説明

情報表示方法、情報処理装置および情報表示用プログラム

【課題】位置表示対象の移動速度が大きいような場合でも、必要な情報を確実に読み取ることができるようにする。
【解決手段】時点t1までは、ユーザの移動速度が閾値速度Vth以下であり、地図スクロールモードとして、表示画面1上でユーザの移動速度に応じたスクロール速度で地図をスクロールし、カーソル9aを表示画面1の中心に表示する。時点t1でユーザの移動速度が閾値速度Vthより大きくなると、表示モードを地図スクロールモードから地図固定モードに変更する。ただし、時点t2でカーソル9aが表示画面1の端縁に接近すると、表示画面1上で地図を移動させ、カーソル9aを表示画面1の中心に引き戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示画面上に地図を表示し、その地図上の位置表示対象の現在位置として計測された位置に位置表示対象を示すカーソル(マーク)を表示する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
GPS(Global Positioning System)を利用した携帯可能なナビゲーション装置が普及している。
【0003】
また、PC(パーソナルコンピュータ)上で、リアルタイムに、または記録された位置情報ログデータによって、地図上に人または装置や車両などの移動体である位置表示対象の位置を表示するソフトウェアも多数存在する。
【0004】
この場合、位置表示対象の現在位置として計測された位置がカーソルによって地図上に表示された状態で位置表示対象が移動するとき、通常は、カーソルを表示画面上の或る点、例えば中心の点に固定した状態で、地図をスクロールさせる方法が取られている。
【0005】
また、特許文献1(特開平4−45476号公報)には、このように位置表示対象の位置を地図上に表示する場合に、位置表示対象の移動速度に応じて位置計測の時間間隔を変化させることが示されている。
【0006】
上に挙げた先行技術文献は、以下の通りである。
【特許文献1】特開平4−45476号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように位置表示対象の位置を示すカーソルを表示画面上の或る点に固定した状態で地図をスクロールさせる方法は、地図の縮尺と位置表示対象の移動速度との関係が適切な場合には、地図情報を適切に呈示することができる。
【0008】
しかし、例えばユーザが歩行状態から走行状態に移動状況を変化させたときのように、移動速度が大きくなったとき、それまでの移動速度に合った地図の縮尺では、地図のスクロールが速すぎて情報を的確に読み取ることができないことがある。
【0009】
例えば、ユーザが図3に示す地図5で示される地域を歩行または走行する場合である。地図5で示される地域には、東西に走る中央道路、それぞれ南北に走る東側道路および西側道路、および各種の施設や学校などが存在する。
【0010】
ユーザは、西側道路を北に向かって歩行または走行し、ある時点t1では、東西美術館に差し掛かるものとする。
【0011】
この時点t1では、図15(A)に示すように、図3に示した地図5の一部が地図5aとして表示画面1上に表示され、ユーザの現在位置を示すカーソル9aが表示画面1(地図5a)の中心に表示される。
【0012】
このとき、表示画面1上には、地図5aの一部として東西美術館のランドマークが表示され、そのそばに、東西美術館についての写真や文字などの情報7が表示される。
【0013】
この状態でユーザが速い速度で移動すると、表示画面1上で地図が速い速度でスクロールされて、時点t1から所定時間後の時点t2では、図15(B)に示すように、地図5aに対して大きく位置がずれた地図5eが表示画面1上に表示される。
【0014】
さらに、時点t2から所定時間後の時点t3では、図15(C)に示すように、地図5eに対して大きく位置がずれた地図5fが表示画面1上に表示される。
【0015】
そのため、この場合、時点t2では、東西美術館についての写真や文字などの情報7が表示されなくなってしまい、時点t3では、東西美術館のランドマークも表示されなくなってしまい、結果的に情報を確実に読み取ることができなくなる。
【0016】
そこで、この発明は、位置表示対象の移動速度が大きいような場合でも、必要な情報を確実に読み取ることができるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この発明の情報表示方法は、
情報処理装置が、表示画面上に地図を表示し、その地図上の位置表示対象の現在位置として計測された位置にカーソルを表示する方法として、
上記位置表示対象の移動速度が閾値速度以下のときには、第1の表示モードとして、上記位置表示対象の移動に伴って上記表示画面上で地図をスクロールさせ、
上記位置表示対象の移動速度が上記閾値速度より大きくなったときには、第2の表示モードとして、上記表示画面上で地図を固定し、または上記表示画面上での地図のスクロール速度を上記第1の表示モードのときより遅くする。
【0018】
上記の構成の、この発明の情報表示方法では、位置表示対象の移動速度が閾値速度より大きくなったときには、表示画面上で地図がスクロールされずに固定され、または表示画面上で地図が遅い速度でスクロールされる。したがって、表示画面上に情報が長い時間に渡って表示され、必要な情報を確実に読み取ることができるようになる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、この発明によれば、位置表示対象の移動速度が大きいような場合でも、必要な情報を確実に読み取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[1.情報表示システムの一例:図1および図2]
