説明

感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法

【課題】遮光性を有し、解像度及び基板への密着性が良好な画像表示装置用の隔壁を、簡便に作業性よく形成することができる感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法の提供。
【解決手段】画像表示装置の隔壁を形成するための感光性樹脂組成物であって、前記感光性樹脂組成物が、(A)(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸を単量体単位として有するバインダーポリマー、(B)光重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)黒色顔料を含み、前記(C)光重合開始剤が、アクリジン系化合物、及びベンジルアルキルケタール系化合物を含有する感光性樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、紙のように薄く、持ち運びが自由で、文字や画像が表示可能な画像表示装置(PLD:Paper Like Display)が注目を集めている。かかる画像表示装置は、通常の印刷物としての紙の長所である視認性、携帯性を有し、さらに、情報を電気的に書き換え可能であるため、環境やコストの面からも紙の代替品として実用化が試みられている。
画像表示装置の表示技術としては、電気泳動などにより粒子を移動させるタイプ、液晶タイプ、電気化学タイプなど様々なタイプが考案されている(例えば、非特許文献1参照)。
特に粒子を移動させるタイプとしては、マイクロカプセル型電気泳動方式、マイクロカップ型電気泳動方式、電子粉流体方式、トナーディスプレイ等の方式が検討されている。これらの方式では、透明電極間に表示媒体である白と黒の粒子を封入し電場をかけ、これらの粒子を電気的に移動させることにより白/黒画像を形成し表示させる。
【0003】
上記粒子移動タイプの画像表示装置の場合、上述のように白/黒の粒子を封入するための隔壁が必要となる。かかる隔壁の形成方法としては、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。中でも、感光性樹脂組成物を用いて、活性光線の照射により高精細なパターンが効率よく形成できるフォトリソ法が注目されている。
また、最近では、白/黒画像表示にカラーフィルターを組み合わせることにより、フルカラー表示を実現させるという報告例もある(例えば、非特許文献2参照)。
かかるフルカラー表示を行う際、白/黒表示の画像表示装置にカラーフィルターを併用するため、各画素間のコントラストの向上が必須である。従って、各画素間の光を遮断するための遮光層が必要となる。
【0004】
フォトリソ法を用いた画像表示装置の隔壁は、以下のようにして形成される。すなわち、基板上にブラックマトリックスと呼ばれる遮光層をフォトリソ技術により積層する工程、さらに前記遮光層上に感光性樹脂組成物を塗布、又は感光性フィルムを積層することにより感光性樹脂組成物層を形成する工程、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程、未露光部を除去して光硬化物パターンを形成する工程を含む。従って、画像表示装置の隔壁を形成するための感光性樹脂組成物には、一般に、感度、解像性及び基板への密着性が要求される。
【0005】
画像表示装置を製造する場合、前記工程で得たパターン内に粒子等の表示媒体を充填する工程、前記光硬化物パターンを熱処理する工程、電極基板を貼り付ける工程などをさらに含む。これにより、感光性樹脂組成物層の硬化物を隔壁とする画像表示装置が得られる。前記工程においては高温プロセスが必須となるため、感光性樹脂組成物を用いて形成される画像表示装置の隔壁には、耐熱性、アウトガス成分の減少等が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−178881号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】鈴木 明、“電子ペーパーの最新動向2007”、平成19年10月10日、日本画像学会誌 第46巻 第5号:372−384(2007)
【非特許文献2】田沼 逸夫、“電子粉流体を用いたフレキシブル電子ペーパー”、平成19年10月10日、日本画像学会誌 第46巻 第5号:396−400(2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の感光性樹脂組成物を用いた画像表示装置の隔壁の形成方法では、上述のように遮光層と隔壁を各々積層する必要があるため工程数が増え、材料のコストが高くなるといった問題があった。
また、従来の感光性樹脂組成物を用いて遮光性の隔壁を形成した場合、活性光線が遮光性を有する感光性樹脂組成物に吸収されるため、底部まで活性光線が届かず解像度及び基板への密着性が不十分であった。
また、従来の感光性樹脂組成物を用いて隔壁を形成した場合、隔壁からアウトガスが発生し、表示特性を悪化するという問題があった。
本発明は、遮光性を有し、解像度及び基板への密着性が良好な画像表示装置用の隔壁を、簡便に作業性よく形成することができる感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、画像表示装置の隔壁を形成するための感光性樹脂組成物であって、前記感光性樹脂組成物が、(A)(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸を単量体単位として有するバインダーポリマー、(B)光重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)黒色顔料を含み、前記(C)光重合開始剤が、下記一般式(I)で表わされる化合物、及び下記一般式(II)で表わされる化合物を含有する感光性樹脂組成物を提供する。
【0010】
【化1】

(一般式(1)中、Rは、炭素原子数6〜12のアルキレン基を表わす)
【0011】
【化2】

(一般式(2)中、Ar及びArは、それぞれ独立して無置換フェニル基又は炭素原子数1〜3のアルキル基若しくは炭素原子数1〜3のアルコキシ基で置換されたフェニル基を表わし、R及びRはそれぞれ独立して炭素原子数1〜9のアルキル基を表わす)
