾燥したガレノス剤形、例えば該生理学的に許容される媒体と接触した際に可溶化され又は分散されることになる、粉末として与えられる。
また、該セットは、有利には該凍結乾燥物及び該生理学的に許容される媒体の分散にとって適した手段をも備えている。
このようなセットは、特に文献FR 2,876,356に記載されている。
本発明は、以下の説明を読むことにより、またそれに伴う図面を検討することによってより明確に理解されるであろう。これらは単なる指針として与えられるものであり、本発明を何ら限定するものではない。添付図は、以下の通りである:
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】図1は、本発明によるセットの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示されたセットの、ラインA-Aに沿ってとった断面図である。
【図3】図3は、図1に示されたセットの、ラインB-Bに沿ってとった断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
図1は、本発明によるセットを示す。セット1は、相互に並置状態に置かれた、第一の区画2及び第二の区画3を含む。該第一区画2の周端部4の一部は、該第二区画3の周端部5と隣接しており、これらは、一緒に、これらの区画が夫々画成されている何れかの側において共通の縁部6を形成している。
図1〜3には、該2つの区画2及び3が、サッシェとして与えられており、例えば一列のビーズとして結合されている。
該第一の区画2は、特に上部壁7及び底部壁8によって境界の定められたサッシェを形成しており、ここで該壁7及び8は、これら各々の周端部4a及び4bの水準において形成されたリンク9によって相互に結合されている。該第一区画2は、第一の組成物10を収容するように構成されている。
該第二区画3は、好ましくは該第一区画と同様な方法で結合されている。この区画は、上部壁11及び底部壁12を含み、これらの壁は、これら各々の周端部5a及び5bの水準において形成されたリンク13によって相互に結合されている。該第二区画3は、第二の組成物14を収容するように構成されている。
該第二区画3の該壁11又は12の少なくとも一方は、変形性の材料で作られており、そのため、該第二区画3に結合されている該壁の他方を、合成プレートから製造することが可能となる。同様に、該第一区画2は、例えば凸状のシェルを形成するように構成された、該剛性壁の一方を含む。
【0072】
適当な時点において、少なくとも該生理学的に許容される媒体の該第一区画2への流れを可能とするために、本発明の該セット1は、該共通の縁部6を横切って伸びているチャンネル15を含む。
2つの端部23及び24を備えた該チャンネル16は、例えば機密式閉塞結合21によって閉鎖されており、該結合は、このチャンネル16の内側周辺部の位置に形成されている。該閉塞結合21は、好ましくは弱く、また破壊の容易なものである。これは、特に該第二区画3に及ぼされる著しく高い圧力の作用下で破壊されるように、選択することができる。例えば、この著しく高い圧力は、例えば該第二区画の少なくとも一つの変形性壁の外側周辺部に手で圧を及ぼすことにより得られる。
一変形として、該第二区画3は、接着テープにより封止された第3の開口を備えていてもよい。
使用者は、内容物をまとめるために、この接着テープを除去し、接触状態に置く。このような開口部は、該第二区画に収納されている該生理学的に許容される媒体が、適用のための支持体内に含浸された状態で使用される場合に、特に有利である。この場合、該適用のための支持体10は、天然又は合成起源の物質で作ることができ、これは好ましくは不織布であるが、同様に発泡体又は織布材料であってもよい。
【0073】
このような含浸された支持体、又はワイパーは、湿潤又は乾式状態何れでもよい。該湿潤支持体は、水性組成物、例えばメイクアップ-除去ローション、メイクアップ-除去ミルク又はケア製品等で含浸することができ、またこれらは上記凍結乾燥物と接触させた後に、直接顔面、身体又は毛髪に適用される。これらは、またオイルと界面活性剤との混合物等を含む無水組成物で含浸することもでき、該支持体は、従って該凍結乾燥物と接触させた後に、直接顔面又は身体に対して使用するか、あるいは身体、顔面又は毛髪に適用する前に、該オイル/界面活性剤混合物を乳化するために、幾分かの水で前もって湿潤させておく。
本発明によるセット又は製品は、ケア用及び/又はメイクアップ用及び/又は皮膚科学的、化粧学的用途を意図するものであり得る。
【実施例】
【0074】
以下に与えられる実施例は、例示のためのものであり、本発明の領域を限定するものではない。
実施例1:凍結乾燥された組成物の調製
凍結乾燥前の処方物の組成:
【0075】
【表1】

