情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび記録媒体
【課題】文字色が文字の背景色に近い色であっても文字を読みやすくする。
【解決手段】情報処理装置1は、文書中の文字の色と文字の背景色とを比較する。情報処理装置1は、背景色との色差が所定値未満である色の文字については、文字の輪郭部分の色を文字色との色差が大きい色に変更し、輪郭部分の色が変更された文書を表示部107に表示する。
【解決手段】情報処理装置1は、文書中の文字の色と文字の背景色とを比較する。情報処理装置1は、背景色との色差が所定値未満である色の文字については、文字の輪郭部分の色を文字色との色差が大きい色に変更し、輪郭部分の色が変更された文書を表示部107に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字を読みやすくする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カラーの文書やカラーのWebページにおいては、画像と文字列とを配置する際に文字列と画像とを重ねて配置する場合がある。この場合、文字の色と文字の背景となる画像の色との色差が小さいと、文字の輪郭が分かりづらくなり文字が読みにくくなってしまうという問題が生じる。そこで、このような問題を解決する技術として、特許文献1に開示されている技術がある。特許文献1に開示されている装置は、文字列の色と背景画像の色とが類似色であると判断すると、背景画像と比較して見えやすくなる色に文字列の色を変更するので、文字を読む者にとって文字が読みやすくなる。
【0003】
【特許文献1】特開平11−219242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、カラーの文書やWebページを作成する場合、デザイン上の観点から、文字列の色と背景画像の色とを近いものになる場合もある。しかしながら、特許文献1に開示されている技術の場合、このような文書に対しても、文書やWebページ作成者の意図とは関係なく文字色を変更してしまう。文字色が変更された文書やページにおいては、文字は読みやすくなるかもしれないが、デザインの観点からすると見栄えが悪くなる場合がある。
【0005】
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、文字色が文字の背景色に近い色であっても文字を読みやすくすることができる技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために本発明は、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、前記変更手段により輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力手段とを有する情報処理装置を提供する。
【0007】
好ましい態様において、前記判断手段により抽出された複数文字において、所定の関係にあると前記判断手段により判断された割合が所定値以上である場合、前記変更手段は、前記判断手段により抽出された複数文字の全てについて前記輪郭画素の色を変更してもよい。
【0008】
また、好ましい態様において、前記変更手段は、前記輪郭画素のうち前記隣接画素との色の関係が所定の関係にある画素についてのみ画素の色を変更してもよい。
【0009】
また、好ましい態様において、前記文書情報が表す文書中の色のうち、文書全体に対して所定値以上の割合をしめる色を抽出する抽出手段を有し、前記変更手段は、前記抽出手段により複数の色が抽出された場合には、抽出された複数色において前記輪郭画素の色に対して最も色差の大きい色を特定し、特定した色に前記輪郭画素の色を変更してもよい。
【0010】
また、本発明は、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、前記変更手段により背景画素の色が変更された文書を出力する出力手段とを有する情報処理装置を提供する。
【0011】
この態様においては、前記変更手段は、前記背景画素の色を前記文字の背景となる背景画素の代表色に変更してもよい。
【0012】
また、本発明は、文書情報が表す文書を出力する情報処理装置で実行される方法であって、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにより所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更ステップと、前記変更ステップにより輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力ステップとを有する情報処理方法を提供する。
【0013】
また、本発明は、文書情報が表す文書を出力する情報処理装置で実行される方法であって、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにより所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更ステップと、前記変更ステップにより背景画素の色が変更された文書を出力する出力ステップとを有する情報処理方法を提供する。
【0014】
また、本発明は、コンピュータ装置を、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、前記変更手段により輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力手段として機能させるためのプログラムと、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0015】
また、本発明は、コンピュータ装置を、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否か抽出した文字毎に判断する判断手段と、前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、前記変更手段により背景画素の色が変更された文書を出力する出力手段として機能させるプログラムと、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[実施形態の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成を示したブロック図である。情報処理装置1は、所謂、パーソナルコンピュータ装置であり、各種アプリケーションプログラムや各種ドライバプログラムを実行することにより種々の機能が実現する。図1に示したように、情報処理装置1の各部はバス101に接続されており、各部はバス101を介して各部間で各種データやメッセージの授受を行う。
【0017】
操作部106は、キーボードやマウス等、ユーザが情報処理装置1を操作するための入力装置を備えている。ユーザから情報処理装置1への各種指示や各種情報の入力は、ユーザがこれらの入力装置を操作することにより行われる。
表示部107は、例えば表示デバイスである液晶ディスプレイを有しており、情報処理装置1を操作するための各種ウィンドウやメニュー画面、メッセージ等を表示する。なお、表示デバイスは液晶ディスプレイに限定されるものではなく、CRT(Cathode Ray Tube)やEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等、他の表示デバイスであってもよい。
