情報表示装置および情報表示システム
【課題】 携帯電話回線を用いなくても、表示装置の表示内容をより簡単に変更可能とする情報表示装置および情報表示システムを提供することである。
【解決手段】 表示するデータに対応するデータ番号を入力するキー入力部１６と、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置と、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けた情報表示装置１とし、前記情報表示装置の表示データを、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える携帯電話２Ａを介して変更する情報表示システムとした。
【解決手段】 表示するデータに対応するデータ番号を入力するキー入力部１６と、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置と、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けた情報表示装置１とし、前記情報表示装置の表示データを、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える携帯電話２Ａを介して変更する情報表示システムとした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＬＥＤ表示装置を用いた情報表示装置および情報表示システムに関し、特に表示する内容を容易に変更可能とする情報表示装置および情報表示システムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
発光ダイオード（以下、「ＬＥＤ」と称する。）は、スペクトル半値幅が狭いため高い色純度を有する半導体素子であり、小型で効率が良く鮮やかな色に発光する発光素子である。また、近年、青色ＬＥＤが実用化され、それにより赤、緑、青の３原色のＬＥＤが揃い、これらのＬＥＤを用いてフルカラーの表示を行うことが可能となっている。
【０００３】
また、ＬＥＤは、消費電力が少なく発熱せず、寿命が長いので、各種の表示部分に使用されており、道路標識や、ビル内部の案内標識等に好適に適用されている。これらの表示装置が表示する内容は、例えば、「工事中」や「この先で事故発生」等の予め定められた一定の文句であって、内蔵するメモリに記憶された表示内容を表示している。
【０００４】
そのために、予め複数の表示データを記憶しておくメモリと、表示するデータを指示する表示指示手段と、指示されたデータをメモリから取り出しで表示装置に表示する制御装置とを備えた構成とされている。
【０００５】
また、新たな表示データをメモリに記憶させる際には、パソコン等で編集した表示データをデータライターにより書き込んだり、カセットを用いて新たな表示データを入力させていた。
【０００６】
しかし、表示データを変更する際に、いちいち表示装置にデータライターやカセットを用いてデータ入力する方法では、操作が煩雑であり面倒である。
【０００７】
そのために、表示内容を迅速に変更するために、データベースと配信サーバと表示装置を備えて、新たな表示データを配信サーバから携帯電話網を介して表示装置に送信するとした情報表示システムが既に出願されている（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００６−９８８２８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
しかし、データベースと配信サーバを介して新たな表示データを表示装置に送信する方法では、設備が大掛かりとなり、コスト高となってしまう。そのために、より簡単で、より低コストで表示装置の表示内容を変更可能とする情報表示システムが求められている。
【０００９】
本発明の目的は、上記問題を解決するために、携帯電話回線を用いなくても、表示装置の表示内容をより簡単に変更可能とする情報表示装置および情報表示システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記の目的を達成するために請求項１に係る発明は、多数の表示データを設定されたデータ番号に対応させて格納しておくメモリ部と、選択された表示データを表示するＬＥＤ表示部と、該表示部を制御するＬＥＤ表示コントローラと、表示データを順次取り出して送出する画像変換制御装置と電源部とを備え、所望のデータ番号を入力するキー入力部と、入力あるいは設定されたデータ番号を表示する番号表示部とを備えると共に、前記メモリ部に、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置を内蔵し、さらに、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けたことを特徴としている。
【００１１】
上記の構成を有する請求項１に係る発明によれば、キー入力により表示するデータを選択して設定することができると共に、外部からの赤外線通信により表示データを変更することができる。また、通信許可スイッチを不許可としておくことで、意図しないデータ変更を防止可能となる。