また、本発明は、前記一般式(I)で表わされる化合物の含有量が、前記(A)成分及び(B)成分との総量100質量部に対して0.05〜1質量部であり、前記一般式(II)で表わされる化合物の含有量が、前記(A)成分及び(B)成分との総量100質量部に対して1〜10質量部を含有する上記に記載の感光性樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記(D)黒色顔料がチタンブラックを含む、上記に記載の感光性樹脂組成物を提供する。
本発明の感光性樹脂組成物は上記構成を有することにより、遮光性を有し、表示特性が良好で、解像度及び基板への密着性が良好な画像表示装置用の隔壁を、簡便に作業性よく形成することができる。
【0012】
また、本発明は、支持体と、該支持体上に形成された前記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、を備える感光性エレメントを提供する。
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物層の膜厚が10〜60μmである、上記に記載の感光性エレメントを提供する。
本発明の感光性エレメントは、上記本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を備えることにより、遮光性を有し、表示特性が良好で、解像度及び基板への密着性が良好な画像表示装置用の隔壁を、簡便に作業性よく形成することができる。
【0013】
また、本発明は、画像表示装置の基板上に、前記感光性樹脂組成物又は感光性エレメントからなる感光性樹脂組成物層を積層する積層工程と、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめる露光工程と、前記露光部以外の部分を除去して光硬化物パターンを形成する現像工程と、を有する、画像表示装置の隔壁の形成方法を提供する。
また、本発明は、前記画像表示装置の隔壁の形成方法により形成された光硬化物パターンを、60〜250℃で加熱処理して熱硬化せしめる加熱工程をさらに有する、画像表示装置の隔壁の形成方法を提供する。
また、本発明は、表示媒体を、前記画像表示装置の隔壁の形成方法により形成された隔壁内に充填する工程と、一方の基板に対向するように隔壁の反対側に基板を貼り付ける工程と、を有する、画像表示装置の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、遮光性を有し、表示特性が良好で、解像度及び基板への密着性が良好な画像表示装置用の隔壁を、簡便に作業性よく形成することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本明細書における(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイルとはアクリロイル及びそれに対応するメタクリロイルを意味する。
【0016】
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー、(B)光重合性化合物、(C)光重合開始剤及び(D)黒色顔料を含有してなる。
以下、各成分について詳細に説明する。
【0017】
本発明で用いる(A)バインダーポリマーとしては、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸を必須の構成成分として含有するバインダーポリマーを用いる。
その他の構成成分の重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン等の重合可能なスチレン誘導体、アクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。
(A)バインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有していることが好ましく、(メタ)アクリル酸と他のカルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
(A)バインダーポリマーの酸価は、解像性の観点から30mgKOH/g以上であることが好ましく、耐現像液性及び密着性の観点から250mgKOH/g以下であることが好ましく、80〜240mgKOH/gであることがより好ましく、130〜230mgKOH/gであることがさらに好ましく、180〜220mgKOH/gであることが特に好ましい。現像工程として溶剤による現像を行う場合は、カルボキシル基を有する重合性単量体の使用量を抑えて調製することが好ましい。バインダーポリマー中、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸の含有量は、バインダーポリマーを構成する単量体の総量100質量部に対して、(メタ)アクリル酸を、20〜40質量部、(メタ)アクリル酸ブチル20〜50重量部、その他の重合性単量体を20〜50重量部の割合で配合することが好ましい。
【0018】
(A)バインダーポリマーの重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算)は、耐現像液性の観点から20,000以上であることが好ましく、現像時間を短くできる観点から300,000以下であることが好ましく、25,000〜150,000であることがより好ましく、30,000〜100,000であることが特に好ましい。
これらのうち、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチルを含有するアクリルコポリマーは、現像性、解像性などの点から好ましい結果を得ることができる。その他の成分として他の共重合可能な成分を用いることができる。
【0019】
バインダーポリマーとしては、本発明の特性を損なわない範囲で、例えばアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等を用いても良い。アルカリ現像性の観点からは、アクリル系樹脂が好ましい。これらは単独で、または2種類以上のバインダーポリマーを組み合わせて用いることができる。2種類以上のバインダーポリマーの組み合わせの例としては、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーなどが挙げられる。また、特開平11−327137号公報記載のマルチモード分子量分布を有するポリマーを使用することもできる。なお、必要に応じて、バインダーポリマーは感光性基を有していてもよい。
【0020】
(A)成分のバインダーポリマーは、例えば、常法により重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
【0021】
