説明

情報処理システム及び情報処理方法

【課題】オンラインゲームの提供者やそのゲームサーバーに制限されることなく、自由なユーザー間でのコミュニケーションを可能とする。
【解決手段】通信ネットワーク3に接続される情報端末41a〜cと、この情報端末41に備えられ、オペレーティングシステム416上で処理が実行されているプロセスの履歴を記録するプロセス記録部412と、通信ネットワーク3上に設置され、プロセスの属性と、プロセスを実行するアプリケーションの種別とを関連づけて記憶保持するアプリケーションテーブルデータ11aを備えた情報収集サーバー1と、情報収集サーバー1側で、前記プロセス記録部412からプロセスの履歴を取得し、取得したプロセス履歴に基づいて、アプリケーションテーブルデータ11aを照合し、情報端末41上で実行されているアプリケーションを特定するアプリケーション特定部101とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各ユーザーが使用するオンラインゲーム用ソフトなどのアプリケーションの使用状況に関する情報を収集したり、アプリケーションを使用するユーザー間でコミュニケーションを採ることのできる情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年においてオンラインゲームでは、仲の良い友人同士が同一のオンラインゲーム内で、協力して一つの目的を達成したり、メッセージのやり取りをして楽しむことができる。一方、オンラインゲームの普及に伴い、ユーザーは複数のオン
ラインゲームを切り替えながら遊ぶケースが増えてきた。
【0003】
このオンラインゲームでは、一つのゲームに複数のユーザーが参加することができ、ユーザー間で文字や音声による通話、すなわちチャットが可能となっているサービスもある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2006−223893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記チャット用のデータ送受信は、オンラインゲームサービス提供者のチャットサーバーを介して行われることから、少なくとも同一のサービス提供者或いはそのゲームサーバー群に属するユーザー間でなければチャットすることができない。従って、従来のオンラインゲーム上のチャットサービスは、共通のオンラインゲームをしているユーザー同士に限定されている。
【0005】
そこで、本発明は、上記のような問題を解決するものであり、オンラインゲームなどのユーザー間でチャットなどのコミュニティーサービスを提供するにあたり、オンラインゲームの提供者やそのゲームサーバーに制限されることなく、自由なユーザー間でのコミュニケーションを可能とすることのできる情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、通信ネットワークに接続された情報端末において、オペレーティングシステム上でアプリケーションソフトを実行し、オペレーティングシステム上で処理が実行されているプロセスの履歴を記録し、通信ネットワーク上に設置された情報収集サーバーにおいて、プロセスの属性と、プロセスを実行するアプリケーションの種別とを関連づけてテーブルデータに記憶保持しておき、情報収集サーバー側で、プロセス記録手段からプロセスの履歴を取得し、取得したプロセス履歴に基づいて、アプリケーションテーブルデータを照合し、情報端末上で実行されているアプリケーションを特定することを特徴とするものである。
【0007】
このような本発明によれば、ユーザー側の情報端末において実行されているプロセスの履歴に基づいて、情報収集サーバー側で、ユーザーが実行しているオンラインゲームなどのアプリケーションソフトを特定することができ、この特定したアプリケーションの情報を利用して、種々のサービスを提供することができる。
【0008】
上記発明において、アプリケーションテーブルデータには、アプリケーション毎に設定される所定のデータの格納場所に関するフォルダ情報が、各アプリケーションに関連づけられて記憶保持されており、特定したアプリケーションに応じて、フォルダ情報を参照し、参照されたデータの格納場所から所定のデータを取得するデータ取得ステップをさらに有することが好ましい。
【0009】
この場合には、ユーザー側で実行されているアプリケーションに固有のデータ、例えばオンラインゲームのシーンを撮影した画像データなどの格納場所を、情報収集サーバー側で記憶保持することにより、データの格納場所をユーザーが意識することなく、アプリケーションの実行に伴い生成されるデータを、情報収集サーバー側において収集・管理することができる。
【0010】