【００１２】
請求項２に係る発明は、前記データ番号は、表示データの変更を受け付けずに固定される固定領域番号と、キー入力あるいは赤外線通信により変更可能とされる可変領域番号とを備えていることを特徴としている。
【００１３】
上記の構成を有する請求項２に係る発明によれば、表示装置を設置する環境に対応した所定の不変の表示データを予め設定しておくことができると共に、変化する環境に対応して任意の表示データに変更することも可能となる。
【００１４】
請求項３に係る発明は、前記ＬＥＤ表示部の両端部の上部に、隔離して二個のフラッシュライトを設け、前記ＬＥＤ表示部にデータが表示されている間は交互に点滅する構成としたことを特徴としている。
【００１５】
上記の構成を有する請求項３に係る発明によれば、表示装置が所定の表示データを表示中であることを視覚者に知らせることができ、重要な表示データを間違いなく報知可能となる。
【００１６】
請求項４に係る発明は、前記電源部として、バッテリとソーラパネルとの両方を配設したことを特徴としている。
【００１７】
上記の構成を有する請求項４に係る発明によれば、表示可能な時間を長くすることができ、バッテリ寿命も長くなる。
【００１８】
請求項５に係る発明は、前記ＬＥＤ表示部と前記フラッシュライトに加えて点燈部材を内蔵する標識を備えていることを特徴としている。
【００１９】
上記の構成を有する請求項５に係る発明によれば、ＬＥＤ表示部に文字情報をスクロール表示させても、所定の規定された標識を明示することができる。
【００２０】
請求項６に係る発明は、請求項１から５のいずれかに記載された情報表示装置の表示データを、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える通信機器を介して変更する情報表示システムとしたことを特徴としている。
【００２１】
上記の構成を有する請求項６に係る発明によれば、表示する表示内容を赤外線通信により、無線で設定可能となり、簡単で低コストな変更操作となる。
【００２２】
請求項７に係る発明は、前記通信機器が赤外線通信機能を有する携帯電話であることを特徴としている。
【００２３】
上記の構成を有する請求項７に係る発明によれば、携帯電話を用いて表示データを設定し変更することができる。
【発明の効果】
【００２４】
上記したように本発明によれば、表示するデータに対応するデータ番号を入力するキー入力部と、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置と、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けた情報表示装置としたので、キー入力によっても赤外線通信による遠隔操作によっても、表示データの簡単に変更可能であり、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える携帯電話を介して表示データの変更を行う情報表示システムであれば、任意の表示データに容易に変更可能なシステムを構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２５】
以下、本発明に係る情報表示装置および情報表示システムの実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【００２６】
図１には、本発明に係る情報表示システムの機能構成を示すブロック図を示し、図２には本発明に係る情報表示装置の第一例を示し、図３には本発明に係る情報表示装置の第二例を示している。図１に示す情報表示システムは、情報表示装置１と赤外線通信機能を備える通信機器２を備えた構成とされている。前記情報表示装置１は、ＬＥＤ表示部１１と、該表示部を制御するＬＥＤ表示コントローラ１２と、表示データを順次取り出して送出する画像変換制御装置１３と、表示データを設定されたデータ番号に対応させて格納しておくメモリ部１４と、電源部とを備えている。また、前記データ番号を入力するキー入力部１６と、入力あるいは設定されたデータ番号を表示する番号表示部１７とを備えると共に、前記メモリ部１４に、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置を内蔵し、さらに、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けた構成とされている。
【００２７】
記憶格納される表示データは、予め定められたデータ番号と対応させられている。そのために、キー入力部１６により、所定のデータ番号を入力することで、入力された番号に対応する表示データを順次表示制御部１５を介してメモリ部１４から取り出して表示する構成としている。
【００２８】
また、順次表示制御部１５が表示するよう制御した表示データの番号が前記番号表示部１７に表示される。
【００２９】
