情報記録システムおよび情報記録方法
【課題】複数の送信装置を有するシステムにおいて、システム全体からみた処理負荷を低減する。
【解決手段】複数の情報記録装置のうち最も負荷の高い装置の距離計算部25は、割当関係が初期状態である場合の、センサ端末と情報記録装置のうち割当関係にある装置間の通信距離を計算し、自装置に割り当てられるセンサ端末1のうち一台の割当先が他の情報記録装置に変更されたと仮定した場合の、前述した割当関係にある装置間の通信距離を計算する。判別処理部26が、割当変更仮定時の通信距離が初期状態時の通信距離以下であって、割当変更仮定時の自装置の最大負荷が、初期状態における最大負荷より低いか否かを判別した場合、割当処理部27は、システム全体の割り当て関係が前述したように仮定された割り当て関係になるように、各装置における割り当て情報を変更する。
【解決手段】複数の情報記録装置のうち最も負荷の高い装置の距離計算部25は、割当関係が初期状態である場合の、センサ端末と情報記録装置のうち割当関係にある装置間の通信距離を計算し、自装置に割り当てられるセンサ端末1のうち一台の割当先が他の情報記録装置に変更されたと仮定した場合の、前述した割当関係にある装置間の通信距離を計算する。判別処理部26が、割当変更仮定時の通信距離が初期状態時の通信距離以下であって、割当変更仮定時の自装置の最大負荷が、初期状態における最大負荷より低いか否かを判別した場合、割当処理部27は、システム全体の割り当て関係が前述したように仮定された割り当て関係になるように、各装置における割り当て情報を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報送信装置から送信された情報を情報記録装置が記録する情報記録システムおよび情報記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばセンサ端末などの装置から送信された情報を受信および記録するために、ネットワーク状に分散して配置された複数の送信装置と複数の受信装置との間で情報通信を行うシステムがある。
このようなシステムのうち、例えば特許文献1に開示されたシステムでは、データ通信網,分散元ホストまたはデータ通信網と分散元ホスト間の通信状態を監視し、通信状態に依存して、予め上記データ通信網に接続している共有の分散先ホストに分散元ホストの格納情報または機能を分散し、発側ホストからのパケット(データ信号)を分散転送することにより、分散元ホストの故障または過負荷への対処を行っている。
【0003】
【特許文献1】特開平10−93626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなシステムでは、記録装置は、複数の送信装置のうち、記録対象の情報の送信元の装置として割り当てた装置から送信された情報のみを記録する。
このようなシステムの全体の負荷の大小は、システム内の各装置の情報の送信、受信、記録に要する処理時間の大小に依存する。
【0005】
前述したようなシステムでは、それぞれの記録装置は距離が最も近い送信装置を割り当てている。しかし、この結果、例えば特定の記録装置に割り当てられる装置の数が多くなると、記録装置への情報の到着頻度が増加し、受信や記録処理が滞る場合がある。この場合、システム全体の負荷が低下することになる。
【0006】
そこで、本発明の目的は、複数の送信装置を有するシステムにおいて、システム全体からみた処理負荷を低減することが可能になる情報記録システムおよび情報記録方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明に係わる情報記録システムは、記録用情報を送信する複数の送信装置、および送信装置と通信可能に接続されて記録用情報を記録する複数の記録装置を有する情報記録システムであって、記録装置は、送信装置から送信された情報を記憶するための第1の記憶手段と、送信装置のうち割当関係にある装置の識別情報を記憶するための第2の記憶手段と、第2の記憶手段に記憶された識別情報に対応する送信装置からの記録用情報を第1の記憶手段に記憶する記憶制御手段とを備え、送信装置は、記録装置のうち割当関係にある装置に記録用情報を送信し、記録装置は、複数の記録装置のうち自装置が通信最大負荷の最も高い装置である場合に、第2の記憶手段に記憶された識別情報のいずれかに対応する送信装置を選択する第1の選択手段と、複数の記録装置のうち自装置以外の装置を選択する第2の選択手段と、第1の選択手段により選択した送信装置が自装置と割当関係にあるとした場合の、それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第1の計算手段と、第1の選択手段により選択した送信装置が自装置の代わりに第2の選択手段により選択した記録装置に割り当てられると仮定した場合の、それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第2の計算手段とを備え、第2の計算手段により計算した値が第1の計算手段により計算した値以下であると第1の判別手段が判別し、通信最大負荷が低下すると第2の判別手段が判別した場合に、自装置の第2の記憶手段に記憶される識別情報から第1の選択手段により選択した装置の識別情報を削除し、第2の選択手段により選択した記録装置の第2の記憶手段に記憶される識別情報に第1の選択手段により選択した装置の識別情報を追加することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の送信装置を有する情報記録システムにおいて、システム全体からみた処理負荷を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムは、センサ端末1a,1b,1c,1d,1e,1fを有し、情報記録装置2a、2bを有する。以後、必要に応じて、センサ端末1a,1b,1c,1d,1e,1fを総称してセンサ端末1と称し、情報記録装置2a,2bを総称して情報記録装置2と称する。
【0010】
センサ端末1は、他のセンサ端末1や情報記録装置2と通信可能に接続される。また、情報記録装置2は、複数台のセンサ端末1と通信可能に接続される。
図1に示した例では、センサ端末1aは、センサ端末1b,1eおよび情報記録装置2aと接続され、センサ端末1bは、センサ端末1a,1c、および情報記録装置2aと接続される。
【0011】
センサ端末1cは、センサ端末1bおよび情報記録装置2aと接続される。センサ端末1dは、センサ端末1f、情報記録装置2a,2bと接続される。センサ端末1eは、センサ端末1aおよび情報記録装置2bと接続される。センサ端末1fは、センサ端末1dおよび情報記録装置2bと接続される。
【0012】
情報記録装置2aは、センサ端末1a,1b,1c,1dと接続される。情報記録装置2bは、センサ端末1d,1e,1fと接続される。
このシステムでは、センサ端末1と情報記録装置2の間で、センサ端末1により検出した情報の送信先、および送信された情報の記録先である情報記録装置2との関係、つまり割当関係が定められる。
【0013】
本実施形態では、センサ端末1はセンサ検出情報の送信装置である。情報記録装置2は、センサ端末1のうち記録対象の情報の送信元であると定めた割当済み端末から送信された情報を受信した場合に当該情報を記録する。
図2は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムのセンサ端末の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムのセンサ端末1aは、装置全体の処理動作を司る制御部11、ハードディスクなどの記憶媒体である記憶装置12、通信インタフェース13および検出処理部14を備え、それぞれがバス15を介して相互に接続される。
図1に示した例はセンサ端末1aに関するものであるが、センサ端末1b,1c,1d,1e,1fの構成についても同様である。
【0014】
通信インタフェース13は情報記録装置2への情報の送信を行なう。
記憶装置12には、制御部11による制御用プログラムの他、自装置に固有の識別情報である端末IDが記憶される。また、記憶装置12には、割当関係情報として、検出処理部14により出力するセンサ検出情報の記録先、つまり割当関係にある情報記録装置2の識別情報である記録装置IDが記憶される。
【0015】
