説明

感知装置および感知方法

【課題】感度を向上させることができる感知装置と感知方法とを提供する。
【解決手段】第1および第2走査線と読み出し線と第1および第2感知ユニットを含む感知装置が提供される。第1感知ユニットが第1走査線と第2走査線と読み出し線とに連結されるとともに、第1エネルギーを感知するよう配置される。第1感知ユニットが第1走査線上で第1走査信号に応答して第1エネルギーに対応する第1読み出し信号を読み出し線へ出力する。第2感知ユニットが第2走査線と読み出し線と連結されるとともに、第2エネルギーを感知するよう配置される。第2感知ユニットが第2走査線上で第2走査信号に応答して第2エネルギーに対応する第2読み出し信号を読み出し線へ出力する。第2走査信号が第1走査信号と協同して働き、第1感知ユニットをリセットする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、感知装置(sensing apparatus)と感知方法(sensing method)とに関する。
【背景技術】
【0002】
感知技術の発展に伴って、フラットタイプ(flat-type)の感知ユニットアレイが様々な分野で広範に利用されるようになり、例えば、光学画像センサー、デジタルX線照射センサー(digital radiography sensors = DRS)およびタッチスクリーンパネルなどとして利用されている。フラットタイプ感知ユニットアレイの主要素子(能動アレイ基板)の構造は、フラットディスプレイにおける基板に類似しており、例えば、薄膜半導体液晶ディスプレイ(thin film transistor liquid crystal display = TFT-LCD)における薄膜半導体アレイ基板に類似している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さらに感知効果を向上させるために、現在の感知技術は、大面積感知、低エネルギー感知能力の向上および高解析度という潮流に向かっている。しかしながら、解析度の強化は、センサーの画素面積を減少させるとともに、入射エネルギーを感知するためのセンサー感度を低減させる。更に、低い入射エネルギーは、センサーによってエネルギーから変換された電気信号の低い強度という結果をもたらす。また、大面積感知は、センサーの抵抗-容量(resistance and capacitance = RC)結合(coupling)の故にノイズ(雑音)を発生させやすくなる。
【0004】
一般に、従来の能動素子アレイ基板上の画素は、読み出し及びリセット操作のためのスイッチとして提供される薄膜半導体を含んでいるだけであるから、そのような構造は、ノイズ問題を緩和する信号利得(signal gain)を達成することができない。従来の画素増幅器を有する設計だけが上記した問題の一部を解決できるけれども、上記した問題の全てを解決することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の実施形態によって、第1走査線と、第2走査線と、読み出し線と、第1感知ユニットと、第2感知ユニットとを含む感知装置が提供される。第1感知ユニットが第1走査線と第2走査線と読み出し線とに連結されるとともに、第1エネルギーを感知するために配置される。第1感知ユニットが第1走査線上で第1走査信号に応答して第1エネルギーに対応する第1読み出し信号を読み出し線へ出力する。第2感知ユニットが第2走査線に連結されるとともに、第2エネルギーを感知するために配置される。第2感知ユニットが第2走査線上で第2走査信号に応答して第2エネルギーに対応する第2読み出し信号を読み出し線へ出力する。第2走査信号が第1走査信号と協同して第1感知ユニットをリセットするよう働く。
【0006】
発明の別な実施形態によって、以下のステップを含む感知方法を提供する。第1感知ユニットおよび第2感知ユニットがそれぞれ提供されて第1エネルギーと第2エネルギーとを感知する。第1感知ユニットが第1走査信号に応答して第1エネルギーに対応する第1読み出し信号を出力する。第2感知ユニットが第2走査信号に応答して第2エネルギーに対応する第2読み出し信号を出力する。第2走査信号が第1走査信号と協同して第1感知ユニットをリセットするよう働く。
【発明の効果】
【0007】
この発明の実施形態にかかる感知装置において、電流が走査線の走査信号により提供されるため、感知装置がバイアスを働かせる余分なバイアス線を必要としない。また、この発明の実施形態中、感知ユニットのリセットが2つの隣接する走査線との協同を介して実行されるので、感知装置が感知ユニットをリセットする余分なリセット線を必要としない。バイアス線およびリセット線が使用されないため、感知ユニットの精密な構造と走査線と読み出し線とを設計することができる。あるいは、別な観点から、バイアス線とリセット線とが使用されないので、感知ユニットの充填因子が改善されるため、感知ユニットの感度が向上する。さらに、この発明の実施形態中の感知方法が走査信号が感知ユニットを駆動ならびにリセットするために利用でき、かつ感知ユニットをリセットするために余分なリセット信号を使用する必要がなく、実施形態の感知方法が比較的簡単である。従って、感知方法を履行するために使用される回路構造が簡略化できてコストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、実施形態にかかる感知装置を示す概略的な回路説明図である。
【図2】図2は、図1の感知装置の波形を示す説明図である。
【図3】図3は、図1中の感知素子(sensing device)の実例を示す説明図である。
【図4】図4は、図1の判読ユニットを示す部分的な回路図である。