上記のような構成とされる情報表示装置１であれば、キー入力により表示するデータを選択して設定することができると共に、外部からの赤外線通信により表示データを変更することができる。また、通信許可スイッチを設けているので、表示データの変更操作の許可と不許可を選択可能となる。そのために、前記通信許可スイッチを許可側に設定しておくと、外部の赤外線通信機器を用いて、表示データを遠隔操作可能となる。さらには通信許可スイッチを不許可としておくことで、遠隔操作が不可能となり、意図しないデータ変更を防止することができる。
【００３０】
メモリ部１４に、例えば、０１番から９９番までの番号と表示データが格納されている場合に、この番号のうち所定の番号領域を、表示データの変更を受け付けずに固定される固定領域番号とし、残りの番号領域を、キー入力あるいは赤外線通信により変更可能とされる可変領域番号とに設定することができる。
【００３１】
上記の構成であれば、変更する必要のない所定の表示データを不変の固定表示データとして予め設定しておくことができる。そのために、所定の番号に対応する表示データを、表示装置を設置する環境に対応した所定の共通の表示データとして設定しておくことができる。
【００３２】
さらには、テキストデータと画像データとを格納する領域を予め定めておくことも可能であり、例えば、１１番〜２０番を画像データ格納領域としておくこともできる。
【００３３】
通信機器２は、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える構成であれば、パソコンでも携帯電話でも、その他の通信機器でもよい。しかし、持ち運びの容易な携帯型の通信機器が好ましく、さらには、小型で電話機能も有する携帯電話であればさらに好ましい。
【００３４】
情報表示装置１としては、その第一例としては図２に示すような縦型のＬＥＤ表示部１１Ａを備える情報表示装置１Ａが挙げられる。
【００３５】
前記情報表示装置１Ａは、装置本体１０Ａの内部に前述したＬＥＤ表示コントローラ１２、画像変換制御装置１３、メモリ部１４、順次表示制御部１５を備えており、装置表面にＬＥＤ表示部１１Ａとキー入力部１６、番号表示部１７、および通信許可スイッチ（不図示）を備えている。
【００３６】
ＬＥＤ表示部１１Ａは、例えば、１６×１６の画素数のＬＥＤ表示パネルを縦に３段並べた構成とされており、静止表示もスクロール表示も可能とされている。また、表示する文字数も数十文字、例えば４２文字可能とされている。
【００３７】
そのために、数十文字の表示データを３段の表示画面に流れるようにスクロール表示することができる。また、このスクロール速度や表示色も任意に調節可能とされている。
【００３８】
さらに、複数の表示データを連続的に表示して、一連の表示データとして表示することも可能としている。この場合には、キー入力部１６に複数のキーを設けると共に、番号表示部１７に設定されたデータ番号を全て表示可能としている。
【００３９】
この情報表示装置１Ａには、前記ＬＥＤ表示部１１Ａの両端部の上部に、隔離して二個のフラッシュライト２３が設けられている。このフラッシュライト２３は、前記ＬＥＤ表示部１１Ａにデータが表示されている間は交互に点滅する構成とされている。そのために、表示装置が所定の表示データを表示中であることを視覚者に知らせることができ、重要な表示データを間違いなく報知可能となる。
【００４０】
表示するデータに対応するデータ番号を入力するキー入力部１６と、入力あるいは設定されたデータ番号を表示する番号表示部１７とは、装置正面側のＬＥＤ表示部１１Ａの上側に設けられており、表示データを確認しながら表示データの変更操作を可能な構成としている。
【００４１】
また、電源装置として、バッテリ２１とソーラパネル２２を装着している。そのために、屋外に設置する際には、太陽光を電力として利用可能となって、表示可能な時間を長くすることができる。また、ソーラパネル２２が生成する電力を利用してバッテリの充電も可能とすることでバッテリ寿命を長くすることも可能となる。
【００４２】
表示する表示データは、予めメモリに格納された表示データを、その対応するデータ番号を設定することで選択自在に表示されることは前述した通りである。しかし、赤外線通信機能を有する携帯電話２Ａを用いることで、情報表示装置１Ａが備える赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置との間で、新たなデータ番号に変更して設定し表示データを遠隔変更することができる。
【００４３】
もちろん、この際には、情報表示装置１Ａが備える通信許可スイッチを許可側としておくことは明らかである。
【００４４】
また、赤外線通信可能な範囲は通常１ｍ程度であるので、情報表示装置１Ａ近くで前記携帯電話２Ａを操作する必要がある。このことからも、情報表示装置１Ａが備える通信許可スイッチを許可側とした後で確実に、表示データの変更操作を行うことができる。
【００４５】
図３に示す、第二例の情報表示装置１Ｂは、横型のＬＥＤ表示部１１Ｂを備える少し大型の情報表示装置であって、装置本体１０Ｂに、ＬＥＤ表示コントローラ１２、画像変換制御装置１３、メモリ部１４、順次表示制御部１５、キー入力部１６、番号表示部１７、および通信許可スイッチ（不図示）を備えていることは同様である。
【００４６】
また、前記ＬＥＤ表示部の両端部の上部に、隔離して二個のフラッシュライト２３を設けていることも同様である。さらに、電源として、バッテリ２１Ａ、２１Ｂとソーラパネル２２を備えている。
