説明

微細回路検査用異方導電性フィルム

【課題】40μ以下の微細配線に対応し、繰り返し使用が可能で、低い接続荷重で検査可能な微細回路検査用異方導電性フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】 絶縁樹脂を含む支持基材を複数の導電性粒子が互いに絶縁された状態で厚み方向に貫通しており、各導電性粒子は支持基材の表面および裏面から突出した突出部分を有する略球状であり、該導電性粒子の平均粒径は5〜40μmかつ最大粒径は5〜50μmであり、導電性粒子間の平均間隔は該導電性粒子の平均粒径の0.5〜5倍である、微細回路検査用異方導電性フィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細回路の検査性に優れ、また、検査の安定性、繰り返し検査性に優れた微細回路検査用異方導電性フィルム、ならびにその製造方法及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、半導体素子、または電子部品等が有する接続電極群の導通検査のための検査方法に関して、検査用部材、特に検査回路基板が有する接続電極群との導通部分の接続部材について、種々の材質、形態および、構成の検討がなされている。
特にフラットパネルディスプレイの制御用LSI(ベアチップ実装用)においては、高精細化に伴い接続電極群を構成する各バンプ(以下「接続バンプ」という。)の面積が小さくなり、また、接続バンプの間隔が狭くなる。従って、その検査に用いられる接続部材に関しては、微小な接続バンプの確実な接続、および狭バンプ間隔における絶縁性確保という相反する性能が要求されている。
【0003】
これらの課題に対し、配線位置にプローブピンを配置する従来の方式にかわって、回路検査用接続部材として、金属細線を規則正しく配列して導通路とした接続部材が提案されている(特許文献1、2参照)。しかしながら、金属細線は、加工上の問題から、細線化には限界がある。また、金属細線を用いた接続部材には、検査時に荷重を加えて接続させた場合、被検査接続電極群への食い込み等により被検査接続電極群を傷つけてしまう危険性がある。さらに、金属細線を用いた接続部材の場合、荷重をかけて接続することによって接続電極群の高さばらつきにあわせて該金属細線が塑性変形するため、金属細線の高さバラツキが発生しやすく、繰り返し使用が困難であるという問題があった。
【0004】
一方、導電性粒子を規則配列した異方導電性フィルムが公知であるが、それらは電極群を恒久的に接続するための接続部材であって、繰り返し使用が可能な微細回路検査用異方導電性フィルムに関する内容の開示は全く無かった(例えば、特許文献3,4参照)。
【特許文献1】国際公開第99/048110号パンフレット
【特許文献2】特開2005−85634号公報
【特許文献3】国際公開第2005/954388号パンフレット
【特許文献4】特表2002−519473号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、40μ以下の微細配線に対応し、繰り返し使用が可能で、低い接続荷重で検査可能な微細回路検査用異方導電性フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、絶縁樹脂を含む支持基材を複数の導電性粒子が互いに絶縁された状態で厚み方向に貫通しており、各導電性粒子は支持基材の表面および裏面から突出した突出部分を有する略球状であり、該導電性粒子の平均粒径は5〜40μmかつ最大粒径は5〜50μmであり、導電性粒子間の平均間隔は該導電性粒子の平均粒径の0.5〜5倍である、微細回路検査用異方導電性フィルムを用いることによって、上記課題を解決できることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)絶縁樹脂を含む支持基材を複数の導電性粒子が互いに絶縁された状態で厚み方向に貫通しており、各導電性粒子は支持基材の表面および裏面から突出した突出部分を有する略球状であり、該導電性粒子の平均粒径は5〜40μmかつ最大粒径は5〜50μmであり、導電性粒子間の平均間隔は該導電性粒子の平均粒径の0.5〜5倍である、微細回路検査用異方導電性フィルム。
(2)導電性粒子が、25℃において2%以上100%以下の圧縮復元率を有することを特徴とする(1)に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
(3)導電性粒子が、金属被覆された樹脂粒子であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
(4)支持基材の表面からの導電性粒子の突出部分の平均高さ、及び裏面からの導電性粒子の突出部分の平均高さが、導電性粒子の平均粒径の2〜30%の範囲にあることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
【0008】
(5)40℃における支持基材の弾性率が導電性粒子の弾性率より小さいことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
(6)支持基材の表面からの導電性粒子の突出部分の平均高さが裏面からの導電性粒子の突出部分の平均高さと異なることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
(7)熱可塑性樹脂を含む剥離層を支持体上に形成する工程、少なくとも硬化剤及び硬化性絶縁樹脂からなり導電性粒子の平均粒径の0.4〜0.96倍の厚みを有する支持層を該剥離層上に形成する工程、2軸延伸可能なフィルム上に粘着層を設けて積層体を形成し、該積層体の上に略球状の導電性粒子を付着させて導電性粒子付着フィルムを作製し、該導電性粒子付着フィルムを導電性粒子同士の平均間隔が導電性粒子の平均粒径の0.5倍以上5倍以下になるように2軸延伸して延伸フィルムを作製し保持する工程、支持層面に保持した延伸フィルムの導電性粒子面をラミネートして導電性粒子を支持層へ転写する工程、支持層を硬化させる工程、を含むことを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルムの製造方法。
【0009】
(8)延伸フィルムを作製し保持する工程において、延伸後の粘着層の厚みが導電性粒子の平均粒径の2〜30%であることを特徴とする(7)に記載の微細回路検査用異方導電性フィルムの製造方法。
(9)(1)〜(6)のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルムを半導体素子または電子部品が有する接続電極群と検査回路基板が有する接続電極群との間に挟んで荷重を加え、両接続電極群間の電気的な導通を検査することを特徴とする半導体素子または電子部品の検査方法。
(10)微細回路検査用異方導電性フィルムが有する各導電性粒子の突出部分の平均高さの高い方の面を硬度のより低い材料からなる接続電極群に対向させた状態で挟んで荷重を加えることを特徴とする(9)記載の半導体素子または電子部品の検査方法。