図1は、この発明の情報表示方法を実行する情報表示システムの一例を示す。
【0021】
この例の情報表示システムは、それぞれ測位機能および無線通信機能を備える情報処理装置10および20が、それぞれの無線通信機能によってネットワーク30を介して互いに接続されるものである。
【0022】
情報処理装置10は、ユーザAが使用するものとして、ユーザAが携帯し、またはユーザAが乗る車両に搭載される。情報処理装置20は、ユーザBが使用するものとして、ユーザBが携帯し、またはユーザBが乗る車両に搭載される。
【0023】
図2に、情報処理装置10および20の一例を示す。
【0024】
情報処理装置10は、GPSアンテナ11、GPS受信演算部12、制御部13、記憶装置部14、操作部15、表示処理部16、表示部17、無線通信部18および無線通信用アンテナ19によって構成される。
【0025】
GPSアンテナ11では、GPS衛星からの電波が受信される。GPS受信演算部12では、その受信信号が復調され、演算されることによって、情報処理装置10の位置が計測される。
【0026】
制御部13は、情報処理装置10の各部を制御するもので、図では省略したが、CPU、CPUが実行すべきプログラムや固定のデータが格納されたROM、およびプログラムやデータが展開されるRAMなどによって構成される。
【0027】
記憶装置部14は、大容量の記憶装置として、地図情報やコンテンツ情報などが格納されるものである。
【0028】
ただし、地図情報は、このように情報処理装置10に備えることなく、情報処理装置10に接続されたユーザAのサーバ装置や、ネットワーク30に接続されたサービス提供者のサーバ装置から取得するように、情報表示システムを構成することもできる。
【0029】
操作部15は、ユーザAが情報処理装置10に対する各種の操作を行うものである。
【0030】
表示処理部16は、記憶装置部14に記録されている地図情報などの情報、およびGPS受信演算部12で得られた位置情報によって、後述のように表示部17の表示画面上に地図および必要な情報を表示する。
【0031】
表示部17は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのディスプレイを備えるものである。
【0032】
無線通信部18は、GPS受信演算部12で得られた位置情報を、情報処理装置10の現在位置を示す情報として情報処理装置20に送信するとともに、情報処理装置20の現在位置を示す情報として情報処理装置20から送信された位置情報を、受信するものである。
【0033】
情報処理装置20も、GPSアンテナ21、GPS受信演算部22、制御部23、記憶装置部24、操作部25、表示処理部26、表示部27、無線通信部28および無線通信用アンテナ29によって構成される。各部の構成および動作は、情報処理装置10と同じである。
【0034】
[2.情報表示方法:図3〜図14]
この発明の情報表示方法としては、一点表示と複数点表示とがある。
【0035】
一点表示は、図1および図2の例の情報表示システムでは、情報処理装置10および20において、それぞれ、表示画面上に地図を表示し、その地図上の自装置の位置に自装置を示すカーソルを表示することである。
【0036】
複数点表示は、図1および図2の例の情報表示システムでは、情報処理装置10および20において、それぞれ、表示画面上に地図を表示し、その地図上の自装置の位置および他装置の位置に自装置を示すカーソルおよび他装置を示すカーソルを同時に表示することである。
【0037】
図1および図2の例の情報表示システムでは、情報処理装置10から見て他装置は情報処理装置20であり、情報処理装置20から見て他装置は情報処理装置10である。
【0038】
情報処理装置10の位置は、ユーザAが情報処理装置10を携帯する場合には、ユーザAの位置でもあり、情報処理装置10が車両に搭載され、その車両にユーザAが乗る場合には、その車両およびユーザAの位置でもある。
【0039】
同様に、情報処理装置20の位置は、ユーザBが情報処理装置20を携帯する場合には、ユーザBの位置でもあり、情報処理装置20が車両に搭載され、その車両にユーザBが乗る場合には、その車両およびユーザBの位置でもある。
【0040】
そのため、以下では、情報処理装置10の位置をユーザAの位置とし、情報処理装置20の位置をユーザBの位置とする。
【0041】
なお、地図の縮尺は、“1/M”という分数で表すとき、縮尺分母Mが大きい場合が「縮尺が小さい」(比の値が小さい)場合であり、縮尺分母Mが小さい場合が「縮尺が大きい」(比の値が大きい)場合である。
【0042】
したがって、同じ表示画面上には、縮尺が小さい(縮尺分母が大きい)場合ほど、実際の面積が広い地図を表示することができる。
【0043】
(2−1.一点表示の場合の情報表示方法:図3〜図7)
情報処理装置10での一点表示と情報処理装置20での一点表示とは、全く同じ方法であるので、以下では、情報処理装置10での一点表示につき示す。
【0044】
ユーザAが、情報処理装置10を携帯して、図3に示す地図5で示される地域を歩行または走行し、または、情報処理装置10が搭載された車両に乗って、地図5で示される地域を走行するものとする。
【0045】
地図5で示される地域には、東西に走る中央道路、それぞれ南北に走る東側道路および西側道路、および各種の施設や学校などが存在する。
【0046】
ユーザAは、西側道路を北に向かって移動し、情報処理装置10のGPS受信演算部12の測位結果の、適切なサンプリングレートでの或るサンプリングタイミングの時点t1では、東西美術館に差し掛かるものとする。
【0047】