通信部110は、図示せぬ通信ネットワークに接続されており、情報処理装置1が通信ネットワークを介して他の装置と各種通信を行う際の通信インターフェースとして機能する。
【0018】
記憶部105は各種データを永続的に記憶する装置として、例えばハードディスク装置を具備している。記憶部105は、キーボード入力や画面表示といった各種入出力機能や記憶部105の制御など、アプリケーションプログラムから共通して利用される基本的な機能を実現するOS(Operating System)プログラムPOを記憶している。また、アプリケーションプログラムとして、ワードプロセッサの機能を情報処理装置1において実現させるワープロプログラムP1や、通信ネットワークに接続される画像形成装置に文書を印刷させる機能を実現するドライバプログラムPDを記憶している。
また、記憶部105は、画像を表す画像データを記憶しており、例えば、図2(a)に示した画像(黒の夜空に白い月が出ている画像)を表す画像データD1や、図2(b)に示した画像(黒の夜空に白い月と白い星が出ている画像)を表す画像データD2を記憶している。
【0019】
ROM(Read Only Memory)103は、IPL(Initial Program Loader)を記憶している。情報処理装置1の電源が投入されると、CPU(Central Processing Unit)102はROM103からIPLを読み出して起動する。CPU102によりIPLが起動されると、記憶部105に記憶されているOSプログラムPOが読み出され、読み出されたOSプログラムPOがRAM(Random Access Memory)104を作業エリアとしてCPU102により実行される。そして、OSプログラムPOが実行されると、操作部106から入力された各種情報や指示を受け付ける機能、記憶部105からの各種データの読み出しや記憶部105へ各種データを書き込む機能、表示部107に各種表示を行う機能など、コンピュータ装置としての基本的な機能が情報処理装置1において実現する。そして、OSプログラムPOが起動されると、情報処理装置1においては、ユーザの操作部106への操作に応じて、記憶部105に記憶されている各種アプリケーションプログラムやドライバプログラムPDを実行することが可能となる。
【0020】
[実施形態の動作]
以下、情報処理装置1の動作について説明する。まず、情報処理装置1のユーザが操作部106を操作し、ワープロプログラムP1の実行を指示する操作を行うと、CPU102が記憶部105からワープロプログラムP1を読み出して実行する。CPU102によりワープロプログラムP1が実行されると、表示部107が制御され、文章を入力する領域や各種ツールバーを備えたウィンドウが図3に例示したように表示部107に表示される。
【0021】
次に、ユーザが操作部106を操作し、画像データD1が表す画像を、表示されたウィンドウ中の文章を入力する領域に挿入する操作を行うと、画像データD1が表す画像(図2(a))が表示される。次に、ユーザは操作部106のマウスを操作し、表示部107に表示されているマウスポインタ(図示略)を、文字列を挿入する位置に移動させる。そして、ユーザが操作部106のキーボードを操作して例えば、文字の色として白を指定し「月夜」という文字列を入力すると、図4(a)に例示したように入力された文字列が画像に重ねられて表示される。
【0022】
ここで、月の画像P1の色と「夜」という文字の色は同じ白であるため、月の画像P1と「夜」という文字が重なっている部分においては、「夜」という文字の輪郭が分かりづらくなっている。ユーザは、文字の輪郭を分かりやすくする場合、まず、操作部106のマウスを操作し、表示部107に表示されているマウスポインタ(図示略)を移動させる。そして、「月夜」という文字列の先頭にマウスポインタを移動させると、マウスのボタンを押したままマウスポインタを文字列の最後尾まで移動させた後、マウスのボタンを離す。すると、「月夜」という文字列が選択され、文字列の色が黒、文字列の背景が白というように、選択された文字列の色が反転して表示される。
【0023】
文字列が反転して表示されている状態において、ユーザがウィンドウのツールバーの「書式」の項目をクリックする操作を行うと、図5に例示したようにプルダウンメニューが表示される。そして、ユーザがプルダウンメニュー中の「輪郭処理」の項目をクリックする操作を行うと、CPU102は、反転して表示されている文字を読みやすくする処理(図6)を実行する。
【0024】
まず、CPU102は、カウンタNの値を初期化して0にする。カウンタNは、文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントするための変数である(ステップSA1)。次にCPU102は、文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントする(ステップSA2)。具体的には、選択された文字列中の文字毎に、文字の色と、画像データD1が表す画像の画素であって、文字の輪郭部分の画素に接する画素(以下、隣接画素)の色とを比較する。そして、文字色と隣接画素の色との色差が予め定めた値未満である場合には、カウンタNの値に1を加算する。
【0025】
例えば、図4(a)に示したように「月」という文字においては、文字の色が白であり、隣接画素の色が全て黒であるため、文字色と全ての隣接画素の色との色差が予め定めた値以上となり、カウンタNの値には1が加算されない。即ち、「月」という文字は、背景画像の色に近い色を有する文字としてカウントされない。一方、「夜」という文字の場合、図4(a)に示したように、この文字は、背景画像中の画像P1と重なっている。この画像P1の色は白であるため、文字色の白との色差が予め定めた値未満となり、カウンタNの値に1が加算される。
【0026】
CPU102は、選択された全ての文字について、文字色と隣接画素の色との色差を判断し、文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントし終えると、次に、文字列中において、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字がどれくらいの割合にあるか求める(ステップSA3)。ここで、「月夜」という文字列の場合、上述したように文字の数は2で、カウンタNの値は1であるため、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字の割合は50%となる。
【0027】
次にCPU102は、求めた文字の割合に応じて文字の輪郭の色を修正する。具体的には、CPU102は、ステップSA3で求めた割合が1%〜50%の間にある場合(ステップSA4:YES)、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字の輪郭部分の画素の色を変更する(ステップSA5)。
【0028】
例えば、上述した「月夜」という文字の場合、「夜」という文字が文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満となっている。CPU102は、「夜」という文字の輪郭部分(図7(b)において□で示した部分)の画素の色を、文字色との色差が大きい色(文字色との色差が所定値以上の色)に変更する。なお、輪郭部分の画素の色を変更する場合、文字色との色差が所定値以上の色を表示部107に表示し、ユーザに選択させるようにしてもよいし、CPU102が予め定めたアルゴリズムに従って、文字色との色差が所定値以上の色の中から一の色を選択してもよい。また、輪郭部分の色を変更する場合、画像中において20%以上の割合をしめる色の中から文字色との色差が最も大きい色をCPU102が選び、輪郭部分の色を選んだ色に変更するようにしてもよい。