(11)微細回路検査用異方導電性フィルムが有する各導電性粒子の突出部分の平均高さの高い方の面を電極の高さのバラツキがより大きい方の接続電極群に対向させた状態で挟んで荷重を加えることを特徴とする(9)記載の半導体素子または電子部品の検査方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルム及びそれを用いた検査方法は、40μm以下の微細配線に対応し、繰り返し使用が可能で、低い接続荷重で検査可能であるという効果を奏する。また、導電性粒子が金属被覆された樹脂粒子である場合には、検査電極への傷つけを防止できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムとは、絶縁樹脂を含む支持基材を複数の導電性粒子が互いに絶縁された状態で厚み方向に貫通しており、各導電性粒子は支持基材の表面および裏面から突出した突出部分を有する略球状であり、該導電性粒子の平均粒径は5〜40μmかつ最大粒径は5〜50μmであり、導電性粒子間の平均間隔は該導電性粒子の平均粒径の0.5〜5倍である、微細回路検査用異方導電性フィルムである。
【0012】
微細回路検査用異方導電性フィルムを用いることによって、半導体素子あるいは電子部品などの導通検査を行うことが出来る。つまり、半導体素子あるいは電子部品が有する接続電極群(以下、「被検査電極」ともいう。)と対応する検査回路基板が有する接続電極群(以下、「検査電極」ともいう。)との間に微細回路検査用異方導電性フィルムを配し、それらの上部より荷重を加え、該微細回路検査用異方導電性フィルム内の導電性粒子とそれら電極を接触させることにより導通部分を形成し、導通検査を行うことができる。
【0013】
まず、本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムにおける導電性粒子について説明する。
本発明における導電性粒子は、略球状であり、支持基材を厚み方向に貫通しているため、支持基材の表面および裏面から突出した突出部分を有する。従って、接続電極群との接触部分が略球面となり接触面積が小さく、先述した特許文献1または2に記載された金属細線のように被検査電極との接触部分が平面の場合に比べて、相対的に低い荷重で被検査電極と電気的に接続することが可能である。
導電性粒子は、支持基材の表面及び裏面の突出部分を結ぶように導体が存在すればよく、導電性粒子全体が導体である金属等であっても良く、例えば金属被覆された樹脂粒子のように導電性粒子内部に非導体を含んでいるものであっても差し支えない。
導電性粒子としては、金属被覆された樹脂粒子、貴金属被覆された金属粒子、金属粒子、貴金属被覆された合金粒子、及び合金粒子の中から選ばれた1種以上を用いることが好ましい。
【0014】
金属被覆された樹脂粒子としては、例えば、ポリスチレン、ベンゾグアナミン、ポリメチルメタアクリレートなどから選ばれた一種以上の樹脂粒子からなる略球状の粒子に、金属、例えば、ニッケル、金を被覆したものを用いることが好ましい。導電性粒子の接点部分の接触抵抗を下げるという点から、樹脂粒子を被覆する金属は貴金属であることが好ましく、金であることがより好ましく、ニッケルおよび金の二層であることがさらに好ましい。被覆する方法としては、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法、乾式ブレンド法によるコーティング法、無電解めっき法、電解めっき法等の湿式法を用いることができる。量産性の点から、無電解めっき法が好ましい。
【0015】
貴金属被覆された金属粒子としては、金属粒子、例えば、ニッケル、銅からなる略球状の粒子に、貴金属、例えば、金、パラジウム、ロジウムを最外層に被覆したものを用いることが好ましい。被覆する方法としては、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法、乾式ブレンド法によるコーティング法、無電解めっき法、電解めっき法等の湿式法を用いることができる。量産性の点から、無電解めっき法が好ましい。
金属粒子としては、例えば、銀、銅、ニッケルからなる略球状の粒子が好ましい。
貴金属被覆された合金粒子としては、合金、例えば、金、銀、銅、ニッケル、錫、亜鉛、ビスマス、インジウム、コバルト、チタン、アルミ、及びマンガンから選ばれた2種以上の金属、または形状記憶合金からなる略球状の粒子に貴金属、例えば、金、パラジウム、ロジウムを最外層に被覆したものを用いることが好ましい。被覆する方法としては、上記の方法を用いることができる。
【0016】
合金粒子としては、合金、例えば、金、銀、銅、ニッケル、錫、亜鉛、ビスマス、インジウム、コバルト、チタン、アルミ、及びマンガンから選ばれた2種以上の金属、または形状記憶合金からなる略球状の粒子を用いることができる。
導電性粒子の25℃における圧縮復元率は、2%から100%であることが好ましく、10%〜90%であることがより好ましい。検査時の導通安定性の観点から2%以上が好ましく、微細回路検査用異方導電性フィルムの繰り返し使用の観点から100%以下であることが好ましい。
【0017】
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムにおいて、圧縮復元率は、一定の圧縮荷重時の負荷変位量、および除荷時の除荷変位量を測定できる微小圧縮試験機等により測定することができる。例えば、微小圧縮試験機 MCT―W500(島津製作所製)により測定することができる。測定条件例としては、任意の導電性粒子(導電性粒子長d)を1個選定し、1mNの荷重を加えて負荷変位量(l1)を測定し、除荷後に除荷変位量(l2)を測定し、圧縮復元率Rr=((l1−l2)/d)×100で計算することができる。
【0018】
前記圧縮復元率を得るための導電性粒子としては、金属被覆された樹脂粒子、形状記憶合金粒子、貴金属被覆された形状記憶合金粒子等を用いることが好ましい。
金属被覆された樹脂粒子は前述の通りである。
形状記憶合金粒子としては、銅−亜鉛−錫合金系、銅−アルミ−マンガン系、チタン−ニッケル系の形状記憶合金からなる略球状の粒子であることが好ましく、室温で超弾性を示す形状記憶合金からなる略球状の粒子であることが特に好ましい。
貴金属被覆された形状記憶合金粒子としては、上記の形状記憶合金粒子に前述の方法により貴金属被覆したものが好ましい。
【0019】
接続する接続電極群の硬度(以下「電極硬度」ともいう。)に応じて、より柔軟な樹脂粒子を用いて貴金属被覆された樹脂粒子を形成することができる。
電極硬度がビッカース硬度で50Hv未満である場合は、ポリメチルメタアクリレート樹脂等の柔軟な樹脂粒子を用いることが好ましい。また、電極硬度が50Hv以上である場合は、ベンゾグアナミン樹脂等の硬質樹脂粒子を用いることが好ましい。
導電性粒子の平均粒径と最大粒径の比は2以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましい。該導電性粒子の粒度分布はより狭いほうが好ましく、該導電性粒子の粒径分布の幾何標準偏差は、1.2〜2.5であることが好ましく、1.2〜1.4であることが特に好ましい。幾何標準偏差が上記値であると粒径のバラツキが小さくなる。通常、粒径が揃っているほど、導電性粒子が有効に機能すると考えられる。
【0020】