上記発明において、情報端末上で実行されるユーザーインターフェースを通じて、当該情報端末のユーザー操作に応じて、文字列、音声又は画像の少なくともいずれか一つを含むメッセージデータの入力を受け、情報収集サーバー側において、ユーザーインターフェースを通じて入力されたメッセージデータを取得し、メッセージ取得ステップで取得したメッセージデータを、特定したアプリケーションと、通信ネットワーク上に公開することが好ましい。
【0011】
この場合には、ユーザーが実行しているオンラインゲーム等のアプリケーションソフトと、ユーザーが入力した文字や音声などのメッセージを通信ネットワーク上に公開することができ、アプリケーションソフトの話題を通じて、チャットなどのコミュニケーションを形成することができる。
【0012】
上記発明において、アプリケーションテーブルデータには、アプリケーション毎に設定される所定のデータの格納場所に関するフォルダ情報が、各アプリケーションに関連づけられて記憶保持されており、特定したアプリケーションに応じて、フォルダ情報を参照し、参照されたデータの格納場所から所定のデータを取得し、情報端末上で実行されるユーザーインターフェースを通じて、当該情報端末のユーザー操作に応じて、文字列、音声又は画像の少なくともいずれか一つを含むメッセージデータの入力を受け、情報収集サーバー側において、ユーザーインターフェースを通じて入力されたメッセージデータを取得し、この取得したメッセージデータを、アプリケーション、及び所定のデータと、通信ネットワーク上に公開するメッセージ公開ステップとをさらに有することが好ましい。
【0013】
この場合には、ユーザーが実行しているオンラインゲーム等のアプリケーションソフトと、ユーザーが入力した文字や音声などのメッセージを通信ネットワーク上に公開することができ、アプリケーションソフトの話題を通じて、チャットなどのコミュニケーションを形成することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上述べたように、この発明によれば、ユーザーの友人、もしくはそれ以外のユーザーがどのゲームを実行中かが簡便に知ることができる。すなわち、ユーザーは、自分の友人が実行しているオンラインゲームと同様のオンラインゲームを実行することなく、ユーザーの友人、もしくはそれ以外のユーザーがどのゲームを実行中かを知ることができ、複数のオンラインゲームを楽しむ際の障害を解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、オンラインゲームにおける情報処理システムの実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概念図である。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0016】
図1に示すように、インターネット等の通信ネットワーク3に接続された情報端末41a〜41cと、通信ネットワーク3を通じてオンラインゲームサービスを提供するゲームサーバー21〜23と、ユーザー認証やチャットサービスの他、オンラインゲームに関する情報の収集及び配信を行う情報収集サーバー1とから構成されている。
【0017】
通信ネットワーク3は、通信プロトコルTCP/IPを用いて種々の通信回線(電話回線やISDN回線、ADSL回線などの公衆回線、専用回線、無線通信網)を相互に接続して構築される分散型のIP網であり、このIP網には、10BASE−Tや100BASE−TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワークなどのLANなども含まれる。
【0018】
ゲームサーバー21〜23は、オンラインゲーム等のプログラムを実行処理するとともに、WWW(World Wide Web)等のドキュメントシステムにおいて、HTML(HyperText Markup Language)ファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどの情報送信を行うサーバーコンピュータ或いはその機能を持ったソフトウェアであり、HTML文書や画像などの情報を蓄積しておき、Webブラウザなどのクライアントソフトウェアの要求に応じて、通信ネットワーク3を通じて、これらの情報を送信する。
【0019】
情報端末41a〜41cは、それぞれユーザー4a〜4cが使用する通信機能を備えた演算処理装置であり、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータや、機能を特化させた専用装置により実現することができ、モバイルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話機などで実現することができる。
【0020】
情報端末41a〜41cは、具体的には、図2に示すように、CPU401上において、OS416を実行し、このOS416上で、オンラインゲームアプリケーション414やチャットアプリケーション415の他、ブラウザソフトなどを起動・実行することができる。