【0029】
CPU102は、文字の輪郭部分の画素の色を変更すると、色の変更がされた文字列を表示部107に表示する。図8は、輪郭部分の画素の色が変更された「夜」の部分を拡大して示した図である。図8に示したように、表示された文字列においては、背景画像の色との色差が所定値未満の色の文字について、文字の輪郭部分の画素(図8においてハッチングが施された部分)の色が変更されているため、文字の色と背景画像の色に近いものであっても、文字列は人間の目で見たときに読みやすくなっている。
【0030】
次に、背景画像との色差が所定値以下である文字が、文字列中に51%以上あるときの動作について説明する。なお、以下の動作説明においては、画像データD2が表す図2(b)の画像上に「月夜」という文字列を入力した場合を想定して動作の説明を行う。
【0031】
図4(b)に示したように画像データD2が表す画像上に「月夜」という白の文字列を入力した後、上述した動作例と同様にしてユーザが図5に例示したプルダウンメニュー中の「輪郭処理」の項目をクリックする操作を行うと、CPU102は、反転して表示されている文字を読みやすくする処理を実行する。
【0032】
まず、CPU102は、カウンタNの値を初期化して0にし、次に文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントする(ステップSA2)。例えば、図4(b)に示したように「月」という文字においては、この文字は背景画像中の画像P11と重なっている。この画像P11の色は白であるため、文字色の白との色差が予め定めた値未満となり、カウンタNの値に1が加算される。また、「夜」という文字についても、図4(b)に示したように、この文字は背景画像中の画像P21と重なっている。この画像P21の色が白であるため、文字色の白との色差が予め定めた値未満となり、カウンタNの値に1が加算されてカウンタNの値が2となる。
【0033】
CPU102は、選択された全ての文字について、文字色と隣接画素の色との色差を判断し、文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントし終えると、次に、文字列中において、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字がどれくらいの割合にあるか求める(ステップSA3)。ここでは、「月夜」という文字列の場合、文字の数は2で、カウンタNの値は2であるため、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字の割合は100%となる。
【0034】
次にCPU102は、求めた文字の割合に応じて文字の色を修正する。具体的には、CPU102は、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字の割合が51%〜100%の間にある場合(ステップSA6;YES)、全ての文字の輪郭部分の画素の色を変更する。
【0035】
例えば、上述した「月夜」という文字の場合、CPU102は、CPU102は、「月」という文字の輪郭部分(図7(a)において□で示した部分)の画素の色を、文字色との色差が大きい色(文字色との色差が所定値以上の色)に変更するとともに、「夜」という文字の輪郭部分(図7(b)において□で示した部分)の画素の色を、文字色との色差が大きい色(文字色との色差が所定値以上の色)に変更する。なお、全ての文字について輪郭部分の画素の色を文字色との色差が大きい色に変更する場合においても、文字色との色差が所定値以上の色を表示部107に表示し、ユーザに選択させるようにしてもよいし、予め定めたアルゴリズムに従って、文字色との色差が所定値以上の色の中から一の色を選択してもよい。また、輪郭部分の色を変更する場合、画像中において20%以上の割合をしめる色の中から文字色との色差が最も大きい色を選び、輪郭部分の色を選んだ色に変更するようにしてもよい。
【0036】
CPU102は、文字の輪郭部分の画素の色を変更すると、色の変更がされた文字列を表示部107に表示する。図9は、輪郭部分の画素の色が変更された「月」の部分を拡大して示した図である。図9に示したように、表示された文字列においては、背景画像の色との色差が所定値未満の色の文字について、文字の輪郭部分の画素(図9においてハッチングが施された部分)の色が変更されているため、文字の色と背景画像の色に近いものであっても、文字列は人間の目で見たときに読みやすくなっている。
また。図8に示したように、「夜」という文字についても文字の輪郭部分の画素(図8においてハッチングが施された部分)の色が変更されているため、文字の色と背景画像の色に近いものであっても、文字列は人間の目で見たときに読みやすくなっている。
【0037】
なお、ステップSA3で求めた割合が0%の場合、CPU102は、文字の輪郭部分の画素の色を変更する処理を行わず、文字列と画像データD2が表す画像とを表示する。
【0038】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。
【0039】
上述した文字の輪郭を処理する機能を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの記録媒体に記録して配布してもよい。そして、情報処理装置1においては記録媒体に記憶されたプログラムを読み取る読み取り装置を設け、CD−ROMに記憶されたプログラムを読み取り装置で読み取って記憶部105にインストールするようにしてもよい。なお、文字の輪郭を処理する機能を実現するプログラムを記録した記録媒体はCD−ROMに限定されるものではない。フレキシブルディスク、DVD(Digital Versatile Disk)、フラッシュROMを内蔵したICカードなど他の記録媒体であってもよい。また、文字の輪郭を処理する機能を実現するプログラムは、通信ネットワークに接続されたサーバ装置からダウンロードしてインストールするようにしてもよい。
【0040】
上述した実施形態においては、文字の輪郭を処理する機能を実現するプログラムをモジュール化してワープロプログラムP1とは別のプログラムとし、このプログラムを記憶部105に記憶させるようにしてもよい。そして、文字の輪郭を処理する場合には、ワープロプログラムP1を実行しているCPU102が、モジュール化されたプログラムを実行することにより、文字に輪郭をつける機能を実現するようにしてもよい。
【0041】
上述した実施形態においては、ワードプロセッサの機能を実現するプログラムを用いて文書を作成する場合について説明したが、Webページを作成する機能を実現するプログラムにおいても、上述したように、文字の輪郭を処理する機能を実現するようにしてもよい。
【0042】
上述した実施形態においては、文字の輪郭の色を変更する処理が実行されるタイミングは、上述した実施形態のタイミングに限定されるものではない。例えば、文字列を先に入力しておき、画像を後から挿入する場合には画像が挿入されたときに文字の輪郭の色を変更する処理を実行するようにしてもよい。また、文字列が入力されたときに文字の輪郭の色を変更する処理を実行するようにしてもよい。
【0043】