粒度分布の幾何標準偏差とは、粒度分布のσ値(累積84.13%の粒径値)を累積50%の粒径値で除した値である。粒度分布のグラフの横軸に粒径(対数)を設定し、縦軸に累積値(%、累積個数比、対数)を設定すると粒径分布はほぼ直線になり、粒径分布は対数正規分布に従う。累積値とは全粒子数に対して、ある粒径以下の粒子の個数比を示したもので、%で表す。粒径分布のシャープさはσ(累積84.13%の粒径値)と平均粒径(累積50%の粒径値)の比で表現される。σ値は実測値あるいは、前述グラフのプロット値からの読み取り値である。
【0021】
平均粒径及び粒度分布は、公知の方法、装置を用いて測定することができ、湿式粒度分布計、レーザー式粒度分布計等を用いることができる。あるいは、電子顕微鏡等で粒子を観察し、平均粒径、粒度分布を算出しても構わない。
本発明における導電性粒子の平均粒径及び最大粒径は、本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムについて光学顕微鏡で拡大した写真を撮影し、任意の100個の導電性粒子を選択して導電性粒子の最大粒径を測定することによって最大粒径が得られ、またそれらの平均を求めることによって平均粒径が得られる。
【0022】
導電性粒子の平均粒径は5〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることがさらに好ましい。微細回路への対応の観点から40μm以下が好ましく、導電性粒子の抵抗値が低いという観点から5μm以上であることが好ましい。
該導電性粒子の最大粒径は、5μm以上50μm以下であり、好ましくは40μm以下であり、更に好ましくは、30μm以下である。微細回路への対応という観点から50μm以下であることが好ましい。
導電性粒子間の平均間隔は該導電性粒子の平均粒径の0.5〜5倍であることが好ましく、より好ましくは、1〜3倍の範囲である。支持基材中の導電性粒子の保持および、隣り合った導電性粒子間の絶縁性確保という観点から0.5倍以上であることが好ましく、微細回路への対応という観点から5倍以下であることが好ましい。
【0023】
本発明における導電性粒子間の平均間隔は以下のようにして求められる。
まず、本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムを、光学顕微鏡で拡大した写真を撮影する。次に、任意の20個の導電性粒子を選定し、そのそれぞれの導電性粒子に最も近い6個の隣接導電性粒子と該導電性粒子との最短間隔(該導電性粒子の表面と該隣接導電性粒子の表面との最短距離)を測定し、6つの値の平均値を該導電性粒子間の間隔とする。次に、20個の該導電性粒子間の間隔の平均値を求めて、導電性粒子間の平均間隔とする。導電性粒子間の間隔のバラツキは小さい方が好ましく、導電性粒子間の間隔の標準偏差が導電性粒子間の平均間隔の10%以下であることが好ましい。
【0024】
被検査電極と検査電極間の接触を確実に得るため、該微細回路検査用異方導電性フィルムの導電性粒子は支持基材の表面および裏面から突出した突出部分を有することが好ましい。支持基材の表面からの導電性粒子の突出部分の平均高さ、及び裏面からの導電性粒子の突出部分の平均高さが、それぞれ導電性粒子の平均長さの2〜30%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは、5〜20%の範囲である。
【0025】
各電極との接触を安定的に確保するためには、2%以上が好ましく、支持体中の導電性粒子を安定に保持するという観点から30%以下であることが好ましい。
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムにおいて、導電性粒子の支持基材からの突出部分の平均高さは、任意の100個の導電性粒子を選択し、焦点方向の変位を測定できるレーザー顕微鏡によりそれぞれを測定して平均することで求めることができる。またこのとき同時に、基準面からの高さを測定することにより導電性粒子の長さを測定することもできる。前記レーザー顕微鏡を用いて焦点方向の変位を測定する場合、その変位測定分解能は0.02μm以下であることが好ましく、0.01μm以下であることが特に好ましい。
【0026】
導電性粒子の支持基材からの突出部分は、表面または裏面のうち、片面の突出部分の平均突出高さが他方の面の平均突出高さと同じであっても異なっていても差し支えない。しかしながら、被検査電極および検査電極と導電性粒子の確実な接触導通形成のため、微細回路検査用異方導電性フィルムが有する各導電性粒子の突出部分の平均高さの高い方の面を電極の高さのバラツキがより大きい方の接続電極群に対向させた状態で挟んで荷重を加えることが好ましい。また、微細回路検査用異方導電性フィルムが有する各導電性粒子の突出部分の平均高さの高い方の面を硬度のより低い材料からなる接続電極群に対向させた状態で挟んで荷重を加えることも好ましい。
【0027】
次に、本発明に用いる支持基材について例示する。
本発明における支持基材は、充分な絶縁性を有し、検査の際に破損せず、導電性粒子を保持するに充分な強度を有する材質であれば、公知の材質を使用することができるが、加工性の点から絶縁樹脂を含むことが好ましい。
支持基材の弾性率は、40℃において導電性粒子の弾性率より小さいことが好ましい。導電性粒子が金属の如く剛直な材質の場合は、検査時に、微細回路検査用異方導電性フィルム中の導電性粒子の変形による破損を防止するため、支持基材の弾性率は、導電性粒子の弾性率より小さいことが好ましい。特に導電性粒子が金属被覆された樹脂粒子の場合、検査時の導電性粒子の弾性歪みを緩和し、繰り返し使用するために、支持基材の弾性率は該樹脂粒子の弾性率より小さいことが好ましい。それぞれの弾性率は、それぞれに使用する材質の弾性率を公知の方法で測定した値を使用することができる。
【0028】
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムの支持基材に用いる絶縁樹脂としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、光及び熱硬化性樹脂、もしくは電子線硬化性樹脂等の硬化性絶縁樹脂を硬化させた絶縁樹脂、または熱可塑性絶縁樹脂を用いることができる。取り扱いの容易さから、熱硬化性樹脂を硬化させた絶縁樹脂を用いることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂を用いることができるが、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂が特に好ましい。
シリコーン樹脂を用いる場合には、触媒硬化型の硬化性シリコーン樹脂を用いることが好ましい。
【0029】
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、脂環式エポキシ基を有する化合物、分子内の二重結合をエポキシ化した化合物が好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂あるいは、それらの変性エポキシ樹脂を用いることができる。変性エポキシ樹脂としては、柔軟性に優れたゴム変性エポキシ樹脂が好ましい。
【0030】