【0021】
また、情報端末41a〜41cは、通信ネットワーク3に対してデータの送受信を行う通信I/F410と、ユーザー操作に基づく操作信号を入力するための操作デバイスキーボード407aや、マウス407bが接続される入力I/F405と、ディスプレイ406等の表示装置が接続される出力I/F404とが設けられている。さらに、この情報端末41a〜41cには、ハードディスクやメモリ装置などの記憶装置が備えられており、この記憶装置にプロセス履歴402や画像フォルダ403が記録保持されている。
【0022】
OS416上では、プロセス記録部412が実行されており、OS416上及び各アプリケーションソフトの実行時に処理されるプロセスを記録している。ここでプロセスとは、OSからメモリ領域などの割り当てを受けて処理を実行しているプログラムの処理単位をいい、OSの種類やアプリケーションソフトの種類に応じてタスクやスレッドなどの処理単位も含まれる。
【0023】
このプロセスの発生は、プロセス記録部412によって監視され、周期的に或いはイベント等の発生毎にプロセス名(プログラム名)や時刻、占有メモリ量等とともにプロセス履歴402として記憶装置に記録される。この記録されたプロセス履歴は、定期的或いは情報収集サーバー1からの要求に応じて、プロセス抽出部408によって抽出され、通信I/F410を通じて、情報収集サーバー1に送信される。
【0024】
また、このOS416上では、スクリーンショット撮像部413が構成されている。このスクリーンショット撮像部413は、例えばスクリーンショット撮影ソフトなどのアプリケーションにより構成され、ユーザーの操作に応じて、ディスプレイ406に表示された画面を撮影し、表示画面のハードコピー(画像データ)であるスクリーンショットを撮影し、自動的に画像フォルダ403に格納する。この格納されたデータは、データ取得部409を通じて、情報収集サーバー1側のスクリーンショット取得部102に送信される。
【0025】
上記情報収集サーバー1は、データベース11を備えており、各ユーザーの個人情報及び認証情報を蓄積・管理するとともに、ユーザー間におけるメッセージの送受信や、Webサーバー機能を通じて各ユーザーに固有のWebページ(マイページ)を提供することによって、いわゆるソーシャルネットワークを形成し、ユーザー間のコミュニティーを提供している。
【0026】
具体的にこの情報収集サーバー1は、図3に示すように、認証部104と、アプリケーション特定部101と、スクリーンショット取得部102と、メッセージ取得部103と、Webデータ公開部107と、通信I/F105とを備えており、各情報処理に必要なデータは、データベース11に蓄積される。
【0027】
かかるデータベースには、アプリケーションソフトに関する情報が格納されるアプリケーションテーブルデータ11aと、ユーザーの個人情報・認証情報が格納されているユーザーデータベース11bとが格納されている。
【0028】
アプリケーションテーブルデータ11aは、ユーザー側で実行されているプロセスの属性と、そのプロセスを実行するアプリケーションの種別とを関連づけて記憶保持するテーブルデータであり、さらに、本実施形態では、アプリケーション毎に設定される所定のデータ(オンラインゲームのシーンを撮影した画像データなど)を格納するフォルダに関する情報(情報端末上におけるローカルアドレスなど)が、各アプリケーションに関連づけられて記憶保持されている。
【0029】
上記認証部104は、アクセス者の正当性を検証するコンピュータ或いはその機能を持ったソフトウェアであり、例えば、ユーザーデータベース11bから格納されている認証情報(ユーザー名とパスワードの組み合わせ等)を取得し、アクセス者にその権利があるか否かや、そのアクセス者が本人であるか否かなどを確認する。かかる認証処理でアクセス者を確認することにより、ユーザーを識別し、ユーザー個別のWebページや、メッセージ送受信など、ユーザー毎に異なるサービスを提供することを可能とする。
【0030】
Webデータ生成部106は、認証部104で認証されたユーザーに対して、図4〜図7に示すような、固有のWebページを生成するモジュールであり、CGIやASPなど、サーバー側で実行処理されるプログラムによりHTMLデータを生成し、Webデータ公開部107を通じて、ユーザー側のブラウザソフトに送信し、表示させる。また、このWebデータ生成部106は、メッセージ取得部103が取得したメッセージデータを、アプリケーション特定部101が特定したアプリケーション、及びスクリーンショットデータ取得部102が取得したスクリーンショット画像とを関連づけて、Webデータ公開部107に公開させる機能を備えている。