【図5】図5は、実施形態にかかる感知方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態にかかる感知装置を示す概略的な回路説明図であり、図2は、図1の感知装置の波形を示す説明図である。図1と図2とにおいて、この実施形態の感知装置100は、複数の走査線110と、複数の読み出し線120と、複数の感知ユニット200とを含む。図1中、3つの走査線110a,110b,110cと、3つの読み出し線120a,120b,120cと、4つの感知ユニット200a,200b,200c,200dとは、実例として概略的に図示されるとともに、この実施形態中、感知ユニット200の回路構造と走査線110と読み出し線120とが図1の上部と底部と左と右とに繰り返し出現する。例えば、走査線110について、第1走査線110,第2走査線110,...,第K走査線110が順番に図1の上部から底部へ配列され、そのうちKが3より大きいか等しい正の整数である。図1中に示す走査線110a,110b,110cがそれぞれ第N走査線、第(N+1)走査線、第(N+2)走査線であり、そのうちNがK−2より小さいか等しい正の整数である。読み出し線120について、第1読み出し線から第J読み出し線が図1中の左から右へ順番に配列され、そのうちJが2より大きいか等しい正の整数である。図1中に示す読み出し線120a,120b,120cは、それぞれ第(M−1)読み出し線120a、第(M)読み出し線120b、第(M+1)読み出し線120cであり、そのうちMがJ−1より小さいか等しい正の整数である。J=2の時、読み出し線120aが除去できる。各感知ユニット200が2つの隣接する走査線110,110に連結されるとともに、1つの隣接する読み出し線120に連結される。例えば、感知ユニット200aが走査線110aと走査線110bと読み出し線120bとに連結され、かつ感知ユニット200bが走査線110bと走査線110cと読み出し線120bとに連結される。また、各感知ユニット200がそこに加えられるエネルギーEを感知するために配置される。例えば、感知ユニット200aは、エネルギーE1を感知するために配置されるとともに、感知ユニット200bは、エネルギーE2を感知するために配置される。
【0010】
感知ユニット200aが走査線110a上の走査信号112aに応答してエネルギーE1に対応する読み出し信号R1を読み出し線120bへ出力する。感知ユニット200bが走査線110b上の走査信号112bに応答してエネルギーE2に対応する読み出し信号R2を読み出し線120bへ出力する。また、走査信号110bが走査信号112aと協同して感知ユニット200aをリセットするように働く。さらに、走査線110c上の走査信号112cが走査信号112bと協同して感知ユニット200bをリセットするように働く。
【0011】
この実施形態中、各感知ユニット200(例えば、感知ユニット200a,200b,200cまたは200d)が感知素子210と蓄積素子220と増幅素子230とリセット素子240とを含む。感知素子210がエネルギーEを感知するとともに、感知したエネルギーEをデータ信号に変換する。蓄積素子220が隣接する走査線110と感知素子210とに連結され、かつデータ信号を蓄積するよう配置される。例えば、感知ユニット200aの感知素子210がエネルギーE1を感知するとともに、感知されたエネルギーE1をデータ信号に変換し、かつ感知ユニット200aの蓄積素子220が走査線110aと感知ユニット200aの感知素子210に連結されて、エネルギーE1から変換されたデータ信号を蓄積するよう配置される。
【0012】
増幅素子230が蓄積素子220と隣接する走査線110と隣接する読み出し線120と連結され、そのうち増幅素子230が隣接する走査線110上の走査信号に応答してデータ信号に対応する読み出し信号Rを読み出し線120へ出力する。また、リセット素子240が蓄積素子220と上記した隣接する走査線110と別な隣接する走査線110(即ち、次段階の走査線110)に連結されるとともに、リセット素子240が隣接する走査線110(例えば、図1中の上部にあるリセット素子240の走査線110)に応答して蓄積素子220と他の隣接する走査線110(即ち、次の走査線110、例えば、図1中の底部にあるリセット素子240の走査線110)上の蓄積素子220をリセットする。
【0013】
例えば、感知ユニット200aの増幅素子230が感知ユニット200aの蓄積素子220と走査線110aと読み出し線120bとに連結され、そのうち感知ユニット200aの増幅素子230が走査線110a上の走査信号112aに応答して感知ユニット200aの蓄積素子220中に蓄積されたデータ信号に対応する読み出し信号Rを読み出し線120bへ出力する。また、感知ユニット200aのリセット素子240が感知ユニット200aの蓄積素子220と走査線110bとに連結されるとともに、感知ユニット200aのリセット素子240が走査線110b上の走査線110b上の走査信号112bと走査線110a上の走査信号112aとに応答する感知ユニット200aの蓄積素子220をリセットする。
【0014】
この実施形態中、各感知ユニット200において、エネルギーEが光エネルギーまたは電磁エネルギーであるとともに、感知素子210が電磁感知素子、例えばフォトダイオード(photodiode)である。しかし、別な実施形態中、電磁感知素子がフォトレジスター(photoresister)、フォトコンダクター(photoconductor)、フォトトランジスター(phototransistor)または他の適切な電磁感知素子であることもできる。さらに、他の実施形態中、エネルギーEがまた機械エネルギー、例えば弾性位置(elastic potential)エネルギーまたは運動(kinetic)エネルギーなどであるとともに、感知素子210が例えば圧力感知素子であることもできる。圧力感知素子が例えば圧電性(piezoelectric)センサーあるいは他の適切な圧力感知素子である。また、エネルギーEがまた熱エネルギーであることもできるとともに、感知素子210が例えば温度感知素子である。さらに、エネルギーEがまた電気エネルギーであることもできるとともに、感知素子210が例えば指または他の物体により引き起こされる容量変化(capacitance variation)を感知するためのタッチ感知素子である。他の実施形態中、エネルギーEがまた検出することのできる別なタイプのエネルギーであることもできるとともに、感知素子210がそのようなエネルギーを感知するための対応するセンサーである。