【００４７】
情報表示装置１Ｂは、前記ＬＥＤ表示部１１Ｂと前記フラッシュライト２３に加えて点燈部材を内蔵する標識２４を備えている。標識２４には、種々の警戒標識２４Ａや、種々の規制標識２４Ｂをそれぞれ表示可能な構成としている。
【００４８】
ＬＥＤ表示部１１Ｂは横型なので、水平方向にスクロール表示することが好ましい。また、１６×１６の画素数のＬＥＤ表示パネルを横に複数列（例えば４列）並べる構成としているが、これを複数段設けて、例えば４列×４段の１６文字を一度に表示可能とすることも可能である。
【００４９】
また、移動容易となるようにキャスタ２５を設けることが好ましい。例えば、キャスタ２５を装置の前後両端の４箇所に装着することで、平面な道路や通路を移動自在となり、所望の設置位置まで搬送容易となる。
【００５０】
上記した情報表示装置１Ａ、１Ｂのいずれも、表示データを保存しているデータカセットを装着可能であり、任意の所望される画像を表示することができる。
【００５１】
また、前記データカセットはデータライター装置を介して任意の画像データを書き込み自在であり、さらに、パソコン等の情報記憶手段４が保存する画像データを書き込むことも可能である。
【００５２】
さらに、メモリ部に内蔵された、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置を介して、赤外線通信により、既に書き込まれている表示データを新たに書き直すことが可能であって、所望される任意の表示データを表示可能となる。
【００５３】
つまり、外部からのリモコン操作が可能となって、無線方式のデータ設定が行えるので好適である。
【００５４】
上記したように本発明に係る情報表示システムによれば、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える通信機器を介して、キー入力操作によっても、赤外線通信により遠隔操作によっても表示データの変更が可能なシステムとなる。そのために、任意の表示データに容易に変更可能な情報表示システムを得ることができる。
【００５５】
また、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを備える情報表示装置を用いているので、データ変更した場合だけ、通信許可スイッチをオンして許可可能な状態とすることができ、意図しないデータ変更を防止することができる。
【００５６】
上記のように、本発明によれば、赤外線通信機能を備える携帯電話を用いて、携帯電話回線を用いず赤外線通信機能のみで表示データの変更が可能となって、表示装置の表示内容をより簡単に変更可能とする情報表示装置および情報表示システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００５７】
【図１】本発明に係る情報表示システムの機能構成を示すブロック図である。
【図２】本発明に係る情報表示装置の第一例を示す正面図である。
【図３】本発明に係る情報表示装置の第二例を示す正面図である。
【符号の説明】
【００５８】
１、１Ａ、１Ｂ 情報表示装置
２ 通信機器
２Ａ 携帯電話
１１ ＬＥＤ表示部
１２ ＬＥＤ表示コントローラ
１３ 画像変換制御部
１４ メモリ部
１５ 順次表示制御部
１６ キー入力部
１７ 番号表示部
２３ フラッシュライト
２４ 標識
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＬＥＤ表示装置を用いた情報表示装置および情報表示システムに関し、特に表示する内容を容易に変更可能とする情報表示装置および情報表示システムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
発光ダイオード（以下、「ＬＥＤ」と称する。）は、スペクトル半値幅が狭いため高い色純度を有する半導体素子であり、小型で効率が良く鮮やかな色に発光する発光素子である。また、近年、青色ＬＥＤが実用化され、それにより赤、緑、青の３原色のＬＥＤが揃い、これらのＬＥＤを用いてフルカラーの表示を行うことが可能となっている。
【０００３】
また、ＬＥＤは、消費電力が少なく発熱せず、寿命が長いので、各種の表示部分に使用されており、道路標識や、ビル内部の案内標識等に好適に適用されている。これらの表示装置が表示する内容は、例えば、「工事中」や「この先で事故発生」等の予め定められた一定の文句であって、内蔵するメモリに記憶された表示内容を表示している。
【０００４】
そのために、予め複数の表示データを記憶しておくメモリと、表示するデータを指示する表示指示手段と、指示されたデータをメモリから取り出しで表示装置に表示する制御装置とを備えた構成とされている。
【０００５】
また、新たな表示データをメモリに記憶させる際には、パソコン等で編集した表示データをデータライターにより書き込んだり、カセットを用いて新たな表示データを入力させていた。
【０００６】
しかし、表示データを変更する際に、いちいち表示装置にデータライターやカセットを用いてデータ入力する方法では、操作が煩雑であり面倒である。
【０００７】