本発明で(B)成分として用いられる光重合性化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(エチレン基の数が2〜14のもの)、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(プロピレン基の数が2〜14のもの)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多価アルコールにα、β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ビスフェノールAジオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAトリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAデカオキシエチレンジ(メタ)アクリレート等のビスフェノールAジオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリルレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリレート等のグリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物、無水フタル酸等の多価カルボン酸とβ−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基及びエチレン性不飽和基を有する物質とのエステル化物、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステルとの反応物、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとシクロヘキサンジメタノールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステルとの反応物等のウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0022】
本発明に用いられる(C)成分として用いられる前記一般式(I)で表わされる光重合開始剤としては、例えば、1,6−ビス(9−アクリジニル)ヘキサン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,8−ビス(9−アクリジニル)オクタン、1,9−ビス(9−アクリジニル)ノナン、1,10−ビス(9−アクリジニル)デカン、1,11−ビス(9−アクリジニル)ウンデカン、1,12−ビス(9−アクリジニル)ドデカン等があげられる。
【0023】
(C)成分である前記一般式(I)で表わされる光重合開始剤(アクリジン化合物)は、例えば、ジフェニルアミンと二価カルボン酸を金属酸化物の存在下に反応させることによって容易に製造することができる。
前記(C)成分として用いられる前記一般式(I)は、前記(A)成分と(B)成分の総量100質量部に対し0.05〜1質量部、好ましくは0.1〜0.5質量部の範囲で用いられる。0.05質量部未満では充分な光感度が得られず、1質量部を超えて使用すると、それ以上感度は向上しない。
【0024】
また、本発明に用いられる(C)成分として用いられる前記一般式(II)で表わされる光重合開始剤としては、例えば、1−(4−メトキシフェニル)−2,2−ジメトキシ−2−フェニル−1−エタノン、1−(4−メトキシフェニル)−2−メトキシ−2−エトキシ−2−フェニル−1−エタノン、1−(4−メトキシフェニル)−2−メトキシ−2−プロポキシ−2−フェニル−1−エタノン、下記の式で示される2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニル−1−エタノン(通称ベンジルジメチルケタール)等があげられる。これらの中でもベンジルジメチルケタールが特に好ましい。
【0025】
【化3】

前記(C)成分として用いられる前記一般式(II)は、前記(A)成分と(B)成分の総量100質量部に対し1〜10質量部、好ましくは2〜5質量部の範囲で用いられる。10質量部を超えると加熱処理にてアウトガス成分として検出され、1質量部未満では充分な光感度が得られなくなるばかりか、密着性が落ちる。
【0026】
本発明の(D)成分の黒色顔料として用いられる化合物としては、例えば、チタンブラック、カーボンブラック、コバルトブラック等の無機系黒色顔料が挙げられ、活性光線の照射を行う観点から、チタンブラックが好ましい。
前記(D)成分は、感光性樹脂組成物の遮光性、密着性、解像性の観点から、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部好ましくは、0.2〜5質量部の範囲で用いられる。10質量部を超えると活性光線の吸収が著しく解像しない。0.1質量部未満では充分な遮光性が得られなくなる。
【0027】
以上のような成分を含む樹脂組成物は、さらに必要に応じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを、(A)成分および(B)成分の総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部程度含有することができる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
【0028】
以上のような成分を含む本発明の感光性樹脂組成物は、たとえば、含有成分をロールミル、ビーズミル等で均一に混練、混合することにより得ることができる。また、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤またはこれらの混合溶剤に溶解して、固形分30〜60質量%程度の溶液として用いることができる。
【0029】
得られた感光性樹脂組成物を用いて画像表示装置用基板上に感光物組成物層を形成する方法としては、特に制限はないが、前記基板上に感光性樹脂組成物を液状レジストとして塗布して乾燥することができる。また、必要に応じて感光性樹脂組成物層上に保護フィルムを被覆することができる。さらに、後に詳しく述べるが感光性樹脂組成物層を感光性エレメントの形態で用いることが好ましい。塗布される感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μm、好ましくは10〜60μmであることが好ましい。液状レジストとして塗布後、保護フィルムを被覆して用いる場合の保護フィルムとしては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムが挙げられる。
【0030】