【0076】
この凍結乾燥すべき組成物を、多重小胞式シェル(錠剤用のブリスター型)に、小胞当たり2gなる量で流込む。このセットを、凍結乾燥器に配置し、当業者は、凍結乾燥パラメータ(凍結温度(約-40℃)、昇華温度(約-20℃)、二次的乾燥温度(約20℃)、部分真空(約40Pa(約400μbar))を設定する。
経口投与用凍結乾燥物型の錠剤は、該キャビティ-の幾何形状により決定される幾何形状で得られ、その質量は約0.90gである。次いで、該キャビティ-を、熱-封止型アルミニウム箔で覆う。
凍結乾燥後、最終的な組成は、以下の通りである:
【0077】
【表2】

【0078】
凍結乾燥物が得られ、これは、水又は水性相を含む化粧料組成物、特に連続水性相を持つ化粧料組成物と接触させた際に、完全にかつ自発的に分散される。
実施例2:親油性組成物の調製:
凍結乾燥前の処方物の組成:
【0079】
【表3】

【0080】
この調製物を、実施例1に記載のプロトコールに従って処理した。
凍結乾燥後、最終的に得られる組成は、以下の通りである:
【0081】
【表4】

【0082】
凍結乾燥物が得られ、これは、水又は水性相を含む化粧料組成物、特に連続水性相を持つ化粧料組成物と接触させた際に、完全にかつ自発的に分散される。
実施例3:凍結乾燥された組成物:
【0083】
【表5】