上述した実施形態においては、隣接画素との色差が小さい文字が文字列中にしめる割合に応じて、全ての文字の輪郭の色を変更したり、隣接画素との色差が小さい文字についてのみ文字の輪郭の色を変更したりしている(ステップSA4〜ステップSA7)。しかしながら、ステップSA4〜ステップSA7の処理に替えて、隣接画素と色差の小さい文字であるか否か文字毎に判断し、隣接画素と色差の小さい文字であると判断された文字についてのみ文字の輪郭の色を変更する処理を行うようにしてもよい。
【0044】
上述した実施形態では、ステップSA5の処理においては、図8に示したように文字の輪郭部分の全ての画素の色を変更しているが、文字の輪郭部分において隣接画素との色差が小さい画素についてのみ色を変更するようにしてもよい。
【0045】
上述した実施形態では、ステップSA7においては文字の輪郭部分の画素の色を変更しているが、図10に示したように、文字列周辺の領域Rを文字色と比較して色差の大きい色に変更してもよい。なお、図10においては領域Rは矩形となっているが、領域Rは矩形でなく楕円などであってもよい。また、領域Rの色を変更する場合、領域R内にある背景画像の代表色で領域R内を着色してもよい。
【0046】
上述した実施形態においては、ステップSA2においては隣接画素のうち一つでも文字色と色差が小さければカウンタNの値に1を加えているが、隣接画素との色差の小さい画素の数が所定値以上である場合にカウンタNの値に1を加えるようにしてもよい。
なお、隣接画素との色差の小さい画素の数が所定値以上である場合にカウンタNの値に1を加える場合、文字を構成する線分の交差部分に隣接する画素の色と文字色との色差が所定値未満である場合には、隣接画素との色差の小さい画素の数が所定値未満であっても、カウンタNの値に1を加えてもよい。
また、上述した実施形態においては、ステップSA5で文字の輪郭部分の画素の色を変更する際、文字色と色差の小さい隣接画素の数が所定値未満の文字については輪郭部分の画素の色を変更しないようにしてもよい。
【0047】
上述したように、輪郭部分の色を変更する場合、画像中において20%以上の割合をしめる色の中から文字色との色差が最も大きい色をCPU102が選び、輪郭部分の色を選んだ色に変更する構成も考えられるが、この場合20%以上の割合をしめる色ではなく、例えば、30%以上の割合をしめる色であったり、15%以上の割合をしめる色であってもよい。また、色差が所定値以上の色の中から、画像中にしめる割合が最も大きな色に文字の輪郭部分の色を変更してもよい。
【0048】
上述した実施形態においては、マウスの操作により選択された文字列についてのみ、文字の輪郭の色が変更されているが、文書中の文字の全てについて隣接画素との色差を求め、隣接画素との色差が所定値以下の文字について文字の輪郭の色を変更するようにしてもよいし、図6に示した処理を実行してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成を示したブロック図である。
【図2】画像データが表す画像を例示した図である。
【図3】表示部107に表示される画面を示した図である。
【図4】表示部107に表示される画面を示した図である。
【図5】表示部107に表示される画面を示した図である。
【図6】情報処理装置1が行う処理の流れを示したフローチャートである。
【図7】文字において色が変更される部分を表した図である。
【図8】文字の輪郭部分の色を変更したときの表示例を示した図である。
【図9】文字の輪郭部分の色を変更したときの表示例を示した図である。
【図10】本発明の変形例における文字列の表示例を示した図である。
【符号の説明】
【0050】
1・・・情報処理装置、101・・・バス、102・・・CPU、103・・・ROM、104・・・RAM、105・・・記憶部、106・・・操作部、107・・・表示部
110・・・通信部、PO・・・OSプログラム、P1・・・ワープロプログラム、PD・・・ドライバプログラム、D1,D2・・・画像データ
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字を読みやすくする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カラーの文書やカラーのWebページにおいては、画像と文字列とを配置する際に文字列と画像とを重ねて配置する場合がある。この場合、文字の色と文字の背景となる画像の色との色差が小さいと、文字の輪郭が分かりづらくなり文字が読みにくくなってしまうという問題が生じる。そこで、このような問題を解決する技術として、特許文献1に開示されている技術がある。特許文献1に開示されている装置は、文字列の色と背景画像の色とが類似色であると判断すると、背景画像と比較して見えやすくなる色に文字列の色を変更するので、文字を読む者にとって文字が読みやすくなる。
【0003】
【特許文献1】特開平11−219242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、カラーの文書やWebページを作成する場合、デザイン上の観点から、文字列の色と背景画像の色とを近いものになる場合もある。しかしながら、特許文献1に開示されている技術の場合、このような文書に対しても、文書やWebページ作成者の意図とは関係なく文字色を変更してしまう。文字色が変更された文書やページにおいては、文字は読みやすくなるかもしれないが、デザインの観点からすると見栄えが悪くなる場合がある。
【0005】
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、文字色が文字の背景色に近い色であっても文字を読みやすくすることができる技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために本発明は、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、前記変更手段により輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力手段とを有する情報処理装置を提供する。
【0007】
好ましい態様において、前記判断手段により抽出された複数文字において、所定の関係にあると前記判断手段により判断された割合が所定値以上である場合、前記変更手段は、前記判断手段により抽出された複数文字の全てについて前記輪郭画素の色を変更してもよい。
【0008】
また、好ましい態様において、前記変更手段は、前記輪郭画素のうち前記隣接画素との色の関係が所定の関係にある画素についてのみ画素の色を変更してもよい。
【0009】
また、好ましい態様において、前記文書情報が表す文書中の色のうち、文書全体に対して所定値以上の割合をしめる色を抽出する抽出手段を有し、前記変更手段は、前記抽出手段により複数の色が抽出された場合には、抽出された複数色において前記輪郭画素の色に対して最も色差の大きい色を特定し、特定した色に前記輪郭画素の色を変更してもよい。
【0010】
また、本発明は、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、前記変更手段により背景画素の色が変更された文書を出力する出力手段とを有する情報処理装置を提供する。
【0011】
この態様においては、前記変更手段は、前記背景画素の色を前記文字の背景となる背景画素の代表色に変更してもよい。
【0012】