検出処理部14は、設置箇所の気温を検出し、これを示すセンサ検出情報を割当関係にある情報記録装置2、つまり記憶装置12に記憶される記録装置IDに対応する装置に送信する。
図3は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aは、装置全体の処理動作を司る制御部21、ハードディスクなどの記憶媒体である記憶装置22、他の情報記録装置2やセンサ端末1との間で通信を行うための通信インタフェース23、選択処理部24、距離計算部25、判別処理部26、割当処理部27を備え、それぞれがバス28を介して相互に接続される。
図2に示した例は、情報記録装置2aに関するものであるが、情報記録装置2bの構成についても同様である。
【0016】
記憶装置22は、制御部21、選択処理部24、距離計算部25、判別処理部26、割当処理部27による制御用プログラムを記憶する他、センサ端末1からのセンサ検出情報を記録するための記録用情報記憶部31、およびセンサ端末1のうち前述した割り当て関係にある端末の端末IDを記憶するための割当情報記憶部32を有する。また、記憶装置22には、システム内の自装置以外の全ての情報記録装置2の記録装置IDをグループ情報として記録する。
【0017】
選択処理部24は、割当済み端末の変更処理を行うための、情報記録装置2の選択やセンサ端末1の選択処理を行なう。選択処理部24は、記録装置第1選択部33、センサ端末選択部34および記録装置第2選択部35を有する。
距離計算部25は、自装置である情報記録装置2および当該装置に割り当てられる各センサ端末1との間の通信距離の和を計算する。さらに、距離計算部25は、他の情報記録装置2やセンサ端末1との間の通信を行うことで、それぞれの情報記録装置2および当該装置に割り当てられる各センサ端末1との間の通信距離の和を計算する。
ここでは、通信距離とは、情報記録装置2および当該装置の割当済み端末であるセンサ端末1との間のホップ数またはTAT(Turn Around Time)である。
【0018】
判別処理部26は、情報記録装置2とセンサ端末1との割り当て関係が初期状態である場合の、距離計算部25により計算した通信距離の合計、および当該情報記録装置2と割り当て関係にあるセンサ端末1のうち一台の割当先が他の情報記録装置2に変更されると仮定した場合の、距離計算部25により計算した通信距離の合計の大小関係を判別する。
【0019】
また、判別処理部26は、前述したように割当先が変更されると仮定した場合の自装置の通信最大負荷が初期状態と比較して低いか否かを判別する。ここでは、通信最大負荷とは、1台の情報記録装置2と割り当て関係にあるセンサ端末1の数や通信トラフィックといった情報記録装置2にかかる負荷を表す値である。
割当処理部27は、判別処理部26による判別結果が予め定めた条件を満たした場合に、情報記録装置2およびセンサ端末1の割当関係を前述したように仮定した割当関係に変更する。
【0020】
このようなシステムにおいて、センサ端末1の検出処理部14がセンサ検出情報を出力すると、制御部11は、当該センサ検出情報および記憶装置12に記憶される端末IDを通信インタフェース13を介し、割り当て関係にある情報記録装置2へ送信する。
【0021】
情報記録装置2の通信インタフェース23がセンサ端末1からの情報を受信すると、制御部21は、受信済みのセンサ検出情報を記憶装置22に一旦記憶するとともに、受信済みの情報に含まれる端末IDと記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶される割当端末情報の端末IDとを照合し、受信済みの端末IDが割当情報記憶部32に記憶される端末IDに含まれる場合には、前述したように記憶装置22に記憶された受信済みのセンサ検出情報を端末IDと関連付けて記録用情報記憶部31に記憶する。
【0022】
ここで、初期状態でのセンサ端末1と情報記録装置2間の割当関係について説明する。図4は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムでの初期状態での割当状態の一例を示す図である。
図4に示した例では、点線L1で囲まれる情報記録装置2aに割り当てられるセンサ端末1は、点線L1で同じく囲まれるセンサ端末1a,1b,1c,1dであり、点線L2で囲まれる情報記録装置2bに割り当てられるセンサ端末1は、点線L2で同じく囲まれるセンサ端末1e,1fである。
【0023】
初期状態では、各センサ端末1は通信距離が最も近い情報記録装置2に割り当てられる。なお、各センサ端末1は通信距離が最も近い情報記録装置2が複数ある場合には、いずれか一つの装置にランダムに割り当てられるとする。
図5は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの構成を表形式で示す図である。図6は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2bの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの構成を表形式で示す図である。
【0024】
図5や図6に示したように、情報記録装置2の記憶装置22の割当情報記憶部32には、割り当て対象のセンサ端末1の識別情報である端末IDと自装置の記録装置IDを関連付けて管理するための割当情報テーブルが記憶される。
図5に示した割当情報テーブルで示される記録装置ID「A」は情報記録装置2aの記録装置IDであり、端末ID「A」はセンサ端末1aの端末IDであり、端末ID「B」はセンサ端末1bの端末IDであり、端末ID「C」はセンサ端末1cの端末IDであり、端末ID「D」はセンサ端末1dの端末IDである。また、センサ端末1a,1b,1c,1dの記憶装置12には、割り当て関係にある情報記録装置2aの記録装置ID「A」が記憶される。
【0025】
また、図6に示した割当情報テーブルで示される記録装置ID「B」は、情報記録装置2bの記録装置IDであり、端末ID「E」はセンサ端末1eの端末IDであり、端末ID「F」はセンサ端末1fの端末IDである。また、センサ端末1e,1fの記憶装置12には、割り当て関係にある情報記録装置2bの記録装置ID「B」が記憶される。
【0026】
次に、図1に示した構成の情報記録システムにより割当変更にかかる処理動作について説明する。
図7は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの割当変更処理の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、情報記録装置2の選択処理部24は、自装置がシステム内における複数の情報記録装置2のうち最も負荷の高い装置である場合、これを選択する(ステップS1)。
【0027】
具体的には、情報記録装置2の選択処理部24の記録装置第1選択部33は、記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶された割当済み端末の端末IDを自装置の識別情報である記録装置IDと関連付けて通信インタフェース13を介して他の情報記録装置2に送信する。
【0028】
情報記録装置2の通信インタフェース23が、記憶装置22に記憶されるグループ情報の記録装置IDに対応する全ての情報記録装置2からの記録装置IDを受信すると、情報記録装置2の選択処理部24の記録装置第1選択部33は、自装置の割当済み端末の端末IDを記憶装置22の割当情報記憶部32から読み出し、これらの情報をもとに、割り当て対象のセンサ端末1の端末IDの数が最も多い情報記録装置2の記録装置IDを最大負荷が最も大きい装置の記録装置IDとして選択する。
【0029】
情報記録装置2の選択処理部24の記録装置第1選択部33は、この選択した記録装置IDが自装置の記録装置IDである場合には、自装置を最大負荷が最も大きい装置として選択し、前述したように選択した記録装置IDが自装置の記録装置IDでない場合には、処理を終了する。
【0030】
この実施形態では、図4、図5、図6に示すように、情報記録装置2aに割当てられるセンサ端末1の数は4台で、情報記録装置2bに割当てられるセンサ端末1の数は2台である。したがって、情報記録装置2aの記録装置第1選択部33は、自装置を最大負荷が最も大きい装置として選択する。
【0031】