そのために、表示内容を迅速に変更するために、データベースと配信サーバと表示装置を備えて、新たな表示データを配信サーバから携帯電話網を介して表示装置に送信するとした情報表示システムが既に出願されている（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００６−９８８２８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
しかし、データベースと配信サーバを介して新たな表示データを表示装置に送信する方法では、設備が大掛かりとなり、コスト高となってしまう。そのために、より簡単で、より低コストで表示装置の表示内容を変更可能とする情報表示システムが求められている。
【０００９】
本発明の目的は、上記問題を解決するために、携帯電話回線を用いなくても、表示装置の表示内容をより簡単に変更可能とする情報表示装置および情報表示システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記の目的を達成するために請求項１に係る発明は、多数の表示データを設定されたデータ番号に対応させて格納しておくメモリ部と、選択された表示データを表示するＬＥＤ表示部と、該表示部を制御するＬＥＤ表示コントローラと、表示データを順次取り出して送出する画像変換制御装置と電源部とを備え、所望のデータ番号を入力するキー入力部と、入力あるいは設定されたデータ番号を表示する番号表示部とを備えると共に、前記メモリ部に、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置を内蔵し、さらに、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けたことを特徴としている。
【００１１】
上記の構成を有する請求項１に係る発明によれば、キー入力により表示するデータを選択して設定することができると共に、外部からの赤外線通信により表示データを変更することができる。また、通信許可スイッチを不許可としておくことで、意図しないデータ変更を防止可能となる。
【００１２】
請求項２に係る発明は、前記データ番号は、表示データの変更を受け付けずに固定される固定領域番号と、キー入力あるいは赤外線通信により変更可能とされる可変領域番号とを備えていることを特徴としている。
【００１３】
上記の構成を有する請求項２に係る発明によれば、表示装置を設置する環境に対応した所定の不変の表示データを予め設定しておくことができると共に、変化する環境に対応して任意の表示データに変更することも可能となる。
【００１４】
請求項３に係る発明は、前記ＬＥＤ表示部の両端部の上部に、隔離して二個のフラッシュライトを設け、前記ＬＥＤ表示部にデータが表示されている間は交互に点滅する構成としたことを特徴としている。
【００１５】
上記の構成を有する請求項３に係る発明によれば、表示装置が所定の表示データを表示中であることを視覚者に知らせることができ、重要な表示データを間違いなく報知可能となる。
【００１６】
請求項４に係る発明は、前記電源部として、バッテリとソーラパネルとの両方を配設したことを特徴としている。
【００１７】
上記の構成を有する請求項４に係る発明によれば、表示可能な時間を長くすることができ、バッテリ寿命も長くなる。
【００１８】
請求項５に係る発明は、前記ＬＥＤ表示部と前記フラッシュライトに加えて点燈部材を内蔵する標識を備えていることを特徴としている。
【００１９】
上記の構成を有する請求項５に係る発明によれば、ＬＥＤ表示部に文字情報をスクロール表示させても、所定の規定された標識を明示することができる。
【００２０】
請求項６に係る発明は、請求項１から５のいずれかに記載された情報表示装置の表示データを、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える通信機器を介して変更する情報表示システムとしたことを特徴としている。
【００２１】
上記の構成を有する請求項６に係る発明によれば、表示する表示内容を赤外線通信により、無線で設定可能となり、簡単で低コストな変更操作となる。
【００２２】
請求項７に係る発明は、前記通信機器が赤外線通信機能を有する携帯電話であることを特徴としている。
【００２３】
上記の構成を有する請求項７に係る発明によれば、携帯電話を用いて表示データを設定し変更することができる。
【発明の効果】
【００２４】
上記したように本発明によれば、表示するデータに対応するデータ番号を入力するキー入力部と、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置と、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けた情報表示装置としたので、キー入力によっても赤外線通信による遠隔操作によっても、表示データの簡単に変更可能であり、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える携帯電話を介して表示データの変更を行う情報表示システムであれば、任意の表示データに容易に変更可能なシステムを構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２５】