【0015】
この実施形態中、感知ユニット200aの増幅素子230の電流入力端T1が走査線110aと感知ユニット200aの蓄積素子220の第1端T4とに連結されるとともに、感知ユニット200aの増幅素子230の制御端T2が感知ユニット200aの蓄積素子220の第2端T5に連結され、かつ感知ユニット200aの増幅素子230の電流出力端T3が読み出し線120bに連結される。増幅素子230が例えばトランジスターである。この実施形態中、各感知ユニット200中の増幅素子230が例えば電界効果トランジスターであるとともに、電流入力端T1と制御端T2と電流出力端T3とがそれぞれ電界効果トランジスターのソースとゲートとドレインとである。しかし、別な実施形態中、増幅素子230がまたバイポーラトランジスターまたは他のトランジスターであることもできる。この実施形態中、各感知ユニット200の蓄積素子220が例えばキャパシターであり、かつキャパシターの容量(capacitance)が増幅素子230の電流入力端T1および制御端T2間の寄生容量(一般的には、約0.055pFまたはそれ以上)よりも遙かに大きい。ある実施形態中、キャパシターの容量が0.055pFより大きいか等しい、あるいはキャパシターの容量が増幅素子230の電流入力端T1および制御端T2間の寄生容量の10倍より大きいか等しい。
【0016】
この実施形態中、感知ユニット200aのリセット素子240の第1端T6が走査線110aに連結され、感知ユニット200aのリセット素子240の制御端T7が走査線110bに連結されるとともに、感知ユニット200aのリセット素子240の第2端T8が感知ユニット200aの増幅素子230の制御端T2に連結される。この実施形態中、各感知ユニット200中のリセット素子240が例えば電界効果トランジスターであり、かつ、その第1端T6と制御端T7と第2端T8がそれぞれ電界効果トランジスターのソースとゲートとドレインとである。しかし、別な実施形態中、リセット素子240がまたバイポーラトランジスター、他のトランジスターあるいは他のスイッチ素子であることもできる。
【0017】
この実施形態中、感知ユニット200bの感知素子210がエネルギーE2を感知するとともに、エネルギーE2をデータ信号に変換する。感知ユニット200bの蓄積素子220が走査線110bと感知ユニット200bの感知素子210に連結されるとともに、エネルギーE2から変換したデータ信号を蓄積するよう配置される。感知ユニット200bの増幅素子230が感知ユニット200bの蓄積素子220と走査線110bと読み出し線120bとに連結され、そのうち増幅素子230が走査線110b上の走査信号112bに応答してエネルギーE2から変換されたデータ信号に対応する読み出し信号S2を読み出し線120bへ出力する。
【0018】
また、この実施形態中、感知ユニット200bのリセット素子240が感知ユニット200bの蓄積素子220と走査線110bと走査線110cとに連結されるとともに、感知ユニット200bのリセット素子240が走査線110cおよび走査線110b上の走査信号112cに応答して感知ユニット200bの蓄積素子220をリセットする。
【0019】
詳細には、この実施形態中、感知ユニット200bの増幅素子230の電流入力端T1が走査線110bと感知ユニット200bの蓄積素子220の第1端T4とに連結され、感知ユニット200bの増幅素子230の制御端T2が感知ユニット200bの蓄積素子220の第2端T5に連結されるとともに、感知ユニット200bの増幅素子230の電流出力端T3が読み出し線120bに連結される。また、感知ユニット200bのリセット素子240の第1端T6が走査線110bに連結され、かつ感知ユニット200bのリセット素子240の制御端T7が走査信号112cに連結されるとともに、感知ユニット200bのリセット素子240の第2端T8が感知ユニット200bの増幅素子230の制御端T2に連結される。
【0020】
この実施形態中、走査信号112が順番に感知ユニット200を使用可能にする(enable)。例えば、走査信号112aと走査信号112bと走査信号112cとが順番に感知ユニット200aと感知ユニット200bと感知ユニット200bの次段階の感知ユニット(図示せず)とを順番に使用可能とする。この実施形態中、走査信号112は、駆動ユニット300から送信されるとともに、駆動ユニット300が走査線110に電気接続されている。駆動ユニット300は、例えば、駆動回路である。
【0021】
図1と図2とにおいて、この実施形態中、走査線110の走査信号112がハイ電圧レベル(high voltage level)Vを有する時、走査信号112が走査線110に関して前段階の感知ユニット200においてリセット素子240の第1端T6および第2端T8間で導通を引き起こし、かつ、この時(now)、前段階の走査線110の走査信号112がロー電圧レベル(low voltage level)Vを有するため、前段階の感知ユニット200の蓄積素子220の第1端T4と第2端T5とが全てロー電圧レベルVとなって蓄積素子220をリセットする。例えば、図2の時間P3において、走査線110a上の走査信号112aがロー電圧レベルVを有するとともに、走査線110b上の走査信号112bがハイ電圧レベルVを有し、かつ、この時、走査信号112bがリセット素子240の制御端T7へ伝送されてリセット素子240をオンとするので、ノード205a(図1も参照)が走査信号112aのロー電圧レベルVと同じ電圧レベルを有する。このようにして、走査線110aとノード205aとが全てロー電圧レベルVとなるとともに、蓄積素子220が実質的に電荷を蓄積していないため、走査信号112bが走査信号112aと協同して蓄積素子220をリセットするという効果を達成する。この時、増幅素子230の制御端T2もまたロー電圧レベルVにあるので、増幅素子230がオフとなり、増幅素子230の電流出力端T3が電流信号を読み出し線120bへ出力しない。