このような選択がなされた場合、情報記録装置2aの選択処理部24のセンサ端末選択部34は、自装置に割り当てられるセンサ端末1のうち一台をランダムに選択する(ステップS2)。
具体的には、情報記録装置2aのセンサ端末選択部34は、記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶される割当情報テーブルを読み出し、このテーブル上で管理される端末IDのうち割り当て先の変更対象の一台のセンサ端末1の端末IDを選択する。ここでは、選択された端末IDはセンサ端末1dの端末ID「D」である。
【0032】
選択処理部24の記録装置第2選択部35は、ステップS2の処理でセンサ端末選択部34が選択した端末IDに対応するセンサ端末1が割り当てられる情報記録装置2が、自装置以外のいずれか一台の情報記録装置2に変更されたと仮定した場合の、この割当変更先の情報記録装置2の記録装置IDを、記憶装置22に記憶されたグループ情報における記録装置IDからランダムに選択する(ステップS3)。ここでは、選択された記録装置IDは情報記録装置2bの記録装置ID「B」である。
【0033】
図8は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムでの割り当て変更後の割当状態の一例を示す図である。
図8に示した例では、点線L3で囲まれる情報記録装置2aに割り当てられるセンサ端末1は、点線L3で同じく囲まれるセンサ端末1a,1b,1cであり、点線L4で囲まれる情報記録装置2bに割り当てられるセンサ端末1は、点線L4で同じく囲まれるセンサ端末1d,1e,1fである。つまり図4に示した初期状態と比較してセンサ端末1dは、情報記録装置2aとではなく情報記録装置2bとの割り当て関係にある。
【0034】
そして、情報記録装置2aの距離計算部25は、割り当て状態が初期状態であるとした場合において、自装置である情報記録装置2aと当該装置に割り当てられるセンサ端末1のそれぞれとの間の通信距離を計算する。以後の説明では、通信距離は2装置間の通信経路の数であるとする。
【0035】
具体的には、距離計算部25は、情報記録装置2aとセンサ端末1aとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1bとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1cとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1dとの間の通信距離の和を計算する。
【0036】
図4に示したように、情報記録装置2aとセンサ端末1aとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1bとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1cとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1dとの間の通信距離は全て「1」であるので、自装置に関わる通信距離の和は「4」となる。
【0037】
また、距離計算部25は、割り当て状態が同様に初期状態であるとした場合において、自装置以外のそれぞれの情報記録装置2、ここでは情報記録装置2bと、当該装置に割り当てられるセンサ端末1のそれぞれとの間の通信距離を計算する。具体的には、距離計算部25は、情報記録装置2bとセンサ端末1eとの間の通信距離および情報記録装置2bとセンサ端末1fとの間の通信距離の和を計算する。
【0038】
図4に示したように、情報記録装置2bとセンサ端末1eとの間の通信距離および情報記録装置2bとセンサ端末1fとの間の通信距離はともに「1」であるので、他の情報記録装置2に関わる通信距離の和は「2」となる。
距離計算部25は、これら計算した通信距離の総和を現在距離として記憶装置22に記憶する(ステップS4)。図4に示した構成では、距離計算部25により計算した現在距離は「6」となる。
【0039】
そして、情報記録装置2aの距離計算部25は、割り当て状態が前述したように変更されたと仮定した場合において、自装置である情報記録装置2aと当該装置に割り当てられるセンサ端末1のそれぞれとの間の通信距離を計算する。
具体的には、距離計算部25は、情報記録装置2aとセンサ端末1aとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1bとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1cとの間の通信距離の和を計算する。
【0040】
図8に示したように、情報記録装置2aとセンサ端末1aとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1bとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1cとの間の通信距離の通信距離の和は「3」となる。
また、距離計算部25は、割り当て状態が同様に変更されたと仮定した場合において、自装置以外の情報記録装置2、ここでは情報記録装置2bと、当該装置に割り当てられるセンサ端末1のそれぞれとの間の通信距離を計算する。具体的には、距離計算部25は、情報記録装置2bとセンサ端末1dとの間の通信距離、情報記録装置2bとセンサ端末1eとの間の通信距離および情報記録装置2bとセンサ端末1fとの間の通信距離の和を計算する。
【0041】
図8に示したように、情報記録装置2bとセンサ端末1dとの間の通信距離、情報記録装置2bとセンサ端末1eとの間の通信距離および情報記録装置2bとセンサ端末1fとの間の通信距離の和は「3」となる。
距離計算部25は、これら計算した通信距離の総和を変更後距離として記憶装置22に記憶する(ステップS5)。図8に示した構成では、距離計算部25により計算した変更後距離は「6」となる。
【0042】
情報記録装置2aの判別処理部26は、ステップS5の処理で距離計算部25が計算した変更後距離がステップS4の処理で距離計算部25が計算した現在距離以下であるか否かを判別する。
図4および図8に示した例では、現在距離と変更後距離がともに「6」であるので、判別処理部26は、変更後距離は現在距離以下であると判別する。
【0043】
判別処理部26は、変更後距離が現在距離以下であると判別した場合には、自装置である情報記録装置2aについて、割り当て変更と仮定した場合の最大負荷が、初期状態における最大負荷より低いか否かを判別する(ステップS6)。ここでは、通信最大負荷とは、1台の情報記録装置2と割り当て関係にあるセンサ端末1の数や通信トラフィックといった情報記録装置2にかかる負荷を表す値である。
図4に示すように、初期状態において、情報記録装置2aと割り当て関係にあるセンサ端末1は4台であり、図8に示すように、割り当て変更後の情報記録装置2aと割り当て関係にあるセンサ端末1は3台であるので、判別処理部26は、割り当て変更時の最大負荷が、初期状態における最大負荷より低いと判別する。
【0044】
このように、判別処理部26は、割り当て変更時の最大負荷が、初期状態における最大負荷より低いと判別した場合(ステップS6のYES)、割当処理部27は、システム全体の割り当て関係が前述したように仮定された割り当て関係になるように、各装置における割り当て情報を変更する(ステップS7)。
【0045】
具体的には、情報記録装置2aの割当処理部27は、自装置の記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶される割当情報テーブルで管理される端末IDを前述したように仮定した割当関係に沿うように書き換える。
図4や図8に示した例では、初期状態と比較して、変更後は、センサ端末1dが情報記録装置2bに割り当てなおされるので、割当処理部27は、図5に示した割当情報テーブルからセンサ端末1dの端末ID「D」を削除する。
【0046】
これに伴い、情報記録装置2aは、割当情報テーブルから端末IDが削除されたセンサ端末1dにアクセスして、当該端末の記憶装置12に記憶される割当先の記録装置ID、つまり、情報記録装置2aの記録装置ID「A」を削除する。
図9は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの割当変更後の構成を表形式で示す図である。