本発明の感光性エレメントは、支持体と、その上に形成された上記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層とを備える。
支持体としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の重合体フィルムを好ましく用いることができる。重合体フィルムの厚みは、1〜100μm程度とすることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましく、10〜30μmであることがさらに好ましい。
【0031】
支持体上への感光性樹脂組成物層の形成方法は、特に制限されないが、感光性樹脂組成物の溶液を塗布、乾燥することにより好ましく実施できる。塗布される感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μm程度であることが好ましい。画像表示装置の隔壁として用いる場合、感光性樹脂組成物層の厚みは、乾燥後の厚みで10〜70μmであることがより好ましく、10〜60μmであることがさらに好ましい。

塗布は、たとえば、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ等の公知の方法で行うことができる。乾燥は、70〜150℃、5〜30分間程度で行うことができる。また、感光性樹脂組成物層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2質量%以下とすることが好ましい。
【0032】
支持体として用いられる上記重合体フィルムを保護フィルムとして用いて、感光性樹脂組成物層表面を被覆してもよい。保護フィルムとしては、感光性樹脂組成物層と支持体の接着力よりも、感光性樹脂組成物層と保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましく、また、低フィッシュアイのフィルムが好ましい。さらに、感光性フィルムは、感光性樹脂組成物層、支持体および任意の保護フィルムの他に、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層や保護層を有していてもよい。
【0033】
製造された感光性エレメントは、通常、円筒状の巻芯に巻きとって貯蔵される。なお、この際支持体が外側になるように巻き取られることが好ましい。上記ロール状の感光性エレメントロールの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。上記巻芯としては、たとえば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックが挙げられる。
【0034】
次に、本発明の画像表示装置の隔壁の形成方法について説明する。すなわち、画像表示装置の基板上に、感光性樹脂組成物、又は感光性エレメントを用いて感光性樹脂組成物層を積層する積層工程と、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめる露光工程と、前記露光部以外の部分を除去して光硬化物パターンを形成する現像工程と、を有する。
【0035】
まず、上述した本発明の感光性樹脂組成物層を画像表示装置の基板上に積層する。前記基板としては、ガラス基板若しくはポリマー基板のような絶縁基板又はシリコン基板などの半導体基板若しくはITOのような電極が形成された上記基板、半導体基板が挙げられる。積層方法としては、上述した塗布方法が用いられる他、感光性エレメントを用いることもできる。
【0036】
感光性エレメントを用いる積層方法は、感光性樹脂組成物層上に保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去しながら基板上へ積層する。前記積層条件としては、例えば、感光性樹脂組成物層を70〜130℃程度に加熱しながら、基板上に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm程度)の圧力で圧着することにより積層する方法などが挙げられ、減圧下で積層することも可能である。基板表面の形状は、通常は平坦であるが、必要に応じて凹凸や電極パターンが形成されていてもよい。
【0037】
感光性樹脂組成物の積層後、感光性樹脂組成物層に画像状に活性光線を照射して、露光部を光硬化させる。画像状に活性光線を照射させる方法としては、感光性樹脂組成物層上にマスクパターンを設置して画像状に活性光線を照射し、露光部の感光性樹脂組成物層を光硬化させる方法がある。マスクパターンは、ネガ型でもポジ型でもよく、一般に用いられているものを使用できる。活性光線の光源としては、公知の光源、たとえば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光などを有効に放射するものが用いられる。また、露光方法としては、マスクパターンを用いずにレーザーで直接パターンを描画する、直接描画露光法を用いることもできる。
【0038】
露光後に未露光部の感光性樹脂組成物層を現像により選択的に除去することにより、画像表示装置用の基板上に光硬化物パターンが形成される。なお現像工程は、支持体が存在する場合は、現像に先立ち、支持体を除去する。現像は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像、ドライ現像等で未露光部を除去することにより行われる。本発明においては、アルカリ性水溶液を用いることが好ましい。アルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液等が挙げられる。このアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。上記現像の方式としては、たとえば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
【0039】
現像後の処理として、形成された前記光硬化物パターンを、必要に応じて60〜250℃程度の加熱処理によりさらに硬化してもよい。
【0040】
本発明の画像表示装置の製造方法は、粒子等の表示媒体を前記工程で得た隔壁内に充填する工程と、一方の基板に対向するように隔壁の反対側に基板を貼り付ける工程と、を有する。前記基板としては、ガラス基板若しくはポリマー基板のような絶縁基板又はシリコン基板などの半導体基板若しくはITOのような電極が形成された半導体基板が挙げられる。
【実施例】
【0041】
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0042】