【0022】
時間P3の後、例えば、時間P4において、走査信号112aと走査信号112bとが全てロー電圧レベルVであるので、リセット素子240がオフとなる。この時、ノード205aが時間P3におけるように最終状態(final state)、つまりロー電圧レベルVをなお維持している。
【0023】
図3は、図1中の感知素子の実例を示す説明図である。図1と図3とにおいて、図3中の感知素子210は、例えば、フォトダイオードである。フォトダイオードのN極がノード205に連結され、そのうちノード205がリセット素子240の第2端T8および増幅素子230の制御端T2に連結されるとともに、蓄積素子220の第2端T5およびフォトダイオードのN極間に連結される。また、フォトダイオードのP極が端子206に連結される。図2中の時間P4後の時間P1において、負電圧が端子206に供給される。この時、走査線110a上の走査信号112aおよび走査線110b上の走査信号112bが全てロー電圧レベルVであるので、ノード205aがなおロー電圧レベルVである。従って、感知ユニット200aの感知素子210(つまりフォトダイオード)がリバースバイアスを受けている。この時、光が感知ユニット200aの感知素子210を照射する(つまり、感知素子210がエネルギーEを受信する)時、感知素子210を通るリバース電流の流れが発生する、即ち、ノード205(つまり、ノード205a)から端子206への電流の流れが発生して、電荷が感知ユニット200aの感知素子210に蓄積される。言い換えれば、時間P1は、感知ユニット200の感知時間である。かくして、電圧差△V1が感知ユニット200aの蓄積素子220の第2端T5および第1端T4間に形成される。この時、走査線110aがなおロー電圧レベルVに維持されているため、時間P1が終了する時、ノード205aの電圧がV+△V1を維持している。この実施形態中、電圧差△V1が例えば負の値である。
【0024】
時間P1後の時間P2中、走査線110aの走査信号112aがハイ電圧レベルVであり、かつ走査線110bの走査信号112bがロー電圧レベルVである。この時、走査信号112bが感知ユニット200aのリセット素子240の制御端T7をロー電圧レベルVとするので、リセット素子240がオフとなる。一方で、走査信号112aがノード205aの電圧レベルを感知ユニット200aの蓄積素子220の容量結合効果を介してハイ電圧レベルV‘より少し低い電圧レベルに引き上げる。理想的な状態において、容量結合効果に関して、走査信号112aの電圧変化△V2は、ロー電圧レベルVからハイ電圧レベルVへ増大して電圧レベルV+△V1から電圧レベルV‘に増大するものに実質的に等しくなる。しかしながら、実際の応用において、電圧変化△V2‘が電圧変化△V2より少し小さくなるとともに、電圧変化△V2‘と電圧変化△V2との関係が例えば以下のようになる。
【数1】

式中、CSTは蓄積素子220のキャパシタンス(容量)、Cは増幅素子230のゲートキャパシタンス(ゲート酸化物層または絶縁層のキャパシタンスCOXあるいははゲートからソースへ寄生キャパシタンスCgsおよびゲートからドレインへの寄生キャパシタンスCgdを含む)、Kは無単位定数、それは他の結合損失(coupling loss)を表し、そのうちKは<1、K=1は結合損失無しを表す。
【0025】
理想的な状態において、電圧変化△V2が実質的に電圧変化△V2に等しく、電圧レベルV‘の電圧差△V1およびハイ電圧レベルVが実質的に△V1に等しい。しかし、実際の応用において、電圧差△V1の絶対値は、電圧差△V1の絶対値より少し大きく、かつ、その関係が上記電圧変化△V2 と電圧変化から△V2から推知できる。
【0026】
感知ユニット200aの感知素子210が時間P1期間にエネルギーEを感知しない時、感知素子210を通過する電流の流れが生成されないとともに、電荷が蓄積素子220上に蓄積されない。言い換えれば、蓄積素子220のクロス電圧が0であり、即ち、ノード205aの電圧レベルが今はロー電圧レベルVにある。従って、時間P1後の時間P2中、理想的な状態において、走査信号112aがハイ電圧レベルVであるため、ノード205aもまた蓄積素子220の容量結合効果を介してハイ電圧レベルVとなる。この時、感知ユニット200aの増幅素子230の増幅効果のために、ノード205aのハイ電圧レベルVが増幅素子230の電流入力端T1から電流出力端T3へ電流Iの流れを変換される。しかし、感知ユニット200aの感知素子210が時間P1期間にエネルギーEを感知する時、感知されたエネルギーEの異なる大きさ(magnitude)により感知ユニット200aの蓄積素子220の両端に異なる電圧差△V1を生成する。従って、時間P1後の時間P2において、異なる電圧差△V1‘が生成される。感知ユニット200aの増幅素子230の増幅効果のために、ノード205aの電圧レベルV+△V1‘が増幅素子230の電流入力端T1から電流出力端T3へ電流I+△Iの流れを変換され、そのうち△V1‘に対応する△Iの値であり、異なる電流差△Iに対応する異なる電流差△I’となる。
【0027】