また、情報記録装置2aの割当処理部27は、他の情報記録装置2の記憶装置22の割当情報記憶部32にアクセスし、当該割当情報記憶部32に記憶される割当情報テーブルで管理される端末IDを前述したように仮定した割当関係に沿うように書き換える。
【0047】
図4や図8に示した例では、割当処理部27は、情報記録装置2bの記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶される割当情報テーブル上の端末IDに、センサ端末1dの端末ID「D」を追加する。
これに伴い、情報記録装置2bは、割当情報テーブルに端末IDが追加されたセンサ端末1dにアクセスして、当該端末の記憶装置12に記憶される割当先の記録装置IDを情報記録装置2bの記録装置ID「B」とする。
【0048】
図10は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2bの記憶装置に記憶される割当情報テーブルの割当変更後の構成を表形式で示す図である。
制御部21は、ステップS1からS7までの処理が予め定めた回数行われた場合には(ステップS8のYES)処理を終了し、当該定めた回数未満である場合には(ステップS8のNO)、ステップS1の処理に戻る。
【0049】
以上のように、本発明の実施形態にしたがった情報通信システムでは、情報記録装置2のうち最大負荷が最も高い装置に割り当てられるセンサ端末1を別の情報記録装置2に割り当て直した仮定した上で、割当変更後の各装置間の通信距離の和が、初期状態の割当関係における各装置間の通信距離の和以下で、前述した最大負荷が最も高い情報記録装置の、割当変更後の最大負荷が初期状態の最大負荷より低い場合に、前述したように仮定した
割当状態にしたがって、システム内の各装置間の割当変更を行うので、システム全体の負荷を下げることができるようになる。
【0050】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの構成例を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムのセンサ端末の構成例を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置の構成例を示すブロック図。
【図4】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムでの初期状態での割当状態の一例を示す図。
【図5】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの初期状態の構成を表形式で示す図。
【図6】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2bの記憶装置に記憶される割当情報テーブルの初期状態の構成を表形式で示す図である。
【図7】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの割当変更処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムでの割り当て変更後の割当状態の一例を示す図。
【図9】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの割当変更後の構成を表形式で示す図。
【図10】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2bの記憶装置に記憶される割当情報テーブルの割当変更後の構成を表形式で示す図。
【符号の説明】
【0052】
1a,1b,1c,1d,1e,1f…センサ端末、2a,2b…情報記録装置、11,21…制御部、12,22…記憶装置、13,23…通信インタフェース、14…検出処理部、15,28…バス、24…選択処理部、25…距離計算部、26…判別処理部、27…割当処理部、31…記録用情報記憶部、32…割当情報記憶部、33…記録装置第1選択部、34…センサ端末選択部、35…記録装置第2選択部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報送信装置から送信された情報を情報記録装置が記録する情報記録システムおよび情報記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばセンサ端末などの装置から送信された情報を受信および記録するために、ネットワーク状に分散して配置された複数の送信装置と複数の受信装置との間で情報通信を行うシステムがある。
このようなシステムのうち、例えば特許文献1に開示されたシステムでは、データ通信網,分散元ホストまたはデータ通信網と分散元ホスト間の通信状態を監視し、通信状態に依存して、予め上記データ通信網に接続している共有の分散先ホストに分散元ホストの格納情報または機能を分散し、発側ホストからのパケット(データ信号)を分散転送することにより、分散元ホストの故障または過負荷への対処を行っている。
【0003】
【特許文献1】特開平10−93626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなシステムでは、記録装置は、複数の送信装置のうち、記録対象の情報の送信元の装置として割り当てた装置から送信された情報のみを記録する。
このようなシステムの全体の負荷の大小は、システム内の各装置の情報の送信、受信、記録に要する処理時間の大小に依存する。
【0005】
前述したようなシステムでは、それぞれの記録装置は距離が最も近い送信装置を割り当てている。しかし、この結果、例えば特定の記録装置に割り当てられる装置の数が多くなると、記録装置への情報の到着頻度が増加し、受信や記録処理が滞る場合がある。この場合、システム全体の負荷が低下することになる。
【0006】
そこで、本発明の目的は、複数の送信装置を有するシステムにおいて、システム全体からみた処理負荷を低減することが可能になる情報記録システムおよび情報記録方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明に係わる情報記録システムは、記録用情報を送信する複数の送信装置、および送信装置と通信可能に接続されて記録用情報を記録する複数の記録装置を有する情報記録システムであって、記録装置は、送信装置から送信された情報を記憶するための第1の記憶手段と、送信装置のうち割当関係にある装置の識別情報を記憶するための第2の記憶手段と、第2の記憶手段に記憶された識別情報に対応する送信装置からの記録用情報を第1の記憶手段に記憶する記憶制御手段とを備え、送信装置は、記録装置のうち割当関係にある装置に記録用情報を送信し、記録装置は、複数の記録装置のうち自装置が通信最大負荷の最も高い装置である場合に、第2の記憶手段に記憶された識別情報のいずれかに対応する送信装置を選択する第1の選択手段と、複数の記録装置のうち自装置以外の装置を選択する第2の選択手段と、第1の選択手段により選択した送信装置が自装置と割当関係にあるとした場合の、それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第1の計算手段と、第1の選択手段により選択した送信装置が自装置の代わりに第2の選択手段により選択した記録装置に割り当てられると仮定した場合の、それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第2の計算手段とを備え、第2の計算手段により計算した値が第1の計算手段により計算した値以下であると第1の判別手段が判別し、通信最大負荷が低下すると第2の判別手段が判別した場合に、自装置の第2の記憶手段に記憶される識別情報から第1の選択手段により選択した装置の識別情報を削除し、第2の選択手段により選択した記録装置の第2の記憶手段に記憶される識別情報に第1の選択手段により選択した装置の識別情報を追加することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の送信装置を有する情報記録システムにおいて、システム全体からみた処理負荷を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムは、センサ端末1a,1b,1c,1d,1e,1fを有し、情報記録装置2a、2bを有する。以後、必要に応じて、センサ端末1a,1b,1c,1d,1e,1fを総称してセンサ端末1と称し、情報記録装置2a,2bを総称して情報記録装置2と称する。