(実施例1〜2及び比較例1〜3)
実施例1、2及び比較例1、2には、表1に示したように下記の樹脂Aを用い、比較例3には下記の樹脂Bを用いた。
樹脂A:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル共重合体(質量比30/35/35、重量平均分子量5万)の48質量%メチルセロソルブ/トルエン(質量比6/4)溶液93.75g(固形分45g)、
樹脂B:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン/ベンジルメタクリレート共重合体(質量比30/5/40/25、重量平均分子量4.6万)の47質量%メチルセロソルブ/トルエン(質量比6/4)溶液95.74g(固形分45g)((A)成分)。
また、(B)成分の光重合性化合物として、HT−9082−95(末端にヒドロキシル基を有するポリカーボネート化合物、有機イソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートを反応させて得られた光重合性化合物:重量平均分子量4000、日立化成工業株式会社製、商品名)6g、UA−21EB(新中村化学工業株式会社、商品名)23g、FA−023M(日立化成工業株式会社製、商品名)10g、FA−024M(日立化成工業株式会社製、商品名)6g、FA−MECH(γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート、日立化成工業株式会社製、商品名)10gを用い、
(C)成分の光重合開始剤として、EAB(N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、保土ヶ谷化学工業株式会社製、商品名)0.05g、TPS(トリブロモメチルフェニルスルホン、住友精化株式会社製、製品名)0.5gを用い、
(D)成分の黒色顔料として、BT−1HCA(チタンブラック分散液、株式会社ジェムコ製、商品名)1.2g((D)成分)を用い、更にシランカップリング剤、溶剤のSZ−6030(メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランシラン、東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名)5g、トルエン12g、メタノール4gを配合し、溶液を得た。
【0043】
この溶液に表1に示した(C)成分を溶解させて感光性樹脂組成物を得た。次いで、この感光性樹脂組成物溶液を16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名:HTR−02)上に均一に塗布し、90℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後、ポリエチレン製保護フィルム(フィルム長手方向の引張強さ:16MPa、フィルム幅方向の引張強さ:12MPa、商品名:NF−15,タマポリ株式会社製)で保護して感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、45μmであった。得られた感光性エレメントについて、塗膜外観を評価した。
【0044】
一方、ITO付PET基材(東洋紡績株式会社製)のITO面上に、上記感光性エレメントを、感光性樹脂組成物層がITO付PET基材表面に接するように、ポリエチレン製保護フィルムを剥離しながら110℃に加熱したラミネートロールを通してラミネートした。できあがった積層物の構成は、下からITO付PET基材、感光性樹脂組成物層、ポリエチレンテレフタレートフィルムとなる。得られた積層物について、感度、密着性、解像度および表示特性の評価を行った。
【0045】
<感度の評価>
高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機(株式会社オーク製作所製)EXM−1201を用いて、41段ステップタブレットを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ、露光を行った。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、1質量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で20秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去した。41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が29.0となるエネルギー量を感度(mJ/cm)とした。このエネルギー量の数値が小さい程、感度が高いことを示す。表1に評価結果を示した。
【0046】
<密着性の評価>
高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機(株式会社オーク製作所製)EXM−1201を用いて、密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が10/300〜80/300(単位:μm、スペース幅一定)の配線パターンを有するフォトツールと、41段ステップタブレットを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が29.0となるエネルギー量で露光を行った。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、1質量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で20秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去して密着性を評価した。密着性は現像液により剥離されずに残ったラインの幅(μm)で表され、この数値が小さい程、細いラインでもガラス基板から剥離せずに密着していることから、密着性が高いことを示す。表1に評価結果を示した。
【0047】
<解像度の評価>