なお、このWebデータ生成部106は、インターネット3上をクローリングし、インターネット3上に分散配置された情報を収集し、分類し、アプリケーション特定部101が特定したユーザーが実施しているオンラインゲームに関連する記事を集約する機能を備えており、Webデータ公開部107は、この集約され記事を、ユーザーが実施しているオンラインゲームに関連づけてWebページに提示することができる。
【0031】
上記アプリケーション特定部101は、通信I/F105を通じて、プロセス記録部412が記録したプロセス履歴402を取得し、取得したプロセス履歴に基づいて、アプリケーションテーブルデータ11aを照合し、各情報端末41a〜c上で実行されているアプリケーションを特定するモジュールである。
【0032】
スクリーンショット取得部102は、アプリケーション特定部101が特定したアプリケーションに応じて、アプリケーションテーブルデータ11a内のフォルダ情報を参照し、参照されたデータの格納場所(ユーザー側情報端末41a〜41c内の画像フォルダ403等)から所定のデータ(ここでは、オンラインゲームの画面をハードコピーしたスクリーンショット画像)を取得するモジュールである。
【0033】
メッセージ取得部103は、情報端末41a〜41c側でのユーザー操作に応じて入力されたメッセージデータを取得し、そのメッセージをユーザー側で実行されていると特定されたアプリケーションと関連づけて、Webページに公開するモジュールである。
【0034】
本実施形態に係るWebページは、図4〜図7に示すように、ユーザーのプロフィールやアバター画像を表示するプロフィール欄505と、アプリケーション特定部101が特定したオンラインゲームを表示するゲーム表示欄506と、当該ユーザーと友達関係にあるユーザーを一覧表示するユーザー一覧504と、最近撮影されたスクリーンショットを公開するスクリーンショット表示部503と、ユーザーの最近のメッセージを表示するメッセージ部501と、各情報の履歴を表示するタグページである履歴欄502a〜502dとから構成される。
【0035】
履歴欄502aは、図4に示すように、そのページのユーザー自身のメッセージが時系列順に表示されるリスト(「つぶやきリスト」であり、履歴欄502bは、ユーザー自身が参加したオンラインゲームの名前が時系列順に表示されるリスト(「やったゲームリスト」)であり、履歴欄502cは、友人が入力したメッセージをユーザー名とともに時系列順に表示するリスト(「友人リスト」)である。なお、この履歴欄502cにおいても、友人の「つぶやき(メッセージ)」とともに、当該友人が参加している(又は、メッセージをアップした時刻に参加していた)オンラインゲームのタイトルが表示されるようになっている。これらのリスト内のレコードは、各詳細ページにリンクが張ってあり、クリック等の選択操作を行うことにより、ドリルダウン表示することができる。
【0036】
また、履歴欄502dは、上述したスクリーンショット取得部102が取得したスクリーンショット画像がサムネイル表示されるイメージリストであり、任意のサムネイルをクリックすることによって、ポップアップされる別ウィンドウ507にそのスクリーンショットを拡大表示することができる。
【0037】
(情報処理方法)
以上の構成を有する情報処理システムを動作させることによって、本発明の情報処理方法を実施することができる。図8〜11は、本実施形態に係る情報処理システムの動作を示すフローチャート図である。
【0038】
(1)プレイ中ゲームの公開
図8は、プレイ中のゲームを公開する場合の処理手順を示すフローチャート図である。
【0039】
同図に示すように、ステップS101において、ユーザーの端末41a〜41c内に常駐するプロセス記録部412(クライアント)が、プロセスの発生を監視・記録し、記録したプロセス履歴402を、自動的にサーバーに通知する。一方、ユーザーは、ステップS102及びS103において、チャットアプリケーション415(クライアント)や、ブラウザソフトを通じてのWebページ5を通じ、短いメッセージデータを情報収集サーバー1に投稿する(「つぶやき機能」)。
【0040】
情報収集サーバー1は、Webデータ公開部107を通じて、上記のメッセージデータを各ユーザーのチャットアプリケーション415(クライアント)又はWebページで公開する。ユーザーは、マイページで、登録した友人の情報をまとめて確認したりすることができるとともに、チャットアプリケーション415又はマイページから、特定ユーザー向けのメッセージの受送信をすることができる(「ささやき機能」)。
【0041】
(2)友人の招待
このような本システムを利用して、友人をコミュニティーに招待することができる。図9は、友人を招待する場合の処理手順を示すフローチャート図である。
【0042】
先ず、ステップS201又はS202で、ユーザーはクライアント、若しくはWeb上から、サーバーに「友人を招待する」指示を入力すると、その指示が情報収集サーバー1へ送信される(S203)。
【0043】