【0010】
センサ端末1は、他のセンサ端末1や情報記録装置2と通信可能に接続される。また、情報記録装置2は、複数台のセンサ端末1と通信可能に接続される。
図1に示した例では、センサ端末1aは、センサ端末1b,1eおよび情報記録装置2aと接続され、センサ端末1bは、センサ端末1a,1c、および情報記録装置2aと接続される。
【0011】
センサ端末1cは、センサ端末1bおよび情報記録装置2aと接続される。センサ端末1dは、センサ端末1f、情報記録装置2a,2bと接続される。センサ端末1eは、センサ端末1aおよび情報記録装置2bと接続される。センサ端末1fは、センサ端末1dおよび情報記録装置2bと接続される。
【0012】
情報記録装置2aは、センサ端末1a,1b,1c,1dと接続される。情報記録装置2bは、センサ端末1d,1e,1fと接続される。
このシステムでは、センサ端末1と情報記録装置2の間で、センサ端末1により検出した情報の送信先、および送信された情報の記録先である情報記録装置2との関係、つまり割当関係が定められる。
【0013】
本実施形態では、センサ端末1はセンサ検出情報の送信装置である。情報記録装置2は、センサ端末1のうち記録対象の情報の送信元であると定めた割当済み端末から送信された情報を受信した場合に当該情報を記録する。
図2は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムのセンサ端末の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムのセンサ端末1aは、装置全体の処理動作を司る制御部11、ハードディスクなどの記憶媒体である記憶装置12、通信インタフェース13および検出処理部14を備え、それぞれがバス15を介して相互に接続される。
図1に示した例はセンサ端末1aに関するものであるが、センサ端末1b,1c,1d,1e,1fの構成についても同様である。
【0014】
通信インタフェース13は情報記録装置2への情報の送信を行なう。
記憶装置12には、制御部11による制御用プログラムの他、自装置に固有の識別情報である端末IDが記憶される。また、記憶装置12には、割当関係情報として、検出処理部14により出力するセンサ検出情報の記録先、つまり割当関係にある情報記録装置2の識別情報である記録装置IDが記憶される。
【0015】
検出処理部14は、設置箇所の気温を検出し、これを示すセンサ検出情報を割当関係にある情報記録装置2、つまり記憶装置12に記憶される記録装置IDに対応する装置に送信する。
図3は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aは、装置全体の処理動作を司る制御部21、ハードディスクなどの記憶媒体である記憶装置22、他の情報記録装置2やセンサ端末1との間で通信を行うための通信インタフェース23、選択処理部24、距離計算部25、判別処理部26、割当処理部27を備え、それぞれがバス28を介して相互に接続される。
図2に示した例は、情報記録装置2aに関するものであるが、情報記録装置2bの構成についても同様である。
【0016】
記憶装置22は、制御部21、選択処理部24、距離計算部25、判別処理部26、割当処理部27による制御用プログラムを記憶する他、センサ端末1からのセンサ検出情報を記録するための記録用情報記憶部31、およびセンサ端末1のうち前述した割り当て関係にある端末の端末IDを記憶するための割当情報記憶部32を有する。また、記憶装置22には、システム内の自装置以外の全ての情報記録装置2の記録装置IDをグループ情報として記録する。
【0017】
選択処理部24は、割当済み端末の変更処理を行うための、情報記録装置2の選択やセンサ端末1の選択処理を行なう。選択処理部24は、記録装置第1選択部33、センサ端末選択部34および記録装置第2選択部35を有する。
距離計算部25は、自装置である情報記録装置2および当該装置に割り当てられる各センサ端末1との間の通信距離の和を計算する。さらに、距離計算部25は、他の情報記録装置2やセンサ端末1との間の通信を行うことで、それぞれの情報記録装置2および当該装置に割り当てられる各センサ端末1との間の通信距離の和を計算する。
ここでは、通信距離とは、情報記録装置2および当該装置の割当済み端末であるセンサ端末1との間のホップ数またはTAT(Turn Around Time)である。
【0018】
判別処理部26は、情報記録装置2とセンサ端末1との割り当て関係が初期状態である場合の、距離計算部25により計算した通信距離の合計、および当該情報記録装置2と割り当て関係にあるセンサ端末1のうち一台の割当先が他の情報記録装置2に変更されると仮定した場合の、距離計算部25により計算した通信距離の合計の大小関係を判別する。
【0019】
また、判別処理部26は、前述したように割当先が変更されると仮定した場合の自装置の通信最大負荷が初期状態と比較して低いか否かを判別する。ここでは、通信最大負荷とは、1台の情報記録装置2と割り当て関係にあるセンサ端末1の数や通信トラフィックといった情報記録装置2にかかる負荷を表す値である。
割当処理部27は、判別処理部26による判別結果が予め定めた条件を満たした場合に、情報記録装置2およびセンサ端末1の割当関係を前述したように仮定した割当関係に変更する。
【0020】
このようなシステムにおいて、センサ端末1の検出処理部14がセンサ検出情報を出力すると、制御部11は、当該センサ検出情報および記憶装置12に記憶される端末IDを通信インタフェース13を介し、割り当て関係にある情報記録装置2へ送信する。
【0021】
情報記録装置2の通信インタフェース23がセンサ端末1からの情報を受信すると、制御部21は、受信済みのセンサ検出情報を記憶装置22に一旦記憶するとともに、受信済みの情報に含まれる端末IDと記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶される割当端末情報の端末IDとを照合し、受信済みの端末IDが割当情報記憶部32に記憶される端末IDに含まれる場合には、前述したように記憶装置22に記憶された受信済みのセンサ検出情報を端末IDと関連付けて記録用情報記憶部31に記憶する。
【0022】
ここで、初期状態でのセンサ端末1と情報記録装置2間の割当関係について説明する。図4は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムでの初期状態での割当状態の一例を示す図である。
図4に示した例では、点線L1で囲まれる情報記録装置2aに割り当てられるセンサ端末1は、点線L1で同じく囲まれるセンサ端末1a,1b,1c,1dであり、点線L2で囲まれる情報記録装置2bに割り当てられるセンサ端末1は、点線L2で同じく囲まれるセンサ端末1e,1fである。
【0023】
初期状態では、各センサ端末1は通信距離が最も近い情報記録装置2に割り当てられる。なお、各センサ端末1は通信距離が最も近い情報記録装置2が複数ある場合には、いずれか一つの装置にランダムに割り当てられるとする。
図5は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの構成を表形式で示す図である。図6は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2bの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの構成を表形式で示す図である。
【0024】
図5や図6に示したように、情報記録装置2の記憶装置22の割当情報記憶部32には、割り当て対象のセンサ端末1の識別情報である端末IDと自装置の記録装置IDを関連付けて管理するための割当情報テーブルが記憶される。
図5に示した割当情報テーブルで示される記録装置ID「A」は情報記録装置2aの記録装置IDであり、端末ID「A」はセンサ端末1aの端末IDであり、端末ID「B」はセンサ端末1bの端末IDであり、端末ID「C」はセンサ端末1cの端末IDであり、端末ID「D」はセンサ端末1dの端末IDである。また、センサ端末1a,1b,1c,1dの記憶装置12には、割り当て関係にある情報記録装置2aの記録装置ID「A」が記憶される。
【0025】