【0084】
実施例4:顔用の老化防止性デイクリーム
相A1:
【0085】
【表6】

【0086】
相A2:
【0087】
【表7】

【0088】
相B:
【0089】
【表8】

【0090】
相C:
【0091】
【表9】

【0092】
該オイル相A1及び該水性相Bを別々に80℃に加熱する。
モリッツ(Moritz)式ホモジナイザーターボラブ(Turbo Lab) 2100により4,000rpmにて攪拌しつつ、該相Bを該相A1上に注ぎ、またこれらの攪拌及び温度条件を、30分間維持する。
次いで、この混合物を、圧力約50MPa(500bar)に調節されているOBL型ソアビ(Soavi)高圧ホモジナイザーに導入し、連続式に3回通す。
このようにして、安定化された水中油型エマルションが得られ、そのオイルの小滴は、200nm未満の平均粒径を有し、またアムテック(AMTECH) B1 90型のレーザー粒度計により測定した、その多分散性の値は、0.1未満である。
次に、このエマルションを冷却して、その温度を室温とするが、この操作は約60分を要する。次いで、該オイル相A2を、このエマルションに添加し、その全体を、ターボラブ2100により3,000rpmにて10分間攪拌し、その後この予備混合物を、圧力約35MPa(350bar)に調節されているソアビ-OBLに導入し、さらに2回これに通す。
【0093】
これら2回の通過の各々の終了後、該生成物を室温まで冷却する。
上記相Cを、このエマルションA1+B+A2に添加し、またその全体を、解凝集型のタービンを備えた、レイネリ(Rayneri)ホモジナイザーの助けにより、2,500rpmにて30分間、室温にて攪拌する。
適用に際して、消費者は、その手の窪みに置かれた実施例4の老化防止ケア製品の滴内に、実施例1、2又は3の経口投与型凍結乾燥物を可溶化し、このようにして生きたプロバイオティクス微生物を含む老化防止ケア製品を得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも以下の諸工程:
(a) 少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び少なくとも1種の、12以上のHLBを持つ界面活性剤を含む、凍結乾燥物を入手する工程;
(b) 該凍結乾燥物とは異なる、生理学的に許容される媒体を得る工程;
(c) 該凍結乾燥物を該媒体中に可溶化し及び/又は分散するのに有利な条件下で、その場で、該凍結乾燥物を、該媒体と接触させる工程;及び
(d) 前の工程において得た該混合物を、ケラチン物質と接触させる工程、
を含むことを特徴とする、ケラチン物質の化粧学的処置方法。
【請求項2】
前記微生物が、プロバイオティクス微生物、非-光合成糸状菌、その抽出物の一種及びこれらの混合物の一種から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記微生物が、ラクトバチラスジョンソニ、ラクトバチラスリューテリ、ラクトバチラスラムノサス、ラクトバチラスパラカセイ、ラクトバチラスカセイ又はビフィドバクテリウムビフィダム、ビフィドバクテリウムブレーブ、ビフィドバクテリウムロンガム、ビフィドバクテリウムアニマリス、ビフィドバクテリウムラクティス、ビフィドバクテリウムインファンティス、ビフィドバクテリウムアドレッセンティス又はビフィドバクテリウムシュードカテヌレータム及びこれらの混合物から選択される、ラクトバチラス及び/又はビフィズス菌からなる群を由来とする少なくとも1種のプロバイオティクス微生物である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記微生物が、ビトレオスシラフィリフォルミス(ATCC 15551)、ビトレオスシラベギアトイデス(ATCC 43181)、ベギアトアアルバ(ATCC 33555)、フレキシスリックスドロテアエ(ATCC 23163)、リューコスリックスムコール(ATCC 25107)、スフェロチラスナタンス(ATCC 13338)、及び好ましくはビトレオスシラフィリフォルミス(ATCC 15551)から選択される、少なくとも1種の非-光合成糸状菌又はその抽出物である、請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記凍結乾燥物が、101cfu/g〜1015cfu/gなる範囲内の微生物を含む、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記微生物の画分及び/又は代謝産物が、前記凍結乾燥された処方物又はこれを含有する支持物質に対して、少なくとも0.1%から50%までの活性物質又は乾燥物質、及びより好ましくは1%〜40%なる範囲の活性物質又は乾燥物質に等価の量で処方されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記12以上のHLBを持つ少なくとも1種の界面活性剤が、ポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエステル、ポリオキシエチレン化された又はポリオキシエチレン化されていない、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエステル、アルキル及びポリアルキルグルコシド及びポリグルコシド、ポリオキシエチレン化された又はポリオキシエチレン化されていない、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエステル、アルキルエーテルサルフェート、サルコシネート及びベタインから選択される、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記凍結乾燥物が、さらに、特にシリカ及びその誘導体、クレイ、セルロース誘導体、天然起源のポリマー、例えばアルギネート、キサンタン、キャロブガム、グアーガム、ペクチン、寒天、カラギーナン、バクテリア起源のポリマー、例えばヒアルロン酸、デキストラン、ゲラン及びヒドロゲル、例えばカーボマー、AMPSの誘導体から選択される、少なくとも1種の凍結乾燥添加剤をも含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記工程(b)の前記生理学的に許容される媒体が、水のみで構成される、請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記工程(b)の前記生理学的に許容される媒体が、皮膚科学的及び/又は化粧学的組成物である、請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び12以上のHLBを持つ少なくとも1種の界面活性剤を含み、該微生物がプロバイオティクス微生物、非-光合成糸状菌、その抽出物の一種及びこれらの混合物の一種から選択されることを特徴とする、凍結乾燥物。
【請求項12】
さらに、少なくとも1種の凍結乾燥添加剤をも含む、請求項11記載の凍結乾燥物。
【請求項13】
前記凍結乾燥添加剤が、天然起源のポリマー、及び特にキサンタンである、請求項12記載の凍結乾燥物。
【請求項14】
少なくとも以下に列挙する成分を含むことを特徴とする、その場で調製できる化粧学的又は皮膚科学的ケア製品:
i. 少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び12以上のHLBを持つ少なくとも1種の界面活性剤を含む凍結乾燥物から完全に又は部分的に作られた第一の組成物、ここで該微生物がプロバイオティクス微生物、非-光合成糸状菌、その抽出物の一種及びこれらの混合物の一種から選択され;及び
ii. 該凍結乾燥物とは別の、生理学的に許容される媒体を含む第二の組成物、ここで該媒体は、該凍結乾燥物を可溶化しあるいはこれを分散させることができる。
【請求項15】
少なくとも以下に列挙する要素を含むことを特徴とする、包装セット:
i. 少なくとも1種の生きた又は不活化された生理学的に許容される微生物、その代謝産物の一種、又はその画分の一種及び12以上のHLBを持つ少なくとも1種の界面活性剤を含む、少なくとも1種の凍結乾燥物を含有する第一の区画;
ii. 該凍結乾燥物とは別の、生理学的に許容される媒体を含む第二の区画、ここで該第二の区画は、該セットを使用する前に、該第一の区画とは、漏洩防止式に隔離されており;及び
iii. 作動に応答して、該第一の区画及び該第二の区画間に、連通状態を設定し、かつ該凍結乾燥物と該生理学的に許容される媒体との間の接触を可能とする手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−518873(P2011−518873A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506814(P2011−506814)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/IB2009/051728
【国際公開番号】WO2009/133519
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】