電流Iまたは電流I+△Iが時間P1期間に読み出し線120bへ流れるとともに、判読ユニット400へ流れる。判読ユニット400が読み出し線120に電気接続されて読み出し線120から受信された電流信号(即ち、読み出し信号R)を判読する。読み出し線120からの電流が電流Iである時、判読ユニット400は、そのような電流を出力する感知ユニット200の感知素子210がエネルギーEを感知しないと判断する。読み出し線120からの電流が電流I+△Iである時、判読ユニット400は、△Iの絶対値に従い、そのような電流を出力する感知ユニット200の感知素子210により感知されるエネルギーEの大きさを判断し、そのうち△Iの絶対値が大きければ大きいほど、感知素子210により感知されるエネルギーEが大きい。走査線110の走査信号112が順番に感知ユニット200を使用可能とするため、異なる列(rows)(例えば、感知ユニット200aおよび感知ユニット200b)が順番に電流信号を判読ユニット400へ出力する。従って、判読ユニット400は、電流信号を受信する時間に基づいて、どの列の感知ユニット200からの電流信号かを判断できる。一方、同一列の感知ユニット200(例えば、感知ユニット200aおよび感知ユニット200c)は、同一の走査線110の走査信号112によって同時に駆動されるとともに、同一列の感知ユニット200(例えば、感知ユニット200aおよび感知ユニット200c)は、電流信号を同時に異なる読み出し線120へ出力する。従って、判読ユニット400は、どの読み出し線からの電流信号であるかに基づいて、感知ユニット200のどの行(column)からの電流信号であるかを判断できる。これにより、1つの感知ユニット200が1画素と見なされることができるとともに、時間P1、時間P2、時間P3および時間P4を過ぎた後、または更に時間P1および時間P2間のその他の走査信号112の使用可能時間、ならびに時間P4および次の時間P1間のその他の走査信号112を過ぎた使用可能時間の後、感知装置100が1フレームの画像を抽出できる。また、上記時間が繰り返し出現するので、感知装置100が複数のフレームを抽出できて、ダイナミックな映像を獲得できる。
【0028】
感知ユニット200bの他の詳細な操作は、感知ユニット200aの操作の上記した記述を参考にでき、走査信号112aを受信した後の感知ユニット200aにより実施される操作は、走査信号112bを受信した後の感知ユニット200bにより実施される操作と同等であり、走査信号112bを受信した後の感知ユニット200aにより実施される操作は、走査信号112cを受信した後の感知ユニット200bにより実施される操作と同等である。感知ユニット200bのノード205b上の信号および次段階のノード205上の信号は、図2中に示した通りである。従って、感知ユニット200aの読み出し時間(つまり、読み出し信号R1を出力する時間)を除いて、時間P2もまた前段階の感知ユニット200のリセット時間である。感知ユニット200bの読み出し時間(つまり、読み出し信号R2を出力する時間)を除いて、時間P3もまた感知ユニット200aのリセット時間である。感知ユニット200bのリセット時間を除いて、時間P4もまた次の段階の感知ユニット200の読み出し時間である。その他の細部は、感知ユニット200aの記述に従って推知することができ、改めて繰り返さない。
【0029】
感知ユニット200cと感知ユニット200dと他の感知ユニット200の回路構造および操作は、感知ユニット200aと感知ユニット200bとの回路構造および操作に基づいて推知でき、ここでは改めて繰り返さない。
【0030】
また、上記実施形態中、記述のためにフォト検知器を感知素子210の例として挙げるとともに、検知されたエネルギーEは、例えば、光エネルギーまたは電磁エネルギーであるものの、発明は、それに限定されるものではない。さらに、電圧差△V1と電流差△Iとは、負の値に限定されるものではないとともに、異なる感知素子210が使用される、または異なる配置方法が供給される時、電圧差△V1と電流差△Iともまた正の値あるいは負の値とすることができる。
【0031】
図4は、図1の判読ユニットを示す部分的な回路図である。図1と図2と図4とにおいて、実施形態中、判読ユニット400が複数の演算増幅器410と複数のキャパシター420と複数のスイッチ素子430と複数のアナログ-デジタル変換器(analog-to-digitl converters = ADC)440とを含む。各読み出し線120が演算増幅器410の変換入力端に連結され、かつ演算増幅器410の非変換入力端が参考電圧Vrefを受信する。また、キャパシター420の両端がそれぞれ変換入力端と演算増幅器410の出力端とに連結される。さらに、スイッチ素子430(例えば、トランジスター)の2端子(例えば、ソースおよびドレイン)がそれぞれキャパシター420の両端に連結する。また、演算増幅器410の出力端がADC440に連結される。演算増幅器410およびキャパシター420は、キャパシター420上に蓄積した電荷を介して読み出し線120からの電流信号を電圧信号に変換するとともに、ADC440がアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換する。さらに、スイッチ素子430がキャパシター420をリセットするために配置される。次の走査信号がスタートする各使用可能時間の前(例えば、時間P2、時間P3および時間P4がスタートする前)にスイッチ素子430が導通し、キャパシター420を短絡させて、キャパシター420上の電荷を放電し、キャパシター420をリセットする。そして、スイッチ素子430がオフとなり、演算増幅器410とキャパシター420とが次の走査信号の使用可能時間に電流信号を電圧信号に変換できるようにする。
【0032】
注意すべきは、判読ユニット400の回路設計が図4のそれに限定されるものではないとともに、△Iの大きさが決定できるかぎり、他の回路構造もまた使用することができることである。
【0033】
この実施形態中、ノード205の電圧信号から演算増幅器410が出力する電圧信号の利得は、以下の方程式に従って計算できる:
増幅素子230が金属酸化物半導体電界効果トランジスターである時、以下の方程式が得られる:
【数2】

そのうち、Iampがノード205の電圧、Vがトランジスターのしきい値、Cがトランジスターのゲート酸化層のユニットキャパシター、μがキャリア遷移率、Wがトランジスターのゲート幅、Lがトランジスターのゲート長さ、Iampがトランジスターのソースからドレインへ流れる電流である。数1は、Vampについて部分的に微分して相互コンダクタンスgを得る:
【数3】

また、キャパシター420の方程式は:
【数4】

式中、Cf がキャパシター420のキャパシタンス、Voutが演算増幅器410の出力端子からの電圧出力を表し、Qが2つの隣接するリセット時間のキャパシター420上に蓄積される電荷を表し、Tが2つの隣接するリセット時間のキャパシター420の充電時間である。
【0034】
ノード205から演算増幅器410の出力端への電圧利得Aは:
【数5】

式中、Vamp1 とVamp2とがノード205上の2つの異なる電圧であり、それぞれ電圧Vout1 & Vout2を生成し、ΔVamp=Vamp2-Vamp1および ΔVout=Vout2-Vout1である。数4中のgmを数2の最も右の部分を代入し、数4のCf を数3の最も右の部分を代入し、かつIampを最も右の部分を代入して数5を獲得する:
【数6】

従って、数5に基づき電圧利得Aを計算することができる。
【0035】
感知装置100のパラメーターは、例えば、以下で与えられるが、この発明を限定するものではない。実施形態中、AV≧5, ΔAV≦10%、この時、Vout1=10 V, ΔVout=2 V, Cf=1 pF、かつトランジスターのパラメーター:μ=0.5 cm2/Vs, VT=2V, C=20 nF/cm2, and W/L=10である。詳細は、実施形態中、パラメーターが以下の表に列記される。
【0036】
【表1】

つまり、この実施形態中、電圧利得Aは約5.3である。従って、実施形態の感知装置100は、より高い電圧利得を有する。
【0037】
実施形態の感知装置100中、増幅素子230の電流IまたはI+△Iが走査線110の走査信号112により提供されるので、感知装置100がバイアスを増幅素子230へ働かせるために余分なバイアス線(bias line)を必要としない。また、この実施形態中、感知ユニット200のリセットが2つの隣接する走査線110の走査信号112を介して履行されるため、感知装置100が感知ユニット200をリセットするために余分なリセット線(reset line)を必要としない。バイアス線とリセット線とが使用されないので、感知ユニット200、走査線110および読み出し線の精密な設計ができる。あるいは、別な観点から見ると、バイアス線とリセット線とが使用されないため、感知ユニット200の充填因子(fill factor)が改善できる、つまり感知素子210の面積比率が増大するため、感知装置100の感度(例えば、感光度)が向上する。感知装置100がX線照射センサーとして供される時、感知装置100が高い感度を有するため、被験者がX線検査を受ける時、X線源からの放射量を低減することができ、被験者のX線被爆量が引き下げられて被験者を保護する。また、感知装置100が映像感知機器として供される時、感知装置100が高い感度を有するので、弱い光環境のもとでも物体イメージを効果的に検知できる。
【0038】
さらに、実施形態中、蓄積素子220がリセットされた後、対応する増幅素子230の電流入力端T1と制御端T3とが全てロー電圧レベルVであるため、増幅素子230の電流入力端T1と電流出力端T3との交差電圧が非常に小さい(例えば、0に近い)。このようにして、増幅素子230のしきい値電圧が安定するとともに、オフ状態における増幅素子230の漏れ電流が比較的抑制されている。従って、実施形態の感知装置100が効果的にノイズを減らせる。また、上記分析ならびに実験データから分かるように、増幅素子230の増幅効果に基づいて、実施形態の感知装置100が比較的大きい電圧利得を有するため、感知装置100の感度が更に向上する。
【0039】
図5は、実施形態にかかる感知方法を示すフローチャートである。図1と図2と図5とにおいて、この実施形態の感知方法は、図1の感知装置100により履行できる。実施形態の感知方法は、以下のステップを含む。先ず、ステップS110中、複数の感知ユニット200が提供される。例えば、感知ユニット200a,200b,200cおよび他の感知ユニット200が提供される。そして、ステップS120中、感知ユニット200がそれぞれ複数のエネルギーEを感知するために配置される。例えば、感知ユニット200aと感知ユニット200bとがそれぞれエネルギーE1とエネルギーE2を感知するために配置される。次に、ステップS130中、感知ユニット200がそれぞれ複数の走査信号112に応答してエネルギーEに対応する読み出し信号を出力する。この実施形態中、走査信号112が順番に感知ユニット200を使用可能とするとともに、各走査信号112が次の段階の走査信号112と協同して働き、対応する感知ユニット200をリセットする。例えば、感知ユニット200aが走査信号112aに応答してエネルギーE1に対応する読み出し信号R1を出力し、かつ感知ユニット200bが走査信号112bに応答してエネルギーE2に対応する読み出し信号R2を出力する。走査信号112aと走査信号112bとは、順番に感知ユニット200aと感知ユニット200bとを使用可能とするとともに、走査信号112bが走査信号112aと協同して働き、対応する感知ユニット200aをリセットする。
【0040】
感知ユニット200aが走査信号112aに応答してエネルギーE1に対応する読み出し信号R1を出力するという上記ステップが以下のステップを含む。先ず、感知されたエネルギーE1がデータ信号に変換される。そして、データ信号が蓄積され、例えば感知ユニット200aの蓄積素子220がデータ信号を蓄積するよう配置される、つまり、データ信号が電圧差△V1の形式で蓄積される。データ信号に対応する読み出し信号R1が走査信号112bに応答して出力され、例えば、感知ユニット200aの増幅素子230を介して履行される。