硬化性絶縁樹脂の硬化に用いる硬化剤は、前記硬化性の絶縁性樹脂を硬化できるものであればよい。硬化性の絶縁樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合は、100℃以上で熱硬化性樹脂と反応し、硬化できるものが好ましい。エポキシ樹脂の場合は、保存性の点から、潜在性硬化剤であることが好ましく、例えば、イミダゾール系硬化剤、カプセル型イミダゾール系硬化剤、カチオン系硬化剤、ラジカル系硬化剤、ルイス酸系硬化剤、アミンイミド系硬化剤、ポリアミン塩系硬化剤、ヒドラジド系硬化剤等を用いることができる。保存性、低温反応性の点から、カプセル型のイミダゾール系硬化剤が好ましい。
【0031】
微細回路検査用異方導電性フィルムの支持基材に用いる絶縁樹脂としては、硬化性絶縁樹脂に、熱可塑性絶縁樹脂を配合した組成物を硬化させた絶縁樹脂を用いても構わない。熱可塑性絶縁樹脂を配合することにより、支持基材を容易にシート状に形成することが出来る。熱可塑性絶縁樹脂の配合量は、硬化剤及び硬化性絶縁樹脂を合わせた成分100質量部に対して0〜200質量部であることが好ましく、0〜100質量部であることがより好ましい。
【0032】
上記の組成物に配合できる熱可塑性絶縁樹脂は、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキル化セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、シリコーン樹脂等であり、それらから選ばれる1種または2種以上の樹脂を組み合わせても差し支えない。これらの樹脂の中、水酸基、カルボキシル基等の極性基を有する樹脂は、接着強度の点から好ましい。また、熱可塑性絶縁樹脂は、少なくともガラス転移温度が80℃以上300℃以下である熱可塑性樹脂を1種以上含むことが好ましい。
【0033】
上記の組成物には、上記構成成分に添加剤を配合しても差し支えない。微細回路検査用異方導電性フィルムの柔軟性を増すために、添加剤として、エラストマー成分を配合することができる。該エラストマー成分としては、合成ゴム系樹脂、天然ゴム系樹脂、およびそれらの変性樹脂を用いることができる。その形態としては、均一溶解できるもの、微粒子として配合可能なもののどちらでも差し支えない。微粒子として配合する場合は、平均粒径が0.001〜1μmであることが好ましく、0.001〜0.1μmであることが更に好ましい。該エラストマー成分の配合量は上記組成物100質量部中、0.01質量部から10質量部が好ましい。柔軟性向上の観点から0.01質量部以上が好ましく、導電性粒子保持性の観点から10質量部以下が好ましい。
【0034】
支持基材の厚みは3μm以上、40μm以下であることが好ましく、5μm以上35μm以下であることがより好ましい。機械的接続強度の観点から3μm以上が好ましく、検査時の位置合わせ精度の観点から40μm以下であることが好ましい。
【0035】
次に、本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムの好ましい製造方法について例示する。
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムは、以下の[1]〜[5]工程を経て得られることが好ましい。
[1]熱可塑性樹脂を含む剥離層を支持体上に形成する工程
[2]少なくとも硬化剤及び硬化性絶縁樹脂からなり導電性粒子の平均粒径の0.4〜0.96倍の厚みの支持層を該剥離層上に形成する工程
[3]2軸延伸可能なフィルム上に粘着層を設けて積層体を形成し、該積層体の上に略球状の導電性粒子を付着させて導電性粒子付着フィルムを作製し、該導電性粒子付着フィルムを導電性粒子同士の平均間隔が導電性粒子の平均粒径の0.5倍以上5倍以下になるように2軸延伸して延伸フィルムを作製し保持する工程
[4]支持層面に保持した延伸フィルムの導電性粒子面をラミネートして導電性粒子を支持層へ転写する工程
[5]支持層を硬化させる工程
工程の順序としては、[1]〜[5]工程を順に行っても良いし、まず[3]工程を行い、続いて[1]、[2]工程、さらに続いて[4]、[5]工程でも良い。
【0036】
以下、各工程について説明する。
[1]熱可塑性樹脂を含む剥離層を支持体上に形成する工程
支持体としては、剥離層との密着性に優れ、平滑な基材よりなる支持体、例えば、プラスチックフィルム、金属板、ガラス板を用いることができる。
剥離層に用いる樹脂(以下「剥離層樹脂」ともいう。)としては、熱可塑性樹脂として公知の樹脂を用いることができる。導電性粒子転写時に剥離層へ導電性粒子を食い込ませることによって、導電性粒子の突出高さを制御することが容易になるため、剥離層樹脂は柔軟な樹脂であることが好ましい。また、微細回路検査用異方導電性フィルムを容易に剥離するため、支持層中の硬化性樹脂成分と硬化反応し難い樹脂であることが好ましい。
剥離層樹脂は、具体的には、硬化型シリコーン粘着剤、付加型シリコーン粘着剤、スチレン-ブタジエン系の合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、水溶性ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。硬化後の支持層と支持体との剥離を容易にする為、硬化後の支持層が溶解し難い溶媒、例えば、水等に溶解しやすい水溶系の樹脂を、剥離層樹脂として用いることも好適である。また、支持層を積層前に予め、剥離層上に剥離液等を塗布することも可能である。剥離液の例としては、シリコーンオイル、ステアリン酸誘導体等の長鎖脂肪酸誘導体、シランカップリング剤等を用いることができる。
【0037】
[2]少なくとも硬化剤及び硬化性絶縁樹脂からなり導電性粒子の平均粒径の0.4〜0.96倍の厚みの支持層を該剥離層上に形成する工程
剥離層と支持層を積層する方法としては公知の方法を用いることが可能である。具体的には、剥離層を形成後、支持層成分を溶液としたものを、塗布乾燥する方法、あるいは、予め剥離可能な基材上に支持層を形成し、剥離層とラミネートして、該剥離可能な基材を剥離除去する方法を用いることが可能である。
支持層の厚みは導電性粒子の平均粒径の0.4〜0.96倍であることが好ましい。導電性粒子の保持という観点から、支持層の厚みが平均粒径の0.4倍以上が好ましく、
微細回路検査時の被検査電極と導電性粒子の接触という観点から、0.96倍以下であることが好ましい。
【0038】
[3]2軸延伸可能なフィルム上に粘着層を設けて積層体を形成し、該積層体の上に略球状の導電性粒子を付着させて導電性粒子付着フィルムを作製し、該導電性粒子付着フィルムを導電性粒子同士の平均間隔が導電性粒子の平均粒径の0.5倍以上5倍以下になるように2軸延伸して延伸フィルムを作製し保持する工程
2軸延伸可能なフィルムとしては、公知の樹脂フィルム等を用いることができるが、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等の単独あるいは共重合体等、又は、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム等のゴムシート等の柔軟で延伸可能な樹脂フィルムを用いることが好ましい。ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂が特に好ましい。延伸後の収縮率は10%以下であることが好ましい。