この指示に応じて、情報収集サーバー1は、招待を受けたユーザー(ここでは4c)に対して入会パスワードを発行し、データベース11に仮登録するとともに、招待されているユーザーに対して招待状メール(入会パスワード入り)を送信する(S204)。この招待メールを受け取ったユーザーは、その招待メールを見てWebのログインページにアクセスし、クライアントソフト(チャットアプリケーション415やプロセス記録部412、オンラインゲームアプリケーション414を含む)を、自己のコンピュータにダウンロードしてインストールし、受け取った入会パスワードを使って会員登録をする(S205)。
【0044】
(3)フレンド登録
また、友人を登録(「フレンド登録」)することもできる。図10は、友人をフレンド登録する場合の処理手順を示すフローチャート図である。
【0045】
先ず、ユーザー4aはクライアント、若しくはWeb上において「友人ユーザーをフレンド登録する」指示を入力し(S301又はS302)、この指示が情報収集サーバー1に送信される(S303)。
【0046】
情報収集サーバー1は、友人ユーザー(ここでは4bとする。)のクライアント、若しくはWebのマイページに「フレンド登録依頼アリ」を表示する(S304)。この表示を友人ユーザー4bが見て、クライアント若しくはWebのマイページ上で、フレンド登録を許諾する(S305)。この承諾に応じて、ユーザーデータベース11b上において、ユーザー4aと4bとが友人関係にある旨が登録され、以後、自分のマイページに友人ユーザーが「フレンド」として表示される。
【0047】
(4)スクリーンショット機能
さらに、上述したように、メッセージやオンラインゲームの特定とともに、スクリーンショットを公開することもできる。図11は、スクリーンショットを公開する場合の処理手順を示すフローチャート図である。
【0048】
ユーザーは、クライアントの機能(スクリーンショット撮像部413)を利用し、プレイ中のゲームのスクリーンショットを撮影する(S401)。この撮影されたスクリーンショットは、アプリケーション毎に設定された画像フォルダ403に自動的に蓄積され、定期的に或いは情報収集サーバー1側のスクリーンショット102からの要求に応じて、情報収集サーバー1にアップされ、保存される(S402)。
【0049】
そして、この保存されたスクリーンショットは、アプリケーション特定部101が特定したアプリケーションや、メッセージ取得部103によって取得されたユーザーメッセージ(「つぶやき」)とともに、フレンド登録されたユーザーのクライアント、マイページなどで表示される(S403)。
【0050】
(作用・効果)
このような本実施形態によれば、ユーザー側の情報端末41a〜41cにおいて蓄積されているプロセス履歴402に基づいて、情報収集サーバー1側で、ユーザーが実行しているオンラインゲームなどのアプリケーションソフトを特定することができ、この特定したアプリケーションの情報を利用して、種々のサービスを提供することができる。例えば、オンラインゲームのサービス提供者の枠を超えて、ユーザーの嗜好に関する情報を収集することができ、その情報をマーケティングに役立てることができる。この結果、例えば、ユーザーが現在どのオンラインゲームを実行しているかをサービス提供側で把握することができるため、ユーザーにゲームの情報および広告を提供する場合などに、ユーザーが実行したオンラインゲームの履歴に基づいて、ユーザーに関係がある情報および広告だけに絞って、ユーザーに提供することができる。これにより、ユーザーの趣向にあった広告を提示することができ、宣伝効果を向上させることができる。さらに、本実施形態によれば、各ユーザーのオンラインゲーム実行履歴に基づいて、統計化し、分析し、これをオンラインゲームの傾向情報を必要とする企業に提供することができる。すなわち、本発明によれば、そのゲームのメーカー以外の企業であっても、現在、どのオンラインゲームがどれほど実行されているかの統計的情報を得ることができ、この情報に基づいて、他の企業は、どのようなオンラインゲームが人気があるか、どのようなゲームを作れば売れるかといった傾向を知ることができる。
【0051】
また、サービス提供者の枠を超えて情報を収集することができるので、ネットワークの通信能力や条件に応じた、オンラインゲームの利用分布を計測することもできる。例えば、ネットワークが正常なときの利用ゲームと、特定のサーバーや通信回線に支障が出たときなどに、ユーザーがどのゲームに移行するかなど、通信環境と利用頻度の相関関係などを収集することができる。
【0052】
さらに、本実施形態では、「つぶやき」機能により、ユーザーが実行しているオンラインゲーム等のアプリケーションソフトと関連づけてユーザーが入力した文字や音声などのメッセージを通信ネットワーク上に公開することができ、アプリケーションソフトの話題を通じて、チャットなどのコミュニケーションを形成することができる。この結果、ユーザーは、そのユーザーの友人、もしくはそれ以外のユーザーがどのゲームを実行中かが簡便に知ることができ、複数のオンラインゲームを楽しむ際の障害を解消することができる。