【0041】
同様に、感知ユニット200bが走査信号112bに応答してエネルギーE2に対応する読み出し信号R2を出力するというステップが以下のステップを含む。先ず、感知されたエネルギーE2がデータ信号に変換される。そして、データ信号が蓄積され、例えば感知ユニット200bの蓄積素子220がデータ信号を蓄積するよう配置される、つまり、データ信号が電圧差△V1の形式で蓄積される。データ信号に対応する読み出し信号R2が走査信号112bに応答して出力され、例えば、感知ユニット200bの増幅素子230を介して履行される。
【0042】
また、走査信号112bが走査信号112aと協同して働き感知ユニット200aをリセットするというプロセスが以下のステップを含む。走査信号112aがロー電圧レベルにある時、走査信号112bがハイ電圧レベルにあり、かつ走査信号112cが走査信号112bを使用可能にすることを介して蓄積されたデータ信号をリセットするよう配置され、例えば、走査信号112bが感知ユニット200aのリセット素子240を使用可能にして、感知ユニット200aの蓄積素子220をリセットする。
【0043】
同様に、走査信号112cもまた走査信号112bと協同して働き感知ユニット200cをリセットすることができる。即ち、走査信号112bがロー電圧レベルにある時、走査信号112cがハイ電圧レベルにあるとともに、走査信号112bが走査信号112cを使用可能にすることを介して蓄積されたデータ信号をリセットする。
【0044】
実施形態の感知方法のその他の細部は、図1の感知装置100の操作の記載を参照でき、ここでは繰り返さない。また、実施形態の感知方法のステップ120およびステップ130は、繰り返し実行することができ、リアルタイム(real time)感知効果を達成する。例えば、エネルギーEが光エネルギーまたは電磁エネルギーであるとともに、ステップ120およびステップ130が一度実行される時、感知方法に従って静止画像を捕捉できる。そして、ステップ120およびステップ130が繰り返し実行される時、感知方法が動態映像を捕捉するために使用できる。
【0045】
実施形態の感知方法に従って、走査信号が感知ユニットを駆動ならびにリセットするために使用できるので、感知ユニットをリセットする余分なリセット信号を使用する必要がなく、実施形態の感知方法が比較的簡単である。従って、感知方法を履行するために使用する回路構造が簡略化できてコストを削減する。また、感知方法が上記した感知装置100を使用することにより履行される時、感知装置100の効果もまた達成できるが、ここでは繰り返さない。
【0046】
以上のように、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【符号の説明】
【0047】
100 感知装置
110,110a,110b,110c 走査線
112,112a,112b,112c 走査信号
120,120a,120b,120c 読み出し線
200,200a,200b,200c,200d 感知ユニット
205,205a,205b ノード
206 端子
210 感知素子
220 蓄積素子
230 増幅素子
240 リセット素子
300 駆動ユニット
400 判読ユニット
410 演算増幅器
420 キャパシター
430 スイッチ素子
440 アナログ-デジタル変換器(ADC)
E,E1,E2 エネルギー
P1,P2,P3,P4 時間
R,R1,R2 読み出し信号
S110〜S130 ステップ
T1 電流入力端
T2,T7 制御端
T3 電流出力端
T4,T6 第1端
T5,T8 第2端
ハイ電圧レベル
ロー電圧レベル
ref 参考電圧
△V1,△V1‘ 電圧差
△V2,△V2‘ 電圧変化

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1走査線と、
第2走査線と、
読み出し線と、
第1感知ユニットであり、前記第1走査線および前記第2走査線ならびに前記読み出し線に連結されるとともに、第1エネルギーを感知するよう配置され、そのうち前記第1感知ユニットが前記第1走査線上で第1走査信号に応答して前記第1エネルギーに対応する第1読み出し信号を前記読み出し線へ出力する、第1感知ユニットと、
第2感知ユニットであり、前記第2走査線および前記読み出し線に連結されるとともに、第2エネルギーを感知するよう配置され、そのうち前記第2感知ユニットが前記第2走査線上で第2走査信号に応答して前記第2エネルギーに対応する第2読み出し信号を前記読み出し線へ出力し、かつ前記第2走査信号が前記第1走査信号と協同して働き、前記第1感知ユニットをリセットする、第2感知ユニットと
を備える感知装置。
【請求項2】
前記第1走査信号と前記第2走査信号とがそれぞれ順番に前記第1感知ユニットと前記第2感知ユニットとを使用可能にする請求項1記載の感知装置。
【請求項3】
前記第1感知ユニットが、
前記第1エネルギーを感知するとともに、感知された前記第1エネルギーを第1データ信号に変換する第1感知装置と、
前記第1走査線および前記第1感知装置に連結され、かつ前記第1データ信号を蓄積する第1蓄積素子と、
第1増幅素子であり、前記第1蓄積素子および前記第1走査線ならびに前記読み出し線に連結され、そのうち前記第1増幅素子が前記第1走査線上で前記第1走査信号に応答して前記第1データ信号に対応する前記第1読み出し信号を前記読み出す線へ出力する、第1増幅素子と、
リセット素子であり、前記第1蓄積素子および前記第1走査線ならびに前記第2走査線に連結され、そのうち前記リセット素子が前記第2走査信号および前記第1走査信号に応答して前記第1蓄積素子をリセットする、リセット素子と
を備える請求項1記載の感知装置。