【0039】
粘着層として、少なくとも硬化剤及び硬化性の絶縁性樹脂からなる接着シートを用いる場合は、より低温で延伸することが好ましいため、2軸延伸可能なフィルムとして、ポリエチレン樹脂、シリコーンゴム等を用いることが好ましい。この場合は、前記接着シートの転写を容易にするため、予めフィルム上に剥離処理を施すことが好ましい。
粘着層に使用する粘着剤は、公知のものを使用することができるが、加熱しながら2軸延伸する場合は、非熱架橋性の粘着剤を用いることが好ましい。具体的には、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、合成樹脂エマルジョン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体粘着剤等を単独で、又は組み合わせて用いることができる。延伸前の導電性粒子保持性、延伸時の導電性粒子分散の均一性、延伸後の導電性粒子の転写性の観点から、天然ゴム系粘着剤をアクリレートでグラフト重合した粘着剤が特に好ましい。さらに、加熱延伸時の均一性の点から、延伸前に延伸温度以下で1分間から5分間加熱処理することが好ましい。
【0040】
粘着層形成方法としては、溶剤又は水に分散又は溶解した粘着剤を、グラビアコーター、ダイコーター、ナイフコーター、バーコーター、スプレーコート等の公知の方法で塗布し、乾燥する方法を用いることができる。ホットメルトタイプの粘着剤を使用する場合は、無溶剤でロールコートすることができる。
【0041】
2軸延伸可能なフィルム上に略球状の導電性粒子を単層配列し、固定する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、少なくとも熱可塑性樹脂を含む粘着層を該2軸延伸可能なフィルム上に形成し、その上に導電性粒子を接触させて付着させ、ゴムロール等で荷重をかけて単層で配列する方法を採ることができる。この場合、隙間無く充填するためには、付着−ロール操作を数回繰り返す方法が好ましい。球状の導電性粒子の場合、最密充填が最も安定した構造なので比較的容易に充填することができる。あるいは、該2軸延伸可能なフィルム上に粘着剤を塗布して接着層を形成し、その上に導電性粒子を付着させ、必要なら数回付着を繰り返し、単層で配列させる方法等を用いることができる。
【0042】
該導電性粒子を粘着層に塗布するにあたっては、ほぼ隙間無く単層で配列すること(以下、「密集充填」ともいう。)が好ましい。密集充填する方法としては、前述の、2軸延伸可能なフィルム上に導電性粒子を分散配列し、固定する方法を用いることができる。なお、密集充填とは、充填された粒子間の平均間隔が、平均粒径の1/2以下であるように充填することをいうものとする。より好ましくは、充填された粒子間の平均間隔が、平均粒径の1/5以下である。
【0043】
導電性粒子を単層配列させた2軸延伸可能なフィルムを延伸させる方法としては、公知の方法を用いることができるが、均一分散配列という点から、2軸延伸装置を用いることが好ましい。粒子間隔の点から延伸度合いは、50%以上、500%以下であることが好ましく、100%以上、300%以下であることがより好ましい。なお、100%延伸するとは、延伸方向に沿って延伸した部分の長さが延伸前の長さの100%であることを言う。延伸方向は、任意であるが、延伸角度が90°の2軸延伸が好ましく、同時延伸が好ましい。2軸延伸の場合、各方向の延伸度合いは同じであっても異なっていても構わない。
【0044】
2軸延伸装置としては、同時2軸連続延伸装置が好ましい。
同時2軸連続延伸装置としては、公知のものを使用することができるが、長辺側をチャック金具で固定し、それらの間隔を縦横同時に延伸することにより連続延伸するテンター型延伸機が好ましい。延伸度を調整する方式としては、スクリュー方式、パンタグラフ方式を用いることが可能だが、調整の精度の観点から、パンタグラフ方式がより好ましい。加熱しながら延伸する場合は、延伸部分の手前に予熱ゾーンを設けて、延伸部分の後方に熱固定ゾーンを設けることが好ましい。
【0045】
2軸延伸後のフィルムの膜厚は、支持層、剥離層及び支持体の膜厚を合計した厚みの1/10から1倍であることが好ましく、1/5から1/2であることが特に好ましい。延伸後のフィルムのハンドリング性の観点から、1/10以上であることが好ましく、延伸後の支持基材への導電性粒子転写の観点から1倍以下であることが好ましい。
この場合、延伸後の粘着層の厚みは導電性粒子の粒径の2%から30%であることが好ましく、この膜厚を制御することにより、支持基材よりの突出高さを制御することができる。同様に、剥離層の厚みも導電性粒子の粒径の2%から30%であることが好ましく、粘着層厚みと剥離層厚みを変えることにより、導電性粒子の突出部分の平均高さが表裏で異なる微細回路検査用異方導電性フィルムを製造可能であり好ましい。
【0046】
[4]支持層面に保持した延伸フィルムの導電性粒子面をラミネートして導電性粒子を支持層へ転写する工程
導電性粒子転写には、ラミネ−ターを使用することが好ましく、真空ラミネ−ターを用いることが特に好ましい。転写を容易にするため、転写時に加熱することも可能であるが、その場合、転写性の観点から25〜80℃であることが好ましく、より好ましくは、25〜50℃である。
【0047】
[5]支持層を硬化させる工程
微細回路検査用異方導電性フィルムを剥離層から剥離する際に、充分な膜強度を得るという観点から、支持層へ導電性粒子を転写した状態で保持し、そのまま、支持層を硬化することが好ましい。
硬化する方法としては、熱、紫外線、電子線によって硬化性絶縁樹脂を硬化させる公知の方法が用いられる。硬化度は、反応性の官能基の消費率が90%以上であることが好ましい。
その後、延伸フィルムを除去し、微細回路検査用異方導電性フィルムを剥離層から剥離する方法が好ましい。微細回路検査用異方導電性フィルムが薄膜の場合は、支持体上に積層した状態で保持し、使用時に剥離する形態も、破損等を防止することが可能であり好ましい。
【0048】
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムのいずれか一方の面、あるいは両面に再剥離可能な粘着剤を塗布して、粘着層を形成することも好適である。粘着層を形成することにより、検査時に微細回路検査用異方導電性フィルムが、移動するのを防止することができ、好ましい。
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムを使用する接続部材は検査回路基板と組合せて、液晶ディスプレイ機器、プラズマディスプレイ機器、エレクトロルミネッセンスディスプレイ機器等の表示機器の配線板検査用途および、それら機器のLSI等の半導体素子または電子部品の検査用途、その他の機器の配線基板検査用途に使用することができる。上記表示機器の中でも、微細回路検査を必要とされる小形液晶機器用LSI、それらに用いる回路基板の検査に用いることが好ましい。
【0049】
本発明は、微細回路検査用異方導電性フィルムを用いる検査方法にも関する。