また、本発明は、文書情報が表す文書を出力する情報処理装置で実行される方法であって、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにより所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更ステップと、前記変更ステップにより輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力ステップとを有する情報処理方法を提供する。
【0013】
また、本発明は、文書情報が表す文書を出力する情報処理装置で実行される方法であって、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにより所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更ステップと、前記変更ステップにより背景画素の色が変更された文書を出力する出力ステップとを有する情報処理方法を提供する。
【0014】
また、本発明は、コンピュータ装置を、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、前記変更手段により輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力手段として機能させるためのプログラムと、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0015】
また、本発明は、コンピュータ装置を、文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否か抽出した文字毎に判断する判断手段と、前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、前記変更手段により背景画素の色が変更された文書を出力する出力手段として機能させるプログラムと、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[実施形態の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成を示したブロック図である。情報処理装置1は、所謂、パーソナルコンピュータ装置であり、各種アプリケーションプログラムや各種ドライバプログラムを実行することにより種々の機能が実現する。図1に示したように、情報処理装置1の各部はバス101に接続されており、各部はバス101を介して各部間で各種データやメッセージの授受を行う。
【0017】
操作部106は、キーボードやマウス等、ユーザが情報処理装置1を操作するための入力装置を備えている。ユーザから情報処理装置1への各種指示や各種情報の入力は、ユーザがこれらの入力装置を操作することにより行われる。
表示部107は、例えば表示デバイスである液晶ディスプレイを有しており、情報処理装置1を操作するための各種ウィンドウやメニュー画面、メッセージ等を表示する。なお、表示デバイスは液晶ディスプレイに限定されるものではなく、CRT(Cathode Ray Tube)やEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等、他の表示デバイスであってもよい。
通信部110は、図示せぬ通信ネットワークに接続されており、情報処理装置1が通信ネットワークを介して他の装置と各種通信を行う際の通信インターフェースとして機能する。
【0018】
記憶部105は各種データを永続的に記憶する装置として、例えばハードディスク装置を具備している。記憶部105は、キーボード入力や画面表示といった各種入出力機能や記憶部105の制御など、アプリケーションプログラムから共通して利用される基本的な機能を実現するOS(Operating System)プログラムPOを記憶している。また、アプリケーションプログラムとして、ワードプロセッサの機能を情報処理装置1において実現させるワープロプログラムP1や、通信ネットワークに接続される画像形成装置に文書を印刷させる機能を実現するドライバプログラムPDを記憶している。
また、記憶部105は、画像を表す画像データを記憶しており、例えば、図2(a)に示した画像(黒の夜空に白い月が出ている画像)を表す画像データD1や、図2(b)に示した画像(黒の夜空に白い月と白い星が出ている画像)を表す画像データD2を記憶している。
【0019】
ROM(Read Only Memory)103は、IPL(Initial Program Loader)を記憶している。情報処理装置1の電源が投入されると、CPU(Central Processing Unit)102はROM103からIPLを読み出して起動する。CPU102によりIPLが起動されると、記憶部105に記憶されているOSプログラムPOが読み出され、読み出されたOSプログラムPOがRAM(Random Access Memory)104を作業エリアとしてCPU102により実行される。そして、OSプログラムPOが実行されると、操作部106から入力された各種情報や指示を受け付ける機能、記憶部105からの各種データの読み出しや記憶部105へ各種データを書き込む機能、表示部107に各種表示を行う機能など、コンピュータ装置としての基本的な機能が情報処理装置1において実現する。そして、OSプログラムPOが起動されると、情報処理装置1においては、ユーザの操作部106への操作に応じて、記憶部105に記憶されている各種アプリケーションプログラムやドライバプログラムPDを実行することが可能となる。
【0020】
[実施形態の動作]
以下、情報処理装置1の動作について説明する。まず、情報処理装置1のユーザが操作部106を操作し、ワープロプログラムP1の実行を指示する操作を行うと、CPU102が記憶部105からワープロプログラムP1を読み出して実行する。CPU102によりワープロプログラムP1が実行されると、表示部107が制御され、文章を入力する領域や各種ツールバーを備えたウィンドウが図3に例示したように表示部107に表示される。
【0021】
次に、ユーザが操作部106を操作し、画像データD1が表す画像を、表示されたウィンドウ中の文章を入力する領域に挿入する操作を行うと、画像データD1が表す画像(図2(a))が表示される。次に、ユーザは操作部106のマウスを操作し、表示部107に表示されているマウスポインタ(図示略)を、文字列を挿入する位置に移動させる。そして、ユーザが操作部106のキーボードを操作して例えば、文字の色として白を指定し「月夜」という文字列を入力すると、図4(a)に例示したように入力された文字列が画像に重ねられて表示される。
【0022】
ここで、月の画像P1の色と「夜」という文字の色は同じ白であるため、月の画像P1と「夜」という文字が重なっている部分においては、「夜」という文字の輪郭が分かりづらくなっている。ユーザは、文字の輪郭を分かりやすくする場合、まず、操作部106のマウスを操作し、表示部107に表示されているマウスポインタ(図示略)を移動させる。そして、「月夜」という文字列の先頭にマウスポインタを移動させると、マウスのボタンを押したままマウスポインタを文字列の最後尾まで移動させた後、マウスのボタンを離す。すると、「月夜」という文字列が選択され、文字列の色が黒、文字列の背景が白というように、選択された文字列の色が反転して表示される。
【0023】
文字列が反転して表示されている状態において、ユーザがウィンドウのツールバーの「書式」の項目をクリックする操作を行うと、図5に例示したようにプルダウンメニューが表示される。そして、ユーザがプルダウンメニュー中の「輪郭処理」の項目をクリックする操作を行うと、CPU102は、反転して表示されている文字を読みやすくする処理(図6)を実行する。