【請求項4】
前記第1増幅素子の電流入力端が前記第1走査線および前記第1蓄積素子の一端に連結され、前記第1増幅素子の制御端が前記第1蓄積素子の他端に連結されるとともに、前記第1増幅素子の電流出力端が前記読み出し線に連結される請求項3記載の感知装置。
【請求項5】
前記リセット素子の第1端が前記第1走査線に連結され、前記リセット素子の制御端が前記第2走査線に連結されるとともに、前記リセット素子の第2端が前記第1増幅素子の前記制御端に連結される請求項4記載の感知装置。
【請求項6】
前記第2走査信号がハイ電圧レベルにある時、前記第2走査信号が前記リセット素子の前記第1端および前記第2端間で導通を引き起こすとともに、前記第1走査信号がロー電圧レベルであり、前記第1蓄積素子の前記一端ならびに前記他端が全てロー電圧レベルであるようにさせて、前記第1蓄積素子をリセットする請求項5記載の感知装置。
【請求項7】
前記第1蓄積素子がキャパシターであり、前記キャパシターの容量値が前記第1増幅素子の前記電流入力端および前記制御端間の寄生容量値の10倍より大きいか等しいものである請求項4記載の感知装置。
【請求項8】
前記第1感知装置が電磁感知装置、圧力感知装置、温度感知装置またはタッチ感知装置である請求項3記載の感知装置。
【請求項9】
前記電磁感知装置がフォトダイオード、フォトレジスター、フォトコンダクターまたはフォトトランジスターである請求項8記載の感知装置。
【請求項10】
前記第1蓄積素子がキャパシターであり、かつ前記キャパシターの容量が0.55pFより大きいか等しいものである請求項3記載の感知装置。
【請求項11】
前記第2感知ユニットが、
前記第2エネルギーを感知するとともに、感知した前記第2エネルギーを第2データ信号に変換する第2感知装置と、
前記第2走査線および前記第2感知装置に連結されるとともに、前記第2データ信号を蓄積する第2蓄積素子と、
第2増幅素子であり、前記第2蓄積素子および前記第2走査線ならびに前記読み出し線に連結され、そのうち前記第2増幅素子が前記第2走査線上で前記第2走査信号に応答して前記第2データ信号に対応する前記第2読み出し信号を前記読み出し線へ出力する、第2増幅素子と
を含む請求項1記載の感知装置。
【請求項12】
前記第2増幅素子の電流入力端が前記第2走査線と前記第2蓄積素子の一端とに連結され、前記第2増幅素子の制御端が前記第2蓄積素子の他端に連結されるとともに、前記第2増幅素子の電流出力端が前記読み出し線に連結される請求項11記載の感知装置。
【請求項13】
前記第2蓄積素子がキャパシターであり、かつ前記キャパシターの容量が前記第2増幅素子の前記電流入力端および前記制御端間の寄生容量の10倍よりも大きいか等しいものである請求項12記載の感知装置。
【請求項14】
前記第2蓄積素子がキャパシターであり、かつ前記キャパシターの容量が0.55pFよりも大きいか等しいものである請求項11記載の感知装置。
【請求項15】
前記第1エネルギーおよび前記第2エネルギーが光エネルギー、電磁エネルギー、機械エネルギー、熱エネルギーまたは電気エネルギーである請求項1記載の感知装置。
【請求項16】
第1感知ユニットおよび第2感知ユニットを提供し、それぞれ第1エネルギーならびに第2エネルギーを感知するステップと、
第1走査信号に応答して前記第1エネルギーに対応する第1読み出し信号を前記第1感知ユニットから出力させるステップと、
第2走査信号に応答して前記第2エネルギーに対応する第2読み出し信号を前記第2感知ユニットから出力させるステップと
を含み、
そのうち、前記第2走査信号が前記第1走査信号と協同して働き、前記第1感知ユニットをリセットする、感知方法。
【請求項17】
前記第1走査信号および前記第2走査信号がそれぞれ前記第1感知ユニットならびに前記第2感知ユニットを順番に使用可能とする請求項16記載の感知方法。
【請求項18】
前記第1走査信号に応答して前記第1エネルギーに対応する前記第1読み出し信号を前記第1感知ユニットから出力させるステップが、
感知された前記第1エネルギーを第1データ信号に変換するステップと、
前記第1データ信号を蓄積するステップと、
前記第1走査信号に応答して前記第1データ信号に対応する前記読み出し信号を出力するステップと
を含む請求項16記載の感知方法。
【請求項19】
前記第2走査信号が前記第1走査信号と協同して働き、前記第1感知ユニットをリセットするステップが、
前記第1走査信号がロー電圧レベルである時、前記第2走査信号をハイ電圧レベルにするとともに、前記第1走査信号を使用し、前記第2走査信号を使用可能にすることを介して、蓄積された前記第1データ信号をリセットするステップを含む請求項18記載の感知方法。
【請求項20】
前記第1エネルギーおよび前記第2エネルギーが光エネルギー、電磁エネルギー、機械エネルギー、熱エネルギーまたは電気エネルギーである請求項16記載の感知方法。
【請求項21】
前記第2走査信号に応答して前記第2エネルギーに対応する前記第2読み出し信号を前記第2感知ユニットから出力させるステップが、
感知された前記第2エネルギーを第2データ信号に変換するステップと、
前記第2データ信号を蓄積するステップと、
前記第2走査信号に応答して前記第2データ信号に対応する前記第2読み出し信号を出力するステップと
を含む請求項16記載の感知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−46411(P2013−46411A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−122644(P2012−122644)
【出願日】平成24年5月30日(2012.5.30)
【出願人】(390023582)財團法人工業技術研究院 (524)
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】