次のサンプリングタイミングの時点t2では、東西美術館と西側小学校との間に差し掛かり、さらに次のサンプリングタイミングの時点t3では、西側小学校に差し掛かるものとする。
【0048】
<2−1−1.地図スクロールモード:図3および図4>
さらに、時点t1の直前までは、ユーザAの移動速度が或る閾値速度Vth以下であるが、時点t1で、ユーザAの移動速度が閾値速度Vthより大きくなるものとする。
【0049】
この場合、時点t1までは、地図スクロールモードとして、表示画面上においてユーザAの移動速度に応じたスクロール速度で地図をスクロールして、ユーザAを示すカーソルを、表示画面上の或る点、例えば中心に固定して表示する。
【0050】
したがって、時点t1では、図4(A)に示すように、図3に示した地図5の一部が地図5aとして表示画面1上に表示され、表示画面1(地図5a)の中心にカーソル9aが表示される。
【0051】
また、地図5a上には、例えば、東西美術館のランドマークのそばに、東西美術館についての写真や文字などの情報7が表示される。
【0052】
<2−1−2.地図固定モードへの変更:図3および図4>
そして、時点t1で、ユーザAの移動速度が閾値速度Vthより大きくなると、表示モードを地図スクロールモードから地図固定モードに変更する。閾値速度Vthは、地図スクロールモードでの地図の縮尺に応じて適切な値に設定される。
【0053】
地図固定モードでは、表示画面1上で地図をスクロールしないで、地図5aをそのまま表示画面1上に表示する。すなわち、ユーザAの移動速度が閾値速度Vthより大きくなると、ユーザAの移動速度に応じた速いスクロール速度で地図がスクロールされることがなく、表示画面1上で地図が固定される。
【0054】
そのため、図15で示したように東西美術館についての写真や文字などの情報7を読み取ることができない、というようなことがなくなる。
【0055】
このとき、表示画面1(地図5a)上でカーソル9aが移動し、時点t2では、図4(B)に示すように、カーソル9aが表示画面1の上端縁に近い位置に表示されるようになる。
【0056】
<2−1−3.地図固定モードでの地図の変更:図4〜図6>
地図固定モードにおいて、ユーザAがさらに同じ方向に移動すると、カーソル9aが表示画面1上から消えてしまうことになる。
【0057】
そのため、図5(A)に示すように、カーソル9aが表示画面1の定められた周囲部分1aに近接したときには、表示画面1上で地図を移動させて、図5(B)に示すように、カーソル9aを表示画面1の周囲部分1aの内側に移動させる。
【0058】
図4(C)は、図4(B)の状態から、図3に示した地図5の別の一部を地図5bとして表示画面1上に表示し、カーソル9aを表示画面1の中心に移動させた場合である。
【0059】
この場合の地図の変更は、地図スクロールモードでの地図のスクロールとは異なり、カーソル9aが表示画面1上から消えてしまうことを防止するために、表示画面1上に表示される地図を瞬間的に切り替えるものである。
【0060】
すなわち、この場合、図4(C)に示すように地図を変更した後は、地図固定モードとして、表示画面1上で地図をスクロールしないで、地図5bをそのまま表示画面1上に表示する。
【0061】
そして、図5(A)に示すように、再びカーソル9aが表示画面1の周囲部分1aに近接したときには、表示画面1上に表示される地図を切り替える。
【0062】
上記は、ヘディングアップ表示を行う場合、すなわち位置表示対象の移動方向を表示画面の上方とするように地図を表示する場合で、かつ位置表示対象が北の方向に移動する場合であるが、後述の複数点表示の場合を含めて一般的には、図6に示すようにする。
【0063】
地図表示エリア5Aは、変更前に表示画面上に表示されている地図部分であり、地図表示エリア5Bは、変更後に表示画面上に表示される地図部分である。
【0064】
P1(0,0),P2(X,0),P3(0,Y),P4(X,Y)は、それぞれ地図表示エリア5Aの左上、右上、左下、右下の点である。
【0065】
Xは、地図表示エリア5A,5Bの左右方向のサイズ(画素数)、Yは、地図表示エリア5A,5Bの上下方向のサイズ(画素数)である。
【0066】
地図表示エリア5Aには、斜線で示すように周囲部分6Aを設定する。周囲部分6Aの左右方向の幅(画素数)をwx、上下方向の幅(画素数)をwyとする。
【0067】
左右方向の周囲部分比率をpx=(wx/X)×100[%]、上下方向の周囲部分比率をpy=(wy/Y)×100[%]とすると、0<px<50,0<py<50である。
【0068】
地図表示エリア5A上の、カーソル9aによって指示される点を、Pa(x,y)とする。
【0069】
そして、点Pa(x,y)が周囲部分6A内となったとき、すなわち、0≦x≦wx、X−wx≦x≦X、0≦y≦wy、Y−wy≦y≦Y、のいずれかとなったとき、表示画面上に表示される地図部分を地図表示エリア5Aから地図表示エリア5Bに変更する。
【0070】
変更後の地図表示エリア5Bは、例えば、この地図表示エリア5B上でカーソル9aによって指示される点Pa(x,y)が次のようになるエリアとする。
【0071】
表示される地図部分を上下方向に移動する場合には、x=X/2となり,かつ、y=Y−wy−αまたはy=wy+αとなるエリアとする。表示される地図部分を左右方向に移動する場合には、y=Y/2となり、かつ、x=wx+αまたはx=X−wx−αとなるエリアとする。表示される地図部分を斜め方向に移動する場合には、y=Y−wy−αまたはy=wy+αとなり、かつ、x=wx+αまたはx=X−wx−αとなるエリアとする。
【0072】
αは、地図表示エリア5Aと同様に地図表示エリア5Bに周囲部分6Bを設定したときの、周囲部分6Bの内側端縁からの距離である。
【0073】