【0024】
まず、CPU102は、カウンタNの値を初期化して0にする。カウンタNは、文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントするための変数である(ステップSA1)。次にCPU102は、文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントする(ステップSA2)。具体的には、選択された文字列中の文字毎に、文字の色と、画像データD1が表す画像の画素であって、文字の輪郭部分の画素に接する画素(以下、隣接画素)の色とを比較する。そして、文字色と隣接画素の色との色差が予め定めた値未満である場合には、カウンタNの値に1を加算する。
【0025】
例えば、図4(a)に示したように「月」という文字においては、文字の色が白であり、隣接画素の色が全て黒であるため、文字色と全ての隣接画素の色との色差が予め定めた値以上となり、カウンタNの値には1が加算されない。即ち、「月」という文字は、背景画像の色に近い色を有する文字としてカウントされない。一方、「夜」という文字の場合、図4(a)に示したように、この文字は、背景画像中の画像P1と重なっている。この画像P1の色は白であるため、文字色の白との色差が予め定めた値未満となり、カウンタNの値に1が加算される。
【0026】
CPU102は、選択された全ての文字について、文字色と隣接画素の色との色差を判断し、文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントし終えると、次に、文字列中において、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字がどれくらいの割合にあるか求める(ステップSA3)。ここで、「月夜」という文字列の場合、上述したように文字の数は2で、カウンタNの値は1であるため、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字の割合は50%となる。
【0027】
次にCPU102は、求めた文字の割合に応じて文字の輪郭の色を修正する。具体的には、CPU102は、ステップSA3で求めた割合が1%〜50%の間にある場合(ステップSA4:YES)、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字の輪郭部分の画素の色を変更する(ステップSA5)。
【0028】
例えば、上述した「月夜」という文字の場合、「夜」という文字が文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満となっている。CPU102は、「夜」という文字の輪郭部分(図7(b)において□で示した部分)の画素の色を、文字色との色差が大きい色(文字色との色差が所定値以上の色)に変更する。なお、輪郭部分の画素の色を変更する場合、文字色との色差が所定値以上の色を表示部107に表示し、ユーザに選択させるようにしてもよいし、CPU102が予め定めたアルゴリズムに従って、文字色との色差が所定値以上の色の中から一の色を選択してもよい。また、輪郭部分の色を変更する場合、画像中において20%以上の割合をしめる色の中から文字色との色差が最も大きい色をCPU102が選び、輪郭部分の色を選んだ色に変更するようにしてもよい。
【0029】
CPU102は、文字の輪郭部分の画素の色を変更すると、色の変更がされた文字列を表示部107に表示する。図8は、輪郭部分の画素の色が変更された「夜」の部分を拡大して示した図である。図8に示したように、表示された文字列においては、背景画像の色との色差が所定値未満の色の文字について、文字の輪郭部分の画素(図8においてハッチングが施された部分)の色が変更されているため、文字の色と背景画像の色に近いものであっても、文字列は人間の目で見たときに読みやすくなっている。
【0030】
次に、背景画像との色差が所定値以下である文字が、文字列中に51%以上あるときの動作について説明する。なお、以下の動作説明においては、画像データD2が表す図2(b)の画像上に「月夜」という文字列を入力した場合を想定して動作の説明を行う。
【0031】
図4(b)に示したように画像データD2が表す画像上に「月夜」という白の文字列を入力した後、上述した動作例と同様にしてユーザが図5に例示したプルダウンメニュー中の「輪郭処理」の項目をクリックする操作を行うと、CPU102は、反転して表示されている文字を読みやすくする処理を実行する。
【0032】
まず、CPU102は、カウンタNの値を初期化して0にし、次に文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントする(ステップSA2)。例えば、図4(b)に示したように「月」という文字においては、この文字は背景画像中の画像P11と重なっている。この画像P11の色は白であるため、文字色の白との色差が予め定めた値未満となり、カウンタNの値に1が加算される。また、「夜」という文字についても、図4(b)に示したように、この文字は背景画像中の画像P21と重なっている。この画像P21の色が白であるため、文字色の白との色差が予め定めた値未満となり、カウンタNの値に1が加算されてカウンタNの値が2となる。
【0033】
CPU102は、選択された全ての文字について、文字色と隣接画素の色との色差を判断し、文字列の背景画像の色に近い色を有する文字の数をカウントし終えると、次に、文字列中において、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字がどれくらいの割合にあるか求める(ステップSA3)。ここでは、「月夜」という文字列の場合、文字の数は2で、カウンタNの値は2であるため、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字の割合は100%となる。
【0034】
次にCPU102は、求めた文字の割合に応じて文字の色を修正する。具体的には、CPU102は、文字色と隣接画素の色との色差が所定値未満であった文字の割合が51%〜100%の間にある場合(ステップSA6;YES)、全ての文字の輪郭部分の画素の色を変更する。
【0035】
例えば、上述した「月夜」という文字の場合、CPU102は、CPU102は、「月」という文字の輪郭部分(図7(a)において□で示した部分)の画素の色を、文字色との色差が大きい色(文字色との色差が所定値以上の色)に変更するとともに、「夜」という文字の輪郭部分(図7(b)において□で示した部分)の画素の色を、文字色との色差が大きい色(文字色との色差が所定値以上の色)に変更する。なお、全ての文字について輪郭部分の画素の色を文字色との色差が大きい色に変更する場合においても、文字色との色差が所定値以上の色を表示部107に表示し、ユーザに選択させるようにしてもよいし、予め定めたアルゴリズムに従って、文字色との色差が所定値以上の色の中から一の色を選択してもよい。また、輪郭部分の色を変更する場合、画像中において20%以上の割合をしめる色の中から文字色との色差が最も大きい色を選び、輪郭部分の色を選んだ色に変更するようにしてもよい。
【0036】
CPU102は、文字の輪郭部分の画素の色を変更すると、色の変更がされた文字列を表示部107に表示する。図9は、輪郭部分の画素の色が変更された「月」の部分を拡大して示した図である。図9に示したように、表示された文字列においては、背景画像の色との色差が所定値未満の色の文字について、文字の輪郭部分の画素(図9においてハッチングが施された部分)の色が変更されているため、文字の色と背景画像の色に近いものであっても、文字列は人間の目で見たときに読みやすくなっている。