以下、本発明に係る情報表示装置および情報表示システムの実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【００２６】
図１には、本発明に係る情報表示システムの機能構成を示すブロック図を示し、図２には本発明に係る情報表示装置の第一例を示し、図３には本発明に係る情報表示装置の第二例を示している。図１に示す情報表示システムは、情報表示装置１と赤外線通信機能を備える通信機器２を備えた構成とされている。前記情報表示装置１は、ＬＥＤ表示部１１と、該表示部を制御するＬＥＤ表示コントローラ１２と、表示データを順次取り出して送出する画像変換制御装置１３と、表示データを設定されたデータ番号に対応させて格納しておくメモリ部１４と、電源部とを備えている。また、前記データ番号を入力するキー入力部１６と、入力あるいは設定されたデータ番号を表示する番号表示部１７とを備えると共に、前記メモリ部１４に、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置を内蔵し、さらに、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けた構成とされている。
【００２７】
記憶格納される表示データは、予め定められたデータ番号と対応させられている。そのために、キー入力部１６により、所定のデータ番号を入力することで、入力された番号に対応する表示データを順次表示制御部１５を介してメモリ部１４から取り出して表示する構成としている。
【００２８】
また、順次表示制御部１５が表示するよう制御した表示データの番号が前記番号表示部１７に表示される。
【００２９】
上記のような構成とされる情報表示装置１であれば、キー入力により表示するデータを選択して設定することができると共に、外部からの赤外線通信により表示データを変更することができる。また、通信許可スイッチを設けているので、表示データの変更操作の許可と不許可を選択可能となる。そのために、前記通信許可スイッチを許可側に設定しておくと、外部の赤外線通信機器を用いて、表示データを遠隔操作可能となる。さらには通信許可スイッチを不許可としておくことで、遠隔操作が不可能となり、意図しないデータ変更を防止することができる。
【００３０】
メモリ部１４に、例えば、０１番から９９番までの番号と表示データが格納されている場合に、この番号のうち所定の番号領域を、表示データの変更を受け付けずに固定される固定領域番号とし、残りの番号領域を、キー入力あるいは赤外線通信により変更可能とされる可変領域番号とに設定することができる。
【００３１】
上記の構成であれば、変更する必要のない所定の表示データを不変の固定表示データとして予め設定しておくことができる。そのために、所定の番号に対応する表示データを、表示装置を設置する環境に対応した所定の共通の表示データとして設定しておくことができる。
【００３２】
さらには、テキストデータと画像データとを格納する領域を予め定めておくことも可能であり、例えば、１１番〜２０番を画像データ格納領域としておくこともできる。
【００３３】
通信機器２は、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える構成であれば、パソコンでも携帯電話でも、その他の通信機器でもよい。しかし、持ち運びの容易な携帯型の通信機器が好ましく、さらには、小型で電話機能も有する携帯電話であればさらに好ましい。
【００３４】
情報表示装置１としては、その第一例としては図２に示すような縦型のＬＥＤ表示部１１Ａを備える情報表示装置１Ａが挙げられる。
【００３５】
前記情報表示装置１Ａは、装置本体１０Ａの内部に前述したＬＥＤ表示コントローラ１２、画像変換制御装置１３、メモリ部１４、順次表示制御部１５を備えており、装置表面にＬＥＤ表示部１１Ａとキー入力部１６、番号表示部１７、および通信許可スイッチ（不図示）を備えている。
【００３６】
ＬＥＤ表示部１１Ａは、例えば、１６×１６の画素数のＬＥＤ表示パネルを縦に３段並べた構成とされており、静止表示もスクロール表示も可能とされている。また、表示する文字数も数十文字、例えば４２文字可能とされている。
【００３７】
そのために、数十文字の表示データを３段の表示画面に流れるようにスクロール表示することができる。また、このスクロール速度や表示色も任意に調節可能とされている。
【００３８】
さらに、複数の表示データを連続的に表示して、一連の表示データとして表示することも可能としている。この場合には、キー入力部１６に複数のキーを設けると共に、番号表示部１７に設定されたデータ番号を全て表示可能としている。
【００３９】
この情報表示装置１Ａには、前記ＬＥＤ表示部１１Ａの両端部の上部に、隔離して二個のフラッシュライト２３が設けられている。このフラッシュライト２３は、前記ＬＥＤ表示部１１Ａにデータが表示されている間は交互に点滅する構成とされている。そのために、表示装置が所定の表示データを表示中であることを視覚者に知らせることができ、重要な表示データを間違いなく報知可能となる。
【００４０】