このαを適切な値に設定して、地図表示エリア5B上でカーソル9aによって指示される点Pa(x,y)が周囲部分6Bの内側端縁より内側となるようにする。
【0074】
変更後は、地図表示エリア5Bを変更前の地図表示エリアとして、上記の変更のための条件を満たすか否かによって、さらに地図表示エリアを変更するか否かを判断し、変更するときには上記のように変更する。
【0075】
<2−1−4.地図固定モードから地図スクロールモードへの変更:図7>
上記のように表示モードを地図スクロールモードから地図固定モードに変更した後に、ユーザAの移動速度が所定値より小さくなったときには、逆に表示モードを地図固定モードから地図スクロールモードに変更する。
【0076】
しかし、例えば、図7の曲線で示すように、ユーザAの移動速度Vtが、時点taで上記の閾値速度Vthより大きくなった後、時点tb,tc,td,te,tfで閾値速度Vthを跨ぐように閾値速度Vthの近辺で変化することがある。
【0077】
この場合、時点tb,tc,td,te,tfで、その都度、表示モードが変更されるのは、好ましくない。
【0078】
そこで、上側閾値速度として上記の閾値速度Vthを設定するとともに、下側閾値速度として閾値速度Vthより小さい閾値速度Vtlを設定して、以下のように表示モードの変更にヒステリシスを持たせる。
【0079】
図7に示す単位時間Tsは、測位結果の或るサンプリングタイミングの時点と次のサンプリングタイミングの時点との間の時間である。
【0080】
移動速度Vtは、この単位時間Tsの間に移動した距離Dsを単位時間Tsで除した結果(Ds/Ts)で表される。距離Dsは、計測された位置から算出される。
【0081】
また、移動速度Vtが増加傾向にあるときには、時点t(n)での移動速度Vt(n)が、これより単位時間Tsだけ前の時点t(n−1)での移動速度Vt(n−1)より大きくなる。
【0082】
逆に、移動速度Vtが減少傾向にあるときには、時点t(n)での移動速度Vt(n)が、これより単位時間Tsだけ前の時点t(n−1)での移動速度Vt(n−1)より小さくなる。
【0083】
そのため、その時々の時点t(n)での移動速度Vt(n)を、単位時間Tsだけ前の時点t(n−1)での移動速度Vt(n−1)と比較することによって、移動速度Vtが増加傾向にあるか、減少傾向にあるかを判断する。
【0084】
そして、図7の時点taで示すように、移動速度Vtが増加傾向となって上側閾値速度Vthより大きくなったとき、上述したように表示モードを地図スクロールモードから地図固定モードに変更する。
【0085】
一方、移動速度Vtが減少傾向となったとき、時点tb,td,tfのように上側閾値速度Vthより小さくなっただけでは、地図スクロールモードに変更しないが、時点tgのように下側閾値速度Vtlより小さくなったときには、地図スクロールモードに変更する。
【0086】
その結果、図7の例では、表示モードは、時点taで地図スクロールモードから地図固定モードに変更され、時点tgで地図固定モードから地図スクロールモードに変更され、時点tgの後の時点thの後の時点tiで地図スクロールモードから地図固定モードに変更される。
【0087】
したがって、移動速度Vtが短時間の間に小さい範囲内で変化することによって表示モードが短時間の間に頻繁に変更されてしまうことがない。
【0088】
(2−2.複数点表示の場合の情報表示方法:図8〜図10)
図1および図2の例の情報表示システムでは、情報処理装置10および20において、それぞれ、表示画面上に地図を表示し、その地図上の自装置の位置および他装置の位置に自装置を示すカーソルおよび他装置を示すカーソルを同時に表示することができる。
【0089】
情報処理装置10での複数点表示と情報処理装置20での複数点表示とは、全く同じ方法であるので、以下では、情報処理装置10での複数点表示につき示す。
【0090】
ユーザA,Bが、情報処理装置10,20を携帯して、または情報処理装置10,20が搭載された各自の車両に乗って、図8に示す地図5で示される地域内の或る場所で待ち合わせ、当該地域の西方の目的地に行くものとする。図8に示す地図5は、図3に示した地図5と全く同じである。
【0091】
ユーザAは、時点t1,t2,t3では、西側道路を北に向かって移動し、時点t4では、中央道路に出て左折するものとする。
【0092】
ユーザBは、時点t1,t2では、東側道路を南に向かって移動し、時点t3では、中央道路に出て右折し、時点t4では、東側百貨店に差し掛かるものとする。
【0093】
<2−2−1.一点表示モード:図8および図9>
まず、一点表示モードとして、表示画面上に表示する地図の縮尺を相対的に大きくして(縮尺分母を相対的に小さくして)、相対的に狭い地域を示す地図を表示画面上に表示し、ユーザAを示すカーソルのみを表示画面上に表示する。
【0094】
すなわち、例えば、時点t1では、図9(A)に示すように、図8に示した地図5の一部が地図5aとして表示画面1上に表示され、表示画面1(地図5a)の中心にカーソル9aが表示される。
【0095】
この一点表示モードでは、図3〜図7で上述したように、ユーザAの移動速度Vtに応じて表示モードを地図スクロールモードと地図固定モードとの間で変更する。
【0096】
また、その地図固定モードでは、カーソル9aが表示画面1上から消えてしまわないように、図5または図6で上述したように地図表示エリアを変更する。
【0097】
<2−2−2.複数点表示モードへの変更:図8および図9>
さらに、複数点表示の場合には、情報処理装置10,20の測位結果のサンプリングタイミングの時点ごとに、ユーザA,B間(情報処理装置10,20間)の距離を対象間距離として検出する。
【0098】