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムは、個片化したLSI、電子部品の導通検査に使用することができる。また、個片化する前のシリコンウェハーの導通検査に使用することも可能である。
【0050】
次に、実施例および比較例によって本発明を説明する。
【実施例】
【0051】
(半導体素子及び検査回路基板の作製方法)
縦横が1.6mm×15.1mmのシリコン片(厚み0.5mm)全面に酸化膜を形成後、外辺部から40μm内側に横77μm、縦120μmのアルミ薄膜(1000Å)をそれぞれが23μm間隔になるように長辺側に各々140個、短辺側に各々14個形成する。さらに、その30μm内側に同じパターンで隙間とアルミ薄膜の位置が前記パターンと25μmずれた位置になるように同様なアルミ薄膜を形成する。それらアルミ薄膜上に25μm間隔になるように横25μm、縦100μmの金バンプ(厚み15μm)をそれぞれ2個ずつ形成するために、それぞれの金バンプ配置個所の外周部から7.5μm内側に横10μm、縦60μmの開口部を残す以外の部分に酸化ケイ素の保護膜を常法により前記開口部以外の全面に形成する。その後、前記金バンプを形成し、半導体素子とする。
【0052】
厚み0.7mmの無アルカリガラス上に前記外側アルミ薄膜上の金バンプが隣接するアルミ薄膜上の金バンプと対になる位置関係で接続されるようにインジウムスズ酸化物膜(1500Å)の接続パッド(横77μm、縦100μm)を形成する。20個の金バンプが接続される毎に前記接続パッドにインジウムスズ酸化物薄膜の引き出し配線を形成する(この引き出し配線が接続抵抗測定部分となる。)。
【0053】
また、別の辺に前記外側のアルミ薄膜上の金バンプがそれぞれ接続されるような位置関係にインジウムスズ酸化物膜(1500Å)の接続パッド(横25μm、縦100μm)を形成する。前記接続パッドから各々引き出し配線(幅15μm、インジウムスズ酸化物膜)を内側の対応する位置のバンプの間を通して形成し、10バンプ分を接続できるようにインジウムスズ酸化物薄膜の接続配線を形成して接続する。さらに内側の10バンプ分をそれらと対になるように同様にして接続パッドを形成し、外側バンプ間を通して接続配線を形成して、櫛型パターンを形成する。それぞれの接続配線にインジウム錫酸化物薄膜の引出し配線を形成する(この引き出し配線が絶縁抵抗測定部分となる。)。
それぞれの引出し配線上はアルミニウム−チタン薄膜(チタン1%、3000Å)を形成し、検査回路基板とする。
【0054】
[実施例1]
フェノキシ樹脂(ガラス転移温度98℃、数平均分子量14000)25g、変性フェノキシ樹脂(ガラス転移温度45℃、30%の水酸基をポリエステルポリオールで変性したもの)15g、ゴム変性エポキシ樹脂(エポキシ当量290、ビスフェノールA型、末端カルボキシル・ブタジエン−アクリロニトリル共重合体をエポキシ樹脂100質量部に対して10質量部含む)30gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とする。マイクロカプセル型潜在性イミダゾール硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(マイクロカプセルの平均粒径5μm、活性温度125℃)30g、前記固形分50%溶液に配合分散させる。その後、表面に剥離処理した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚14μmのフィルム状の支持層シートAを得た。
【0055】
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル量 50%、メルトフローインデックス2g/10分、190℃)30gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分10%の溶液とする。その後、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚2.0μmのフィルム状の剥離層シートBを得た。支持層シートA,剥離層シートBを50℃でラミネートした後、支持層シート面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。
【0056】
厚さ100μmの無延伸ポリプロピレンフィルム上に、粘着層として天然ゴム−メチルメタアクリレートのグラフト共重合体接着剤を8μmの厚みを塗布したものに平均粒径17.0μmの金めっきプラスチック粒子(導電性粒子、40℃の弾性率3.8GPa、25℃における25%圧縮後の圧縮復元率8%)をほぼ隙間無く単層塗布した。すなわち、該導電性粒子を該フィルム幅より大きい容器内に数層以上の厚みになるよう敷き詰めたものを用意し、該導電性粒子に対して粘着剤の塗布面を下向きにして押し付けて付着させ、その後過剰な粒子を軟質ゴムからなるスクレバーで掻き落とした。
【0057】
この操作を2回繰り返すことにより、隙間無く単層塗布した導電性粒子付着フィルムを得た。この導電性粒子付着フィルムを乾燥機中で、100℃、3分間加熱処理した。
このフィルムを2軸延伸装置(東洋精機製X6H−S、パンタグラフ方式のコーナーストレッチ型の2軸延伸装置)を用いて縦横にそれぞれ10個のチャックを用いて固定し130℃、120秒間予熱し、その後5%/秒の速度で100%延伸して固定した。その後、この延伸フィルムに前記積層シートの支持体層面を50℃でラミネートした後、剥離して固定し、150℃、2時間加熱して、微細回路検査用異方導電性フィルムを得た。
【0058】
光学顕微鏡で拡大した写真を撮影し、任意の100個の導電性粒子を選択して導電性粒子の平均粒径及び最大粒径を測定したところ、平均粒径は3.0μm、最大径は3.2μmであった。レーザー顕微鏡観察の結果、導電性粒子100個のうち100%が単独粒子であった。また、導電性粒子間の平均間隔は21.2μmであった。これは、導電性粒子の平均粒径の1.25倍にあたる。
【0059】
また、任意の100個の導電性粒子を選び、微細回路検査用異方導電性フィルムの支持基材の表面及び裏面からの導電性粒子の突出部分の高さを測定し、その平均値を求めた。その結果、突出部分の平均高さは、表面1.4μm、裏面1.6μmであった。これは、導電性粒子の平均粒径に対してそれぞれ8.2%、9.4%にあたる。
導電性粒子を含まない支持体を作製し、40℃弾性率を測定したところ、0.9GPaであった。
【0060】
[実施例2]
フェノキシ樹脂(ガラス転移温度98℃、数平均分子量14000)40g、ゴム変性エポキシ樹脂(エポキシ当量290、ビスフェノールA型、末端カルボキシル・ブタジエン−アクリロニトリル共重合体をエポキシ樹脂100質量部に対して15質量部含む)25gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とする。マイクロカプセル型潜在性イミダゾール硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(マイクロカプセルの平均粒径5μm、活性温度125℃)35g、前記固形分50%溶液に配合分散させる。その後、表面に剥離処理した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚8μmのフィルム状の支持層シートCを得た。