表示するデータに対応するデータ番号を入力するキー入力部１６と、入力あるいは設定されたデータ番号を表示する番号表示部１７とは、装置正面側のＬＥＤ表示部１１Ａの上側に設けられており、表示データを確認しながら表示データの変更操作を可能な構成としている。
【００４１】
また、電源装置として、バッテリ２１とソーラパネル２２を装着している。そのために、屋外に設置する際には、太陽光を電力として利用可能となって、表示可能な時間を長くすることができる。また、ソーラパネル２２が生成する電力を利用してバッテリの充電も可能とすることでバッテリ寿命を長くすることも可能となる。
【００４２】
表示する表示データは、予めメモリに格納された表示データを、その対応するデータ番号を設定することで選択自在に表示されることは前述した通りである。しかし、赤外線通信機能を有する携帯電話２Ａを用いることで、情報表示装置１Ａが備える赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置との間で、新たなデータ番号に変更して設定し表示データを遠隔変更することができる。
【００４３】
もちろん、この際には、情報表示装置１Ａが備える通信許可スイッチを許可側としておくことは明らかである。
【００４４】
また、赤外線通信可能な範囲は通常１ｍ程度であるので、情報表示装置１Ａ近くで前記携帯電話２Ａを操作する必要がある。このことからも、情報表示装置１Ａが備える通信許可スイッチを許可側とした後で確実に、表示データの変更操作を行うことができる。
【００４５】
図３に示す、第二例の情報表示装置１Ｂは、横型のＬＥＤ表示部１１Ｂを備える少し大型の情報表示装置であって、装置本体１０Ｂに、ＬＥＤ表示コントローラ１２、画像変換制御装置１３、メモリ部１４、順次表示制御部１５、キー入力部１６、番号表示部１７、および通信許可スイッチ（不図示）を備えていることは同様である。
【００４６】
また、前記ＬＥＤ表示部の両端部の上部に、隔離して二個のフラッシュライト２３を設けていることも同様である。さらに、電源として、バッテリ２１Ａ、２１Ｂとソーラパネル２２を備えている。
【００４７】
情報表示装置１Ｂは、前記ＬＥＤ表示部１１Ｂと前記フラッシュライト２３に加えて点燈部材を内蔵する標識２４を備えている。標識２４には、種々の警戒標識２４Ａや、種々の規制標識２４Ｂをそれぞれ表示可能な構成としている。
【００４８】
ＬＥＤ表示部１１Ｂは横型なので、水平方向にスクロール表示することが好ましい。また、１６×１６の画素数のＬＥＤ表示パネルを横に複数列（例えば４列）並べる構成としているが、これを複数段設けて、例えば４列×４段の１６文字を一度に表示可能とすることも可能である。
【００４９】
また、移動容易となるようにキャスタ２５を設けることが好ましい。例えば、キャスタ２５を装置の前後両端の４箇所に装着することで、平面な道路や通路を移動自在となり、所望の設置位置まで搬送容易となる。
【００５０】
上記した情報表示装置１Ａ、１Ｂのいずれも、表示データを保存しているデータカセットを装着可能であり、任意の所望される画像を表示することができる。
【００５１】
また、前記データカセットはデータライター装置を介して任意の画像データを書き込み自在であり、さらに、パソコン等の情報記憶手段４が保存する画像データを書き込むことも可能である。
【００５２】
さらに、メモリ部に内蔵された、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置を介して、赤外線通信により、既に書き込まれている表示データを新たに書き直すことが可能であって、所望される任意の表示データを表示可能となる。
【００５３】
つまり、外部からのリモコン操作が可能となって、無線方式のデータ設定が行えるので好適である。
【００５４】
上記したように本発明に係る情報表示システムによれば、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える通信機器を介して、キー入力操作によっても、赤外線通信により遠隔操作によっても表示データの変更が可能なシステムとなる。そのために、任意の表示データに容易に変更可能な情報表示システムを得ることができる。
【００５５】
また、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを備える情報表示装置を用いているので、データ変更した場合だけ、通信許可スイッチをオンして許可可能な状態とすることができ、意図しないデータ変更を防止することができる。
【００５６】
上記のように、本発明によれば、赤外線通信機能を備える携帯電話を用いて、携帯電話回線を用いず赤外線通信機能のみで表示データの変更が可能となって、表示装置の表示内容をより簡単に変更可能とする情報表示装置および情報表示システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００５７】
【図１】本発明に係る情報表示システムの機能構成を示すブロック図である。
【図２】本発明に係る情報表示装置の第一例を示す正面図である。
【図３】本発明に係る情報表示装置の第二例を示す正面図である。
【符号の説明】
【００５８】
１、１Ａ、１Ｂ 情報表示装置
２ 通信機器
２Ａ 携帯電話
１１ ＬＥＤ表示部