上記の例では、図8に示すように、時点t1では、ユーザA,Bは、それぞれ地図5上の点Pa1,Pb1の位置にあり、対象間距離は、点Pa1,Pb1間の直線距離である。時点t2では、ユーザA,Bは、それぞれ地図5上の点Pa2,Pb2の位置にあり、対象間距離は、点Pa2,Pb2間の直線距離である。
【0099】
そして、複数点表示の場合には、この対象間距離が或る閾値距離Dtlより小さくなったとき、表示モードを一点表示モードから複数点表示モードに変更する。閾値距離Dtlは、一点表示モードでの地図の縮尺に応じて適切な値に設定される。
【0100】
上記の例は、時点t1までは対象間距離が閾値距離Dtl以上であるのに対して、時点t2で対象間距離が閾値距離Dtlより小さくなった場合である。
【0101】
そのため、時点t2で、表示モードが一点表示モードから複数点表示モードに変更される。
【0102】
複数点表示モードでは、表示画面上に表示する地図の縮尺を一点表示モードのときより小さくして、図9(B)に示すように、一点表示モードのときより広い地域を示す地図5cを表示画面1上に表示する。
【0103】
しかも、その地図5cは、ユーザA,Bの現在位置を含むものとし、表示画面1上には、ユーザAの現在位置を示すカーソル9aとユーザBの現在位置を示すカーソル9bとを同時に表示する。
【0104】
これによって、ユーザAは、ユーザA,Bが所定距離内にいることが分かる。情報処理装置20でも、同様の表示が実行されることによって、ユーザBも、ユーザB,Aが所定距離内にいることが分かる。
【0105】
一点表示モードのときと異なり、複数点表示モードでは、地図スクロールモードにしないで、常に地図固定モードとする。
【0106】
ただし、複数点表示モードでの地図固定モードでは、ユーザA,Bのいずれかの現在位置が図5に示した表示画面1の周囲部分1a内となるとき、上述したように地図表示エリアを変更する。このとき、ユーザA,Bの両者の現在位置が、変更後の地図表示エリア内に収まるようにする。
【0107】
<2−2−3.複数点表示モードから一点表示モードへの変更:図10>
表示モードを一点表示モードから複数点表示モードに変更した後に、対象間距離(ユーザA,B間の直線距離)が所定値より大きくなったときには、逆に表示モードを複数点表示モードから一点表示モードに変更する。
【0108】
しかし、例えば、図10の曲線で示すように、対象間距離Dtが、時点tpで上記の閾値距離Dtlより小さくなった後、時点tq,tr,tsで閾値距離Dtlを跨ぐように閾値距離Dtlの近辺で変化することがある。
【0109】
この場合、時点tq,tr,tsで、その都度、表示モードが変更されるのは、好ましくない。
【0110】
そこで、下側閾値距離として上記の閾値距離Dtlを設定するとともに、上側閾値距離として閾値距離Dtlより大きい閾値距離Dthを設定して、以下のように表示モードの変更にヒステリシスを持たせる。
【0111】
図10に示す単位時間Tsは、図7で上述したように、測位結果の或るサンプリングタイミングの時点と次のサンプリングタイミングの時点との間の時間である。
【0112】
対象間距離Dtが減少傾向にあるときには、時点t(n)での対象間距離Dt(n)が、これより単位時間Tsだけ前の時点t(n−1)での対象間距離Dt(n−1)より小さくなる。
【0113】
逆に、対象間距離Dtが増加傾向にあるときには、時点t(n)での対象間距離Dt(n)が、これより単位時間Tsだけ前の時点t(n−1)での対象間距離Dt(n−1)より大きくなる。
【0114】
そのため、その時々の時点t(n)での対象間距離Dt(n)を、単位時間Tsだけ前の時点t(n−1)での対象間距離Dt(n−1)と比較することによって、対象間距離Dtが減少傾向にあるか、増加傾向にあるかを判断する。
【0115】
そして、図10の時点tpで示すように、対象間距離Dtが減少傾向となって下側閾値距離Dtlより小さくなったとき、上述したように表示モードを一点表示モードから複数点表示モードに変更する。
【0116】
一方、対象間距離Dtが増加傾向となったとき、時点tq,tsのように下側閾値距離Dtlより大きくなっただけでは、一点表示モードに変更しないが、時点tuのように上側閾値距離Dthより大きくなったときには、一点表示モードに変更する。
【0117】
その結果、図10の例では、表示モードは、時点tpで一点表示モードから複数点表示モードに変更され、時点tuで複数点表示モードから一点表示モードに変更され、時点tuの後の時点tvの後の時点twで一点表示モードから複数点表示モードに変更される。
【0118】
したがって、対象間距離Dtが短時間の間に小さい範囲内で変化することによって表示モードが短時間の間に頻繁に変更されてしまうことがない。
【0119】
(2−3.情報表示のための処理:図11〜図14)
<2−3−1.表示モード設定処理:図11および図12>
図11および図12に、情報処理装置10が実行する以上のような表示モード設定に係る一連の処理の一例を示す。
【0120】
この表示モード設定処理40では、情報処理装置10への電源投入やユーザAの開始操作などによって処理を開始して、まずステップ41で、初期表示モードとして一点表示モードおよび地図スクロールモードを設定する。
【0121】
次に、ステップ42で、図10で上述したように、現在の対象間距離Dt(n)を算出する。
【0122】
次に、ステップ43で、その算出された現在の対象間距離Dt(n)が直前(単位時間Tsだけ前)の対象間距離Dt(n−1)より小さいか否かを判断する。
【0123】
そして、現在の対象間距離Dt(n)が直前の対象間距離Dt(n−1)より小さいときには、対象間距離Dtが減少傾向にあるものとして、ステップ43からステップ44に進む。
【0124】