【0053】
また、本実施形態では、スクリーンショット機能により、ユーザー側で実行されているオンラインゲームに固有のデータ、例えばゲームのシーンを撮影した画像データなどを、自動的又はユーザー操作に基づいて情報収集サーバー1にアップロードすることができる。このとき、スクリーンショットデータの格納場所は、情報収集サーバー1側で記憶保持しているため、データの格納場所をユーザーが意識することなく簡便にアップロードすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概念図である。
【図2】実施形態に係る情報端末の内部構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係る情報収集サーバーの内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係るWebページ(マイページ)の画面構成を示す説明図である。
【図5】実施形態に係るWebページ(マイページ)の画面構成を示す説明図である。
【図6】実施形態に係るWebページ(マイページ)の画面構成を示す説明図である。
【図7】実施形態に係るWebページ(マイページ)の画面構成を示す説明図である。
【図8】実施形態において、プレイ中のゲームを公開する場合の処理手順を示すフローチャート図である。
【図9】実施形態において、友人を招待する場合の処理手順を示すフローチャート図である。
【図10】実施形態において、友人をフレンド登録する場合の処理手順を示すフローチャート図である。
【図11】実施形態に係るスクリーンショットを公開する場合の処理手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0055】
1…情報収集サーバー
3…通信ネットワーク
4a〜4c…ユーザー
5…Webページ
11…データベース
11a…アプリケーションテーブルデータ
11b…ユーザーデータベース
21〜23…ゲームサーバー
41a〜41c…情報端末
101…アプリケーション特定部
102…スクリーンショット取得部
103…メッセージ取得部
104…認証部
106…Webデータ生成部
107…Webデータ公開部
401…CPU
402…プロセス履歴
403…画像フォルダ
406…ディスプレイ
407a…操作デバイスキーボード
407b…マウス
408…プロセス抽出部
409…データ取得部
412…プロセス記録部
413…スクリーンショット撮像部
414…オンラインゲームアプリケーション
415…チャットアプリケーション
416…オペレーティングシステム
501…メッセージ部
502a〜502d…履歴欄
503…スクリーンショット表示部
504…ユーザー一覧
505…プロフィール欄
506…ゲーム表示欄
507…別ウィンドウ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記通信ネットワークに接続され、オペレーティングシステム上でアプリケーションソフトを実行する情報端末と、
前記情報端末に備えられ、前記オペレーティングシステム上で処理が実行されているプロセスの履歴を記録するプロセス記録手段と、
通信ネットワーク上に設置され、プロセスの属性と、該プロセスを実行するアプリケーションの種別とを関連づけて記憶保持するアプリケーションテーブルデータを備えた情報収集サーバーと、
前記情報収集サーバー側で、前記プロセス記録手段から前記プロセスの履歴を取得し、取得したプロセス履歴に基づいて、前記アプリケーションテーブルデータを照合し、前記情報端末上で実行されているアプリケーションを特定するアプリケーション特定手段と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記アプリケーションテーブルデータには、アプリケーション毎に設定される所定のデータの格納場所に関するフォルダ情報が、各アプリケーションに関連づけられて記憶保持されており、
前記アプリケーション特定手段が特定したアプリケーションに応じて、前記フォルダ情報を参照し、参照された前記データの格納場所から前記所定のデータを取得するデータ取得手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報端末上で実行され、当該情報端末のユーザー操作に応じて、文字列、音声又は画像の少なくともいずれか一つを含むメッセージデータの入力を受けるユーザーインターフェースと、
前記情報収集サーバー側において、前記ユーザーインターフェースを通じて入力されたメッセージデータを取得するメッセージ取得手段と、