【0061】
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル量 50%、メルトフローインデックス2g/10分、190℃)30gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分10%の溶液とする。その後、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚1.0μmのフィルム状の剥離層シートDを得た。支持層シートC,剥離層シートDを50℃でラミネートした後、支持層シート面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。
【0062】
厚さ100μmの無延伸ポリプロピレンフィルム上に、粘着層として天然ゴム−メチルメタアクリレートのグラフト共重合体接着剤を4μmの厚みを塗布したものに平均粒径10.0μmの金めっきプラスチック粒子(導電性粒子、40℃の弾性率3.7GPa、25℃における25%圧縮後の圧縮復元率8.5%)をほぼ隙間無く単層塗布した。すなわち、該導電性粒子を該フィルム幅より大きい容器内に数層以上の厚みになるよう敷き詰めたものを用意し、該導電性粒子に対して粘着剤の塗布面を下向きにして押し付けて付着させ、その後過剰な粒子を軟質ゴムからなるスクレバーで掻き落とした。
【0063】
この操作を2回繰り返すことにより、隙間無く単層塗布した導電性粒子付着フィルムを得た。この導電性粒子付着フィルムを乾燥機中で、100℃、3分間加熱処理した。
このフィルムを2軸延伸装置(東洋精機製X6H−S、パンタグラフ方式のコーナーストレッチ型の2軸延伸装置)を用いて縦横にそれぞれ10個のチャックを用いて固定し130℃、120秒間予熱し、その後5%/秒の速度で120%延伸して固定した。その後、この延伸フィルムに前記積層シートの支持体層面を50℃でラミネートした後、剥離して固定し、150℃、2時間加熱して、微細回路検査用異方導電性フィルムを得た。
【0064】
光学顕微鏡で拡大した写真を撮影し、任意の100個の導電性粒子を選択して導電性粒子の平均粒径及び最大粒径を測定したところ、平均粒径は10.0μm、最大径は10.5μmであった。
レーザー顕微鏡観察の結果、導電性粒子100個のうち100%が単独粒子であった。また、導電性粒子間の平均間隔は14.3μmであった。これは、導電性粒子の平均粒径の1.43倍にあたる。
また、任意の100個の導電性粒子を選び、微細回路検査用異方導電性フィルムの支持基材の表面及び裏面からの導電性粒子の突出部分の高さを測定し、その平均値を求めた。 その結果、突出部分の平均高さは、表面1.0μm、裏面0.9μmであった。これは、導電性粒子の平均粒径に対してそれぞれ10.0%、9.0%にあたる。
導電性粒子を含まない支持体を作製し、40℃弾性率を測定したところ、1.0GPaであった。
【0065】
[比較例1]
フェノキシ樹脂(ガラス転移温度98℃、数平均分子量14000)25g、変性フェノキシ樹脂(ガラス転移温度45℃、30%の水酸基をポリエステルポリオールで変性したもの)15g、ゴム変性エポキシ樹脂(エポキシ当量290、ビスフェノールA型、末端カルボキシル・ブタジエン−アクリロニトリル共重合体をエポキシ樹脂100質量部に対して10質量部含む)30gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とする。マイクロカプセル型潜在性イミダゾール硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(マイクロカプセルの平均粒径5μm、活性温度125℃)30g、前記固形分50%溶液に配合分散させる。この固形分50%溶液に、固形分の13体積%になるように平均粒径17.0μmの金めっきプラスチック粒子(導電性粒子、40℃の弾性率3.8GPa、25℃における25%圧縮後の圧縮復元率8%)を配合分散させた。その後、表面に剥離処理した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚16μmのフィルム状の支持層シートEを得た。
【0066】
該支持層シートEを固定し、150℃、2時間加熱硬化し、微細回路検査用異方導電性フィルムを得た。
光学顕微鏡で拡大した写真を撮影し、任意の100個の導電性粒子を選択して導電性粒子の平均粒径及び最大粒径を測定したところ、平均粒径17.1μm、最大粒径17.6μmった。レーザー顕微鏡観察の結果、導電性粒子100個のうち82%が単独粒子であった。導電性粒子が3個以上凝集している箇所が3箇所あり、その最大粒径は、52μmであった。また、導電性粒子間の平均間隔は20.2μmであった。これは、導電性粒子の平均粒径の1.19倍にあたる。
また、任意の100個の導電性粒子を選び、微細回路検査用異方導電性フィルムの支持基材の表面及び裏面からの導電性粒子の突出部分の高さを測定し、その平均値を求めた。その結果、突出部分の平均高さは、表面0.1μm、裏面0μmであった。片面は突出していなかった。
導電性粒子を含まない支持体を作製し、40℃弾性率を測定したところ、0.9GPaであった。
【0067】
[比較例2]
フェノキシ樹脂(ガラス転移温度98℃、数平均分子量14000)40g、ゴム変性エポキシ樹脂(エポキシ当量290、ビスフェノールA型、末端カルボキシル・ブタジエン−アクリロニトリル共重合体をエポキシ樹脂100質量部に対して15質量部含む)25gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とする。マイクロカプセル型潜在性イミダゾール硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(マイクロカプセルの平均粒径5μm、活性温度125℃)35g、前記固形分50%溶液に配合分散させる。その後、表面に剥離処理した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚12μmのフィルム状の支持層シートFを得た。
【0068】
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル量 50%、メルトフローインデックス2g/10分、190℃)30gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分10%の溶液とする。その後、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚1.0μmのフィルム状の剥離層シートGを得た。支持層シートF,剥離層シートGを50℃でラミネートした後、支持層シート面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。
【0069】