逆に、現在の対象間距離Dt(n)が直前の対象間距離Dt(n−1)以上であるときには、対象間距離Dtが増加傾向にあるものとして、ステップ43からステップ46に進む。
【0125】
ステップ44では、対象間距離Dt(n)が下側閾値距離Dtlより小さいか否かを判断する。
【0126】
そして、対象間距離Dt(n)が下側閾値距離Dtlより小さいときには、ステップ44からステップ45に進んで、図10の時点tp,twのように表示モードを一点表示モードから複数点表示モードに変更して、ステップ51に進む。
【0127】
対象間距離Dt(n)が下側閾値距離Dtl以上であるときには、ステップ44からそのままステップ51に進む。
【0128】
ステップ46では、対象間距離Dt(n)が上側閾値距離Dthより大きいか否かを判断する。
【0129】
そして、対象間距離Dt(n)が上側閾値距離Dthより大きいときには、ステップ46からステップ47に進んで、図10の時点tuのように表示モードを複数点表示モードから一点表示モードに変更して、ステップ51に進む。
【0130】
対象間距離Dt(n)が上側閾値距離Dth以下であるときには、ステップ46からそのままステップ51に進む。
【0131】
ステップ51では、そのとき設定されている表示モードが一点表示モードであるか否かを判断する。
【0132】
そして、そのとき設定されている表示モードが一点表示モードであるときには、ステップ51からステップ52に進んで、図7で上述したように、現在の移動速度Vt(n)を算出する。
【0133】
次に、ステップ53で、その算出された現在の移動速度Vt(n)が直前(単位時間Tsだけ前)の移動速度Vt(n−1)より大きいか否かを判断する。
【0134】
そして、現在の移動速度Vt(n)が直前の移動速度Vt(n−1)より大きいときには、移動速度Vtが増加傾向にあるものとして、ステップ53からステップ54に進む。
【0135】
逆に、現在の移動速度Vt(n)が直前の移動速度Vt(n−1)以下であるときには、移動速度Vtが減少傾向にあるものとして、ステップ53からステップ56に進む。
【0136】
ステップ54では、移動速度Vt(n)が上側閾値速度Vthより大きいか否かを判断する。
【0137】
そして、移動速度Vt(n)が上側閾値速度Vthより大きいときには、ステップ54からステップ55に進んで、一点表示モードにおいて、図7の時点ta,tiのように表示モードを地図スクロールモードから地図固定モードに変更して、ステップ61に進む。
【0138】
移動速度Vt(n)が上側閾値速度Vth以下であるときには、ステップ54からそのままステップ61に進む。
【0139】
ステップ56では、移動速度Vt(n)が下側閾値速度Vtlより小さいか否かを判断する。
【0140】
そして、移動速度Vt(n)が下側閾値速度Vtlより小さいときには、ステップ56からステップ57に進んで、一点表示モードにおいて、図7の時点tgのように表示モードを地図固定モードから地図スクロールモードに変更して、ステップ61に進む。
【0141】
移動速度Vt(n)が下側閾値速度Vtl以上であるときには、ステップ56からそのままステップ61に進む。
【0142】
一方、ステップ51で、そのとき設定されている表示モードが、一点表示モードではなく、複数点表示モードであると判断したときには、ステップ59で、地図スクロールに関しては、地図スクロールモードではなく、地図固定モードに設定して、ステップ61に進む。
【0143】
ステップ61では、表示モード設定に係る処理を終了するか否かを判断し、ユーザAの終了操作などによって処理を終了すべきときには、処理を終了するが、そうでなければ、ステップ42に戻って、ステップ42以下の処理を繰り返し実行する。
【0144】
<2−3−2.描画処理:図13および図14>
図13に、上記のように設定された表示モードのもとで情報処理装置10が実行する情報表示のための描画処理ルーチンの一例を示す。
【0145】
この描画処理ルーチン70は、上記の表示モード設定処理40と並行して、測位結果のサンプリングタイミングごとに実行されるものである。
【0146】
この描画処理ルーチン70では、まずステップ71で、上記のように設定された表示モードを取得し、次にステップ72で、その設定された表示モードが地図固定モードであるか否かを判断する。
【0147】
上述したように、一点表示モードでは地図スクロールモードと地図固定モードのいずれかとされるが、複数点表示モードでは常に地図固定モードとされる。
【0148】
そして、設定された表示モードが地図固定モードであるときには、ステップ72からステップ73に進む。
【0149】
ステップ73では、図5および図6で上述したように自装置(情報処理装置10)の現在位置が表示画面の周囲部分にあるか否かを判断する。
【0150】
そして、自装置の現在位置が表示画面の周囲部分にあるときには、ステップ73から地図表示エリア変更処理ルーチン80に進んで、後述のような地図表示エリア変更処理を実行した上で、ステップ74に進む。
【0151】
自装置の現在位置が表示画面の周囲部分にないときには、ステップ73からそのままステップ74に進む。
【0152】
また、ステップ72で、設定された表示モードは地図固定モードではなく、一点表示モードでの地図スクロールモードであると判断したときにも、ステップ72からそのままステップ74に進む。
【0153】
ステップ74では、地図およびカーソルなどを描画し、ステップ75に進む。
【0154】
ステップ75では、描画処理を終了するか否かを判断し、描画処理を終了しないで続行するときには、ステップ71に戻って、ステップ71以下の処理を実行する。
【0155】
図14に、図13に示した地図表示エリア変更処理ルーチン80の一例を示す。この地図表示エリア変更処理ルーチン80では、まずステップ81で、設定された表示モードが一点表示モードであるか否かを判断する。