また、図6に示した割当情報テーブルで示される記録装置ID「B」は、情報記録装置2bの記録装置IDであり、端末ID「E」はセンサ端末1eの端末IDであり、端末ID「F」はセンサ端末1fの端末IDである。また、センサ端末1e,1fの記憶装置12には、割り当て関係にある情報記録装置2bの記録装置ID「B」が記憶される。
【0026】
次に、図1に示した構成の情報記録システムにより割当変更にかかる処理動作について説明する。
図7は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの割当変更処理の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、情報記録装置2の選択処理部24は、自装置がシステム内における複数の情報記録装置2のうち最も負荷の高い装置である場合、これを選択する(ステップS1)。
【0027】
具体的には、情報記録装置2の選択処理部24の記録装置第1選択部33は、記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶された割当済み端末の端末IDを自装置の識別情報である記録装置IDと関連付けて通信インタフェース13を介して他の情報記録装置2に送信する。
【0028】
情報記録装置2の通信インタフェース23が、記憶装置22に記憶されるグループ情報の記録装置IDに対応する全ての情報記録装置2からの記録装置IDを受信すると、情報記録装置2の選択処理部24の記録装置第1選択部33は、自装置の割当済み端末の端末IDを記憶装置22の割当情報記憶部32から読み出し、これらの情報をもとに、割り当て対象のセンサ端末1の端末IDの数が最も多い情報記録装置2の記録装置IDを最大負荷が最も大きい装置の記録装置IDとして選択する。
【0029】
情報記録装置2の選択処理部24の記録装置第1選択部33は、この選択した記録装置IDが自装置の記録装置IDである場合には、自装置を最大負荷が最も大きい装置として選択し、前述したように選択した記録装置IDが自装置の記録装置IDでない場合には、処理を終了する。
【0030】
この実施形態では、図4、図5、図6に示すように、情報記録装置2aに割当てられるセンサ端末1の数は4台で、情報記録装置2bに割当てられるセンサ端末1の数は2台である。したがって、情報記録装置2aの記録装置第1選択部33は、自装置を最大負荷が最も大きい装置として選択する。
【0031】
このような選択がなされた場合、情報記録装置2aの選択処理部24のセンサ端末選択部34は、自装置に割り当てられるセンサ端末1のうち一台をランダムに選択する(ステップS2)。
具体的には、情報記録装置2aのセンサ端末選択部34は、記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶される割当情報テーブルを読み出し、このテーブル上で管理される端末IDのうち割り当て先の変更対象の一台のセンサ端末1の端末IDを選択する。ここでは、選択された端末IDはセンサ端末1dの端末ID「D」である。
【0032】
選択処理部24の記録装置第2選択部35は、ステップS2の処理でセンサ端末選択部34が選択した端末IDに対応するセンサ端末1が割り当てられる情報記録装置2が、自装置以外のいずれか一台の情報記録装置2に変更されたと仮定した場合の、この割当変更先の情報記録装置2の記録装置IDを、記憶装置22に記憶されたグループ情報における記録装置IDからランダムに選択する(ステップS3)。ここでは、選択された記録装置IDは情報記録装置2bの記録装置ID「B」である。
【0033】
図8は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムでの割り当て変更後の割当状態の一例を示す図である。
図8に示した例では、点線L3で囲まれる情報記録装置2aに割り当てられるセンサ端末1は、点線L3で同じく囲まれるセンサ端末1a,1b,1cであり、点線L4で囲まれる情報記録装置2bに割り当てられるセンサ端末1は、点線L4で同じく囲まれるセンサ端末1d,1e,1fである。つまり図4に示した初期状態と比較してセンサ端末1dは、情報記録装置2aとではなく情報記録装置2bとの割り当て関係にある。
【0034】
そして、情報記録装置2aの距離計算部25は、割り当て状態が初期状態であるとした場合において、自装置である情報記録装置2aと当該装置に割り当てられるセンサ端末1のそれぞれとの間の通信距離を計算する。以後の説明では、通信距離は2装置間の通信経路の数であるとする。
【0035】
具体的には、距離計算部25は、情報記録装置2aとセンサ端末1aとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1bとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1cとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1dとの間の通信距離の和を計算する。
【0036】
図4に示したように、情報記録装置2aとセンサ端末1aとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1bとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1cとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1dとの間の通信距離は全て「1」であるので、自装置に関わる通信距離の和は「4」となる。
【0037】
また、距離計算部25は、割り当て状態が同様に初期状態であるとした場合において、自装置以外のそれぞれの情報記録装置2、ここでは情報記録装置2bと、当該装置に割り当てられるセンサ端末1のそれぞれとの間の通信距離を計算する。具体的には、距離計算部25は、情報記録装置2bとセンサ端末1eとの間の通信距離および情報記録装置2bとセンサ端末1fとの間の通信距離の和を計算する。
【0038】
図4に示したように、情報記録装置2bとセンサ端末1eとの間の通信距離および情報記録装置2bとセンサ端末1fとの間の通信距離はともに「1」であるので、他の情報記録装置2に関わる通信距離の和は「2」となる。
距離計算部25は、これら計算した通信距離の総和を現在距離として記憶装置22に記憶する(ステップS4)。図4に示した構成では、距離計算部25により計算した現在距離は「6」となる。
【0039】
そして、情報記録装置2aの距離計算部25は、割り当て状態が前述したように変更されたと仮定した場合において、自装置である情報記録装置2aと当該装置に割り当てられるセンサ端末1のそれぞれとの間の通信距離を計算する。
具体的には、距離計算部25は、情報記録装置2aとセンサ端末1aとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1bとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1cとの間の通信距離の和を計算する。
【0040】
図8に示したように、情報記録装置2aとセンサ端末1aとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1bとの間の通信距離、情報記録装置2aとセンサ端末1cとの間の通信距離の通信距離の和は「3」となる。
また、距離計算部25は、割り当て状態が同様に変更されたと仮定した場合において、自装置以外の情報記録装置2、ここでは情報記録装置2bと、当該装置に割り当てられるセンサ端末1のそれぞれとの間の通信距離を計算する。具体的には、距離計算部25は、情報記録装置2bとセンサ端末1dとの間の通信距離、情報記録装置2bとセンサ端末1eとの間の通信距離および情報記録装置2bとセンサ端末1fとの間の通信距離の和を計算する。
【0041】
図8に示したように、情報記録装置2bとセンサ端末1dとの間の通信距離、情報記録装置2bとセンサ端末1eとの間の通信距離および情報記録装置2bとセンサ端末1fとの間の通信距離の和は「3」となる。
距離計算部25は、これら計算した通信距離の総和を変更後距離として記憶装置22に記憶する(ステップS5)。図8に示した構成では、距離計算部25により計算した変更後距離は「6」となる。
【0042】
情報記録装置2aの判別処理部26は、ステップS5の処理で距離計算部25が計算した変更後距離がステップS4の処理で距離計算部25が計算した現在距離以下であるか否かを判別する。