また。図8に示したように、「夜」という文字についても文字の輪郭部分の画素(図8においてハッチングが施された部分)の色が変更されているため、文字の色と背景画像の色に近いものであっても、文字列は人間の目で見たときに読みやすくなっている。
【0037】
なお、ステップSA3で求めた割合が0%の場合、CPU102は、文字の輪郭部分の画素の色を変更する処理を行わず、文字列と画像データD2が表す画像とを表示する。
【0038】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。
【0039】
上述した文字の輪郭を処理する機能を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの記録媒体に記録して配布してもよい。そして、情報処理装置1においては記録媒体に記憶されたプログラムを読み取る読み取り装置を設け、CD−ROMに記憶されたプログラムを読み取り装置で読み取って記憶部105にインストールするようにしてもよい。なお、文字の輪郭を処理する機能を実現するプログラムを記録した記録媒体はCD−ROMに限定されるものではない。フレキシブルディスク、DVD(Digital Versatile Disk)、フラッシュROMを内蔵したICカードなど他の記録媒体であってもよい。また、文字の輪郭を処理する機能を実現するプログラムは、通信ネットワークに接続されたサーバ装置からダウンロードしてインストールするようにしてもよい。
【0040】
上述した実施形態においては、文字の輪郭を処理する機能を実現するプログラムをモジュール化してワープロプログラムP1とは別のプログラムとし、このプログラムを記憶部105に記憶させるようにしてもよい。そして、文字の輪郭を処理する場合には、ワープロプログラムP1を実行しているCPU102が、モジュール化されたプログラムを実行することにより、文字に輪郭をつける機能を実現するようにしてもよい。
【0041】
上述した実施形態においては、ワードプロセッサの機能を実現するプログラムを用いて文書を作成する場合について説明したが、Webページを作成する機能を実現するプログラムにおいても、上述したように、文字の輪郭を処理する機能を実現するようにしてもよい。
【0042】
上述した実施形態においては、文字の輪郭の色を変更する処理が実行されるタイミングは、上述した実施形態のタイミングに限定されるものではない。例えば、文字列を先に入力しておき、画像を後から挿入する場合には画像が挿入されたときに文字の輪郭の色を変更する処理を実行するようにしてもよい。また、文字列が入力されたときに文字の輪郭の色を変更する処理を実行するようにしてもよい。
【0043】
上述した実施形態においては、隣接画素との色差が小さい文字が文字列中にしめる割合に応じて、全ての文字の輪郭の色を変更したり、隣接画素との色差が小さい文字についてのみ文字の輪郭の色を変更したりしている(ステップSA4〜ステップSA7)。しかしながら、ステップSA4〜ステップSA7の処理に替えて、隣接画素と色差の小さい文字であるか否か文字毎に判断し、隣接画素と色差の小さい文字であると判断された文字についてのみ文字の輪郭の色を変更する処理を行うようにしてもよい。
【0044】
上述した実施形態では、ステップSA5の処理においては、図8に示したように文字の輪郭部分の全ての画素の色を変更しているが、文字の輪郭部分において隣接画素との色差が小さい画素についてのみ色を変更するようにしてもよい。
【0045】
上述した実施形態では、ステップSA7においては文字の輪郭部分の画素の色を変更しているが、図10に示したように、文字列周辺の領域Rを文字色と比較して色差の大きい色に変更してもよい。なお、図10においては領域Rは矩形となっているが、領域Rは矩形でなく楕円などであってもよい。また、領域Rの色を変更する場合、領域R内にある背景画像の代表色で領域R内を着色してもよい。
【0046】
上述した実施形態においては、ステップSA2においては隣接画素のうち一つでも文字色と色差が小さければカウンタNの値に1を加えているが、隣接画素との色差の小さい画素の数が所定値以上である場合にカウンタNの値に1を加えるようにしてもよい。
なお、隣接画素との色差の小さい画素の数が所定値以上である場合にカウンタNの値に1を加える場合、文字を構成する線分の交差部分に隣接する画素の色と文字色との色差が所定値未満である場合には、隣接画素との色差の小さい画素の数が所定値未満であっても、カウンタNの値に1を加えてもよい。
また、上述した実施形態においては、ステップSA5で文字の輪郭部分の画素の色を変更する際、文字色と色差の小さい隣接画素の数が所定値未満の文字については輪郭部分の画素の色を変更しないようにしてもよい。
【0047】
上述したように、輪郭部分の色を変更する場合、画像中において20%以上の割合をしめる色の中から文字色との色差が最も大きい色をCPU102が選び、輪郭部分の色を選んだ色に変更する構成も考えられるが、この場合20%以上の割合をしめる色ではなく、例えば、30%以上の割合をしめる色であったり、15%以上の割合をしめる色であってもよい。また、色差が所定値以上の色の中から、画像中にしめる割合が最も大きな色に文字の輪郭部分の色を変更してもよい。
【0048】
上述した実施形態においては、マウスの操作により選択された文字列についてのみ、文字の輪郭の色が変更されているが、文書中の文字の全てについて隣接画素との色差を求め、隣接画素との色差が所定値以下の文字について文字の輪郭の色を変更するようにしてもよいし、図6に示した処理を実行してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成を示したブロック図である。
【図2】画像データが表す画像を例示した図である。
【図3】表示部107に表示される画面を示した図である。
【図4】表示部107に表示される画面を示した図である。
【図5】表示部107に表示される画面を示した図である。
【図6】情報処理装置1が行う処理の流れを示したフローチャートである。
【図7】文字において色が変更される部分を表した図である。
【図8】文字の輪郭部分の色を変更したときの表示例を示した図である。
【図9】文字の輪郭部分の色を変更したときの表示例を示した図である。
【図10】本発明の変形例における文字列の表示例を示した図である。
【符号の説明】
【0050】
1・・・情報処理装置、101・・・バス、102・・・CPU、103・・・ROM、104・・・RAM、105・・・記憶部、106・・・操作部、107・・・表示部
110・・・通信部、PO・・・OSプログラム、P1・・・ワープロプログラム、PD・・・ドライバプログラム、D1,D2・・・画像データ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、
前記変更手段により輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力手段と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記判断手段により抽出された複数文字において、所定の関係にあると前記判断手段により判断された割合が所定値以上である場合、前記変更手段は、前記判断手段により抽出された複数文字の全てについて前記輪郭画素の色を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記輪郭画素のうち前記隣接画素との色の関係が所定の関係にある画素についてのみ画素の色を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記文書情報が表す文書中の色のうち、文書全体に対して所定値以上の割合をしめる色を抽出する抽出手段を有し、