【0156】
そして、設定された表示モードが一点表示モードであるときには、ステップ81からそのままステップ82に進んで、図6で上述したように、変更後の地図表示エリアを決定する。
【0157】
一方、設定された表示モードが複数点表示モードであるときには、ステップ81からステップ83に進んで、一点表示モードのときの縮尺のままで、同じ地図上に自装置および他装置の現在位置を表示できるか否かを判断する。
【0158】
そして、一点表示モードのときの縮尺のままでは、同じ地図上に自装置および他装置の現在位置を表示できないときには、ステップ83からステップ84に進んで、地図の縮尺を縮小した上で、ステップ83に戻る。
【0159】
ステップ83で、一点表示モードのときの縮尺のままで、またはステップ84で縮小された後の縮尺で、同じ地図上に自装置および他装置の現在位置を表示できると判断したときには、ステップ82に進んで、変更後の地図表示エリアを決定する。
【0160】
[3.他の実施形態または例]
(3−1.一点表示の場合の地図表示)
上述した例は、一点表示の場合に、位置表示対象の移動速度Vtが上側閾値速度Vthより大きくなったとき、地図固定モードとする場合であるが、表示画面上で地図を固定しないで、地図の縮尺を地図スクロールモードのときより縮小して、表示画面上での地図のスクロール速度を低下させるようにしてもよい。
【0161】
(3−2.複数点表示の場合の位置表示対象)
複数点表示については、第1の位置表示対象を測位機能を有する情報処理装置ないしユーザとし、第2の位置表示対象を目的地や目標地点のように位置が定まっている場所や地点としてもよい。
【0162】
この場合は、例えば、現在地が目的地に対して所定距離の地点にまで近づくと、表示モードを一点表示モードから複数点表示モードに変更して、地図上に現在地および目的地の位置が同時に表示されるようにする。
【0163】
また、複数点表示の場合の位置表示対象は、2つに限らず、3つ以上でもよい。例えば、位置表示対象が3つの場合、特定の二者間、いずれかの二者間、または全ての組み合わせの二者間の距離が、下側閾値距離より小さくなったとき、それら二者または三者が地図上に同時に表示されるようにする。
【0164】
(3−3.非リアルタイムの情報表示)
上述した例は、位置表示対象の位置をリアルタイムに表示する場合であるが、この発明は、記録された位置情報ログデータに基づいて、位置表示対象の位置を非リアルタイムに表示する場合にも適用することができる。
【0165】
具体的に、図2の例で、情報処理装置10では、GPS受信演算部12での測位結果の位置情報を、測位時刻を示す時刻情報を添えて、記憶装置部14に記録する。
【0166】
情報処理装置20でも、GPS受信演算部22での測位結果の位置情報を、測位時刻を示す時刻情報を添えて、記憶装置部24に記録する。
【0167】
その位置情報を記憶装置部14または24からPCなどの情報処理装置に取り込むことによって、PCなどの情報処理装置において、情報処理装置10または20の現在位置として計測された位置を非リアルタイムに表示する。
【0168】
これによれば、この発明をライフログ用途に有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0169】
【図1】この発明の情報表示方法を実行する情報表示システムの一例を示す図である。
【図2】この発明の情報処理装置の一例を示す図である。
【図3】地図の一例を示す図である。
【図4】一点表示の場合の地図スクロールモードおよび地図固定モードでの表示態様を示す図である。
【図5】地図固定モードでの地図の変更の説明に供する図である。
【図6】地図固定モードでの地図の変更の説明に供する図である。
【図7】地図スクロールモードと地図固定モードとの間のモード変更の説明に供する図である。
【図8】地図の一例を示す図である。
【図9】一点表示モードおよび複数点表示モードでの表示態様を示す図である。
【図10】一点表示モードと複数点表示モードとの間のモード変更の説明に供する図である。
【図11】表示モード設定処理の一例の一部を示す図である。
【図12】表示モード設定処理の一例の一部を示す図である。
【図13】描画処理の一例を示す図である。
【図14】地図表示エリア変更処理の一例を示す図である。
【図15】移動体の移動に伴って表示画面上で地図をスクロールする場合の説明に供する図である。
【符号の説明】
【0170】
主要部については図中に記述したので、ここでは省略する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、表示画面上に地図を表示し、その地図上の位置表示対象の現在位置として計測された位置にカーソルを表示する方法として、
上記位置表示対象の移動速度が閾値速度以下のときには、第1の表示モードとして、上記位置表示対象の移動に伴って上記表示画面上で地図をスクロールさせ、
上記位置表示対象の移動速度が上記閾値速度より大きくなったときには、第2の表示モードとして、上記表示画面上で地図を固定し、または上記表示画面上での地図のスクロール速度を上記第1の表示モードのときより遅くする情報表示方法。
【請求項2】
請求項1の情報表示方法において、
上記位置表示対象は、上記情報処理装置自体であって、自身の現在位置を計測する機能を備える装置である情報表示方法。
【請求項3】
請求項1の情報表示方法において、
上記位置表示対象は、上記情報処理装置とは別の、自身の現在位置を計測し、その計測結果の位置情報を、上記情報処理装置での使用のために記録し、または上記情報処理装置に送信する機能を備える装置である情報表示方法。
【請求項4】
請求項1の情報表示方法において、