図4および図8に示した例では、現在距離と変更後距離がともに「6」であるので、判別処理部26は、変更後距離は現在距離以下であると判別する。
【0043】
判別処理部26は、変更後距離が現在距離以下であると判別した場合には、自装置である情報記録装置2aについて、割り当て変更と仮定した場合の最大負荷が、初期状態における最大負荷より低いか否かを判別する(ステップS6)。ここでは、通信最大負荷とは、1台の情報記録装置2と割り当て関係にあるセンサ端末1の数や通信トラフィックといった情報記録装置2にかかる負荷を表す値である。
図4に示すように、初期状態において、情報記録装置2aと割り当て関係にあるセンサ端末1は4台であり、図8に示すように、割り当て変更後の情報記録装置2aと割り当て関係にあるセンサ端末1は3台であるので、判別処理部26は、割り当て変更時の最大負荷が、初期状態における最大負荷より低いと判別する。
【0044】
このように、判別処理部26は、割り当て変更時の最大負荷が、初期状態における最大負荷より低いと判別した場合(ステップS6のYES)、割当処理部27は、システム全体の割り当て関係が前述したように仮定された割り当て関係になるように、各装置における割り当て情報を変更する(ステップS7)。
【0045】
具体的には、情報記録装置2aの割当処理部27は、自装置の記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶される割当情報テーブルで管理される端末IDを前述したように仮定した割当関係に沿うように書き換える。
図4や図8に示した例では、初期状態と比較して、変更後は、センサ端末1dが情報記録装置2bに割り当てなおされるので、割当処理部27は、図5に示した割当情報テーブルからセンサ端末1dの端末ID「D」を削除する。
【0046】
これに伴い、情報記録装置2aは、割当情報テーブルから端末IDが削除されたセンサ端末1dにアクセスして、当該端末の記憶装置12に記憶される割当先の記録装置ID、つまり、情報記録装置2aの記録装置ID「A」を削除する。
図9は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの割当変更後の構成を表形式で示す図である。
また、情報記録装置2aの割当処理部27は、他の情報記録装置2の記憶装置22の割当情報記憶部32にアクセスし、当該割当情報記憶部32に記憶される割当情報テーブルで管理される端末IDを前述したように仮定した割当関係に沿うように書き換える。
【0047】
図4や図8に示した例では、割当処理部27は、情報記録装置2bの記憶装置22の割当情報記憶部32に記憶される割当情報テーブル上の端末IDに、センサ端末1dの端末ID「D」を追加する。
これに伴い、情報記録装置2bは、割当情報テーブルに端末IDが追加されたセンサ端末1dにアクセスして、当該端末の記憶装置12に記憶される割当先の記録装置IDを情報記録装置2bの記録装置ID「B」とする。
【0048】
図10は、本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2bの記憶装置に記憶される割当情報テーブルの割当変更後の構成を表形式で示す図である。
制御部21は、ステップS1からS7までの処理が予め定めた回数行われた場合には(ステップS8のYES)処理を終了し、当該定めた回数未満である場合には(ステップS8のNO)、ステップS1の処理に戻る。
【0049】
以上のように、本発明の実施形態にしたがった情報通信システムでは、情報記録装置2のうち最大負荷が最も高い装置に割り当てられるセンサ端末1を別の情報記録装置2に割り当て直した仮定した上で、割当変更後の各装置間の通信距離の和が、初期状態の割当関係における各装置間の通信距離の和以下で、前述した最大負荷が最も高い情報記録装置の、割当変更後の最大負荷が初期状態の最大負荷より低い場合に、前述したように仮定した
割当状態にしたがって、システム内の各装置間の割当変更を行うので、システム全体の負荷を下げることができるようになる。
【0050】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの構成例を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムのセンサ端末の構成例を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置の構成例を示すブロック図。
【図4】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムでの初期状態での割当状態の一例を示す図。
【図5】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの初期状態の構成を表形式で示す図。
【図6】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2bの記憶装置に記憶される割当情報テーブルの初期状態の構成を表形式で示す図である。
【図7】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの割当変更処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムでの割り当て変更後の割当状態の一例を示す図。
【図9】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2aの記憶装置22に記憶される割当情報テーブルの割当変更後の構成を表形式で示す図。
【図10】本発明の実施形態にしたがった情報記録システムの情報記録装置2bの記憶装置に記憶される割当情報テーブルの割当変更後の構成を表形式で示す図。
【符号の説明】
【0052】
1a,1b,1c,1d,1e,1f…センサ端末、2a,2b…情報記録装置、11,21…制御部、12,22…記憶装置、13,23…通信インタフェース、14…検出処理部、15,28…バス、24…選択処理部、25…距離計算部、26…判別処理部、27…割当処理部、31…記録用情報記憶部、32…割当情報記憶部、33…記録装置第1選択部、34…センサ端末選択部、35…記録装置第2選択部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録用情報を送信する複数の送信装置、および前記送信装置と通信可能に接続されて前記記録用情報を記録する複数の記録装置を有する情報記録システムであって、
前記記録装置は、
前記送信装置から送信された情報を記憶するための第1の記憶手段と、
前記送信装置のうち割当関係にある装置の識別情報を記憶するための第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された識別情報に対応する送信装置からの記録用情報を前記第1の記憶手段に記憶する記憶制御手段とを備え、
前記送信装置は、前記記録装置のうち前記割当関係にある装置に前記記録用情報を送信し、
前記記録装置は、
前記複数の記録装置のうち自装置が通信最大負荷の最も高い装置である場合に、前記第2の記憶手段に記憶された識別情報のいずれかに対応する送信装置を選択する第1の選択手段と、
前記複数の記録装置のうち自装置以外の装置を選択する第2の選択手段と、
前記第1の選択手段により選択した送信装置が自装置に対して割当関係にあるとした場合の、前記それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第1の計算手段と、
前記第1の選択手段により選択した送信装置が自装置の代わりに前記第2の選択手段により選択した記録装置に対して割当関係にあると仮定した場合の、前記それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第2の計算手段と、
前記第2の計算手段により計算した値が前記第1の計算手段により計算した値以下であるか否かを判別する第1の判別手段と、
前記仮定した場合の自装置の前記通信最大負荷が当該仮定をしない場合の前記通信最大負荷と比較して低いか否かを判別する第2の判別手段と、