41段ステップタブレットを有するフォトツールと、解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が30/30〜200/200(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機(株式会社オーク製作所製)EXM−1201を用いて、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が29.0となるエネルギー量で露光を行った。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、1質量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で20秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去して解像度を評価した。解像度は現像処理によって未露光部が良好に除去された最も小さいスペース幅(μm)で表され、この数値が小さいほど解像度は良好である。表1に評価結果を示した。
【0048】
<表示特性の評価>
高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機(株式会社オーク製作所製)EXM−1201を用いて、密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が20/300(単位:μm、)の配線パターンを有するフォトツールと、41段ステップタブレットを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が29.0となるエネルギー量で露光を行った。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、1質量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で20秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去して隔壁を形成した。表示媒体を前記工程で得た隔壁内に充填し、一方の基板に対向するように隔壁の反対側にITO付PET基板を貼り付けることによりテストパターンを形成した。
上記テストパターンに電場をかけ、表示媒体を移動させ、一定時間放置し、また電場をかけ表示媒体を再度移動させる。これを何万回か繰り返し、コントラストが劣化しないか検討した。コントラストの劣化が見られないものを「○」、劣化が見られたものを「×」として評価した。表1に評価結果を示した。
【0049】
【表1】

*1 N−1717;1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン (旭電化工業株式会社製、商品名)
*2 I−651;ベンジルジメチルケタール(チバスペシャリティーケミカル社製、商品名)
【0050】
本発明の画像表示装置の隔壁を形成するための感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマーとして(メタ)アクリル酸ブチルと(メタ)アクリル酸を単量体成分として必須に含有し、さらに、(C)光重合開始剤として、一般式(I)と一般式(II)で表わされる化合物の少なくとも2種類を併用して用いる。
(メタ)アクリル酸ブチルを単量体成分として含有しない樹脂Bを用いた比較例3は、表示特性に劣り、光重合開始剤の一般式(I)と一般式(II)で表される光重合開始剤の一方のみ用いた比較例1、2は、感度が低く、解像度にも劣る。
これに対し、本発明の(メタ)アクリル酸ブチルと(メタ)アクリル酸を必須の単量体成分として含有するバインダーと、2種類の光重合開始剤を用いた実施例1、2では、感度、解像度、密着性が良好で、表示特性にも優れる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示装置の隔壁を形成するための感光性樹脂組成物であって、
前記感光性樹脂組成物が、(A)(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸を単量体単位として有するバインダーポリマー、(B)光重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)黒色顔料を含み、
前記(C)光重合開始剤が、下記一般式(I)で表わされる化合物、及び下記一般式(II)で表わされる化合物を含有する感光性樹脂組成物。
【化1】

(一般式(1)中、Rは、炭素原子数6〜12のアルキレン基を表わす)
【化2】

(一般式(2)中、Ar及びArはそれぞれ独立して無置換フェニル基又は炭素原子数1〜3のアルキル基若しくは炭素原子数1〜3のアルコキシ基で置換されたフェニル基を表わし、R及びRはそれぞれ独立して炭素原子数1〜9のアルキル基を表わす)
【請求項2】
前記一般式(I)で表わされる化合物の含有量が、前記(A)成分及び(B)成分との総量100質量部に対して0.05〜1質量部であり、前記一般式(II)で表わされる化合物の含有量が、前記(A)成分及び(B)成分との総量100質量部に対して1〜10質量部を含有する請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項3】
前記(D)黒色顔料がチタンブラックを含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項4】
支持体と、該支持体上に形成された請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層とを備える感光性エレメント。
【請求項5】
前記感光性樹脂組成物層の膜厚が10〜60μmである、請求項4に記載の感光性エレメント。
【請求項6】
画像表示装置の基板上に、請求項1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物又は感光性エレメントからなる感光性樹脂組成物層を積層する積層工程と、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめる露光工程と、前記露光部以外の部分を除去して光硬化物パターンを形成する現像工程と、を有する、画像表示装置の隔壁の形成方法。
【請求項7】
請求項6記載の画像表示装置の隔壁の形成方法により形成された光硬化物パターンを、60〜250℃で加熱処理して熱硬化せしめる加熱工程をさらに有する、画像表示装置の隔壁の形成方法。
【請求項8】
表示媒体を、請求項6又は7に記載の画像表示装置の隔壁の形成方法により形成された隔壁内に充填する工程と、一方の基板に対向するように隔壁の反対側に基板を貼り付ける工程と、を有する、画像表示装置の製造方法。

【公開番号】特開2010−256775(P2010−256775A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109103(P2009−109103)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】