前記変更手段は、前記抽出手段により複数の色が抽出された場合には、抽出された複数色において前記輪郭画素の色に対して最も色差の大きい色を特定し、特定した色に前記輪郭画素の色を変更すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、
前記変更手段により背景画素の色が変更された文書を出力する出力手段と
を有する情報処理装置。
【請求項6】
前記変更手段は、前記背景画素の色を前記文字の背景となる背景画素の代表色に変更することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
文書情報が表す文書を出力する情報処理装置で実行される方法であって、
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにより所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更ステップと、
前記変更ステップにより輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力ステップと
を有する情報処理方法。
【請求項8】
文書情報が表す文書を出力する情報処理装置で実行される方法であって、
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにより所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更ステップと、
前記変更ステップにより背景画素の色が変更された文書を出力する出力ステップと
を有する情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータ装置を、
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、
前記変更手段により輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力手段
として機能させるプログラム。
【請求項10】
コンピュータ装置を、
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否か抽出した文字毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、
前記変更手段により背景画素の色が変更された文書を出力する出力手段
として機能させるプログラム。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、
前記変更手段により輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力手段と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記判断手段により抽出された複数文字において、所定の関係にあると前記判断手段により判断された割合が所定値以上である場合、前記変更手段は、前記判断手段により抽出された複数文字の全てについて前記輪郭画素の色を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記輪郭画素のうち前記隣接画素との色の関係が所定の関係にある画素についてのみ画素の色を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記文書情報が表す文書中の色のうち、文書全体に対して所定値以上の割合をしめる色を抽出する抽出手段を有し、
前記変更手段は、前記抽出手段により複数の色が抽出された場合には、抽出された複数色において前記輪郭画素の色に対して最も色差の大きい色を特定し、特定した色に前記輪郭画素の色を変更すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、
前記変更手段により背景画素の色が変更された文書を出力する出力手段と
を有する情報処理装置。
【請求項6】
前記変更手段は、前記背景画素の色を前記文字の背景となる背景画素の代表色に変更することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
文書情報が表す文書を出力する情報処理装置で実行される方法であって、
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにより所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更ステップと、
前記変更ステップにより輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力ステップと
を有する情報処理方法。
【請求項8】
文書情報が表す文書を出力する情報処理装置で実行される方法であって、
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにより所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更ステップと、
前記変更ステップにより背景画素の色が変更された文書を出力する出力ステップと
を有する情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータ装置を、
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否かを抽出した文字毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の輪郭画素の色を、前記隣接画素との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、
前記変更手段により輪郭画素の色が変更された文字を出力する出力手段
として機能させるプログラム。
【請求項10】
コンピュータ装置を、
文書情報が表す文書中の文字を抽出し、文字を構成する構成画素の色と、該文字の輪郭を構成する輪郭画素に隣接して該文字の背景となる隣接画素の色とが所定の関係にあるか否か抽出した文字毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により所定の関係にあると判断された文字の背景画素の色を、該文字との色差が所定の関係にある色に変更する変更手段と、
前記変更手段により背景画素の色が変更された文書を出力する出力手段
として機能させるプログラム。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2008−199366(P2008−199366A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−33439(P2007−33439)
【出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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