前記第2の計算手段により計算した値が前記第1の計算手段により計算した値以下であると前記第1の判別手段が判別し、前記仮定した場合の通信最大負荷が仮定をしない場合の通信最大負荷より低いと前記第2の判別手段が判別した場合に、前記第2の記憶手段に記憶される識別情報から前記第1の選択手段により選択した装置の識別情報を削除し、前記第2の選択手段により選択した記録装置の前記第2の記憶手段に記憶される識別情報に前記第1の選択手段により選択した装置の識別情報を追加する割当変更手段と
を備えたことを特徴とする情報記録システム。
【請求項2】
記録用情報を送信する複数の送信装置、および前記送信装置と通信可能に接続されて前記記録用情報を記録する複数の記録装置を有する情報記録システムで用いられる情報記録方法にあって、
前記記録装置は、
前記送信装置から送信された情報を記憶するための第1の記憶手段と、
前記送信装置のうち割当関係にある装置の識別情報を記憶するための第2の記憶手段とを具備し、
前記第2の記憶手段に記憶された識別情報に対応する送信装置からの記録用情報を前記第1の記憶手段に記憶する記憶制御ステップを有し、
前記送信装置は、前記記録装置のうち前記割当関係にある装置に前記記録用情報を送信する送信ステップを有し、
前記記録装置は、
前記複数の記録装置のうち自装置が通信最大負荷の最も高い装置である場合に、前記第2の記憶手段に記憶された識別情報のいずれかに対応する送信装置を選択する第1の選択ステップと、
前記複数の記録装置のうち自装置以外の装置を選択する第2の選択ステップと、
前記第1の選択ステップにより選択した送信装置が自装置に対して割当関係にあるとした場合の、前記それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第1の計算ステップと、
前記第1の選択ステップにより選択した送信装置が自装置の代わりに前記第2の選択ステップにより選択した記録装置に対して割当関係にあると仮定した場合の、前記それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第2の計算ステップと、
前記第2の計算ステップにより計算した値が前記第1の計算ステップにより計算した値以下であるか否かを判別する第1の判別ステップと、
前記仮定した場合の自装置の前記通信最大負荷が当該仮定をしない場合の前記通信最大負荷と比較して低いか否かを判別する第2の判別ステップと、
前記第2の計算ステップにより計算した値が前記第1の計算ステップにより計算した値以下であると前記第1の判別ステップにより判別し、前記仮定した場合の通信最大負荷が仮定をしない場合の通信最大負荷より低いと前記第2の判別ステップにより判別した場合に、前記第2の記憶手段に記憶される識別情報から前記第1の選択ステップにより選択した装置の識別情報を削除し、前記第2の選択ステップにより選択した記録装置の前記第2の記憶手段に記憶される識別情報に前記第1の選択ステップにより選択した装置の識別情報を追加する割当変更ステップとを有した
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項1】
記録用情報を送信する複数の送信装置、および前記送信装置と通信可能に接続されて前記記録用情報を記録する複数の記録装置を有する情報記録システムであって、
前記記録装置は、
前記送信装置から送信された情報を記憶するための第1の記憶手段と、
前記送信装置のうち割当関係にある装置の識別情報を記憶するための第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された識別情報に対応する送信装置からの記録用情報を前記第1の記憶手段に記憶する記憶制御手段とを備え、
前記送信装置は、前記記録装置のうち前記割当関係にある装置に前記記録用情報を送信し、
前記記録装置は、
前記複数の記録装置のうち自装置が通信最大負荷の最も高い装置である場合に、前記第2の記憶手段に記憶された識別情報のいずれかに対応する送信装置を選択する第1の選択手段と、
前記複数の記録装置のうち自装置以外の装置を選択する第2の選択手段と、
前記第1の選択手段により選択した送信装置が自装置に対して割当関係にあるとした場合の、前記それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第1の計算手段と、
前記第1の選択手段により選択した送信装置が自装置の代わりに前記第2の選択手段により選択した記録装置に対して割当関係にあると仮定した場合の、前記それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第2の計算手段と、
前記第2の計算手段により計算した値が前記第1の計算手段により計算した値以下であるか否かを判別する第1の判別手段と、
前記仮定した場合の自装置の前記通信最大負荷が当該仮定をしない場合の前記通信最大負荷と比較して低いか否かを判別する第2の判別手段と、
前記第2の計算手段により計算した値が前記第1の計算手段により計算した値以下であると前記第1の判別手段が判別し、前記仮定した場合の通信最大負荷が仮定をしない場合の通信最大負荷より低いと前記第2の判別手段が判別した場合に、前記第2の記憶手段に記憶される識別情報から前記第1の選択手段により選択した装置の識別情報を削除し、前記第2の選択手段により選択した記録装置の前記第2の記憶手段に記憶される識別情報に前記第1の選択手段により選択した装置の識別情報を追加する割当変更手段と
を備えたことを特徴とする情報記録システム。
【請求項2】
記録用情報を送信する複数の送信装置、および前記送信装置と通信可能に接続されて前記記録用情報を記録する複数の記録装置を有する情報記録システムで用いられる情報記録方法にあって、
前記記録装置は、
前記送信装置から送信された情報を記憶するための第1の記憶手段と、
前記送信装置のうち割当関係にある装置の識別情報を記憶するための第2の記憶手段とを具備し、
前記第2の記憶手段に記憶された識別情報に対応する送信装置からの記録用情報を前記第1の記憶手段に記憶する記憶制御ステップを有し、
前記送信装置は、前記記録装置のうち前記割当関係にある装置に前記記録用情報を送信する送信ステップを有し、
前記記録装置は、
前記複数の記録装置のうち自装置が通信最大負荷の最も高い装置である場合に、前記第2の記憶手段に記憶された識別情報のいずれかに対応する送信装置を選択する第1の選択ステップと、
前記複数の記録装置のうち自装置以外の装置を選択する第2の選択ステップと、
前記第1の選択ステップにより選択した送信装置が自装置に対して割当関係にあるとした場合の、前記それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第1の計算ステップと、
前記第1の選択ステップにより選択した送信装置が自装置の代わりに前記第2の選択ステップにより選択した記録装置に対して割当関係にあると仮定した場合の、前記それぞれの記録装置および当該記録装置に対して割当関係にある送信装置の間の通信所要時間の長さを示す値の和を計算する第2の計算ステップと、
前記第2の計算ステップにより計算した値が前記第1の計算ステップにより計算した値以下であるか否かを判別する第1の判別ステップと、
前記仮定した場合の自装置の前記通信最大負荷が当該仮定をしない場合の前記通信最大負荷と比較して低いか否かを判別する第2の判別ステップと、
前記第2の計算ステップにより計算した値が前記第1の計算ステップにより計算した値以下であると前記第1の判別ステップにより判別し、前記仮定した場合の通信最大負荷が仮定をしない場合の通信最大負荷より低いと前記第2の判別ステップにより判別した場合に、前記第2の記憶手段に記憶される識別情報から前記第1の選択ステップにより選択した装置の識別情報を削除し、前記第2の選択ステップにより選択した記録装置の前記第2の記憶手段に記憶される識別情報に前記第1の選択ステップにより選択した装置の識別情報を追加する割当変更ステップとを有した
ことを特徴とする情報記録方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2009−213097(P2009−213097A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−56899(P2008−56899)
【出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】
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