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、粘着層として天然ゴム−メチルメタアクリレートのグラフト共重合体接着剤を1μmの厚みを塗布したものの上に予めポリエチレン袋の中で20回振とうして帯電させた平均粒径14.0μmの金めっきプラスチック粒子(導電性粒子、40℃の弾性率3.7GPa、25℃における25%圧縮後の復元率8.3%)を5cm上方よりばら撒き分散させた。その後、この導電性粒子付着フィルムに前記積層シートの支持体層面を50℃でラミネートした後、剥離して固定し、150℃、2時間加熱して、微細回路検査用異方導電性フィルムを得た。
【0070】
レーザー顕微鏡観察の結果、導電性粒子100個のうち87%が単独粒子であった。導電性粒子が4個以上凝集している箇所が2箇所あり、その最大粒径は55μmであった。また、導電性粒子間の平均間隔は18.3μmであった。これは、導電性粒子の平均粒径の1.31倍にあたる。
また、任意の100個の導電性粒子を選び、微細回路検査用異方導電性フィルムの支持基材の表面及び裏面からの導電性粒子の突出部分の高さを測定し、その平均値を求めた。その結果、突出部分の平均高さは、表面1.0μm、裏面0.9μmであった。これは、導電性粒子の平均粒径に対してそれぞれ7.1%、6.4%にあたる。
導電性粒子を含まない支持体を作製し、40℃弾性率を測定したところ、1.0GPaであった。
【0071】
このようにして得た実施例1〜2及び比較例1〜2の微細回路検査用異方導電性フィルムを用いて、前述した半導体素子の接続抵抗値、絶縁抵抗値を測定した。
検査回路基板の接続パッドがすべて覆われるように、幅4mm、長さ20mmの微細回路検査用異方導電性フィルムを配置し、半導体素子を位置あわせして載せ、2.5mm幅の荷重ヘッドを用いて、30℃、0.3MPa加圧したまま保持し、検査回路基板の引出し配線間(金バンプ20個のデイジーチェイン)の抵抗値を四端子法の抵抗計で抵抗測定し、接続抵抗値とする。また、対になった引き出し配線間の抵抗を測定し、絶縁抵抗値とする。絶縁抵抗値は100MΩ以下の場合を×、それ以上の場合を○とする。
繰り返し性の評価は、接続抵抗値測定において、荷重印加、除荷を5回繰り返し測定し、5回目の接続抵抗値が初期の接続抵抗値の±20%以内の場合、○、±100%以上の場合を×として行った。
【0072】
実施例及び比較例の接続構造体の接続抵抗値、絶縁抵抗値、及び繰り返し性の評価結果を表1に示す。表1から明らかなように、本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムは、優れた特性を示す。
【0073】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムは、微細配線に対応し、繰り返し使用が可能であり、微細回路検査が求められる高精細なディスプレイ装置等の制御LSIなどの異方導電性フィルムとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の微細回路検査用異方導電性フィルムの模式図。
【符号の説明】
【0076】
1 導電性粒子
2 支持基材
3 微細回路検査用異方導電性フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁樹脂を含む支持基材を複数の導電性粒子が互いに絶縁された状態で厚み方向に貫通しており、各導電性粒子は支持基材の表面および裏面から突出した突出部分を有する略球状であり、該導電性粒子の平均粒径は5〜40μmかつ最大粒径は5〜50μmであり、導電性粒子間の平均間隔は該導電性粒子の平均粒径の0.5〜5倍である、微細回路検査用異方導電性フィルム。
【請求項2】
導電性粒子が、25℃において2%以上100%以下の圧縮復元率を有することを特徴とする請求項1に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
【請求項3】
導電性粒子が、金属被覆された樹脂粒子であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
【請求項4】
支持基材の表面からの導電性粒子の突出部分の平均高さ、及び裏面からの導電性粒子の突出部分の平均高さが、導電性粒子の平均粒径の2〜30%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
【請求項5】
40℃における支持基材の弾性率が導電性粒子の弾性率より小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
【請求項6】
支持基材の表面からの導電性粒子の突出部分の平均高さが裏面からの導電性粒子の突出部分の平均高さと異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルム。
【請求項7】
熱可塑性樹脂を含む剥離層を支持体上に形成する工程、少なくとも硬化剤及び硬化性絶縁樹脂からなり導電性粒子の平均粒径の0.4〜0.96倍の厚みを有する支持層を該剥離層上に形成する工程、2軸延伸可能なフィルム上に粘着層を設けて積層体を形成し、該積層体の上に略球状の導電性粒子を付着させて導電性粒子付着フィルムを作製し、該導電性粒子付着フィルムを導電性粒子同士の平均間隔が導電性粒子の平均粒径の0.5倍以上5倍以下になるように2軸延伸して延伸フィルムを作製し保持する工程、支持層面に保持した延伸フィルムの導電性粒子面をラミネートして導電性粒子を支持層へ転写する工程、支持層を硬化させる工程、を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルムの製造方法。
【請求項8】
延伸フィルムを作製し保持する工程において、延伸後の粘着層の厚みが導電性粒子の平均粒径の2〜30%であることを特徴とする請求項7に記載の微細回路検査用異方導電性フィルムの製造方法。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の微細回路検査用異方導電性フィルムを半導体素子または電子部品が有する接続電極群と検査回路基板が有する接続電極群との間に挟んで荷重を加え、両接続電極群間の電気的な導通を検査することを特徴とする半導体素子または電子部品の検査方法。
【請求項10】
微細回路検査用異方導電性フィルムが有する各導電性粒子の突出部分の平均高さの高い方の面を硬度のより低い材料からなる接続電極群に対向させた状態で挟んで荷重を加えることを特徴とする請求項9記載の半導体素子または電子部品の検査方法。
【請求項11】
微細回路検査用異方導電性フィルムが有する各導電性粒子の突出部分の平均高さの高い方の面を電極の高さのバラツキがより大きい方の接続電極群に対向させた状態で挟んで荷重を加えることを特徴とする請求項9記載の半導体素子または電子部品の検査方法。

【図1】
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【公開番号】特開2007−232627(P2007−232627A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−56333(P2006−56333)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(303046277)旭化成エレクトロニクス株式会社 (840)
【Fターム(参考)】