１２ ＬＥＤ表示コントローラ
１３ 画像変換制御部
１４ メモリ部
１５ 順次表示制御部
１６ キー入力部
１７ 番号表示部
２３ フラッシュライト
２４ 標識
【特許請求の範囲】
【請求項１】
多数の表示データを設定されたデータ番号に対応させて格納しておくメモリ部と、選択された表示データを表示するＬＥＤ表示部と、該表示部を制御するＬＥＤ表示コントローラと、表示データを順次取り出して送出する画像変換制御装置と電源部とを備え、
所望のデータ番号を入力するキー入力部と、入力あるいは設定されたデータ番号を表示する番号表示部とを備えると共に、
前記メモリ部に、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置を内蔵し、さらに、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項２】
前記データ番号は、表示データの変更を受け付けずに固定される固定領域番号と、キー入力あるいは赤外線通信により変更可能とされる可変領域番号とを備えていることを特徴とする請求項１に記載の情報表示装置。
【請求項３】
前記ＬＥＤ表示部の両端部の上部に、隔離して二個のフラッシュライトを設け、前記ＬＥＤ表示部にデータが表示されている間は交互に点滅する構成としたことを特徴とする請求項１または２に記載の情報表示装置。
【請求項４】
前記電源部として、バッテリとソーラパネルとの両方を配設したことを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の情報表示装置。
【請求項５】
前記ＬＥＤ表示部と前記フラッシュライトに加えて点燈部材を内蔵する標識を備えていることを特徴とする請求項３または４に記載の情報表示装置。
【請求項６】
請求項１から５のいずれかに記載された情報表示装置の表示データを、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える通信機器を介して変更することを特徴とする情報表示システム。
【請求項７】
前記通信機器が赤外線通信機能を有する携帯電話であることを特徴とする請求項６に記載の情報表示システム。
【請求項１】
多数の表示データを設定されたデータ番号に対応させて格納しておくメモリ部と、選択された表示データを表示するＬＥＤ表示部と、該表示部を制御するＬＥＤ表示コントローラと、表示データを順次取り出して送出する画像変換制御装置と電源部とを備え、
所望のデータ番号を入力するキー入力部と、入力あるいは設定されたデータ番号を表示する番号表示部とを備えると共に、
前記メモリ部に、携帯電話との間で赤外線通信が可能な赤外線通信機能とデータ変換機能を有するメモリ管理装置を内蔵し、さらに、赤外線通信の許可と不許可を設定する通信許可スイッチを設けたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項２】
前記データ番号は、表示データの変更を受け付けずに固定される固定領域番号と、キー入力あるいは赤外線通信により変更可能とされる可変領域番号とを備えていることを特徴とする請求項１に記載の情報表示装置。
【請求項３】
前記ＬＥＤ表示部の両端部の上部に、隔離して二個のフラッシュライトを設け、前記ＬＥＤ表示部にデータが表示されている間は交互に点滅する構成としたことを特徴とする請求項１または２に記載の情報表示装置。
【請求項４】
前記電源部として、バッテリとソーラパネルとの両方を配設したことを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の情報表示装置。
【請求項５】
前記ＬＥＤ表示部と前記フラッシュライトに加えて点燈部材を内蔵する標識を備えていることを特徴とする請求項３または４に記載の情報表示装置。
【請求項６】
請求項１から５のいずれかに記載された情報表示装置の表示データを、データ入力部とデータ記憶部と赤外線通信機能とを備える通信機器を介して変更することを特徴とする情報表示システム。
【請求項７】
前記通信機器が赤外線通信機能を有する携帯電話であることを特徴とする請求項６に記載の情報表示システム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００８−２０９８０９（Ｐ２００８−２０９８０９Ａ）
【公開日】平成２０年９月１１日（２００８．９．１１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−４８３１４（Ｐ２００７−４８３１４）
【出願日】平成１９年２月２８日（２００７．２．２８）
【出願人】（５９４０３６８０３）株式会社アスコ (9)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年９月１１日（２００８．９．１１）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年２月２８日（２００７．２．２８）
【出願人】（５９４０３６８０３）株式会社アスコ (9)
【Ｆターム（参考）】
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