前記メッセージ取得手段が取得したメッセージデータを、前記アプリケーション特定手段が特定したアプリケーションと、前記通信ネットワーク上に公開するメッセージ公開手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記アプリケーションテーブルデータには、アプリケーション毎に設定される所定のデータの格納場所に関するフォルダ情報が、各アプリケーションに関連づけられて記憶保持されており、
前記アプリケーション特定手段が特定したアプリケーションに応じて、前記フォルダ情報を参照し、参照された前記データの格納場所から前記所定のデータを取得するデータ取得手段と
前記情報端末上で実行され、当該情報端末のユーザー操作に応じて、文字列、音声又は画像の少なくともいずれか一つを含むメッセージデータの入力を受けるユーザーインターフェースと、
前記情報収集サーバー側において、前記ユーザーインターフェースを通じて入力されたメッセージデータを取得するメッセージ取得手段と、
前記メッセージ取得手段が取得したメッセージデータを、前記アプリケーション特定手段が特定したアプリケーション、及び前記データ取得手段が取得した前記所定のデータと、前記通信ネットワーク上に公開するメッセージ公開手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記通信ネットワークに接続された情報端末において、オペレーティングシステム上でアプリケーションソフトを実行し、該オペレーティングシステム上で処理が実行されているプロセスの履歴を記録するプロセス記録ステップと、

通信ネットワーク上に設置された情報収集サーバーにおいて、プロセスの属性と、該プロセスを実行するアプリケーションの種別とを関連づけてテーブルデータに記憶保持しておき、該情報収集サーバー側で、前記プロセス記録手段から前記プロセスの履歴を取得し、取得したプロセス履歴に基づいて、前記アプリケーションテーブルデータを照合し、前記情報端末上で実行されているアプリケーションを特定するアプリケーション特定ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
前記アプリケーションテーブルデータには、アプリケーション毎に設定される所定のデータの格納場所に関するフォルダ情報が、各アプリケーションに関連づけられて記憶保持されており、
前記アプリケーション特定ステップにおいて特定したアプリケーションに応じて、前記フォルダ情報を参照し、参照された前記データの格納場所から前記所定のデータを取得するデータ取得ステップを
さらに有することを特徴とする請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記情報端末上で実行されるユーザーインターフェースを通じて、当該情報端末のユーザー操作に応じて、文字列、音声又は画像の少なくともいずれか一つを含むメッセージデータの入力を受け、前記情報収集サーバー側において、前記ユーザーインターフェースを通じて入力されたメッセージデータを取得するメッセージ取得ステップと、
前記メッセージ取得ステップで取得したメッセージデータを、前記アプリケーション特定ステップで特定したアプリケーションと、前記通信ネットワーク上に公開するメッセージ公開ステップと
をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記アプリケーションテーブルデータには、アプリケーション毎に設定される所定のデータの格納場所に関するフォルダ情報が、各アプリケーションに関連づけられて記憶保持されており、
前記アプリケーション特定ステップにおいて特定したアプリケーションに応じて、前記フォルダ情報を参照し、参照された前記データの格納場所から前記所定のデータを取得するデータ取得ステップと、
前記情報端末上で実行されるユーザーインターフェースを通じて、当該情報端末のユーザー操作に応じて、文字列、音声又は画像の少なくともいずれか一つを含むメッセージデータの入力を受け、前記情報収集サーバー側において、前記ユーザーインターフェースを通じて入力されたメッセージデータを取得するメッセージ取得ステップと、
前記メッセージ取得ステップで取得したメッセージデータを、前記アプリケーション特定ステップで特定したアプリケーション、及び前記データ取得ステップが取得した前記所定のデータと、前記通信ネットワーク上に公開するメッセージ公開ステップと
をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の情報処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−20583(P2009−20583A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−181040(P2007−181040)
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【出願人】(500012433)株式会社ベクター (2)
【Fターム(参考)】