上記第2の表示モードで情報表示中に、上記カーソルが上記表示画面の設定された周囲部分内を示すときには、上記カーソルが上記周囲部分の内側を示すように地図表示エリアを変更する情報表示方法。
【請求項5】
請求項1の情報表示方法において、
上記第2の表示モードで情報表示中に、上記位置表示対象の移動速度が上記閾値速度より小さい別の閾値速度より小さくなったとき、上記第2の表示モードから上記第1の表示モードに変更する情報表示方法。
【請求項6】
情報処理装置が、表示画面上に地図を表示し、その地図上の位置表示対象の現在位置として計測された位置にカーソルを表示する方法として、
第1の位置表示対象と第2の位置表示対象との間の距離である対象間距離が閾値距離以上のときには、第1の表示モードとして、上記表示画面上に第1の縮尺状態で地図を表示し、その地図上に上記第1の位置表示対象を示すカーソルを表示し、
上記対象間距離が上記閾値距離より小さくなったときには、第2の表示モードとして、上記表示画面上に上記第1の縮尺状態より縮尺が小さい第2の縮尺状態で地図を表示し、その地図上に上記第1の位置表示対象を示すカーソルおよび上記第2の位置表示対象を示すカーソルを表示する情報表示方法。
【請求項7】
請求項6の情報表示方法において、
上記第1の位置表示対象は、上記情報処理装置自体であって、自身の現在位置を計測する機能を備える装置であり、
上記第2の位置表示対象は、上記情報処理装置とは別の、自身の現在位置を計測し、その計測結果の位置情報を、上記情報処理装置である上記第1の位置表示対象に送信する機能を備える装置である情報表示方法。
【請求項8】
請求項6の情報表示方法において、
上記第1の位置表示対象および上記第2の位置表示対象は、それぞれ、上記情報処理装置とは別の、自身の現在位置を計測し、その計測結果の位置情報を、上記情報処理装置での使用のために記録し、または上記情報処理装置に送信する機能を備える装置である情報表示方法。
【請求項9】
請求項6の情報表示方法において、
上記第2の表示モードでは、上記表示画面上で地図を固定する情報表示方法。
【請求項10】
請求項6の情報表示方法において、
上記第2の表示モードで情報表示中に、上記対象間距離が上記閾値距離より大きい別の閾値距離より大きくなったとき、上記第2の表示モードから上記第1の表示モードに変更する情報表示方法。
【請求項11】
表示画面上に地図を表示し、その地図上の位置表示対象の現在位置として計測された位置にカーソルを表示する処理手段と、
上記位置表示対象の移動速度が閾値速度以下のときには、第1の表示モードとして、上記位置表示対象の移動に伴って上記表示画面上で地図をスクロールさせ、上記位置表示対象の移動速度が上記閾値速度より大きくなったときには、第2の表示モードとして、上記表示画面上で地図を固定し、または上記表示画面上での地図のスクロール速度を上記第1の表示モードのときより遅くする制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項12】
表示画面上に地図を表示し、その地図上の位置表示対象の現在位置として計測された位置にカーソルを表示する処理手段と、
第1の位置表示対象と第2の位置表示対象との間の距離である対象間距離が閾値距離以上のときには、第1の表示モードとして、上記表示画面上に第1の縮尺状態で地図を表示し、その地図上に上記第1の位置表示対象を示すカーソルを表示し、上記対象間距離が上記閾値距離より小さくなったときには、第2の表示モードとして、上記表示画面上に上記第1の縮尺状態より縮尺が小さい第2の縮尺状態で地図を表示し、その地図上に上記第1の位置表示対象を示すカーソルおよび上記第2の位置表示対象を示すカーソルを表示する制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項13】
情報処理装置が備えるコンピュータを、
上記情報処理装置が、表示画面上に地図を表示し、その地図上の位置表示対象の現在位置として計測された位置にカーソルを表示する場合における、
上記位置表示対象の移動速度が閾値速度以下のときには、第1の表示モードとして、上記位置表示対象の移動に伴って上記表示画面上で地図をスクロールさせる手段、および、
上記位置表示対象の移動速度が上記閾値速度より大きくなったときには、第2の表示モードとして、上記表示画面上で地図を固定し、または上記表示画面上での地図のスクロール速度を上記第1の表示モードのときより遅くする手段、
として機能させる情報表示用プログラム。
【請求項14】
情報処理装置が備えるコンピュータを、
上記情報処理装置が、表示画面上に地図を表示し、その地図上の位置表示対象の現在位置として計測された位置にカーソルを表示する場合における、
第1の位置表示対象と第2の位置表示対象との間の距離である対象間距離が閾値距離以上のときには、第1の表示モードとして、上記表示画面上に第1の縮尺状態で地図を表示し、その地図上に上記第1の位置表示対象を示すカーソルを表示する手段、および、
上記対象間距離が上記閾値距離より小さくなったときには、第2の表示モードとして、上記表示画面上に上記第1の縮尺状態より縮尺が小さい第2の縮尺状態で地図を表示し、その地図上に上記第1の位置表示対象を示すカーソルおよび上記第2の位置表示対象を示すカーソルを表示する手段、
として機能させる情報表示用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−14863(P2010−14863A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173200(P2008−173200)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】